JP2019054810A - 核酸を合成するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】酵素および特別に設計されたヌクレオチドアナログを使用して、ポリヌクレオチド(例えば、DNAおよびRNA)を合成するための改善された方法を提供すること。【解決手段】本発明の方法を使用すると、ポリヌクレオチドの特定の配列が、一塩基ずつ水性環境において、核酸テンプレートを使用せずにデノボ合成され得る。上記ヌクレオチドアナログは、非改変3’OH(すなわち、「天然の」デオキシリボースおよびリボース分子において見出されるとおり)を有するので、上記アナログは、生物学的系に組み込むために適した天然のポリヌクレオチドを生じる。【選択図】なし
Description
本出願は、2013年10月17日に出願された米国特許出願第14/056,687号、2013年4月2日に出願された米国仮出願第61/807,327号、および2013年10月15日に出願された米国仮出願第61/891,162号に基づく優先権を主張し、その全ては、それらの全体が参照によって援用される。
本発明は、所望の配列を有し、テンプレートの必要がないポリヌクレオチドを(デノボ)合成するための方法および装置に関する。よって、本発明は、研究、遺伝子工学、および遺伝子治療のために、種々の配列および種々の長さのポリヌクレオチドのライブラリーを作製する能力を提供する。
(背景)
遺伝子工学は、遺伝物質の内容物を決定するためのツール、ならびに所望の遺伝物質を構築するためのツールを要する。上記遺伝物質の内容物を決定するためのツールは、約1日で、$1,000未満で全ヒトゲノムを配列決定することを可能にした(Life Technologies, Press Release: Benchtop Ion ProtonTM Sequencer, January 10, 2012を参照のこと)。対照的に、所望の遺伝物質を構築するためのツール(例えば、デノボDNA合成)は、同じ速度では改善されてこなかった。評価基準としては、過去25年間にわたって、デノボ低分子核酸合成のコスト(1塩基あたり)は、1/10に低下したが、核酸配列決定のコスト(1塩基あたり)は、1/10,000,000超に低下した。DNA合成における進歩のなさは、いまや、トランスレーショナルゲノミクス(すなわち、これによって、個々の配列バリエーションの役割が決定され、治療処置を開発するために使用される)の速度を制限している。
遺伝子工学は、遺伝物質の内容物を決定するためのツール、ならびに所望の遺伝物質を構築するためのツールを要する。上記遺伝物質の内容物を決定するためのツールは、約1日で、$1,000未満で全ヒトゲノムを配列決定することを可能にした(Life Technologies, Press Release: Benchtop Ion ProtonTM Sequencer, January 10, 2012を参照のこと)。対照的に、所望の遺伝物質を構築するためのツール(例えば、デノボDNA合成)は、同じ速度では改善されてこなかった。評価基準としては、過去25年間にわたって、デノボ低分子核酸合成のコスト(1塩基あたり)は、1/10に低下したが、核酸配列決定のコスト(1塩基あたり)は、1/10,000,000超に低下した。DNA合成における進歩のなさは、いまや、トランスレーショナルゲノミクス(すなわち、これによって、個々の配列バリエーションの役割が決定され、治療処置を開発するために使用される)の速度を制限している。
現在、大部分の新規核酸配列は、30年よりもっと前に開発された固相ホスホルアミダイト技術を使用して合成される。この技術は、天然の(もしくは非天然の)核酸塩基に相当するホスホルアミダイト試薬から構成される配列の逐次的な脱保護および合成を含む。しかし、ホスホルアミダイト核酸合成は、長さが200塩基対(bp)より大きな核酸は高い破損率および副反応率を経験するという点で、長さが制限される。さらに、ホスホルアミダイト合成は、毒性の副生成物を生じさせ、この廃棄物の廃棄は、核酸合成機の有効性を制限し、請負のオリゴ生成のコストを増大させる(例年のオリゴヌクレオチド合成の需要が、300,000ガロン超の有害化学廃棄物(アセトニトリル、トリクロロ酢酸、トルエン、テトラヒドロフラン、およびピリジンが挙げられる)の原因になっていると予測される。LeProust et al., Nucleic Acids Res., vol. 38(8), p.2522−2540, (2010)(その全体において本明細書に参照により援用される)を参照のこと)。従って、オリゴヌクレオチド合成のためのより効率的かつコスト効率のよい方法が必要である。
Life Technologies, Press Release: Benchtop Ion ProtonTM Sequencer, January 10, 2012
LeProust et al., Nucleic Acids Res., vol. 38(8), p.2522−2540, (2010)
(要旨)
本発明は、核酸合成のための改善された方法を提供する。本発明の方法は、ポリヌクレオチドのより迅速でかつより長いデノボ合成を提供する。よって、本発明は、カスタム核酸合成のコスト全体を劇的に低下させる。本発明の方法は、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素を使用して、未改変3’ヒドロキシルおよび切断可能な末端基を有するヌクレオチドアナログを組み込むことによる、ポリヌクレオチドのテンプレート非依存的合成に関する。上記末端基が原因で、合成は、新たな塩基の各々が付加されると一時停止し、すると末端基が切断され、天然に存在するヌクレオチドに本質的に同一であるポリヌクレオチド(すなわち、さらなるヌクレオチド組み込みのための基質として酵素によって認識される)を残す。
本発明は、核酸合成のための改善された方法を提供する。本発明の方法は、ポリヌクレオチドのより迅速でかつより長いデノボ合成を提供する。よって、本発明は、カスタム核酸合成のコスト全体を劇的に低下させる。本発明の方法は、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素を使用して、未改変3’ヒドロキシルおよび切断可能な末端基を有するヌクレオチドアナログを組み込むことによる、ポリヌクレオチドのテンプレート非依存的合成に関する。上記末端基が原因で、合成は、新たな塩基の各々が付加されると一時停止し、すると末端基が切断され、天然に存在するヌクレオチドに本質的に同一であるポリヌクレオチド(すなわち、さらなるヌクレオチド組み込みのための基質として酵素によって認識される)を残す。
本発明はさらに、カスタムポリヌクレオチドの生成のために本発明の方法を利用する装置を包含する。本発明の装置は、水性の条件およびヌクレオチドアナログの複数の供給源を提供する1つまたは複数のバイオリアクターを備える。上記バイオリアクターは、例えば、リザーバー、フローセル、もしくはマルチウェルプレートであり得る。固体支持体から開始して、上記ポリヌクレオチドは、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ(例えば、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)、またはテンプレート指示なしでDNA鎖もしくはRNA鎖を伸長する任意の他の酵素)の天然の活性を介して、連続的なヌクレオチドの付加によって、上記リアクターの中で成長する。上記末端基の切断の際に、天然のポリヌクレオチドは、上記固体支持体上で曝される。上記配列が完全になると、上記支持体は、天然に見出されるものと本質的に等価なポリヌクレオチドを残して切り離される。いくつかの実施形態において、上記装置は、ヌクレオチド付加後にヌクレオチドアナログ溶液を回収し、その後のヌクレオチド付加のために溶液を再使用することによって、上記ヌクレオチドアナログ溶液を再利用するように設計される。従って、生成される廃棄物は少なく、1塩基あたりの全体的なコストは、最先端の方法と比較して低下する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
オリゴヌクレオチドを合成するための方法であって、該方法は、
固体支持体に結合した核酸を、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素の存在下でかつ核酸テンプレートの非存在下で、ヌクレオチドアナログに曝す工程、
を包含し、ここで該ヌクレオチドアナログは、非改変3’ヒドロキシルとヌクレオチジルトランスフェラーゼをブロックするが、切断の際にヌクレオチジルトランスフェラーゼのヌクレオチド基質を生じさせる切断可能な末端基とを含む、方法。
(項目2)
前記ヌクレオチドアナログは、リボース糖もしくはデオキシリボース糖を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ヌクレオチド基質は、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、配列番号1、配列番号3、もしくは配列番号5と少なくとも約90%同一であるタンパク質配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは生物に由来し、配列番号2、配列番号4、もしくは配列番号6と少なくとも約90%同一であるヌクレオチド配列を有する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記切断可能な末端基は、第2のヌクレオチドアナログの組み込みを阻害する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記切断可能な末端基は、荷電した部分を含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記価電した部分は、負に荷電している、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記切断可能な末端基は、アミノ酸を含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有し、ここでn=2もしくは3であり、−X−は、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CH2−である、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有し、ここでn=2もしくは3であり、−X−は、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CH2−である、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有する、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記切断可能な末端基は、化学的に切断可能であるか、光分解的に切断可能であるか、電気化学的に切断可能であるか、もしくは生物学的に切断可能である、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記固体支持体に結合した核酸は、約6.5〜8.5の間のpHを有する水性溶液の存在下で、前記ヌクレオチドアナログに曝される、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記固体支持体に結合した核酸は、水性溶液の存在下で約35〜39℃の間の温度で、前記ヌクレオチドアナログに曝される、項目1に記載の方法。
(項目17)
前記固体支持体は、ビーズ、ウェル、もしくはペグである、項目1に記載の方法。
(項目18)
前記核酸は、1本鎖である、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記切断可能な末端基は、前記ヌクレオチドアナログから切断された場合に、環式副生成物を形成する部分を含む、項目1に記載の方法。
(項目20)
天然のヌクレオチドを生成するために、前記切断可能な末端基を切断する工程;および
該天然のヌクレオチドを、トランスフェラーゼ酵素の存在下でかつ核酸テンプレートの非存在下で第2のヌクレオチドアナログに曝す工程であって、ここで該第2のヌクレオチドアナログは、糖環および切断可能な末端基上に3’ヒドロキシルを含む、工程、
をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記ヌクレオチドアナログおよび前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素を含む水性溶液を提供する工程をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目22)
オリゴヌクレオチドを合成するためのシステムであって、該システムは、
核酸が結合している固体支持体;
ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素;
第1のヌクレオチドであって、遊離3’ヒドロキシルと切断可能なリンカーによって該ヌクレオチドに結合したブロッキング基とを含む、第1のヌクレオチド、
を含み、
ここで第2のヌクレオチドは、該ブロッキング基が該切断可能なリンカーによって除去されるまで、該ヌクレオチジルトランスフェラーゼによって該第1のヌクレオチドの3’位を介して該第1のヌクレオチドに連結することができず、
ここで該システムは、核酸テンプレートを含まない、システム。
(項目23)
前記第1のヌクレオチドおよび第2のヌクレオチドは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を独立して含む、項目22に記載のシステム。
(項目24)
オリゴヌクレオチド合成のための方法であって、該方法は、
核酸テンプレートの非存在下で複数の結合した核酸を含む固体支持体を提供する工程;
該基質を、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ、ならびに遊離3’ヒドロキシル基および切断可能なリンカーを介して結合しているブロッキング基を有するヌクレオチドアナログに、ただ1個のヌクレオチドアナログが該複数のうちの少なくとも1個のメンバーに付加されるような条件下で曝す工程;
該切断可能なリンカーを切断する工程;ならびに
該曝す工程を反復する工程、
を包含する方法。
(項目25)
前記条件は、約6.5〜8.5の間のpHを有する水性溶液を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記水性溶液は、約35〜39℃の間の温度にある、項目25に記載の方法。
(項目27)
遊離3’ヒドロキシル基および切断可能なリンカーを介して結合しているブロッキング基を含む前記ヌクレオチドアナログは、溶液として提供される、項目25に記載の方法。
(項目28)
前記溶液を前記基質から除去する工程をさらに包含する、項目27に記載の方法。
(項目29)
オリゴヌクレオチド合成のための方法であって、該方法は、核酸テンプレートを含まない支持体に結合した核酸を、以下:
ヌクレオチドアナログであって、切断可能なリンカーによって該ヌクレオチドアナログに結合した部分を含み、遊離3’ヒドロキシルを有する、ヌクレオチドアナログ、および
ヌクレオチジルトランスフェラーゼ、
に曝す工程、
それによって、該ヌクレオチドアナログを、該固体支持体に結合した核酸に組み込む工程;
該ヌクレオチドアナログを組み込んだ際に該固体支持体を洗浄して、組み込まれていないヌクレオチドアナログを除去する工程;
該切断可能なリンカーを切断する工程;ならびに
該曝す工程、洗浄する工程、および切断する工程を、オリゴヌクレオチドを合成するために反復する工程、
を包含する方法。
(項目30)
前記ヌクレオチドアナログは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記ヌクレオチドアナログおよび前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、同じ溶液中に存在し、該溶液は、前記曝す工程、洗浄する工程、および切断する工程をその後に反復する工程の間に、実質的に再利用される、項目29に記載の方法。
(項目32)
水性環境において所定の配列を有するオリゴヌクレオチドを合成するための装置であって、該装置は、
固体支持体と流体連絡状態にある、ヌクレオチドトリホスフェート(NTP)試薬溶液および酵素溶液の第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源であって、ここで該第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源の中の該試薬溶液は、NTP−アデニン、NTP−グアニン、NTP−シトシン、NTP−チミン、および上記のうちのいずれかの改変物から選択される、第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源、を備える装置。
(項目33)
前記ヌクレオチドトリホスフェートのうちの少なくとも一部は、改変されていない3’ヒドロキシルおよび切断の際に天然のヌクレオチドを生じさせる切断可能な末端基を含む、項目32に記載の装置。
(項目34)
前記ヌクレオチドは、デオキシヌクレオチドである、項目32に記載の装置。
(項目35)
前記固体支持体と流体連絡状態にある洗浄リザーバーをさらに備える、項目32に記載の装置。
(項目36)
前記固体支持体と流体連絡状態にある水性脱ブロック化薬剤の供給源をさらに備える、項目32に記載の装置。
(項目37)
前記ヌクレオチドトリホスフェート試薬は、前記固体支持体へと流される、項目32に記載の装置。
(項目38)
前記試薬溶液はまた、前記固体支持体から流し出される、項目37に記載の装置。
(項目39)
前記試薬溶液は、前記固体支持体から流し出された後に、実質的に再使用される、項目38に記載の装置。
(項目40)
前記固体支持体は、ヌクレオチドトリホスフェート試薬溶液/酵素溶液の供給源へと移動させられる、項目32に記載の装置。
(項目41)
前記固体支持体を移動するように構成された、プログラム可能なマニピュレーターをさらに備える、項目40に記載の装置。
(項目42)
ヌクレオチドトリホスフェート試薬/酵素の供給源を保持するためのウェルをさらに備える、項目32に記載の装置。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
オリゴヌクレオチドを合成するための方法であって、該方法は、
固体支持体に結合した核酸を、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素の存在下でかつ核酸テンプレートの非存在下で、ヌクレオチドアナログに曝す工程、
を包含し、ここで該ヌクレオチドアナログは、非改変3’ヒドロキシルとヌクレオチジルトランスフェラーゼをブロックするが、切断の際にヌクレオチジルトランスフェラーゼのヌクレオチド基質を生じさせる切断可能な末端基とを含む、方法。
(項目2)
前記ヌクレオチドアナログは、リボース糖もしくはデオキシリボース糖を含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ヌクレオチド基質は、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、配列番号1、配列番号3、もしくは配列番号5と少なくとも約90%同一であるタンパク質配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは生物に由来し、配列番号2、配列番号4、もしくは配列番号6と少なくとも約90%同一であるヌクレオチド配列を有する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記切断可能な末端基は、第2のヌクレオチドアナログの組み込みを阻害する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記切断可能な末端基は、荷電した部分を含む、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記価電した部分は、負に荷電している、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記切断可能な末端基は、アミノ酸を含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有し、ここでn=2もしくは3であり、−X−は、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CH2−である、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有し、ここでn=2もしくは3であり、−X−は、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CH2−である、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有する、項目1に記載の方法。
(項目13)
前記ヌクレオチドアナログは、以下の構造:
を有する、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記切断可能な末端基は、化学的に切断可能であるか、光分解的に切断可能であるか、電気化学的に切断可能であるか、もしくは生物学的に切断可能である、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記固体支持体に結合した核酸は、約6.5〜8.5の間のpHを有する水性溶液の存在下で、前記ヌクレオチドアナログに曝される、項目1に記載の方法。
(項目16)
前記固体支持体に結合した核酸は、水性溶液の存在下で約35〜39℃の間の温度で、前記ヌクレオチドアナログに曝される、項目1に記載の方法。
(項目17)
前記固体支持体は、ビーズ、ウェル、もしくはペグである、項目1に記載の方法。
(項目18)
前記核酸は、1本鎖である、項目1に記載の方法。
(項目19)
前記切断可能な末端基は、前記ヌクレオチドアナログから切断された場合に、環式副生成物を形成する部分を含む、項目1に記載の方法。
(項目20)
天然のヌクレオチドを生成するために、前記切断可能な末端基を切断する工程;および
該天然のヌクレオチドを、トランスフェラーゼ酵素の存在下でかつ核酸テンプレートの非存在下で第2のヌクレオチドアナログに曝す工程であって、ここで該第2のヌクレオチドアナログは、糖環および切断可能な末端基上に3’ヒドロキシルを含む、工程、
をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目21)
前記ヌクレオチドアナログおよび前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素を含む水性溶液を提供する工程をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目22)
オリゴヌクレオチドを合成するためのシステムであって、該システムは、
核酸が結合している固体支持体;
ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素;
第1のヌクレオチドであって、遊離3’ヒドロキシルと切断可能なリンカーによって該ヌクレオチドに結合したブロッキング基とを含む、第1のヌクレオチド、
を含み、
ここで第2のヌクレオチドは、該ブロッキング基が該切断可能なリンカーによって除去されるまで、該ヌクレオチジルトランスフェラーゼによって該第1のヌクレオチドの3’位を介して該第1のヌクレオチドに連結することができず、
ここで該システムは、核酸テンプレートを含まない、システム。
(項目23)
前記第1のヌクレオチドおよび第2のヌクレオチドは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を独立して含む、項目22に記載のシステム。
(項目24)
オリゴヌクレオチド合成のための方法であって、該方法は、
核酸テンプレートの非存在下で複数の結合した核酸を含む固体支持体を提供する工程;
該基質を、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ、ならびに遊離3’ヒドロキシル基および切断可能なリンカーを介して結合しているブロッキング基を有するヌクレオチドアナログに、ただ1個のヌクレオチドアナログが該複数のうちの少なくとも1個のメンバーに付加されるような条件下で曝す工程;
該切断可能なリンカーを切断する工程;ならびに
該曝す工程を反復する工程、
を包含する方法。
(項目25)
前記条件は、約6.5〜8.5の間のpHを有する水性溶液を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記水性溶液は、約35〜39℃の間の温度にある、項目25に記載の方法。
(項目27)
遊離3’ヒドロキシル基および切断可能なリンカーを介して結合しているブロッキング基を含む前記ヌクレオチドアナログは、溶液として提供される、項目25に記載の方法。
(項目28)
前記溶液を前記基質から除去する工程をさらに包含する、項目27に記載の方法。
(項目29)
オリゴヌクレオチド合成のための方法であって、該方法は、核酸テンプレートを含まない支持体に結合した核酸を、以下:
ヌクレオチドアナログであって、切断可能なリンカーによって該ヌクレオチドアナログに結合した部分を含み、遊離3’ヒドロキシルを有する、ヌクレオチドアナログ、および
ヌクレオチジルトランスフェラーゼ、
に曝す工程、
それによって、該ヌクレオチドアナログを、該固体支持体に結合した核酸に組み込む工程;
該ヌクレオチドアナログを組み込んだ際に該固体支持体を洗浄して、組み込まれていないヌクレオチドアナログを除去する工程;
該切断可能なリンカーを切断する工程;ならびに
該曝す工程、洗浄する工程、および切断する工程を、オリゴヌクレオチドを合成するために反復する工程、
を包含する方法。
(項目30)
前記ヌクレオチドアナログは、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より選択される塩基を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記ヌクレオチドアナログおよび前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、同じ溶液中に存在し、該溶液は、前記曝す工程、洗浄する工程、および切断する工程をその後に反復する工程の間に、実質的に再利用される、項目29に記載の方法。
(項目32)
水性環境において所定の配列を有するオリゴヌクレオチドを合成するための装置であって、該装置は、
固体支持体と流体連絡状態にある、ヌクレオチドトリホスフェート(NTP)試薬溶液および酵素溶液の第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源であって、ここで該第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源の中の該試薬溶液は、NTP−アデニン、NTP−グアニン、NTP−シトシン、NTP−チミン、および上記のうちのいずれかの改変物から選択される、第1の、第2の、第3のおよび第4の供給源、を備える装置。
(項目33)
前記ヌクレオチドトリホスフェートのうちの少なくとも一部は、改変されていない3’ヒドロキシルおよび切断の際に天然のヌクレオチドを生じさせる切断可能な末端基を含む、項目32に記載の装置。
(項目34)
前記ヌクレオチドは、デオキシヌクレオチドである、項目32に記載の装置。
(項目35)
前記固体支持体と流体連絡状態にある洗浄リザーバーをさらに備える、項目32に記載の装置。
(項目36)
前記固体支持体と流体連絡状態にある水性脱ブロック化薬剤の供給源をさらに備える、項目32に記載の装置。
(項目37)
前記ヌクレオチドトリホスフェート試薬は、前記固体支持体へと流される、項目32に記載の装置。
(項目38)
前記試薬溶液はまた、前記固体支持体から流し出される、項目37に記載の装置。
(項目39)
前記試薬溶液は、前記固体支持体から流し出された後に、実質的に再使用される、項目38に記載の装置。
(項目40)
前記固体支持体は、ヌクレオチドトリホスフェート試薬溶液/酵素溶液の供給源へと移動させられる、項目32に記載の装置。
(項目41)
前記固体支持体を移動するように構成された、プログラム可能なマニピュレーターをさらに備える、項目40に記載の装置。
(項目42)
ヌクレオチドトリホスフェート試薬/酵素の供給源を保持するためのウェルをさらに備える、項目32に記載の装置。
本発明の他の局面は、以下の図面および詳細な説明を考慮すれば当業者に明らかである。
(詳細な説明)
本発明は、酵素および核酸アナログを使用して、ポリヌクレオチド(例えば、DNAおよびRNA)を合成するための改善された方法を提供する。開示される方法を使用すると、ポリヌクレオチドの特定の配列が、1塩基ずつ水性環境において、核酸テンプレートを使用せずにデノボ合成され得る。さらに、上記ヌクレオチドアナログは、非改変3’ヒドロキシル(すなわち、「天然の」デオキシリボースおよびリボース分子において見出されるとおり)を有するので、上記アナログは、切断可能なブロッキング基が上記塩基から除去される場合、「天然の」ヌクレオチドを生じる。他のヌクレオチドアナログもまた使用され得る(例えば、自己削除リンカー(self−eliminating linker)、または改変されたホスフェート基を有するヌクレオチドが挙げられる)。大部分の場合、上記ブロッキング基は、実質的なさらなる分子を後に残さないように設計される、すなわち、上記酵素によって「天然の」ヌクレオチドとして認識される「傷なしの(scarless)」ヌクレオチドを後に残すように設計される。従って、上記合成の結果として、その最後のブロッキング基を除去すると、その合成されたポリヌクレオチドは、同じ配列を有する天然に存在するポリヌクレオチドと化学的にかつ構造的に等価である。上記合成ポリヌクレオチドは、従って、その合成されたポリヌクレオチドが生化学的経路もしくは代謝を妨害するという懸念なく、生体系に組み込まれ得る。
本発明は、酵素および核酸アナログを使用して、ポリヌクレオチド(例えば、DNAおよびRNA)を合成するための改善された方法を提供する。開示される方法を使用すると、ポリヌクレオチドの特定の配列が、1塩基ずつ水性環境において、核酸テンプレートを使用せずにデノボ合成され得る。さらに、上記ヌクレオチドアナログは、非改変3’ヒドロキシル(すなわち、「天然の」デオキシリボースおよびリボース分子において見出されるとおり)を有するので、上記アナログは、切断可能なブロッキング基が上記塩基から除去される場合、「天然の」ヌクレオチドを生じる。他のヌクレオチドアナログもまた使用され得る(例えば、自己削除リンカー(self−eliminating linker)、または改変されたホスフェート基を有するヌクレオチドが挙げられる)。大部分の場合、上記ブロッキング基は、実質的なさらなる分子を後に残さないように設計される、すなわち、上記酵素によって「天然の」ヌクレオチドとして認識される「傷なしの(scarless)」ヌクレオチドを後に残すように設計される。従って、上記合成の結果として、その最後のブロッキング基を除去すると、その合成されたポリヌクレオチドは、同じ配列を有する天然に存在するポリヌクレオチドと化学的にかつ構造的に等価である。上記合成ポリヌクレオチドは、従って、その合成されたポリヌクレオチドが生化学的経路もしくは代謝を妨害するという懸念なく、生体系に組み込まれ得る。
本発明のプロセスおよびアナログは、有用なオリゴヌクレオチドおよびオリゴデオキシヌクレオチド、特に、長いオリゴヌクレオチド(<5000nt)のテンプレートに拠らない酵素による合成のために使用され得る。生成物は、使用されるイニシエーターに依存して、1本鎖もしくは部分的に2本鎖であり得る。長いオリゴヌクレオチドの合成は、高効率の組み込みおよび高効率の可逆的ターミネーター除去を要する。上記固体支持体に結合するイニシエーターは、ユーザー定義配列の短い小片もしくはユーザー定義1本鎖生成物が除去されるユニバーサルイニシエーターのいずれかである短い1本鎖DNA配列からなる。
一局面において、開示される方法は、市販のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素(例えば、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT))を使用して、1工程ずつの様式でヌクレオチドアナログからポリヌクレオチドを合成する。上記ヌクレオチドアナログは、以下の形態のものである:
NTP−リンカー−インヒビター
ここでNTPは、ヌクレオチドトリホスフェート(すなわち、dNTPもしくはrNTP)であり、上記リンカーは、塩基のピリジンもしくはピリミジンの間の切断可能なリンカーであり、上記インヒビターは、上記酵素がその後のヌクレオチドを組み込むのを防止する基である。各工程において、新たなヌクレオチドアナログは、その成長しつつあるポリヌクレオチド鎖へと組み込まれ、すると、上記酵素は、上記インヒビター基によって、さらなるヌクレオチドが付加されることからブロックされる。上記酵素がいったん停止すると、過剰なヌクレオチドアナログが、上記成長しつつある鎖から除去され得、上記インヒビターは、上記NTPから切断され得、新たなヌクレオチドアナログが、次のヌクレオチドを上記鎖に付加するために導入され得る。上記工程を連続して反復することによって、所望の長さおよび配列のヌクレオチド配列を迅速に構築することが可能である。ポリヌクレオチド合成のためにヌクレオチジルトランスフェラーゼを使用することの利点としては、以下が挙げられる:1)テンプレート非依存的重合において1本鎖(ss)開始プライマーを使用する3’−伸長活性、2)数千ものヌクレオチドの付加を生じさせることができる、高効率の様式でプライマーを伸長する能力、および3)有効な基質として広く種々の改変NTPおよび置換NTPの受容。さらに、本発明は、ヌクレオチジルトランスフェラーゼの基質であるイニシエーター配列を利用し得る。上記イニシエーターは、固体支持体に結合し、上記酵素の結合部位として働く。上記イニシエーターは、好ましくは、上記酵素のユニバーサルイニシエーター(例えば、ホモポリマー配列)であり、固体支持体上で再利用可能であり、形成されるオリゴヌクレオチドは、上記イニシエーターから切断可能である。
NTP−リンカー−インヒビター
ここでNTPは、ヌクレオチドトリホスフェート(すなわち、dNTPもしくはrNTP)であり、上記リンカーは、塩基のピリジンもしくはピリミジンの間の切断可能なリンカーであり、上記インヒビターは、上記酵素がその後のヌクレオチドを組み込むのを防止する基である。各工程において、新たなヌクレオチドアナログは、その成長しつつあるポリヌクレオチド鎖へと組み込まれ、すると、上記酵素は、上記インヒビター基によって、さらなるヌクレオチドが付加されることからブロックされる。上記酵素がいったん停止すると、過剰なヌクレオチドアナログが、上記成長しつつある鎖から除去され得、上記インヒビターは、上記NTPから切断され得、新たなヌクレオチドアナログが、次のヌクレオチドを上記鎖に付加するために導入され得る。上記工程を連続して反復することによって、所望の長さおよび配列のヌクレオチド配列を迅速に構築することが可能である。ポリヌクレオチド合成のためにヌクレオチジルトランスフェラーゼを使用することの利点としては、以下が挙げられる:1)テンプレート非依存的重合において1本鎖(ss)開始プライマーを使用する3’−伸長活性、2)数千ものヌクレオチドの付加を生じさせることができる、高効率の様式でプライマーを伸長する能力、および3)有効な基質として広く種々の改変NTPおよび置換NTPの受容。さらに、本発明は、ヌクレオチジルトランスフェラーゼの基質であるイニシエーター配列を利用し得る。上記イニシエーターは、固体支持体に結合し、上記酵素の結合部位として働く。上記イニシエーターは、好ましくは、上記酵素のユニバーサルイニシエーター(例えば、ホモポリマー配列)であり、固体支持体上で再利用可能であり、形成されるオリゴヌクレオチドは、上記イニシエーターから切断可能である。
本発明の方法は、合成核酸、例えば、ホスホルアミダイト合成DNAオリゴを現在使用する種々の適用に十分適合する。例えば、本発明の方法で合成されるポリヌクレオチドは、核酸増幅のためのプライマー、特異的マーカーの検出のためのハイブリダイゼーションプローブとして、および遺伝子工学のためのプラスミドへの組み込みのために使用され得る。しかし、開示される方法は、ヌクレオチドのより長い合成鎖をより迅速にかつ水性環境で生成するので、開示される方法はまた、ハイスループット適用(例えば、細胞アッセイにおける遺伝的バリエーションの発現に関するスクリーニング、および合成生物学)に役立つ。さらに、本発明の方法は、次世代の適用(例えば、合成読み取り/書き込みメモリとしてDNAを使用する、またはDNAから完全に(もしくは部分的に)合成される肉眼で見える材料を作る)のために必要とされる機能性を提供する。
本発明および本明細書で記載されるシステムは、ポリヌクレオチド(デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)を含む)の合成を提供する。「天然の」ヌクレオチド(例えば、DNAおよびRNA)のための合成経路は、一般的な核酸塩基(例えば、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)、およびウラシル(U))の状況で記載される一方で、本発明の方法が、いわゆる「非天然の」ヌクレオチド(ユニバーサル塩基(例えば、3−ニトロピロール2’−デオキシヌクレオシドおよび5−ニトロインドール2’−デオキシヌクレオシド、αホスホロチオレート、ホスホロチオエートヌクレオチドトリホスフェート、または他の望ましい特性(例えば、蛍光)を有するプリンもしくはピリミジンコンジュゲート)を組み込むヌクレオチドを含む)に適用され得ることは、理解されるべきである。プリンおよびピリミジン塩基の他の例としては、以下が挙げられる:ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、5−メチルシトシン(5−me−C)、5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチル誘導体および他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピル誘導体および他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミンおよび2−チオシトシン、5−プロピニルウラシルおよび5−プロピニルシトシン、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(プソイドウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ(例えば、8−ブロモ)、8−アミノ、8−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシルおよび他の8−置換されたアデニンおよびグアニン、5−ハロ(特に、5−ブロモ)、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換されたウラシルおよびシトシン、7−メチルグアニンおよび7−メチルアデニン、8−アザグアニンおよび8−アザアデニン、デアザグアニン、7−デアザグアニン、3−デアザグアニン、デアザアデニン、7−デアザアデニン、3−デアザアデニン、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、イミダゾ[l,5−a]1,3,5トリアジノン、9−デアザプリン、イミダゾ[4,5−d]ピラジン、チアゾロ[4,5−d]ピリミジン、ピラジン−2−オン、1,2,4−トリアジン、ピリダジン;ならびに1,3,5トリアジン。いくつかの場合、それは、非反応性であるが、ほぼ等価な塩基、すなわち、他のタンパク質(すなわち、転写酵素)と反応しない塩基を有するヌクレオチド配列を生成し、従って、配列情報の影響が、上記塩基の構造的効果から切り離されることを可能にするために有用であり得る。
(アナログ)
本発明は、水性環境においてポリヌクレオチドを合成するために、式、NTP−リンカー−インヒビターを有するヌクレオチドアナログを提供する。形態、NTP−リンカー−インヒビターというアナログに関して、NTPは、任意のヌクレオチドトリホスフェートであり得る:例えば、アデノシントリホスフェート(ATP)、グアノシントリホスフェート(GTP)、シチジントリホスフェート(CTP)、チミジントリホスフェート(TTP)、ウリジントリホスフェート(UTP)、ヌクレオチドトリホスフェート、デオキシアデノシントリホスフェート(dATP)、デオキシグアノシントリホスフェート(dGTP)、デオキシシチジントリホスフェート(dCTP)、デオキシチミジントリホスフェート(dTTP)、もしくはデオキシウリジントリホスフェート(dUTP)。
本発明は、水性環境においてポリヌクレオチドを合成するために、式、NTP−リンカー−インヒビターを有するヌクレオチドアナログを提供する。形態、NTP−リンカー−インヒビターというアナログに関して、NTPは、任意のヌクレオチドトリホスフェートであり得る:例えば、アデノシントリホスフェート(ATP)、グアノシントリホスフェート(GTP)、シチジントリホスフェート(CTP)、チミジントリホスフェート(TTP)、ウリジントリホスフェート(UTP)、ヌクレオチドトリホスフェート、デオキシアデノシントリホスフェート(dATP)、デオキシグアノシントリホスフェート(dGTP)、デオキシシチジントリホスフェート(dCTP)、デオキシチミジントリホスフェート(dTTP)、もしくはデオキシウリジントリホスフェート(dUTP)。
上記リンカーは、上記インヒビターを上記NTPに連結するいずれかの分子部分であり得、切断され得る(例えば、化学的に切断され得るか、電気化学的に切断され得るか、酵素により切断され得るか、または光分解により切断され得る)。例えば、上記リンカーは、周りの環境のpHを調節することによって切断され得る。上記リンカーはまた、所定の温度で活性化されるが、別の温度では不活性化される酵素によって切断され得る。いくつかの実施形態において、上記リンカーは、ジスルフィド結合を含む。
上記リンカーは、例えば、シトシンのN4、チミンのN3もしくはO4、グアニンのN2もしくはN3、およびアデニンのN6、またはウラシルのN3もしくはO4において結合し得る。なぜなら炭素での結合は、上記ポリメラーゼ阻害基の除去後に、残りの傷の存在を生じさせるからである。上記リンカーは、代表的には、少なくとも約10Å長、例えば、少なくとも約20Å長、例えば、少なくとも約25Å長の程度であり、従って、上記インヒビターを、ピリジンもしくはピリミジンから十分に遠く離れさせ、上記酵素が上記NTPを上記ポリヌクレオチド鎖に、結合した糖骨格を介して結合させることを可能にする。いくつかの実施形態において、上記切断可能なリンカーが、成長しつつあるヌクレオチド鎖に対して特に非反応性である環分子を形成するという点で、それらは自己環化している。
上記ヌクレオチドアナログは、上記酵素によるその後のヌクレオチドの結合を阻害する、上記NTPに連結される任意の部分を含み得る。上記阻害性基は、荷電基(例えば、荷電したアミノ酸)である得るか、または上記阻害性基は、周囲の条件に依存して荷電する基であり得る。いくつかの実施形態において、上記インヒビターは、負に荷電している部分であるか、または負に荷電し得る部分を含み得る。他の実施形態において、上記インヒビター基は、正に荷電しているか、または正に荷電し得る。いくつかの他の実施形態において、上記インヒビターは、アミノ酸もしくはアミノ酸アナログである。上記インヒビターは、2〜20個の単位のアミノ酸もしくはアナログのペプチド、2〜10個の単位のアミノ酸もしくはアナログのペプチド、3〜7個の単位のアミノ酸もしくはアナログのペプチド、3〜5個の単位のアミノ酸もしくはアナログのペプチドであり得る。いくつかの実施形態において、上記インヒビターは、Glu、Asp、Arg、His、およびLys、ならびにこれらの組み合わせ(例えば、Arg、Arg−Arg、Asp、Asp−Asp、Asp、Glu、Glu−Glu、Asp−Glu−Asp、Asp−Asp−GluもしくはAspAspAspAspなど)からなる群より選択される基を含む。ペプチドもしくは基は、同じかもしくは異なるアミノ酸もしくはアナログの組み合わせであり得る。上記阻害性基はまた、上記酵素の活性部位において残基と反応し、従って、上記酵素によるその後のヌクレオチドの結合を妨害する基を含み得る。
上記タイプ、NTP−リンカー−インヒビターのヌクレオチドアナログの例は、図1Aに示される。図1A中のアナログは、dCTPのN4位にジスルフィド(−S−S−)結合を介して連結した阻害性の(−Asp−Asp−)基を含み、他方で、ブロックされていない、非改変3’−OHをその糖環上に提供する。上記リンカーは、全てのリンカー原子(第2の組み込み阻害部分を含む)が除去され得、それによって、新生DNA鎖が天然のヌクレオチドに戻ることを可能にするように、構築される。図1Bに示されるように、水性の還元剤(例えば、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)もしくはジチオスレイトール(DTT)は、−S−S−結合を切断し、インヒビター機能の喪失(脱ブロック)を生じさせるために使用され得る。図1Bに示されるように、自己環化リンカーが組み込まれ得、ヌクレオチド合成の結果において、試薬溶液から容易に除去される環式の酸化型テトラヒドロチオフェン脱離基が生じる。
図1AのdCTPアナログを合成するための例示的スキームは、以下に示される:
図1に類似の様式において、上記タイプ、NTP−リンカー−インヒビターのヌクレオチドアナログはまた、リンカー−インヒビター部分を、アデニンのN6に(図2)、グアニンのN2に(図3)、チミンのN3に(図4)、もしくはウラシルのN3に(図5)結合させ、それによって、「天然に存在する」dNTP、ならびにデオキシウラシルヌクレオチド(dUTP)のアナログを提供することによって、形成され得る。dUTPの幅広い用途がある可能性は小さいが、その合成は、化学に基づいて簡単である。
本発明は、スキーム1の連結化学に限定されないが、カルバメート、アミド、もしくは他の自己削除連結もまた使用され得る。例えば、ヌクレオチドはまた、スキーム2に示されるように、シュタウディンガーリンカーとともに調製され得る。
Asp−Aspブロッキング基へのシュタウディンガーリンカー(スキーム2)で作製されたデオキシシチジントリホスフェート(dCTP)アナログは、図6に示される。図6に示されるように、上記シュタウディンガーdCTPアナログは、水性条件下で、アジドおよびトリフェニルホスフィンの付加により切断を受ける。図6に示される上記シュタウディンガーアナログはまた、上記で記載されそして図1〜5で例示されるように、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ(例えば、TdT)を使用するヌクレオチド伸長に適している。図中には明確に示されていないが、当業者は、完全なデノボヌクレオチド合成に必要とされる場合、シュタウディンガーリンカーを有する他のヌクレオチドアナログを生成するために適切な反応物とともに、スキーム2を使用し得る。図6に類似の様式で、スキーム2のヌクレオチドアナログは、シュタウディンガー部分を、アデニンのN6に、グアニンのN2に、チミンのN3に、もしくはウラシルのN3に結合させ、それによって、「天然に存在する」dNTP、ならびにデオキシウラシルヌクレオチド(dUTP)のアナログを提供することによって、形成され得る。
スキーム1の方法論は、例えば、図7〜10に示されるように、適切なリボヌクレオチド反応物で出発することによって、相当するリボヌクレオチドアナログを生成するために使用され得る。上記シュタウディンガーリンカーを含むリボヌクレオチドアナログはまた、必要とされるリボヌクレオチドアナログ(図12に示されるように、例えば、CTPアナログが挙げられる)を形成するために、スキーム2を使用して作製され得る。さらに、上記リボヌクレオチドアナログのうちの全て、すなわち、C、A、T、G、Uは、スキーム2に類似の反応を使用して形成され得る。
(酵素)
本発明の方法は、ヌクレオチドアナログをポリヌクレオチドへと構築するために、ヌクレオチジルトランスフェラーゼを使用する。ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、関連トランスフェラーゼおよびポリメラーゼ酵素のいくつかのファミリーを含む。いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、リボヌクレオチドよりもデオキシリボヌクレオチドを効率的に重合し、いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、デオキシリボヌクレオチドよりもリボヌクレオチドを効率的に重合し、いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドをほぼ同じ速度で重合する。
本発明の方法は、ヌクレオチドアナログをポリヌクレオチドへと構築するために、ヌクレオチジルトランスフェラーゼを使用する。ヌクレオチジルトランスフェラーゼは、関連トランスフェラーゼおよびポリメラーゼ酵素のいくつかのファミリーを含む。いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、リボヌクレオチドよりもデオキシリボヌクレオチドを効率的に重合し、いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、デオキシリボヌクレオチドよりもリボヌクレオチドを効率的に重合し、いくつかのヌクレオチジルトランスフェラーゼは、リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドをほぼ同じ速度で重合する。
本発明にとって特に重要なことには、ポリメラーゼ活性を有するトランスフェラーゼ(例えば、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT))は、ヌクレオチド鎖の3’末端へのデオキシリボヌクレオチドの付加を触媒し、それによって、DNAヌクレオチドの鎖長を増大させ得る。TdTは、DNA鎖の成長しつつある末端への1〜2個のリボヌクレオチドの付加を触媒するのみであり、部位特異的DNA−RNAキメラポリヌクレオチドの構築において有用であり得る。特に、仔ウシ胸腺TdT(操作されたE.coliから入手される)は、本発明での使用に適しており、Thermo Scientific(Pittsburgh, PA)のような商業的供給元から入手可能である。仔ウシTdTに相当するアミノ酸配列は、表1中に配列番号1として列挙される。
仔ウシTdTに相当するヌクレオチド配列は、表2中に配列番号2として列挙される。
市販のTdTは、本発明の方法での使用に適している一方で、改変TdT(例えば、配列番号1と少なくとも95%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号1と少なくとも98%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号1と少なくとも99%共通するアミノ酸配列を有する)も、本発明の方法で使用され得る。適切なヌクレオチジルトランスフェラーゼを発現する生物は、配列番号2と少なくとも95%共通する、例えば、配列番号2と少なくとも98%共通する、例えば、配列番号2と少なくとも99%共通する核酸配列を含み得る。いくつかの場合に、改変TdTは、ポリヌクレオチドのより効率的な生成を生じさせるか、または鎖長のより良好なコントロールを可能にする。上記TdTに対する他の改変は、上記酵素の放出特性を変化させ得、それによって、TCEPもしくはDTTのよいうな水性還元剤の必要性を低下させ得る。
RNAポリヌクレオチドの合成のために、E.coli ポリ(A)ポリメラーゼのようなヌクレオチジルトランスフェラーゼは、リボヌクレオチドイニシエーターの3’末端へのリボヌクレオチドの付加を触媒するために使用され得る。他の実施形態において、E.coli ポリ(U)ポリメラーゼは、本発明の方法での使用により適切であり得る。E.coli ポリ(A)ポリメラーゼおよびE.coli ポリ(U)ポリメラーゼは両方とも、New England Biolabs(Ipswich, MA)から入手可能である。E.coli ポリ(A)ポリメラーゼおよびE.coli ポリ(U)ポリメラーゼのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列は、以下に再現される。改変E.coli ポリ(A)ポリメラーゼもしくはE.coli ポリ(U)ポリメラーゼは、本発明の方法での使用に適切であり得る。例えば、配列番号3と少なくとも95%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号3と少なくとも98%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号3と少なくとも99%共通するアミノ酸配列を有する酵素は、本発明の方法で使用され得る。適切な酵素を発現する生物は、配列番号4と少なくとも95%共通する、例えば、配列番号4と少なくとも98%共通する、例えば、配列番号4と少なくとも99%共通する核酸配列を含み得る。あるいは、配列番号5と少なくとも95%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号5と少なくとも98%共通するアミノ酸配列を有する、例えば、配列番号5と少なくとも99%共通するアミノ酸配列を有する酵素は、本発明の方法で使用され得る。適切な酵素を発現する生物は、配列番号6と少なくとも95%共通する、例えば、配列番号6と少なくとも98%共通する、例えば、配列番号6と少なくとも99%共通する核酸配列を含み得る。
E.coli ポリ(A)ポリメラーゼに相当するヌクレオチド配列は、表4中に配列番号4として列挙される。
E.coli ポリ(U)ポリメラーゼに相当するヌクレオチド配列は、表6中に配列番号6として列挙される。
上記で考察されるように、上記ヌクレオチドアナログに結合したインヒビターは、上記トランスフェラーゼ(例えば、TdT)が、上記ポリヌクレオチドから放出されないようにするか、または他のアナログが上記成長しつつある鎖に組み込まれないようにする。荷電した部分は、よりよい阻害を生じさせるが、研究から、上記インヒビターの特定の化学的性質が特に重要ではないことが示唆されている。例えば、ホスフェートおよび酸性ペプチドの両方が、酵素活性を阻害するために使用され得る。例えば、Bowers et al., Nature Methods, vol. 6, (2009) p. 593−95および米国特許第8,071,755号(ともに、それらの全体が本明細書に参照により援用される)を参照のこと。いくつかの実施形態において、上記インヒビターは、単一のアミノ酸もしくは−(Asp)2のようなジペプチドを含むが、そのサイズおよびその部分の電荷は、必要であれば、第1のヌクレオチドの組み込みおよび第2のヌクレオチドの組み込みの経験的に決定された速度に基づいて調節され得る。すなわち、他の実施形態は、さらに荷電したもしくは異なる電荷のアミノ酸または他の生体適合性の荷電分子を使用し得る。
ヌクレオチド合成の他の方法は、ヌクレオチジルトランスフェラーゼもしくは改変ヌクレオチジルトランスフェラーゼを使用して、テンプレート非依存的様式でデノボオリゴヌクレオチドを構築するために使用され得る。一実施形態において、上記ポリメラーゼ/トランスフェラーゼ酵素は、それらが3’非改変dNTPアナログのホスフェートに対する改変に遭遇する場合、それらがヌクレオチド付加を中止するように、改変され得る。このスキームは、その後のヌクレオチドの組み込みのために新生鎖を解放する、上記ヌクレオチドアナログのホスフェート末端を改変する脱ブロック試薬/反応を必要とする。このアプローチの好ましい実施形態は、ホスフェート(α、βもしくはγ)でのみ改変されたヌクレオチドアナログを使用するが、上記ヌクレオチドのプリン/ピリミジン塩基の改変は許容される。
非テンプレート依存的ポリメラーゼ/トランスフェラーゼ酵素を使用するための別の実施形態は、タンパク質工学もしくはタンパク質進化を使用して、強く結合し、各単一ヌクレオチドの組み込み後に新生鎖に対して不活性なままであり、従って、ポリメラーゼ/トランスフェラーゼが、放出試薬/条件の使用によって上記鎖から放出されるような時まで、いかなるその後の組み込みをも防止するように、上記酵素を改変することである。このような改変は、可逆性のターミネーターdNTPの代わりに、天然の非改変dNTPの使用を可能にするように選択される。放出試薬は、高塩緩衝液、変性剤などであり得る。放出条件は、高温、撹拌などであり得る。例えば、TdTのループ1およびSD1領域への変異は、テンプレート非依存的活性から、どちらかというとテンプレート依存的活性へと、活性を劇的に変化させることが示された。目的の具体的変異としては、Δ3384/391/392、del loop1(386→398)、D339A、F401A、およびQ402K403C404→E402R403S404が挙げられるが、これらに限定されない。組み込み後に強く結合するTdT酵素という目的を達成する他の手段は、上記イニシエーター鎖の3個のホスフェートへの結合を担う残基に対する変異を含み得、K261、R432、およびR454が挙げられるが、これらに限定されない。
非テンプレート依存的ポリメラーゼ/トランスフェラーゼ酵素を使用するための別の実施形態は、上記酵素を改変して、高効率で3−ブロックされた可逆的ターミネーターを受容するためのタンパク質工学もしくはタンパク質進化を使用することである。大部分の天然に存在するポリメラーゼ/トランスフェラーゼ酵素は、上記酵素の活性部位における立体的制約に起因して、3’−ブロックされた可逆的ターミネーターを組み込まない。上記酵素の活性部位において単一のもしくはいくつかのaa残基のいずれかを改変すると、上記で記載されるものに完全に類似したプロセスにおいて、支持体に結合したイニシエーターへの3’−ブロックされた可逆的ターミネーターの非常に効率的な組み込みが可能になり得る。組み込み後に、上記3’−可逆的ターミネーターが脱ブロック試薬/条件で除去され、従って、その後の制御された伸長反応の準備ができている、完全に天然の(傷のない)1本鎖分子を生成する。その入ってくるdNTPの3’−OHに近い数個の残基が、デオキシリボヌクレオチドトリホスフェートと同程度に容易にリボヌクレオチドトリホスフェートを組み込むためのTdTの性質の説明となる;β1とβ2との間にあるもの(特に、R334)、ループ1、およびα13とα14との間にあるもの(特に、R454)が挙げられるが、これらに限定されない残基は、おそらく、3’−可逆的ターミネーター基のバルクを収容し、それらの効率的組み込みを可能にするための変異誘発の標的である。テンプレート依存的ポリメラーゼを使用するための別の実施形態は、3’ブロックされたかもしくは3’ブロックされていないdNTPアナログのいずれかと、固体支持体に結合した複数のプライマー−テンプレート対とを使用することである。
非テンプレート依存的ポリメラーゼ/トランスフェラーゼ酵素を使用するための別の実施形態は、上記酵素を改変して、アナログ特異的様式で、4種の異なるヌクレオチドもしくはさらに異なる改変ヌクレオチドアナログの各々の使用を最適化するために、タンパク質工学もしくはタンパク質進化を使用し得る。ヌクレオチド特異的もしくはヌクレオチドアナログ特異的な酵素改変体は、所望のポリヌクレオチドの合成のコストをさらに低減する、低下したKmもしくは高められた付加速度のような望ましい生化学的属性を有するように操作され得る。
(固相合成)
本発明の方法は、種々の反応条件下で実施され得るが、所望のポリヌクレオチドの秩序だった構築および回収は、ほとんどの場合、上記ポリヌクレオチドが成長し得る固体支持体を要する。いくつかの実施形態において、上記方法は、図7に図示されるように、固体支持体上でのポリヌクレオチドの酵素媒介性合成を含む。上記で考察される切断可能なターミネーターヌクレオチドトリホスフェート(NTP)アナログとともに使用される場合、例えば、TdTもしくはポリ(A)ポリメラーゼを水性環境で使用することによって、DNAおよびRNAの特定のポリヌクレオチド配列を構築することが可能である。図13に示されるように、上記TdTを使用して、ポリヌクレオチド配列を段階的様式で伸長することによって、カスタムポリヌクレオチドの段階的な構築をもたらし得る。先で考察されるように、各NTPアナログの上記インヒビター基は、ヌクレオチドの付加により、上記酵素を停止させる。各ヌクレオチド伸長工程の後に、その反応物は、上記リンカーを切断することによって上記インヒビターを除去する前に、上記固体支持体から洗い流され、次いで、新たな反応物が添加され、サイクルが改めて開始させる。伸長−除去−脱ブロック−洗浄のn回のサイクルの結果として、最終の全長1本鎖ポリヌクレオチドが完成し、上記固体支持体から切断され得、DNA配列決定もしくはPCRのような適用においてその後使用するために回収され得る。あるいは、最終の全長1本鎖ポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション分析、タンパク質もしくはDNAアフィニティー捕捉のような適用におけるその後の使用のために、上記固体支持体に結合したままであり得る。他の実施形態において、部分的に2本鎖のDNAは、イニシエーターとして使用され得、2本鎖ポリヌクレオチドの合成を生じさせる。
本発明の方法は、種々の反応条件下で実施され得るが、所望のポリヌクレオチドの秩序だった構築および回収は、ほとんどの場合、上記ポリヌクレオチドが成長し得る固体支持体を要する。いくつかの実施形態において、上記方法は、図7に図示されるように、固体支持体上でのポリヌクレオチドの酵素媒介性合成を含む。上記で考察される切断可能なターミネーターヌクレオチドトリホスフェート(NTP)アナログとともに使用される場合、例えば、TdTもしくはポリ(A)ポリメラーゼを水性環境で使用することによって、DNAおよびRNAの特定のポリヌクレオチド配列を構築することが可能である。図13に示されるように、上記TdTを使用して、ポリヌクレオチド配列を段階的様式で伸長することによって、カスタムポリヌクレオチドの段階的な構築をもたらし得る。先で考察されるように、各NTPアナログの上記インヒビター基は、ヌクレオチドの付加により、上記酵素を停止させる。各ヌクレオチド伸長工程の後に、その反応物は、上記リンカーを切断することによって上記インヒビターを除去する前に、上記固体支持体から洗い流され、次いで、新たな反応物が添加され、サイクルが改めて開始させる。伸長−除去−脱ブロック−洗浄のn回のサイクルの結果として、最終の全長1本鎖ポリヌクレオチドが完成し、上記固体支持体から切断され得、DNA配列決定もしくはPCRのような適用においてその後使用するために回収され得る。あるいは、最終の全長1本鎖ポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション分析、タンパク質もしくはDNAアフィニティー捕捉のような適用におけるその後の使用のために、上記固体支持体に結合したままであり得る。他の実施形態において、部分的に2本鎖のDNAは、イニシエーターとして使用され得、2本鎖ポリヌクレオチドの合成を生じさせる。
本発明の方法での使用に適した固体支持体としては、ビーズ、スライド、ペグ、もしくはウェルを含むガラス製およびシリカ製の支持体が挙げられ得る。いくつかの実施形態において、上記支持体は、ポリマーウェルプレートもしくはピペットチップのような別の構造に繋がれ得る。いくつかの実施形態において、上記固体支持体は、さらなる磁性特性を有し得、従って、上記支持体が、磁石を使用してある位置から操作もしくは除去されることを可能にする。他の実施形態において、上記固体支持体は、シリカ被覆ポリマーであり得、それによって、自動化処理に役立つ種々の構造的形状の形成を可能にする。
(合成機)
開示される方法の効率を利用するために、水相DNA合成機が、実質的な量で所望のポリヌクレオチドを生成するように構築され得る。一実施形態において、合成機は、ポリヌクレオチド成長をもたらすために十分な濃度で、記載されるNTPアナログ試薬、すなわち、dCTP、dATP、dGTP、およびdTTPの4つのウェル、ならびにTdTを含む。複数の開始配列が、例えば、実験ロボットを使用して、上記4つのウェルの各々に反復して浸漬されるように設計される固体支持体に結合し得る。上記ロボットは、ヌクレオチド付加の間に上記固体支持体を洗浄緩衝液中ですすぎ、上記支持体を脱ブロック化薬剤に曝すことによって上記連結基を切断し、そして上記固体支持体を2回洗浄して、その後、上記固体支持体を次の所望のヌクレオチドのウェルに移動させるようにさらにプログラムされ得る。単純なプログラミングにより、ほんの数時間で、かつ有害廃棄物を実質的に減少させて、所望のヌクレオチド配列の有用な量を作ることが可能である。注意深く制御された条件下で進行中の合成は、数千もの塩基対の長さを有するポリヌクレオチドの合成を可能にする。完了すると、その伸長生成物は、上記固体支持体から放出され、すると、それらは、最終的なヌクレオチド配列として使用され得る。
開示される方法の効率を利用するために、水相DNA合成機が、実質的な量で所望のポリヌクレオチドを生成するように構築され得る。一実施形態において、合成機は、ポリヌクレオチド成長をもたらすために十分な濃度で、記載されるNTPアナログ試薬、すなわち、dCTP、dATP、dGTP、およびdTTPの4つのウェル、ならびにTdTを含む。複数の開始配列が、例えば、実験ロボットを使用して、上記4つのウェルの各々に反復して浸漬されるように設計される固体支持体に結合し得る。上記ロボットは、ヌクレオチド付加の間に上記固体支持体を洗浄緩衝液中ですすぎ、上記支持体を脱ブロック化薬剤に曝すことによって上記連結基を切断し、そして上記固体支持体を2回洗浄して、その後、上記固体支持体を次の所望のヌクレオチドのウェルに移動させるようにさらにプログラムされ得る。単純なプログラミングにより、ほんの数時間で、かつ有害廃棄物を実質的に減少させて、所望のヌクレオチド配列の有用な量を作ることが可能である。注意深く制御された条件下で進行中の合成は、数千もの塩基対の長さを有するポリヌクレオチドの合成を可能にする。完了すると、その伸長生成物は、上記固体支持体から放出され、すると、それらは、最終的なヌクレオチド配列として使用され得る。
高度に並行した実施形態は、96ウェル形式もしくは384ウェル形式のいずれかにあるペグ上の一連のイニシエーター−固体支持体からなり得、これは、上記ペグをインデックス化して、制御された様式で上記ウェル中の液体と接触するように、個々に引っ込めたり下げられたりされ得る。上記合成機は、従って、無作為にアドレス可能なペグデバイス、上記ペグデバイスと同じ形式(96もしくは384の間隔)にある4種の酵素−dNTPアナログリザーバー、上記ペグデバイスと同じ形式(96もしくは384の間隔)にあるさらなる試薬リザーバー(洗浄、脱ブロックなど)、および上記ペグデバイスを1つのリザーバーから別のリザーバーへと、ユーザープログラム可能な制御がなされているがランダムアクセス様式で移動するための輸送機構(例えば、実験ロボット)からなり得る。上記4種の酵素−dNTPリザーバーの各々の汚染を回避するために注意が払われなければならない。なぜなら、その内容物は、各ポリヌクレオチド合成の費用を低減するために、合成プロセス全体を通じて、再使用されるからである。
代替の実施形態において、上記試薬(例えば、ヌクレオチドアナログ、酵素、緩衝液)は、上記試薬が再利用されるのを可能にして、固体支持体間で移動させられる。例えば、リザーバーおよびポンプのシステムは、1つまたは複数のリアクター(この中でオリゴヌクレオチドが形成される)の間を4種の異なるヌクレオチドアナログ溶液、洗浄緩衝液、および/もしくは還元剤溶液を移動し得る。上記リアクターおよびポンプは、従来どおりであり得るか、または上記デバイスは、微小流体デバイスを使用して構築され得る。このプロセスの無水でない(水性の)性質が原因で、水への曝露を排除するために使用されるハードウェアの設計に、特別注意を払う必要はない。この合成プロセスは、蒸発による損失を制御するための予防措置のみで起こり得る。高度に並行した実施形態は、同じ釣り合った様式で一連のウェルに接合し得る96ウェル形式もしくは384ウェル形式いずれかにあるペグ上の一体的な一連のイニシエーター−固体支持体からなり得る。各ウェルは、実際には、適切なバルブ付きの4種の酵素−dNTPアナログリザーバーおよびさらなる試薬リザーバー(洗浄、脱ブロックなど)によって供給される反応チャンバである。設備は、上記酵素−dNTP反応物を各伸長反応後に清潔な様式で回収するために、流体工学の論理で作製される。なぜならそれらは、各ポリヌクレオチド合成のコストを低減するために、合成プロセス全体を通じて再使用されるからである。他の実施形態において、ピペットチップのシステムは、試薬を添加および除去するために使用され得る。
合成後に、放出された伸長生成物は、上記イニシエーターが、コントロールと比較して予期された塩基数だけ伸長したか否かを決定するために、高分解能PAGEによって分析され得る。上記回収された合成DNAの一部はまた、その合成されたポリヌクレオチドが、予期された配列のものであるか否かを決定するために配列決定され得る。
上記合成機は、比較的単純でかつホスホルアミダイト合成に必要とされる毒性成分を要しないので、本発明の合成機は、研究機関、生体工学、および病院にとっても広く利用しやすい。さらに、試薬を再使用/再利用できることから、生成される廃棄物を減少させ、消耗品のコストを低減する一助となる。本発明者らは、上記方法およびシステムが、DNA配列決定、PCR、および合成生物学のような多くの適用において有用であると予想する。
(参照による援用)
他の文書(例えば、特許、特許出願、特許公報、科学雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツ)への参照および引用は、本開示全体を通じてなされた。全てのこのような文書は、全ての目的のためにそれらの全体において本明細書に参照により援用される。
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(均等物)
本明細書で示されかつ記載されるものに加えて、本発明の種々の改変およびその多くのさらなる実施形態は、本明細書で引用される科学文献および特許文献への参照を含め、この文書の全内容から当業者にとって明らかになる。本明細書中の主題は、本発明の実施に対して、その種々の実施形態およびその均等物において適合され得る重要な情報、例示およびガイダンスを含む。
本明細書で示されかつ記載されるものに加えて、本発明の種々の改変およびその多くのさらなる実施形態は、本明細書で引用される科学文献および特許文献への参照を含め、この文書の全内容から当業者にとって明らかになる。本明細書中の主題は、本発明の実施に対して、その種々の実施形態およびその均等物において適合され得る重要な情報、例示およびガイダンスを含む。
Claims (12)
- テンプレート非依存的オリゴヌクレオチド合成のための方法であって、該方法は、
核酸鎖を、単一ヌクレオチドを組み込み、該鎖との結合を保持し、放出試薬または放出条件に曝露されるまで、さらなるヌクレオチドの組み込みを防止することができる末端トランスフェラーゼ酵素に曝露する工程
を含む、方法。 - 前記単一ヌクレオチドがヌクレオチドアナログである、請求項1に記載の方法。
- 前記末端トランスフェラーゼ酵素が、改変末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)酵素である、請求項1に記載の方法。
- 前記改変がヌクレオチドアナログの前記TdT酵素との共有結合を可能にする変異を含む、請求項3に記載の方法。
- 前記放出試薬が、塩緩衝液または変性剤または還元剤または上昇したpHを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記放出条件が、温度増加または撹拌である、請求項1に記載の方法。
- ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素であって、該ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素は、ヌクレオチドの核酸鎖への組み込み後、核酸鎖との結合を保持し、放出試薬または放出条件によって放出されるまで、ヌクレオチドアナログのその後の組み込みを防止するように改変されている、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
- 前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素は、核酸テンプレートの非存在下で、前記ヌクレオチドアナログを前記核酸鎖に組み込む、請求項7に記載のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
- 前記ヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素が、改変末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)酵素である、請求項7に記載のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
- 前記改変は、ヌクレオチドアナログの共有結合を可能にする変異を含む、請求項9に記載のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
- 前記放出試薬が、塩緩衝液または変性剤または還元剤または上昇したpHを含む、請求項7に記載のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
- 前記放出条件が、温度増加または撹拌である、請求項7に記載のヌクレオチジルトランスフェラーゼ酵素。
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