JP2019070345A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気の昇温のためのディザ制御を効果的に実施できるエンジン制御装置を提供する。【解決手段】エンジン制御装置20は、同一の触媒装置15に排気を排出する複数の気筒#1〜#4の中に、目標空燃比を実現する量よりも多い燃料噴射量が設定されたリッチ燃焼気筒と、目標空燃比を実現する量よりも少ない燃料噴射量が設定されたリーン燃焼気筒とが含まれるように、目標空燃比に基づき気筒別の燃料噴射量を設定して燃料噴射を行うディザ制御を、触媒装置15の昇温要求に応じて実施する。こうしたエンジン制御装置20において、上記ディザ制御を、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなり、且つリーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなることを条件に実施するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、排気を昇温するためのディザ制御を行うエンジン制御装置に関する。
特許文献1に見られるように、同一の排気浄化用の触媒装置に排気を排出する複数の気筒の中に、目標空燃比よりもリーンな空燃比で燃焼を行うリーン燃焼気筒と、目標空燃比よりもリッチな空燃比で燃焼を行うリッチ燃焼気筒と、が含まれるように、気筒別に空燃比を調整するディザ制御を行うエンジン制御装置が知られている。ディザ制御では、酸素過多の状態で燃焼を行うリーン燃焼気筒の排気に含まれる余剰酸素と、燃料過多の状態で燃焼を行うリッチ燃焼気筒の排気に含まれる未燃燃料との反応により、排気を昇温して、触媒装置の昇温促進等が図られている。
特開2004−218541号公報
ディザ制御では、エンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比に基づき、リーン燃焼気筒及びリッチ燃焼気筒の燃料噴射量を設定している。目標空燃比の値は、エンジンの運転上の種々の要求に応じて設定されており、設定された目標空燃比の値によっては、ディザ制御を実行しても排気の昇温効果が得られない場合がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、排気の昇温のためのディザ制御を効果的に実施できるエンジン制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、気筒別の燃料噴射弁と、複数の気筒の排気が流入する排気浄化用の触媒装置と、が設けられたエンジンを制御の対象とする。そして、同エンジン制御装置は、エンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比を実現する量よりも多い燃料噴射量が設定されるリッチ燃焼気筒と、目標空燃比を実現する量よりも少ない燃料噴射量が設定されるリーン燃焼気筒と、が上記複数の気筒の中に含まれるように、目標空燃比に基づき気筒別に燃料噴射量を設定する気筒別噴射量設定処理を行う。
気筒別噴射量設定処理が設定した気筒別の燃料噴射量での燃料噴射を実行することで、上述のディザ制御を実施することができる。ディザ制御では、燃料過多の状態で燃焼を行ったリッチ燃焼気筒の排気に含まれる未燃燃料と、酸素過多の状態で燃焼を行ったリーン燃焼気筒の排気に含まれる余剰酸素との反応熱により排気の昇温を図っている。すなわち、リッチ燃焼気筒において理論空燃比よりもリッチな空燃比で燃焼を行うとともに、リーン燃焼気筒において理論空燃比よりもリーンな空燃比で燃焼を行うことで、排気の昇温を図っている。
こうした気筒別噴射量設定処理では、目標空燃比の値の設定によっては、理論空燃比を実現する燃料噴射量であるストイキ噴射量に満たない噴射量がリッチ燃焼気筒の燃料噴射量として設定されたり、ストイキ噴射量を超える噴射量がリーン燃焼気筒の燃料噴射量として設定されたりする場合がある。そして、そうした場合には、リッチ燃焼気筒及びリーン燃焼気筒の空燃比が双方共に、理論空燃比よりもリーンな空燃比、又は理論空燃比よりもリッチな空燃比となってしまうため、排気の昇温効果が得られなくなる。
これに対して上記エンジン制御装置は、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなり、且つリーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなることを条件に、気筒別噴射量設定処理が設定した気筒別の燃料噴射量での燃料噴射を実行するディザ制御処理を行うようにしている。すなわち、気筒別噴射量設定処理において、リッチ燃焼気筒の燃料噴射量としてストイキ噴射量よりも多い噴射量が設定され、且つリーン燃焼気筒の燃料噴射量としてストイキ噴射量よりも少ない噴射量が設定される場合に限り、ディザ制御を実施するようにしている。そのため、上記エンジン制御装置では、排気の昇温効果が得らない状態でディザ制御が実施されないようになる。したがって、上記エンジン制御装置によれば、排気の昇温のためのディザ制御を効果的に実施できる。
エンジン制御装置の一実施形態の構成を示す模式図。 同エンジン制御装置が実行するディザ制御ルーチンのフローチャート。 (a)は理論空燃比が目標空燃比として設定された状態でディザ制御を実行した場合、(b)は理論空燃比よりも大幅にリッチな空燃比が目標空燃比として設定された状態でディザ制御を実行した場合、(c)は理論空燃比よりも大幅にリーンな空燃比が目標空燃比として設定された状態でディザ制御を実行した場合、のそれぞれの場合における各気筒の燃料噴射量及び空燃比を示すグラフ。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のエンジン制御装置20は、気筒#1〜#4の4つの気筒が直列に配列された車載用のエンジン10に適用される。エンジン10には、各気筒#1〜#4に導入する空気を流す吸気通路11と、各気筒#1〜#4の排気を流す排気通路12とが設けられている。また、エンジン10には、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁13が気筒毎に設置されている。吸気通路11には、吸気流量GAの調整弁であるスロットルバルブ14が設置されており、排気通路12には、排気浄化用の触媒装置15が設置されている。触媒装置15には、酸素吸蔵能力を有した三元触媒が担持されている。
以上のよう構成されたエンジン10の各気筒#1〜#4では、吸気通路11を通じて空気が導入された空気と燃料噴射弁13が噴射した燃料との混合気が燃焼される。そして、各気筒#1〜#4の燃焼により生じた排気は、排気通路12に排出されて触媒装置15に流入する。
本実施形態のエンジン制御装置20は、スロットルバルブ14や各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13を操作することで、エンジン10を制御する。エンジン制御装置20には、エンジン10の運転状況を確認するための各種の信号が入力されている。すなわち、吸気通路11に設置されたエアフローメータ21が出力する吸気流量GAの検出信号、クランク角センサ22が出力するクランク角信号CRNK、排気通路12における触媒装置15よりも上流側の部分に設置された空燃比センサ23が出力する空燃比AFの検出信号などである。
エンジン制御装置20は、演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)24、制御用のプログラムやデータが記憶されたリードオンリーメモリ(ROM)25、及びCPU24の演算結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)26を備えている。エンジン制御装置20は、ROM25に記憶されたプログラムをCPU24が読み込んで実行することで、エンジン10の制御にかかる処理を行っている。
なお、エンジン制御装置20は、クランク角信号CRNKからエンジン回転数NEを求めている。また、エンジン制御装置20は、吸気流量GAとエンジン回転数NEから負荷率KLを求めている。負荷率KLは、個々の気筒#1〜#4に吸入される空気量をシリンダ流入空気量MCとしたとき、スロットルバルブ14を全開とした状態のシリンダ流入空気量MCに対する現在のシリンダ流入空気量MCの比率を表す。
(ディザ制御)
次に、ディザ制御にかかる一連の処理の詳細を説明する。ディザ制御は、触媒装置15の昇温要求に応じて実行され、空燃比に差をつけるように各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13の噴射量を操作する制御となっている。本実施形態では、ディザ制御において、エンジン10の4つの気筒#1〜#4のうちの3つを目標空燃比よりもリーンな空燃比で燃焼を行うリーン燃焼気筒とし、残りの1つを目標空燃比よりもリッチな空燃比で燃焼を行うリッチ燃焼気筒としている。
図2に、ディザ制御に際してエンジン制御装置20が実行するディザ制御ルーチンの処理手順を示す。エンジン制御装置20は、触媒装置15の昇温要求がなされている期間、既定の制御周期毎に本ルーチンの処理を繰り返し実行する。
本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100において、エンジン10の運転状態に応じて目標空燃比AF*の値が設定される。目標空燃比AF*の値は、燃費性能や排気性能等の、エンジン10の運転上の種々の要求に応じて設定される。
次にステップS110において、目標空燃比AF*と負荷率KLとに基づき、空燃比AFを目標空燃比AF*とするために必要な燃料噴射量であるベース噴射量Q*の演算が行われる。すなわち、シリンダ流入空気量MCをベース噴射量Q*で割った商が目標空燃比AF*の値となるように、ベース噴射量Q*の演算が行われる。なお、本実施形態では、こうしたベース噴射量Q*が、エンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比AF*を実現する燃料噴射量に該当する。
続いて、ステップS120において、ベース噴射量Q*と既定のディザ幅σとに基づき、リッチ燃焼気筒の燃料噴射量であるリッチ噴射量QR*、及びリーン燃焼気筒の燃料噴射量であるリーン噴射量QL*の演算が行われる。具体的には、ベース噴射量Q*に「1+σ」を乗算した積がリッチ噴射量QR*の値として演算され、ベース噴射量Q*に「1−(σ/3)」を乗算した積がリーン噴射量QL*の値として演算される。これにより、リッチ噴射量QR*には、目標空燃比AF*を実現する燃料噴射量であるベース噴射量Q*よりも多い燃料噴射量が設定され、リーン噴射量QL*には、同ベース噴射量Q*よりも少ない燃料噴射量が設定される。本実施形態のエンジン制御装置20では、こうしたステップS120の処理が、気筒別噴射量設定処理に対応している。
続くステップS130では、ステップS120で演算したリーン噴射量QL*の値が、空燃比を理論空燃比とするために必要な燃料噴射量であるストイキ噴射量QST未満であるか否かが判定される。すなわち、ステップS120で演算したリーン噴射量QL*分の燃料噴射をリーン燃焼気筒で行ったときの同リーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンな空燃比となる場合には、ステップS130での判定結果は肯定判定(YES)となる。そして、リーン噴射量QL*の値がストイキ噴射量QST未満の場合(YES)にはステップS140に、ストイキ噴射量QST以上の場合(NO)にはステップS160に、それぞれ処理が進められる。なお、ストイキ噴射量QSTの値は、シリンダ流入空気量MCを理論空燃比で割った商となる。
ステップS140に処理が進められると、そのステップS140において、リーン噴射量QL*の値が既定のリーン限界噴射量QLMT以上であるか否かが判定される。そして、リーン噴射量QL*の値がリーン限界噴射量QLMT以上の場合(YES)にはステップS150に、リーン限界噴射量QLMT未満の場合(NO)にはステップS160に、それぞれ処理が進められる。なお、リーン限界噴射量QLMTは、空燃比が、良好な燃焼を維持可能な空燃比のリーン側の限界であるリーン限界空燃比LMTとなる燃料噴射量であり、その値は、シリンダ流入空気量MCをリーン限界空燃比LMTで割った商となる。
ちなみに、本実施形態では、リッチ噴射量QR*がストイキ噴射量QSTと一致する値となるときのリーン噴射量QL*の値は、リーン限界噴射量QLMT未満となる。そのため、リッチ噴射量QR*の値がストイキ噴射量QST以下の場合、ステップS140において否定判定(NO)されて、ステップS160に処理が進められることになる。すなわち、ステップS150での判定結果が肯定判定(YES)となる場合には、ステップS120で演算したリッチ噴射量QR*分の燃料噴射をリッチ燃焼気筒で行ったときの同リッチ燃焼気筒の空燃比は理論空燃比よりもリッチな空燃比となる。
ステップS150に処理が進められると、そのステップS150において、ディザ制御を実行すべく各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13の駆動制御が行われる。すなわち、リッチ燃焼気筒に設定された気筒ではリッチ噴射量QR*分の燃料を噴射し、リーン燃焼気筒に設定された気筒ではリーン噴射量QL*分の燃料を噴射するように、各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13の駆動制御が行われる。
これに対してステップS160に処理が進められると、そのステップS160において、通常の噴射量制御を実行すべく各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13の駆動制御が行われる。この場合には、すべての気筒#1〜#4でベース噴射量Q*分の燃料を噴射するように、各気筒#1〜#4の燃料噴射弁13の駆動制御が行われる。
こうしたディザ制御ルーチンでは、ステップS130及びステップS140の双方において肯定判定(YES)された場合に限り、ステップS120で演算した気筒別の燃料噴射量で燃料噴射を行うディザ制御を実行するようにしている。そして、上記のようにステップS130の判定結果が肯定判定(YES)となるのは、リーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる場合であり、ステップS140の判定結果が肯定判定(YES)となる場合には、リッチ燃焼気筒の空燃比は理論空燃比よりもリッチとなる。すなわち、本実施形態のエンジン制御装置20では、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなり、且つリーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなることを条件に、ステップS120の処理(気筒別噴射量設定処理)で設定した気筒別の燃料噴射量での燃料噴射を、すなわちディザ制御を実行している。こうした本実施形態のエンジン制御装置20では、ディザ制御ルーチンにおけるステップS130〜S160の処理がディザ制御処理に相当する。
(本実施形態の作用効果)
続いて、以上のように構成された本実施形態のエンジン制御装置20の作用効果を説明する。
本実施形態のエンジン制御装置20では、触媒装置15の昇温要求に応じてディザ制御を実行する。上述のように、ディザ制御におけるリッチ燃焼気筒の燃料噴射量(リッチ噴射量QR*)及びリーン燃焼気筒の燃料噴射量(リーン噴射量QL*)は、目標空燃比AF*を実現する燃料噴射量であるベース噴射量Q*に対し、ディザ幅σにより決まる既定の係数をそれぞれ乗算することで演算されている。すなわち、リッチ噴射量QR*及びリーン噴射量QL*は、空燃比を目標空燃比AF*とするために必要な燃料噴射量であるベース噴射量Q*を基準としてそれぞれ設定される。こうした場合のリッチ燃焼気筒、及びリーン燃焼気筒の空燃比は、目標空燃比AF*に連動して変化する。すなわち、目標空燃比AF*の値がリーン側の値に変更されれば、リッチ燃焼気筒、及びリーン燃焼気筒の空燃比もそれぞれリーン側に変化する。また、目標空燃比AF*の値がリッチ側の値に変更されれば、リッチ燃焼気筒、及びリーン燃焼気筒の空燃比もそれぞれリッチ側に変化する。
図3(a)は、理論空燃比STが目標空燃比AF*として設定された状態でディザ制御を実行した場合の各気筒#1〜#4の燃料噴射量、及び空燃比を示している。なお、図3(a)〜(c)では、気筒#1がリッチ燃焼気筒に、気筒#2、#3、#4がリーン燃焼気筒にそれぞれ設定されている場合を示している。この場合、リッチ燃焼気筒(同図では気筒#1)では理論空燃比STよりもリッチな空燃比で燃焼が行われ、リーン燃焼気筒(同図では気筒#2〜#4)では理論空燃比STよりもリーンな空燃比で燃焼が行われる。これにより、燃料過多の状態で燃焼を行ったリッチ燃焼気筒の排気に含まれる未燃燃料と、酸素過多の状態で燃焼を行ったリーン燃焼気筒の排気に含まれる余剰酸素との反応熱により排気の温度が高まって、触媒装置15の昇温が促進される。このように、ディザ制御による排気の昇温効果は、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチであり、且つリーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンである場合に発揮される。
図3(b)は、理論空燃比STよりも大幅にリッチな空燃比が目標空燃比AF*として設定された状態でディザ制御を実行した場合の各気筒#1〜#4の燃料噴射量及び空燃比を示している。同図では、リーン燃焼気筒(気筒#2〜#4)の燃料噴射量がストイキ噴射量QSTを超えている。そのため、この場合には、リッチ燃焼気筒(気筒#1)、リーン燃焼気筒(気筒#2〜4)が双方ともに理論空燃比STよりもリッチな空燃比で燃焼が行われることになり、ディザ制御による排気の昇温効果が得られなくなる。これに対して、本実施形態のエンジン制御装置20では、リーン噴射量QL*がストイキ噴射量QST以上の場合、ディザ制御は実行されずに、各気筒#1〜#4の燃料噴射量を同じとした通常の噴射量制御が実行される。
図3(c)は、理論空燃比STよりも大幅にリーンな空燃比が目標空燃比AF*として設定された状態でディザ制御を実行した場合の各気筒#1〜#4の燃料噴射量及び空燃比を示している。同図では、リッチ燃焼気筒(気筒#1)の燃料噴射量(リッチ噴射量QR*)がストイキ噴射量QSTを下回っている。そのため、リッチ燃焼気筒(気筒#1)、リーン燃焼気筒(気筒#2〜4)が双方ともに理論空燃比STよりもリーンな空燃比で燃焼が行われることになり、ディザ制御による排気の昇温効果が得られなくなる。なお、リッチ噴射量QR*がストイキ噴射量QSTを下回るときのリーン噴射量QL*は、リーン限界噴射量QLMT未満となり、上述のディザ制御ルーチンのステップS140において否定判定(NO)される。そのため、本実施形態のエンジン制御装置20では、リッチ噴射量QR*がストイキ噴射量QST以下となる場合、ディザ制御は実行されずに、各気筒#1〜#4の燃料噴射量を同じとした通常の噴射量制御が実行される。
なお、ディザ制御の実行時の各気筒#1〜#4では、燃費性能や排気性能等の要求に応じて設定された目標空燃比AF*からずれた空燃比で燃焼が行われる。そのため、ディザ制御中のエンジン10の燃費性能や排気性能は、各気筒#1〜#4で、空燃比を目標空燃比AF*として燃焼を行った場合よりも低くなる。一方、リッチ噴射量QR*がストイキ噴射量QST以下となる場合やリーン噴射量QL*がストイキ噴射量QST以上となる場合にはディザ制御を実行しても排気の昇温効果は得られず、燃費性能や排気性能の低下を招くだけの結果となる。これに対して本実施形態のエンジン制御装置20では、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなり、且つリーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなることを条件に、気筒別噴射量設定処理で設定した気筒別の燃料噴射量での燃料噴射を、すなわちディザ制御を実行している。そのため、排気の昇温効果が得られない状態でのディザ制御の実施が回避されることになる。したがって、排気の昇温のためのディザ制御を効果的に実施できるようになる。
なお、空燃比がある限度(リーン限界空燃比LMT)を超えてリーン化すると、燃焼が不安定となってしまう。これに対して本実施形態のエンジン制御装置20では、リーン噴射量QL*が、リーン燃焼気筒の空燃比がリーン限界空燃比LMTよりもリーンな空燃比となる噴射量(リーン限界噴射量QLMT)以下となる場合には、ディザ制御を実行しないようにしている。そのため、燃焼の不安定化を招かない範囲でディザ制御を実行することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、リーン噴射量QL*がリーン限界噴射量QLMT以上の場合のリッチ噴射量QR*はストイキ噴射量QSTを超えることが確定している。そのため、ディザ制御ルーチンのステップS140におけるリーン噴射量QL*がリーン限界噴射量QLMT以上であるとの判定をもって、リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチであると判定していた。リーン噴射量QL*がリーン限界噴射量QLMT以上の場合にも、ストイキ噴射量QST以下の量がリッチ噴射量QR*として設定されることがある場合には、リッチ噴射量QR*がストイキ噴射量QSTを超えているか否かの判定を別途行い、その判定結果が肯定判定であることを、ディザ制御を実行する条件に加えるようにするとよい。
・上記実施形態では、リーン噴射量QL*がリーン限界噴射量QLMT以上であるか否かを判定し、その判定結果が肯定判定であることを、ディザ制御を実行する条件としていた。目標空燃比AF*がその設定範囲のリーン側の限界となる値に設定されている場合にもリーン噴射量QL*がリーン限界噴射量QLMT未満とならない場合には、上記判定を省略してもよい。
・上記実施形態では、エンジン10の4つの気筒#1〜#4のうち、リッチ燃焼気筒とする気筒、及びリーン燃焼気筒とする気筒をそれぞれ特定の気筒に固定してディザ制御を行うようにしていたが、リッチ/リーン燃焼気筒を動的に変化させながらディザ制御を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、3つの気筒をリーン燃焼気筒とし、1つの気筒をリッチ燃焼気筒としてディザ制御を行うようにしていたが、リーン燃焼気筒とする気筒の数、及びリッチ燃焼気筒とする気筒の数を変更してもよい。その場合のリーン噴射量QL*及びリッチ噴射量QR*の演算式は、気筒数の変更に応じて、各気筒の燃空比の平均値の逆数が目標空燃比AF*となるように修正する必要がある。例えばリーン燃焼気筒を1気筒、リッチ燃焼気筒を3気筒とした場合、リーン噴射量QL*を「Q*−σ」とし、リッチ噴射量QR*を「Q*+(σ/3)」とすれば、各気筒の燃空比の平均値の逆数を目標空燃比AF*とすることができる。
・上記実施形態では、ディザ制御中に燃焼を行う気筒のすべてを、リッチ燃焼気筒、リーン燃焼気筒のいずれかに振り分けていたが、空燃比を目標空燃比AF*として燃焼を行う気筒を一部に含めるようにしてもよい。例えば、気筒#1〜#4のうちの一つをリーン燃焼気筒に、他の一つをリッチ燃焼気筒にそれぞれ割り当て、残りの2つは空燃比を目標空燃比AF*として燃焼を行う気筒としてディザ制御を行うようにしてもよい。
10…エンジン、11…吸気通路、12…排気通路、13…燃料噴射弁、14…スロットルバルブ、15…触媒装置、20…エンジン制御装置、21…エアフローメータ、22…クランク角センサ、23…空燃比センサ、24…中央演算処理装置(CPU)、25…リードオンリーメモリ(ROM)、26…ランダムアクセスメモリ(RAM)。

Claims (1)

  1. 気筒別の燃料噴射弁と、複数の気筒の排気が流入する排気浄化用の触媒装置と、が設けられたエンジンを制御の対象とするエンジン制御装置において、
    前記エンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比を実現する量よりも多い燃料噴射量が設定されるリッチ燃焼気筒と、前記目標空燃比を実現する量よりも少ない燃料噴射量が設定されるリーン燃焼気筒と、が前記複数の気筒の中に含まれるように、前記目標空燃比に基づき気筒別に燃料噴射量を設定する気筒別噴射量設定処理と、
    前記リッチ燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチとなり、且つ前記リーン燃焼気筒の空燃比が理論空燃比よりもリーンとなることを条件に、前記気筒別噴射量設定処理で設定した気筒別の燃料噴射量での燃料噴射を実行するディザ制御処理と、
    を行うエンジン制御装置。
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