JP2019065815A - エアバイパスバルブ - Google Patents

エアバイパスバルブ Download PDF

Info

Publication number
JP2019065815A
JP2019065815A JP2017194950A JP2017194950A JP2019065815A JP 2019065815 A JP2019065815 A JP 2019065815A JP 2017194950 A JP2017194950 A JP 2017194950A JP 2017194950 A JP2017194950 A JP 2017194950A JP 2019065815 A JP2019065815 A JP 2019065815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve body
pressure
side member
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017194950A
Other languages
English (en)
Inventor
河井 伸二
Shinji Kawai
伸二 河井
翔太 山中
Shota Yamanaka
翔太 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisan Industry Co Ltd filed Critical Aisan Industry Co Ltd
Priority to JP2017194950A priority Critical patent/JP2019065815A/ja
Publication of JP2019065815A publication Critical patent/JP2019065815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

【課題】過給圧の圧抜け性を向上しつつ電磁装置を小型化する。【解決手段】エアバイパスバルブは、弁体50を有する可動側部材26と、可動側部材26を閉方向に付勢するスプリングと、固定側部材24を有しかつ可動側部材26を電磁吸引力により開方向へ移動させる電磁装置58と、固定側部材24と弁体50との間をシールするシール部材54と、を備える。弁体50には、吸気バイパス通路12の過給圧を圧力平衡室78に導入する圧力導入通路80が形成される。シール部材54の取り付け筒部54aが弁体50に固定されると共に、シール部材54のシールリップ部54bが固定側部材24のリテーナ部材32に摺動可能に接触される。全閉時において、吸気バイパス通路12の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、圧力平衡室78の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、が同一である。【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関(エンジン)の過給機をバイパスする吸気バイパス通路を流れるバイパス空気量を制御するエアバイパスバルブに関する。
エアバイパスバルブの従来例を述べる。図11はエアバイパスバルブの弁体の周辺部を示す断面図である。図11に示すように、エアバイパスバルブ200の固定側部材202は、内燃機関の過給機をバイパスする吸気バイパス通路222を形成する通路形成部材220上に設置されている。固定側部材202は、弁体204を取り囲む円環状のリテーナ部材206を備えている。リテーナ部材206と弁体204との間には、圧力平衡室201を形成する円環状のシール部材208が設けられている。
弁体204は、円筒状の筒壁部204aと、筒壁部204aから径方向内方へ突出する円環状の隔壁部204bと、を有する。隔壁部204bには、吸気バイパス通路222の過給圧を圧力平衡室201に導入する連通孔204cが形成されている。筒壁部204aの下端部は、通路形成部材220に設けられた弁ポート202bを有する弁座202aに着座及び離座可能な弁シール部204dとなっている。弁シール部204dは、先端(図11において下端)から離れるにしたがって内径を次第に大きくするテーパ状の内周面と、筒壁部204aの外周面と同一外径の外周面と、を有する。
シール部材208の外周部208bがリテーナ部材206の内周面に固定されていると共に、シール部材208の内周部208aが弁体204の筒壁部204aの外周面に摺動可能に接触されている。エアバイパスバルブ200の全閉時において、吸気バイパス通路222の過給圧が、弁体204の内部空間及び連通孔204cを介して圧力平衡室201に導入される。なお、従来例の他、特許文献1に記載されたエアバイパスバルブがある。
特開2007−71207号公報
従来例によると、シール部材208の外周部208bがリテーナ部材206の内周面に固定されていると共にシール部材208の内周部208aが弁体204の外周面に摺動可能に接触されている。これにより、全閉時において、吸気バイパス通路222の過給圧を受ける弁体204の受圧面積と、圧力平衡室201の過給圧を受ける弁体204の受圧面積と、が同一である。すなわち、弁体204の弁シール部204dの内径d1と、シール部材208の内周部208aが摺動可能に接触する弁体204の摺動面である外周面の径d2と、が略同一である。また、弁ポート202bのポート径d3は、弁シール部204dの内径d1よりも所定量小さい。
従来例では、弁体204の外周面の径d2を基に、弁シール部204dの内径d1及び弁ポート202bのポート径d3が決まるため、弁シール部204dの内径d1及び弁ポート202bのポート径d3が小さくなる。したがって、弁体204を全閉状態から一定速で開けた時の過給圧の圧抜け性が低い。また、開弁時において、弁ポート202bの開口面積と同等以上のバルブカーテン面積(弁座202aと弁体204との間の開口面積)を確保するには、弁体204のバルブストロークが大きくなり、駆動ストロークの大きい大型の電磁装置が必要になる。
また、圧抜け性の向上のため、弁ポート202bを大口径化すると共に弁体204を大径化することが考えられる。しかし、リテーナ部材206を含む固定側部材202が大型化し、電磁装置の大型化を招く。
また、圧抜け性を向上しつつリテーナ部材206を含む固定側部材202の大型化を抑制するため、弁ポート202bを大口径化すると共に弁シール部204dのみを大径化することが考えられる。しかし、全閉時において、圧力平衡室201の過給圧を受ける弁体204の受圧面積に比べて、吸気バイパス通路222の過給圧を受ける弁体204の受圧面積が過大となる。このため、全閉時において、吸気バイパス通路222の過給圧によって弁体204が浮き上がりやすくなる。
また、弁体204の浮き上がりを抑制するため、弁体204の押し付け力すなわち弾性部材のバネ荷重を大きくすることが考えられる。しかし、開弁時の負荷が増大することにより、駆動力の大きい大型の電磁装置が必要になる。また、特許文献1では、シール部材の外周部が固定側部材に固定されると共にその内周部が弁体に固定されているため、従来例と同様の問題を生じる。
本発明が解決しようとする課題は、過給圧の圧抜け性を向上しつつ電磁装置を小型化することのできるエアバイパスバルブを提供することにある。
前記した課題は、本発明のエアバイパスバルブにより解決することができる。
第1の発明は、内燃機関の過給機をバイパスする吸気バイパス通路を開閉する弁体を有する可動側部材と、前記可動側部材を閉方向に付勢する弾性部材と、前記吸気バイパス通路を形成する通路形成部材に設置される固定側部材を有しかつ前記可動側部材を電磁吸引力により開方向へ移動させる電磁装置と、前記固定側部材と前記弁体との間をシールし、両者間に圧力平衡室を形成する環状のシール部材と、を備えており、前記弁体には、前記吸気バイパス通路の過給圧を前記圧力平衡室に導入する圧力導入通路が形成されている、エアバイパスバルブであって、前記シール部材の内周部が前記弁体に固定されていると共に、該シール部材の外周部が前記固定側部材に摺動可能に接触されており、全閉時において、前記吸気バイパス通路の過給圧を受ける前記弁体の受圧面積と、前記圧力平衡室の過給圧を受ける前記弁体の受圧面積と、が同一である、エアバイパスバルブである。
第1の発明によると、シール部材の内周部が弁体に固定されていると共に、シール部材の外周部が固定側部材に摺動可能に接触されている。また、全閉時において、吸気バイパス通路の過給圧を受ける弁体の受圧面積と、圧力平衡室の過給圧を受ける弁体の受圧面積と、が同一である。したがって、圧力平衡室の過給圧を受ける弁体の受圧面積にシール部材の受圧面積が含まれるため、その分、吸気バイパス通路の過給圧を受ける弁体の受圧面積を増大することができると共に、弁座の弁ポートを大口径化することができる。これにより、固定側部材を大型化することなく、全閉時の弁体の浮き上がりを抑制しつつ、バルブカーテン面積を増大することができる。これにより、過給圧の圧抜け性を向上することができる。また、弁体のバルブストロークを短縮することにより、電磁装置を小型化することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記通路形成部材の吸気バイパス通路に設けられた弁ポートを有する弁座に着座及び離座可能な前記弁体の弁シール部の内径と、前記シール部材の外周部が摺動可能に接触する前記固定側部材の摺動面の径と、が同一である、エアバイパスバルブである。
第2の発明によると、全閉時において、吸気バイパス通路の過給圧を受ける弁体の受圧面積と、圧力平衡室の過給圧を受ける弁体の受圧面積と、が同一になるように構成することができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記弁体の前記弁シール部は、軸方向に延在する円筒状の内周面と、先端から離れるにしたがって外径を次第に大きくするテーパ状の外周面と、を有する、エアバイパスバルブである。
第3の発明によると、弁体の弁シール部は、軸方向に延在する円筒状の内周面を有するため、弁シール部の摩耗による弁シール部の内径の変化を抑制し、吸気バイパス通路の過給圧を受ける弁体の受圧面積を一定化することができる。また、弁体の弁シール部は、先端から離れるにしたがって外径を次第に大きくするテーパ状の外周面を有するため、弁シール部の強度を向上することができる。
本発明のエアバイパスバルブによると、過給圧の圧抜け性を向上しつつ電磁装置を小型化することができる。
一実施形態にかかるエアバイパスバルブの全閉状態を示す断面図である。 エアバイパスバルブの全開状態を示す断面図である。 エアバイパスバルブの中開状態を示す断面図である。 エアバイパスバルブを示す下面図である。 可動側部材の構成部品を示す分解斜視図である。 弁体を示す断面図である。 エアバイパスバルブの要部を示す断面図である。 バルブストロークとバルブカーテン面積との関係を示す特性線図である。 過給圧の圧抜け性を示す特性線図である。 バルブストロークと電磁装置の吸引力の余力との関係を示す特性線図である。 従来例にかかるエアバイパスバルブの一部を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための一実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態のエアバイパスバルブは、例えば、車両の減速時に開弁されることにより、過給機のコンプレッサの下流側でスロットル装置の上流側の過給圧をコンプレッサの上流側に逃がすためのものである。図1はエアバイパスバルブの全閉状態を示す断面図、図2は同じく全開状態を示す断面図、図3は同じく中開状態を示す断面図、図4は同じく下面図である。なお、エアバイパスバルブの方位については図1を基準として上下左右を定めるが、エアバイパスバルブの配置方向を特定するものではない。
<過給機のハウジング>
図1に示すように、過給機のハウジング10には、流入路12a及び流出路12bを有する吸気バイパス通路12が形成されている。流入路12aは、流出路12bの下側において上下方向に延在している。流入路12aの上端開口部には、円形孔からなる弁ポート13を有する弁座15が形成されている。弁座15は、弁ポート13の周壁部14の上面に形成されており、弁ポート13の軸線に直交する水平状の平面からなる。弁座15は、ハウジング10の上面10aに対して所定間隔を隔てて平行に配置されている。弁ポート13は、所定のポート径13dを有する(図7参照)。図7はエアバイパスバルブの要部を示す断面図である。
流出路12bは、弁座15に面しており、側方(図1において右方)に延在している。また、ハウジング10の上端部には、流出路12b内外を連通する円形孔状の開口孔16が形成されている。開口孔16は、弁座15と同心状に配置されている。図示しないが、流入路12aは、過給機のコンプレッサの下流側でスロットル装置の上流側において吸気通路に連通されている。また、流出路12bは、過給機のコンプレッサの上流側において吸気通路に連通されている。なお、ハウジング10は本明細書でいう「通路形成部材」に相当する。
<エアバイパスバルブ>
図1に示すように、エアバイパスバルブ20は、ハウジング10の上面10aに対して開閉方向を上下方向とする縦置き状態で開口孔16を塞ぐように設置されている。エアバイパスバルブ20は、ハウジング10に固定状に設けられる固定側部材24と、固定側部材24に対して軸方向(図1において上下方向)に往復移動可能に設けられる可動側部材26と、を備えている。
固定側部材24は、ケーシング30、リテーナ部材32、ヨーク34、ボビン36、コイル38、ステータコア40、及び、端板部材42等を備えている。また、可動側部材26は、アーマチャ48、弁体50、保持プレート52、及び、シール部材54、止めリング56等を備えている(図5参照)。図5は可動側部材の構成部品を示す分解斜視図、図6は弁体を示す断面図である。また、ヨーク34、ボビン36、コイル38、ステータコア40、端板部材42、及び、アーマチャ48とにより電磁ソレノイドである電磁装置58が構成されている。以下、順に説明する。
図1に示すように、ケーシング30は、樹脂製で、有天円筒状に形成されている。ケーシング30は、内蔵される部材であるヨーク34、ボビン36、コイル38、ステータコア40、及び、端板部材42等を覆っている。ケーシング30の一側部には、コネクタ57が設けられている(図4参照)。コネクタ57には、制御装置につながる外部コネクタが接続される。制御装置により電磁装置58のコイル38への通電のオン・オフが制御される。
ケーシング30の下端部には、半径方向外方へ突出する固定片30aが形成されている。固定片30aは、ケーシング30の周方向に所定の間隔を隔てて複数(図4では3個を示す)配置されている。固定片30aには、上下方向に貫通するボルト挿通孔31aを形成する円筒状の金属製のカラー31が埋設されている。固定片30aは、ハウジング10に対してボルト等(図示略)によって締結されている。
ケーシング30の下端面の内周部には、上段側を小径とする上下2段の段付き凹部60が形成されている。段付き凹部60の上面(天井面)の内周側端縁部には、下方へ突出する円筒状の係止部63が形成されている。係止部63は、周方向に断続的に形成されている。
段付き凹部60の上段部には、第1Oリング64が収容されている。第1Oリング64は、ハウジング10とケーシング30との間にリテーナ部材32の外フランジ部70を介して挟持されている。第1Oリング64により、ケーシング30とリテーナ部材32との間が弾性的にシールされている。また、段付き凹部60の下段部には、第1Oリング64より大径をなす第2Oリング66が収容されている。第2Oリング66は、ハウジング10とケーシング30との間に挟持されている。第2Oリング66により、ハウジング10とケーシング30との間が弾性的にシールされている。
リテーナ部材32は、ケーシング30の下端部内に配置されている。リテーナ部材32は、例えば、樹脂製で、円環状に形成されている。リテーナ部材32は、上下方向に延在する円筒状の主筒部68と、主筒部68から上方へ延びる係合筒部69と、主筒部68の上端部から半径方向外方へ突出する円環板状の外フランジ部70と、主筒部68の下端部から半径方向内方へ突出する円環板状の内フランジ部71と、を有する(図5参照)。
リテーナ部材32は、ケーシング30の下端部内に取り付けられている。すなわち、リテーナ部材32の係合筒部69が、ケーシング30の係止部63に対してその係止部63の弾性変形を利用してスナップフィット係合されている。また、外フランジ部70により、第1Oリング64がケーシング30に挟持されている。
ヨーク34は、有天円筒状に形成されている。また、ボビン36は、中空円筒状に形成されており、ヨーク34内に同心状に配置されている。ボビン36の上下両端部には、半径方向外方へ突出する上下の両フランジ部36aが形成されている。ボビン36には、コイル38が巻回されている。ボビン36は、ヨーク34とステータコア40との間の円筒状空間部に収容されている。
ステータコア40は、有天円筒状に形成されている。ステータコア40は、下面外周部に下方へ突出する円筒状の張り出し筒部40aを有する。ステータコア40は、ボビン36の上部内に配置されている。端板部材42は、円環板状に形成されている。端板部材42の内周部には、上方へ突出する円筒状の筒部42aが形成されている。端板部材42は、ヨーク34の下端側に配置されている。筒部42aは、ボビン36の下端部内に嵌合されている。
ヨーク34、ボビン36、ステータコア40、端板部材42、及び、筒部42aは、鉄等の磁性材により形成されており、コイル38への通電により固定側の磁気回路を形成する電磁装置58の固定子を構成している。また、ステータコア40内には、丸棒状のガイドロッド73の上部が挿入されかつ固定されている。
アーマチャ48は、鉄等の磁性材により中空円筒状に形成されており、電磁装置58の可動子を構成している。アーマチャ48は、端板部材42内に軸方向(図1において上下方向)に往復移動可能に配置されている。アーマチャ48の上端部は、ステータコア40の張り出し筒部40a内に対して軸方向に収納可能となっている。また、アーマチャ48内には、中空円筒状の軸受としての案内スリーブ75が圧入されている。案内スリーブ75内には、ガイドロッド73が軸方向に往復移動可能に挿入されている。また、アーマチャ48の下端部には、外径を段階的に小径とする中径軸部48a及び小径軸部48bが形成されている(図5及び図7参照)。
ガイドロッド73には、コイルスプリングからなるスプリング76が嵌合されている。スプリング76は、ステータコア40と案内スリーブ75との対向面間に介装されている。スプリング76は、可動側部材26を下方へ付勢している。なお、スプリング76は本明細書でいう「弾性部材」に相当する。
図5に示すように、保持プレート52は、例えば、金属製で、円環板状に形成されている。保持プレート52の外周部には、半径方向外方へ放射状に突出する複数(図5では4個を示す)の取り付け片52aが形成されている。保持プレート52は、アーマチャ48の中径軸部48aに嵌合されている(図7参照)。
図6に示すように、弁体50は、樹脂製で、段付き円筒状をなす小径筒壁部50a及び大径筒壁部50bと、小径筒壁部50aの下端部から径方向内方へ突出する円環状の隔壁部50cとを有する逆カップ状に形成されている。小径筒壁部50aには、上方を開口する取り付け溝50dが周方向に等間隔で複数(図5では4個を示す)形成されている。隔壁部50cには、上下方向に貫通する複数(図4では8個を示す)の連通孔50eが形成されている。連通孔50eは、隔壁部50cの一円周線上において保持プレート52の周方向に隣り合う取り付け片52aの相互間に2個ずつ配置されている(図4参照)。
図7に示すように、弁体50の隔壁部50cは、アーマチャ48の中径軸部48aに嵌合されている。各取り付け溝50dに保持プレート52の取り付け片52aが係合されている。小径筒壁部50a及び大径筒壁部50bは、リテーナ部材32内に軸方向に移動可能に配置されている。
図6に示すように、弁体50の大径筒壁部50bの下部には、下方へ向かって次第に拡径するテーパ状のテーパ筒部50fが形成されている。テーパ筒部50fの下端部には、弁シール部51が形成されている。弁シール部51は、軸方向(図)に延在する円筒状の内周面51aと、先端から離れるにしたがって外径を次第に大きくするテーパ状の外周面51bと、を有する。内周面51aの径51dを弁シール部51の内径という。
図7に示すように、弁シール部51は、ハウジング10の弁座15(図1参照)に対して着座及び離座可能となっている。弁シール部51の内径51dは、リテーナ部材32の主筒部68の内径68dと同一(略同一を含む)に設定されている。また、弁ポート13のポート径13dは、弁シール部51の内径51dよりも所定量小さく設定されている。
止めリング56は、アーマチャ48の小径軸部48bに嵌合状態で取り付けられている。これにより、アーマチャ48に弁体50が取り付けられている。すなわち、弁体50の隔壁部50cが、保持プレート52と止めリング56との間に挟持されていると共に止めリング56により抜け止めされている。
弁シール部51がハウジング10の弁座15に着座することにより、吸気バイパス通路12の流入路12aと流出路12bとが遮断される。この状態が、エアバイパスバルブ20の全閉状態である(図1参照)。また、弁シール部51がハウジング10の弁座15から離座することにより、吸気バイパス通路12の流入路12aと流出路12bとが連通される。そして、弁体50の小径筒壁部50aが端板部材42に当接することにより、可動側部材26のそれ以上の上動が制限される。この状態が、エアバイパスバルブ20の開弁状態である(図2参照)。また、全開状態と全閉状態との間の中間状態が中開状態である(図3参照)。
図5に示すように、シール部材54は、断面略V字状をなす円環状に形成されており、内周側の円筒状の取り付け筒部54aと外周側のテーパ筒状のシールリップ部54bとを有する。図7に示すように、取り付け筒部54aは、弁体50の小径筒壁部50aに嵌合されかつ接着等により取り付けられている。シール部材54は、弁体50の小径筒壁部50aと大径筒壁部50bとの間の段差部によって支持されている。また、シールリップ部54bの先端部(上端部)は、リテーナ部材32の主筒部68の内周面68aに対して摺動可能に弾性的に接触されている。これにより、リテーナ部材32と弁体50との間がシールされており、固定側部材24と弁体50との間に圧力平衡室78が形成されている。なお、シール部材54の取り付け筒部54aは本明細書でいう「内周部」に相当し、シールリップ部54bは本明細書でいう「外周部」に相当する。また、リテーナ部材32の主筒部68の内周面68aは本明細書でいう「固定側部材の摺動面」に相当する。
<エアバイパスバルブ20の作動>
エアバイパスバルブ20の作動を説明する。エアバイパスバルブ20は、電磁装置58の非通電時(通電のオフ時)において全閉状態となる(図1参照)。すなわち、可動側部材26がスプリング76の付勢力によって下方へ付勢されることにより、弁体50がハウジング10の弁座15に着座する。この状態では、吸気バイパス通路12の流入路12aと流出路12bとが遮断される。
また、吸気バイパス通路12の流入路12aに連通する弁体50の内部空間及び連通孔50eによって、流入路12aと圧力平衡室78とを連通する圧力導入通路80が形成される。したがって、吸気バイパス通路12の流入路12aの過給気が、圧力導入通路80を介して圧力平衡室78に作用する。これにより、流入路12aと圧力平衡室78との両者間の圧力差が平衡化される。このため、スプリング76の付勢力及び電磁装置58の電磁吸引力を軽減することができる。
また、エアバイパスバルブ20は、電磁装置58の通電時(通電のオン時)において開弁状態(中開状態、全開状態を含む)となる(図2及び図3参照)。すなわち、電磁装置58の電磁吸引力によって可動側部材26がスプリング76の付勢力に抗して上方に移動されることにより、弁体50が弁座15から離座する(図3参照)。このため、吸気バイパス通路12の流入路12aと流出路12bとが連通され、圧力導入通路80を介して圧力平衡室78が開放される。また、弁体50の小径筒壁部50aが端板部材42に当接することにより、全開状態となる(図2参照)。
<エアバイパスバルブ20の作用・効果>
前記したエアバイパスバルブ20によると、シール部材54の取り付け筒部54aが弁体50に固定されていると共に、シール部材54のシールリップ部54bが固定側部材24のリテーナ部材32に摺動可能に接触されている。また、全閉時において、吸気バイパス通路12の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、圧力平衡室78の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、が同一である。したがって、圧力平衡室78の過給圧を受ける弁体50の受圧面積にシール部材54の受圧面積が含まれるため、その分、吸気バイパス通路12の過給圧を受ける弁体50の受圧面積を増大することができると共に、弁座15の弁ポート13を大口径化することができる。
詳しくは、弁体50の弁シール部51の内径51dと、シール部材54のシールリップ部54bが摺動可能に接触するリテーナ部材32の主筒部68の内径68dと、が同一(略同一を含む)である(図7参照)。したがって、全閉時において、吸気バイパス通路12の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、圧力平衡室78の過給圧を受ける弁体50の受圧面積と、が同一になるように構成することができる。また、弁シール部51の内径51dを、従来例(図11参照)の弁シール部204dの内径d1に比べて拡径することができる。これにともない、弁座15の弁ポート13のポート径13d(図7参照)を、従来例(図11参照)の弁ポート202bのポート径d3に比べて拡径することができる。
したがって、エアバイパスバルブ20によると、固定側部材24を大型化することなく、全閉時の弁体50の浮き上がりを抑制しつつ、バルブカーテン面積を増大することができる。これにより、過給圧の圧抜け性を向上することができる。また、弁体50のバルブストロークを短縮することにより、電磁装置58を小型化することができる。
また、図8はバルブストロークとバルブカーテン面積との関係を示す特性線図である。図8に示すように、実施形態の(特性線A1参照)によると、従来例の(特性線a1参照)と比べて、弁体50のバルブ径(弁シール部51の内径51d)の拡大によって、開弁時の弁ポート13の開口面積以上のバルブカーテン面積を確保しつつ弁体50のバルブストロークが短縮されている。
また、図9は過給圧の圧抜け性を示す特性線図である。図9に示すように、実施形態の(特性線A2参照)によると、従来例の(特性線a2参照)と比べて、弁体50を全閉状態から一定速で開けた時の過給圧の圧抜きに要する時間が短縮されている。
また、図10はバルブストロークと電磁装置の吸引力の余力との関係を示す特性線図である。図10に示すように、実施形態の(特性線A3参照)によると、従来例の(特性線a3参照)と比べて、弁体50のバルブストロークの短縮にともない、電磁装置58の吸引力の余力、特に弁体50の中開域での余力が増大するため、電磁装置58の小型化が可能となる。詳しくは、全閉時(図1参照)は、ステータコア40とアーマチャ48の間に生じる磁力の向きが斜め方向(図1中、矢印Y1方向参照)になるため、吸引力が大きく、その余力も大きい。また、全開時(図2参照)は、ステータコア40とアーマチャ48との間に生じる磁力の向きが軸方向(図2中、矢印Y2方向参照)であるため、全閉時よりも吸引力が大きくなり、その余力も大きくなる。しかし、中開時(図3参照)は、ステータコア40とアーマチャ48の間に生じる磁力の向きが径方向(図3中、矢印Y3方向参照)になるため、全閉時に比べて、吸引力が小さくなり、その余力も小さくなる。したがって、従来例(特性線a3参照)によると、バルブストロークが長いため、中開域で吸引力が不足する。これに対し、実施形態(特性線A3参照)によると、弁体50の中開域での吸引力不足が改善される。なお、電磁装置58の吸引力の余力とは、電磁装置58が発生する吸引力からスプリング76等の負荷を差し引いた力である。
また、弁体50の弁シール部51は、軸方向に延在する円筒状の内周面51aを有する。このため、弁シール部51の摩耗による弁シール部51の内径51dの変化を抑制し、吸気バイパス通路12の過給圧を受ける弁体50の受圧面積を一定化することができる。また、弁体50の弁シール部51は、先端から離れるにしたがって外径を次第に大きくするテーパ状の外周面51bを有する。このため、弁シール部51の強度を向上することができる。
[他の実施形態]
本発明は実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。
10 ハウジング(通路形成部材)
12 吸気バイパス通路
13 弁ポート
15 弁座
20 エアバイパスバルブ
24 固定側部材
26 可動側部材
32 リテーナ部材
50 弁体
51 弁シール部
51a 内周面
51b 外周面
54 シール部材
54a 取り付け筒部(内周部)
54b シールリップ部(外周部)
58 電磁装置
68 主筒部
68a 内周面(固定側部材の摺動面)
76 スプリング(弾性部材)
78 圧力平衡室
80 圧力導入通路

Claims (3)

  1. 内燃機関の過給機をバイパスする吸気バイパス通路を開閉する弁体を有する可動側部材と、
    前記可動側部材を閉方向に付勢する弾性部材と、
    前記吸気バイパス通路を形成する通路形成部材に設置される固定側部材を有しかつ前記可動側部材を電磁吸引力により開方向へ移動させる電磁装置と、
    前記固定側部材と前記弁体との間をシールし、両者間に圧力平衡室を形成する環状のシール部材と、
    を備えており、
    前記弁体には、前記吸気バイパス通路の過給圧を前記圧力平衡室に導入する圧力導入通路が形成されている、エアバイパスバルブであって、
    前記シール部材の内周部が前記弁体に固定されていると共に、該シール部材の外周部が前記固定側部材に摺動可能に接触されており、
    全閉時において、前記吸気バイパス通路の過給圧を受ける前記弁体の受圧面積と、前記圧力平衡室の過給圧を受ける前記弁体の受圧面積と、が同一である、エアバイパスバルブ。
  2. 請求項1に記載のエアバイパスバルブであって、
    前記通路形成部材の吸気バイパス通路に設けられた弁ポートを有する弁座に着座及び離座可能な前記弁体の弁シール部の内径と、前記シール部材の外周部が摺動可能に接触する前記固定側部材の摺動面の径と、が同一である、エアバイパスバルブ。
  3. 請求項2に記載のエアバイパスバルブであって、
    前記弁体の前記弁シール部は、軸方向に延在する円筒状の内周面と、先端から離れるにしたがって外径を次第に大きくするテーパ状の外周面と、を有する、エアバイパスバルブ。
JP2017194950A 2017-10-05 2017-10-05 エアバイパスバルブ Pending JP2019065815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194950A JP2019065815A (ja) 2017-10-05 2017-10-05 エアバイパスバルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194950A JP2019065815A (ja) 2017-10-05 2017-10-05 エアバイパスバルブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019065815A true JP2019065815A (ja) 2019-04-25

Family

ID=66338010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017194950A Pending JP2019065815A (ja) 2017-10-05 2017-10-05 エアバイパスバルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019065815A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021017946A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 日本電産トーソク株式会社 電磁弁、および流路装置
KR20220107814A (ko) * 2021-01-26 2022-08-02 엠케이피 주식회사 유량 제어 밸브
JP2022537822A (ja) * 2019-06-26 2022-08-30 ピアーブルク ゲーエムベーハー 自動車用の冷却剤バルブ
US11976739B2 (en) 2021-06-25 2024-05-07 Nidec Tosok Corporation Solenoid valve

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022537822A (ja) * 2019-06-26 2022-08-30 ピアーブルク ゲーエムベーハー 自動車用の冷却剤バルブ
JP7231765B2 (ja) 2019-06-26 2023-03-01 ピアーブルク ゲーエムベーハー 自動車用の冷却剤バルブ
JP2021017946A (ja) * 2019-07-22 2021-02-15 日本電産トーソク株式会社 電磁弁、および流路装置
JP7293940B2 (ja) 2019-07-22 2023-06-20 ニデックパワートレインシステムズ株式会社 電磁弁、および流路装置
KR20220107814A (ko) * 2021-01-26 2022-08-02 엠케이피 주식회사 유량 제어 밸브
KR102535274B1 (ko) * 2021-01-26 2023-05-22 엠케이피 주식회사 유량 제어 밸브
US11976739B2 (en) 2021-06-25 2024-05-07 Nidec Tosok Corporation Solenoid valve

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019065815A (ja) エアバイパスバルブ
JP6328461B2 (ja) ソレノイド
JP6391814B2 (ja) 内燃機関のコンプレッサ用のブローオフ弁
EP2577127B1 (en) Pressurized o-ring pole piece seal for a manifold
US8387383B2 (en) Ambient-air pulsed valve for internal combustion engines equipped with a turbocharger
EP1801477A2 (en) Solenoid operated fluid control valve
EP1582791A1 (en) Solenoid valve
JPH08270824A (ja) 比例可変力電磁流体制御弁及びこの制御弁による電子変速機の流体制御装置
KR101910754B1 (ko) 오버런 에어 재순환 밸브를 위한 조정 요소
JP5710081B2 (ja) バルブ
JP2014047800A (ja) 電磁式エアバイパス弁
JPWO2011036731A1 (ja) 油圧制御電磁弁
JP2012219868A (ja) 電磁弁
JP6920096B2 (ja) 電磁アクチュエータ
US8944405B2 (en) Solenoid valve plate
WO2017141606A1 (ja) エアバイパスバルブ
JP2008089080A (ja) 電磁駆動装置およびそれを用いた電磁弁
JP2003130246A (ja) 電磁弁装置
JP2016006347A (ja) エアバイパスバルブ
JP6375185B2 (ja) ソレノイド及びソレノイドバルブ
JP6153837B2 (ja) 電磁弁
JP6245645B2 (ja) 電磁弁
WO2017216957A1 (ja) エアバイパスバルブ
JP2009019742A (ja) ブリード式バルブ装置
JP3458671B2 (ja) 電磁駆動弁