JP2019050999A - アクチュエータ装置、エンドエフェクタ、並びに手術用システム - Google Patents

アクチュエータ装置、エンドエフェクタ、並びに手術用システム Download PDF

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Abstract

【課題】手術用システムに適用されるアクチュエータ装置などを提供する。【解決手段】アクチュエータ装置は、第1の磁性体部と、所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な、弾性体などからなる加圧部と、を含む第2の系と、駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部を具備する。前記第1の系は、前記所定方向の往復運動により作用する作用部を支持する支持部を有し、前記第2の系は、前記弾性部を介して前記支持部に接続される摺動部を有する。【選択図】 図1

Description

本明細書で開示する技術は、例えば手術用システムに適用されるアクチュエータ装置、手術用システムのエンドエフェクタ、並びに手術用システムに関する。
近年のロボティクス技術の進歩は目覚ましく、さまざまな産業分野の作業現場にロボティクス技術が広く浸透してきている。医療用ロボットなど、コンピュータの制御による完全自律動作がいまだ困難な産業分野では、マスタ−スレーブ方式のロボット・システムが使用されている。例えば、腹腔や胸腔といった内視鏡下手術用のマスタ−スレーブ方式の医療ロボットを用いて、施術者は3Dモニタ画面で術野を見ながら、鉗子などの術具がエンドエフェクタに取り付けられたスレーブ・アームを遠隔操作して手術することができる。
内視鏡下での生体組織への侵襲や施術の効率性を考慮すると、スレーブのエンドエフェクタが患部などから受ける外力を、マスタ側でユーザに提示することが好ましい。このマスタースレーブ方式のロボット・システムにおいて、把持部(グリッパー)などのエンドエフェクタに作用する力を検出可能な医療用ロボットについても、いくつかの提案がなされている。また、接触力を検出することを可能にする医療用器具及び医療用支持アーム装置についても提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
内視鏡下手術に利用される手術用ロボットにおいては、エンドエフェクタの構成を小型化することが必須である。したがって、エンドエフェクタから離間して配置されたアクチュエータなどの駆動部で発生する駆動力をワイヤ若しくはケーブルによって伝達してエンドエフェクタを開閉操作するという駆動機構が一般的である。ところが、エンドエフェクタと、エンドエフェクタを駆動する駆動部の間に力センサが配設される構成では、エンドエフェクタを開閉するためのワイヤの牽引力が、例えばエンドエフェクタの長軸方向に加わる外力と干渉するため、力センサの感度低下を招来したり、校正を困難にしたりすることが懸念される。
他方、それぞれカムスロットが穿設され且つ開閉可能に結合された一対のジョー部材と、細長形状で且つ先端のカムピンがカムスロット内に挿入されたシャフトからなり、細長形状のシャフトを長手方向に往復運動させ、カムピンがカムスロット内をスライドすることによりジョー部材を開閉操作する手術用鉗子が知られている(例えば、特許文献2を参照のこと)。この種の鉗子では、把持力が増大するとカムスロット間の摩擦力が大きくなり、シャフトを介した牽引力はジョー部材による把持力として伝わるまでに大きくロスする。所望する大きな把持力を得るためには、摩擦力を補う分だけ牽引力を大きくする必要がある。したがって、牽引力を発生するアクチュエータの出力を大きくしなければならない、という問題がある。
特開2017−29214号公報 特開2008−188440号公報
本明細書で開示する技術の目的は、手術用システムに適用されるアクチュエータ装置、手術用システムのエンドエフェクタ、並びに手術用システムを提供することにある。
本明細書で開示する技術は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、
第1の磁性体部と、
所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な、弾性体などからなる加圧部と、を含む第2の系と、
駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
を具備するアクチュエータ装置である。前記弾性部は、前記第1の系が前記所定方向に引き寄せられるほど、前記逆方向の力が大きくなる。また、前記第1の系は、前記所定方向の往復運動により作用する作用部を支持する支持部を有する。
前記第2の系は、前記弾性部を介して前記支持部に接続される摺動部を有する。前記摺動部は、前記所定方向と平行な方向の一の面に前記弾性部が接続され、他の面に前記第2の磁性体部が接続され、前記駆動部の駆動により前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である。
前記支持部は中空構造を有している。そして、前記摺動部は、前記中空構造内に収容され、前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である。
また、前記磁性体部と対向するように前記摺動部に取り付けられた第2の磁性体部をさらに備え、前記磁性体部は、前記第2の磁性体部を磁力により吸引する。
また、前記駆動部は、例えば誘電性エラストマーからなり、伸縮により前記所定方向に駆動する。
前記第1の系が前記磁性体部に最接近した状態では、前記第1の磁性体部及び前記第2の磁性体部の磁力による引力は前記弾性部の復元力よりも大きい。また、前記第2の系が前記第1の系を前記第1の磁性体部から離脱させる際に、前記駆動部は、前記第1の磁性体部の磁力による引力と前記弾性部の復元力との差分よりも大きな駆動力を前記所定方向と逆方向に発生する。
また、本明細書で開示する技術の第2の側面は、
把持部と、前記把持部に対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
前記アクチュエータ部は、
第1の磁性体部と、
所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な加圧部と、を含む第2の系と、
駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
を備える、エンドエフェクタである。
また、本明細書で開示する技術の第3の側面は、
エンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部と、
前記アクチュエータ部よりも近接端側に配置された力センサと、
を具備する手術用システムである。
前記力センサは、例えば、起歪体の歪みを検出する、FBGセンサからなる歪み検出素子を備えている。
また、本明細書で開示する技術の第4の側面は、
エンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
前記アクチュエータ部は、
磁性体部の磁力により吸引されて、前記把持部に前記牽引力を作用させる作用部を所定方向に移動させる第1の系と、
前記第1の系に対して前記所定の方向と逆方向の力を加えて、前記第1の系を前記磁性体部から離脱させる第2の系と、
を備える、手術用システムである。
本明細書で開示する技術によれば、手術用システムに適用されるアクチュエータ装置、手術用システムのエンドエフェクタ、並びに手術用システムを提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、本発明が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本明細書で開示する技術を適用した手術用ロボット100の構成例を示した図である。 図2は、手術用ロボット100の変形例を示した図である。 図3は、アクチュエータ部102の構成例を示した図である。 図4は、アクチュエータ部102の構成例を示した図である。 図5は、第1の系に作用する力を示した図である。 図6は、第2の系に作用する力を示した図である。 図7は、アクチュエータ部102の変位量に応じた発生力の計算例を示した図である。 図8は、アクチュエータ部102の変位量に応じた把持部101の把持力の計算例を示した図である。 図9は、アクチュエータ部102の変位量に応じた発生力の計算例を示した図である。 図10は、力センサ103の一構成例を示した図である。 図11は、起歪体1001の位置aにおけるXY断面を示した図である。 図12は、起歪体1001に作用する力を検出する仕組みを説明するための図である。 図13は、FBGセンサを利用した歪み検出素子を起歪体1001に設置する方法を説明するための図である。 図14は、4DOFの力センサ用の処理アルゴリズムを示した図である。 図15は、アクチュエータ部102の実装例を示した図である。 図16は、アクチュエータ部102の第1の系を示した図である。 図17は、アクチュエータ部102の第2の系を示した図である。 図18Aは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Bは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Cは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Dは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Eは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Fは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Gは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。 図18Hは、アクチュエータ部102の動作例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
図1には、本明細書で開示する技術を適用した手術用ロボット100の構成例を模式的に示している。図示の手術用ロボット100は、例えばアーム型ロボットからなるが、関節などの屈曲部104よりも遠位端側から順に、エンドエフェクタとしての把持部101と、把持部101に対して把持牽引力を供給するアクチュエータ部102と、把持部101に作用する外力を検出するための力センサ103を備えている。
把持部101は、手術用鉗子であり、開閉可能に結合された一対のブレード101a、101bを備えている。各ブレード101a、101bが互いに反対方向に駆動することによって開閉して、生体組織を把持することができる。各ブレード101a、101bの結合部分は、直動方向の牽引力を把持力に変換する機械構造を備えている。したがって、同図中の矢印Aで示す直動方向の牽引力が把持部101に作用するとブレード101a、101bは閉じ、矢印Aとは逆方向の力が把持部101に作用するとブレード101a、101bは開く。
例えば、各ブレード101a、101bにはそれぞれカムスロットが穿設され、細長形状のシャフトの先端部分に突設されたカムピンをカムスロット内に挿入するとともに、細長形状のシャフトを長手方向に往復運動させ、カムピンがカムスロット内をスライドすることにより、一対のブレードを開閉操作することができる(例えば、特許文献2を参照のこと)。なお、図面の簡素化のため、カムやスロットの構造については図示を省略している。
アクチュエータ部102は、例えば直進運動する作用部を備え、手術用鉗子としての把持部101の細長形状シャフトを往復運動させるための牽引力を、作用部を介して供給することができる。
例えば、手術中に針を強い力で掴むなど、把持部101の開閉角が0度付近で大きな把持力が必要となる。本実施形態では、アクチュエータ部102は、把持部101の開閉角が0度付近で大きな牽引力を発生するように構成されている。但し、アクチュエータ部102の詳細な構成については、後述に譲る。
力センサ103は、例えば6軸力センサからなり、エンドエフェクタとしての把持部101に作用する3軸方向の力並びに各軸回りのトルクを検出することができる。力センサ103の詳細な構成については、後述に譲る。
本実施形態に係る手術用ロボット100は、遠位端側から近接端に向かって、把持部101、アクチュエータ部102、力センサ103の順に配設されている。言い換えれば、力センサ103は、アクチュエータ部102と近接端の間で、把持部101の把持力を発生するための牽引力が作用しない領域に配置されている。このような構成によれば、アクチュエータ部102による牽引力は力センサ103には及ばない。アクチュエータ部102の牽引力はエンドエフェクタの長軸方向に加わる外力とは干渉しないので、力センサ103の感度低下を招くことはなく、且つ、力センサ103からの検出信号の校正は容易になる。
図2には、図1との対比として、手術用ロボット100の変形例を示している。図示の変形例に係る手術用ロボット100は、遠位端側から順に、把持部101、屈曲部104、力センサ103、アクチュエータ部102が配設されている。但し、図1に示したものと同一の構成要素については、同一の参照番号を付している。
図1に示した構成例との主な相違は、把持部101と力センサ103及びアクチュエータ部102の間に屈曲部104に介在する点と、アクチュエータ部102よりも遠位端側(若しくは、把持部101に近い方)に力センサ103が配設されている点にある。把持部101とアクチュエータ部102の間に力センサ103が配置されるような構成では、アクチュエータ部102による牽引力が力センサ103に及んでしまう。言い換えれば、アクチュエータ部102の牽引力が、エンドエフェクタの長軸方向に加わる外力と干渉してしまう。このため、力センサ103の感度低下を招来するとともに、力センサ103の構成が困難になるという問題がある。
上述したように、図1に示す手術用ロボット100の構成によれば、力センサ103の感度を向上させることができる。その反面、遠位端近傍にアクチュエータ部102を配置する場合には、小型化することが必須となるため、アクチュエータの出力が低下してしまうという問題がある。例えば、手術中に針や薄い物体を強い力で掴むなど、把持部101の開閉角が0度付近で大きな把持力が必要となる。そこで、本明細書では、小型化が可能で、小さな駆動力でも大きな把持力を取り出すことができるアクチュエータ部102の構造について提案する。
図3及び図4には、本明細書で提案するアクチュエータ部102の構成例を示している。図3及び図4ともにアクチュエータ部102の断面を示している。但し、図3は、把持部101の把持力を発生するための牽引力が作用していない状態(すなわち、把持部101が開いた状態に相当)を示し、図4は、牽引力が作用している状態(すなわち、把持部101が閉じた状態に相当)を示している。
図示のアクチュエータ部102は、矢印Aで示す直動方向の牽引力を発生するが、この牽引力を把持部101に作用させる作用部301と、作用部301を支持する支持部302と、支持部302に対して矢印Aと平行な方向に相対移動可能な摺動部303を備えている。
支持部302は、中空円筒の形状をなし、その円筒の軸は矢印Aと平行である。また、摺動部303は、この円筒内に収容され、円筒の内壁に沿って摺動若しくは滑動することで、支持部302に対して矢印Aと平行な方向に相対移動することが可能である。したがって、作用部301及び支持部302と、摺動部303とは、基本的には矢印Aと平行な方向にのみ相対移動するように拘束されていることになる。摺動部303は、支持部302の内部部品ということもできる。
摺動部303の、矢印Aの方向の一端面は、コイルばねなどからなる弾性部304を介して、支持部302側の中空円筒の底面部分に接続されている。したがって、支持部302と摺動部303との相対位置が矢印Aで示す直動方向又はその逆方向に変化すると、元の位置に戻ろうとする復元力Fkが作用する。弾性部304に用いられるコイルばねは例えば線形特性を持ち、その復元力Fkはコイルばねの自然長からの変位量Δxに正比例する。ばね定数kを用いて、Fk=k・Δxと表すことができる。但し、弾性部304に非線形ばねを用いることもできる。また、所定方向の逆方向の力を加えることが可能であれば、弾性部材からなる弾性部304には限定されず、加圧部を弾性部304に用いることができる。例えば、逆方向に引力を発生させる磁石を弾性部304に適用することもできる。
また、当該アクチュエータ部302の後端(近接端側)には、永久磁石などからなり、磁力を発生する磁性体部306が配設されている。そして、摺動部303の他方の端面には、磁性体部306に対向して、第2の磁性体部307が取り付けられている。異極同士が向き合うように、磁性体部306と第2の磁性体部307を配設することで、摺動部303には、磁性体部306の磁力による引力FMが矢印Aの方向に作用する。したがって、支持部302には、摺動部303及び弾性部304を介して、矢印Aの方向の力FMが加わり、これが作用部301の直動方向の牽引力となる。
引力FMは、磁性体部306と第2の磁性体部307間の距離の二乗に反比例する。このため、磁性体部306と第2の磁性体部307が最接近して、把持部101の開閉角が0度付近になると、アクチュエータ部102は磁力によって大きな牽引力を発生することができる。したがって、アクチュエータ部102の寸法(とりわけ、長手方向と直交する方向)を小型化することが可能となる。
なお、磁性体部306と第2の磁性体部307のいずれか一方又は両方に、永久磁石に代えて、コイルによる電磁石を用いるようにしてもよい(但し、永久磁石と同じだけの磁力を発生させるには、コイル巻線数を大きくする必要があり大型になり、また大きなコイル電流を必要とする。永久磁石を用いた方が安価で且つ簡易な構造である)。また、磁性体部306と第2の磁性体部307のいずれか一方を、磁石ではなく磁性体で製作しても、摺動部303と磁性体部306の間(若しくは、支持部302と磁性体部306の間)に、磁力による引力FMを作用させることができる。例えば、摺動部303の他端面に磁性体を取り付けるのでなく、摺動部303全体を磁性体で構成してもよい。
また、摺動部303は、矢印Aと平行な方向に直動する駆動部305と結合している。具体的には、摺動部303には、紙面の上端及び下端にそれぞれ突起部が突設されている。そして、これらの突起部は、支持部302の円筒部分に穿設された線条の開口を介して、支持部303の外側に配設された駆動部305と結合している。駆動部305は、支持部302を矢印Aと平行な方向に駆動する直動アクチュエータである。したがって、摺動部303には、駆動部305から矢印Aと平行な方向の駆動力FAが加わる。後述するように、矢印Aと逆方向の駆動力FAは、摺動部303を磁性体部306から引き離すように作用する。
本実施形態では、直動アクチュエータである駆動部305として、電気活性ポリマー(Electro−Active Polymer:EAP)の1つである誘電性エラストマー(Dielectric Elastomer:DEA)が使用されている。DEAとしては、シリコン系重合体、ウレタン系重合体、又はアクリル系重合体などが挙げられる。駆動部305としてのDEAは、矢印Aで示す直動方向に伸縮するように構成され、これによって作用部301及び支持部302と摺動部303との相対位置が変化しようとする。したがって、駆動部305による駆動力FAは、DEAによる発生力FDEAである。駆動部305による駆動力FDEAは、DEAに印加する電圧に応じて変化する。例えば、駆動部305は、中空円筒状のDEAで構成され、支持部303をその円筒の収容するように配設される。
DEAは、直動アクチュエータの一例である。DEA以外にも、導電性高分子アクチュエータや、イオン電導アクチュエータ、マクロ・ファイバー・コンポジット(MFC)アクチュエータ、強誘電高分子アクチュエータ、ピエゾ・アクチュエータ、ボイス・コイル、マイクロモータ、空圧シリンダなどを、直動アクチュエータである駆動部305に使用することができる。但し、寸法、発生力の大きさと変位量、及び、変位量と静電容量の変化から直動方向の変位量を推定することができる、といった特性から、DEAが好ましいと本出願人は思料する。なお、DEAを利用したトランスデューサ装置については、例えば本出願人に既に譲渡されている特願2017−133160号明細書を参照されたい。
上述した支持部302、摺動部303、駆動部305、及び、磁性体部306といった、アクチュエータ部102の主要部品は、筐体310内に収容されているものとする。
作用部301と支持部302は一体的に固定されている。作用部301を矢印Aで示す直動方向に推進する力は、作用部101の先端(遠位端側)に結合された把持部101に対する牽引力となる。この牽引力は、弾性部304による復元力Fkと、駆動部305による駆動力FDEAと、磁性体部306による磁力FMの合力からなる。但し、復元力Fkは支持部303が内部部品としての摺動部303から受ける内力であり、内部で相殺されるため、外部に作用する牽引力には寄与しない。図4は、アクチュエータ部102の牽引力が作用している状態を示している。作用部301が把持部101に対して牽引力を加えているので、把持部101は閉じている。
把持部101は、生体組織を把持する手術用鉗子であり、互いに反対方向に駆動することによって開閉する一対のブレード101a、101bを備えている。各ブレード101a、101bの結合部分は、直動方向の牽引力を把持力に変換する機械構造を備えている。具体的には、各ブレード101a、101bには、それぞれカムスロットが穿設されている。また、作用部301は、細長形状のシャフトからなり、その先端部分に突設されたカムピンがカムスロット内をスライドすることにより一対のブレード101a、101bを開閉操作することができる。すなわち、同図中の矢印Aで示す直動方向の牽引力が把持部101に作用すると、ブレード101a、101bは閉じ、矢印Aとは逆方向の力が把持部101に作用すると、ブレード101a、101bは開く。
但し、直動方向の牽引力を把持力に変換して開閉するという手術用端子の構造自体は周知であり、また、本明細書で開示する技術は特定の手術用端子の構造に限定されないので、把持部101並びにブレード101a、101bの詳細な構成については、図示を省略する。
アクチュエータ部102の動作について、さらに詳細に説明する。
図3及び図4に示したアクチュエータ部102は、把持部101の牽引力に直接影響する第1の系と、把持部101の牽引力に直接影響しない第2の系に、構造的に分離されている。以下では、第1の系に作用する合力をF1とし、第2の系に作用する合力をF2とする。
第1の系は、作用部301及び支持部302からなる。なお、摺動部303は支持部302の内部部品として含まれるが、第1の系ではない。第1の系は、とりわけ把持部101の開閉角が0度付近になる領域において、磁性体部306の磁力FMを利用して、矢印Aで示す直動方向に移動して、大きな牽引力を発生する。なお、支持部302と摺動部303間を接続する弾性部304が発生する復元力Fkは、支持部303が内部部品としての摺動部303から受ける内力であり、内部で相殺されるため、外部に作用する牽引力には寄与しない。
一方、第2の系は、摺動部303と、弾性部304と、摺動部303と一体である第2の磁性体部307からなり、駆動部305からの駆動力FDEAを受けるとともに、弾性部304からの復元力Fkが加わる。第2の系において、弾性部304による復元力Fkと磁性体部306による磁力FMが相互に打ち消すように設計すれば、第2の系を小さな力F2によって矢印Aとは逆の方向にスライドさせて、第2の磁性体部307を磁性体部306から引き離すことができる。
磁力は磁石間の距離に対し非線形的に減衰する特性を有する(具体的には、磁石間の距離の二乗に反比例して、磁力が減衰する)。したがって、アクチュエータ部102は、磁石のこのような特性に基づいて、把持部101の開閉角が0度付近では磁性体部306の磁力を利用して大きな把持力を得るとともに、駆動部305による小さな駆動力FDEAでも第2の系をスライドさせて、把持部101を開いて、把持していたものを解放することができる。
図5には、アクチュエータ部102が把持部101を牽引する際に、第1の系に作用する力を示している。同図中、第1の系を構成する部品を太線501で囲っている。第1の系に作用する力の合力F1が、把持部101に対する牽引力となり、また、把持部101の開閉角が0度付近における把持力となる。
支持部302には、弾性部304から復元力Fkが加わる。また、摺動部303には、磁性体部306からの引力FMが加わる。このうち、復元力Fkは、支持部303が内部部品としての摺動部303から受ける内力であり、内部で相殺される。したがって、第1の系において把持部101の牽引力F1は、下式(1)に示すように、磁性体部306から受ける引力FMということになる。
引力FMは矢印Aで示す牽引力と同じ方向に作用し、言い換えれば、引力FMが把持部101に作用する直動方向の牽引力となる。したがって、把持部101の開閉角が0度付近になると、第1の系は、磁力FMを利用して大きな牽引力F1を発生させて、把持ロックを掛けることができる。
図7には、アクチュエータ部102が作用部301を矢印Aで示す直動方向に変位させるとき(すなわち、把持部101に牽引力を加えて、閉じようとするとき)に、磁性体部306の磁力による引力FM、弾性部304の復元力FK、並びに駆動部(DEA)305の発生力FDEAの計算値の一例を示している。但し、横軸を作用部301の変位量とし、縦軸を力[N]とする。また、アクチュエータ部102の最大変位量は3mmとし、作用部301が矢印Aの逆方向に最大限に変位した位置を横軸の0とし、矢印Aで示す直動方向を横軸の正方向とする。また、弾性部304の弾性係数をk=4.5N/mmとして計算した。
磁性体部306の磁力による引力FMは、第2の磁性体部307との距離に反比例して増大する。また、弾性部304は、例えば線形特性を持つコイルばねからなり、その復元力FKは、変位量が1.5mm付近から距離に比例して増大する。したがって、変位量が増し、把持部101の開閉角が小さくなるにつれて、把持力は非線形的に大きくなる。また、弾性部304の復元力FKは線形特性を持ち、作用部301が変位する過程で、磁性体部306の磁力による引力FMと大小関係が逆転するが、不足分は駆動部305の発生力FDEAにより補償される。駆動部305の発生力FDEAは−1〜+1[N]の範囲であれば、アクチュエータ部102を動作可能であることが分かる。
図7に示したグラフの横軸の最右端は、磁性体部306と第2の磁性体部307が密着した(若しくは、最接近した)、アクチュエータ部102の最大変位位置である。この最大変位位置で把持部101が完全に閉じるように、把持部101を設計し、且つ、作用部301の先端(遠位端側)に正確に取り付けるべきである。また、アクチュエータ部102の最大変位位置で、磁性体部306の磁力による引力FMの方が弾性部304の復元力FKよりも大きくなるように、弾性部304に用いるコイルばねを選択することで、把持部101を把持ロックした状態にすることができる。
なお、図7では、復元力FKが線形特性を持つ弾性部304を使用する場合の計算例を示した。非線形特性を持つコイルばねなどを弾性部304に用いることによって、磁性体部306の磁力による引力FMの変位曲線とフィッティングすることが可能である。これによって、駆動部305に用いられるDEAに必要とされる力をさらに抑制することができ、その結果として、アクチュエータ部102の寸法(とりわけ、長手方向と直交する方向)の小型化に寄与することができる。
駆動部305を矢印Aで示す直動方向に収縮させることで、磁性体部306の磁力による引力FMと駆動部305の発生力FDEAの合計が把持力となる。図8には、アクチュエータ部102が作用部301を矢印Aで示す直動方向に変位させるときの把持部101の把持力の計算値の一例を示している。但し、横軸を作用部301の変位量、最大変位を3mmとし、縦軸を力[N]とする。また、アクチュエータ部102の最大変位量は3mmとし、作用部301が矢印Aで示す直動方向に最大限に変位した位置(図4を参照のこと)を横軸の0とし、矢印Aの逆方向を横軸の正方向とする。また、図7に示した計算結果に基づき、駆動部305の発生力FDEAを1N未満(すなわち、FDEA<1[N])として計算した。図示の通り、アクチュエータ部102の変位量とともに把持力は推移する。
磁性体部306の磁力による引力FMと駆動部305の発生力FDEAの合計がアクチュエータ部102による牽引力となるが、7N以上の力を得ることができることが図8から分かる。DEAからなる駆動部305の最低限必要とされる力は、コイルばねなどからなる弾性部304の復元力Fkで補償することにより、1N以下に抑えることができる、という点を十分理解されたい。したがって、DEAの出力を小さく抑えることができ、アクチュエータ部102の寸法(とりわけ、長手方向と直交する方向)を小型化することができる。
また、図6には、把持部101を開いて把持していたものを解放する際に、第2の系に作用する力を示している。同図中、第2の系を構成する部品を太線601で囲っている(上述したように、第2の系は、摺動部303及び第2の磁性体307と、弾性部304からなる)。第2の系に作用する力の合力F2が矢印Aと反対方向に作用すると、摺動部303と一体である第2の磁性体部307を磁性体部306から引き離す力となり、第2の系をスライドさせて、把持部101を開くことができる。
摺動部303には、弾性部304からの復元力Fkと、駆動部305による駆動力(但し、DEAが伸長するとき)FDEAと、摺動部303の他端面に取り付けられた第2の磁性体部307が磁性体部307の磁力により吸引される引力FMが加わる。このうち、復元力Fkと、駆動力(但し、DEAが伸長するとき)FDEAは、矢印Aで示す牽引力と反対の方向に作用し、磁性体部306の磁力による引力FMは矢印Aで示す牽引力と同じ方向に作用する。したがって、第2の系に作用する合力F2は、下式(2)に示す通りとなる。
2>0、すなわち、復元力Fkと駆動力FDEAの合計が磁力FMよりも大きいとき、言い換えれば、駆動力FDEAが、磁力FMと復元力Fkとの差分よりも大きいときに、摺動部303と一体である第2の磁性体部307を磁性体部306から引き離して、第2の系をスライドさせ、把持部101を開くことができる。第2の磁性体部307を磁性体部306から引き離す条件式は、下式(3)に示す通りである。
したがって、適切な復元力Fkを得られるように、弾性部(コイルばね)304を選択すれば、DEAからなる駆動部305の小さな駆動力FDEAを以って2の磁性体部307を磁性体部306から引き離し、把持ロックを解除することができる。
図9には、アクチュエータ部102が作用部301を矢印Aの逆方向に変位させるとき(すなわち、把持部101を開こうとするとき)に、磁性体部306の磁力による引力FM、弾性部304の復元力FK、並びに駆動部(DEA)305の発生力FDEAの計算値の一例を示している。但し、横軸を作用部301の変位量、最大変位を3mmとし、縦軸を力[N]とする。また、アクチュエータ部102の最大変位量は3mmとし、作用部301が矢印Aで示す直動方向に最大限に変位した位置(図4を参照のこと)を横軸の0とし、矢印Aの逆方向を横軸の正方向とする。また、弾性部304の弾性係数をk=4.5N/mmとして計算した。
磁性体部306の磁力による引力FMは、第2の磁性体部307との距離に反比例して減衰する。また、弾性部304は、例えば線形特性を持つコイルばねからなり、その復元力FKは、変位量が1.5mm付近から距離に比例して減少する。したがって、変位量が増し、把持部101の開閉角が大きくなるにつれて、把持力は非線形的に小さくなる。また、弾性部304の復元力FKは線形特性を持ち、作用部301が変位する過程で、磁性体部306の磁力による引力FMと大小関係が逆転するが、不足分は駆動部305の発生力FDEAにより補償される。駆動部305の発生力FDEAは−1〜+1[N]の範囲であれば、アクチュエータ部102を動作可能であることが分かる。
図9に示したグラフの横軸の最左端は、磁性体部306と第2の磁性体部307が密着した(若しくは、最接近した)、アクチュエータ部102の最大変位位置である。図7を参照しながら既に説明したように、アクチュエータ部102の最大変位位置では、磁性体部306の磁力による引力FMの方が弾性部304の復元力FKよりも大きくなるので、駆動部305の駆動力FDEAを停止させることで、把持部101を把持ロックした状態になる。したがって、磁力FMと復元力Fkとの差分よりも大きくなる駆動力FDEAを駆動部305が供給することで、把持部101の把持ロックを解除することができる。
図15には、アクチュエータ部102の実装例を示している。また、図16には、アクチュエータ部102のうち第1の系の部分を抽出して示し、図17には、第2の系の部分を抽出して示している。図16に示す第1の系は、作用部301を支持する支持部302を含む。支持部302は、図1中に矢印Aで示したアクチュエータ部102の直動方向(図16の紙面左方向)及びその逆方向に移動可能である。また、図17に示す第2の系は、摺動部303と、弾性部304と、第2の磁性体部307を含む。第2の磁性体部307は、磁性体部306との間に生じる磁力により、図16に示した第1の系を直動方向に移動させる。また、弾性部304は、第1の系に直動方向と逆方向の力を加えることが可能である。摺動部303は、直動方向と平行な方向の一の面(遠位端側の端面)に弾性部304が接続されるとともに、他の面(近接端側の端面)に第2の磁性体部307が接続されている。摺動部303は、駆動部305(図15〜図17では図示を省略)の駆動によって、直動方向と平行な方向に相対移動することが可能である。
また、図18には、アクチュエータ部102の動作により、把持部101が閉じた状態から開いた状態になり、再び閉じた状態になるまでの様子を示している。
図18A〜図18Eでは、アクチュエータ部102の紙面左側に直進する動作によって把持部101が開く様子を示している。図18A〜図18Bの区間では、駆動部305が伸長して、弾性部304の引張力Fkと駆動部305の駆動力FDEAの合力により、第2の磁石部307が磁石部306から離脱して、第2の系が紙面左側に向かって直進し始める。
そして、図18Cに示す時点で、摺動部303の端面が作用部301の後端部に当接すると、図18C〜図18Eの区間では、第1の系と第2の系が一体となって紙面左側に向かって直進し、その結果、図18Eに示すように、把持部101を開くことができる。
図18E〜図18Hでは、アクチュエータ部102が紙面右側に直進して牽引力を発生することによって、把持部101が様子を示している。図18Eに示す状態で、駆動部305が駆動力FDEAを停止し、又は、紙面右側(すなわち、磁石部306)に向く駆動力FDEAに切り替えると、図18Fに示すように、磁石部306が第2の磁石部307を磁力により吸引する力FMの影響が増大して、第2の系が紙面右側に向かって直進し始める。
図18G〜図18Hの区間では、摺動部303の端面が作用部301の後端部から離れ、第2の系のみが紙面右側に向かって移動する。また、弾性部304としてのコイルばねが自然長を超えると、第2の系には紙面左向きに弾性力Fkが加わるが、磁石部306の磁力による引力FMの方が強いので、第2の系は紙面右側に向かって移動し続ける。
そして、図18Hに示すように、第2の磁石部307が磁石部306に吸着された最大変位位置で、把持部101は完全に閉じる。この最大変位位置で、磁性体部306の磁力による引力FMの方が弾性部304の復元力FKよりも大きくなるように、弾性部304に用いるコイルばねを選択することで、把持部101を把持ロックした状態にすることができる。
上述したように、本実施形態に係るアクチュエータ部102によれば、把持部101の開閉角が0度付近で大きな牽引力を発生することができる。したがって、手術中に、把持部101は針や生体組織を強い力で掴むことができる。その反面、構造的な故障などにより、把持部101の開閉角が0度付近で固定されると、生体組織を把持したままの状態になり、危険である。そこで、アクチュエータ部102に安全担保用の構造を装備しておくことが好ましい。
一例として、近接端側の磁性体部306を着脱構造にしておくことが挙げられる。具体的には、図4中の参照番号311で示すように、磁性体部306の近接端側の端面にワイヤを取り付け、緊急時のこのワイヤ311を引っ張って磁性体部306を脱落させる(若しくは、人手で第2の磁性体部307から引き離せるようにする)。これによって、アクチュエータ部102の牽引力が失われることになり、把持部101を開いて、把持していたものを解放することができる。
また、磁性体部306に、永久磁石に代えて、コイルによる電磁石を用いる場合には(前述)、コイル電流の向きを変えることで、磁力の向きを反対方向にすることができ、把持ロックを解除し易くなる。また、構造的な故障や緊急時にも、電磁石の極性を切り替えて、把持ロックを解除して、把持していたものを解放することができる。電気的な故障時には、コイルへの電流が停止することにより磁力が失われるので、自ずと把持ロックが解除されることになる。
続いて、図1に示した手術用ロボット100に適用される力センサ103について詳細に説明する。本実施形態では、力センサ103は、アクチュエータ部102と近接端の間で、把持部101の把持力を発生するための牽引力が作用しない領域に配置されている(図1を参照のこと)。したがって、アクチュエータ部102の牽引力はエンドエフェクタの長軸方向に加わる外力とは干渉しないので、力センサ103の感度低下を招くことはなく、且つ、力センサ103からの検出信号の校正は容易になる。
図10には、力センサ103の一構成例を示している。図示の力センサ103は、中空円筒形状をした起歪体1001と、起歪体1001の外周の1以上の箇所に配設された歪み検出素子で構成される。但し、手術用ロボット100に含まれるリンク構造物の一部を起歪体1001として用いることもできる。
図10に示す例では、起歪体1001の外周には、長軸方向の異なる2箇所a及びbの各位置におけるXY方向の歪みを検出するための複数の歪み検出素子が取り付けられている。具体的には、位置aにおいて、起歪体1001のX方向の歪み量を検出するための一対の歪み検出素子1011a、1013a(図示しない)が、起歪体1001の外周の対辺に取り付けられている。また、起歪体1001のY方向の歪み量を検出するための一対の歪み検出素子1012a、1014aが、起歪体1001の外周の対辺に取り付けられている。同様に、位置bにおいて、起歪体1001のX方向の歪み量を検出するための一対の歪み検出素子1011b、1013b(図示しない)が取り付けられるとともに、Y方向の歪み量を検出するための一対の歪み検出素子1012b、1014bが取り付けられている。
図11には、起歪体1001の位置aにおけるXY断面を示している。同図から分かるように、X方向の歪み量を検出する一対の歪み検出素子1011a、1013aが起歪体1001の外周のX方向の対辺に取り付けられているとともに、Y方向の歪み量を検出する一対の歪み検出素子1012a、1014aが起歪体1001の外周のY方向の対辺に取り付けられている。なお、図示を省略するが、起歪体1001の位置bにおけるXY断面も図11と同様に、X方向の歪み量を検出する一対の歪み検出素子1011b、1013bが起歪体1001の外周のX方向の対辺に取り付けられているとともに、Y方向の歪み量を検出する一対の歪み検出素子1012b、1014bが起歪体1001の外周のY方向の対辺に取り付けられている。
まず、1つの検出位置で、X方向の対辺に一対の歪み検出素子1011aと1013a(又は、1011bと1013b)を配設するとともに、Y方向の対辺に一対の歪み検出素子1012aと1014a(又は、1012bと1014b)を配設する理由について、図12を参照しながら説明する。
図12(A)に示すように、片持ち梁1201に、1つの歪み検出素子1211しか取り付けない場合、片持ち梁1201にZ方向の外力Fzが加わると、歪み検出素子1211が圧縮することから、外力Fzを計測することができる。ところが、片持ち梁1201が紙面の上下いずれの方向に撓んでも歪み検出素子1211は伸展することから、Y方向に加えられた外力Fyが作用する方向が正負(紙面の上下)いずれの方向であるかを識別できない。
これに対し、図12(B)に示すように、片持ち梁1201のY方向の対辺に一対の検出素子1221、1222を取り付けた場合、片持ち梁1201が紙面上方向に撓んだときには一方の歪み検出素子1221が圧縮するとともに他方の歪み検出素子1222が伸展するが、逆に片持ち梁1201が紙面下方向に撓んだときには一方の歪み検出素子1221が伸展するとともに他方の歪み検出素子1222が圧縮する。したがって、Y方向の対辺に取り付けた一対の検出素子1221、1222で検出される歪み量の正負符号の関係から、Y方向に加えられた外力Fyが作用する方向を識別することが可能である。
よって、起歪体1001の長軸方向の任意の位置のX方向の対辺に取り付けられた一対の歪み検出素子1011aと1013a(又は、1011bと1013b)で検出される各歪み量の和をとることによって、起歪体1001に作用するZ方向の外力を検出することができるとともに、各歪み量の差をとることによって、起歪体1001に作用するX方向の外力を算出することが可能になる。
また、各歪み検出素子1011aと1013a(又は、1011bと1013b)で検出される歪み量は、作用力に起因する成分の他に温度変化に起因する成分も含まれるが、各歪み量の差をとってX方向の外力を算出する際には温度変化に起因する成分が相殺され、温度補償処理を行なう必要がなくなるという利点もある。なお、対辺に設置したセンサ間で検出値の差分をとって温度補償を行なう方法は、例えば4つの歪みゲージを用いた4ゲージ法でも当業界で知られている。
同様に、起歪体1001の長軸方向の任意の位置のY方向の対辺に取り付けられた一対の歪み検出素子1012aと1014a(又は、1012bと1014b)で検出される各歪み量の和をとることによって、起歪体1001に作用するZ方向の外力を検出することができるとともに、各歪み量の差をとることによって起歪体1001に作用するY方向の外力を算出することが可能になる。また、各歪み検出素子1012aと1014a(又は、1012bと1014b)で検出される歪み量は、作用力に起因する成分の他に温度変化に起因する成分も含まれるが、各歪み量の差をとってY方向の外力を算出する際には温度変化に起因する成分が相殺され、温度補償処理を行なう必要がなくなるという利点もある(同上)。
続いて、起歪体100の長軸方向に異なる2箇所の位置a、bで、XY方向の歪み量を検出する構成を採用している理由について説明する。
片持ち梁の1箇所の歪み量からは並進力を算出できるが、モーメントを算出できない。これに対し、2箇所以上の歪み量からは並進力とともにモーメントも算出することができる。したがって、図10に示した構成によれば、2箇所の位置a、bで検出されるX方向の歪み量に基づいて、起歪体1001に作用するX方向の並進力FxとX軸回りのモーメントMxを算出することができ、同様に、2箇所の位置a、bで検出されるY方向の歪み量に基づいて、起歪体1001に作用するY方向の並進力FyとY軸回りのモーメントMyを算出することができる。したがって、力センサ103は、2方向の並進力Fx、Fyに加え、2軸回りのモーメントMx、Myの4DOF(Degrees of Freedom:自由度)を持つセンサを装備している、と言うこともできる。
図10及び図11では、図面の簡素化のため、起歪体1001を単純な円筒形状として描いている。起歪体1001を起歪体として相応しい構造にすることで、4DOFセンサとしての検出の性能が向上する。すなわち、起歪体1001を、長軸方向の2箇所の計測位置a、bの各々において応力が集中して変形し易い形状に構成すると、歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bにおいて歪み量を計測し易くなり、4DOFセンサとしての検出の性能が向上することが期待される。
また、歪み検出素子としては、静電容量式センサ、半導体歪みゲージ、箔歪みゲージなども当業界で広く知られており、これらのうちいずれかを歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bとして用いることもできる。但し、本実施形態では、歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bとして、光ファイバーを利用して製作されるFBG(Fiber Bragg Grating)センサを用いている。
ここで、FBGセンサは、光ファイバーの長軸に沿って回折格子(グレーティング)を刻んで構成されるセンサであり、作用力によって生じる歪みや温度の変化に伴う膨張又は収縮による回折格子の間隔の変化を、所定波長帯(ブラッグ波長)の入射光に対する反射光の波長の変化として検出することができる。そして、FBGセンサから検出された波長の変化を、原因となる歪みや応力、温度変化に換算することができる。光ファイバーを利用したFBGセンサは伝送損失が小さい(外界からのノイズが乗り難い)ことから、想定される使用環境下でも検出精度を高精度に保つことができる。また、FBGセンサは、医療に必要な滅菌対応や強磁場環境下対応をとり易いという利点もある。
2箇所の計測位置a、bにおいて変形し易くなるように構成した起歪体1001の構造、並びにFBGセンサを利用した歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bを起歪体1001の外周に設置する方法について、図13を参照しながら説明する。
図13には、起歪体1001のYZ断面並びにZX断面の各々を示している。同図では、起歪体1001のYZ断面並びにZX断面の部分をグレーで塗り潰している。起歪体1001は、例えば、中空で且つ長軸回りに回転対称の形状である。起歪体1001は、長軸方向の異なる2箇所の計測位置a、bにおいて、半径が緩やかに縮小した凹み部をそれぞれ有するくびれ構造をなしている。したがって、起歪体1001は、XYの少なくとも一方向に力が作用したときに、各計測位置a、bで応力が集中して変形し易くなり、起歪体として利用することができる。
起歪体1001は、例えば、生体適合性に優れている金属系材料として知られているステンレス鋼(Steel Use Stainless:SUS)やCo−Cr合金、チタン系材料を用いて製作される。例えば手術用ロボット100の一部の構造物に起歪体を形成するという観点からは、高強度で且つ低剛性(ヤング率が低い)といった機械的特性を持つ材料、例えばチタン合金を用いて起歪体1001を製作することが好ましい。起歪体1001に低剛性の材料を用いることで、把持部101などのエンドエフェクタへの作用力を高感度で計測することが可能になる。また、チタン合金は生体適合性があり、外科手術などの医療現場で使用する場合にも好ましい材料である。
起歪体1001の外周には、Y方向の対辺に一対の光ファイバー1302、1304が長軸方向に敷設されている。同様に、起歪体1001の外周には、X方向の対辺に一対の光ファイバー1301、1303が長軸方向に敷設されている。要するに、起歪体1001全体としては4本の光ファイバー1301〜1304が敷設されていることになる。
Y方向の対辺に敷設された光ファイバー1302、1304のうち、起歪体1001の2箇所の凹み部と重なる範囲(若しくは、計測位置a、bの近辺)は、回折格子を刻んでFBGセンサが構成され、それぞれ歪み検出素子1012a、1012b、1014a、1014bとして利用に供される。光ファイバー1302、1304のうちFBGセンサが構成された部分を、図中、斜線で塗り潰している。
また、FBGセンサ1012a、1012b、1014a、1014bが構成された部分の両端1311〜1313、1314〜1316で、各光ファイバー1302、1304は起歪体1001の表面に接着剤などでそれぞれ固定されている。したがって、外力が作用して起歪体1001がY方向に撓むと各光ファイバー1302、1304も一体となって変形して、FBGセンサ部分、すなわち歪み検出素子1012a、1012b、1014a、1014bには歪みが生じる。
同様に、X方向の対辺に敷設された光ファイバー1301、1303のうち、起歪体1001の2箇所の凹み部と重なる範囲(若しくは、計測位置a、bの近辺)は、回折格子を刻んでFBGセンサが構成され、それぞれ歪み検出素子1011a、1011b、1013a、1013bとして利用に供される。光ファイバー1301、1303のうちFBGセンサが構成された部分を、図中、斜線で塗り潰している。
また、FBGセンサ1011a、1011b、1013a、1013bが構成された部分の両端1321〜1323、1324〜1326で、各光ファイバー1301、1301は起歪体1001の表面に接着剤などでそれぞれ固定されている。したがって、外力が作用して起歪体1001がY方向に撓むと各光ファイバー1301、1303も一体となって変形して、FBGセンサ部分、すなわち歪み検出素子1011a、1011b、1013a、1013bには歪みが生じる。
図13では、歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bとして用いられる光ファイバー1301〜1304のうち、起歪体1001の外周に取り付けられた部分しか描いておらず、その他の部分の図示を省略している。実際には、これらの光ファイバー1301〜1304は、例えば400ミリメートル程度の全長を持ち、検出部や信号処理部(いずれも図示しない)まで延設されているものと理解されたい。
検出部や信号処理部は、エンドエフェクタから離間した場所、例えば手術用ロボット100の根元付近に配設される。検出部は、光ファイバー1301〜1304に所定波長(ブラッグ波長)の光を入射させるとともにその反射光を受光して波長の変化Δλを検出する。そして、信号処理部は、起歪体1001のXY各方向の対辺にそれぞれ対向して取り付けられた歪み検出素子1011a〜1014a、1011b〜1014bとしての各FBGセンサから検出された波長変化に基づいて、把持部101に作用する2方向の並進力Fx、Fyと2方向のモーメントMx、Myを算出する。
図14には、検出部1401及び信号処理部1402において、起歪体1001に敷設された光ファイバー1301〜1304の各々に形成されたFBGセンサから得られる検出結果に基づいて、エンドエフェクタとしての把持部101に作用する2方向の並進力Fx、FyとモーメントMx、Myを算出するための、4DOFセンサ用の処理アルゴリズムを模式的に示している。
検出部1401は、起歪体1001のXY方向それぞれの各対辺に取り付けた光ファイバー1301〜1304への所定波長帯の入射光に対する反射光に基づいて、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myが作用したときの、起歪体1001の位置aに配設された歪み検出素子1011a〜1014aとしての各FBGセンサにおける波長変化Δλa1〜Δλa4をそれぞれ検出する。但し、検出される波長変化Δλa1〜Δλa4には、温度変化に起因する波長変化成分も含まれている。
また、検出部1401は、起歪体1001のXY方向それぞれの各対辺に取り付けた光ファイバー1301〜1304への所定波長帯の入射光に対する反射光に基づいて、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myが作用したときの、起歪体1001の位置bに配設された歪み検出素子1011b〜1014bとしての各FBGセンサにおける波長変化Δλb1〜Δλb4をそれぞれ検出する。但し、検出される波長変化Δλb1〜Δλb4には、温度変化に起因する波長変化成分も含まれている。
ここで、検出部1401が各光ファイバー1301〜1304の位置aから検出する波長変化Δλa1〜Δλa4は、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myが作用したときに起歪体1001の位置aに発生する歪み量Δεa1〜Δεa4とそれぞれ等価である。また、検出部1401が各光ファイバー1301〜1304の位置bから検出する波長変化Δλb1〜Δλb4は、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myが作用したときに起歪体1001の位置bに発生する歪み量Δεb1〜Δεb4とそれぞれ等価である(但し、温度変化に起因する波長変化の成分を無視した場合)。
差動モード部1403は、以下の式(4)に従って、検出部からの上記の8入力Δλa1〜Δλa4、Δλb1〜Δλb4の各々から、これら8入力の平均値を引き算して、後段の並進力/モーメント導出部1404に出力する。各位置a、bで検出される波長変化は、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myによる作用歪みによる波長変化成分とともに、温度変化に起因する波長変化成分Δλtempが含まれる。差動モード部1403では温度変化に起因する波長変化成分Δλtempをキャンセルすることができる。
そして、並進力/モーメント導出部1404は、以下の式(5)に示すように、差動モード部1403からの入力Δλdiffに校正行列Kを乗算して、並進力Fx、Fy並びにモーメントMx、Myを算出する。
なお、図14に示した信号処理部1402並びに上式(5)の演算で使用される校正行列Kは、例えば校正実験により導出することができる。本実施形態では、力センサ103は、アクチュエータ部102と近接端の間で、把持部101の把持力を発生するための牽引力が作用しない領域に配置されている(図1を参照のこと)。したがって、アクチュエータ部102の牽引力はエンドエフェクタの長軸方向に加わる外力とは干渉しないので、校正行列の算出が容易である。
例えば、手術用ロボット100が、マスタ−スレーブ方式のロボット・システムにおけるスレーブ装置として動作する場合、上記の4DOFの力センサ103による検出結果を、遠隔制御に対するフィードバック情報としてマスタ装置に送信する。マスタ装置側では、フィードバック情報をさまざまな用途に利用することができる。例えば、マスタ装置は、スレーブ装置からのフィードバック情報に基づいて、オペレータに対する力覚提示を実施することができる。これによって、内視鏡下での低侵襲の施術の実現に寄与することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で提案するアクチュエータ装置並びにエンドエフェクタの適用範囲は、把持用途に限定されない。例えば、文房具(ハサミやクリップ)、工作道具(ペンチやニッパー)といった、開閉角度が小さなときに大きな把持力を得たいさまざまなシチュエーションにおいて、本明細書で提案するアクチュエータ装置並びにエンドエフェクタを適用すれば、小さい牽引力で大きな把持力を発生することができる。
また、本明細書では、開閉可能に結合された一対のブレードからなる手術用鉗子を取り付けたエンドエフェクタに関する実施形態を中心に説明してきたが、本明細書で開示する技術の適用範囲はこれに限定されない。エンドエフェクタとして、鉗子の他に、攝子又は切断器具など外科手術中に患者に触れる医療用術具、内視鏡や顕微鏡といった撮像装置が取り付けられていてもよい。また、所定方向の逆方向の力を加えることが可能であれば、加圧部は弾性部材に制限されない。例えば、逆方向に引力を発生させる磁石を用いてもよい。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたが、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)第1の磁性体部と、
所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な加圧部と、を含む第2の系と、
駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
を具備するアクチュエータ装置。
(2)前記加圧部は、弾性部である、
上記(1)に記載のアクチュエータ装置。
(3)前記弾性部は、前記第1の系が前記所定方向に引き寄せられるほど、前記逆方向の力が大きくなる、
上記(2)に記載のアクチュエータ装置。
(4)前記第1の系は、前記所定方向の往復運動により作用する作用部を支持する支持部を有する、
上記(3)に記載のアクチュエータ装置。
(5)前記第2の系は、前記弾性部を介して前記支持部に接続される摺動部を有する、
上記(4)に記載のアクチュエータ装置。
(6)前記摺動部は、前記所定方向と平行な方向の一の面に前記弾性部が接続され、他の面に前記第2の磁性体部が接続され、前記駆動部の駆動により前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である、
上記(5)に記載のアクチュエータ装置。
(7)前記支持部は中空構造を有し、
前記摺動部は、前記中空構造内に収容され、前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である、
上記(6)に記載のアクチュエータ装置。
(8)前記駆動部は、誘電性エラストマーからなる、
上記(1)乃至(7)のいずれかに記載のアクチュエータ装置。
(9)前記第1の系が前記磁性体部に最接近した状態では、前記第1の磁性体部及び前記第2の磁性体部の磁力による引力は前記弾性部の復元力よりも大きい、
上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のアクチュエータ装置。
(10)前記第2の系が前記第1の系を前記第1の磁性体部から離脱させる際に、前記駆動部は、前記第1の磁性体部の磁力による引力と前記弾性部の復元力との差分よりも大きな駆動力を前記所定方向と逆方向に発生する、
上記(2)乃至(9)のいずれかに記載のアクチュエータ装置。
(11)前記作用部の前記所定方向の往復運動により開閉する把持部を備える、
上記(4)に記載のアクチュエータ装置。
(12)把持部と、前記把持部に対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
前記アクチュエータ部は、
第1の磁性体部と、
所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な加圧部と、を含む第2の系と、
駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
を備える、エンドエフェクタ。
(13)前記第1の系は、把持部に対して前記所定方向の力を作用させる作用部を支持する支持部と、前記支持部を磁力により前記所定方向に吸引する磁性体部を有し、
前記第2の系は、弾性部を介して前記支持部に接続される前記摺動部と、前記摺動部を前記所定の方向と平行な方向に駆動する駆動部を有する、
上記(12)に記載のエンドエフェクタ。
(14)前記把持部は、直動方向の前記牽引力を把持力に変換する、
上記(12)又は(13)のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
(15)前記把持部は、手術用鉗子又はその他の術具である、
上記(12)乃至(14)のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
(16)エンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部と、
前記アクチュエータ部よりも近接端側に配置された力センサと、
を具備する手術用システム。
(17)エンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
前記アクチュエータ部は、
磁性体部の磁力により吸引されて、前記把持部に前記牽引力を作用させる作用部を所定方向に移動させる第1の系と、
前記第1の系に対して前記所定の方向と逆方向の力を加えて、前記第1の系を前記磁性体部から離脱させる第2の系と、
を備える、手術用システム。
(18)前記第1の系は、把持部に対して前記所定方向の力を作用させる作用部を支持する支持部と、前記支持部を磁力により前記所定方向に吸引する磁性体部を有し、
前記第2の系は、弾性部を介して前記支持部に接続される前記摺動部と、前記摺動部を前記所定の方向と平行な方向に駆動する駆動部を有する、
上記(17)に記載の手術用ロボット。
(19)前記アクチュエータ部よりも近接端側に配置された力センサをさらに備える、
上記(16)乃至(18)のいずれかに記載の手術用システム。
(20)前記力センサは、起歪体の歪みを検出する、FBGセンサからなる歪み検出素子を備える、
上記(15)又は(19)のいずれかに記載の手術用システム。
100…手術用ロボット
101…把持部、101a、101b…ブレード
102…アクチュエータ部、103…力センサ、104…屈曲部
301…作用部、302…支持部、303…摺動部
304…弾性部、305…駆動部(DEA)
306…磁性体部、307…第2の磁性体部
310…筐体、311…ワイヤ
1001…起歪体
1011〜1014…歪み検出素子(FBGセンサ)
1301〜1304…光ファイバー
1401…検出部、1402…信号処理部
1403…差モード部、1404…並進力/モーメント導出部

Claims (20)

  1. 第1の磁性体部と、
    所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
    前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な加圧部と、を含む第2の系と、
    駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
    を具備するアクチュエータ装置。
  2. 前記加圧部は、弾性部である、
    請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記弾性部は、前記第1の系が前記所定方向に引き寄せられるほど、前記逆方向の力が大きくなる、
    請求項2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記第1の系は、前記所定方向の往復運動により作用する作用部を支持する支持部を有する、
    請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記第2の系は、前記弾性部を介して前記支持部に接続される摺動部を有する、
    請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記摺動部は、前記所定方向と平行な方向の一の面に前記弾性部が接続され、他の面に前記第2の磁性体部が接続され、前記駆動部の駆動により前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である、
    請求項5に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記支持部は中空構造を有し、
    前記摺動部は、前記中空構造内に収容され、前記所定方向と平行な方向に相対移動可能である、
    請求項6に記載のアクチュエータ装置。
  8. 前記駆動部は、誘電性エラストマー(Dielectric Elastomer:DEA)からなる、
    請求項1乃至7のいずれかに記載のアクチュエータ装置。
  9. 前記第1の系が前記磁性体部に最接近した状態では、前記第1の磁性体部及び前記第2の磁性体部の磁力による引力は前記弾性部の復元力よりも大きい、
    請求項3に記載のアクチュエータ装置。
  10. 前記第2の系が前記第1の系を前記第1の磁性体部から離脱させる際に、前記駆動部は、前記第1の磁性体部の磁力による引力と前記弾性部の復元力との差分よりも大きな駆動力を前記所定方向と逆方向に発生する、
    請求項2に記載のアクチュエータ装置。
  11. 前記作用部の前記所定方向の往復運動により開閉する把持部を備える、
    請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  12. 把持部と、前記把持部に対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
    前記アクチュエータ部は、
    第1の磁性体部と、
    所定方向又は前記所定方向の逆方向に移動可能な第1の系と、
    前記第1の磁性体部との間に生じる磁力により前記第1の系を前記所定方向に移動させる第2の磁性体部と、前記第1の系に前記所定方向と逆方向の力を加えることが可能な加圧部と、を含む第2の系と、
    駆動により前記所定方向又は前記逆方向の力を前記第2の系に加えることが可能な駆動部と、
    を備える、エンドエフェクタ。
  13. 前記第1の系は、把持部に対して前記所定方向の力を作用させる作用部を支持する支持部と、前記支持部を磁力により前記所定方向に吸引する磁性体部を有し、
    前記第2の系は、弾性部を介して前記支持部に接続される前記摺動部と、前記摺動部を前記所定の方向と平行な方向に駆動する駆動部を有する、
    請求項12に記載のエンドエフェクタ。
  14. 前記把持部は、直動方向の前記牽引力を把持力に変換する、
    請求項12に記載のエンドエフェクタ。
  15. 前記把持部は、手術用鉗子又はその他の術具である、
    請求項12に記載のエンドエフェクタ。
  16. エンドエフェクタと、
    前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部よりも近接端側に配置された力センサと、
    を具備する手術用システム。
  17. エンドエフェクタと、前記エンドエフェクタに対する牽引力を発生するアクチュエータ部とを具備し、
    前記アクチュエータ部は、
    磁性体部の磁力により吸引されて、前記把持部に前記牽引力を作用させる作用部を所定方向に移動させる第1の系と、
    前記第1の系に対して前記所定の方向と逆方向の力を加えて、前記第1の系を前記磁性体部から離脱させる第2の系と、
    を備える、手術用システム。
  18. 前記第1の系は、把持部に対して前記所定方向の力を作用させる作用部を支持する支持部と、前記支持部を磁力により前記所定方向に吸引する磁性体部を有し、
    前記第2の系は、弾性部を介して前記支持部に接続される前記摺動部と、前記摺動部を前記所定の方向と平行な方向に駆動する駆動部を有する、
    請求項17に記載の手術用システム。
  19. 前記アクチュエータ部よりも近接端側に配置された力センサをさらに備える、
    請求項17に記載の手術用システム。
  20. 前記力センサは、起歪体の歪みを検出する、FBG(Fiber Bragg Grating)センサからなる歪み検出素子を備える、
    請求項16に記載の手術用システム。
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