JP2019059632A - 充填材及び充填材の製造方法 - Google Patents
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(請求項1に記載の手段)
セメント及びスラグの少なくともいずれか一方、並びに水が配合されたA液と、
過炭酸ナトリウム及び過酸化水素の少なくともいずれか一方が配合されたB液と、
が混合されてなることを特徴とする充填材。
前記B液に、アルミナセメント及びカルシウムサルフォアルミネートの少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1に記載の充填材。
前記A液に、酸化マンガン及びカタラーゼの少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1又は請求項2に記載の充填材。
前記A液に、非イオン系界面活性剤及び陰イオン系界面活性剤の少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の充填材。
セメント及びスラグの少なくともいずれか一方、酸化マンガン及びカタラーゼの少なくともいずれか一方、並びに水を配合したA液と、
過炭酸ナトリウム及び過酸化水素の少なくともいずれか一方、並びにアルミナセメント及びカルシウムサルフォアルミネートの少なくともいずれか一方を配合したB液と、
を混合することを特徴とする充填材の製造方法。
セメントは、水硬性を有する物質である。セメントは、通常、粉体である。
スラグは、鉱石から金属を製錬する際に、当該金属から溶融によって分離した鉱物成分を含む物質等である。スラグは、自然界に存在するものであり、その化学組成は、普通ポルトランドセメントに類似する。スラグは、アルカリ刺激があると硬化する性質を有する。
過炭酸ナトリウム(炭酸ナトリウム過酸化水素付加物、過炭酸ソーダ)は、炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)及び過酸化水素が2:3の割合で混合された化合物である。過炭酸ナトリウムの化学式は、2Na2CO3・3H2O2又はNa2CO3・1.5H2O2である。
B液には、瞬結材としてアルミナセメント及びカルシウムサルフォアルミネートの少なくともいずれか一方を配合するのが好ましい。アルミナセメントやカルシウムサルフォアルミネートを配合すると、ゲル化が促進される。したがって、アルミナセメントやカルシウムサルフォアルミネートを配合すると、充填材が水で流されてしまう可能性等が低くなる。ただし、アルミナセメントやカルシウムサルフォアルミネートは、セメントやスラグと反応することで、ゲル化を促進する。したがって、アルミナセメントやカルシウムサルフォアルミネートは、B液に配合するのが好ましい。
A液には、カタラーゼを配合するのが好ましい。カタラーゼは、過炭酸ナトリウムから生成される過酸化水素を分解する酵素として機能する。したがって、カタラーゼを配合すると、発泡が促進される。この点、充填材がゲル化した後に発泡すると、固結部の縁切れにより硬化体の強度が低下する可能性がある。したがって、カタラーゼを配合することで、充填材がゲル化する前に一気に発泡させるのが好ましい。
A液には、酸化マンガンを配合するのが好ましい。酸化マンガンは、過炭酸ナトリウムから生成される過酸化水素を分解する触媒として機能する。したがって、酸化マンガンを配合すると、発泡が促進される。発泡を促進すると好ましいとするのは、上記カタラーゼの場合と同様である。
A液には、整泡剤として非イオン系界面活性剤及び陰イオン系界面活性剤の少なくともいずれか一方を配合するのが好ましい。これらの整泡剤を配合することで、泡(酸素)が充填材内に留められ、また、細かくなる。
A液及びB液は、トンネル覆工体の背面空洞等に充填する際に混合する。つまり、本形態の充填材は、2液混合型である。
表1に示す配合のA液及びB液を混合して充填材を得た。得られた硬化体(充填材)のゲルタイム、発泡経時変化、一軸圧縮強度を調べた。結果は、表2に示した。
炭酸ナトリウムを配合セメント量の1〜2%程度添加すると、強度増強効果が得られることが知見された(試験例5,6)。もっとも、炭酸ナトリウムを過剰に添加すると、過酸化水素(H2O2)及び炭酸ナトリウム(Na2CO3)が結合して発泡が阻害されることも知見された。しかも、この際にカタラーゼをも添加すると、高アルカリにより失活してしまい、触媒効果が失われることも知見された(試験例13)。
Claims (5)
- セメント及びスラグの少なくともいずれか一方、並びに水が配合されたA液と、
過炭酸ナトリウム及び過酸化水素の少なくともいずれか一方が配合されたB液と、
が混合されてなることを特徴とする充填材。 - 前記B液に、アルミナセメント及びカルシウムサルフォアルミネートの少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1に記載の充填材。 - 前記A液に、酸化マンガン及びカタラーゼの少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1又は請求項2に記載の充填材。 - 前記A液に、非イオン系界面活性剤及び陰イオン系界面活性剤の少なくともいずれか一方が配合されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の充填材。 - セメント及びスラグの少なくともいずれか一方、酸化マンガン及びカタラーゼの少なくともいずれか一方、並びに水を配合したA液と、
過炭酸ナトリウム及び過酸化水素の少なくともいずれか一方、並びにアルミナセメント及びカルシウムサルフォアルミネートの少なくともいずれか一方を配合したB液と、
を混合することを特徴とする充填材の製造方法。
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JP2017183752A JP6960814B2 (ja) | 2017-09-25 | 2017-09-25 | 充填材及び充填材の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114249573A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-29 | 贵州大学 | 富水岩溶地区地铁盾构隧道同步注浆材料及制备方法和应用 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4865219A (ja) * | 1971-12-11 | 1973-09-08 | ||
JP2004155643A (ja) * | 2002-09-09 | 2004-06-03 | Nitto Boseki Co Ltd | 無機発泡性組成物 |
JP2016113327A (ja) * | 2014-12-16 | 2016-06-23 | 太平洋マテリアル株式会社 | 速硬型軽量グラウト組成物 |
WO2017041189A1 (en) * | 2015-09-07 | 2017-03-16 | De Cavis Ag | Catalytically active foam formation powder |
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- 2017-09-25 JP JP2017183752A patent/JP6960814B2/ja active Active
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CN114249573A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-29 | 贵州大学 | 富水岩溶地区地铁盾构隧道同步注浆材料及制备方法和应用 |
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