JP2019056473A - ウォーム減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォームの先端部に外嵌された軸受をウォームから分離しやすい構造を実現する。【解決手段】ウォーム減速機は、軸受18cを内嵌保持する内径側ホルダ25と、内径側ホルダを相対的に回転移動可能、並びに、ウォームホイールの中心軸及びウォームの中心軸に直交する方向の変位を可能に内嵌保持するホルダ保持部を有し、ハウジングの保持凹部に内嵌保持された外径側ホルダと、内径側ホルダを外径側ホルダに対して周方向に回転させる方向に弾性的に付勢する周方向の弾性付勢部材とを備える。内径側ホルダの外周面と外径側ホルダの内周面とは、内径側ホルダが外径側ホルダに対して周方向に回転したときに、軸受をウォームホイール及びウォームの中心軸に直交する方向に変位させるように形成される。また、軸受保持部の内周面には、内径側ホルダの軸方向端面から開口し、少なくとも軸受の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する切り欠き82が設けられる。【選択図】図12

Description

本発明は、例えば電動式パワーステアリング装置に組み込んで使用するウォーム減速機に関する。
図15は、自動車用の操舵装置の従来構造の1例を示している。ステアリングホイール1の回転は、ステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達され、入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4が押し引きされて、前車輪に舵角が付与される。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、ステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6に軸方向に挿通された状態で、ステアリングコラム6に回転可能に支持されている。ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続され、中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、入力軸3に接続されている。
図示の例では、電動モータ10を補助動力源としてステアリングホイール1を操作するために要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置が組み込まれている。電動式パワーステアリング装置には減速機が組み込まれているが、この減速機として、大きなリード角を有し、動力の伝達方向に関して可逆性を有するウォーム減速機が、一般的に使用されている。図16は、特許第4381024号公報に記載されている、ウォーム減速機の従来構造の1例を示している。ウォーム減速機11は、ハウジング12と、ウォームホイール13と、ウォーム14とを備える。
ハウジング12は、電動モータ10に対して支持固定されており、ホイール収容部15と、ホイール収容部15に対し捩れの位置に存在し、かつ、軸方向中間部がホイール収容部15内に開口したウォーム収容部16とを有する。ウォームホイール13は、外周面にホイール歯48を有し、ホイール収容部15の内側に回転自在に支持された、被駆動軸であるステアリングシャフト5(図15参照)の前端寄り部分に、ステアリングシャフト5と同軸に支持固定されている。
ウォーム14は、軸方向中間部外周面にホイール歯48と噛合するウォーム歯17を有している。ウォーム14は、ウォーム歯17を挟んだ軸方向2箇所位置を、深溝型玉軸受などの1対の転がり軸受18a、18bにより、ウォーム収容部16の内側に回転自在に支持されている。1対の転がり軸受18a、18bのうち、ウォーム14の先端側の転がり軸受18aの外輪は、ウォーム収容部16の奥端寄り部分の内側に締り嵌めで内嵌されたホルダ19に圧入されている。また、ウォーム14の先端側の転がり軸受18aの内輪は、ウォーム14の先端寄り部分でウォーム歯17から外れた部分に設けられた大径部20に、弾性材製のブッシュ21を介して外嵌されている。一方、ウォーム14の基端側の転がり軸受18bの外輪は、ウォーム収容部16の開口部に圧入されており、ウォーム14の基端側の転がり軸受18bの内輪は、ウォーム14の基端部に隙間嵌めで外嵌されている。ウォーム14は、基端部(図16の左端部)に、駆動軸である電動モータ10の出力軸が接続されている。すなわち、ウォーム14は、電動モータ10により回転駆動可能となっている。
従来のウォーム減速機11では、ホイール歯48とウォーム歯17との噛合部に、ウォーム減速機11を構成する部材のそれぞれの寸法誤差や組立誤差などに基づいて、不可避のバックラッシュが存在する。このバックラッシュの存在に基づき、ステアリングシャフト5の回転方向を変える際に、噛合部で耳障りな歯打ち音が発生する場合がある。これに対し、図示の例では、基端側の転がり軸受18bの内輪の内周面と、ウォーム14の基端部外周面との間に微小隙間が設けられ、ウォーム14の基端部がウォーム収容部16に対し、若干の揺動変位を可能に支持されている。ウォーム14の先端寄り部分に設けられた大径部20の外周面と、ブッシュ21の内周面との間には微小隙間が設けられている。ウォーム14の先端部には合成樹脂製の予圧パッド22が締り嵌めで外嵌され、予圧パッド22とホルダ19との間には捩りコイルばね23が設けられている。この捩りコイルばね23により、予圧パッド22を介して、ウォーム14の先端部が、ウォームホイール13の中心軸及びウォーム14の中心軸に直交する方向(図16の上下方向)に関して、ウォームホイール13側(図16の上側)に向け弾性的に押圧されている。この結果、ホイール歯48とウォーム歯17との間のバックラッシュが抑えられ、歯打ち音の発生を抑えられる。
また、従来のウォーム減速機11では、先端側の転がり軸受18aが、ウォーム14の先端寄り部分に直接圧入されているものも知られている。この場合、先端側の転がり軸受18aは、ウォーム14と非分離構造を前提としていたが、ウォーム14と分離が必要となる場合も考えられる。
日本国特許第4381024号公報
本発明は、上述のような事情に鑑み、ウォームの先端部に外嵌された軸受をウォームから分離しやすい構造を実現することを目的としている。
本発明のウォーム減速機は、ハウジングと、ウォームホイールと、ウォームと、軸受と、内径側ホルダと、外径側ホルダと、周方向の弾性付勢部材とを備える。
前記ハウジングは、内周面に保持凹部を有する。
前記ウォームホイールは、外周面にホイール歯を有する。
前記ウォームは、外周面に前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有する。
前記軸受は、前記ウォームの先端部に外嵌されている。
前記内径側ホルダは、記軸受を内嵌保持する軸受保持部を有する。
前記外径側ホルダは、ホルダ保持部を有し、前記保持凹部に内嵌保持されている。前記ホルダ保持部は、前記内径側ホルダを、相対的に回転移動可能、並びに、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向の変位を可能に内嵌保持する。
前記周方向の弾性付勢部材は、前記内径側ホルダを前記外径側ホルダに対し、周方向に回転させる方向に弾性的に付勢するように構成されている。
また、前記内径側ホルダの外周面と前記外径側ホルダの内周面とは、前記内径側ホルダが前記外径側ホルダに対して周方向に回転したときに、前記軸受を、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向に変位させるように形成される。
特に、本発明のウォーム減速機では、前記軸受保持部の内周面には、前記内径側ホルダの軸方向端面から開口し、少なくとも前記軸受の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する切り欠きが設けられる。
なお、前記軸受としては、例えば、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に配置された転動体とを備える転がり軸受を使用することができる。前記軸受として転がり軸受を使用する場合、より具体的には、ラジアル玉軸受やラジアルころ軸受、ラジアル円すいころ軸受などを使用できる。または、前記軸受として、滑り軸受を使用しても良い。
本発明を実施する場合には、例えば、前記軸受保持部の内周面には、周方向に複数の前記切り欠きが設けられる。
また、本発明を実施する場合には、例えば、前記内径側ホルダの外周面は、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向に関して、前記ホイール歯と前記ウォーム歯との噛合部から遠い側に位置する部分で、且つ、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸を通る面に対して周方向両側に第1及び第2の内径側曲面部をそれぞれ有し、
前記外径側ホルダは、前記ホルダ保持部の内周面のうちで前記第1及び第2の内径側曲面部に対向する部分に設けられ、前記内径側ホルダが前記ホルダ保持部に対して周方向に回転したときに、前記第1及び第2の内径側曲面部と接触する第1及び第2の外径側曲面部を有し、
前記切り欠きは、周方向において、前記第1及び第2の内径側曲面部の間に設けられる。
本発明を実施する場合には、例えば、前記外径側ホルダは、前記ホルダ保持部の軸方向他側縁から径方向内方に折れ曲がった状態で設けられた、略円輪板状の側板部を備え、前記軸受と前記外径側ホルダの側板部とは、軸方向に離間して配置されている。
なお、明細書中において、「内嵌保持」とは、周方向の一部分において、互いに当接する箇所を持って内側に保持され、周方向の他の部分において隙間が形成される場合を含む。
上述のような本発明のウォーム減速機では、前記軸受保持部の内周面には、前記内径側ホルダの軸方向端面から開口し、少なくとも前記軸受の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する切り欠きが設けられる。これにより、該切り欠きに軸受引き抜き装置の一部を挿入して軸受をウォームから引き抜くことができ、ウォームの先端部に外嵌された軸受をウォームから分離しやすい構造を実現することができる。
図1は、本発明の一実施形態のウォーム減速機を示す、部分切断斜視図である。 図2は、本実施形態のウォーム減速機を示す、断面図である。 図3は、ハウジングを取り出して示す斜視図である。 図4(A)は、本実施形態のウォーム減速機において、板ばね及び捩りコイルばねが取り付けられた外径側ホルダを示す斜視図であり、図4(B)は、図4(A)とは軸方向に関して反対側から、外径側ホルダを見た斜視図である。 図5は、本実施形態のウォーム減速機を構成する部材のそれぞれを分解した状態で示す要部拡大斜視図である。 図6は、内径側ホルダを軸受と共に示す斜視図である。 図7(A)及び図7(B)は、内径側ホルダの外周面と外径側ホルダの内周面との当接位置について説明するための断面図である。 図8(A)は、電動モータを所定方向に回転駆動した場合に、ウォームホイールから前記ウォームに加わる噛み合い反力の方向を説明するための略断面図であり、図8(B)は、図8(A)のVIII−VIII断面図である。 図9(A)は、電動モータを所定方向とは逆方向に回転駆動した場合に、ウォームホイールからウォームに加わる噛み合い反力の方向を説明するための略断面図であり、図9(B)は、図9(A)のIX−IX断面図である。 図10は、電動モータを両方向に回転駆動した場合に、ウォームホイールからウォームに加わる2方向の噛み合い反力の方向を示す、図9(B)に相当する図である。 図11は、内径側ホルダの溝と外径側ホルダの溝にピンが挿入された状態を示すウォーム減速機の端面図である。 図12は、ウォーム減速機から軸受を引き抜く過程を説明するための図である。 図13は、ウォーム減速機から軸受を引き抜く過程を説明するための図である。 図14は、ウォーム減速機の軸受に軸受引き抜き装置が装着された状態を示す断面図である。 図15は、従来構造のステアリング装置の1例を示す部分切断側面図である。 図16は、図15のXVI−XVI拡大断面図である。
以下、図1〜図14を参照して、本発明の一実施形態に係るウォーム減速機について説明する。本実施形態のウォーム減速機は、図15に示した従来構造のウォーム減速機11と同様に、ハウジング12aと、ウォームホイール13と、ウォーム14とを備える。ハウジング12aは、ホイール収容部15と、ホイール収容部15に対し捩れの位置に存在し、かつ、軸方向中間部がホイール収容部15内に開口したウォーム収容部16aとを有する。ウォーム収容部16aの軸方向片端部(図1及び図2の左端部)内周面には、環状の保持凹部24が設けられている。なお、本実施形態のウォーム減速機は、ウォーム14のウォーム歯17が右ねじれの場合について説明している。
ウォームホイール13は、外周面にホイール歯48を有し、ホイール収容部15の内側に回転自在に支持された、被駆動軸であるステアリングシャフト5(図15参照)の前端寄り部分に、ステアリングシャフト5と同軸に支持固定されている。ウォームホイール13は、例えば、金属材料製の円盤状部材の周囲に合成樹脂製のホイール歯48を結合固定して成るものを使用することができる。あるいは、ウォームホイール13全体を、金属材料又は合成樹脂により構成しても良い。
ウォーム14は、金属材料製で、軸方向中間部に設けられたウォーム歯17をホイール歯48に噛合させた状態で、基端部を電動モータ10の出力軸に、トルクの伝達を可能に連結されている。ウォーム14は、ハウジング12aのウォーム収容部16aに、回転自在に、かつ、基端部を中心とする揺動変位を可能に支持されている。このために、ウォーム14のうち、ウォーム歯17を挟んだ軸方向両側2箇所位置に、1対の転がり軸受18b、18cが外嵌されている。なお、1対の転がり軸受18b、18cはそれぞれ、単列深溝型のラジアル玉軸受やラジアルころ軸受、ラジアル円すいころ軸受などにより構成されている。
ウォーム14をウォーム収容部16aに、回転自在に、かつ、基端部を中心とする揺動変位を可能に支持するための具体的な構造について、従来技術に関する図16を参照しながら説明する。ウォーム収容部16aの開口部には軸受嵌合部49が設けられており、軸受嵌合部49の軸方向片端部(図16の右端部)には軸方向他方に向いたハウジング側段差部50が設けられている。基端側の転がり軸受18bを構成する外輪51の軸方向片側面は、ハウジング側段差部50に突き当てられており、外輪51の外周面は軸受嵌合部49に締り嵌めで内嵌されている。外輪51の軸方向他側面(図16の左側面)には、ウォーム収容部16aの開口部のうち、軸受嵌合部49の軸方向他側に隣接する部分に係止された止め輪52の軸方向片側面が突き当られており、これにより、外輪51の軸方向変位が規制されている。ウォーム14の基端部には小径部53が設けられており、小径部53の軸方向片端部には軸方向他方に向いたウォーム側段差部54が設けられている。基端側の転がり軸受18bを構成する内輪57の軸方向片側面は、皿ばねなどの弾性体55を介してウォーム側段差部54に突き当てられており、内輪57の内周面は小径部53に隙間嵌めで外嵌されている。内輪57の軸方向他側面には、小径部53の軸方向他端部に螺合されたナット56の先端面(軸方向片側面)が、弾性体55を介して突き当られている。換言すれば、内輪57は、小径部53に隙間嵌めで外嵌された状態で、ウォーム側段差部54とナット56との間で、1対の弾性体55を介して弾性的に挟持されている。これにより、ウォーム14の基端部がウォーム収容部16aの開口部に対し、基端側の転がり軸受18bを介して支持されている。
ただし、ウォーム14をウォーム収容部16aに、基端部を中心とする揺動変位を可能に支持するための構造は、本実施形態の構造に限定されるものではない。すなわち、例えば、基端側の転がり軸受18bの内部隙間を大きくすることで、ウォーム14を、基端部を中心とする揺動変位を可能に構成することもできる。あるいは、ウォーム14の基端部周囲に軸受を設けず、電動モータ10の出力軸とウォーム14の基端部とを、径方向に弾性変形可能な弾性部材を備えた継手を介して連結しても良い。
ウォーム14の先端部(図2の左端部)はウォーム収容部16aの保持凹部24に、先端側の転がり軸受18cにより、回転及びウォームホイール13に対する若干の遠近動を可能に支持されている。具体的には、先端側の転がり軸受18cを構成する内輪が、ウォーム14の先端部に締り嵌めで外嵌固定されている。ただし、先端側の転がり軸受18cの内輪がウォーム14の先端部に、径方向にがたつかない程度に緩く外嵌された構成を採用することもできる。一方、先端側の転がり軸受18cの外輪と、ウォーム収容部16aの保持凹部24との間には、内径側ホルダ25と、外径側ホルダ26と、径方向の弾力付与部材である板ばね27と、周方向の弾性付勢部材である捩りコイルばね28とが設けられている。また、保持凹部24の軸方向片側開口部は、組立後に、円板状のカバー68により塞がれている。
保持凹部24は、軸方向片側(図1及び図2の左側)の大径部58と、軸方向他側(図1及び図2の右側)の小径部59とから構成されている。
内径側ホルダ25は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)などの合成樹脂製、又は、アルミニウム系合金若しくはマグネシウム系合金などの軽合金製で、全体を略円筒状に構成されている。内径側ホルダ25は、円筒状のホルダ本体29を備え、ホルダ本体29の内周面には、先端側の転がり軸受18cを構成する外輪を内嵌保持するための軸受保持部30が設けられている。軸受保持部30の内径は、先端側の転がり軸受18cの外輪の外径よりも僅かに小さくなっており、先端側の転がり軸受18cの外輪が、軸受保持部30に締り嵌めで内嵌されている。ただし、この軸受保持部30の内径を、先端側の転がり軸受18cの外輪の外径と同じか、僅かに大きくして、軸受保持部30に対し先端側の転がり軸受18cの外輪を、径方向にがたつかない程度に緩く内嵌保持するように構成することもできる。
ホルダ本体29の外周面のうち、ウォームホイール13の中心軸及びウォーム14の中心軸に直交する第1の方向D1(図7の上下方向)に関して、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側に位置する部分(図7の上側部)で、且つ、ウォームホイール13の中心軸及びウォーム14の中心軸O14を通る面Pに対して周方向両側には、第1及び第2の内径側曲面部31,80がそれぞれ設けられる。第1及び第2の内径側曲面部31,80は、曲率半径が互いに異なる複数の曲面同士を滑らかに連続させた複合曲面に形成されている。
また、図5及び図6に示すように、内径側ホルダ25は、第1の内径側曲面部31の周方向他側(ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部側)に隣接する外周面の部分に、係止段部86aが形成されている。係止段部86aは、内径側ホルダ25が外径側ホルダ26に保持されたとき、軸方向から見て外径側ホルダ26に形成された後述のスリット85a(図4参照)を横切るように形成される。
また、内径側ホルダ25には、軸方向一端面から軸方向に向かって延びる軸方向スリット87が径方向全体に亘って2箇所に形成されている。これにより、内径側ホルダ25に軸受18cが圧入された際の応力を緩和することができる。
さらに、本実施形態の内径側ホルダ25の軸受保持部30の内周面には、後述する先端側の転がり軸受18cをウォーム14から分離するため、内径側ホルダ25の軸方向端面(図14の右端面)から開口し、少なくとも転がり軸受18cの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する一対の切り欠き82、82が設けられる。本実施形態では、一対の切り欠き82は、軸受保持部30の内周面に軸方向に貫通して設けられている。また、一対の切り欠き82は、周方向に対向する位置で、軸方向スリット87と同位相で設けられており、したがって、この切り欠き82によっても、内径側ホルダ25に軸受18cが圧入された際の応力が緩和されている。
外径側ホルダ26は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)などの合成樹脂製、又は、アルミニウム系合金若しくはマグネシウム系合金などの軽合金製で、略円筒状の外径側筒部34と、側板部35と、内径側筒部36と、を備える。外径側筒部34は、略円筒状であり、内径側に、ホルダ保持部38が設けられている。ホルダ保持部38は、内径側ホルダ25を、ウォーム14の中心軸を中心とする揺動、及び、第1の方向D1に関する変位を可能に保持するためのものである。ホルダ保持部38の内周面のうち、第1の内径側曲面部31に対向する部分には、第1の外径側曲面部39が設けられると共に、第2の内径側曲面部80に対向する部分には、第2の外径側曲面部81が設けられる。なお、本実施形態では、第1の外径側曲面部39及び第2の外径側曲面部81は、単一部分円筒面で構成されている。
即ち、本実施形態では、第1の内径側曲面部31と第2の内径側曲面部80とは、曲率半径が互いに異なる複数の曲面同士を滑らかに連続させた複合曲面により構成され、第1の外径側曲面部39と第2の外径側曲面部81とは、単一部分円筒面で構成されている。
なお、外径側ホルダ26は、内径側ホルダ25と同じ材料が用いられてもよいし、互いに異なる材料であってもよい。
したがって、本実施形態では、図7に示すように、ホルダ保持部38の内周面と、内径側ホルダ25の外周面との当接部(摺接部)が、2箇所で設けられる。
また、これら2箇所の当接部は、ウォーム14の中心軸O14と結ばれた2つの線によって形成される劣角の領域X内に、ウォームホイール13が両方向に回転する場合における噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力fr1、fr2の方向が位置するように設けられている。
この領域Xは、第1の方向D1に関して、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側に位置している。
また、噛み合い反力fr1、fr2は、後述するウォーム歯17とホイール歯48との噛合部に作用する噛合反力に基づく、ウォーム14の先端部に発生する力である。
なお、この2箇所の当接部は、図7(A)及び図7(B)に示すように、外径側ホルダ26に対する内径側ホルダ25の周方向位置にかかわらず、噛み合い反力fr1、fr2の方向との関係を満足するように形成されている。
本実施形態では、噛み合い反力fr1、fr2の方向に直交する仮想直線β、βと、内径側ホルダ25の外周面との当接部における、ホルダ保持部38の内周面の接線γ、γとの間隔は、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部側に向かう程広くなっている。すなわち、ウォームホイール13を一方向に回転する場合に、ウォーム14の先端部に加わる噛み合い反力fr1の方向に直交する仮想直線βと、第1の内径側曲面部31との当接部における、第1の外径側曲面部39の接線γとの間隔が、周方向他方(図7の左下)に向かう程広くなっている。一方、ウォームホイール13を他方向に回転する場合に、ウォーム14の先端部に加わる噛み合い反力fr2の方向に直交する仮想直線βと、内径側ホルダ25との当接部における、ホルダ保持部38の内周面の接線γとの間隔が、周方向一方(図7の右下)に向かう程広くなっている。具体的には、仮想直線β、βと、接線γ、γとの成す角度θ、θが、5°〜30°程度になるように、内径側ホルダ25及び外径側ホルダ26の形状が規制されている。
また、図7は、その(A)→(B)の順で、内径側ホルダ25が周方向他方(図7に示す反時計方向)に回転する状態を示している。このように、内径側ホルダ25が周方向他方に回転した場合であっても、第1の内径側曲面部31と第1の外径側曲面部39との当接部、及び、第2の内径側曲面部80と、第2の外径側曲面部81との他の当接部の各位相は、ほとんど変更しない。この場合、内径側ホルダ25、及び該内径側ホルダ25に保持された転がり軸受18cは、図7の左右方向には実質的に移動せず、下方、即ち、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に向けてのみ変位する。したがって、このような変位は、上述した第1の内径側曲面部31、第1の外径側曲面部39、及び、第2の内径側曲面部80、第2の外径側曲面部81の形状によって与えられる。
また、このような変位を与えるものであれば、上述した第1の内径側曲面部31、第1の外径側曲面部39、及び、第2の内径側曲面部80、第2の外径側曲面部81の形状は限定されない。例えば、第1の内径側曲面部31と第2の内径側曲面部80とを単一部分円筒面とし、第1の外径側曲面部39と第2の外径側曲面部81とを曲率半径が互いに異なる複数の曲面同士を滑らかに連続させた複合曲面により構成することもできる。或いは、第1の内径側曲面部31、第1の外径側曲面部39、及び、第2の内径側曲面部80、第2の外径側曲面部81のすべてを複合曲面により構成してもよい。
また、外径側筒部34の外周面において、第1の方向に関して、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側の端部(図1及び図4の上端部)の軸方向他半部に、第1の方向に直交する平坦面部61が設けられている。また、外径側筒部34の外周面において、第1の方向に関して噛合部から遠い側の端部の軸方向片半部には、軸方向から見た形状が半円形である抑えピン部62の基端部(軸方向片半部)が支持されている。平坦面部61と抑えピン部62の先端部(軸方向他半部)内側面との間にはスリット63が設けられている。換言すれば、平坦面部61と抑えピン部62の先端部内側面とは、径方向に関する微小隙間を介して対向している。ただし、平坦面部61及び抑えピン部62の設置位置を、外径側筒部34の外周面において、第1の方向に関して、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側の端部から周方向に僅かに外れた部分とすることもできる、何れにしても、外径側筒部34の外周面において、平坦面部61から周方向に外れた部分については、軸方向に関して外径が変化しない、単一円筒面となっている。
側板部35は、略円輪板状で、外径側筒部34の軸方向他側縁から径方向内方に折れ曲がった状態で設けられている。側板部35には、後述する捩りコイルばね28の一方の腕部47aが挿通されるように、軸方向に貫通し、略周方向に沿って延在するスリット85aが設けられている。
内径側筒部36は、略円筒状で、側板部35の内周縁から軸方向他側に折れ曲がった状態で設けられている。内径側筒部36の軸方向他端縁において、第1の方向に関する反対側2箇所位置から径方向外方に折れ曲がる状態で、1対の庇部65、65が設けられている。なお、1対の庇部65、65の外径は、保持凹部24の小径部59の内径よりも小さくなっている。
外径側ホルダ26には、内径側筒部36の軸方向他端縁に設けられた一対の庇部65、65に対して周方向に異なる位置で、径方向に関してスリット85aと略反対側となる位置に、軸方向他端縁を軸方向に凹ませた係止切り欠き部71aが設けられている。
外径側ホルダ26は、ウォーム収容部16aの保持凹部24に、第1の方向、及び、ウォームホイール13の中心軸と平行でかつウォーム14の中心軸に直交する第2の方向に関する変位を可能に、かつ、ウォーム収容部16aに対する回転を実質的に阻止された状態で内嵌されている。すなわち、外径側筒部34の外周面と大径部58の内周面との間には、第2の方向に関する両側部分と、第1の方向に関して噛合部から遠い側の端部とに隙間を設けた状態で、外径側筒部34が大径部58に内嵌されており、内径側筒部36aが小径部59内に隙間嵌めで内嵌されている。なお、大径部58の周方向1箇所位置には径方向外方に凹んだ係合凹部45が設けられており、係合凹部45と、外径側ホルダ26の抑えピン部62とを緩く係合することで、ウォーム収容部16aに対する外径側ホルダ26の回転が実質的に阻止されている。
板ばね27は、弾性を有する金属板製で、平板状の基部66と、この基部66の両側縁から周方向に伸長する部分円筒状の1対の腕部67、67とを備える。基部66の軸方向長さは、1対の腕部67、67の軸方向長さよりも短くなっている。換言すれば、図4に示すように、板ばね27の周方向中央部に、軸方向片側縁に開口する切り欠き部69が設けられている。板ばね27は、基部66を、外径側ホルダ26のスリット63内に挿入することで、外径側ホルダ26に対して支持されている。また、一対の腕部67、67の周方向両端部には、軸方向一端部から内径側に折り曲げられた内向き片92が設けられており、板ばね27が外径側ホルダ26に対して支持された際に、内向き片92が側板部35と対向することで、軸方向に位置決めされる。
なお、1対の腕部67、67の曲率は、保持凹部24の大径部58の内周面の曲率よりも小さくなっている。したがって、外径側ホルダ26が保持凹部24内に内嵌された状態では、板ばね27を構成する1対の腕部67、67の周方向両端部が、大径部58の内周面に弾性的に押し付けられる。このため、ホイール歯48とウォーム歯17との噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力に基づいて、ウォーム14の先端部が第1の方向に関してウォームホイール13から離れる方向に変位すると、板ばね27により、ウォーム14の先端部に対し、このウォーム14の先端部を第1の方向D1、すなわち、ウォームホイール13に対する遠近動方向に関してウォームホイール13側に向けて弾性的に押圧する力(弾力)が付与される。なお、板ばね27のばね定数は、十分に小さく設定されている。
なお、前記噛合部からウォーム14に噛み合い反力が加わっていない状態では、外径側ホルダ26の外径側筒部34の外周面と保持凹部24の大径部58の内周面とが、周方向に関する位相が前記噛合部と一致する部分(図1及び図2の下端部)で当接するように、構成部材それぞれの寸法が調整されている。
本実施形態では、捩りコイルばね28は、先端側の転がり軸受18cの軸方向両側部分のうち、ウォームホイール13側の部分(軸方向他側部分。図1及び図2の右側部分)に設置している。捩りコイルばね28は、金属線を曲げ成形して成り、コイル部46と、1対の腕部47a、47bとを備える。コイル部46には、外径側ホルダ26の内径側筒部36が挿通されている。捩りコイルばね28が弾力を発揮していない自由状態でのコイル部46の内径は、1対の庇部65、65の外径よりも小さくなっており、捩りコイルばね28が内径側筒部36aから抜け出すことが防止されている。1対の腕部47a、47bのうちの一方の腕部47aは、径方向外側に伸張した後、軸方向に伸長する状態で設けられ、外径側ホルダ26のスリット85aを貫通し、内径側ホルダ25の係止段部86aに押し付けられている。他方の腕部47bは、径方向内側に伸張する状態で設けられ、係止切り欠き部71aに係止されている。一方の腕部47aにより、係止段部86aが周方向他方に向けて弾性的に押圧されると、内径側ホルダ25が外径側ホルダ26に対し、周方向他方に回転する方向に弾性的に付勢される。内径側ホルダ25を外径側ホルダ26に対し、周方向他方に回転させる方向の弾性力は、内径側ホルダ25の第1及び第2の内径側曲面部31、80と、外径側ホルダ26の第1及び第2の外径側曲面部39、81との係合により、内径側ホルダ25を、延いてはウォーム14の先端部を、径方向に関してウォームホイール13側に向けて弾性的に押圧する力に変換される。
なお、本実施形態では、ウォーム歯17が右ねじれのものが使用されており、捩りコイルばね28は右巻きのものが使用され、内径側ホルダ25の回転方向は、図7の反時計方向となっている。ただし、ウォーム歯17の捩れ方向、捩りコイルばね28の巻き方向、内径側ホルダ25の回転方向は、それぞれ任意の方向を組み合わせて設計できる。
なお、本実施形態では、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部における噛み合い抵抗が過度に大きくなることがないように、捩りコイルばね28の弾力を調整して、この捩りコイルばね28の弾力に基づき、ウォーム14の先端部を、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に向けて弾性的に押圧する力を十分小さくしている。
本実施形態のウォーム減速機では、内径側ホルダ25の外周面において、第1の方向D1に関して、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側に位置する部分で、且つ、ウォームホイールの中心軸及びウォーム14の中心軸を通る面に対して周方向両側に第1及び第2の内径側曲面部31,80をそれぞれ有し、外径側ホルダ26は、ホルダ保持部38の内周面のうちで第1及び第2の内径側曲面部31,80に対向する部分に設けられ、内径側ホルダ25がホルダ保持部38に対して周方向に回転したときに、第1及び第2の内径側曲面部31,80と接触する第1及び第2の外径側曲面部39,81を有する。これにより、捩りコイルばね28が、内径側ホルダ25を外径側ホルダ26に対し、周方向に向けて回転させる方向に弾性的に付勢する力を、内径側ホルダ25、延いてはウォーム14の先端部を、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に向けて弾性的に付勢する力に変換可能としている。したがって、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部でのバックラッシュが抑えられるとともに、ウォーム減速機を構成する部材のそれぞれの寸法誤差や組立誤差、ホイール歯48やウォーム歯17の歯面の摩耗などにかかわらず、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合位置のばらつきが抑えられる。すなわち、ウォーム減速機を構成する部材のそれぞれに寸法誤差や組立誤差が生じたり、ホイール歯48やウォーム歯17の歯面が摩耗したりすると、捩りコイルばね28の弾力に基づいて、内径側ホルダ25が第1の方向D1に変位して、ホイール歯48とウォーム歯17との噛合位置のずれが補正される。このため、本実施形態のウォーム減速機では、ウォーム減速機を構成する部材のそれぞれの寸法精度や組立精度を特に高くしなくても、このような寸法誤差や組立誤差を効果的に吸収でき、ウォーム歯17とホイール歯48との噛み合い位置のばらつきが抑えられ、さらに、ホイール歯48の歯面が摩耗した場合でもこの噛み合い位置のばらつきが防止される。この結果、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部での歯打ち音の発生がより効果的に防止される。
また、本実施形態のウォーム減速機では、外径側ホルダ26の外周面と保持凹部24の内周面との間には、第2の方向D2に関する両側部分と、第1の方向D1に関してウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側の端部とに、ウォーム減速機の運転時にウォーム14に加わる噛み合い反力に基づいて外径側ホルダ26が変位することを許容するための隙間が設けられている。したがって、ウォーム減速機の運転時に、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部からウォーム14に噛み合い反力が加わると、前記隙間のうち、第1の方向に関して噛合部から遠い側の端部に位置する部分における隙間の存在に基づき、ウォーム14の先端部が、板ばね27を弾性的に押し潰しつつ、第1の方向D1に関してウォームホイール13から離れる方向に変位する。これにより、ホイール歯48とウォーム歯17との噛合状態が適正に維持される。さらに、本実施形態では、外径側ホルダ26のスリット63には、板ばね27が支持されている。このため、ウォーム減速機の運転を停止し、噛合部からウォーム14に噛み合い反力が加わらなくなると、板ばね27により、ウォーム14が第1の方向D1に関してウォームホイール13側に押圧され、ウォーム14が元の位置に戻る。すなわち、外径側ホルダ26の外周面と保持凹部24の内周面とが、周方向に関する位相が、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部と一致する部分で当接する。したがって、前記隙間のうち、第1の方向D1に関して噛合部から遠い側の端部に位置する部分における隙間を、長期間にわたって維持することができる。
なお、ウォーム14の先端部が第1の方向D1に変位可能な量は、外径側ホルダ26の外周面と、保持凹部24の内周面との間の隙間のうち、第1の方向D1に関してウォーム歯17とホイール歯48との噛合部から遠い側の端部に位置する部分における隙間の径方向寸法に依存する。この径方向寸法の管理(調整)は、保持凹部24に対する外径側ホルダ26の組み付け位置を調整することにより図ることができる。したがって、ウォーム14の先端部が第1の方向D1に変位可能な量の確保を比較的に容易に図ることができ、ウォーム減速機の製造コストの上昇を抑えられる。
本実施形態では、板ばね27のばね定数が十分に小さいため、ウォームホイール13やウォーム14の回転速度、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部で伝達されるトルクの大きさ、ハウジング12a内の温度変化に伴う、ウォームホイール13とウォーム14との中心軸同士の距離の変化にかかわらず、噛合部における噛み合い抵抗の変化を小さくできる。
本実施形態では、噛み合い反力fr1、fr2の方向に直交する仮想直線β、βと、内径側ホルダ25の外周面との当接部における、ホルダ保持部38の内周面の接線γ、γとの間隔が、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部側に向かう程広くなっている。このため、ウォーム14の先端部が、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に向けて弾性的に押圧される力のうち、捩りコイルばね28の弾力に基づく力が、板ばね27の弾力に基づく力よりも小さいにもかかわらず、噛み合い反力fr1、fr2よって、内径側ホルダ25が外径側ホルダ26に対し周方向に回転させられることが防止される。要するに、噛み合い反力fr1、fr2に基づく、噛み合い距離変化を、板ばね27の弾性変形のみにより吸収して、この距離変化により、捩りコイルばね28が弾性変形しないようにできる。
本実施形態では、内径側ホルダ25の外周面に第1及び第2の内径側曲面部31、80が設けられており、ホルダ保持部38の内周面に第1及び第2の外径側曲面部39、81が設けられている。特に、本実施形態のウォーム減速機では、ホルダ保持部38の内周面と、内径側ホルダ25の外周面との当接部(摺接)が、ウォーム14の中心軸O14と結ばれた2つの線によって形成される劣角の領域X内に、ウォーム14に加わる噛み合い反力fr1、fr2の方向が位置するように設けられている。このようにすることで、噛み合い反力fr1、fr2が入力された時に常時、2箇所の当接部で反力を受けることができる。仮に、領域Xよりも外側に噛み合い反力fr1、fr2があると、1箇所の当接部のみで反力を受けてしまい、他方の当接部は互いに離れてしまう。
したがって、ウォーム14の回転方向にかかわらず、噛み合い反力fr1、fr2を、外径側ホルダ26に確実に伝達して、噛み合い反力fr1、fr2を、外径側ホルダ26及び板ばね27を介してハウジング12aにより、より効果的に支承できる。なお、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力には、ウォームホイール13の中心軸及びウォーム14の中心軸に直交する第1の方向D1の成分だけでなく、第1の方向D1に直交する第2の方向D2の成分も含まれている。この点について、以下、図12〜図14を参照しつつ説明する。
ウォーム14のウォーム歯17は、ウォーム14の軸方向中間部の外周面に螺旋状に形成されている。このため、ウォーム14が回転駆動され、このウォーム14からウォームホイール13に駆動力が伝達されると、ウォームホイール13からウォーム14に、図8及び図9のx、y、zの3方向の成分を含む噛み合い反力が加わる。図8に示す場合と図9に示す場合とでは、ウォーム14に付与する駆動力の大きさは互いに同じであるが、この駆動力の作用方向、すなわち、ウォーム14の回転方向が互いに逆になっている。したがって、ウォームホイール13は、図8に示す場合と図9に示す場合とで、互いに逆方向に回転する。ウォーム14が回転駆動されると、ホイール歯48とウォーム歯17との噛合部に、ウォームホイール13からウォーム14に対して、それぞれが図8及び図9のx、y、zの3方向の成分である、Fx、Fy、Fzの分力を有する見かけ上の噛み合い反力が加わる。分力Fx、Fy、Fzのうち、Fx、Fzは、図8に示すようにウォームホイール13が一方向(図8(A)に矢印Aで示す方向)に回転する場合と、図9に示すようにこのウォームホイール13が他方向(図9(A)に矢印Bで示す方向)に回転する場合とで、互いに逆方向になる。
一方、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部と、ウォーム14の揺動中心oとの、このウォーム14の径方向に関する距離をd14とした場合に、d14・Fxなる大きさのモーメントMが、ウォーム14に作用する。このため、ウォーム14の軸方向に関する噛合部と揺動中心oとの距離をL14とした場合に、モーメントMに基づくM/L14の大きさの力Frが、ウォーム14の径方向(図8の上方向、図9の下方向)に作用する。この力Frの作用方向は、図8に示す場合と図9に示す場合とで、互いに逆方向になる。このため、ウォーム歯17とホイール歯48との噛合部でウォームホイール13からウォーム14に作用する、モーメントMを考慮したy方向の実際の力Fy´の大きさは、図8に示すように、ウォームホイール13が一方向に回転する場合に、Fy´=Fy−Frとなって小さくなり、図9に示すように、ウォームホイール13が他方向に回転する場合に、Fy´=Fy+Frとなって大きくなる。したがって、前記噛合部に作用する、実際のy、z方向の噛み合い分力の合力F´は、ウォームホイール13が一方向に回転する場合に、図10に矢印Cで示すように小さくなり、ウォームホイール13が他方向に回転する場合に、図10に矢印Dで示すように大きくなる。合力F´の方向を見れば分かるように、ウォームホイール13が何れの方向に回転する場合でも、前記噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力には、第1の方向D1(図8及び図9の上下方向)及び第2の方向D2(図8(A)及び図9(A)の表裏方向、図8(B)、図9(B)及び図10の左右方向)に関する成分が含まれていることが分かる。
上述した噛み合い反力fr1、fr2は、これらの矢印C、Dで示されるウォーム歯17とホイール歯48との噛合部での噛合反力F´に基づく、ウォーム14の先端部に発生する力である。
なお、ウォームホイール13が一方向に回転する場合に、噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力のうち、ウォーム14の中心軸に直交する仮想平面内における分力は、例えば、第2の方向D2に対し、図7の反時計方向に90°〜135°(図7の例では、約135°)の方向に作用する。一方、ウォームホイール13が他方向に回転する場合には、噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力のうち、このウォーム14の中心軸に直交する仮想平面内における分力は、例えば、第2の方向D2に対し、図7の反時計方向に0°〜45°(図7の例では、約15°)の方向に作用する。
本実施形態では、第1の内径側曲面部31が、第1の外径側曲面部39に当接し、第2の内径側曲面部80が、第2の外径側曲面部81に当接している。したがって、ウォーム14の回転方向にかかわらず、噛合部からウォーム14に加わる噛み合い反力が、外径側ホルダ26に確実に伝達され、この噛み合い反力をハウジング12aにより、より効果的に支承できる。
さらに、本実施形態のウォーム減速機では、噛合部からウォーム14に噛み合い反力が加わっていない状態で、外径側ホルダ26の外周面のうち、周方向に関する位相が噛合部と一致する部分が、保持凹部24の内周面に当接しており、保持凹部24と、外径側ホルダ26の外周面との間には板ばね27が挟持されている。このため、電動モータ10の出力軸の回転方向が変わる際に、ウォーム14の先端部が第2の方向D2に変位することを、前述の図16に記載した構造と比較して小さく抑えられて、噛合部での歯打ち音の発生をより確実に抑えることができる。
さらに、本実施形態では、捩りコイルばね28が、先端側の転がり軸受18cの軸方向両側部分のうち、ウォームホイール13側の部分(軸方向他側部分)に設置されている。このため、ハウジング12aのウォーム収容部16aの軸方向に関する寸法を小さく抑えられ、ウォーム減速機の小型化及び軽量化が図り易い。
また、内径側ホルダ25、外径側ホルダ26、板ばね27、及び捩りコイルばね28を、非分離に組み合わせたサブアッセンブリユニットとすることができるため、ウォーム減速機の組立作業を容易化できる。
本実施形態のウォーム減速機を組み立てる際には、先ず、ウォーム14の基端部を、ハウジング12aのウォーム収容部16a内に、基端側の転がり軸受18bにより、回転及び若干の揺動を可能に支持する。次に、外径側ホルダ26内に内径側ホルダ25を内嵌保持し、捩りコイルばね28のコイル部46を外径側ホルダ26の内径側筒部36に挿通するとともに、1対の腕部47a、47bを、内径側ホルダ25の係止段部86aと外径側ホルダ26の係止切り欠き部71aとに押し付ける。そして、板ばね27の基部66を、外径側ホルダ26のスリット63内に挿入し、板ばね27を外径側ホルダ26に支持する。このように、内径側ホルダ25、外径側ホルダ26、板ばね27、及び捩りコイルばね28を、非分離に組み合わせたサブアッセンブリユニットとした状態で、このサブアッセンブリユニットを、保持凹部24と、先端側の転がり軸受18cとの間に組み付ける。この場合、内径側ホルダ25の軸受保持部30に先端側の転がり軸受18cの外輪を圧入する。そして、板ばね27を弾性的に復元させることで、外径側ホルダ26を保持凹部24内に、第1の方向D1に関する変位を可能に内嵌保持する。
ここで、外径側ホルダ26の内周面と内径側ホルダ25の外周面には、第1の方向に関してウォーム14の中心軸O14よりもウォームホイール13側で互いに対向する位置に、ピン挿入溝88a、88bが形成されている。これにより、ピン挿入溝88a、88bにピン89を挿入することで、内径側ホルダ25と外径側ホルダ26とが位相決めされる。したがって、外径側ホルダ26の内周面と内径側ホルダ25の外周面との間の2箇所の当接部と、このピン89が挿入される部分とで、内径側ホルダ25と外径側ホルダ26とは、上下方向の位置決め及び回転方向の位相決めが一時的に行われる。この状態で、軸受18c、内径側ホルダ25、外径側ホルダ26のハウジングへの取り付けを容易に行うことができ、ウォーム14の組付けも容易に行うことができる。なお、ウォーム14の組付け後に、ピン89をピン挿入溝88a、88bから抜くと、内径側ホルダ25が回転して、ウォーム14が付勢される。
なお、本実施形態では、外径側ホルダ26と内径側ホルダ25とを相対的に位置決めするための位置決め部材をピン89として、外径側ホルダ26の内周面と内径側ホルダ25の外周面には、ピン挿入溝88a、88bが設けられているが、位置決め部材はピンに限らず、また、位置決め部材を挿入可能な係合部位はこれに限定されない。例えば、位置決め部材を挿入可能な部位として係合凸部が、外径側ホルダ26の内周面と内径側ホルダ25の外周面に形成されてもよい。
また、本実施形態では、外径側ホルダ26と内径側ホルダ25には、外径側ホルダ26と内径側ホルダ25とを相対的に位置決めするための位置決め手段として、ピン挿入溝88a、88bが設けられているが、本発明はこれに限らず、凸部であってもよい。
なお、本実施形態のウォーム減速機の組立方法は、上述の方法に限られない。例えば、内径側ホルダ25の軸受保持部30に先端側の転がり軸受18cを圧入した後で、外径側ホルダ26を内径側ホルダ25の外径側に挿入することもできる。
一方、本実施形態では、図12及び図13に示すように、先端側の転がり軸受18cをウォーム14の先端寄り部分から分離する際には、軸受引き抜き装置100が用いられる。この場合、転がり軸受18cの外輪は、内径側ホルダ25の軸受保持部30に圧入されているので、内径側ホルダ25、外径側ホルダ26、板ばね27、及び捩りコイルばね28を有するサブアッセンブリユニットは、転がり軸受18cの分離と共に、ウォーム14から分離される。
軸受引き抜き装置100は、外周面に雄ねじ部101aを有するねじ軸101と、雄ねじ部101aと螺合する雌ねじ部102aを内周面に有する小径軸部102と、小径軸部102に嵌合固定される大径軸部103と、を有する。大径軸部103の外周面には、180°位相異なる円周方向2箇所位置に、径方向外側に延出する一対の延出部105、106が設けられている。一対の延出部105、106には、軸方向に延出する爪部107,107がそれぞれ設けられ、また、図示しない治具を挿入可能な穴部105a,106aが設けられている。なお、小径軸部102と大径軸部103は一体に形成されてもよい。
爪部107,107は、軸受18cの外輪の外周面と内径側ホルダ25の切り欠き82、82内に挿入される大きさに形成されると共に、これらの先端部は、外輪の軸方向端面を支持するように、径方向内側に折れ曲がって形成されている。
したがって、図14に示すように、転がり軸受18cをウォーム14から引き抜く際には、軸受引き抜き装置100の爪部107,107を内径側ホルダ25の切り欠き82、82内に挿入し、外輪の軸方向内端面(図14の左端面)と当接させる。この状態で、ねじ軸101を回転させると、ねじ軸101の先端面が、ウォーム14の先端面14aに押し付けられ、さらにねじ軸101を回転させることで、爪部107、107が転がり軸受18cの軸方向内端面を軸方向外側(図14の右側)に押すことで、転がり軸受18cをウォーム14の先端寄り部分から引き抜くことができる。
また、本実施形態では、切り欠き82、82は、周方向において、第1及び第2の内径側曲面部31,80の間に設けられているので、切り欠き82,82が、2箇所の当接部に入力される噛み合い反力fr1、fr2に影響を及ぼすことが抑制される。
さらに、転がり軸受18cと外径側ホルダ26の側板部35とは、転がり軸受18cの外周面より小径である内径側ホルダ25の内向き段部32(図2参照)が挟持されていることによって、軸方向に離間して配置されている。切り欠き82、82は、この内向き段部32を切り欠いているので、内径側に折れ曲がった爪部107、107の先端部を転がり軸受18cの軸方向端面と外径側ホルダ26の側板部35との間に容易に差し込むことができる。
なお、内径側ホルダ25に形成された切り欠き82,82の個数は、本実施形態の二箇所に限定されず、軸受引き抜き装置100の爪部107,107の個数に応じて、周方向に3箇所以上設けられてもよい。
また、本実施形態では、切り欠き82、82は、内径側ホルダ25を軸方向に貫通して形成されているが、内径側ホルダ25の軸方向端面(図14の右端面)から開口し、少なくとも転がり軸受18cの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有するものであればよい。即ち、切り欠き82、82は、転がり軸受18cの軸方向内端面に引っ掛ける爪部107、107の先端部が入り込むための軸方向長さを有するものであればよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良が可能である。
例えば、本発明のウォーム減速機を実施する場合には、外径側ホルダ26に、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に向かう方向の弾力を付与する径方向の弾力付与勢部材は、板ばね27に限らず、例えば、前記外径側ホルダの外周面に係止されたOリングであってもよい。また、外径側ホルダ26と保持凹部24との間に設けた弾性部材により、この外径側ホルダ26を、第1の方向D1に関してウォームホイール13側に弾性的に引っ張る構造とすることもできる。あるいは、径方向の弾力付与部材を省略しても良い。この場合、ウォーム歯17とホイール歯48との噛み合い反力に基づいて、ウォーム14の先端部が、第1の方向D1に関してウォームホイール13から離れる方向に変位した後、ウォーム減速機の運転を停止すると、捩りコイルばね28の弾力に基づいて、内径側ホルダ25が第1の方向D1に変位することで、ウォーム14の先端部が変位した分が補償される。
さらに、内径側ホルダ25を外径側ホルダ26に対し、周方向他方に向けて回転させる方向に弾性的に付勢する周方向の弾性付勢部材は、上述の捩りコイルばね28に限られず、圧縮コイルばねやエラストマー製の板ばねを使用することもできる。また、内径側ホルダ25と外径側ホルダ26との間に設けた弾性部材により、この内径側ホルダ25を周方向他方に向けて回転させる方向に弾性的に引っ張る構造とすることもできる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6 ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 ウォーム減速機
12、12a ハウジング
13 ウォームホイール
14 ウォーム
15 ホイール収容部
16、16a ウォーム収容部
17 ウォーム歯
18a〜18c 転がり軸受
19 ホルダ
20 大径部
21 ブッシュ
22 予圧パッド
23 捩りコイルばね
24 保持凹部
25 内径側ホルダ
26 外径側ホルダ
27 板ばね
28 捩りコイルばね
29 ホルダ本体
30 軸受保持部
31 第1の内径側曲面部
34 外径側筒部
35 側板部
36 内径側筒部
38 ホルダ保持部
39 第1の外径側曲面部
46 コイル部
47a、47b 腕部
48 ホイール歯
49 軸受嵌合部
50 ハウジング側段差部
51 外輪
52 止め輪
53 小径部
54 ウォーム側段差部
55 弾性体
56 ナット
57 内輪
58 大径部
59 小径部
61 平坦面部
62 抑えピン部
63 スリット
65 庇部
66 基部
67 腕部
68 カバー
69 切り欠き部
71a 係止切り欠き部
80 第2の内径側曲面部
81 第2の外径側曲面部
82 切り欠き

Claims (4)

  1. 内周面に保持凹部を有するハウジングと、
    外周面にホイール歯を有するウォームホイールと、
    外周面に前記ホイール歯と噛合するウォーム歯を有するウォームと、
    該ウォームの先端部に外嵌された軸受と、
    該軸受を内嵌保持する軸受保持部を有する内径側ホルダと、
    該内径側ホルダを、相対的に回転移動可能、並びに、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向の変位を可能に内嵌保持するホルダ保持部を有し、前記保持凹部に内嵌保持された外径側ホルダと、
    前記内径側ホルダを前記外径側ホルダに対して周方向に回転させる方向に弾性的に付勢する周方向の弾性付勢部材と、
    を備え、
    前記内径側ホルダの外周面と前記外径側ホルダの内周面とは、前記内径側ホルダが前記外径側ホルダに対して周方向に回転したときに、前記軸受を、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向に変位させるように形成される、ウォーム減速機において、
    前記軸受保持部の内周面には、前記内径側ホルダの軸方向端面から開口し、少なくとも前記軸受の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する切り欠きが設けられる、ウォーム減速機。
  2. 前記軸受保持部の内周面には、周方向に複数の前記切り欠きが設けられる、請求項1に記載のウォーム減速機。
  3. 前記内径側ホルダの外周面は、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸に直交する方向に関して、前記ホイール歯と前記ウォーム歯との噛合部から遠い側に位置する部分で、且つ、前記ウォームホイールの中心軸及び前記ウォームの中心軸を通る面に対して周方向両側に第1及び第2の内径側曲面部をそれぞれ有し、
    前記外径側ホルダは、前記ホルダ保持部の内周面のうちで前記第1及び第2の内径側曲面部に対向する部分に設けられ、前記内径側ホルダが前記ホルダ保持部に対して周方向に回転したときに、前記第1及び第2の内径側曲面部と接触する第1及び第2の外径側曲面部を有し、
    前記切り欠きは、周方向において、前記第1及び第2の内径側曲面部の間に設けられる、請求項1又は2に記載のウォーム減速機。
  4. 前記外径側ホルダは、前記ホルダ保持部の軸方向他側縁から径方向内方に折れ曲がった状態で設けられた、略円輪板状の側板部を備え、
    前記軸受と前記外径側ホルダの側板部とは、軸方向に離間して配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウォーム減速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59106723A (ja) * 1982-12-10 1984-06-20 Toyo Commun Equip Co Ltd 機械フレ−ム等のベアリング固定孔
WO2016181871A1 (ja) * 2015-05-13 2016-11-17 日本精工株式会社 ウォーム減速機

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