参照は、ここで実施形態を詳細なものとされ、その例が添付図面において図示されることとなる。本開示がこれらの実施形態と共に説明されることとなる一方、本開示をこれらの実施形態に限定することが意図されないことを理解すべきである。これに対して、本開示は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨および範囲内に含まれ得る代替例、変形例、および均等物を網羅することが意図される。さらに、以下の詳細な説明において、完全な理解を提供すべく多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、これらの具体的な詳細なしで実施形態を実施してよいことは、当業者によって理解されることとなる。
デバイスのテストで使用されるのに適した新たな冷却アセンブリが開示されている。新たな冷却アセンブリは、テストを受けているDUT(テスト対象デバイス)に近接、近傍内、および/または隣接した周辺領域における熱を、DUTから離れたターゲット位置に伝達する。その結果として、DUTは冷却される。DUTと接触するプレートに連結されるヒートパイプを採用することによって、新たな冷却アセンブリは、DUTの位置および周辺領域にて冷却性能を強化し、DUTを有する過度の熱放射、DUTを有する縮小したフットプリントまたはフォームファクタ(例えば、M.2)からの熱放射、および/またはDUTを有する他の熱放射特性および/またはフォームファクタを取り扱う。さらに、ファンによって生成された周囲空気フローの使用がDUTの位置および周辺領域にて冷却することに対して不適切である場合があるが、ファンによって生成された周囲空気フローの使用は、新たな冷却アセンブリによってターゲット位置に伝達された熱を管理し、放散するには十分である。ファンだけで生成され、周囲空気フローのDUTの位置および周辺領域をさらすことの冷却性能に比べて、100などの複数の桁の倍数によって、DUTの位置および周辺領域にて新たな冷却アセンブリで冷却性能を向上させることが可能である。
ターゲット位置において、熱および温度は、DUTに対して影響が少ない。したがって、ターゲット位置にて、熱を放散する手法に関して、および放熱を達成するための期間に関してより柔軟性がある。さらに、新たな冷却アセンブリは、ネットワークカード、グラフィックスカード、チップ、マイクロプロセッサ、ハードディスクドライブ(HDD)、およびソリッドステートドライブ(SSD)を含むが、限定されない異なる種類のデバイス(またはDUT)のテストの間に冷却の用途に対してよく適している。
また、新たな冷却アセンブリは、異なるDUTフットプリントまたはフォームファクタ(例えば、M.2、U.2、SATA 2.5"、mSATAなど)に対するDUTテスト機器(図4、図5および図6参照)のさまざまな要件および空間的制約に適合するようその設計がかなりフレキシブルであるので、DUTテスト機器(図4、図5および図6参照)に容易に取り付け可能である。ファンで生成され、周囲空気フローにDUTの位置および周辺領域をさらすことによる冷却に依拠するDUTテスト機器(図4、図5および図6参照)について、新たな冷却アセンブリの取り付けは、縮小したフットプリントまたはフォームファクタ(例えば、M.2)を有するDUTの熱放射特性などの困難な熱放射特性を適切に冷却するよう冷却性能を十分に拡大し、新たな冷却アセンブリがない場合は可能とはならないであろう。さらに、新たな冷却アセンブリは、DUTの大量テストを実行するためによく適していて、自動化されたロボットによるDUTの操作に適している。さらに、新たな冷却アセンブリは、環境テストチャンバが不要になる。
以下の説明は、図1、図2および図3において冷却の用途に取り付けられていないように図示されているヒートパイプ冷却アセンブリの実施形態に焦点を合わせることとなる。冷却の用途について、ヒートパイプ冷却アセンブリは、DUTテストモジュールに取り付けられてよく、テストの実行の間にDUTを冷却する。その後、一実施形態に係る図1、図2および図3のヒートパイプ冷却アセンブリを採用し得る例示的なDUTテストモジュールの詳細な説明は、図4および図5に関連して提供されることとなる。最後に、DUTテストモジュールのDIB(DUTインタフェースボード)に取り付けられたヒートパイプ冷却アセンブリの実施形態は、図6を参照して説明されることとなる。
図1は、一実施形態に係るヒートパイプ冷却アセンブリ390の斜視図を図示し、冷却の用途に取り付けられていないヒートパイプ冷却アセンブリ390を示す。より具体的には、複数のヒートパイプ冷却アセンブリ390を含むアセンブリ395は、図1に図示される。8個のヒートパイプ冷却アセンブリ390は、一列にまとめて配置し、アセンブリ395を構成および形成する。取り付けられる冷却の用途によってアセンブリ395は、ヒートパイプ冷却アセンブリ3908個より少ない、またはより多い場合がある。ヒートパイプ冷却アセンブリ390およびアセンブリ395は、図1の例示に限定されないことを理解すべきである。
冷却の用途について、後述されることとなるように、ヒートパイプ冷却アセンブリ390(およびアセンブリ395)は、DUTテストモジュールに取り付けられ、テストの実行の間にDUTを冷却する。例示的なDUTテストモジュール300の詳細な説明は、図4および図5に関連して提供される。例示的なDUTテストモジュール300(図4および図5参照)は、モジュールであってよく、カスタマイズ可能な行および列のラックのラックスロットへと挿入することが可能であってよい。続いて、例示的なDUTテストモジュール300(図4および図5参照)は、電力、命令、信号、データ、テスト結果、および/または情報をDUT220または複数のDUT220(図4および図5参照)と伝達することによって、DUT220、または複数のDUT220のグループ(図4および図5)に対するテストを実行することが動作可能であってよい。さらに、例示的なDUTテストモジュール300(図4および図5参照)は、処理と、伝達と、ストレージ回路とを含んでよく、DUT 220または複数のDUT 220(図4および図5参照)に対するテストを実行する。
DUTテストモジュール300にヒートパイプ冷却アセンブリ390が取り付けられてよく、DUTテストモジュール300およびDUT220が、図1、図2および図3において不図示であるが、DUT220、DUTテストモジュール300、およびDUTテストモジュール300の一部に比べてヒートパイプ冷却アセンブリ390の位置および配置を説明する場合には、図4、図5および図6を参照することとなる。
図1に図示されるように、ヒートパイプ冷却アセンブリ390は、右プレート305aと、左プレート305bと、右ヒートパイプ310aと、左ヒートパイプ310bと、ヒートシンク(またはヒートラジエータ)330とを含む。図1、図2および図3に図示される異なる図は、ヒートパイプ冷却アセンブリ390の他の部分に比べてそれぞれの部分の位置および配置の詳細を提供する。図1は、8つのヒートパイプ冷却アセンブリ390によって共有されたヒートシンク330を示すが、8つのヒートパイプ冷却アセンブリ390は、共有された単一のヒートシンク330の代わりに別々のヒートシンクを有してよいことを理解すべきである。
右プレート305aおよび左プレート305bは、右プレート305aおよび左プレート305bと垂直方向に位置合わせされたDUT220(図6参照)の接触面(底面および上面)に対して垂直方向に構成される。図1〜図3 に見られるように、左プレート305bは、右プレート305aと対向し、且つ離間することで、右プレート305aと、左プレート305bとの間に間隙307を生成する。右プレート305aおよび左プレート305bは、図1〜図2 に図示されるように、前部303と、後部304とを有する。一実施形態において、右プレート305aおよび左プレート305bは、互いに平行となるよう配向される。
ヒートパイプ冷却アセンブリ390がDUTテストモジュール300(図4、図5および図6参照)に取り付けられた場合、図1および図2は、DUTテストモジュール300(図4、図5および図6参照)のソケット(またはコネクタ)210に比べて右プレート305aおよび左プレート305bの位置および配置を図示し、ソケット210がDUTテストモジュール300(図4、図5および図6参照)によるテストのためにDUT220を受け取り、固定する。ソケット210は、ヒートパイプ冷却アセンブリ390およびアセンブリ395とソケット210を区別するために破線で示されている。図1および図2に示されるように、ソケット210は、右プレート305aおよび左プレート305bの後部304に隣接して位置する。さらに、矢印308は、ソケット210と係合するよう右プレート305aと、左プレート305bとの間の間隙307へと前部303を介してDUT220が挿入される方向を示す。また、矢印308は、ソケット210から係合解除するよう右プレート305aと、左プレート305bとの間の間隙307から前部303を介してDUT220を取り出す方向を指す。ソケット210の位置および配置は、図1および図2の例示に限定されないことを理解すべきである。
一実施形態において、右プレート305aおよび左プレート305bの組成物は、テストに起因して熱を放出するDUT220のテストの間にDUT220への右プレート305aおよび左プレート305bに熱伝導を支持するヒートシンク材を含む。ヒートシンク材は、金属であってよく、または非金属であってよい。金属のヒートシンク材の例は、銅と、銅合金と、アルミニウムと、アルミニウム合金とを含む。
図1を再度参照すると、多数の要因が右プレート305aおよび左プレート305bのサイズおよび形状に影響する。右プレート305aおよび左プレート305bは、DUT220の面(底面および上面)と接触するよう設計され得る。DUT220から右プレート305aおよび左プレート305bに好ましい熱伝導のために、右プレート305aおよび左プレート305bの形状の目的は、DUT220の面(底面および上面)と接触する右プレート305aおよび左プレート305bの利用可能な表面積が増加させることである。また、右プレート305aおよび左プレート305bの熱伝導は、厚さ302が右プレート305aおよび左プレート305bの水平方向の寸法である場合、厚さ302および/またはサイズの増加と共に増加させる。複数のDUT220の自動化されたロボットの操作をサポートする間隔に対して、右プレート305aおよび左プレート305bの厚さ302およびサイズは、上記の特定の閾値より上で維持する。同時テストのためのDUT220間のピッチについては、右プレート305aおよび左プレート305bの厚さ302の目的は、厚さ302を制限または低減することによって同時にテストされるDUT220の数を増加させ、DUT220間のピッチを減少させることである。一実施形態において、右プレート305aおよび左プレート305bは、矩形の形状である。
一実施形態において、右プレート305aおよび左プレート305bは、可動結合する。さまざまな機構のいずれも(不図示)、右プレート305aと、左プレート305bとの間からDUT220の挿入を間隙307へと可能とし、間隙307からDUT220の取り外しを可能とするべく、右プレート305aおよび左プレート305bの互いに対して移動を可能とするよう実装し得る。また、機構(不図示)は、右プレート305aと、左プレート305bとの間で、テストの間に右プレート305aと、左プレート305bとの間でクランプ位置においてDUT220をしっかり固定し、解放位置において間隙307へと、および間隙307の外へのDUT220の移動を可能とする、右プレート305aおよび左プレート305bのオペレーションを容易にしてよい。クランプ位置において、右プレート305aおよび左プレート305bは、機構(不図示)からの圧力または張力に起因して、DUT220の面(底面および上面)と接触してよい。例えば、機構(不図示)は、張力スプリングを含み得る。圧力または張力が解放された場合、右プレート305aおよび左プレート305bは、DUT220の面から分離し、解放位置に移動し、DUT220の挿入および取り外しを可能とする。例えば、圧力または張力は、解放されてよく、および/または機構の回転可能のノッチ(不図示)を介して設定されてよい。
図1に続いて、右プレート305aは、右ヒートパイプ310aに連結され、熱を右プレート305aから離れて伝達する。同様に、左プレート305bは、左ヒートパイプ310bに連結され、熱を左プレート305bから離れて伝達する。熱は、テストの間にDUT220によって生成され、DUT220から右プレート305aおよびDUT220から左プレート305bに熱伝導する。
一実施形態において、右ヒートパイプ310aの一部分(例えば、蒸発領域311a)は、右プレート305aの表面へと一体化、表面へと組み込まれ、または表面の下に埋設される。これは、前部303と、後部304との間で右プレート305aと接触する右ヒートパイプ310aの表面積を増加させる。例えば、右ヒートパイプ310aの一部(例えば、蒸発領域311a)は、右プレート305aの厚さ302寸法内に全体が位置してよく、または部分的に位置してよい。右ヒートパイプ310aは、右プレート305aにエポキシ接着、または半田付けされてよい。代替的に、右プレート305aは、右ヒートパイプ310aの構造のまわりに形成、または作成されてよい。さらに、図1、図2および図3に図示されるように、右ヒートパイプ310aは、後部304から突出し、右プレート305aから離れるように上方に延びる。
右プレート305aおよび右ヒートパイプ310aに類似して、左ヒートパイプ310bの一部分(例えば、蒸発領域311b)は、左プレート305bの、表面へと一体化、表面へと組み込まれ、または表面の下に埋設される。これは、また、前部303と、後部304との間で左プレート305bと接触する左ヒートパイプ310bの表面積を増加させる。例えば、左ヒートパイプ310bの一部(例えば、蒸発領域311b)は、左プレート305bの厚さ302寸法内に全体が位置してよく、または部分的に位置してよい。左ヒートパイプ310bは、左プレート305bにエポキシ接着、または半田付けされてよい。代替的に、左プレート305bは、左ヒートパイプ310bの構造のまわりに形成、または作成されてよい。さらに、図1、図2および図3に図示されるように、左ヒートパイプ310bは、後部304から突出し、左プレート305bから離れ上方に延びる。
図1に戻ると、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、管状であり、熱または熱エネルギーを熱源から、熱源より冷たく、熱源から離れているターゲット位置に効率的で、効果的に伝達するよう構成される。右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、それぞれ、真空封止された管状構造と、当該構造の内部に限られた量の蒸発可能な作動流体と、ウィック型媒体と、構造の内部の真空の中央空間とを含んでよい。さらに、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bはそれぞれ、蒸発領域(または蒸発器)311aおよび311b(図1および図2参照)と、凝縮領域(または凝縮器)312aおよび312b(図1および図2参照)とを含んでよい。右ヒートパイプ310aについて、ヒートシンク330と接触する凝縮領域312aは、右プレートと305aと接触する蒸発領域311aから長さ314aによって分離されてよい。左ヒートパイプ310bについて、ヒートシンク330と接触する凝縮領域312bは、左プレート305bと接触する蒸発領域311bから長さ314bによって分離されてよい。長さ314aおよび長さ314bは、異なってよく、または等価でよい。さらに、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bにおける機械的可動部分はない。右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、図1および図2の例示に限定されないことを理解すべきである。
組成物、作動流体、ウィック型媒体、形状、長さ、ならびに右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bの直径は、動作温度範囲、熱伝導性および熱容量、ならびにターゲット位置に対する熱源位置を含むさまざまな要因による。銅、アルミニウム、グラファイト、およびダイヤモンドが250ワット毎メートル毎ケルビン(W/m K)から1,500W/m Kにわたる熱伝導性を有し得る一方で、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bが5,000W/m Kと、200,000W/m Kとの間で効果的な熱伝導性を有するよう設計することが可能である。効果的な熱伝導性は、長さおよび/または直径の増加と共に増加させる。管状構造のための組成物の例は、アルミニウムと、銅と、チタニウムと、ステンレス鋼と、タングステンとを含む。作動流体の例は、水、アセトン、窒素、メタノール、アンモニア、および液体金属を含む。グルーブウィック、スクリーン/編まれたウィック、および焼結粉末ウィックがウィック型媒体の例である。代替的には、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、平面状の形状を有してよい。
ここで、右ヒートパイプ310aに注目すると、その機能が次に説明されることとなる。蒸発領域311aは、テストの間にDUT220によって生成された熱源である熱に起因して、右プレート305aと接触し、右プレート305aに熱伝導する。初めに、蒸発領域311aが右プレート305aから熱を吸収する。吸収された熱は、蒸発領域311aにおいて作動流体の温度の上昇を引き起こし、蒸発および蒸気(またはガス)へと相変化をもたらす。その後、右ヒートパイプ310aの内部では、蒸気は、DUT220から離れたターゲット位置であるヒートシンク330と接触し、または連結する、凝縮領域312aに移動する。凝縮領域312aおよびヒートシンク330は、右プレート305aより冷たいので、凝縮領域312aにおける蒸気は、凝縮し、作動流体(または液体)へと相変化し、ヒートシンク330に熱を放出し、次に凝縮領域312aから伝達された熱を放散する。右ヒートパイプ310aの内部では、作動流体が毛細管作用または重力を介して、蒸発領域311aに戻る。このサイクルは、右プレート305aからヒートシンク330に熱伝達を継続し、テストの間にDUT220によって生成された熱を放散する。さらに、左ヒートパイプ310bの機能は、右ヒートパイプ310aの機能と類似している。
図1および図2に図示されるように、ヒートシンク330は、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bの凝縮領域312aおよび312bに連結され、または接触する。別のヒートシンクが、他の凝縮領域に連結されてよく、または接触してよい一方で、代替的に、ヒートシンク330は、凝縮領域312aまたは凝縮領域312bのいずれかに連結されてよく、または接触してよい。さらに、ヒートシンク330は、右プレート305aおよび左プレート305bの上方で、離れた位置に配置される長さである。また、ヒートシンク330は、複数のフィン335を含む。フィン335が矩形のフィンとして図示されるが、フィン335は、ピンフィンであってよいことを理解すべきである。すでに説明したように、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、右プレート305aおよび左プレート305bから熱をヒートシンク330のフィン335の表面を介して熱を放散するよう動作可能であるヒートシンク330に伝達する。ヒートシンク330は、図1および図2の例示に限定されないことを理解すべきである。
一実施形態において、ファンがテスト施設、またはテスト建物内のDUTをテストするための装置の周囲環境から周囲空気を引き込む場合、ヒートシンク330は、周囲空気フローにヒートシンク330をさらして冷却し、ヒートシンク330のフィン335の表面から熱を放散する。右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、また、周囲空気フローの経路内であってよく、周囲空気フローから冷却する影響を経験する。ヒートパイプ冷却アセンブリ390がDUTテストモジュール300に取り付けられた場合(図4、図5および図6参照)、DUTテストモジュール300のファン240(図4、図5および図6参照)およびファン240によって生成された周囲空気フロー299に比べて、図1および図2は、ヒートシンク330ならびに右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bの位置および配置を図示する。ファン240および周囲空気フロー299は、ヒートパイプ冷却アセンブリ390およびアセンブリ395とそれらを区別するために破線で示されている。図1および図2に示されるように、ファン240は、右プレート305aおよび左プレート305bの上方で、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bに隣接し、ヒートシンク330の下方に位置する。さらに、ファン240によって生成された周囲空気フロー299は、ヒートシンク330の表面を通り過ぎ、冷却効果を提供し、ヒートシンク330の表面およびそのフィン335の表面から熱を放散する。また、ファン240によって生成された周囲空気フロー299は、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bの表面を通り過ぎ、冷却効果を提供する。代替的に、複数のファンが周囲空気フローを生成し得る。ファン240および周囲空気フロー299の位置および配置は、図1および図2の例示に限定されないことを理解すべきである。
ファン240によって生成された周囲空気フロー299は、テストの間にDUTおよびその周辺領域に対する冷却がそれ自身だけでは不適切である場合があるが、ファン240によって生成された周囲空気フロー299は、ヒートシンク330に伝達された熱を管理し、放散するには十分である。テストの間にDUTおよびその周辺領域に対する冷却について、周囲空気フロー299がそれ自身だけを用いることによって放散される熱に比べて、ヒートパイプ冷却アセンブリ390がテストの間にDUTによって生成された熱の放熱を100倍またはそれより大きい倍数に増加させることは、可能である。
さらに、ヒートパイプ冷却アセンブリ390は、異なるDUTフットプリントまたはフォームファクタ(例えば、M.2、U.2、SATA 2.5"、mSATAなど)に対するDUTテストモジュール300(図4、図5および図6参照)のさまざまな要件および空間的制約に適合するようその設計がかなりフレキシブルであるで、DUTテストモジュール300(図4、図5および図6参照)に容易に取り付け可能である。右プレート305a、左プレート305b、右ヒートパイプ310a、左ヒートパイプ310b、およびヒートシンク330のサイズおよび形状は、DUTテストの条件および制限を満たす、または満足するよう修正可能である。
図2は、一実施形態に係るヒートパイプ冷却アセンブリ390の右側面図を示し、冷却の用途に取り付けられていないヒートパイプ冷却アセンブリ390を示す。上記のヒートパイプ冷却アセンブリ390に関する説明は、図2に等しく適用可能である。
図3は、一実施形態に係るヒートパイプ冷却アセンブリ390の正面図を図示し、冷却の用途に取り付けられていないヒートパイプ冷却アセンブリ390を示す。より具体的には、複数のヒートパイプ冷却アセンブリ390を含むアセンブリ395は、図3に図示される。上記に関するヒートパイプ冷却アセンブリ390およびアセンブリ395の説明は、等しく図3に適用可能である。
図4は、ヒートパイプ冷却アセンブリ(図1〜図3参照)を利用し得る例示的なDUT(テスト対象デバイス)テストモジュール300の斜視図を図示し、また、一実施形態に係る例示的なDUTテストモジュール300の下に配置される別の例示的なDUTテストモジュール300aの上部を図示する。複数の例示的なDUTテストモジュールの例示的な位置は、図4に示される。他の配置は、可能である。ヒートパイプ冷却アセンブリ(図1〜図3参照)図4に図示される例示的なDUTテストモジュール300に取り付けられていないが、その中に取り付けられてよいことを理解すべきである。例示的なDUTテストモジュール300は、モジュール化され、例示的なDUTテストモジュール300の後部から1つまたは複数の中央制御コンピュータまたはテストステーション(不図示)に搬送された伝達信号および電力信号を有する複数のモジュールを支持するラックへと挿入されることが可能である。例示的なDUTテストモジュール300は、図4の例示に限定されないことを理解すべきである。
例示的なDUTテストモジュール300は、DIB(DUTインタフェースボード)200と、DIB200に電気的に結合したテスト実行モジュール(またはプリミティブ)100とを含む。さらに、例示的なDUTテストモジュール300は、モジュールであり、DIB200においてDUTのテストするためにテストロジックを有する。この能力において、テストロジックは、高速度伝達および電力を供給する。上記に説明したように、プリミティブモジュール、つまり個々の例示的なDUTテストモジュール300は、周囲空気環境(例えば、テストフロアまたは実験室)におけるカスタマイズ可能な行および列のラックを作成するようそれぞれのラックスロットへと挿入され得て、環境テストチャンバに対する必要性を取り除き得る。
テスト実行モジュール100は、伝達電力、命令、信号、データ、テスト結果、および/またはDUT 220または複数のDUT 220を有する情報によってDUT 220または複数のDUT 220に対するテストを実行するよう動作可能である。テスト実行モジュール100は、DUT220に対するテストを実行するよう、処理と、伝達と、ストレージ回路とを含む。さらに、冷却制御ループは、DUT220の近接にある外部温度センサから入力信号を受信し、および/またはDUT220の内部にある内部温度センサから入力信号を受信することによって、適切な底部ファン230a〜底部ファン230dおよび上部ファン240a〜上部ファン240d(図4および図5参照)の回転速度を調整することによって、DUT220の冷却を制御するようテスト実行モジュール100およびDIB200を実装し得る。また、テスト実行モジュール100は、空気路110を含み、DIB200から周囲環境へと空気流291を放出する。
図4に続いて、DIB200は、テスト実行モジュール100の前に配置され、テスト実行モジュール100と電気的に結合される。DIB200は、テストのためにDUT220を受け取り、固定するDUTレシーバとして動作し得る。DIB200は、一部が開口した筐体を含み、底面および上面にあるベントによって内部の空気の移動が可能になる。さらに、DIB200は、カバー201(またはハウジング)と、スロット295と、スロット295を介してDUT220を受け取り、固定する複数のソケット210と、ソケット210が上にしっかりと取り付けられたロードボード211(図5参照)とを含む。複数のソケット210が、一列に配置され、物理的、且つ電気的にDUTに接続される。また、電気的におよび物理的にテスト実行モジュール100と接続し、ロードボード211(図5参照)は、DUT220と、テスト実行モジュール100との間の電力、命令、信号、データ、テスト結果、および/または情報の伝達をサポートする。ロードボード211(図5参照)は、テスト実行モジュール100と嵌合する1つの面上で、テスト実行モジュール100の接続レイアウトと一致するユニバーサル接続レイアウトを有する。他の面では、ロードボード211(図5参照)は、テストされているDUTの種類に特定(物理的におよび電気的に)であるソケット210を含む。DIB200は、M.2、U.2、SATA 2.5"などの多数のフォームファクタおよび規格の可用性によって引き起こされた問題を対処する。特定のフォームファクタおよび/または規格に対応するよう設計されているテスト実行モジュール100の代わりに、複数のDIB200が、さまざまなフォームファクタおよび/または規格の1つ1つのために設計され、テスト実行モジュール100から取り外し可能/交換可能である。
さらに、周囲空気を用いた二重ファン冷却は、DIB200へと一体化される。周囲空気を用いた二重ファン冷却は、DIB200のカバー201の内部の底部ファン230a〜底部ファン230dと、DIB200のカバー201の内部で、且つカバー201によって隠された上部ファン240a〜上部ファン240dとを含む。底部ファン230cおよび上部ファン240cは、図5において可視である。一実施形態において、それぞれの底部ファン230a〜底部ファン230dは、上部ファン240a〜上部ファン240dとそれぞれに対して垂直方向に位置合わせされる。支持構造232(図5参照)は、底部ファン230a〜底部ファン230dをDIB200にしっかりと取り付ける。同様に、支持構造242(図5参照)は、上部ファン230a〜上部ファン230dをDIB200にしっかりと取り付ける。底部ファンの回転速度および上部ファンの回転速度は、別々に調整可能であってよい。
続いて、DIB200は、空気誘導部250a〜空気誘導部250c(図4および図5参照)と、複数の外部温度センサを有する温度センサストリップ260(図5参照)とを含む。
DIB200の周囲空気を用いた二重ファン冷却に再度参照すると、底部ファン230a〜底部ファン230dは、周囲空気290を周囲環境から底部ファン230a〜底部ファン230dの下方に配置される開口(またはベント)を介して引き込むよう動作可能である。
上部ファン240aおよび底部ファン230aは、上部240aファンおよび底部ファン230aの長さ寸法および幅寸法内で、複数のDUT220を冷却すべく底部ファン230aから上部ファン240aへの垂直周囲空気フロー290aを生成することが動作可能である。また、上部ファン240bおよび底部ファン230bは、上部ファン240bおよび底部ファン230bの長さ寸法および幅寸法内で、複数のDUT220を冷却すべく底部ファン230bから上部ファン240bに垂直周囲空気フロー290bを生成することが動作可能である。さらに、上部ファン240cおよび底部ファン230cは、上部ファン240cおよび底部ファン230cの長さ寸法および幅寸法内で、複数のDUT220を冷却すべく底部ファン230cから上部ファン240cに垂直周囲空気フロー290cを生成することが動作可能である。さらに、上部ファン240dおよび底部ファン230dは、上部240dおよび底部ファン230dの長さ寸法および幅寸法内で、複数のDUT220を冷却すべく底部ファン230dから上部ファン240dに垂直周囲空気フロー290dを生成することが動作可能である。
(図4および図5の)空気誘導部250a〜空気誘導部250cは、垂直周囲空気フローの方向を制御することが動作可能である。空気誘導部250a〜空気誘導部250c(図4および図5参照)は、スロット295を通る周囲空気ロスを低減し、垂直周囲空気フローを上部ファン240a〜上部ファン240dに向けて方向付けることを補助する。
上部ファン240a〜上部ファン240dから上部ファン240a〜上部ファン240dに隣接した空気路110(図4および図5参照)は、垂直周囲空気フロー291を受け取って、周囲環境へと放出する。
一実施形態において、複数のDUT220は、例えば、上面側および底面側を露出し、13.3mmのピッチで配置することができる。垂直周囲空気フロー290a〜垂直周囲空気フロー290dは、熱を露出した上面および露出した底面から放散し、複数のDUT220を冷却する。複数のDUT220の露出した上面および露出した底面は、垂直周囲空気フロー290a〜垂直周囲空気フロー290dの方向と垂直方向に位置合わせされ、複数のDUT220に対する垂直周囲空気フロー290a〜垂直周囲空気フロー290dの冷却効果を増加させる。
図5は、図4の例示的なDUTテストモジュール300および一実施形態に係る図4の例示的なDUTテストモジュール300の下に配置される別の例示的なDUTテストモジュール300aの上部の両方の断面図を示す。複数の例示的なDUTテストモジュールの例示的な位置は、図4および図5に示される。他の配置は、可能である。ヒートパイプ冷却アセンブリ(図1〜図3参照)は、図5に図示される例示的なDUTテストモジュール300に取り付けられていないが、その中に取り付けられてよいことを理解すべきである。1つのファン部のスライス(上部ファン240cおよび底部ファン230c)が図5に図示される。他の3つのファン部のスライス(上部ファン240aおよび底部ファン230a、上部ファン240bおよび底部ファン230b、上部ファン240dおよび底部ファン230d)は、ファン部のスライス(上部ファン240cおよび底部ファン230c)へのオペレーションと同様に図5に示される。例示的なDUTテストモジュール300のファン部のスライス(上部ファン240cおよび底部ファン230c) は、図5の例示に限定されないことを理解すべきである。
例示的なDUTテストモジュール300(図4参照)の底部ファン230cおよび上部ファン240cを通る周囲空気の経路280が図示される。初めに、底部ファン230cは、周囲空気を周囲環境から底部ファン230cの下方に配置される開口(またはベント)を介して引き込む。次に、底部ファン230cは、周囲空気を上向きに上部ファン240cに向け、一方で上部ファン240cは、同時にまた、周囲空気を上方に向ける。その後、周囲空気は、空気路110を介して周囲環境へと放出される。
底部ファン230cおよび上部ファン240cから垂直周囲空気フロー290c(図4参照)は、底部ファン230cに向けて気圧が下がることに比べて、上部ファン240cの底面に隣接するより低い気圧の存在が恩恵する。空気は、気圧のより高い領域から気圧のより低い領域に自然と流れる。
一実施形態において、上部ファン240cの底面に隣接する気圧は、垂直周囲空気フロー290cを生成している際に、底部ファン230cの回転速度より速い回転速度で上部ファン240cを動作させることによって相対的に低くする。これは、垂直周囲空気フロー290cの冷却効率を改善し、DIB200におけるスロット295を通る垂直周囲空気フロー290cからで、且つ挿入のためにロボットのハンドラをモニタリングリングしているオペレータの顔へと外側に逃げる空気を防止し、および/またはDUT220の取り外しもしくは手動での挿入の操作、および/またはDIB200からスロット295を介してDUT220を取り外すことに役立つ。一実施形態において、上部ファン240cとなるよう選択されるファンは、底部ファン230cとなるよう選択されるファンの最大回転速度より速い最大回転速度を有する。最大回転速度に対する例示的な値は、上部ファン240cについては、75 rps(毎秒回転数)、であり、底部ファン230cについては、60 rpsである。
上部ファン240cおよび底部ファン230cに起因して、垂直周囲空気フロー290cの体積および速度は、垂直周囲空気フロー290cがテストの間にDUT220を冷却するには十分な温度範囲を決定する要因である。上部ファン240cおよび底部ファン230cの回転速度は、テストの間に設定ポイント、または所望の温度がDUT220に関して達するまで必要な冷却の量に従って調整されてよい。
図5に図示されるように、上部ファン240cおよび底部ファン230cのサイズは、冷却効果を提供するために8つのDUT220にわたって延びるよう垂直周囲空気フロー290c(図4参照)に対しては、十分である。サイズに対する例示的な値は、上部ファン240cについては、92mm×38mmであり、底部ファン230cについては、92mm×25.4mmであり、しかしながら任意の適切なサイズを採用することができる。また、垂直周囲空気フロー290cがDUT220の数を低減することが可能であり、テストの間にDUT220を冷却するために十分である温度範囲を拡大する。
図6は、一実施形態に係るDUTテストモジュールのDIB(DUTインタフェースボード)200を図示し、DIB200に取り付けられたヒートパイプ冷却アセンブリ390(図1〜図3参照)を示す。図1〜図3のヒートパイプ冷却アセンブリ390の説明は、等しく図6に適用可能である。DIB200は、ハウジング201と、DUT220を受け取り、DUT220に連結することが動作可能である複数のソケット210(図4および図5参照)を含むロードボード211とを含む。また、DIB200は、DUT220をテストすることが動作可能であるテスト実行モジュール(不図示)に連結されることが動作可能である。さらに、DIBは、DUT220と、テスト実行モジュール(不図示)との間でテスト情報を伝達することが動作可能である。
図6に図示されるように、DIB200は、ヒートパイプ冷却アセンブリ390(図1〜図3参照)の右プレート305aと、左プレート305bとの間にしっかりと固定され、それぞれのソケット210(図4および図5参照)に接続されたDUT220の第1の複数601の1つ1つを含む。右プレート305aおよび左プレート305bは、右プレート305aと、左プレート305bとに垂直方向に位置合わせされるDUT220の接触面に(底面および上面)垂直方向となるよう構成される。さらに、右プレート305aおよび左プレート305bは、ヒートパイプ冷却アセンブリ390(図1〜図3参照)の右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bにそれぞれ連結される。さらに、右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、上方に延び、複数のフィン335を含むヒートシンク330に連結される。DUT220の第1の複数601の上方に配置されるファン240は、周囲空気フロー299をヒートシンク330に生成し、ヒートシンク330を冷却し、ヒートシンク330の表面およびそのフィン335の表面から熱を放散する。右ヒートパイプ310aおよび左ヒートパイプ310bは、また、周囲空気フロー299から冷却効果を経験し得る。ヒートパイプ冷却アセンブリ390(図1〜図3参照)を取り付けたDIB200は、図6の例示に限定されないことを理解すべきである。
DIB200は、また、それぞれのソケット210(図4および図5参照)に接続されたDUT220の第2の複数602の1つ1つを含むが、DUT220の第2の複数602は、ヒートパイプ冷却アセンブリ390(図1〜図3参照)によって冷却されない。代わりに、DUT220の第2の複数602は、DUT220の第2の複数602の上方に配置されるファン240によって生成された周囲空気フロー699によって冷却される。別のファンは、DUT220の第2の複数602の下方に位置してよく、DUT220の第2の複数602を冷却する周囲空気フロー699の生成を補助する。
特定の実施形態の前述の説明は、例示または説明の目的のために提供されている。それらは、本開示を包括的、または開示されたまさにその形態に限定するよう意図されてはいなく、上記の教示によれば、多くの変形例およびバリエーションが可能である。本実施形態は、本開示の原理、およびその実用的な応用を最も良く説明すべく、選ばれ、且つ説明されたことで、意図した特定の用途に適するように、当業者が本開示、およびさまざまな変形例を有するさまざまな実施形態を最も良く利用することが可能となる。本開示の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義されることを意図する。