(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1を用いて実施の形態1にかかる記録装置10の構成例について説明する。記録装置10は、例えば車両に搭載されるドライブレコーダとして用いられてもよい。記録装置10は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。プロセッサは、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、もしくはCPU(Central Processing Unit)であってもよい。メモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってもよく、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、以降の図面を用いて説明されるアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
記録装置10は、制御部20、カメラ31、マイクロフォン32、記録部33、センサ34、表示部35、及びスピーカ36を有している。制御部20と、カメラ31、マイクロフォン32、記録部33、センサ34、表示部35、及びスピーカ36とは、所定のケーブル等を用いて直接接続されてもよく、車内ネットワークであるCAN(Controller Area Network)を介して接続されてもよい。また、記録装置10は、制御部20によって実現される構成要素を備える構成としてもよい。具体的には、記録装置10は、撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23および再生制御部25を備える。
カメラ31は、車両内もしくは車両外を撮影した映像データを生成する。マイクロフォン32は、車両内もしくは車両外の音声を収集して音声データを生成する。記録部33は、ハードディスク、カード型メモリ等であってもよく、映像データ及び音声データを記録する。
センサ34は、例えば、加速度センサであり、記録装置10を搭載した車両が事故を起こした場合もしくは事故に巻き込まれた場合に発生する衝撃等を検知してもよい。さらに、センサ34は、車両のスピード等を検知してもよい。表示部35は、記録部33に記録された映像データを再生するディスプレイであってもよい。スピーカ36は、記録部33に記録された音声データを再生する。スピーカ36は、スピーカ36の入力前に図示しない音声増幅部や音声処理部を含み、スピーカ36と記載した場合であってもこれらを含む。
続いて、制御部20の構成例について説明する。制御部20は、撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23、バッファメモリ24、及び再生制御部25を有している。撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23、及び再生制御部25等の制御部20を構成する各構成要素は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、制御部20を構成する各構成要素は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
撮影データ取得部21は、カメラ31において生成された映像データ及びマイクロフォン32において生成された音声データを取得する。映像データ及び音声データを含むデータは、撮影データと称されてもよい。つまり、撮影データ取得部21は、カメラ31及びマイクロフォン32から撮影データを取得すると言い換えられてもよい。映像データは、例えば、H.264もしくはH.265等の方式を用いて生成されてもよい。また、音声データは、PCM(Pulse Code Modulation)方式等を用いて生成されてもよく、映像データ及び音声データを含んだ動画像データである撮影データは、MPEG(Moving Picture Experts Group)2−TS(Transport Stream)またはAVI(Audio Video Interleave)等を用いて生成されてもよい。
撮影データ取得部21は、映像データ及び音声データを含む撮影データをバッファメモリ24へ出力する。バッファメモリ24は、出力された撮影データを一時的に記憶する。バッファメモリ24は、制御部20内に内蔵される内蔵メモリと称されてもよい。一時的に記憶するとは、例えば、バッファメモリ24が、所定期間経過した撮影データを消去することであってもよい。もしくは、一時的に記憶するとは、撮影データ取得部21から出力されるデータを、バッファメモリ24内のデータに上書きして記憶することであってもよい。もしくは、一時的に記憶するとは、バッファメモリ24が、撮影データ取得部21から出力された撮影データを記録制御部23へ出力した場合に、出力した撮影データを消去することであってもよい。
イベント検出部22は、センサ34から出力された情報を用いてイベント発生を検出する。例えば、加速度センサとして動作するセンサ34において検出した衝撃レベルが所定値を超えている場合に、イベント検出部22は、交通事故というイベントが発生したことを検出する。衝撃レベルが所定値を超えるとは、加速度が所定値を超えると言い換えられてもよい。イベント検出部22は、イベントの発生を検出した場合、イベントが発生したことを示す情報を記録制御部23へ出力する。イベントが発生したことを示す情報には、イベントが発生した時刻が含まれる。さらに、イベントが発生したことを示す情報には、発生したイベントの内容が含まれてもよい。
記録制御部23は、バッファメモリ24に記憶された撮影データをファイル形式として記録部33に記録する。記録制御部23は、イベント検出部22が検出したイベントに起因して記録部33へ記録する撮影データ(以下、イベント撮影データと称する)と、イベント検出部22が検出したイベントに起因せずに記録部33へ記録する撮影データ(以下、非イベント撮影データ)とを区分して記録部33へ記録する。イベント撮影データと非イベント撮影データとを区分して記録部33へ記録するとは、例えば、イベント撮影データが記録される記録部33内のメモリ領域と、非イベント撮影データが記録される記録部33内のメモリ領域とが異なっていることであってもよい。具体的には、記録制御部23は、イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、イベント撮影データを記録部33へ記録する。また、記録制御部23は、非イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、非イベント撮影データを記録部33へ記録する。具体的には、記録制御部23は、バッファメモリ24に記憶された撮影データから映像データおよび音声データを含む動画像ファイルを生成して、記録部33に記録する。
もしくは、イベント撮影データと非イベント撮影データとを区分して記録部33へ記録するとは、記録制御部23が、イベント撮影データのヘッダもしくはペイロードにイベント撮影データであることを示すフラグ情報等を設定することであってもよい。また、記録制御部23は、非イベント撮影データのヘッダもしくはペイロードに非イベント撮影データであることを示すフラグ情報等を設定してもよく、フラグ情報を設定しなくてもよい。つまり、フラグ情報が設定されていない撮影データは、非イベント撮影データと認識されてもよい。これとは反対に、非イベント撮影データのヘッダもしくはペイロードに非イベント撮影データであることを示すフラグ情報が設定される場合、イベント撮影データにはフラグ情報が設定されなくてもよい。
また、記録制御部23は、イベント撮影データを上書き禁止のデータとして記録部33へ記録してもよい。例えば、記録制御部23は、データの上書きを禁止する記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、イベント撮影データを記録部33へ記録してもよい。もしくは、記録制御部23は、イベント撮影データのヘッダもしくはペイロードに上書き禁止を示すフラグ情報等を設定してもよい。データの上書きを禁止する記録部33内のメモリ領域とイベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスとは一致していてもよく、いずれか一方のメモリ領域が、他方のメモリ領域に含まれていてもよい。
さらに、記録制御部23は、非イベント撮影データを上書き可能のデータとして記録部33へ記録してもよい。例えば、記録制御部23は、データの上書きを可能とする記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、非イベント撮影データを記録部33へ記録してもよい。もしくは、記録制御部23は、非イベント撮影データのヘッダもしくはペイロードに上書き可能を示すフラグ情報等を設定してもよい。データの上書きを可能とする記録部33内のメモリ領域と非イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスとは一致していてもよく、いずれか一方のメモリ領域が、他方のメモリ領域に含まれていてもよい。
記録部33は、記録制御部23から出力されたデータ、言い換えると記録制御部23を介してバッファメモリ24から移行されたデータを記録する。
再生制御部25は、記録部33に記録されている撮影データを取得し、取得した撮影データに基づく映像データを表示部35へ出力し、取得した撮影データに基づく音声データをスピーカ36等へ出力する。再生制御部25は、イベント撮影データを再生するときは、イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36等へ出力する。再生制御部25は、非イベント撮影データを再生するときは、非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、非イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36等へ出力しない。
再生制御部25は、記録装置10を操作するユーザが入力したイベント撮影データの再生指示情報を受け取ると、イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域から、ユーザが再生を希望するイベント撮影データを取得する。もしくは、再生制御部25は、記録装置10を操作するユーザが入力したイベント撮影データの再生指示情報を受け取ると、イベント撮影データであることを示すフラグ情報を有するイベント撮影データを抽出する。さらに、再生制御部25は、抽出したイベント撮影データの中からユーザが再生を希望するイベント撮影データを選択する。
再生制御部25は、記録装置10を操作するユーザが入力した非イベント撮影データの再生指示情報を受け取ると、非イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域から、ユーザが再生を希望する非イベント撮影データを取得する。この時、再生制御部25は、非イベント撮影データに含まれる映像データのみを取得してもよい。もしくは、再生制御部25は、非イベント撮影データに含まれる映像データ及び音声データを取得し、映像データのみを表示部35へ出力してもよい。または、再生制御部25は、非イベント撮影データに含まれる映像データ及び音声データを取得し、映像データを表示部35へ出力するとともに音声データの出力レベルをゼロとしてスピーカ36等へ出力することとしてもよい。
再生制御部25は、記録装置10を操作するユーザが入力した非イベント撮影データの再生指示情報を受け取ると、非イベント撮影データであることを示すフラグ情報を有する非イベント撮影データを抽出する。さらに、再生制御部25は、抽出した非イベント撮影データの中からユーザが再生を希望する非イベント撮影データを選択する。この時、再生制御部25は、選択した非イベント撮影データに含まれる映像データのみを取得してもよい。もしくは、再生制御部25は、選択した非イベント撮影データに含まれる映像データ及び音声データを取得し、映像データのみを表示部35へ出力してもよい。
ここで、図2を用いて、記録部33に記録されるデータと、バッファメモリ24に記録されるデータとの関係について説明する。図2に示される横軸は、時間の経過を示している。D−4〜D+2のそれぞれは、所定期間の間に撮影された撮影データを示している。図2においては、D−4が、最も古く撮影された撮影データであり、D+2が最も新しく撮影された撮影データである。所定期間とは、例えば、数秒、数十秒、数分等であってもよい。
撮影データ取得部21が取得した撮影データは、すぐにバッファメモリ24へ出力される。そのため、図2においては、撮影データ取得部21において取得した撮影データが、そのままバッファメモリ24に記憶されていることが示されている。言い換えると、図2においては、撮影データ取得部21が撮影データを取得したタイミングと、バッファメモリ24に撮影データが記憶されるタイミングとが実質的に一致していることが示されている。実質的に一致しているとは、撮影データ取得部21が撮影データを取得したタイミングと、バッファメモリ24に撮影データが記憶されるタイミングとが完全に一致しない場合も含まれる。例えば、実質的に一致しているとは、バッファメモリ24に撮影データが記憶されるタイミングが、撮影データ取得部21が撮影データを取得したタイミングよりも後にずれることも含まれる。一方、記録部33に記録される撮影データは、一時的にバッファメモリ24に記憶された後に、記録制御部23によって記録部33に記録される。そのため、撮影データ取得部21が取得した撮影データが、バッファメモリ24に記憶されるタイミングと、記録部33に記録されるタイミングとは異なる。具体的には、撮影データが記録部33に記録されるタイミングは、撮影データがバッファメモリ24に記憶されるタイミングよりも遅い。
t1〜t6は、時刻を示す。記録制御部23は、時刻t1〜t6に過去の所定期間にイベントが発生したか否かを判定する。例えば、記録制御部23は、時刻t2において、時刻t1から時刻t2までの間に、イベントが発生したか否かを判定する。記録制御部23は、他の時刻においても同様にイベントが発生したか否かを判定する。図2においては、記録制御部23は、時刻t1〜t3及び時刻t5においては、イベントが発生していないと判定する。また、記録制御部23は、時刻t4においては、時刻t3と時刻t4との間である時刻t6にイベントが発生したと判定する。
記録制御部23は、例えば、時刻t2において、時刻t1から時刻t2までの間に、イベントが発生していないと判定した場合、撮影データD−2を非イベント撮影データとして記録部33へ記録する。具体的には、記録制御部23は、非イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、バッファメモリ24に記憶されている撮影データD−2を非イベント撮影データとして記録部33へ記録する。もしくは、記録制御部23は、バッファメモリ24に記憶されている撮影データD−2のヘッダもしくはペイロードに、非イベント撮影データであることを示すフラグ情報を設定し、撮影データD−2を非イベント撮影データとして記録部33へ記録する。
一方、記録制御部23は、時刻t4において、時刻t3から時刻t4までの間の時刻t6にイベントが発生したと判定した場合、撮影データDをイベント撮影データとして記録部33へ記録する。具体的には、記録制御部23は、イベント撮影データを記録する記録部33内のメモリ領域のアドレスを指定して、バッファメモリ24に記憶されている撮影データDをイベント撮影データとして記録部33へ記録する。もしくは、記録制御部23は、バッファメモリ24に記憶されている撮影データDのヘッダもしくはペイロードに、イベント撮影データであることを示すフラグ情報を設定し、撮影データDをイベント撮影データとして記録部33へ記録する。
図2においては、バッファメモリ24への記憶が完了された撮影データが、即座に記録部33へ記録されることを示しているが、バッファメモリ24へ記憶されている撮影データを記録部33へ記録するタイミングは、図2に制限されない。例えば、記録制御部23は、バッファメモリ24へ記憶している最中の撮影データを取得し、取得した撮影データを記録部33へ記録してもよい。もしくは、記録制御部23は、バッファメモリ24への撮影データの記憶が完了した場合、撮影データの記憶が完了した時点から所定期間経過後に、その撮影データを記録部33へ記録してもよい。ここで、撮影データとは、図2に示すD−4〜D+2のいずれかを意図している。
また、図2においては、記録制御部23は、イベントが発生した時刻を含む期間に撮影データ取得部21において取得された撮影データのみをイベント撮影データとして記録部33へ記録することを示している。記録制御部23は、これに制限されず、例えば、イベントが発生した時刻を含む期間に撮影データ取得部21において取得された撮影データに加えて、イベントが発生した時刻を含む期間の前の期間に撮影データ取得部21において取得された撮影データもイベント撮影データとして記録部33へ記録してもよい。例えば、記録制御部23は、時刻t6において、撮影データ取得部21に取得されたデータDに加えて、データD−1もイベント撮影データとして記録部33へ記録してもよい。
また、記録制御部23は、イベントが発生していないと判定した場合においても、バッファメモリ24に記憶されている最新の期間に取得された撮影データに加えて、最新の期間よりも前の期間に取得された撮影データを非イベント撮影データとして記録部33へ記録してもよい。
図2においては、データD−4〜D−1、及び、データD+1は、非イベント撮影データとして記録部33に記録され、データDは、イベント撮影データとして記録部33に記録される。
続いて、図3を用いて実施の形態1にかかる撮影データの記録処理の流れについて説明する。はじめに、撮影データ取得部21は、映像データ及び音声データを含む撮影データをバッファメモリ24へ出力し、バッファメモリ24は、撮影データの記憶を開始する(S1)。次に、記録制御部23は、バッファメモリ24に記憶されている撮影データの記録部33への記録を開始するにあたり、イベントが発生したか否かを判定する(S2)。具体的には、記録制御部23は、移行する撮影データの撮影期間にイベントが発生したか否かを判定する。例えば、記録制御部23は、イベント検出部22において、移行する撮影データの撮影期間にイベントの発生が検出されたか否かを判定する。
記録制御部23は、イベントが発生したと判定した場合、撮影データをイベント撮影データとして記録部33へ記録する(S3)。記録制御部23は、イベントが発生していないと判定した場合、撮影データを非イベント撮影データとして記録部33へ記録する(S4)。つまり、記録制御部23は、撮影データをイベント撮影データと非イベント撮影データとに区分して記録制御部23へ記録する。
記録制御部23は、ステップS3もしくはS4においてバッファメモリ24内に記憶されている撮影データを記録部33へ記録した後に、バッファメモリ24内に記録部33へ記録していない撮影データが存在するか否かを判定する(S5)。
記録制御部23は、バッファメモリ24内に記録部33へ記録していない撮影データが存在しないと判定した場合、処理を終了する。バッファメモリ24内に記録部33へ記録していない撮影データが存在しない場合とは、例えば、運転者が撮影を停止する操作を実施した場合、もしくは、エンジンが停止し撮影が停止された場合等がある。
記録制御部23は、バッファメモリ24内に記録部33へ記録していない撮影データが存在すると判定した場合、ステップS2以降の処理を繰り返し実行する。
続いて、図4を用いて実施の形態1にかかる撮影データの再生処理の流れについて説明する。はじめに、再生制御部25は、再生指示情報を受け取ったか否かを判定する(S11)。再生制御部25は、記録装置10を操作するユーザから入力された再生指示情報を受け取ってもよい。再生制御部25は、再生指示情報を受け取っていないと判定した場合、ステップS11の処理を繰り返す。
再生制御部25は、ステップS11において再生指示情報を受け取ったと判定した場合、イベント発生期間の撮影データであるイベント撮影データの再生を指示されているか否かを判定する(S12)。再生指示情報には、撮影データの撮影期間を示す情報、及び、イベント撮影データの再生かもしくは非イベント撮影データの再生かを示す情報が含まれているとする。
もしくは、再生制御部25は、ステップS12において、再生を指示された撮影データを記録部33から取得し、取得した撮影データがイベント撮影データか非イベント撮影データかを判定してもよい。再生制御部25は、例えば、再生指示情報に含まれる撮影データの撮影期間を示す情報を用いて、記録部33に記録されている撮影データを特定する。再生制御部25は、再生を指示された撮影データが記録部33内のどのメモリ領域に記録されているかによって、再生を指示された撮影データがイベント撮影データか非イベント撮影データかを判定してもよい。もしくは、再生制御部25は、再生を指示された撮影データに設定されているフラグ情報に基づいて、再生を指示された撮影データがイベント撮影データか非イベント撮影データかを判定してもよい。
再生制御部25は、ステップS12において、イベント撮影データの再生を指示されていると判定した場合、指示されたイベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力する(S13)。
再生制御部25は、ステップS12において、イベント撮影データの再生を指示されていない、言い換えると、非イベント撮影データの再生を指示されていると判定した場合、指示された非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力する(S14)。この場合、再生制御部25は、非イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力しない。
再生制御部25は、ステップS13もしくはステップS14の処理を実行した後に、イベント撮影データもしくは非イベント撮影データの再生を終了したか否かを判定する(S15)。再生制御部25は、イベント撮影データもしくは非イベント撮影データの再生を終了したと判定した場合、再生処理を終了する。再生制御部25は、イベント撮影データもしくは非イベント撮影データの再生を終了していないと判定した場合、再生を終了するまでステップS15の処理を繰り返す。
以上説明したように、実施の形態1にかかる記録装置10は、イベントが発生したタイミングを撮影期間に含む撮影データに関しては、映像データ及び音声データを再生することができる。また、記録装置10は、イベントが発生していない期間に撮影された撮影データに関しては、音声データを再生することなく、映像データのみを再生することができる。これにより、記録装置10は、交通事故等のイベントが発生した際の撮影データに関しては、映像データ及び音声データを含むため事故原因の究明等に役立てることができる。一方、記録装置10は、イベントが発生していない期間の撮影データに関しては、運転者の発話、もしくは運転者と同乗者との間の会話等を含む可能性のある音声データを再生しないことによって、運転者及び同乗者のプライバシーを保護することができる。
(実施の形態2)
続いて、図5を用いて実施の形態2にかかる記録装置40の構成例について説明する。記録装置40は、図1の記録装置10における制御部20の代わりに制御部41を有する。また、制御部41は、図1の制御部20に音量レベル取得部42が追加された構成である。記録装置40について、記録装置10と同じ構成については同じ符号を付しており、詳細な説明を省略する。以下に、記録装置40について、記録装置10と異なる構成に関して主に説明する。記録装置40も記録装置10と同様に、制御部41によって実現される構成要素を備える構成としてもよい。具体的には、記録装置40は、撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23、再生制御部25および音量レベル取得部42を備える。
音量レベル取得部42は、マイクロフォン32が生成した音声データから音量レベルに関する情報を取得する。音量レベル取得部42は、撮影データ取得部21が取得した音声データから音量レベルに関する情報を取得してもよい。音量レベルは、例えば、音声のボリュームを示す情報であってもよい。音量レベル取得部42は、音量レベルに関する情報を記録制御部23へ出力する。具体的には、音量レベルに関する情報には、音声データの識別情報が含まれてもよい。
図5においては、音量レベル取得部42が、マイクロフォン32と記録制御部23との間に配置されることを示しているが、音量レベル取得部42は、撮影データ取得部21と記録制御部23との間、または記録部33と再生制御部25との間に配置されてもよい。
記録制御部23は、イベント検出部22が検出したイベントに起因せずにバッファメモリ24に記憶された撮影データを記録部33へ記録する時は、撮影データを非イベント撮影データとして記録するとともに、音声データの音量レベルに関する情報も記録部33へ記録する。
再生制御部25は、イベント撮影データを再生する時は、イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力する。
再生制御部25は、非イベント撮影データを再生する時は、音声データの音量レベルに応じて、音声データを再生するか否かを判定する。例えば、再生制御部25は、通常会話レベルの音量と、通常会話レベルを超えた大声との間に音量レベルの閾値1を有する。つまり、閾値1は、通常会話レベルとそれ以上の音量レベルとを識別するために用いられる。通常会話レベルを超えた大声とは、例えば人間の叫び声もしくは怒鳴り声等であってもよい。
再生制御部25は、音量レベルが閾値1未満の場合、非イベント撮影データに含まれる音声データを再生しない。また、再生制御部25は、音声レベルが閾値1を超えている場合、イベント検出部22においてイベントの発生が検出されていない場合であっても、非イベント撮影データに含まれる音声データを再生する。
再生制御部25が閾値1を用いて非イベント撮影データに含まれる音声データを再生するか否かを決定することによって、運転者もしくは同乗者のプライバシーを保護することができる。つまり、非イベント撮影データに含まれる音声データが通常会話レベルの音量レベルを含む場合、音声データは再生されないため、運転者もしくは同乗者のプライバシーが保護される。また、センサ34においてイベントは検出されないが、通常会話レベルを超えた大声が検出されたことによって、車内において何らかの異常が発生していると想定される場合等に、再生制御部25は、非イベント撮影データに含まれる映像データとともに音声データを再生することができる。
また、再生制御部25は、通常会話レベルの音量と、通常会話レベルよりも低い音量との間に音量レベルの閾値2を有してもよい。つまり、閾値2は、通常会話レベルとそれ以下の音量レベルとを識別するために用いられる。通常会話レベルよりも低い音量とは、例えば、無音もしくは機械音等であってもよい。
再生制御部25は、音量レベルが閾値2を超えている場合、非イベント撮影データに含まれる音声データを再生しない。また、再生制御部25は、音声レベルが閾値2未満の場合、イベント検出部22においてイベントの発生が検出されていない場合であっても、非イベント撮影データに含まれる音声データを再生する。
再生制御部25が閾値2を用いて非イベント撮影データに含まれる音声データを再生するか否かを決定することによって、運転者もしくは同乗者のプライバシーを保護することができる。つまり、非イベント撮影データに含まれる音声データが通常会話レベルの音量レベルを含む場合、音声データは再生されないため、運転者もしくは同乗者のプライバシーが保護される。
さらに、運転者及び同乗者のプライバシーを暴露することにはならない程度の音声レベルである場合には、再生制御部25は、映像データ及び音声データを表示部35及びスピーカ36へ出力する。このような処理は、撮影データを再生するための通常の処理であるため、再生制御部25における処理負荷を抑えることができる。
また、再生制御部25は、閾値1及び2を用いて非イベント撮影データに含まれる音声データを再生するか否かを判定してもよい。例えば、再生制御部25は、音量レベルが、閾値1を超えている場合と、閾値2未満である場合との両方において、非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力する。また、表示部35は、音量レベルが閾値1未満かつ閾値2を超えている場合、非イベント撮影データに含まれる映像データのみを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力しない。
続いて、図6を用いて実施の形態2にかかる再生処理の流れについて説明する。ステップS21〜S25は、図4のステップS11〜S15と同様であるため詳細な説明を省略する。
再生制御部25は、ステップS22において非イベント撮影データの再生を指示されていると判定した場合、当該非イベント撮影データに含まれる音声データの音量レベルが閾値1未満か否かを判定する(S26)。
再生制御部25は、音量レベルが閾値1未満と判定した場合、非イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力せずに、映像データのみを表示部35へ出力する(S24)。再生制御部25は、音量レベルが閾値1を超えていると判定した場合、非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力する(S23)。
図6においては、ステップS26において、再生制御部25は、音量レベルが閾値1未満であるか否かを判定する処理を示しているが、音量レベルが閾値2未満であるか否かを判定する処理を実施してもよい。この場合、再生制御部25は、音量レベルが閾値2未満である場合、ステップS23の処理を実行し、音量レベルが閾値2を超えている場合、ステップS24の処理を実行する。
また、再生制御部25は、音量レベルが、閾値1未満かつ閾値2を超えているか否かを判定してもよい。この場合、再生制御部25は、音量レベルが閾値1未満かつ閾値2を超えている場合、ステップS24の処理を実行し、音量レベルが閾値1未満かつ閾値2を超えているとの条件を満たさない場合、ステップS23の処理を実行する。
以上説明したように、実施の形態2にかかる記録装置40は、イベントが発生したタイミングを撮影期間に含む撮影データに関しては、映像データ及び音声データを再生することができる。また、記録装置40は、イベントが発生していない期間に撮影された撮影データに関しては、通常会話レベルの音量レベルを有する音声データの再生を防止することができる。これにより、記録装置40は、運転者及び同乗者のプライバシーを保護することができる。一方、記録装置40は、イベントが発生していない期間に撮影された撮影データに関して、車内において異常が発生したと考えられる音量レベル、つまり通常会話レベル以上の音量レベルを有する音声データを再生することができる。これにより、記録装置40は、非イベント撮影データを車内において発生した何らかの異常の原因の究明に役立てることができる。
(実施の形態3)
続いて、図7を用いて実施の形態3にかかる記録装置50の構成例について説明する。記録装置50は、図1の記録装置10における制御部20の代わりに制御部51を有する。また、制御部51は、図1の制御部20に発話分析部52が追加された構成である。記録装置50について、記録装置10と同じ構成については同じ符号を付しており、詳細な説明を省略する。以下に、記録装置50について、記録装置10と異なる構成に関して主に説明する。記録装置50も記録装置10と同様に、制御部51によって実現される構成要素を備える構成としてもよい。具体的には、記録装置50は、撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23、再生制御部25および発話分析部52を備える。
発話分析部52は、マイクロフォン32が生成した音声データに発話が含まれているか否かを判定する。発話分析部52は、撮影データ取得部21が取得した音声データに発話が含まれているか否かを判定してもよい。発話には、運転者の独り言、運転者と同乗者との会話等が含まれる。発話分析部52は、撮影データ取得部21が取得した音声データに対して音声認識処理を行い、発話成分が含まれている音声を検出することで発話が含まれているか否かを判定する。音声認識処理は既存の音声認識処理を用いることができ、例えば、音声データから音響モデルに基づいた音素を抽出し、抽出した音素と言語モデルとの対比により発話成分であるか否かを判断する。発話以外の音声とは、例えば、機械音、車外の騒音等が含まれる。発話分析部52は、音声データとともに当該音声データに発話が含まれているか否かを示す情報をバッファメモリ24へ出力する。具体的には、発話が含まれているか否かを示す情報には、音声データの識別情報が含まれてもよい。もしくは、音声データに、発話が含まれているか否かを示す情報が含まれてもよい。
図7においては、発話分析部52が、マイクロフォン32と記録制御部23との間に配置されることを示しているが、発話分析部52は、撮影データ取得部21と記録制御部23との間、または記録部33と再生制御部25との間に配置されてもよい。
記録制御部23は、イベント検出部22が検出したイベントに起因せずにバッファメモリ24に記憶された撮影データを記録部33へ記録する時は、撮影データを非イベント撮影データとして記録するとともに、音声データに発話が含まれているか否かに関する情報も記録部33へ記録する。
再生制御部25は、イベント撮影データを再生する時は、イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力する。
再生制御部25は、非イベント撮影データを再生する時は、音声データに発話が含まれているか否かに応じて、音声データを再生するか否かを判定する。再生制御部25は、非イベント撮影データを再生する時に、音声データに発話が含まれている場合、音声データをスピーカ36へ出力することなく、映像データを表示部35へ出力する。
続いて、図8を用いて実施の形態3にかかる再生処理の流れについて説明する。ステップS31〜S35は、図4のステップS11〜S15と同様であるため詳細な説明を省略する。
再生制御部25は、ステップS32において非イベント撮影データの再生を指示されていると判定した場合、当該非イベント撮影データに含まれる音声データに発話が含まれているか否かを判定する(S36)。
再生制御部25は、発話が含まれていると判定した場合、非イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力せずに、映像データのみを表示部35へ出力する(S34)。再生制御部25は、発話が含まれていないと判定した場合、非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力する(S33)。
以上説明したように、実施の形態3にかかる記録装置50を用いることによって、音声データに発話が含まれているか否かを判定することができる。これにより、記録装置50は、プライバシーの保護の観点から最も再生されないことが望まれる発話を含む音声データを再生しないことができる。
(実施の形態4)
続いて、図9を用いて実施の形態4にかかる記録装置60の構成例について説明する。記録装置60は、図1の記録装置10における制御部20の代わりに制御部61を有する。さらに、記録装置60は、センサ65を有する。また、制御部61は、図1の制御部20に同乗者検出部62が追加された構成である。記録装置60について、記録装置10と同じ構成については同じ符号を付しており、詳細な説明を省略する。以下に、記録装置60について、記録装置10と異なる構成に関して主に説明する。記録装置60も記録装置10と同様に、制御部61によって実現される構成要素を備える構成としてもよい。具体的には、記録装置60は、撮影データ取得部21、イベント検出部22、記録制御部23、再生制御部25および同乗者検出部62を備える。
センサ65は、記録装置60が搭載された車両に運転者以外に同乗者が存在するか否かを検出するために用いられる。センサ65は、例えば、重量を検出するセンサであってもよい。センサ65は、運転席以外のシートに同乗者が座った際に同乗者の重量を検出してもよい。もしくは、センサ65は、シートベルト着用を検出するセンサや、運転席以外のドアが開けられたこともしくは閉じられたことを検出するセンサであってもよい。
センサ65は、運転席以外のシートにおける重量もしくは運転席以外のドアの開閉等により同乗者の存在を検出した場合、検出結果を同乗者検出部62へ出力する。センサ65は、所定のケーブル等を用いて直接接続されてもよく、車内ネットワークであるCANを介して接続されてもよい。
同乗者検出部62は、センサ65から検出結果を受け取ると、記録装置60が搭載された車両に運転者以外の同乗者が存在することを示す情報を記録制御部23へ出力する。同乗者検出部62は、同乗者が存在することを検出した後、同乗者が存在する間、定期的に同乗者が存在することを示す情報を記録制御部23へ出力してもよい。定期的にとは、例えば、図2において説明したD−4〜D+2の撮影データの撮影期間よりも短い周期である。このように同乗者検出部62が定期的に、同乗者が存在することを示す情報を記録制御部23へ出力することによって、長時間の間同乗者が存在している場合であっても、図2において説明したD−4〜D+2のそれぞれの撮影データの撮影期間に同乗者が存在したか否かを示すことができる。
記録制御部23は、イベント検出部22が検出したイベントに起因せずにバッファメモリ24に記憶された撮影データを記録部33へ記録する時は、撮影データを非イベント撮影データとして記録するとともに、同乗者が存在するか否かに関する情報も記録部33へ記録する。
再生制御部25は、イベント撮影データを再生する時は、イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力する。
再生制御部25は、非イベント撮影データを再生する時は、記録装置60が搭載された車両に同乗者が存在するか否かに応じて、音声データを再生するか否かを判定する。再生制御部25は、同乗者が存在する際に取得された非イベント撮影データを再生する時、音声データをスピーカ36へ出力することなく、映像データを表示部35へ出力する。
続いて、図10を用いて実施の形態4にかかる再生処理の流れについて説明する。ステップS41〜S45は、図4のステップS11〜S15と同様であるため詳細な説明を省略する。
再生制御部25は、ステップS42において非イベント撮影データの再生を指示されていると判定した場合、当該非イベント撮影データが取得された際に同乗者が存在していたか否かを判定する(S46)。
再生制御部25は、同乗者が存在していたと判定した場合、非イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ36へ出力せずに、映像データのみを表示部35へ出力する(S44)。再生制御部25は、同業者が存在していなかったと判定した場合、非イベント撮影データに含まれる映像データを表示部35へ出力し、音声データをスピーカ36へ出力する(S43)。
以上説明したように、実施の形態4にかかる記録装置60を用いることによって、再生を要望されている非イベント撮影データを取得した際に、同乗者が存在したか否かを判定することができる。これにより、記録装置60は、プライバシーの保護の観点から同乗者との会話が発生する可能性のある状況での音声データを再生しないことができる。
(実施の形態5)
続いて、図11を用いて実施の形態5にかかる再生装置70の構成例について説明する。再生装置70は、実施の形態1乃至4までに説明した記録装置10、記録装置40、記録装置50、及び記録装置60(以下、記録装置10等と称する)において記録部33に記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを再生する装置である。
例えば、記録装置10等は、記録部33に記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを、光ディスクもしくはカード型記録媒体等の持ち運び可能な記録媒体に記録する。持ち運び可能な記録媒体は、イベント撮影データを記録するメモリ領域と、非イベント撮影データを記録するメモリ領域とが分けられていてもよい。この場合、記録装置10は、記録部33に記録されているイベント撮影データを、持ち運び可能な記録媒体のイベント撮影データを記録するメモリ領域に記録する。また、記録装置10は、記録部33に記録されている非イベント撮影データを、持ち運び可能な記録媒体の非イベント撮影データを記録するメモリ領域に記録する。
もしくは、記録部33に記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データにイベント撮影データ及び非イベント撮影データを識別するフラグ情報が設定されているとする。この場合、持ち運び可能な記録媒体内のメモリ領域がイベント撮影データを記録するメモリ領域と、非イベント撮影データを記録するメモリ領域とに分けられていなくてもよい。
再生装置70は、記録媒体に記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを再生する。再生装置70は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。例えば、再生装置70は、携帯電話端末、スマートフォン端末、もしくはパーソナルコンピュータ等であってもよい。さらに、再生装置70は、ビデオカメラ、デジタルカメラ、家庭用もしくは業務用の録画再生装置等であってもよい。
ここで、再生装置70の構成例について説明する。再生装置70は、データ読取部71、再生制御部72、表示部73、及びスピーカ74を有している。表示部73は、記録装置10等の表示部35と同様であり、スピーカ74は、記録装置10等のスピーカ36と同様であるため詳細な説明を省略する。データ読取部71及び再生制御部72は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、データ読取部71及び再生制御部72は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
データ読取部71は、持ち運び可能な記録媒体に記録されたデータを読み取り、読み取ったデータを復号する。データ読取部71は、復号したデータを再生制御部72へ出力する。再生制御部72は、イベント撮影データを再生する場合には、当該イベント撮影データに含まれる映像データを表示部73へ出力し、音声データをスピーカ74へ出力する。
データ読取部71は、イベント撮影データを記録するメモリ領域からデータを読み取った場合、復号したデータとともに、イベント撮影データであることを示す情報を再生制御部72へ出力する。データ読取部71は、非イベント撮影データを記録するメモリ領域からデータを読み取った場合、復号したデータとともに、非イベント撮影データであることを示す情報を再生制御部72へ出力する。
持ち運び可能な記録媒体に、イベント撮影データ及び非イベント撮影データを識別するフラグ情報を含むデータが記録されている場合、データ読取部71が復号したデータにも、イベント撮影データ及び非イベント撮影データを識別するフラグ情報が含まれる。
再生制御部72は、非イベント撮影データを再生する場合には、当該イベント撮影データに含まれる音声データをスピーカ74へ出力することなく、映像データを表示部73へ出力する。
再生制御部72は、具体的には、図4、図6、図8、及び図10において説明した再生処理を実行してもよい。
以上説明したように、図11の再生装置は、記録装置10等において記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを再生することができる。言い換えると、ユーザは、記録装置10等において記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを、記録装置10等以外の装置である再生装置70において再生することができる。これより、ユーザは、記録装置10等において記録されたイベント撮影データ及び非イベント撮影データを、記録装置10において再生する必要がなくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。