JP2019052612A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの燃焼状態が悪化している場合にその燃焼状態を改善する。【解決手段】エンジンEの燃焼室9に接続された吸気通路1及び排気通路2と、吸気通路1に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段Nと、エンジンEの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段32と、燃焼状態検知手段32が検知するエンジンの燃焼状態に基づいて窒素酸化物導入手段Nによる窒素酸化物の吸気通路1への導入を制御する窒素酸化物導入制御手段33とを備えるエンジンの制御装置とした。窒素酸化物導入手段Nは、排気通路2に設けられ排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵する機能及びその窒素酸化物を放出する機能を有する排気浄化部18と、排気浄化部18の下流側の排気通路2に配置される排気調整バルブ21と、排気浄化部18と排気調整バルブ21との間の排気通路2と吸気通路1とを結ぶ窒素酸化物還流通路20と、窒素酸化物還流通路20に配置される窒素酸化物還流バルブ22を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、排気ガスを浄化する排気浄化装置を備えたエンジンの制御装置に関する。
従来から、エンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵する機能を有する排気ガス浄化装置の技術がある。
例えば、NOx吸蔵還元触媒と呼ばれる排気ガス浄化装置は、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を吸蔵するとともに、理論空燃比(ストイキ)の条件下や、あるいは、リッチ燃焼の条件下でその窒素酸化物を還元して、無害の窒素Nを放出している。NOx吸蔵還元触媒は、一般に、ディーゼルエンジンや、ガソリン直噴エンジンにおける成層燃焼時等、三元触媒の効果が出にくい状況において用いられている場合が多い。
また、NOx吸着触媒と呼ばれる排気ガス浄化装置は、排気ガスがリーンの燃焼状態では窒素酸化物を吸着し、リッチの燃焼状態では吸着した窒素酸化物を放出する機能を有する。このため、窒素酸化物の吸着量が一定量になれば、リッチモードに切り替える制御(リッチパージ)を行うことで、窒素酸化物を放出する。そして、NOx吸着触媒の下流側には、窒素酸化物を浄化する選択還元触媒装置(Selective Catalytic Reduction)が配置され、ここで、窒素酸化物は無害化される。
また、特許文献1には、エンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物の一部を、吸気に戻して無害化する技術が開示されている。すなわち、この技術では、エンジンの排気通路にNOx吸着手段、オゾン生成器を備え、さらに、排気通路と吸気通路とを結ぶ排気還流通路を備えている。低温時には、オゾン生成器からNOx吸着手段にオゾンを供給しつつ、排気ガス中の窒素酸化物をNOx吸着手段に吸着させる。排気温度が窒素酸化物の脱離温度以上になると、NOx吸着手段から脱離した窒素酸化物を排気還流通路を通じて吸気系に還流させ、この窒素酸化物を筒内での燃焼させることにより還元している。
特開2010−281284号公報
ところで、一般に、エンジンの燃焼状態が悪化している場合には、その燃焼状態を早期に改善することが求められる。この点について、近年、燃料の燃焼が窒素酸化物によって促進される場合があるという研究報告が成されている。しかし、窒素酸化物を具体的にどのように扱えば、エンジンにおける燃焼状態を的確に改善できるかについては、依然として検討の余地がある。
なお、上記特許文献1の技術によれば、排気ガスに含まれる窒素酸化物を吸気系へ還流するのは、窒素酸化物を無害化することのみを目的としている。また、窒素酸化物の吸気系への還流は、排気温度が窒素酸化物の脱離温度以上になった場合に限られる。このため、エンジンの燃焼状態が安定している状態なのか、悪化している状態なのかに関係なく、所定の温度条件であれば窒素酸化物が吸気系に還流されることとなる。すなわち、上記特許文献1の技術は、エンジンの燃焼状態の維持や改善には何ら寄与していないし、そのような技術思想もない。
そこで、この発明の課題は、エンジンの燃焼状態が悪化している場合にその燃焼状態を的確に改善することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、エンジンの燃焼室に接続された吸気通路及び排気通路と、前記吸気通路に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段と、エンジンの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、前記燃焼状態検知手段が検知するエンジンの燃焼状態に基づいて前記窒素酸化物導入手段による窒素酸化物の前記吸気通路への導入を制御する窒素酸化物導入制御手段と、を備えるエンジンの制御装置を採用した。
ここで、前記窒素酸化物導入手段は、前記排気通路に設けられ排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵する機能及びその窒素酸化物を放出する機能を有する排気浄化部と、 前記排気浄化部より下流側に位置する前記排気通路と前記吸気通路とを結ぶ窒素酸化物還流通路と、前記窒素酸化物還流通路に配置される窒素酸化物還流バルブと、を備える構成を採用することができる。
また、前記窒素酸化物還流通路は、前記吸気通路のインテークマニホールドに接続される構成を採用することができる。
前記窒素酸化物導入制御手段は、前記排気ガスの空燃比を増大することで前記排気浄化部に吸着又は吸蔵された窒素酸化物を放出させる構成を採用することができる。
このとき、前記窒素酸化物還流通路と前記排気通路との接続位置より下流側の前記排気通路に配置される排気調整バルブを備え、前記窒素酸化物導入制御手段は、前記燃焼状態検知手段が失火を検出した際には前記排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行せずに前記排気調整バルブの開度を減少させ前記窒素酸化物還流バルブの開度を増大させる構成を採用することができる。
また、前記窒素酸化物還流通路と前記排気通路との接続位置より下流側の前記排気通路に配置される排気調整バルブを備え、前記窒素酸化物導入制御手段は、前記燃焼状態検知手段が失火には至らない燃焼遅れや燃焼悪化を検出した際には前記排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行し前記排気調整バルブの開度を減少させ前記窒素酸化物還流バルブの開度を増大させる構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記排気浄化部における窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量を検出する窒素酸化物検出手段、を備え、前記窒素酸化物導入制御手段は、前記窒素酸化物検出手段が検出する窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量が多いほど前記リッチパージ制御時における空燃比を低い目に設定する構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記窒素酸化物還流通路とは別に設けられ前記排気通路と前記吸気通路とを結ぶ排気還流通路と、前記排気還流通路を開閉する排気還流バルブとを有し、排気ガスの一部を排気還流ガスとして前記吸気通路に導入する排気ガス再循環装置と、前記排気ガス再循環装置による排気還流ガスの前記吸気通路への導入を制御する排気還流ガス制御手段と、を備え、前記窒素酸化物導入制御手段が前記吸気通路への窒素酸化物の導入を開始する制御を行った際に、前記排気還流ガス制御手段は前記排気還流バルブの開度を減少させる構成を採用することができる。
この発明は、吸気通路に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段と、エンジンの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、燃焼状態検知手段が検知するエンジンの燃焼状態に基づいて窒素酸化物導入手段による窒素酸化物の前記吸気通路への導入を制御する窒素酸化物導入制御手段とを備えたので、実際のエンジンの燃焼状態に基づいて窒素酸化物を吸気に導入することができ、的確に燃焼状態を改善することができる。
この発明の一実施形態のエンジンの制御装置の模式図である。 この発明のエンジンの制御装置の制御を示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、この実施形態のエン
ジンEの制御装置を概念的に示す模式図である。
この実施形態のエンジンEはディーゼルエンジンである。エンジンEは、図1に示すように、燃焼室9に吸気を送り込む吸気通路1、燃焼室9から排気を送り出す排気通路2を備えている。
吸気通路1は、シリンダヘッドに一体に形成される吸気ポートと、その吸気ポートに接続されるインテークマニホールド11を備え、そのインテークマニホールド11から上流側へ伸びている。排気通路2は、シリンダヘッドに一体に形成される排気ポートと、その排気ポートに接続されるエギゾーストマニホールド12を備え、そのエギゾーストマニホールド12から下流側へ伸びている。吸気ポート及び排気ポートの燃料室9への開口は、それぞれ吸気バルブ1a、排気バルブ2aによって開閉される。
また、エンジンEは、吸気ポート又は燃焼室9内に燃料を噴射する燃料噴射装置8を備えている。なお、このエンジンEがガソリンエンジンである場合は、燃焼室9内の混合気を燃焼させるための点火火花を発生させる点火装置を備えることとなる。
エンジンEの気筒の数は自由に設定でき、この実施形態では、例えば、4つの気筒を備えた4気筒エンジンを想定する。ただし、気筒の数に関わらずこの発明を適用可能である。
吸気通路1には、吸気ポートから上流側に向かって、吸気通路1の流路面積を調節して吸気の流量を制御するスロットルバルブ5、吸気通路1を流れる吸気を冷却するインタークーラ6、過給機(ターボチャージャ)10のコンプレッサ17、エアクリーナ16等が設けられる。また、吸気通路1内には、圧力検知により吸入空気量の情報を取得する圧力センサや、通過する空気量を検出するエアフローセンサ等の各種センサが設けられる。
排気通路2には、排気ポートから下流側に向かって、過給機10のタービン7、排気ガス中の有害物質である窒素酸化物を一時的に吸着又は吸蔵することで排気ガスを浄化する排気浄化部18、その排気浄化部18から放出された窒素酸化物を大気開放前に無害化する第二排気浄化部19、消音器等が設けられる。また、排気通路2内には、排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサ25等の各種センサが設けられる。なお、排気浄化装置として配置される排気浄化部18や第二排気浄化部19には、エンジンEの仕様に応じて、例えば、粒子状物質、一酸化炭素、炭化水素等、窒素酸化物以外の有害物質を取り除く機能や無害化する機能も備えられている。
過給機10は、吸気通路1に配置され燃焼室9へ導入される吸気を過給するコンプレッサ17と、排気通路2に配置されるタービン7とで構成される。排気通路2を流れる排気ガスによってタービン7が回転すると、その回転が吸気通路1のコンプレッサ17に伝達される。コンプレッサ17の回転によって、吸気通路1内を流れる吸気に過給が行われる。
また、このエンジンEは、排気通路2内の排気ガスの一部を、排気還流ガスとして吸気通路に導入する排気ガス再循環装置を備えている。この実施形態では、エンジンEは、高圧と低圧の二つの排気ガス再循環装置を備えている。
高圧排気ガス再循環装置3は、排気通路2のタービン7と排気ポートとの間と、吸気通路1の吸気ポートとコンプレッサ17の間とを結ぶ高圧排気還流通路3aと、その高圧排気還流通路3aを開閉する高圧排気還流バルブ4等を備えている。この高圧排気還流通路3aを通って、比較的高圧の排気ガスが排気還流ガスとして吸気通路1に還流する。ここで、排気還流ガスの導入量は、高圧排気還流バルブ4の開閉とスロットルバルブ5の開閉に伴う吸気通路1内の圧力状態に応じて制御される。
低圧排気ガス再循環装置13は、排気通路2のタービン7の下流側と、吸気通路1のコンプレッサ17の上流側との間を結ぶ低圧排気還流通路13aと、その低圧排気還流通路13aを開閉する低圧排気還流バルブ14等を備えている。この低圧排気還流通路13aを通って、比較的低圧の排気ガスが排気還流ガスとして吸気通路1に還流する。ここで、排気還流ガスの導入量は、低圧排気還流バルブ14の開閉とスロットルバルブ15の開閉に伴う吸気通路1内の圧力状態に応じて制御される。なお、低圧排気還流通路13には、排気還流ガスを冷却する還流ガスクーラ13bが設けられている。高圧、低圧の各排気ガス再循環装置には、このような還流ガスクーラを適宜設けてもよい。
このエンジンEを搭載する車両は、エンジンEを制御するための電子制御ユニット(Electronic Control Unit)30を備えている。電子制御ユニット30は、吸気通路1内や排気通路2内の各種センサからの情報のほか、エンジンEのクランクシャフトCの回転速度を検出する回転センサ23、燃焼室9内の圧力変化を検知する筒内圧センサ24、シリンダブロック等を冷却する冷却水の温度を検出する水温センサ、車両の速度を検出する車速センサ、その他、エンジンEの制御に必要な情報を取得する各種センサからの情報を取得し、エンジンEの制御に活用する。
また、電子制御ユニット30は、燃料噴射装置による燃料噴射や、過給圧の制御、スロットルバルブの開度の制御、その他、エンジンの制御に必要な指令を行うエンジン制御手段31を備える。エンジン制御手段31は、要求されるトルクによって決定される目標空気充填効率に基づいて、スロットルバルブ5、過給機10、その他装置を制御する。
エンジンEには、吸気通路1内の吸気に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段Nが備えられている。窒素酸化物は、燃焼室9内の燃焼状態が悪化した際に、その燃焼状態を改善するために導入される。
窒素酸化物導入手段Nは、排気通路2に設けられ排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵する機能、及び、その吸着又は吸蔵した窒素酸化物を放出する機能を有する排気浄化部18と、排気浄化部18の下流側の排気通路2に配置され、排気通路2の流路面積を調節する排気調整バルブ21と、排気浄化部18と排気調整バルブ21との間の排気通路2と吸気通路1との間を結ぶ窒素酸化物還流通路20と、窒素酸化物還流通路20に配置され窒素酸化物還流通路20の流路面積を調整する窒素酸化物還流バルブ22とを備えている。
この実施形態では、排気浄化部18としてリーンNOxトラップ触媒を採用している。リーンNOxトラップ触媒は、排気ガスがリーンの燃焼状態では窒素酸化物を吸着又は吸蔵し、リッチの燃焼状態では吸着又は吸蔵した窒素酸化物を放出する機能を有する。このため、排気ガス中の空燃比が所定値未満の環境では、排気ガス中の窒素酸化物をトラップ(捕捉)し、排気ガス中の空燃比が所定値以上の環境では、そのトラップした窒素酸化物を、窒素に還元等することなくその窒素酸化物の状態で放出させる。すなわち、排気浄化部18は、還元機能を有するいわゆるNOx吸蔵還元触媒、NOx吸着還元触媒等ではなく、還元機能を有さないNOx吸蔵触媒、NOx吸着触媒等で構成される。
このため、排気ガス中の燃料過多の状態を意図的に作り出す制御、すなわち、空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行すれば、トラップした窒素酸化物が放出されることとなる。燃料過多の状態は、例えば、燃料をメイン噴射の後でポスト噴射すること等で作り出すことができる。このとき、排気ガス中の空燃比を把握するために、空燃比センサ25からの情報が活用される。
また、リーンNOxトラップ触媒は、温度が比較的低い状態で窒素酸化物を吸着又は吸蔵し、温度が比較的高い状態では吸着又は吸蔵した窒素酸化物を放出する機能を有する。このため、排気ガスの温度が高い状態を意図的に作り出す制御を実行すれば、トラップした窒素酸化物が放出されることとなる。排気ガスの温度が高い状態は、例えば、着火時期、点火時期を遅らせる(遅角する)こと等で作り出すことができる。
なお、第二排気浄化部19としては、例えば、窒素酸化物を浄化する機能を有する選択還元触媒装置(Selective Catalytic Reduction)等が採用され、ここで、排気浄化部18側から流入する窒素酸化物は、窒素等の無害な物質に処理される。
また、電子制御ユニット30は、エンジンの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段32と、燃焼状態検知手段32が検知するエンジンの燃焼状態に基づいて窒素酸化物導入手段Nによる窒素酸化物の吸気通路1への導入を制御する窒素酸化物導入制御手段33とを備えている。さらに、電子制御ユニット30は、高圧排気ガス再循環装置3及び低圧排気ガス再循環装置13を制御する排気還流ガス制御手段34、排気浄化部18における窒素酸化物の吸着量、吸蔵量を検出する窒素酸化物検出手段35を備えている。
燃焼状態検知手段32は、燃焼室9内に臨む筒内圧センサ24からの圧力変動の情報に基づいて、燃焼室9内での燃焼状態が、良好であるか、失火には至らない燃焼遅れの状態であるか、失火には至らない燃焼悪化の状態であるか、失火の状態であるか等を検知、判別することができる。このような燃焼状態の検知、判別は、クランクシャフトCの回転センサ23からの情報に基づいて行うことも可能である。例えば、クランクシャフトCの回転角加速度の最大値、最小値を、予め決められた基準値と比較して燃焼状態を把握することもできるし、その最大値、最小値の発生時期を、予め決められた基準時期と比較して燃焼状態を把握することもできる。また、トルク変動が頻繁あるいは急激であればあるほど、燃焼状態が良好でないと考えられることから、トルク変動の様子をもとに、燃焼状態を把握することもできる。
このような燃焼状態の検知、判別は、気筒毎に行うことも可能である。気筒毎の燃焼状態の検知、判別は、筒内圧センサ24を気筒毎に設けたり、あるいは、回転センサ23の情報を用いる場合は、回転角加速度の最大値、最小値の検出を、気筒毎の圧縮行程、燃焼行程に対応して行うことで可能である。
窒素酸化物導入制御手段33は、排気浄化部18に吸着又は吸蔵された窒素酸化物を放出させる必要がある際に、排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行する指令を行う。排気還流ガス制御手段34は、運転状態に基づいて、高圧排気ガス再循環装置3及び低圧排気ガス再循環装置13のそれぞれに対して、排気還流ガスの導入量を調整する指令を行う。窒素酸化物検出手段35は、運転状態の情報に基づいて、トラップされている窒素酸化物の量を演算により求める機能を有する。
この発明の制御を、図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1で制御を開始する。ステップS2では、燃焼状態の検知が行われ、燃焼悪化が検知されていない場合はステップS5へ移行し、通常の制御を継続する。また、燃焼悪化が検知された場合は、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、失火が検出されているかどうかが判別される。失火が検出された場合は、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行せずに、排気調整バルブ21の開度を減少させ、窒素酸化物還流バルブ22の開度を増大させる制御を行う。具体的には、排気調整バルブ21は通常は全開状態であるので、このステップS4の制御時には、排気調整バルブ21を全開状態と全閉状態の間の所定の開度に設定する。また、窒素酸化物還流バルブ22は通常は全閉状態であるので、このステップS4の制御時には、窒素酸化物還流バルブ22を全閉状態と全開状態の間の所定の開度に設定する。このとき、運転状態によって、多くの窒素酸化物を吸気系に導入したい場合は、窒素酸化物還流バルブ22を全開状態に設定する。
これにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物は吸気系へ導入され、その窒素酸化物の作用によって、燃焼室9内での燃焼状態は改善される。
ここで排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行しないのは、燃焼室9内で失火が発生しているような場合、燃料が燃焼しないまま排気通路2に流入していることから、排気ガスは既にリッチな状態(燃料過多の状態)になっていると考えられ、敢えてリッチパージ制御を実行しなくても、排気浄化部18から窒素酸化物が放出され得る環境になっていると考えられるからである。また、排気調整バルブ21の開度を減少させるのは、排気ガスの圧力を高め、吸気系への窒素酸化物を含む排気ガスの導入を促進するためである。
さらに、ステップS4では、排気還流バルブの開度を減少させ、排気還流ガスの吸気系への導入量を減少させる制御を行うことも選択できる。失火が発生しているような場合、排気還流ガスの導入量過多が原因である場合が多く、吸気系への窒素酸化物の導入により燃焼状態が一旦良化するとしても、窒素酸化物の供給が止まれば再び燃焼状態が悪化することが考えられることから、窒素酸化物の導入中に排気還流ガスの導入量を徐々に減らしていくという制御である。
一方、ステップS3で失火が検出されていない場合は、その燃焼悪化は、失火には至らない燃焼遅れや失火には至らない燃焼悪化であると考えられる。このような失火には至らない燃焼悪化と判別された場合には、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行し、排気調整バルブ21の開度を減少させ、窒素酸化物還流バルブ22の開度を増大させる制御を行う。具体的には、排気調整バルブ21は、同じく通常は全開状態であるので、このステップS6の制御時には、排気調整バルブ21を全開状態と全閉状態の間の所定の開度に設定する。また、窒素酸化物還流バルブ22は、同じく通常は全閉状態であるので、このステップS6の制御時には、窒素酸化物還流バルブ22を全閉状態と全開状態の間の所定の開度に設定する。このとき、運転状態によって、多くの窒素酸化物を吸気系に導入したい場合は、窒素酸化物還流バルブ22を全開状態に設定する。
ここで、窒素酸化物還流通路20は、コンプレッサ17の下流側に接続されていることが望ましく、さらには、吸気通路1のできるだけ燃焼室9に近い位置に接続されていることが望ましい。この実施形態では、窒素酸化物還流通路20は、吸気ポートに続くインテークマニホールド11に接続されている。なお、窒素酸化物は、吸気中において全体に拡散することなく局部的に分布している方が、燃焼状態を改善する作用を顕著に発揮できることがわかっている。
さらに、ステップS6では、排気還流バルブの開度を減少させ、排気還流ガスの吸気系への導入量を減少させる制御を行うことも選択できる。吸気系への窒素酸化物の導入により燃焼状態が一旦良化するとしても、窒素酸化物の供給が止まれば再び燃焼状態が悪化することが考えられることから、窒素酸化物の導入中に排気還流ガスの導入量を徐々に減らしていくという点は、失火の場合と同様である。
この実施形態では、排気浄化部18における窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量を、窒素酸化物検出手段35によって把握できることから、リッチパージ制御を実行する際には、窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量が多いほど、リッチパージ制御時における空燃比を低い目に設定することで、急激に多くの窒素酸化物が放出されることを防止する。また、逆に、窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量が少ないほど、リッチパージ制御時における空燃比を高い目に設定することで、より多くの窒素酸化物が放出されるように制御する。このように、窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量に応じて、リッチパージの度合いを調整することで、その吸着量又は吸蔵量に関わらず、常に必要な窒素酸化物を放出させることができる。
悪化した燃焼状態を改善するためには、吸気中に概ね数百ppmの窒素酸化物を必要とする。しかし、燃焼室9から排出された排気ガスをそのまま吸気系に導入しても、数百ppmの窒素酸化物を継続して供給することは困難である。このため、窒素酸化物の吸着又は吸蔵機能を有する排気浄化部18を、窒素酸化物導入手段Nとして採用することが有効である。
ステップS4、S6の各制御は、例えば、燃焼状態が改善して良好な状態となるまで継続することができる。あるいは、ステップS4、S6の各制御は、予め決められた所定時間が経過すれば、自動的に通常の制御に復帰するように設定することもできる。
ステップS4、S6の各制御が終了すれば、ステップS7へ移行して制御を終了する。その後、再びステップS1へ戻り、同様の制御を繰り返す。
なお、窒素酸化物の吸気系への導入を、気筒毎に行うことも可能である。例えば、窒素酸化物の導入を、実際に燃焼悪化が発生している気筒に限定して行うことができる。このような場合、窒素酸化物還流通路20は、各気筒に対応する吸気ポート毎に接続し、その吸気ポート毎に窒素酸化物の導入を入断できる弁装置等を配置することが望ましい。
また、上記の実施形態では、排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御によって、吸着又は吸蔵した窒素酸化物を放出させる制御を行ったが、これに代えてあるいは加えて、排気ガスの温度を上昇させる制御を採用することもできる。リーンNOxトラップ触媒は、温度が比較的低い状態で窒素酸化物を吸着又は吸蔵し、温度が比較的高い状態では吸着又は吸蔵した窒素酸化物を放出する機能を有することから、リッチパージ制御の代わりに又はリッチパージ制御に加えて温度上昇制御を行うことで、必要な窒素酸化物を放出させ、それを吸気系へ供給することができる。なお、燃焼温度が上がれば、排気ガス中に含まれる窒素酸化物の量も上昇することから、燃焼室9からの窒素酸化物の供給量の増大の効果も期待できる。
上記の実施形態では、吸気通路1に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段Nとして、排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵、及び、放出する機能を有する排気浄化部18と、排気調整バルブ21と、窒素酸化物還流通路20と、窒素酸化物還流バルブ22とで構成したが、この態様以外にも、例えば、窒素酸化物を貯留するタンクと、そのタンクと吸気通路1とを結ぶ通路、その通路を開閉する弁装置等を備えることによって、タンクから必要な時期に必要な量の窒素酸化物を吸気系に導入できるようにしてもよい。タンクには、適宜外部から窒素酸化物を充填して対応することができる。
上記の実施形態では、ディーゼルエンジンにおける吸気系への窒素酸化物の導入による燃焼状態改善について説明したが、この発明は、ディーゼルエンジン以外にもガソリンエンジン等、排気ガス中に窒素酸化物を含有するエンジン全般に用いることができる。
1 吸気通路
1a 吸気バルブ
2 排気通路
2a 排気バルブ
3 高圧排気ガス再循環装置
3a 高圧排気還流通路
4 高圧排気還流バルブ
5,15 スロットルバルブ
6 インタークーラ
7 過給機(タービン)
8 燃料噴射装置
9 燃焼室
10 過給機
11 インテークマニホールド
12 エギゾーストマニホールド
13 低圧排気ガス再循環装置
13a 低圧排気還流通路
13b 還流ガスクーラ
14 低圧排気還流バルブ
16 エアクリーナ
17 過給機(コンプレッサ)
18 排気浄化部
19 第二排気浄化部
20 窒素酸化物還流通路
21 排気調整バルブ
22 窒素酸化物還流バルブ
23 回転センサ
24 筒内圧センサ
25 空燃比センサ
30 電子制御ユニット
31 エンジン制御手段
32 燃焼状態検知手段
33 窒素酸化物導入制御手段
34 排気還流ガス制御手段
35 窒素酸化物検出手段
C クランクシャフト
E エンジン
N 窒素酸化物導入手段
P ピストン

Claims (8)

  1. エンジンの燃焼室に接続された吸気通路及び排気通路と、
    前記吸気通路に窒素酸化物を導入する窒素酸化物導入手段と、
    エンジンの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
    前記燃焼状態検知手段が検知するエンジンの燃焼状態に基づいて前記窒素酸化物導入手段による窒素酸化物の前記吸気通路への導入を制御する窒素酸化物導入制御手段と、
    を備えるエンジンの制御装置。
  2. 前記窒素酸化物導入手段は、
    前記排気通路に設けられ排気ガス中に含まれる窒素酸化物を吸着又は吸蔵する機能及びその窒素酸化物を放出する機能を有する排気浄化部と、
    前記排気浄化部より下流側に位置する前記排気通路と前記吸気通路とを結ぶ窒素酸化物還流通路と、
    前記窒素酸化物還流通路に配置される窒素酸化物還流バルブと、
    を備える請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記窒素酸化物還流通路は、前記吸気通路のインテークマニホールドに接続される
    請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記窒素酸化物導入制御手段は、前記排気ガスの空燃比を増大することで前記排気浄化部に吸着又は吸蔵された窒素酸化物を放出させる
    請求項2又は3に記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記窒素酸化物還流通路と前記排気通路との接続位置より下流側の前記排気通路に配置される排気調整バルブを備え、
    前記窒素酸化物導入制御手段は、前記燃焼状態検知手段が失火を検出した際には前記排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行せずに前記排気調整バルブの開度を減少させ前記窒素酸化物還流バルブの開度を増大させる
    請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記窒素酸化物還流通路と前記排気通路との接続位置より下流側の前記排気通路に配置される排気調整バルブを備え、
    前記窒素酸化物導入制御手段は、前記燃焼状態検知手段が失火には至らない燃焼遅れや燃焼悪化を検出した際には前記排気ガスの空燃比を増大させるリッチパージ制御を実行し前記排気調整バルブの開度を減少させ前記窒素酸化物還流バルブの開度を増大させる
    請求項4又は5に記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記排気浄化部における窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量を検出する窒素酸化物検出手段、を備え、
    前記窒素酸化物導入制御手段は、前記窒素酸化物検出手段が検出する窒素酸化物の吸着量又は吸蔵量が多いほど前記リッチパージ制御時における空燃比を低い目に設定する
    請求項2〜6の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
  8. 前記窒素酸化物還流通路とは別に設けられ前記排気通路と前記吸気通路とを結ぶ排気還流通路と、前記排気還流通路を開閉する排気還流バルブとを有し、排気ガスの一部を排気還流ガスとして前記吸気通路に導入する排気ガス再循環装置と、
    前記排気ガス再循環装置による排気還流ガスの前記吸気通路への導入を制御する排気還流ガス制御手段と、
    を備え、
    前記窒素酸化物導入制御手段が前記吸気通路への窒素酸化物の導入を開始する制御を行った際に、前記排気還流ガス制御手段は前記排気還流バルブの開度を減少させる
    請求項1〜7の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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