JP2019069052A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技性を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】本発明の遊技機では、CZモードにおいて、内部抽選手段102による内部抽選で打順ベルCに初めて当選したとき、演出実行手段203がサブモニタ16等の演出装置に特殊ナビを初めて実行したことに基づいて、終了条件決定手段113は、CZモードの終了条件を決定するようにした。【選択図】図7
Description
本発明は、回胴式遊技機その他のスロットマシン等の遊技機に関する。
従来、スロットマシン等の遊技機には、ストップスイッチの操作順序を遊技者に示して遊技メダル(遊技媒体)の獲得を容易とさせるATモードを搭載しているものがある。例えば、特許文献1に記載されている遊技機では、通常状態、CZ、AT状態(ATモード)を含む複数の状態が設けられ、CZでAT状態への移行の可否を決定するAT抽選を実行するように構成されている。よって、CZでは、遊技者にAT状態への期待感を与えることができる。
しかし、特許文献1に記載の遊技機では、CZは予め定められた期間に亘り実行されるものであるため(例えばCZ3で11ゲーム)、CZへの移行後の遊技の展開を容易に予測でき、遊技性に乏しい。
そこで、本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技性を向上させることができる遊技機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、規定数の遊技媒体の投入下における遊技開始操作に基づいて、複数種類の当選エリアの中から一つを内部抽選で決定する内部抽選手段と、前記遊技開始操作に基づいて複数のリールを回転させ、前記リール毎に対応しているストップスイッチの操作態様に応じて、前記内部抽選で決定された前記当選エリアに対応付けられている役の入賞を可能とするように前記複数のリールを停止させるリール制御手段と、遊技者に有利な特殊状態を含む複数種類の状態の間で前記状態を移行させる状態移行手段と、前記特殊状態で前記ストップスイッチの操作順序に係る打順指示を実行可能な所定装置と、前記所定装置に前記打順指示を実行させる打順指示手段と、を備えている遊技機であって、前記複数種類の当選エリアに、特殊役を含む複数種類の前記役が重複して対応付けられた特殊エリアが含まれており、前記特殊状態の終了条件を決定する終了条件決定手段と、を備え、前記打順指示手段は、前記特殊状態における前記内部抽選で前記特殊エリアに当選した場合に、前記特殊役を入賞させる前記ストップスイッチの操作順序に係る特殊打順指示を前記所定装置に実行させ、前記終了条件決定手段は、前記打順指示手段が前記特殊状態で初めて前記特殊打順指示を前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特殊状態の終了条件を決定することを特徴とする。
上記構成において、本発明は、前記複数種類の当選エリアに、前記特殊役と異なる通常役を含む複数種類の前記役が重複して対応付けられた通常エリアが含まれており、遊技に関する特典を付与する特典付与手段を備え、前記打順指示手段は、前記特殊状態における前記内部抽選で前記通常エリアに当選した場合に、前記通常役を入賞させる前記ストップスイッチの操作順序に係る通常打順指示を前記所定装置に実行させ、前記終了条件決定手段は、前記打順指示手段が前記特殊状態で前記通常打順指示を前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特殊状態の終了条件を決定しないようにし、前記特典付与手段は、前記打順指示手段が前記特殊打順指示および前記通常打順指示の何れかを前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特典を付与可能とすることを特徴とする。
上記構成において、本発明は、前記通常役が複数種類設けられ、前記通常エリアには、前記複数種類の通常役が対応付けられており、前記特典の付与の可否を特典抽選で決定する特典抽選手段を備え、前記内部抽選で前記通常エリアに当選した場合において、前記リール制御手段は、前記ストップスイッチの操作順序に応じて、異なる種類の前記通常役を入賞させるように、前記複数のリールを停止させ、前記特典抽選手段は、入賞した前記通常役の種類に応じて、異なる当選確率で前記特典抽選を実行し、前記特典付与手段は、前記特典抽選の当選に基づいて、前記特典を付与することを特徴とする。
本発明によると、遊技者に有利な特殊状態において、特殊打順指示を初めて所定装置に実行させたことに基づいて、特殊状態の終了条件を決定するように構成されているため、特殊状態における最初の特殊打順指示の実行時期と、特殊状態の終了条件とに応じて、特殊状態の滞在期間を変動させて、遊技性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るスロットマシンSは、筐体1と、筐体1の前面上部に開閉自在に取り付けられた上扉2と、筐体1の前面下部に開閉自在に取り付けられた下扉3と、上扉2の下部中央に形成された透明材料からなる表示窓4と、表示窓4に対応した筐体1の内部に配設されたリール5〜7と、下扉3の右上部に設けられたメダル投入口8と、各リール5〜7の回転を開始させるためのスタートレバー9と、各リール5〜7の回転をそれぞれ停止させるためのストップボタン10〜12と、ストップボタン10〜12の操作順序に係る情報を表示するメインモニタ13と、遊技の進行に応じて演出を実行するランプ14、一対のスピーカ15およびサブモニタ16と、下扉3の下部中央に設けられたメダル払出口17と、メダル払出口17から払い出されたメダルを収容する受皿18と、を主に備えて構成されている。
各リール5〜7は、1つのリールユニット30として構成されており、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転する。リール5〜7が停止している状態では、各リール5〜7の外周面に配列されている連続する3つの図柄(以下、それぞれ上段図柄、中段図柄、下段図柄と言う。)が表示窓4にそれぞれ表示されて、遊技者は3行3列に配置された合計9個の図柄を目視することができる。
表示窓4には、各リール5〜7の上段図柄、中段図柄および下段図柄がそれぞれ停止する上段停止位置、中段停止位置および下段停止位置が設けられており、各リール5〜7の停止位置をそれぞれ組み合わせた有効ラインLが設定されている。具体的には、有効ラインLは、左リール5の中段、中リール6の中段、右リール7の中段の各停止位置の組み合わせからなる。
図示を省略するが、左リール5の外周面に左図柄列、中リール6の外周面に中図柄列、右リール7の外周面に右図柄列がそれぞれ付されており、これら図柄列は均等な20の領域(20コマ)にそれぞれ区画されている。図柄列の各領域に1個の図柄が配置され、各図柄に図柄番号0〜19がそれぞれ対応付けられている。各図柄列には、複数種類の図柄が配置されており、これら図柄の組合せが予め対応付けられた役が設けられている。
役は、規定数のメダルの投入によらずに次回の遊技を可能とさせる再遊技役と、所定枚数のメダルを遊技者に払い出し可能な小役と、RBB作動への移行契機となるRBB役と、に大別される。
次に、図2を用いて、スロットマシンを構成する各制御処理部について説明する。
主制御処理部100は、筐体1の内部に設けられており、メインCPU、メインROM、メインRAMを備えている。主制御処理部100には、メダル投入口8から投入されたメダルの通過を検知する投入メダルセンサ8a、スタートレバー9、各ストップボタン10〜12、メインモニタ13、リールユニット30(リール5〜7)およびその他の装置(図示省略)が接続されている。
メインCPUは、主制御処理部100に接続された各装置からの信号や図示せぬタイマカウンタからの信号が主制御処理部100に入力されたことに基づいて、メインROMに格納されたプログラムを読み出して様々な処理を実行したり、当該処理の結果に応じて副制御処理部200にコマンドを送信したりする。なお、メインRAMは、メインCPUの処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
副制御処理部200は、サブCPU、サブROM、サブRAMを備えており、主に遊技中に行われる各演出の実行を制御する。副制御処理部200は、主制御処理部100に対して当該主制御処理部100から副制御処理部200への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPUは、主制御処理部100から送信されたコマンド等に基づいて、サブROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、ランプ14、一対のスピーカ15およびサブモニタ16等の演出装置を制御する。なお、サブRAMは、サブCPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御処理部100のメインROMには、規定数のメダルの投入によりスタートレバー9の操作を有効化させるスタートレバー有効化手段101、有効化されたスタートレバー9の操作(以下、遊技開始操作と言う。)に基づいて役の対応付けられた当選エリアを複数種類の中から一つ内部抽選で決定する内部抽選手段102、内部抽選で決定された当選エリアに対応付けられた役の当選フラグを成立させる当選フラグ制御手段103、各リール5〜7の回転および停止を制御するリール制御手段104、小役に対応する図柄組合せが有効ラインLに表示された(以下、単に「小役(NML)が入賞した」と言う。)場合に、当該小役に予め対応付けられた所定枚数のメダルを払い出すメダル払出手段105、再遊技役に対応する図柄組合せが有効ラインLに表示された(以下、単に「リプレイ(REP)が入賞した」と言う。)場合に、規定数のメダルの投入によらずに次回の遊技を可能とさせる再遊技を設定する再遊技設定手段106、主制御処理部100の作動状態である遊技状態を制御する遊技状態制御手段107、メインモニタ13の表示を制御するメインモニタ制御手段108、副制御処理部200の作動状態である演出モードを制御する演出モード制御手段109、が構築されている。
遊技状態は、図示は省略するが、小役の当選確率に応じて、通常状態と、RBB内部と、RBB作動とに大別される。小役の当選確率は、通常状態およびRBB内部で約1/7に設定され、RBB作動で1/1.1に設定されている。なお、遊技状態の遷移については後述する。
演出モードは、図4に示すように、通常の遊技が行われる非ATモードと、通常の遊技よりも遊技者にとって有利なAT遊技が行われるATモードと、に大別され、非ATモードは、通常モードと、通常モードよりも遊技者に有利なCZモードと、に分別されている。AT遊技とは、ストップボタン10〜12の操作順序をサブモニタ16等に表示(以下、打順指示と言う。)してメダルの獲得を容易とさせる遊技のことをいう。
通常モードは、一般的に、遊技者がスロットマシンSの前に着座して遊技を開始させたときに滞在している一般状態の演出モードである。通常モードでは、CZモードへの移行の可否を決定するCZ抽選を実行し、CZ抽選の当選に基づいて、演出モードを通常モードからCZモードへ移行させる。
CZモードは、ATモードへの移行のチャンスとなる演出モードである。CZモードでは、ATモードへの移行の可否を決定するAT抽選を実行し、AT抽選の当選に基づいて、演出モードをCZモードからATモードへ移行させる。
ATモードは、打順指示(所謂ナビ機能)を実行して多くのメダルを獲得可能なAT遊技を行う演出モードである。本実施形態例では、ATモードへの移行を目的としており、この目的を達成させるためには、まず、通常モードでCZ抽選の当選を待ち、CZ抽選の当選で演出モードをCZモードに移行させ、CZモードでのみ行われるAT抽選に当選して、ATモードへの移行の権利(以下、単に「AT」と言う。)を獲得する必要がある。そのため、CZモードの滞在は、ATモードへの移行に対する期待感を遊技者に与えることができる。
本実施形態例では、従来のように、CZモードの滞在期間(以下、CZ期間と言う。)が予め規定されておらず、CZモードにおける遊技状況に応じて、CZ期間が変動するように構成されている(詳しくは後述)。
図2に説明を戻し、主制御処理部100のメインRAMには、遊技に関する情報を記憶する遊技情報記憶領域150が構築されている。遊技情報記憶領域150に記憶されている遊技情報に基づいて、前記演出モード制御手段109は演出モードの移行を制御する。
副制御処理部200のサブROMには、主制御処理部100の指示に基づいて、演出モードを複数種類の演出モードの間で移行させる演出モード移行手段201と、演出を決定する演出態様決定手段202と、決定された演出をサブモニタ16等の演出装置で実行する演出実行手段203と、が構築されている。
まず、主制御処理部100のメインROMに構築された各手段について説明する。
スタートレバー有効化手段101は、通常状態において3枚(規定数)のメダルの投入によりスタートレバー9の操作を有効化させる。
内部抽選手段102は、有効化されたスタートレバー9の遊技開始操作が行われたタイミングで内部抽選用の乱数を取得し、この取得された乱数に基づいて、複数種類の当選エリアの中から1つの当選エリアを決定する。
以下に、当選エリアおよび当選エリアに対応付けられた役について図3を用いて説明する。なお、図3中に示す打順とは、各ストップボタン10〜12の操作順序のことであり、「打順1」は、左ストップボタン10→中ストップボタン11→右ストップボタン12の順序であり、「打順2」は、左→右→中の順序であり、「打順3」は、中→左→右の順序であり、「打順4」は、中→右→左の順序であり、「打順5」は、右→左→中の順序であり、「打順6」は、右→中→左の順序である。
内部抽選の対象となる複数種類の当選エリアは、何れの役も対応付けられていない「不当選」(0番)、再遊技役が対応付けられた「リプレイ」(1番〜8番)、および小役が対応付けられた「ベル」(9番〜15番)、RBB役が対応付けられたRBB(16番)の4種類に大別される。
ベルは、ストップボタン10〜12の操作順序に応じて異なる小役が入賞可能である打順ベルC(特殊エリア)(9番〜14番)と、ストップボタン10〜12の操作順序に拘わらず8枚のメダルを払い出すハズレベル(15番)と、に大別される。
打順ベルCは、通常状態およびRBB内部において内部抽選の対象となっており、打順ベルC1〜C6を含んでいる。これら打順ベルC1〜C6には、入賞により9枚のメダルを払い出すNML1、入賞により1枚のメダルを払い出すNML2およびその他の小役(β)が対応付けられている。
打順ベルCの当選時における、メダルの払い出し態様とストップボタン10〜12の操作順序との関係については、図3に示す「9枚」の打順(例えば、打順ベルC1,C4で打順1,2)でストップボタン10〜12が操作(以下、停止操作と言う。)が行われた場合にNML1を入賞させて、このNML1の入賞により9枚のメダルを払い出し、図3に示す「1枚or0枚」の打順(例えば、打順ベルC1,C4で打順3〜6)で停止操作が行われた場合に、NML1の入賞を否定すると共に、停止操作のタイミングに応じてNML2を入賞させる。このとき、NML2が入賞しなかった場合には、何れの小役も入賞することなく、メダルを払い出さない。
ここで、本実施形態例では、CZモードまたはATモードにおいて、内部抽選で打順ベルCに当選したとき、メダルの払出枚数が最大払出枚数(図3では9枚)となるような打順指示(以下、特殊ナビと言う。)をサブモニタ16等で実行するように構成されている。つまりは、CZモードまたはATモード滞在時の打順ベルCの当選は、NML1の入賞を可能とする打順を示唆する特殊ナビ(特殊打順指示)の実行契機となっている。なお、ATモードの滞在時には、特殊ナビに従って、容易に9枚のメダルを払い出すNML1を入賞させて、メダルを多く獲得することができる。
また、本実施形態例では、CZモード移行後の内部抽選で打順ベルCに初めて当選したとき、移行後のCZモードで初めて実行される特殊ナビ(以下、最初の特殊ナビと言う。)を契機として、CZモードの終了条件(以下、CZ終了条件と言う。)を決定するように構成されている。つまり、CZモードにおける打順ベルCの初当選を契機とした最初の特殊ナビの実行によって、このCZモードの終了時期を決定する。このため、CZモードにおける打順ベルCの初当選は、CZモードの終了時期が決定されたことを遊技者に示すことができる。
さらに、本実施形態例では、CZモードまたはATモードにおける打順ベルCの当選は、AT抽選の実行契機となっている。具体的には、図3に示すように、これらのモードにおいて、打順ベルC1〜C6の何れに当選した場合であっても、特殊ナビに従ってストップボタン10〜12を操作してNML1を入賞させた場合にAT抽選を実行する。なお、打順ベルCの当選時に特殊ナビに従わずにNML1を入賞させることができなかった場合には、AT抽選を実行しないように構成されている。
このように構成された遊技機では、CZモードにおける打順ベルCの初当選で特殊ナビを実行し、この実行を契機にCZ終了条件を決定するため、特殊ナビの実行からCZモードの終了時期までの期間に、打順ベルCにできるだけ多く当選することができれば、AT抽選の実行機会を増やしてAT抽選の当選確率(以下、AT当選確率と言う。)を高めることができる。なお、本実施形態例では、この打順ベルCの当選に基づくNML1の入賞を契機として実行されるAT当選確率は50%に設定されているが、このAT当選確率は適宜変更可能である。
以上のように、打順ベルCは、従来のようなATモード滞在時の内部抽選による当選で特殊ナビに従った9枚のメダルを獲得可能な当選エリアであるだけでなく、CZモードの終了条件を決定する特殊ナビの実行契機の役割と、AT抽選の実行契機となる役割との、3つの役割を有している重要な当選エリアである。よって、打順ベルCの当選は、遊技の方向性を左右する。
リプレイは、遊技状態の維持機能を有する通常リプ(1番)と、通常モードにおいてCZ抽選の実行契機となるレアリプ(2番)と、ストップボタン10〜12の操作順序に応じて異なる再遊技役を入賞可能である打順リプAB(3番〜8番)と、に大別される。
打順リプAB(通常エリア)は、通常状態およびRBB内部において内部抽選の対象となっており、打順ベルリプレイ(図3では、「ベリ」と略す。)A1〜A3および打順チャンス目リプレイ(図3では、「チリ」と略す。)B1〜B3を含んでおり、打順ベルリプレイA1〜A3には、REP1、REP2、REP3およびその他の再遊技役(α)が対応付けられ、打順チャンス目リプレイB1〜B3には、REP4、REP5,REP6およびその他の再遊技役(α)が対応付けられている。
ここで、本実施形態例では、CZモードまたはATモードにおいて打順リプABに当選した場合には、AT抽選の実行契機となっている。具体的には、打順ベルリプレイA1〜A3に当選したとき、図3に示す「AT契機」の打順(例えば、打順ベルリプレイA1で打順1,2)で停止操作が行われた場合にREP1を入賞させて、この入賞によりAT抽選を実行し、図3に示す「AT契機なし」の打順(例えば、打順ベルリプレイA1で打順3〜6)で停止操作が行われた場合にREP2またはREP3を入賞させて、この入賞によりAT抽選を実行しない。
また、打順チャンス目リプレイB1〜B3に当選したとき、図3に示す「AT契機」の打順(例えば、打順チャンス目リプレイB1で打順1,2)で停止操作が行われた場合にREP4を入賞させて、この入賞によりAT抽選を実行し、図3に示す「AT契機なし」の打順(例えば、打順チャンス目リプレイB1で打順3〜6)で停止操作が行われた場合にREP5またはREP6を入賞させて、この入賞によりAT抽選を実行しない。
本実施形態例では、CZモードまたはATモードにおいて、打順リプABに当選したとき、AT抽選実行の契機となるREP1またはREP4の入賞を可能とする打順指示(以下、通常ナビと言う。)をサブモニタ16等で実行するように構成されている。つまり、この打順リプABの当選時に実行される通常ナビに従って、ストップボタン10〜12を操作することにより、REP1またはREP4が入賞され、この入賞によりAT抽選が実行されるようになっている。このため、CZモードにおいて、打順リプABにできるだけ多く当選することができれば、AT抽選の実行機会を増やしてAT当選確率を高めることができる。但し、本実施形態例では、CZモードにおける通常ナビの実行回数が最初の特殊ナビ(以下、適宜「1ナビ」と言う。)の実行を契機に制限されるように構成されており、詳細は後述するが、1ナビの実行契機に、1ナビ後に実行可能な通常ナビの回数が決定され、この決定された通常ナビの実行回数(以下、通常ナビ回数と言う。)がCZ終了条件となるように構成されている。このため、1ナビ契機で決定された通常ナビ回数によって、CZモードの終了時期を変動可能として、1ナビ実行後のCZモードの継続期間を変化させることができる。
なお、本実施形態例では、CZモードまたはATモードの滞在時に、打順ベルリプレイA1〜A3または打順チャンス目リプレイB1〜B3が当選したときに、REP1またはREP4の入賞を契機として実行されるAT当選確率をそれぞれ、20%および30%に設定しているが、このAT当選確率は適宜変更可能である。
また、打順ベルリプレイまたは打順チャンス目リプレイとは、リール5〜7を停止させて有効ラインLにいずれかのREPが入賞しているとき、有効ラインLとは異なる他のライン(例えば、左リール5の上段位置、中リール6の中段位置、右リール7の下段位置の組み合わせで構成されたラインや、リール5〜7の各上段位置の組み合わせで構成されたライン等)にあたかもベルやチャンス目が入賞したかのように遊技者に認識させるものである。なお、これらの当選エリアに当選したときの、リール5〜7の停止態様の違いによってAT当選確率を変化させたものについては、後の変形例で述べる。
このように、打順リプABは、CZモードにおいて、AT抽選の実行契機となる役割と、CZ終了条件に直接影響を及ぼす役割と、の2つの役割を有しており、打順ベルCと同様に、遊技の方向性を左右する。
レアリプは、通常状態で内部抽選の対象となっており、このレアリプにはREP8が対応付けられている。通常モード滞在時にレアリプに当選することにより、CZモードへの移行の可否を決定するCZ抽選を実行する。そして、このCZ抽選の当選に基づいて、CZモードへの移行の権利(CZ)を獲得して、演出モードを通常モードからCZモードへ移行させる。すなわち、このレアリプは、通常モードにおいてCZ抽選の契機となる当選エリアであって、ATモードの前提となるCZモードへの移行のチャンスを生じさせる役割を持っている。
RBBは、通常状態で内部抽選の対象となっており、RBBにRBB役が対応付けられている。RBBに当選した場合に、特定の操作態様でストップボタン10〜12が操作されたことに基づいて、RBB役に対応する図柄組合せを有効ラインLに入賞させる。
図2に戻し、当選フラグ制御手段103は、今回の遊技における内部抽選に基づいて成立させた(ONにセットした)当選フラグが小役または再遊技役の当選フラグである場合には、これらの当選フラグを次回の遊技に持ち越さないように、次回の遊技の開始前までにOFFにセットする。
また、当選フラグ制御手段103は、今回の遊技における内部抽選に基づいて成立させた(ONにセットした)当選フラグがRBB役に係る当選フラグである場合には、RBB役に対応する図柄組合せが有効ラインLに表示されるまで当該当選フラグを持ち越す。
リール制御手段104は、遊技開始操作に基づいて各リール5〜7の回転を開始させ、各リール5〜7が定常回転(約80回転/分)となるまでリールの回転を加速させ、各リールが定常回転に到達すると回転速度を維持し、各リールの回転速度が定常回転に到達すると、全てのストップボタン10〜12の操作を有効化させる。
また、リール制御手段104は、有効化されたストップボタン10〜12の操作態様に応じて対応するリールの回転を停止させる。具体的には、各ストップボタン10〜12の停止操作時から190ms以内に、押下操作されたストップボタンに対応するリールの回転を停止させる。このとき、リールは対応するストップボタンの押下タイミングから最大で4図柄(4コマ)分(ストップボタンの押下タイミングで有効ラインに表示されていた図柄を含めると5コマ分)だけ回転可能となる。
また、リール制御手段104は、当選フラグの成立状態に応じて、メダル払出枚数の最も多い役に対応する図柄組合せを優先的に有効ラインLに表示するようリールを制御する枚数優先制御、図柄組合せの個数が最も多くなる役に対応する図柄組合せを優先的に有効ラインLに表示するようリールを制御する個数優先制御、RBB役よりも小役および再遊技役を優先的に入賞させる役付け優先制御、により最も引き込み優先順位の高い図柄を検索するロジック演算、および/または、予めメインROMに記憶された停止制御テーブル(図示省略)の参照に基づいて、成立している当選フラグに対応する役に係る図柄組合せのうち優先順位の最も高い図柄を有効ラインLに表示するように引き込み、かつ、成立している当選フラグ以外の当選フラグに係る役に対応付けられた図柄組合せを有効ラインLに表示しないよう蹴飛ばし、各ストップボタンに対応するリールを停止させる。
メダル払出手段105は、小役が入賞した場合に、小役に予め対応付けられた所定枚数のメダルを払い出す。
再遊技設定手段106は、リプレイが入賞した場合に、規定数のメダルの投入によらずに次回の遊技を可能とさせる再遊技を設定する。
遊技状態制御手段107は、通常状態、RBB内部、RBB作動の各遊技状態の間で遊技状態の移行を制御する。RBBの当選と遊技状態の遷移との関係としては、図示を省略するが、通常状態において内部抽選でRBBに当選してRBB役に対応する図柄組合せが有効ラインLに表示されない場合、遊技状態をRBB内部に移行させる。また、RBB内部においてRBB役に対応する図柄組合せが有効ラインLに表示された場合、遊技状態をRBB作動に移行させる。なお、RBB作動においてメダル払出枚数が所定枚数(例えば、216枚)を超過した場合、遊技状態を通常状態に移行させる。
メインモニタ制御手段108は、サブモニタ16等に特殊ナビまたは通常ナビを実行させる場合に、これらのナビに対応するストップボタン10〜12の操作順序に係る情報をメインモニタ13に表示するよう制御する。すなわち、本実施形態例では、メインモニタ制御手段108は、CZモードまたはATモードにおいて打順ベルCまたは打順リプABに当選したときに、特殊ナビまたは通常ナビが示唆するストップボタン10〜12の操作順序に係る情報をメインモニタ13に表示させる。
このように構成されたスロットマシンSでは、図5に示すように、規定数のメダルの投入により(S1)、スタートレバー9を有効化させ(S2)、スタートレバー9の遊技開始操作で(S3)、内部抽選を行い(S4)、内部抽選で決定された当選エリアに対応付けられた役に対応する当選フラグをONにセットする(S5)。一方、スタートレバー9の遊技開始操作に基づいて、前回の遊技における各リール5〜7の回転開始時点から所定時間(例えば4.1秒)の経過を条件に各リール5〜7の回転を一斉に開始させ(S6)、全てのリールが定常回転に達した後に全てのストップボタン10〜12の操作を有効化し(S7)、この各ストップボタン10〜12の操作に基づいて対応するリールを停止させる(S8)。次に、ステップS4の内部抽選で決定した当選エリアに対応付けられた役に係る図柄組合せが有効ラインLに表示されて入賞しているか否かの遊技結果判定処理を行い(S9)、この遊技結果判定処理に応じて、小役の入賞によるメダル払出処理(S10)、再遊技役の入賞による再遊技設定処理(S11)、RBB役に係る図柄組合せが有効ラインLに表示されたこと等による遊技状態の移行処理(S12)、遊技結果判定処理の結果に応じて当選フラグのON・OFFを制御する当選フラグ制御処理(S13)を行って、1回の遊技を終了させる。なお、詳細な説明は省略するが、演出モード制御手段109は、スタートレバー9の遊技開始操作およびストップボタンの停止操作の何れかの操作に基づいて、例えばATモードへの移行の可否を決定するAT抽選をCZモードで実行したりすること等により、演出モードの移行を決定し、該決定した演出モードの情報を含む演出コマンドを副制御処理部200に送信する。そして、副制御処理部200が演出コマンドを受信した場合には、当該コマンドに含まれている演出モードの情報に基づいて、演出モード移行手段201がサブモニタ16の表示を切り替えることにより、演出モードを移行させるように構成されている。
次に、演出モードを制御する演出モード制御手段109について図2を用いて説明する。
演出モード制御手段109は、演出モードの移行を決定する演出モード移行決定手段110と、演出モードの種別の情報やストップボタン10〜12の打順に関する情報を含む演出コマンド等を副制御処理部200に送信する演出コマンド送信手段111と、CZ抽選を実行するCZ抽選手段112と、CZモードの終了条件を決定する終了条件決定手段113と、CZモードの終了条件が成立したか否かを判定する終了条件判定手段114と、遊技に関する特典の処理を制御する特典処理手段120、を備えている。
演出モード移行決定手段110は、通常モードにおけるCZ抽選の当選に基づいてCZモードへの移行を決定し(図4のA参照)、CZモードにおけるAT抽選の当選に基づいて、ATモードへの移行を決定し(図4のC参照)、ATモードで実行可能なAT遊技の回数(以下、AT回数と言う。)が「0」となったことに基づいて非ATモードへの移行を決定する(図4のD参照)。なお、AT回数が「0」となったとき遊技情報記憶領域150にATが記憶(ストック)されている場合には、特典処理手段120が遊技情報記憶領域150からATを1つ抽出し、この抽出に基づいてATモードへの移行を決定する。
本実施形態例では、終了条件決定手段113がCZ終了条件を決定し、このCZ終了条件の成立の正否を終了条件判定手段114が判断しており、演出モード移行決定手段110は、CZ終了条件が成立した場合に、通常モードへの移行を決定する(図4のB参照)。なお、CZ終了条件の決定は、CZモードにおける最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行を契機に決定しているが、これについては後述する。
演出コマンド送信手段111は、演出モード移行決定手段110が演出モードの移行を決定したことに基づいて、決定された演出モードの種別の情報を含む演出コマンドを副制御処理部200に送信する。なお、副制御処理部200は、受信した演出コマンドに含まれている演出モードの情報に従って、演出モードを移行させる。
本実施形態例では、演出コマンド送信手段111は、CZモード移行後に初めて打順ベルCに当選した場合には、特殊ナビをサブモニタ16等に実行させるためのコマンド(以下、特殊コマンドと言う。)を副制御処理部200に送信し、副制御処理部200が特殊コマンドを受信すると、演出実行手段203が特殊ナビをサブモニタ16等に実行する。また、演出コマンド送信手段111は、CZモードにおいて打順リプABに当選した場合には、通常ナビをサブモニタ16等に実行させるためのコマンド(以下、通常コマンドと言う。)を副制御処理部200に送信し、副制御処理部200が通常コマンドを受信すると、演出実行手段203が通常ナビをサブモニタ16等に実行する。
CZ抽選手段112は、通常モードにおけるレアリプの当選に基づいてCZ抽選を実行する。なお、本実施形態例において、CZ抽選をCZモードにおけるレアリプの当選に基づいて実行する構成であっても良い。この場合、CZモードへの移行の権利を遊技情報記憶領域150に記憶(ストック)し、CZモードから通常モードへの移行時や、ATモードから通常モードへの移行時等に、CZモードへの移行の権利を遊技情報記憶領域150から抽出して、演出モードをCZモードへ移行させる構成であっても良い。
終了条件決定手段113は、1ナビの実行を契機にCZ終了条件を決定する。具体的には、CZモードにおける1ナビ実行後の通常ナビ(以下、後発ナビと言う。)の実行回数(以下、後発ナビ回数と言う。)を、2回、5回、10回の中から後発ナビ回数抽選で決定し、この抽選で決定した後発ナビ回数をCZ終了条件として決定する。後発ナビ回数を決定する処理については詳しく後述する。
終了条件判定手段114は、CZモードにおいて、後発ナビが実行される毎に後発ナビ回数をカウントすることにより、このカウント数が終了条件決定手段113によって決定された後発ナビ回数に到達しているか否かを判断し、後発ナビ回数に到達している場合に、CZ終了条件が成立したと判断する。CZ終了条件の成立を判定する処理については詳しく後述する。
特典処理手段120は、CZモードでAT抽選を実行するAT抽選手段121と、ATを管理するAT管理手段122と、AT遊技を管理するAT遊技管理手段123と、を備えている。
AT抽選手段121は、CZモードにおける打順ベルCまたは打順リプABの当選に基づいてAT抽選を実行する。具体的には、CZモードにおいて、打順ベルCに当選した場合には、サブモニタ16等で実行した特殊ナビに従ってNML1を入賞させたことを契機としてAT抽選を実行し、打順ベルリプレイA1〜A3に当選した場合には、通常ナビに従ってREP1を入賞させたことを契機としてAT抽選を実行し、打順チャンス目リプレイB1〜B3に当選した場合には、通常ナビに従ってREP4を入賞させたことを契機としてAT抽選を実行する。
AT管理手段122は、CZモードでAT抽選に当選する毎に遊技情報記憶領域150にATを記憶(以下、「ATをストックする」と言う。)し、CZモードの終了時にATがストックされている場合には、遊技情報記憶領域150からATを1つ抽出する。なお、演出モード移行決定手段110は、ATの抽出に基づいてATモードへの移行を決定する。
本実施形態例において、ATモードでAT抽選を実行するように構成した場合には、AT管理手段122は、ATモードにおけるAT抽選の当選毎にATをストックし、ATモードの終了時にATがストックされている場合には、遊技情報記憶領域150からATを1つ抽出し、演出モード移行決定手段110は、ATの抽出に基づいてATモードの再滞在(再移行)を決定する。
AT遊技管理手段123は、ATモードへの移行の際に遊技情報記憶領域150にAT回数(例えば50回)を記憶し、ATモードで遊技が行われる毎に遊技情報記憶領域150に記憶されているAT回数から「1」を減算する。
次に、CZ終了条件の決定等に関するCZ1処理について図6を用いて説明する。なお、CZ1処理は、ステップS3の遊技開始操作を契機として行われる処理である。
(ステップS101)
まず、終了条件決定手段113は、演出モードがCZモードに滞在しているか否かを判断し(S101)、CZモードに滞在していない場合(S101でNo)には、CZ1処理を終了させる。一方、CZモードに滞在していると判断した場合(S101でYes)には、ステップS102に処理を移す。
まず、終了条件決定手段113は、演出モードがCZモードに滞在しているか否かを判断し(S101)、CZモードに滞在していない場合(S101でNo)には、CZ1処理を終了させる。一方、CZモードに滞在していると判断した場合(S101でYes)には、ステップS102に処理を移す。
(ステップS102〜S103)
次に、演出コマンド送信手段111は、打順ベルCに当選したか否かを判断し(S102)、打順ベルCに当選したと判断した場合(S102でYes)には、副制御処理部200に特殊コマンドを送信する(S103)。一方、打順ベルCに当選していないと判断した場合(S102でNo)には、ステップS106に処理を移す。
次に、演出コマンド送信手段111は、打順ベルCに当選したか否かを判断し(S102)、打順ベルCに当選したと判断した場合(S102でYes)には、副制御処理部200に特殊コマンドを送信する(S103)。一方、打順ベルCに当選していないと判断した場合(S102でNo)には、ステップS106に処理を移す。
(ステップS104〜S105)
次に、終了条件決定手段113は、CZモードで初めて特殊コマンドを送信したか否か、すなわち、最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行があったか否かを判断する(S104)。このとき、1ナビの実行がなかったと判断した場合(S104でNo)には、ステップS106に処理を移す。一方、1ナビの実行があったと判断した場合(S104でYes)には、CZ終了条件を決定する(S105)。
次に、終了条件決定手段113は、CZモードで初めて特殊コマンドを送信したか否か、すなわち、最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行があったか否かを判断する(S104)。このとき、1ナビの実行がなかったと判断した場合(S104でNo)には、ステップS106に処理を移す。一方、1ナビの実行があったと判断した場合(S104でYes)には、CZ終了条件を決定する(S105)。
本実施形態例では、CZ終了条件として、図7に示すように、後発ナビ回数を2回、5回、10回(図7では、所定回数と記す。)の中から後発ナビ回数抽選で決定する。この後発ナビ回数抽選で決定される後発ナビ回数に応じて、1ナビの実行時からCZモードの終了時期までの期間が変動する。具体的には、後発ナビ回数抽選で後発ナビ回数が「2」に決定された場合には、1ナビ実行後からCZモードの終了までの期間が短くなり、後発ナビ回数が「10」に決定された場合には、1ナビ実行後からCZモードの終了までの期間が長くなる。
(ステップS106〜S107)
次に、演出コマンド送信手段111は、打順リプABに当選したか否かを判断し(S106)、打順リプABに当選したと判断した場合(S106でYes)には、副制御処理部200に通常コマンドを送信する(S107)。そして、このとき、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数をカウントする。一方、打順リプABに当選していないと判断した場合(S106でNo)には、ステップS108に処理を移す。
次に、演出コマンド送信手段111は、打順リプABに当選したか否かを判断し(S106)、打順リプABに当選したと判断した場合(S106でYes)には、副制御処理部200に通常コマンドを送信する(S107)。そして、このとき、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数をカウントする。一方、打順リプABに当選していないと判断した場合(S106でNo)には、ステップS108に処理を移す。
(ステップS108)
次に、終了条件決定手段113は、CZ終了条件が決定されているか否かを判断し(S108)、CZ終了条件が決定されていると判断した場合(S108でYes)には、ステップS109に処理を移し、CZ終了条件が決定されていないと判断した場合(S108でNo)には、CZ1処理を終了させる。
次に、終了条件決定手段113は、CZ終了条件が決定されているか否かを判断し(S108)、CZ終了条件が決定されていると判断した場合(S108でYes)には、ステップS109に処理を移し、CZ終了条件が決定されていないと判断した場合(S108でNo)には、CZ1処理を終了させる。
(ステップS109〜110)
次に、終了条件判定手段114は、CZ終了条件が成立したか否かを判断し(S109)、CZ終了条件が成立したと判定した場合(S109でYes)には、CZ終了フラグをONにセットする(S110)。具体的には、図7に示すように、終了条件判定手段114は、CZモードにおいて、後発ナビ回数をカウントし、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数に達した場合に、CZモードの終了条件が成立したと判断する。ここで、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数に到達するまで、後発ナビの実行回数をカウントする。なお、上記のようなCZ終了条件の成否の判断に代えて、後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数(例えば、「2」)から、後発ナビが1回実行される毎に「1」だけ減算(デクリメント)して、減算された値が「0」となった場合に、CZ終了条件が成立したと判断しても良い。一方、CZ終了条件が成立していないと判定した場合(S109でNo)には、CZ終了フラグをONにセットすることなく、CZ1処理を終了させる。
次に、終了条件判定手段114は、CZ終了条件が成立したか否かを判断し(S109)、CZ終了条件が成立したと判定した場合(S109でYes)には、CZ終了フラグをONにセットする(S110)。具体的には、図7に示すように、終了条件判定手段114は、CZモードにおいて、後発ナビ回数をカウントし、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数に達した場合に、CZモードの終了条件が成立したと判断する。ここで、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数に到達するまで、後発ナビの実行回数をカウントする。なお、上記のようなCZ終了条件の成否の判断に代えて、後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数(例えば、「2」)から、後発ナビが1回実行される毎に「1」だけ減算(デクリメント)して、減算された値が「0」となった場合に、CZ終了条件が成立したと判断しても良い。一方、CZ終了条件が成立していないと判定した場合(S109でNo)には、CZ終了フラグをONにセットすることなく、CZ1処理を終了させる。
次に、AT抽選等に関するCZ2処理について図8を用いて説明する。なお、CZ2処理は、図5のステップS8でストップボタンが操作されて、全てのリールが停止したことを契機に行う処理である。
(ステップS201)
まず、AT抽選手段121は、演出モードがCZモードに滞在しているか否かを判断し(S201)、CZモードに滞在していない場合(S201でNo)には、CZ2処理を終了させる。一方、CZモードに滞在していると判断した場合(S201でYes)には、ステップS202に処理を移す。
まず、AT抽選手段121は、演出モードがCZモードに滞在しているか否かを判断し(S201)、CZモードに滞在していない場合(S201でNo)には、CZ2処理を終了させる。一方、CZモードに滞在していると判断した場合(S201でYes)には、ステップS202に処理を移す。
(ステップS202〜S203)
次に、AT抽選手段121は、NML1,REP1またはREP4が入賞しているか否かを判断し(S202)、これらの役が入賞していると判断した場合(S202でYes)には、AT抽選を実行する。一方、これらの役が入賞していないと判断した場合(S202でNo)には、CZ2処理を終了させる。
次に、AT抽選手段121は、NML1,REP1またはREP4が入賞しているか否かを判断し(S202)、これらの役が入賞していると判断した場合(S202でYes)には、AT抽選を実行する。一方、これらの役が入賞していないと判断した場合(S202でNo)には、CZ2処理を終了させる。
本実施形態例では、CZモードで打順ベルCに当選した場合に特殊ナビが実行され、打順リプABに当選した場合に通常ナビが実行される。そして、特殊ナビに従ってストップボタンが操作されるとNML1が入賞し、通常ナビに従ってストップボタンが操作されるとREP1またはREP4が入賞する。つまり、ステップS202でNML1,REP1およびREP4の何れかが入賞していると判断されたということは、特殊ナビおよび通常ナビの何れかに従ってストップボタンが操作されたことになる。
(ステップS204〜S205)
次に、演出モード制御手段109は、CZ終了フラグをONにセットしているか否かを判断し(S204)、CZ終了フラグをONにセットしていると判断した場合(S204でYes)には、遊技情報記憶領域150を確認する(S205)。一方、CZ終了フラグをONにセットしていないと判断した場合(S204でNo)には、CZ2処理を終了させる。
次に、演出モード制御手段109は、CZ終了フラグをONにセットしているか否かを判断し(S204)、CZ終了フラグをONにセットしていると判断した場合(S204でYes)には、遊技情報記憶領域150を確認する(S205)。一方、CZ終了フラグをONにセットしていないと判断した場合(S204でNo)には、CZ2処理を終了させる。
(ステップS206〜S209)
次に、演出コマンド送信手段111は、遊技情報記憶領域150にATがストックされているか否かを判断する(S206)。このとき、ATがストックされていると判断した場合(S206でYes)には、副制御処理部200にATモードの情報を含む演出コマンドを送信し(S207)、ATがストックされていないと判断した場合(S206でNo)には、副制御処理部200に通常モードの情報を含む演出コマンドを送信する(S208)。そして、ステップS207またはステップS208の処理の後、演出モード制御手段109は、CZ終了フラグをOFFにセットして(S209)、CZ2処理を終了させる。
次に、演出コマンド送信手段111は、遊技情報記憶領域150にATがストックされているか否かを判断する(S206)。このとき、ATがストックされていると判断した場合(S206でYes)には、副制御処理部200にATモードの情報を含む演出コマンドを送信し(S207)、ATがストックされていないと判断した場合(S206でNo)には、副制御処理部200に通常モードの情報を含む演出コマンドを送信する(S208)。そして、ステップS207またはステップS208の処理の後、演出モード制御手段109は、CZ終了フラグをOFFにセットして(S209)、CZ2処理を終了させる。
なお、演出モード移行手段201は、ATモードの情報を含む演出コマンドを副制御処理部200が受信した場合に、CZモードをATモードに切替え、通常モードの情報を含む演出コマンドを副制御処理部200が受信した場合に、CZモードを通常モードに切替える。
ここで、本実施形態例では、CZモードまたはATモードにおいて特殊ナビと、通常ナビとで、サブモニタ16等に実行する態様に違いを設けていない。つまり、特殊ナビおよび通常ナビの何れのナビを実行しているかを遊技者に判別不可能な態様で実行する。このような構成下では、最初の特殊ナビ実行前においては、遊技者はCZモード移行後直ぐに打順ベルCに当選してCZモードの終了条件が決定されないように祈りつつも、打順リプABにはできるだけ多くの回数当選することによってAT抽選の実行機会を多く受けたいと願いながら遊技を行う。これに対して、最初の特殊ナビ実行後は、遊技者は打順リプABに当選してCZモードの終了時期の到来を早めることがないように祈りながらも、打順ベルCにできるだけ多くの回数当選することによってAT抽選の実行機会を多く受けたいと願いながら遊技を行う。このように、CZモードにおける最初の特殊ナビ実行前後によって、異なる遊技性を実現することができるのである。
次に、本実施形態例のスロットマシンSでの遊技における演出モードの遷移の具体例について図9を参照して説明する。図9に示された具体例は、最初の通常モードにおいてCZ抽選に当選してCZモードに移行し、さらにそのCZモードにおいてATを獲得した後ATモードへ移行し、移行したATモードの遊技終了後に再び通常モードに戻った場合の例である。
最初の通常モードにおいて、81回目の遊技で、レアリプに当選したことにより、CZ抽選を行い、このCZ抽選に当選した。これにより、演出モードを通常モードからCZモードへ移行させた。遊技者は、AT獲得の可能性のあるCZモードへ移行したことにより、ATモードへの移行を期待し始める。
CZモードにおける最初の遊技(82回目の遊技)を実行した後、2回目の遊技(83回目の遊技)で打順ベルリプレイA1に当選した。そして、この当選を契機として、最初の特殊ナビ実行前の通常ナビ(以下、先発ナビと言う。)を実行させ、この先発ナビに従って、打順1,2の何れかでストップボタン10〜12が操作されたことにより、REP1を入賞させた。そして、このREP1の入賞を契機としてAT抽選を実行したが、このAT抽選に外れた。遊技者は、この先発ナビの実行が、通常ナビまたは特殊ナビの一体どちらのナビを実行したのかに興味を惹きつけられながら、できればCZ終了条件を決定する契機となる特殊ナビの実行ではないことを祈りながら遊技を継続する。
CZモードの3回目の遊技(84回目の遊技)を実行した後、4回目の遊技(85回目の遊技)で、打順ベルリプレイA2に当選した。そして、この当選を契機として先発ナビを実行させ、この先発ナビに従って、打順3,4の何れかでストップボタン10〜12が操作されたことにより、REP1を入賞させた。そして、このREP1の入賞を契機としてAT抽選を実行したが、このAT抽選にまた外れた。遊技者は、再びこの先発ナビの実行が、特殊ナビであるか通常ナビであるかに関心を惹きつけられ、心中は通常ナビであることを願いながら遊技をさらに継続する。また、CZモードに移行してわずか4回の遊技において、遊技者には既に2回のAT抽選を実行する機会が与えられており、遊技者のATモードに対する期待度(以下、AT期待度と言う。)は刺激される。
CZモードにおける5回目の遊技(86回目の遊技)を実行した後、6回目の遊技(87回目の遊技)で打順ベルC1に当選し、この当選を契機として、特殊ナビを実行させた。ここで、この打順ベルC1の当選は、CZモード移行後の最初の打順ベルCの当選になるので、実行させる特殊ナビは最初の特殊ナビとなる。このため、この特殊ナビの実行を契機として、CZ終了条件を決定した。
具体的には、最初の特殊ナビを実行したタイミングで、終了条件決定手段113が後発ナビ回数抽選でCZ終了条件としての後発ナビ回数を2回と決定した。すなわち、この具体例では、最初の特殊ナビ後に後発ナビを2回実行すると、このCZモードを終了させることを決定した。
また、この6回目の遊技(87回目の遊技)で打順ベルC1に当選したとき、特殊ナビに従って、打順1,2の何れかでストップボタン10〜12が操作されたことにより、REP1を入賞させたことを契機としてAT抽選を実行したが、このAT抽選に外れた。遊技者は、この特殊ナビの実行はCZモード移行後、通算で3回目のナビの実行になるため、AT抽選への当選の期待感がさらに煽られる。
CZモードの7回目の遊技(88回目の遊技)で打順チャンス目リプレイB1に当選し、この当選を契機として最初の後発ナビを実行させた。ここで、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数として「1」をカウントする。すなわち、CZモードにおけるこの後の遊技において、あと1回後発ナビを実行すると、終了条件判定手段114によってカウントされる後発ナビ回数が2回となって、終了条件決定手段113によって決定されたCZ終了条件としての後発ナビ回数に達するので、CZモードは終了する。
また、このCZモードの7回目の遊技(88回目の遊技)で、最初の後発ナビに従って、打順1,2の何れかでストップボタン10〜12が操作されて、REP4を入賞させた。そして、このREP4の入賞を契機としてAT抽選を実行したが、このAT抽選にまたしても外れた。遊技者は、この後発ナビの実行はCZモード移行後、通算で4回目のナビの実行になるため、ATモードへの移行をかなり意識することなる。
CZモードの8回目および9回目の遊技(89回目および90回目の遊技)を実行した後、10回目の遊技(91回目の遊技)で打順ベルC2に当選し、この当選を契機として特殊ナビを実行させた。ここで、この特殊ナビの実行は、CZ終了条件の内容に直接関与しないので、終了条件判定手段114は、この特殊ナビの実行回数をカウントしない。
また、CZモードの10回目の遊技(91回目の遊技)で、この特殊ナビに従って、打順3,4の何れかでストップボタン10〜12が操作されて、REP1を入賞させると、このREP1の入賞を契機として実行したAT抽選に当選して、遊技者にATが付与された。なお、この段階では、まだ2回目の後発ナビを実行しておらずCZ終了条件が満たされていないので、CZモードを終了させてATモードへ移行させることはない。
CZモードの11回目の遊技(92回目の遊技)を実行した後、12回目の遊技(93回目の遊技)で打順チャンス目リプレイB2に当選し、この当選を契機として再び後発ナビを実行させた。ここで、この後発ナビは、最初の特殊ナビ実行後の2回目の後発ナビになるので、終了条件判定手段114は、後発ナビ回数として「2」をカウントする。これにより、終了条件判定手段114によってカウントされた後発ナビ回数(2回)が、終了条件決定手段113によって決定された後発ナビ回数に達するので、CZ終了条件が満たされた。
また、CZモードの12回目の遊技(93回目の遊技)で、後発ナビに従って、打順3,4の何れかでストップボタン10〜12が操作されて、REP4を入賞させると、このREP4の入賞を契機としてAT抽選を実行したが、このAT抽選に外れた。
このCZモードの12回目の遊技で、CZ終了条件が満たされることになったが、10回目の遊技でATを付与されているので、CZモードを終了させてATモードへ移行させた。そして、このATモードでの50回の遊技を実行し、遊技者は多くのメダルの獲得を実現させた。
ATモードにおいて実行可能な遊技の回数が「0」になり、このATモードを終了させ、演出モードを2回目の通常モードへ移行させた。そして、遊技者は、2回目の通常モードで、再びATモードへ移行することを期待して遊技を継続することになる。
以上のように、第1実施形態例に係るスロットマシンSでは、複数種類の当選エリアに、NML1(特殊役)を含む複数種類の役が重複して対応付けられた打順ベルC(特殊エリア)が含まれており、CZモード(特殊状態)における内部抽選で初めて打順ベルCに当選した場合には、NML1(特殊役)を入賞させるストップボタン10〜12の操作順序に係る特殊ナビ(特殊打順指示)をサブモニタ16等の演出装置(所定装置)に実行させ、この最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行に基づいて、CZ終了条件を決定するように構成されている。このため、CZ期間を変動させることが可能であり、遊技性を向上させることができる。
特に、1ナビの実行時期は、内部抽選の結果に応じて変動し、CZ終了条件は、後発ナビ回数抽選の結果に応じて変動するものであるから、例えば、1ナビの実行時期が早く、かつ、後発ナビ回数抽選の結果が最小の2回となった場合には、CZ期間が短くなり、また、例えば、1ナビの実行時期が遅く、かつ、後発ナビ回数抽選の結果が最大の10回となった場合には、CZ期間が長くなる。このように、1ナビの実行時期とCZ終了条件とに応じて、CZ期間を様々な期間に変化させることができるため、CZモードの終了時期を遊技者に予測困難として趣向性を高めることができる。
また、本実施形態例のスロットマシンでは、複数種類の当選エリアに、NML1(特殊役)と異なるREP1またはREP4(通常役)を含む複数種類の役が重複して対応付けられた通常エリアが含まれており、CZモード(特殊状態)における内部抽選で通常エリアに当選した場合に、REP1またはREP4(通常役)を入賞させるストップボタン10〜12の操作順序に係る通常ナビ(通常打順指示)をサブモニタ16等の演出装置(所定装置)に実行させ、この通常ナビの実行に基づいて、CZ終了条件を決定しないようにし、特殊ナビ(特殊打順指示)および通常ナビ(通常打順指示)の何れかをサブモニタ16等の演出装置に実行させたことに基づいて、AT抽選を実行してAT(特典)を付与可能とするように構成されている。このように、通常ナビを実行してもCZ終了条件が決定されることなく、すなわち1ナビを実行するまでCZ終了条件が決定されることはないように構成されているため、1ナビ当選前の通常ナビの実行は遊技者にAT抽選の当選に対する期待感を与えることができる。
また、1ナビの実行時期とCZ終了条件とに応じて、CZ期間を様々な期間に変化させることができるため、この変化に伴って、CZモードで行われるAT抽選の当選に対する期待値をも変化させることができる。これにより、ATモードに対する期待感に抑揚をつけることができ、趣向性の高い遊技機を提供することができる。
ここで、仮に、CZモードにおいて、最初の特殊ナビの実行があったことを契機としてCZモードを終了させるように構成したとするならば、以下のような状況が想定される。すなわち、CZモードにおいて、ATが未だ付与されていない状況下で、打順ベルCの初当選に基づいて、最初の特殊ナビを実行させると、ATが付与されないままCZモードが終了することになる。特に、CZモード移行直後に最初の特殊ナビを実行した場合には、ATモードへの移行のチャンスとなるCZモードが即時的に終了してしまうことになる。そうなると、ATモードへの移行の望みが断たれ、遊技者のAT期待度を低下させて、遊技に対するやる気を喪失させてしまうという極めて好ましくない状況を作り出すことにもなりかねない。
これに対して、本実施形態例では、最初の特殊ナビ実行を契機としてCZモードを終了させることなく、最初の特殊ナビ実行を契機としてCZ終了条件を決定した後、この決定されたCZ終了条件が成立したか否かを判定して、CZ期間が変化するようになっている。こうすることによって、本実施形態例では、CZモードにおいて最初の特殊ナビの実行時期と、最初の特殊ナビ後の後発ナビ回数に応じて、CZ期間を様々に変動させることができるのである。また、最初の特殊ナビの実行後に、少なくとも2回の後発ナビを実行するまではCZ終了条件が成立することはないため、1ナビの実行による遊技意欲の低下を防止することができる。
また、本実施形態例では、NML1、REP1およびREP4の何れかの役の入賞を契機にAT抽選を実行するように構成されており、また、打順ベルCの当選時にNML1を入賞させる特殊ナビを実行し、打順リプABの当選時にREP1またはREP4を入賞させる通常ナビを実行するように構成されている。このため、遊技者は、特殊ナビおよび通常ナビに従ってストップボタン10〜12が操作されることにより、必ずAT抽選を実行させることができるので、AT抽選の実行機会の喪失を防止することができる。
なお、上記第1実施形態例では、CZモードにおける1ナビ実行後の通常ナビの実行回数がCZ終了条件となるように構成されていたが、この構成に限られることなく、例えば、CZモードにおける1ナビ実行後の通常ナビおよび特殊ナビの実行回数がCZ終了条件となるように構成されても良い。すなわち、この例では、CZ終了条件に関して、通常ナビだけでなく、特殊ナビも後発ナビとして扱うようにしても良い。
この場合、終了条件決定手段113は、CZモードにおける1ナビ実行後の通常ナビおよび特殊ナビの実行回数を後発ナビ回数として、後発ナビ回数抽選手段で決定し、この決定した後発ナビ回数をCZ終了条件として決定する。そして、終了条件判定手段114は、CZモードにおいて、1ナビ実行後の通常ナビの実行回数および特殊ナビの実行回数を含む後発ナビ回数をカウントし、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定した後発ナビ回数に達した場合に、CZ終了条件が成立したと判断する。
この構成によれば、後発ナビ回数として通常ナビの実行回数だけでなく、特殊ナビの実行回数も含まれるので、上記第1実施形態例に比べて、CZ終了条件が成立し易くなり、CZモードにおける1ナビ実行後からCZモードの終了時期までの期間が短くなる。こうすることにより、CZモード移行後に早期にATを獲得した遊技者とっては、当該CZモードが長期化して余計なメダルを消費することを防止することができると共に、早期にCZモードからATモードへ移行することができるので遊技をスムーズに進行させることができる。
なお、CZモードにおいて、打順リプABに当選した場合には通常ナビ(REP1またはREP4の入賞を可能とする打順指示)をサブモニタ16等で実行し、打順ベルCに当選した場合には特殊ナビ(NML1の入賞を可能とする打順指示)をサブモニタ16等で実行していたが、これら通常ナビまたは特殊ナビをサブモニタ16等で実行するタイミングは打順リプABまたは打順ベルCの当選時である。そのため、打順リプABまたは打順ベルCの当選時に通常ナビの実行回数または特殊ナビの実行回数がカウントされるので、仮に、打順リプABまたは打順ベルC当選時に、通常ナビまたは特殊ナビが指示する打順とは異なる打順で停止操作が行われたことにより、REP1、REP4またはNML1とは異なる役が入賞したとしても、CZ終了条件の決定や当該条件に対する成否の判断に関して何ら影響を与えることはない。
次に、第2実施形態例に係るスロットマシンSについて説明する。第1実施形態例と第2実施形態例とを比較すると、第1実施形態例では、CZモードにおいて打順ベルCに当選した場合には、特殊ナビを必ず実行していたが、第2実施形態例では、所定の確率で特殊ナビを実行している点で主として相違する。以下に、第1実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
第2実施形態例では、図示を省略するが、演出モード制御手段109は、CZモードで打順ベルCに当選したとき、特殊ナビを実行する確率(以下、特殊ナビ実行確率と言う。)を設定するためのナビレベル設定手段を備えている。
具体的には、ナビレベル設定手段は、CZモードの突入時(移行時)に図10に示す特殊ナビ実行確率に対応したナビレベルを設定し、演出モード制御手段109は、設定されたナビレベルに基づいて、副制御処理部200の演出実行手段203にサブモニタ16等で特殊ナビを実行させる。
すなわち、CZモード突入時に、ナビレベル設定手段がナビレベル1を設定したとき、CZモードで打順ベルCに当選した場合には、10%の確率で特殊ナビを実行し、ナビレベル設定手段がナビレベル2を設定したとき、CZモードで打順ベルCに当選した場合には、50%の確率で特殊ナビを実行し、ナビレベル設定手段がナビレベル3を設定したとき、CZモードで打順ベルCに当選した場合には、90%の確率で特殊ナビを実行する。つまり、打順ベルCに当選したときの特殊ナビ実行確率は、ナビレベル1が最も低く、次にナビレベル2が低く、ナビレベル3が最も高い。
以下に、特殊ナビにナビレベルを設定した場合におけるAT期待度について図11を用いて説明する。なお、図11の具体例は、通常ナビのナビ実行確率が「100%」に設定され、CZ終了条件は後発ナビ回数「2」に決定されたものとする。また、打順ベルCの当選により行われるAT抽選(以下、第1AT抽選と言う。)の当選確率のことを「第1AT当選確率」と言い、打順リプABの当選により行われるAT抽選(以下、第2AT抽選と言う。)の当選確率のことを「第2AT当選確率」と言うことにする。
パターンNo.1は、CZモードの突入時に特殊ナビ実行確率をナビレベル3の90%に設定し、第1AT当選確率を10%、第2AT当選確率を10%にそれぞれ設定したものである。
パターンNo.1では、特殊ナビ実行確率が90%に設定されているため、CZモードで打順ベルCに初めて当選した場合には、最初の特殊ナビ(1ナビ)を実行する可能性が極めて高く、この特殊ナビの実行を契機としてCZ終了条件が決定される。そのため、パターンNo.1は、CZモードの終了時期が早期に到来し、CZモードの滞在期間が短くなる可能性が高い場合の例である。また、第1AT当選確率が10%、第2AT当選確率が10%に設定されているため、打順ベルCの当選による第1AT抽選と、打順リプABの当選による第2AT抽選とは、ともに当選し難くなっている。このため、パターンNo.1では、打順ベルCおよび打順リプABの何れに当選したとしても、AT付与の可能性は低い。従って、パターンNo.1は、CZ期間が短くなる可能性が高く、AT付与の可能性が低いため、AT期待度は極めて低くなる(同図に示す「×印」)。
パターンNo.2では、特殊ナビ実行確率が90%に設定されているため、CZモードの終了時期が早期に到来し、CZ期間が短くなる可能性が高い。また、第1AT当選確率が10%に設定されているため、打順ベルCの当選によるAT付与の可能性は低いが、第2AT当選確率が90%に設定されているため、打順リプABの当選によるAT付与の可能性は極めて高い。従って、パターンNo.2は、CZ期間が短くなる可能性は高いが、最初の特殊ナビ(1ナビ)を実行する前までの期間に、打順リプABに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。よって、パターンNo.2のAT期待度はパターンNo.1よりも高い(同図に示す「○印」)。
パターンNo.3では、特殊ナビ実行確率が90%に設定されているため、CZモードの終了時期が早期に到来し、CZ期間が短くなる可能性が高い。また、第1AT当選確率90%に設定されているために、打順ベルCの当選によるAT付与の可能性は高いが、第2AT当選確率が10%に設定されているため、打順リプABの当選によるAT付与の可能性は低い。従って、パターンNo.3では、CZ期間は短くなる可能性は高いが、最初の特殊ナビの実行後に打順ベルCに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。よって、パターンNo.3のAT期待度はパターンNo.1よりも高い(同図に示す「○印」)。
パターンNo.4では、特殊ナビ実行確率が90%に設定されているため、CZモードの終了時期が早期に到来する可能性が高い。また、第1AT当選確率および第2AT当選確率は共に90%に設定されているために、打順ベルCおよび打順リプABの当選によるAT付与の可能性は共に高い。従って、パターンNo.4では、CZ期間は短くなる可能性は高いが、最初の特殊ナビの実行までに打順リプABに当選する回数が増加するほど、また、最初の特殊ナビの実行後に打順ベルCに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。よって、パターンNo.4のAT期待度はパターンNo.2およびパターンNo.3よりも高い(同図に示す「○○印」)。
パターンNo.5では、特殊ナビ実行確率が10%に設定されているため、CZモードの終了時期が遅れて、CZ期間が長くなる可能性が高い。また、第1AT当選確率および第2AT当選確率が共に10%に設定されているため、打順ベルCおよび打順リプABの当選によるAT付与の可能性は共に低い。従って、パターンNo.5では、CZ期間が長くなる可能性が高いが、この期間にATを付与される可能性は低い。従って、パターンNo.5のAT期待度はパターンNo.2およびパターンNo.3よりも低い(同図に示す「×印」)。
パターンNo.6では、特殊ナビ実行確率が10%に設定されているため、CZモードの終了時期が遅れる可能性が高い。また、第1AT当選確率は10%に設定されているため、打順ベルCの当選によるAT付与の可能性は低いが、第2AT当選確率が90%に設定されているため、打順リプABの当選によるAT付与の可能性は高い。従って、パターン6では、CZ期間は長くなる可能性が高く、最初の特殊ナビの実行までに打順リプABに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。従って、No.6のAT期待度はパターンNo.5よりも高い(同図に示す「○印」)。
パターンNo.7では、特殊ナビ実行確率が10%に設定されているため、CZモードの終了時期が遅れる可能性が高い。また、第1AT当選確率は90%に設定されているため、本来、打順ベルCの当選によるAT付与の可能性は高いのであるが、特殊ナビ実行確率が低いため、遊技者はストップボタン10〜12の正解打順に係る操作を実行できない場合があり、AT付与の可能性は若干低くなる。また、第2AT当選確率が10%に設定されているため、打順リプABの当選によるAT付与の可能性は低い。従って、パターン7では、CZ期間は長くなる可能性が高く、特殊ナビの実行後に打順ベルCに当選してストップボタン10〜12の正解打順に係る操作を実行できる回数を増加させれば、AT付与の可能性は若干高くなる。従って、パターンNo.7のAT期待度はパターンNo.1等より若干高い(同図に示す「△印」)。
パターンNo.8では、特殊ナビ実行確率が10%に設定されているため、CZモードの終了時期が遅れる可能性が高い。また、第1AT当選確率および第2AT当選確率が共に90%に設定されているため、打順ベルCおよび打順リプABの当選によるAT付与の可能性は高い。従って、パターン8では、CZ期間は長くなる可能性が高く、最初の特殊ナビ実行までに打順リプABに当選する回数が増加するほど、また、最初の特殊ナビの実行後は打順ベルCに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。従って、No.8のAT期待度はパターンNo.4よりも高い(同図に示す「○○○印」)。
以上のように、第2実施形態例に係るスロットマシンでは、ナビレベル設定手段によって、特殊ナビの実行確率を変化させて、最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行時期を調整することにより、CZ期間を変動させることができる。このため、CZモードの突入時に決定されるナビレベルに遊技者の興味を惹き付けることができる。
そして、第2実施形態例では、ナビレベルによって特殊ナビの実行時期を調整することができるのみならず、打順ベルCの当選による第1AT当選確率と、打順リプABの当選による第2AT当選確率とに応じて、AT期待度をも変化させることができるため、遊技のバリエーションを豊富なものにすることができる。
特に、第2実施形態例では、ナビレベルによってCZ期間が短期間および長期間の何れになった場合であっても、最初の特殊ナビ(1ナビ)の実行前に出来るだけ多くの打順リプABに当選して、第2AT抽選の実行の機会を多く得ることにより、AT付与の期待値を上げることができるため、打順リプABの当選回数に遊技者の関心を惹き付けることができる。
なお、図11の具体例のように、CZ終了条件を後発ナビ回数「2」といったように、仮にCZ終了条件を固定したとしても、ナビレベル、第1AT当選確率および第2AT当選確率を組み合わせることにより、遊技者のAT期待度を様々な形で煽ることができる。勿論、第1実施形態例のように、CZ終了条件を2回、5回、10回の中から後発ナビ回数抽選で決定するようにすると、さらに遊技の趣向性を高めることができることは言うまでもない。
なお、第2実施形態例では、ナビレベル設定手段が、特殊ナビ実行確率を設定する構成になっているが、この構成に限られず、ナビレベル設定手段が、特殊ナビ実行確率に代えて、CZモード突入時に通常ナビの実行確率(以下、通常ナビ実行確率と言う。)を設定する構成であっても良いし、特殊ナビ実行確率および通常ナビ実行確率の双方を設定する構成であっても良い。
上記変形例について、詳細な説明を省略するが、図12に示すように、ナビレベル設定手段が、通常ナビ実行確率を設定した場合について説明する。なお、図12では、特殊ナビ実行確率を「100%」に設定しているので、打順ベルCの当選による特殊ナビが実行され、そのため、いずれのパターンでもCZ期間は短くなる可能性が高い。
パターンNo.9〜12は、CZ期間の長短、第1AT当選確率および第2AT当選確率の組合せが、図11のパターンNo.1〜4と実質的に同様であるため、詳細な説明を省略する。
パターンNo.13では、通常ナビ実行確率が10%に設定されているため、CZモードで打順リプABに当選した場合には、通常ナビを実行する可能性は低い。また、第1AT当選確率および第2AT当選確率が共に10%に設定されているので、打順ベルCおよび打順リプABの当選によるAT付与の可能性は共に低い。従って、パターンNo.13では、CZ期間は短くなる可能性が高く、その間でATが付与される可能性は低い。よって、パターンNo.13のAT期待度はパターンNo.1等よりも低い(同図に示す「××印」)
パターンNo.14では、通常ナビ実行確率が10%に設定されているため、通常ナビを実行する可能性は低い。また、第1AT当選確率が90%に設定されているので、打順ベルCによるAT付与の可能性は高いが、第2AT当選確率が10%に設定されているので、打順リプABの当選によるAT付与の可能性は低い。従って、パターンNo.14では、CZ期間は短くなる可能性が高いが、特殊ナビの実行後に打順ベルCに当選する回数が増加するほど、ATが付与される可能性が高くなる。よって、パターンNo.14のAT期待度はパターンNo.2等と同様に高い(同図に示す「○印」)
パターンNo.15では、通常ナビ実行確率が10%に設定されているため、通常ナビを実行する可能性は低い。また、第1AT当選確率は10%に設定されているので、打順ベルCの当選によるAT付与の可能性は低い。一方、第2AT当選確率は90%に設定されているため、本来打順リプABによるAT付与の可能性は高いのであるが、通常ナビ実行確率が低いため、遊技者はストップボタン10〜12の正解打順に係る操作を実行できない場合があり、AT付与の可能性は若干低い。従って、パターンNo.15では、CZ期間が短くなる可能性が高く、特殊ナビの実行前に打順リプABに当選してストップボタン10〜12の正解打順に係る操作を実行できる回数を増加させれば、AT付与の可能性は若干高くなる。従って、パターンNo.15のAT期待度はパターンNo.1等よりも若干高い(同図に示す「△印」)。
パターンNo.16では、通常ナビ実行確率が10%に設定されているため、通常ナビを実行する可能性は低い。また、第1AT当選確率および第2AT当選確率が共に90%に設定されているので、打順ベルCおよび打順リプABの当選によるAT付与の可能性は高い。従って、パターン16では、CZ期間は短くなる可能性が高いが、特殊ナビの実行前に打順リプABに当選する回数が増加するほど、また、特殊ナビの実行後に打順ベルCに当選する回数が増加するほど、AT付与の可能性も高くなる。よって、パターン16のAT期待度はパターン14よりも高い(同図に示す「○○印」)。
このように、上記変形例では、特殊ナビ実行確率は固定であるが、ナビレベル設定手段によって、通常ナビ実行確率を変化させることができるため、第2AT抽選に対するAT期待度に変化を設けることができる。また、打順ベルCによる第1AT当選確率および打順リプABによる第2AT当選確率をも変化させることができるため、通常ナビ実行確率、第1AT当選確率および第2AT当選確率を組み合わせて、遊技のバリエーションを豊富なものにすることができる。
また、第2実施形態例の変形例として、ナビレベル設定手段が特殊ナビ実行確率および通常ナビ実行確率の双方を設定する場合には、特殊ナビ実行確率、通常ナビ実行確率、第1AT当選確率および第2AT当選確率といった4つの要素を組み合わせることによって、遊技のバリエーションをさらに増やすことができるので、より豊富な遊技内容を備えた遊技機を提供することができる。
次に、本発明の第3実施形態例に係るスロットマシンについて説明する。第1実施形態例と第3実施形態例とを比較すると、第1実施形態例では、CZ終了条件の内容に、CZモード移行後の最初の特殊ナビの実行後の通常ナビの実行回数を関わらせていたが、第3実施形態例では、CZ終了条件の内容に、CZモード移行後の最初の特殊ナビの実行後の遊技回数を関わらせている点で主として異なっている。以下に、第1実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
この第3実施形態例に係るスロットマシンでは、終了条件決定手段113は、遊技回数抽選によってCZモードの最初の特殊ナビ実行後の遊技回数を2,5,10回の何れかに決定し、終了条件判定手段114は、この遊技回数をカウントするように構成されており、CZ終了条件を、CZモード移行後の最初の特殊ナビの実行後の遊技回数が、上記の何れかの回数に達することにしている。具体的には、図13に示すように、CZモードにおいて、最初の特殊ナビを実行したタイミングで、終了条件決定手段113は、遊技回数抽選でCZモードが終了するまでに実行可能な遊技回数として5回を決定し、終了条件判定手段114は、最初の特殊ナビ実行後の遊技回数をカウントするように構成されている。そして、終了条件判定手段114によってカウントされた遊技回数が、終了条件決定手段113によって決定された遊技回数に達した場合に、CZモードを終了させるように構成されている。
このように構成された第3実施形態例のスロットマシンでは、最初の特殊ナビ実行後のCZモードで、実行可能な遊技回数ができるだけ多いことを祈りながら遊技を行うことになる。また、CZモードにおける最初の特殊ナビを実行した後の1回毎の遊技が終了する度に、遊技者はCZモードの終了を意識させられるので、第1実施形態例よりも最初の特殊ナビ実行後の遊技に対する緊張感を高めることができ、遊技者をより遊技に惹きつけることができる。
次に、第3実施形態例の第1変形例について説明する。第1変形例は、第3実施形態例と比較すると、CZモード移行後に遊技者を救済するための保障ゲームを設けている点で主として異なっている。
この第1変形例では、図14に示すように、CZモード移行直後に保障ゲームとして10ゲームが用意されている。この場合、遊技者は、このCZモードへ移行すると必ず10ゲームの遊技を実行することができる。こうすることにより、CZモード移行後に直ぐに最初の特殊ナビを実行し、その特殊ナビを契機に決定された遊技回数が少ない場合、すなわちCZモードが極めて短くなる場合において、遊技者を救済することができる。
次に、第3実施形態例の第2変形例について説明する。第2変形例は、第3実施形態例と比較すると、CZモード移行後の最初の特殊ナビの実行後に遊技者を救済するための保障ゲームを設けている点で主として異なっている。
この第2変形例では、図15に示すように、最初の特殊ナビ実行後に保障ゲームが10ゲーム用意されており、終了条件決定手段113は、保障ゲームとしての10ゲームをCZ終了条件としている。また、終了条件判定手段114は、最初の特殊ナビ実行後のこの10ゲームをカウントすると共に、最初の特殊ナビ実行を契機に遊技回数抽選によって決定された遊技回数をカウントするように構成されている。ここで、例えば、遊技回数抽選で決定された遊技回数が2回である場合、終了条件判定手段114は、最初の特殊ナビ後の遊技回数が2回になるまでは、保障ゲームとしての遊技回数と遊技回数抽選で決定された遊技回数をそれぞれカウントする。そして、最初の特殊ナビ後の遊技回数が2回を超えると、終了条件判定手段114は、保障ゲームとしての遊技回数のみをカウントし、このカウント数が10ゲームに達した場合には、CZ終了条件が成立したと判断する。
この第2変形例によれば、遊技者は、CZモード移行後、最初の特殊ナビ実行後、少なくとも10ゲームの遊技を実行することができる。こうすることにより、CZモード移行後の最初の特殊ナビを契機に遊技回数抽選で決定された遊技回数が少ない場合(例えば、2回)、すなわち、最初の特殊ナビ実行後から終了時期までのCZモードの期間が短い場合において、遊技者を救済することができる。
次に、本発明の第1変形例に係るスロットマシンについて説明する。第1実施形態例と第1変形例とを比較すると、第1実施形態例では、CZモードにおいて打順リプABに当選した場合、必ず通常ナビを実行させて、その通常ナビに従ったストップボタン10〜12の操作により、REP1の入賞またはREP4の入賞が行われて一定のAT当選確率に従ったAT抽選を実行していたが、第1変形例では、CZモードにおいて図16の打順リプDEに当選した場合、必ずしも通常ナビを実行せず、遊技者のストップボタン10〜12の打順操作に応じて異なるAT当選確率に従ったAT抽選を実行する点で主として異なっている。以下に、第1実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
第1変形例では、第2実施形態例で説明したナビレベル設定手段が設けられ、このナビレベル設定手段によって通常ナビのナビレベルが1、すなわち、ナビ実行確率が10%に設定されている。つまり、本変形例のスロットマシンでは、CZモードにおいて、図16の打順リプDEに当選しても、通常ナビを実行し難くなっている。そのため、遊技者は、ストップボタン10〜12の正解の打順操作を把握できない場合がある。そこで、本変形例では、打順リプDE当選時に通常ナビを実行しなくても、ストップボタン10〜12の打順操作に応じて、AT当選確率が異なるAT抽選を実行可能としている。
図16に示すように、打順リプDEには、打順ベルリプレイD1〜D3および打順チャンス目リプレイE1〜E3が含まれている。打順ベルリプレイD1〜D3には、REP9、REP10、REP11およびその他の再遊技役(α)が対応付けられており、打順チャンス目リプレイには、REP11、REP12、REP13およびその他の再遊技役(α)が対応付けられている。また、図示は省略するが、REP9には「リプレイ‐リプレイ‐ベル」の図柄組合せが対応付けられ、REP10には「リプレイ‐ベル‐リプレイ」の図柄組合せが対応付けられ、REP11には「リプレイ‐リプレイ‐リプレイ」の図柄組合せが対応付けられ、REP12には「リプレイ‐リプレイ‐チャンス目」の図柄組合せが対応付けられ、REP13には「リプレイ‐チャンス目‐リプレイ」の図柄組合せが対応付けられている。
ここで、CZモードにおける内部抽選で打順ベルリプレイD1〜D3および打順チャンス目リプレイE1〜E3の何れかに当選し、リール5〜7を停止させたときに、有効ラインLにREP9〜REP13の何れかが入賞している状態で、有効ラインLとは異なる他のライン(上段ライン、下段ライン等)に所定の図柄組合せが表示されるようになっている。なお、上段ラインは、左リール5の上段、中リール6の上段、右リール7の上段の各停止位置の組み合わせからなり、下段ラインは、左リール5の下段、中リール6の下段、右リール7の下段の各停止位置の組み合わせからなる。
例えば、図示は省略するが、CZモードにおいて、打順ベルリプレイD1に当選したとき、打順1,2(左)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP9が入賞し、このとき同時に上段ラインに「ベル‐ベル‐ベル」の図柄組合せが表示され、打順3,4(中)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP10が入賞し、このとき同時に下段ラインに「ベル‐ベル‐ベル」の図柄組合せが表示され、打順5,6(右)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP11が入賞する。
また、CZモードにおいて、内部抽選で打順チャンス目リプレイE1に当選したとき、打順1,2(左)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP12が入賞し、このとき同時に上段ラインに「チャンス目‐チャンス目‐チャンス目」の図柄組合せが表示され、打順3,4(中)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP13が入賞し、このとき同時に下段ラインに「チャンス目‐チャンス目‐チャンス目」の図柄組合せが表示され、打順5,6(右)でストップボタン10〜12が操作された場合、REP11が入賞する。
また、本変形例では、CZモードにおける打順ベルリプレイD1〜D3または打順チャンス目リプレイE1〜E3に当選してリール5〜7を停止させたときに、スロットマシンの表示窓から視認できる、有効ラインおよび他のラインに表示された図柄組合せに応じてAT当選確率を変化させている。具体的には、CZモードにおいて内部抽選当選時に、REP11の入賞に基づいて実行されるAT抽選の当選確率(以下、REP11に基づくAT当選確率と言う。以下、同じ。)(図16では、5%)、REP10に基づくAT当選確率(図16では、20%)、REP9に基づくAT当選確率(図16では、30%)、REP13に基づくAT当選確率(図16では、40%)およびREP12に基づくAT当選確率(図16では、50%)の順に大きくなっている。
この第1変形例によれば、CZモードにおいて打順ベルリプレイD1〜D3または打順チャンス目リプレイE1〜E3に当選した場合、遊技者のストップボタン10〜12の打順操作に応じて、AT当選確率を変化させることができるので、遊技の趣向性を向上させることができる。また、遊技者のストップボタン10〜12の打順操作に応じて、異なる当選確率のAT抽選を実行できるので、ナビレベル設定手段によって設定されるナビレベルが低設定になって通常ナビを実行し難い場合であっても、このような場合に陥った遊技者を救済して、遊技に対するやる気を維持させ易くなっている。
次に、第2変形例に係るスロットマシンについて説明する。第1実施形態例と第2変形例とを比較すると、第1実施形態例では、非ATモードが通常モードと、CZモードと、で構成されており、CZモードでの最初の特殊ナビの実行を契機にCZ終了条件を決定していたが、第2変形例では、図17に示すように、非ATモードが通常モードと、本前兆モードと、フェイク前兆モードと、で構成されており、本前兆モードと、フェイク前兆モードでの最初の特殊ナビの実行を契機に本前兆モードおよびフェイク前兆モードの終了条件を決定している点で主として異なっている。以下に、第1実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
本変形例に係るスロットマシンでは、本前兆モードは、通常モードでATを付与された場合に移行するATモードの前段階の演出モードであり、フェイク前兆モードは通常モードでATを付与されなかった場合に移行する演出モードであり、これらのモードは、遊技者にATモードへの移行可能を暗示してATモードへの期待感を煽るために設けられている。
第2変形例に係る当選エリアには、図18に示すうように、第1実施形態例の当選エリアのレアリプに代えて、通常モードにおいてAT抽選の実行契機となる第2レアリプが設けられ、第1実施形態例の当選エリアの打順ベルCに代えて、打順ベルFが設けられている。第2レアリプには、REP14が対応付けられ、打順ベルFには、NML4、NML5およびその他の小役(β)が対応付けられている。NML4には、9枚のメダル払出枚数が対応付けられ、NML5には、1枚のメダル払出枚数が対応付けられている。
すなわち、打順ベルFに当選したとき、図18に示す最大配当の「9枚」の打順(例えば打順ベルF1で打順1,2)でストップボタン10〜12の打順操作が行われた場合に、NML4を入賞させて、9枚のメダルを払い出し、図18に示す「1枚or0枚」の打順(例えば打順ベルF1の打順3〜6)でストップボタン10〜12の打順操作が行われた場合に、NML4の入賞を否定して、ストップボタン10〜12の操作タイミングに応じて、NML5を入賞させて1枚のメダルを払い出す。このとき、NML5が入賞しなかった場合には、何れの小役も入賞することなく、メダルを払い出さない。なお、本変形例では、本前兆モードおよびフェイク前兆モードに滞在している場合には、打順ベルF当選時に特殊ナビを実行し、NML4の入賞を補助する一方、演出モードが通常モードに滞在している場合には、特殊ナビを実行させないようにして何れかの小役が入賞するように制御している。
本変形例では、通常モードは、AT抽選を実行可能となっており、このAT抽選の結果に応じて、本前兆モードまたはフェイク前兆モードへ移行するように構成されている。つまりは、通常モードで第2レアリプの当選に基づいて実行されるAT抽選に当選した場合には、ATを付与されて本前兆モードへ移行する一方、このAT抽選に当選しなかった場合には、ATを付与されることなくフェイク前兆モードへ移行するように構成されている。
また、本前兆モードまたはフェイク前兆モードは、打順ベルFの当選に基づいて、AT抽選を実行し得る契機となるように構成されている。具体的には、本前兆モードまたはフェイク前兆モードにおいて、打順ベルFの何れかに当選したとき、特殊ナビに従って、NML4の入賞をさせ、この入賞を契機として、AT抽選を実行するように構成されている。なお、本前兆モードまたはフェイク前兆モード滞在時にも、第1実施形態例と同様に、図3の打順リプABの当選で、通常ナビに従って、REP1またはREP4を入賞させ、この入賞を契機としても、AT抽選を実行するように構成されている。
ここで、本変形例では、本前兆モードにおける打順ベルFまたは打順リプABの当選に基づくAT当選確率が、フェイク前兆モードにおける打順ベルFまたは打順リプABの当選に基づくAT当選確率よりも極めて大きくなっている。すなわち、本前兆モードに滞在しているときの方が、フェイク前兆モードに滞在しているときよりもAT抽選に当選してATを付与される可能性が高く、遊技者にとって有利な演出モードであると言える。
また、本前兆モードは、本前兆モード移行前の通常モードで既にATを付与されているため、この本前兆モードでさらにATが付与された場合には、本前兆モードで付与されたATはストックされた状態でATモードへ移行するように構成されている。すなわち、本前兆モードでATを付与されたとき、前記演出モード制御手段109のAT管理手段122は本前兆モードでATが付与されると遊技情報記憶領域150にATをストックし、本前兆モードからATモードへ移行するようになっている。
また、フェイク前兆モードは、AT抽選の結果に応じて、本前兆モードまたは通常モードへ移行するように構成されている。すなわち、フェイク前兆モードでの打順ベルFまたは打順リプABの当選に基づくAT抽選に当選してATが付与された場合には、フェイク前兆モード終了後、本前兆モードへ移行し、フェイク前兆モードでATが付与されなかった場合は、通常モードへ移行するようになっている。
この変形例では、通常モードから本前兆モードへ移行した場合には、本前兆モードで最初の打順ベルFの当選により、最初の特殊ナビの実行を契機として、本前兆モードの終了条件が決定され、この終了条件に応じて本前兆モードの滞在期間が変動する。具体的には、終了条件決定手段113は、本前兆モードでの最初の特殊ナビの実行を契機として、後発ナビ回数抽選で本前兆モードの終了条件としての後発ナビ回数を4回、8回、12回の中から何れかに決定する。ここで、本前兆モードで後発ナビ回数抽選によって決定される後発ナビ回数を、第1実施形態例に比べて平均的に多くしているのは、遊技者にとって有利な演出モードである本前兆モードをできるだけ長期化させるためである。
また、終了条件判定手段114は、本前兆モードにおいて、後発ナビ回数をカウントすることにより、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に達した場合に、本前兆モードの終了条件が成立したと判断し、これより、本前兆モードを終了させることになる。
この場合、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に応じて、本前兆モードの期間を変動可能としている。具体的には、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数が12回であるとき、最も本前兆モードを長期化し易く、後発ナビ回数が8回であるとき、次に本前兆モードを長期化し易く、後発ナビ回数が4回であるとき、最も本前兆モードを長期化し難くすることができる。こうすることによって、滞在期間が様々に変動する本前兆モードでの遊技を遊技者に行わせることができる。
また、この本前兆モードでは、打順ベルFまたは打順リプABの当選に基づいて、AT当選確率がフェイク前兆モードよりも高いAT抽選が行われるので、フェイク前兆モードよりATが付与され易い。特に、本前兆モードは既に通常モードでATを付与されているためATモードへの移行は確定しており、その上でさらに長期化した本前兆モードでATが付与されることになれば、ATが複数ストックされてAT遊技を多数回実行することを実現できるという遊技者にとって非常に魅力的な遊技状況へ導かれる可能性を持っている。
これに対して、通常モードからフェイク前兆モードへ移行した場合には、フェイク前兆モードの最初の打順ベルFの当選に基づく最初の特殊ナビを契機として、フェイク前兆モードの終了条件が決定されて、この終了条件に応じてフェイク前兆モードの滞在期間が変動する。具体的には、終了条件決定手段113は、フェイク前兆モードでの最初の特殊ナビの実行を契機として、後発ナビ回数抽選でフェイク前兆モードの終了条件としての後発ナビ回数を2回、4回、6回の中から何れかに決定する。ここで、フェイク前兆モードで後発ナビ回数抽選によって決定される後発ナビ回数を、本前兆モードに比べて平均的に少なくしているのは、遊技者にとって本前兆モードに比べて不利な演出モードであるフェイク前兆モードをできるだけ長期化させないようにするためである。
また、終了条件判定手段114は、フェイク前兆モードにおいて、後発ナビ回数をカウントすることにより、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に達した場合に、フェイク前兆モードの終了条件が成立したと判断し、これにより、フェイク前兆モードを終了させることになる。
この場合、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に応じて、フェイク前兆モードの期間を変動可能としている。具体的には、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数が2回であるとき、最もフェイク前兆モードを長期化し難く、後発ナビ回数が4回であるとき、次にフェイク前兆モードを長期化し難く、後発ナビ回数が6回であるとき、最もフェイク前兆モードを長期化し易くすることにより、フェイク前兆モードの滞在期間を変動可能となっている。こうすることにより、滞在期間が様々に変動するフェイク前兆モードでの遊技を遊技者に行わせることができる。
ここで、このフェイク前兆モードでは、打順ベルFまたは打順リプABの当選に基づいて、AT当選確率が本前兆モードよりも低いAT抽選が行われるので、本前兆モードよりもATを付与され難い。また、このフェイク前兆モードでは、本前兆モードと異なって、未だATを付与されていないので、このフェイク前兆モードでATが付与されなければ、結局、通常モードへ再び戻ることになる。但し、低いAT当選確率で行われたAT抽選に当選した場合には、本前兆モードへ移行することができるというわずかな望みも残されている。なお、フェイク前兆モードから本前兆モードへ移行した場合には、上記の本前兆モードと同様の遊技が行われる。
このように、第2変形例に係るスロットマシンSによれば、通常モードから本前兆モードへ移行した場合には、最初の特殊ナビの実行に基づいて、本前兆モードの終了条件を決定し、長期化した本前兆モードにおいて多数回打順ベルFまたは打順リプABに当選したことに基づいて、高いAT当選確率でAT抽選を実行することができれば、多数のATをストックして、AT遊技を多く行える可能性がある有利な遊技を行える。一方、通常モードからフェイク前兆モードへ移行した場合には、最初の特殊ナビの実行に基づいて、フェイク前兆モードの終了条件を決定するが、フェイク前兆モードにおいて多数回打順ベルFまたは打順リプABに当選に基づいて、AT抽選を実行することができたとしても、本前兆モードよりもこのAT当選確率は低いので、ATは付与され難く通常モードへ戻る可能性が高く本前兆モードに比べて不利な遊技を行うことになる。但し、フェイク前兆モードにおいても、ATを付与されて本前兆モードへ移行できる可能性も残されている。
以上のように、本変形例に係るスロットマシンによれば、通常モードが有利・不利な遊技状況へ移行する分かれ道となっており、遊技者は遊技が開始した通常モードからこのような有利・不利な本前兆モードまたはフェイク前兆モードへの分岐点に晒されるため、遊技開始状態である通常モードから遊技者に緊張感を持たせて遊技に惹きつけることができる。
また、本前兆モードの終了条件によって、本前兆モードの滞在期間が長期化した場合には、多数のATを獲得することができる可能性があるので、遊技者を本前兆モードに惹きつけることができる。
また、終了条件によって、最初の特殊ナビ実行後も本前兆モードまたはフェイク前兆モードの滞在期間を継続させることができるので、遊技者にATモードへの移行の期待感をより長期間にわたって煽ることができる可能性を有している。
さらに、本前兆モードおよびフェイク前兆モードという2種類の演出モードの滞在期間を変動させることができるので、これらの演出モードの滞在期間を様々に変化させ、組み合わせることにより、バリエーション豊かな遊技を実現することができる。
また、本前兆モードとフェイク前兆モードとで、後発ナビ回数抽選で決定される後発ナビ回数の対象回数に差異を設けることにより、有利なモードである本前兆モードを比較的長期化し易く、不利なモードであるフェイク前兆モードを比較的長期化し難くしているので、遊技者にやさしいユーザフレンドリーな遊技を提供することができる。
次に、第3変形例に係るスロットマシンについて説明する。第1実施形態例と第3変形例とを比較すると、第1実施形態例では、非ATモードが通常モードと、CZモードと、で構成されていたが、第3変形例では、図19に示すように、非ATモードが通常モードと、CZ本前兆モードと、CZフェイク前兆モードと、CZモードと、で構成されており、CZ本前兆モードでの最初の特殊ナビの実行を契機にCZ本前兆モードの終了条件を決定している点で主として異なっている。以下に、第1実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
本変形例に係るスロットマシンでは、CZ本前兆モードは、通常モードでCZを付与された場合に移行するCZモードの前段階の演出モードであり、CZフェイク前兆モードは、通常モードでCZを付与されなかった場合に移行する演出モードであり、これらのモードは、遊技者にCZモードへの移行可能を暗示してCZモードへの期待感を煽るために設けられている。
第3変形例に係る当選エリアは、図20に示すように、第1実施形態例の当選エリアのレアリプに代えて、通常モードまたはCZフェイク前兆モードにおいてCZ抽選の実行契機となる第3レアリプが設けられ、第1実施形態例の当選エリアの打順ベルCに代えて、打順ベルGが設けられている。第3レアリプには、REP15が対応付けられ、打順ベルGには、NML6、NML7およびその他の小役(β)が対応付けられている。NML6には、9枚のメダル払出枚数が対応付けられ、NML7には、1枚のメダル払出枚数が対応付けられている。打順ベルGに内部抽選で当選したときにおける、ストップボタン10〜12の操作順序とメダルの払い出し態様としては、第2変形例の場合と同様なので、その説明を省略する。
本変形例では、通常モードは、CZ抽選を実行可能となっており、このCZ抽選の結果に応じて、CZ本前兆モードまたはCZフェイク前兆モードへ移行するように構成されている。つまりは、通常モードで第3レアリプの当選に基づいて実行されるCZ抽選に当選した場合には、CZモードへの移行の権利(CZ)を付与されてCZ本前兆モードへ移行する一方、このCZ抽選に当選しなかった場合には、CZを付与されることなくCZフェイク前兆モードへ移行するように構成されている。
また、CZフェイク前兆モードは、その遊技回数を有限の20ゲームとするとともに、CZ抽選を実行可能となっており、この抽選の結果に応じてCZ本前兆モードまたは通常モードへ移行するように構成されている。すなわち、このCZフェイク前兆モードでは、有限の20ゲームの途中で、内部抽選で第3レアリプの当選に基づくCZ抽選に当選した場合には、この当選を契機としてCZが付与されて直ぐにCZ本前兆モードへ移行し、CZフェイク前兆モードの20ゲームの間にCZを獲得することができなかった場合には、CZフェイク前兆モード終了後に通常モードへ移行するように構成されている。
また、本変形例では、CZ本前兆モードでは、最初の打順ベルGの当選により、最初の特殊ナビの実行を契機として、CZ本前兆モードの終了条件が決定され、この終了条件に応じてCZ本前兆モードの滞在期間が変動する。具体的には、終了条件決定手段113は、CZ本前兆モードでの最初の特殊ナビの実行を契機として、後発ナビ回数抽選でCZ本前兆モードの終了条件としての後発ナビ回数を2回、5回、10回の中から何れかに決定する。また、終了条件判定手段114は、CZ本前兆モードにおいて、後発ナビ回数をカウントすることにより、このカウント数が後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に達した場合に、CZ本前兆モードの終了条件が成立したと判断し、これにより、CZ本前兆モードを終了させることになる。
この場合、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数に応じて、CZ本前兆モードの期間を変動可能としている。具体的には、後発ナビ回数抽選で決定された後発ナビ回数が10回であるとき、最もCZ本前兆モードを長期化し易く、後発ナビ回数が5回であるとき、次にCZ本前兆モードを長期化し易く、後発ナビ回数が2回であるとき、最もCZ本前兆モードを長期化し難くすることにより、CZ本前兆モードの滞在期間を変動可能となっている。こうすることにより、滞在期間が様々に変動するCZ本前兆モードでの遊技を遊技者に行わせることができる。
また、CZ本前兆モードは、打順ベルGの当選に基づいて、AT抽選を実行し得る契機となるように構成されている。特に、このCZ本前兆モードにおいて、打順ベルGの何れかに当選したとき、特殊ナビに従って、NML6の入賞をさせ、この入賞を契機として、AT抽選を実行する。そして、AT抽選に当選した場合には、ATが付与されてCZモードへ移行する一方、AT抽選に当選しなかった場合には、ATが付与されることなくCZモードへ移行する。また、CZ本前兆モード滞在時にも、第1実施形態例と同様に、図3の打順リプABの当選で、通常ナビに従って、REP1またはREP4を入賞させ、この入賞を契機としても、AT抽選を実行するように構成されている。また、このCZ本前兆モードにおいて、打順ベルGまたは打順リプABに複数回当選したことに基づいて、AT抽選に複数回当選した場合には、ATが複数付与されることになり、これらのATは、第2変形例と同様に複数ストックされる。
また、本変形例では、CZモードは、その遊技回数をわずか1回にすると共に、この1回の遊技において必ずAT抽選を実行し、このCZモード終了後にATモードまたは通常モードへ移行するように構成されている。つまり、CZ本前兆モードからCZモードへ移行したときには、最初の遊技で必ずAT抽選を行って、この抽選が終了した時点で、CZ本前兆モードおよびCZモードの少なくとも何れかにおいてAT抽選に当選していた場合には、ATモードへ移行し、一方CZ本前兆モードおよびCZモードの何れでもAT抽選に当選していない場合には、通常モードへ移行する。
この構成によれば、通常モードからCZ本前兆モードへ移行した場合には、最初の特殊ナビの実行に基づいて、CZ本前兆モードの終了条件を決定し、この終了条件に応じてCZ本前兆モードの滞在期間が変動する。特に、CZ本前兆モードにおいて、最初の特殊ナビの実行を契機として後発ナビ回数抽選で決定される後発ナビ回数が多いほどCZ本前兆モードを長期化し易く、多数回打順ベルGまたは打順リプABの当選に基づくAT抽選を実行して、ATを複数ストックすることにより、多数回のAT遊技を実行できる可能性を高めることができる。また、CZ本前兆モードからCZモードへ移行した場合には、CZモードをわずか1回の遊技で終了させることができるので、CZモードを短縮することができ、CZモードに費やされるメダルや時間を節約することができる。
これに対して、通常モードからCZフェイク前兆モードへ移行した場合には、CZ本前兆モードに移行したときのように、AT抽選を実行する機会は直接与えられないが、CZ本前兆モードへ移行することができるCZを獲得できるようになっており、遊技者はこのCZの獲得を目標にしてCZフェイク前兆モードでの遊技を行うことができる。
このように、本変形例においては、通常モードからCZ本前兆モードへ移行した場合には、ATを獲得する可能性があるとともに、さらにこのATを多数ストックできる可能性があるので、ATモードにおいて多数の遊技を行える可能性がある一方、CZフェイク前兆モードへ移行した場合には、直接ATを獲得することはできないが、ATを獲得可能なCZ本前兆モードへ移行することができるCZを獲得可能となっており、ATへの僅かな可能性を残している。従って、遊技者は、なるべくCZ本前兆モードへ移行することを願いながら遊技を行う。
また、この第3変形例によれば、CZ本前兆モードの終了条件によって、最初の特殊ナビ実行後もCZ本前兆モードの滞在期間を継続させることできるので、遊技者にATモードへの移行の期待感をより長期間にわたって煽ることができる可能性を有している。
次に、本発明の第2実施形態例の第1変形例に係るスロットマシンについて説明する。第2実施形態例とこの第1変形例とを比較すると、第2実施形態例では、ナビレベル設定手段によって設定されるナビレベル(図10)がCZモード中は常に一定の確率となっていたが、この第1変形例では、ナビレベルがCZモードの途中で変動する点で主として異なっている。以下に、第2実施形態例と相違する部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
この第1変形例では、ナビレベル、すなわち、ナビ実行確率がCZモードにおける最初の特殊ナビの実行を契機として変動するように構成されている。具体的には、図21に示すように、CZモード突入時にナビレベル設定手段はナビレベルの実行確率を第1確率(図21では、10%)に設定する。そして、CZモードにおいて最初の特殊ナビの実行を契機として、ナビレベルを第1確率とは異なる第2確率(図21では、90%)に設定する。すなわち、CZモード中に最初の特殊ナビの実行を境として、特殊ナビおよび通常ナビの実行のし易さに変化を設けている。
特に、図21では、最初の特殊ナビの実行前にはナビ実行確率は10%であるため、特殊ナビおよび通常ナビは実行し難い。そのため、特殊ナビの実行を契機に決定されるCZモードの終了時期の到来が遅れるとともに、打順ベルCおよび打順リプABに当選してもストップボタン10〜12に係る正解打順がわからないので、AT抽選の実行機会を得難いと言える。これに対して、CZモードにおける最初の特殊ナビ実行後はナビ実行確率が90%であるため、特殊ナビおよび通常ナビは実行し易くなっている。そのため、打順ベルCおよび打順リプABに当選すると特殊ナビおよび通常ナビをほぼ実行してAT抽選の実行機会を得やすい。
以上のように、この第1変形例に係るスロットマシンによれば、CZモードの途中(例えば、CZモード移行後の最初の特殊ナビを実行したとき)にナビ実行確率を変動させることにより、CZ期間に変化を設けたり、AT抽選の実行回数を変化させたりできる。そして、これらの変化を組み合わせて調整することにより、バリエーション豊かな遊技を実現することができる。
なお、ナビ実行確率を変動させる回数は、1回に限らず、複数回であってもよい。この場合、最初の特殊ナビを実行した後のCZモードにおいてAT抽選の実行回数にさらに変化をつけることができ、CZ期間の変化やAT抽選の実行回数の変化を複雑に組み合わせることができるので、さらに遊技のバリエーションを増やすことができる。
なお、第1〜第3実施形態例において、通常状態を再遊技役の当選確率に応じて、非RT、RT1およびRT2に分別する構成であっても良い。この場合、非RT、RT1およびRT2のそれぞれへ移行可能とする再遊技役が対応付けられた当選エリアを設け、通常モードを非RTに対応付け、CZモードをRT1に対応付け、ATモードをRT2に対応付ける。そして、遊技状態制御手段107によって遊技状態を非RTからRT1へ移行させたことに基づいて、演出モード制御手段109によって演出モードを通常モードからCZモードへ移行させ、同様にして、RT1からRT2へ移行させたことに基づいてCZモードからATモードへ移行させ、RT2から非RTへ移行させたことに基づいてATモードから通常モードへ移行させ、RT1から非RTへ移行したことに基づいてCZモードから通常モードへ移行させるようにすればよい。そして、第1〜第3実施形態例と同様にして、RT1に対応したCZモードにおいて最初の特殊ナビを契機としてCZ終了条件を決定すれば、CZ期間を変動させることができ、遊技性を向上させることができると共に、遊技者のARTモードに対する期待度を煽ることができる。
S スロットマシン(遊技機)
5〜7 複数のリール
10〜12 ストップボタン(ストップスイッチ)
13 メインモニタ(所定装置)
14 ランプ(所定装置)
15 一対のスピーカ(所定装置)
16 サブモニタ(所定装置)
102 内部抽選手段
104 リール制御手段
109 演出モード制御手段(状態移行手段)
121 AT抽選手段(特典抽選手段)
122 AT管理手段(特典付与手段)
203 演出実行手段(打順指示手段)
113 終了条件決定手段
AB 打順リプ(通常エリア)
C 打順ベル(特殊エリア)
5〜7 複数のリール
10〜12 ストップボタン(ストップスイッチ)
13 メインモニタ(所定装置)
14 ランプ(所定装置)
15 一対のスピーカ(所定装置)
16 サブモニタ(所定装置)
102 内部抽選手段
104 リール制御手段
109 演出モード制御手段(状態移行手段)
121 AT抽選手段(特典抽選手段)
122 AT管理手段(特典付与手段)
203 演出実行手段(打順指示手段)
113 終了条件決定手段
AB 打順リプ(通常エリア)
C 打順ベル(特殊エリア)
Claims (3)
- 規定数の遊技媒体の投入下における遊技開始操作に基づいて、複数種類の当選エリアの中から一つを内部抽選で決定する内部抽選手段と、前記遊技開始操作に基づいて複数のリールを回転させ、前記リール毎に対応しているストップスイッチの操作態様に応じて、前記内部抽選で決定された前記当選エリアに対応付けられている役の入賞を可能とするように前記複数のリールを停止させるリール制御手段と、遊技者に有利な特殊状態を含む複数種類の状態の間で前記状態を移行させる状態移行手段と、前記特殊状態で前記ストップスイッチの操作順序に係る打順指示を実行可能な所定装置と、前記所定装置に前記打順指示を実行させる打順指示手段と、を備えている遊技機であって、
前記複数種類の当選エリアに、特殊役を含む複数種類の前記役が重複して対応付けられている特殊エリアが含まれており、
前記特殊状態の終了条件を決定する終了条件決定手段と、を備え、
前記打順指示手段は、
前記特殊状態における前記内部抽選で前記特殊エリアに当選した場合に、前記特殊役を入賞させる前記ストップスイッチの操作順序に係る特殊打順指示を前記所定装置に実行させ、
前記終了条件決定手段は、
前記打順指示手段が前記特殊状態で初めて前記特殊打順指示を前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特殊状態の終了条件を決定する
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項1の記載において、
前記複数種類の当選エリアに、前記特殊役と異なる通常役を含む複数種類の前記役が重複して対応付けられた通常エリアが含まれており、
遊技に関する特典を付与する特典付与手段を備え、
前記打順指示手段は、
前記特殊状態における前記内部抽選で前記通常エリアに当選した場合に、前記通常役を入賞させる前記ストップスイッチの操作順序に係る通常打順指示を前記所定装置に実行させ、
前記終了条件決定手段は、
前記打順指示手段が前記特殊状態で前記通常打順指示を前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特殊状態の終了条件を決定しないようにし、
前記特典付与手段は、
前記打順指示手段が前記特殊打順指示および前記通常打順指示の何れかを前記所定装置に実行させたことに基づいて、前記特典を付与可能とする
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項2の記載において、
前記通常役が複数種類設けられ、
前記通常エリアには、前記複数種類の通常役が対応付けられており、
前記特典の付与の可否を特典抽選で決定する特典抽選手段を備え、
前記内部抽選で前記通常エリアに当選した場合において、
前記リール制御手段は、前記ストップスイッチの操作順序に応じて、異なる種類の前記通常役を入賞させるように、前記複数のリールを停止させ、
前記特典抽選手段は、入賞した前記通常役の種類に応じて、異なる当選確率で前記特典抽選を実行し、
前記特典付与手段は、前記特典抽選の当選に基づいて、前記特典を付与する
ことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197271A JP2019069052A (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017197271A JP2019069052A (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019069052A true JP2019069052A (ja) | 2019-05-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017197271A Pending JP2019069052A (ja) | 2017-10-10 | 2017-10-10 | 遊技機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019069052A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7044852B1 (ja) | 2020-11-24 | 2022-03-30 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP7044854B1 (ja) | 2020-11-24 | 2022-03-30 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP7044853B1 (ja) | 2020-11-24 | 2022-03-30 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
-
2017
- 2017-10-10 JP JP2017197271A patent/JP2019069052A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022083048A (ja) * | 2020-11-24 | 2022-06-03 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
JP2022083049A (ja) * | 2020-11-24 | 2022-06-03 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機 |
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