JP2019068400A - 音声検出システム及びその動作条件の設定方法 - Google Patents

音声検出システム及びその動作条件の設定方法 Download PDF

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智 酒井
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Abstract

【課題】音声出力手段から音声が適切に出力されたか否かを比較的確実に検出できる。【解決手段】警報送信装置10から警報発生装置20へと電気信号線31を通じて警報音を示す音声送信信号Seが送信される。警報発生装置20のスピーカ22からは警報音が出力される。出力された警報音は、マイク23によって取得され、マイク23から増幅部24へと音声取得信号が出力される。増幅部24によって増幅された音声取得信号は、EO変換部25によって光信号である検出信号Soに変換され、光信号線32を通じて警報送信装置10へと送信される。警報送信装置10において、OE変換部13によって検出信号Soから変換された電気信号に基づき、検出部14が音声の検出結果を出力する。電力抽出部21は、音声送信信号Seから電力を抽出し、増幅部24に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、音声検出システム及びその動作条件の設定方法に関する。
従来、受信した音声信号に対応する音声をスピーカから発生させる装置がある。かかる装置の一例として、特許文献1のように、ダムの下流に設置され、ダムからの水の放流に関する警報を発する放流警報装置を設けることがある。
特開2010−165279号公報
スピーカから適切に音声が発生したか否かを検出するため、特許文献1では、スピーカのインピーダンスが測定される。しかしながら、これだけでは、スピーカ(音声出力手段)から音声が適切に出力されたか否かが確実に検出されるとは限らない。
本発明の目的は、音声出力手段から音声が適切に出力されたか否かを比較的確実に検出できる音声検出システム及びその動作条件の設定方法を提供することにある。
本発明の音声検出システムは、可聴域内である第1の周波数帯域の音を示す電気信号である第1の信号と前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域の音を示す電気信号である第2の信号とを合成することで音声送信信号を生成すると共に、生成した音声送信信号を送信する音声送信手段と、前記音声送信手段から送信された前記音声送信信号に対応する音声を出力する音声出力手段と、前記音声出力手段が出力させた音声を取得すると共に、取得した音声に関する電気信号である音声取得信号を生成する音声取得手段と、前記音声取得手段が生成した前記音声取得信号を処理する信号処理手段と、前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路上に設けられ、前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出すと共に、取り出した信号から得られる電力を前記信号処理手段における処理用の電力として前記信号処理手段に供給する電力抽出手段と、前記信号処理手段が前記音声取得信号を処理することで生成された信号である処理信号に基づいて前記音声出力手段から音声が適切に出力されたか否かを検出する検出手段と、を備えている。
本発明の音声検出システムによると、音声出力手段が出力させた音声を音声取得手段が取得して生成した音声取得信号に基づいて音声出力手段から音声が適切に出力されたか否かを検出する。したがって、音声出力手段が適切に音声を出力したか否かが比較的確実に検出される。また、信号処理手段が検出手段における検出のために音声取得信号に処理を施す。信号処理手段には音声送信信号から抽出された電力が供給される。つまり、信号処理手段における音声検出のための処理に音声送信信号から抽出された電力が用いられる。このため、音声検出のための電力を外部から供給する必要性が低いシステムが実現する。
さらに、本発明においては、音声送信信号から電力が抽出される際に、可聴域の音声に対応する第1の信号から電力が抽出されるのではなく、第2の信号から電力が抽出される。第1の信号は、可聴域の音声に対応する信号であることから、信号の振幅が音声の内容に応じて時間的に変動する。このため、仮に、第1の信号から抽出された電力が信号処理手段に供給されたとすると、例えば、信号処理に応じた所望の電力が供給されないおそれがある。これに対し、第2の信号は、可聴域内である第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域の音を示す信号である。このため、第2の信号は、可聴域の音声の内容に関わらず、信号の内容を自由に調整することができる。つまり、信号処理に応じた所望の電力が供給できるように信号の内容を任意に調整することが可能である。したがって、第2の信号から電力が抽出される本発明においては、信号処理に応じて所望の電力が適切に供給されやすい。
また、本発明においては、前記電力抽出手段が、前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出す第1のフィルタ回路と、前記第1のフィルタ回路が取り出した信号を整流する整流回路と、前記整流回路から出力される電流から高周波成分を取り除く第2のフィルタ回路とを有していてもよい、これによると、第1のフィルタ回路により音声送信信号から取り出された第2の信号が、整流回路によって整流される。さらに、整流回路によって整流された電流から第2のフィルタ回路によって高周波成分(リップル)が取り除かれる。したがって、信号処理手段への電力供給が安定しやすい。
また、本発明においては、前記音声送信手段が、前記音声送信信号を増幅する増幅器を有し、前記第2の周波数帯域が、前記増幅器が増幅可能な周波数帯域内である一方で、前記音声出力手段が出力可能な周波数帯域外であることが好ましい。これによると、第2の周波数帯域が音声送信手段による増幅可能な範囲内であることから、第2の信号に対応する電力供給用の信号成分が適切に増幅されて音声出力手段へと送信される。一方、第2の周波数帯域が音声出力手段の出力可能な範囲外であることから、第2の周波数帯域の音が音声出力手段から発生しない。したがって、仮に、第2の周波数帯域の音が発生した場合に動物等に対する環境被害等が発生するおそれがあったとしても、第2の周波数帯域に対応する音が発生しないので、かかる環境被害等が回避される。
また、本発明においては、前記電力抽出手段が、前記伝送経路に並列に接続されたコンデンサを有し、当該コンデンサを通じて前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出してもよい。これによると、コンデンサを用いて音声送信信号から適切に電力を抽出できる。
また、本発明においては、前記電力抽出手段が、前記伝送経路に設けられた一次コイルと、前記一次コイルが発生させた磁界の変化に応じて誘導起電力を発生させる二次コイルと、を有し、前記二次コイルが発生させた誘導起電力によって前記音声送信信号から電力を抽出してもよい。これによると、一次コイル及び二次コイルを用いた電磁誘導によって音声送信信号から適切に電力を抽出できる。
また、本発明においては、前記信号処理手段が、前記音声取得手段が生成した前記音声取得信号を増幅してもよい。これによると、音声が適切に出力されたか否かが増幅された音声取得信号に基づいて検出される。このため、検出結果がより適切になる。
また、本発明においては、前記処理信号が、前記信号処理手段から光通信方式による信号伝送を介して前記検出手段に送信されることが好ましい。本発明においては、信号処理手段への供給用の電力が第2の信号から抽出される。仮に、信号処理手段において大きな電力が必要であり、そのために第2の信号の電力を大きく設定する必要があるとすると、信号全体の電力の大きさには限度があることから、第1の信号の電力が十分確保できないおそれがある。これに対し、光通信方式においては、電気通信と比べて信号が減衰しにくい。このため、信号処理手段における信号の増幅度がそれほど大きくなくてよい。つまり、信号処理手段における処理に電力がそれほど必要でない。よって、第2の信号の電力を大きく設定する必要が小さく、したがって第1の信号の電力が十分確保できなくなるおそれも小さくなる。
また、本発明においては、前記音声取得信号が、取得された音声を示すアナログ電気信号であり、前記信号処理手段が、前記アナログ電気信号を前記取得された音声を示すデジタル信号に変換してもよい。これによると、音声取得信号がデジタル信号に変換されるので、音声検出のための各種のデジタル処理を処理信号に施すことが可能となる。
また、本発明においては、複数の前記音声出力手段が設けられており、前記信号処理手段が、前記複数の音声出力手段が出力させた音声を示す電気信号における互いに異なる周波数帯域の成分のそれぞれを取得し、前記検出手段が、前記成分のそれぞれに基づいて前記音声出力手段から適切に音声が出力されたか否かを検出してもよい。これによると、音声が適切に出力されたか否かが音声出力手段ごとに検出される。
また、本発明の別の観点による上記音声検出システムの動作条件の設定方法は、前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路の抵抗値及び前記音声出力手段のインピーダンス値の合計と前記音声出力手段における所望の出力電力値とに少なくとも基づいて、前記音声送信手段が送信する前記音声送信信号の出力電圧値を設定する。これによると、音声出力手段において所望の出力電力を確保できる。
また、本発明においては、前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路に断線が発生しているか否かを検出する断線検出手段をさらに備えていることが好ましい。これによると、断線による感電等のリスクを下げることができる。
本発明の一参考形態である第1の参考形態の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の別の一参考形態である第2の参考形態の概略構成を示す機能ブロック図である。 第1の参考形態の変形例を示す回路図である。 本発明の一実施形態の概略構成を示す機能ブロック図である。 図4の電力抽出部の一構成例を示す回路図である。 図4の電力抽出部の別の構成例を示す回路図である。
本発明の一参考形態である第1の参考形態に係る放流警報システム1について図1を参照しつつ説明する。放流警報システム1は、河川に設置されたダムから貯留された水が放流される際に、放流による河川の水位の上昇等をダムの下流域に警告するための警報音を発生させるシステムである。放流警報システム1は、ダムの近くに設置された警報送信装置10(音声送信手段)、ダムから離隔した下流域に設置された警報発生装置20、警報送信装置10からの電気信号を警報発生装置20に伝送する電気信号線31、及び、警報発生装置20からの光信号を警報送信装置10に伝送する光信号線32を有している。ダムの下流域の複数地点において警報音を発生させる場合には、これらの構成が複数組設けられ、各地点に警報発生装置20が配置される。電気信号線31は電気信号を伝送する導体の信号線を含んでいる。光信号線32は光信号を伝送する光ファイバーケーブルからなる。警報送信装置10は、警報音に応じた電気信号である音声送信信号Seを生成し、電気信号線31を通じて警報発生装置20へと送信する。警報発生装置20は、音声送信信号Seに応じた警報音を発生させる。警報発生装置20においては、後述の通り、警報音が適切に出力されたか否かを検出するための光信号である検出信号Soが生成される。光信号線32は、警報発生装置20から警報送信装置10へと検出信号Soを伝送する。
以下、警報送信装置10及び警報発生装置20の構成について詳細に説明する。警報送信装置10は、図1に示すように、音声信号生成部11、昇圧部12、OE変換部13及び検出部14(検出手段)を含んでいる。警報送信装置10の少なくとも一部は、コンピュータを用いて構築されている。コンピュータには、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)が用いられる。PLCは、以下に示す音声信号生成部11及び検出部14等における各種の機能を実現するようにプログラムされている。
音声信号生成部11は、警報音を示す音声データに基づいて音声に対応するアナログ電気信号である音声送信信号Seを生成する。音声信号生成部11は、音声送信信号Seを増幅する増幅回路を有しており、この増幅回路によって増幅された音声送信信号Seを昇圧部12へと出力する。昇圧部12は、音声信号生成部11が生成した音声送信信号Seをトランスによって所定の電圧まで昇圧する。所定の電圧は、後述のスピーカ22において所望の出力電力(例えば、定格電力)で音声を発生させることができるように設定されている。その設定方法については後述する。昇圧された音声送信信号Seは、電気信号線31を通じて警報発生装置20へと送信される。OE変換部13は、光信号線32を通じて警報発生装置20から送信された検出信号Soを、その検出信号Soに応じた電気信号に変換する。検出部14は、OE変換部13が生成した電気信号に基づいてスピーカ22から音声が適切に出力されたか否かを示す検出結果を表示部(発光ダイオード(LED)、ディスプレイ等)に出力させる。例えば、検出部14は、検出信号Soが示す音声の振幅が所定の大きさを超えた場合に警報音が適切に出力されたと判定する。そして、警報音が適切に出力されたことを示すLED点灯がなされる。あるいは、その判定結果がディスプレイに表示されてもよいし、検出信号Soが示す音声の波形のグラフがディスプレイに表示されてもよい。または、検出結果を示す音声がスピーカから出力されてもよい。
警報発生装置20は、電力抽出部21(電力抽出手段)、スピーカ22(音声出力手段)、マイク23(音声取得手段)、増幅部24(信号処理手段)、EO変換部25及び電力供給線26を有している。電気信号線31を通じて警報送信装置10から送信された音声送信信号Seは、電力抽出部21を経由してスピーカ22へと到達する。スピーカ22は、到達した音声送信信号Seに応じた警報音Pを発生させる。スピーカ22としては、いわゆるハイインピーダンス仕様のスピーカが用いられている。ハイインピーダンス仕様のスピーカが用いられると、一般に、スピーカへの信号伝送の距離が大きい場合であっても、伝送経路における信号の損失が比較的小さい。このため、伝送経路の途中やスピーカの近くにおいて信号を増幅する必要性が低くなる。本参考形態においては、警報送信装置10からスピーカ22までの信号の伝送経路及びスピーカ22のいずれにおいても、音声送信信号Seを増幅しない。マイク23は、スピーカ22から出力された警報音Pを取得できる位置に設置されている。マイク23は、取得した音声に応じたアナログ電気信号である音声取得信号を生成し、増幅部24へと出力する。増幅部24は、マイク23からの音声取得信号を増幅し、EO変換部25へと出力する。EO変換部25は、増幅部24によって増幅された音声取得信号(処理信号)を、その音声取得信号に応じた光信号である検出信号Soに変換する。EO変換部25によって生成された検出信号Soは、光信号線32を通じて警報送信装置10へと送信される。
ところで、警報発生装置20は河川の流域に設置されるため、人家から離れた場所に設置されることも多い。そのような場所では、既存の給電設備から警報発生装置20への電力供給が困難となるおそれがある。そこで、本参考形態は、警報音Pの検出のための電力を外部電源から供給しなくてもよいように、警報発生装置20が電力抽出部21及び電力供給線26を有している。電力抽出部21は、電気信号線31及びスピーカ22と接続された一次コイルと、電力供給線26と接続された二次コイルとを有するトランスを含んでいる。一次コイルは、電気信号線31からの音声送信信号Seをスピーカ22へと伝送する配線の途中に挿入されている。この配線を通じて電気信号線31からスピーカ22へと音声送信信号Seが送信されると、配線の途中に設けられた一次コイルに音声送信信号Seの送信による電流が流れる。一次コイルに電流が流れるとその周囲の磁界が変化し、その磁界中に配置された二次コイルに誘導起電力が発生する。電力抽出部21は、二次コイルの誘導起電力を電源として、電力供給線26を通じて増幅部24へと電力供給する。一次コイル及び二次コイルの巻き数等は、スピーカ22へと到達した音声送信信号Seの強度が、スピーカ22において所望の出力電力で警報音Pが発生するのを妨げない大きさになるように調整されている。つまり、電力抽出部21が音声送信信号Seから抽出する電力は、スピーカ22からの警報音Pの発生を妨げない程度に抑えられている
以下、警報送信装置10の昇圧部12における所定の電圧の設定方法について説明する。上記の通り、スピーカ22にはハイインピーダンス仕様のものが採用されている。ハイインピーダンス仕様のスピーカには100V又は70Vの定電圧で信号伝送することが標準的であり、スピーカのインピーダンスも規格によって決まっている場合が多い。例えば、ハイインピーダンス仕様の定格100Wのスピーカのインピーダンスは100Ωである。一方、警報送信装置10がダム近くに設置されるのに対し、警報発生装置20はダムから遠く離れた場所に設置される。この場合、警報送信装置10から警報発生装置20までの伝送経路の抵抗がかなり大きくなる。例えば、電気信号線31として100m当たり2Ωの抵抗を有する電線が用いられ、警報送信装置10から警報発生装置20までの距離が10kmであるとする。この場合、電気信号線31の抵抗は200Ωとなる。そうすると、ハイインピーダンス仕様の標準的方式に従った信号伝送、例えば、100Vの定電圧による信号伝送の場合、定格100W/100Ωのスピーカでは、100V*100V/(200Ω+100Ω)≒33Wまでの出力しか出せないことになる。かかる事情により、従来、ハイインピーダンス仕様が採用されていても、信号増幅による補償等が見込めない場合には、1km程度の伝送距離が限度とされている。それを超える距離の伝送の場合には、伝送経路の中途やスピーカにおいて信号の増幅が必要となってくる。
そこで、本参考形態においては、信号伝送の電圧を標準的方式に従った定電圧にするのではなく、伝送経路の抵抗値を考慮しつつ、スピーカ22における所望の出力電力に応じて設定する。具体的には、上記のように伝送経路の抵抗が200Ω、定格100W/100Ωのスピーカで所望の出力電力が100Wである場合、昇圧部12において所定の電圧を173Vとする。これによると、スピーカ22の出力電力は、173V*173V/(200Ω+100Ω)≒100Wとなる。なお、この設定方法は、伝送経路において電気信号線31以外の回路等のインピーダンスが無視できる場合に適用される。例えば、電力抽出部21のインピーダンスが電気信号線31の抵抗及びスピーカ22のインピーダンスより十分小さく、無視できる場合に適用される。一方、電力抽出部21等の伝送経路上のその他回路のインピーダンスが無視できない場合には、それらのインピーダンスも含めて上記同様にスピーカ22の出力電力が所望の値になるように昇圧部12における所定の電圧が設定されればよい。
以上説明した第1の参考形態によると、警報送信装置10において、検出信号Soに基づいて警報音の検出が行われ、その検出結果がディスプレイ等に表示される。よって、スピーカ22から警報音が適切に出力されたか否かがディスプレイの表示等に基づいて確かめられる。検出信号Soは、スピーカ22からの音声を直接マイク23が取得した結果である音声取得信号に基づいて生成される。したがって、スピーカ22から適切に音声を出力されたか否かが比較的確実に検出される。
一方、検出信号Soは、警報発生装置20において、増幅部24によって増幅された音声取得信号が光信号に変換されたものである。このため、警報音の検出のためには増幅部24への電力供給が必要となるが、増幅部24には、スピーカ22に送信される音声送信信号Se自体から電力抽出部21によって抽出された電力が供給される。これにより、外部電源から電力が供給されなくても、電力抽出部21が音声送信信号Seから抽出する電力によって増幅部24が適切に音声取得信号を増幅する。このように、音声検出のための電力を外部電源に求める必要がなくなっている。
また、電力抽出部21が音声送信信号Seから抽出する電力は、上記の通り、スピーカ22からの警報音の発生を妨げない程度に抑えられている。増幅部24に供給される電力が十分でないと、警報送信装置10へと検出信号Soを送信するのに必要な増幅度が確保されないおそれがある。これに対し、本参考形態は、光信号である検出信号Soを警報送信装置10へと送信する構成を採用している。つまり、増幅部24によって増幅された音声取得信号は、EO変換部25において光信号である検出信号Soに変換され、その検出信号Soが光信号線32によって警報送信装置10へと送信される。光信号線32においては、電気信号線31と比べて信号が減衰しにくい。このため、増幅部24において増幅度はそれほど大きくなくてよい。つまり、スピーカ22からの警報音Pの出力を妨げない程度に音声送信信号Seから抽出される電力でも、音声検出に十分な増幅用の電力が賄われやすい。よって、警報送信装置10へと検出信号Soを送信するのに必要な増幅度が確保されやすく、警報送信装置10において検出信号Soに基づいて警報音が適切に検出される。
また、本参考形態においては、スピーカ22への信号伝送の電圧が、ハイインピーダンス仕様の標準的方式に従って設定されるのではなく、スピーカ22における所望の出力電力に応じて設定されている。これにより、スピーカ22までの伝送経路やスピーカ22において音声送信信号Seを増幅しなくても、スピーカ22において所望の出力電力で警報音が発生する。つまり、スピーカ22への信号伝送のための電力を外部電源から供給する必要もない。このように、本参考形態は、音声検出及びスピーカ22への信号伝送のいずれのためにも外部電源から警報発生装置20に電力を供給しない。これによって、警報発生装置20に外部電源から一切電力を供給しない構成が可能となっている。
なお、本参考形態においては、スピーカ22から出力される音声が十分大きく、マイク23によって生成される音声取得信号のSN比が十分高い場合には、増幅部24が設けられていなくてもよい。この場合、増幅のための電力を必要としないため、電力抽出部21も不要である。これにより、音声取得信号が増幅されることなく、EO変換部25によって検出信号Soに変換されて警報送信装置10に送信される。音声取得信号の処理に電力が用いられないため、警報発生装置20全体として外部から電力を供給する必要性がさらに低くなる。
本発明の別の一参考形態である第2の参考形態に係るスピーカシステム2について図2を参照しつつ説明する。スピーカシステム2は、複数のPA(Public Address)機器からなるPAシステム等に適用される。なお、第2の参考形態の構成は第1の参考形態の構成と共通点が多い。このため、共通の構成には同じ符号を付すと共に、その説明を適宜省略する。
スピーカシステム2は、音声送信部41(音声送信手段)、電力抽出部21、電気信号線31及び31x〜31z、スピーカ42x〜42z(音声発生手段)、マイク23、AD変換部43(信号処理手段)、分析部44並びに検出部45(検出手段)を有している。スピーカシステム2においては、全ての信号が電気信号線によって送信される。スピーカシステム2の少なくとも一部は、コンピュータを用いて構築されている。コンピュータにおいてハードウェアがソフトウェアに従って演算処理、入出力処理等の各種の情報処理を実行することにより、分析部44及び検出部45等における各種の機能が実現される。なお、分析部44の機能を実現するハードウェアは、消費電力がなるべく小さいものが用いられるとよい。例えば、低消費電力仕様のCPUが用いられてもよい。音声送信部41は、音声を示す音声送信信号Seを生成する。音声送信信号Seは、電気信号線31及び31x〜31zを通じてスピーカ42x〜42zへと送信される。スピーカ42x〜42zは、同じ音声送信信号に対して互いに異なる周波数特性を有する音声を出力する。例えば、スピーカ42xからの出力は低音の周波数帯域の音声を主とするウーハーの特性を有し、スピーカ42yからの出力は高温の周波数帯域の音声を主とするツイーターの特性を有し、スピーカ42zからの出力は高音と低音の中間の周波数帯域の音声を主とするミッドバスの特性を有している。電力抽出部21は電気信号線31と電気信号線31x〜31zとの間に挿入されている。電力抽出部21は、音声送信部41から電気信号線31を通じて送信された信号Seから電力を抽出し、電力供給線26を通じてAD変換部43へと供給する。AD変換部43は電力抽出部21から供給される電力によって動作し、外部電源からの電力供給は受けない。
スピーカ42x〜42zが音声送信信号Seに応じた音声Px〜Pzを発すると、マイク23は、音声Px〜Pzが重複した音声を取得し、取得した音声に応じたアナログ電気信号である音声取得信号を生成する。音声取得信号はAD変換部43に入力される。AD変換部43は、音声取得信号を、その信号に対応するデジタル電気信号に変換して分析部44に出力する。分析部44は、AD変換部43から入力されたデジタル電気信号に周波数分析を施す。分析部44は、デジタル電気信号にフィルタ処理を施すことで、デジタル電気信号が示す音声から複数の周波数帯域の成分をそれぞれ取り出す。この複数の周波数帯域は、スピーカ42x〜42zに応じて互いに異なる帯域である。そして、分析部44は、各周波数帯域の成分が正常な状態であるか否かを判定する。これにより、分析部44は、スピーカ42x〜42zから音声Px〜Pzが適切に出力されたか否かをスピーカごとに検出する。各周波数帯域の成分が適切な状態であるか否かは、例えば、ディープラーニング等の機械学習による学習済みのニューラルネットワークに実行させてもよい。ニューラルネットワークは、様々な音声、音楽等をスピーカ42x〜42zから出力させた際の音声Px〜Pzにおける各周波数帯域の成分について、その波形が適切か否かを判定できるようになるまで学習させてある。あるいは、分析部44が各周波数帯域に関して適切な波形を複数パターン保持しており、これらの波形パターンと各周波数帯域の成分との比較に基づいて判定してもよい。検出部45は、分析部44による検出結果をディスプレイ等に出力させる。例えば、スピーカ42x〜42zのそれぞれについて適切に音声を出力したか否かを示す文字や画像がディスプレイ上に表示されてもよい。
なお、スピーカ42x〜42zから音声が適切に出力されたか否かの検出は、音声送信信号の生成に係る機器や、音声送信信号のスピーカへの伝送経路上に設けられた各種の機器に故障が発生していないかどうかの検出を含んでいてもよい。例えば、この検出は、音声中の特定の周波数帯域に通常の音声出力では発生しない成分が含まれているか否かを判定することによりなされてもよい。
以上説明した第2の参考形態によると、デジタル電気信号から取り出された複数の周波数帯域の成分に基づいて、スピーカ42x〜42zから音声が適切に出力されたか否かがスピーカごとに検出される。音声検出の基となるデジタル電気信号は、AD変換部43によって音声取得信号から変換された信号である。そして、このAD変換部43に電力抽出部21から電力が供給されることによって、外部電源からの電力供給を受けずに信号のデジタル変換処理が適切に実行される。このように、第2の参考形態では、外部電源からの電力供給に頼らずに実行されるデジタル変換処理によって音声検出が適切になされる。なお、電力抽出部21からの電力がAD変換部43のみならず、分析部44にも供給されてもよい。
なお、第2の参考形態においては、スピーカ42x〜42zに送信される音声送信信号に音声検出用のパイロット信号が挿入されてもよい。音声送信信号は、スピーカごとに異なる周波数帯域にパイロット信号が挿入されつつ、スピーカ42x〜42zに個別に送信される。そして、分析部44が各周波数帯域の成分においてパイロット信号の状態を確認することで、スピーカ42x〜42zから音声が適切に出力されたか否かがスピーカごとに検出されてもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る放流警報システム100について、図4〜図6を参照しつつ説明する。放流警報システム100は、上述の第1の参考形態と同様、河川に設置されたダムから貯留された水が放流される際に、放流による河川の水位の上昇等をダムの下流域に警告するための警報音を発生させるシステムである。本実施形態の構成は第1の参考形態の構成と共通点が多い。このため、共通の構成には同じ符号を付すと共に、その説明を適宜省略する。放流警報システム100は、第1の参考形態における警報送信装置10及び警報発生装置20の代わりに、警報送信装置110(音声送信手段)及び警報発生装置120を設けたものである。
警報送信装置110は、図4に示すように、音声信号生成部111、昇圧部12、OE変換部13、検出部114及びスピーカ118を含んでいる。これらのうち、音声信号生成部111、検出部114及びスピーカ118は、第1の参考形態における音声信号生成部11及び検出部14の代わりに設けられている構成である。音声信号生成部111は、可聴域信号生成部115、電源用信号生成部116及び合成・増幅部117を有している。可聴域信号生成部115は、警報音を示す音声データに基づいて可聴域内の周波数帯域(第1の周波数帯域)の音に対応するアナログ電気信号(以下、「可聴域信号」という)を生成する。可聴域とは、ヒトが聴き取ることができる周波数帯域をいう。具体的には、可聴域の下限は20Hz程度、上限は15000Hz〜20000Hz程度である。電源用信号生成部116は、可聴域外の特定の周波数帯域(第2の周波数帯域;以下、「電源用帯域」という)の音に主に対応する電源用のアナログ電気信号(以下、「電源用信号」という)を生成する。電源用帯域は、15000Hz以上、好ましくは20000Hz以上の帯域である。電源用信号は電源用帯域の音に対応する、振幅及び周波数が一定の、つまり、振幅及び周波数が時間的に変動しない正弦波の信号からなる。合成・増幅部117は、可聴域信号生成部115が生成した可聴域信号と電源用信号生成部116が生成した電源用信号とを合成する。これにより、可聴域の音及び電源用帯域の音の両方が重畳した音に対応する音声送信信号Seが生成される。また、合成・増幅部117は、可聴域及び電源用帯域の両方について信号を増幅して出力可能な増幅器を備えている。これにより、合成・増幅部117は、音声送信信号Seを増幅して昇圧部12へと出力する。昇圧部12は、第1の参考形態同様、合成・増幅部117からの音声送信信号Seをトランスによって所定の電圧まで昇圧する。昇圧された音声送信信号Seは、電気信号線31を通じて警報発生装置120へと送信される。
OE変換部13は、光信号線32を通じて警報発生装置120から送信された検出信号Soを、その検出信号Soに応じた電気信号に変換する。検出部114は、検出部14と同様、OE変換部13が生成した電気信号に基づいてスピーカ22から音声が適切に出力されたか否かを示す検出結果を表示部に出力させる。また、検出部114にはスピーカ118が接続されている。検出部114は、OE変換部13からの電気信号をスピーカ118に出力する。スピーカ118は、入力された電気信号に応じた音声を出力する。なお、検出部114及びスピーカ118は、本発明における検出手段を構成する。
警報発生装置120は、電力抽出部121(電力抽出手段)、スピーカ22(音声出力手段)、マイク23(音声取得手段)、増幅部24(信号処理手段)、EO変換部25及び電力供給線26を有している。電気信号線31を通じて警報送信装置110から送信された音声送信信号Seは、電力抽出部121を経由してスピーカ22へと到達する。スピーカ22は、到達した音声送信信号Seに応じた警報音Pを発生させる。スピーカ22は、可聴域の音は出力可能であるが、電源用帯域の音は出力しない周波数特性を有している。このため、警報音Pは、可聴域信号に対応する音を含むが、電源用帯域の音は含まない。したがって、電源用帯域の音によって警報音Pが耳障りになることがなく、また、電源用帯域のような高周波帯域の音によるヒト以外の動物等への環境被害が発生しにくい。
マイク23は、スピーカ22から出力された警報音Pを取得し、取得した音声に応じたアナログ電気信号である音声取得信号を生成する。増幅部24は、マイク23が生成した音声取得信号を所定の増幅率で増幅し、EO変換部25へと出力する。EO変換部25は、増幅部24によって増幅された音声取得信号(処理信号)を、その音声取得信号に応じた光信号である検出信号Soに変換する。EO変換部25によって生成された検出信号Soは、光信号線32を通じて警報送信装置110へと送信される。
電力抽出部121は、音声送信信号Seから電力を抽出すると共に、抽出した電力を、音声取得信号の増幅用の電源電力として電力供給線26を通じて増幅部24に供給する。電力抽出部121は、抽出回路126、整流回路128及び低域通過フィルタ129(第2のフィルタ回路)を有している。抽出回路126は、電気信号線31からの音声送信信号Seをスピーカ22へと伝送する配線の途中に設けられている。
抽出回路126は、音声送信信号Seから電源用帯域の成分を取り出す回路である。抽出回路126は、図5に示すようにトランスを用いて構成されてもよいし、図6に示すようにコンデンサを用いて構成されてもよい。抽出回路126においてトランスが用いられる場合は、図5に示すように、電気信号線31に設けられた一次コイル151と、一次コイル151が発生させる磁界中に配置された二次コイル152と、高域通過フィルタ153(第1のフィルタ回路)とが設けられる。このトランスは、一次コイル151に音声送信信号Seによる電流が発生した際、電磁誘導によって二次コイル152が発生させる電流を出力する。なお、抽出回路126としてトランスが用いられる場合には、上記の通り、信号伝送の電圧を設定する際に、トランスのインピーダンスが十分小さければこれを無視して電圧を設定することができる。高域通過フィルタ153は、ある周波数を下限とする高周波帯域の電流(高周波成分)を通過させるフィルタ回路を備えている。この高周波帯域の下限は、電源用帯域の下限に対応する周波数程度に設定されている。これにより、高域通過フィルタ153は、トランスの出力電流から可聴域の周波数帯域の成分を取り除き、電源用帯域の成分を含む電流を整流回路128へと出力する。
抽出回路126においてコンデンサが用いられる場合は、図6に示すように、コンデンサ161及び162が電気信号線31に並列に接続される。コンデンサ161及び162は、電気信号線31中の音声送信信号Seにおける高周波帯域の成分である電源用信号の成分を取り出す高域通過フィルタ(第1のフィルタ回路)として機能する。音声送信信号Seからコンデンサ161及び162を通じて抽出された電源用信号の成分は、整流回路128へと出力される。なお、抽出回路126としてコンデンサが用いられる場合には、コンデンサ161及び162のインピーダンスが十分大きければ、信号伝送の電圧を設定する際にこれらを無視して電圧を設定することができる。例えば、コンデンサ161及び162として、可聴域信号の成分に対してはインピーダンスが十分大きく、且つ、電源用信号の成分に対してはインピーダンスが比較的小さいものが用いられればよい。
整流回路128は、ブリッジ整流回路を備え、抽出回路126からの出力電流を整流して出力する。低域通過フィルタ129は、ある周波数を上限とする低周波帯域の電流を通過させるフィルタ回路を備えている。低域通過フィルタ129は、整流回路128の出力電流に残存した高周波成分(リップル)を電流から除去し、これによって得られた直流電流を増幅部24へと出力する。よって、電力が増幅部24へと安定に供給されやすい。
以上説明した本実施形態によると、第1の参考形態の構成に加え、警報送信装置110において可聴域信号と電源用信号の合成によって音声送信信号が生成されると共に、警報発生装置120において電源用信号の成分から電力が抽出される構成が設けられている。したがって、第1の参考形態による効果に加え、以下の効果が奏される。
可聴域信号は、警報音に対応する信号であることから、信号の振幅及び周波数が警報音の内容に応じて時間的に変動する。したがって、仮に、増幅部24への供給電力が可聴域信号から抽出されるとすると、警報音の内容に応じて供給電力が変動する。増幅部24への供給電力が変動すると、信号処理に応じた所望のタイミングで所望の電力が供給されず、増幅部24において増幅率が安定しなかったり、増幅処理が途中で途切れたりするおそれが生じる。このため、警報発生装置120から光信号線32を通じて警報送信装置110へと送信される検出信号Soにおいて振幅に抑揚が生じたり、信号が途中で途切れたりするおそれがある。
これに対し、本実施形態においては、可聴域信号からではなく電源用信号から電力が抽出される。電源用信号は、可聴域より高い電源用帯域の音に対応する信号である。このため、電源用信号は、警報音とは独立に信号の内容を調整することが可能である。本実施形態においては、上述の通り、電源用信号の振幅及び周波数が時間的に変動せず一定に調整されている。このため、電力抽出部121から増幅部24に供給される電力は、時間的に変動せず一定の大きさに維持されやすい。したがって、増幅部24は、時間的に一定の増幅率で途切れることなく音声取得信号を安定に増幅することができる。これにより、検出信号Soは、音声取得信号が示す警報音の波形を保持した信号となりやすい。検出信号Soが警報送信装置110に送信されると、検出信号Soに対応する音声がスピーカ118から出力される。音声取得信号が示す警報音の波形を検出信号Soが保持している場合、スピーカ118から出力される音声は、スピーカ22からマイク23が取得した警報音の音声を正確に再現したものとなる。したがって、検出部114による検出結果の出力のみならず、スピーカ118から出力される音声を作業員が聴き取ることによっても、警報発生装置120において警報音が適切に出力されたか否かを検出することが可能である。なお、警報送信装置110は、検出部114が検出結果を出力せず、スピーカ118からの出力のみによって警報音が適切に出力されたか否かを検出する構成であってもよい。この場合、スピーカ118のみが本発明における検出手段に対応することになる。
また、第1の参考形態と同様、警報発生装置120において音声検出のための電力を外部電源に求める必要がなくなっている。このため、警報発生装置120を設置する自由度が向上するとともに、装置構成が簡易になることでコストが削減され、装置の保守点検が容易になる。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態及び参考形態では、ダム放流の警報の出力やPA機器等のスピーカからの音声出力を検出するために本発明が適用されている。しかし、旅客輸送機や商業施設等における放送設備に本発明が適用されてもよい。例えば、航空機、船舶、鉄道車両等の内部やショッピングモール、地下街等に設けられた放送設備(防災放送や緊急放送用等)に本発明が適用されてもよい。この場合、マイク(音声取得手段)及び増幅部等(信号処理手段)が放送用のスピーカの近くに設けられることになる。そして、スピーカへの音声送信信号の伝送経路にはトランス(電力抽出手段)が設けられ、このトランスを介して音声送信信号から抽出された電力が増幅部等に供給される。よって、音声検出のために外部電源から電力を供給する必要性が低い。このように、本発明に係るシステムは、既存の放送設備に対しても適用しやすい。
また、上述の実施形態及び参考形態においては、音声取得信号に処理が施された後の信号が光信号線や電気信号線によって伝送される。例えば、増幅部24によって増幅された音声取得信号が光信号である検出信号Soに変換され、警報送信装置110に送信される。このように、増幅部24等の信号処理手段による処理後の信号伝送は、有線電気通信方式及び光通信方式のいずれによってなされてもよい。また、無線電気通信方式によってなされてもよい。
また、上述の実施形態においては、音声取得信号に処理を施すために必要な電力が主に電力抽出部121からの電力によって賄われ、外部電源からの電力供給がなされていない。しかし、音声取得信号に処理を施すために必要な電力として、電力抽出部121からの電力供給と外部電源からの電力供給とが併用されてもよい。この場合においても、電力抽出部121からの電力供給がある分、外部電源からの電力供給の必要性が低くなる。よって、例えば、外部電源を追加する場合にも、大規模な設備の追加を回避しやすい。
また、上述の第1の参考形態において、断線を検出するための図3に示す回路(断線検出手段)が設けられてもよい。この回路は、昇圧部12と電力抽出部21との間に設けられた切替器51と、切替器51を通じて回路に直流定電流を供給する電流供給部52と、直流定電流を検出する断線検出部53とを備えている。切替機51は、昇圧部12とスピーカ22とを接続させた第1状態と、電流供給部52及び断線検出部53とスピーカ22とを接続させた第2状態とを切り替える。通常時には、切替機51に回路を第2状態とさせる。そして、回路に直流定電流が発生していないかその電流値が小さい場合、断線検出部53は、回路に断線が発生したおそれがある旨をLED点灯や警報音の出力によって報知する。警報時にのみ、切替機51に回路を第1状態とさせ、スピーカ22から警報を発生させる。第1の参考形態においては、上述の通り昇圧部12において音声送信信号Seが昇圧されており、断線による感電等のリスクが比較的高い。このため、図3に示す断線検出の回路を設けることは、第1の参考形態のような構成に特に有効である。なお、図3の回路は、上述の実施形態に係る放流警報システム100に設けることも可能である。
上述の実施形態においては、電源用信号は一定の振幅及び一定の周波数を有する正弦波の信号とされている。しかし、可聴域信号を使用する場合と比べて安定した直流電流を供給できるのであれば、電源用信号の振幅や周波数がある程度変動してもよいし、正弦波以外の波形が用いられてもよい。また、所望のタイミングで所望の電力供給が可能となる範囲で、電源用信号の振幅や周波数が変動してもよい。例えば、スピーカ22から警報音が出力される期間のうち、最初の数秒間と最後の数秒間についてのみ警報音を検出したい場合、全期間にわたって電源用信号から電力供給が可能である必要はない。この場合、例えば、最初と最後の各数秒間の期間には振幅一定の正弦波の信号となり、それ以外の期間には振幅がゼロとなるように、電源用信号が調整されてもよい。また、例えば、スピーカ118から出力される音において、最初の数秒間は徐々に音量が上昇していき、最後の数秒間は徐々に音量が下降していくように電源用信号が調整されてもよい。
また、上述の実施形態に係る変形例として、第2の参考形態における音声送信部41及び電力抽出部21の代わりに音声信号生成部111及び電力抽出部121が設けられた構成が実施されてもよい。
また、上述の一部の実施形態においては、コンピュータとしてPLCが用いられている。しかし、PLCが用いられず、CPU等を有するコンピュータ等、別の種類のコンピュータが用いられてもよい。
P 警報音
Px〜Pz 音声
Se、Sx〜Sz 音声送信信号
So 検出信号
1、100 放流警報システム
2 スピーカシステム
10、110 警報送信装置
12 昇圧部
14、45、114 検出部
20、120 警報発生装置
21、121 電力抽出部
22、42x〜42z、118 スピーカ
23 マイク
24 増幅部
25 EO変換部
26 電力供給線
31、31x〜31z 電気信号線
32 光信号線
41 音声送信部
43 AD変換部
44 分析部

Claims (11)

  1. 可聴域内である第1の周波数帯域の音を示す電気信号である第1の信号と前記第1の周波数帯域とは異なる第2の周波数帯域の音を示す電気信号である第2の信号とを合成することで音声送信信号を生成すると共に、生成した音声送信信号を送信する音声送信手段と、
    前記音声送信手段から送信された前記音声送信信号に対応する音声を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段が出力させた音声を取得すると共に、取得した音声に関する電気信号である音声取得信号を生成する音声取得手段と、
    前記音声取得手段が生成した前記音声取得信号を処理する信号処理手段と、
    前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路上に設けられ、前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出すと共に、取り出した信号から得られる電力を前記信号処理手段における処理用の電力として前記信号処理手段に供給する電力抽出手段と、
    前記信号処理手段が前記音声取得信号を処理することで生成された信号である処理信号に基づいて前記音声出力手段から音声が適切に出力されたか否かを検出する検出手段と、
    を備えていることを特徴とする音声検出システム。
  2. 前記電力抽出手段が、前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出す第1のフィルタ回路と、前記第1のフィルタ回路が取り出した信号を整流する整流回路と、前記整流回路から出力される電流から高周波成分を取り除く第2のフィルタ回路とを有していることを特徴とする請求項1に記載の音声検出システム。
  3. 前記音声送信手段が、前記音声送信信号を増幅する増幅器を有し、
    前記第2の周波数帯域が、前記増幅器が増幅可能な周波数帯域内である一方で、前記音声出力手段が出力可能な周波数帯域外であることを特徴とする請求項1又は2に記載の音声検出システム。
  4. 前記電力抽出手段が、前記伝送経路に並列に接続されたコンデンサを有し、当該コンデンサを通じて前記音声送信信号から前記第2の信号の少なくとも一部を取り出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  5. 前記電力抽出手段が、
    前記伝送経路に設けられた一次コイルと、
    前記一次コイルが発生させた磁界の変化に応じて誘導起電力を発生させる二次コイルと、を有し、
    前記二次コイルが発生させた誘導起電力によって前記音声送信信号から電力を抽出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  6. 前記信号処理手段が、前記音声取得手段が生成した前記音声取得信号を増幅することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  7. 前記処理信号が、前記信号処理手段から光通信方式による信号伝送を介して前記検出手段に送信されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  8. 前記音声取得信号が、取得された音声を示すアナログ電気信号であり、
    前記信号処理手段が、前記アナログ電気信号を前記取得された音声を示すデジタル信号に変換することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  9. 複数の前記音声出力手段が設けられており、
    前記信号処理手段が、前記複数の音声出力手段が出力させた音声を示す電気信号における互いに異なる周波数帯域の成分のそれぞれを取得し、
    前記検出手段が、前記成分のそれぞれに基づいて前記音声出力手段から適切に音声が出力されたか否かを検出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  10. 前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路に断線が発生しているか否かを検出する断線検出手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の音声検出システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の音声検出システムの動作条件の設定方法であって、
    前記音声送信手段から前記音声出力手段までの前記音声送信信号の伝送経路の抵抗値及び前記音声出力手段のインピーダンス値の合計と前記音声出力手段における所望の出力電力値とに少なくとも基づいて、前記音声送信手段が送信する前記音声送信信号の出力電圧値を設定することを特徴とする音声検出システムの動作条件の設定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023188353A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 Toa株式会社 非常放送システム及びスピーカユニット

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