JP2019052366A - フィルム状焼成材料、及び支持シート付フィルム状焼成材料 - Google Patents

フィルム状焼成材料、及び支持シート付フィルム状焼成材料 Download PDF

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Abstract

【課題】厚さ安定性に優れ、ダイシング時のウエハ汚染及びチップ欠けを抑制できるフィルム状焼成材料、及び支持シート付フィルム状焼成材料を提供する。【解決手段】焼結性金属粒子10及びバインダー成分20を含有するフィルム状焼成材料1であって、焼結性金属粒子10の含有量が15〜98質量%であり、バインダー成分20の含有量が2〜50質量%であり、60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaであり、60℃における破断伸度が500%以上である、フィルム状焼成材料1。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルム状焼成材料、及び支持シート付フィルム状焼成材料に関する。
近年、自動車、エアコン、パソコン等の、高電圧・高電流化に伴い、これらに搭載される電力用半導体素子(パワーデバイス)の需要が高まっている。電力用半導体素子は、高電圧・高電流下で使用されるという特徴から、半導体素子からの熱の発生が問題となりやすい。
従来、半導体素子から発生した熱の放熱のため、半導体素子の周りにヒートシンクが取り付けられる場合もある。しかし、ヒートシンクと半導体素子との間の接合部での熱伝導性が良好でなければ、効率的な放熱が妨げられてしまう。
熱伝導性に優れた接合材料として、例えば、特許文献1には、特定の加熱焼結性金属粒子と、特定の高分子分散剤と、特定の揮発性分散媒が混合されたペースト状金属微粒子組成物が開示されている。当該組成物を焼結させると、熱伝導性の優れた固形状金属になるとされる。
特開2014−111800号公報
しかしながら、特許文献1のように焼成材料がペースト状の場合では、塗布されるペーストの厚さを均一化することが難しく、厚さ安定性に乏しい傾向にある。そこで、本発明者らは、厚さ安定性の問題を解決するために、従来のペースト状の組成物として提供されていた焼成材料を、フィルム状として提供することを思い至った。
焼成材料をフィルム状とするには、焼成材料にバインダー成分を配合して、フィルム状に形成すればよい。フィルム状の焼成材料では、焼成時の昇華性を考慮すると、焼結性金属粒子の含有量が多く、バインダー成分の含有量が少ない方が好ましい。
ところで、焼成材料は、例えば半導体ウエハをダイシングにより個片化したチップと基板との焼結接合に使用される。また、フィルム状の焼成材料の一方の側(表面)に支持シートを設ければ、半導体ウエハをチップに個片化する際に使用するダイシングシートとして使用することができる。さらに、ブレード等を用いて半導体ウエハと一緒に個片化することでチップと同形のフィルム状焼成材料として加工することができる。
しかし、フィルム状の焼成材料においてバインダー成分の含有量が少なくなると、フィルム状の焼成材料が脆くなりやすい。フィルム状の焼成材料が脆くなると、ダイシング時にブレードにより焼成材料が削られて削りカスが発生しやすくなる。この削りカスが半導体ウエハの表面に付着し、半導体ウエハの汚染の原因となる。
フィルム状の焼成材料の脆さを解消するためには、フィルム状の焼成材料を柔らかくすればよいが、柔軟性が高すぎるとダイシング時にフィルム状の焼成材料が振動してチップ同士がぶつかりやすくなり、チップの表面や側面においてチップ欠け(チッピング)が発生しやすくなる。
このように、ウエハ汚染の防止とチップ欠けの防止はトレードオフの関係にあるため、ウエハ汚染とチップ欠けの両方を抑制することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、厚さ安定性に優れ、ダイシング時のウエハ汚染及びチップ欠けを抑制できるフィルム状焼成材料を提供することを目的とする。また、当該フィルム状焼成材料を備えた支持シート付フィルム状焼成材料を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 焼結性金属粒子及びバインダー成分を含有するフィルム状焼成材料であって、
焼結性金属粒子の含有量が15〜98質量%であり、バインダー成分の含有量が2〜50質量%であり、
60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaであり、60℃における破断伸度が500%以上である、フィルム状焼成材料。
[2] 23℃における引張弾性率が5.0〜20.0MPaであり、23℃における破断伸度が300%以上である、[1]に記載のフィルム状焼成材料。
[3] 焼成前のフィルム状焼成材料を構成する成分のうち、金属粒子を除いた成分のガラス転移温度が30〜70℃である、[1]又は[2]に記載のフィルム状焼成材料。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載のフィルム状焼成材料と、前記フィルム状焼成材料の少なくとも一方の側に設けられた支持シートと、を備えた支持シート付フィルム状焼成材料。
[5] 前記支持シートが、基材フィルム上に粘着剤層が設けられたものであり、
前記粘着剤層上に、前記フィルム状焼成材料が設けられている、[4]に記載の支持シート付フィルム状焼成材料。
本発明によれば、厚さ安定性に優れ、ダイシング時のウエハ汚染及びチップ欠けを抑制できるフィルム状焼成材料を提供できる。また、当該フィルム状焼成材料を備え、半導体素子等のチップの焼結接合に用いられる支持シート付フィルム状焼成材料を提供できる。
本発明の一実施形態に係る、フィルム状焼成材料を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る、支持シート付フィルム状焼成材料がリングフレームに貼付された状態を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る、支持シート付フィルム状焼成材料がリングフレームに貼付された状態を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る、支持シート付フィルム状焼成材料がリングフレームに貼付された状態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照し説明する。
なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
≪フィルム状焼成材料≫
本実施形態のフィルム状焼成材料は、焼結性金属粒子及びバインダー成分を含有するフィルム状焼成材料であって、焼結性金属粒子の含有量が15〜98質量%であり、バインダー成分の含有量が2〜50質量%であり、60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaであり、60℃における破断伸度が500%以上である。
図1は、本実施形態のフィルム状焼成材料を模式的に示す断面図である。フィルム状焼成材料1は、焼結性金属粒子10及びバインダー成分20を含有している。
フィルム状焼成材料は1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。フィルム状焼成材料が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
なお、本明細書においては、フィルム状焼成材料の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料、構成材料の配合比、及び厚さの少なくとも一つが互いに異なる」ことを意味する。
フィルム状焼成材料の焼成前の厚さは、特に制限されるものではないが、10〜200μmが好ましく、20〜150μmが好ましく、30〜90μmがより好ましい。
ここで、「フィルム状焼成材料の厚さ」とは、フィルム状焼成材料全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるフィルム状焼成材料の厚さとは、フィルム状焼成材料を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
本明細書において、「厚さ」は、任意の5箇所で厚さを測定した平均で表される値として、JIS K7130に準じて、定圧厚さ測定器を用いて取得できる。
(剥離フィルム)
フィルム状焼成材料は、剥離フィルム上に積層された状態で提供することができる。使用する際には、剥離フィルムを剥がし、フィルム状焼成材料を焼結接合させる対象物上に配置すればよい。剥離フィルムはフィルム状焼成材料の損傷や汚れ付着を防ぐための保護フィルムとしての機能も有する。剥離フィルムは、フィルム状焼成材料の少なくとも一方の側に設けられていればよく、フィルム状焼成材料の両方の側に設けられてよい。
剥離フィルムとしては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。また、これらを着色したフィルム、不透明フィルムなどを用いることができる。剥離剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、オレフィン系、アルキッド系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤が挙げられる。
剥離フィルムの厚さは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。
<焼結性金属粒子>
焼結性金属粒子は、フィルム状焼成材料の焼成として金属粒子の融点以上の温度で加熱処理されることで粒子同士が溶融・結合して焼結体を形成可能な金属粒子である。焼結体を形成することで、フィルム状焼成材料とそれに接して焼成された物品とを焼結接合させることが可能である。具体的には、フィルム状焼成材料を介してチップと基板とを焼結接合させることが可能である。
焼結性金属粒子の金属種としては、銀、金、銅、鉄、ニッケル、アルミ、シリコン、パラジウム、白金、チタン、チタン酸バリウム、これらの酸化物又は合金等が挙げられ、銀及び酸化銀が好ましい。焼結性金属粒子は、一種類のみが配合されていてもよく、2種類以上の組み合わせで配合されていてもよい。
焼結性金属粒子は、ナノサイズの銀粒子である銀ナノ粒子であることが好ましい。
フィルム状焼成材料に含まれる焼結性金属粒子の粒子径は、上記焼結性を発揮可能なものであれば特に制限されるものではないが、100nm以下であってよく、50nm以下であってよく、30nm以下であってよい。なお、フィルム状焼成材料が含む金属粒子の粒子径とは、電子顕微鏡で観察された金属粒子の粒子径の、投影面積円相当径とする。上記粒子径の範囲に属する金属粒子は、焼結性に優れるため好ましい。
フィルム状焼成材料が含む焼結性金属粒子の粒子径は、電子顕微鏡で観察された金属粒子の粒子径の、投影面積円相当径が100nm以下の粒子に対して求めた粒子径の数平均が、0.1〜95nmであってよく、0.3〜50nmであってよく、0.5〜30nmであってよい。なお、測定対象の金属粒子は、1つのフィルム状焼成材料あたり無作為に選ばれた100個以上とする。
焼結性金属粒子はバインダー成分及びその他の添加剤成分に混合する前に、あらかじめ凝集物の無い状態にするため、イソボルニルシクロヘキサノールや、デシルアルコールなどの沸点の高い高沸点溶媒に予め分散させてもよい。高沸点溶媒の沸点としては、例えば200〜350℃であってもよい。この時、高沸点溶媒を用いると、これが常温で揮発することがほとんどないために焼結性金属粒子の濃度が高くなることが防止され、作業性が向上される他、焼結性金属粒子の再凝集なども防止され、品質的にも良好となる。分散法としてはニーダ、三本ロール、ビーズミル及び超音波などが挙げられる。
本実施形態のフィルム状焼成材料には、粒子径100nm以下の金属粒子(焼結性金属粒子)の他に、これに該当しない粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子がさらに配合されてもよい。粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子の粒子径は、電子顕微鏡で観察された金属粒子の粒子径の、投影面積円相当径が100nmを超える粒子に対して求めた粒子径の数平均が、150nm超50000nm以下であってよく、150〜10000nmであってよく、180〜5000nmであってよい。
粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子の金属種としては、上記焼結性金属粒子の金属種として例示したものと同じものが挙げられ、銀、銅、及びこれらの酸化物が好ましい。
粒子径100nm以下の金属粒子と、粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子とは、互いに同一の金属種であってもよく、互いに異なる金属種であってもよい。例えば、粒子径100nm以下の金属粒子が銀粒子であり、粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子が銀又は酸化銀粒子であってもよい。例えば、粒子径100nm以下の金属粒子が銀又は酸化銀粒子であり、粒子径が100nmを超える非焼結性の金属粒子が銅又は酸化銅粒子であってもよい。
本実施形態のフィルム状焼成材料において、全ての金属粒子の総質量(100質量%)に対する、焼結性金属粒子の含有量は、10〜100質量%であってもよく、20〜95質量%であってもよい。
焼結性金属粒子及び/又は非焼結性の金属粒子の表面には、有機物が被覆されていてもよい。有機物の被覆を有することで、バインダー成分との相溶性が向上し、粒子同士の凝集を防止でき、均一に分散することができる。
焼結性金属粒子及び/又は非焼結性の金属粒子の表面に有機物が被覆されている場合、焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子の質量は、被覆物を含んだ値とする。
<バインダー成分>
バインダー成分が配合されることで、焼成材料をフィルム状に成形でき、焼成前のフィルム状焼成材料に粘着性を付与することができる。バインダー成分は、フィルム状焼成材料の焼成として加熱処理されることで熱分解される熱分解性であってよい。
バインダー成分は特に限定されるものではないが、バインダー成分の好適な一例として、樹脂が挙げられる。樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸、セルロース誘導体の重合物等が挙げられ、アクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂には、(メタ)アクリレート化合物の単独重合体、(メタ)アクリレート化合物の2種以上の共重合体、(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体が含まれる。
バインダー成分を構成する樹脂において、(メタ)アクリレート化合物由来の構成単位の含有量は、構成単位の総質量(100質量%)に対して、50〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることがさらに好ましい。
ここでいう「由来」とは、前記モノマーが重合するのに必要な構造の変化を受けたことを意味する。
(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、などを挙げることができる。アルキル(メタ)アクリレート又はアルコキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、特に好ましい(メタ)アクリレート化合物として、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する概念である。
アクリル樹脂としては、メタクリレートが好ましい。バインダー成分がメタクリレート由来の構成単位を含有することで、比較的低温で焼成することができ、焼結後に充分な接着強度を得るための条件を容易に満たすことができる。
バインダー成分を構成する樹脂において、メタクリレート由来の構成単位の含有量は、構成単位の総質量(100質量%)に対して、50〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることがさらに好ましい。
他の共重合性単量体としては、上記(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物であれば特に制限はないが、例えば(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物が挙げられる。
バインダー成分を構成する樹脂の質量平均分子量(Mw)は、1,000〜1,000,000であることが好ましく、10,000〜800,000であることがより好ましい。樹脂の質量平均分子量が上記範囲内であることで、フィルムとして充分な膜強度を発現し、且つ柔軟性を付与することが容易となる。
なお、本明細書において、「質量平均分子量」とは、特に断りのない限り、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値である。
バインダー成分を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)は、以下に示すFoxの式を用いて計算から求めることができ、これが−60〜50℃であることが好ましく、−30〜10℃であることがより好ましく、−20℃以上0℃未満であることがさらに好ましい。Foxの式から求めた樹脂のTgが上記上限値以下であることで、フィルム状焼成材料と被着体(例えばチップ、基板等)との焼成前の粘着力が向上する。加えて、フィルム状焼成材料の柔軟性が高まる。一方、Foxの式から求めた樹脂のTgが上記下限値以上であることで、フィルム形状の維持が可能であり、支持シート等からのフィルム状焼成材料の引き離しがより容易となる。
1/Tg=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+…+(Wm/Tgm)
(式中、Tgはバインダー成分を構成する樹脂のガラス転移温度であり、Tg1,Tg2,…Tgmはバインダー成分を構成する樹脂の原料となる各単量体のホモポリマーのガラス転移温度であり、W1,W2,…Wmは各単量体の質量分率である。ただし、W1+W2+…+Wm=1である。)
前記Foxの式における各単量体のホモポリマーのガラス転移温度は、高分子データ・ハンドブック又は粘着ハンドブック記載の値を用いることができる。
バインダー成分は、フィルム状焼成材料の焼成として加熱処理されることで熱分解される熱分解性であってよい。バインダー成分が熱分解されたことは、焼成によるバインダー成分の質量減少により確認できる。なお、バインダー成分として配合される成分は焼成によりほぼ熱分解されてよいが、バインダー成分として配合される成分の全質量が、焼成により熱分解されなくともよい。
バインダー成分は、焼成前のバインダー成分の総質量(100質量%)に対し、焼成後の質量が10質量%以下となるものであってよく、5質量%以下となるものであってよく、3質量%以下となるものであってよい。
本実施形態のフィルム状焼成材料は、上記の焼結性金属粒子、非焼結性の金属粒子及びバインダー成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲内において、焼結性金属粒子、非焼結性の金属粒子及びバインダー成分に該当しないその他の添加剤を含有していてもよい。
本実施形態のフィルム状焼成材料に含有されてもよいその他の添加剤としては、溶媒、分散剤、可塑剤、粘着付与剤、保存安定剤、消泡剤、熱分解促進剤、及び酸化防止剤などが挙げられる。添加剤は、1種のみ含有されてもよいし、2種以上含有されてもよい。これらの添加剤は、特に限定されるものではなく、この分野で通常用いられるものを適宜選択することができる。
<組成>
本実施形態のフィルム状焼成材料は、焼結性金属粒子、バインダー成分、及びその他の添加剤からなるものであってもよく、これらの含有量(質量%)の和は100質量%となってよい。
本実施形態のフィルム状焼成材料が非焼結性の金属粒子を含む場合には、フィルム状焼成材料は、焼結性金属粒子、非焼結性の金属粒子、バインダー成分、及びその他の添加剤からなるものであってもよく、これらの含有量(質量%)の和は100質量%となってよい。
フィルム状焼成材料において、溶媒以外の全ての成分(以下「固形分」と表記する。)の総質量(100質量%)に対する、焼結性金属粒子の含有量は、15〜98質量%であり、15〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。焼結性金属粒子の含有量が上記上限値以下であることで、バインダー成分の含有量を充分に確保できるので、フィルム形状を維持できる。一方、焼結性金属粒子の含有量が上記下限値以上であることで、焼成時に焼結性金属粒子同士、又は焼結性金属粒子と非焼結性金属粒子とが融着して、焼成後に高い接合接着強度(せん断接着力)を発現する。
フィルム状焼成材料が非焼結性の金属粒子を含む場合、フィルム状焼成材料における固形分の総質量(100質量%)に対する、焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子の総含有量は、50〜98質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましく、80〜90質量%がさらに好ましい。
フィルム状焼成材料における固形分の総質量(100質量%)に対するバインダー成分の含有量は、2〜50質量%であり、5〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。バインダー成分の含有量が上記上限値以下であることで、焼結性金属粒子の含有量を充分に確保できるので、フィルム状焼成材料と被着体との接合接着力が向上する。一方、バインダー成分の含有量が上記下限値以上であることで、フィルム形状を維持できる。
フィルム状焼成材料において、焼結性金属粒子とバインダー成分との質量比率(焼結性金属粒子:バインダー成分)は、50:1〜1:5が好ましく、20:1〜1:2がより好ましく、10:1〜1:1がさらに好ましい。フィルム状焼成材料が非焼結性の金属粒子を含む場合には、焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子とバインダー成分との質量比率((焼結性金属粒子+非焼結性の金属粒子):バインダー成分)は50:1〜1:1が好ましく、20:1〜2:1がより好ましく、9:1〜4:1がさらに好ましい。
フィルム状焼成材料には、焼結性金属粒子、非焼結性の金属粒子、バインダー成分及びその他の添加剤成分を混合する際に使用する高沸点溶媒が含まれていてもよい。フィルム状焼成材料の総質量(100質量%)に対する、高沸点溶媒の含有量は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
<引張弾性率>
本実施形態のフィルム状焼成材料は、60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaのものである。60℃における引張弾性率は4.5〜5.5MPaが好ましい。本実施形態のフィルム状焼成材料の、23℃における引張弾性率は5.0〜20.0MPaが好ましく、6.0〜18.0MPaがより好ましい。60℃又は23℃における引張弾性率が上記範囲内であることで、フィルム状焼成材料の外力による変形量が小さく、且つ靱性を備えたものとなる。特に、引張弾性率が上記上限値以下であることで、フィルム状焼成材料が脆くなりにくく、ダイシング時のウエハ汚染を抑制できる。一方、引張弾性率が上記下限値以上であることで、フィルム状焼成材料が柔らかくなりすぎず、ダイシング時のチップ欠けを抑制できる。
なお、本実施形態において60℃における引張弾性率及び後述の破断伸度を規定した理由は、ブレードダイシング時の摩擦熱により、フィルム状焼成材料が60℃程度までに加熱されることを考慮したものであるが、実際のダイシング時におけるフィルム状焼成材料の温度が60℃に限定されることはない。また、本実施形態において23℃における引張弾性率及び後述の破断伸度を規定した理由は、23℃での測定が容易であることを考慮したものであり、実際のダイシング時におけるフィルム状焼成材料の温度が23℃であることを意味するものではない。
フィルム状焼成材料の23℃又は60℃における引張弾性率は、以下の方法で測定できる。
幅が10mmであり、長さが20mmであり、厚さが200μmであるフィルム状焼成材料を試験片とし、この試験片を23℃、又は60℃に加温し、引張速度50mm/分、チャック間距離10mmで引っ張ったときの荷重と伸び量を測定する。伸度が0〜5%の領域の引っ張り応力の傾きから引張弾性率を求める。
フィルム状焼成材料の23℃又は60℃における引張弾性率は、フィルム状焼成材料に含まれるバインダー成分の種類により制御できる。具体的には、バインダー成分を構成する樹脂のTgが高くなるほど、引張弾性率は高くなる傾向にある。
<破断伸度>
本実施形態のフィルム状焼成材料は、60℃における破断伸度が500%以上のものである。60℃における破断伸度は600%以上が好ましい。本実施形態のフィルム状焼成材料の、23℃における破断伸度は300%以上が好ましく、400%以上がより好ましい。60℃又は23℃における破断伸度が上記下限値以上であることで、フィルム状焼成材料が脆くなりにくく、ダイシング時のウエハ汚染を抑制できる。
フィルム状焼成材料の60℃における破断伸度は、3000%以下が好ましく、23℃における破断伸度は、2500%以下が好ましい。
フィルム状焼成材料の23℃又は60℃における破断伸度は、以下の方法で測定できる。
幅が10mmであり、長さが20mmであり、厚さが200μmであるフィルム状焼成材料を試験片とし、この試験片を23℃、又は60℃に加温し、引張速度50mm/分、チャック間距離10mmで引っ張ったときの伸び量を測定する。試験片が破断したときの伸び量から破断伸度を求める。
フィルム状焼成材料の23℃又は60℃における破断伸度は、フィルム状焼成材料に含まれるバインダー成分の種類や含有量により制御できる。具体的には、バインダー成分の含有量が多くなるほど、また、バインダー成分を構成する樹脂のTgが低くなるほど、破断伸度は高くなる傾向にある。
<ガラス転移温度>
本実施形態のフィルム状焼成材料は、焼成前のフィルム状焼成材料を構成する成分のうち、金属粒子(焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子)を除いた成分のガラス転移温度(以下、「金属粒子以外の焼成材料のTg」ともいう。)が30〜70℃であることが好ましく、40〜60℃がより好ましい。金属粒子以外の焼成材料のTgが上記上限値以下であることで、フィルム状焼成材料が脆くなりにくく、ダイシング時のウエハ汚染をより抑制できる。一方、金属粒子以外の焼成材料のTgが上記下限値以上であることで、フィルム状焼成材料が柔らかくなりすぎず、ダイシング時のチップ欠けをより抑制できる。
金属粒子以外の焼成材料のTgは、以下の方法で測定できる。
フィルム状焼成材料から金属粒子を分離したものについて、動的機械分析装置を用いて貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”を測定し、これらの比(E”/E’)であるtanδを温度に対してプロットし、tanδの極大を示す温度を焼成材料のTgとする。
フィルム状焼成材料から金属粒子と、金属粒子を除いた成分との分離する方法は、後述の実施例に記載した通りである。
焼成材料のTgは、フィルム状焼成材料に含まれるバインダー成分の種類により制御できる。
上記の本実施形態のフィルム状焼成材料によれば、フィルム状であるため、厚さ安定性に優れる。また、本実施形態のフィルム状焼成材料は焼結性金属粒子を含むため、熱伝導性に優れる。さらに、本実施形態のフィルム状焼成材料は、特定量の焼結性金属粒子及びバインダー成分を含み、かつ60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaであり、60℃における破断伸度が500%以上である。よって、本実施形態のフィルム状焼成材料は適度な硬さと靱性を備えたものとなり、ダイシング時にブレードの摩擦によりチップが振動したり、フィルム状焼成材料の削りカスが発生したりしにくいため、チップ欠け及びウエハ汚染を抑制でき、ダイシング適性に優れる。
フィルム状焼成材料は、少なくとも一方の側(表面)に支持シートが設けられた、支持シート付フィルム状焼成材料とすることができる。
支持シート付フィルム状焼成材料の詳細は、後述する。
≪フィルム状焼成材料の製造方法≫
フィルム状焼成材料は、その構成材料を含有する焼成材料組成物を用いて形成できる。例えば、フィルム状焼成材料の形成対象面に、フィルム状焼成材料を構成するための各成分及び溶媒を含む焼成材料組成物を塗工又は印刷し、必要に応じて溶媒を揮発させることで、目的とする部位にフィルム状焼成材料を形成できる。
フィルム状焼成材料の形成対象面としては、剥離フィルムの表面が挙げられる。
焼成材料組成物を塗工する場合、溶媒としては沸点が200℃未満のものが好ましく、例えばn−ヘキサン(沸点:68℃)、酢酸エチル(沸点:77℃)、2−ブタノン(沸点:80℃)、n−ヘプタン(沸点:98℃)、メチルシクロヘキサン(沸点:101℃)、トルエン(沸点:111℃)、アセチルアセトン(沸点:138℃)、n−キシレン(沸点:139℃)及びジメチルホルムアミド(沸点:153℃)などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。
焼成材料組成物の塗工は、公知の方法で行えばよく、例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター(登録商標)、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が挙げられる。
焼成材料組成物を印刷する場合、溶媒としては印刷後に揮発乾燥することができるものであればよく、沸点が65〜350℃であることが好ましい。このような溶媒としては、先に例示した沸点が200℃未満の溶媒や、イソホロン(沸点:215℃)、ブチルカルビトール(沸点:230℃)、1‐デカノール(沸点:233℃)、ブチルカルビトールアセタート(沸点:247℃)、イソボルニルシクロヘキサノール(沸点:318℃)などが挙げられる。
沸点が350℃を上回ると、印刷後の揮発乾燥にて溶媒が揮発しにくくなり、所望の形状を確保することが困難となったり、焼成時に溶媒がフィルム内に残存してしまい、接合接着性を劣化させたりする可能性がある。沸点が65℃を下回ると印刷時に揮発してしまい、厚さの安定性が損なわれてしまう恐れがある。沸点が200〜350℃の溶媒を用いれば、印刷時の溶媒の揮発による粘度上昇を抑えることができ、印刷適性を得ることができる。
焼成材料組成物の印刷は、公知の印刷方法で行うことができ、例えば、フレキソ印刷等の凸版印刷、グラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平板印刷、シルクスクリーン印刷やロータリースクリーン印刷等のスクリーン印刷、インクジェットプリンタ等の各種プリンタによる印刷などの方法が挙げられる。
フィルム状焼成材料の形状は、焼結接合の対象の形状に合わせて適宜設定すればよく、円形又は矩形が好ましい。円形は半導体ウエハの形状に対応した形状である。矩形はチップの形状に対応した形状である。対応した形状とは、焼結接合の対象の形状と同形状又は略同形状であってよい。
フィルム状焼成材料が円形である場合、円の面積は、3.5〜1,600cmであってよく、85〜1,400cmであってよい。フィルム状焼成材料が矩形である場合、矩形の面積は、0.01〜25cmであってよく、0.25〜9cmであってよい。 特に、焼成材料組成物を印刷すれば、所望の形状のフィルム状焼成材料を形成しやすい。
焼成材料組成物の乾燥条件は、特に限定されないが、焼成材料組成物が溶媒を含有している場合、加熱乾燥させることが好ましく、この場合、例えば70〜250℃、例えば80〜180℃で、10秒〜10分間の条件で乾燥させることが好ましい。
≪支持シート付フィルム状焼成材料≫
本実施形態の支持シート付フィルム状焼成材料は、上述したフィルム状焼成材料と、前記フィルム状焼成材料の少なくとも一方の側(表面)に設けられた支持シートと、を備える。前記支持シートは、基材フィルム上の全面もしくは外周部に粘着剤層が設けられたものであり、前記粘着剤層上に、前記フィルム状焼成材料が設けられていることが好ましい。前記フィルム状焼成材料は、粘着剤層に直接接触して設けられてもよく、基材フィルムに直接接触して設けられてもよい。本形態をとることで、半導体ウエハをチップに個片化する際に使用するダイシングシートとして使用することができる。且つブレード等を用いて半導体ウエハと一緒に個片化することでチップと同形のフィルム状焼成材料として加工することができ、且つフィルム状焼成材料付チップを製造することができる。
以下、支持シート付フィルム状焼成材料の一実施形態について説明する。図2及び図3に、本実施形態の支持シート付フィルム状焼成材料の概略断面図を示す。図2、図3に示すように、本実施形態の支持シート付フィルム状焼成材料100a,100bは、外周部に粘着部を有する支持シート2の内周部に、フィルム状焼成材料1が剥離可能に仮着されてなる。支持シート2は、図2に示すように、基材フィルム3の上面に粘着剤層4を有する粘着シートであり、該粘着剤層4の内周部表面が、フィルム状焼成材料に覆われて、外周部に粘着部が露出した構成になる。また、図3に示すように、支持シート2は、基材フィルム3の外周部にリング状の粘着剤層4を有する構成であってもよい。
フィルム状焼成材料1は、支持シート2の内周部に、貼付されるワーク(半導体ウエハ等)と略同形状に形成されてなる。支持シート2の外周部には粘着部を有する。好ましい態様では、支持シート2よりも小径のフィルム状焼成材料1が、円形の支持シート2上に同心円状に積層されている。外周部の粘着部は、図示したように、リングフレーム5の固定に用いられる。
(基材フィルム)
基材フィルム3としては、特に限定されず、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE),エチレン・プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンフィルム、アイオノマー等からなるフィルムなどが用いられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの両者を含む意味で用いる。
また支持シートに対してより高い耐熱性が求められる場合には、基材フィルム3としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィンフィルム等が挙げられる。また、これらの架橋フィルムや放射線・放電等による改質フィルムも用いることができる。基材フィルムは上記フィルムの積層体であってもよい。
また、これらのフィルムは、2種類以上を積層したり、組み合わせて用いたりすることもできる。さらに、これらフィルムを着色したもの、あるいは印刷を施したもの等も使用することができる。また、フィルムは熱可塑性樹脂を押出形成によりシート化したものであってもよく、延伸されたものであってもよく、硬化性樹脂を所定手段により薄膜化、硬化してシート化したものが使われてもよい。
基材フィルムの厚さは特に限定されず、好ましくは30〜300μm、より好ましくは50〜200μmである。基材フィルムの厚さを上記範囲とすることで、ダイシングによる切り込みが行われても基材フィルムの断裂が起こりにくい。また、支持シート付フィルム状焼成材料に充分な可とう性が付与されるため、ワーク(例えば半導体ウエハ等)に対して良好な貼付性を示す。
基材フィルムは、表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いて基材フィルムの表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、又は溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアーナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、剥離剤が塗布された基材フィルムを常温下又は加熱下に供するか、又は電子線により硬化させたり、ウェットラミネーションやドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などで積層体を形成したりすればよい。
(粘着剤層)
支持シート2は、少なくともその外周部に粘着部を有する。粘着部は、支持シート付フィルム状焼成材料100a,100bの外周部において、リングフレーム5を一時的に固定する機能を有し、所要の工程後にはリングフレーム5が剥離可能であることが好ましい。したがって、粘着剤層4には、弱粘着性のものを使用してもよいし、エネルギー線照射により粘着力が低下するエネルギー線硬化性のものを使用してもよい。再剥離性粘着剤層は、公知の種々の粘着剤(例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ビニルエーテル系などの汎用粘着剤、表面凹凸のある粘着剤、エネルギー線硬化型粘着剤、熱膨張成分含有粘着剤等)により形成できる。
支持シート2は、図2に示すように、基材フィルム3の上側全面に粘着剤層4を有する通常の構成の粘着シートであり、該粘着剤層4の内周部表面が、フィルム状焼成材料に覆われて、外周部に粘着部が露出した構成であってもよい。この場合、粘着剤層4の外周部は、上記したリングフレーム5の固定に使用され、内周部には、フィルム状焼成材料が剥離可能に積層される。粘着剤層4としては、上記と同様に、弱粘着性のものを使用してもよいし、またエネルギー線硬化性粘着剤を使用してもよい。
また、図3に示した構成では、基材フィルム3の外周部にリング状の粘着剤層4を形成し、粘着部とする。この際、粘着剤層4は、上記粘着剤からなる単層粘着剤層であってもよく、上記粘着剤からなる粘着剤層を含む両面粘着テープを環状に切断したものであってもよい。
弱粘着剤としては、アクリル系、シリコーン系が好ましく用いられる。また、フィルム状焼成材料の剥離性を考慮して、粘着剤層4の23℃でのSUS板への粘着力は、30〜120mN/25mmであることが好ましく、50〜100mN/25mmであることがさらに好ましく、60〜90mN/25mmであることがより好ましい。この粘着力が低すぎると、リングフレームが脱落することがある。また粘着力が高過ぎると、リングフレームからの剥離が困難となり、リングフレームを再利用しにくくなる。
図2の構成の支持シートにおいて、エネルギー線硬化性の再剥離性粘着剤層を用いる場合、フィルム状焼成材料が積層される領域に予めエネルギー線照射を行い、粘着性を低減させておいてもよい。この際、他の領域はエネルギー線照射を行わず、例えばリングフレーム5への接着を目的として、粘着力を高いまま維持しておいてもよい。他の領域のみにエネルギー線照射を行わないようにするには、例えば基材フィルムの他の領域に対応する領域に印刷等によりエネルギー線遮蔽層を設け、基材フィルム側からエネルギー線照射を行えばよい。また、図2の構成の支持シートでは、基材フィルム3と粘着剤層4との接着を強固にするため、基材フィルム3の粘着剤層4が設けられる面には、所望により、サンドブラストや溶剤処理などによる凹凸化処理、あるいはコロナ放電処理、電子線照射、プラズマ処理、オゾン・紫外線照射処理、火炎処理、クロム酸処理、熱風処理などの酸化処理などを施すことができる。また、プライマー処理を施すこともできる。
粘着剤層4の厚さは特に限定されないが、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは2〜80μm、特に好ましくは3〜50μmである。
(支持シート付フィルム状焼成材料)
支持シート付フィルム状焼成材料は、外周部に粘着部を有する支持シートの内周部にフィルム状焼成材料が剥離可能に仮着されてなる。図2で示した構成例では、支持シート付フィルム状焼成材料100aは、基材フィルム3と粘着剤層4とからなる支持シート2の内周部にフィルム状焼成材料1が剥離可能に積層され、支持シート2の外周部に粘着剤層4が露出している。この構成例では、支持シート2よりも小径のフィルム状焼成材料1が、支持シート2の粘着剤層4上に同心円状に剥離可能に積層されていることが好ましい。
上記構成の支持シート付フィルム状焼成材料100aは、支持シート2の外周部に露出した粘着剤層4において、リングフレーム5に貼付される。
また、リングフレームに対する糊しろ(粘着シートの外周部における露出した粘着剤層)上に、さらに環状の両面テープ若しくは粘着剤層を別途設けてもよい。両面テープは粘着剤層/芯材/粘着剤層の構成を有し、両面テープにおける粘着剤層は特に限定されず、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。粘着剤層は、後述するチップ付基板を製造する際に、その外周部においてリングフレームに貼付される。両面テープの芯材としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルム等が好ましく用いられる。
図3で示した構成例では、基材フィルム3の外周部にリング状の粘着剤層4を形成し、粘着部とする。図4に、図3で示す支持シート付フィルム状焼成材料100bの斜視図を示す。この際、粘着剤層4は、上記粘着剤からなる単層粘着剤層であってもよく、上記粘着剤からなる粘着剤層を含む両面粘着テープを環状に切断したものであってもよい。フィルム状焼成材料1は、粘着部に囲繞された基材フィルム3の内周部に剥離可能に積層される。この構成例では、支持シート2よりも小径のフィルム状焼成材料1が、支持シート2の基材フィルム3上に同心円状に剥離可能に積層されていることが好ましい。
支持シート付フィルム状焼成材料には、使用に供するまでの間、フィルム状焼成材料及び粘着部のいずれか一方又はその両方の表面に、外部との接触を避けるための表面保護を目的として剥離フィルムを設けてもよい。
表面保護フィルム(剥離フィルム)としては、先に挙げたポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びポリプロピレンなどの基材フィルム表面に、剥離剤を用いて上述した剥離処理を施すことで得ることもできる。剥離処理に用いられる剥離剤としては、基材フィルムの説明において先に例示した剥離剤が挙げられる。
支持シート付フィルム状焼成材料の厚さは、1〜500μmが好ましく、5〜300μmがより好ましく、10〜150μmがさらに好ましい。
≪支持シート付フィルム状焼成材料の製造方法≫
前記支持シート付フィルム状焼成材料は、上述の各層を対応する位置関係となるように順次積層することで製造できる。
例えば、基材フィルム上に粘着剤層又はフィルム状焼成材料を積層する場合には、剥離フィルム上に、これを構成するための成分及び溶媒を含有する粘着剤組成物又は焼成材料組成物を塗工又は印刷し、必要に応じて乾燥させ溶媒を揮発させてフィルム状とすることで、剥離フィルム上に粘着剤層又はフィルム状焼成材料をあらかじめ形成しておき、この形成済みの粘着剤層又はフィルム状焼成材料の前記剥離フィルムと接触している側とは反対側の露出面を、基材フィルムの表面と貼り合わせればよい。このとき、粘着剤組成物又は焼成材料組成物は、剥離フィルムの剥離処理面に塗工又は印刷することが好ましい。剥離フィルムは、積層構造の形成後、必要に応じて取り除けばよい。
例えば、基材フィルム上に粘着剤層が積層され、前記粘着剤層上にフィルム状焼成材料が積層されてなる支持シート付フィルム状焼成材料(支持シートが基材フィルム及び粘着剤層の積層物である支持シート付フィルム状焼成材料)を製造する場合には、上述の方法で、基材フィルム上に粘着剤層を積層しておき、別途、剥離フィルム上にフィルム状焼成材料を構成するための成分及び溶媒を含有する焼成材料組成物を塗工又は印刷し、必要に応じて乾燥させ溶媒を揮発させてフィルム状とすることで、剥離フィルム上にフィルム状焼成材料を形成しておき、このフィルム状焼成材料の露出面を、基材上に積層済みの粘着剤層の露出面と貼り合わせて、フィルム状焼成材料を粘着剤層上に積層することで、支持シート付フィルム状焼成材料が得られる。剥離フィルム上にフィルム状焼成材料を形成する場合も、焼成材料組成物は、剥離フィルムの剥離処理面に塗工又は印刷することが好ましく、剥離フィルムは、積層構造の形成後、必要に応じて取り除けばよい。
このように、支持シート付フィルム状焼成材料を構成する基材以外の層はいずれも、剥離フィルム上にあらかじめ形成しておき、目的とする層の表面に貼り合わせる方法で積層できるため、必要に応じてこのような工程を採用する層を適宜選択して、支持シート付フィルム状焼成材料を製造すればよい。
なお、支持シート付フィルム状焼成材料は、必要な層をすべて設けた後、その支持シートとは反対側の最表層の表面に、剥離フィルムが貼り合わされた状態で保管されてよい。
≪チップ付基板の製造方法≫
次に本発明に係る支持シート付フィルム状焼成材料の利用方法について、該焼成材料をチップ付基板の製造に適用した場合を例にとって説明する。
本発明の一実施形態として、支持シート付フィルム状焼成材料を用いたチップ付基板の製造方法は、支持シート付フィルム状焼成材料の剥離フィルムを剥離し、半導体ウエハ(ワーク)の裏面に、支持シート付フィルム状焼成材料を貼付し、以下の工程(1)〜(2)を、(1)、(2)の順で行ってもよく、以下の工程(1)〜(4)を、(1)、(2)、(3)、(4)の順で行ってもよい。
工程(1):支持シート、フィルム状焼成材料、及び半導体ウエハ(ワーク)がこの順に積層された積層体の、半導体ウエハ(ワーク)とフィルム状焼成材料とをダイシングする工程、
工程(2):フィルム状焼成材料と、支持シートとを剥離し、フィルム状焼成材料付チップを得る工程、
工程(3):基板の表面に、フィルム状焼成材料付チップを貼付する工程、
工程(4):フィルム状焼成材料を焼成し、チップと基板とを接合する工程。
以下、上記工程(1)〜(4)を行う場合について説明する。
半導体ウエハはシリコンウエハ及びシリコンカーバイドウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。半導体ウエハの表面には、回路が形成されていてもよい。ウエハ表面への回路の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。次いで、半導体ウエハの回路面の反対面(裏面)を研削する。研削法は特に限定はされず、グラインダーなどを用いた公知の手段で研削してもよい。裏面研削時には、表面の回路を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハの回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。ウエハの研削後の厚さは特に限定はされないが、通常は20〜500μm程度である。その後、必要に応じ、裏面研削時に生じた破砕層を除去する。破砕層の除去は、ケミカルエッチングや、プラズマエッチングなどにより行われる。
次いで、半導体ウエハの裏面に、上記支持シート付フィルム状焼成材料のフィルム状焼成材料を貼付する。その後、工程(1)〜(4)を(1)、(2)、(3)、(4)の順で行う。
半導体ウエハ/フィルム状焼成材料/支持シートの積層体を、ウエハ表面に形成された回路毎にダイシングし、チップ/フィルム状焼成材料/支持シートの積層体を得る。ダイシングは、半導体ウエハとフィルム状焼成材料をともに切断するように行われる。本実施形態の支持シート付フィルム状焼成材料によれば、ダイシング時においてフィルム状焼成材料と支持シートの間で粘着力が発揮されるため、チップ欠けやチップ飛びを防止することができ、ダイシング適性に優れる。ダイシングは特に限定はされず、一例として、半導体ウエハのダイシング時には支持シートの周辺部(支持体の外周部)をリングフレームにより固定した後、ダイシングブレードなどの回転丸刃を用いるなどの公知の手法により半導体ウエハの個片化を行う方法などが挙げられる。ダイシングによる支持シートへの切り込み深さは、フィルム状焼成材料を完全に切断していてよく、フィルム状焼成材料と支持シートとの界面から0〜30μmとすることが好ましい。支持シートへの切り込み量を小さくすることで、ダイシングブレードの摩擦による支持シートを構成する粘着剤層や基材フィルムの溶融や、バリ等の発生を抑制することができる。また、本実施形態の支持シート付フィルム状焼成材料によれば、フィルム状焼成材料の削りカスが発生しにくいため、ウエハ汚染を抑制できる。
なお、表面に回路が形成された半導体ウエハを個片化したもの(チップ)を特に、素子又は半導体素子ともいう。
その後、上記支持シートをエキスパンドしてもよい。支持シートの基材フィルムとして、伸張性に優れたものを選択した場合は、支持シートは、優れたエキスパンド性を有する。ダイシングされたフィルム状焼成材料付チップをコレット等の汎用手段によりピックアップすることで、フィルム状焼成材料と支持シートとを剥離する。この結果、裏面にフィルム状焼成材料を有するチップ(フィルム状焼成材料付チップ)が得られる。
続いて、基板の表面に、フィルム状焼成材料付チップを貼付する。基板には、リードフレームやヒートシンクなども含まれる。
次いでフィルム状焼成材料を焼成し、基板とチップとを焼結接合する。このとき、フィルム状焼成材料付チップのフィルム状焼成材料の露出面を、基板に貼付けておけば、フィルム状焼成材料を介してチップと前記基板とを焼結接合できる。
フィルム状焼成材料を焼成する加熱温度は、フィルム状焼成材料の種類等を考慮して適宜定めればよいが、100〜600℃が好ましく、150〜550℃がより好ましく、250〜500℃がさらに好ましい。加熱時間は、フィルム状焼成材料の種類等を考慮して適宜定めればよいが、5秒〜60分間が好ましく、5秒〜30分間がより好ましく、10秒〜10分間がさらに好ましい。
フィルム状焼成材料の焼成は、フィルム状焼成材料に圧をかけて焼成する加圧焼成を行ってもよい。加圧条件は、一例として、1〜50MPa程度とすることができる。
本実施形態のチップ付基板の製造方法によれば、厚さの均一性の高いフィルム状焼成材料を、チップ裏面に簡便に形成でき、ダイシング工程やパッケージングの後のクラックが発生しにくくなる。また、本実施形態のチップ付基板の製造方法によれば、個別化されたチップ裏面に、フィルム状焼成材料を個別に貼り付けることなくフィルム状焼成材料付チップを得ることができ、製造工程の簡略化が図れる。そして、フィルム状焼成材料付チップを、所望の基板上に配置して焼成することでフィルム状焼成材料を介してチップと基板とが焼結接合されたチップ付基板を製造することができる。本実施形態のチップ付基板の製造方法で用いる本発明のフィルム状焼成材料は、適度な硬さと靱性を備えているので、ダイシング時にブレードの摩擦によりチップが振動したり、フィルム状焼成材料の削りカスが発生したりしにくいため、チップ欠け及びウエハ汚染を抑制できる。
一実施形態として、チップと、本発明のフィルム状焼成材料とを備える、フィルム状焼成材料付チップが得られる。フィルム状焼成材料付チップは、一例として、上記のチップ付基板の製造方法により製造できる。
なお、上記実施形態では、フィルム状焼成材料のチップとその基板との焼結接合について例示したが、フィルム状焼成材料の焼結接合対象は、上記に例示したものに限定されず、フィルム状焼成材料と接触して焼結させた種々の物品に対し、焼結接合が可能である。
また、上記実施形態では、ブレード等を用いて半導体ウエハと一緒に個片化することでチップと同形のフィルム状焼成材料として加工することができ、且つフィルム状焼成材料付チップを製造することができる。すなわち、フィルム状焼成材料付チップにおいて、フィルム状焼成材料の接触面とチップの接触面の大きさ(面積)は同じであるが、これらは異なっていてもよい。例えば、フィルム状焼成材料の接触面がチップの接触面よりも大きい状態で、基板とチップとをフィルム状焼成材料を介して貼り合せてもよい。具体的には、基板に所望の大きさのフィルム状焼成材料を配置しておき、該フィルム状焼成材料よりも接触面が小さいチップをフィルム状焼成材料上に貼り付けてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
≪実施例1〜3、比較例1〜3≫
<焼成材料組成物の製造>
焼成材料組成物の製造に用いた成分を以下に示す。ここでは、粒子径100nm以下の金属粒子について「焼結性金属粒子」と表記している。
(焼結性金属粒子内包ペースト材料)
・アルコナノ銀ペーストANP−1(有機被覆複合銀ナノペースト、応用ナノ粒子研究所社製:アルコール誘導体被覆銀粒子、金属含有量70質量%以上、平均粒径100nm以下の銀粒子(焼結性金属粒子)60質量%以上)
・アルコナノ銀ペーストANP−4(有機被覆複合銀ナノペースト、応用ナノ粒子研究所社製:アルコール誘導体被覆銀粒子、金属含有量80質量%以上、平均粒径100nm以下の銀粒子(焼結性金属粒子)25質量%以上)
(バインダー成分)
・アクリル重合体1(2−エチルヘキシルメタクリレート重合体、質量平均分子量260,000、L−0818、日本合成化学社製、MEK希釈品、固形分58.4質量%、Tg:−10℃)
・アクリル重合体2(2−エチルヘキシルメタクリレート/n−ブチルアクリレート共重合体、共重合質量比率40/60、質量平均分子量280,000、L−0818B、日本合成化学社製、MEK希釈品、固形分60.0質量%、Tg:−30℃)
・アクリル重合体3(2−エチルヘキシルメタクリレート/アクリル酸/ter−ブチルメタクリレート共重合体、共重合質量比率47/15/38、質量平均分子量280,000、L−0818C、日本合成化学社製、MEK希釈品、固形分60.0質量%、Tg:41℃)
なお、アクリル重合体1〜3のTgは、Foxの式を用いた計算値である。
下記表1に示す配合で、各成分を混合し、実施例1〜3及び比較例1〜3に対応する焼成材料組成物を得た。表1中の各成分の値は質量部を表す。焼結性金属粒子内包ペースト材料が高沸点溶媒を含んで販売され、且つこれが塗工後もしくは乾燥後のフィルム状焼成用材料中に残存しているため、焼結性金属粒子内包ペースト材料の成分はこれらを含めて記載している。バインダー成分中の溶媒は乾燥時に揮発することを考慮し、溶媒成分を除いた固形分質量部を表す。なお、表1中のカッコ内の数値は、焼成材料組成物の総質量を100質量%としたときの、焼成材料組成物に含まれる焼結性金属粒子の量(質量%)である。
<フィルム状焼成材料の製造>
剥離フィルム(厚さ38μm、SP−PET381031、リンテック社製)の片面に、上記で得られた焼成材料組成物を塗工し、110℃10分間乾燥させることで、表1に示す厚さを有する、フィルム状焼成材料を得た。
<支持シート付フィルム状焼成材料の製造>
上記で得られたフィルム状焼成材料を剥離フィルムと共に直径153mmの円形状にカットした。
実施例1〜2及び比較例1〜3では、厚さ70μmの基材フィルム上に厚さ10μmの粘着剤層が積層された支持シートとして、ダイシングシート(Adwill G−011、リンテック社製)を用い、該ダイシングシートの粘着剤層面に円形状にカットしたフィルム状焼成材料を貼付し、基材フィルム上に粘着剤層を有するダイシングシート(支持シート)の上に、円形のフィルム状焼成材料と剥離フィルムが積層された支持シート付フィルム状焼成材料を得た。
実施例3では、基材フィルムからなる支持シートとして、ポリプロピレンからなる層と、エチレン−メタクリル酸共重合物からなる層とがこの順に積層されたダイシングシート(HUSL1302、アキレス社製)を用い、該ダイシングシートのポリプロピレンからなる層面に円形状にカットしたフィルム状焼成材料を貼付し、さらに両面に粘着材層を有する両面テープ(G−01DF、リンテック社製)の外径がリングフレーム外径と略同じで、内径がフィルム状焼成材の外径より大きいリング形状にカットされたものを、フィルム状焼成材料の外周部に貼付し、さらにこれの上に保護フィルムとして剥離フィルムを貼付した。これにより基材フィルムからなるダイシングシート(支持シート)の上に、円形のフィルム状焼成材料とフィルム状焼成材料の外側にリングフレーム保持用の両面テープが積層され、さらに全面に剥離フィルムが積層された支持シート付フィルム状焼成材料を得た。
<フィルム状焼成材料から焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子を除いた成分の分離方法>
焼成前のフィルム状焼成材料と、重量で約10倍量の有機溶媒とを混合した後にこれを焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子が沈降するまで、約30分間、静置した。この上澄み液をシリンジで抜き取り、120℃10分間乾燥した後の残留物を回収することで、フィルム状焼成材料から焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子を除いた成分を分取した。
<フィルム状焼成材料の測定・評価>
上記で得られたフィルム状焼成材料について、下記項目を測定及び評価した。
(厚さの測定)
JIS K7130に準じて、定圧厚さ測定器(テクロック社製、製品名「PG−02」)を用いてフィルム状焼成材料の厚さを測定した。
(引張弾性率及び破断伸度の測定)
剥離フィルムを剥がしたフィルム状焼成材料を厚さが200μmとなるように複数積層し、さらに幅10mm、長さ20mmとなるように切断したものを引張弾性率及び破断伸度測定用の試験片とした。
得られた試験片をチャック間距離が10mmとなるように万能型引張試験機(インストロン社製、5581型試験機)の所定の箇所に固定した。23℃での引張弾性率及び破断伸度を測定する場合は、23℃で、引張速度50mm/分で試験片を引っ張ったときの荷重と伸び量を測定した。60℃での引張弾性率及び破断伸度を測定する場合は、付帯された加熱炉にて試験片を60℃に加温し、引張速度50mm/分で試験片を引っ張ったときの荷重と伸び量を測定した。伸度が0〜5%の領域の引っ張り応力の傾きから引張弾性率[MPa]を求めた。また、試験片が破断したときの伸び量から破断伸度[%]を求めた。結果を表1に示す。
(ガラス転移温度の測定)
上記の方法でフィルム状焼成材料から焼結性金属粒子及び非焼結性の金属粒子を除いた成分を分離した。
焼成前のフィルム状焼成材料を構成する成分のうち、金属粒子を除いた成分をMEK(メチルエチルケトン)に溶融し、剥離処理が施されたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に塗工し、乾燥させてMEKを揮発させることにより、ガラス転移温度測定用のフィルムを作製した。
得られたガラス転移温度測定用のフィルムについて、動的機械分析装置(TAインスツルメンツ社製、製品名「DMA Q800」)を用い、昇温速度10℃/分の条件で150℃まで昇温し、貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”を測定し、これらの比(E”/E’)であるtanδを温度に対してプロットした。tanδの極大を示す温度を、焼成前のフィルム状焼成材料を構成する成分のうち、金属粒子を除いた成分のガラス転移温度とした。結果を表1に示す。
(チップ欠け及びウエハ汚染の評価)
表面を算術平均粗さ(Ra)が0.02μm以下になるまでケミカルメカニカルポリッシュ処理したシリコンウエハ(科学技術研究所社製、直径:150mm、厚さ:150μm)を粘着対象の被着体として準備した。
支持シート付フィルム状焼成材料から剥離フィルムを剥がし、露出したフィルム状焼成材料側の面を、テープマウンター(Adwill RAD2500、リンテック社製)を用いて、シリコンウエハの処理面に貼付し、チップ欠け及びウエハ汚染評価用の試験片を得た。
得られた試験片をダイシング用リングフレーム(ディスコ社製)に装着し、ダイシング装置(DFD−651、ディスコ社製)を用いて、以下の条件でダイシングを行った。ダイシング後のチップ及びシリコンウエハを実体顕微鏡にて観察した。個片化された各チップについて、1辺が10μm以上の大きさの割れ又は欠けの有無を確認した。また、シリコンウエハ表面へのフィルム状焼成材料の削りカスの付着の有無を確認した。結果を表1に示す。
<各種条件>
・ダイシングブレード:NBC−ZH2050−SE27HECC、ディスコ社製
・ブレード厚さ:0.03mm
・刃出し量:0.76mm
・ブレード回転数:40,000rpm
・切断速度:40mm/秒
・切削水量:1.0L/分
・切削水温度:20℃
・切り込み条件:シリコンウエハとともに、支持シートの基材フィルムがフィルム状焼成材料側の表面より20μmの深さまで切り込まれるように実施した。
・ダイシング条件:各チップが5mm×5mmとなるように実施した。
Figure 2019052366
表1から明らかなように、実施例1〜3のフィルム状焼成材料は、比較例1〜3のフィルム状焼成材料と比較し、ウエハ汚染及びチップ欠けを抑制できた。
各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態によって限定されることはなく、請求項(クレーム)の範囲によってのみ限定される。
1 フィルム状焼成材料
2 支持シート
3 基材フィルム
4 粘着剤層
5 リングフレーム
10 焼結性金属粒子
20 バインダー成分
100a 支持シート付フィルム状焼成材料
100b 支持シート付フィルム状焼成材料

Claims (5)

  1. 焼結性金属粒子及びバインダー成分を含有するフィルム状焼成材料であって、
    焼結性金属粒子の含有量が15〜98質量%であり、バインダー成分の含有量が2〜50質量%であり、
    60℃における引張弾性率が4.0〜10.0MPaであり、60℃における破断伸度が500%以上である、フィルム状焼成材料。
  2. 23℃における引張弾性率が5.0〜20.0MPaであり、23℃における破断伸度が300%以上である、請求項1に記載のフィルム状焼成材料。
  3. 焼成前のフィルム状焼成材料を構成する成分のうち、金属粒子を除いた成分のガラス転移温度が30〜70℃である、請求項1又は2に記載のフィルム状焼成材料。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム状焼成材料と、前記フィルム状焼成材料の少なくとも一方の側に設けられた支持シートと、を備えた支持シート付フィルム状焼成材料。
  5. 前記支持シートが、基材フィルム上に粘着剤層が設けられたものであり、
    前記粘着剤層上に、前記フィルム状焼成材料が設けられている、請求項4に記載の支持シート付フィルム状焼成材料。
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