JP2019063707A - 散気装置の洗浄方法及び散気装置 - Google Patents
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Abstract
Description
かかる問題に対して、従来、水槽内から散気管を引き上げて、散気管に堆積した堆積物を除去する洗浄が行われていた。しかし、散気管を引き上げて洗浄する洗浄方法は、時間がかかり洗浄コストも高くなる。特に、散気管と膜モジュールが一体化された装置の散気管を洗浄する場合には、該装置自体を水槽内から引き上げる必要があり、散気管の洗浄に要する時間及び洗浄コストが多大となる。
[1]水槽内に浸漬した散気管に給気管から空気を供給し、前記散気管の空気噴出口から空気を散気する散気工程が行われる散気装置の洗浄方法であって、
大気開放弁が設けられ前記散気管の一端側に接続した前記給気管と、
開閉弁が設けられ前記散気管の一端側に接続した排出管とを準備する工程と、
前記開閉弁を閉塞するとともに前記給気管からの空気の供給を停止した状態で、前記大気開放弁を開放して前記散気管の内部を大気開放し、前記空気噴出口を介して前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させる充満工程と、
前記大気開放弁を閉塞するとともに前記開閉弁を開放した状態で、前記給気管から空気を供給して前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出する排出工程と、
を含む。
[2]前記充満工程の後に前記散気工程を行う第1モードと、前記充満工程の後に前記排出工程及び前記散気工程を順次行う第2モードとを含む前記[1]記載の散気装置の洗浄方法。
[3]前記第1モードは、前記大気開放弁の開放時間が一回あたり10秒以上であり、一日一回以上、24回以下行われる前記[2]記載の散気装置の洗浄方法。
[4]前記第2モードは、前記開閉弁の開放時間が10秒以上であり、二週間に一回以上、一日一回以下行われる前記[2]または前記[3]記載の散気装置の洗浄方法。
[5]前記排出管の管径は、給気管の管径の1.1倍以上、2倍以下である前記[1]から前記[4]のいずれか一項に記載の散気装置の洗浄方法。
[6]前記散気装置は、鉛直方向に延び間隔をあけて配置された第1配管及び第2配管と、前記第1配管及び前記第2配管の下端同士を接続し前記散気管の一端側が中途に接続された第3配管とを有し、前記第1配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の一方側とは、前記給気管を形成し、前記第2配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の他方側とは、前記排気管を形成する前記[1]から前記[5]のいずれか一項に記載の散気装置の洗浄方法。
[7]水槽内に浸漬され空気噴出口を有する散気管を備えた散気装置であって、大気開放弁が設けられ前記散気管の一端側に接続され前記散気管に空気を供給可能な給気管と、開閉弁が設けられ前記散気管の一端側に接続され前記散気管の内部に流入した液体を排出可能な排出管とを備える散気装置。
[8]鉛直方向に延び間隔をあけて配置された第1配管及び第2配管と、前記第1配管及び前記第2配管の下端同士を接続し前記散気管の一端側が中途に接続された第3配管とを有し、前記第1配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の一方側とは、前記給気管を形成し、前記第2配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の他方側とは、前記排気管を形成する前記[7]記載の散気装置。
[9]前記開閉弁を閉塞するとともに前記給気管からの空気の供給を停止した状態で、前記大気開放弁を開放して前記散気管の内部を大気開放し、前記空気噴出口を介して前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、前記大気開放弁を閉塞するとともに前記開閉弁を開放した状態で、前記給気管から空気を供給させ前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出させる制御部を有する前記[7]または前記[8]に記載の散気装置。
[10]前記制御部は、前記散気管の内部を大気開放し、前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、前記散気管に前記給気管から空気を供給させ前記空気噴出口から空気を散気させる第1モードと、前記散気管の内部を大気開放し、前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、前記給気管から空気を供給させ前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出させ、その後に前記散気管に前記給気管から空気を供給させ前記空気噴出口から空気を散気させる第2モードとを有する前記[9]記載の散気装置。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
水処理装置1は、膜分離活性汚泥法による水処理装置である。
この実施形態の水処理装置1は、水槽11と、水槽11内に配置された膜モジュール12と、膜モジュール12で分離された処理水を排出する処理水排出管15と、膜モジュール11の下方から気泡を散気させる散気装置30と、制御部CONT(図4参照)を備えている。
水槽11は、一例として、活性汚泥の作用により工業排水等の被処理液が生物処理されて生物処理水とされる槽である。水槽11は、特に限定されないが、例えば直方体状のもので、深さは、被処理液の水深が1m以上となるように、1mを超えることが好ましい。
水槽11には、排水が貯留された原水槽(図示せず)からの排水が供給される排水供給管(図示せず)が接続されている。
水槽11内には、膜モジュール12が配置されている。水槽11内には、活性汚泥を含む被処理液が充填され、散気装置30で生じる散気により活性汚泥処理(生物処理)が行われる。生物処理された処理水は、膜モジュール12により固液分離される。
膜モジュール12は、水槽11内に配置される。膜モジュール12には、処理水排出管15が接続されている。
処理水排出管15には、その流路の途中に吸引ポンプ17が設けられている。吸引ポンプ17により、膜モジュール12内が減圧され活性汚泥と処理水(透過水)とが固液分離される。さらに処理水が、処理水排出管15を経て水槽11の外側に排出される。
分離膜の種類としては、精密ろ過膜(MF膜)又は限外ろ過膜(UF膜)が好ましい。
分離膜の形状としては、中空糸膜、平膜、管状膜、袋状膜等が挙げられる。これらのうち、容積ベースで比較した場合に膜面積の高度集積が可能であることから、中空糸膜が好ましい。
膜モジュール12は、水槽内11内に1つ配備されてもよいし複数配備されてもよい。
散気装置30は、散気管13と、散気管13の一端側(図1では右側)に接続された給気管31と、散気管13の一端側に接続された排出管41とを有している。
図2は、散気管13、給気管31及び排出管41の一部を示す正面図である。図3は、図2の右側面図である。
制御部CONTは、散気管13の空気噴出口8及び開口3bから空気を散気する散気工程あるいは、散気工程とは別に散気管13を洗浄する洗浄工程に応じて、図4に示すように、ブロワ32による空気供給、大気開放弁33の開閉、吸引ポンプ17の駆動及び開閉弁42の開閉を制御する。
散気工程は、下記の[表1]におけるタイミングT0に示すように、制御部CONTが大気開放弁33及び開閉弁42を閉塞し、吸引ポンプ17及びブロワ32を駆動(ON)することにより行われる。ブロワ32から供給された空気は、給気管31を介して散気管31の主配管2の内部に流入し、空気噴出口8及び開口3bから噴出して散気される。空気噴出口8及び開口3bから空気を噴出すると、噴出した空気は気泡となり、水槽11中を上昇する。上昇した気泡は、水槽11内の被処理液を伴うことで気液混合流を形成する。この気液混合流は、膜モジュール12に当たることによって各膜エレメント(図示せず)の表面に付着した汚泥等の懸濁物質を剥離する。
充満工程は、上記の[表1]におけるタイミングT1に示すように、制御部CONTが開閉弁42を閉塞した状態で大気開放弁33を開放し、吸引ポンプ17及びブロワ32の駆動を停止(OFF)することにより行われる。ブロワ32の駆動を停止することにより、給気管31を介して散気管13の内部に空気が供給されることが停止される。また、大気開放弁33を開放することにより、散気管13の内部が大気開放される。これにより、散気管13の内部には、空気噴出口8及び開口3bを介して汚泥を含む水槽11内の液体が流入して充満する。
排出工程は、上記の[表2]におけるタイミングT2に示すように、上述したタイミングT0(散気工程)及びタイミングT1(充満工程)の後に、制御部CONTが大気開放弁33を閉塞した状態で開閉弁42を開放し、吸引ポンプ17を停止させた状態でブロワ32を駆動(ON)することにより行われる。
Claims (10)
- 水槽内に浸漬した散気管に給気管から空気を供給し、前記散気管の空気噴出口から空気を散気する散気工程が行われる散気装置の洗浄方法であって、
大気開放弁が設けられ前記散気管の一端側に接続した前記給気管と、
開閉弁が設けられ前記散気管の一端側に接続した排出管とを準備する工程と、
前記開閉弁を閉塞するとともに前記給気管からの空気の供給を停止した状態で、前記大気開放弁を開放して前記散気管の内部を大気開放し、前記空気噴出口を介して前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させる充満工程と、
前記大気開放弁を閉塞するとともに前記開閉弁を開放した状態で、前記給気管から空気を供給して前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出する排出工程と、
を含む散気装置の洗浄方法。 - 前記充満工程の後に前記散気工程を行う第1モードと、
前記充満工程の後に前記排出工程及び前記散気工程を順次行う第2モードとを含む請求項1記載の散気装置の洗浄方法。 - 前記第1モードは、前記大気開放弁の開放時間が一回あたり10秒以上であり、一日一回以上、24回以下行われる請求項2記載の散気装置の洗浄方法。
- 前記第2モードは、前記開閉弁の開放時間が10秒以上であり、二週間に一回以上、一日一回以下行われる請求項2または3記載の散気装置の洗浄方法。
- 前記排出管の管径は、給気管の管径の1.1倍以上、2倍以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の散気装置の洗浄方法。
- 前記散気装置は、鉛直方向に延び間隔をあけて配置された第1配管及び第2配管と、前記第1配管及び前記第2配管の下端同士を接続し前記散気管の一端側が中途に接続された第3配管とを有し、
前記第1配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の一方側とは、前記給気管を形成し、
前記第2配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の他方側とは、前記排気管を形成する請求項1から5のいずれか一項に記載の散気装置の洗浄方法。 - 水槽内に浸漬され空気噴出口を有する散気管を備えた散気装置であって、
大気開放弁が設けられ前記散気管の一端側に接続され前記散気管に空気を供給可能な給気管と、
開閉弁が設けられ前記散気管の一端側に接続され前記散気管の内部に流入した液体を排出可能な排出管とを備える散気装置。 - 鉛直方向に延び間隔をあけて配置された第1配管及び第2配管と、
前記第1配管及び前記第2配管の下端同士を接続し前記散気管の一端側が中途に接続された第3配管とを有し、
前記第1配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の一方側とは、前記給気管を形成し、
前記第2配管と、前記第3配管の前記散気管との接続部よりも長さ方向の他方側とは、前記排気管を形成する請求項7記載の散気装置。 - 前記開閉弁を閉塞するとともに前記給気管からの空気の供給を停止した状態で、前記大気開放弁を開放して前記散気管の内部を大気開放し、前記空気噴出口を介して前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、
前記大気開放弁を閉塞するとともに前記開閉弁を開放した状態で、前記給気管から空気を供給させ前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出させる制御部を有する請求項7または8に記載の散気装置。 - 前記制御部は、前記散気管の内部を大気開放し、前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、前記散気管に前記給気管から空気を供給させ前記空気噴出口から空気を散気させる第1モードと、
前記散気管の内部を大気開放し、前記水槽内の液体を前記散気管の内部に充満させた後に、前記給気管から空気を供給させ前記散気管の一端側を介して前記排出管に送出することにより、前記空気噴出口を介して前記給気管の内部に流入した液体を前記排出管を介して排出させ、その後に前記散気管に前記給気管から空気を供給させ前記空気噴出口から空気を散気させる第2モードとを有する請求項9記載の散気装置。
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