以下に、各図面を参照して、本発明に係る遊技機の一具体例であるパチスロ機について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の主要な構成について説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1は、本実施形態におけるパチスロ機1の機能フローを示す図である。パチスロ機1では、図1に示した各手段が必要な処理を実行し、各々が担う機能が発揮されることにより、遊技者による遊技の実行を可能としている。
<投入操作検出手段>
投入操作検出手段は、遊技者によるメダルやコイン等の遊技媒体の投入操作を検出する。所定数の遊技媒体(例えば、3枚のメダル)の投入操作が検出されると、後述する開始操作検出手段による開始操作の検出が許可される。また、後述する図柄表示手段において、予め定められた入賞ラインが有効化される(以下、有効化された入賞ラインを「有効ライン」という。)。本実施形態において、遊技者によるメダルの投入を検出するセレクタ66、及び遊技者によるBETボタン22の操作を検出するBETスイッチ77は、投入操作検出手段を構成する。なお、検出可能な遊技媒体の種類は、メダルに限られるものではなく、コインやトークン、遊技球、若しくはこれらと同等の価値を有する電磁的遊技媒体等を含むものとする。
<開始操作検出手段>
開始操作検出手段は、遊技者による開始操作を検出する。開始操作が検出されると、後述する図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。また、後述する内部当選役決定手段が内部当選役を決定する際に用いられる乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。また、後述する演出制御手段が演出を決定する際に用いられる演出用乱数値が、予め定められた数値範囲内(例えば、0〜65535)から抽出される。本実施形態において、遊技者によるスタートレバー23の操作を検出するスタートスイッチ79は、開始操作検出手段を構成する。なお、抽出される乱数値の種類、個数、数値範囲については、これに限られるものではなく、遊技において必要となる個数の乱数値を、所定の数値範囲内から抽出することができるものとする。
<内部当選役決定手段>
内部当選役決定手段は、抽出された乱数値に基づいて抽選を行い、予め定められた複数の役の中から内部当選役を決定する。すなわち、内部当選役の決定により、有効ライン上に表示されることが許可される図柄の組合せが決定される。本実施形態において、各種のテーブルを参照し、抽出された乱数値に基づいて内部抽選処理を実行する主制御回路91は、内部当選役決定手段を構成する。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」(「成立」ともいう。)に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機1は、遊技の進行が停止(遊技者の遊技操作が無効化)される制御を行いうる。このような制御は、「ロック」(又は、「フリーズ」)と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバーが操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタンへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタンが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタンへの操作、若しくはスタートレバーへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバーが操作され、ストップボタンのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
ここで、内部当選役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽選を行い、内部当選役に替えて、あるいは内部当選役とともに、「ロック」を行うか否かを決定することができる。この場合、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当選役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
<図柄表示手段> 図柄表示手段は、複数の図柄を複数列に変動表示する。すなわち、開始操作検出手段により開始操作が検出されると、図柄の変動表示を開始し、後述する停止制御手段により停止制御が実行されると、図柄の変動表示を終了する。本実施形態において、複数のリール3L,3C,3R、及びリール表示窓4は、図柄表示手段を構成する。なお、図柄表示手段は、これに限られるものではなく、例えば、複数の図柄画像を複数列に変動表示する図柄画像表示手段(例えば、画像表示装置)等であってもよい。
<停止操作検出手段>
停止操作検出手段は、遊技者による停止操作を検出する。停止操作が検出されると、後述する停止制御手段により図柄表示手段による図柄の変動表示が停止される。本実施形態において、遊技者によるストップボタン19L,19C,19Rの操作を検出するストップスイッチ基板80は、停止操作検出手段を構成する。
なお、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
<停止制御手段>
停止制御手段は、図柄表示手段における図柄の変動表示の停止を制御する。すなわち、停止操作検出手段により停止操作が検出されると、内部当選役決定手段により決定された内部当選役に応じて設定された停止制御情報に基づいて、図柄表示手段における図柄の変動表示を停止制御する。本実施形態において、遊技者によりストップボタン19L,19C,19Rが操作されると、各種の停止制御情報を参照し、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止制御するリール停止制御処理を実行する主制御回路91は、停止制御手段を構成する。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
停止制御手段は、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されている図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当選役の決定結果に応じて、表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、停止制御手段は、決定されている内部当選役が、予め定められた停止操作順序(例えば、複数のストップボタンが操作される順番)に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
<入賞判定手段>
入賞判定手段は、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、入賞があるか否かの判定を行う。すなわち、停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。本実施形態において、図柄組合せテーブル等を参照し、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに基づいて入賞検索処理を実行する主制御回路91は、入賞判定手段を構成する。
<利益付与手段>
利益付与手段は、入賞判定手段により入賞があると判定されると、入賞した図柄の組合せに応じた利益を付与する。すなわち、図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて、対応する利益を遊技者に付与する。本実施形態において、入賞検索処理の結果に基づいてメダル払出処理等を実行する主制御回路91は、利益付与手段を構成する。なお、付与される利益が、副制御回路101の制御によって付与されるものである場合には、副制御回路101が、利益付与手段を構成する。
ここで、利益付与手段により付与される利益としては、メダルの払出、今回の遊技と同じ数量の遊技媒体が自動で投入され、再度遊技を行えることとなる再遊技の作動、再遊技に係る内部当選役の当選確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)の作動、メダルの払出に係る内部当選役の当選確率が高くなる特別遊技状態(ボーナス)の作動、遊技者に適切な停止操作の手順を報知することにより、メダルの払出に係る内部当選役の入賞確率が高くなる特定遊技状態(アシストタイム)の作動等を挙げることができる。なお、利益付与手段が付与する利益はこれに限られるものではない。
このように、パチスロ機1においては、投入操作検出手段によって遊技者の投入操作が検出され、開始操作検出手段によって遊技者の開始操作が検出されると、内部当選役決定手段によって内部当選役等が決定されるとともに、図柄表示手段による図柄の変動表示が開始される。そして、停止操作検出手段によって遊技者の停止操作が検出されると、停止制御手段によって図柄表示手段による図柄の変動表示が停止制御され、図柄表示手段に表示された図柄の組合せが、入賞判定手段によって入賞に係る図柄の組合せであると判定されると、利益付与手段によってその図柄の組合せに応じた利益が付与される。以上のような一連の流れがパチスロ機における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
<演出制御手段>
演出制御手段は、抽出された演出用乱数値や、その他の情報(例えば、演出状態に関する情報)に基づいて、複数種類の演出の中から今回実行するものを決定する演出内容決定手段と、決定された演出が適切に実行されるように、後述する演出実行手段を制御する演出実行制御手段とを含む。本実施形態において、各種のテーブルと抽出された演出用乱数値に基づく抽選結果に応じて演出内容を決定するとともに、演出状態に関する情報に応じて演出内容を決定する主制御回路91は、演出内容決定手段を構成する。また、決定された演出内容にしたがった演出を実行させる副制御回路101は、演出実行制御手段を構成する。なお、各種のテーブルと抽出された演出用乱数値に基づく抽選が副制御回路101によって実行される場合には、副制御回路101が演出内容決定手段を構成することとしてもよい。また、演出状態に関する情報が副制御回路101によって管理される場合には、副制御回路101が演出内容決定手段を構成することとしてもよい。また、後述する演出実行手段が主制御回路91によって制御される場合には、主制御回路91が演出実行制御手段を構成することとしてもよい。
また、演出内容決定手段は、所定の報知条件が満たされると、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出内容を決定する。この場合、演出制御手段は、報知制御手段とも言いうる。
<演出実行手段>
演出実行手段は、演出内容決定手段により決定された演出を実行する。すなわち、視覚に訴える演出を実行する表示装置やランプ、聴覚に訴える演出を実行するスピーカ、触覚に訴える演出を実行する演出ボタン等の演出に用いられる各種のデバイスを意味する。本実施形態において、液晶表示装置11、LED85、スピーカ42,58,64,65L,65Rは、演出実行手段を構成する。なお、演出実行手段は、これらに限られるものではなく、例えば、パチスロ機1の前面側から視認可能な位置に設けられる可動体(役物)であってもよいし、複数のリール(例えば、リール3L,3C,3R)を通常の図柄の変動表示態様とは異なる演出態様で変動表示させることによって演出を実行するものであってもよい。
また、演出実行手段は、演出内容決定手段によって、遊技者に対して遊技に必要な情報(例えば、停止操作順序に関する情報や遊技履歴に関する情報)を報知するための演出が決定された場合には、遊技者に対してその情報の報知を実行する。この場合、演出実行手段は、報知手段とも言いうる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2〜図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
<外観構造>
図2は、パチスロ機1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ機1の外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。また、キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている。この把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って等間隔に描かれている。
フロントドア2bの中央よりも上側には、上パネルユニット10と、液晶表示装置11が設けられている。上パネルユニット10は、フロントドア2bの上部を形成している。この上パネルユニット10は、光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。液晶表示装置11は、上パネルユニット10の下側に配置されており、映像の表示による演出を実行する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。
図柄表示領域4は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rに対応して設けられている。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4ともいう。
リール表示窓4は、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、リール表示窓4の各リール3L,3C,3Rに対向する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる1又は複数のラインが有効ラインとして規定されることとなる。本実施形態では、リール3Lに対向する上段の領域、リール3Cに対向する中段の領域、リール3Rに対向する下段の領域を組合せてなるライン(クロスダウンライン)を有効ラインとして規定する。
リール表示窓4は、台座部12に設けられた枠部材13により形成されている。この枠部材13は、リール表示窓4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15を有している。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられており、上方に向かって開口している。すなわち、リール表示窓4と情報表示窓14は、連続する1つの開口部として形成されている。この情報表示窓14及びリール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。
窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能になっている。また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の開口に対向するシート載置部17を有している。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置されている。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われている。
情報シートの取付部を構成する窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、凹凸や隙間の無い滑らかな表面であるため、情報シートの取付部を利用して、パチスロ機1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。なお、情報シートの交換については、後で図4を参照して説明する。
本実施形態では、リール表示窓4と情報表示窓14を、連続する1つの開口部として形成した。しかし、本発明の遊技機に係る情報表示窓は、リール表示窓の下方に設けられていればよく、リール表示窓に連続していなくてもよい。すなわち、リール表示窓4と情報表示窓14は、上下方向に並ぶ2つの開口部として形成してもよい。
ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられており、正面を向いた平面に形成されている。このストップボタン取付部15には、ストップボタン19L,19C,19Rが貫通する貫通孔が設けられている。ストップボタン19L,19C,19Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応付けられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rともいう。
ストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者による操作の対象となる操作手段の一例を示す。また、台座部12には、遊技者による操作の対象となる操作手段として、メダル投入口21、BETボタン22、スタートレバー23が設けられている。
メダル投入口21は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口21に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ機1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
BETボタン22は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。スタートレバー23は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。
また、正面から見てリール表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられている。この7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
台座部12の両側には、サイドパネルユニット26L,26Rが設けられている。このサイドパネルユニット26L,26Rは、それぞれ光源を有しており、光源から出射される光による演出を実行する。また、サイドパネルユニット26Lの下方には、精算ボタン27が設けられている。この精算ボタン27は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられている。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源を有している。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34が設けられている。メダル払出口32は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口32から排出されたメダルは、メダルトレイユニット34に貯められる。スピーカ用孔33L,33Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するために設けられている。
<内部構造>
図3及び図4は、パチスロ機1の内部構造を示す斜視図である。この図3では、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じた状態を示している。また、図4では、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開いた状態を示している。また、図5は、キャビネット2aの内部を示す説明図である。図6は、フロントドア2bの裏面側を示す説明図である。
キャビネット2aは、上面板20aと、底面板20bと、左右の側面板20c,20dと、背面板20eを有している(図5参照)。キャビネット2a内部の上側には、キャビネット側スピーカ42が配設されている。このキャビネット側スピーカ42は、取付ブラケット43L,43Rを介してキャビネット2aの背面板20eに取り付けられている。キャビネット側スピーカ42は、例えば、効果音を出力するためのスピーカである。
キャビネット2a内部を正面から見て、キャビネット側スピーカ42の左側方には、キャビネット側中継基板44が配設されている。このキャビネット側中継基板44は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述する主制御基板71(図7参照)と、ホッパー装置51、遊技メダル補助収納庫スイッチ(不図示)、メダル払出カウントスイッチ(不図示)とを接続する配線の中継を行う。
キャビネット2a内部の中央部には、キャビネット側スピーカ42による音の出力を制御するアンプ基板45が配設されている。このアンプ基板45は、左右の側面板20c,20dに固定された取付棚46に取り付けられている。
また、キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の右側には、外部集中端子板47が配設されている。この外部集中端子板47は、キャビネット2aの右側面板20dに取り付けられている。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の左側には、サブ電源装置48が配設されている。このサブ電源装置48は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。サブ電源装置48は、交流電圧100Vの電力を後述する電源装置53に供給する。また、交流電圧100Vの電力を直流電圧の電力に変換して、アンプ基板45に供給する。
キャビネット2aの内部の下側には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53が配設されている。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板20bの中央部に取り付けられている。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は精算ボタンが押圧されてメダルの精算を行うときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置されている。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板20bに係合されており、底面板20bに対して着脱可能に構成されている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bを有している(図7参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板20cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置48から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
図3,図4及び図6に示すように、ミドルドア41は、フロントドア2bの裏面における中央部に配置され、リール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア41の上部と下部には、ドアストッパ41a,41b,41cが設けられている。このドアストッパ41a,41b,41cは、リール表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア41の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア41を開くには、ドアストッパ41a,41b,41cを回転させてミドルドア41の固定を解除する必要がある。
ミドルドア41には、主制御基板71(図7参照)を収納した主制御基板ケース55と、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられている。3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータが接続されている。
図4に示すように、ミドルドア41を開くと、窓カバー16の裏面とシート載置部17が露出される。上述したように、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間には、遊技に関する情報が記載された情報シートが配置されている。この情報シートは、ミドルドア41を開いて窓カバー16の裏面とシート載置部17を露出させた状態で、窓カバー16の裏面とシート載置部17との間に形成された間隙に挿入される。また、情報シートを交換する場合も、ミドルドア41を開いてから情報シートの交換作業が行われる。
主制御基板ケース55には、設定用鍵型スイッチ56が設けられている。この設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ機1における設定値の変更もしくはパチスロ機1における設定値の確認を行うときに使用する。本実施形態では、主制御基板ケース55と、この主制御基板ケース55に収納された主制御基板71により、主制御基板ユニットが構成されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路91(図8参照)を構成する。主制御回路91は、内部当選役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定、演出内容の決定といった、パチスロ機1における遊技の進行を制御する回路である。主制御回路91の具体的な構成は後述する。
ミドルドア41の上方には、副制御基板72(図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設されている。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(図9参照)を構成する。この副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路101の具体的な構成は後述する。
副制御基板ケース57の上方には、センタースピーカ58が配設されている。そして、フロントドア2bを裏面側から見て、センタースピーカ58の左側方には、ファン59が配設されている。つまり、ファン59は、フロントドア2bの裏面側における上部に配設されている。このファン59は、下向きに空気を送風し、パチスロ機1の内部を空冷する。
フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側方には、副中継基板61が配設されている。この副中継基板61は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板とを接続する配線を中継する基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述するLED基板62A,62Bが挙げられる。
LED基板62A,62Bは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の上方に配設されている。これらLED基板62A,62Bは、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示すLED(Light Emitting Diode)85(図7参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施形態のパチスロ機1には、LED基板62A,62B以外に複数のLED基板を備えている。
副中継基板61の下方には、24hドア開閉監視ユニット63が配設されている。この24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴を保存する。また、ミドルドア41を開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L,65Rが配設されている。ボードスピーカ64は、腰部パネルユニット31(図2参照)に対向しており、下部スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔33L,33R(図2参照)に対向している。
下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67が配設されている。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口21に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左側方に配置されている。このドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ機1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方であってミドルドア41により開閉される領域には、ドア中継端子板68が配設されている(図4参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71(図7参照)と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72(図7参照)、セレクタ66及び遊技動作表示基板81(図7参照)との配線を中継する基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、BETボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、後述するBETスイッチ77、スタートスイッチ79等を挙げることができる。
[パチスロ機が備える制御系]
次に、パチスロ機1が備える制御系について、図7を参照して説明する。図7は、パチスロ機1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ機1は、ミドルドア41に配設された主制御基板71と、フロントドア2bに配設された副制御基板72を有している。主制御基板71には、リール中継端子板74と、設定用鍵型スイッチ56と、外部集中端子板47と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、電源装置53の電源基板53bが接続されている。設定用鍵型スイッチ56、外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されている。外部集中端子板47及びホッパー装置51については、上述したため、説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52の後述するスイッチ貫通孔を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53の電源基板53bには、電源スイッチ53aが接続されている。この電源スイッチ53aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
また、主制御基板71には、ドア中継端子板68を介して、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61が接続されている。セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したため、説明を省略する。
BETスイッチ77は、BETボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押されたことを検出する。スタートスイッチ79は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板81には、7セグ表示器24とLED82が接続されている。LED82は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68と副中継基板61を介して主制御基板71に接続されている。この副制御基板72には、副中継基板61を介して、サウンドI/O基板84、LED基板62A,62B、24hドア開閉監視ユニット63が接続されている。これらLED基板62A,62B及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したため、説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、センタースピーカ58、ボードスピーカ64、下部スピーカ65L,65Rへの音声の出力を行う。また、サウンドI/O基板84は、アンプ基板45とともに、キャネット側スピーカ42への音声の出力を行う。
また、副制御基板72には、ロムカートリッジ基板86と、液晶中継基板87が接続されている。これらロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、LED基板62A,62B及びその他のLED基板(不図示)、通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。図8は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、例えば、左ストップボタン19Lが押されたときにリール表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、リール表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。図9は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出実行のための各種の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するとともに、送信されたコマンドに応じた演出内容(演出データ)の選択及び登録を行うための主基板通信タスク、選択した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図6参照)による映像の表示を制御する表示制御タスク、LED85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED85等の光源の点灯及び消灯を制御する。
[遊技状態の変移]
次に、図10を参照して、パチスロ機1の遊技状態について説明する。メインCPU93は、パチスロ機1の遊技状態として、一般遊技状態(ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)若しくはBB持越有り(RT2))、BB遊技状態(RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)若しくはRB中)又はMB遊技状態(MB中)の遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
<一般遊技状態の変移>
図10に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、一般遊技状態として、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)及びBB持越有り(RT2)が規定される。なお、「RT」とは「リプレイタイム」の略であり、遊技状態毎に再遊技の作動役であるリプレイ役の当選確率が設定される。
ボーナス持越無し(RT0)及びBB持越有り(RT2)において、リプレイ役の当選確率は「8978/65536」に設定され(図17参照)、MB持越有り(RT1)において、リプレイ役の当選確率は「23340/65536」に設定されている(図17参照)。なお、ボーナス持越無し(RT0)において、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「1612/65536」に設定され、MB持越有り(RT1)において、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「0/65536」に設定され(すなわち、「ハズレ」が決定されないように設定され)、BB持越有り(RT2)において、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「14362/65536」に設定されている。
ここで、ボーナス持越無し(RT0)及びBB持越有り(RT2)は、MB持越有り(RT1)と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であり、MB持越有り(RT1)は、ボーナス持越無し(RT0)及びBB持越有り(RT2)と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。
もっとも、一般遊技状態(ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)及びBB持越有り(RT2))においては、メダルの投入枚数が3枚であるときに、最も当選確率が高い小役(「制御小役群1〜3」)が入賞した場合の払出枚数が1枚(「取りこぼし」が発生した場合には0枚)となっていることから(図15〜図22参照)、低RT遊技状態であるか高RT遊技状態であるかにかかわらず、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定されている。
なお、各遊技状態(後述するRB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中又はMB中を含む)におけるリプレイ役の当選確率は、上述(あるいは後述)したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、BB持越有り(RT2)におけるリプレイ役の当選確率を、ボーナス持越無し(RT0)におけるリプレイ役の当選確率よりも高くするとともに、MB持越有り(RT1)におけるリプレイ役の当選確率よりも低くなるように設定することとしてもよい。また、例えば、RB持越無し(RT0)、RB中及びMB中のうち少なくとも1つの遊技状態におけるリプレイ役の当選確率を、ボーナス持越無し(RT0)及びBB持越有り(RT2)におけるリプレイ役の当選確率と同じ、あるいは同等の当選確率となるように設定することとしてもよい。
パチスロ機1が遊技店に最初に設置された状態、若しくはパチスロ機1においてメインRAM95のバックアップエラーが発生し、全記憶領域が初期化された状態(初期状態)、パチスロ機1の設定値が変更された場合(設定変更後)、又は後述するBB遊技状態が終了(BB終了)した場合、又は後述するMB遊技状態が終了(MB終了)した場合には、遊技状態をボーナス持越無し(RT0)に移行させる。
ボーナス持越無し(RT0)において、後述するMB1又はMB2に内部当選した場合には、遊技状態をMB持越有り(RT1)に移行させる。また、ボーナス持越無し(RT0)において、後述するBB1又はBB2に内部当選した場合には、遊技状態をBB持越有り(RT2)に移行させる。
ここで、MB1、MB2、BB1、BB2及び後述するJACIN(BB中RB)は、ボーナスを作動させるボーナス役であり、これらのボーナス役は、内部当選してから入賞するまでの間、その内部当選状態が保持される。これを「持ち越し」といい、ボーナス役は「持越役」とも呼ばれる。また、ボーナス役の内部当選状態は「フラグ間」とも呼ばれる。この場合、MB持越有り(RT1)は「MBフラグ間」となり、BB持越有り(RT2)は「BBフラグ間」となり、RB持越有り(RT1)は「RBフラグ間」となる。また、MB1、MB2、BB1及びBB2は、ボーナス持越無し(RT0)でのみ抽選され、その他の遊技状態では抽選されない。また、JACIN(BB中RB)は、RB持越無し(RT0)でのみ抽選され、その他の遊技状態では抽選されない。
なお、一般遊技状態における各遊技状態の移行契機は、上述したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、一の移行契機が成立した後、予め定められた回数の遊技が行われたことを他の移行契機として、遊技状態を移行させることとしてもよい。また、例えば、一の遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))において、移行に係る図柄の組合せ(例えば、「ベル」の入賞役に係る図柄の組合せ)が表示されたことを移行契機として、他の遊技状態(例えば、高RT遊技状態)に移行させることとしてもよい。
<BB遊技状態の変移>
図10に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、BB遊技状態として、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びRB中(RB遊技状態)が規定される。なお、「BB」とは「ビッグボーナス」の略であり、「RB」とは「レギュラーボーナス」の略である。また、「BB」は「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とも呼ばれ、「RB」は「第1種特別役物」とも呼ばれる。
RB持越無し(RT0)及びRB中において、リプレイ役の当選確率は「0/65536」に設定され(すなわち、リプレイ役が決定されないように設定され)(図17参照)、RB持越有り(RT1)において、リプレイ役の当選確率は「23340/65536」に設定されている(図17参照)。なお、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)において、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「0/65536」に設定され(すなわち、「ハズレ」が決定されないように設定され)、RB中において、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「23339/65536」に設定されている。
ここで、RB持越無し(RT0)は、RB持越有り(RT1)と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)であり、RB持越有り(RT1)は、RB持越無し(RT0)と比較してリプレイ役の当選確率が相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。
なお、RB持越無し(RT0)においては、メダルの投入枚数が3枚であるときに、最も当選確率が高い小役(「制御小役群1〜3」)が入賞した場合の払出枚数が1枚(「取りこぼし」が発生した場合には0枚)となっていることから(図15〜図22参照)、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定されている。
また、RB中においては、メダルの投入枚数が3枚であるときに、入賞した場合の払出枚数が1枚(「取りこぼし」が発生した場合には0枚)となる小役の図柄の組合せ(「制御小役A−1〜48」及び「制御小役B−1〜56」)の表示が許可される内部当選役(「RB中役2」)の当選確率のほうが、入賞した場合の払出枚数が11枚となる小役の図柄の組合せ(「ベル」及び「特殊ベル1〜6」)の表示が許可される内部当選役(「RB中役1」)の当選確率よりも高くなっているため、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定されている。
一方、RB持越有り(RT1)においては、高RT遊技状態であり、メダルの投入枚数が3枚であるときに、最も当選確率が高い小役(「制御小役群1〜3」)が入賞した場合の払出枚数が11枚(「取りこぼし」は発生しない)となっていることから(図15〜図22参照)、遊技者が保有するメダルが増加する(すなわち、出玉率が「1」を超える)状態(メダル増加期間)として設定されている。
BB持越有り(RT2)において、後述するBB1−1〜3又はBB2の図柄の組合せが入賞(BB成立)した場合には、遊技状態をRB持越無し(RT0)に移行させる。また、RB持越無し(RT0)において、JACIN(BB中RB)に内部当選した場合には、遊技状態をRB持越有り(RT1)に移行させる。また、RB持越有り(RT1)において、後述するJACINの図柄の組合せが入賞(JACIN成立)した場合には、遊技状態をRB中に移行させる。
BB遊技状態(RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びRB中)において、規定枚数(BB1が成立してBB遊技状態に移行した場合には285枚、BB2が成立してBB遊技状態に移行した場合には120枚)を超えるメダルの払出があった場合には、BB終了となり、遊技状態をボーナス持越無し(RT0)に移行させる。
RB中において、規定枚数(BB1が成立してBB遊技状態に移行した場合には285枚、BB2が成立してBB遊技状態に移行した場合には120枚)を超えるメダルの払出がある前に、8回の小役の入賞、又は12回の遊技が行われた場合には、RB終了となり、遊技状態をRB持越無し(RT0)に移行させる。このように、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)は、BB遊技状態においてRB中に移行していない状態であることから、「BB一般遊技状態」とも呼ばれる。
<MB遊技状態の変移>
図10に示すように、本実施形態のパチスロ機1では、MB遊技状態として、MB中が規定される。なお、「MB」とは「ミドルボーナス」の略である。また、「MB」は「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」とも呼ばれ、「第2種特別役物」(「CB」(チャレンジボーナス))が連続して作動する状態となっている。
MB中において、リプレイ役の当選確率は「0/65536」に設定されている(すなわち、リプレイ役が決定されないように設定されている)(図17参照)とともに、後述する内部抽選処理の結果が「ハズレ」となる確率は「0/65536」に設定されている(すなわち、「ハズレ」が決定されないように設定されている)。
なお、MB遊技状態(MB中)においては、メダルの投入枚数が2枚であるときに、最も当選確率が高い小役(「MB中役」)が入賞した場合の払出枚数が2枚(「取りこぼし」は発生しない)となっていることから(図15〜図22参照)、遊技者が保有するメダルが維持される(すなわち、出玉率が「1」となる)状態(メダル維持期間)として設定されている。
MB持越有り(RT1)において、後述するMB1−1〜9又はMB2−1〜12の図柄の組合せが入賞(MB成立)した場合には、遊技状態をMB中に移行させる。また、MB遊技状態(MB中)において、規定枚数(3枚)を超えるメダルの払出があった場合には、MB終了となり、遊技状態をボーナス持越無し(RT0)に移行させる。
[パチスロ機の遊技の流れ]
次に、パチスロ機1の遊技の流れについて、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態におけるパチスロ機1における遊技の流れを示す概要図である。
まず、本実施形態におけるパチスロ機1においては、遊技者により遊技が行われる状態として、遊技者にとって不利な遊技区間である通常遊技と、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技区間である連荘ゾーン(特別メダル増加区間)とに大別される。
<通常遊技>
通常遊技へは、後述する連荘ゾーン(特別メダル増加区間)のボーナス持越無し(RT0)において、MB1又はMB2に内部当選した場合に移行する。ここで、MB1及びMB2は、単独で(すなわち、他の内部当選役と重複することなく)内部当選するため、この単独当選した遊技で入賞(成立)させることができれば、実質的には通常遊技に移行しない。一方、この単独当選した遊技で入賞(成立)させることができなかった場合には、以後の通常遊技(MB持越有り(RT1))において、所定の小役(制御小役群1及び制御小役群2)に内部当選し、遊技者により特定の手順(リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作がなされた場合には、MB1又はMB2を入賞(成立)させることができるが、その他の場合には、MB1又はMB2を入賞(成立)させることができないようになっている。
また、上述したように、MB持越有り(RT1)は、高RT遊技状態ではあるものの、メダル減少期間として設定されており、MB中は、メダル維持期間として設定されている。これにより、通常遊技は、遊技者にとって不利な遊技区間として機能する。
なお、本実施形態においては、リプレイ役、小役及びボーナス役の3種類の内部当選役が規定されているが、リプレイ役とボーナス役(持越役)が重複して内部当選した場合には、リプレイ役を優先して入賞(成立)させるようにリール3L,3C,3Rの停止制御が行われ、小役とボーナス役(持越役)が重複して内部当選した場合にも、小役を優先して入賞(成立)させるようにリール3L,3C,3Rの停止制御が行われるようになっている。また、上述したように、MB持越有り(RT1)においては、「ハズレ」が決定されないようになっている。
したがって、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、制御小役群1−1〜96のいずれかに内部当選した場合に、各々に対応付けられた特定の手順(図18及び図19の「備考」参照)とは異なる手順で停止操作が行われた場合には、上述したとおりMB1−1〜9の図柄の組合せよりも内部当選している制御小役A又はBの図柄組合せのほうが優先して表示されるように停止制御が行われるため、MB1を入賞(成立)させることができない。一方、各々に対応付けられた特定の手順で停止操作が行われた場合には、内部当選している制御小役A又はBの図柄の組合せの「取りこぼし」を発生させることが可能となっているため、結果として、小役よりも停止制御の優先順位が低いボーナス役であるMB1を入賞(成立)させることができるようになっている。
例えば、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、制御小役群1−1に内部当選した場合、リール3Lに対して、後述の図柄位置「14」が対応付けられた「赤7」の図柄が表示窓4内(より詳細には、上段又は中段)にあるタイミング(押下位置正解)で第1停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「18」が対応付けられた「スイカ」の図柄が停止する。次に、リール3Cに対して、後述の図柄位置「13」が対応付けられた「赤7」の図柄が表示窓4内(より詳細には、上段又は中段)にあるタイミング(押下位置正解)で第2停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「17」が対応付けられた「黄7」の図柄が停止する。次に、リール3Rに対して、第3停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「3」、「8」、「13」又は「18」が対応付けられた「スイカ」の図柄が表示されることで、MB1−9の図柄の組合せが表示されて、MB1が入賞(成立)することとなる。また、このとき、表示窓4内では、「黄7」の図柄がリール3L,3C,3Rの各々に対向する中段の領域に表示され(すなわち、「黄7」揃いとなり)、遊技者にMB1が入賞(成立)したことが示される。
また、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、制御小役群2−1〜96のいずれかに内部当選した場合に、各々に対応付けられた特定の手順(図20及び図21の「備考」参照)とは異なる手順で停止操作が行われた場合には、上述したとおりMB2−1〜12の図柄の組合せよりも内部当選している制御小役A又はBの図柄組合せのほうが優先して表示されるように停止制御が行われるため、MB2を入賞(成立)させることができない。一方、各々に対応付けられた特定の手順で停止操作が行われた場合には、内部当選している制御小役A又はBの図柄の組合せの「取りこぼし」を発生させることが可能となっているため、結果として、小役よりも停止制御の優先順位が低いボーナス役であるMB2を入賞(成立)させることができるようになっている。
例えば、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、制御小役群2−1に内部当選した場合、リール3Lに対して、後述の図柄位置「14」が対応付けられた「赤7」の図柄が表示窓4内(より詳細には、上段又は中段)にあるタイミング(押下位置正解)で第1停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「17」が対応付けられた「黄7」の図柄が停止する。次に、リール3Cに対して、後述の図柄位置「13」が対応付けられた「赤7」の図柄が表示窓4内(より詳細には、上段又は中段)にあるタイミング(押下位置正解)で第2停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「16」が対応付けられた「ベル」の図柄が停止する。次に、リール3Rに対して、第3停止操作が行われることで、有効ライン上に、後述の図柄位置「2」、「7」、「12」又は「17」が対応付けられた「白7」、「黒7」、「赤7」又は「青7」の図柄が表示されることで、MB2−9〜12のいずれかの図柄の組合せが表示されて、MB2が入賞(成立)することとなる。また、このとき、表示窓4内では、「黄7」の図柄がリール3L,3C,3Rの各々に対向する上段の領域に表示され(すなわち、「黄7」揃いとなり)、遊技者にMB2が入賞(成立)したことが示される。
また、通常遊技では、後述する報知回数(報知回数カウンタの値)が1以上の場合に、MBを成立させるための停止操作の手順(すなわち、上述した特定の手順)が報知されるようになっている。これにより、遊技者は報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行うことで、遊技区間を通常遊技から連荘ゾーン(特別メダル増加区間)に移行させることができる。
もっとも、後述する報知回数(報知回数カウンタの値)が1以上の場合に、MBが単独当選した場合には、MBを成立させるための停止操作の手順として、3L,3C,3Rの押下位置(例えば、MB1に単独当選した場合にはMB1−1の図柄の組合せを構成する各図柄の図柄位置、MB2に単独当選した場合にはMB2−1の図柄の組合せを構成する各図柄の図柄位置)が報知されるようになっている。これにより、遊技者は報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行うことで、遊技区間を連荘ゾーン(特別メダル増加区間)に維持することができる。
なお、本実施形態における通常遊技の構成は、上述したものに限られない。例えば、通常遊技において、MBを成立させるための停止操作の手順を報知しない構成としてもよい。このように構成した場合には、通常遊技から連荘ゾーン(特別メダル増加区間)への移行、あるいは連荘ゾーン(特別メダル増加区間)の維持が、遊技者の遊技操作(例えば、開始操作及び停止操作)の結果のみに委ねられることとなるため、遊技者に遊技毎の遊技操作をより注力させることができ、かえって遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、例えば、通常遊技において、MB1が内部当選する場合には必ず制御小役群1−1〜96のいずれかも重複して内部当選し、MB2が内部当選する場合には必ず制御小役群2−1〜96のいずれかも重複して内部当選する(すなわち、MBが単独当選しない)構成としてもよい。このように構成した場合には、MBの入賞(成立)がより困難なものとなるため、MBが入賞(成立)した場合の遊技者の達成感や期待感をさらに高めることができ、かえって遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
<連荘ゾーン(特別メダル増加区間)>
連荘ゾーン(特別メダル増加区間)は、ボーナス持越無し(RT0)と、BB持越有り(RT2)と、BB遊技状態とから構成される。また、BB遊技状態は、RB持越無し(RT0)と、メダル増加期間として設定されたRB持越有り(RT1)と、メダル減少期間として設定されたRB中とから構成される。
連荘ゾーン(特別メダル増加区間)へは、MB遊技状態(MB中)においてMB遊技状態の終了条件が成立してMB遊技状態が終了した場合に移行する。そして、ボーナス持越無し(RT0)において、MB1又はMB2に内部当選する前に、BB1又はBB2に内部当選し、BB持越有り(RT2)を経てからBB遊技状態に移行させ、BB遊技状態において、RB中(メダル減少期間)に移行させることなくRB持越有り(RT1)(メダル増加期間)に移行させて、保有するメダルを増加させ、BB遊技状態の終了条件が成立してBB遊技状態が終了し、再度ボーナス持越無し(RT0)に移行することで、このような遊技の流れを繰り返し行うことができるようになっている。
また、BB1又はBB2は、MB1又はMB2よりも高い確率で決定されるように設定されている(図17参照)ことから、ボーナス持越無し(RT0)においては、BB遊技状態の移行確率が高く(すなわち、BB1又はBB2が連荘しやすく)なっている。これにより、連荘ゾーン(特別メダル増加区間)は、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技区間(有利な遊技状態であるBB遊技状態が連続する区間)として機能する。
なお、上述したように、ボーナス持越無し(RT0)において、BB1又はBB2に内部当選する前に、MB1又はMB2に内部当選した場合であっても、MB1又はMB2を入賞(成立)させてMB遊技状態(MB中)に移行させ、MB遊技状態の終了条件が成立してMB遊技状態が終了し、再度ボーナス持越無し(RT0)に移行することで、連荘ゾーン(特別メダル増加区間)を継続させることができるようになっている。
また、RB持越無し(RT0)において、JACIN(BB中RB)に内部当選した場合に、所定の手順(すなわち、リール3Lにおいて、滑り駒数を考慮しても後述の図柄位置「4」が対応付けられた「白7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、リール3Cにおいて、滑り駒数を考慮しても後述の図柄位置「8」が対応付けられた「黒7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、又はリール3Rにおいて、滑り駒数を考慮しても後述の図柄位置「17」が対応付けられた「青7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと)で停止操作が行われた場合には、JACINの図柄の組合せの「取りこぼし」を発生させることが可能となっているため、RB持越有り(RT1)を維持し、以後のBB遊技状態をメダル増加期間として遊技を行うことができるようになっている。一方、所定の手順とは異なる手順で停止操作が行われた場合には、JACINの図柄の組合せが表示され、以後のBB遊技状態においてRB終了となるまで、メダル減少期間として遊技を行わなければならない。
もっとも、RB持越無し(RT0)において、JACIN(BB中RB)に内部当選した場合には、JACINを成立させないための停止操作の手順(すなわち、上述した所定の手順)が報知されるようになっている。これにより、遊技者は報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行うことで、遊技状態をRB持越有り(RT1)(メダル増加期間)に維持することができる。
なお、本実施形態における連荘ゾーン(特別メダル増加区間)の構成は、上述したものに限られない。例えば、BB遊技状態において、JACINを成立させないための停止操作の手順を報知しない構成としてもよい。このように構成した場合には、RB持越無し(RT0)からRB持越有り(RT1)への移行、あるいはRB持越有り(RT1)の維持が、遊技者の遊技操作(例えば、開始操作及び停止操作)の結果のみに委ねられることとなるため、遊技者に遊技毎の遊技操作をより注力させることができ、かえって遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、例えば、BB遊技状態において、後述する報知回数(報知回数カウンタの値)が1以上である場合には、JACINを成立させないための停止操作の手順を報知し、報知回数が1以上でない場合には、JACINを成立させないための停止操作の手順を報知しない構成としてもよい。このように構成した場合には、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(メダル増加期間)への移行確率に起伏を生じさせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えば、ボーナス持越無し(RT0)において、BB1又はBB2が内部当選した場合に、BB持越有り(RT2)に移行させることなく、ボーナス持越無し(RT0)を維持する構成としてもよい。ここで、本実施形態においては、ボーナス役が内部当選している(持ち越されている)場合には、さらにボーナス役が内部当選しないように制御されていることから(図37参照)、このように構成した場合であっても、上述した遊技の流れに実質的な支障をきたすことなく、しかも主制御手段(例えば、主制御回路91)における記憶領域(例えば、メインROM94)の容量を削減することができる。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図12〜図23を参照して、メインROM94に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
<図柄配置テーブル>
図12に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置(図柄位置データ)「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「青7」、「白7」、「黒7」、「黄7」、「スイカ」、「ベル」及び「リプレイ」を含んでいる。
<図柄コード表>
図13に示すように、各リール3L,3C,3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、本実施形態においては、2バイト(16ビット)のデータによって区別される。図13に示す図柄コード表は、3つのリール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を特定するためのデータとしての図柄コードを表している。
例えば、図12に示した図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表すものとして説明したが、実際にメインROM94に記憶されている図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄を特定する図柄コードの配列を表している。
本実施形態において、パチスロ機1で用いる図柄は、上述したように「赤7」、「青7」、「白7」、「黒7」、「黄7」、「スイカ」、「ベル」及び「リプレイ」の8種類である。
図柄コード表では、例えば、「赤7」図柄に対する図柄コードとして「1」(00000001)が割り当てられ、「青7」図柄に対する図柄コードとして「2」(00000010)が割り当てられている。
同様に、「白7」、「黒7」、「黄7」、「スイカ」、「ベル」及び「リプレイ」の図柄に対する図柄コードとして「3」から「8」がそれぞれ割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図14〜図16に示す図柄組合せテーブルは、18バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞又は作動した役(「入賞役」又は「作動役」ともいう)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データを含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。入賞役又は作動役に係る各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって識別される。
なお、図14〜図16に示す図柄組合せテーブルは、発明を理解しやすくするために、入賞役又は作動役に係る各図柄の組合せに対して、名称(内容)が対応付けられている。
払出枚数は、入賞役又は作動役に係る各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ライン上に表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動によるメダルの払出、又はクレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
図14は、ボーナス役及びリプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示している。図14に示す図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、ボーナス又は再遊技が作動(成立)することとなる。
図14において、「BB1−1」を示す「赤7−赤7−赤7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、BB1が成立したこととなり、一般遊技状態(BB持越有り(RT2))からBB遊技状態(RB持越無し(RT0))に移行する。「BB1−2」及び「BB1−3」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
図14において、「BB2」を示す「黒7−黒7−黒7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、BB2が成立したこととなり、一般遊技状態(BB持越有り(RT2))からBB遊技状態(RB持越無し(RT0))に移行する。
図14において、「JACIN」を示す「白7−黒7−青7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、JACINが成立したこととなり、BB遊技状態(RB持越有り(RT1))からRB遊技状態(RB中)に移行する。
図14において、「MB1−1」を示す「赤7−赤7−黄7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、MB1が成立したこととなり、一般遊技状態(MB持越有り(RT1))からMB遊技状態(MB中)に移行する。「MB1−2」〜「MB1−9」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
図14において、「MB2−1」を示す「赤7−白7−黄7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、MB2が成立したこととなり、一般遊技状態(MB持越有り(RT1))からMB遊技状態(MB中)に移行する。「MB2−2」〜「MB1−12」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
図14において、「リプレイ」を示す「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、メダルの払出はないが、リプレイが成立したこととなり、次回の遊技において再遊技を行えることとなる。
図15及び図16は、小役に係る図柄組合せテーブルを示している。図15及び図16に示す図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、その図柄の組合せ及び投入枚数に対応付けられた払出枚数のメダルが払い出される。
なお、本実施形態では、MB遊技状態(MB中)以外の遊技状態においては、投入枚数が3枚である場合にのみ遊技を行うことができ、MB遊技状態(MB中)においては、投入枚数が2枚である場合にのみ遊技を行うことができるようになっている。また、MB遊技状態(MB中)においては、いずれの小役が成立した場合であっても2枚のメダルが払い出されるようになっている。したがって、以下では、投入枚数が3枚である場合の払出枚数を説明する。
図15において、「ベル」を示す「リプレイ−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、11枚のメダルが払い出される。また、このとき、表示窓4内では、「ベル」の図柄がリール3L,3C,3Rの各々に対向する中段の領域に表示され(すなわち、「ベル」揃いとなり)、遊技者にベルが入賞(成立)したことが示される。
図15において、「特殊ベル1」を示す「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、11枚のメダルが払い出される。「特殊ベル2」〜「特殊ベル6」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
図15において、「スイカ」を示す「ANY−スイカ−スイカ」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、2枚のメダルが払い出される。ここで、「ANY」は、いずれの図柄であってもよいことを示すものである。なお、本実施形態では、「スイカ」は、MB遊技状態(MB中)においてのみ入賞(成立)し、MB遊技状態(MB中)以外の遊技状態においては入賞(成立)しないようになっている(図18〜図22参照)。
図15において、「制御小役A−1」を示す「リプレイ−赤7−赤7」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「制御小役A−2」〜「制御小役A−48」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
図16において、「制御小役B−1」を示す「スイカ−赤7−ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「制御小役B−2」〜「制御小役B−56」を示す各図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合も同様である。
なお、本実施形態においては、ボーナス役に係る図柄の組合せ、リプレイ役に係る図柄の組合せ、及び小役に係る図柄の組合せに関し、他と識別できるように上述した名称を付しているが、その名称が必ずしもその図柄の組合せの役割を限定するものではない。
また、図14〜図16に示した図柄組合せテーブルを設けることなく、例えば、図13に示した図柄コードを用いて、メインCPU93が有効ライン上に表示された図柄の組合せを識別する制御を行ってもよい。すなわち、メインCPU93が有効ライン上に表示された図柄の組合せを識別可能であればよく、その制御方法は図柄組合せテーブルを用いたものに限定されない。
<内部抽選テーブル>
図17に示す内部抽選テーブルは、当選番号に対して、遊技状態毎の抽選値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽選テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)毎にメインROM94に格納されている。しかしながら、本実施形態においては、説明の便宜上、1つの内部抽選テーブルを用いて説明する。
本実施形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値(抽選用乱数値)を、各当選番号に応じた抽選値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽選が行われる。
したがって、抽選値として規定されている数値が大きいほど、その当選番号に対応付けられたデータポインタ(すなわち、内部当選役)が決定される確率が高い。なお、抽選値として「0」が規定されている場合には、その遊技状態において、その当選番号に対応付けられたデータポインタ(すなわち、内部当選役)が決定されることがない(すなわち、抽選されない)こととなる。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当選番号の数を超えたときには、内部抽選処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当選番号の当選確率は、「各当選番号に対応する抽選値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施形態では、遊技状態毎に一部又は全部の当選番号に対応付けられた抽選値を異ならせることにより、決定される内部当選役の種類や当選確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽選テーブルを参照して行う抽選の結果として取得されるデータであり、後述する内部当選役決定テーブルにより規定されている内部当選役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図18〜図22に示す小役・リプレイ用内部当選役決定テーブル及び図23に示すボーナス用内部当選役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当選番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽選処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽選用乱数値に、各当選番号に応じた抽選値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当選番号毎に予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽選を行うこととしてもよい。
また、図17に示した内部抽選テーブルを設けることなく、例えば、抽選用乱数値に対して、メインCPU93が所定の演算を行うことによって内部当選役を決定する制御を行ってもよい。すなわち、メインCPU93が抽出された抽選用乱数値に基づいて内部当選役を決定可能であればよく、その制御方法は内部抽選テーブルを用いたものに限定されない。
図17に示すように、内部抽選テーブルは、一般遊技状態として、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)及びBB持越有り(RT2)、BB遊技状態として、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びRB中、MB遊技状態として、MB中の各遊技状態における各当選番号の抽選値を規定している。当選番号「1」ではリプレイ役が内部当選し、当選番号「2」〜「8」では小役が内部当選し、当選番号「9」〜「13」ではボーナスが内部当選するように構成されている。
図17において、当選番号「1」の「リプレイ」(小役・リプレイ用データポインタ1)には、ボーナス持越無し(RT0)及びBB持越有り(RT2)において抽選値「8978」が割り当てられ、MB持越有り(RT1)及びRB持越有り(RT1)において抽選値「23340」が割り当てられ、RB持越無し(RT0)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「リプレイ」(小役・リプレイ用データポインタ1)に内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であってもリプレイの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて再遊技が作動するようになっている。
図17において、当選番号「2」の「ベル」(小役・リプレイ用データポインタ2)には、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)において抽選値「484」が割り当てられ、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「ベル」(小役・リプレイ用データポインタ2)に内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であってもベルの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出されるようになっている。
図17において、当選番号「3」の「制御小役群1」(小役・リプレイ用データポインタ3〜98)には、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)において抽選値「7872」が割り当てられ、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。なお、抽選値「7872」は、「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)の各々の抽選値「82」の合算値(「82」×96)であり、実際には、当選番号「3」が決定された場合であっても、抽選用乱数値の値に応じてより細分化された内部当選役(小役・リプレイ用データポインタの値)が決定されるようになっている。
また、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)のいずれかに内部当選した場合、各々に対応付けられた上述した特定の手順(リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作が行われた場合には、MB1が成立し、特定の手順とは異なる手順で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
また、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であってもMB2が成立することはなく、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
また、RB持越有り(RT1)において、「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出されるようになっている。
すなわち、「制御小役群1」(小役・リプレイ用データポインタ3〜98)は、一般遊技状態(より詳細には、MB1の内部当選状態であるMB持越有り(RT1))において、MB1を成立させるか否かを制御するための内部当選役であるとともに、BB遊技状態(より詳細には、RB持越有り(RT1))において、メダルの払出枚数を変動させる(増加させる)ための内部当選役である。
図17において、当選番号「4」の「制御小役群2」(小役・リプレイ用データポインタ99〜194)には、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)において抽選値「7872」が割り当てられ、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。なお、抽選値「7872」は、「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)の各々の抽選値「82」の合算値(「82」×96)であり、実際には、当選番号「4」が決定された場合であっても、抽選用乱数値の値に応じてより細分化された内部当選役(小役・リプレイ用データポインタの値)が決定されるようになっている。
また、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)のいずれかに内部当選した場合、各々に対応付けられた上述した特定の手順(リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作が行われた場合には、MB2が成立し、特定の手順とは異なる手順で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
また、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であってもMB1が成立することはなく、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
また、RB持越有り(RT1)において、「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出されるようになっている。
すなわち、「制御小役群2」(小役・リプレイ用データポインタ99〜194)は、一般遊技状態(より詳細には、MB2の内部当選状態であるMB持越有り(RT1))において、MB2を成立させるか否かを制御するための内部当選役であるとともに、BB遊技状態(より詳細には、RB持越有り(RT1))において、メダルの払出枚数を変動させる(増加させる)ための内部当選役である。
図17において、当選番号「5」の「制御小役群3」(小役・リプレイ用データポインタ195〜218)には、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)及びRB持越有り(RT1)において抽選値「25968」が割り当てられ、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。なお、抽選値「25968」は、「制御小役群3−1」(小役・リプレイ用データポインタ195)〜「制御小役群3−24」(小役・リプレイ用データポインタ218)の各々の抽選値「1082」の合算値(「1082」×24)であり、実際には、当選番号「5」が決定された場合であっても、抽選用乱数値の値に応じてより細分化された内部当選役(小役・リプレイ用データポインタの値)が決定されるようになっている。
「制御小役群3−1」(小役・リプレイ用データポインタ195)〜「制御小役群3−24」(小役・リプレイ用データポインタ218)のいずれかに内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
また、RB持越有り(RT1)において、「制御小役群3−1」(小役・リプレイ用データポインタ195)〜「制御小役群3−24」(小役・リプレイ用データポインタ218)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出されるようになっている。
すなわち、「制御小役群3」(小役・リプレイ用データポインタ195〜218)は、BB遊技状態(より詳細には、RB持越有り(RT1))において、メダルの払出枚数を変動させる(増加させる)ための内部当選役である。
図17において、当選番号「6」の「RB中役1」(小役・リプレイ用データポインタ219)には、RB中において抽選値「6952」が割り当てられ、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「RB中役1」(小役・リプレイ用データポインタ219)に内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出されるようになっている。
図17において、当選番号「7」の「RB中役2」(小役・リプレイ用データポインタ220)には、RB中において抽選値「35245」が割り当てられ、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「RB中役2」(小役・リプレイ用データポインタ7)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
図17において、当選番号「8」の「MB中役」(小役・リプレイ用データポインタ221)には、MB中において抽選値「65536」が割り当てられ、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びRB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「MB中役」(小役・リプレイ用データポインタ221)に内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であってもスイカの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて2枚のメダルが払い出されるようになっている。
図17において、当選番号「9」の「BB1」(ボーナス用データポインタ1)には、ボーナス持越無し(RT0)において抽選値「4950」が割り当てられ、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「BB1」(ボーナス用データポインタ1)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、BB1−1〜3のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されてBB1が作動し、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
図17において、当選番号「10」の「BB2」(ボーナス用データポインタ2)には、ボーナス持越無し(RT0)において抽選値「3300」が割り当てられ、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「BB2」(ボーナス用データポインタ2)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、BB2の図柄の組合せが有効ライン上に表示されてBB2が作動し、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
図17において、当選番号「11」の「MB1」(ボーナス用データポインタ3)には、ボーナス持越無し(RT0)において抽選値「2250」が割り当てられ、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「MB1」(ボーナス用データポインタ3)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、MB1−1〜9のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されてMB1が作動し、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
図17において、当選番号「12」の「MB2」(ボーナス用データポインタ4)には、ボーナス持越無し(RT0)において抽選値「2250」が割り当てられ、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「MB2」(ボーナス用データポインタ4)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、MB2−1〜12のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されてMB2が作動し、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
図17において、当選番号「13」の「JACIN(BB中RB)」(ボーナス用データポインタ5)には、RB持越無し(RT0)において抽選値「23340」が割り当てられ、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越有り(RT1)、RB中及びMB中において抽選値「0」が割り当てられている。
「JACIN(BB中RB)」(ボーナス用データポインタ5)に内部当選した場合には、停止操作が上述した所定の手順であれば、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されず、停止操作が上述した所定の手順とは異なる手順であれば、JACINの図柄の組合せが有効ライン上に表示されてRBが作動するようになっている。
<小役・リプレイ用内部当選役決定テーブル>
図18〜図22に示す小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図18〜図22に示す小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルでは、便宜上、小役・リプレイ用データポインタに対する内部当選役のデータが省略され、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の内訳を「内容」に示し、内部当選役の名称を「備考」に示している。また、一部の内部当選役については、その内部当選役の機能を「備考」に示している。
ここで、本実施形態においては、1つのデータポインタに対して、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を複数対応付けることが可能である。これにより、1回の内部抽選処理で、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を複数決定することを可能としている。これらの内部抽選方式は、「同時当選」方式、「重複当選」方式と呼ばれる。
なお、本実施形態においては、入賞又は作動が許可される一の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を内部当選役と定義することもできるし、1つのデータポインタに対して、入賞又は作動が許可される複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を1つのまとまりとして内部当選役と定義することもできるが、図18〜図23においては、後者を内部当選役と定義して説明する。
図18〜図22に示す小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタとして「0」〜「221」が規定されており、内部抽選処理において小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「221」のうちのいずれかが決定されると、各々に対応付けられた入賞又は作動に係る図柄の組合せ(図14〜図16参照)が有効ライン上に表示されることが許可されるようになっている。なお、小役・リプレイ用データポインタ「0」は「ハズレ」を示すものであり、いずれの入賞又は作動に係る図柄の組合せも有効ライン上に表示されることが許可されないことを示している。
小役・リプレイ用データポインタ「3」〜「98」(制御小役群1−1〜96)には、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)における特定の手順として、96択の停止操作の手順のうちの1つが各々対応付けられている。ここで、96択とは、リール3Lにおける「赤7」、「青7」、「白7」又は「黒7」の図柄位置(4択)、リール3Cにおける「赤7」、「青7」、「白7」又は「黒7」の図柄位置(4択)及びリール3L,3C,3Rの停止操作順序(6択)の組合せを示すものである。
なお、図18〜22において、「123」は、ストップボタン19L、ストップボタン19C、ストップボタン19Rの順に停止操作がなされることを意味し、「132」は、ストップボタン19L、ストップボタン19R、ストップボタン19Cの順に停止操作がなされることを意味し、「213」は、ストップボタン19C、ストップボタン19L、ストップボタン19Rの順に停止操作がなされることを意味し、「231」は、ストップボタン19C、ストップボタン19R、ストップボタン19Lの順に停止操作がなされることを意味し、「312」は、ストップボタン19R、ストップボタン19L、ストップボタン19Cの順に停止操作がなされることを意味し、「321」は、ストップボタン19R、ストップボタン19C、ストップボタン19Lの順に停止操作がなされることを意味する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)には、特定の手順として「赤赤123」が対応付けられている。これは、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に内部当選した場合、リール3Lにおいて「赤7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「赤7」の図柄を狙い、かつリール3L,3C,3Rの順(リール3Lを1番目、リールCを2番目、リール3Rを3番目)で停止操作を行った場合に、MB1が成立することを示している。
また、例えば、小役・リプレイ用データポインタ「98」(制御小役1−96)には、特定の手順として「黒黒321」が対応付けられている。これは、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「98」(制御小役1−96)に内部当選した場合、リール3Lにおいて「黒7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「黒7」の図柄を狙い、かつリール3R,3C,3Lの順(リール3Rを1番目、リールCを2番目、リール3Lを3番目)で停止操作を行った場合に、MB1が成立することを示している。
小役・リプレイ用データポインタ「99」〜「194」(制御小役群2−1〜96)には、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)における特定の手順として、96択の停止操作の手順のうちの1つが各々対応付けられている。なお、96択は、小役・リプレイ用データポインタ「3」〜「98」(制御小役群1−1〜96)におけるものと同じである。
例えば、小役・リプレイ用データポインタ「99」(制御小役2−1)には、特定の手順として「赤赤123」が対応付けられている。これは、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「99」(制御小役2−1)に内部当選した場合、リール3Lにおいて「赤7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「赤7」の図柄を狙い、かつリール3L,3C,3Rの順(リール3Lを1番目、リールCを2番目、リール3Rを3番目)で停止操作を行った場合に、MB2が成立することを示している。
また、例えば、小役・リプレイ用データポインタ「194」(制御小役2−96)には、特定の手順として「黒黒321」が対応付けられている。これは、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「194」(制御小役2−96)に内部当選した場合、リール3Lにおいて「黒7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「黒7」の図柄を狙い、かつリール3R,3C,3Lの順(リール3Rを1番目、リールCを2番目、リール3Lを3番目)で停止操作を行った場合に、MB2が成立することを示している。
<ボーナス用内部当選役決定テーブル>
図23に示すボーナス用内部当選役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図23に示すボーナス用内部当選役決定テーブルは、便宜上、ボーナス用データポインタに対して、内部当選役のデータが省略され、入賞又は作動(成立)が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の内訳を「内容」に示し、内部当選役の名称を「備考」に示している。
図23に示すボーナス用内部当選役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタとして「1」〜「5」が規定されており、内部抽選処理においてボーナス用データポインタ「1」〜「5」のうちのいずれかが決定されると、各々に対応付けられた作動に係る図柄の組合せ(図14参照)が有効ライン上に表示されることが許可されるようになっている。
[パチスロ機のリール停止の概要]
次に、パチスロ機1のリール停止の概要について説明する。上述したように、本実施形態においては、1つの内部当選役に対して入賞又は作動が許可される図柄の組合せが複数対応付けられている場合があり、ストップボタン19L、19C、19Rが、どのようなタイミングで操作されたか(停止操作タイミング)、及びどのような順序で操作されたか(停止操作順序)によって、最終的に表示される入賞役も変動するように制御がなされる場合がある。
すなわち、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかに関して(換言すれば、メインCPU93がリールの停止制御を実行するに際し、基となる情報として)は、以下の3つの要素に基づいて定められる。
第1の要素は、内部抽選処理によって決定された内部当選役である。例えば、内部抽選処理の結果が「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「0」)であった場合、いずれの入賞又は作動に係る図柄の組合せも有効ライン上に表示されることはない。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(換言すれば、遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置)である。例えば、本実施形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分(ただし、MB中におけるリール3Lについては図柄1個分)が定められているため、内部抽選処理の結果、いずれかの内部当選役に当選していたとしても、それによって入賞又は作動が許可される図柄の組合せを構成する図柄が図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては入賞が許可されている図柄の組合せが表示されない場合がある。これを「取りこぼし」という。
第3の要素は、遊技者の停止操作順序である。例えば、内部抽選処理の結果が「リプレイ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合には、いずれの停止操作順序であったとしても、リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に表示される制御が行われる。
しかしながら、例えば、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、内部抽選処理の結果が「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「3」)であった場合、停止操作順序が「123」である場合には、MB1−1〜9のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示される場合があるが、その他の停止操作順序である場合には、MB1−1〜9のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示される場合はないようになっている。
このように、第3の要素に基づいて、遊技者の利益が変動する内部当選役はいわゆる「押し順役」とも呼ばれる。
なお、本実施形態においては、上述した特定の手順を第2の要素及び第3の要素を組み合わせたものとして定めているが、これに限られるものではなく、第2の要素のみによって特定の手順を定めることとしてもよいし、第3の要素のみによって特定の手順を定めることとしてもよい。
例えば、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に、特定の手順として「赤赤」を対応付けることとし、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に内部当選した場合、リール3Lにおいて「赤7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「赤7」の図柄を狙った停止操作を行った場合に、MB1が成立することとしてもよい。
また、例えば、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に、特定の手順として「123」を対応付けることとし、リール3L,3C,3Rの順(リール3Lを1番目、リールCを2番目、リール3Rを3番目)で停止操作を行った場合に、MB1が成立することとしてもよい。
また、本実施形態においては、上述した所定の手順を第2の要素のみによって定めているが、これに限られるものではなく、第3の要素のみによって特定の手順を定めることとしてもよいし、第2の要素及び第3の要素を組み合わせたものによって特定の手順を定めることとしてもよい。
例えば、RB持越無し(RT0)において、ボーナス用データポインタ「5」(JACIN)が内部当選する場合には、小役・リプレイ用データポインタ「195」〜「218」(制御小役3−1〜24)のいずれかも必ず内部当選するように構成し、小役・リプレイ用データポインタ「195」(制御小役3−1)に、所定の手順として「123」を対応付けることとし、リール3L,3C,3Rの順(リール3Lを1番目、リールCを2番目、リール3Rを3番目)で停止操作を行った場合に、JACINを成立させないことしてもよい。
また、例えば、RB持越無し(RT0)において、ボーナス用データポインタ「5」(JACIN)が内部当選する場合には、小役・リプレイ用データポインタ「195」〜「218」(制御小役3−1〜24)のいずれかも必ず内部当選するように構成し、小役・リプレイ用データポインタ「195」(制御小役3−1)に、所定の手順として「赤赤123」を対応付けることとし、リール3Lにおいて「赤7」の図柄を狙い、リール3Cにおいて「赤7」の図柄を狙い、かつリール3L,3C,3Rの順(リール3Lを1番目、リールCを2番目、リール3Rを3番目)で停止操作を行った場合に、JACINを成立させないことしてもよい。
メインCPU93は、上述したリールの停止制御を実現するため、以下の処理を実行する。
まず、メインCPU93は、後述する内部抽選処理(図34のS14参照)において内部当選役が決定され、その内部当選役に関する情報がメインRAM95に格納されると、後述するリール停止初期設定処理(図34のS15参照)において、その内部当選役に基づいて、メインROM94に格納されている各種の停止制御情報を読み出してメインRAM95に格納する。
ここで、各種の停止制御情報として格納される情報を例示すると、上述した第2の要素に関連して、各リールにおいてどの図柄位置でストップボタンが操作されるとどの図柄位置で停止させるか(滑り駒数)を直接的に又は間接的に規定した情報や、上述した第3の要素に関連して、どの停止操作順序でストップボタンが操作されるとどの図柄の組合せを優先的に表示させるかを直接的に又は間接的に規定した情報などが挙げることができる。
次に、メインCPU93は、後述するリール停止制御処理(図34のS24参照)において、メインRAM95に格納した各種の停止制御情報に基づいて各リールを停止させる。特に、内部当選役が「押し順役」である場合には、停止操作順序に応じて、格納した停止制御情報の中から適切な停止制御情報を選択し、あるいは、1の停止操作が行われた後に、停止制御情報を生成(変更)して停止制御を行う。
なお、停止操作タイミングや停止操作順序によって、同一の内部当選役であっても、異なる停止制御を実行する場合があるが、あくまでも当該停止制御は予め一意に定められたものであって、同一の内部当選役、かつ同一の停止操作タイミングや停止操作順序である限り、同一の停止制御が実行される。
[メインRAMに割り当てられる格納領域の構成]
次に、図24〜図31を参照して、メインRAM95に割り当てられる各種の格納領域の構成について説明する。
<内部当選役格納領域>
図24に示す内部当選役格納領域は、内部当選役格納領域1〜18の18個の格納領域によって構成される。内部当選役格納領域は、図14〜図16に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せに応じたデータ(ビット)が格納可能に構成されており、内部抽選処理の結果、入賞又は作動が許可される図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、入賞又は作動が許可されない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
<表示役格納領域>
図25に示す表示役格納領域は、表示役格納領域1〜18の18個の格納領域によって構成される。表示役格納領域は、上述した内部当選役格納領域と同様に構成されており、内部抽選処理の結果、入賞又は作動が許可される図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、表示役格納領域は、リール3L,3C,3Rの各リールが停止する度に、後述する図柄コード格納領域に格納されているデータ(ビット)に基づいて、そのデータ(ビット)が更新され、リール3L,3C,3Rの全てが停止した後においても「1」がセットされている図柄の組合せが入賞役又は作動役となる。すなわち、表示役格納領域は、リール3L,3C,3Rの全てが停止した後に、メインCPU93が入賞役又は作動役を識別するために用いられる。
<図柄コード格納領域>
図26に示す図柄コード格納領域は、図柄コード格納領域1〜18の18個の格納領域によって構成される。図柄コード格納領域は、上述した内部当選役格納領域及び表示役格納領域と同様に構成されており、図14〜図16に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、図柄コード格納領域は、リール3L,3C,3Rの各リールが停止する度に、そのデータ(ビット)が更新される。
<持越役格納領域>
図27に示す持越役格納領域は、持越役に係るデータが格納される。例えば、BB1に内部当選した場合には、持越役格納領域1のビット0〜2に「1」がセットされ、BB1−1〜3のいずれかの図柄の組合せが表示されてBB遊技状態(RB持越無し(RT0))に移行する場合に、該当ビットに「0」がセットされる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図28に示す遊技状態フラグ格納領域は、一般遊技状態、BB遊技状態及びMB遊技状態の各遊技状態に係るデータが格納される。例えば、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)となった場合に、遊技状態フラグ格納領域1のビット1に「1」がセットされ、MB2の内部当選状態(MB2フラグ間)となった場合に、遊技状態フラグ格納領域1のビット2に「1」がセットされる。
また、例えば、BB1の内部当選状態(BB1フラグ間)となった場合に、遊技状態フラグ格納領域1のビット3に「1」がセットされ、BB2の内部当選状態(BB2フラグ間)となった場合に、遊技状態フラグ格納領域1のビット4に「1」がセットされる。
<作動ストップボタン格納領域>
図29に示す作動ストップボタン格納領域は、ストップボタン19L,19C,19Rの作動状態が格納される。ビット0は、ストップボタン19Lに対応し、ストップボタン19Lが操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は、ストップボタン19Cに対応し、ストップボタン19Cが操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。また、ビット2は、ストップボタン19Rに対応し、ストップボタン19Rが操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、ストップボタン19Lに対応し、ストップボタン19Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、ストップボタン19Cに対応し、ストップボタン19Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。また、ビット6は、ストップボタン19Rに対応し、ストップボタン19Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施形態において、有効なストップボタンとは、回転中のリール3L,3C,3Rに対応し、メインCPU93によって停止操作を検出することが可能なストップボタン19L,19C,19Rのことをいう。
<押下順序格納領域>
図30に示す押下順序格納領域は、3つのストップボタン19L,19C,19Rの押下順序(すなわち、押し順)を示す情報を格納するための領域である。ビット0は押下順序が「左→中→右」(123)に対応し、押下順序が「左→中→右」(123)であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は押下順序が「左→右→中」(132)に対応し、ビット2は押下順序が「中→左→右」(213)に対応し、ビット3は押下順序が「中→右→左」(231)に対応し、ビット4は押下順序が「右→左→中」(312)に対応し、ビット5は押下順序が「右→中→左」(321)に対応する。
図31に示す演出状態格納領域は、メインCPU93により管理される各種の演出状態を格納するとともに、後述する演出状態コマンドデータを生成するために用いられる領域であり、上述した遊技状態フラグを格納する領域(遊技状態フラグ)、後述する報知回数を格納する領域(報知回数カウンタ)、後述する指示情報の送信の可否を格納する領域(指示情報送信許可フラグ)、後述する指示情報を構成する停止操作順序を格納する領域(停止操作順序)、後述する指示情報を構成する左リール3Lの停止操作タイミングを格納する領域(左リール押下位置)、後述する指示情報を構成する中リール3Cの停止操作タイミングを格納する領域(中リール押下位置)及び後述する指示情報を構成する右リール3Rの停止操作タイミングを格納する領域(右リール押下位置)を含む。
図31において、「遊技状態フラグ」には、図28に示す遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータが格納される。例えば、図28に示す遊技状態フラグ格納領域1のビット1に「1」がセットされている場合には、「遊技状態フラグ」に「1」が格納され、遊技状態フラグ格納領域2のビット0に「1」がセットされている場合には、「遊技状態フラグ」に「8」が格納される。
図31において、「報知回数カウンタ」には、後述する報知回数抽選テーブルを参照して行われる報知回数抽選処理(図34のS16参照)の抽選結果に基づいて報知回数カウンタの値が格納される。例えば、その抽選結果が報知回数を「1」加算するものであった場合(図32の報知回数抽選テーブルにより報知回数加算値として「1」が決定された場合)、「報知回数カウンタ」に「1」が格納される。
図31において、「指示情報送信許可フラグ」には、主制御回路91が、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知することを決定した場合に、その旨を示す情報として「1」が格納され、報知しないことを決定した場合に、その旨を示す情報として「0」が格納される。遊技者の停止操作の手順の報知をするか否かの決定については、後述する。
図31において、「停止操作順序」には、主制御回路91が、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知することを決定した場合に、その報知内容を示す指示情報として、停止操作順序を示す「0」〜「6」のいずれかが格納される。「停止操作順序」に「0」が格納される場合とは、指示情報がいずれの停止操作順序であってもよい旨を示す。また、「停止操作順序」に「1」が格納される場合とは、指示情報が上述した「123」である旨を示す。また、「停止操作順序」に「2」が格納される場合とは、指示情報が上述した「132」である旨を示す。また、「停止操作順序」に「3」が格納される場合とは、指示情報が上述した「213」である旨を示す。また、「停止操作順序」に「4」が格納される場合とは、指示情報が上述した「231」である旨を示す。「停止操作順序」に「5」が格納される場合とは、指示情報が上述した「312」である旨を示す。また、「停止操作順序」に「6」が格納される場合とは、指示情報が上述した「321」である旨を示す。
図31において、「左リール押下位置」には、主制御回路91が、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知することを決定した場合に、その報知内容を示す指示情報として、リール3Lの停止操作タイミング(すなわち、ストップボタン19Lを押下すべき図柄位置)を示す「0」〜「19」のいずれかが格納される。例えば、リール3Lにおいて、狙うべき図柄が「赤7」である場合、「左リール押下位置」には「14」が格納される(図12参照)。
図31において、「中リール押下位置」には、主制御回路91が、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知することを決定した場合に、その報知内容を示す指示情報として、リール3Cの停止操作タイミング(すなわち、ストップボタン19Cを押下すべき図柄位置)を示す「0」〜「19」のいずれかが格納される。例えば、リール3Cにおいて、狙うべき図柄が「赤7」である場合、「中リール押下位置」には「13」が格納される(図12参照)。
図31において、「右リール押下位置」には、主制御回路91が、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知することを決定した場合に、その報知内容を示す指示情報として、リール3Rの停止操作タイミング(すなわち、ストップボタン19Rを押下すべき図柄位置)を示す「0」〜「19」のいずれかが格納される。例えば、リール3Rにおいて、狙うべき図柄が「赤7」である場合、「右リール押下位置」には「12」が格納される(図12参照)。
本実施形態では、後述するように、遊技者の停止操作の手順(例えば、上述した特定の手順や所定の手順)を報知するか否かを主制御回路91が決定することとし、遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、図31に示す演出状態格納領域に格納された各種の情報に基づいて、演出状態コマンドデータを生成し、後述する演出状態コマンドを副制御回路101に送信する一方、遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、後述する演出状態コマンドを副制御回路101に送信しないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板71により構成される主制御回路91と、副制御基板72により構成される副制御回路101とは、主制御回路91から副制御回路101への一方向のみ通信可能に構成されている(図7参照)。
すなわち、本実施形態では、後述する演出状態コマンドが主制御回路91から送信されない場合、副制御回路101は、遊技者の停止操作の手順を報知することができないように構成されている。これにより、副制御回路101に対して何らかの不正行為(例えば、不正な改造、主制御回路91から副制御回路101への通信路に対する不正アクセス)が行われた場合であっても、遊技の衡平性を担保することができるとともに、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができるようになっている。
[演出等に用いられる抽選テーブルの構成]
次に、図32を参照して、メインROM94に記憶されている演出等に用いられる抽選テーブルについて説明する。
<報知回数抽選テーブル>
図32に示す報知回数抽選テーブルは、後述する報知回数抽選処理(図34のS16参照)において参照され、上述した通常遊技から連荘ゾーン(特別メダル増加区間)に移行させるため、あるいは連荘ゾーン(特別メダル増加区間)を継続させるための報知回数を決定するために用いられる。すなわち、上述した特定の手順を報知する報知回数を決定するために用いられる。
図32に示すように、報知回数抽選テーブルは、内部当選役(当選番号)に基づいて、加算される報知回数(報知回数加算値)として「0」〜「5」回のいずれかが決定されるように抽選値が割り当てられている。もっとも、報知回数加算値「0」は、報知回数が加算されないことを示す。
図32において、例えば、リプレイに内部当選した場合(当選番号「1」が決定された場合)、65532/65536の確率で報知回数加算値「0」が決定され、1/65536の確率で報知回数加算値「1」〜「4」のいずれかが決定される。また、例えば、ベルに内部当選した場合(当選番号「2」が決定された場合)、16384/65536の確率で報知回数加算値「0」〜「2」のいずれかが決定され、8192/65536の確率で報知回数加算値「3」が決定され、6144/65536の確率で報知回数加算値「4」が決定され、2048/65536の確率で報知回数加算値「5」が決定される。
なお、図32において割り当てられた抽選値や抽選に用いられる各要素は一例を示すものであり、これに限られるものではない。例えば、設定値に基づいて、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。また、例えば、さらに詳細な遊技状態(一般遊技状態であれば、ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)又はBB持越有り(RT2)、BB遊技状態であれば、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)又はRB中)毎に、異なる抽選値が割り当てられることとしてもよい。具体的には、一般遊技状態において、MB持越有り(RT1)又はBB持越有り(RT2)よりもボーナス持越無し(RT0)のほうが、報知回数が加算されやすいように抽選値を割り当てられることとしてもよく、BB遊技状態において、RB持越無し(RT0)又はRB中よりもRB持越有り(RT1)のほうが、報知回数が加算されやすいように抽選値を割り当てられることとしてもよい。
また、本実施形態では、報知回数として、MBを成立させるための特定の手順を報知する回数を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、報知回数として、MBを成立させるための特定の手順が報知される遊技回数を採用することとしてもよい。具体的には、報知回数加算値として「0」〜「100」ゲームのいずれかが決定されるようにし、報知回数カウンタの値が1ゲーム以上であれば、MBが単独当選したとき、あるいはMBの内部当選状態において制御小役群1又は2に内部当選したときに、MBを成立させるための特定の手順が報知されることとしてもよい。この場合、報知回数カウンタの値は、特定の手順が報知されるか否かにかかわらず遊技毎に減算されることから、MBがいつ単独当選するか、あるいは制御小役群1又は2がいつ内部当選するかによって遊技者の利益を変動させることができるため、遊技性を多様化することができる。
また、例えば、報知回数として、連荘ゾーン(特別メダル増加区間)におけるBB遊技状態への移行回数を採用することとしてもよい。具体的には、報知回数カウンタの値「1」につき1回のBB遊技状態への移行が保障されることとし、BBに内部当選する前に、MBが単独当選したとき、あるいはMBの内部当選状態において制御小役群に内部当選したときには、BBに内部当選するまで、MBを成立させるための特定の手順が報知されることとしてもよい。この場合、報知回数カウンタの値は、BB遊技状態への移行にしたがって減算されることから、MBがいつ単独当選するか、あるいは制御小役群1又は2がいつ内部当選するかにかかわらず遊技者の利益が一定とするができるため、遊技者の興趣が低下することを防止することができる。
[主制御回路から副制御回路に送信される演出状態コマンドの構成]
次に、図33を参照して、主制御回路91から副制御回路101に送信される演出状態コマンドの構成について説明する。図33は、主制御回路91から副制御回路101に送信される演出状態コマンドの構成例を示す図である。
なお、本実施形態では、演出状態コマンドのみならず、他のコマンドおいても複数のパラメータ(例えば、パラメータ1〜5)を用いてコマンドデータが生成されることで、副制御回路101に対し複数種類の情報が送信可能となるように構成されているが、ここでは、特に、演出状態コマンドの構成について説明する。
パラメータ1は、1バイト(8ビット)から構成されるデータであり、演出状態コマンドにおいては、ビット0〜3によって「遊技状態フラグ」(図31参照)の情報が格納され、ビット5〜7によって「停止操作順序」(図31参照)の情報が格納される。
パラメータ2は、1バイト(8ビット)から構成されるデータであり、演出状態コマンドにおいては、ビット0〜6によって報知回数(「報知回数カウンタ」(図31参照))の情報が格納され、ビット7によって「指示情報送信許可フラグ」(図31参照)の情報が格納される。
パラメータ3は、1バイト(8ビット)から構成されるデータであり、演出状態コマンドにおいては、ビット0〜4によって「左リール押下位置」(図31参照))の情報が格納される。
パラメータ4は、1バイト(8ビット)から構成されるデータであり、演出状態コマンドにおいては、ビット0〜4によって「中リール押下位置」(図31参照))の情報が格納される。
パラメータ5は、1バイト(8ビット)から構成されるデータであり、演出状態コマンドにおいては、ビット0〜4によって「右リール押下位置」(図31参照))の情報が格納される。
なお、図33において各パラメータに格納される情報は一例を示すものであり、演出状態コマンドの構成はこれに限られるものではない。例えば、各パラメータに格納される情報のうち、一部の情報を格納しないように構成してもよい。具体的には、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合に、「停止操作順序」、「左リール押下位置」、「中リール押下位置」及び「右リール押下位置」の情報のみが格納されることとしてもよい。また、例えば、演出状態コマンドのパラメータに格納される情報として、内部当選役に関する情報を格納するように構成してもよい。
また、本実施形態では、後述するように、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、演出状態コマンドを副制御回路101に送信し、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合に、演出状態コマンドを副制御回路101に送信しないように構成しているが、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知することを決定するか否かにかかわらず、演出状態コマンドが送信されることとしてもよい。この場合、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、上述したパラメータ3〜5に指示情報が含まれるようにコマンドを生成して演出状態コマンドを送信し、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、上述したパラメータ3〜5に指示情報が含まれないようにコマンドを生成して演出コマンドを送信することとしてもよい。
また、この場合、主制御回路91が遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、上述したパラメータ3〜5の内容を変更して演出コマンドを送信することとしてもよい。具体的には、内部当選役の種類のみを示す情報(すなわち、リプレイ役、小役又はボーナス役のいずれに当選したことは識別可能であるが、その詳細な内容までは識別不能な情報)が含まれるようにコマンドを生成して演出状態コマンドを送信することとしてもよい。
[主制御処理]
次に、図34〜図42を参照して、主制御回路91のメインCPU93により実行される各種処理について説明する。
<メイン制御処理>
図34は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、図35に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU93は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。例えば、メインRAM95の内部当選役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータをクリアする処理が実行される。
次に、メインCPU93は、図36に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、乱数値を抽出し、メインRAM95に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。なお、本実施形態では、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値(抽選用乱数値)と、後述する報知回数抽選処理において用いられる乱数値(演出用乱数値)とが、各々0〜65535の中から抽出される。
次に、メインCPU93は、図37に示す内部抽選処理を実行する(S14)。この内部抽選処理を実行するメインCPU93は、内部当選役決定手段を構成する。
次に、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を実行する(S15)。このリール停止初期設定処理では、内部抽選処理の結果(内部当選役)に基づいて、上述したリール3L,3C,3Rの各種の停止制御情報がメインRAM95の該当領域に格納される。
次に、メインCPU93は、報知回数抽選処理を実行する(S16)。この報知回数抽選処理では、図32に示す報知回数抽選テーブルを参照し、遊技状態、内部当選役(当選番号)及び演出用乱数値に基づいて報知回数加算値を決定し、決定された報知回数加算値を演出状態格納領域の「報知回数カウンタ」に加算する処理が実行される。
次に、メインCPU93は、遊技状態、内部当選役及び報知回数カウンタの値に応じて演出状態格納領域を更新する(S17)。この処理では、指示情報送信許可フラグをオンとして(すなわち、「1」を格納して)、遊技者の停止操作の手順を報知するための指示情報を含む演出状態コマンドを副制御回路101へ送信するか、あるいは指示情報送信許可フラグをオフとして(すなわち、「0」を格納して)、遊技者の停止操作の手順を報知するための指示情報を含む演出状態コマンドを副制御回路101へ送信しないかが決定される。
具体的には、メインCPU93は、遊技状態がMB持越有り(RT1)であるときに、制御小役群1若しくは2に内部当選し、又はMB1若しくはMB2が単独当選した場合、報知回数カウンタの値が1以上であれば、演出状態格納領域の「指示情報送信許可フラグ」に「1」を格納し、演出状態格納領域の「停止操作順序」、「左リール押下位置」、「中リール押下位置」及び「右リール押下位置」に上述した特定の手順を報知するための指示情報を格納し、演出状態格納領域の「報知回数カウンタ」に1減算した値を格納するように演出状態格納領域を更新する。
また、メインCPU93は、遊技状態がRB持越有り(RT1)であるときに、JACIN(BB中RB)が内部当選した場合、演出状態格納領域の「指示情報送信許可フラグ」に「1」を格納し、演出状態格納領域の「停止操作順序」、「左リール押下位置」、「中リール押下位置」及び「右リール押下位置」に上述した所定の手順を報知するための指示情報を格納するように演出状態格納領域を更新する。
次に、メインCPU93は、指示情報送信許可フラグはオンであるか否かを判断する(S18)。すなわち、メインCPU93は、今回の遊技において、遊技者の停止操作の手順を報知することが決定されているか否かを判断する。メインCPU93は、指示情報送信許可フラグはオンであると判断した場合(YES)には、ステップS19の処理に移り、指示情報送信許可フラグはオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、ステップS20の処理に移る。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する演出状態コマンドデータを生成し、生成した演出状態コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S19)。なお、演出状態コマンドデータを通信データ格納領域に格納する時期(すなわち、演出状態コマンドの送信タイミング)はこれに限られるものではなく、後述のリール回転開始処理が実行される前(あるいは停止操作が許可される前)であれば、いずれの時期(タイミング)であってもよい。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S20)。スタートコマンドデータは、例えば、内部当選役の種別、遊技状態の種別及びボーナス終了枚数カウンタ値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、ウェイト処理を実行する(S21)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU93は、全てのリール3L,3C,3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S22)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図29参照)に「01110000」が格納される。なお、リールの回転開始制御は、図40に示す割込処理(より具体的には、S324に示すリール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)毎に定期的に実行される処理である。
この割込処理によって、ステッピングモータの駆動が制御されることで、リール3L,3C,3Rの回転が開始され、リール3L,3C,3Rの回転が定速(例えば、80回転/1分間)に達するまで加速される。その後、リール3L,3C,3Rの回転が定速に達すると、この定速回転が維持される。なお、リール3L,3C,3Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン19L,19C,19Rへの停止操作が許可されるようになる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S23)。リール回転開始コマンドデータは、例えば、リール3L,3C,3Rの回転が開始されたことを、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路101は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU93は、リール停止制御処理を実行する(S24)。このリール停止制御処理によって、リール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。なお、図示は省略するが、このリール停止制御処理においては、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理を実行する(S25)。この入賞検索処理では、全てのリール3L,3C,3Rが停止した後に、有効ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、有効ラインに表示された図柄の組合せが識別される。
具体的には、図柄コード格納領域(図26参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図14〜図16参照)のデータとが照合され、その照合の結果、一致するものがあれば、一致した図柄の組合せ(表示役)に対応するデータを表示役格納領域(図25参照)に格納するとともに、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数(払出枚数カウンタ値)を取得する。
次に、メインCPU93は、入賞検索処理の結果、取得された払出枚数カウンタ値に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S26)。このメダル払出処理では、払出枚数カウンタ値に基づいて、メダルの払出やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別及び払出枚数カウンタ値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、図38に示すボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理では、BB遊技状態、MB遊技状態又はRB遊技状態において規定された各終了条件(移行条件)が満たされた場合に、その終了条件(移行条件)に応じた処理が実行される。
次に、メインCPU93は、図39に示すボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理では、一般遊技状態においてBB遊技状態若しくはMB遊技状態の各開始条件(移行条件)が満たされた場合、BB遊技状態においてRB遊技状態の開始条件(移行条件)が満たされた場合、又は一般遊技状態及びBB遊技状態において再遊技の作動条件が満たされた場合に、その開始条件(移行条件)や作動条件に応じた処理が実行される。メインCPU93は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理に戻る。
<電源投入時処理>
図35は、図34に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S30)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU93は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM95に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S30)において、メインRAM95に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU93は、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、バックアップされていたチェックサムとを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU93は、バックアップが正常であると判断した場合(YES)には、バックアップされた設定値等をメインRAM95にセットする(S31)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM95にセットされることになる。
ステップS31の処理を実行した後、又はステップS30においてバックアップが正常でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられている設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンであるか否かを判断する(S32)。ここで、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンであると判断すると(YES)、設定変更時の初期化処理を実行する(S33)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM95の内部当選役格納領域、表示役格納領域、図柄コード格納領域及び遊技状態フラグ格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。なお、持越役格納領域に格納されているデータはクリアされないこととしてもよく、クリアされることとしてもよい。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S34)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、設定値変更処理を実行する(S35)。この設定値変更処理では、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられているリセットスイッチ(図示せず)の操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて、スタートレバー23が操作されたときに選択されていた設定値が確定される。
次に、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオン状態であるか否かを判断し(S36)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS36の処理を繰り返し実行する。
ここで、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオン状態ではない判断結果が得られた場合(すなわち、設定変更スイッチがオンからオフとなった場合)(NO)には、主制御回路91から副制御回路101へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S37)、電源投入時処理を終了する。
ステップS32において、メインCPU93は、設定変更スイッチ(設定用鍵型スイッチ56)がオンでないと判断した場合(NO)には、バックアップが正常であるか否かを判断する(S38)。ここで、バックアップが正常でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、電源投入時エラー処理を実行する(S39)。
電源投入時エラー処理において、メインCPU93は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU93は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ(図示せず)又はリセットスイッチ(図示せず)の操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS38において、バックアップが正常であると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メインRAM95に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S40)、電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図36は、図34に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、自動投入要求があるか否かを判断する(S50)。すなわち、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか否かを判断する。
ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合(YES)には、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S51)。具体的には、メインCPU93は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S52)。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
次に、メインCPU93は、今回の単位遊技で再遊技を確実に作動させるためのリプレイ作動認識時間を設定するため、自動投入間隔待ち処理を実行する(S53)。この自動投入間隔待ち処理では、例えば、自動投入間隔待ち時間タイマとして「270」をセットする(270回割込×1.1172ms≒301.64ms)。このように、本実施形態においては、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、リプレイ作動認識時間を設けることとし、自動投入に係る処理が確実に行われるように構成されている。
ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求がないと判断した場合(NO)には、メダルの受け付けを許可する(S54)。例えば、メインCPU93は、セレクタ66のソレノイド(図示せず)を駆動し、メダル投入口21に投入されたメダルがセレクタ66内を通過可能となるように径路を形成する。
なお、ステップS50において、メインCPU93は、自動投入要求があると判断した場合(YES)には、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しないこととしているが、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞している場合であっても、メダルの受け付けを許可することとしてもよい。
ステップS53又はS54の処理が実行された後、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をメインRAM95にセットする(S55)。本実施形態では、MB遊技状態以外の遊技状態においては、投入枚数の最大値として3がセットされ、MB遊技状態においては、投入枚数の最大値として2がセットされる。
次に、メインCPU93は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S56)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メダルが適正に投入されたか、又はBETボタン22への操作が行われたかをチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S57)。このメダル投入チェック処理では、メダルが適正に投入された場合、又はクレジットからBETボタン22への操作によりメダルが投入された場合に、投入されたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値、又はクレジットカウンタの値が更新される。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S58)。
次に、メインCPU93は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S59)。本実施形態において、メインCPU93は、投入枚数カウンタの値が3枚であり、かつ、クレジットカウンタの値が50となっていること、又は、ステップS51の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS59において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止する(S60)。例えば、メインCPU93は、セレクタ66のソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口21に投入されたメダルがメダル払出口32から排出されるように径路を形成する。
ステップS56において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS59において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS60の処理を実行した後、メインCPU93は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(S61)。すなわち、メインCPU93は、MB遊技状態以外の遊技状態にあってはメダルの投入枚数が最大値である3であるか否か、MB遊技状態にあってはメダルの投入枚数が最大値である2であるか否かを判断する。
ここで、メダルの投入枚数が最大値でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS56の処理に戻る。一方、メダルの投入枚数が最大値であると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、スタートスイッチ79がオンであるか否かを判断する(S62)。
ここで、スタートスイッチ79がオンでないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS56の処理に戻る。一方、スタートスイッチ79がオンであると判断した場合(YES)には、メインCPU93は、メダルの受け付けを禁止し(S63)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽選処理>
図37は、図34に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽選処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽選テーブル(図17参照)をメインRAM95にセットする(S70)。この処理では、遊技状態(ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)、BB持越有り(RT2)、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)、RB中又はMB中)に応じて、いずれかの内部抽選テーブルをメインRAM95にセットする。
次に、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値(抽選用乱数値)を取得する(S71)。次に、メインCPU93は、ステップS70でセットされた内部抽選テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当選番号に対応付けられた抽選値を1つずつ取得し、乱数値から抽選値を減算する(S72)。すなわち、メインCPU93は、その当選番号に対応付けられた内部当選役が決定されるか否かを照合する。
次に、メインCPU93は、ステップS72の処理による減算結果が0未満か否かを判断する(S73)。ここで、メインCPU93は、減算結果が0未満ではないと判断した場合(NO)には、乱数値及び当選番号を更新する(S74)。
次に、メインCPU93は、使用している内部抽選テーブルの全ての当選番号をチェックしたか否かを判断し(S75)、全ての当選番号をチェックしていないと判断した場合(NO)には、ステップS72の処理に戻る。
一方、メインCPU93は、全ての当選番号をチェックしたと判断した場合(YES)には、データポインタの値として0をセットする(S76)。すなわち、メインCPU93は、内部当選役として「ハズレ」を決定する。
ステップS73において、メインCPU93は、減算結果が0未満であると判断した場合(YES)には、メインRAM95にセットされている内部抽選テーブルを参照して当選番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S77)。
ステップS76又はS77の処理を実行した後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブル(図18〜図22参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当選役を取得する(S78)。
このステップS78の処理では、小役・リプレイ用内部当選役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当選役を示す18バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS78で取得した内部当選役のデータを内部当選役格納領域(図24参照)に格納する(S79)。このステップS79の処理では、ステップS78の処理で決定された内部当選役を示す18バイトのデータ値が内部当選役格納領域1〜18に格納される。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図27参照)の値が0であるか否かを判断する(S80)。メインCPU51は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)には、ボーナス用内部当選役決定テーブル(図23参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当選役を取得する(S81)。
このステップS81の処理では、ボーナス用内部当選役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当選役を示す18バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU93は、ステップS81で取得した内部当選役を持越役格納領域(図27参照)に格納する(S82)。このステップS82の処理では、例えば、ステップS81において内部当選役としてBB1が取得されたときに、持越格納領域のBB1に対応するビット0〜2に「1」がセットされる。
次に、メインCPU93は、持越役格納領域(図27参照)の値が0であるか否かを判断する(S83)。このステップS83の処理では、ステップS82において持越役格納領域のいずれかのビットに「1」がセットされたか否かが判断される。
ステップS83において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当選役に基づいて、遊技状態フラグを更新する(S84)。この処理では、今回の遊技でMB1又はMB2が内部当選役として決定された場合には、遊技状態フラグ格納領域1のビット1又は2に「1」がセットされて、遊技状態がMB持越有り(RT1)に更新され、今回の遊技でBB1又はBB2が内部当選役として決定された場合には、遊技状態フラグ格納領域1のビット3又は4に「1」がセットされて、遊技状態がBB持越有り(RT2)に更新され、今回の遊技でJACIN(BB中RB)が内部当選役として決定された場合には、遊技状態フラグ格納領域1のビット6に「1」がセットされて、遊技状態がRB持越有り(RT1)に更新される。
ステップS80において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS83において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、又はステップS84の処理を実行した後、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当選役に基づいて、内部当選役格納領域を更新し(S85)、内部抽選処理を終了する。すなわち、メインCPU93は、持越役格納領域に格納された内部当選役を内部当選役格納領域に反映させて、その単位遊技における内部当選役を決定する。
<ボーナス終了チェック処理>
図38は、図34に示したメイン制御処理のステップS28において実行されるボーナス終了チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はMB遊技状態であるか否かを判断する(S150)。メインCPU93は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はMB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、メインCPU93は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はMB遊技状態であると判断した場合(YES)には、払出枚数カウンタの値に基づいてボーナス終了枚数カウンタの値を更新する(S151)。具体的には、ボーナス終了枚数カウンタから今回の遊技において払い出されたメダルの枚数を減算する。次に、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であるか否かを判断する(S152)。すなわち、ステップS151の処理による更新結果(減算結果)が0未満となったか否かを判断する。ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満でないと判断した場合(NO)には、ステップS155の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS152の処理において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満であると判断した場合(YES)には、BB・MB終了時処理を実行する(S153)。このBB・MB終了時処理では、BB遊技状態の終了時であれば、遊技状態フラグ格納領域1のビット5〜7を「0」クリアし、MB遊技状態の終了時であれば、遊技状態フラグ格納領域2のビット0を「0」クリアして、遊技状態を一般遊技状態(ボーナス持越無し(RT0))に移行させる。
次に、メインCPU93は、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S154)、ボーナス終了チェック処理を終了する。このボーナス終了コマンドデータは、例えば、BB遊技状態又はMB遊技状態が終了したこと等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
メインCPU93は、ステップS152の処理において、ボーナス終了枚数カウンタの値が0未満でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態がRB中であるか否かを判断する(S155)。現在の遊技状態がRB中であると判断した場合(YES)、その単位遊技において小役が入賞している場合(すなわち、メダルの払出があった場合)には、RB中における小役の入賞回数を計数する入賞回数カウンタ、及びRB中における遊技回数を計数する遊技回数カウンタを1ずつ減算し、その単位遊技において小役が入賞していない場合(すなわち、メダルの払出がなかった場合)には、遊技回数カウンタを1減算する(S156)。
次に、メインCPU93は、入賞回数カウンタ又は遊技回数カウンタが「0」であるか否かを判断する(S157)。入賞回数カウンタ及び遊技回数カウンタのいずれもが「0」でないと判断した場合(NO)には、ボーナス終了チェック処理を終了する。また、入賞回数カウンタ又は遊技回数カウンタが「0」であると判断した場合(YES)には、RB終了時処理を実行し(S158)、ボーナス終了チェック処理を終了する。このRB終了時処理では、遊技状態フラグ格納領域1のビット7を「0」クリアし、遊技状態フラグ格納領域1のビット5に「1」がセットされる。
<ボーナス作動チェック処理>
図39は、図34に示したメイン制御処理のステップS29において実行されるボーナス作動チェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、現在の遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(S170)。メインCPU93は、現在の遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合(YES)には、ボーナス作動チェック処理を終了する。
一方、メインCPU93は、現在の遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、続いて、現在の遊技状態がBB遊技状態(すなわち、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)又はRB中のいずれかの遊技状態)であるか否かを判断する(S171)。メインCPU93は、現在の遊技状態がBB遊技状態でないと判断した場合(NO)には、ステップS176の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS171の処理において、現在の遊技状態がBB遊技状態であると判断した場合(YES)には、続いて、現在の遊技状態がRB中であるか否かを判断する(S172)。メインCPU93は、現在の遊技状態がRB中であると判断した場合(YES)には、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU93は、ステップS172の処理において、現在の遊技状態がRB中でないと判断した場合(NO)には、続いて、「JACIN」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S173)。メインCPU93は、「JACIN」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、ステップS176の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS173の処理において、「JACIN」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、RB作動時処理を実行する(S174)。このRB作動時処理では、遊技状態フラグ格納領域1のビット7に「1」をセットし、遊技状態フラグ格納領域1のビット6を「0」クリアする。また、入賞回数カウンタに「8」をセットし、遊技回数カウンタに「12」をセットする。次に、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアし(S175)、ボーナス作動チェック処理を終了する。すなわち、メインCPU93は、持越役格納領域1のビット4を「0」クリアする。
メインCPU93は、ステップS171の処理において、現在の遊技状態がBB遊技状態でないと判断した場合(NO)、ステップS173の処理において、「JACIN」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、続いて、「BB1−1〜3」、「BB2」、「MB1−1〜9」又は「MB2−1〜12」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S176)。メインCPU93は、「BB1−1〜3」、「BB2」、「MB1−1〜9」又は「MB2−1〜12」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、ステップS180の処理に移る。
メインCPU93は、ステップS176の処理において、「BB1−1〜3」、「BB2」、「MB1−1〜9」又は「MB2−1〜12」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、BB・MB作動時処理を実行する(S177)。このBB・MB作動時処理では、有効ライン上に表示された図柄の組合せが「BB1−1〜3」のいずれかの図柄の組合せであれば、遊技状態フラグ格納領域1のビット5に「1」をセットし、他の遊技状態フラグ(例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット3)を「0」クリアし、ボーナス終了枚数カウンタに「285」をセットする。また、有効ライン上に表示された図柄の組合せが「BB2」の図柄の組合せであれば、遊技状態フラグ格納領域1のビット5に「1」をセットし、他の遊技状態フラグ(例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット4)を「0」クリアし、ボーナス終了枚数カウンタに「120」をセットする。
また、有効ライン上に表示された図柄の組合せが「MB1−1〜9」又は「MB2−1〜12」のいずれかの図柄の組合せであれば、遊技状態フラグ格納領域2のビット0に「1」をセットし、他の遊技状態フラグ(例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット1又は2)を「0」クリアし、ボーナス終了枚数カウンタに「3」をセットする。
次に、メインCPU93は、成立したボーナス役に対応する持越役格納領域の値をクリアし(S178)、主制御回路91から副制御回路101へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S179)、ボーナス作動チェック処理を終了する。このボーナス開始コマンドデータは、例えば、BB遊技状態又はMB遊技状態が開始したこと等の情報を、サブCPU102によって認識可能とするためのデータである。
メインCPU93は、ステップS176の処理において、「BB1−1〜3」、「BB2」、「MB1−1〜9」又は「MB2−1〜12」のいずれの図柄の組合せも有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)には、リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたか否かを判断する(S180)。メインCPU93は、リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合(YES)には、自動投入要求(すなわち、次回の単位遊技において再遊技を作動させる要求処理)を行い(S181)、ボーナス作動チェック処理を終了する。また、リプレイの図柄の組合せが有効ライン上に表示されていないと判断した場合(NO)にも、ボーナス作動チェック処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図40は、メインCPU93の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172ms毎に定期的に実行される。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S320)。次に、メインCPU93は、図41の説明において後述する入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この入力ポートチェック処理では、例えば、メインCPU93に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無(オン・オフの変化)を確認する。
例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79、ストップスイッチ(不図示)等の各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ(不図示)等の各種センサのオン、オフの情報をメインRAM95に格納する。
次に、メインCPU93は、タイマ更新処理を実行する(S322)。このタイマ更新処理では、例えば、ウェイト時間を制御するウェイトタイマや自動投入間隔待ち時間タイマ等の値が1以上である場合に、当該タイマの値を1割り込み毎に「1」ずつ減算する処理が実行される。次に、メインCPU93は、図42の説明において後述する通信データ送信処理を実行する(S323)。次に、メインCPU93は、リール制御処理を実行する(S324)。このリール制御処理では、例えば、リール回転開始処理(図34のS22)における各リールの回転開始要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を加速させる加速処理を実行し、各リールが所定の速度(例えば、80回転/1分間)となったことに基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、その所定の速度を維持する定速処理を実行し、リール停止制御処理(図34のS24)における各リールの回転停止要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を停止させる停止処理を実行する。
次に、メインCPU93は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU93は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数等を各種表示部に表示する。次に、メインCPU93は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図41は、図40に示したメインCPU93の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。次に、メインCPU93は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM95に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM95に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することで、メインCPU93は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、BETボタン22、スタートレバー23等が操作されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU93は、オンエッジの状態をメインRAM95に格納する(S333)。例えば、メインCPU93は、スタートスイッチ79に割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオフを示すデータであったが、現在はオンを示すデータであった場合に、オンエッジに変移したことを示すオンエッジの情報をメインRAM95に格納し、また、スタートスイッチ79に割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオンを示すデータであったが、現在はオフを示すデータであった場合に、オフエッジに変移したことを示すオフエッジの情報をメインRAM95に格納する。
<通信データ送信処理>
図42は、図40に示したメインCPU93の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU93は、通信データ送信タイマを1減算する(S340)。次に、メインCPU93は、通信データ送信タイマが0であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが0であると判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
なお、無操作コマンドデータは、上述した入力ポートチェック処理において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフの情報等が各パラメータとしてセットされる。これにより、コマンドが送信されない割込処理を発生しないようにして、コマンド送信に対する不正行為を防止することができるとともに、サブCPU102にこれらの情報を認識させることで、本来操作が無効である期間の操作(例えば、リール回転中におけるBETボタン22への操作)に基づいて、演出を変化させることが可能となる。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又はステップS343の処理を実行した後、メインCPU51は、通信データ送信タイマに初期値(例えば、14)をセットする(S344)。
次に、メインCPU51は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路101に送信する(S345)。次に、メインCPU51は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合(NO)には、メインCPU93は、ステップS345の処理に戻る。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合(YES)には、メインCPU93は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、通信データ送信処理を終了する。
[副制御処理]
次に、図43〜図48を参照して、副制御回路101のサブCPU102により実行される各種処理について説明する。
<電源投入処理>
図43は、電源投入時におけるサブCPU102の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、初期化処理を実行する(S350)。この初期化処理では、サブCPU102は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、及びサウンド制御タスクを含む。
次に、サブCPU102は、図44に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU102が、サブCPU102に対して2ミリ秒毎に送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプ(例えば、LED85)の点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU102は、図45に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。サウンド制御タスクでは、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音状態がサブCPU102によって制御される。次に、サブCPU102は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を終了する。なお、マザータスクでは、図46に示す主基板通信タスクや液晶表示装置11に表示される表示内容を制御する表示制御タスク(図示せず)が起動される。
<ランプ制御タスク>
図44は、図43に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、タイマ割込初期化処理を実行する(S360)。次に、サブCPU102は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S361)。
次に、サブCPU102は、タイマ割込待ちを実行する(S362)。この処理では、サブCPU102が2ミリ秒毎にタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU102は、図45に示すサウンド制御タスクを実行する(S363)
。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS363では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS363では、図45に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS372及びS373の処理が実行される。
次に、サブCPU102は、選択されている演出データに含まれるLED85の発光態様を定めるランプデータの解析処理を実行し(S364)、ランプデータに基づくランプ演出実行処理を実行し(S365)、ステップS362の処理に戻る。
<サウンド制御タスク>
図45は、図43に示した電源投入処理のステップS352において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、スピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S370)。次に、サブCPU102は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S371)。
次に、サブCPU102は、選択されている演出データに含まれるスピーカ42,58,64,65L,65R等のスピーカの出音態様を定めるサウンドデータの解析処理を実行し(S372)、サウンドデータに基づくサウンド演出実行処理を行い(S373)、ステップS371の処理に戻る。
<主基板通信タスク>
図46は、図43に示したステップS353のマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S380)、受信コマンドのチェックを実行する(S381)。
次に、サブCPU102は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S382)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU102は、ステップS381の処理に戻る。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU102は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM103に格納する(S383)。次に、サブCPU102は、図47に示すコマンド解析処理を実行し(S384)、ステップS381の処理に戻る。
<コマンド解析処理>
図47は、図46に示した主基板通信タスクのステップS384において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
サブCPU102は、受信したコマンドの種別及びコマンドデータに含まれる情報に基づいて、図48に示す演出データ選択処理を実行し(S390)、選択された演出データに含まれるランプデータを登録するランプデータ登録処理を実行し(S391)、選択された演出データに含まれるサウンドデータを登録するサウンドデータ登録処理を実行し(S392)、選択された演出データを他のタスクグループに属するタスク(例えば、表示制御タスク)に配信し(S393)、コマンド解析処理を終了する。
<演出データ選択処理>
図48は、図47に示したコマンド解析処理のステップS390において実行される演出データ選択処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU102は、演出状態コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。サブCPU102は、演出状態コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、演出状態コマンドの各パラメータの情報(図33参照)を取得し(S401)、演出データ選択処理を終了する。
一方、サブCPU102は、演出状態コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、続いて、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S402)。サブCPU102は、スタートコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、続いて、指示情報送信許可フラグはオンであるか否かを判断する(S403)。すなわち、サブCPU102は、演出状態コマンド受信時において取得した情報に、指示情報送信許可フラグがオンである情報が含まれるか(すなわち、演出状態格納領域の「指示情報送信許可フラグ」に「1」が格納されているか)否かを判断する。
サブCPU102は、ステップS403の処理において、指示情報送信許可フラグはオンであると判断した場合(YES)には、演出状態コマンド受信時において取得している各パラメータの情報に応じた指示情報報知用演出データをセットし(S404)、演出データ選択処理を終了する。
ここで、指示情報報知用演出データに基づいて演出が実行される一例を、図49を用いて説明する。図49は、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に内部当選した場合の演出画面(指示情報有り)の例を示す図である。
図49に示すように、液晶表示装置11には、演出状態コマンドのパラメータ1に格納されている「停止操作順序」が「1」であることに基づいて、指示情報である停止操作順序「123」が表示され、演出状態コマンドのパラメータ3に格納されている「左リール押下位置」が「14」であることに基づいて、指示情報であるリール3Lの押下位置「赤7」が表示され、演出状態コマンドのパラメータ4に格納されている「中リール押下位置」が「13」であることに基づいて、指示情報であるリール3Lの押下位置「赤7」が表示されている。なお、図49において、縦線で表した「7」の表示は「赤7」の図柄を示すものである。
そして、図49に示すように、遊技者はこのような指示情報にしたがって停止操作を行うことにより、「MB1−9」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、MB1を成立させることができる。
一方、サブCPU102は、ステップS403の処理において、指示情報送信許可フラグはオンでない(すなわち、オフである)と判断した場合(NO)には、サブCPU102によって抽出され、サブRAM103に格納されているサブ乱数値(例えば、0〜32767のうちの任意の乱数値)を取得し、遊技状態及び内部当選役に基づいて演出データを抽選し、抽選結果に基づいて決定された演出データをセットし(S405)、演出データ選択処理を終了する。
ここで、抽選結果に基づいて決定された演出データに基づいて演出が実行される一例を、図50を用いて説明する。図50は、MB1の内部当選状態(MB1フラグ間)において、小役・リプレイ用データポインタ「3」(制御小役1−1)に内部当選した場合の演出画面(指示情報無し)の例を示す図である。
図50に示すように、液晶表示装置11には、いずれの指示情報も表示されない。したがって、遊技者は偶発的に上述した特定の手順で停止操作を行えばMB1を成立させることができる場合があるが、ほとんどの場合には上述した特定の手順で停止操作を行うことができず、内部当選している「制御小役A」又は「制御小役B」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されるか、あるいは「取りこぼし」が発生して、いずれの入賞役に係る図柄の組合せも有効ライン上に表示されないこととなる。
なお、図50においては、各「?」の表示により、「制御小役群1−1〜96」又は「制御小役群2−1〜96」のいずれに内部当選していることが示されているが、抽選結果に基づいて決定された演出データに基づく演出はこれに限られるものではなく、例えば、何らの情報の報知が行われないこととしてもよいし、内部当選役の種類のみを示す情報(すなわち、リプレイ役、小役又はボーナス役のいずれに当選したことは識別可能であるが、その詳細な内容までは識別不能な情報)の報知が行われることとしてもよい。
サブCPU102は、ステップS402の処理において、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、その他コマンド受信時処理(S406)を実行し、演出データ選択処理を終了する。このその他コマンド受信時処理では、例えば、初期化コマンドの受信時であれば、設定変更の有無に基づいて、演出状態を復帰させ、あるいは演出状態を初期化する。また、例えば、メダル投入コマンド受信時であれば、メダルの投入の有無に基づいて、メダル投入音を出力するための演出データがセットされ、あるいは遊技状態に応じた背景画像を表示するための演出データがセットされる。
また、例えば、リール回転開始コマンドの受信時であれば、リール回転開始音を出力するための演出データがセットされる。また、例えば、リール停止コマンドの受信時であれば、リール停止音を出力するための演出データがセットされる。また、例えば、入賞作動コマンドの受信時であれば、入賞役に応じた払出枚数に応じた払出音を出力するための演出データがセットされ、あるいは遊技状態が移行する場合には、その旨を示す映像を表示するための演出データがセットされる。
また、例えば、ボーナス開始コマンドの受信時であれば、開始するボーナスの種別に応じたボーナス終了枚数カウンタの初期値を表示するための演出データがセットされる。また、例えば、ボーナス終了コマンドの受信時であれば、ボーナス終了後に移行する遊技状態を示唆するための演出データがセットされる。また、例えば、無操作コマンドの受信時であれば、無操作コマンドとして送信された情報に基づいて演出データを変動させる場合がある。具体的には、スタートコマンドの受信時において決定された演出データが、BETボタン22の連打を要求する演出データである場合に、無操作コマンドとして受信した、BETボタン22がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態の情報に基づいて、演出データを変動させる。
[本実施形態の変形例]
次に、本実施形態のパチスロ機1の変形例について、図51及び図52を用いて説明する。図51は、本実施形態の変形例のパチスロ機1における遊技の流れを示す概要図であり、図52は、本実施形態の変形例のパチスロ機1における内部抽選テーブルを示す図である。
変形例のパチスロ機1では、本実施形態のパチスロ機1に対してBB遊技状態の構成を異なるものとしている。具体的には、本実施形態のパチスロ機1が、BB遊技状態の構成として、RB持越無し(RT0)、RB持越有り(RT1)及びRB中の各遊技状態を有し、RB持越有り(RT1)が遊技者にとって有利な遊技状態として構成されているのに対し(図11参照)、変形例のパチスロ機1では、図51に示すように、BB遊技状態の構成として、RB持越無し(RT0)、RB1持越有り(RT1)、RB2持越有り(RT2)、RB1中及びRB2中の各遊技状態を有し、RB1持越有り(RT1)及びRB2中が遊技者にとって有利な遊技状態として構成されている点で異なるものとなっている。
変形例のパチスロ機1では、例えば、図14に示すボーナス役及びリプレイ役に係る図柄組合せテーブルにおいて、「JACIN」を示す「白7−黒7−青7」の図柄の組合せを「JACIN1」の図柄の組合せとして規定するとともに、「JACIN2」の図柄の組合せとして「赤7−黒7−青7」の図柄の組合せを規定する。
また、例えば、図23に示すボーナス用内部当選役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「5」を、「JACIN1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されることが許可される内部当選役「JACIN1(BB中RB1)」として規定するとともに、ボーナス用データポインタ「6」を、「JACIN2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されることが許可される内部当選役「JACIN2(BB中RB2)」として規定する。
そして、図51に示すように、変形例のパチスロ機1では、RB持越無し(RT0)において、「JACIN1(BB中RB1)」に内部当選した場合には、遊技状態をRB1持越有り(RT1)に移行させ、「JACIN1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、JACIN1が成立し、メダルの払出はないが、遊技状態をRB1持越有り(RT1)からRB1中に移行させ、RB1の終了条件(RB1中において、8回の入賞、又は12回の遊技が行われること)が成立し、BB遊技状態の終了条件(規定枚数を超えるメダルの払出があったこと)が成立していない場合には、再度遊技状態をRB持越無し(RT0)に移行させる。なお、RB1中において、「JACIN1(BB中RB1)」に内部当選していた(持ち越されていた)場合には、RB1中の終了時に、RB1中からRB1持越有り(RT1)に移行させる。また、RB1中において、「JACIN2(BB中RB2)」に内部当選していた(持ち越されていた)場合には、RB1中の終了時に、RB1中からRB2持越有り(RT2)に移行させる。
また、RB持越無し(RT0)において、「JACIN2(BB中RB2)」に内部当選した場合には、遊技状態をRB2持越有り(RT2)に移行させ、「JACIN2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、JACIN2が成立し、メダルの払出はないが、遊技状態をRB2持越有り(RT2)からRB2中に移行させ、RB2の終了条件(RB2中において、8回の入賞、又は12回の遊技が行われること)が成立し、BB遊技状態の終了条件(規定枚数を超えるメダルの払出があったこと)が成立していない場合には、再度遊技状態をRB持越無し(RT0)に移行させる。なお、RB2中において、「JACIN1(BB中RB1)」に内部当選していた(持ち越されていた)場合には、RB2中の終了時に、RB2中からRB1持越有り(RT1)に移行させる。また、RB2中において、「JACIN2(BB中RB2)」に内部当選していた(持ち越されていた)場合には、RB2中の終了時に、RB2中からRB2持越有り(RT2)に移行させる。
また、図52に示すように、変形例のパチスロ機1では、RB持越無し(RT0)において、当選番号「13」の内部当選役「JACIN1(BB中RB1)」に抽選値「16220」が割り当てられ、当選番号「14」の内部当選役「JACIN2(BB中RB2)」に抽選値「6220」が割り当てられている。すなわち、RB持越無し(RT0)においては、「JACIN1(BB中RB1)」のほうが、「JACIN2(BB中RB2)」よりも内部当選役として決定されやすく構成される。
また、RB1持越有り(RT1)は、本実施形態におけるRB持越有り(RT1)と同様に、高RT遊技状態として構成されるとともに、当選番号「3」の内部当選役「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)及び当選番号「4」の内部当選役「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出され、当選番号「5」の内部当選役「制御小役群3−1」(小役・リプレイ用データポインタ195)〜「制御小役群3−24」(小役・リプレイ用データポインタ218)のいずれかに内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちで、3枚の払出枚数が対応付けられたいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて3枚のメダルが払い出されるようになっている。すなわち、RB1持越有り(RT1)は、遊技者が保有するメダルが増加する(すなわち、出玉率が「1」を超える)状態(メダル増加期間)として設定されている。
一方、RT2持越有り(RT2)は、本実施形態におけるRB持越有り(RT1)とは異なり、低RT遊技状態として構成されるとともに、当選番号「3」の内部当選役「制御小役群1−1」(小役・リプレイ用データポインタ3)〜「制御小役群1−96」(小役・リプレイ用データポインタ98)及び当選番号「4」の内部当選役「制御小役群2−1」(小役・リプレイ用データポインタ99)〜「制御小役群2−96」(小役・リプレイ用データポインタ194)のいずれかに内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちで、1枚の払出枚数が対応付けられたいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されず、当選番号「5」の内部当選役「制御小役群3−1」(小役・リプレイ用データポインタ195)〜「制御小役群3−24」(小役・リプレイ用データポインタ218)のいずれかに内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちで、3枚の払出枚数が対応付けられたいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて3枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。すなわち、RB2持越有り(RT2)は、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定されている。
また、RB1中において、当選番号「6」の内部当選役「RB中役1」及び当選番号「15」の内部当選役「JACIN2(BB中RB2)+RB中役1」に抽選値「4768」が割り当てられ、当選番号「7」の内部当選役「RB中役2」及び当選番号「16」の内部当選役「JACIN1(BB中RB1)+RB中役2」に抽選値「28000」が割り当てられている。すなわち、RB1中においては、「RB中役2」のほうが、「RB中役1」よりも内部当選役として決定されやすく構成されるとともに、「JACIN1(BB中RB1)」のほうが、「JACIN2(BB中RB2)」よりも内部当選役として決定されやすく構成される。
一方、RB2中において、当選番号「6」の内部当選役「RB中役1」及び当選番号「15」の内部当選役「JACIN2(BB中RB2)+RB中役1」に抽選値「28000」が割り当てられ、当選番号「7」の内部当選役「RB中役2」及び当選番号「16」の内部当選役「JACIN1(BB中RB1)+RB中役2」に抽選値「4768」が割り当てられている。すなわち、RB2中においては、「RB中役1」のほうが、「RB中役2」よりも内部当選役として決定されやすく構成されるとともに、「JACIN2(BB中RB2)」のほうが、「JACIN1(BB中RB1)」よりも内部当選役として決定されやすく構成される。
ここで、RB1中及びRB2中は、本実施形態におけるRB中と同様に、当選番号「6」の内部当選役「RB中役1」(小役・リプレイ用データポインタ219)又は当選番号「15」の内部当選役「JACIN2(BB中RB2)+RB中役1」(小役・リプレイ用データポインタ219+ボーナス用データポインタ6)に内部当選した場合には、いずれの停止操作の手順であっても内部当選している特殊ベル1〜6のうちいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて11枚のメダルが払い出され、当選番号「7」の内部当選役「RB中役2」(小役・リプレイ用データポインタ220)又は当選番号「16」の内部当選役「JACIN1(BB中RB1)+RB中役2」(小役・リプレイ用データポインタ220+ボーナス用データポインタ5)に内部当選した場合には、停止操作のタイミングが適切なものであれば(押下位置正解)、内部当選している制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56のうちで、1枚の払出枚数が対応付けられたいずれか1つの図柄の組合せが有効ライン上に表示されて1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なものでなければ(押下位置不正解)、入賞役又は作動役に係る図柄の組合せは有効ライン上に表示されないようになっている。
すなわち、RB1中は、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定され、RB2中は、遊技者が保有するメダルが増加する(すなわち、出玉率が「1」を超える)状態(メダル増加期間)として設定されている。
また、RB1中は、遊技者にとって相対的に不利となる遊技状態(RB1中)に移行させる内部当選役(JACIN1(BB中RB1))に当選しやすく、遊技者にとって相対的に有利となる遊技状態(RB2中)に移行させる内部当選役(JACIN2(BB中RB2)に当選しにくくなっているため、その観点からも遊技者にとって相対的に不利な遊技状態となっている。
一方、RB2中は、遊技者にとって相対的に有利となる遊技状態(RB2中)に移行させる内部当選役(JACIN2(BB中RB2))に当選しやすく、遊技者にとって相対的に不利となる遊技状態(RB1中)に移行させる内部当選役(JACIN1(BB中RB1)に当選しにくくなっているため、その観点からも遊技者にとって相対的に有利な遊技状態となっている。
なお、変形例のパチスロ機1では、本実施形態と同様に、一般遊技状態(ボーナス持越無し(RT0)、MB持越有り(RT1)及びBB持越有り(RT2))が、遊技者が保有するメダルが減少する(すなわち、出玉率が「1」未満となる)状態(メダル減少期間)として設定され、MB遊技状態(MB中)が、遊技者が保有するメダルが維持される(すなわち、出玉率が「1」となる)状態(メダル維持期間)として設定されている。
このように、変形例のパチスロ機1では、連荘ゾーン(特別メダル増加区間)のBB遊技状態(RB持越無し(RT0))において、「JACIN1(BB中RB1)」に内部当選した場合には、「JACIN1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示されない第1の所定の手順(すなわち、リール3Lにおいて、滑り駒数を考慮しても図柄位置「4」が対応付けられた「白7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、リール3Cにおいて、滑り駒数を考慮しても図柄位置「8」が対応付けられた「黒7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、又はリール3Rにおいて、滑り駒数を考慮しても図柄位置「17」が対応付けられた「青7」の図柄が有効ライン上に表示されないタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと)で停止操作が行われることで、メダル増加期間であるRB1持越有り(RT1)を維持する(移行させる)ことができるようになっている。
一方、「JACIN2(BB中RB2)」に内部当選した場合には、「JACIN2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示される第2の所定の手順(すなわち、リール3Lにおいて、滑り駒数を考慮し図柄位置「14」が対応付けられた「赤7」の図柄が有効ライン上に表示されるタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、リール3Cにおいて、滑り駒数を考慮し図柄位置「8」が対応付けられた「黒7」の図柄が有効ライン上に表示されるタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと、及びリール3Rにおいて、滑り駒数を考慮し図柄位置「17」が対応付けられた「青7」の図柄が有効ライン上に表示されるタイミング(押下位置正解)で停止操作を行うこと)で停止操作が行われることで、メダル増加期間であるRB2中に移行させることができるようになっている。
そして、RB持越無し(RT0)において、JACIN1(BB中RB1)に内部当選した場合には、JACIN1を成立させないための停止操作の手順(すなわち、上述した第1の所定の手順)が報知され、JACIN2(BB中RB2)に内部当選した場合には、JACIN2を成立させるための停止操作の手順(すなわち、上述した第2の所定の手順)が報知されるようになっている。これにより、遊技者は報知された停止操作の手順にしたがって停止操作を行うことで、BB遊技状態をメダル増加期間とすることができる。
なお、変形例における連荘ゾーン(特別メダル増加区間)の構成は、上述したものに限られない。例えば、BB遊技状態において、JACIN1を成立させないための停止操作の手順(第1の所定の手順)及びJACIN2を成立させるための停止操作の手順(第2の所定の手順)を報知しない構成としてもよい。このように構成した場合には、BB遊技状態をメダル増加期間とすることが、遊技者の遊技操作(例えば、開始操作及び停止操作)の結果のみに委ねられることとなるため、遊技者に遊技毎の遊技操作をより注力させることができ、かえって遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、例えば、BB遊技状態において、報知回数(報知回数カウンタの値)が1以上である場合には、JACIN1を成立させないための停止操作の手順(第1の所定の手順)及びJACIN2を成立させるための停止操作の手順(第2の所定の手順)を報知し、報知回数が1以上でない場合には、これらの停止操作の手順を報知しない構成としてもよい。このように構成した場合には、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(メダル増加期間)への移行確率に起伏を生じさせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変形例においては、第1の所定の手順及び第2の所定の手順を上述した第2の要素のみによって定めているが、これに限られるものではなく、上述した第3の要素のみによって第1の所定の手順及び/又は第2の所定の手順を定めることとしてもよいし、第2の要素及び第3の要素を組み合わせたものによって第1の所定の手順及び/又は第2の所定の手順を定めることとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態(変形例を含む)のパチスロ機1によれば、少なくとも以下に示す第1乃至第3の発明に係る遊技機を提供することができる。
[第1の発明に係る遊技機]
第1の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段による図柄の変動表示が停止され、前記図柄表示手段に停止表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU93によるメダル払出処理)と、遊技状態として、一般遊技状態、第1特別遊技状態(例えば、RB中以外のBB遊技状態)及び第2特別遊技状態(例えば、RB中)を有し、前記一般遊技状態において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)に対応する第1の特別の図柄の組合せ(例えば、BB1−1〜3又はBB2)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第1特別遊技状態に移行させ、第1の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態制御手段と、前記第1特別遊技状態において、第2特別役(例えば、JACIN(BB中RB))に対応する第2の特別の図柄の組合せ(例えば、JACIN)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第2特別遊技状態に移行させ、前記第1の終了条件又は第2の終了条件が成立したこと(例えば、8回の小役の入賞があったこと、又は12回の遊技が行われたこと)に基づいて、前記第2特別遊技状態を終了させる第2特別遊技状態制御手段と、を備え、前記第1特別遊技状態は、所定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越無し(RT0))及び特定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越有り(RT1))を含み、前記第1特別遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技状態が開始したことに基づいて、前記所定の第1特別遊技状態に移行させ、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別役が決定されたことに基づいて、前記特定の第1特別遊技状態に移行させ、前記内部当選役決定手段は、前記第1特別遊技状態において、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)を高い確率で決定し、前記第2特別遊技状態において、第1特別小役(例えば、RB中役2)を第2特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定し、前記特定の第1特別遊技状態において、リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて第1の小役の図柄の組合せ(例えば、制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記特定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず第2の小役の図柄の組合せ(例えば、特殊ベル1〜6)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず前記第2の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記特定の第1特別遊技状態において、遊技者の停止操作の手順が所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)であれば、前記第2の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させず、遊技者の停止操作の手順が前記所定の手順とは異なる手順であれば、前記第2の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第1の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも少ない遊技媒体数である第1の利益(例えば、1枚)を付与し、前記図柄表示手段に前記第2の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも多い遊技媒体数である第2の利益(例えば、11枚)を付与することを特徴とする遊技機である。
第1の発明では、特定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越有り(RT1))において、リプレイ役が高い確率で決定されるとともに、その他の遊技状態では停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、必ず第2の利益(例えば、11枚)が付与されるように構成されている。すなわち、特定の第1特別遊技状態は、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(例えば、メダル増加期間)として機能する。
一方、第1の発明では、第2特別遊技状態(例えば、RB中)において、リプレイ役は高い確率で決定されず、また、停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない第1特別小役(例えば、RB中役2)が、必ず第2の利益(例えば、11枚)が付与される第2特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第2特別遊技状態は、遊技媒体が減少する遊技者にとって不利な期間(例えば、メダル減少期間)として機能する。
そして、第1の発明では、特定の第1特別遊技状態において、遊技者が所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)で停止操作を行うことにより、特定の第1特別遊技状態を維持することができるようになっている。
したがって、第1の発明によれば、遊技者にとって有利な遊技状態において一定の技術介入性を付与しつつも、遊技の進行を円滑なものとし、しかも付与される利益を劇的に変動させることができる。
また、第1の発明は、遊技状態として、第3特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)をさらに有し、前記一般遊技状態において、第3特別役(例えば、MB1又はMB2)に対応する第3の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第3特別遊技状態に移行させ、第3の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第3特別遊技状態を終了させる第3特別遊技状態制御手段と、前記一般遊技状態は、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))を含み、前記第1特別遊技状態又は前記第3特別遊技状態が終了したことに基づいて、前記第1一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別役が決定されたことに基づいて、前記第2一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別役が決定されたことに基づいて、前記第3一般遊技状態に移行させる一般遊技状態制御手段と、を備え、前記内部当選役決定手段は、前記第1一般遊技状態において、前記第1特別役を前記第3特別役よりも高い確率で決定し、前記第2一般遊技状態において、前記第1特別役に対応する前記第1の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第1特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第3特別役を決定せず、前記第3一般遊技状態において、前記第3特別役に対応する前記第3の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第3特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第3特別役を決定せず、前記一般遊技状態において、前記所定の小役を高い確率で決定し、前記第3特別遊技状態において、第3特別小役(例えば、MB中役)を必ず決定し、前記第3一般遊技状態において、前記リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記第1一般遊技状態及び前記第2一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合に、遊技者の停止操作の手順が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)であれば、前記第3の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、遊技者の停止操作の手順が前記特定の手順とは異なる手順であれば、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず第3の小役の図柄の組合せ(例えば、スイカ)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第3の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、2枚)と同数の遊技媒体数である第3の利益(例えば、2枚)を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第1の発明では、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)が、第3特別役(例えば、MB1又はMB2)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第1一般遊技状態、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第1特別遊技状態(より詳細には、特定の第1特別遊技状態)が繰り返されることにより、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間(例えば、連荘ゾーン(特別メダル増加区間))を創出することができるようになっている。
もっとも、第1の発明では、第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))においては、第1特別役が決定されることはなく、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、遊技者が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作を行って第3の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)を停止表示させ、第3特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)を経てからでなければ、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間に移行しないこととなっている。また、第3特別遊技状態は、遊技媒体が減少も増加もしない期間(例えば、メダル維持期間)として機能する。
したがって、第1の発明によれば、遊技者と遊技店の利益の衡平性を担保しつつも、遊技者にとって有利な遊技状態への移行確率に起伏を生じさせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1の発明は、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御回路91)と、遊技者に対して情報の報知を行う報知手段(例えば、液晶表示装置11)を制御する副制御手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記主制御手段は、前記副制御手段に対して一方向にコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、メインCPU93による通信データ送信処理)と、遊技者の停止操作の手順を報知するための指示情報を含む特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を、前記コマンド送信手段により送信するか否かを決定する指示情報送信決定手段(例えば、メインCPU93によるメイン制御処理)と、を備え、前記指示情報送信決定手段は、前記特定の第1特別遊技状態において、前記所定の手順を報知するための所定の指示情報を含む前記特定のコマンドを、前記コマンド送信手段により送信することを決定し、前記副制御手段は、前記コマンド送信手段により前記所定の指示情報を含む前記特定のコマンドが送信された場合には、前記所定の手順の報知を行うように前記報知手段を制御することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第1の発明では、特定の第1特別遊技状態を維持するための所定の手順が報知されるように構成されている。したがって、第1の発明によれば、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間における利益を、遊技者が享受しやすくなることから、遊技の興趣を一層向上させることができる。
また、第1の発明では、遊技者の停止操作の手順を報知するか否かを主制御手段(例えば、主制御回路91)が決定することとし、遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、副制御手段(例えば、副制御回路101)に特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を送信し、遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、副制御手段に特定のコマンドを送信しないように構成されている。すなわち、副制御手段は、特定のコマンドが送信されない場合、遊技者の停止操作の手順を報知することができないように構成されている。したがって、副制御手段に対して何らかの不正行為が行われた場合であっても、遊技の衡平性を担保することができるとともに、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができる。
[第2の発明に係る遊技機]
第2の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段による図柄の変動表示が停止され、前記図柄表示手段に停止表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU93によるメダル払出処理)と、遊技状態として、一般遊技状態、第1特別遊技状態(例えば、BB遊技状態)及び第2特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)を有し、前記一般遊技状態において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)に対応する第1の特別の図柄の組合せ(例えば、BB1−1〜3又はBB2)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第1特別遊技状態に移行させ、第1の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態制御手段と、前記一般遊技状態において、第2特別役(例えば、MB1又はMB2)に対応する第2の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第2特別遊技状態に移行させ、第2の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第2特別遊技状態を終了させる第2特別遊技状態制御手段と、前記一般遊技状態は、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))を含み、前記第1特別遊技状態又は前記第2特別遊技状態が終了したことに基づいて、前記第1一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別役が決定されたことに基づいて、前記第2一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別役が決定されたことに基づいて、前記第3一般遊技状態に移行させる一般遊技状態制御手段と、を備え、前記内部当選役決定手段は、前記第1一般遊技状態において、前記第1特別役を前記第2特別役よりも高い確率で決定し、前記第2一般遊技状態において、前記第1特別役に対応する前記第1の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第1特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第2特別役を決定せず、前記第3一般遊技状態において、前記第2特別役に対応する前記第2の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第2特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第2特別役を決定せず、前記一般遊技状態において、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)を高い確率で決定し、前記第2特別遊技状態において、第1特別小役(例えば、MB中役)を必ず決定し、前記第3一般遊技状態において、リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記第1一般遊技状態及び前記第2一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて第1の小役の図柄の組合せ(例えば、制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合に、遊技者の停止操作の手順が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)であれば、前記第2の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、遊技者の停止操作の手順が前記特定の手順とは異なる手順であれば、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず第2の小役の図柄の組合せ(例えば、スイカ)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第1の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも少ない遊技媒体数である第1の利益(例えば、1枚)を付与し、前記図柄表示手段に前記第2の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、2枚)と同数の遊技媒体数である第2の利益(例えば、2枚)を付与し、前記第3一般遊技状態において、特定の報知条件が成立している場合(例えば、報知回数が1以上である場合)に、前記特定の手順を報知する報知手段(例えば、液晶表示装置11)を備えたことを特徴とする遊技機である。
また、第2の発明では、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)が、第2特別役(例えば、MB1又はMB2)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第1一般遊技状態、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第1特別遊技状態(より詳細には、特定の第1特別遊技状態)が繰り返されることにより、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間(例えば、連荘ゾーン(特別メダル増加区間))を創出することができるようになっている。
もっとも、第2の発明では、第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))においては、第1特別役が決定されることはなく、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、遊技者が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作を行って第2の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)を停止表示させ、第2特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)を経てからでなければ、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間に移行しないこととなっている。また、第2特別遊技状態は、遊技媒体が減少も増加もしない期間(例えば、メダル維持期間)として機能する。
そして、第2の発明では、特定の報知条件が成立している場合(例えば、報知回数が1以上である場合)には、第2の特別の図柄の組合せを停止表示させるための特定の手順が報知されるように構成されている。すなわち、特定の報知条件が成立していれば、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間に移行しやすく、特定の報知条件が成立していなければ、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間に移行しにくくなっている。
したがって、第2の発明によれば、遊技者と遊技店の利益の衡平性を担保しつつも、遊技者にとって有利な遊技状態への移行確率に起伏を生じさせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第2の発明は、遊技状態として、第3特別遊技状態(例えば、RB中)をさらに有し、前記第1特別遊技状態において、第3特別役(例えば、JACIN(BB中RB))に対応する第3の特別の図柄の組合せ(例えば、JACIN)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第3特別遊技状態に移行させ、前記第1の終了条件又は第3の終了条件が成立したこと(例えば、8回の小役の入賞があったこと、又は12回の遊技が行われたこと)に基づいて、前記第3特別遊技状態を終了させる第3特別遊技状態制御手段を備え、前記第1特別遊技状態は、所定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越無し(RT0))及び特定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越有り(RT1))を含み、前記第1特別遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技状態が開始したことに基づいて、前記所定の第1特別遊技状態に移行させ、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別役が決定されたことに基づいて、前記特定の第1特別遊技状態に移行させ、前記第1特別遊技状態において、前記所定の小役を高い確率で決定し、前記第3特別遊技状態において、第2特別小役(例えば、RB中役2)を第3特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定し、前記特定の第1特別遊技状態において、前記リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記特定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングかかわらず第3の小役の図柄の組合せ(例えば、特殊ベル1〜6)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず前記第3の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記特定の第1特別遊技状態において、遊技者の停止操作の手順が所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)であれば、前記第3の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させず、遊技者の停止操作の手順が前記所定の手順とは異なる手順であれば、前記第3の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第3の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも多い遊技媒体数である第3の利益(例えば、11枚)を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第2の発明では、特定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越有り(RT1))において、リプレイ役が高い確率で決定されるとともに、その他の遊技状態では停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、必ず第3の利益(例えば、11枚)が付与されるように構成されている。すなわち、特定の第1特別遊技状態は、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(例えば、メダル増加期間)として機能する。
一方、第2の発明では、第3特別遊技状態(例えば、RB中)において、リプレイ役は高い確率で決定されず、また、停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない第2特別小役(例えば、RB中役2)が、必ず第3の利益(例えば、11枚)が付与される第3特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第3特別遊技状態は、遊技媒体が減少する遊技者にとって不利な期間(例えば、メダル減少期間)として機能する。
そして、第2の発明では、特定の第1特別遊技状態において、遊技者が所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)で停止操作を行うことにより、特定の第1特別遊技状態を維持することができるようになっている。
したがって、第2の発明によれば、遊技者にとって有利な遊技状態において一定の技術介入性を付与しつつも、遊技の進行を円滑なものとし、しかも付与される利益を劇的に変動させることができる。
また、第2の発明は、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御回路91)と、前記報知手段を制御する副制御手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記主制御手段は、前記副制御手段に対して一方向にコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、メインCPU93による通信データ送信処理)と、遊技者の停止操作の手順を報知するための指示情報を含む特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を、前記コマンド送信手段により送信するか否かを決定する指示情報送信決定手段(例えば、メインCPU93によるメイン制御処理)と、を備え、前記指示情報送信決定手段は、前記第3一般遊技状態において、前記特定の報知条件が成立している場合に、前記特定の手順を報知するための特定の指示情報を含む前記特定のコマンドを、前記コマンド送信手段により送信することを決定し、前記副制御手段は、前記コマンド送信手段により前記特定の指示情報を含む前記特定のコマンドが送信された場合には、前記特定の手順の報知を行うように前記報知手段を制御することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第2の発明では、遊技者の停止操作の手順を報知するか否かを主制御手段(例えば、主制御回路91)が決定することとし、遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、副制御手段(例えば、副制御回路101)に特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を送信し、遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、副制御手段に特定のコマンドを送信しないように構成されている。すなわち、副制御手段は、特定のコマンドが送信されない場合、遊技者の停止操作の手順を報知することができないように構成されている。したがって、副制御手段に対して何らかの不正行為が行われた場合であっても、遊技の衡平性を担保することができるとともに、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができる。
[第3の発明に係る遊技機]
第3の発明は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び表示窓4)と、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、メインCPU93による内部抽選処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU93によるリール回転開始処理)と、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU93によるリール停止制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段による図柄の変動表示が停止され、前記図柄表示手段に停止表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU93によるメダル払出処理)と、遊技状態として、一般遊技状態、第1特別遊技状態(例えば、RB中以外のBB遊技状態)、第2特別遊技状態(例えば、RB1中)及び第3特別遊技状態(例えば、RB2中)を有し、前記一般遊技状態において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)に対応する第1の特別の図柄の組合せ(例えば、BB1−1〜3又はBB2)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第1特別遊技状態に移行させ、第1の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態制御手段と、前記第1特別遊技状態において、第2特別役(例えば、JACIN1(BB中RB1))に対応する第2の特別の図柄の組合せ(例えば、JACIN1)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第2特別遊技状態に移行させ、前記第1の終了条件又は第2の終了条件が成立したこと(例えば、8回の小役の入賞があったこと、又は12回の遊技が行われたこと)に基づいて、前記第2特別遊技状態を終了させる第2特別遊技状態制御手段と、前記第1特別遊技状態において、第3特別役(例えば、JACIN2(BB中RB2))に対応する第3の特別の図柄の組合せ(例えば、JACIN2)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第3特別遊技状態に移行させ、前記第1の終了条件又は第3の終了条件が成立したこと(例えば、8回の小役の入賞があったこと、又は12回の遊技が行われたこと)に基づいて、前記第3特別遊技状態を終了させる第3特別遊技状態制御手段と、を備え、前記第1特別遊技状態は、所定の第1特別遊技状態(例えば、RB持越無し(RT0))、第1の特定の第1特別遊技状態(例えば、RB1持越有り(RT1))及び第2の特定の第1特別遊技状態(例えば、RB2持越有り(RT2))を含み、前記第1特別遊技状態制御手段は、前記第1特別遊技状態が開始したことに基づいて、前記所定の第1特別遊技状態に移行させ、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別役が決定されたことに基づいて、前記第1の特定の第1特別遊技状態に移行させ、前記所定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別役が決定されたことに基づいて、前記第2の特定の第1特別遊技状態に移行させ、前記内部当選役決定手段は、前記第1特別遊技状態において、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)を高い確率で決定し、前記第2特別遊技状態において、第1特別小役(例えば、RB中役2)を第2特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定し、前記第3特別遊技状態において、前記第2特別小役を前記第1特別小役よりも高い確率で決定し、前記第1の特定の第1特別遊技状態において、リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記所定の第1特別遊技状態及び前記第2の特定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて第1の小役の図柄の組合せ(例えば、制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第1の特定の第1特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず第2の小役の図柄の組合せ(例えば、特殊ベル1〜6)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2特別遊技状態及び前記第3特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2特別遊技状態及び前記第3特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第2特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず前記第2の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第1の特定の第1特別遊技状態において、遊技者の停止操作の手順が第1の所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)であれば、前記第2の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させず、遊技者の停止操作の手順が前記第1の所定の手順とは異なる手順であれば、前記第2の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第2の特定の第1特別遊技状態において、遊技者の停止操作の手順が第2の所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)であれば、前記第3の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、遊技者の停止操作の手順が前記第2の所定の手順とは異なる手順であれば、前記第3の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させず、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第1の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも少ない遊技媒体数である第1の利益(例えば、1枚)を付与し、前記図柄表示手段に前記第2の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、3枚)よりも多い遊技媒体数である第2の利益(例えば、11枚)を付与することを特徴とする遊技機である。
第3の発明では、第1の特定の第1特別遊技状態(例えば、RB1持越有り(RT1))において、リプレイ役が高い確率で決定されるとともに、その他の遊技状態では停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、必ず第2の利益(例えば、11枚)が付与されるように構成されている。すなわち、第1の特定の第1特別遊技状態は、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(例えば、メダル増加期間)として機能する。
一方、第3の発明では、第2特別遊技状態(例えば、RB1中)において、リプレイ役は高い確率で決定されず、また、停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない第1特別小役(例えば、RB中役2)が、必ず第2の利益(例えば、11枚)が付与される第2特別小役(例えば、RB中役1)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第2特別遊技状態は、遊技媒体が減少する遊技者にとって不利な期間(例えば、メダル減少期間)として機能する。
また、第3の発明では、第2の特定の第1特別遊技状態(例えば、RB2持越有り(RT2))において、リプレイ役が高い確率で決定されず、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されないように構成されている。すなわち、第2の特定の第1特別遊技状態は、遊技媒体が減少する遊技者にとって不利な期間(例えば、メダル減少期間)として機能する。
一方、第3の発明では、第3特別遊技状態(例えば、RB2中)において、リプレイ役は高い確率で決定されないが、必ず第2の利益(例えば、11枚)が付与される第2特別小役(例えば、RB中役1)が、停止操作のタイミングが合っていたとしても第1の利益(例えば、1枚)しか付与されない第1特別小役(例えば、RB中役2)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間(例えば、メダル増加期間)として機能する。
そして、第3の発明では、第1の特定の第1特別遊技状態において、遊技者が第1の所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)で停止操作を行うことにより、第1の特定の第1特別遊技状態を維持することができ、また、第2の特定の第1特別遊技状態において、遊技者が第2の所定の手順(例えば、リール3L、3C及び3Rにおける押下位置正解)で停止操作を行うことにより、第3特別遊技状態に移行させることができるようになっている。
したがって、第3の発明によれば、遊技者にとって有利な遊技状態において一定の技術介入性を付与しつつも、遊技の進行を円滑なものとし、しかも付与される利益を劇的に変動させることができる。
また、第3の発明は、遊技状態として、第4特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)をさらに有し、前記一般遊技状態において、第4特別役(例えば、MB1又はMB2)に対応する第4の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)が前記図柄表示手段に停止表示されたことに基づいて、前記第4特別遊技状態に移行させ、第4の終了条件が成立したこと(例えば、規定枚数を超えるメダルがあったこと)に基づいて、前記第4特別遊技状態を終了させる第4特別遊技状態制御手段と、前記一般遊技状態は、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))を含み、前記第1特別遊技状態又は前記第4特別遊技状態が終了したことに基づいて、前記第1一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第1特別役が決定されたことに基づいて、前記第2一般遊技状態に移行させ、前記第1一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第4特別役が決定されたことに基づいて、前記第3一般遊技状態に移行させる一般遊技状態制御手段と、を備え、前記内部当選役決定手段は、前記第1一般遊技状態において、前記第1特別役を前記第4特別役よりも高い確率で決定し、前記第2一般遊技状態において、前記第1特別役に対応する前記第1の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第1特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第4特別役を決定せず、前記第3一般遊技状態において、前記第4特別役に対応する前記第4の特別の図柄の組合せが前記図柄表示手段に停止表示されるまで当該第4特別役を持ち越すとともに、新たに前記第1特別役又は前記第4特別役を決定せず、前記第4特別遊技状態において、第3特別小役(例えば、MB中役)を必ず決定し、前記第3一般遊技状態において、前記リプレイ役を高い確率で決定し、前記図柄変動停止制御手段は、前記第1一般遊技状態及び前記第2一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合には、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せ(例えば、制御小役A−1〜48及び制御小役B−1〜56)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第3一般遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記所定の小役が決定された場合に、遊技者の停止操作の手順が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)であれば、前記第4の特別の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、遊技者の停止操作の手順が前記特定の手順とは異なる手順であれば、停止操作のタイミングに応じて前記第1の小役の図柄の組合せを前記図柄表示手段に停止表示させ、前記第4特別遊技状態において、前記内部当選役決定手段により前記第3特別小役が決定された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず第3の小役の図柄の組合せ(例えば、スイカ)を前記図柄表示手段に停止表示させ、前記利益付与手段は、前記図柄表示手段に前記第3の小役の図柄の組合せが停止表示された場合には、投入された遊技媒体数(例えば、2枚)と同数の遊技媒体数である第3の利益(例えば、2枚)を付与することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、第1一般遊技状態(例えば、ボーナス持越無し(RT0))において、第1特別役(例えば、BB1又はBB2)が、第4特別役(例えば、MB1又はMB2)よりも高い確率で決定されるように構成されている。すなわち、第1一般遊技状態、第2一般遊技状態(例えば、BB持越有り(RT2))及び第1特別遊技状態(より詳細には、第1の特定の第1特別遊技状態若しくは第3特別遊技状態)が繰り返されることにより、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間(例えば、連荘ゾーン(特別メダル増加区間))を創出することができるようになっている。
もっとも、第3の発明では、第3一般遊技状態(例えば、MB持越有り(RT1))においては、第1特別役が決定されることはなく、所定の小役(例えば、制御小役群1及び制御小役群2)が決定された場合に、遊技者が特定の手順(例えば、リール3L及び3Cにおける押下位置正解、並びに停止操作順序正解)で停止操作を行って第4の特別の図柄の組合せ(例えば、MB1−1〜9又はMB2−1〜12)を停止表示させ、第4特別遊技状態(例えば、MB遊技状態)を経てからでなければ、遊技者にとって有利な遊技状態が連続する区間に移行しないこととなっている。また、第4特別遊技状態は、遊技媒体が減少も増加もしない期間(例えば、メダル維持期間)として機能する。
したがって、第3の発明によれば、遊技者と遊技店の利益の衡平性を担保しつつも、遊技者にとって有利な遊技状態への移行確率に起伏を生じさせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第3の発明は、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御回路91)と、遊技者に対して情報の報知を行う報知手段(例えば、液晶表示装置11)を制御する副制御手段(例えば、副制御回路101)と、を備え、前記主制御手段は、前記副制御手段に対して一方向にコマンドを送信するコマンド送信手段(例えば、メインCPU93による通信データ送信処理)と、遊技者の停止操作の手順を報知するための指示情報を含む特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を、前記コマンド送信手段により送信するか否かを決定する指示情報送信決定手段(例えば、メインCPU93によるメイン制御処理)と、を備え、前記指示情報送信決定手段は、前記第1の特定の第1特別遊技状態において、前記第1の所定の手順を報知するための第1の所定の指示情報を含む前記特定のコマンドを、前記コマンド送信手段により送信することを決定し、前記第2の特定の第1特別遊技状態において、前記第2の所定の手順を報知するための第2の所定の指示情報を含む前記特定のコマンドを、前記コマンド送信手段により送信することを決定し、前記副制御手段は、前記コマンド送信手段により前記第1の所定の指示情報を含む前記特定のコマンドが送信された場合には、前記第1の所定の手順の報知を行うように前記報知手段を制御し、前記コマンド送信手段により前記第2の所定の指示情報を含む前記特定のコマンドが送信された場合には、前記第2の所定の手順の報知を行うように前記報知手段を制御することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、第1の特定の第1特別遊技状態を維持するための第1の所定の手順及び第3特別遊技状態に移行させるための第2の所定の手順が報知されるように構成されている。したがって、第3の発明によれば、遊技媒体が増加する遊技者にとって有利な期間における利益を、遊技者が享受しやすくなることから、遊技の興趣を一層向上させることができる。
また、第3の発明では、遊技者の停止操作の手順を報知するか否かを主制御手段(例えば、主制御回路91)が決定することとし、遊技者の停止操作の手順を報知することを決定した場合には、副制御手段(例えば、副制御回路101)に特定のコマンド(例えば、演出状態コマンド)を送信し、遊技者の停止操作の手順を報知しないことを決定した場合には、副制御手段に特定のコマンドを送信しないように構成されている。すなわち、副制御手段は、特定のコマンドが送信されない場合、遊技者の停止操作の手順を報知することができないように構成されている。したがって、副制御手段に対して何らかの不正行為が行われた場合であっても、遊技の衡平性を担保することができるとともに、遊技店が不測の不利益を被ることを防止することができる。
また、第3の発明は、前記内部当選役決定手段は、前記第2特別遊技状態において、前記第2特別役を前記第3特別役よりも高い確率で決定し、前記第3特別遊技状態において、前記第3特別役を前記第2特別役よりも高い確率で決定することを特徴とする上記に記載の遊技機である。
また、第3の発明では、第2特別遊技状態及び第3特別遊技状態においても、第2特別役及び第3特別役を内部当選役として決定可能に構成されるとともに、第2特別遊技状態において、第2特別役が第3特別役よりも高い確率で決定され、第3特別遊技状態において、第3特別役が第2特別役よりも高い確率で決定されるように構成される。したがって、第3の発明によれば、第2特別遊技状態に制御された場合には第2特別遊技状態(あるいは、第1の特定の第1特別遊技状態)に制御されやすくなり、第3特別遊技状態に制御された場合には第3特別遊技状態(あるいは、第2の特定の第1特別遊技状態)に制御されやすくなることから、遊技者にとって有利な遊技状態における遊技性をより多様なものとすることができる。
以上、本発明について、本実施形態(変形例を含む)を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明が備える各手段などの具体的構成については上述した本実施形態において採用した例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
例えば、本実施形態においては、図柄表示手段として、リール3L,3C,3R及び表示窓4を採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、液晶表示装置を用いる構成としてもよい。すなわち、液晶表示装置に表示される図柄の画像を変動表示させることとしてもよい。また、表示窓4をリール3L,3C,3Rに応じた複数の表示窓4L,4C,4Rとして構成し、この表示窓4L,4C,4Rにより、リール3L,3C,3Rの周面に配された図柄の一部を表示するようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、内部当選役決定手段として、乱数発生器98により発生させた乱数値をメインCPU93が取得して内部抽選処理や報知回数抽選処理を行うこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、メインCPU93内に内蔵された乱数発生回路(図示せず)を用いて乱数値を取得することとしてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、遊技者の開始操作を検出する開始操作検出手段として、スタートレバー23への操作を検出するスタートスイッチ79を採用し、遊技者の停止操作を検出する停止操作検出手段として、ストップボタン19L,19C,19Rへの操作を検出するストップスイッチ基板80を採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、タッチパネルスイッチを用いる構成としてもよい。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93、又はサブCPU102の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その管理態様を適宜変更することができる。例えば、「加算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「減算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以上」であるか否かの判断は、「〜以下」であるか否かの判断と読み替え、「〜を超える」か否かの判断は、「〜未満」か否かの判断と読み替えるものとする。また、例えば、「減算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「加算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以下」であるか否かの判断は、「〜以上」であるか否かの判断と読み替え、「〜未満」か否かの判断は、「〜を超える」か否かの判断と読み替えるものとする。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU102の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU102の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU93の制御により管理されることとしてもよい。
また、例えば、本実施形態において示した、メインCPU93の制御により管理される各種の遊技状態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU102の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU102の制御により管理される各種の遊技状態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU93の制御により管理されることとしてもよい。
なお、本実施形態に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。