JP2019068395A - オーディオコントローラ、及び、超音波スピーカ - Google Patents

オーディオコントローラ、及び、超音波スピーカ Download PDF

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Abstract

【課題】オーディオシステムの使用環境の制約を取り除く。【解決手段】 オーディオコントローラは、少なくとも1つの超音波スピーカ、及び、音源と接続可能である。このオーディオコントローラは、音源からオーディオ信号を入力する手段を備え、オーディオ信号に基づいて、超音波スピーカが放射する超音波の焦点位置を制御する手段を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、オーディオコントローラ、及び、超音波スピーカに関する。
複数のスピーカから構成されるオーディオシステムでは、各スピーカがリスナの周囲に配置される。このようなオーディオシステムは、音源から入力されるオーディオ信号に対応する複数のチャネルを各スピーカに割り当てることにより、臨場感のあるサウンドを再生することができる。
例えば、特許文献1には、リスナの位置及び方向に応じて、各スピーカのミキシング係数を設定する技術が開示されている。
特開2006−270522号公報
しかし、特許文献1では、リスナの周囲に複数のスピーカを配置する必要がある。そのため、オーディオシステムの使用環境に制約がある。特に、リスナの背後にスピーカを設置することが難しい使用環境では、特許文献1のオーディオシステムは使用することができない。
本発明の目的は、オーディオシステムの使用環境の制約を取り除くことである。
本発明の一態様は、
少なくとも1つの超音波スピーカ、及び、音源と接続可能なオーディオコントローラであって、
前記音源からオーディオ信号を入力する手段を備え、
前記オーディオ信号に基づいて、前記超音波スピーカが放射する超音波の焦点位置を制御する手段を備える、
オーディオコントローラである。
本発明によれば、オーディオシステムの使用環境の制約を取り除くことができる。
本実施形態のオーディオシステムのシステム構成図である。 図1のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。 図1の超音波スピーカの概略構成図である。 本実施形態の概要の説明図である。 図1の超音波スピーカの駆動タイミングの決定方法の説明図である。 本実施形態の超音波スピーカの動作例1の説明図である。 図6の動作例1において形成される音源を示す図である。 本実施形態の超音波スピーカの動作例2の説明図である。 図8の動作例2において形成される音源を示す図である。 本実施形態の超音波スピーカの動作例3の説明図である。 図10の動作例3において形成される音源を示す図である。 本実施形態の超音波スピーカの動作例4の説明図である。 図12の動作例4において形成される音源を示す図である。 本実施形態のオーディオシステムの制御の処理のフローチャートである。 図14の処理において参照される音圧レベル情報及び第1サラウンドパンパラメータの概略図である。 図14の処理において第1周波数帯域〜第3周波数帯域に分割される音圧レベル情報の概略図である。 図14の処理において生成される第2サラウンドパンパラメータの概略図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(1)オーディオシステムの構成
オーディオシステムの構成について説明する。図1は、本実施形態のオーディオシステムのシステム構成図である。図2は、図1のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、使用環境SPにオーディオシステム1が設置される。オーディオシステム1は、リスナLの前方に位置する。
図2に示すように、オーディオシステム1は、オーディオコントローラ10と、超音波スピーカ21と、ラウドスピーカ22と、音源23と、カメラ24と、リスナ位置検出部25と、ウーファ26と、を備える。
オーディオコントローラ10は、スピーカセット(超音波スピーカ21、ラウドスピーカ22、及び、ウーファ26)を制御する情報処理装置の一例である。
オーディオコントローラ10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、スト
レージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、オーディオシステム1を制御する制御用アプリケーション)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、オーディオコントローラ10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
入出力インタフェース13は、オーディオコントローラ10に接続される入力デバイス(音源23、カメラ24、及び、リスナ位置検出部25)から入力信号を受け付け、且つ、オーディオコントローラ10に接続される出力デバイス(超音波スピーカ21及びラウドスピーカ22)に出力信号を出力するように構成される。
通信インタフェース14は、オーディオコントローラ10とサーバ(不図示)との間の通信を制御するように構成される。
超音波スピーカ21は、オーディオコントローラ10の制御に従って、超音波を放射するように構成される。
ラウドスピーカ22及びウーファ26は、オーディオコントローラ10の制御に従って、可聴音を発生させるように構成される。
音源23は、オーディオコントローラ10にオーディオ信号を与えるように構成される。音源23は、以下のものを含む。
・テレビ
・オーディオメディアプレーヤ(カセットプレーヤ、CD(Compact Disc)プレーヤ、D
VD(Digital Versatile Disc)プレーヤ、ブルーレイディスクプレーヤ)
・デジタルオーディオプレーヤ
カメラ24は、使用環境SPの画像情報を取得するように構成される。カメラ24は、例えば、CMOS(Complementary MOS)カメラである。
リスナ位置検出部25は、リスナLの位置を検出するように構成される。
リスナ位置検出部25は、例えば、赤外線センサである。赤外線センサは、赤外線を照射し、且つ、赤外線の反射光を受光すると、反射光に応じて電気信号を生成する。これにより、リスナLの位置が検出される。
(1−1)超音波スピーカの構成
本実施形態の超音波スピーカの構成について説明する。図3は、図1の超音波スピーカの概略構成図である。
図3に示すように、超音波スピーカ21の放射面には、カバー21a(図3A)が配置されている。カバー21aを取り外すと、筐体21b上の放射面(図3B)が露出する。
放射面には、複数の超音波トランスデューサ21cから構成されるフェーズドアレイFAが配置される。複数の超音波トランスデューサ21cは、XZ平面(以下「アレイ面」という)に配置される。
超音波スピーカ21は、各超音波トランスデューサ21cを駆動させる駆動部(不図示)を備える。駆動部は、複数の超音波トランスデューサ21cを個別に駆動する。各超音波トランスデューサ21cは、駆動部の駆動により振動する。各超音波トランスデューサ21cの振動により、超音波が発生する。複数の超音波トランスデューサ21cから放射された超音波は、空間上を伝播し、空間上の焦点で集束する。焦点で集束した超音波は、可聴音の音源を形成する。
(2)本実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図4は、本実施形態の概要の説明図である。
図4に示すように、音源23は、オーディオ信号をオーディオコントローラ10に与える。
オーディオコントローラ10は、音源23からオーディオ信号を入力する。オーディオ信号は、音圧レベルの周波数特性及び第1サラウンドパンパラメータと、を含む。
オーディオコントローラ10は、オーディオ信号の周波数特性及び第1サラウンドパンパラメータに基づいて、超音波スピーカ21の第1音圧レベルと、ラウドスピーカ22の第2音圧レベルと、ウーファ26の第3音圧レベルと、を決定する。
オーディオコントローラ10は、第1音圧レベルに基づく第1スピーカ制御信号を生成し、超音波スピーカ21に出力する。
オーディオコントローラ10は、第2音圧レベルに基づく第2スピーカ制御信号を生成し、ラウドスピーカ22に出力する。
オーディオコントローラ10は、第3音圧レベルに基づく第3スピーカ制御信号を生成し、ウーファ26に出力する。
超音波スピーカ21は、第1スピーカ制御信号に基づいて超音波を放射する。
ラウドスピーカ22は、第2スピーカ制御信号に基づいて音波を放射する。
ウーファ26は、第3スピーカ制御信号に基づいて音波を放射する。
これにより、オーディオ信号に対応するサラウンド環境が構築される。
(3)超音波スピーカの動作例
本実施形態の超音波スピーカの動作例について説明する。
超音波スピーカ21は、所定の変調方式で変調した超音波を放射する。
変調方式は、例えば、以下の何れかである。
・AM(Amplitude Modulation)変調
・FM(Frequency Modulation)変調
・PM(Phase Modulation)変調
超音波スピーカ21は、複数の超音波トランスデューサ21cの駆動タイミングを個別に制御することにより、各超音波トランスデューサ21cから放射される超音波に位相差を与える。焦点位置及び焦点数は、この位相差に依存する。つまり、超音波スピーカ21は、位相差を制御することにより、焦点位置及び焦点数を変化させることができる。
本実施形態の超音波スピーカの位相差の形成方法について説明する。図5は、図1の超音波スピーカの駆動タイミングの決定方法の説明図である。
記憶装置11には、フェーズドアレイFAの基準点(例えば、中心)に対する超音波トランスデューサ21c(n)のフェーズドアレイFA上の相対位置を示す超音波トランスデューサ21c(n)の座標(x(n),y(n),z(n))が記憶されている。nは、超音波トランスデューサ21cの識別子(正の整数)である。
例えば、リスナ位置検出部25がリスナLの位置を検出すると、プロセッサ12は、図5に示すように、基準点に対する焦点FPの相対位置を示す焦点座標(xfp,yfp,zfp)を決定する。
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された超音波トランスデューサ21c(n)の座標(x(n),y(n),z(n))と、焦点座標(xfp,yfp,zfp)と、に基づいて、超音波トランスデューサ21c(n)と焦点FPとの距離r(n)を計算する。
プロセッサ12は、n+1番目に駆動する超音波トランスデューサ21c(n+1)の駆動タイミングと、n番目に駆動する超音波トランスデューサ21c(n)との駆動タイミングとの時間差(以下「駆動時間差」という)ΔT(n+1)を、式1を用いて、計算する。
ΔT(n+1)=−r(n+1)/c …(式1)
・c:音速
上記のとおり、プロセッサ12は、焦点座標(xfp,yfp,zfp)と、記憶装置11に記憶された座標(x(n+1),y(n+1),z(n+1))と、を用いて、各超音波トランスデューサ21c(n+1)の駆動時間差ΔT(n+1)を計算する。プロセッサ12は、この駆動時間差ΔT(n+1)に従い、各超音波トランスデューサ21c(n+1)に駆動信号を供給する。
各超音波トランスデューサ21cは、この駆動信号に応じて駆動する。各超音波トランスデューサ21cから放射された超音波は、駆動時間差ΔT(n+1)に応じた位相差を有するので、焦点FPで集束する。
焦点FPで集束した超音波は、音源を形成する。この音源から、可聴音が発生する。つまり、超音波スピーカ21は、任意の位置に可聴音を発生させることができる。
焦点距離が短くなるほど、焦点深度は小さくなる。焦点深度が小さくなるほど、超音波の指向性は低下する。つまり、焦点距離が短くなるほど、超音波の進行方向からずれた方向にも音波が伝わる傾向にある。換言すると、超音波スピーカ21は、焦点位置を変えることにより、可聴音の音波が進行する進行範囲を変化させることができる。
リスナLが可聴音を聴き取れる可聴範囲の分布は、焦点FPを軸とする略回転対称の形状を形成する。可聴範囲は、超音波ビームに対して可聴音が進む方向又は角度、及び、焦点FPとリスナLとの距離の組合せによって規定される。 可聴範囲は、超音波スピーカ21の使用環境の環境音と可聴音の音量との大小関係によって決まる。可聴音の音量は、超音波トランスデューサ21cから放射される超音波の振幅又は変調度によって決まる。従って、プロセッサ12は、超音波の振幅又は変調度を調整することにより、可聴範囲を変化させることができる。
(3−1)動作例1(単焦点)
本実施形態の超音波スピーカの動作例1について説明する。図6は、本実施形態の超音波スピーカの動作例1の説明図である。図7は、図6の動作例1において形成される音源を示す図である。動作例1では、1つの焦点に超音波を集束させる。
図6に示すように、動作例1では、超音波トランスデューサ21ca〜21ciが、両端部から中央に向かう順に、時間差で振動する。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW1が放射される。超音波USW1は、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d1だけ離れた焦点FP1で集束する。
図7に示すように、超音波スピーカ21は、焦点FP1に点音源SS1を形成する。
例えば、焦点FP1がリスナLの耳元に位置する場合、点音源SS1はリスナLの耳元に形成される。この場合、リスナLには、耳元で点音源SS1からの可聴音が聴こえる。
(3−2)動作例2(複焦点)
本実施形態の超音波スピーカの動作例2について説明する。図8は、本実施形態の超音波スピーカの動作例2の説明図である。図9は、図8の動作例2において形成される音源を示す図である。動作例2では、複数の焦点に超音波を集束させる。
図8に示すように、動作例2では、超音波トランスデューサ21ca〜21ciが、2つのグループG1及びG2に分かれる。グループG1は、超音波トランスデューサ21ca〜21ceから構成される。グループG2は、超音波トランスデューサ21cf〜21ciから構成される。
グループG1(超音波トランスデューサ21ca〜21ce)は、両端部から中央に向かう順に、時間差で振動する。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW2aが放射される。超音波USW2aは、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d2aだけ離れた焦点FP2aで集束する。
グループG2(超音波トランスデューサ21cf〜21ci)は、両端部から中央に向かう順に、時間差で振動する。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW2bが放射される。超音波USW2bは、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d2bだけ離れた焦点FP2bで集束する。
図9に示すように、超音波スピーカ21は、焦点FP2a及びFP2bに、それぞれ、点音源SS2a及びSS2bを形成する。
例えば、焦点FP2aがリスナL1の耳元に位置する場合、点音源SS2aはリスナL1の耳元に形成される。この場合、リスナL1には、耳元で点音源SS2aからの可聴音が聴こえる。
焦点FP2bがリスナL2の耳元に位置する場合、点音源SS2bはリスナL2の耳元に形成される。この場合、リスナL2には、耳元で点音源SS2bからの可聴音が聴こえる。
なお、超音波スピーカ21は、3個以上の焦点に点音源を形成することも可能である。
(3−3)動作例3(ビーム)
本実施形態の超音波スピーカの動作例3について説明する。図10は、本実施形態の超音波スピーカの動作例3の説明図である。図11は、図10の動作例3において形成される音源を示す図である。
図10に示すように、動作例3では、動作例1の焦点距離d1、並びに、動作例2の焦点距離d2a及びd2bより十分に長い距離d3aが設定される。この場合、超音波トランスデューサ21ca〜21ciが、略同時に振動することにより、超音波スピーカ21からは、実質的に位相差がない超音波USW3が放射される。超音波USW3は、焦点FP3方向への指向性が高い超音波ビームUSB3を形成する。
一般的に、超音波ビームは、ビーム状の音源を形成する。つまり、可聴音のビームは、超音波ビームに覆いかぶさるように存在する。
この場合、図11に示すように、超音波ビームUSB3が、ビーム状の音源SS3を形成する。従って、リスナLには、超音波スピーカ21の方向からビーム状の音源SS3(つまり、超音波ビームUSB3に沿って形成された音源)からの可聴音が近づいてくるように聴こえる。
(3−4)動作例4(ビーム)
本実施形態の超音波スピーカの動作例4について説明する。図12は、本実施形態の超音波スピーカの動作例4の説明図である。図13は、図12の動作例4において形成される音源を示す図である。
図12に示すように、動作例4では、動作例1の焦点距離d1、並びに、動作例2の焦点距離d2a及びd2bより十分に長い距離が設定される。この場合、超音波トランスデューサ21ca〜21ciが、一端部側から他端部側に向かう順に、時間差で振動することにより、超音波スピーカ21からは、実質的に位相差がない超音波USW4が、アレイ面に直交する方向(Y+方向)に対して斜めに放射される。超音波USW4は、超音波スピーカ21から、アレイ面に直交する方向(Y+方向)に対して斜めの位置にある焦点FP4方向への指向性が高い超音波ビームUSB4を形成する。
図13に示すように、超音波スピーカ21が放射した超音波ビームUSB4aは、ビーム状の音源SS4aを形成し、且つ、反射部材RMで反射する。反射部材RMで反射した反射ビームUSW4bは、ビーム状の音源SS4bを形成する。
一例として、反射部材RMの側方に位置するリスナLには、超音波スピーカ21とは異なる方向から音源SS4bが近づいてくる。従って、リスナLには、側方からの可聴音が壁から鳴っているように聴こえる。
別の例として、反射部材RMが超音波USW4aを鏡面反射させる面を有する壁である場合、反射部材RMに対して、超音波ビームUSB4aの反射方向に位置するリスナLには、自身の背後に位置する壁から音源SS4bが近づいてくる。従って、リスナLには、音源SS4bからの可聴音が壁から鳴っているように聴こえる。
別の例として、反射部材RMが超音波ビームUSB4aを乱反射させる面を有する場合、反射部材RMから広角に反射ビームUSW4bが拡散する。従って、リスナLの位置によらず、リスナLには、音源SS4bからの可聴音が広範囲で鳴っているように聴こえる。
(4)オーディオシステムの制御
本実施形態のオーディオシステムの制御について説明する。図14は、本実施形態のオーディオシステムの制御の処理のフローチャートである。図15は、図14の処理において参照される音圧レベル情報及び第1サラウンドパンパラメータの概略図である。図16は、図14の処理において第1周波数帯域〜第3周波数帯域に分割される音圧レベル情報の概略図である。図17は、図14の処理において生成される第2サラウンドパンパラメータの概略図である。
ステップS200の後、音源23は、オーディオ信号の出力(S200)を実行する。
具体的には、音源23は、オーディオ信号をエンコードし、オーディオコントローラ10に出力する。
オーディオ信号は、再生すべき音の音圧レベル情報(図15A)と、第1サラウンドパンパラメータ(図15B)と、を含む。
図15Aは、音圧レベル情報の例である。横軸が周波数(Hz)であり、縦軸が音圧レベル(dB)である。
図15Bは、5.1chサラウンドモードの第1サラウンドパンパラメータの例である。第1サラウンドパンパラメータは、センタスピーカ(C)、右フロントスピーカ(R)、左フロントスピーカ(L)、右サラウンドスピーカ(RS)、左サラウンドスピーカ(LS)、及び、ウーファ(LFE)の音圧レベルのバランス(つまり、パンニング)を示す。
オーディオコントローラ10は、使用環境情報の取得(S100)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、使用環境SPのレイアウトを示すレイアウト情報を生成する。レイアウト情報は、使用環境SPの3次元のサイズを示す情報と、3次元形状を示す情報と、を含む。
一例として、カメラ24は、使用環境SPの画像情報を撮像する。プロセッサ12は、カメラ24によって撮像された画像情報に三次元モデリングを適用することにより、使用環境SPのレイアウトを示すレイアウト情報を生成し、記憶装置11に記憶する。
別の例として、プロセッサ12は、入出力インタフェース13又は通信インタフェース14を介して、使用環境SPのレイアウト情報(例えば、3次元CADデータ)を記憶装置11に記憶する。
リスナ位置検出部25は、赤外線を照射し、且つ、赤外線の反射光を受光することにより、リスナLの位置を検出する。
プロセッサ12は、リスナ位置検出部25が生成した電気信号に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を示す三次元座標を生成することにより、当該相対位置を特定する。
ステップS100及びS200の後、オーディオコントローラ10は、オーディオ信号の入力(S101)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS200で音源23から出力されたオーディオ信号を入力する。
ステップS101の後、オーディオコントローラ10は、オーディオ信号のデコード(S102)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、オーディオ信号をデコードすることにより、オーディオ信号から、音圧レベル情報(図15A)と、第1サラウンドパンパラメータ(図15B)と、を取り出す。
プロセッサ12は、音圧レベル情報と、第1サラウンドパンパラメータと、を記憶装置11に記憶する。
ステップS102の後、オーディオコントローラ10は、焦点位置の決定(S103)を実行する。
第1例として、ステップS100でリスナ位置検出部25によって1人のリスナLが検出された場合、プロセッサ12は、ステップS100でリスナ位置検出部25の検出結果に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を特定する。
プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図7の焦点FP1の位置を決定する。
第2例として、ステップS100でリスナ位置検出部25によって複数(例えば、2人)のリスナL1及びU2が検出された場合、プロセッサ12は、ステップS100でリスナ位置検出部25の検出結果に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を特定する。
プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図9の複数の焦点FP2a及びFP2bの位置を決定する。
第3例として、反射部材RM(例えば、壁)から可聴音を発生させる場合、プロセッサ12は、ステップS100でプロセッサ12によって生成されたレイアウト情報に基づいて、超音波スピーカ21に対する反射部材RMの相対位置を特定する。
プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図11の焦点FP3の位置を決定する。
第4例として、リスナLの背後の空間で可聴音を発生させる場合、プロセッサ12は、ステップS100でプロセッサ12によって生成されたレイアウト情報に基づいて、反射部材RMの相対位置を特定する。
プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図13の焦点FP4aの位置を決定する。
ステップS103の後、オーディオコントローラ10は、第2サラウンドパンパラメータの生成(S104)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS102で記憶装置11に記憶した音波レベル情報の周波数特性を第1周波数帯域B1〜第3周波数帯域B3に分割する(図16)。
図16に示すように、第1周波数帯域B1は、第1周波数閾値TH1以上の周波数帯域である。
プロセッサ12は、超音波スピーカ21の出力特性に基づいて第1周波数帯域B1を決定する。
プロセッサ12は、第1周波数帯域B1を構成する周波数成分について、超音波スピーカ21の音圧レベルが最も高くなり、且つ、ウーファ26の音圧レベルが最も低くなるように、超音波スピーカ21の音圧レベルと、ラウドスピーカ22の音圧レベルと、ウーファ26の音圧レベルと、を決定する。
第2周波数帯域B2は、第2周波数閾値TH2と第1周波数閾値TH1との間の周波数帯域である。
プロセッサ12は、ラウドスピーカ22の出力特性に基づいて第2周波数帯域B2を決定する。
プロセッサ12は、第2周波数帯域B2を構成する周波数成分について、ラウドスピーカ22の音圧レベルが最も高くなり、且つ、ウーファ26の音圧レベルが最も低くなるように、超音波スピーカ21の音圧レベルと、ラウドスピーカ22の音圧レベルと、ウーファ26の音圧レベルと、を決定する。
第3周波数帯域B3は、第2周波数閾値TH2以下の周波数帯域である。
プロセッサ12は、ウーファ26の出力特性に基づいて第3周波数帯域B3を決定する。
プロセッサ12は、第3周波数帯域B3を構成する周波数成分について、ウーファ26の音圧レベルが最も高くなり、且つ、超音波スピーカ21の音圧レベルが最も低くなるように、超音波スピーカ21の音圧レベルと、ラウドスピーカ22の音圧レベルと、ウーファ26の音圧レベルと、を決定する。
プロセッサ12は、決定した音圧レベル(超音波スピーカ21の音圧レベル、ラウドスピーカ22の音圧レベル、及び、ウーファ26の音圧レベル)に基づいて、第2サラウンドパンパラメータ(図17)を生成する。
図17の第2サラウンドパンパラメータは、超音波スピーカ(US)、右フロントスピーカ(R)、左フロントスピーカ(L)、右サラウンドスピーカ(RS)、左サラウンドスピーカ(LS)、及び、ウーファ(LFE)の音圧レベルのバランス(つまり、超音波スピーカ21を含むスピーカコンポーネントのパンニング)を示している。
図17Aは、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより高い場合の第2サラウンドパンパラメータの例を示している。
図17Aに示すように、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより高い場合の第2サラウンドパンパラメータでは、ラウドスピーカ22(右フロントスピーカ(R)、左フロントスピーカ(L)、右サラウンドスピーカ(RS)、及び、左サラウンドスピーカ(LS))の音圧レベルより、超音波スピーカ(US)の音圧レベルが高い。
つまり、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより高い場合、オーディオコントローラ10は、ラウドスピーカ22の音より超音波スピーカ21の音を強調する。
図17Bは、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより低い場合の第2サラウンドパンパラメータの例を示している。
図17Aに示すように、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより低い場合の第2サラウンドパンパラメータでは、ラウドスピーカ22(右フロントスピーカ(R)、左フロントスピーカ(L)、右サラウンドスピーカ(RS)、及び、左サラウンドスピーカ(LS))の音圧レベルより、超音波スピーカ(US)の音圧レベルが低い。
つまり、第1周波数帯域B1の音圧レベルが第2周波数帯域B2の音圧レベルより低い場合、オーディオコントローラ10は、超音波スピーカ21の音よりラウドスピーカ22の音を強調する。
ステップS104の後、オーディオコントローラ10は、変調パラメータの決定(S105)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS104で決定した第2サラウンドパンパラメータのうち超音波スピーカ(US)の音圧レベルと、ステップS103で決定した焦点位置と、に基づいて、変調パラメータを決定する。変調パラメータとは、超音波スピーカ21から放射される超音波のAM変調のレベルに関するパラメータである。超音波の振幅は、変調パラメータに依存する。
ステップS105の後、オーディオコントローラ10は、スピーカ制御信号の生成(S106)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、第2サラウンドパンパラメータのうち、超音波スピーカ(US)の音圧レベルと、ステップS103で決定した焦点位置と、ステップS105で決定した変調パラメータと、に基づいて、超音波スピーカ21を制御するための第1スピーカ制御信号を生成する。
プロセッサ12は、ステップS104で決定した第2サラウンドパンパラメータのうち、右フロントスピーカ(R)、左フロントスピーカ(L)、右サラウンドスピーカ(RS)、及び、左サラウンドスピーカ(LS)の音圧レベルに基づいて、ラウドスピーカ22を制御するための第2スピーカ制御信号を生成する。
プロセッサ12は、第2サラウンドパンパラメータのうち、ウーファ(LFE)の音圧レベルに基づいて、ウーファ26を制御するための第3スピーカ制御信号を生成する。
プロセッサ12は、第1スピーカ制御信号〜第3スピーカ制御信号を、それぞれ、超音波スピーカ21、ラウドスピーカ22、及び、ウーファ26に出力する。
超音波スピーカ21は、第1スピーカ制御信号に基づいて、超音波を放射する。超音波スピーカ21から放射された超音波は、ステップS103で決定された焦点FPで集束する。集束した超音波は、焦点FPに可聴音の音源を形成する。つまり、焦点FPに形成された音源は、可聴音を発生させる。
ラウドスピーカ22及びウーファ26は、それぞれ、第2スピーカ制御信号及び第3スピーカ制御信号に基づいて、自身を音源とする可聴音を発生させる。
音源23は、再生が終了するまで(S201−NO)、ステップS200の処理を繰り返し実行する。
オーディオコントローラ10は、再生が終了するまで(S107−NO)、ステップS100〜S106の処理を繰り返し実行する。
これにより、オーディオシステム1は、使用環境SPと、リスナLの位置と、音源23から出力されるオーディオ信号と、に応じたサラウンド環境を構築することができる。
特に、オーディオシステム1では、超音波スピーカ21の焦点位置及び焦点数が可変であるので、使用環境SPの制約(例えば、使用環境SPのレイアウト、使用環境SP内に存在する障害物、リスナLの位置)を受けずに、より多様な音をリスナLに聴かせることができる。
(5)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
(5−1)変形例1
変形例1について説明する。変形例1は、フェーズドアレイFAが曲面形状を有する例である。
変形例1のフェーズドアレイFAは、可変曲率を有する曲面形状のアレイ面上に形成される。
超音波スピーカ21には、アクチュエータ(例えば、可変アーム)が接続される。アクチュエータは、アレイ面の曲率(つまり、曲面形状)を変えるように構成される。アレイ面の曲率が変わると、フェーズドアレイFAから放射される超音波の位相差も変化する。
具体的には、ステップS106で生成される第1スピーカ制御信号は、アクチュエータを駆動させるための駆動信号を含む。
アクチュエータは、駆動信号に基づいて、アレイ面の曲率を変える。
変形例1によれば、アレイ面の曲率を変えることにより超音波に位相差を与える超音波スピーカ21を用いる場合にも、上記本実施形態と同様の効果が得られる。
特に、単一の焦点(例えば、図6の焦点FP1)に超音波を集束させる場合、複数の超音波トランスデューサ21cの放射方向が当該焦点を向くので、当該焦点で集束する超音波の音圧レベルを上げることができる。
(5−2)変形例2
変形例2について説明する。変形例2は、超音波スピーカ21を用いて、反射部材RMの反射率と特定する例である。
変形例2は、超音波トランスデューサ21cが放射する超音波の反射波を検出する超音波センサを備える。
ステップS100において、プロセッサ12は、更に、レイアウト情報に基づいて、反射部材RMの位置を特定する。
プロセッサ12は、超音波トランスデューサ21cを駆動させることにより、特定した位置(つまり、反射部材RM)に向かって、超音波を放射する。超音波は、反射部材RMに反射する。
超音波センサは、反射部材RMからの反射波を検出する。
プロセッサ12は、超音波を放射してから、超音波センサによって反射波が検出されるまでの時間に基づいて、反射部材RMによる超音波の反射方向及び反射率を推定する。
ステップS103において、プロセッサ12は、ステップS100で推定した反射部材RMの反射方向と、リスナLの相対位置と、に基づいて、焦点位置を決定する。
ステップS105において、プロセッサ12は、ステップS100で推定した反射部材RMの反射率に基づいて、変調パラメータ(つまり、超音波の振幅)を決定する。
変形例2によれば、超音波スピーカ21をソナーとして用いる。これにより、反射部材RMの位置、反射方向、及び、反射率の組合せに応じて、使用環境SPに適したサラウンド環境を構築することができる。
(5−3)変形例3
変形例3について説明する。変形例3は、複数の超音波スピーカ21を用いてサラウンド環境を構築する例である。
変形例3のオーディオシステム1は、複数の超音波スピーカ21を備える。
プロセッサ12は、ステップS103及びS104において、各超音波スピーカ21とリスナLの相対位置に基づいて、複数の超音波スピーカ21の焦点位置及び音圧レベルを個別に決定する。
変形例3によれば、本実施形態に比べて、焦点で集束する超音波が増えるので、集束する超音波により形成された音源からの可聴音の音圧を上げることができる。その結果、より多様なサラウンド環境を構築することができる。
(5−4)変形例4
変形例4について説明する。変形例4は、可聴範囲を動的に変化させる例である。
変形例4の第1例では、プロセッサ12は、オーディオシステム1のオペレータ(例えば、リスナL)の指示(例えば、音量を変化させるための操作)を受け付けると、当該指示に応じて、超音波トランスデューサ21cから放射される超音波の振幅又は変調度を変更する。
この場合、オペレータは、超音波スピーカ21による音の可聴範囲を任意に変更することができる。
変形例4の第2例では、プロセッサ12は、リスナ位置検出部25によって検出されたリスナLの位置に応じて、超音波トランスデューサ21cから放射される超音波の振幅又は変調度を変更する。例えば、プロセッサ12は、複数のリスナLのうち一部のリスナLの位置が可聴範囲から除外されるように、振幅又は変調度を決定する。
この場合、特定のリスナLにのみ、超音波スピーカ21による音を聴かせることができる。
変形例4の第3例では、オーディオコントローラ10は、環境音の音量を検出するセンサ(不図示)を備える。プロセッサ12は、当該センサによって検出された音量に応じて、可聴範囲が一律に保たれるように、振幅又は変調度を決定する。
この場合、環境音が変化しても、可聴範囲を維持することができる。
変形例4の第4例では、オーディオコントローラ10は、音源23から与えられたオーディオ信号に応じて、振幅又は変調度を決定する。例えば、オーディオ信号に含まれる第1サラウンドパンパラメータが広い可聴範囲に適したサラウンドパンを示す場合、プロセッサ12は、可聴範囲が広がるように、振幅又は変調度を決定する。第1サラウンドパンパラメータが狭い可聴範囲に適したサラウンドパンを示す場合、プロセッサ12は、可聴範囲が狭まるように、振幅又は変調度を決定する。
この場合、再生される音に応じて可聴範囲を変更することができる。
変形例4によれば、超音波スピーカ21の外部要因に応じて、可聴範囲を動的に変化させることができる。
(6)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
本実施形態の第1態様は、
少なくとも1つの超音波スピーカ21、及び、音源23と接続可能なオーディオコントローラ10であって、
音源23からオーディオ信号を入力する手段(例えば、ステップS101を実行するプロセッサ12)を備え、
オーディオ信号に基づいて、超音波スピーカ21が放射する超音波の焦点位置を制御する手段(例えば、ステップS104を実行するプロセッサ12)を備える、
オーディオコントローラ10である。
第1態様によれば、オーディオシステム1の使用環境の制約を取り除くことができる。
一例として、焦点位置を任意に決められるので、リスナLの位置に関わらず、超音波スピーカ21による音をリスナLに聴かせることができる。
別の例として、少なくとも1つの点に形成される点音源SS1(図7)と、ビーム状の音源SS3及びSSb(図11)と、を1つの超音波スピーカ21を用いて選択的に切り替えることができる。
本実施形態の第2態様のオーディオコントローラ10は、
オーディオ信号は、第1サラウンドパンパラメータを含み、
制御する手段は、
第1サラウンドパンパラメータと、周波数特性と、に基づいて、超音波スピーカ21のパンニングを含む第2サラウンドパンパラメータを生成し、
第2サラウンドパンパラメータに基づいて、焦点位置及び音圧レベルを制御する。
本実施形態の第3態様の制御する手段は、超音波スピーカが放射する超音波の位相差を用いて、焦点位置及び焦点数の少なくとも1つを制御する。
本実施形態の第4態様の制御する手段は、超音波スピーカ21の複数の超音波トランスデューサ21cの駆動タイミングを個別に制御することにより、超音波スピーカ21が放射する超音波の位相差を生成する。
第4態様によれば、駆動タイミングの制御によって位相差を生成するので、焦点位置をより高速に制御することができる。
本実施形態の第5態様の制御する手段は、複数の超音波トランスデューサ21cから構成されるフェーズドアレイFAのアレイ面の曲率を変えることにより、超音波スピーカ21が放射する超音波の位相差を生成する。
第5態様によれば、アレイ面の曲率を変えることにより超音波に位相差を与える超音波スピーカ21を用いる場合にも、上記と同様の効果が得られる。
特に、単一の焦点(例えば、図6の焦点FP1)に超音波を集束させる場合、複数の超音波トランスデューサ21cの放射方向が当該焦点を向くので、当該焦点で集束する超音波の音圧レベルを上げることができる。
本実施形態の第6態様の制御する手段は、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置に基づいて、焦点位置を制御する。
第6態様によれば、リスナLの位置に応じたサラウンド環境を構築することができる。特に、リスナLが再生中に動いた場合であっても、サラウンド環境を構築し続けることができるので、再生中のリスナLの位置の制約を取り除くことができる。
また、音源を移動させることができる。特に、リスナLに近づく音、及び、リスナLから遠ざかる音(例えば、虫の羽音)をリスナLに聴かせることができる。
本実施形態の第7態様のオーディオコントローラ10は、超音波スピーカ21の使用環境SPに関する使用環境情報を取得する手段(例えば、ステップS100を実行するプロセッサ12)を備え、
制御する手段は、使用環境情報を更に参照して、焦点位置を制御する。
第7態様によれば、超音波スピーカ21の使用環境SPに応じたサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第8態様の使用環境情報は、超音波スピーカ21の使用環境SPのレイアウトを示すレイアウト情報、及び、使用環境SPの画像情報の少なくとも1つを含む。
第8態様によれば、超音波スピーカ21の使用環境SPのレイアウトに応じたサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第9態様のオーディオコントローラ10は、超音波スピーカ21が放射した超音波の反射波に基づいて、超音波スピーカ21の使用環境SPに存在する反射部材RMの反射率を推定する手段(例えば、プロセッサ12)を備え、
制御する手段は、反射率を更に参照して、焦点位置を制御する。
第9態様によれば、超音波スピーカ21の使用環境SPの反射部材RMの位置、形状、及び、反射率に応じたサラウンド環境を構築することができる。特に、環境光(例えば、太陽光)の影響で、カメラ24が取得した画像情報の画質が低い場合であっても、使用環境SPの反射部材RMの位置、形状、及び、反射率に応じたサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第10態様のオーディオコントローラ10は、更に、少なくとも1つのスピーカ(例えば、ラウドスピーカ22及びウーファ26の少なくとも1つ)と接続可能であり、
オーディオ信号に基づいて、超音波スピーカ21の第1音圧レベルと、スピーカの第2音圧レベルと、を決定する手段(例えば、ステップS104を実行するプロセッサ12)を備え、
制御する手段は、第1音圧レベルに基づく第1スピーカ制御信号と、第2音圧レベルに基づく第2スピーカ制御信号と、を生成し、
第1スピーカ制御信号を超音波スピーカ21に出力する手段を備え、
第2スピーカ制御信号をスピーカに出力する手段を備える。
本実施形態の第11態様の決定する手段は、周波数特性において高い周波数帯域ほど第1音圧レベルが高くなるように、第2音圧レベルを制御する。
第11態様によれば、超音波スピーカ21、超音波スピーカ21以外のスピーカ(例えば、ラウドスピーカ22、及び、ウーファ26)の出力特性と、の組合せに応じたサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第12態様は、上記オーディオコントローラ10と接続可能な超音波スピーカ21であって、
複数の超音波トランスデューサ21cを備え、
オーディオコントローラ10の制御に従って、複数の超音波トランスデューサ21cを個別に駆動する駆動部を備える、
超音波スピーカ21である。
本実施形態の第13態様の複数の超音波トランスデューサ21cは、平面上に配置され、
駆動部は、複数の超音波トランスデューサ21cから放射される超音波に位相差が形成されるように、各超音波トランスデューサを個別に振動させる。
本実施形態の第14態様は、
上記オーディオコントローラ10を備え、
複数の超音波トランスデューサ21cを備える超音波スピーカ21を備え、
超音波スピーカ21は、オーディオコントローラ10の制御に従って、複数の超音波トランスデューサ21cを個別に駆動する駆動部を備える、
オーディオシステム1である。
(7)その他の変形例
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、オーディオコントローラ10と接続されてもよい。
図2のスピーカコンポーネント(超音波スピーカ21、ラウドスピーカ22、及び、ウーファ26の組合せ)は一例である。本実施形態は、以下のスピーカコンポーネントにも適用可能である。
・超音波スピーカ21単体(つまり、超音波スピーカ21以外のスピーカ(図2のラウドスピーカ22及びウーファ26)を含まないスピーカコンポーネント)
・図2に示されていないスピーカ(例えば、サブウーファ)を含むスピーカコンポーネント
カメラ24が、リスナ位置検出部25の代わりに、リスナLの相対位置を検出しても良い。
例えば、カメラ24が、リスナLの画像情報を取得する。
プロセッサ12が、カメラ24が取得した画像情報に対して、人の特徴量に基づく特徴量解析を適用する。これにより、画像情報におけるリスナLの位置(画像空間上の位置)が特定される。
プロセッサ12は、特定した画像空間上の位置に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を示す三次元座標を生成することにより、当該相対位置を特定する。
超音波スピーカ21が、リスナ位置検出部25の代わりに、リスナLの相対位置を検出しても良い。
例えば、超音波トランスデューサ21cが放射する超音波の反射波を検出する超音波センサを備える。
ステップS100において、プロセッサ12は、超音波トランスデューサ21cを駆動させることにより、超音波を放射する。超音波は、リスナLに反射する。
超音波センサは、リスナLからの反射波を検出する。
プロセッサ12は、超音波を放射してから、超音波センサによって反射波が検出されるまでの時間に基づいて、リスナLの相対位置を推定する。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
1 :オーディオシステム
10 :オーディオコントローラ
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
21 :超音波スピーカ
21a :カバー
21b :筐体
21c :超音波トランスデューサ
22 :ラウドスピーカ
23 :音源
24 :カメラ
25 :リスナ位置検出部
26 :ウーファ

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの超音波スピーカであって、且つ、複数の超音波トランスデューサを備える超音波スピーカ接続可能なオーディオコントローラであって、
    少なくとも1つの焦点位置に点音源を形成する第1動作モード、及び、超音波の放射方向に向かってビーム状音源を形成する第2動作モードで動作するように、各超音波トランスデューサを個別に制御する制御手段を備える、
    オーディオコントローラ。
  2. 前記制御手段は、前記第1動作モード及び前記第2動作モードを選択的に切り替える、
    請求項1に記載のオーディオコントローラ。
  3. 前記制御手段は、
    各超音波トランスデューサが放射する超音波が前記位相差を有するように、各超音波トランスデューサの駆動タイミングを決定し、
    前記駆動タイミングに応じて、前記制御信号を各超音波トランスデューサに出力する、
    請求項1又は2に記載のオーディオコントローラ。
  4. 前記制御手段は、前記焦点位置の焦点座標と、各超音波トランスデューサの位置を示す座標と、に基づいて、各超音波トランスデューサの駆動時間差を決定する、
    請求項に記載のオーディオコントローラ。
  5. 前記オーディオ信号と、前記焦点位置と、に基づいて、前記超音波をAM(Amplitude Modulation)変調又はPM(Phase Modulation)変調させるための変調パラメータを決定する手段を備える、
    請求項1〜の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  6. 前記制御手段は、前記超音波スピーカに対するリスナの相対位置に基づいて、前記焦点位置を制御する、
    請求項1〜の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  7. 前記超音波スピーカの使用環境に関する使用環境情報を取得する手段を備え、
    前記制御手段は、前記使用環境情報を更に参照して、前記焦点位置を制御する、
    請求項1〜の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  8. 前記超音波スピーカが放射した超音波の反射波に基づいて、前記超音波スピーカの使用環境に存在する反射部材の反射率を推定する手段を備え、
    前記制御手段は、前記反射率を更に参照して、前記焦点位置を制御する、
    請求項1〜の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  9. 前記制御手段は、
    前記第1動作モードでは、前記超音波トランスデューサから第1距離に位置する第1焦点に前記超音波を集束させ、
    前記第2動作モードでは、前記超音波トランスデューサから、前記第1距離より長い第2距離に位置する第2焦点に前記超音波を集束させる、
    請求項1〜8の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  10. 請求項1〜の何れかに記載のオーディオコントローラと接続可能な超音波スピーカであって、
    複数の超音波トランスデューサを備え、
    前記制御信号に従って、前記第1動作モード及び前記第2動作モードの何れかで、前記複数の超音波トランスデューサ駆動する駆動部を備える、
    超音波スピーカ。
  11. コンピュータを、請求項1〜10の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
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