JP2019058470A - 眼屈折特性測定装置及び方法 - Google Patents

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三橋 俊文
Toshibumi Mihashi
俊文 三橋
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陽子 広原
俊一 森嶋
Shunichi Morishima
俊一 森嶋
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Abstract

【課題】白内障や他を要因とする混濁等により点像に欠落がある場合や十分なコントラスト又は強度がない場合等にも誤差の少ない測定を可能とする眼屈折特性測定装置、及び眼屈折特性測定方法を提供する。【解決手段】入射ビームを瞳上で走査して、瞳上の光の透過しやすい位置から光を入射させ、得られた部分的な点像のみから、少なくとも球面度S及び乱視度C、可能ならばさらに乱視軸Aを含む屈折値等の測定データを得る解析法を用いる。ひとつの曲面に近似せず像が得られている部位にてローカルに屈折力を求めて平均することで誤差の少ない測定が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、眼屈折特性測定装置及び方法に関する。
従来より、波面センサーを用いた眼の測定装置が開発されている。
図1に、シャックハルトマン波面センサーの説明図を示す。
以下に、波面センサーの原理について説明する。図示のシャックハルトマン波面センサーは、微小なレンズが格子状に配列されているハルトマンプレートとレンズの焦点位置に配置されているCCD等の撮像素子を備える。光源からできるだけ細い光束を眼へ入射させ、光束を眼底上に集光させる。測定用の光は、例えば、眼に入るときは1 mm径程度の細い光束であり、通常は固定位置とすることができる。測定用の光の集光点を2次光源とし、そこから拡散反射された光が、眼球光学系の外へ出され、ハルトマンプレートに入射される。このとき、この入射光は眼球内の光学系を通ってきているため、もしこの光学系に収差があれば、図示のイメージのようにゆがんだ波面を持つ光束となっている。そうすると、この光束がハルトマンプレートの各小レンズを通った後、このレンズの光軸上に結像せず、光軸からずれた位置に結像することになる。CCD等の検出量により、この光軸からのずれ量を測定し、演算部(図示せず)により、個々のレンズを通った波面の傾きを測定し、波面を多項式近似して表示する。
従来技術として、たとえば、特許文献1には、「従来のHartmann−Shackセンサを使用する波面型屈折測定器を改善した眼の屈折誤差を測定するための方法及び装置」(要約)が記載されている。
特表2003−533320号公報
図2に、正常眼と白内障眼の例についての説明図を示す。
白内障等により、前眼部の透過が、瞳の位置により良かったり悪かったりする場合が想定される。白内障眼では、水晶体の位置により混濁の程度が異なり、眼の外から眼底への光入射、あるいは逆向き眼から外部に光が出るときに、透過度合いが瞳位置により異なることがしばしば観察される場合がある。この例では、参照番号aで示す付近が光が通りやすく、光束のゆがみも小さいと想定される。
このように、従来の波面センサーを用いた測定装置では、測定光入射部位(瞳孔中心近等)に混濁があると入射光束は遮られて眼底に到達せず信号が得られない場合、あるいは極端に暗くなり精度が劣化する場合等が想定される。
また、仮に混濁を避けて入射できたとしても、例えば、瞳孔の周辺部に混濁があり、センサー上の点像の欠落がある場合等に、このエリアを含めてひとつの高次曲面(ゼルニケ多項式)に近似すると、誤差が大きくなる場合が想定される。
本発明は、以上の点に鑑み、白内障や他を要因とする混濁等により点像に欠落がある場合や十分なコントラスト又は強度がない場合等にも誤差の少ない測定を可能とする眼屈折特性測定装置及び方法を提供することを他の目的とする。
本発明の第1の解決手段によると、
眼屈折特性測定装置であって、
光源からの光束で被検眼の眼底又は網膜上で微小な領域を照明するための眼屈折特性測定照明系と、
被検眼の眼底又は網膜からの反射光束をパターンに変換するための変換部材と、前記変換部材を通過した光を受光し、測定画像を生成する撮像素子を有する受光部と、
被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を前記受光部に導くための眼屈折特性測定受光系と、
を備え、被検眼に入射する測定光束の瞳孔近傍での透過位置を変更可能な眼屈折特性測定装置が提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
眼屈折特性測定方法であって、
眼屈折特性測定照明系により、光源からの光束で被検眼の眼底又は網膜上で微小な領域を照明し、
受光部により、変換部材が、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束をパターンに変換し、撮像素子が、前記変換部材を通過した光を受光することで、測定画像を生成し、
眼屈折特性測定受光系により、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を前記受光部に導き、
被検眼に入射する測定光束の瞳孔近傍での透過位置を変更可能とした、
眼屈折特性測定方法が提供される。
本発明によると、白内障や他を要因とする混濁等により点像に欠落がある場合や十分なコントラスト又は強度がない場合等にも誤差の少ない測定を可能とする眼屈折特性測定装置及び方法を提供することができる。
ハルトマン・シャック波面センサーの説明図。 正常眼と白内障眼の例についての説明図。 眼屈折特性測定装置の基本光学系の構成図。 基本光学系の投影部光路図。 眼屈折特性測定装置の他の光学系の構成図。 他の光学系の投影部光路図。 眼屈折特性測定装置の電気系の構成図。 眼屈折特性測定装置の動作についてのフローチャート。 得られた点像のみから屈折値等を得る方法の説明。 部分的な点像から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを求める際の測定画像についての説明図。 部分的な点像から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを求める方法についての説明図。 リングレンズ等を用いた眼屈折力測定装置のセンサー部の説明図。
A.概要

本発明及び/又は本実施の形態の波面センサーを用いた眼屈折特性測定装置及び方法は、例えば、以下を特徴とすることができる。
1.入射ビームを瞳上で走査して、瞳上の光の透過しやすい位置から光を入射させる。
2.得られた部分的な点像のみから、少なくとも球面度S(Spherical)及び乱視度C(Cylinder)、可能ならばさらに乱視軸A(Axis)を含む屈折値等の測定データを得る解析法を用いる。
本発明及び/又は本実施の形態によると、ひとつの曲面に近似せず点像が得られている部位にてローカルに屈折力を求めて平均することで誤差の少ない測定が可能となる。
さらに、本発明及び/又は本実施の形態は、白内障以外にも、例えば以下のような症例に適用することができる。
1.円錐角膜
(1)瞳座標中の一部の収差が極端に大きくなり、その部分から波面センサーの測定光が入射すると、網膜上の二次光源がきれいに形成されなくなる場合が想定される。
(2)重度の円錐角膜では、角膜の炎症がひどくなり、白内障同様に散乱が増えて点像が形成しなくなる場合が想定される。
2.ペルーシド
3.角膜に濁りが生じると見えが悪くなると同時に、波面センサーの画像も白内障と同じような影響を受ける場合が想定される。
(1)角膜炎:
・例えば、ヘルペスなどのウィルス、細菌性やカビなどが原因とされる。
・水疱性角膜症:水膨れがおきることがある。
・角膜変性症、ドライアイなどでも波面センサーの像がみだれることがある。
B.眼屈折特性測定装置の光学系

図3に、眼屈折特性測定装置の基本光学系の構成図を示す。眼屈折特性測定装置は、可動部1、収差測定照明系(眼屈折特性測定照明系)2、シャックハルトマン波面センサー3、瞳共役空間フィルター4、収差測定受光系(眼屈折特性測定受光系)5、前眼部観察系6、Zセンサー7を備える。可動部1は、収差測定照明系2の測定光源21、シャックハルトマン波面センサー3、固指標61を連動して移動する。収差測定照明系2は、光源21を有する。また、シャックハルトマン波面センサー3は、レンズアレイ31、CCD等の撮像素子32を有する。瞳共役空間フィルター4は、空間フィルターのホール部分に対応する瞳部分からのみ、収差測定照明系2からの照明光を瞳に入射する機能を有する。収差測定受光系5は、プリズム等のアイソレータ51を有する。前眼部観察系6は、固視標61、撮像素子62を有する。なお、被検眼については、網膜(眼底)、瞳部・角膜(前眼部)が示されている。また、x方向、y方向、z方向(視軸又は光軸)は、図示の通りである。
以下、各部について詳細に説明する。
可動部1は、例えば、収差測定照明系2の光源21と、シャックハルトマン波面センサー3と、固視標61を含む図の点線で囲まれた部分を一体に移動させる。可動部1は、例えば、光源21からの光束が被検眼眼底で反射されたとして、その反射光による撮像素子32での信号ピークが最大となる関係を維持して、撮像素子32での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止することができる。また、収差測定照明系2とシャックハルトマン波面センサー3と光源21は別々に移動させ、例えば、光源21からの光束が被検眼眼底で反射されたとして、その反射光による撮像素子32での信号ピークが最大となる関係を維持して、撮像素子32での信号ピークが強くなる方向に移動し、強度が最大となる位置で停止することもできる。
点像がある程度得られている場合、瞳に対して部分的でもこれはかまわないが、移動量と停止の判断は、演算部600(後述)で得られた点像間隔を、基準となる格子間隔(レンズアレイのレンズ中心間距離)と比較することにより、判断することもできる。例えば、測定間隔が短い場合は近視的、長い場合は遠視的であるので、近視的なら可動部1を対物の方向に移動させ、遠視的なら逆に移動させる。移動量は、格子間隔から近視あるいは遠視へずれ量が計算できるので、その量を補正するように移動させてもよい。
また、特開2006−271778号公報で述べた方法を利用することも考えられる。この方法では、測定で得られた点像を含む像をフーリエ変換することにより、基本的には、点像間隔に対応する空間周波数を得て、その時の屈折度を知ることができる。このことより、このフーリエ変換像から、シャックハルトマン波面センサー3を含む可動部1がより近視的な位置にあるか、遠視的な位置にあるかが、格子間隔を直接求める、上記の方法と同様、定量的に得られるので、これから可動部1の移動量を求めることも可能である。
収差測定照明系2は、光源21からの光束で被検眼の眼底上で微小な領域を照明するためのものである。収差測定照明系2は、他に、例えば、集光レンズと、バリアブルシリンダーレンズと、リレーレンズとを備える。光源21は、空間コヒーレンスが高く、時間コヒーレンスは高くないものが望ましい。ここでは、一例として、光源21には、SLD(スーパールミネセンスダイオード)が採用されており、輝度が高い点光源を得ることができる。なお、光源21は、SLDに限られるものではなく、レーザー光源の様に空間、時間ともコヒーレンスが高いものでも、回転拡散板や偏角プリズム(Dプリズム)などを挿入することにより、レーザー光によるスペックルの発生を抑制することで利用できる。あるいは、LEDの様に、空間、時間ともコヒーレンスが高くないものでも、光量さえ充分であれば、ピンホール等を光路の光源の位置に挿入することで、使用可能になる。また、照明用の光源21の波長は、例えば、赤外域の波長(例、780nm又は860nm)を使用することができる。
なお、光源21から出た入射光線は、眼底から拡散反射された測定光線と共通光路になった後は、近軸的には、眼底から拡散反射された測定光線と同じ進み方をする。但し、それぞれの光線の径は違い、入射光線のビーム径は、測定光線に比べ、かなり細く設定される。具体的には、入射光線のビーム径は、例えば、被検眼の瞳位置で1mm程度、測定光線のビーム径は、ほぼ瞳孔径となる。
シャックハルトマン波面センサー3は、例えば、レンズアレイ31(例、ハルトマン板等の波面変換部材)と、撮像素子32を備える。レンズアレイ31は、反射光束を、複数のビーム(例えば、ゼルニケ解析で4次以上であれば少なくとも17本のビーム)に変換するためのレンズ部を有する波面変換部材である。レンズアレイ31には、光軸と直交する面内に配置された複数のマイクロフレネルレンズを用いることができる。レンズアレイ31は、長焦点又は高感度のものの他にも、短焦点及び/又は高密度のレンズ部を有するようにしてもよい。なお、レンズアレイ31の代わりに、ピンホールや他の光学部材を有し、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を複数のビームに変換するための適宜の波面変換部材を用いることができる。眼底からの反射光は、レンズアレイ31を介して撮像素子32上に集光する。撮像素子32は、レンズアレイ31を通過した収差測定受光系5からの光を受光し、測定画像を生成するためのものである。
瞳共役空間フィルター4により、その開口部に対応する瞳の部分から、眼に光が入射する。よって、瞳共役空間フィルター4の開口部を移動させることにより、入射位置を自由に変更できる。瞳共役空間フィルター4により、収差測定照明系2からの入射ビームを走査して、瞳上の光の通りやすいところから測定光を眼に入射する。瞳共役空間フィルター4を視軸又は光軸に垂直な面で(図中xy方向)移動して、眼に光の入射しやすい場所を、操作者がハルトマン像をみながら探したり、自動で瞳共役空間フィルター4を移動することができる。空間フィルターは光の透過、遮光を電気的に制御可能な液晶シャッタアレイなどを用いることもできる
収差測定受光系5は、例えば、アイソレーター51、光源21から出射された測定光を被検眼に導き、一方、被検眼の網膜から反射して戻ってきた光束を受光しシャックハルトマン波面センサー3の撮像素子32に導くためのものである。アイソレーター51としては、プリズム、偏光ビームスプリッタ(PBS)、ミラー等の適宜の光学素子を用いることができる。
前眼部観察系6は、固視標を61とCCD等の撮像素子62を備え、例えば、被検眼の虹彩などの前眼部像や、プラチドリング、ケラトリング等の前眼部照明部(図示せず)のパターン等が、被検眼の角膜から反射して戻ってくる光束を、撮像素子62により観察する。
Zセンサー7を用いて、収差測定照明系2によりZ方向のアライメントを行うことができる。Z(作動距離)のアライメントに関しては公知の方法を用いることができる。公知の方法としては、例えば、異なる距離から投影したアライメント指標の像高さの比から、ズレの情報を得る方法(例えば、特開平8−322794号公報等参照)がある。その他に、前眼部を異なる2以上の方向から観察するカメラを有し、得られる視差からZズレ情報を得るステレオカメラ法、斜め前方から光束を投影し反射する角度からZズレ情報を得る光テコ法などがあるがこれらには限定されない。
図4に、基本光学系の投影部光路図を示す。
光学系と光線の眼への入射の具体例として、上図の右端にある測定光源21からの光は、広がって瞳共役空間フィルター4に当たる。そのうち、基本的には、光軸上の×印の位置に開口がある場合、そこの部分の光束だけが、プリズム5や対物レンズ等を通って眼に入射する。そのとき、眼の瞳が先程の、瞳共役空間フィルター4と光学的に共役関係にあるため、光は、×印に共役な瞳中央部から眼に入射する。ところが、瞳共役空間フィルター4の開口が光軸からそれた部分(○印の位置)に空いているとすると、光線は別の経路を通って、眼に達する。白内障眼等の測定では、瞳共役空間フィルター4の開口の位置を移動させることにより、瞳孔部、つまり水晶体位置で、白内障の混濁の弱い部分等からシャックハルトマン波面センサー3の測定光を入射させることが可能となる。
ちなみに、収差別測定受光系5において照明と受光を分けるアイソレーター51は、プリズムの他にも偏光ビームスプリッター(PBS)等の適宜のデバイスでも良い。その場合、入射光の内、特定の方向に偏光する光のみがPBSにより反射して被検眼の網膜に至る。その偏光に対し、網膜からの光の偏光が90°回転していると帰りの光路では、その光はPBSを透過することになる。入射光と同方向に偏光した光はPBSで反射される。網膜では、散乱反射成分によりある割合で入射光に対して偏光が90°回転した光が生じるのに対し、角膜などの正反射面では、偏光面には大きな変化はない。よって、アイソレーターが成立するわけである。
また、瞳共役空間フィルター4とPBSのかわりに、ミラーが空間フィルターに対応する1部分のみとなった平行平面板を使い、その部分のみの光源からの光を眼に入射させる方式において、この平行平面板を、反射面内での移動や回転により、同様の効果を持たせても良い。この場合、眼底で反射して、シャックハルトマン波面センサー3へ戻る光束に、ミラー部分対応して欠損が生じることが想定されるが、これは眼屈折の測定には大きな影響がないとされる。
図5に、眼屈折特性測定装置の他の光学系の構成図を示す。
この例では、前述の基本光学系の例に対し、瞳共役位置の瞳共役空間フィルター4を移動させる手段とは異なり、図示のように、それに共役な位置に瞳共役空間フィルター4を設置し、これより後方の瞳共役空間フィルター4の共役点とは異なる位置に配置したスキャナー(光スキャナー)8により2次元方向に光線の角度をかえることにより、前述の基本光学系の瞳共役空間フィルター4の開口部を移動させたのと同様な効果をもたせた。スキャナー8は、理想的には、例えば、光源21と共役な位置に配置することができる。なお、瞳共役空間フィルター4は、移動する必要がなく、例えば、瞳絞りなどを用いても良い。また、この光学系では、眼の屈折度等に応じて、眼底共役位置がしっかり共役になるように、可動部1を設け、前眼部観察系6の固視標61、収差測定照明系2、シャックハルトマン波面センサー3が移動するようになっている。
図6に、上述の他の光学系の投影部光路図を示す。
この光学系と光路図では、眼底と瞳孔の共役関係を明確に示している。光源21とスキャナー8はレンズL5とレンズL4を経て共役に配置されている。瞳共役空間フィルター4はレンズL4、スキャナー8、レンズL3を介して結像し、この像位置(瞳共役空間フィルター4の共役点)はレンズL2の前側焦点位置と一致するように配置される。空間フィルター像はL2、L1によりプリズム51近傍に結像し、さらにプリズム51で反射偏向され対物レンズにより被検眼近傍に結像する。この像位置と被検眼の瞳孔が略一致するよう光学系全体を移動してアライメントを行う。光源21からレンズL2は可動部1上に載置され一体で移動することで、被検眼の視度に合わせて光源21と被検眼眼底を共役とすることができる。光源21と眼底の共役を保つことで、眼底上には小さく、照度の高い輝点像を投影することができる。また、同時にスキャナー8と眼底の共役を保つことでスキャナー8の偏角による眼底上での輝点の移動を防ぐことが可能となる。瞳共役空間フィルター4の像がレンズL2の前側焦点位置に配置されることで瞳共役空間フィルター4からの光線はレンズL2により平行光となるため、可動部1が移動しても瞳共役空間フィルター4と被検眼瞳孔の共役関係は維持される。スキャナー8で2次元に偏向された瞳共役空間フィルター4の像が瞳孔上で2次元方向に偏心することで、図3に示した基本光学系で瞳共役空間フィルター4を移動させることと同等の効果を与えることになる。
C.眼屈折特性測定装置の電気系

図7は、眼屈折特性測定装置の電気系の構成図である。
眼屈折特性測定装置の電気系の構成は、演算部600と、制御部610と、入力部650と、表示部700と、メモリ800と、第1駆動部910と、第2駆動部911とを備える。入力部650は、表示部700に表示された適宜のボタン、アイコン、位置、領域等を指示するためのポインティングデバイス、各種データを入力するためのキーボード等を備える。
演算部600には、シャックハルトマン波面センサー3の撮像素子32からの信号(4)(括弧の数字は、図では丸数字で示す。以下同様。)と、前眼部観察系6の撮像素子62からの信号(6)と、Zセンサー7からの信号(7)とが入力される。演算部600は、撮像素子32からの信号(4)(測定画像)、前眼部観察系6からの信号(6)を入力し、例えば、光束の傾き角に基づき被検眼の光学特性を求める。演算部600は、これら演算結果に応じた信号又は他の信号・データを、電気駆動系の制御を行う制御部610と、表示部700と、メモリ800とにそれぞれ適宜出力する。
表示部700は、演算部600による処理結果を表示する。表示部700は、数値・データの他にも、演算部600で求められた2次元空間に基づき、コードマップを表示することができる。表示部700は、コードマップとして、瞳孔内の屈折力分布のグレースケールコード又はカラーコードを、画面上に表示する、または、簡単な操作で画面上にこれらグレースケールコード又はカラーコードを表示できるようにしてもよい。
制御部610は、演算部600からの制御信号に基づいて、光源21及び固視標61の点灯、消灯を制御したり、第1駆動部910及び第2駆動部911を制御するためのものである。制御部610は、例えば、演算部600での演算結果に応じた信号に基づいて、光源21に対して信号(1)を出力し、固視標61に対して信号(5)を出力する。
第1駆動部910は、例えば演算部600より指示された制御部610からの信号に基づいて、信号(2)を出力して、可動部1の位置を移動する。
第2駆動部911は、例えば、上述の基本光学系に対しては、演算部600により指示された制御部610が第2駆動部911からの信号(3)に基づいて、瞳共役空間フィルター4の開口部(透光部)の位置を移動する。
眼屈折特性測定装置の上述の他の光学系に対する電気系の構成図は、上述の基本光学系に対する電気系の構成図と同等であるが、他の光学系に対しては、主に、演算部600により指示された制御部610が第2駆動部911からの信号(3)に基づいて、スキャナー8を制御する点が異なる。
D.眼屈折特性測定処理

図8に、眼屈折特性測定装置の動作についてのフローチャートを示す。
眼屈折特性測定装置では、まず、前提として、以下のようにアライメントされる。
被検者が測定位置に来て測定が開始されると、目を測定できる位置に眼屈折特性測定装置をアライメントする。このアライメントは、手動でも自動でもよい。波面収差測定のためには、角膜及び/又は瞳孔に対する眼科測定装置の相対位置を所定範囲で固定する必要がある。眼科測定装置は、前後、左右、上下の位置を固定するように、手動又は自動で制御される。例えば、プラチドリング(ケラトリング)、無限遠からの光点、平行投影の点、瞳孔の輪郭等のいずれか又は複数に基づき、操作者が手動でアライメントを維持したり、装置自体のオートアライメント機能により自動でアライメントを維持することができる。なお、基本的に、例えば、市販のカメラで使われているオートフォーカスのコントラスト法と同じ原理を用いて、前後方向の位置を合わせることができる。
アライメント完了後、測定開始スイッチ押下やアライメントが完了した信号をトリガーとして眼屈折特性測定処理がスタートする。
以下、図に従い、眼屈折特性測定処理の各ステップについて説明する。
(S101)
操作者により手動で、又は、演算部600によりアライメント可動部(図示せず)を制御して、上述のようにアライメントし、演算部600は、収差測定照明系2により適当な瞳の一部の位置から測定光を入射する。この位置は予め定めることができる。
(S103)
演算部600は、シャックハルトマン波面センサー3の撮像素子32により測定画像を入力して取り込む。演算部600は、測定画像をメモリ800に記憶してもよい。
(S105)
演算部600は、取り込んだ及び/記憶された測定画像から瞳上N分割程度の探索領域を選ぶ。Nは、例えば9、16等のように予め適宜の値を定めることができる。
ステップS105で探索領域有りの場合、演算部600は、ステップS107に移行する。
(S107)
演算部600は、各探索領域内の点像を検出し、点像の最大強度とバックグラウンドの強度を得る。
(S109)
演算部600は、例えばマイケルソンコントラスト等のコントラストを計算し、その点像の中で最も大きい値のコントラストと、その点像の位置をコントラストデータとしてメモリ800に保存する。
一方、ステップS105で残りの探索領域が無し(即ち、すべて終了)の場合、演算部600は、ステップS110に移行する。
(S110)
演算部600は、メモリ800に保存されたコントラストデータからコントラスト最大の探索領域を決定する。
(S113)
演算部600は、第2駆動部911により、上述の基本光学系では瞳共役空間フィルター4を、又は、上述の他の光学系ではスキャナー8を制御して、コントラスト最大の探索領域の中で点像強度又はコントラストが最大であった点像の位置から測定光を入射する。
(S115)
演算部600は、混濁等により点像に欠落がある場合や十分なコントラスト又は強度が無い場合等でも、従来法のゼルニケ多項式によらず、本測定を実行することができる。演算部600は、予め定めたパターンにより、PSF(Point Spread Function:点像強度分布)群をできるだけ多数個(例えば、9、10のパターン)抽出し、ローカルな少なくとも球面度S及び乱視度C、可能ならばさらに乱視軸A(及び/又は、球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45、後述参照)を求め、その平均を球面度S、乱視度C、可能ならばさらに乱視軸A(及び/又は、球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45、後述参照)を測定結果として求める。なお、演算部600は、特定した個数に応じて予め定めたひとつ又は複数の閾値により測定の信頼度としてもよい(なお、パターン1つからの解析では、信頼度は比較的低くなる場合が想定される)。演算部600は、求めた球面度S及び乱視度C、乱視軸A、信頼度、球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45の等のいずれかひとつ又は複数のデータを、メモリ800に記憶して適宜読み出したり、表示部700に表示することができる。
なお、以上のフローでは、ステップS105〜S113により測定光の入射位置を特定する処理の一例を示した。これに限られず、演算部600は、測定画像の複数又全ての点像からコントラスト又は強度の最大位置を適宜決定し、第2駆動部911により瞳共役空間フィルター4又はスキャナー8を制御して、収差測定照明系2の光源21から、最大位置を通して測定光を入射し、本測定画像を取得することができる。
また、ステップS115の本測定において、演算部600は、可能であれば従来法のゼルニケ多項式を使った方式で行うようにしてもよい。この可能か否かの判断は、例えば、得られた測定画像から操作者の判断によりマニュアルで、演算部600に指示することができる。あるいは、予め定めたコントラスト又は強度以上の点像の個数が予め定めた数以上か否かで、演算部600が自動にすることができる。
以下に、ステップS115の本測定の詳細処理について説明する。
図9に、得られた点像のみから屈折値等を得るための説明図を示す。
図9(A)は、混濁などのない被検眼の測定画像の一例である。すなわち、瞳全体をゼルニケ多項式を使って統一的に解析可能な画像である。
図9(B)は、混濁などにより劣化した被検眼の画像である。充分な領域の点像が得られず、部分的な位置の点像情報から少なくとも球面度S、乱視度Cを得るための方法で用いられる測定画像の一例である。さらに、可能であれば、乱視軸Aを得るようにしてもよい。
本実施の形態では、このように部分的に得られた点像の間隔から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを求める。なお、球面度Sは、数学的な計算に適合した等価球面度(Spherical Equivalent)で表すこともできる。
図10に、部分的な点像から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを求める際の測定画像についての説明図である。
1.使用するシャックハルトマン波面センサー3で撮像される格子の距離は予め既知である。
2.距離の差は、それぞれの光線のペアが収束するか発散するかを示している。なお、移動レンズの位置による効果を足す必要がある場合も想定される。
3.図では8方向の収束/発散度合いがわかるので、演算部600はこの情報から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを計算できる。なお、この例ではパターン内に9点の点像を含むパターンを用いたが、他にも、パターン内に16点、25点・・・等を含むパターンを用いてもよい。
4.左図(測定画像)から、右上図のパターンが成り立つところを複数パターン見つけてきて抽出する。例えば、演算部600は、測定画像を走査して、図示のような点像9個を含むパターンを基に、予め定めた閾値以上のコントラスト及び/又は強度のパターンを抽出すること、又は、相関度を用いて類似パターンを抽出すること等により、複数パターンを見つけて抽出することができる。また、各パターンは、一部重複していても、重複していなくてもよい。演算部600は、抽出した複数パターンに基づき、球面度S、乱視度C、乱視軸Aを各パターンで計算する。
5.演算部600は、複数パターンで計算された値の平均を最終的な球面度S、乱視度C、乱視軸Aの値とする。(計算中は、後述のように、一例として球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45を使うことができる。)
図11に、部分的な点像から球面度S、乱視度C、乱視軸Aを求める方法についての説明図を示す。
演算部600は、シャックハルトマン波面センサー3の測定は、眼から出射(out going)した光で行う。演算部600は、シャックハルトマン波面センサー3の光線の傾きから、実際に眼の瞳から出射する光線の方向がわかる。
ここで、眼の瞳からシャックハルトマン波面センサー3のレンズアレイ31までの倍率(通常両者は幾何光学的に共役条件になっている)をm倍とする(すなわち、レンズアレイ31の像(実際には眼の瞳位置)瞳とレンズアレイ31は共役で横倍率がm)。そうすると、波面センサーの格子(無収差のときの点像の間隔)をgとすると、眼の瞳上ではg/mとなる。また、波面センサーでの光線の方位をlとすると、瞳ではl×mとなる。
仮定として、中心の光は傾き無しとすると、相対的な他の光線の傾き角(s)は、点像間隔の実測値、dから
s=tan−1((d−g)/L)
ここでLは、レンズアレイと撮像素子の距離とする。
ここで、中心光線と着目した周辺光線の交わる距離fを考えると、
f=d/(d−g) × L
であることが幾何学的にわかる。
また、先の眼の瞳と波面センサーのレンズアレイの倍率から、実際の眼では、
焦点距離F=f/m
であることがわかる。
図10に示したように、プロットされている中心光の点像番号を0とすると、点線番号02、04、05、07では格子間距離はそのままgとし、点線番号01、03、06、08では格子距離をg×sqrt(2)とすれば、先の議論はそのまま成り立つ。
そこで、演算部600は、一つの中心点像に対して8方向の焦点距離Fが得られたことになるので、これから局所的な等価球面度Powerを次式で求める
Power=1/F(なお、単位の補正は暗黙に含むとする。)
ここで、下付きのiは1から8の各方向を示す。
また、演算部600は、例えば、球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45を次式の標準的手法によって得る。演算部600は、得られた球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45をメモリ800に記憶及び/又は表示部700に表示することができる。
さらに演算部600は、次式で乱視度C、乱視軸Aを得て、メモリ800に記憶及び/又は表示部700に表示することができる。
ここで、演算部600は、先に得ていた点像のコントラストをメモリ800から読み出したり、各点像のコントラストを求めることで、コントラストをこれらの点の信頼度として、用いることができる。例えば、演算部600は、瞳全体又は予め定めた領域に対して、各パターンの画像について、各点像のコントラストを予め定めた閾値と比較してその閾値より高い点像含むパターンの画像を信頼度の高い点像とすることができる。そして、演算部600は、信頼度の高い点像から求めた球面度S、乱視度C、乱視軸A、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45から平均値を求めて、その眼の屈折度、又は、球面度S、乱視度C、乱視軸A、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45の計算結果とするようにしてもよい。
また、演算部600は、メモリから球面度S、乱視度C、乱視軸A、又は、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45等のいずれかひとつ又は複数のデータを読み出し、高次収差的出力として、中心点の瞳座標は容易にわかるので、このパワー分布をプロットして、メモリ800に記憶及び/又は表示部700に表示することなどが可能である。
以下に、高次収差の求め方について説明する。
以上のように、パワーPowerの求まった点線の分布から、瞳上のパワー分布が、(必ずしも瞳全面ではないかもしれないが、)求まることがわかる。
ここでは、瞳上のある一定の2次元領域内でパワーが求まり、その領域の形状を求めることを考える(この形状が高次収差になる)。領域の形状は多項式で展開できるとしておく。
Σa(X,Y)
ここで、Gは適当な多項式とする。aはその係数であり、ここではこれから曲率から求めるものである。つまりaが求まったら、高次収差が求まったといえる。なお、曲面の曲率の計算法は、周知である。
これらで説明されている主方向の曲率は、球面度S、正乱視・倒乱視の度数J、斜乱視の度数J45で求められた曲率から直ちに求まるので、これによって、多項式展開で求めると仮定した形状は、演算部600は、数値計算により、本方法から計算できることがわかる。
E.変換部材の他の例

以上、図3及び図5及び図11等で示したように、シャックハルトマン波面センサー3は、例えば、ハルトマンプレート(レンズアレイ)と撮像素子(CCD)32を備えるが、このハルトマンプレートに変えてリングレンズ等の変換部材を用いることで、リング状のパターンとして測定するような眼屈折力測定装置を構成しても良い。
リングレンズ等を使用した場合の動作は、基本的に同様である。すなわち、アライメントが完了した後、測定を開始すると、先ず光源を点灯して撮像素子32上のリング像を検出する。リング像が暗い(又は、無い)場合は入射光束が入射部位近傍にある混濁により遮られていることが予測されるので、瞳共役空間フィルター4の開口部を光軸と直交方向に移動して、できるだけ明るいリング像が得られる位置へ移動する。そして、リングの径を測定し、近似円の大きさから被検眼の等価球面度を計算して、可動部1を合焦位置へ移動する。なお、移動後に、さらにリング径を計測して更に合焦位置を追い込む動作を繰り返しても良い。移動後、更に雲霧してリング像を検出し、可動部1の移動量とリング像の大きさから被検眼のSCAを求める。なお、SCAの求め方は、各種の公知、周知の方法を用いることができる。
図12に、リングレンズ等を用いた眼屈折力測定装置のセンサー部の説明図を示す。
図示のように、図3及び図5等のシャックハルトマン波面センサー3の部分が、センサー部3’に変更されて単純なパターンとなっており、被検眼中心付近の屈折力のみを測定する眼屈折力測定装置(レフラクトメータ)が構成される。なお、センサー部3’以外の、他の部分の構成は図3及び図5等と同様である。
図中(1)及び(2)では、エリアセンサ上にリングパターン像を得、リング像の変形より被検眼のS、C、Aを求める構成を示す。Sのみの場合はリングの径が変化し、乱視がある場合はリング像が楕円形になる楕円の長軸又は短軸の方向が乱視軸角度Aとなる。(1)はリング絞りと結像レンズ円錐プリズムを組み合わせたものであり、CCDは結像レンズの焦点位置に配置される。(2)は、(1)の結像レンズと円錐プリズムを複合してリングレンズ(ドーナツ状のレンズ)としたものである。また、(3)は、リングの代わりに点状の開口を用いたものであり、センサー上の点像の座標を楕円近似するなどの方法でSCAを計算する。
F.ゼルニケ解析
つぎに、一般に知られているゼルニケ多項式からゼルニケ係数c 2j−iを算出する方法について説明する。ゼルニケ係数c 2j−iは、例えば、ハルトマン板(レンズアレイ31)を介して撮像素子32で得られた光束の傾き角に基づいて被検眼の光学特性を把握するための重要なパラメータである。
被検眼の波面収差W(X,Y)は、ゼルニケ係数c 2j−i、ゼルニケ多項式Z 2j−iを用いて次式で表される。ただし、(X,Y)はハルトマン板(レンズアレイ31)及び撮像素子の縦横の座標である。
本発明の眼屈折特性測定方法又は眼屈折特性測定装置・システムは、その各手順をコンピュータに実行させるための眼屈折特性測定プログラム、眼屈折特性測定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、眼屈折特性測定プログラムを含みコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、等により提供されることができる。
1 可動部
2 収差測定照明系
3 シャックハルトマン波面センサー
4 瞳共役空間フィルター
5 収差測定受光系
6 前眼部観察系
7 Zセンサー
8 スキャナー

Claims (14)

  1. 眼屈折特性測定装置であって、
    光源からの光束で被検眼の眼底又は網膜上で微小な領域を照明するための眼屈折特性測定照明系と、
    被検眼の眼底又は網膜からの反射光束をパターンに変換するための変換部材と、前記変換部材を通過した光を受光し、測定画像を生成する撮像素子を有する受光部と、
    被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を前記受光部に導くための眼屈折特性測定受光系と、
    を備え、被検眼に入射する測定光束の瞳孔近傍での透過位置を変更可能な眼屈折特性測定装置。
  2. 請求項1に記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記光源と前記被検眼間で被検眼の瞳と共役位置に配置され、被検眼への測定光の位置を可変として入射させるための瞳共役空間フィルターを、さらに備えたことを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  3. 請求項1に記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記光源と共役な位置に配置され、又は、それ以外の前記被検眼と前記光源の間で被検眼の瞳孔共役位置とは異なる位置に配置され、光線の角度をかえることにより、前記眼屈折特性測定照明系からの被検眼への光の入射位置を2次元に移動させるためのスキャナーを、さらに備えたことを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    瞳に対する測定光束の入射位置は、前記撮像素子で得られたパターンの像に基づいて決定することを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記変換部材は、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を複数のビームに変換するための波面変換部材、又は、ハルトマンプレートであることを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、瞳の予め定められた位置から前記光源による測定光を入射し、前記受光部より初期測定画像を取得し、
    前記演算部は、初期測定画像内の複数又全ての点像からコントラスト又は強度の最大位置を決定し、前記瞳共役空間フィルター又は前記スキャナーを制御して、前記最大位置から前記光源による測定光を入射し、前記受光部により本測定画像を取得し、
    前記演算部は、取得した本測定画像から、予め定められたパターンにより、点像強度分布群を複数パターン抽出し、複数パターンの平均の球面度及び乱視度を求め、球面度及び乱視度を含む測定結果データをメモリに記憶させ及び/又は表示部に表示させる、
    ことを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  7. 請求項6に記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、本測定画像を複数の探索領域に分割し、各々の探索領域内の複数の点像の中で最大のコントラストと、その点像位置を前記メモリに保存し、
    前記演算部は、前記メモリに保存された複数の探索領域のコントラストの内最大の探索領域において、点像強度又はコントラストが最大である点像位置から、前記瞳共役空間フィルター又は前記スキャナーを制御して、測定光を入射し、被検眼の本測定画像を取得することを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  8. 請求項6又は7に記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、本測定画像から抽出した点像強度分布群の前記パターンの数に応じて測定の信頼度とし、信頼度を測定結果データに含めて前記メモリに記憶することを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、前記パターンの各測定画像から、一つの中心点像に対して8方向の焦点距離Fが得て、
    前記演算部は、局所的な等価球面度Powerを次式で求め、
    Power=1/F
    (ここで、下付きのiは1から8の各方向を示す。)
    前記演算部は、球面度S及び乱視度Cを次式によって求め、測定結果データとして前記メモリに記憶する、
    ことを特徴とする眼屈折特性測定装置。

  10. 請求項9に記載された眼屈折特性測定装置において、
    演算部は、さらに、次式により、乱視軸Aを求めることを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、本測定画像の前記パターンの複数画像の内、各点像のコントラストが予め定めれた閾値より高い点像を含む複数画像から、球面度S及び乱視度Cを求めることを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  12. 請求項6乃至11のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、測定結果データをメモリから読み出し、高次収差又は屈折力分布を計算して、各パターンの中心点の瞳座標により、表示部に表示する及び/又はメモリに記憶することを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  13. 請求項6乃至12のいずれかに記載された眼屈折特性測定装置において、
    前記演算部は、操作者の判断によりマニュアルで、又は、本測定画像から予め定めたコントラスト又は強度以上の点像の個数が予め定めた数以上測定された場合、ゼルニケ多項式を用いて球面度S及び乱視度Cを求めることを特徴とする眼屈折特性測定装置。
  14. 眼屈折特性測定方法であって、
    眼屈折特性測定照明系により、光源からの光束で被検眼の眼底又は網膜上で微小な領域を照明し、
    受光部により、変換部材が、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束をパターンに変換し、撮像素子が、前記変換部材を通過した光を受光することで、測定画像を生成し、
    眼屈折特性測定受光系により、被検眼の眼底又は網膜からの反射光束を前記受光部に導き、
    被検眼に入射する測定光束の瞳孔近傍での透過位置を変更可能とした、
    眼屈折特性測定方法。


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