JP2019060834A - 力覚センサ - Google Patents
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Abstract
Description
受力部と固定部とを有し、前記受力部に作用した力により弾性変形を生じる変形体と、 前記変形体に接続され、当該変形体に生じる弾性変形により変位を生じる変位体と、
前記変位体に生じる変位に基づいて、作用した力を検出する検出回路と、を備え、
前記変形体は、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記変位体は、前記傾動部に接続されているが前記固定部から離間しており、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、前記変位部に配置された容量素子を有しており、当該容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力を検出するようになっている。
前記容量素子は、前記変位体の前記変位部に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記支持体上に配置された固定電極と、を有していて良い。
前記検出回路は、前記第1変位部に配置された第1容量素子と、前記第2変位部に配置された第2容量素子と、を有し、各容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力を検出するようになっていて良い。
前記変位体の前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記梁に前記接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されていて良い。
前記変位体の前記梁は、X軸と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用したX軸方向の力及びZ軸方向の力の少なくとも一方を検出するようになっていて良い。
前記第1容量素子は、前記変位体の前記第1変位部に配置された第1変位電極と、この第1変位電極に対向して前記支持体上に配置された第1固定電極と、を有しており、
前記第2容量素子は、前記変位体の前記第2変位部に配置された第2変位電極と、この第2変位電極に対向して前記支持体上に配置された第2固定電極と、を有していて良い。
前記変形体の前記固定部に接続された固定体と、を更に備え、
前記固定体は、前記支持体に接続されていて良い。
閉ループ状の変形体であって、2つの受力部と、閉ループ状の経路に沿って前記2つの受力部と交互に配置された2つの固定部と、前記閉ループ状の経路に沿って隣接する前記受力部及び前記固定部を接続し前記受力部に作用した力ないしモーメントにより弾性変形を生じる4つの変形部と、を有する変形体と、
各変形部に接続され、当該変形部に生じる弾性変形により変位を生じる4つの変位体と、
前記4つの変位体のそれぞれに生じる変位に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出回路と、を備え、
前記4つの変形部は、それぞれ、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
対応する前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
対応する前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記4つの変位体は、各傾動部に1つずつ接続されているが各固定部から離間しており、それぞれ、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、各変位部に少なくとも1つずつ配置された、少なくとも4つの容量素子を有しており、当該少なくとも4つの容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている。
前記容量素子は、各変位体の前記第1変位部に配置された4つの第1容量素子と、各変位体の前記第2変位部に配置された4つの第2容量素子と、の合計8つの容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記8つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっていて良い。
前記4つの変位体のうち残り2つは、それぞれ、対応する前記梁に単一の変位部を有しており、
前記容量素子は、各第1変位部及び各第2変位部に1つずつ配置された4つの容量素子と、各単一の変位部に1つずつ配置された2つの容量素子と、の合計6つの容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記6つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっていて良い。
前記単一の変位部を有する2つの変位体は、他方の前記固定部を挟んで隣接して配置されており、それぞれ、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する第2接続体を有しており、各変位部は、前記閉ループ状の経路において、対応する第2接続体よりも共に進んだ位置に配置されているか、または、共に後れた位置に配置されていて良い。
前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記第1接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されていて良い。
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された4つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、前記変形体の周方向において、各変位部は、対応する前記接続体よりも共に進んだ位置に配置されているか、または、共に後れた位置に配置されていて良い。
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された4つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、
各変位部は、対応する前記接続体よりも、隣接する受力部に近接する位置に配置されていて良い。
前記4つの変位体の各梁は、XY平面と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記少なくとも4つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した各軸方向の力及び各軸まわりのモーメントの少なくとも1つを検出するようになっていて良い。
各変位体に対向配置され、前記変形体の前記2つの固定部に接続された固定体と、を更に備え、
各容量素子は、対応する前記梁に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記固定体上に配置された固定電極と、を有していて良い。
前記2つの受力部は、X軸上に原点対称に位置付けられており、
前記2つの固定部は、Y軸上に原点対称に位置付けられていて良い。
閉ループ状の変形体であって、4つの受力部と、閉ループ状の経路に沿って前記4つの受力部と交互に配置された4つの固定部と、前記閉ループ状の経路に沿って隣接する前記受力部及び前記固定部を接続し、前記受力部に作用した力及びモーメントにより弾性変形を生じる8つの変形部と、を有する変形体と、
各変形部に接続され、当該変形部に生じる弾性変形により変位を生じる8つの変位体と、
前記8つの変位体のそれぞれに生じる変位に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出回路と、を備え、
前記8つの変形部は、それぞれ、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
対応する前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
対応する前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記8つの変位体は、各傾動部に1つずつ接続されているが各固定部から離間しており、それぞれ、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、各変位部に少なくとも1つずつ配置された、少なくとも8つの容量素子を有しており、当該少なくとも8つの容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている。
前記容量素子は、各変位体の前記第1変位部に配置された8個の第1容量素子と、各変位体の前記第2変位部に配置された8個の第2容量素子と、の合計16個の容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記16個の容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっていて良い。
各変位体の前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されていて良い。
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された8つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する第2接続体を有しており、 前記4つの固定部のうち互いに隣接しない2つの固定部に隣接して配置された4つの変位部は、対応する前記第2接続体に関して、当該固定部の側に位置しており、
前記4つの固定部のうち残り2つの固定部に隣接して配置された4つの変位部は、対応する前記第2接続体に関して、当該固定部とは反対側に位置していて良い。
前記8つの変形部の各第1変形部及び各第2変形部、並びに、前記8つの変位体の各梁は、X軸と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記少なくとも8つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した各軸方向の力及び各軸まわりのモーメントの少なくとも1つを検出するようになっていて良い。
各変位体の前記梁に対向配置され、前記変形体の前記4つの固定部に接続された固定体と、を更に備え、
各容量素子は、対応する前記梁に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記固定体上に配置された固定電極と、を有していて良い。
前記4つの受力部のうち2つは、X軸上に原点対称に配置されており、
前記4つの受力部のうち残り2つは、Y軸上に原点対称に配置されており、
XY平面上に、原点を通りX軸およびY軸に対して45°をなすV軸およびW軸を定義した場合に、
前記4つの固定部のうち2つは、V軸上に原点対称に配置されており、
前記4つの固定部のうち残り2つは、W軸上に原点対称に配置されていて良い。
前記受力体は、Z軸方向から見て、少なくとも一部が前記変形体と重なるように配置されていて良い。
前記受力体は、XY平面上に前記変形体の外周を取り囲むように配置されていても良い。
前記変形体は、XYZ三次元座標系のXY平面上に配置されており、
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と平行な方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部のZ軸負側の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部のZ軸正側の端部とを接続していて良い。
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と平行な方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部のZ軸正側の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部のZ軸負側の端部とを接続していて良い。
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と交差する方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部の一方の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部の他方の端部とを接続していても良い。
< 1−1. 基本構造の構成 >
添付の図面を参照して、本発明の第1の実施の形態による力覚センサについて説明する。
次に、以上のような基本構造100の作用について説明する。
受力部14に対してX軸正方向の力+Fxが作用すると、傾動部13の下端近傍の接続部位R1にはX軸正方向(図3における右方向)に力が作用し、傾動部13の上端近傍の接続部位R2には、作用した力+Fxの反作用として、X軸負方向(図3における左方向)に力が作用する。これらの力の作用によって、図3に示すように、傾動部13は、反時計回りに傾動する。もちろん、作用した力+Fxの作用によって、第1変形部11及び第2変形部12は共に圧縮変形されるため、傾動部13は、全体として、わずかにX軸正方向に変位する。
次に、受力部14に対してX軸負方向の力−Fxが作用すると、傾動部13の下端近傍の接続部位R1にはX軸負方向(図4における左方向)に力が作用し、傾動部13の上端近傍の接続部位R2には、作用した力−Fxの反作用として、X軸正方向(図4における右方向)に力が作用する。これらの力の作用によって、図4に示すように、傾動部13は、時計回りに傾動する。もちろん、作用した力−Fxの作用によって、第1変形部11及び第2変形部12は共に引張変形されるため、傾動部13は、全体として、わずかにX軸負方向に変位する。
次に、受力部14に対してZ軸負方向の力−Fzが作用すると、傾動部13の左下端の接続部位R1にはZ軸負方向(図5における下方向)に力が作用し、傾動部13の右上端の接続部位R2には、作用した力−Fzの反作用として、Z軸正方向(図5における上方向)に力が作用する。これらの力の作用によって、図5に示すように、傾動部13は、反時計回りに傾動する。更に、作用した力−Fzの作用によって、第1変形部11を介して傾動部13がZ軸負方向へ引き下げられるため、当該傾動部13は、全体として、わずかにZ軸負方向に変位する。
次に、受力部14に対してZ軸正方向の力+Fzが作用すると、傾動部13の左下端の接続部位R1にはZ軸正方向(図6における上方向)に力が作用し、傾動部13の右上端の接続部位R2には、作用した力+Fzの反作用として、Z軸負向(図6における下方向)に力が作用する。これらの力の作用によって、図6に示すように、傾動部13は、時計回りに傾動する。もちろん、作用した力+Fzの作用によって、第1変形部11を介して傾動部13がZ軸正方向へ引き上げられるため、当該傾動部13は、全体として、わずかにZ軸正方向に変位する。
次に、1−1、1−2において説明した基本構造100を有する力覚センサ100cの構成について説明する。
次に、1−3.で説明した力覚センサ100cの作用について説明する。
力覚センサ100cの受力部14にX軸正方向の力+Fxが作用すると、1−2.において図3を参照して説明した梁21の挙動から理解されるように、第1容量素子C1においては、第1変位電極Em1と第1固定電極Ef1との離間距離が減少し、第2容量素子C2においては、第2変位電極Em2と第2固定電極Ef2との離間距離が増大する。すなわち、第1容量素子C1の静電容量値は増大し、第2容量素子C2の静電容量値は減少する。
[式1]において、C1及びC2は、力が作用していないときの第1及び第2容量素子C1、C2の静電容量値をそれぞれ示している。なお、このことは、以下の各式において同様である。
[式1]
C1a=C1+ΔC
C2a=C2−ΔC
[式2]
+Fx=C1−C2
[式3]
−Fx=C2−C1
次に、力覚センサ100cの受力部14にZ軸負方向の力−Fzが作用すると、1−2において図5を参照して説明した梁21の挙動から理解されるように、第1容量素子C1においては、第1変位電極Em1と第1固定電極Ef1との離間距離が減少し、第2容量素子C2においては、第2変位電極Em2と第2固定電極Ef2との離間距離が増大する。すなわち、第1容量素子C1の静電容量値は増大し、第2容量素子C2の静電容量値は減少する。
[式4]
C1b=C1−ΔC
C2b=C2+ΔC
[式5]
−Fz=C1−C2
[式6]
+Fz=C2−C1
< 2−1. 基本構造の構成 >
次に、本発明の第2の実施の形態による力覚センサについて説明する。
次に、以上のような基本構造200の作用について説明する。
図11は、受力部218、219にX軸正方向の力+Fxが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。図8において、受力部218、219に作用する力は、黒塗りの太い矢印で示されている。
また、力が作用したときに、各変形要素210A〜210Dの傾動部213A〜213Dに生じる傾動は、弧状の細い矢印で示されている。この矢印は、原点Oから観測したときの、各傾動部213A〜213Dの傾動の向き(時計回りか、反時計回りか)を表している。更に、各傾動部213A〜213Dの傾動によって変位体220A〜220Dの梁221A〜221Dの各変位部D11〜D42に生じるZ軸方向の変位は、ドットを丸で囲んだ記号と、×印を丸で囲んだ記号と、によって示されている。ドットを丸で囲んだ記号は、奥側から手前側への変位(Z軸正方向への変位)を示しており、×印を丸で囲んだ記号は、手前側から奥側への変位(Z軸負方向への変位)を示している。なお、このような図示の方法は、後述される各実施の形態においても共通である。なお、受力部218、219に作用する力は、その向きによっては、ドットを丸で囲んだ記号と、×印を丸で囲んだ記号と、によって示してある。これらの記号の意味は、前述した通りである。
次に、図12は、受力部218、219にY軸正方向の力+Fyが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。
次に、図13は、受力部218、219にZ軸正方向の力+Fzが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。
次に、図14は、受力部218、219にX軸正まわりのモーメント+Mxが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。なお、本願では、所定の座標軸の正方向に右ネジを進める場合の当該右ネジの回転方向を、当該座標軸まわりの正のモーメントと定義することにする。
次に、図15は、受力部218、219にY軸正まわりのモーメント+Myが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。
次に、図16は、受力部218、219にZ軸正まわりのモーメント+Mzが作用したときに、図8の基本構造200の各変位体220A〜220Dに生じる変位を説明するための図である。
次に、2−1、2−2において説明した基本構造200を有する力覚センサ200cの構成について説明する。
次に、2−3.で説明した力覚センサ200cの作用について説明する。
力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してX軸正方向の力+Fxが作用すると、図17に示すように、第1−1容量素子C1においては、第1−1変位電極Em11と第1−1固定電極Ef11との離間距離が減少する一方、第1−2容量素子C12においては、第2変位電極Em2と第2固定電極Ef2との離間距離が増大する。すなわち、第1−1容量素子C11の静電容量値は増大し、第1−2容量素子C12の静電容量値は減少する。同様に、図17から理解されるように、第2−1容量素子C21の静電容量値は増大し、第2−2容量素子C22の静電容量値は減少する。第3−1容量素子C31の静電容量値は減少し、第3−2容量素子C32の静電容量値は増大する。
そして、第4−1容量素子C41の静電容量値は減少し、第4−2容量素子C42の静電容量値は増大する。
[式7]
C11a=C11+ΔC
C12a=C12−ΔC
C21a=C21+ΔC
C22a=C22−ΔC
C31a=C31−ΔC
C32a=C32+ΔC
C41a=C41−ΔC
C42a=C42+ΔC
[式8]
+Fx=C11−C12+C21−C22−C31+C32−C41+C42
次に、力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してY軸正方向の力+Fyが作用すると、図17から理解されるように、第1−1容量素子C11の静電容量値が増大し、第1−2容量素子C12の静電容量値が減少し、第2−1容量素子C21の静電容量値が減少し、第2−2容量素子C22の静電容量値が増大する。更に、第3−1容量素子C31の静電容量値が減少し、第3−2容量素子C32の静電容量値が増大し、第4−1容量素子C41の静電容量値が増大し、第4−2容量素子C42の静電容量値が減少する。これらの容量素子C11〜C42の静電容量値の増減は、図20のFyの欄に纏めて示してある。
[式9]
+Fy=C11−C12−C21+C22−C31+C32+C41−C42
次に、力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してZ軸正方向の力+Fzが作用すると、図17から理解されるように、第1−1容量素子C11の静電容量値が減少し、第1−2容量素子C12の静電容量値が増大し、第2−1容量素子C21の静電容量値が増大し、第2−2容量素子C22の静電容量値が減少する。更に、第3−1容量素子C31の静電容量値が減少し、第3−2容量素子C32の静電容量値が増大し、第4−1容量素子C41の静電容量値が増大し、第4−2容量素子C42の静電容量値が減少する。これらの容量素子C11〜C42の静電容量値の増減は、図20のFzの欄に纏めて示してある。
[式10]
+Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42
次に、力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してX軸正まわりのモーメント+Mxが作用すると、図17から理解されるように、第1−1容量素子C11の静電容量値が減少し、第1−2容量素子C12の静電容量値が増大し、第2−1容量素子C21の静電容量値が増大し、第2−2容量素子C22の静電容量値が減少する。
更に、第3−1容量素子C31の静電容量値が増大し、第3−2容量素子C32の静電容量値が減少し、第4−1容量素子C41の静電容量値が減少し、第4−2容量素子C42の静電容量値が増大する。これらの容量素子C11〜C42の静電容量値の増減は、図20のMxの欄に纏めて示してある。
[式11]
+Mx=−C11+C12+C21−C22+C31−C32−C41+C42
次に、力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してY軸正まわりのモーメント+Myが作用すると、図17から理解されるように、第1−1容量素子C11の静電容量値が減少し、第1−2容量素子C12の静電容量値が増大し、第2−1容量素子C21の静電容量値が減少し、第2−2容量素子C22の静電容量値が増大する。
更に、第3−1容量素子C31の静電容量値が増大し、第3−2容量素子C32の静電容量値が減少し、第4−1容量素子C41の静電容量値が増大し、第4−2容量素子C42の静電容量値が減少する。これらの容量素子C11〜C42の静電容量値の増減は、図20のMyの欄に纏めて示してある。
[式12]
+My=−C11+C12−C21+C22+C31−C32+C41−C42
次に、力覚センサ200cの受力部218,219に受力体260を介してZ軸正まわりのモーメント+Mzが作用すると、図17から理解されるように、第1−1容量素子C11の静電容量値が減少し、第1−2容量素子C12の静電容量値が増大し、第2−1容量素子C21の静電容量値が減少し、第2−2容量素子C22の静電容量値が増大する。
更に、第3−1容量素子C31の静電容量値が減少し、第3−2容量素子C32の静電容量値が増大し、第4−1容量素子C41の静電容量値が減少し、第4−2容量素子C42の静電容量値が増大する。これらの容量素子C11〜C42の静電容量値の増減は、図20のMzの欄に纏めて示してある。
[式13]
+Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42
次に、図21を参照して、本実施の形態による力覚センサ200cの他軸感度について説明する。図21は、図18に示す力覚センサ200cにおける、各軸方向の力Fx、Fy、Fz及び各軸まわりのモーメントMx、My、Mzの他軸感度VFx〜VMzを一覧で示す図表である。
[式14]
式8:Fx=C11−C12+C21−C22−C31+C32−C41+C42
式9:Fy=C11−C12−C21+C22−C31+C32+C41−C42
式10:Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42
式11:Mx=−C11+C12+C21−C22+C31−C32−C41+C42
式12:My=−C11+C12−C21+C22+C31−C32+C41−C42
式13:Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42
< 3−1. 本発明の第3の実施の形態による力覚センサ >
§2で説明した力覚センサ200cは、各軸方向の力Fx、Fy、Fz及びモーメントMx、My、Mzのうち4つの成分を検出することが可能であった。ところで、これら4つの成分を検出するためには、力覚センサに必ずしも8つの容量素子を設ける必要は無い。ここでは、上述した力覚センサ200cの変形例として、より少ない容量素子によって4つの成分を検出可能な第3の実施の形態による力覚センサについて説明する。
[式15]
Fz=−C11+C21−C31+C41
Mx=−C11+C21+C31−C41
My=−C11−C21+C31+C41
Mz=−C11−C21−C31−C41
上述したように、力覚センサ300cは、Z軸まわりのモーメントMzを計測する際に、使用環境における温度変化の影響や同相ノイズの影響を受けやすいものであった。このため、当該モーメントMzを計測する際に、それらの影響を受けにくくできればより好ましい。ここでは、そのような力覚センサとして、6つの容量素子を備えた変形例について説明する。
[式16]
Fz=−C11+C21−C31+C41
Mx=−C11+C21+C31−C41
My=−C11−C21+C31+C41
Mz=−C11−C21+C32+C42
(3−3−1.変形例1)
力Fz及びモーメントMx、My、Mzを検出するための力覚センサ300cとして、図22においては、4つの容量素子C12、C22、C32、C42を削除したものを示したが、このような態様には限定されない。他の例による力覚センサとしては、4つの容量素子C11、C22、C31、C42を削除したものが考えられる。すなわち、この力覚センサは、4つの容量素子C12、C21、C32、C41を有している。
[式17]
Fz=C12+C21+C32+C41
Mx=C12+C21−C32−C41
My=C12−C21−C32+C41
Mz=C12−C21+C32−C41
あるいは、力Fz及びモーメントMx、My、Mzを検出するための力覚センサ300cとして4つの容量素子C12、C21、C32、C41を削除したものも考えられる。
すなわち、この力覚センサは、4つの容量素子C11、C22、C31、C42を有している。
[式18]
Fz=−C11−C22−C31−C42
Mx=−C11−C22+C31+C42
My=−C11+C22+C31−C42
Mz=−C11+C22−C31+C42
< 4−1. 本発明の第4の実施の形態による力覚センサ >
§3では、第3の実施の形態及びその変形例として、特にモーメントMx、My、Mzを重点的に計測するのに適した力覚センサについて説明を行った。ここでは、力Fx、Fy、Fzを重点的に計測するのに適した第4の実施の形態による力覚センサについて説明する。
[式19]
Fx=C11−C22−C31+C42
Fy=C11+C22−C31−C42
Fz=−C11−C22−C31−C42
Mz=−C11+C22−C31+C42
上述したように、力覚センサ400cは、Z軸方向の力Fzを計測する際に、使用環境における温度変化の影響や同相ノイズの影響を受けやすいものであった。このため、当該力Fzを計測する際に、それらの影響を受けにくくできればより好ましい。ここでは、そのような力覚センサとして、6つの容量素子を備えた変形例について説明する。
[式20]
Fx=C11−C22−C31+C42
Fy=C11+C22−C31−C42
Fz=−C11−C22+C32+C41
Mz=−C11+C22−C31+C42
< 5−1. 基本構造の構成 >
次に、本発明の第5の実施の形態による力覚センサについて説明する。
次に、以上のような基本構造500の作用について説明する。
図31は、受力体560にX軸正方向の力+Fxが作用したときに、図29の基本構造500の各変位体520A〜520Hに生じる変位を説明するための図である。図中の矢印等の記号の意味は、§2で説明した通りである。
次に、図32は、受力体560にZ軸正方向の力+Fzが作用したときに、図29の基本構造500の各変位体520A〜520Hに生じる変位を説明するための図である。図中の矢印等の記号の意味は、§2で説明した通りである。
次に、基本構造500の受力体560(受力部)にX軸正まわりのモーメント+Mxが作用したときの当該基本構造500の作用について説明する。
次に、図34は、受力体560にZ軸正まわりのモーメント+Mzが作用したときに、図29の基本構造500の各変位体520A〜520Hに生じる変位を説明するための図である。図中の矢印等の記号の意味は、§2で説明した通りである。
次に、5−1、5−2において説明した基本構造500を有する力覚センサ500cの構成について説明する。
以上の対応関係により、ここでは、第2−1、第2−2、第3−1及び第3−2容量素子C21、C22、C31、C32以外の容量素子についての詳細な説明は省略する。
次に、5−3.で説明した力覚センサ500cの作用について説明する。
力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してX軸正方向の力+Fxが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第2−1、第3−1、第6−2及び第7−2容量素子C21、C31、C62、C72の静電容量値が増大する一方、第2−2、第3−2、第6−1及び第7−1容量素子C22、C32、C61、C71の静電容量値が減少する。残りの第1−1、第1−2、第4−1、第4−2、第5−1、第5−2、第8−1及び第8−2容量素子C11、C12、C41、C42、C51、C52、C81、C82の静電容量値は、変動しない。
[式21]
C11a=C11
C12a=C12
C21a=C21+ΔC
C22a=C22−ΔC
C31a=C31+ΔC
C32a=C32−ΔC
C41a=C41
C42a=C42
C51a=C51
C52a=C52
C61a=C61−ΔC
C62a=C62+ΔC
C71a=C71−ΔC
C72a=C72+ΔC
C81a=C81
C82a=C82
[式22]
+Fx=C21−C22+C31−C32−C61+C62−C71+C72
次に、力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してY軸正方向の力+Fyが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第1−1、第4−2、第5−2及び第8−1容量素子C11、C42、C52、C81の静電容量値が増大する一方、第1−2、第4−1、第5−1及び第8−2容量素子C12、C41、C51、C82の静電容量値が減少する。残りの第2−1、第2−2、第3−1、第3−2、第6−1、第6−2、第7−1及び第7−2容量素子C21、C22、C31、C32、C61、C62、C71、C72の静電容量値は、変動しない。これらの容量素子C11〜C82の静電容量値の増減は、図38のFyの欄に纏めて示してある。
ここでも、各梁521A〜521Hにおいて、第1変位部D11、D21、・・・、D81に配置された容量素子C11、C21、・・・、C81の静電容量値の変動の大きさと、第2変位部D12、D22、・・・、D82に配置された容量素子C12、C22、・・・、C82の静電容量値の変動の大きさとが、互いに等しいと見なせる。このため、前述した[式21]と同様にして各容量素子C11〜C82の静電容量値の変動を考慮することにより、計測部541は、作用した力+Fyを次の[式23]により計測する。
[式23]
+Fy=C11−C12−C41+C42−C51+C52+C81−C82
次に、力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してZ軸正方向の力+Fzが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第1−2、第2−1、第3−2、第4−1、第5−2、第6−1、第7−2及び第8−1容量素子C12、C21、C32、C41、C52、C61、C72、C81の静電容量値が増大する一方、残りの第1−1、第2−2、第3−1、第4−2、第5−1、第6−2、第7−1、第8−2容量素子C11、C22、C31、C42、C51、C62、C71、C82の静電容量値が減少する。これらの容量素子C11〜C82の静電容量値の増減は、図38のFzの欄に纏めて示してある。
[式24]
+Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42−C51+C52+C61−C62−C71+C72+C81−C82
次に、力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してX軸正まわりのモーメント+Mxが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第2−1、第3−2、第6−2及び第7−1容量素子C21、C32、C62、C71の静電容量値が増大する一方、第2−2、第3−1、第6−1及び第7−2容量素子C22、C31、C61、C72の静電容量値が減少する。残りの第1−1、第1−2、第4−1、第4−2、第5−1、第5−2、第8−1及び第8−2容量素子C11、C12、C41、C42、C51、C52、C81、C82の静電容量値は、変動しない。これらの容量素子C11〜C82の静電容量値の増減は、図38のMxの欄に纏めて示してある。
[式25]
+Mx=C21−C22−C31+C32−C61+C62+C71−C72
次に、力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してY軸正まわりのモーメント+Myが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第1−2、第4−2、第5−1及び第8−1容量素子C12、C42、C51、C81の静電容量値が増大する一方、第1−1、第4−1、第5−2及び第8−2容量素子C11、C41、C52、C82の静電容量値が減少する。残りの第2−1、第2−2、第3−1、第3−2、第6−1、第6−2、第7−1及び第7−2容量素子C21、C22、C31、C32、C61、C62、C71、C72の静電容量値は、変動しない。これらの容量素子C11〜C82の静電容量値の増減は、図38のMyの欄に纏めて示してある。
[式26]
+My=−C11+C12−C41+C42+C51−C52+C81−C82
次に、力覚センサ500cの受力部514A、514B、514D、514Fに受力体560を介してZ軸正まわりのモーメント+Mzが作用すると、図35に示す各検出部D11〜D82の変位から理解されるように、第1−2、第2−2、第3−2、第4−2、第5−2、第6−2、第7−2及び第8−2容量素子C12、C22、C32、C42、C52、C62、C72、C82の静電容量値が増大する一方、残りの第1−1、第2−1、第3−1、第4−1、第5−1、第6−1、第7−1、第8−1容量素子C11、C21、C31、C41、C51、C61、C71、C81の静電容量値が減少する。これらの容量素子C11〜C82の静電容量値の増減は、図38のMzの欄に纏めて示してある。
[式27]
+Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42−C51+C52−C61+C62−C71+C72−C81+C82
次に、図39を参照して、本実施の形態による力覚センサ500cの他軸感度について説明する。図39は、図36に示す力覚センサ500cにおける、各軸方向の力Fx、Fy、Fz及び各軸まわりのモーメントMx、My、Mzの他軸感度VFx〜VMzを一覧で示す図表である。図39の図表に記されている数字は、2−5.で説明したように、図38に示す図表の各力Fx、Fy、Fz及び各モーメントMx、My、Mzについて、「+」の記号が付された容量素子を+1とし、「−」の記号が付された容量素子を−1として、上述した[式22]〜[式27]のそれぞれの右辺に代入して得られた値である。
< 6−1. 基本構造の構成 >
§5で説明した力覚センサ500cは、各軸方向の力Fx、Fy、Fz及びモーメントMx、My、Mzの6つの成分を検出することが可能であった。ところで、これら6つの成分を検出するためには、力覚センサに必ずしも16個の容量素子を設ける必要は無い。
ここでは、上述した力覚センサ500cの変形例として、より少ない容量素子によって6つの成分を検出可能な第6の実施の形態による力覚センサについて説明する。
[式28]
+Fx=−C22−C32+C62+C72
+Fy=C11−C41−C51+C81
+Fz=−C11−C22+C32+C41−C51−C62+C72+C81
+Mx=−C22+C32+C62−C72
+My=−C11−C41+C51+C81
+Mz=−C11+C22+C32−C41−C51+C62+C72−C81
< 7−1. 第7の実施の形態による力覚センサ >
次に、本発明の第7の実施の形態による力覚センサについて説明する。
図45に示す図表では、変形要素が相対的に小さい弾性変形を呈することによって、相対的に小さい傾動を示す傾動部、及び、相対的に小さい変位を示す変位部、に対応する欄には、括弧付きで傾動方向及び変位の符号を示してある。なお、図45に示す図表は、括弧付きの欄以外の部分は、図35と同じである。また、図示しないが、XYZ三次元座標系における各軸方向の力及び各軸方向のモーメントFx〜Mzが作用したときに各容量素子C11〜C82に生じる静電容量値の変動は、図45の表において、当該容量素子C11〜C82に対応する変位部D11〜D82の欄に記入された変位の符号を反転させればよい。もちろん、「+」の符号は静電容量値の増大を表し、「−」の符号は静電容量値の減少を表す。
[式29]
+Fx=C11−C12+C21−C22+C31−C32+C41−C42−C51+C52−C61+C62−C71+C72−C81+C82
+Fy=C11−C12+C21−C22−C31+C32−C41+C42−C51+C52−C61+C62+C71−C72+C81−C82
+Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42−C51+C52+C61−C62−C71+C72+C81−C82
+Mx=C21−C22−C31+C32−C61+C62+C71−C72
+My=−C11+C12−C41+C42+C51−C52+C81−C82
+Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42−C51+C52−C61+C62−C71+C72−C81+C82
このため、本実施の形態では、他軸感度が存在することになる。しかしながら、前述したように、実際の他軸感度のマトリクスの逆行列を求め、この逆行列を力覚センサ700cの出力に乗じるという補正演算によって、他軸感度をゼロにすることができる。
7−1.で説明した力覚センサ700cは、各軸方向の力Fx、Fy、Fz及びモーメントMx、My、Mzの6つの成分を検出することが可能であった。ところで、これら6つの成分を検出するためには、力覚センサに必ずしも16個の容量素子を設ける必要は無い。ここでは、上述した力覚センサ700cの変形例として、より少ない容量素子によって6つの成分を検出可能な力覚センサ701cについて説明する。
[式30]
+Fx=C11−C22−C32+C41−C51+C62+C72−C81
+Fy=C11−C22+C32−C41−C51+C62−C72+C81
+Fz=−C11−C22+C32+C41−C51−C62+C72−C82
+Mx=−C22+C32+C62−C72
+My=−C11−C41+C51+C81
+Mz=−C11+C22+C32−C41−C51+C62+C72−C81
< 8−1. 力覚センサの構成 >
次に、本発明の第8の実施の形態による力覚センサ800cについて説明する。
これらの力の作用によって、図49に示すように、傾動部813は、反時計回りに傾動する。更に、作用した力−Fzの作用によって、第1変形部811を介して傾動部813がZ軸負方向へ引き下げられるため、当該傾動部813は、全体として、わずかにZ軸負方向に変位する。
[式31]
C1a=C1+ΔC
C2a=C2
次に、8−1.で説明した構成が作用された、図18に示す力覚センサ200cの変形例について説明する。
[式32]
Fx=C11−C12+C21−C22−C31+C32−C41+C42
Fy=C11−C12−C21+C22−C31+C32+C41−C42
Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42
Mx=−C11−C22+C31+C42
My=−C11+C22+C31−C42
Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42
[式33]
Fx=−C12+C31+C32−C41
Fy=−C12−C21+C32+C41
Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42
Mx=−C11−C12−C21−C22+C31+C32+C41+C42
My=−C11+C12−C21+C22+C31+C32−C41−C42
Mz=−C11+C21−C21+C22−C31+C32−C41+C42
次に、8−1.で説明した構成が作用された、図36に示す力覚センサ500cの変形例について説明する。
[式34]
+Fx=C21−C22+C31−C32−C61+C62−C71+C72
+Fy=C11−C12−C41+C42−C51+C52+C81−C82
+Fz=−C11+C12+C21−C22−C31+C32+C41−C42−C51+C52+C61−C62−C71+C72+C81−C82
+Mx=−C22−C31+C62+C71
+My=−C11+C42+C51−C82
+Mz=−C11+C12−C21+C22−C31+C32−C41+C42−C51+C52−C61+C62−C71+C72−C81+C82
< 9−1. 受力体の変形例 >
§2〜§8で説明した各力覚センサ200c〜802cでは、図9、図10、図19、図30、図37、図41等に示すように、変形体と受力体とがZ軸方向において(各図の上下方向において)整列されていた。しかしながら、このような形態には限定されない。
次に、図56は、§1の力覚センサ100cの変形例を示す概略側面図である。
次に、図57は、§1の力覚センサ100cの更なる変形例を示す概略側面図である。
図58は、図57の力覚センサ101cbの更なる変形例を示す概略側面図である。
次に、図18に示す第2の実施の形態による力覚センサ200cの更なる変形例について説明する。
10a、10b、10c 変形部
11、11a、11c 第1変形部
12、12a、12c 第2変形部
13、13c 傾動部
13m 中間部
14 受力部
15 固定部
20、20b、20c 変位体
21、21c 梁
22、22c 接続体
40 検出回路
41 計測部
50 支持体
100 基本構造
100c、100ca、100cb、100cc、101cb、101cc 力覚センサ200 基本構造
200c 力覚センサ
201 基本構造
210 環状変形体
210A〜210D 変形要素
213A〜213D 傾動部
216、217 固定部
218、219 受力部
220A〜220D 変位体
221A〜221D 梁
222A〜222D 接続体
240 検出回路
241 計測部
250 支持体
260、260a 受力体
261、261a 受力体本体
262、262a 受力部接続体
263、263a 受力部接続体
300c、301c 力覚センサ
310 変形体
313A〜213D 傾動部
316、317 固定部
318、319 受力部
321A〜321D 梁
340 検出回路
341 計測部
350 固定体
360 受力体
400c、401c 力覚センサ
410 変形体
411A〜411D 梁
413A〜413D 傾動部
416、417 固定部
418、419 受力部
421A〜421D 梁
441 計測部
450 固定体
460 受力体
500 基本構造
500c 力覚センサ
510 矩形変形体
510A〜510H 変形要素
513A〜513H 傾動部
514A、514B、514D、514F 受力部
515B、515C、515E、515H 固定部
520A〜520H 変位体
521A〜521H 梁
522A〜522H 接続体
540 検出回路
541 計測部
550 支持体
560 受力体
561 受力体本体
562〜565 受力部接続体
600c 力覚センサ
614A、614B、614D、614F 受力部
621A〜621H 梁
622A〜622H 接続体
640 検出回路
641 計測部
660 受力体
700c、701c 力覚センサ
710 環状変形体
710A〜710H 変形要素
713A〜713H 傾動部
714A、714B、714D、714F 受力部
721A〜721H 梁
722A〜722H 接続体
740 検出回路
741 計測部
760 受力体
800 基本構造
800c、801c、802c 力覚センサ
810 変形体
811 第1変形部
812 第2変形部
813 傾動部
814 受力部
821 梁
822 接続体
840 検出回路
841 計測部
850 支持体
Claims (41)
- 受力部と固定部とを有し、前記受力部に作用した力により弾性変形を生じる変形体と、 前記変形体に接続され、当該変形体に生じる弾性変形により変位を生じる変位体と、
前記変位体に生じる変位に基づいて、作用した力を検出する検出回路と、を備え、
前記変形体は、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記変位体は、前記傾動部に接続されているが前記固定部から離間しており、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、前記変位部に配置された容量素子を有しており、当該容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力を検出するようになっている
ことを特徴とする力覚センサ。 - 前記変位体に対向配置され、前記固定部に対して移動しない支持体を更に備え、
前記容量素子は、前記変位体の前記変位部に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記支持体上に配置された固定電極と、を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の力覚センサ。 - 前記変位体は、前記傾動部の前記長手方向と交差する方向に延在する梁を有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の力覚センサ。 - 前記変位体の前記変位部は、前記梁に互いに異なる位置に規定された第1変位部及び第2変位部を有しており、
前記検出回路は、前記第1変位部に配置された第1容量素子と、前記第2変位部に配置された第2容量素子と、を有し、各容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力を検出するようになっている
ことを特徴とする請求項3に記載の力覚センサ。 - 前記変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、
前記変位体の前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記梁に前記接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の力覚センサ。 - 前記変位体は、前記受力部に特定の方向の力が作用したときに、前記傾動部に生じる変位と前記第1変位部及び前記第2変位部のうちの一方の変位部に生じる変位とが互いに逆向きで同じ大きさであることにより、当該一方の変位部に変位が生じないようになっている
ことを特徴とする請求項4に記載の力覚センサ。 - 前記変形体の前記傾動部の前記長手方向は、XYZ三次元座標系におけるX軸及びY軸と交差する方向に延在しており、
前記変位体の前記梁は、X軸と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用したX軸方向の力及びZ軸方向の力の少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変位体の前記梁に対向配置され、前記固定部に対して移動しない支持体を更に備え、
前記第1容量素子は、前記変位体の前記第1変位部に配置された第1変位電極と、この第1変位電極に対向して前記支持体上に配置された第1固定電極と、を有しており、
前記第2容量素子は、前記変位体の前記第2変位部に配置された第2変位電極と、この第2変位電極に対向して前記支持体上に配置された第2固定電極と、を有している
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変形体の前記受力部に接続され、作用する力を受けるための受力体と、
前記変形体の前記固定部に接続された固定体と、を更に備え、
前記固定体は、前記支持体に接続されている
ことを特徴とする請求項8に記載の力覚センサ。 - 前記第1変位電極及び前記第2変位電極、または、前記第1固定電極及び前記第2固定電極は、共通の電極により構成されている
ことを特徴とする請求項8または9に記載の力覚センサ。 - 閉ループ状の変形体であって、2つの受力部と、閉ループ状の経路に沿って前記2つの受力部と交互に配置された2つの固定部と、前記閉ループ状の経路に沿って隣接する前記受力部及び前記固定部を接続し前記受力部に作用した力ないしモーメントにより弾性変形を生じる4つの変形部と、を有する変形体と、
各変形部に接続され、当該変形部に生じる弾性変形により変位を生じる4つの変位体と、
前記4つの変位体のそれぞれに生じる変位に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出回路と、を備え、
前記4つの変形部は、それぞれ、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
対応する前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
対応する前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記4つの変位体は、各傾動部に1つずつ接続されているが各固定部から離間しており、それぞれ、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、各変位部に少なくとも1つずつ配置された、少なくとも4つの容量素子を有しており、当該少なくとも4つの容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする力覚センサ。 - 前記4つの変位体は、それぞれ、対応する前記傾動部の前記長手方向と交差する方向に延在する梁を有している
ことを特徴とする請求項11に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体の各変位部は、対応する前記梁に互いに異なる位置に規定された第1変位部及び第2変位部を有しており、
前記容量素子は、各変位体の前記第1変位部に配置された4つの第1容量素子と、各変位体の前記第2変位部に配置された4つの第2容量素子と、の合計8つの容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記8つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする請求項12に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体のうち2つは、それぞれ、対応する前記梁に互いに異なる位置に規定された第1変位部及び第2変位部を有しており、
前記4つの変位体のうち残り2つは、それぞれ、対応する前記梁に単一の変位部を有しており、
前記容量素子は、各第1変位部及び各第2変位部に1つずつ配置された4つの容量素子と、各単一の変位部に1つずつ配置された2つの容量素子と、の合計6つの容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記6つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする請求項12に記載の力覚センサ。 - 前記第1変位部及び前記第2変位部を有する2つの変位体は、一方の前記固定部を挟んで隣接して配置されており、それぞれ、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する第1接続体を有しており、当該第1変位部及び当該第2変位部は、前記第1接続体の両側に配置されており、
前記単一の変位部を有する2つの変位体は、他方の前記固定部を挟んで隣接して配置されており、それぞれ、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する第2接続体を有しており、各変位部は、前記閉ループ状の経路において、対応する第2接続体よりも共に進んだ位置に配置されているか、または、共に後れた位置に配置されている
ことを特徴とする請求項14に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体のうち前記第1変位部及び前記第2変位部を有する変位体は、それぞれ、対応する前記傾動部と前記梁とを接続する第1接続体を有しており、
前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記第1接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されている
ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体のうち前記第1変位部及び前記第2変位部を有する変位体は、それぞれ、前記受力部に特定方向の力が作用したときに、前記傾動部に生じる変位と前記第1変位部及び前記第2変位部のうちの一方の変位部に生じる変位とが互いに逆向きで同じ大きさであることにより、当該一方の変位部に変位が生じないようになっている
ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体は、それぞれ、対応する前記梁に単一の変位部を有しており、
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された4つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、前記変形体の周方向において、各変位部は、対応する前記接続体よりも共に進んだ位置に配置されているか、または、共に後れた位置に配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変位体は、それぞれ、対応する前記梁に単一の変位部を有しており、
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された4つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、
各変位部は、対応する前記接続体よりも、隣接する受力部に近接する位置に配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の力覚センサ。 - 前記4つの変形体の各傾動部の前記長手方向は、XYZ三次元座標系におけるX軸及びY軸と交差する方向に延在しており、
前記4つの変位体の各梁は、XY平面と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記少なくとも4つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した各軸方向の力及び各軸まわりのモーメントの少なくとも1つを検出するようになっている
ことを特徴とする請求項12乃至19のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変形体の前記2つの受力部に接続され、作用した力及びモーメントを受けるための受力体と、
各変位体に対向配置され、前記変形体の前記2つの固定部に接続された固定体と、を更に備え、
各容量素子は、対応する前記梁に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記固定体上に配置された固定電極と、を有している
ことを特徴とする請求項12乃至20のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、矩形または円環の形状を有している
ことを特徴とする請求項11乃至21のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、XYZ三次元座標系の原点を取り囲むようにXY平面上に位置付けられており、
前記2つの受力部は、X軸上に原点対称に位置付けられており、
前記2つの固定部は、Y軸上に原点対称に位置付けられている
ことを特徴とする請求項11乃至22のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 閉ループ状の変形体であって、4つの受力部と、閉ループ状の経路に沿って前記4つの受力部と交互に配置された4つの固定部と、前記閉ループ状の経路に沿って隣接する前記受力部及び前記固定部を接続し、前記受力部に作用した力及びモーメントにより弾性変形を生じる8つの変形部と、を有する変形体と、
各変形部に接続され、当該変形部に生じる弾性変形により変位を生じる8つの変位体と、
前記8つの変位体のそれぞれに生じる変位に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出する検出回路と、を備え、
前記8つの変形部は、それぞれ、
長手方向を有し、前記受力部と前記固定部との間に配置された傾動部と、
対応する前記受力部と前記傾動部とを接続する第1変形部と、
対応する前記固定部と前記傾動部とを接続する第2変形部と、を有しており、
前記第1変形部は、前記傾動部の一方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第2変形部は、前記傾動部の他方の側で前記長手方向と交差する方向に延在し、
前記第1変形部と前記傾動部との接続部位と、前記第2変形部と前記傾動部との接続部位とは、当該傾動部の前記長手方向において位置が異なっており、
前記8つの変位体は、各傾動部に1つずつ接続されているが各固定部から離間しており、それぞれ、当該傾動部の傾動によって変位する変位部を有しており、
前記検出回路は、各変位部に少なくとも1つずつ配置された、少なくとも8つの容量素子を有しており、当該少なくとも8つの容量素子の静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする力覚センサ。 - 前記8つの変位体は、それぞれ、対応する前記傾動部の前記長手方向と交差する方向に延在する梁を有している
ことを特徴とする請求項24に記載の力覚センサ。 - 前記8つの変位体の各変位部は、対応する前記梁の互いに異なる位置に規定された第1変位部及び第2変位部を有しており、
前記容量素子は、各変位体の前記第1変位部に配置された8個の第1容量素子と、各変位体の前記第2変位部に配置された8個の第2容量素子と、の合計16個の容量素子を含んでおり、
前記検出回路は、前記16個の容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した力及びモーメントの少なくとも一方を検出するようになっている
ことを特徴とする請求項25に記載の力覚センサ。 - 前記8つの変位体は、それぞれ、対応する前記傾動部と前記梁とを接続する接続体を有しており、
各変位体の前記第1変位部及び前記第2変位部は、前記接続体と前記梁との接続部位に関して対称的に配置されている
ことを特徴とする請求項26に記載の力覚センサ。 - 前記8つの変位体は、それぞれ、前記受力部に特定の方向の力が作用したときに、前記傾動部に生じる変位と前記第1変位部及び前記第2変位部のうちの一方の変位部に生じる変位とが互いに逆向きで同じ大きさであることにより、当該一方の変位部に変位が生じないようになっている
ことを特徴とする請求項26に記載の力覚センサ。 - 前記8つの変位体は、それぞれ、対応する前記梁に単一の変位部を有しており、
前記容量素子は、各変位部に1つずつ配置された8つの容量素子を含んでおり、
各変位体は、前記変形体の前記傾動部と前記梁とを接続する第2接続体を有しており、 前記4つの固定部のうち互いに隣接しない2つの固定部に隣接して配置された4つの変位部は、対応する前記第2接続体に関して、当該固定部の側に位置しており、
前記4つの固定部のうち残り2つの固定部に隣接して配置された4つの変位部は、対応する前記第2接続体に関して、当該固定部とは反対側に位置している
ことを特徴とする請求項25に記載の力覚センサ。 - 前記8つの変形部の各傾動部の前記長手方向は、XYZ三次元座標系におけるX軸及びY軸と交差する方向に延在しており、
前記8つの変形部の各第1変形部及び各第2変形部、並びに、前記8つの変位体の各梁は、X軸と平行に延在しており、
前記検出回路は、前記少なくとも8つの容量素子のそれぞれの静電容量値の変動量に基づいて、作用した各軸方向の力及び各軸まわりのモーメントの少なくとも1つを検出するようになっている
ことを特徴とする請求項25乃至29のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変形体の前記4つの受力部に接続され、作用した力及びモーメントを受けるための受力体と、
各変位体の前記梁に対向配置され、前記変形体の前記4つの固定部に接続された固定体と、を更に備え、
各容量素子は、対応する前記梁に配置された変位電極と、この変位電極に対向して前記固定体上に配置された固定電極と、を有している
ことを特徴とする請求項25乃至30のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、矩形または円環の形状を有している
ことを特徴とする請求項25乃至31のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、XYZ三次元座標系の原点を取り囲むようにXY平面上に位置付けられており、
前記4つの受力部のうち2つは、X軸上に原点対称に配置されており、
前記4つの受力部のうち残り2つは、Y軸上に原点対称に配置されており、
XY平面上に、原点を通りX軸およびY軸に対して45°をなすV軸およびW軸を定義した場合に、
前記4つの固定部のうち2つは、V軸上に原点対称に配置されており、
前記4つの固定部のうち残り2つは、W軸上に原点対称に配置されている
ことを特徴とする請求項25乃至32のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記単一の変位部のみを有する前記梁は、前記第2接続体によって支持された片持ち梁として構成されている
ことを特徴とする請求項15、18、19または29に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、XYZ三次元座標系の原点を取り囲むようにXY平面上に位置付けられており、
前記受力体は、Z軸方向から見て、少なくとも一部が前記変形体と重なるように配置されている
ことを特徴とする請求項21または31に記載の力覚センサ。 - 前記閉ループ状の変形体は、XYZ三次元座標系の原点を取り囲むようにXY平面上に位置付けられており、
前記受力体は、XY平面上に前記変形体の外周を取り囲むように配置されている
ことを特徴とする請求項21または31に記載の力覚センサ。 - 前記変形体は、XYZ三次元座標系のXY平面上に配置されており、
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と平行な方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部のZ軸負側の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部のZ軸正側の端部とを接続している
ことを特徴とする請求項1乃至36のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変形体は、XYZ三次元座標系のXY平面上に配置されており、
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と平行な方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部のZ軸正側の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部のZ軸負側の端部とを接続している
ことを特徴とする請求項1乃至36のいずれか一項に記載の力覚センサ。 - 前記変位体は、前記変形体の前記傾動部のZ軸負側の端部に取り付けられている
ことを特徴とする請求項37または38に記載の力覚センサ。 - 前記変位体は、前記変形体の前記傾動部のうち、当該傾動部の前記長手方向の両端部の間の中間部に取り付けられている
ことを特徴とする請求項37または38に記載の力覚センサ。 - 前記変形体は、XYZ三次元座標系のXY平面上に配置されており、
前記傾動部の前記長手方向は、Z軸と交差する方向であり、
前記第1変形部は、前記受力部と前記傾動部の一方の端部とを接続しており、
前記第2変形部は、前記固定部と前記傾動部の他方の端部とを接続している
ことを特徴とする請求項1乃至36のいずれか一項に記載の力覚センサ。
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