JP2019050334A - 盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体内部の電気機器を保護するための適切な制振要件を満たす盤を提供すること。【解決手段】インバータ盤1は、箱状の筐体2と、筐体2の底部に設けられた台座部27と、筐体2の内部に設けられかつ台座部27にその下部31が固定された内部機器3と、筐体2のフレームの一部であり台座部27よりも高い位置に設けられた横フレーム23と、内部機器3の上部32に固定された機器側固定部材5と、を備え、筐体プレート部24及び機器側固定部材5は、それぞれ内部機器2が台座部27に固定された状態において上面視で対向する対向面を備え、横フレーム23の対向面及び機器側固定部材5の対向面の両方又は何れかには第1摩擦プレート55及び第2摩擦プレート56、が設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、盤に関する。より詳しくは、制御盤、配電盤、動力盤、及び分電盤等、箱状の筐体とその内部に収められた内部機器とを備え、この内部機器の筐体の内部における振動を抑制する盤に関する。
制御盤、配電盤、動力盤、及び分電盤等の盤と略称される装置は、インバータ、コンバータ、変圧器、遮断器、コンデンサ、及びコイル等、盤に要求される機能を発揮するために必要な様々な電気機器を箱状の筐体に収納して構成される。一般的な筐体は、構造的に形状を保持するための盤枠と呼称されるフレームを、周辺の作業員の安全や内部の電気機器の保護のため板金で囲った構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
盤には、地震や運搬等による振動から内部の電気機器を保護するため、耐震、制振、及び免震等の振動に対する対策が要求される。ここで盤の制振構造として、例えば筐体のフレームの一部の厚みを変化させ、大きく振動する部分の共振周波数を変化させることが考えられる。しかしながらフレームにはスチールを用いる場合が多く、またスチールは内部減衰が小さく、かつ強度の観点から固有周波数を下げるために厚みを減らすことは難しい。またフレームの固有周波数を上げるために厚みを増やすと、全体の重量が増加し、ひいてはコストが増加する。このため盤の振動対策としては、1.効果的な制振及び免震の機能を有すること、2.適切な強度があること、3.低コストであること、4.筐体内のレイアウトの障害とならないこと、5.メンテナンスが容易であること、等の全ての制振要件を満たすことが好ましい。
また例えば特許文献2には、箱状の外部筐体の内部に、その上側及び下側が粘弾性体によって支持された内部筐体を設け、保護対象である電気機器は内部筐体に設ける2重構造の盤が提案されている。特許文献2の盤によれば、内部筐体を、粘弾性体を介して支持することにより、内部筐体の内部の電気機器に伝わる振動を効率的に減衰させることができる。
特開2008−148421号公報 特開2007−211916号公報
しかしながら粘弾性体は、制振性を向上できるものの、例えば変圧器やコンデンサ等を保護対象とした場合、これら重量物の揺れを抑えるほどの強度が無いため、周辺ケーブル類が破断してしまうおそれがある。すなわち、上記5つの制振要件のうち、1.及び2.の要件を十分に満たすことができない。
本発明は、筐体内部の電気機器を保護するための適切な制振要件を満たす盤を提供することを目的とする。
(1)盤(例えば、後述のインバータ盤1,1A,1B)は、箱状の筐体(例えば、後述の筐体2)と、前記筐体の底部(例えば、後述のレール部材26a,26b)に設けられた台座部(例えば、後述の台座部27)と、前記筐体の内部に設けられかつ前記台座部にその下部(例えば、後述の下部31)が固定された内部機器(例えば、後述の内部機器3)と、前記筐体のフレームの一部であり前記台座部よりも高い位置に設けられた筐体側固定部材(例えば、後述の横フレーム23)と、前記内部機器の上部(例えば、後述の上部32)に固定された機器側固定部材(例えば、後述の機器側固定部材5,5A,5B)と、を備え、前記筐体側固定部材及び前記機器側固定部材は、それぞれ前記内部機器が前記台座部に固定された状態において上面視で対向する対向面(例えば、後述の第1対向面521、第2対向面531、表面241、裏面242、対向面591等)を備え、前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の両方又は何れかには摩擦部材(例えば、後述の第1摩擦プレート55、第2摩擦プレート56、第1摩擦材571〜574、第2摩擦材581〜584、第2摩擦材587、第1カム61、及び第2カム62等)が設けられることを特徴とする。
(2)この場合、前記筐体は、鉛直方向に沿って延びる複数の縦フレーム(例えば、後述の縦フレーム21a〜21d)と、水平方向に沿って延び前記複数の縦フレームのうち隣接する2つを連結する複数の横フレーム(例えば、後述の横フレーム23)と、を備え、前記筐体側固定部材は、前記複数の横フレームのうちの1つであることが好ましい。
(3)この場合、前記内部機器は、上面視で略矩形状であり、前記内部機器は、前記上部の上面視における短辺(例えば、後述の短辺部33)と前記筐体側固定部材とが対向しかつ略平行になるように前記筐体の内部に設けられ、前記機器側固定部材は、前記短辺から前記筐体側固定部材へ延びることが好ましい。
(4)この場合、前記摩擦部材と、当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材との間には隙間(例えば、後述の隙間552,562,576,586)が設けられ、前記摩擦部材は、前記内部機器が静止した状態では当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材に接しておらず、前記内部機器が振動した状態では当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材に接することが好ましい。
(5)この場合、前記筐体側固定部材は、板状の筐体プレート部(例えば、後述の筐体プレート部24)を備え、前記機器側固定部材は、上面視において前記筐体プレート部の表面(例えば、後述の表面241)と対向する第1対向面(例えば、後述の第1対向面521)を備える板状の第1機器プレート部(例えば、後述の第1機器プレート部52)、及び上面視において前記筐体プレート部の裏面(例えば、後述の裏面242)と対向する第2対向面(例えば、後述の第2対向面531)を備える板状の第2機器プレート部(例えば、後述の第2機器プレート部53)を備え、前記摩擦部材は、前記表面及び前記第1対向面の両方又は何れか並びに前記裏面及び前記第2対向面の両方又は何れかに設けられることが好ましい。
(6)この場合、前記摩擦部材は、前記第1対向面及び前記第2対向面と平行に延びる板状の摩擦材(例えば、後述の第1摩擦プレート55、及び第2摩擦プレート56)であり、前記第1対向面及び前記第2対向面にそれぞれ設けられていることが好ましい。
(7)この場合、前記摩擦部材は、半球状の摩擦材(例えば、後述の第1摩擦材571〜574、及び第2摩擦材581〜584)であり、前記第1対向面及び前記第2対向面にそれぞれ少なくとも1つずつ設けられていることが好ましい。
(8)この場合、前記摩擦部材は、前記筐体側固定部材の対向面と前記機器側固定部材の対向面との間においてそれぞれ回動自在に設けられた第1カム(例えば、後述の第1カム61)及び第2カム(例えば、後述の第2カム62)であり、前記第1カムの回動軸(例えば、後述の回動軸61a)及び前記第2カムの回動軸(例えば、後述の回動軸62a)は略平行であり、前記第1カムは、前記筐体側固定部材の対向面(例えば、後述の裏面242)と前記機器側固定部材の対向面(例えば、後述の対向面591)との間において一方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを非連結状態にし、他方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを連結状態にし、前記第2カムは、前記一方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを連結状態にし、前記他方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを非連結状態にすることが好ましい。
(9)この場合、前記第1カムの第1重心(例えば、後述の第1重心618)よりも鉛直方向下方側の第1底面(例えば、後述の第1底面612)は、その回動軸に沿った側面視で弧状であり、前記第2カムの第2重心(例えば、後述の第2重心628)よりも鉛直方向下方側の第2底面(例えば、後述の第2底面622)は、その回動軸に沿った側面視で弧状であり、前記第1カム及び前記第2カムは、それぞれ前記第1底面及び前記第2底面の一部において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか低い方(例えば、後述の対向面591)に接することが好ましい。
(10)この場合、前記連結状態における前記第1カムは、前記第1重心より鉛直方向上方側の第1頂面(例えば、後述の第1頂面614)の一部である第1接触部(例えば、後述の第1接触部615)において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方(例えば、後述の対向面591)に接し、前記第1頂面の一点と前記第1重心との間の前記側面視における距離は、前記第1接触部から前記他方側へ向かうほど短くなり、前記連結状態における前記第2カムは、前記第2重心より鉛直方向上方側の第2頂面(例えば、後述の第2頂面624)の一部である第2接触部(例えば、後述の第2接触部625)において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方(例えば、後述の対向面591)に接し、前記第2頂面の一点と前記第2重心との間の前記側面視における距離は、前記第2接触部から前記一方側へ向かうほど短くなることが好ましい。
(11)この場合、前記筐体側固定部材及び前記機器側固定部材のうちより低い対向面を備える方(例えば、後述の機器プレート部59)には、前記第1カムの第1底部(例えば、後述の第1底部611)を収容する第1凹部(例えば、後述の第1凹部592)及び前記第2カムの第2底部(例えば、後述の第2底部621)を収容する第2凹部(例えば、後述の第2凹部596)が形成され、前記第1凹部のうち前記他方側の障壁である第1回動障壁部(例えば、後述の第1回動障壁部594)の高さは前記第1重心よりも低く、前記第2凹部のうち前記一方側の障壁である第2回動障壁部(例えば、後述の第2回動障壁部598)の高さは前記第2重心よりも低いことが好ましい。
(12)この場合、前記第1凹部のうち前記一方側の障壁である第1規制障壁部(例えば、後述の第1規制障壁部595)の高さは前記第1回動障壁部よりも高く、前記第1カムが前記第1規制障壁部に接触した状態では、前記第1接触部と前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方(例えば、後述の裏面242)との間に間隙が形成され、前記第2凹部のうち前記他方側の障壁である第2規制障壁部(例えば、後述の第2規制障壁部599)の高さは前記第2回動障壁部よりも高く、前記第2カムが前記第2規制障壁部に接触した状態では、前記第2接触部と前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方(例えば、後述の裏面242)との間に間隙が形成されていることが好ましい。
(1)本発明の盤によれば、箱状の筐体の底部には台座部が設けられ、保護対象である内部機器の下部はこの台座部に固定される。また内部機器の上部には機器側固定部材を固定し、筐体のフレームの一部でありかつ台座部よりも高い位置に設けられたものを筐体側固定部材とする。またこれら筐体側固定部材及び機器側固定部材のうち、内部機器が台座部に固定された状態における上面視で対向する対向面の両方又は何れかに、摩擦部材を設ける。したがって筐体内部の内部機器に振動が伝達し、その上部が所定の振動方向に沿って変位した場合には、筐体側固定部材の対向面及び機器側固定部材の対向面の両方又は何れかに設けられた摩擦部材が、これと対向する対向面又はこの対向面に設けられた別の摩擦部材に摺接する。このため内部機器の振動は、内部機器より強度が高く揺れが小さい筐体によって効率的に抑制される。このように本発明の盤では、筐体側固定部材として筐体のフレームの一部を利用する。このため本発明の盤では、内部機器に機器側固定部材を設け、さらに機器側固定部材の対向面及び筐体側固定部材の対向面等に摩擦部材を設けるだけでよいので、メンテナンスが容易であり、かつ筐体内のレイアウトの障害となるおそれもなく、またコストが大幅に増加することもない。以上により本発明の盤によれば、簡易な構成で内部機器の振動を十分に抑制することができる。
(2)本発明の盤では、筐体を構成する複数の縦フレームのうち隣接する2つを連結する複数の横フレームのうちの1つを筐体側固定部材として利用する。このように一般的な盤の筐体が備える横フレームを筐体側固定部材として流用することにより、コストを抑制することができる。また例えば地震によって筐体全体が振動した場合、その内部の内部機器の上部は水平方向に沿って変位するところ、本発明では水平方向に延びる横フレームを筐体側固定部材として利用することにより、内部機器の振動を効率的に抑制できる。
(3)筐体全体が振動した場合、その内部の内部機器の上部は、長辺方向よりも短辺方向に沿って大きく変位する。そこで本発明の盤では、内部機器を、その短辺と筐体側固定部材とが対向しかつ略平行になるように筐体の内部に設ける。また内部機器の上部に固定する機器側固定部材は、その短辺から筐体側固定部材へ延びる。これにより、短辺方向に沿って大きく変位する内部機器の振動を、筐体側固定部材によって効率的に抑制できる。
(4)本発明の盤によれば、内部機器が静止した状態では、ある摩擦部材とこれに対向する面又はこの面に設けられた別の摩擦部材とは接しておらず、内部機器が振動した状態では、ある摩擦部材とこれに対向する面又はこの面に設けられた別の摩擦部材とが接する。これにより、内部機器のメンテナンスを容易にしつつ、内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(5)本発明の盤によれば、機器側固定部材に設けられる板状の筐体プレート部の少なくとも一部は、機器側固定部材に設けられる第1機器プレート部及び第2機器プレート部によって挟まれる。また本発明の盤によれば、摩擦部材を、筐体プレート部の表面及び第1機器プレート部の第1対向面の両方又は何れか、並びに筐体プレート部の裏面及び第2機器プレート部の第2対向面の両方又は何れかに設ける。本発明の盤によれば、筐体プレート部を第1機器プレート部及び第2機器プレート部で挟み込むことにより、内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(6)本発明の盤では、摩擦部材として、第1対向面及び第2対向面と平行に延びる板状の摩擦材を採用し、この板状の摩擦材を第1及び第2対向面にそれぞれ設けることにより、簡易な構成で内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(7)本発明の盤では、摩擦部材として半球状の摩擦材を採用し、この半球状の摩擦材を第1及び第2対向面にそれぞれ少なくとも1つずつ設けることにより、簡易な構成で内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(8)本発明の盤では、摩擦部材として、筐体側固定部材の対向面と機器側固定部材の対向面との間においてそれぞれ回動自在に設けられた第1カム及び第2カムを採用する。第1カムは、一方側へ回動すると筐体側固定部材と機器側固定部材とを連結状態にし、他方側へ回動すると筐体側固定部材と機器側固定部材とを非連結状態にする。また第2カムは、一方側へ回動すると筐体側固定部材と機器側固定部材とを非連結状態にし、他方側へ回動すると筐体側固定部材と機器側固定部材とを連結状態にする。したがって内部機器に伝達する振動によって、機器側固定部材が筐体側固定部材に対し第1及び第2カムの回動軸と垂直な向きに沿って変位し、第1及び第2カムが回動軸に沿って回動すると、機器側固定部材と筐体側固定部材とがこれら2つのカムの少なくとも何れかによって連結状態となるため、簡易な構成で内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(9)本発明の盤によれば、第1カムの弧状の第1底面の一部及び第2カムの弧状の第2底面の一部は、筐体側固定部材の対向面及び機器側固定部材の対向面の何れか低い方に接する。これにより、内部機器に振動が伝達した場合には、これら第1カム及び第2カムは、各々の底面が対向面の上を転がるように回動し、上記のように連結状態と非連結状態が相補的に切り替わる。本発明の盤によれば、簡易な構成で内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(10)第1カムの第1頂面の一点とその第1重心との間の側面視における距離は、連結状態において対向面と接する第1接触部から他方側へ向かうほど短い。これにより、第1カムは、他方側へ回動すると第1接触部と対向面とが接することによって連結状態となり、一方側へ回動するとその第1頂面と対向面との間に隙間が形成されることによって非連結状態となる。また第2カムの第2頂面の一点とその第2重心との間の側面視における距離は、連結状態において対向面と接する第2接触部から一方側へ向かうほど短い。これにより、第2カムは、他方側へ回動するとその第2頂面と対向面との間に隙間が形成されることによって非連結状態となり、一方側へ回動すると第2接触部と対向面とが接することによって連結状態となる。本発明の盤によれば、簡易な構成で内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(11)本発明の盤によれば、第1カム及び第2カムは、第1凹部及び第2凹部に収容される。また第1凹部のうち他方側の障壁である第1回動障壁部の高さは、第1カムの第1重心よりも低く、第2凹部のうち一方側の障壁である第2回動障壁部の高さは、第2カムの第2重心よりも低い。これにより、内部機器に振動が伝達し、第1凹部が一方側へ変位した場合には、第1回動障壁部が第1カムの第1底部のうち第1重心よりも低い部分に当接するので、第1カムには第1重心の近傍を中心としたモーメントが発生し、このモーメントによって第1接触部が持ち上がり、上記のように連結状態となる。一方、内部機器に振動が伝達し、第2凹部が他方側へ変位した場合には、第2回動障壁部が第2カムの第2底部のうち第2重心よりも低い部分に当接するので、第2カムには第2重心の近傍を中心としたモーメントが発生し、このモーメントによって第2接触部が持ち上がり、上述のように連結状態となる。以上のように本発明の盤によれば、内部機器に伝達する振動によって第1カム及び第2カムを回動させ、ひいては内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
(12)本発明の盤によれば、第1凹部のうち一方側の障壁である第1規制障壁部の高さは第1回動障壁よりも高く、第1カムがこの第1規制障壁に接触した状態では、第1接触部と対向面との間には隙間が形成される。また第2凹部のうち他方側の障壁である第2規制障壁部の高さは第2回動障壁よりも高く、第2カムがこの第2規制障壁に接触した状態では、第2接触部と対向面との間には隙間が形成される。これにより、内部機器に振動が伝達し、第1凹部が他方側へ変位した場合には、第1カムが第1規制障壁に接触し、第1接触部と対向面との間に隙間が形成され、上記のように非連結状態となる。一方、内部機器に振動が伝達し、第2凹部が一方側へ変位した場合には、第2カムが第2規制障壁に接触し、第2接触部と対向面との間に隙間が形成され、上記のように非連結状態となる。以上のように本発明の盤によれば、内部機器に伝達する振動によって第1カム及び第2カムを回動させ、ひいては内部機器に伝達する振動を効率的に抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るインバータ盤の構成を示す破断斜視図である。 台座部の側面図である。 台座部の側面図である。 図1の線B−Bに沿った断面図である。 内部機器が筐体の内部で振動し、その上部が短辺方向に沿って変位した状態を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係るインバータ盤における機器側固定部材及び横フレームの構成を示す側面図である。 機器側固定部材及び横フレームの構成を示す上面図である。 機器側固定部材及び横フレームの構成を示す上面図である。 本発明の第3実施形態に係るインバータ盤の構成を示す破断斜視図である。 機器側固定部材及び横フレームの構成を示す上面図である。 図9の線C−Cに沿った断面図である。 機器プレート部が筐体プレート部に対し短手方向に沿って第2カム側へ変位した状態を模式的に示す図である。 機器プレート部が筐体プレート部に対し短手方向に沿って第1カム側へ変位した状態を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るインバータ盤1の構成を示す破断斜視図である。インバータ盤1は、図示しないダイナモメータに電力を供給する制御盤の一種であり、箱状の筐体2と、この筐体2の内部に設けられる内部機器3と、を備える。なお以下では、本発明をインバータ盤1に適用した場合について説明するが、本発明はこれに限らない。本発明は、インバータ盤1の他、制御盤、配電盤、動力盤、及び分電盤等にも適用できる。
内部機器3は、例えば複数の変圧器によって構成され、その全体形状は図1に示すように略立方体状であり、上面視では略矩形状である。従って地震や移動等により筐体2全体が振動した場合、筐体2の内部に設けられた内部機器3の上部32は、上面視における長手方向LDよりも短手方向SDに沿って大きく変位する。すなわち短手方向SDは、筐体2の内部における内部機器3の振動方向でもある。
筐体2は、それぞれ鉛直方向に沿って延びる複数の柱状の縦フレーム21a,21b,21c,21dと、縦フレーム21a〜21dに対し垂直な方向、すなわち水平方向に沿って延び、これら複数の縦フレーム21a〜21dのうち隣接する2つを連結する複数の横フレーム23と、縦フレーム21a〜21dに固定された複数の板状の板金25a,25b,25cと、筐体2の底部を構成する2本のレール部材26a,26bと、これらレール部材26a,26bに設けられた台座部27と、を備える。なお図1には、複数の横フレームのうち、台座部27よりも高い位置に設けられかつ短手方向SDに沿って延びる横フレーム23のみを図示する。またこれら縦フレーム21a〜21dや横フレーム23には、例えばスチール材が用いられる。
台座部27は、長手方向LDに沿って延びる2本の柱部材271,272と、短手方向SDに沿って延びこれら2本の柱部材271,272を連結する2つの固定治具273,274と、これら固定治具273,274の短手方向SDに沿った両端部と柱部材271,272とを連結する複数の連結ボルト275a,275b,275cと、2本の柱部材271,272の底部においてそれぞれ回転自在に設けられた複数のころ部材279a,279b,279cと、を備える。
内部機器3の下部31は、ボルトやねじ等の図示しない締結部材によって台座部27の固定治具273,274に固定される。また内部機器3が固定された台座部27は、ころ部材279a〜279cをレール部材26a,26bに沿って転がしながら板金25a側へ押し込むことにより、図1に示すように筐体2の内部に納められる。また台座部27を筐体2の内部に納めた後は、レール部材26a,26b上での移動を規制するため、ボルトやねじ等の図示しない締結部材によってレール部材26a,26bに固定される。これにより内部機器3は、その上部32の上面視における短辺部33に設けられる後述の機器側固定部材5と横フレーム23とが対向しかつ略平行になるように筐体2の内部に設けられる。
図2Aは、台座部27の側面図である。より具体的には、台座部27を縦フレーム21c,21d側から長手方向LDに沿って視た図であり、内部機器3と台座部27との接続構造を示す図である。図2Aに示すように、固定治具273の短手方向SDに沿って柱部材271側の端部273aは、2枚の板状の防振ゴム276a,277aを介挿して、連結ボルト275aを締結することによって、柱部材271に固定されている。防振ゴム276aは、連結ボルト275aと端部273aとの間に介挿され、防振ゴム277aは、端部273aと柱部材271との間に介挿される。また固定治具273の短手方向SDに沿って柱部材272側の端部273cは、2枚の板状の防振ゴム276c,277cを介挿して、連結ボルト275cを締結することによって、柱部材272に固定されている。防振ゴム276cは、連結ボルト275cと端部273cとの間に介挿され、防振ゴム277cは、端部273cと柱部材272との間に介挿される。
なお図2Aには、固定治具273と柱部材271とを2枚の防振ゴムを介挿して固定した場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図2Bに示すように、固定治具273と柱部材271とを、1枚の防振ゴムを介挿して固定してもよい。この場合、防振ゴム277aは、端部273aと柱部材271との間に介挿することが好ましい。また防振ゴム277cは、端部273cと柱部材272との間に介挿することが好ましい。
図1に戻り、横フレーム23は、断面視で略L字状であり、水平方向に沿って延びる板状の筐体プレート部24を備える。
また、内部機器3の上部32には、水平方向に沿って延びる板状の機器側固定部材5が固定されている。機器側固定部材5は、内部機器3の上部32のうち横フレーム23と対向する短辺部33に沿って延びる板状の基端部51と、この基端部51から筐体プレート部24側へ延びる第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53と、基端部51を短辺部33に固定する複数の連結ボルト54a,54bと、を備える。またこれら第1機器プレート部52や第2機器プレート部53には、例えばスチール材が用いられる。
図1に示すように、第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53は、それぞれ横フレーム23の筐体プレート部24に対し略平行に延びる板状である。また内部機器3が台座部27に固定された状態では、筐体プレート部24は、第1機器プレート部52と第2機器プレート部53との間に設けられる。第1機器プレート部52は、筐体プレート部24よりも高い位置、すなわち筐体プレート部24の表面241側に設けられ、第2機器プレート部53は、筐体プレート部24よりも低い位置、すなわち筐体プレート部24の裏面242側に設けられる。すなわち、第1機器プレート部52は、内部機器3が台座部27に固定された状態において、上面視では筐体プレート部24の表面241と対向する対向面を備え、第2機器プレート部53は、内部機器3が台座部27に固定された状態において上面視で筐体プレート部24の裏面242と対向する対向面を備える。
図3は、図1の線B−Bに沿った断面図であり、2枚の機器プレート部52,53及び筐体プレート部24のうち、上面視で重複する部分の短辺方向SDに沿った断面図である。
図3に示すように、第1機器プレート部52のうち筐体プレート部24の表面241と対向する第1対向面521には、この第1対向面521と略平行に延びる板状の第1摩擦プレート55が設けられている。また第2機器プレート部54のうち筐体プレート部24の裏面242と対向する第2対向面531には、この第2対向面531と略平行に延びる板状の第2摩擦プレート56が設けられている。またこれら第1摩擦プレート55や第2摩擦プレート56には、例えばスチール材、ノンアスベスト材、セミメタリック材、カーボンメタリック材、及びメタリック材等、既知の摩擦材が用いられる。
また第1摩擦プレート55の表面551と筐体プレート部24の表面241との間には、鉛直方向に沿って僅かな隙間552が設けられており、第2摩擦プレート56の表面561と筐体プレート部24の裏面242との間には、鉛直方向に沿って僅かな隙間562が設けられている。したがって、内部機器3が筐体2の内部において静止した状態では、第1摩擦プレート55の表面551は、これと対向する筐体プレート部24の表面241に接しておらず、第2摩擦プレート56の表面561は、これと対向する筐体プレート部24の裏面242に接していない。
図4は、内部機器3が筐体2の内部で振動し、その上部32が短辺方向SDに沿って変位した状態を模式的に示す図である。図4に示すように、内部機器3の上部32が短辺方向SDに沿って変位すると、第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53は、筐体2のフレームの一部である筐体プレート部24に対し傾斜するため、第1摩擦プレート55及び第2摩擦プレート56の一部が筐体プレート部24の表面241及び裏面242に摺接し、その変位が規制される。このため、筐体2全体が振動した場合であっても、2枚の機器プレート部52,53及びこれら機器プレート部52,53が固定される内部機器3の上部32の短辺方向SDに沿った振動が抑制される。
なお、本実施形態では、第1摩擦プレート55を第1機器プレート部52の第1対向面521に設け、第2摩擦プレート56を第2機器プレート部53の第2対向面531に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らない。第1摩擦プレート55は、筐体プレート部24の表面241に設けてもよいし、第2摩擦プレート56は、筐体プレート部24の裏面242に設けてもよい。またこれら摩擦プレートは、第1機器プレート部52の第1対向面521と筐体プレート部24の表面241との両方に設けてもよいし、第2機器プレート部53の第2対向面531と筐体プレート部24の裏面242との両方に設けてもよい。
また本実施形態では、2枚の機器プレート部52,53で筐体プレート部24を挟んだ場合について説明したが、本発明はこれに限らない。機器プレート部の枚数は一枚であってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係るインバータ盤1Aにおける機器側固定部材5A及び横フレーム23の構成を示す側面図である。より具体的には、図5は、機器側固定部材5A及び横フレーム23を短手方向SDに沿って視た図である。図6は、機器側固定部材5A及び横フレーム23の構成を示す上面図である。より具体的には、図6は、機器側固定部材5A及び横フレーム23を第1機器プレート部52側から鉛直方向に沿って視た図である。なお以下のインバータ盤1Aの説明において、第1実施形態に係るインバータ盤1と同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態のインバータ盤1Aは、第1実施形態に係るインバータ盤1と、機器側固定部材5Aの構成が異なる。
第1機器プレート部52のうち筐体プレート部24の表面241と対向する第1対向面521には、複数個(図6の例では、4個)の側面視で半球状の第1摩擦材571,572,573,574が設けられている。これら第1摩擦材571〜574は、第1対向面521のうち横フレーム23側及び基端部51側にそれぞれ2つずつ短手方向SDに沿って列状に設けられている。
第2機器プレート部53のうち筐体プレート部24の裏面242と対向する第2対向面531には、複数個(図6の例では、4個)の側面視で半球状の第2摩擦材581,582,583,584が設けられている。これら第2摩擦材581〜584は、それぞれ第2対向面531のうち上面視で第1摩擦材571〜574と対向する位置に設けられている。これら第1摩擦材571〜574及び第2摩擦材581〜584には、例えばスチール材、ノンアスベスト材、セミメタリック材、カーボンメタリック材、及びメタリック材等、既知の摩擦材が用いられる。
またこれら第1摩擦材571〜574の各々の頂面575と筐体プレート部24の表面241との間には、鉛直方向に沿って僅かな隙間576が設けられており、第2摩擦材581〜584の各々の頂面585と筐体プレート部24の裏面242との間には、鉛直方向に沿って僅かな隙間586が設けられている。したがって、内部機器3が筐体2の内部において静止した状態では、第1摩擦材571〜574の頂面575は、これと対向する筐体プレート部24の表面241に接しておらず、第2摩擦材581〜584の頂面585は、これと対向する筐体プレート部24の裏面242に接していない。
また第1実施形態のインバータ盤1と同様に、内部機器3の上部32が短辺方向SDに沿って変位すると、第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53は、筐体プレート部24に対し傾斜するため、第1摩擦材571〜574及び第2摩擦材581〜584の一部が筐体プレート部24の表面241及び裏面242に摺接し、その変位が規制される。このため、筐体2全体が振動した場合であっても、2枚の機器プレート部52,53及びこれら機器プレート部52,53が固定される内部機器3の上部32の短辺方向SDに沿った振動が抑制される。
なお、本実施形態では、半球状の摩擦材を第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53にそれぞれ4つずつ設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らない。半球状の摩擦材は、第1機器プレート部52及び第2機器プレート部53にそれぞれ少なくとも1つずつ設ければよい。また半球状の摩擦材は、筐体プレート部24の表面241や裏面242に設けてもよい。
また本実施形態では、第2摩擦材581〜584を、それぞれ第2対向面531のうち上面視で第1摩擦材571〜574と対向する位置に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図7において模式的に示すように、第2摩擦材587は、上面視で第1摩擦材571〜574と対向しない位置に設けてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態に係るインバータ盤1Bの構成を示す破断斜視図である。なお以下のインバータ盤1Bの説明において、第1実施形態に係るインバータ盤1と同じ構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態のインバータ盤1Bは、第1実施形態に係るインバータ盤1と、機器側固定部材5Bの構成が異なる。
内部機器3の上部32には、水平方向に沿って延びる板状の機器側固定部材5Bが固定されている。機器側固定部材5Bは、内部機器3の上部32のうち横フレーム23と対向する短辺部33に沿って延びる板状の基端部51と、この基端部51から筐体プレート部24側へ延びる機器プレート部59と、基端部51を短辺部33に固定する複数の連結ボルト54a,54bと、を備える。
図8に示すように、機器プレート部59は、横フレーム23の筐体プレート部24に対し略平行に延びる板状である。また内部機器3が台座部27に固定された状態では、機器プレート部59は筐体プレート部24よりも低い位置、すなわち機器プレート部59は筐体プレート部24の裏面242側に設けられる。すなわち、機器プレート部59は、内部機器3が台座部27に固定された状態において、上面視では筐体プレート部24の裏面242と対向する対向面を備える。
図9は、機器側固定部材5B及び横フレーム23の構成を示す上面図である。より具体的には、図9は、機器側固定部材5B及び横フレーム23を筐体プレート部24側から鉛直方向に沿って視た図である。
筐体プレート部24の裏面242と、この裏面242と対向する機器プレート部59の対向面591との間には、第1カム61及び第2カム62が、回動自在に設けられている。第1カム61及び第2カム62は、各々の回動軸61a,62aに沿って延びる柱状である。第1カム61の回動軸61a及び第2カム62の回動軸62aは、互いに略平行であり、短辺方向SDに対し垂直な長手方向LDと略平行である。またこれら第1カム61や第2カム62には、例えばスチール材、ノンアスベスト材、セミメタリック材、カーボンメタリック材、及びメタリック材等、既知の摩擦材が用いられる。
図10は、図9における線C−Cに沿った断面図であり、機器プレート部59及び筐体プレート部24のうち、上面視で重複する部分の短辺方向SDに沿った断面図である。
機器プレート部59には、第1カム61の第1底部611を収容する凹状の第1凹部592と、第2カム62の第2底部621を収容する凹状の第2凹部596とが、短手方向SDに沿って列状に形成されている。
第1カム61の第1重心618よりも鉛直方向下方側の第1底面612は、その回動軸61aに沿った側面視で略円弧状である。第1カム61は、第1底面612の一部において第1凹部592の底面593に接するように設けられる。第2カム62の第2重心628よりも鉛直方向下方側の第2底面622は、その回動軸62aに沿った側面視で略円弧状である。第2カム62は、第2底面622の一部において第2凹部596の底面597に接するように設けられる。
第1カム61の第1重心618よりも鉛直方向上方側の第1頂面614は、側面視では略平らである。またこの第1頂面614のうち、第2カム62側には、後述の連結状態において筐体プレート部24の裏面242と接する第1接触部615が形成されている。また第1頂面614の一点Pと第1重心618との間の側面視における距離Lは、第1接触部615から短手方向SDに沿って第1カム61側へ向かうほど短くなっている。
第2カム62の第2重心628よりも鉛直方向上方側の第2頂面624は、側面視では略平らである。またこの第2頂面624のうち、第1カム61側には、後述の連結状態において筐体プレート部24の裏面242と接する第2接触部625が形成されている。また第1カム61と同様に、第2頂面624の一点と第2重心628との間の側面視における距離は、第2接触部625から短手方向SDに沿って第2カム62側へ向かうほど短くなっている。
第1凹部592のうち短手方向SDに沿って第1カム61側の障壁である第1回動障壁部594の底面593から鉛直方向に沿った高さh1は、第1重心618の底面593から鉛直方向に沿った高さよりも低い。また第1凹部592のうち短手方向SDに沿って第2カム62側の障壁である第1規制障壁部595の底面593から鉛直方向に沿った高さh2は、上述の高さh1よりも高い。またこの第1規制障壁部595の高さh2は、図10に示すように、第1カム61が第1規制障壁部595に接触した状態では、第1接触部615と筐体プレート部24の裏面242との間に間隙が形成されるように調整される。
また第1凹部592と同様に、第2凹部596のうち短手方向SDに沿って第2カム62側の障壁である第2回動障壁部598の底面597から鉛直方向に沿った高さは、第2重心628の底面597から鉛直方向に沿った高さよりも低い。また第2凹部596のうち短手方向SDに沿って第1カム61側の障壁である第2規制障壁部599の底面597から鉛直方向に沿った高さは、上述の第2回動障壁部598の高さよりも高い。またこの第2規制障壁部599の高さは、図10に示すように、第2カム62が第2規制障壁部599に接触した状態では、第2接触部625と筐体プレート部24の裏面242との間に間隙が形成されるように調整される。
次に、内部機器3の振動時における第1カム61及び第2カム62の機能について、図11及び図12を参照しながら説明する。
図11は、内部機器3が筐体2の内部で振動することにより、内部機器3に固定された機器プレート部59が、筐体2のフレームの一部である筐体プレート部24に対し、短手方向SDに沿って第2カム62側へ変位した状態を模式的に示す図である。
機器プレート部59が短手方向SDに沿って第2カム62側へ変位すると、第1凹部592の第1回動障壁部594が第1カム61の第1底部611に当接する。図10を参照して説明したように、第1回動障壁部594の高さは第1カム61の第1重心618よりも低いため、第1カム61には、第1重心618の近傍を中心としたモーメントが発生し、このモーメントによって第1接触部615が鉛直方向上方側へ向けて持ち上がり、図11に示すように第1接触部615が筐体プレート部24の裏面242に接触する。これにより、第1カム61は、機器プレート部59と筐体プレート部24とを連結状態にし、機器プレート部59の短手方向SDに沿った第2カム62側への変位が規制される。
なお、機器プレート部59が短手方向SDに沿って第2カム62側へ変位すると、第2凹部596の第2規制障壁部599が第2カム62に当接する。このため第2カム62の第2接触部625と筐体プレート部24の裏面242との間には隙間が形成される。これにより、第2カム62は、機器プレート部59と筐体プレート部24とを非連結状態にする。
図12は、内部機器3が筐体2の内部で振動することにより、機器プレート部59が筐体プレート部24に対し、短手方向SDに沿って第1カム61側へ変位した状態を模式的に示す図である。
機器プレート部59が短手方向SDに沿って第1カム61側へ変位すると、第2凹部596の第2回動障壁部598が第2カム62の第2底部621に当接する。図10を参照して説明したように、第2回動障壁部598の高さは第2カム62の第2重心628よりも低いため、第2カム62には、第2重心628の近傍を中心としたモーメントが発生し、このモーメントによって第2接触部625が鉛直方向上方側へ向けて持ち上がり、図12に示すように第2接触部625が筐体プレート部24の裏面242に接触する。これにより、第2カム62は、機器プレート部59と筐体プレート部24とを連結状態にし、機器プレート部59の短手方向SDに沿った第1カム61側への変位が規制される。
なお、機器プレート部59が短手方向SDに沿って第1カム61側へ変位すると、第1凹部592の第1規制障壁部595が第1カム61に当接する。このため第1カム61の第1接触部615と筐体プレート部24の裏面242との間には隙間が形成される。これにより、第1カム61は、機器プレート部59と筐体プレート部24とを非連結状態にする。
なお、本実施形態では、機器プレート部59を筐体プレート部24よりも低くし、機器プレート部59に第1カム61及び第2カム62を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、筐体プレート部を機器プレート部よりも低くし、筐体プレート部に第1カム及び第2カムを設けてもよい。
1,1A,1B…インバータ盤(盤)
2…筐体
21a,21b,21c,21d…縦フレーム
23…横フレーム(横フレーム、筐体側固定部材)
24…筐体プレート部
241…表面(対向面、表面)
242…裏面(対向面、裏面)
3…内部機器
31…下部
32…上部
33…短辺部(短辺)
5,5A,5B…機器側固定部材
52…第1機器プレート部
521…第1対向面(対向面、第1対向面)
53…第2機器プレート部
531…第2対向面(対向面、第2対向面)
55…第1摩擦プレート(摩擦部材、摩擦材)
552…隙間
56…第2摩擦プレート(摩擦部材、摩擦材)
562…隙間
571,572,573,574…第1摩擦材(摩擦部材、摩擦材)
576…隙間
581〜584…第2摩擦材(摩擦部材、摩擦材)
586…隙間586(隙間)
59…機器プレート部
591…対向面
592…第1凹部
594…第1回動障壁部(第1回動障壁部)
595…第1規制障壁部(第1規制障壁部)
596…第2凹部
598…第2回動障壁部
599…第2規制障壁部
61…第1カム(摩擦部材、第1カム)
61a,61b…回動軸
611…第1底部
612…第1底面
614…第1頂面
615…第1接触部
618…第1重心
62…第2カム(摩擦部材、第2カム)
62a…回動軸
621…第2底部
622…第2底面
624…第2頂面
625…第2接触部(第2接触部)
628…第2重心

Claims (12)

  1. 箱状の筐体と、
    前記筐体の底部に設けられた台座部と、
    前記筐体の内部に設けられかつ前記台座部にその下部が固定された内部機器と、を備える盤であって
    前記筐体のフレームの一部であり前記台座部よりも高い位置に設けられた筐体側固定部材と、
    前記内部機器の上部に固定された機器側固定部材と、を備え、
    前記筐体側固定部材及び前記機器側固定部材は、それぞれ前記内部機器が前記台座部に固定された状態において上面視で対向する対向面を備え、
    前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の両方又は何れかには摩擦部材が設けられることを特徴とする盤。
  2. 前記筐体は、鉛直方向に沿って延びる複数の縦フレームと、水平方向に沿って延び前記複数の縦フレームのうち隣接する2つを連結する複数の横フレームと、を備え、
    前記筐体側固定部材は、前記複数の横フレームのうちの1つであることを特徴とする請求項1に記載の盤。
  3. 前記内部機器は、上面視で略矩形状であり、
    前記内部機器は、前記上部の上面視における短辺と前記筐体側固定部材とが対向しかつ略平行になるように前記筐体の内部に設けられ、
    前記機器側固定部材は、前記短辺から前記筐体側固定部材へ延びることを特徴とする請求項2に記載の盤。
  4. 前記摩擦部材と、当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材との間には隙間が設けられ、
    前記摩擦部材は、前記内部機器が静止した状態では当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材に接しておらず、前記内部機器が振動した状態では当該摩擦部材に対向する面又は当該面に設けられた摩擦部材に接することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の盤。
  5. 前記筐体側固定部材は、板状の筐体プレート部を備え、
    前記機器側固定部材は、上面視において前記筐体プレート部の表面と対向する第1対向面を備える板状の第1機器プレート部、及び上面視において前記筐体プレート部の裏面と対向する第2対向面を備える板状の第2機器プレート部を備え、
    前記摩擦部材は、前記表面及び前記第1対向面の両方又は何れか並びに前記裏面及び前記第2対向面の両方又は何れかに設けられることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の盤。
  6. 前記摩擦部材は、前記第1対向面及び前記第2対向面と平行に延びる板状の摩擦材であり、前記第1対向面及び前記第2対向面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項5に記載の盤。
  7. 前記摩擦部材は、半球状の摩擦材であり、前記第1対向面及び前記第2対向面にそれぞれ少なくとも1つずつ設けられていることを特徴とする請求項5に記載の盤。
  8. 前記摩擦部材は、前記筐体側固定部材の対向面と前記機器側固定部材の対向面との間においてそれぞれ回動自在に設けられた第1カム及び第2カムであり、
    前記第1カムの回動軸及び前記第2カムの回動軸は略平行であり、
    前記第1カムは、前記筐体側固定部材の対向面と前記機器側固定部材の対向面との間において一方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを非連結状態にし、他方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを連結状態にし、
    前記第2カムは、前記一方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを連結状態にし、前記他方側へ回動すると前記筐体側固定部材と前記機器側固定部材とを非連結状態にすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の盤。
  9. 前記第1カムの第1重心よりも鉛直方向下方側の第1底面は、その回動軸に沿った側面視で弧状であり、
    前記第2カムの第2重心よりも鉛直方向下方側の第2底面は、その回動軸に沿った側面視で弧状であり、
    前記第1カム及び前記第2カムは、それぞれ前記第1底面及び前記第2底面の一部において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか低い方に接することを特徴とする請求項8に記載の盤。
  10. 前記連結状態における前記第1カムは、前記第1重心より鉛直方向上方側の第1頂面の一部である第1接触部において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方に接し、
    前記第1頂面の一点と前記第1重心との間の前記側面視における距離は、前記第1接触部から前記他方側へ向かうほど短くなり、
    前記連結状態における前記第2カムは、前記第2重心より鉛直方向上方側の第2頂面の一部である第2接触部において前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方に接し、
    前記第2頂面の一点と前記第2重心との間の前記側面視における距離は、前記第2接触部から前記一方側へ向かうほど短くなることを特徴とする請求項9に記載の盤。
  11. 前記筐体側固定部材及び前記機器側固定部材のうちより低い対向面を備える方には、前記第1カムの第1底部を収容する第1凹部及び前記第2カムの第2底部を収容する第2凹部が形成され、
    前記第1凹部のうち前記他方側の障壁である第1回動障壁部の高さは前記第1重心よりも低く、
    前記第2凹部のうち前記一方側の障壁である第2回動障壁部の高さは前記第2重心よりも低いことを特徴とする請求項10に記載の盤。
  12. 前記第1凹部のうち前記一方側の障壁である第1規制障壁部の高さは前記第1回動障壁部よりも高く、
    前記第1カムが前記第1規制障壁部に接触した状態では、前記第1接触部と前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方との間に間隙が形成され、
    前記第2凹部のうち前記他方側の障壁である第2規制障壁部の高さは前記第2回動障壁部よりも高く、
    前記第2カムが前記第2規制障壁部に接触した状態では、前記第2接触部と前記筐体側固定部材の対向面及び前記機器側固定部材の対向面の何れか高い方との間に間隙が形成されていることを特徴とする請求項11に記載の盤。
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