JP2019066284A - レーダ装置およびレーダ装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーダ装置内部の温度上昇を抑制すること。【解決手段】実施形態に係るレーダ装置は、設定部と、検知部とを備える。設定部は、自車両の走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する。検知部は、設定部によって設定された検知範囲で物標の検知処理を実行する。また、設定部は、走行速度が遅いほど、検知範囲を狭く設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、レーダ装置およびレーダ装置の制御方法に関する。
従来、車両の前方に存在する物標を検知するレーダ装置がある。かかるレーダ装置は、処理負荷に応じて回路内の温度が上昇する。このため、レーダ装置は、温度上昇を抑制するために、走行風を利用して冷却するものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術では、走行風の強弱によらず、一定の処理が行われるため、レーダ装置内部の温度上昇を抑制する点で改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、レーダ装置内部の温度上昇を抑制することができるレーダ装置およびレーダ装置の制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態に係るレーダ装置は、設定部と、検知部とを備える。設定部は、車両Cの走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する。検知部は、前記設定部によって設定された前記検知範囲で物標の検知処理を実行する。また、前記設定部は、前記走行速度が遅いほど、前記検知範囲を狭く設定する。
本発明によれば、レーダ装置内部の温度上昇を抑制することができる。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係るレーダ装置およびレーダ装置の制御方法を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、図1を用いて実施形態に係るレーダ装置の概要について説明する。図1は、レーダ装置1の制御方法の概要を示す図である。図1に示すように、レーダ装置1は、車両Cのフロントグリル内に搭載される。
レーダ装置1は、例えば、車両Cの前方を走査し、車両Cの前方に存在する障害物等の物標を検知する。また、レーダ装置1では、処理負荷に応じてレーダ装置1内部の回路素子等が発熱する。
レーダ装置1内部の発熱に伴い、レーダ装置1の誤動作や、回路素子の損傷のおそれがある。しかしながら、冷却用のファンなどを設けることは、設置スペースやコストの制約から困難である。
そこで、実施形態に係るレーダ装置1は、車両Cの走行時に発生する走行風によって回路素子を冷却する。つまり、車両Cのフロントグリルの構造として、レーダ装置1に走行風を導く孔部やダクトを形成したものとする。これにより、上記の設置スペースやコストの制約を満たすことが可能となる。
ここで、走行風の強弱は、車両Cの走行速度によって決まる。すなわち、走行速度が速いほど走行風は強くなり、走行速度が遅いほど走行風は弱くなる。このため、走行速度が遅い場合、走行風によって十分にレーダ装置1内部を冷却できないおそれがある。
そこで、実施形態に係るレーダ装置1の制御方法では、車両Cの走行速度に応じて処理負荷を調整することで、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することとした。
具体的には、図1に示すように、実施形態に係るレーダ装置1の制御方法では、車両Cの走行速度に応じて検知範囲を設定する(ステップS1)。ここで、レーダ装置1の制御方法では、車両Cの走行速度が遅いほど検知範囲を狭く設定し、走行速度が速いほど検知範囲を広く設定する。
次に、レーダ装置1の制御方法では、設定した検知範囲で物標の検知処理を実行する(ステップS2)。言い換えれば、実施形態に係るレーダ装置1の制御方法では、走行速度に応じた検知範囲で物標の検知処理を行う。
検知範囲が広いほど検知処理の処理負荷が増大し、発熱量が多くなる。また、検知範囲が狭いほど検知処理の処理負荷が減少し、発熱量が少なくなる。つまり、実施形態に係るレーダ装置1の制御方法では、走行風による放熱能力に応じてレーダ装置1の処理負荷を調整する。
このように、実施形態に係るレーダ装置1の制御方法では、走行速度に応じて検知範囲を設定することで、レーダ装置1内部の温度上昇を抑えることが可能となる。言い換えれば、レーダ装置1内部の温度を走行速度によらず、一定に保つことが可能となる。
次に、図2を用いて実施形態に係るレーダ装置1の構成について説明する。図2は、レーダ装置1のブロック図である。なお、図2には、車両Cの走行速度を検出する速度センサ41、車両C外部の温度を検出する温度センサ42、ナビゲーション装置43および車両制御装置2を併せて示す。
また、以下では、レーダ装置1がFCM(Fast Chirp Modulation)方式のレーダ装置である場合について説明するが、FMCW(Frequency Modulation Continuous Wave)方式のレーダ装置であってもよい。
車両制御装置2は、レーダ装置1による物標の検出結果に基づいてPCS(Pre-crash Safety System)やAEB(Advanced Emergency Braking System)などの車両制御を行う。なお、レーダ装置1は、車載レーダ装置以外の各種用途(例えば、飛行機や船舶の監視等)に用いられてもよい。
レーダ装置1は、送信部10と、受信部20と、処理部30とを備える。送信部10は、信号生成部11と、発振器12と、送信アンテナ13とを備える。信号生成部11はノコギリ波状に電圧が変化する変調信号を生成し、発振器12へ供給する。発振器12は、信号生成部11で生成された変調信号に基づいてチャープ信号である送信信号STを生成して、送信アンテナ13へ出力する。
送信アンテナ13は、発振器12から入力される送信信号STを送信波SWへ変換し、かかる送信波SWを車両Cの外部へ出力する。送信アンテナ13が出力する送信波SWは、いわゆるチャープ波である。送信アンテナ13から車両Cの前方に送信された送信波SWは、他車両などの物標で反射されて反射波となる。
受信部20は、アレーアンテナを形成する複数の受信アンテナ21、ミキサ22およびA/D変換器23を備える。各受信アンテナ21は物標からの反射波を受信波RWとして受信し、かかる受信波RWを受信信号SRへ変換して受信アンテナ21毎に設けられたミキサ22へそれぞれ出力する。なお、図2に示す受信アンテナ21の数は、4つであるが3つ以下または5つ以上であってもよい。
各受信アンテナ21から出力された受信信号SRは、不図示の増幅器(例えば、ローノイズアンプ)で増幅された後にミキサ22へ入力される。ミキサ22は、送信信号STと受信信号SRとの一部をミキシングし不要な信号成分を除去してビート信号SBを生成し、A/D変換器23へ出力する。
これにより、送信信号STの周波数fST(以下、送信周波数fSTと記載する)と受信信号SRの周波数fSR(以下、受信周波数fSRと記載する)との差となるビート周波数fSB(=fST−fSR)を有するビート信号SBが生成される。ミキサ22で生成されたビート信号SBは、A/D変換器23でデジタルの信号へ変換された後に処理部30に出力される。
処理部30は、送信制御部31および信号処理部32を備える。信号処理部32は、周波数解析部33、検知部34、設定部35および補正部36を備える。
かかる処理部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポート等を含むマイクロコンピュータであり、レーダ装置1全体を制御する。
かかるマイクロコンピュータのCPUがROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、送信制御部31および信号処理部32として機能する。なお、送信制御部31および信号処理部32のうち少なくとも一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
送信制御部31は、送信部10の信号生成部11を制御し、信号生成部11からノコギリ状に電圧が変化する変調信号を発振器12へ出力させる。これにより、時間の経過に従って周波数が変化する送信信号STが発振器12から送信アンテナ13へ出力される。
周波数解析部33は、各A/D変換器23から出力されるビート信号SBに対してそれぞれ2次元高速フーリエ変換処理を行う。ここで、1回目のフーリエ変換では、物標との距離を導出し、2回目のフーリエ変換によって物標との相対速度を導出することができる。
すなわち、周波数解析部33は、受信部20によって生成されたビート信号SBを物標との距離および相対速度に対する信号強度(パワー)の分布を示す周波数スペクトルへ変換する。周波数解析部33は、2次元高速フーリエ変換処理によって導出した周波数スペクトルを検知部34へ出力する。
検知部34は、設定部35によって設定された検知範囲で物標の検知処理を実行する。なお、検知部34の構成や、検知部34による処理の具体例については図3を用いて後述する。
設定部35は、車両Cの走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する。具体的には、設定部35は、速度センサ41から入力される車両Cの走行速度に基づいて検知範囲を設定する。ここで、設定部35は、走行速度が遅いほど、検知範囲を狭く設定し、走行速度が速いほど、検知範囲を広く設定する。
設定部35は、設定した検知範囲に関する情報を補正部36へ出力するとともに、速度センサ41から入力される走行速度の情報を補正部36へ出力する。なお、設定部35による処理の詳細については図4を用いて後述する。
補正部36は、車両Cの加速度に応じて設定部35によって設定された検知範囲を補正する。また、補正部36は、車両Cの走行環境に応じて検知範囲を補正することも可能である。そして、補正部36は、補正した検知範囲の情報を検知部34へ出力する。なお、補正部36による処理については、図5を用いて後述する。
次に、図3を用いて検知部34について説明する。図3は、検知部34のブロック図である。図3に示すように、検知部34は、ピーク抽出部34aと、方位演算部34bと、フィルタ部34cと、グループ化部34dと、物標分類部34eと、選択部34fとを備える。
ピーク抽出部34aは、図2に示す周波数解析部33から入力される周波数スペクトルからパワーが所定値を超えるピークを抽出し、抽出したピークの情報を方位演算部34bへ出力する。
ここで、レーダ装置1では、設定部35がピーク抽出部34aによるピーク抽出の検知範囲を車両Cの走行速度に応じて設定する。これにより、ピーク抽出部34aによるピーク抽出の処理負荷を抑えるとともに、検知部34によるピーク抽出部34a以降の処理においても検知範囲のピークに対してのみ処理を実施することとなる。つまり、ピーク抽出の検知範囲を設定することで、検知部34による検知処理の処理負荷を効率よく抑えることが可能となる。
方位演算部34bは、所定の角度演算処理により、ピーク抽出部34aにおいて特定されたピークが存在する各距離BINの信号から、同一の距離BINに存在する複数の物標についての情報を分離し、それら複数の物標それぞれの角度を推定する。
方位演算部34bは、4つの受信アンテナ21の受信信号SRに基づく4つのビート信号SBの全ての周波数スペクトルにおいて同一周波数BINの信号(以下、ピーク信号という)に注目し、それらピーク信号の位相情報に基づいて物標の角度を推定する。方位演算部34bにおける方位の推定は、例えば、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)、DBF(Digital Beam Forming)、または、MUSIC(Multiple Signal Classification)などの所定の方位推定方式を用いて行われる。
フィルタ部34cは、方位演算部34bから逐次入力される物標データを時間軸方向に平滑化するフィルタ処理を行い、グループ化部34dへ出力する。グループ化部34dは、同一物標に基づく複数の物標データを1つに集約するグループ化処理を行い、物標分類部34eへ出力する。
物標分類部34eは、物標データの種別を分類する物標分類処理を行い、選択部34fへ出力する。選択部34fは、システム制御上、車両制御装置2へ出力することが必要となる物標を選択する出力物標選択処理を行い、選択した物標の物標データを車両制御装置2へ出力する。
次に、図4を用いて設定部35による処理の具体例について説明する。図4は、設定部35による処理の具体例を示す図であり、周波数スペクトルの具体例を示す図である。
なお、周波数スペクトルは、物標との距離に対応する距離BINおよび物標との相対速度に対応する速度BINに対するパワーの分布を示す。ここで、設定部35は、上述のようにピーク抽出部34aが周波数スペクトルからピーク抽出を行う範囲を検知範囲として設定する。
例えば、設定部35は、走行速度が第1範囲(例えば、10km/h以下)である場合、検知範囲A1に設定する。かかる検知範囲A1は、距離BINが0BIN(車両Cとの距離がゼロ)から所定の距離BINまでの範囲である。
つまり、走行速度が遅い場合であっても、車両Cとの距離が近いエリアが検知範囲に含まれる。これにより、検知部34による発熱量を抑えつつ、車両Cとの距離が近く車両Cと接触する可能性が高い物標については確実に検知することが可能となる。
また、設定部35は、走行速度が第2範囲(例えば、10km/h<走行速度≦30km/h)である場合、検知範囲A1よりも広い検知範囲A2に設定する。そして、設定部35は、走行速度が第3範囲(例えば30km/h<走行速度)であれば、検知範囲A2よりも大きい検知範囲A3を設定する。
このように、設定部35は、走行速度に応じて検知範囲A1〜A3を設定する。これにより、走行速度に応じた走行風の放熱能力に応じて検知部34による処理負荷を調整することができる。
つまり、走行風が弱く放熱能力が低い場合には、検知部34による物標の検知範囲を狭くすることで発熱量を抑えることができる。一方、走行風が強く放熱能力が高い場合には、検知部34による物標の検知範囲を広くする。かかる場合に、処理負荷を増加させて発熱量が多くなったとしても走行風により冷却されるため、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することができる。
したがって、走行速度によらず、レーダ装置1内部の温度を一定に保つことが可能となり、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することができる。
なお、上記の例では、設定部35が、走行速度に応じて段階的に検知範囲A1〜A3を設定する場合について説明したが、走行速度に応じて連続的に検知範囲を設定するようにしてもよい。すなわち、設定部35は、走行速度に比例して検知範囲を広げるようにしてもよい。
次に、図5を用いて補正部36による処理の具体例について説明する。図5は、補正部36による処理の具体例を示す図である。なお、ここでは、補正部36が、車両Cの加速度に応じて検知範囲を補正する場合について説明する。
補正部36は、かかる加速度を速度センサ41(図2参照)から入力される走行速度の推移に基づいて算出し、かかる加速度に基づいて設定部35によって設定された検知範囲を補正する。
具体的には、図5に示すように、補正部36は、車両Cが進行方向に加速する場合、すなわち、正(+)の加速度が生じる場合、かかる加速度に応じた正の補正量Cvを検知範囲に加算する。
すなわち、補正部36は、正の加速度が生じる場合、検知範囲が広くなるように補正する。一方、補正部36は、車両Cが進行方向に対して減速する場合、すなわち、負(−)の加速度が生じる場合、かかる加速度に応じて負の補正量Cvを検知範囲に加算する。
車両Cが加速すると、その後の走行風が強くなり、放熱能力が大きくなることを意味し、車両Cが減速する場合、その後の走行風が弱くなり、放熱能力が小さくなることを意味する。このように、加速度によってその後の走行風の推移を予測することができる。
そのため、補正部36は、車両Cが減速する場合、検知範囲を前もって狭くなるように補正し、車両Cが加速する場合、検知範囲を前もって広くなるように補正する。
このように、補正部36は、加速度に基づいて検知範囲を補正することで、車両Cの実際の走行速度に先立って検知範囲を補正することができる。これにより、検知部34の処理負荷を実際の走行速度に先立って適切に調整することが可能となる。
ところで、補正部36は、上述したように、車両Cの走行環境に応じて検知範囲を補正することも可能である。ここで、走行環境とは、車両Cの現在地の天気、気温、風速等の天候や、現在の時刻、路面状況などを含む。なお、かかる走行環境に関する情報は、例えば、図2に示す温度センサ42およびナビゲーション装置43から入力されるものとする。
例えば、補正部36は、天気が晴れである場合、曇りや雨である場合に比べて検知範囲が狭くなるように補正する。また、補正部36は、気温が高い場合、気温が低い場合に比べて検知範囲が狭くなるように補正する。
また、補正部36は、風速が弱い場合、風速が強い場合に比べて検知範囲が狭くなるように補正する。つまり、補正部36は、走行環境に基づく放熱能力に応じて検知範囲を補正する。
これにより、走行環境に応じて検知部34の処理負荷を適切に制限することが可能となり、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することが可能となる。なお、例えば、補正部36は、天候が雨や雪のように路面が滑りやすい場合に、天候が晴れである場合に比べて検知範囲を広く設定することにしてもよい。これは、路面が滑りやすい場合には、ブレーキの制動距離が長くなるため、広域の危険を検知する必要があるためである。このように、補正部36は、ユーザの安全性に基づいて検知範囲を補正することも可能である。
次に、図6を用いてレーダ装置1の内部温度と走行速度の相関について説明する。図6は、内部温度と走行速度の相関関係を示す図である。上述したように、レーダ装置1では、走行速度に応じて処理負荷を調整する。これにより、図6に示すように、レーダ装置1内部の温度を適切に保つことが可能となる。つまり、上述したように、検知範囲を設定および補正することで、レーダ装置1の内部温度を走行速度によらず、一定に保つことが可能となる。
次に、図7を用いて実施形態に係るレーダ装置1が実行する処理手順について説明する。図7は、レーダ装置1が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、かかる処理手順は、レーダ装置1の信号処理部32によって繰り返し実行される。
まず、図7に示すように、まず、周波数解析部33は、ビート信号SBを周波数スペクトルへ変換する(ステップS101)。次に、設定部35は、車両Cの走行速度に応じて検知範囲を設定する(ステップS102)。
続いて、補正部36は、加速度および走行環境の少なくとも一方に基づいて検知範囲を補正する(ステップS103)。そして、検知部34は、検知範囲で物標の検知処理を実行し(ステップS104)、処理を終了する。
上述したように、実施形態に係るレーダ装置1は、設定部35と、検知部34とを備える。設定部35は、車両(車両C)の走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する。検知部34は、設定部35によって設定された検知範囲で物標の検知処理を実行する。また、設定部35は、走行速度が遅いほど、検知範囲を狭く設定する。したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することができる。
ところで、上述した実施形態では、レーダ装置1の内部温度を検知範囲によって調整する場合について説明したが、これに限定されるものではない。そこで、以下では、図8A〜図8Cを用いて他の変形例について説明する。図8A〜図8Cは、レーダ装置1の変形例の具体例を示す図である。
まず、図8Aおよび図8Bを用いて走行速度に応じて送信部10の制御内容を変更する場合について説明する。図8Aに示すように、レーダ装置1では、2つの異なる送信アンテナによって異なる送信波SW1、SW2を送信する。図8Aに示す例では、送信波SW1は、近距離の物標を検知するための近距離用の送信波SWであり、送信波SW2は、遠距離の物標を検知するための遠距離用の送信波SWである。
ここで、レーダ装置1では、車両Cの走行速度が閾値(例えば、10km/h)よりも遅い場合、送信波SW1用の送信アンテナのみを用い、送信波SW2用の送信アンテナをオフにする。
つまり、この場合に、送信波SW2用の送信アンテナを使用しないようにする。これにより、送信波SW2用の送信アンテナの発熱を抑えることができ、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することができる。
また、図8Bに示すように、レーダ装置1は、送信波SW(チャープ波ch)の変調幅を走行速度に応じて調整することも可能である。具体的には、レーダ装置1は、走行速度が遅くなるにつれてチャープ波chの変調幅を小さくしていく。
これにより、チャープ波chの使用電力を抑えることができ、図2に示した送信部10による発熱量を抑えることができる。このように、レーダ装置1は、走行速度が遅く、走行風による放熱能力が低下する場合、送信部10による発熱を抑えることで、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することが可能となる。
さらに、図8Cに示すように、レーダ装置1は、走行速度に応じて検知部34の処理レートを調整することも可能である。具体的には、例えば、走行速度が遅いほど、処理レートを低く設定する。
言い換えれば、走行速度が遅い場合、検知部34の単位時間当たりの処理回数を制限することで、検知部34の処理負荷を抑える。これにより、走行速度によらず、レーダ装置1内部の温度上昇を抑制することができる。
ところで、上述した実施形態では、設定部35が、検知部34がピーク抽出を行う検知範囲を設定する場合について説明したが、設定部35は、周波数解析部33による2次元高速フーリエ変換を行う周波数の範囲を検知範囲として設定することにしてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 レーダ装置
33 周波数解析部
34 検知部
35 設定部
36 補正部
33 周波数解析部
34 検知部
35 設定部
36 補正部
Claims (5)
- 自車両の走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する設定部と、
前記設定部によって設定された前記検知範囲で物標の検知処理を実行する検知部と
を備え、
前記設定部は、
前記走行速度が遅いほど、前記検知範囲を狭く設定すること
を特徴とするレーダ装置。 - 前記自車両の加速度に応じて前記検知範囲を補正する補正部
をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記補正部は、
前記自車両の走行環境に応じて前記検知範囲を補正すること
を特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。 - 前記自車両から送信波を送信する送信部
をさらに備え、
前記設定部は、
前記走行速度に応じて前記送信部が送信する前記送信波の変調幅を設定すること
を特徴とする請求項1、2または3に記載のレーダ装置。 - 自車両の走行速度に応じて物標の検知範囲を設定する設定工程と、
前記設定工程によって設定された前記検知範囲で物標の検知処理を実行する検知工程と
を含み、
前記設定工程は、
前記走行速度が遅いほど、前記検知範囲を狭く設定すること
を特徴とするレーダ装置の制御方法。
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