JP2019056321A - 圧縮圧開放型エンジンブレーキ - Google Patents

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【課題】通常モードとブレーキモードとの切り替えに伴う筒内ガスの吸気側への逆流を防止する。【解決手段】ブレーキモードでは排気行程における排気弁4の通常の開作動を行わせないようにして筒内を封止しながら圧縮上死点付近で排気弁4を強制的に開作動させて圧縮圧力を開放するようにした圧縮圧開放型エンジンブレーキに関し、筒内に取り込まれた吸入空気19を最初に圧縮する一度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放した後に、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放するにあたり、その排気弁4のバルブリフトに本来の圧縮圧力の開放に必要なリフト量以上にフェールセーフリフトを設定し、排気弁4の開作動を担うロッカーアーム8が排気カム7及びブレーキ専用カム11の何れにも着座しない状態でも前記フェールセーフリフトにより必ず排気弁4の開作動が生じるように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開作動して圧縮圧力を開放することで制動力を得るようにした圧縮圧開放型エンジンブレーキに関するものである。
従来、トラックやバス等の大型車両では、もともと車両重量が大きい上に積載荷重が加わるため、減速時に慣性力が大きく作用することになり、常用ブレーキ装置にかかる負担が大きくなる。
そこで、下り坂等でブレーキをかける頻度が高い時には、一般的にエンジンブレーキを併用することが行われているが、積載荷重が大きい場合や坂道が急勾配であるような場合には、十分なエンジンブレーキの効果が得られないことがある。
このため、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開作動して圧縮圧力を開放してから閉めることにより、次の膨張行程におけるピストンを押し下げる力を喪失させて圧縮行程で得た制動力を有効に作用させると共に、膨張行程にあっても抵抗がかかるようにした圧縮圧開放型エンジンブレーキを補助的に装備することが行われている。
斯かる圧縮圧開放型エンジンブレーキにあっては、前述の如く圧縮上死点付近で排気弁を開作動させて圧縮圧力を開放することに加え、排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせないようにして筒内を封止し、排気行程でも抵抗がかかるようにして更なる制動力の向上を図ることが提案されている(特許文献1参照)。
即ち、通常モードでは、吸気行程に先立つピストンの上昇行程で排気カムによりロッカーアームの基端部が押し上げられ、これにより傾動するロッカーアームの先端部により排気弁が押し下げられて開作動することで排気が実行されるが、ブレーキモードでは、前記排気カムの作動を前記ロッカーアームに対し空振り(ロストモーション)させることにより、上述の如き排気行程における排気弁の通常の開作動が実行されないようにすることができる。
特開平9−133031号公報
しかしながら、この種のロストモーションシステムを採用した圧縮圧開放型エンジンブレーキにあっては、通常モードからブレーキモードへの切り替えや、ブレーキモードから通常モードへの切り替えの際に、排気弁が排気カム及びブレーキ専用カムの何れか一方との連動を解除して他方との連動に切り替わる段階で何れにも連動しない状態が一時的に生じ、圧縮行程にて圧縮された筒内ガスが排気されないまま次の吸気行程が開始されてしまうため、この吸気行程にて吸気弁が開いた途端に筒内ガスが勢い良く吸気側へ逆流する「吹き返し」と呼ばれる現象が生じ、その吹き返しがターボチャージャのコンプレッサまで到達して軸受等にダメージを与えてしまう虞れがあった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、通常モードとブレーキモードとの切り替えに伴う筒内ガスの吸気側への逆流を防止し得る圧縮圧開放型エンジンブレーキを提供することを目的とする。
本発明は、排気弁の開作動を担うロッカーアームを排気カム及びブレーキ専用カムの何れか一方に着座するよう切り替えて通常モードとブレーキモードとの切り替えを行い、通常モードでは排気カムにより排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせる一方、ブレーキモードではブレーキ専用カムにより排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせないようにして筒内を封止しながら圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開作動させて圧縮圧力を開放する圧縮圧開放型エンジンブレーキであって、筒内に取り込まれた吸入空気を最初に圧縮する一度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放した後に、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放するにあたり、その排気弁のバルブリフトに本来の圧縮圧力の開放に必要なリフト量よりも多くフェールセーフリフトを設定し、前記排気弁の開作動を担うロッカーアームが排気カム及びブレーキ専用カムの何れにも着座しない状態となっていても前記フェールセーフリフトにより必ず排気弁の開作動が生じるように構成したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、通常モードとブレーキモードとの切り替え時に、排気弁の開作動を担うロッカーアームが排気カム及びブレーキ専用カムの何れにも着座しない状態が一時的に生じても、排気弁のバルブリフトに設定されたフェールセーフリフトにより必ず排気弁の開作動が行われ、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で筒内ガスの一部が確実に排気側へ抜き出されるので、続いて吸気行程が開始されて吸気弁が開いても、筒内ガスが勢い良く吸気側へ逆流する現象が起こらなくなる。
尚、本発明で設定されるフェールセーフリフトは、通常モードとブレーキモードとの切り替えが故障等により正常に行われず、排気弁の開作動を担うロッカーアームが排気カム及びブレーキ専用カムの何れにも着座しない状態となっていても必ず排気弁を開作動するよう機能するので、通常モードで故障等により排気弁が全く開かない状態に陥らないようにするための保安対策となる。
また、本発明においては、フェールセーフリフトを設定した二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁の開作動を圧縮上死点より前にピークをずらして排気弁とピストンとの干渉を回避し得るように構成することが好ましく、このようにすれば、フェールセーフリフトを設定することにより排気弁のバルブリフトが長くなっても、該排気弁の開作動のピークが圧縮上死点より前にずれることで排気弁とピストンとの干渉が回避され、相互の損傷を未然に防ぐことが可能となる。
更に、本発明においては、フェールセーフリフトを設定した二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁の開作動が排気行程における通常の開作動の範囲内に包含されるように構成することが好ましく、このようにすれば、通常モードにおける排気行程で排気弁が行う通常の開作動にフェールセーフリフトの開作動が隠れて影響しなくなり、通常モードでは排気行程における排気弁の通常の開作動のみが実行されることになる。
上記した本発明の圧縮圧開放型エンジンブレーキによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、通常モードとブレーキモードとの切り替えに伴う筒内ガスの吸気側への逆流を確実に防止することができ、該筒内ガスの逆流によりターボチャージャのコンプレッサの軸受等にダメージを与えてしまう虞れを未然に回避することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、フェールセーフリフトを設定することにより排気弁のバルブリフトが長くなっても、該排気弁の開作動のピークを圧縮上死点より前にずらすことで排気弁とピストンとの干渉を回避することができ、相互の損傷を未然に防ぐことができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、通常モードにおける排気行程で排気弁が行う通常の開作動にフェールセーフリフトの開作動が隠れるようにして該フェールセーフリフトの開作動の影響を無くし、通常モードでは排気行程における排気弁の通常の開作動のみが実行されるようにすることができる。
本発明を実行する形態の通常モードの状態を示す概略図である。 本形態例のブレーキモードの状態を示す概略図である。 本形態例の通常モードとブレーキモードとの切り替え時の状態を示す概略図である。 本形態例の通常モードにおけるバルブリフトのグラフである。 本形態例のブレーキモードにおけるバルブリフトのグラフである。 本形態例の通常モードとブレーキモードの切り替え時におけるバルブリフトのグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例においては、圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開作動させて圧縮圧力を開放することに加え、排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせないようにして筒内を封止することで制動力を得るようにした圧縮圧開放型エンジンブレーキとなっており、図1は通常モードの状態、図2はブレーキモードの状態、図3は本形態例の通常モードとブレーキモードとの切り替え時の状態を夫々示している。
図中における符号の1は気筒、2は燃焼室、3はピストン、4は排気弁、5は排気流路を夫々示し、図1に示す通常モードの排気行程において、カムシャフト6の排気カム7によりロッカーアーム8が傾動され、該ロッカーアーム8によりバルブブリッジ9を介し両方の排気弁4が押し下げられて開作動され、燃焼室2から排気流路5へと排気ガス10が送出されるようになっている。
ただし、前記ロッカーアーム8は、排気カム7により直接的に基端部を突き上げられて傾動するようにはなっておらず、該排気カム7により補助ロッカー13の一端が突き上げられ、該補助ロッカー13と連動して前記ロッカーアーム8が一緒に傾動することで排気行程における通常の排気弁4の開作動が実行されるようになっている。
即ち、前記排気弁4を押し下げるロッカーアーム8が軸支されているロッカーシャフト12には、前記排気弁4を押し下げる先端部を持たない補助ロッカー13が前記ロッカーアーム8の手前側に隣接して配置されており、前記ロッカーアーム8の上面には、上方へ突出する突出部14が形成されていると共に、該突出部14の手前側に前記ロッカーアーム8の基端部側へ向かって伸縮可能に構成された伸縮部15が備えられており、この伸縮部15は、前記ロッカーアーム8の内部に備えた図示しない油圧機構により伸縮作動するアクチュエータとして構成されている。
一方、前記補助ロッカー13の上面には、上方へ突出する突出部16が形成されており、図1に示す如く、前記ロッカーアーム8の伸縮部15が伸長した時に、該伸縮部15が前記補助ロッカー13の突出部16に突き当たり、前記ロッカーアーム8が前記補助ロッカー13に連動して動作するようになっているが、この際、前記ロッカーアーム8全体が前記補助ロッカー13の突出部16を起点として反時計回りに傾動させられた状態となり、前記ロッカーアーム8のローラ8aに対し前記補助ロッカー13のローラ13aが下方へ位置ずれした状態となるようにしてある。
更に、前記ロッカーアーム8の先端部には、下方へ向かって伸縮可能に構成された伸縮部17が備えられており、この伸縮部17は、前記ロッカーアーム8の内部に備えた図示しない油圧機構により動作するアクチュエータとして構成され、前記バルブブリッジ9の上面に対し接続されている。
そして、図1に示す如き前記ロッカーアーム8の伸縮部15を伸長し且つ前記伸縮部17を収縮した状態とすると、前記ロッカーアーム8が補助ロッカー13のローラ13aを介して排気カム7に着座した状態となり、該排気カム7により排気行程で補助ロッカー13が傾動され、該補助ロッカー13に連動して前記ロッカーアーム8も傾動されてバルブブリッジ9を介し両方の排気弁4が押し下げられて開作動されることになる。
他方、前記カムシャフト6には、図2に示すブレーキモードとした時に、吸気行程に続く最初の圧縮行程での圧縮上死点付近と、排気行程に相当する二度目の圧縮行程での圧縮上死点付近とで圧縮圧力を夫々開放するブレーキ専用カム11が前記排気カム7の奥側に隣接して配置され、該ブレーキ専用カム11が前記ロッカーアーム8のローラ8aと同じ位相に配置されるようになっているが、前記ロッカーアーム8の伸縮部15を伸長し且つ前記伸縮部17を収縮した状態(図1参照)では、前記ロッカーアーム8のローラ8aが前記ブレーキ専用カム11から離間した上方位置に保持されるようになっている。
即ち、図2に示す如き前記ロッカーアーム8の伸縮部15を収縮し且つ前記伸縮部17を伸長した状態とすると、前記ロッカーアーム8が前記補助ロッカー13との連動を解除され、前記ロッカーアーム8全体が時計回りに傾動してローラ8aがブレーキ専用カム11に着座した状態となり、該ブレーキ専用カム11により前記ロッカーアーム8が吸気行程に続く最初の圧縮行程での圧縮上死点付近と、排気行程に相当する二度目の圧縮行程での圧縮上死点付近とで強制的に開作動されて圧縮圧力が開放されるようになっている。
この際、本形態例にあっては、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放するにあたり、その排気弁4のバルブリフトにフェールセーフリフトを設定し、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放させるためのブレーキ専用カム11のカム山を本来の圧縮圧力に必要なリフト量よりも多く設定している。
即ち、ここで言うフェールセーフリフトとは、図1の通常モードにおいて故障等によりロッカーアーム8が排気カム7及びブレーキ専用カム11の何れにも着座しない状態となっても、排気弁4が全く開かない状態に陥らないようにするための保安対策として設定されるものであり、万一、通常モードでロッカーアーム8と補助ロッカー13とが連動しなくなると、排気弁4が全く開かないことになって排気ガス10が筒内から排気されず、吸気行程で吸気側へ排気ガス10や未燃燃料を含んだガス等が逆流してしまう事態を招いてしまうが、本形態例においては、このような保安対策として必要なフェールセーフリフトを利用することで通常モードとブレーキモードとの切り替え時にも必ず排気弁4の開作動が生じるようにしている。
つまり、図3に示す通常モードとブレーキモードとの切り替え時に、伸縮部15が収縮してロッカーアーム8と補助ロッカー13との連動が解除されていながらも伸縮部17も収縮してローラ8aがブレーキ専用カム11から離間した上方位置に保持されている状態となっていても、該ブレーキ専用カム11における二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放させるためのカム山の頂部だけは前記ローラ8aに接触して前記ロッカーアーム8が傾動されるようにしてあり、換言すれば、伸縮部17のストロークに見合うリフト量よりも多くリフト量を設定してある。
しかも、本形態例においては、二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁4の開作動を当該圧縮行程における圧縮上死点より前にピークをずらして排気弁4とピストン3との干渉を回避し得るようにしておくと共に、この二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁4の開作動が排気行程における通常の開作動の範囲内に包含されるようにしてある。
尚、図1〜図3では、位相違いにより図示されていないが、前記排気カム7が装備されているカムシャフト6には吸気カムも奥側に装備されており、該吸気カムにより基端部を押し上げられて傾動するロッカーアームの先端部によりバルブブリッジを介し両方の吸気弁が押し下げられて開作動され、気筒1内に吸気流路18から吸入空気19が取り込まれるようになっていることは勿論である。
而して、以上に説明した圧縮圧開放型エンジンブレーキにあっては、図1に示す通常モードにおいて、ロッカーアーム8の伸縮部15を伸長し且つ伸縮部17を収縮した状態とすると、排気カム7により排気行程で補助ロッカー13が傾動され、これに連動するロッカーアーム8によりバルブブリッジ9を介し両方の排気弁4が押し下げられて開作動され、図4にバルブリフトのグラフを示す如く、排気行程における通常の排気弁4の開作動が実行される。
この際、ブレーキ専用カム11における二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放させるためのカム山の頂部だけはローラ8aに接触するが、これによる排気弁4の開作動は、排気行程における通常の開作動の範囲内に包含されているため、通常モードにおける排気行程で排気弁4が行う通常の開作動にフェールセーフリフトの開作動が隠れて影響しなくなり、通常モードでは排気行程における排気弁4の通常の開作動のみが実行される。
また、図2に示すブレーキモードにおいて、ロッカーアーム8の伸縮部15を収縮し且つ伸縮部17を伸長した状態とすると、ロッカーアーム8と補助ロッカー13との連動が解除され、図5にバルブリフトのグラフを示す如く、排気行程における排気弁4の通常の開作動が行われなくなる一方、ブレーキ専用カム11によりロッカーアーム8が直接的に傾動され、筒内に取り込まれた吸入空気19を最初に圧縮する一度目の圧縮行程と、排気行程に相当する二度目の圧縮行程とにおける圧縮上死点付近で排気弁4が強制的に開作動され、これにより圧縮圧力が開放されてエンジンブレーキが増強されることになる。
この際、フェールセーフリフトを設定した二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁4の開作動を圧縮上死点(クランク角360°)より前にピークをずらしているので、フェールセーフリフトを設定することにより排気弁4のバルブリフトが長くなっても、該排気弁4の開作動のピークが圧縮上死点より前にずれることで排気弁4とピストン3との干渉が回避され、相互の損傷を未然に防ぐことが可能となる。
そして、図3に示す通常モードとブレーキモードとの切り替え時に、伸縮部15が収縮してロッカーアーム8と補助ロッカー13との連動が解除されていながらも伸縮部17も収縮してローラ8aがブレーキ専用カム11から離間した上方位置に保持されている状態となると、排気弁4の開作動を担うロッカーアーム8が排気カム7及びブレーキ専用カム11の何れにも着座しない状態が一時的に生じるが、図6にバルブリフトのグラフを示す如く、排気弁4のバルブリフトに設定されたフェールセーフリフトにより必ず排気弁4の開作動が行われ、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で筒内ガスの一部が確実に排気側へ抜き出されるので、続いて吸気行程が開始されて吸気弁が開いても、筒内ガスが勢い良く吸気側へ逆流することが起こらなくなる。
従って、上記形態例によれば、通常モードとブレーキモードとの切り替えに伴う筒内ガスの吸気側への逆流を確実に防止することができ、該筒内ガスの逆流によりターボチャージャのコンプレッサの軸受等にダメージを与えてしまう虞れを未然に回避することができ、また、フェールセーフリフトを設定することにより排気弁4のバルブリフトが長くなっても、該排気弁4の開作動のピークを圧縮上死点(クランク角360°)より前にずらすことで排気弁4とピストン3との干渉を回避することができて相互の損傷を未然に防ぐことができ、更には、通常モードにおける排気行程で排気弁4が行う通常の開作動にフェールセーフリフトの開作動が隠れるようにして該フェールセーフリフトの開作動の影響を無くし、通常モードでは排気行程における排気弁4の通常の開作動のみが実行されるようにすることができる。
尚、本発明の圧縮圧開放型エンジンブレーキは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、近年においては、吸気下死点付近でも排気弁を強制的に開作動させて排気流路側から空気を筒内に逆流させ、これにより吸気行程で筒内に取り込まれる作動ガス量(吸入空気量+逆流空気量)を増加し、次の圧縮行程での圧縮仕事を増加させて制動力を増強することが提案されているので、そのような吸気下死点付近でも排気弁を強制的に開作動させるカム山をブレーキ専用カムに追加しても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 気筒
3 ピストン
4 排気弁
7 排気カム
8 ロッカーアーム
11 ブレーキ専用カム
19 吸入空気

Claims (3)

  1. 排気弁の開作動を担うロッカーアームを排気カム及びブレーキ専用カムの何れか一方に着座するよう切り替えて通常モードとブレーキモードとの切り替えを行い、通常モードでは排気カムにより排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせる一方、ブレーキモードではブレーキ専用カムにより排気行程における排気弁の通常の開作動を行わせないようにして筒内を封止しながら圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開作動させて圧縮圧力を開放する圧縮圧開放型エンジンブレーキであって、筒内に取り込まれた吸入空気を最初に圧縮する一度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放した後に、排気行程に相当する二度目の圧縮行程で圧縮圧力を開放するにあたり、その排気弁のバルブリフトに本来の圧縮圧力の開放に必要なリフト量よりも多くフェールセーフリフトを設定し、前記排気弁の開作動を担うロッカーアームが排気カム及びブレーキ専用カムの何れにも着座しない状態となっていても前記フェールセーフリフトにより必ず排気弁の開作動が生じるように構成したことを特徴とする圧縮圧開放型エンジンブレーキ。
  2. フェールセーフリフトを設定した二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁の開作動を圧縮上死点より前にピークをずらして排気弁とピストンとの干渉を回避し得るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の圧縮圧開放型エンジンブレーキ。
  3. フェールセーフリフトを設定した二度目の圧縮圧力の開放を行う排気弁の開作動が排気行程における通常の開作動の範囲内に包含されるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の圧縮圧開放型エンジンブレーキ。
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