JP2019064728A - 油タンク水切りシステム - Google Patents

油タンク水切りシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2019064728A
JP2019064728A JP2017194549A JP2017194549A JP2019064728A JP 2019064728 A JP2019064728 A JP 2019064728A JP 2017194549 A JP2017194549 A JP 2017194549A JP 2017194549 A JP2017194549 A JP 2017194549A JP 2019064728 A JP2019064728 A JP 2019064728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
water
tank
oil
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017194549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6367447B1 (ja
Inventor
誠 神保
Makoto Jimbo
誠 神保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eng Powers Co Ltd
Engineering Powers Co Ltd
Original Assignee
Eng Powers Co Ltd
Engineering Powers Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eng Powers Co Ltd, Engineering Powers Co Ltd filed Critical Eng Powers Co Ltd
Priority to JP2017194549A priority Critical patent/JP6367447B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6367447B1 publication Critical patent/JP6367447B1/ja
Publication of JP2019064728A publication Critical patent/JP2019064728A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】危険物を扱う油タンクの改造工事を施工することなく、タンク水切り作業上の安全性および設備信頼性を高めた上で、水切り作業の自動化を最大限に図ることのできる油タンク水切りシステムを提供すること。【解決手段】この油タンク水切りシステムSは、水切り配管4を介して油タンク1に接続された水タンク59と、水タンク59に接続された水払出し配管30と、水払出し配管30に配備された水移送ポンプ33と、水タンク59内に貯留された水Wの液面検出器32と、液面検出信号により水移送ポンプ33を駆動させるポンプ駆動制御器26とを有し、水切り配管4に配備された縁切り開閉弁10と、水タンク59内の油膜LSを検出する油膜検出器57と、油膜LSの検出により縁切り開閉弁10を閉止する縁切り弁駆動制御器12と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、消防法上の危険物を貯蔵した屋外の油タンクにおいて水切り作業を行なうための油タンク水切りシステムに関するものである。
従来、この種の油タンク水切りシステムとしては、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。この文献1記載の油タンク水切りシステム90Aは、図11に示すように、油タンク1に連結される元弁2付きの水切り配管4と、油タンク1からの水Wを一時貯留する地下掘削部GBに配備された半地下式の水タンク98と、水タンク98に接続された水払出し配管30と、水払出し配管30に配備されたエア駆動式の水移送ポンプ33と、水タンク98内に貯留された水Wおよび油Lの液面を検出するエア駆動式の液面検出器97と、液面検出器97により検出された液面検出信号に基づいて水移送ポンプ33を駆動させるエア駆動式のポンプ駆動制御器26と、元弁2下流側の水切り配管4に配備された自動開閉弁91と、を有している。
前記の自動開閉弁91は、箱下部に流水管94とつながる弁座口93を有し箱上部に大気開放の弁座口95を有する箱状の本体ケーシング92と、本体ケーシング92内に収容されて弁座口95を開閉するフロート体96Aと、本体ケーシング92内でフロート体96Aの下方に収容されて弁座口93を開閉するフロート体96Bとから構成されている。本体ケーシング92は水切り配管4の先端部と接続されており、流水管94は水タンク98の上方に配置されている。この自動開閉弁91は、油Lに沈んで弁座口95を開くとともに弁座口93を閉止し、水Wには浮いて弁座口93を開くとともに弁座口95を閉止するフロート構造を採用しており、水Wは水タンク98へ流入させる一方、油Lは止弁して流入させないようにする。前記の液面検出器97はエア駆動式のレベルスイッチであって、水タンク98内の水Wや油Lに浮くフロート体100と、エア配管53からのエアをフロート体100の高さ位置に応じたエア圧のパイロットエアに調整してポンプ駆動制御器26へ出力するフロート弁99と、から構成されている。前記のポンプ駆動制御器26は3方弁であって、計器用エアAMから水移送ポンプ33へのエア配管20の途中に配備されており、フロート弁99からのパイロットエアのエア圧に基づいて圧力調整したエアを水移送ポンプ33へ送りポンプ送水量の制御を行なうものである。
他方で、例えば下記の特許文献2に記載されたシステムも知られている。この文献2記載の油タンク水切りシステム90Bは、図12に示すように、油タンク1に連結される元弁2付きの水切り配管4と、地面G上に配置されて油タンク1からの水Wおよび油Lを貯留する密閉タンク101と、密閉タンク101に接続された水払出し配管30と、水払出し配管30に配備された電動式の自動開閉弁104と、密閉タンク101頂部と油タンク1側壁の接続位置1Yとを連通する手動開閉弁103付きの頂部連結管102と、密閉タンク101内の水Wと油Lの境界面が設定の高位レベル106Hに達したことを検出する境界面センサ105Hと、密閉タンク101内の水Wと油Lの境界面が設定の低位レベル106Lに達したことを検出する境界面センサ105Lと、境界面センサ105Hおよび境界面センサ105Lからの検出信号に基づいて自動開閉弁104を開閉制御する演算機能付きの弁駆動制御器107と、から構成されている。この油タンク水切りシステム90Bは、境界面センサ105H,105Lの検出信号に基づいて弁駆動制御器107が自動開閉弁104を駆動制御し、密閉タンク101の水Wのみを水払出し配管30から下流側の含油排水系に排水するようになっている。
特開平8−282798号公報 特開平7−76394号公報
ところが、上記した文献1記載の油タンク水切りシステム90A(図11)では、肝となる自動開閉弁91の構造上、弁座口93,95のバルブシート面に異物が付着した場合、自動開閉弁91がタイトシャット性能を保てないため、弁リークに伴う油水が水タンク98に流れ込み、これらが水タンク98からオーバーフローするおそれがある。
また、上記した文献2記載の油タンク水切りシステム90B(図12)は、油タンク1の油Lの層と水Wの層の境界面と同じレベルとなるように、小型の密閉タンク101の上下部のノズルを油タンク1と接続したものである。このシステムは、「既設の貯蔵タンクに特別の加工を施さず自動的に水切りする」ことをセールスポイントにしているが、構造上、密閉タンク101の頂部よりも高い位置の油タンク1の側壁に穴を開け、その穴に、通常は設置することのないノズルを溶接付けしなければならない。そのために、油タンク1の数年ごとの定期整備タイミングを待ってノズル新設工事を行わなければならず、厳格な官庁検査も受ける必要がある。また、この油タンク水切りシステム90Bは、境界面センサ105H,105L、弁駆動制御器107、および自動開閉弁104がいずれも電気駆動式であるので、高価で厳密な防爆仕様の機器を使用せざるを得ないという課題もあった。尚、油タンクの水切りに使用される水タンクは消防法上の諸々の規制が課せられるが、元来、斯かる水タンクはあくまでも油タンクからの水を一時的に収容するものである。従って、特許文献2のように水と油の双方を意図的に溜めるタンクが、法を遵守した水タンクとして使用可能か否かは疑わしい。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、油タンク自体にノズル新設などのような時間と手間のかかる改造工事を施工することなく、水切り作業でキーポイントとなる安全性および設備信頼性を高めた上で、水切り作業の自動化を最大限に図ることのできる油タンク水切りシステムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る油タンク水切りシステムは、油タンクに連結される水切り配管と、水切り配管を介して油タンクに接続され油タンクからの水を一時貯留する水タンクと、水タンクに接続された水払出し配管と、水払出し配管に配備されたエア駆動式の水移送ポンプと、水タンク内に貯留された水の液面を検出するエア駆動式の液面検出器と、液面検出器により検出された液面検出信号に基づいて水移送ポンプを駆動させるエア駆動式のポンプ駆動制御器と、を有して成る油タンク水切りシステムであって、水切り配管に配備されたエア駆動式の縁切り開閉弁と、水タンク内に貯留された水の上面に生じた油膜を検出する油膜検出器と、油膜検出器により油膜が検出されたときに縁切り開閉弁を閉止するエア駆動式の縁切り弁駆動制御器と、を備えて成るものである。
また、前記構成において、水移送ポンプの最大送水量よりも小さな流量に設定された定流量弁が、水切り配管に配備されているものである。
そして、前記した各構成において、水タンクのタンク本体に連結される入側開口を下端部に有するとともに大気と連通する出側開口を上端部に有する筒状ケーシングと、筒状ケーシング内に上下移動自在に収容された水に浮くフロート弁と、フロート弁の上方位置の筒状ケーシング内に配備されていて前記筒状ケーシング内を上下に区画する弁座シートと、を有して成るエアブリーダを備えていて、エアブリーダは、弁座シートの弁開口を開放していたフロート弁が筒状ケーシング内に流入した水により浮上して弁座シートの弁開口を閉止するものである。
更に、前記した各構成において、縁切り開閉弁が、水切り配管に設けられる本体ケーシングと、本体ケーシングの弁室内に回動自在に装填された金属製の球状弁体と、水切り配管と連通する本体ケーシングの入側流路および出側流路にそれぞれ配備され球状弁体に摺動自在に接して球状弁体の弁内流路を開閉する合成樹脂製のシート体と、を備えるボール弁で構成されているものである。
また、前記した各構成において、縁切り開閉弁が、駆動用エアの供給停止時に球状弁体を自動的に駆動して弁内流路を閉止させる弁体駆動機構を備えているものである。
そして、前記した各構成において、少なくとも、水切り配管、水タンク、水払出し配管、水移送ポンプ、液面検出器と、ポンプ駆動制御器、油膜検出器、および縁切り開閉弁が共通台盤上に予め取り付けられてプレファブリックユニットが構成され、プレファブリックユニットが油タンクの近傍位置に設置され、プレファブリックユニットの水切り配管が油タンクに連結されるものである。
本発明に係る油タンク水切りシステムによれば、油タンクと水タンクの間の縁切り開閉弁と、水タンク内の油膜を検出する油膜検出器と、油膜検出時に縁切り開閉弁を閉止する縁切り弁駆動制御器とを備えているので、油タンクの水切り作業を下流側の水タンクを用いて連続的に行なううえで、水タンク内に一時貯留している水の水面に油膜が検出されたときには、縁切り弁駆動制御器が縁切り開閉弁を閉止して油タンクと水タンクとの間を遮断する。従って、油膜検出以後に油タンクの油が水タンクに流入することを確実に防ぐことができ、ひいては水タンクからの水や油のオーバーフローを防止できる。また、当該システムの主な構成機器はエア駆動式であるので、危険物を取り扱う油タンクの水切り作業であっても、高い安全性を確保することができる。加えて、油タンク側にノズル設置などの設置工事を必要としない。
また、水移送ポンプの最大送水量よりも小さな流量に設定された定流量弁を備えているものでは、油タンクからの水切り水の連続受入れ中で且つ水移送ポンプからの連続移送運転中であっても、水タンク内で水や油が増えることがないので、水タンクからのオーバーフロー事故を確実に防止することができ、安心して水切り作業を行なうことができる。
そして、水タンクとつながるエアブリーダを備えているものでは、水タンク内の液面が上昇してベント配管からエアブリーダ内に油水が流入すると、フロート弁が浮いて弁座シートを塞ぐことにより閉弁するので、水切り水や油膜の大気への溢れ出しを防止することができる。その後、水タンク内の液面が下がってタンク内圧力も大気圧以下になったときは、フロート弁が下降して開弁することにより、エアブリーダが自動的に大気開放状態に戻る。
更に、縁切り開閉弁がボール弁で構成されているものでは、元弁などに汎用されているゲート弁のように弁開閉のためのハンドル操作を複数回回転させなければならないものと比べて、ボール弁は例えば弁駆動軸を90度程度回転させるだけで流路の開閉を行なえるので、水タンク内に油膜が検出された際などに迅速に縁切り開閉弁を閉止することができ、油タンクから水タンクへの油流入を極力抑えることができる。因みに、石油精製工場などでは油タンクの数がかなり多いことから、油タンクの出側には安価で簡素な構造のゲート弁が採用されていて、ボール弁は高価であるために慣行的に使用されていなかったが、油タンクと水タンクの間へのボール弁の設置が極めて好適であることが今回判ったのである。
また、縁切り開閉弁が、弁体とシート体間が金属同士の接触でない所謂ソフトタッチ式のボール弁で構成されているものでは、球状弁体とシート体が金属と合成樹脂で構成されているので、金属同士接触のような低シール性、異物の噛込み、回動しにくさ、または騒音などの懸念を生じない。従って、水タンク内での緊急状態に対応して迅速かつ円滑な球状弁体の回動操作を行なうことができる。
また、縁切り開閉弁が弁体駆動機構を備えているものでは、駆動用エアが何らかの事態で供給停止になった時でも、弁体駆動機構が球状弁体を自動的に駆動して弁内流路を緊急閉止させることができる。すなわち、斯かる事態のときでも、油タンクから水タンクへの流路を遮断して水タンクからの水や油のオーバーフローを確実に防止することができる。
そして、油タンク水切りシステムの主要構成機器が共通台盤上に予め取り付けられて成るプレファブリックユニットを用いるものでは、タンク近傍設置に先立ってプレファブリックユニットが工場などで製作されるので、ニーズに対応した仕様やサイズの部品を予め選定した極めて汎用性の高い油タンク水切りシステムを提供できる。また、油タンク水切り作業の工程に合わせてプレファブリックユニットを油タンク近傍位置に設置できるので、油タンク近傍位置で必要以上の取付け工程をとることが無いから、水切り工程の期間厳守が図れ、ひいては工程の短縮化をも図り得る。
本発明の一実施形態に係る油タンク水切りシステムを示す概略側面構成図である。 前記油タンク水切りシステムの水タンクを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は正断面図である。 前記油タンク水切りシステムの縁切り開閉弁を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は(a)におけるB−B線矢視断面図である。 前記油タンク水切りシステムの油膜検出器のフロート体を示す一部断面を含む側面図である。 前記油タンク水切りシステムの定量弁を示す概略側断面図である。 前記油タンク水切りシステムのエアブリーダを示す側断面図である。 前記油タンク水切りシステムの必要構成部品を共通台盤上に設置して成るプレファブリックユニットを示す図であって、(a)は概略平面構成図、(b)は概略側面構成図である。 本発明の別の実施形態に係る半地下式水タンクを有する油タンク水切りシステムを示す概略側面構成図である。 本発明の他の実施形態に係る油タンク水切りシステムの油膜検出器のフロート体を示す図であって、(a)は概略側面構成図、(b)は水上の油膜を検出したときのフロート体の状態を示す概略側面構成図である。 本発明の更に他の実施形態に係る油タンク水切りシステムの油膜検出器のフロート体を示す図であって、(a)は概略側面構成図、(b)は水上の油膜を検出したときのフロート体の状態を示す概略側面構成図である。 従来の油タンク水切りシステムの一例を示す概略側面構成図である。 従来の油タンク水切りシステムの別例を示す概略側面構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。図1は本発明の一実施形態に係る油タンク水切りシステムを示す概略側構成図である。
ここで、まず油タンク内のスラッジに関する一般的な説明を行なう。技術論文「含油スラッジ廃棄物からの流動層による熱分解油分回収技術(北海道工業開発試験所)」によれば、「貯油タンク、タンカーの点検、清掃時に鉄錆や砂泥を含むワックス状の含油スラッジが多量に排出される。このスラッジの発生量は、多い場合にタンク内容量の1%以上に達し、常温では取扱いが困難なワックス状物を多量に含む混合物として堆積している。すなわち、スラッジの90wt%以上が常温では取扱い困難な油分であり、他に水分3wt%、灰分3.5wt%、残留炭素5.5wt%、硫黄分2Wt%で構成されている。」とされている。そして、油タンクの水切り作業の際に、流動性の高い水に押し出される形で、鉄錆や異物を含むスラッジが水切り配管4からタンク外へ排出される。また、危険物第1石油類に区分されるガソリン、ナフサ等の製品および半製品は、精製段階における蒸留塔、ドラム、熱交換器等の機器内部の錆や異物が混入している可能性がある。また、第1石油類に属する製品は一般的に浮屋根式タンクに貯蔵されるが、浮屋根に降った雨水は浮屋根ウェザーシール部で油タンク内への流入を防ぐ構造となっており、浮屋根上の雨水は屋根排水設備によりタンク外の防油堤内に排出される構造となっている。しかしながら、浮屋根ウェザーシール部の変形や破損等の発生により雨水が油タンクの内壁を伝いタンク内に侵入して下部に溜まるため、製品出荷前には水切り作業を行う必要があり、タンク開放点検整備前にも実施される。
そこで、図1のような実施形態に係る油タンク水切りシステムSが油タンク1の水切り作業に使用される。油タンク1は地面Gよりも高い基礎GA上に建設されているが、油タンク1内には主に油Lが貯留され、油Lの下方には雨水などに由来した水Wが溜まっている。
そうして、この油タンク水切りシステムSは、油タンク1に連結される水切り配管4と、水切り配管4を介して油タンク1に接続された水タンク59と、水タンク59に接続された水払出し配管30と、を備えている。前記した水切り配管4には、油タンク1側から順に例えば、ゲート弁などから成る元弁2、フレキシブルメタルホース5、ストレーナ6、エア駆動式の縁切り開閉弁10などが配備されている。
前記したフレキシブルメタルホース5の設計仕様は、「減価償却資産の耐用年数表 別表第2 機械および装置の耐用年数表」の石油製品又は石炭製品製造業用設備より、設備耐用年数を7年間とされている。また、「特定屋外タンク貯蔵所の保安検査の時期に係る運用について(消防危第45号平成23年2月25日消防庁危険物保安室長)」により、「支持力および沈下に関する地盤の安全性については、経年的な沈下量の測定結果による年平均沈下量が1cm以内であること。」から、タンク沈下量の7cm(1cm/年×設備耐用年数7年=沈下量7cm)がフレキシブルメタルホース5の設計沈下量となる。また、フレキシブルメタルホース5は、消防評定品の高品質品として、メーカー標準品の最高使用圧力 1.0MPa、最高使用温度100℃、最大軸直角変位量100mmを設計仕様としてある。
前記したストレーナ6は例えばバケット型であり、下流の定流量弁7および縁切り弁10等への異物流入防止を目的として設置される。濾過金網のメッシュサイズはオーバル社の流量計用ストレーナを参考として40メッシュ以上とした。尚、ストレーナ6は運転中に濾過金網が濾過物で目詰まりを起こすため、濾過金網開口面積はストレーナ6の入口配管の内面断面積の3倍を確保したことにより、濾過金網の2/3に目詰まりを起しても運転継続できるようにした。その場合に、濾過金網の目詰まりにより濾過金網通過時の流体抵抗が増加するため、濾過金網の差圧強度を0.3MPa以上として濾過金網の破損を防止する。また、バケット型のストレーナ6の濾過物による詰まり状態を外部から容易に把握できるように、ストレーナ6の上流部と下流部の圧力差を差圧計に表示させて清掃要否の判断材料とする。
ここで、油タンク1から水切りされる水Wの量につき、下記の表1を参照して説明する。斯かる水Wの量は、例えば対象の油タンク1の内容量が5000KLと仮定すると、タンク内径約23.2m、水切り水が20cm高さの場合、水量は84.5KL{=(π×23.2×23.2/4)×0.2m}となる。水移送ポンプ33は例えばウィルデン社製のエア駆動ダイアフラムポンプXPS400型(駆動用エア圧:0.56MPa)を用いた場合、吐出流量13.8KL/Hrで送水時間は約6時間となる。但し、8万KL以上の原油タンク等では格段に水切り量が多いため、より大容量のウィルデンエア駆動ダイアフラムポンプXPS1500型(駆動用エア圧:0.56MPa)等を用い、何日間かに日分けして水切り作業を行っても構わない。
Figure 2019064728
前記した水タンク59は、図2に示すように、有底角筒状のタンク本体13と、タンク本体13の上面開口を密閉する天板25と、天板25の一部に形成された開口部周縁に立設された角筒状のマンホール8と、マンホール8の上面開口を密閉する蓋板27と、から密閉状に構成されている。タンク本体13の一端側には水切り配管4の端部が差し込まれて接続され、タンク本体13の他端側には水払出し配管30の端部が差し込まれて接続されている。そして、天板25には、ベント配管60と液面検出器32の筒体28が差し込み固定されている。筒体28と水払出し配管30の各先端部は、タンク本体13の底面よりも低く形成されたピット部31内まで垂下されている。マンホール8内において蓋板27の下面には、下端に錘体35を取り付けられたガイドポール34,34が垂設されている。この水タンク59は油タンク1から水切り配管4を経て流入した水Wや少量の油Lを一時貯留するようになっている。
この水タンク59は、消防法上の屋外タンク、すなわち20号タンクに該当することを避けるために、水タンク59への油流入量を油膜厚検出感度10±1mm 以下として、下記の表2の危険物類別に対応させて油流入量を指定数量の1/5未満とするように管理する。これにより、水切り作業自動化設備である油タンク水切りシステムSを、油タンク1の付帯設備とすることができる。また、水タンク59のサイズは、水切り配管4および水払出し配管30の他に、水Wの油分検出や管理のための油膜検出器57、水移送ポンプ33自動運転のための液面検出器32、およびエアブリーダ61のベント配管60等の必要ノズルを配置できる大きさとする。ここで、油タンク1が第1石油類を取り扱うタンクである場合、水タンク59の寸法は幅800mm、奥行き800mm、高さ500mmとなるため、油膜厚検出感度10±1mmに相当する油量は7Lとなり、下記の表2から、指定数量の1/5未満にすることができる。
Figure 2019064728
また、前記の水タンク59には、水タンク59内に貯留された水Wや微量油の液面を検出する液面検出器32と、水タンク59内の水Wの上面に生じた油膜LSを検出する油膜検出器57のフロート部3が配備されている。そして、前記の水払出し配管30には、エア駆動式の水移送ポンプ33、サイトグラス37、逆止弁などが配備されている。この水払出し配管30の先端は、油水セパレータなどの含油排水系DWに接続されている。
前記した液面検出器32は、例えばマグネトロール社製エア駆動ディスプレーサー液面検出器A10-2G3B−KOFを使用してある。この液面検出器32は、水タンク59の天井部からタンク内に吊持された筒体28と、筒体28の上部に配備されたレベルスイッチである制御エア調整器19と、筒体28内に収容されて制御エア調整器19に吊持された高水位設定用の高位フロート24Hと、低水位設定用の低位フロート24Lと、が装備されている。高位フロート24Hが高水位設定位置(水タンク59の全高の90%以下の高さ位置)に達すると、メカニカル的に液面検出器32の制御エア調整器19内のバルブを開いて、制御エア調整器19からのパイロットエアがエア配管67下流側の水移送ポンプ駆動用のポンプ駆動制御器26をONにして、エア配管20から水移送ポンプ33にエアを供給して運転させる。一方、低位フロート24Lが低水位設定位置(水タンク59の底面から60mmの高さ位置)に達すると、メカニカル的に液面検出器32の制御エア調整器19内のバルブを閉じてエア配管67にパイロットエアを流さなくなり、水移送ポンプ駆動用のポンプ駆動制御器26がOFFとなって水移送ポンプ33の運転を停止させる。
すなわち、前記のポンプ駆動制御器26はエア配管20に配備されたエア駆動による3方弁式であり、液面検出器32により検出された液面検出信号に基づいて水移送ポンプ33への駆動エアの送気をon-offして移送水量を制御する。ここで、液面検出器32の低水位設定下限は水タンク59底面から60mm以上が必要となるため、図2の水タンク59に示すように、液面検出器32における筒体28の下端および水払出し配管30のサクション側先端の下方位置に、水タンク59の底面よりも60mmほど深いピット部31を形成しておくことにより、水タンク59内の水Wをできるだけ多く取り出せるようにしている。尚、水移送ポンプ33は空引きに耐える構造のものが採用される。
前記した縁切り開閉弁10は、図3に示すように、バルブ部V(ボール弁)と、バルブ部Vを開閉駆動させるアクチュエータ部Qと、から構成されている。前記のバルブ部Vは、水切り配管4の途中に設けられる本体ケーシング36と、本体ケーシング36の弁室内に回動自在に装填された金属製の球状弁体40と、水切り配管4と連通する本体ケーシング36の入側流路38および出側流路39(軸心C)にそれぞれ配備されたシート体42,42と、を備えて構成されている。各シート体42は合成樹脂製であり、球状弁体40に摺動自在かつ弾性的に接して球状弁体40の弁内流路41を開閉するようになっている。すなわち、縁切り開閉弁10は、金属同士が摺接しない型式(ソフトタッチ方式)のボール弁で構成されている。
前記のアクチュエータ部Qは、両端が開口した水平筒状(軸心C1)のシリンダ44と、シリンダ44内のエア室52に装着された1対のヨークピストン47,47と、ヨークピストン47,47に取り付けられた軸体49,49と、軸体49,49を収容するガイド溝を有するリンク板48と、シリンダ44の両端開口にそれぞれ取り付けられた有底筒状のバネケース45,45と、バネケース45,45内に収容されてヨークピストン47,47をリング板48に向けて軸心C1方向に弾性付勢するコイルバネ46,46、とを備えて構成されている。
そして、アクチュエータ部Qのシリンダ44の下部はバルブ部Vの本体ケーシング36の上部と連結されており、この連結部に竪向きの駆動軸43が装入されている。駆動軸43はアクチュエータ部Qのリンク板48とバルブ部Vの球状弁体40との間に介装されてこれらを駆動連結している。エア室52に面するシリンダ44には、エア室52へエアを出し入れする注気口51が形成されている。
この縁切り開閉弁10では、注気口51にエア配管20がつながれており、注気口51からエア室52内にエアが注入されると、シリンダ44内のヨークピストン47,47がコイルバネ46,46の弾性付勢力に抗して軸心C方向外向き(矢印D,D方向)に押し出される。これにより、リング板48が回動されることにより、球状弁体40が駆動軸43を介して回動されシート体42,42に対して弁内流路41を開放する。一方、エア室52内へのエアの注入が停止されると、コイルバネ46,46の弾性付勢力によりヨークピストン47,47が自動的に押し戻され球状弁体40を回動させて弁内流路41を閉止するようになっている。すなわち、それぞれ両側の、バネケース45,45、コイルバネ46,46、ヨークピストン47,47、軸体49,49、およびリンク板48から成る構成が、駆動用エアの供給停止時に縁切り開閉弁10の球状弁体40を自動的に駆動して弁内流路41を閉止させるという、Air−to−Open設定のスプリングリターン型の弁体駆動機構29の構成である。この弁体駆動機構29の存在により、何らかの不具合によりエア供給が停止した場合でも、安全側に油タンク1と水タンク59との間を縁切りすることができる。
前記した縁切り開閉弁10は、油タンク1と水切りシステムを縁切りするための遮断弁であり、本バルブが内弁リークした場合に油タンク1在槽が外部に流出して異常状態となるため、最も重要なバルブとしてタイトシャット信頼性が要求される。従って、バルブ型式はタイトシャット信頼性の高いボールバルブを選定すると共に、球状弁体はSCS13A(ステンレス鋳鋼品)製のもの、バルブシート材料はシール性の高い合成樹脂、例えばPTFE(テフロン:登録商標)製のものを用いる。
そして、縁切り弁駆動制御器12のフロート体3は、図4に示すように、平面視ドーナツ状の浮き部材Fと、浮き部材Fの中央開口部に設置された演算器64と、演算器64の下面に配備された音叉式センサ62および導電率センサ63と、演算器64と油膜検出器57をつないで給電および信号送信を行なう電線17と、から構成されている。浮き部材F内には密閉状のエア室54が形成されている。浮き部材Fには、上下貫通するガイド孔55,55が形成されている。これらのガイド孔55,55には、既述したガイドポール34,34が通されてフロート体3を上下に案内するようになっている。このフロート体3は、浮き部材Fが油膜LSおよび水Wに浮き、音叉式センサ62が油膜LSや水Wなどの液体の存在を検出し、導電率センサ63が油膜LSの存在を検出するようになっている。音叉式センサ62は予め設定されている動作点の高さ位置により油膜LSの膜厚が所定膜厚(例えば10mm厚)に達したことを検出するようになっている。尚、フロート体3には、水タンク59内の流体の流れによる波発生を防止するための波除板(図示省略)が設置されている。
前記した油膜検出器57は、液体有り(水Wや油L)と液体無し(エア)を判別する音叉式センサ62と、導電体(水W)/非導電体(エアや油L)を判別する導電率センサ63と、を組み合せたエンドレスハウザー製防爆型漏油検知器NAR300システムを採用してある。検出物条件は比重0.7以上1.0 未満の非水溶性液体とする。供給電源は交流100V(50/60Hz)から変換された直流電源DCとする。そして、10±1mm厚の油膜LSを検出した際の電気信号は、油膜検出器57から電線11を経て電空変換器56に送られてエア配管50からの駆動エアの供給を停止し縁切り開閉弁10を閉止させる。逆に、油膜LSを検出していないときの電気信号により駆動エアの供給は継続しているため、縁切り開閉弁10は開となっている。また、油膜検出器57は400mm角のマンホール8に取り付けられることにより、水タンク59内に設置される油膜検知のためのフロート体3(内径304mmΦ)の点検・補修を容易にしている。すなわち、前記のフロート体3、油膜検出器57、および電空変換器56から、油膜検出器57により油膜LSが検出されたときに縁切り開閉弁10を閉止させる、エア駆動式の縁切り弁駆動制御器12が構成される。
この油タンク水切りシステムSの駆動機器の主な駆動源はエアであるが、このエアは例えばプラント内に張り巡らされている計器用エアAMのエア配管網から供給される。計器用エアAMからのエアは、主配管であるエア配管20を通って水移送ポンプ33の駆動部に送られる。エア配管20には、水移送ポンプ33側から、3方弁であるポンプ駆動制御器26、エアフィルタ、減圧弁21B、エア畜圧ドラム21Aなどが配備されている。ポンプ駆動制御器26の入出両側のエア配管20には、手動開閉弁22を有するバイパス配管23がバイパス接続されている。また、エア配管20の途中からは、エア配管50とエア配管53が分岐して接続されている。エア配管50の先端は電空変換器56に接続されている。エア配管53の先端は液面検出器32における制御エア調整器19のエア入口に接続されている。そして、電空変換器56のエア出口から縁切り開閉弁10のアクチュエータ間は、逆止弁16付きのエア配管14で接続されている。エア配管14における逆止弁16の出側とエア配管50との間は、手動開閉弁22付きのバイパス配管15で接続されている。また、直流電源DCからの電源は電線58により油膜検出器57に送られる。水タンク59内のフロート部3と油膜検出器57は、フロート部3からの検出信号を送る電線17で接続されている。油膜検出器57と電空変換器56は、油膜検出器57からの演算信号を送る電線11で接続されている。
前記した定流量弁7は、図5に示すように、水切り配管4の途中で縁切り開閉弁10の水抜出し方向上流側に配備されている。そして、定流量弁7は、水切り配管4の途中に介設される筒状の本体ケーシング65と、本体ケーシング65内に配置されて支持部材83,83,83,83で宙吊り支持された有底筒状の有底シリンダ66と、有底シリンダ66の開口部を通水可能に被うストレーナ68と、有底シリンダ66内に収容されたピストンダンパ69と、有底シリンダ66の水流方向下流側に配置された円錐ディスク73と、有底シリンダ66のロッド穴71を通されてピストンダンパ69と円錐ディスク73をつなぐ連結ロッド72と、有底シリンダ66内に収容されてピストンダンパ69を水流方向上流側に弾性付勢するコイルバネ70と、有底シリンダ66下流側の本体ケーシング65内面に取り付けられた縮流曲面体74と、から構成されている。この定流量弁7は、水切り配管4を流通する水量が多くなろうとしたとき、ピストンダンパ69および円錐ディスク73がコイルバネ70の弾性付勢力に抗して下流側に押されることにより、円錐ディスク73と縮流曲面体74の間の水路が狭まり、狭くなった水路を流通する水の量が抑えられて一定量となるようにされている。この定流量弁7の設定水量は、水移送ポンプ33の最大送水量よりも小さな流量に設定されている。
定流量弁7への水Wの受入れ流量は、油タンク1の液面高さ分のヘッド圧を受けるため、元弁2が全開の場合、トリチェリーの定理(v=√2gh)から、液位ヘッド17m、油比重0.75、配管内径3インチで、流速13.7m/秒、流量688m3/Hrとなる。この流量の水Wをそのまま水タンク59へ受け入れた場合、タンク容量が288Lであるために瞬く間にオーバーフローを起こす。また、水タンク59の水移送ポンプ33の吐出流量値よりも定流量弁7の通過流量が大きいと、ポンプ連続運転による水移送不足分が積み重なってオーバーフローを引き起こすため、この両面から定流量弁7の設定流量を230L/min±5%以下に一定に保ちつつ、流速を0.8m/秒程度に低く設定することで、水タンク59のオーバーフロー防止、フロートセンサや液面検出器用フロートの破損トラブルの防止を図っている。
水タンク59天井部からのベント配管60は、元弁2下流側の水切り配管4につながれている。ベント配管60の途中にはエアブリーダ61(いわゆる真空破壊弁)が分岐接続されている。エアブリーダ61の設置に替えて、油タンク1の上端部近くまで立ち上げて大気開放されるベント配管60A(2点鎖線)を分岐接続しても構わない。前記のエアブリーダ61は水タンク59の自動排気弁として使用されるものであり、図6に示すように、ベント配管60を介して水タンク59のタンク本体13に連結される入側開口77を下端部に有するとともに大気と連通する出側開口82を上端部に有する筒状ケーシング75と、筒状ケーシング75下部の収容室76内に上下移動自在に収容された水に浮く中空球状のフロート弁79と、フロート弁79の上方位置の筒状ケーシング75内に配備されたリング状の弁座シート80と、を有して構成されている。前記の弁座シート80により筒状ケーシング75内が上下に区画される。このエアブリーダ61は、弁座シート80の弁開口81を開放していたフロート弁79が入側開口77から筒状ケーシング75内に流入した水Wにより浮上して弁座シート80の弁開口81を閉止するようになっている。筒状ケーシング75内が空のとき、フロート弁79は収容室76内のフロート受け78で中空支持されている。
このエアブリーダ61を設置したことにより、液面検出器57が故障して水タンク59内が高水位でありながら水移送ポンプ33が運転できない時や水移送ポンプ33が故障等で停止した場合でも、水タンク59のオーバーフローを防止できる。
この油タンク水切りシステムSは、図7に示すように、大部分の構成部品が一纏めに集約されて成るプレファブリックユニットUとして提供される。このプレファブリックユニットUは、水切り配管4の一部、水タンク59、水払出し配管30の一部、水移送ポンプ33、液面検出器32、縁切り開閉弁10、定流量弁7、油膜検出器57、フロート体3、エアブリーダ61、およびエア配管20の一部などが、共通台盤9上に工場などで予め取り付けられたものである。水移送ポンプ33は、共通台盤9に組み付けられたフレーム9A上に設置されている。このプレファブリックユニットUは、製作工場から、油タンク1(危険物屋外タンク)の近傍位置例えば基礎GAから例えば1m離れた位置まで搬入され、予め地面Gに一部分埋設されている例えばコンクリート製のユニット基礎UA上に設置される。そして、プレファブリックユニットUの定流量弁7のフランジに、ユニット近傍に別途設置されているストレーナ6とフレキシブルメタルチューブ5が水切り配管4を介してそれぞれ連設され、更に元弁2のフランジにつながれることにより、プレファブリックユニットUが油タンク1と連結されるのである。このプレファブリックユニットUは、油タンク1の基礎に悪影響を与えないように、基礎GA(タンクリングウォル)の外側から1m以上離した位置に地上設置することが好ましい。
上記のように構成された油タンク水切りシステムSの作用を次に説明する。
水タンク59に流入した水切り水Wは、水移送ポンプ33にて含油排水系DWへ移送される。水移送ポンプ33で既設の含油排水系DWの排水タンクへ移送する際は、水払出し配管30の圧力損失と排水タンクヘッドとを加算したポンプ必要吐出圧力を計算により求めて適正能力のエアポンプを最終選定する。水移送ポンプ33の吐出圧力はポンプ駆動用のエア圧で決まるため、ここでは一般的な計器用エア圧の0.56MPaとしているが、実際は個別の計器用エア圧を確認して使用する。ウィルデン製エア駆動ダイアフラムポンプXPS400は、駆動用エア圧が0.56MPaの時、吐出流量は230L/min、吐出圧は0.28MPaである。尚、水移送ポンプ33はレシプロポンプの一種であるから、計器用エアAMからの主線であるエア配管20に圧力変動を与えやすいため、エア配管20の途中にエア畜圧ドラム21Aを設置してエア配管20での圧力安定化を図るようにしている。
既述したが、5000KLの油タンク1で水切り量20cm高さの場合、85KLの水量となり、水移送ポンプ33(13.8KL/Hr)による移送時間は約6時間となる。また、11万KLの原油用の油タンク1では水量が約1216KLとなる。本実施形態は、水切り装置運転開始時に運転員による操作が必要となるが、その開始後は水切り作業終了までを安全に自動化できる。
そして、油膜検知に伴う縁切り開閉弁10閉止後のタンク水切りシステムSの復帰方法としては、再度水切り作業を行うタイミングで、元弁2の閉止、縁切り開閉弁10用のバイパス配管15の手動開閉弁22の開により、縁切り開閉弁10を開弁させて、ベント配管60の手動開閉弁22の開により水切り配管4内の滞油を水タンク59に受け入れさせる。水タンク59に集められた水切り配管4内の滞油は、水移送ポンプ33駆動用のバイパス配管23の手動開閉弁22の開により、水移送ポンプ33を駆動させて、含油排水系DWへ水タンク59内の水Wを送水する。その後、元弁2を開にし、手動開閉弁22,22,22を元通りの閉にして、水切り自動化運転を再開するのである。
上記したように、この実施形態に係る油タンク水切りシステムSによれば、油タンク1と水タンク59の間に配備された縁切り開閉弁10と、水タンク59内の油膜LSを検出する油膜検出器57と、油膜検出時に縁切り開閉弁10を閉止する縁切り弁駆動制御器12とを備えているので、油タンク1の水切り作業を下流側の水タンク59を用いて連続的に行なううえで、水タンク59内に一時貯留している水Wの水面に油膜LSが検出されたときには、縁切り弁駆動制御器12が縁切り開閉弁10を閉止して油タンク1と水タンク59との間を遮断する。従って、油検出以後に油タンク1の油Lが水タンク59に流入することを確実に防ぐことができ、ひいては水タンク59からの水Wや油Lのオーバーフローを防止できる。また、この油タンク水切りシステムSの主な構成機器はいずれもエア駆動式であるので、危険物を取り扱う油タンク1の水切り作業であっても、高い安全性を確保することができる。
また、縁切り開閉弁10はボール弁で構成されているので、元弁2などに汎用されているゲート弁のように弁開閉のためのハンドル操作を複数回転実施しなければならないものと比べて、例えば駆動軸43を90度程度回転させるだけで弁内流路41の開閉を行なえるので、水タンク59内に油膜LSが検出された場合などの際に迅速に縁切り開閉弁10を閉止させることができ、油タンク1から水タンク59への油流入を極力抑えることができる。
そして、縁切り開閉弁10は、球状弁体40とシート体42,42間が金属同士の接触でない所謂ソフトタッチ式のボール弁で構成されているので、球状弁体40が金属で構成されシート体42,42がポリ四フッ化エチレンなどの合成樹脂で構成されているので、金属同士接触のような低シール性、異物の噛込み、回動しにくさ、騒音などの懸念を生じない。従って、水タンク59内での緊急状態に対応して迅速かつ円滑な球状弁体40の回動操作を行なうことができる。
また、縁切り開閉弁10が弁体駆動機構29であるコイルバネ46などを備えているので、計器用エアAMからの駆動用エアが何らかの事態で供給停止になった時でも、弁体駆動機構29が球状弁体40を自動的に回転駆動して弁内流路41を緊急閉止させることができる。すなわち、斯かる事態のときでも、油タンク1から水タンク59への流路を遮断して水タンク59からの水Wや油Lのオーバーフローを防止することができる。
また、水移送ポンプ33の最大送水量よりも小さな流量に設定された定流量弁7を備えているので、油タンク1から水切りされた水Wの連続受入れ中で且つ水移送ポンプ33の連続移送運転中であっても、水タンク59内で水Wや油Lが増えることがない。従って、水タンク59からのオーバーフロー事故を防止することができる。例えば、水切り配管4が管内径3インチの場合に、定流量弁7の設定流量を、水移送ポンプ33の最大送水量230L/min(13.8KL/Hr)±5%よりも小さな値に設定しておくことにより、連続運転中の水タンク59からのオーバーフローを確実に防止でき、安心して水切り作業を行なうことができる。
また、縁切り開閉弁10および定流量弁7の上流側の水切り配管4には、60メッシュ程度のバケット型のストレーナ6が設置されているので、油タンク1の底面に堆積していたスラッジが流入することによる、縁切り開閉弁10や定流量弁7内のストレーナ68への異物噛み込みや目詰まり等のトラブル原因を排除することができる。特に、定流量弁7はストレーナ68のメッシュ開口面積が小さいことから目詰まりの影響を大きく受けやすいので有効である。
そして、ベント配管60にエアブリーダ61を備えているので、水タンク59内の液が上昇してベント配管60からエアブリーダ61内に流入すると、フロート弁79が浮いて弁座シート80を塞ぐことにより閉弁し、水Wや油膜LSの大気への溢れ出しを防止することができる。その後、水タンク59内の液面が下がってタンク内圧力も大気圧以下になると、フロート弁79が下降して開弁することにより、エアブリーダ61が自動的に大気開放状態に戻る。
そして、油タンク水切りシステムSの主要構成機器を共通台盤9上に予め取り付けて成るプレファブリックユニットUを適用したので、油タンク1の近傍位置にタンク設置を行なったのちに油タンク1の元弁2に配管連結をして簡便に使用することができる。しかも、そのタンク近傍設置に先立って、プレファブリックユニットUが工場などで製作されるので、極めて汎用性の高い油タンク水切りシステムSを提供できる。また、油タンク水切り作業の工程に合わせてプレファブリックユニットUを油タンク1の近傍位置に設置できるので、油タンク1の近傍位置で無為な取付け工程を要することが無い。従って、水切り工程の期間厳守が図れ、ひいては工程の短縮化も図ることができる。
そして、この油タンク水切りシステムSは、屋外油タンク1の貯蔵所防油堤内などの危険エリアへの設置となるため、電気供給機器である油膜検出器57は防爆型仕様のものが用いられるとともに、その他の機器はエア駆動式のものが採用されるから、必然的に全構成部品が防爆仕様となっている。とりわけ、液面検出器32および水移送ポンプ33もエア駆動式の防爆機器である。
尚、上記した実施形態では、水タンク59などを配備したプレファブリックユニットUを油タンク1近傍の地面Gに設置したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、図8に示す油タンク水切りシステムSaのように、予め掘削した地下掘削部GBに水タンク59を部分的に埋めた半地下タンク式のシステムも本発明に含まれる。その場合は、油タンク1の基礎GAに悪影響を与えないように、基礎GAの外側から2m以上離して地下掘削部GBを形成しておくことが好ましい。
また、上記では、音叉式センサ62および導電率センサ63を有するフロート体3を用いた電気式の油膜検出器を例示したが、本発明はそれに限られない。例えば、図9に示すようなフロート体3aを用いたエア駆動式の油膜検出器も本発明に含まれる。このフロート体3aは、水タンク59の内壁に回動自在に支持された水平向きの枢支軸84と、棒長手中心部が枢支軸84に固定された天秤棒85と、天秤棒85の両端寄り位置に揺動自在に吊り下げられた一対の垂下ロッド86,86と、一方の垂下ロッド86に取り付けられていて水Wおよび油Lに浮く高位検出フロート87Aと、他方の垂下ロッド86に取り付けられていて油Lには浮かず水Wに浮く低位検出フロート87Bと、から構成されている。
このフロート体3aを有する油膜検出器によれば、水タンク59内の液体が殆ど水Wの場合は、図9(a)に示すように、高位検出フロート87Aと低位検出フロート87Bとがほぼ同じ高さ位置にあるので、天秤棒85は水平姿勢にあり枢支軸84の回転角度は0度である。それに対し、水Wの水面に油膜LSが生じたときは、図9(b)に示すように、低位検出フロート87Bは水Wと油膜LSの境界面に浮かんでいるが高位検出フロート87Aは油膜LSの上面に合わせて上昇する。これにより、フロート間に高さの偏差Hが生じ、天秤棒85が傾いて枢支軸84が例えば図中の時計回りに回転する。前記の偏差Hが例えば10mmになったときの枢支軸84の規定回転角度は予め得られており、枢支軸84が規定回転角度になったときに所定厚の油膜LSが生じたことを油膜検出器のエア駆動式フロート弁で検出して、縁切り弁駆動制御器により縁切り開閉弁10を閉止させるようになっている。
あるいは、図9のフロート体3aに替えて、例えば図10に示すような1軸の保持ロッド88を有するフロート体3bを用いたエア駆動式の油膜検出器も本発明に含まれる。このフロート体3bは、水タンク59内の天板などに上下移動自在に支持された竪向きの保持ロッド88と、保持ロッド88の下端部に固定されていて油Lには浮かず水Wに浮く低位検出フロート89Bと、保持ロッド88に上下移動自在に挿通されて低位検出フロート89B上に配置され水Wおよび油Lに浮3高位検出フロート89Aと、から構成されている。
このフロート体3bを有する油膜検出器によれば、水タンク59内の液体が殆ど水Wの場合は、図10(a)に示すように、低位検出フロート89B上に載った高位検出フロート89Aが水Wの水面に浮いている。それに対し、水Wの水面に油膜LSが生じたときは、図10(b)に示すように、低位検出フロート89Bは水Wと油膜LSの境界面に浮かんだ状態になり、高位検出フロート89Aは油膜LSの上面に合わせて上昇する。これにより、フロート間に高さの偏差Hが生じ、この偏差Hは上昇量として油膜検出器により検出される。前記の偏差Hが例えば10mmになったときに所定厚の油膜LSが生じたことを油膜検出器のエア駆動式フロート弁で検出して、縁切り弁駆動制御器により縁切り開閉弁10を閉止させるのである。すなわち、図9のフロート体3aを有する油膜検出器および図10のフロート体3bを有する油膜検出器はいずれもエア作動式であるので、エア駆動式である他の構成機器とともに完全防爆方式を実現した油タンク水切りシステムの提供につながるのである。
また、上記した各実施形態では縁切り開閉弁10としてボール弁を用いたシステムを例示したが、本発明に係る縁切り開閉弁としては、ボール弁以外のエア駆動式弁を用いても構わない。
原油備蓄基地、石油精製、製品ターミナル等は装置自動化および省力化が進む一方、油タンク管理面で必須の水切り作業の自動化および省力化が遅れている。その理由としては、当該作業自動化設備の信頼性面での不安があり、重大トラブルリスクを避けるためであると推定される。本発明は、このような問題点の解決を図るものであり、原油備蓄基地、石油精製、製品ターミナル等に広く導入されることを促したい。
1 油タンク
3,3a,3b フロート体
4 水切り配管
7 定流量弁
9 共通台盤
10 縁切り開閉弁
12 縁切り弁駆動制御器
19 制御エア調整器
20 エア配管
24H 高位フロート
24L 低位フロート
25 天板
26 ポンプ駆動制御器
29 弁体駆動機構
30 水払出し配管
32 液面検出器
33 水移送ポンプ
36 本体ケーシング
38 入側流路
39 出側流路
40 球状弁体
41 弁内流路
42 シート体
43 駆動軸
44 シリンダ
46 コイルバネ
47 ヨークピストン
56 電空変換器
57 油膜検出器
59 水タンク
60 ベント配管
61 エアブリーダ
75 筒状ケーシング
77 入側開口
79 フロート弁
80 弁座シート
81 弁開口
82 出側開口
AM 計器用エア
L 油
LS 油膜
S,Sa 油タンク水切りシステム
U プレファブリックユニット
W 水
特開平7−76394号公報 特開平8−282798号公報
また、前記構成において、縁切り開閉弁が、駆動用エアの供給停止時に球状弁体を自動的に駆動して弁内流路を閉止させる弁体駆動機構を備えているものである。

Claims (6)

  1. 油タンクに連結される水切り配管と、前記水切り配管を介して前記油タンクに接続され前記油タンクからの水を一時貯留する水タンクと、前記水タンクに接続された水払出し配管と、前記水払出し配管に配備されたエア駆動式の水移送ポンプと、前記水タンク内に貯留された水の液面を検出するエア駆動式の液面検出器と、前記液面検出器により検出された液面検出信号に基づいて前記水移送ポンプを駆動させるエア駆動式のポンプ駆動制御器と、を有して成る油タンク水切りシステムであって、
    前記水切り配管に配備されたエア駆動式の縁切り開閉弁と、
    前記水タンク内に貯留された水の上面に生じた油膜を検出する油膜検出器と、
    前記油膜検出器により前記油膜が検出されたときに前記縁切り開閉弁を閉止するエア駆動式の縁切り弁駆動制御器と、を備えて成ることを特徴とする油タンク水切りシステム。
  2. 前記水移送ポンプの最大送水量よりも小さな流量に設定された定流量弁が、前記水切り配管に配備されていることを特徴とする請求項1に記載の油タンク水切りシステム。
  3. 前記水タンクのタンク本体に連結される入側開口を下端部に有するとともに大気と連通する出側開口を上端部に有する筒状ケーシングと、前記筒状ケーシング内に上下移動自在に収容された水に浮くフロート弁と、前記フロート弁の上方位置の筒状ケーシング内に配備されていて前記筒状ケーシング内を上下に区画する弁座シートと、を有して成るエアブリーダを備えていて、前記エアブリーダは、前記弁座シートの弁開口を開放していた前記フロート弁が前記筒状ケーシング内に流入した水により浮上して前記弁座シートの弁開口を閉止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油タンク水切りシステム。
  4. 前記縁切り開閉弁が、前記水切り配管に設けられる本体ケーシングと、前記本体ケーシングの弁室内に回動自在に装填された金属製の球状弁体と、前記水切り配管と連通する前記本体ケーシングの入側流路および出側流路にそれぞれ配備され前記球状弁体に摺動自在に接して前記球状弁体の弁内流路を開閉する合成樹脂製のシート体と、を備えるボール弁で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の油タンク水切りシステム。
  5. 前記縁切り開閉弁が、駆動用エアの供給停止時に前記球状弁体を自動的に駆動して前記弁内流路を閉止させる弁体駆動機構を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の油タンク水切りシステム。
  6. 少なくとも、前記水切り配管、前記水タンク、前記水払出し配管、前記水移送ポンプ、前記液面検出器と、前記ポンプ駆動制御器、前記油膜検出器、および縁切り開閉弁が共通台盤上に予め取り付けられてプレファブリックユニットが構成され、前記プレファブリックユニットが前記油タンクの近傍位置に設置され、前記プレファブリックユニットの水切り配管が前記油タンクに連結されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の油タンク水切りシステム。
JP2017194549A 2017-10-04 2017-10-04 油タンク水切りシステム Active JP6367447B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194549A JP6367447B1 (ja) 2017-10-04 2017-10-04 油タンク水切りシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017194549A JP6367447B1 (ja) 2017-10-04 2017-10-04 油タンク水切りシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6367447B1 JP6367447B1 (ja) 2018-08-01
JP2019064728A true JP2019064728A (ja) 2019-04-25

Family

ID=63036669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017194549A Active JP6367447B1 (ja) 2017-10-04 2017-10-04 油タンク水切りシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6367447B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021088946A (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 株式会社イノアックコーポレーション 液面の管理システム

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110201423B (zh) * 2019-04-28 2024-05-03 袁承轩 一种基于旋转法的自动切水器
CN110203572A (zh) * 2019-07-08 2019-09-06 广州天禾自动化实业有限公司 一种用于油罐脱水系统的休眠方法及休眠装置
CN113306900A (zh) * 2021-05-08 2021-08-27 锦州电子技术研究所 一体化智能型油罐自动切水器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6186911A (ja) * 1984-10-03 1986-05-02 Handa Shoji Kk 燃料または廃油タンクに於ける自動ドレン排出装置
JPH0298582A (ja) * 1988-08-02 1990-04-10 Idemitsu Kosan Co Ltd 貯油槽の水抜き方法及びその装置
JPH0776394A (ja) * 1993-06-28 1995-03-20 Sanyo Koki Kk 原油備蓄タンクの水切り回収処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021088946A (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 株式会社イノアックコーポレーション 液面の管理システム
JP7332451B2 (ja) 2019-12-02 2023-08-23 株式会社イノアックコーポレーション 液面の管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6367447B1 (ja) 2018-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019064728A (ja) 油タンク水切りシステム
US10605031B2 (en) Retrofittable containment cellar
AU2017347776B2 (en) Oil monitoring system
US8353142B2 (en) System and method for sealing sump covers
US9216367B1 (en) Oil field test and separation system
CN103787005A (zh) 一种油罐区自动隔油排水系统
RU169948U1 (ru) Вибрационный сигнализатор уровня, предназначенный для резервуаров с сырой нефтью
US9322489B2 (en) Valve assembly for production tanks
US3889706A (en) Float-controlled valve
US8720470B2 (en) Intelligent emergency shut down system and a method for emergency closing and regulation of fluid stream in fluid storage and dispensing systems during earthquake
RU164956U1 (ru) Вибрационный сигнализатор уровня с дополнительным устройством отключения насоса
CN209130369U (zh) 一种输油管道收发球筒自动排气装置
US11298636B2 (en) Oil monitoring system
US20160313293A1 (en) Oil monitoring system
WO2017144068A1 (en) Under water floating roof tank
CN216934802U (zh) 油水分离罐
RU82200U1 (ru) Резервуар для приема сырой нефти, оборудованный устройством для улавливания нефтяной пены
RU209403U1 (ru) Комплексная мобильная насосная установка для перекачивания жидкости из скважины в систему нефтесбора
RU2766903C1 (ru) Система для приема сырой нефти и отделения нефтяного попутного газа, оборудованная устройством отключения откачки воды
CN218823039U (zh) 一种长输液体管道输油主泵机械密封泄漏收集及观察装置
AU2018101369A4 (en) Vent valve, vent vale insert and method of operation of a vent valve
CN109795815B (zh) 一种甲醇罐区自动隔离、排水和回收系统
CN117069201A (zh) 一种海上液化天然气码头全自动开排处理和监测系统
EP2578287A1 (en) Automatic closure device and method of mounting

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6367447

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250