JP2019050917A - 衣類乾燥機 - Google Patents

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金田 至功
Yoshinori Kaneda
至功 金田
隆行 本村
Takayuki Hommura
隆行 本村
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Abstract

【課題】蛇腹状に形成される伸縮部材により循環風路の一部を構成しつつも、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる衣類乾燥機を提供する。【解決手段】本実施形態に係る衣類乾燥機は、衣類が収容される乾燥室と、前記乾燥室に接続される循環風路と、前記循環風路の一部を構成する伸縮部材と、を備え、前記伸縮部材は、複数の山折り部および谷折り部が交互に繰り返される蛇腹状に形成された蛇腹部を有し、前記蛇腹部が外力が加えられていない自然状態から圧縮された状態で前記循環風路に組み込まれている。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態は、衣類乾燥機に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、衣類乾燥機は、衣類が収容される乾燥室、および、この乾燥室に接続される循環風路を備え、循環風路の一部を、いわゆる蛇腹状の伸縮部材により構成している。これにより、衣類乾燥機は、乾燥室に発生する振動を伸縮部材により吸収する。
特開2004−135755号公報
しかし、蛇腹状に形成される伸縮部材によれば、交互に繰り返される山折り部および谷折り部の形状が伸縮部材の内周面、つまり、循環風路の内周面に存在する状態となる。そのため、このような蛇腹状の形状の影響により、循環風路内を流れる空気の圧力損失が増加して循環風量が低下する、循環風路内を流れる空気が伸縮部材を通過する際に発生する騒音が増大する、といった課題が生じる。
そこで、本実施形態は、蛇腹状に形成される伸縮部材により循環風路の一部を構成しつつも、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる衣類乾燥機を提供する。
本実施形態に係る衣類乾燥機は、乾燥室、循環風路、伸縮部材を備える。乾燥室には、衣類が収容される。循環風路は、前記乾燥室に接続されている。伸縮部材は、前記循環風路の一部を構成する。そして、前記伸縮部材は、複数の山折り部および谷折り部が交互に繰り返される蛇腹状に形成された蛇腹部を有し、前記蛇腹部が外力が加えられていない自然状態から圧縮された状態で前記循環風路に組み込まれている。
本実施形態に係る衣類乾燥機の構成例を概略的に示す縦断側面図 本実施形態に係る衣類乾燥機の構成例を概略的に示す縦断背面図 本実施形態に係るヒートポンプユニットの構成例を概略的に示す図 第1実施形態に係る非圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す斜視図 第1実施形態に係る非圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図 第1実施形態に係る圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す斜視図 第1実施形態に係る圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図 第2実施形態に係る圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図 第3実施形態に係る圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図 第4実施形態に係る非圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図 第4実施形態に係る圧縮状態における伸縮ダクトの構成例を概略的に示す縦断面図
以下、衣類乾燥機に係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1および図2に例示する洗濯乾燥機1は、衣類の洗濯機能と乾燥機能を備えたいわゆるドラム式の洗濯乾燥機であり、乾燥行程においては衣類を乾燥する衣類乾燥機としても機能する。洗濯乾燥機1の本体を構成する筐体2は、ほぼ矩形の箱状をなしていて、前面部2aがやや前下がりの傾斜状に形成されている。前面部2aには、図示しない洗濯物出入口が形成されている。また、前面部2aには、洗濯物出入口を開閉する扉3が回動可能に設けられている。筐体2内には、水槽4がサスペンション5を介して弾性的に支持されている。水槽4は、前面が開口し後面が閉塞された有底円筒状をなしていて、軸線方向を前後方向に指向させ、かつ、やや前上がりの傾斜状態に配置されている。水槽4の前面開口部は、図示しない蛇腹状のべローズを介して洗濯物出入口に接続されている。水槽4は、衣類などの洗濯物を乾燥させる乾燥行程時には乾燥室として機能する。
水槽4内には、回転槽の一例であるドラム6が回転可能に配設されている。このドラム6も、水槽4と同様に、前面に開口部を有し後面が閉塞された有底円筒状をなしていて、軸線方向を前後方向に指向させ、かつ、やや前上がりの傾斜状態に配置されている。ドラム6の周壁部および後壁部には多数の孔6aが形成されている。これらの孔6aは、洗い行程時やすすぎ行程時には水が通る通水孔として機能し、乾燥行程時には乾燥風が通る通風孔として機能する。水槽4の背部にはドラムモータ7が設けられていて、ドラム6は、そのドラムモータ7により回転軸7aを介して回転駆動される。なお、ドラム6の周壁部の内部には、図示しない複数のバッフルが設けられている。衣類などの洗濯物は、洗濯物出入口、水槽4の開口部、およびドラム6の開口部を通してドラム6内に出し入れ可能に収容される。
水槽4には、周壁部の前部の上部に上向きの空気出口8aが設けられているとともに、後部壁の上部に空気入口8bが設けられている。空気出口8aの上部には、振動吸収可能に蛇腹状に形成された伸縮ダクト9を介してフィルタケース10が接続されている。フィルタケース10内には、図示しないリントフィルタが着脱可能に取り付けられる。
フィルタケース10の後部には、排気ダクト11の前端部が接続されている。排気ダクト11は、フィルタケース10から後方へ向けて延びた後、下方に向きを変え、その下端部が、振動吸収可能に蛇腹状に形成された伸縮ダクト100を介して、筐体2内の後方下部において水槽4よりも下方に設けられたヒートポンプユニット12のユニットケース13に接続されている。ユニットケース13は、ヒートポンプユニット12の外殻を構成するものである。ユニットケース13は、サスペンション5の後方において洗濯乾燥機1の横方向に沿って、つまり水平方向に沿って延びている。
ユニットケース13の一端部には、ヒートポンプ21を構成する圧縮機22が配設されており、ユニットケース13の他端部には、送風手段を構成する送風機14が配設されている。送風機14は、ファンケーシング15と、このファンケーシング15内に配設されたファン16と、このファン16を回転駆動するファンモータ17により構成されている。ファンケーシング15の吐出口は上向きに設けられていて、この吐出口に、振動吸収可能に蛇腹状に形成された伸縮ダクト100を介して給気ダクト19の一端部が接続されている。給気ダクト19の他端部は上方へ延びていて、水槽4の空気入口8bに接続されている。
ここで、洗濯乾燥機1は、伸縮ダクト9、フィルタケース10、排気ダクト11、伸縮ダクト100、ヒートポンプユニット12のユニットケース13、送風機14のファンケーシング15、伸縮ダクト100、および、給気ダクト19により、水槽4の空気出口8aと空気入口8bとの間を連通する循環風路20を構成している。この循環風路20は、水槽4の外側でかつ筐体2内において、一端部が空気出口8aに接続され他端部が空気入口8bに接続されている。送風機14が駆動されると、水槽4内の空気が空気出口8aから循環風路20内に流出し、循環風路20を通じて空気入口8bから水槽4内に戻されるように循環する。この循環の過程において、循環風路20内を流れる空気は、蒸発器25により除湿され、さらに凝縮器23により加熱されて、温風として水槽4内に流入する。即ち、ヒートポンプユニット12は、ドラム6内の衣類を乾燥するための空気を蒸発器25により除湿し凝縮器23により加熱する。
図3に例示すように、ヒートポンプユニット12に備えられるヒートポンプ21は、圧縮機22、凝縮器23、絞り器24、蒸発器25を冷媒管26によりサイクル接続して冷凍サイクルを構成する。このうち、熱交換器を構成する凝縮器23および蒸発器25は、循環風路20のユニットケース13内に配置されている。ユニットケース13において、凝縮器23は、蒸発器25よりも送風機14に近い位置に配置されている。即ち、蒸発器25は、凝縮器23よりも上流側に配置されている。凝縮器23は、循環風路20を通る空気を加熱する加熱手段として機能し、蒸発器25は、循環風路20内を通る空気を冷却して除湿する除湿手段として機能する。
乾燥行程においては、ヒートポンプユニット12の圧縮機22が駆動されるとともに、送風機14が駆動される。これにより、水槽4内の空気が循環風路20を通して循環されるようになり、かつ、その循環する空気が蒸発器25により除湿され、凝縮器23により加熱されて温風化される。よって、水槽4内に温風が供給されるようになり、ドラム6内の衣類の乾燥が行われる。
次に、循環風路20の一部を構成する蛇腹状の伸縮ダクト100の構成例について詳細に説明する。伸縮ダクト100は、伸縮部材の一例であり、その全体が、例えばゴム材料などの可撓性および弾力性を有する材料により構成されている。図4に例示するように、伸縮ダクト100は、全体として円筒状に形成されており、その軸方向の両端部に接続口101,102を備えている。そして、伸縮ダクト100は、これら接続口101,102の間に、蛇腹部103および変形可能部104を備えている。接続口101,102は、何れも円筒状の開口を形成しており、循環風路20を構成する他の構成要素に接続される。なお、本実施形態では、伸縮ダクト100は、接続口101を上側、接続口102を下側とした状態で循環風路20に組み込まれる。
図5に例示するように、蛇腹部103は、全体として円筒状に形成されており、且つ、その側面において複数の山折り部105および谷折り部106が軸方向に沿って交互に繰り返される形状、いわゆる蛇腹状に形成されている。なお、本実施形態では、説明の便宜上、伸縮ダクト100の外周面側で折り曲げられている折り曲げ部を山折り部105、伸縮ダクト100の内周面側で折り曲げられている折り曲げ部を谷折り部106として定義する。そして、本実施形態では、複数の谷折り部106の頂点は、接続口101の内周面および変形可能部104の内周面よりも内側に突出している。
変形可能部104は、伸縮ダクト100において接続口101,102および蛇腹部103以外の部分に設けられており、本実施形態では、蛇腹部103の接続口101とは反対側の端部と接続口102との間に設けられている。変形可能部104は、伸縮ダクト100の軸方向、特に、蛇腹部103の軸方向に対して屈曲した形状となっている。このように屈曲した変形可能部104は、伸縮ダクト100に外力、特に軸方向に沿う外力が加えられることにより、その屈曲形状に応じて折り曲がるように変形する構成となっている。
図4および図5に例示した状態は、伸縮ダクト100に外力、特に軸方向に沿う外力が加えられていない自然状態を示している。この自然状態においては、山折り部105の頂点と谷折り部106の頂点との間の面部107同士が相互に離間している。そして、このような自然状態の伸縮ダクト100に対し外力、特に軸方向に沿う外力が加えられると、蛇腹部103は、図4および図5に例示した自然状態から、図6および図7に例示する圧縮状態に圧縮される。この圧縮状態においては、特に図7に例示するように、蛇腹部103は、山折り部105の頂点と谷折り部106の頂点との間の面部107同士が相互に接触する接触状態となる。
そして、本実施形態では、伸縮ダクト100は、蛇腹部103が自然状態から圧縮状態に圧縮された状態で循環風路20に組み込まれている。即ち、伸縮ダクト100は、蛇腹部103を図6および図7に例示する圧縮状態に圧縮した状態で循環風路20に組み込まれている。なお、図示は省略するが、蛇腹部103が圧縮状態に圧縮された状態から、さらに、伸縮ダクト100に外力、特に軸方向に沿う外力が加えられると、変形可能部104が変形するようになっている。
蛇腹部103を圧縮状態とすることにより、当該蛇腹部103を構成する複数の谷折り部106の頂点が相互に近づき、これにより、蛇腹部103の内周面は、複数の谷折り部106の頂点が密に隣接したほぼ面状の内周面となる。このとき、山折り部105の頂点と谷折り部106の頂点との間の面部107同士が完全に、あるいは、ほとんど「密着」するほど蛇腹部103を圧縮することにより、蛇腹部103の内周面を、より完全な面状に近づけることができる。即ち、蛇腹部103は、山折り部105の頂点と谷折り部106の頂点との間の面部107同士が完全に密着する完全密着状態となるまで、あるいは、完全密着状態に近づくように圧縮することが好ましい。
本実施形態によれば、蛇腹部103を自然状態から圧縮状態に圧縮した状態で伸縮ダクト100を循環風路20に組み込むことにより、蛇腹部103の内周面を、折り曲げ形状が断続する形状ではなく、折り曲げ形状の頂点が密に連続したほぼ面状の内周面とすることができる。そのため、伸縮ダクト100内を流れる空気を、蛇腹部103の蛇腹形状の影響を受けにくくした状態で通過させることができ、従って、蛇腹状に形成される伸縮ダクト100により循環風路20の一部を構成しつつも、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、伸縮ダクト100は、蛇腹部103において山折り部105の頂点と谷折り部106の頂点との間の面部107同士が相互に接触する接触状態で循環風路20に組み込まれている。よって、蛇腹部103の内周面を完全な面状に近づけることができ、循環風量の低下や騒音の増大を一層抑えることができる。より好ましくは、伸縮ダクト100は、蛇腹部103において面部107同士が相互に密着する密着状態で循環風路20に組み込まれることにより、蛇腹部103の内周面を完全な面状にさらに近づけることができ、循環風量の低下や騒音の増大の抑制効果を一層高めることができる。
また、本実施形態によれば、伸縮ダクト100は、接続口101,102および蛇腹部103以外の部分に変形可能部104を備えている。即ち、本来、蛇腹部103は、運転の各行程、例えばドラム6内の衣類を脱水する脱水行程において、水槽4に発生する振動を吸収する機能を発揮するものであるが、圧縮状態で循環風路20に組み込まれることにより、その振動吸収機能が低下してしまう。変形可能部104は、圧縮状態で組み込まれる蛇腹部103の振動吸収機能の低下を補うものであり、外力、つまり、例えば脱水行程時に発生する振動による外力を受けて当該変形可能部104が前記したように折れ曲がる形にいわゆる座屈変形する。このように変形可能部104が変形することにより、外力を吸収でき、振動の伝達を十分に抑えることができる。
また、本実施形態によれば、変形可能部104は、伸縮ダクト100の軸方向に対して横方向に若干屈曲しており、これにより、前記軸方向に圧縮力を受けるとその屈曲形状に応じて変形しやすい構成となっている。そのため、圧縮状態で組み込まれる蛇腹部103に代わって、変形可能部104により十分に振動を吸収することができる。更には、軸方向に前記圧縮力とは反対向きの引張り力を受けた場合には、蛇腹部103の圧縮状態が解除され、当該蛇腹部103が伸長可能あるいは変形可能な状態となる。そのため、従来同様に、蛇腹部103により振動を吸収できることは言うまでもない。
なお、洗濯乾燥機1を製造する場合において、実際に、伸縮ダクト100、特に蛇腹部103を圧縮状態に圧縮して循環風路20に組み込むのは面倒であり、蛇腹部103が、面部107同士が相互に接触しない非接触状態あるいは密着しない非密着状態となってしまうことが懸念される。
そのため、伸縮ダクト100は、循環風量の低下や騒音の増大が特に懸念されるとき、つまり、少なくとも、循環風路20内を空気が流れる乾燥行程において、蛇腹部103が圧縮状態に圧縮される構成としてもよい。乾燥行程において、蛇腹部103を圧縮状態に圧縮するための具体的な手段としては、例えば以下の手段が考えられる。
即ち、乾燥行程の開始前、つまり、ドラム6内の衣類を脱水する脱水行程の完了後における水分を含んだ衣類の重量として想定される重量を特定し、その重量により水槽4が下方に落ち込んだときに蛇腹部103が圧縮状態に圧縮される構成としてもよい。なお、この場合、ドラム6内の衣類を洗う洗い行程や衣類をすすぐすすぎ行程においては、水槽4内に衣類だけでなく多量の水が存在することから、乾燥行程開始時における重量以上の重量が水槽4にかかる。また、脱水行程の途中においては、未だ衣類が多量の水分を含んだ状態であることから、乾燥行程開始時における重量以上の重量が水槽4にかかる。即ち、乾燥行程よりも前の各行程においては、乾燥行程開始時における重量以上の重量が水槽4にかかる。そのため、乾燥行程よりも前の各行程における水槽4の落ち込みは、乾燥行程開始時における水槽4の落ち込みよりも大きくなる。
従って、乾燥行程よりも前の各行程における蛇腹部103の圧縮度は、乾燥行程における圧縮度以上となり、つまり、過度に圧縮された状態となることが懸念される。蛇腹部103が過度に圧縮された状態では、その振動吸収機能が期待できなくなる。よって、乾燥行程よりも前の各行程、特に大きな振動の発生が懸念される脱水行程において、蛇腹部103による振動吸収機能が十分に発揮できなくなるおそれがある。しかし、本実施形態による伸縮ダクト100によれば、仮に蛇腹部103が過度に圧縮された状態になったとしても、変形可能部104による振動吸収機能が期待できる。そのため、例えば脱水行程時における大きな振動にも十分に対応することができる。
また、蛇腹部103を軸方向に沿って圧縮するアクチュエータを別途備え、乾燥行程の開始時にこのアクチュエータを駆動することにより、蛇腹部103を圧縮状態に圧縮するように構成してもよい。この構成によれば、循環風量の低下や騒音の増大が懸念される乾燥行程においては、蛇腹部103を圧縮状態に圧縮して循環風路の低下や騒音の増大を抑えることができ、一方、循環風量の低下や騒音の増大が懸念されず、むしろ、大きな振動の発生が懸念される脱水行程においては、蛇腹部103を非圧縮状態にして振動吸収機能を発揮させることができる。
また、伸縮ダクト100は、水槽4内のドラム6内に衣類が投入された状態において、蛇腹部103が圧縮状態に圧縮される構成としてもよい。即ち、ドラム6内に衣類が投入されると、その衣類の重量により水槽4が下方に落ち込む。そのため、このような衣類の投入に伴う水槽4の落ち込みを利用して、蛇腹部103を圧縮状態に圧縮するように構成してもよい。
ここで、運転開始時にドラム6内に投入される衣類は、水分を含まない乾布である場合が殆どであり、運転中においては、水槽4内に水が供給されて水槽4の落ち込みが増加し、その後、乾燥行程により衣類が乾燥されると、水槽4の落ち込みは、運転開始時と概ね同じ状態に戻る。つまり、水槽4の落ち込みは、運転が開始されると給水により増加し、運転が終了すると、運転開始時と概ね同じ状態に戻る。そのため、運転開始時において、ドラム6内に投入された衣類の重量により、伸縮ダクト100の蛇腹部103が圧縮状態に圧縮されるように構成しておけば、その後は、運転の終了まで蛇腹部103を圧縮状態で維持することができ、運転の全体にわたって、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる状態を維持することができる。なお、運転の途中において、特に大きな振動の発生が懸念される脱水行程においては、蛇腹部103による振動吸収機能が期待できなくなる。しかし、変形可能部104による振動吸収機能が期待できるため、例えば脱水行程時における大きな振動にも十分に対応することができる。
(第2実施形態)
図8に例示する伸縮ダクト200は、変形可能部204に、さらに変形促進部220を備えている。本実施形態では、変形促進部220は、変形可能部204の側面に設けられており、当該変形可能部204の側面から内側に向かって部分的に折れ曲がる形に突出している。また、変形促進部220は、変形可能部204の側面のうち、当該変形可能部204が屈曲する側に設けられている。変形可能部204は、屈曲しており、その全体が、その屈曲形状に応じて変形しやすい構成となっている。そして、さらに変形促進部220を備える変形可能部204は、変形促進部220の屈曲形状が閉じるように変形することで、当該変形促進部220が設けられている部分が他の部分に比べてさらに変形しやすい構成となっている。
本実施形態によれば、変形可能部204に外力が加えられると、特に変形促進部220が変形しやすく、この変形促進部220が呼び水的に変形することに応じて、変形可能部204全体の変形が促進される。よって、変形可能部204による振動吸収機能を一層発揮しやすくすることができる。
(第3実施形態)
図9に例示する伸縮ダクト300は、変形可能部304に、さらに変形促進部320を備えている。本実施形態では、変形促進部320は、変形可能部304の側面に設けられており、当該変形可能部304の側面から外側に向かって部分的に折れ曲がる形に突出している。また、変形促進部320は、変形可能部304の側面のうち、当該変形可能部304が屈曲する側に設けられている。変形可能部304は、屈曲しており、その全体が、その屈曲形状に応じて変形しやすい構成となっている。そして、さらに変形促進部320を備える変形可能部304は、変形促進部320の屈曲形状が閉じるように変形することで、当該変形促進部320が設けられている部分が他の部分に比べてさらに変形しやすい構成となっている。
本実施形態によれば、変形可能部304に外力が加えられると、特に変形促進部320が変形しやすく、この変形促進部320が呼び水的に変形することに応じて、変形可能部304全体の変形が促進される。よって、変形可能部304による振動吸収機能を一層発揮しやすくすることができる。
(第4実施形態)
図10に例示する伸縮ダクト400によれば、蛇腹部403の谷折り部406の頂点は、接続口401の内周面および変形可能部404の内周面よりも内側に突出しておらず、接続口401の内周面に沿うラインLよりも外側、あるいは、ラインL上に存在している。そのため、図11に例示するように、蛇腹部403を圧縮状態に圧縮すると、複数の谷折り部406の頂点により形成される面は、接続口401の内周面と完全に、あるいは、ほとんど面一な状態となる。
本実施形態によれば、蛇腹部403を圧縮状態に圧縮した状態で循環風路20に組み込まれた伸縮ダクト400の内周面を、接続口402の内周面、変形可能部404の内周面、圧縮状態の蛇腹部403の内周面、および、接続口401の内周面がほぼ面一な状態で連続した滑らかな内周面とすることができる。そのため、伸縮ダクト400内を流れる空気を、蛇腹部403の蛇腹形状の影響を一層受けることなく通過させることができ、従って、蛇腹状に形成される伸縮ダクト400により循環風路20の一部を構成しつつも、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる。
(その他の実施形態)
本実施形態は、上述した複数の実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように拡張または変形することができる。例えば、上述した複数の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。また、本実施形態は、伸縮ダクト9にも適用可能である。変形可能部は、屈曲していなくてもよく、この場合、例えば変形可能部を伸縮部材の他の部分よりも肉薄に設けることにより、変形しやすくした構成とするとよい。また、本実施形態は、回転槽の回転軸が水平方向または傾斜方向に延びるいわゆるドラム式の洗濯乾燥機に限られるものではなく、回転槽の回転軸が垂直方向となるいわゆる縦軸型の洗濯乾燥機にも適用することができる。また、本実施形態は、洗濯機能を有しない純粋な衣類乾燥機にも適用することができる。
以上に説明した複数の実施形態に係る衣類乾燥機によれば、循環風路の一部を構成する伸縮部材は、蛇腹部が外力が加えられていない自然状態から圧縮された状態で循環風路に組み込まれている。この構成によれば、蛇腹部の内周面をほぼ面状の内周面とすることができ、蛇腹状に形成される伸縮部材により循環風路の一部を構成しつつも、循環風量の低下や騒音の増大を抑えることができる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は洗濯乾燥機(衣類乾燥機)、4は水槽(乾燥室)、20は循環風路、100,200,300,400は伸縮ダクト(伸縮部材)、103,403は蛇腹部、104,204,304は変形可能部、105は山折り部、106,406は谷折り部、107は面部、220,320は変形促進部を示す。

Claims (7)

  1. 衣類が収容される乾燥室と、
    前記乾燥室に接続される循環風路と、
    前記循環風路の一部を構成する伸縮部材と、を備え、
    前記伸縮部材は、複数の山折り部および谷折り部が交互に繰り返される蛇腹状に形成された蛇腹部を有し、前記蛇腹部が外力が加えられていない自然状態から圧縮された状態で前記循環風路に組み込まれている衣類乾燥機。
  2. 前記伸縮部材は、前記山折り部の頂点と前記谷折り部の頂点との間の面部同士が相互に接触する接触状態となるように前記循環風路に組み込まれている請求項1に記載の衣類乾燥機。
  3. 前記乾燥室内の衣類を乾燥する乾燥行程を実行可能であり、
    前記伸縮部材は、前記乾燥行程において、前記面部同士が前記接触状態となる請求項2に記載の衣類乾燥機。
  4. 前記伸縮部材は、前記乾燥室内に衣類が投入された状態において、前記面部同士が前記接触状態となる請求項1または2に記載の衣類乾燥機。
  5. 前記伸縮部材は、前記蛇腹部以外の部分に変形可能部を備える請求項1から4の何れか1項に記載の衣類乾燥機。
  6. 前記変形可能部は、屈曲している請求項5に記載の衣類乾燥機。
  7. 前記変形可能部は、当該変形可能部の変形を促進する変形促進部を備える請求項5または6に記載の衣類乾燥機。
JP2017175696A 2017-09-13 2017-09-13 衣類乾燥機 Pending JP2019050917A (ja)

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