JP2019068397A - 分波器及びフロントエンド回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させる分波器及びフロントエンド回路を提供する。【解決手段】分波器100Aは、第1端子22と共通端子21との間において、第1周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ回路10を有する。第1フィルタ回路は、第1端子と共通端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が線路に接続された第1共振子を有する。第2端子23と共通端子との間において、第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ回路11を有する。一端が共通端子に接続され、他端が開放された第1配線30と、一端が第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線31を備える。第1配線と第2配線は、電磁的に結合されている。【選択図】図1
Description
本発明は、分波器及びフロントエンド回路に関する。
近年、携帯電話等の通信機器において、1つのアンテナを経由して信号の送信及び受信を行う場合に、送信信号と受信信号を分配する分波器が用いられている。例えば、特許文献1には、送信信号の周波数帯域を通過させる送信フィルタと、受信信号の周波数帯域を通過させる受信フィルタが、ラダー型フィルタによって構成される分波器が開示されている。このような分波器においては、送信フィルタから受信フィルタに信号が漏出するおそれがあるため、送信フィルタ及び受信フィルタ間のアイソレーション特性の向上が求められる。例えば、特許文献1に開示される分波器では、アンテナ端子と接地との間に接続された第1配線と、ラダー型フィルタが備える共振子と接地との間に接続された第2配線とを電磁的に結合させることにより、アイソレーション特性を向上させている。
しかしながら、特許文献1に開示される分波器では、平行に配置された第1配線と第2配線を流れる電流の向きが逆方向となるようにそれぞれの配線を配置する必要があるため、配線の配置上の制約が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させる分波器及びフロントエンド回路を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の一側面に係る分波器は、第1端子と共通端子との間において、第1周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ回路であって、第1端子と共通端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が線路に接続された第1共振子を有する、第1フィルタ回路と、第2端子と共通端子との間において、第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ回路と、一端が共通端子に接続され、他端が開放された第1配線と、一端が第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、を備え、第1配線と第2配線が電磁的に結合される。
また、本発明の一側面に係る分波器は、第1端子から共通端子に第1周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ回路であって、第1端子と共通端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が線路に接続された第1共振子を有する、第1フィルタ回路と、共通端子から第2端子に第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ回路と、一端が共通端子に接続され、他端が開放された第1配線と、一端が第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、を備え、第1配線と第2配線が電磁的に結合される。
また、本発明の一側面に係るフロントエンド回路は、第1端子と共通端子との間において、第1送信信号を通過させる第1フィルタ回路と、第2端子と共通端子との間において、第1受信信号を通過させる第2フィルタ回路と、第3端子と第4端子との間において、第2送信信号及び第2受信信号を通過させる第3フィルタ回路であって、第3端子と第4端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が線路に接続された第1共振子を有する、第3フィルタ回路と、共通端子及び第4端子のいずれか又は双方をアンテナ端子に接続するスイッチ回路と、一端が第4端子に接続され、他端が開放された第1配線と、一端が第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、を備え、第1配線と第2配線が電磁的に結合される。
本発明によれば、配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させる分波器及びフロントエンド回路を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る分波器の構成を概念的に示す図である。図1に示される分波器100Aは、例えば携帯電話等の通信機器に用いられ、1つのアンテナを経由して所定の周波数帯域の無線周波数(RF:Radio Frequency)信号の送信及び受信を行う場合に、送信信号と受信信号を分配する機能を有する。具体的には、分波器100Aは、例えば、2つのフィルタ回路10,11、アンテナ端子20、共通端子21、送信側端子22、受信側端子23及び2つのスタブ30,31を備える。
フィルタ回路10(第1フィルタ回路)には、例えば、送信回路(不図示)から送信側端子22(第1端子)を経由して送信信号が供給される。フィルタ回路10は、送信側端子22と共通端子21との間において、所定の周波数帯域(第1周波数帯域)の信号を通過させ、その他の周波数の信号を減衰させるフィルタである。フィルタ回路10を通過した信号は、共通端子21からアンテナ端子20を経由して、アンテナ端子20の先に接続されたアンテナ(不図示)から送信される。なお、フィルタ回路10の構成の詳細については後述する。
フィルタ回路11(第2フィルタ回路)には、アンテナにおいて受信された受信信号が、アンテナ端子20及び共通端子21を経由して供給される。フィルタ回路11は、共通端子21と受信側端子23(第2端子)との間において、所定の周波数帯域(第2周波数帯域)の信号を通過させ、その他の周波数の信号を減衰させるフィルタである。フィルタ回路11を通過した受信信号は、例えば受信回路(不図示)に供給される。
フィルタ回路10の通過周波数帯域とフィルタ回路11の通過周波数帯域は、特に限定されないが、両者は互いに異なる帯域である。例えば、分波器100Aがバンド8のRF信号の送受信に用いられる場合、フィルタ回路10の通過周波数帯域はバンド8の送信周波数帯域である880〜915MHzであり、フィルタ回路11の通過周波数帯域はバンド8の受信周波数帯域である925〜960MHzである。すなわち、この場合フィルタ回路11の通過周波数帯域の方が、フィルタ回路10の通過周波数帯域より周波数が高い。なお、フィルタ回路10の通過周波数帯域の方が、フィルタ回路11の通過周波数帯域より周波数が高くてもよい。また、フィルタ回路10及びフィルタ回路11は、別々のチップに形成されていてもよく、あるいは同じチップに形成されていてもよい。
スタブ30(第1配線)は、一端が共通端子21に接続され、他端が開放されたオープンスタブである。以下の説明において、スタブ30はオープンスタブ30とも表記する。
スタブ31(第2配線)は、一端が後述するフィルタ回路10が備える共振子に接続され、他端が接地されたショートスタブである。以下の説明において、スタブ31はショートスタブ31とも表記する。ショートスタブ31は、説明の便宜上、フィルタ回路10の外に描かれているが、フィルタ回路10に含まれる構成要素の一部であってもよい。
オープンスタブ30及びショートスタブ31は、それぞれ、例えばインダクタンス素子又は抵抗素子等の集中定数素子によって構成されてもよく、あるいはインダクタンス成分を有する配線等の分布定数素子によって構成されてもよい。オープンスタブ30及びショートスタブ31は、少なくとも一部が電磁誘導により磁気的に結合(磁界結合)されている。ここで、本明細書における「結合」とは、本実施形態を例とすると、オープンスタブ30とショートスタブ31を備えることにより、オープンスタブ30とショートスタブ31を備えない構成に比べてフィルタ回路10,11間のアイソレーション特性が改善される場合に、これらのオープンスタブ30とショートスタブ31が「結合」しているものとする。なお、結合とは、磁界結合に限られず、電界結合であってもよい。次に、図2を参照しつつ、フィルタ回路10及びスタブ30,31の構成についてさらに詳細に説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る分波器におけるフィルタ回路及びスタブの構成を示す回路図である。なお、説明の便宜上、図2においてはオープンスタブ30及びショートスタブ31がインダクタンス素子の記号により表されているが、オープンスタブ30及びショートスタブ31は配線により構成されているものとする。以下に示される図5、図19、図20及び図22においても同様である。
分波器100Aが備えるフィルタ回路10Aは、複数のフィルタ構成要素が直列及び並列に接続されたラダー型フィルタである。具体的には、フィルタ回路10Aは、送信側端子22と共通端子21を結ぶ線路L1に直列に接続された4つの共振子41〜44と、線路L1と接地との間にそれぞれ並列に接続された3つの共振子45〜47を備える。共振子41〜47の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)フィルタである。あるいは、共振子41〜47は、例えば、圧電薄膜共振子等のフィルタ、バルク弾性波(BAW:Bulk Acoustic Wave)フィルタ、又はI.H.P. SAW(Incredible High Performance−SAW)フィルタ等であってもよい。なお、共振子41〜47の数は一例であり、これより多くてもよく、これより少なくてもよい。
並列に接続された共振子45〜47のうち、最も送信側端子22に近い共振子45(第1共振子)は、線路L1から分岐するように、一端が線路L1に接続され、他端(端子24)がショートスタブ31の一端に接続される。ショートスタブ31は、一端が端子24に接続され、他端が接地される。なお、ショートスタブ31が接続される共振子は共振子45に限られず、並列に接続された他のいずれの共振子であってもよい。本実施形態において、オープンスタブ30及びショートスタブ31は、モジュール基板50(例えば、多層基板)に形成される。当該モジュール基板50には、フィルタ回路10Aが形成されるチップが実装される。
なお、図2に示されるフィルタ回路10Aを示す枠組みと、モジュール基板50を示す枠組みの区別は一例であり、これに限定されない。例えば、図2において共振子46,47の接続点はフィルタ回路10Aを示す枠組みに含まれているが、実際には、フィルタ回路10Aが形成されるチップ上において接続されていてもよく、あるいはモジュール基板50において接続されていてもよい。以下に示す図5においても同様である。次に、図3及び図4を参照しつつ、オープンスタブ30及びショートスタブ31が磁気的に結合されるような配置について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る分波器が形成される多層基板の主面の平面図であり、図4は、図3のIV−IV線断面図である。なお、図3では多層基板の異なる層に形成された要素が重ねて示されている。また、説明の便宜上、ショートスタブ31と区別するために、オープンスタブ30aに斜線を付す。以下の図6、図8A、図8B、図14、図15A、図15B、図21及び図23においても同様である。
図3及び図4に示される多層基板50Aは、XY平面に平行な矩形状の主面と、Z軸に平行な厚みを有する。多層基板50Aの主面には、図2に示される送信側端子22、共通端子21及び端子24を含む複数の端子と、フィルタ回路10,11(不図示)と、スタブ30a,31aが形成されている。具体的には、ショートスタブ31aは、一端が端子24に接続され、端子24から多層基板の主面の平面視において反時計回りに渦状を描くように延在し、他端がビアホールを経由して接地に接続されている。一方、オープンスタブ30aは、一端が共通端子21に接続され、共通端子21から端子24側に延在し、端子24からショートスタブ31aの配置に添って反時計回りに渦状を描くように延在し、他端が開放されている。
また、図4に示されるように、オープンスタブ30aとショートスタブ31aは、多層基板50Aにおける異なる層に形成されている。具体的には、多層基板50Aは、例えば内層51,52及び表層53が順に積層されて構成されている。オープンスタブ30aが表層53に形成され、ショートスタブ31aが内層52に形成されている。ここで、オープンスタブ30aと、ショートスタブ31aは、多層基板50Aの主面の平面視において、Z軸方向に互いに重なるように配置されている。これにより、オープンスタブ30aとショートスタブ31aが内層52を挟んで磁気的に結合される。なお、多層基板50Aの層数は例示であり、これに限定されない。
図1に戻り、一般的に、分波器においては、送信信号の大部分は共通端子21からアンテナ端子20側に流れるが(図1実線矢印参照)、送信信号の一部は共通端子21を経由して、受信用のフィルタ回路11へと漏出する(図1破線矢印参照)。あるいは、信号経路のカップリング等によっても信号が漏出する。当該漏出した信号が、例えばフィルタ回路11の通過周波数帯域に含まれる場合、フィルタ回路11を通過して受信側端子23の先に接続された低雑音アンプ(LNA:Low Noise Amplifier)に供給され、受信感度の低下を招き得る。この問題に対処するため、分波器においてはフィルタ回路間の高いアイソレーション特性を実現することが求められている。
この点、分波器100Aは、上述の通りショートスタブ31を備えるため、フィルタ回路10Aにおいて、共振子45のキャパシタンス成分とショートスタブ31の自己インダクタンス成分から直列共振回路が構成される。また、分波器100Aは、上述の通りショートスタブ31と磁気的に結合されたオープンスタブ30も備えることにより、ショートスタブ31には相互インダクタンス成分も生じることとなる。これにより、直列共振回路の共振周波数の信号が、当該直列共振回路を経由して接地に短絡されることとなる。従って、分波器100Aは、スタブ30,31を備えない構成に比べて、フィルタ回路10Aの通過周波数帯域外の信号の減衰量が上昇する。具体的には、例えば、スタブ30,31の自己インダクタンス値の調整により、フィルタ回路10Aの通過周波数帯域よりも高い周波数であって、フィルタ回路11の通過周波数帯域に含まれる周波数の信号を減衰させることができる。ゆえに、分波器100Aは、スタブ30,31を備えない構成に比べて、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性を向上させることができる。
また、分波器100Aでは、オープンスタブ30に流れる電流とショートスタブ31に流れる電流の方向を問わず、同方向であってもよく、又は逆方向であってもよい。これにより、特許文献1に開示されるように、共通端子21に接続されるスタブとしてショートスタブが用いられる構成(以下、従来構成と呼ぶ。)に比べて、多層基板にスタブ30,31を形成する際の配置の自由度が向上し、結果として分波器100Aの設計の自由度が向上する。
また、分波器100Aでは、共通端子21に接続されるスタブとしてオープンスタブが用いられるため、スタブの一端を接地に接続する必要がない。これによっても、分波器100Aは、従来構成に比べてスタブ30,31の配置の自由度が向上する。
また、オープンスタブはショートスタブに比べて、スタブの挿入に起因するインピーダンス特性の変化が少ない。従って、分波器100Aによると、オープンスタブを備えない構成から、インピーダンス特性の変化を抑制しつつ、オープンスタブ30を設けることができる。
なお、オープンスタブ30とショートスタブ31がZ軸方向に重ねられた領域(以下、単に「重ね量」とも呼ぶ。)の広さを調整することにより、オープンスタブ30とショートスタブ31の結合の強度を調整することができる。例えば、いずれか又は双方のスタブの線路長や線路幅を変化させることにより、スタブの重ね量を調整することができる。
また、例えば、フィルタ回路11の通過周波数帯域の方が、フィルタ回路10の通過周波数帯域より低い場合、フィルタ回路10の通過周波数帯域よりも低い周波数であって、フィルタ回路11の通過周波数帯域に含まれる周波数の信号が減衰されるようにスタブ30,31の自己インダクタンス値が調整されてもよい。
また、本実施形態における各端子は、チップとモジュール基板を電気的に接続するための物理的な端子により構成されるが、本明細書における「端子」は、このような物理的な端子に限られない。すなわち、当該「端子」は、各構成要素が回路図によって表された場合における電気的接続を示す接続点の意味を含む。例えば、アンテナ(不図示)とフィルタ回路10,11とが同一のチップに形成され、アンテナ(不図示)からフィルタ回路10,11までの配線が一体的に形成された場合、オープンスタブ30が当該配線のいずれかの領域に接続されれば、図1に示される共通端子21に接続されたことと同等であるものとする。
図5は、本発明の第2実施形態に係る分波器におけるフィルタ回路及びスタブの構成を示す回路図である。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態以降では、第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
図5に示される分波器100Bは、図2に示される分波器100Aに比べて、スタブ32をさらに備える。
スタブ32(第3配線)は、一端が共振子46(第2共振子)と共振子47の他端(端子25)に接続され、他端が接地されたショートスタブである。以下の説明において、スタブ32はショートスタブ32とも表記する。ショートスタブ32は、ショートスタブ31と同様に、オープンスタブ30と磁気的に結合されている。
図6は、本発明の第2実施形態に係る分波器が形成される多層基板の主面の平面図である。
図6に示される多層基板50Bでは、ショートスタブ32aは、一端が端子25に接続され、端子25から多層基板50Bの主面の平面視において時計回りに渦状を描くように延在し、他端がビアホールを経由して接地に接続されている。また、ショートスタブ32aは、ショートスタブ31aと同様に、オープンスタブ30bとは異なる層に形成されている。オープンスタブ30bは、一端が共通端子21に接続され、ショートスタブ31aの少なくとも一部及びショートスタブ32aの少なくとも一部がZ軸方向においてそれぞれ重なるように延在している。これにより、オープンスタブ30bとショートスタブ31a、及びオープンスタブ30bとショートスタブ32aがそれぞれ磁気的に結合される。
このような構成によっても、分波器100Bは、分波器100Aと同様の効果を得ることができる。また、分波器100Bでは、ショートスタブ32aをさらに備えることにより、フィルタ回路10Bの通過周波数帯域外の周波数の信号をさらに減衰させることができる。従って、分波器100Bは、分波器100Aに比べてアイソレーション特性をさらに向上させることができる。
図7は、分波器100Aにおけるフィルタ回路間のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的には、図7は、分波器100Aのオープンスタブ30を備える構成と備えない構成において、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性の比較を示している。同グラフにおける縦軸はアイソレーション特性(dB)を示し、横軸は周波数(MHz)を示している。
図7に示されるように、フィルタ回路11の通過周波数帯域(925〜960MH)では、オープンスタブ30を備える構成によると、950MHz付近においてアイソレーション特性が大きく向上している。これに伴って、帯域全体でもおよそ−60dB以上のアイソレーション特性を実現している。例えば、960MHzでは、オープンスタブ30を備えない構成に比べて、アイソレーション特性が10dB程度改善している。なお、送信信号の周波数帯域(880〜915MHz)では、オープンスタブ30の有無によるアイソレーション特性の相違がほぼない。すなわち、オープンスタブ30の挿入により、送信周波数帯域にはほぼ影響を与えることなく、受信周波数帯域のアイソレーション特性を改善することができると言える。
図8A及び図8Bは、オープンスタブ30及びショートスタブ31の配置の変形例を示す平面図である。
具体的には、図8Aに示される多層基板50Cでは、オープンスタブ30cが共通端子21から他端に向かう方向が、ショートスタブ31bが端子24から接地側に向かう方向と一致するように配置されている。一方、図8Bに示される多層基板50Dでは、オープンスタブ30dが共通端子21から他端に向かう方向が、ショートスタブ31bが接地側から端子24に向かう方向と一致するように配置されている。
図9は、図8A及び図8Bに示される構成におけるフィルタ回路間のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示すグラフである。図9に示されるように、オープンスタブ30c,30dがショートスタブ31bに重なる方向がいずれの方向であっても、アイソレーション特性に相違がほぼない。すなわち、図9から、アイソレーション特性の改善は、オープンスタブ30c、30dがショートスタブ31bに重なる方向には依存しないことが分かる。
図10は、本発明の第3実施形態に係る分波器の構成を概念的に示す図である。図10に示される分波器100Cは、図1に示される分波器100Aに比べて、整合回路60をさらに備える。なお、フィルタ回路10,11、スタブ30,31等の構成の詳細については、分波器100Aと同様であるため、詳細な説明を省略する。
整合回路60は、共通端子21とアンテナ端子20との間に接続されている。整合回路60は、フィルタ回路10,11の出力インピーダンスとアンテナ(不図示)の入力インピーダンスを整合する。
共通端子21に接続されたスタブは、アイソレーション特性の改善のためのみならず、分波器とアンテナ(不図示)とのインピーダンスを整合するためにも使用することができる。ここで、仮に従来構成のように共通端子21にショートスタブを接続すると、アイソレーション特性の改善とインピーダンス整合とを両立させるために、ショートスタブのインダクタンス値を大きくすべく、当該ショートスタブの線路長を長くする必要がある。一方、オープンスタブは、一般的に、ショートスタブに比べて使用する周波数帯域においてインピーダンス特性に与える影響が小さい。従って、分波器100Cでは、従来構成に比べてオープンスタブ30の線路長を短くしても、整合回路60に与える影響は小さい。このように、分波器100Cでは、整合回路60のインピーダンス整合とアイソレーション特性の改善を独立して制御することが可能となる。
なお、オープンスタブ30の線路長や線路幅を調整することにより、インピーダンス特性を僅かに変化させてもよい。言い換えると、分波器100Cでは、オープンスタブ30をインピーダンス整合の調整に用いることもできる。
なお、図10に示されるように、整合回路60とオープンスタブ30の双方によりインピーダンスが整合される構成に限られず、整合回路60の代わりにオープンスタブ30によりインピーダンスが整合されてもよい。
図11は、分波器100Cにおけるフィルタ回路10の出力インピーダンスの軌跡を示すスミスチャートである。具体的には、図11は、図10に示される分波器100Cのうち、オープンスタブ30を備える構成と備えない構成におけるフィルタ回路10の出力インピーダンスの軌跡を示している。なお、送信信号の周波数は、フィルタ回路10の通過周波数帯域である880MHzから915MHzまで変化させている。
図11に示されるように、フィルタ回路10の出力インピーダンスは周波数特性を持つが、いずれの周波数であっても、オープンスタブ30を備える構成の軌跡と備えない構成の軌跡がほぼ重なっている。ここから、分波器100Cがオープンスタブ30を備えることによる使用する周波数帯域でのインピーダンス特性への影響が小さいことが分かる。
図12は、本発明の第4実施形態に係る分波器の構成を概念的に示す図である。図12に示される分波器100Dは、図1に示される分波器100Aの構成を3つ備え、当該3つの分波器とアンテナ端子20との電気的導通を切り替えるスイッチ回路70をさらに備える。
具体的には、分波器100Dは、例えば、3つの異なる周波数帯域のそれぞれに対応した分波器100Ax〜100Azを備える。各分波器100Ax〜100Azの構成は、図1に示される分波器100Aと同様であるため、類似の符号を付して説明を省略する。分波器100Dでは、送受信される信号の周波数帯域に応じて、3つの分波器100Ax〜100Azのいずれかが動作している。なお、分波器100Dが備える分波器100Ax〜100Azの個数は例示であり、これに限定されない。
スイッチ回路70は、3入力1出力のスイッチである。スイッチ回路70は、それぞれのフィルタ回路10x〜10zのいずれかから供給される送信信号を整合回路60に出力し、整合回路60から供給される受信信号をそれぞれのフィルタ回路11x〜11zのいずれかに出力する。なお、スイッチ回路は、n入力n出力のスイッチ(n:整数)であってもよい。
ここで、仮にスタブ30x〜30zをショートスタブにより構成すると、上述の通りインピーダンス特性に影響が出るため、当該ショートスタブのインダクタンス値に応じて整合回路の定数を調整する必要がある。従って、フィルタ回路ごとに整合回路を備える必要があり、分波器が複数の整合回路を備えることとなる。この点、本実施形態によると、スタブ30x〜30zがオープンスタブにより構成されるため、図11にも示される通りスタブの挿入によるインピーダンス特性への影響が小さい。従って、整合回路60のインピーダンス整合への影響を抑制しつつ、周波数帯域ごとにスタブのインダクタンス値が最適となるように形成することができる。これにより、分波器100Dが複数の周波数帯域に対応する場合であっても、スイッチ回路70の後段に1つの整合回路60を備えれば足りる。従って、分波器100Dによると、スタブ30x〜30zをショートスタブにより構成する場合に比べて回路規模が削減する。
なお、図12におけるスイッチ回路70は、3入力のうちのいずれか1入力がアンテナ端子20に接続される構成であるが、当該構成の代わりに、3入力のいずれか又は全てがアンテナ端子20に同時に接続され得る構成であってもよい。この場合、複数の分波器100Ax〜100Azが同時に通信を行う、いわゆるキャリアアグリゲーションに対応することができる。このようなキャリアアグリゲーションにおいては、同一の周波数帯域における送信側と受信側のフィルタ回路間(例えばフィルタ回路10xとフィルタ回路11x等)のアイソレーション特性のみならず、異なる周波数帯域におけるフィルタ回路間のアイソレーション特性の向上も求められる。従って、本発明の適用がより効果的となる。
また、図12においては、オープンスタブ30x〜30zが、それぞれ、共通端子21x〜21zとスイッチ回路70との間に設けられているが、これらのオープンスタブはスイッチ回路70とアンテナ端子20との間に設けられていてもよい。
次に、図13A〜図17Bを参照しつつ、本発明に係る分波器の様々な変形例について説明する。
図13A〜図13Cは、オープンスタブ30及びショートスタブ31の配置の変形例を示す断面図である。なお、図13A〜図13Cは、図4に示される多層基板の断面図と同様の方向を示している。
図13Aに示される多層基板50Eでは、表層53に形成されたオープンスタブ30eの一部(図13AではX軸正方向側の一部)と、内層52に形成されたショートスタブ31cの一部(図13AではX軸負方向側の一部)とが、Z軸方向に重ねて配置されている。一方、図13Bに示される多層基板50Fでは、表層53に形成されたオープンスタブ30fと、内層52に形成されたショートスタブ31dとが、Z軸方向に重ならず、ずらされて配置されている。また、図13Cに示される多層基板50Gでは、オープンスタブ30g及びショートスタブ31eがともに内層52に形成され、互いに隣接して配置されている。
このように、オープンスタブ30及びショートスタブ31は磁気的に結合されていればよく、その配置は特に限定されない。例えば、上述の通り、図4に示されるように、多層基板の主面の平面視においてオープンスタブ30及びショートスタブ31がずれずに重なっていてもよい。あるいは、図13A及び図13Bに示されるように、オープンスタブ30及びショートスタブ31がずれていてもよい。また、図13Cに示されるように、オープンスタブ30及びショートスタブ31が、同一の層において並べて配置されていてもよい。
なお、オープンスタブ30及びショートスタブ31が形成される層は特に限定されない。また、図13A〜図13Cに示されるオープンスタブ30及びショートスタブ31の位置は入れ替わっていてもよい。また、図5に示されるショートスタブ32については、ショートスタブ31と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図14は、オープンスタブ30及びショートスタブ31の配置の変形例を示す平面図である。なお、図14は図3に示される多層基板の平面図と同様の方向を示している。
図14に示される多層基板50Hでは、オープンスタブ30h及びショートスタブ31bが、例えば図13Cに示されるように同一の層に形成されている。具体的には、ショートスタブ31bが反時計回りに渦状に形成され、その周りの三方を囲むようにオープンスタブ30hが反時計回りに渦状に形成されている。オープンスタブ30hとショートスタブ31bとが隣接する領域では、両スタブが略平行になるように並走して形成されている。このように、オープンスタブ30とショートスタブ31の磁気的な結合は、両スタブの近接により実現するが、当該近接は異層間に限られず、同一層における並走により実現してもよい。
図15A及び図15Bは、オープンスタブ30及びショートスタブ31の配置の変形例を示す平面図であり、図16は、図15A及び図15Bに示される構成におけるフィルタ回路間のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示すグラフである。図15Aに示される多層基板50Iと図15Bに示される多層基板50Jは、オープンスタブ30とショートスタブ31との重なり方が異なる。
具体的には、多層基板50Jに形成されたオープンスタブ30jは、多層基板50Iに形成されたオープンスタブ30iに比べて、端子24に近い側からショートスタブ31bに重ねられている。これらの多層基板50I,50Jを比較すると、図16に示されるように、オープンスタブ30は、ショートスタブ31のうち接地されない側の一端(すなわち、端子24)に近い側から重ねられた方が、少ない重ね量でアイソレーション特性を向上させることができると言える。従って、多層基板50Jは多層基板50Iに比べて、オープンスタブ30の線路長を短くすることができる。
図17A及び図17Bは、ショートスタブ31の線路幅の変形例を示す平面図である。なお、図17A及び図17Bは、図3に示される多層基板の平面図と同様の方向を示している。また、図17A及び図17Bでは、説明の便宜上、オープンスタブ30の図示が省略されている。
具体的には、図17Bに示される多層基板50Lに形成されたショートスタブ31gの線路幅は、図17Aに示される多層基板50Kに形成されたショートスタブ31fの線路幅より細い。このように、ショートスタブ31の線路幅を細くすると、渦状の配線の巻き数を増やしたり、渦状の配線の間隔を狭くしたりすることができる。これにより、ショートスタブ31の自己インダクタンス値を高くすることができる。ショートスタブ31f,31gの自己インダクタンス値を調整することで、オープンスタブ30との結合の強度を調整することが可能となる。なお、ショートスタブ31の線路幅は、例えば、オープンスタブ30の線路幅より細くてもよい。
上述の分波器100A〜100Dは、いずれも送信信号が受信用のフィルタ回路11へと漏出することを抑制するため、ショートスタブ31,32が送信側のフィルタ回路10に接続されていた。しかしながら、このような分波器においては、受信信号が送信側のフィルタ回路10へと漏出するおそれもある。そこで、次に図18から図23を参照しつつ、この受信信号の漏出を抑制する構成(第5実施形態から第7実施形態)について説明する。
図18は、本発明の第5実施形態に係る分波器の構成を概念的に示す図である。図18に示される分波器200Aは、図1に示される分波器100Aに比べて、ショートスタブ31の代わりにショートスタブ33を備える。
ショートスタブ33(第2配線)は、一端が後述するフィルタ回路11が備える共振子に接続され、他端が接地される。オープンスタブ30(第1配線)は、図1に示されるオープンスタブ30と同様の構成である。オープンスタブ30とショートスタブ33とは磁気的に結合されている。
受信用のフィルタ回路11(第1フィルタ回路)の具体的な構成は、図2に示される送信用のフィルタ回路10(第2フィルタ回路)の具体的な構成と異なるため、この点について図19を参照して説明する。
図19は、本発明の第5実施形態に係る分波器におけるフィルタ回路及びスタブの構成を示す回路図である。
フィルタ回路11Aは、複数のフィルタ構成要素を含む。具体的には、フィルタ回路11Aは、受信側端子23と共通端子21の間において縦型接続された5つの共振子80〜84と、受信側端子23と共通端子21の間を結ぶ線路L2に直列に接続された共振子85と、線路L2と接地との間に接続された共振子86とを備える。共振子80〜86の具体的な構成は特に限定されないが、例えば共振子41〜47と同様に、SAWフィルタであってもよく、あるいは圧電薄膜共振子等のフィルタ、BAWフィルタ、又はI.H.P. SAWフィルタ等であってもよい。なお、共振子80〜86の数は一例であり、これより多くてもよく、これより少なくてもよい。
縦型接続された共振子80〜84は、それぞれ、一端が共振子85を経由して共通端子21に接続されるか、又は受信側端子23に交互に接続され、他端はいずれも接地される。共振子86(第1共振子)は、線路L2から分岐するように、一端が線路L2に接続され、他端(端子26)がショートスタブ33の一端に接続される。
ショートスタブ33は、一端が端子26に接続され、他端が接地される。ショートスタブ33は、オープンスタブ30と共にモジュール基板50に形成され、オープンスタブ30と磁気的に結合される。なお、モジュール基板50におけるオープンスタブ30とショートスタブ33の配置は、例えば図3に示される多層基板50Aと同様の構成とすることができるため、詳細な説明を省略する。
上述の構成によっても、分波器200Aは、分波器100A〜100Dと同様に、スタブ30,33を備えない構成に比べて、フィルタ回路11Aの通過周波数帯域外の信号の減衰量を上昇させることができる。従って、分波器200Aは、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性を向上させることができる。
図20は、本発明の第6実施形態に係る分波器におけるフィルタ回路及びスタブの構成を示す回路図である。図20に示される分波器200Bは、図19に示される分波器200Aに比べて、ショートスタブ34をさらに備える。
ショートスタブ34(第3配線)は、一端が共振子80〜84(第2共振子)の接地側の端子27に接続され、他端が接地される。すなわち、ショートスタブ34は、共振子80〜84と接地との間に設けられる。ショートスタブ34は、ショートスタブ33と同様に、オープンスタブ30と共にモジュール基板50に形成され、オープンスタブ30と磁気的に結合される。
図21は、本発明の第6実施形態に係る分波器が形成される多層基板の主面の平面図である。
図21に示される多層基板50Mでは、ショートスタブ33a,34a(図20におけるショートスタブ33,34に対応)は、オープンスタブ30k(図20におけるオープンスタブ30に対応)と異なる層に形成されている。具体的には、ショートスタブ33aは、一端が端子26に接続され、多層基板50Mの主面の平面視において端子26からY軸負方向側に向かって延在している。他方、ショートスタブ34aは、一端が端子27に接続され、当該平面視において端子27からX軸正方向側に延在している。ショートスタブ33a及びショートスタブ34aは、多層基板50Mにおいて接触し、他端がいずれもビアホールを経由して接地に接続されている。
オープンスタブ30kは、一端が共通端子21に接続され、ショートスタブ33a,34aの少なくとも一部とZ軸方向においてそれぞれ重なるように延在している。具体的には、オープンスタブ30kは、間に分岐点を有しており、当該分岐点から開放側の他端に向けて2つの部分に分かれている。そして、この2つの部分がショートスタブ33a,34aとそれぞれ重ねられている。これにより、オープンスタブ30kとショートスタブ33a,34aとがそれぞれ磁気的に結合される。
このような構成によっても、分波器200Bは、分波器200Aと同様の効果を得ることができる。また、分波器200Bでは、ショートスタブ34をさらに備えることにより、フィルタ回路11Bの通過周波数帯域外の周波数の信号をさらに減衰させることができる。従って、分波器200Bは、分波器200Aに比べてアイソレーション特性をさらに向上させることができる。
なお、図21においては、オープンスタブ30kが間に分岐点を有する構成が示されているが、オープンスタブ30kは共通端子21から2つの部分に分かれていてもよい。
また、モジュール基板50におけるオープンスタブ30とショートスタブ33,34の配置は特に限定されず、例えば図6に示される多層基板50Bと同様の構成としてもよい。
また、図20においては、分波器200Bが2つのショートスタブ33,34を備える構成が示されているが、分波器200Bが備えるショートスタブはいずれか一方であってもよい。
図22は、本発明の第7実施形態に係る分波器におけるフィルタ回路及びスタブの構成を示す回路図である。図22に示される分波器200Cは、図20に示される分波器200Bに比べて、ショートスタブ35をさらに備える。
ショートスタブ35(第3配線)は、一端が共振子80〜84(第2共振子)の接地側の端子28に接続され、他端が接地される。すなわち、ショートスタブ35は、共振子80〜84と接地との間に設けられる。ショートスタブ35は、ショートスタブ34と同様に、オープンスタブ30と共にモジュール基板50に形成され、オープンスタブ30と磁気的に結合される。
図23は、本発明の第7実施形態に係る分波器が形成される多層基板の主面の平面図である。
図23に示される多層基板50Nでは、ショートスタブ35a(図22におけるショートスタブ35に対応)は、オープンスタブ30l(図20におけるオープンスタブ30に対応)と異なる層に形成されている。具体的には、ショートスタブ35aは、一端が端子28に接続され、多層基板50Nの主面の平面視において端子28からY軸負方向側に向かって延在している。ショートスタブ35aは、ショートスタブ33a,34aと多層基板50Nにおいて接触し、他端がビアホールを経由して接地に接続されている。
オープンスタブ30lは、一端が共通端子21に接続され、ショートスタブ33a,34a,35aの少なくとも一部とZ軸方向においてそれぞれ重なるように延在している。具体的には、オープンスタブ30lは、間に分岐点を有しており、当該分岐点から開放側の他端に向けて3つの部分に分かれている。そして、この3つの部分がショートスタブ33a,34a,35aとそれぞれ重ねられている。これにより、オープンスタブ30lとショートスタブ33a,34a,35aとがそれぞれ磁気的に結合される。
このような構成によっても、分波器200Cは、分波器200A,200Bと同様の効果を得ることができる。また、分波器200Cでは、ショートスタブ35をさらに備えることにより、フィルタ回路11Bの通過周波数帯域外の周波数の信号をさらに減衰させることができる。従って、分波器200Cは、分波器200Bに比べてアイソレーション特性をさらに向上させることができる。
なお、図23においては、オープンスタブ30lが間に分岐点を有する構成が示されているが、オープンスタブ30lは共通端子21から3つの部分に分かれていてもよい。
また、図22においては、分波器200Cが3つのショートスタブ33〜35を備える構成が示されているが、分波器200Cが備えるショートスタブはいずれか1つ又は2つであってもよい。
図24は、分波器200Aにおけるフィルタ回路間のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的には、図24は、分波器200Aのオープンスタブ30を備える構成と備えない構成において、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性の比較を示している。同グラフにおける縦軸はアイソレーション特性(dB)を示し、横軸は周波数(GHz)を示している。なお、当該シミュレーションにおいては、分波器200Aがバンド11のRF信号の送受信に用いられる場合が想定されており、フィルタ回路10の通過周波数帯域が1427.9〜1447.9MHzであり、フィルタ回路11の通過周波数帯域が1475.9〜1495.9MHzである。
図24に示されるように、オープンスタブ30を備える構成によると、送信周波数帯域(1427.9〜1447.9MHz)全体のうち半分程度の帯域においてアイソレーション特性が向上している。また、受信信号の周波数帯域では、オープンスタブ30の有無によるアイソレーション特性の相違がほぼない。すなわち、オープンスタブ30の挿入により、受信周波数帯域にはほぼ影響を与えることなく、送信周波数帯域のアイソレーション特性を改善することができると言える。
図25は、分波器200Cにおけるフィルタ回路間のアイソレーション特性のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的には、図25は、分波器200Cのオープンスタブ30を備える構成と備えない構成において、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性の比較を示している。同グラフにおける縦軸はアイソレーション特性(dB)を示し、横軸は周波数(GHz)を示している。なお、対象とする周波数帯域は、上述の図24と同様である。
図25に示されるように、オープンスタブ30を備える構成によると、送信周波数帯域(1427.9〜1447.9MHz)全体のうち、一部の帯域においてはアイソレーション特性が悪化しているものの、特定の周波数(1444MHz程度)付近においてアイソレーション特性が大きく向上している。また、受信信号の周波数帯域では、オープンスタブ30の有無によるアイソレーション特性の相違がほぼない。すなわち、オープンスタブ30の挿入により、受信周波数帯域にはほぼ影響を与えることなく、送信周波数帯域のアイソレーション特性を改善することができると言える。また、分波器200Cは複数のショートスタブ33〜35を備えるため、これらのスタブのインダクタンス値やオープンスタブとの結合の強度を適宜調整することにより、所望の周波数の信号を特に減衰させることができると言える。
図26は、本発明の第5実施形態の変形例に係る分波器の構成を概念的に示す図である。また、図27は、本発明の第5実施形態の他の変形例に係る分波器の構成を概念的に示す図である。図26に示される分波器200D及び図27に示される分波器200Eは、いずれも、分波器100Aと分波器200Aの構成が組み合わされた構成である。
具体的には、分波器200Dにおいては、フィルタ回路10に接続されるショートスタブ31と、フィルタ回路11に接続されるショートスタブ33とが、いずれも1つのオープンスタブ30と磁気的に結合されている。他方、分波器200Eは、2つのオープンスタブ30A,30Bを備える。そして、フィルタ回路10に接続されるショートスタブ31と、フィルタ回路11に接続されるショートスタブ33とが、それぞれ、オープンスタブ30A,30Bと磁気的に結合されている。なお、オープンスタブ30及びショートスタブ31,33の具体的な接続の構成については、上述の実施形態と同様とすることができるため、詳細な説明は省略する。
上述の構成により、分波器200D,200Eは、スタブ30(30A,30B),31,33を備えない構成に比べて、フィルタ回路10からフィルタ回路11に漏れ出る信号と、フィルタ回路11からフィルタ回路10に漏れ出る信号をいずれも抑制することができる。従って、分波器200D,200Eは、フィルタ回路10,11間のアイソレーション特性を向上させることができる。
なお、図26及び図27では、各分波器が備えるオープンスタブとショートスタブの組み合わせが2つである例が示されているが、分波器が備える当該組み合わせは3つ以上であってもよい。
ここまで述べた分波器100A〜100D,200A〜200Eは、いずれも、送信信号と受信信号とを周波数に応じて分けるフィルタ回路が想定されていた。すなわち、携帯電話において、送信と受信で異なる周波数の信号を用いるFDD(Frequency Division Duplex)方式が想定されていた。他方、携帯電話においては、送信と受信を時間によって区切りながら同一の周波数帯域の信号を用いるTDD(Time Division Duplex)方式も適用され得る。そこで、次に図28を参照しつつ、これらのFDD方式とTDD方式が同時に用いられる場合に、相互のフィルタ回路間の漏出を抑制する構成(第8実施形態)について説明する。
図28は、本発明の第8実施形態に係るフロントエンド回路の構成を概念的に示す図である。図28に示されるフロントエンド回路300Aは、FDD用回路310、TDD用回路320、スイッチ回路71、オープンスタブ36及びショートスタブ37を備える。
FDD用回路310は、図1に示される分波器100Aの構成を含む回路である。すなわち、フィルタ回路10(第1フィルタ回路)は、送信側端子22(第1端子)から共通端子21に所定の周波数帯域の送信信号Tx1(第1送信信号)を通過させる。フィルタ回路11(第2フィルタ回路)は、共通端子21から受信側端子23(第2端子)に当該周波数帯域の受信信号Rx1(第1受信信号)を通過させる。本実施形態において、共通端子21は、スイッチ回路71の一方の出力端に接続される。
TDD用回路320は、フィルタ回路12と端子90,91を含む。フィルタ回路12(第3フィルタ回路)は、送受信側の端子90(第3端子)とアンテナ側の端子91(第4端子)との間において、所定の周波数帯域の送信信号Tx2(第2送信信号)及び受信信号Rx2(第2受信信号)を通過させる周波数特性を有する。フィルタ回路12には、時間に応じて送信信号Tx2又は受信信号Rx2のいずれか一方が供給される。端子91はスイッチ回路71の他方の出力端に接続される。
なお、フィルタ回路12は、上述のフィルタ回路10A,10B,11A〜11C等と同様に1つ又は複数の共振子を備えるが、具体的な構成については当該上述のフィルタ回路と同様であるため、詳細な説明は省略する。
スイッチ回路71は、1入力2出力のスイッチである。スイッチ回路71の入力端はアンテナ端子20に接続され、出力端の一方はFDD用回路310に接続され、出力端の他方はTDD用回路320に接続される。これにより、スイッチ回路71は、フロントエンド回路300Aの外部から供給される制御信号に応じて、FDD用回路310とTDD用回路320のいずれか一方をアンテナ端子20に接続するか、双方を同時にアンテナ端子20に接続する。スイッチ回路71がFDD用回路310とTDD用回路320の双方を同時にアンテナ端子20に接続した場合、フロントエンド回路300Aは、FDD方式での通信とTDD方式での通信を同時に行うキャリアアグリゲーションに対応する。
オープンスタブ36(第1配線)は、一端が端子91とスイッチ回路71との間に接続され、他端が開放される。
ショートスタブ37(第2配線)は、一端がフィルタ回路12に備えられた共振子(不図示)に接続され、他端が接地される。オープンスタブ36とショートスタブ37とは、磁気的に結合されている。
上述の構成においても、フロントエンド回路300Aは、分波器100A〜100D,200A〜200Eと同様に、スタブ36,37を備えない構成に比べて、TDD用回路320側のフィルタ回路12の通過周波数帯域外の信号の減衰量を上昇させることができる。従って、フロントエンド回路300Aは、FDD用回路310とTDD用回路320との間のアイソレーション特性を向上させることができる。
なお、図28においては、TDD用回路320の側にスタブ36,37が備えられているが、これに代えて、FDD用回路310の側のフィルタ回路10やフィルタ回路11にスタブが備えられていてもよい。あるいは、図26及び図27に示されるように、TDD用回路320及びFDD用回路310の双方にスタブが備えられていてもよい。
また、図28においては、フロントエンド回路300AがFDD用回路310とTDD用回路320を1つずつ備えた構成が示されているが、フロントエンド回路が備えるFDD用回路とTDD用回路の個数はこれに限られず、いずれも2つ以上備えていてもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。分波器100A〜100Dは、フィルタ回路10,11と、一端が共通端子21に接続され、他端が開放されたオープンスタブ30と、一端がフィルタ回路10における共振子45に接続され、他端が接地されたショートスタブ31と、を備え、オープンスタブ30とショートスタブ31が電磁的に結合される。これにより、フィルタ回路10の通過周波数帯域外の周波数の信号がスタブ31側に流れるため、スタブ30,31を備えない構成に比べて通過周波数帯域外の信号の減衰量が上昇する。従って、分波器100A〜100Dは、配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させることができる。
また、分波器200A〜200Eは、フィルタ回路10,11と、一端が共通端子21に接続され、他端が開放されたオープンスタブ30と、一端がフィルタ回路11における共振子86に接続され、他端が接地されたショートスタブ33と、を備え、オープンスタブ30とショートスタブ33が電磁的に結合される。これにより、フィルタ回路11の通過周波数帯域外の周波数の信号がスタブ33側に流れるため、スタブ30,33を備えない構成に比べて通過周波数帯域外の信号の減衰量が上昇する。従って、分波器200A〜200Eは、配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させることができる。
また、分波器100B,200Bにおいては、フィルタ回路10B,11Bがショートスタブ32,34をさらに備える。これにより、フィルタ回路10B,11Bの通過周波数帯域外の周波数の信号をさらに減衰させることができる。従って、分波器100B,200Bは、分波器100A,200Aに比べてアイソレーション特性をさらに向上させることができる。
また、分波器100A〜100D,200A〜200Eでは、オープンスタブ30とショートスタブ31,33がそれぞれ多層基板の異なる層に形成され、両スタブの少なくとも一部が重なるように形成されていてもよい。これにより、オープンスタブ30とショートスタブ31,33が磁気的に結合されることとなる。
また、分波器100A〜100D,200A〜200Eでは、オープンスタブ30とショートスタブ31,33がそれぞれ多層基板の同一層に形成され、両スタブの少なくとも一部が略平行に隣接して形成されていてもよい。これにより、オープンスタブ30とショートスタブ31,33が磁気的に結合されることとなる。
また、分波器100A〜100D,200A〜200Eが備える各スタブは、特に限定されないが、集中定数素子により構成されていてもよい。
また、フロントエンド回路300Aは、フィルタ回路10〜12と、一端が端子91に接続され、他端が開放されたオープンスタブ36と、一端がフィルタ回路12における共振子に接続され、他端が接地されたショートスタブ37と、を備え、オープンスタブ36とショートスタブ37が電磁的に結合される。これにより、フィルタ回路12の通過周波数帯域外の周波数の信号がスタブ37側に流れるため、スタブ36,37を備えない構成に比べて通過周波数帯域外の信号の減衰量が上昇する。従って、フロントエンド回路300Aは、配線の配置の自由度を上げつつ、複数のフィルタ間のアイソレーション特性を向上させることができる。
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更又は改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、上記の実施形態においては、共通端子21や端子91に接続されたスタブがオープンスタブであり、フィルタ回路が備える共振子に接続されたスタブがショートスタブである例が示されているが、スタブの構成はこれに限られない。例えば、共通端子21や端子91に接続されたスタブがショートスタブであり、共振子に接続されたスタブがオープンスタブであってもよい。
また、上記の実施形態においてはいずれも、オープンスタブとショートスタブが電磁誘導により磁界結合された例が示されているが、磁界結合に代えて電界結合されていてもよい。具体的には、例えば、多層基板においてオープンスタブとショートスタブを構成する金属層の面積を拡張することにより、接合容量を形成することができる。このように、オープンスタブとショートスタブの電磁的な結合は、磁界結合又は電界結合、もしくはこれらの組み合わせとすることができる。
また、上述の各実施形態はそれぞれ組み合わされて構成されていてもよい。例えば、図21及び図23に示されるようなオープンスタブが分岐点を有する構成が、分波器100A〜100D、分波器200A,200D,200E又はフロントエンド回路300Aに適用されてもよい。
100A〜100D,200A〜200E…分波器、300A…フロントエンド回路、10〜12…フィルタ回路、20…アンテナ端子、21…共通端子、22…送信側端子、23…受信側端子、24〜28…端子、30,36…スタブ(オープンスタブ)、31〜35,37…スタブ(ショートスタブ)、41〜47…共振子、50…モジュール基板、50A〜50N…多層基板、51,52…内層、53…表層、60…整合回路、70,71…スイッチ回路、80〜86…共振子、90,91…端子、L1,L2…線路
Claims (9)
- 第1端子と共通端子との間において、第1周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ回路であって、前記第1端子と前記共通端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が前記線路に接続された第1共振子を有する、第1フィルタ回路と、
第2端子と前記共通端子との間において、前記第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ回路と、
一端が前記共通端子に接続され、他端が開放された第1配線と、
一端が前記第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、
を備え、
前記第1配線と前記第2配線が電磁的に結合された、分波器。 - 第1端子から共通端子に第1周波数帯域の信号を通過させる第1フィルタ回路であって、前記第1端子と前記共通端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が前記線路に接続された第1共振子を有する、第1フィルタ回路と、
前記共通端子から第2端子に前記第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域の信号を通過させる第2フィルタ回路と、
一端が前記共通端子に接続され、他端が開放された第1配線と、
一端が前記第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、
を備え、
前記第1配線と前記第2配線が電磁的に結合された、分波器。 - 前記第1フィルタ回路は、前記線路から分岐するように一端が前記線路に接続された第2共振子をさらに有し、
前記分波器は、一端が前記第2共振子の他端に接続され、他端が接地された第3配線をさらに備え、
前記第1配線と前記第3配線が電磁的に結合された、
請求項1又は2に記載の分波器。 - 前記第1周波数帯域は、所定の周波数帯域における送信周波数帯域であり、
前記第2周波数帯域は、当該所定の周波数帯域における受信周波数帯域である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の分波器。 - 前記第1周波数帯域は、所定の周波数帯域における受信周波数帯域であり、
前記第2周波数帯域は、当該所定の周波数帯域における送信周波数帯域である、
請求項1に記載の分波器。 - 前記分波器は、前記第1配線及び前記第2配線が形成された多層基板をさらに備え、
前記第1配線と前記第2配線は、それぞれ、前記多層基板の異なる層に形成され、前記多層基板の主面の平面視において、前記第1配線の少なくとも一部と前記第2配線の少なくとも一部が重なるように配置された、
請求項1から5のいずれか一項に記載の分波器。 - 前記分波器は、前記第1配線及び前記第2配線が形成された多層基板をさらに備え、
前記第1配線と前記第2配線は、それぞれ、前記多層基板の同一層に形成され、前記第1配線の少なくとも一部と前記第2配線の少なくとも一部が略平行に隣接して配置された、
請求項1から5のいずれか一項に記載の分波器。 - 前記第1配線又は前記第2配線は、集中定数素子により構成される、
請求項1又は2に記載の分波器。 - 第1端子と共通端子との間において、第1送信信号を通過させる第1フィルタ回路と、
第2端子と前記共通端子との間において、第1受信信号を通過させる第2フィルタ回路と、
第3端子と第4端子との間において、第2送信信号及び第2受信信号を通過させる第3フィルタ回路であって、前記第3端子と前記第4端子との間に設けられた線路から分岐するように一端が前記線路に接続された第1共振子を有する、第3フィルタ回路と、
前記共通端子及び前記第4端子のいずれか又は双方をアンテナ端子に接続するスイッチ回路と、
一端が前記第4端子に接続され、他端が開放された第1配線と、
一端が前記第1共振子の他端に接続され、他端が接地された第2配線と、
を備え、
前記第1配線と前記第2配線が電磁的に結合された、フロントエンド回路。
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