JP2019048681A - 荷役搬送システム、荷役搬送装置、および荷役搬送方法 - Google Patents

荷役搬送システム、荷役搬送装置、および荷役搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象物の位置を高精度に検出でき、また、吊具の揺れに影響されず常時検出できる荷役搬送システムを提供する。【解決手段】荷役搬送システムAAは荷役搬送装置1と無人飛行体2とを備える。荷役搬送装置1は吊具16と装置側制御装置とを備える。無人飛行体2は位置データ取得器と現在位置取得部と飛行体側制御装置とを備える。装置側制御装置は無人飛行体2の目標位置を生成し、目標位置を飛行体側制御装置に送信する。飛行体側制御装置は受信した目標位置まで無人飛行体2を飛行させる。位置データ取得器は移動物と接近対象物との位置データを取得する。【選択図】図1

Description

本発明は、トランスファクレーン、コンテナクレーン、ジブクレーン、天井クレーンなどの荷役搬送システム、荷役搬送装置、および荷役搬送方法に関する。
岸壁や地上ヤードでコンテナの荷役を行うクレーンは、蔵置されたコンテナをスプレッダ(吊具)で把持する作業、およびスプレッダで把持したコンテナを蔵置された別のコンテナの上に積み重ねる作業を行う。これらの作業には、スプレッダと蔵置されたコンテナとの位置を合わせたり、スプレッダで把持したコンテナと蔵置された別のコンテナとの位置を合わせたりする必要がある。そこで、この種のクレーンにはレーザスキャナまたはカメラが搭載され、取得された情報に基づいて位置合わせが行われる。
特許文献1には、コンテナクレーンにおいて、桁材に沿って横行するトロリーにレーザレーダを設けることが開示されている。レーザレーダによりスプレッダと、スプレッダの下方に位置するコンテナとの3次元位置を計測する。そして、スプレッダとコンテナとの位置が一致するようにトロリーの横行距離を求める。これにより、スプレッダをコンテナに合わせて位置決めできる。
特許文献2には、ヤード用橋形クレーンにおいて、スプレッダにカメラを設けることが開示されている。カメラの画像を解析してコンテナの位置を検出する。スプレッダとコンテナとの相対位置に基づいて、クレーンを自動制御する。
特開2006−312521号公報 特開2002−205891号公報
特許文献1の技術では、トロリーにレーザレーダを設けることから、レーザレーダと測定対象物であるスプレッダおよびコンテナとの距離が離れている。そのため、レーザレーダの位置分解能が低くなり、位置検出精度が低い。
この点、特許文献2の技術では、スプレッダにカメラを設けることから、カメラと測定対象物であるコンテナとの距離が近くなる。しかし、スプレッダは風などの影響により揺れるため、カメラの位置と姿勢が時々刻々と変化する。カメラの位置や姿勢によってはコンテナの位置を検出できなくなるため、位置検出を常時行うことは困難である。
また、スプレッダがコンテナを把持した状態では、カメラの視野角がそのコンテナに遮られて、有効な撮影領域が制限される。カメラの有効な撮影領域を広くするため、スプレッダから張り出すようにブラケットを設け、ブラケットにカメラを取り付けることが行われる。しかし、このような構成とした場合、荷役作業中にカメラが他の物体と干渉しやすくなり、カメラ破損の原因となる。
本発明は上記事情に鑑み、測定対象物の位置を高精度に検出でき、また、吊具の揺れに影響されず常時検出できる荷役搬送システム、荷役搬送装置、および荷役搬送方法を提供することを目的とする。
(荷役搬送システム)
第1発明の荷役搬送システムは、荷役搬送装置と、無人飛行体と、を備え、前記荷役搬送装置は、吊荷を吊り下げる吊具と、前記荷役搬送装置を制御する装置側制御装置と、を備え、前記無人飛行体は、測定対象物の位置検出の基礎となる位置データを取得する位置データ取得器と、前記無人飛行体の現在位置を取得する現在位置取得部と、前記無人飛行体を制御し、前記装置側制御装置と通信可能な飛行体側制御装置と、を備え、前記装置側制御装置は前記無人飛行体の目標位置を生成し、該目標位置を前記飛行体側制御装置に送信し、前記飛行体側制御装置は前記現在位置取得部で取得した前記現在位置に基づき、受信した前記目標位置まで前記無人飛行体を飛行させる制御を行い、前記位置データ取得器は、前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との前記位置データを取得することを特徴とする。
第2発明の荷役搬送システムは、第1発明において、前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、前記装置側制御装置は、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行うことを特徴とする。
第3発明の荷役搬送システムは、第1発明において、前記飛行体側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量を前記装置側制御装置に送信し、前記装置側制御装置は受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行うことを特徴とする。
第4発明の荷役搬送システムは、第1発明において、前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、前記装置側制御装置は受信した前記位置データを前記表示器に表示することを特徴とする。
第5発明の荷役搬送システムは、第1発明において、前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、前記装置側制御装置は、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量を前記表示器に表示することを特徴とする。
第6発明の荷役搬送システムは、第1発明において、前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記飛行体側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量を前記装置側制御装置に送信し、前記装置側制御装置は受信した前記ズレ量を前記表示器に表示することを特徴とする。
第7発明の荷役搬送システムは、第1、第2または第3発明において、前記装置側制御装置は、前記接近対象物の位置座標を有しており、前記接近対象物から離間した位置であって、前記接近対象物の位置座標を所定の第1方向に所定の第1距離ずらした測定位置を求め、該測定位置を前記目標位置とすることを特徴とする。
第8発明の荷役搬送システムは、第7発明において、前記荷役搬送装置は前記吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部を備え、前記測定位置は前記接近対象物から離間した面であって、前記駆動方向に沿った鉛直面内に存在することを特徴とする。
第9発明の荷役搬送システムは、第7発明において、前記接近対象物は上面、下面、および4つの側面からなる立方体であり、前記測定位置は前記接近対象物の一の前記側面の延長面内に存在することを特徴とする。
第10発明の荷役搬送システムは、第7発明において、前記装置側制御装置は、前記測定位置よりも前記接近対象物から離れた位置であって、前記接近対象物の位置座標を所定の第2方向に所定の第2距離ずらした待機位置を求め、前記移動物と前記接近対象物とが遠い場合は、前記待機位置を前記目標位置とし、前記移動物と前記接近対象物とが近い場合は、前記測定位置を前記目標位置とすることを特徴とする。
第11発明の荷役搬送システムは、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記装置側制御装置は、前記移動物の位置座標を有しており、前記移動物から離間した位置であって、前記移動物の位置座標を所定の第3方向に所定の第3距離ずらした追従位置を求め、該追従位置を前記目標位置とすることを特徴とする。
第12発明の荷役搬送システムは、第11発明において、前記荷役搬送装置は前記吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部を備え、前記追従位置は前記移動物から離間した面であって、前記駆動方向に沿った鉛直面内に存在することを特徴とする。
第13発明の荷役搬送システムは、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記装置側制御装置は前記位置データ取得器の目標方向を生成し、該目標方向を前記飛行体側制御装置に送信し、前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器の測定方向を受信した前記目標方向に向けるように、前記無人飛行体の姿勢を制御することを特徴とする。
第14発明の荷役搬送システムは、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記無人飛行体は前記位置データ取得器の測定方向を前記無人飛行体の機体に対して変更する姿勢変更機構を備えており、前記装置側制御装置は前記位置データ取得器の目標方向を生成し、該目標方向を前記飛行体側制御装置に送信し、前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器の測定方向を受信した前記目標方向に向けるように、前記姿勢変更機構を動作させることを特徴とする。
第15発明の荷役搬送システムは、第13または第14発明において、前記目標方向は前記位置データ取得器の測定範囲に前記移動物と前記接近対象物とが含まれる方向であることを特徴とする。

(荷役搬送装置)
第16発明の荷役搬送装置は、吊荷を吊り下げる吊具と、前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との位置検出の基礎となる位置データを取得する位置データ取得器を有する無人飛行体と通信可能な装置側制御装置と、を備え、前記装置側制御装置は前記無人飛行体の目標位置を生成し、該目標位置を前記無人飛行体に送信して、前記無人飛行体を目標位置まで飛行させることを特徴とする。
第17発明の荷役搬送装置は、第16発明において、前記装置側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行うことを特徴とする。
第18発明の荷役搬送装置は、第16発明において、前記装置側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて求められた前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を受信し、受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行うことを特徴とする。
第19発明の荷役搬送装置は、第16発明において、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記装置側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、受信した前記位置データを前記表示器に表示することを特徴とする。
第20発明の荷役搬送装置は、第16発明において、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記装置側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、求めた前記ズレ量を前記表示器に表示することを特徴とする。
第21発明の荷役搬送装置は、第16発明において、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、前記装置側制御装置は、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて求められた前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を受信し、受信した前記ズレ量を前記表示器に表示することを特徴とする。

(荷役搬送方法)
第22発明の荷役搬送方法は、吊荷を吊り下げる吊具を有する荷役搬送装置により、目標位置を生成し、該目標位置を無人飛行体に送信し、前記無人飛行体を受信した前記目標位置まで飛行させ、前記無人飛行体に搭載された位置データ取得器で、前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との位置検出の基礎となる位置データを取得することを特徴とする。
第23発明の荷役搬送方法は、第22発明において、前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、前記荷役搬送装置により、求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させることを特徴とする。
第24発明の荷役搬送方法は、第22発明において、前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、前記無人飛行体により、求めた前記ズレ量を前記荷役搬送装置に送信し、前記荷役搬送装置により、受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させることを特徴とする。
第25発明の荷役搬送方法は、第22発明において、前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データを、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示することを特徴とする。
第26発明の荷役搬送方法は、第22発明において、前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、前記荷役搬送装置により、求めた前記ズレ量を、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示することを特徴とする。
第27発明の荷役搬送方法は、第22発明において、前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、前記無人飛行体により、求めた前記ズレ量を前記荷役搬送装置に送信し、前記荷役搬送装置により、受信した前記ズレ量を、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示することを特徴とする。
(荷役搬送システム)
第1発明によれば、無人飛行体に搭載された位置データ取得器で測定対象物の位置データを取得する構成であるので、位置データ取得器を測定対象物に近づけることができ、測定対象物の位置を高精度に検出できる。また、位置データ取得器の位置や姿勢が吊具の揺れに影響されないので、測定対象物の位置を常時検出できる。
第2、第3発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量が小さくなるように吊具が移動するよう制御されるので、自動的に移動物を接近対象物に対して位置合わせできる。
第4発明によれば、位置データが表示器に表示されるので、作業員は位置データに基づいて移動物と接近対象物との相対位置を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
第5、第6発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量が表示器に表示されるので、作業員は移動物と接近対象物とのズレ量を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
第7発明によれば、無人飛行体を接近対象物の近傍に配置できるので、位置データ取得器を測定対象物に近づけることができ、測定対象物の位置を高精度に検出できる。
第8発明によれば、無人飛行体を駆動部の駆動方向に沿った鉛直面内に配置するので、移動物と接近対象物との駆動方向のズレ量を検出しやすい。
第9発明によれば、無人飛行体を接近対象物の側面の延長面内に配置するので、接近対象物の側面の縁を基準にでき、移動物と接近対象物とのズレ量を検出しやすい。
第10発明によれば、移動物と接近対象物とが遠い場合は無人飛行体を接近対象物から離れた待機位置に配置するので、移動物が揺れて無人飛行体に衝突することを抑制できる。
第11発明によれば、無人飛行体を移動物に追従させて、接近対象物まで飛行させることができる。
第12発明によれば、無人飛行体を駆動部の駆動方向に沿った鉛直面内に配置するので、移動物と接近対象物との駆動方向のズレ量を検出しやすい。
第13、第14発明によれば、位置データ取得器の測定方向を目標方向に向けることで、位置データ取得器による測定対象物の位置データの取得を適切に行うことができる。
第15発明によれば、位置データ取得器の測定範囲に移動物と接近対象物とが含まれるので、位置データ取得器による移動物と接近対象物との位置データの取得を適切に行うことができる。

(荷役搬送装置)
第16発明によれば、無人飛行体に搭載された位置データ取得器で測定対象物の位置データを取得する構成であるので、位置データ取得器を測定対象物に近づけることができ、測定対象物の位置を高精度に検出できる。また、位置データ取得器の位置や姿勢が吊具の揺れに影響されないので、測定対象物の位置を常時検出できる。
第17、第18発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量が小さくなるように吊具が移動するよう制御されるので、自動的に移動物を接近対象物に対して位置合わせできる。
第19発明によれば、位置データが表示器に表示されるので、作業員は位置データに基づいて移動物と接近対象物との相対位置を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
第20、第21発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量が表示器に表示されるので、作業員は移動物と接近対象物とのズレ量を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。

(荷役搬送方法)
第22発明によれば、無人飛行体に搭載された位置データ取得器で測定対象物の位置データを取得するので、位置データ取得器を測定対象物に近づけることができ、測定対象物の位置を高精度に検出できる。また、位置データ取得器の位置や姿勢が吊具の揺れに影響されないので、測定対象物の位置を常時検出できる。
第23、第24発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量が小さくなるように吊具を移動させるので、移動物を接近対象物に対して位置合わせできる。
第25発明によれば、位置データを表示器に表示するので、作業員は位置データに基づいて移動物と接近対象物との相対位置を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
第26、第27発明によれば、移動物と接近対象物とのズレ量を表示器に表示するので、作業員は移動物と接近対象物とのズレ量を確認でき、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
本発明の第1実施形態に係る荷役搬送システムの正面図である。 無人飛行体の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る荷役搬送システムの機能ブロック図である。 無人飛行体の目標位置および位置データ取得器の目標方向の説明図である。 無人飛行体の目標位置の説明図である。 カメラで撮影した画像の例である。 本発明の第1実施形態に係る荷役搬送システムの処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る荷役搬送システムの機能ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る荷役搬送システムの処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る荷役搬送システムの機能ブロック図である。 無人飛行体の目標位置および位置データ取得器の目標方向の説明図である。 本発明の第3実施形態に係る荷役搬送システムの処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る荷役搬送システムの機能ブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る荷役搬送システムの処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る荷役搬送システムの機能ブロック図である。 本発明の第5実施形態に係る荷役搬送システムの処理を示すフローチャートである。 コンテナクレーンの正面図である。 ジブクレーンの正面図である。 天井クレーンの正面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
〔第1実施形態〕
(トランスファクレーン)
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る荷役搬送システムAAは荷役搬送装置の一種であるトランスファクレーン1を備える。トランスファクレーン1はコンテナ専用の特殊吊具(スプレッダ16)をもつ橋形クレーンである。
トランスファクレーン1はコンテナヤードに設けられコンテナCの荷役を行う。トランスファクレーン1は一対の脚部11、11と、脚部11、11の上端同士に架け渡されたガーダ12とからなる門形構造を有する。脚部11の下方には走行装置13が備えられている。トランスファクレーン1は走行装置13により自走可能となっている。
ガーダ12にはトロリー14が横行可能に設けられている。トロリー14には巻上装置15が設けられている。巻上装置15から繰り出されたワイヤロープによりスプレッダ16が昇降可能に吊り下げられている。スプレッダ16はコンテナCを吊り下げるための吊具である。スプレッダ16にはコンテナCの上部四隅に形成された係合孔に系脱する系脱機構などが備えられている。なお、スプレッダ16に把持されたコンテナCが特許請求の範囲に記載の「吊荷」に相当する。
トランスファクレーン1の各種駆動部が駆動することで、スプレッダ16が3次元空間内で移動する。より詳細には、走行装置13が駆動することで、スプレッダ16が走行方向(図1おける紙面に対して垂直方向)に移動する。トロリー14が駆動することで、スプレッダ16が横行方向(図1おける左右方向)に移動する。巻上装置15が駆動することで、スプレッダ16が昇降方向(図1おける上下方向)に移動する。
なお、トランスファクレーン1の各種駆動部のうち、走行装置13およびトロリー14のそれぞれが、特許請求の範囲に記載の「吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部」に相当する。走行装置13の駆動方向は走行方向である。トロリー14の駆動方向は横行方向である。
トランスファクレーン1の脚部11、11の間にはコンテナCの蔵置領域Rが設定されている。蔵置領域RにはコンテナCの長手寸法を単位長さとする複数のベイが設定されている。各ベイにはコンテナCの短手寸法を単位長さとする複数のロウが設定されている。各ロウにはコンテナCが複数段積み重ねて蔵置される。
蔵置領域Rの側方には搬送台車3の走行路が敷設されている。トランスファクレーン1は搬送台車3により搬入されたコンテナCを受け取って、所定位置に蔵置する。また、トランスファクレーン1は蔵置していたコンテナCを搬送台車3に受け渡し、外部に搬出させる。
トランスファクレーン1はコンテナCの荷役にあたり、把持作業と積載作業とを行う。把持作業とは空のスプレッダ16を蔵置されているコンテナCの上面に配置して、コンテナCを把持する作業である。積載作業とは、図4に示すように、スプレッダ16で把持したコンテナC(以下、吊コンテナC1と称する。)を、蔵置されているコンテナC(以下、ターゲットコンテナC2と称する。)の上に積み重ねる作業である。
把持作業ではスプレッダ16を走行方向、横行方向、および昇降方向に移動させて、コンテナCに接近させる。積載作業では吊コンテナC1を走行方向、横行方向、および昇降方向に移動させて、ターゲットコンテナC2に接近させる。以下、把持作業におけるスプレッダ16、および積載作業における吊コンテナC1を「移動物」と称する。また、把持作業におけるコンテナC、および積載作業におけるターゲットコンテナC2を「接近対象物」と称する。
トランスファクレーン1は、無人化、省人化のため、自動運転により動作する。自動運転は、コンテナCの位置を検出する各種センサと、トランスファクレーン1の状態を検出する各種センサと、それらセンサの測定値に基づきトランスファクレーン1の駆動を制御する制御装置とで実現される。
(無人飛行体)
荷役搬送システムAAは無人飛行体2を備える。無人飛行体2は人が搭乗しない飛行体である。無人飛行体2として、例えば、遠隔操作可能な無人マルチコプター(いわゆるドローン)が好適に用いられる。無人飛行体2は一台でもよいが、複数台の方が好ましい。
図2に示すように、無人飛行体2の機体20には推進器21が設けられている。推進器21は例えば複数のプロペラで構成される。推進器21が動作することで無人飛行体2が飛行する。
無人飛行体2の機体20には位置データ取得器22が取り付けられている。位置データ取得器22は測定対象物の位置検出の基礎となる位置データを取得する機器である。位置データを解析することで測定対象物の位置を検出できる。位置データ取得器22としてはカメラ、レーザスキャナなどが用いられる。
位置データ取得器22としてカメラを用いる場合、カメラで撮影した画像が「位置データ」に相当する。画像は動画でもよいし静止画でもよい。カメラで撮影した画像を解析することで、測定対象物の画像内の位置を特定できる。画像内に複数の測定対象物が含まれる場合には、複数の測定対象物の相対位置を特定できる。
レーザスキャナは所定の角度範囲にレーザ光を照射して測定対象物の位置座標を取得する装置である。より詳細には、レーザスキャナは、発射したレーザ光が測定対象物で反射して戻ってくるのに要する時間から、レーザスキャナと測定対象物との距離を測定する。測定対象物までの距離とレーザ光の照射角度とから測定対象物の位置座標が求まる。
位置データ取得器22としてレーザスキャナを用いる場合、レーザスキャナの測定値、すなわちレーザ光の各照射角度における測定対象物との距離が「位置データ」に相当する。レーザスキャナの測定値を解析することで、測定対象物の位置を特定できる。レーザスキャナの測定範囲内に複数の測定対象物が含まれる場合には、複数の測定対象物の相対位置を特定できる。
位置データ取得器22は姿勢変更機構23を介して機体20に取り付けられている。姿勢変更機構23は位置データ取得器22の向き(測定方向)を機体20に対して変更する機構である。なお、カメラの測定方向とはレンズ系の光軸に沿ってカメラから測定対象物に向かう方向である。レーザスキャナの測定方向とはレーザ光の照射角度範囲の中心軸に沿ってレーザスキャナから測定対象物に向かう方向である。姿勢変更機構23は位置データ取得器22をピッチ軸およびヨー軸の両軸周りに回転させる機構でもよいし、ピッチ軸およびヨー軸のいずれか一軸周りに回転させる機構でもよい。
なお、位置データ取得器22は姿勢変更機構23を介さず、機体20に直接取り付けてもよい。この場合、位置データ取得器22の測定方向は、例えば機体20の正面に固定される。
(システム構成)
つぎに、図3に基づき荷役搬送システムAAのシステム構成を説明する。
トランスファクレーン1はトランスファクレーン1を制御する装置側制御装置30を備えている。装置側制御装置30はCPUおよびメモリなどで構成されたコンピュータである。なお、装置側制御装置30はトランスファクレーン1自体に搭載されてもよいし、遠隔地に設置されたオペレーション室に配置されてもよい。また、装置側制御装置30の一部の機能をトランスファクレーン1自体に搭載されたコンピュータで実現し、他の機能をオペレーション室に配置されたコンピュータで実現してもよい。
装置側制御装置30は目標位置生成部31、目標方向生成部32、ズレ量演算部33、および駆動制御部34を有している。これらは装置側制御装置30を構成するコンピュータがプログラムを実行することで実現される。
目標位置生成部31は無人飛行体2の目標位置を生成する。ここで、「目標位置」とは3次元空間内の特定位置であって、無人飛行体2の飛行および空中静止の目標となる位置である。
目標方向生成部32は無人飛行体2に搭載された位置データ取得器22の目標方向を生成する。ここで、「目標方向」とは3次元空間内の特定方向であって、位置データ取得器22の測定方向として指定される方向である。
ズレ量演算部33は無人飛行体2の位置データ取得器22で取得した位置データを解析して、移動物と接近対象物との相対位置(ズレ量)を求める。
駆動制御部34はズレ量演算部33が求めたズレ量に基づいて、トランスファクレーン1の各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)の駆動を制御する。これにより、移動物を接近対象物に接近させる。
装置側制御装置30は無人飛行体2と通信可能となっている。より詳細には、トランスファクレーン1は装置側通信部39を備えている。一方、無人飛行体2は飛行体側通信部49を備えている。装置側通信部39と飛行体側通信部49とは無線通信または有線通信可能となっている。有線通信の場合には、トランスファクレーン1と無人飛行体2とが通信線で接続される。
目標位置生成部31で生成された目標位置、および目標方向生成部32で生成された目標方向は、装置側通信部39および飛行体側通信部49を介して、トランスファクレーン1側から無人飛行体2側に送信される。
無人飛行体2は無人飛行体2を制御する飛行体側制御装置40を備えている。飛行体側制御装置40はCPUおよびメモリなどで構成されたコンピュータである。装置側制御装置30と飛行体側制御装置40とは、装置側通信部39および飛行体側通信部49を介して、互いに通信可能となっている。
無人飛行体2は無人飛行体2の現在位置を取得する現在位置取得部47を備えている。現在位置取得部47として、例えばGPS(Global Positioning System)装置が用いられる。
GPS装置はGPSアンテナ、GPS受信機、測位演算器などからなる。GPSアンテナは複数のGPS衛星からの電波を受信して、それをGPS受信機に入力する。GPS受信機は複数のGPS衛星からの電波を解析して各種データを出力する。測位演算器はGPS受信機から入力された各種データに基づき、GPSアンテナの位置、すなわち無人飛行体2の3次元空間内の位置を求める。
なお、現在位置取得部47はGPS装置に限定されない。例えば、現在位置取得部47はGPSなどの衛星測位システムを利用したものでもよいし、UWB(Ultra Wide Band)などの無線技術を用いた測位システムを利用したものでもよい。
無人飛行体2は方位センサ48を備えている。方位センサ48は無人飛行体2の正面が向いている方位を検知する。なお、現在位置取得部47および方位センサ48の両方の機能を有する装置として、GPSコンパスが実装されたGPS装置を用いてもよい。また、現在位置取得部47で取得した無人飛行体2の現在位置から、無人飛行体2の軌跡を求め、軌跡から無人飛行体2の正面が向いている方位を求めてもよい。この場合には方位センサ48を設ける必要はない。
飛行体側制御装置40は飛行制御部41、姿勢変更部42、および位置データ送信部43を有している。これらは飛行体側制御装置40を構成するコンピュータがプログラムを実行することで実現される。
飛行制御部41は無人飛行体2の飛行制御を行う。より詳細には、現在位置取得部47で取得した無人飛行体2の現在位置と、トランスファクレーン1から受信した目標位置とに基づいて、推進器21を動作させる。無人飛行体2を目標位置まで飛行させて、目標位置で空中静止させる。
姿勢変更部42は姿勢変更機構23を動作させて、位置データ取得器22の測定方向を調節する。より詳細には、方位センサ48で取得した無人飛行体2の方位と、トランスファクレーン1から受信した目標方向とに基づいて、位置データ取得器22の測定方向を目標方向に一致させるように、姿勢変更機構23を動作させる。
なお、位置データ取得器22が機体20に直接取り付けられている場合には、姿勢変更部42は推進器21を動作させ、無人飛行体2の向きまたは姿勢を制御することで、位置データ取得器22の測定方向を調節する。
位置データ送信部43は位置データ取得器22で取得した位置データを、飛行体側通信部49を介してトランスファクレーン1側に送信する。
(目標位置、目標方向)
つぎに、無人飛行体2の目標位置、および位置データ取得器22の目標方向を説明する。
荷役搬送システムAAは無人飛行体2を目標位置に飛行させ、位置データ取得器22で移動物および接近対象物の位置データを取得する。取得した位置データから移動物と接近対象物とのズレ量を求める。ズレ量が小さくなるようにトランスファクレーン1を駆動する。無人飛行体2の目標位置は位置データを適切に取得できるよう設定される。
無人飛行体2の目標位置には測定位置と待機位置とが含まれる。「測定位置」とは位置データ取得器22により移動物および接近対象物の位置データを取得するのに適した無人飛行体2の位置である。「待機位置」とは測定位置よりも接近対象物から離れた位置であって、無人飛行体2を待機させる位置である。
以下、図4に示す積載作業を例に説明する。積載作業では、移動物である吊コンテナC1を接近対象物であるターゲットコンテナC2に接近させて、吊コンテナC1をターゲットコンテナC2の上に積み重ねる。
ターゲットコンテナC2(接近対象物)の特定部分(図4ではターゲットコンテナC2の一の角部)の位置座標をTP(XT,YT,ZT)とする。測定位置MP1は、接近対象物から離間した位置であって、接近対象物の位置座標TP(XT,YT,ZT)を所定の第1方向に所定の第1距離ずらした位置である。図4では第1方向および第1距離をベクトルV1で示す。
測定位置は一つでもよいし、複数でもよい。スプレッダ16のターゲットコンテナC2に対する鉛直軸周りの回転を検知するためには、測定位置の数が2つ以上であればよい。図4では4つの測定位置MP1、MP2、MP3、MP4を示している。例えば、測定位置MP1の座標は、接近対象物の位置座標TP(XT,YT,ZT)の各成分に所定値を加算して(XT+x1,YT+y1,ZT+z1)と表すことができる。
無人飛行体2は一台でもよいし、複数台でもよい。荷役搬送システムAAが複数の無人飛行体2を備える場合には、無人飛行体2のそれぞれを複数の測定位置MP1、MP2、MP3、MP4のそれぞれに配置する。荷役搬送システムAAが1台の無人飛行体2を備える場合には、測定位置を一箇所としてもよいし、無人飛行体2を複数の測定位置MP1、MP2、MP3、MP4に順に移動させてもよい。
測定位置は接近対象物から離間した面であって、スプレッダ16の駆動方向に沿った鉛直面内に存在することが好ましい。測定位置MP1、MP3は走行方向に沿った鉛直面P1内に存在する。測定位置MP2、MP4は横行方向に沿った鉛直面P2内に存在する。
積載作業において吊コンテナC1(移動物)は、スプレッダ16の駆動方向(走行方向および横行方向)に沿って移動する。無人飛行体2を走行方向に沿った鉛直面P1内に配置すると、走行方向に移動する移動物を走行方向の横から観測できる。そのため、移動物と接近対象物との走行方向のズレ量を検出しやすい。同様に、無人飛行体2を横行方向に沿った鉛直面P2内に配置すると、横行方向に移動する移動物を横行方向の横から観測できる。そのため、移動物と接近対象物との横行方向のズレ量を検出しやすい。
図5に示すように、接近対象物がターゲットコンテナC2のように上面、下面、および4つの側面からなる立方体である場合、測定位置は接近対象物の一の側面の延長面内に存在することが好ましい。特に、測定位置は接近対象物の一の側面の上辺の延長線(図5における破線)上に存在することが好ましい。測定位置MP1はターゲットコンテナC2の短手側面の延長面P3内であって、短手側面の上辺の延長線上に存在する。測定位置MP2はターゲットコンテナC2の長手側面の延長面P4内であって、長手側面の上辺の延長線上に存在する。
図6に、測定位置MP1に配置した無人飛行体2の位置データ取得器22(カメラ)で撮影した画像Iの例を示す。この画像Iには吊コンテナC1の下側角部とターゲットコンテナC2の上側角部とが含まれる。画像Iを解析することで、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2との走行方向のズレ量Dを求めることができる。
無人飛行体2をターゲットコンテナC2の側面の延長面内に配置すると、無人飛行体2はターゲットコンテナC2の側面の縁の真横に位置することになる。そのため、得られる画像IにはターゲットコンテナC2の側面の縁が顕著に表れる。ターゲットコンテナC2の側面の縁を基準にできるので、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのズレ量Dを検出しやすい。
図4に戻り待機位置を説明する。待機位置は測定位置よりも接近対象物から離れた位置である。待機位置WPは接近対象物の位置座標TP(XT,YT,ZT)を所定の第2方向に所定の第2距離ずらした位置である。図4では第2方向および第2距離をベクトルV2で示す。
待機位置WPは一つでもよいし、複数でもよい。複数の無人飛行体2を備える場合には、複数の無人飛行体2のそれぞれに異なる待機位置WPを設定する。図4では1つの待機位置WPを示している。待機位置WPの座標は、接近対象物の位置座標TP(XT,YT,ZT)の各成分に所定値を加算して(XT+x2,YT+y2,ZT+z2)と表すことができる。
スプレッダ16は風などの影響により揺れる。無人飛行体2をターゲットコンテナC2に近い測定位置MP(MP1〜MP4のいずれか)に配置した場合、揺れたスプレッダ16と無人飛行体2とが衝突する恐れがある。無人飛行体2をターゲットコンテナC2から離れた待機位置WPに配置すれば、スプレッダ16と無人飛行体2とが衝突することを抑制できる。
位置データ取得器22の目標方向は、吊コンテナC1(移動物)がターゲットコンテナC2(接近対象物)に近づいた状態において、測定位置MPに配置した無人飛行体2の位置データ取得器22の測定範囲に移動物と接近対象物とが含まれる方向である。具体的には、目標方向は測定位置MPから接近対象物に向かう方向である。図4では、4つの測定位置MP1、MP2、MP3、MP4それぞれにおける目標方向を矢印MD1、MD2、MD3、MD4で示す。
位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向ければ、位置データ取得器22の測定範囲に移動物と接近対象物とが含まれる。そのため、位置データ取得器22による移動物と接近対象物との位置データの取得を適切に行うことができる。
(処理)
つぎに、図7に示すフローチャートに基づき、荷役搬送システムAAの処理を説明する。
トランスファクレーン1は自動運転により動作する。トランスファクレーン1の装置側制御装置30は予め定められた作業計画に従ってコンテナCの荷役を行う。例えば、空のスプレッダ16を蔵置されている特定のコンテナCの上面に配置して、コンテナCを把持する把持作業を行う。また、スプレッダ16で把持した吊コンテナC1を、蔵置されている特定のターゲットコンテナC2の上に積み重ねる積載作業を行う。以下、積載作業を例に説明するが、把持作業の場合も同様である。
トランスファクレーン1は積載作業の開始にあたり、トランスファクレーン1の各種駆動部を駆動させてスプレッダ16の移動を開始する(ステップS101)。これにより、吊コンテナC1をターゲットコンテナC2に向かって移動させる。以下の処理はスプレッダ16が移動している間に行われる。
つぎに、装置側制御装置30の目標位置生成部31は無人飛行体2の目標位置を生成する(ステップS102)。装置側制御装置30には蔵置領域Rに蔵置されたコンテナCのマップが記憶されている。コンテナCのマップはコンテナCそれぞれの位置座標を含む。したがって、装置側制御装置30はターゲットコンテナC2(接近対象物)の位置座標TP(XT,YT,ZT)を有している。目標位置生成部31は接近対象物の位置座標TP(XT,YT,ZT)の各成分に所定値を加算するなどして目標位置を生成する。
つぎに、目標位置生成部31は生成した目標位置を無人飛行体2に送信する。無人飛行体2はトランスファクレーン1から送信された目標位置を受信する(ステップS201)。より詳細には、目標位置生成部31は生成した目標位置を装置側通信部39に入力する。装置側通信部39は飛行体側通信部49に目標位置を送信する。飛行体側通信部49は受信した目標位置を飛行体側制御装置40の飛行制御部41に入力する。
つぎに、飛行制御部41は推進器21を動作させ、無人飛行体2を目標位置まで飛行させる(ステップS202)。飛行制御部41には現在位置取得部47で取得した無人飛行体2の現在位置が入力されている。飛行制御部41は現在位置から目標位置までの方向および距離を判断する。飛行制御部41はこの判断結果に基づいて飛行制御を行い、無人飛行体2を目標位置まで飛行させる。また、無人飛行体2が目標位置に到達した場合には、無人飛行体2を目標位置で空中静止させる。
上記のステップS102、S201、S202の処理において、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とが遠い場合は待機位置を目標位置とし、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とが近い場合は測定位置を目標位置とすればよい。すなわち、ステップS102、S201、S202の処理を繰り返し行う。ステップS102において目標位置生成部31は、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2との距離が閾値を超える場合は待機位置を目標位置とする。吊コンテナC1とターゲットコンテナC2との距離が閾値を超えない場合は測定位置を目標位置とする。
スプレッダ16の移動の初期段階において、目標位置生成部31はターゲットコンテナC2の位置座標から待機位置を求める。目標位置生成部31は待機位置を目標位置として無人飛行体2に送信する。無人飛行体2は待機位置まで飛行して、待機位置で待機する。
吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とが遠い場合に無人飛行体2をターゲットコンテナC2から離れた待機位置に配置することで、吊コンテナC1が揺れて無人飛行体2に衝突することを抑制できる。
スプレッダ16がさらに移動して、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とが近づいた段階において、目標位置生成部31はターゲットコンテナC2の位置座標から測定位置を求める。目標位置生成部31は測定位置を目標位置として無人飛行体2に送信する。無人飛行体2は測定位置まで飛行する。
ここで、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とが近づいたことは、吊コンテナC1の現在位置と、予め記憶されたターゲットコンテナC2の位置とから判断できる。吊コンテナC1の現在位置はトランスファクレーン1の各種駆動部の駆動量から求められる。
なお、上記の処理に代えて、スプレッダ16の移動の初期段階から、無人飛行体2を測定位置まで飛行させてもよい。
つぎに、装置側制御装置30の目標方向生成部32は位置データ取得器22の目標方向を生成する(ステップS103)。目標方向生成部32は目標位置生成部31が生成した測定位置と、ターゲットコンテナC2の位置とから目標方向を生成する。目標方向は測定位置からターゲットコンテナC2に向かう方向である。
つぎに、目標方向生成部32は生成した目標方向を無人飛行体2に送信する。無人飛行体2はトランスファクレーン1から送信された目標方向を受信する(ステップS203)。より詳細には、目標方向生成部32が生成した目標方向は、装置側通信部39および飛行体側通信部49を介して飛行体側制御装置40の姿勢変更部42に入力される。
つぎに、姿勢変更部42は姿勢変更機構23を動作させ、位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向ける(ステップS204)。姿勢変更機構23には方位センサ48で取得した無人飛行体2の方位が入力されている。姿勢変更機構23は無人飛行体2の方位と目標方向とに基づき、位置データ取得器22の測定方向を調節する。
なお、位置データ取得器22が機体20に直接取り付けられている場合には、姿勢変更部42は推進器21を動作させ、無人飛行体2の向きまたは姿勢を制御することで、位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向ける。
位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向けることで、位置データ取得器22による測定対象物の位置データの取得を適切に行うことができる。
つぎに、位置データ取得器22は吊コンテナC1とターゲットコンテナC2との位置データを取得する(ステップS205)。位置データ取得器22としてカメラを用いる場合、例えば図6に示す画像Iが得られる。
飛行体側制御装置40の位置データ送信部43は位置データ取得器22で取得した位置データをトランスファクレーン1に送信する。トランスファクレーン1は無人飛行体2から送信された位置データを受信する(ステップS104)。より詳細には、位置データは飛行体側通信部49および装置側通信部39を介して装置側制御装置30のズレ量演算部33に入力される。
ズレ量演算部33は位置データに基づいて吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのズレ量を求める(ステップS105)。ズレ量は、例えば、走行方向のズレ量、横行方向のズレ量、昇降方向のズレ量として求められる。位置データがカメラで撮影された画像である場合には、画像解析によりズレ量を求めることができる。位置データがレーザスキャナの測定値である場合には、測定値を解析することでズレ量を求めることができる。
つぎに、駆動制御部34はトランスファクレーン1の各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)の駆動量を調整し、ズレ量演算部33が求めたズレ量が小さくなるようにスプレッダ16を移動させる(ステップS106)。吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのズレ量が小さくなるようにスプレッダ16が移動するよう制御されるので、自動的に吊コンテナC1をターゲットコンテナC2に対して位置合わせできる。
なお、ステップS205、S104〜S106の処理は、繰り返し行うことが好ましい。そうすれば、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのズレ量をリアルタイムで検出しつつ、位置合わせを行うことができる。
荷役搬送システムAAが複数の無人飛行体2を備える場合には、以上の処理において装置側制御装置30はそれぞれの無人飛行体2に異なる測定位置を指示する。各無人飛行体2は指示された測定位置まで飛行し、位置データ取得器22で位置データを取得する。各無人飛行体2で取得された位置データは装置側制御装置30に送信される。装置側制御装置30は複数の測定位置で取得された位置データに基づき、ズレ量を求める。
以上のように、荷役搬送システムAAは無人飛行体2に搭載された位置データ取得器22で測定対象物の位置データを取得する構成である。無人飛行体2を測定対象物の近傍に配置できるので、位置データ取得器22を測定対象物に近づけることができる。それゆえ、測定対象物の位置を高精度に検出できる。その結果、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのずれを低減できる。すなわち、段積み精度を向上できる。
また、位置データ取得器22の位置や姿勢がスプレッダ16の揺れに影響されない。そのため、測定対象物の位置を常時検出できる。しかも、スプレッダ16から張り出した状態でカメラを固定する必要がないので、カメラが他の物体と干渉して破損することもない。
トランスファクレーン1は一の作業が完了した後に、作業計画に定められた次の作業を行う。この場合、無人飛行体2は次の接近対象物の近傍まで飛行する。無人飛行体2の現在位置から、次の接近対象物までの間にはコンテナCなどの障害物が存在する場合がある。
無人飛行体2の飛行ルートをつぎのように設定すれば、障害物を回避して無人飛行体2を飛行させることができる。まず、無人飛行体2を最大高さまで上昇させる。最大高さは蔵置領域Rに蔵置されうるコンテナCの最大の高さより高く設定される。つぎに、無人飛行体2は次の接近対象物の上空まで水平移動する。つぎに、無人飛行体2は接近対象物の近傍まで下降する。
上記に代えて、コンテナCのマップなどから、障害物を回避できる飛行ルートを演算し、その飛行ルートに沿って無人飛行体2を飛行させてもよい。
また、無人飛行体2自体に衝突防止機能を設けることが好ましい。衝突防止機能は障害物を検知するセンサと、センサの検知結果に基づいて飛行制御を行う制御部とから構成される。
〔第2実施形態〕
つぎに、本発明の第2実施形態に係る荷役搬送システムBBを説明する。
第1実施形態の荷役搬送システムAAでは装置側制御装置30でズレ量の演算を行ったが、飛行体側制御装置40でズレ量の演算を行ってもよい。
(システム構成)
図8に示すように、荷役搬送システムBBのトランスファクレーン1は装置側制御装置30を備えている。装置側制御装置30は目標位置生成部31、目標方向生成部32、および駆動制御部34を有している。これらの機能は第1実施形態と同様である。
無人飛行体2は飛行体側制御装置40を備えている。飛行体側制御装置40は飛行制御部41、姿勢変更部42、およびズレ量演算部44を有している。飛行制御部41および姿勢変更部42の機能は第1実施形態と同様である。ズレ量演算部44は位置データ取得器22で取得した位置データを解析して、移動物と接近対象物との相対位置(ズレ量)を求める機能を有する。
その余の構成は第1実施形態と同様であるので、同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
(処理)
つぎに、図9に示すフローチャートに基づき、荷役搬送システムBBの処理を説明する。
トランスファクレーン1の処理のうち、ステップS101〜S103は第1実施形態と同様である。無人飛行体2の処理のうち、ステップS201〜S205は第1実施形態と同様である。
ステップS206において、飛行体側制御装置40のズレ量演算部44は位置データ取得器22で取得した位置データに基づいて移動物と接近対象物とのズレ量を求める。そして、ズレ量演算部44は求めたズレ量をトランスファクレーン1に送信する。
トランスファクレーン1は無人飛行体2から送信されたズレ量を受信する(ステップS107)。より詳細には、ズレ量は飛行体側通信部49および装置側通信部39を介して装置側制御装置30の駆動制御部34に入力される。
つぎに、駆動制御部34はトランスファクレーン1の各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)の駆動量を調整し、受信したズレ量が小さくなるようにスプレッダ16を移動させる(ステップS108)。移動物と接近対象物とのズレ量が小さくなるようにスプレッダ16が移動するよう制御されるので、自動的に移動物を接近対象物に対して位置合わせできる。
なお、ステップS205、S206、S107、S108の処理は、繰り返し行うことが好ましい。そうすれば、吊コンテナC1とターゲットコンテナC2とのズレ量をリアルタイムで検出しつつ、位置合わせを行うことができる。
本実施形態の構成とすれば、無人飛行体2からトランスファクレーン1に送信する情報を位置データに代えてズレ量にできる。そのため、トランスファクレーン1と無人飛行体2との間の通信量を低減できる。
〔第3実施形態〕
つぎに、本発明の第3実施形態に係る荷役搬送システムCCを説明する。
荷役搬送システムCCでは、トランスファクレーン1を手動運転により動作させる。
(システム構成)
図10に示すように、荷役搬送システムCCのトランスファクレーン1は操作装置37と表示器38とを備えている。操作装置37はトランスファクレーン1を手動操作するための装置であり、例えば操作レバー、スイッチなどからなる。作業員が操作装置37を操作すれば、トランスファクレーン1の各種駆動部が駆動し、トランスファクレーン1が動作する。
表示器38はトランスファクレーン1を操作する作業員に各種の情報を表示する機器であり、例えば液晶ディスプレイである。表示器38は操作装置37の近傍に設置される。例えば、トランスファクレーン1自体が運転室を有する場合には、運転室に操作装置37と表示器38とが配置される。遠隔地に設置されたオペレーション室に操作装置37と表示器38とを配置してもよい。
トランスファクレーン1は装置側制御装置30を備えている。装置側制御装置30は目標位置生成部31、目標方向生成部32、駆動制御部34、および表示制御部35を有している。目標位置生成部31および目標方向生成部32の機能は第1実施形態と同様である。
駆動制御部34は操作装置37から操作信号を受け付け、操作信号に基づいてトランスファクレーン1の各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)を駆動させる。これにより、作業員が操作装置37を介してトランスファクレーン1を運転できる。表示制御部35は表示器38に各種の情報を表示する制御を行う。
なお、装置側制御装置30はトランスファクレーン1自体に搭載されてもよいし、遠隔地に設置されたオペレーション室に配置されてもよい。また、装置側制御装置30の一部の機能をトランスファクレーン1自体に搭載されたコンピュータで実現し、他の機能をオペレーション室に配置されたコンピュータで実現してもよい。
その余の構成は第1実施形態と同様であるので、同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
(目標位置、目標方向)
つぎに、無人飛行体2の目標位置、および位置データ取得器22の目標方向を説明する。
手動運転の場合、スプレッダ16で把持するコンテナC、および吊コンテナC1を上に載せるターゲットコンテナC2は作業員が判断する。そのため、システム側で接近対象物の位置を判断することは困難である。
そこで、無人飛行体2を移動物(スプレッダ16または吊コンテナC1)に追従させて飛行させる。無人飛行体2を移動物に追従させることで、作業員のトランスファクレーン1の操作に連動して無人飛行体2を移動させることができる。移動物を接近対象物に近づける操作により、無人飛行体2を接近対象物まで飛行させることができる。無人飛行体2が移動物に追従しつつ接近対象物まで飛行すれば、位置データ取得器22で移動物および接近対象物の位置データを取得できる。なお、本実施形態はトランスファクレーン1が手動運転により動作する形態であるが、自動運転の場合においても無人飛行体2を移動物に追従させて飛行させてもよい。
移動物(スプレッダ16または吊コンテナC1)の追従に適した無人飛行体2の位置を「追従位置」と称する。無人飛行体2に目標位置として追従位置を指示することで、無人飛行体2を追従位置まで飛行させる。その結果、無人飛行体2が移動物に追従して飛行する。また、移動物が接近対象物に接近した場合には、無人飛行体2を追従位置に配置した状態で、位置データ取得器22により移動物および接近対象物の位置データを取得できる。
以下、図11に示す積載作業を例に追従位置を説明する。積載作業では、吊具であるスプレッダ16に吊荷である吊コンテナC1が吊られている。
スプレッダ16(吊具)の特定部分(図11ではスプレッダ16一の角部)の位置座標をHP(XH,YH,ZH)とする。なお、吊荷である吊コンテナC1の特定部分の位置座標を基準としてもよい。追従位置FP1は、移動物から離間した位置であって、移動物の位置座標HP(XH,YH,ZH)を所定の第3方向に所定の第3距離ずらした位置である。図11では第3方向および第3距離をベクトルV3で示す。
追従位置は一つでもよいし、複数でもよい。スプレッダ16のターゲットコンテナC2(図示せず)に対する鉛直軸周りの回転を検知するためには、追従位置の数が2つ以上であればよい。図11では4つの追従位置FP1、FP2、FP3、FP4を示している。例えば、追従位置FP1の座標は、移動物の位置座標HP(XH,YH,ZH)の各成分に所定値を加算して(XH+x1,YH+y1,ZH+z1)と表すことができる。
無人飛行体2は一台でもよいし、複数台でもよい。荷役搬送システムCCが複数の無人飛行体2を備える場合には、無人飛行体2のそれぞれを複数の追従位置FP1、FP2、FP3、FP4のそれぞれに配置する。
追従位置は移動物から離間した面であって、スプレッダ16の駆動方向に沿った鉛直面内に存在することが好ましい。追従位置FP1、FP3は走行方向に沿った鉛直面P1内に存在する。追従位置FP2、FP4は横行方向に沿った鉛直面P2内に存在する。
積載作業において吊コンテナC1(移動物)は、スプレッダ16の駆動方向(走行方向および横行方向)に沿って移動する。無人飛行体2を走行方向に沿った鉛直面P1内に配置すると、走行方向に移動する移動物を走行方向の横から観測できる。そのため、移動物と接近対象物との走行方向のズレ量を検出しやすい。同様に、無人飛行体2を横行方向に沿った鉛直面P2内に配置すると、横行方向に移動する移動物を横行方向の横から観測できる。そのため、移動物と接近対象物との横行方向のズレ量を検出しやすい。
移動物が吊コンテナC1のように吊荷が上面、下面、および4つの側面からなる立方体である場合、追従位置は移動物の一の側面の延長面内に存在することが好ましい。特に、追従位置は移動物の一の側面の下辺の延長線上に存在することが好ましい。そうすると、移動物の側面の縁を基準にできるので、移動物と接近対象物とのズレ量を検出しやすい。
位置データ取得器22の目標方向は、吊コンテナC1(移動物)がターゲットコンテナC2(接近対象物)に近づいた状態において、追従位置に配置した無人飛行体2の位置データ取得器22の測定範囲に移動物と接近対象物とが含まれる方向である。具体的には、目標方向は追従位置から移動物に向かう方向である。図11では、4つの追従位置FP1、FP2、FP3、FP4それぞれにおける目標方向を矢印MD1、MD2、MD3、MD4で示す。
位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向ければ、位置データ取得器22の測定範囲に移動物と接近対象物とが含まれる。そのため、位置データ取得器22による移動物と接近対象物との位置データの取得を適切に行うことができる。
(処理)
つぎに、図12に示すフローチャートに基づき、荷役搬送システムCCの処理を説明する。
トランスファクレーン1は手動運転により動作する。作業員はトランスファクレーン1を操作し、予め定められた作業計画に従ってコンテナCの荷役を行う。
まず、作業員は操作装置37を操作してトランスファクレーン1を動作させる(ステップS301)。装置側制御装置30の駆動制御部34は操作装置37から入力された操作信号に従って各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)を駆動させる。これによりスプレッダ16を移動させる。
つぎに、目標位置生成部31は無人飛行体2の目標位置を生成する(ステップS302)。トランスファクレーン1の各種駆動部(走行装置13、トロリー14、巻上装置15)の駆動量からスプレッダ16の位置座標を求めることができる。また、スプレッダ16の位置座標と、予め記憶された吊コンテナC1の寸法とから、吊コンテナC1の位置座標を求めることができる。すなわち、装置側制御装置30は移動物の位置座標HP(XH,YH,ZH)を有している。目標位置生成部31は移動物の位置座標HP(XH,YH,ZH)の各成分に所定値を加算するなどして追従位置を求め、追従位置を目標位置とする。
つぎに、目標位置生成部31は生成した目標位置を無人飛行体2に送信する。無人飛行体2はトランスファクレーン1から送信された目標位置を受信する(ステップS401)。つぎに、飛行制御部41は推進器21を動作させ、無人飛行体2を目標位置まで飛行させる(ステップS402)。
つぎに、目標方向生成部32は位置データ取得器22の目標方向を生成する(ステップS303)。目標方向生成部32は目標位置生成部31が生成した追従位置と、移動物の位置とから目標方向を生成する。目標方向は測定位置から移動物に向かう方向である。
つぎに、目標方向生成部32は生成した目標方向を無人飛行体2に送信する。無人飛行体2はトランスファクレーン1から送信された目標方向を受信する(ステップS403)。つぎに、姿勢変更部42は位置データ取得器22の測定方向を目標方向に向ける(ステップS404)。
つぎに、位置データ取得器22は位置データを取得する(ステップS405)。移動物が接近対象物から離れている場合には、移動物のみの位置データが得られる。移動物が接近対象物に近づいている場合には、移動物と接近対象物とが含まれる位置データが得られる。
飛行体側制御装置40の位置データ送信部43は位置データ取得器22で取得した位置データをトランスファクレーン1に送信する。トランスファクレーン1は無人飛行体2から送信された位置データを受信する(ステップS304)。より詳細には、位置データは飛行体側通信部49および装置側通信部39を介して装置側制御装置30の表示制御部35に入力される。
つぎに、表示制御部35は受信した位置データを表示器38に表示する(ステップS305)。例えば、位置データが画像である場合、表示制御部35は画像をそのまま、または作業員が見やすいように加工して表示器38に表示する。位置データがレーザスキャナの測定値である場合、表示制御部35は作業員が視覚的に理解し易いように画像などに変換して表示器38に表示する。
位置データが表示器38に表示されるので、作業員は位置データに基づいて移動物と接近対象物との相対位置を確認できる。作業員は表示器38の表示を確認しながら、操作装置37の操作を継続する(ステップS301)。
以上のステップS301〜S305、S401〜S405の処理は繰り返し行われる。移動物が接近対象物に接近していく間、作業員は位置データをリアルタイムで確認できる。移動物が接近対象物に近づくと、移動物と接近対象物との相対位置を確認できる。作業員は位置データを確認しながら移動物を接近対象物に対して位置合わせする。そのため操作が行いやすい。
〔第4実施形態〕
つぎに、本発明の第4実施形態に係る荷役搬送システムDDを説明する。
荷役搬送システムDDでは、位置データ取得器22で得られた位置データから移動物と接近対象物とのズレ量を求め、ズレ量を表示器38に表示する。
(システム構成)
図13に示すように、荷役搬送システムDDのシステム構成は、第3実施形態の荷役搬送システムCCにおいて、装置側制御装置30にズレ量演算部33を追加した構成である。その余の構成は第3実施形態と同様であるので同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
(処理)
つぎに、図14に示すフローチャートに基づき、荷役搬送システムDDの処理を説明する。
トランスファクレーン1の処理のうち、ステップS301〜S304は第3実施形態と同様である。無人飛行体2の処理(ステップS401〜S405)は第3実施形態と同様である。
飛行体側制御装置40の位置データ送信部43は位置データ取得器22で取得した位置データをトランスファクレーン1に送信する。トランスファクレーン1は無人飛行体2から送信された位置データを受信する(ステップS304)。より詳細には、位置データは飛行体側通信部49および装置側通信部39を介して装置側制御装置30のズレ量演算部33に入力される。
ズレ量演算部33は位置データに基づいて移動物と接近対象物とのズレ量を求める(ステップS306)。ズレ量は、例えば、走行方向のズレ量、横行方向のズレ量、昇降方向のズレ量として求められる。
つぎに、表示制御部35はズレ量演算部33が求めたズレ量を表示器38に表示する(ステップS307)。ズレ量の表示形式は特に限定されないが、数値で表示すればよい。
以上のステップS301〜S307、S401〜S405の処理は繰り返し行われる。移動物と接近対象物とのズレ量が表示器38に表示されるので、作業員は移動物と接近対象物とのズレ量を確認できる。そのため、移動物を接近対象物に対して位置合わせする操作が行いやすい。
〔第5実施形態〕
つぎに、本発明の第5実施形態に係る荷役搬送システムEEを説明する。
第4実施形態の荷役搬送システムDDでは装置側制御装置30でズレ量の演算を行ったが、飛行体側制御装置40でズレ量の演算を行ってもよい。
(システム構成)
図15に示すように、荷役搬送システムEEのシステム構成は、第3実施形態の荷役搬送システムCCにおいて、飛行体側制御装置40が位置データ送信部43に代えてズレ量演算部44を有する構成である。その余の構成は第3実施形態と同様であるので同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
(処理)
つぎに、図16に示すフローチャートに基づき、荷役搬送システムEEの処理を説明する。
トランスファクレーン1の処理のうち、ステップS301〜S303は第3実施形態と同様である。無人飛行体2の処理のうち、ステップS401〜S405は第3実施形態と同様である。
ステップS406において、飛行体側制御装置40のズレ量演算部44は位置データ取得器22で取得した位置データに基づいて移動物と接近対象物とのズレ量を求める。そして、ズレ量演算部44は求めたズレ量をトランスファクレーン1に送信する。
トランスファクレーン1は無人飛行体2から送信されたズレ量を受信する(ステップS308)。より詳細には、ズレ量は飛行体側通信部49および装置側通信部39を介して装置側制御装置30の表示制御部35に入力される。つぎに、表示制御部35は受信したズレ量を表示器38に表示する(ステップS309)。
以上のステップS301〜S309、S401〜S406の処理は繰り返し行われる。
本実施形態の構成とすれば、無人飛行体2からトランスファクレーン1に送信する情報を位置データに代えてズレ量にできる。そのため、トランスファクレーン1と無人飛行体2との間の通信量を低減できる。
〔その他の実施形態〕
以上の実施形態では荷役搬送装置がトランスファクレーン1である場合を例に説明したが、荷役搬送装置はこれに限定されない。荷役搬送装置として各種のクレーンが挙げられる。クレーンとしてトランスファクレーン1のほか、コンテナクレーン、ジブクレーン、天井クレーンなどが挙げられる。
「移動物」および「接近対象物」の具体例は荷役搬送装置の種類および用途によって決まる。「移動物」は荷役搬送装置の吊具、または吊具に吊り下げられた吊荷である。「接近対象物」は荷役搬送装置の動作により移動物が接近する対象の物である。
(コンテナクレーン)
図17に示すように、コンテナクレーン5はコンテナ専用の特殊吊具(スプレッダ51)をもつ岸壁用クレーンである。コンテナクレーン5はトランスファクレーン1と同様に、走行装置52、トロリー53、および巻上装置54を有する。
走行装置52が駆動することで、スプレッダ51が走行方向(図17おける紙面に対して垂直方向)に移動する。トロリー53が駆動することで、スプレッダ51が横行方向(図17おける左右方向)に移動する。巻上装置54が駆動することで、スプレッダ51が昇降方向(図17おける上下方向)に移動する。コンテナクレーン5の各種駆動部のうち、走行装置52およびトロリー53のそれぞれが、特許請求の範囲に記載の「吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部」に相当する。
コンテナクレーン5はトランスファクレーン1と同様に、把持作業と積載作業とを行う。把持作業におけるスプレッダ51、および積載作業における吊コンテナC1が「移動物」に相当する。また、把持作業におけるコンテナC、および積載作業におけるターゲットコンテナC2が「接近対象物」に相当する。
コンテナクレーン5はコンテナ船6にコンテナCを積む。この際、コンテナクレーン5はコンテナ船6に設けられたセルガイド61に合わせてコンテナCを降ろす作業を行う。この作業においては、吊コンテナC1が「移動物」に相当し、セルガイド61が「接近対象物」に相当する。
コンテナクレーン5を有する荷役搬送システムにおいて、無人飛行体2の測定位置は接近対象物から離間した面であって、スプレッダ51の駆動方向(走行方向または横行方向)に沿った鉛直面内に存在することが好ましい。
(ジブクレーン)
港湾においてコンテナの荷役を行う荷役搬送装置としてモバイルハーバークレーンと称されるジブクレーン7が知られている。図18に示すように、ジブクレーン7はキャリアフレーム71と、キャリアフレーム71上に設けられた旋回体72と、旋回体72に設けられたジブ73とを備えている。旋回体72にはウインチ74が設けられている。ウインチ74から繰り出されたワイヤロープはジブ73の先端から下垂してスプレッダ75を吊り下げている。
旋回体72は図示しない旋回装置の駆動によりキャリアフレーム71に対して旋回する。旋回体72の旋回に伴い、ジブ73とともにスプレッダ75が水平面内で旋回する。ジブ73はシリンダ76の伸縮により起伏する。ジブ73の起伏に伴い、スプレッダ75が半径方向に移動する。ウインチ74の正逆回転によりスプレッダ75が昇降する。
ジブクレーン7の各種駆動部のうち、旋回装置およびシリンダ76のそれぞれが、特許請求の範囲に記載の「吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部」に相当する。旋回装置の駆動方向は旋回方向である。シリンダ76の駆動方向は半径方向である。
ジブクレーン7はトランスファクレーン1と同様に、把持作業と積載作業とを行う。把持作業におけるスプレッダ75、および積載作業における吊コンテナC1が「移動物」に相当する。また、把持作業におけるコンテナC、および積載作業におけるターゲットコンテナC2が「接近対象物」に相当する。
ジブクレーン7を有する荷役搬送システムにおいて、無人飛行体2の測定位置は接近対象物から離間した面であって、スプレッダ75の駆動方向(旋回方向または半径方向)に沿った鉛直面内に存在することが好ましい。
(天井クレーン)
製鉄所などにおける物流ヤードでは、薄板鋼板をロール状に巻いたコイルの荷役に天井クレーンが用いられる。
図19に示すように、天井クレーン8は建屋の両側壁に敷設されたレールを走行するガーダ81を備えている。ガーダ81にはトロリー82が横行可能に設けられている。トロリー82には巻上装置83が設けられている。巻上装置83から繰り出されたワイヤロープによりコイル用の特殊吊具84が昇降可能に吊り下げられている。
ガーダ81が走行することで、吊具84が走行方向(図19おける紙面に対して垂直方向)に移動する。トロリー82が駆動することで、吊具84が横行方向(図19おける左右方向)に移動する。巻上装置83が駆動することで、吊具84が昇降方向(図19おける上下方向)に移動する。天井クレーン8の各種駆動部のうち、ガーダ81の走行装置およびトロリー82のそれぞれが、特許請求の範囲に記載の「吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部」に相当する。
天井クレーン8は吊具84で吊り下げたコイルCOをスキッド85に積載する作業を行う。この作業において、コイルCOが「移動物」に相当し、スキッド85が「接近対象物」に相当する。
天井クレーン8を有する荷役搬送システムにおいて、無人飛行体2の測定位置は接近対象物から離間した面であって、吊具84の駆動方向(走行方向または横行方向)に沿った鉛直面内に存在することが好ましい。
AA、BB、CC、DD、EE 荷役搬送システム
1 トランスファクレーン
13 走行装置
14 トロリー
15 巻上装置
16 スプレッダ
2 無人飛行体
20 機体
21 推進器
22 位置データ取得器
23 姿勢変更機構
30 装置側制御装置
31 目標位置生成部
32 目標方向生成部
33 ズレ量演算部
34 駆動制御部
35 表示制御部
37 操作装置
38 表示器
39 装置側通信部
40 飛行体側制御装置
41 飛行制御部
42 姿勢変更部
43 位置データ送信部
44 ズレ量演算部
47 現在位置取得部
48 方位センサ
49 飛行体側通信部

Claims (27)

  1. 荷役搬送装置と、
    無人飛行体と、を備え、
    前記荷役搬送装置は、
    吊荷を吊り下げる吊具と、
    前記荷役搬送装置を制御する装置側制御装置と、を備え、
    前記無人飛行体は、
    測定対象物の位置検出の基礎となる位置データを取得する位置データ取得器と、
    前記無人飛行体の現在位置を取得する現在位置取得部と、
    前記無人飛行体を制御し、前記装置側制御装置と通信可能な飛行体側制御装置と、を備え、
    前記装置側制御装置は前記無人飛行体の目標位置を生成し、該目標位置を前記飛行体側制御装置に送信し、
    前記飛行体側制御装置は前記現在位置取得部で取得した前記現在位置に基づき、受信した前記目標位置まで前記無人飛行体を飛行させる制御を行い、
    前記位置データ取得器は、前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との前記位置データを取得する
    ことを特徴とする荷役搬送システム。
  2. 前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、
    前記装置側制御装置は、
    受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の荷役搬送システム。
  3. 前記飛行体側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量を前記装置側制御装置に送信し、
    前記装置側制御装置は受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の荷役搬送システム。
  4. 前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、
    前記装置側制御装置は受信した前記位置データを前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の荷役搬送システム。
  5. 前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記装置側制御装置に送信し、
    前記装置側制御装置は、
    受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量を前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の荷役搬送システム。
  6. 前記荷役搬送装置は該荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記飛行体側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量を前記装置側制御装置に送信し、
    前記装置側制御装置は受信した前記ズレ量を前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の荷役搬送システム。
  7. 前記装置側制御装置は、
    前記接近対象物の位置座標を有しており、
    前記接近対象物から離間した位置であって、前記接近対象物の位置座標を所定の第1方向に所定の第1距離ずらした測定位置を求め、該測定位置を前記目標位置とする
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の荷役搬送システム。
  8. 前記荷役搬送装置は前記吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部を備え、
    前記測定位置は前記接近対象物から離間した面であって、前記駆動方向に沿った鉛直面内に存在する
    ことを特徴とする請求項7記載の荷役搬送システム。
  9. 前記接近対象物は上面、下面、および4つの側面からなる立方体であり、
    前記測定位置は前記接近対象物の一の前記側面の延長面内に存在する
    ことを特徴とする請求項7記載の荷役搬送システム。
  10. 前記装置側制御装置は、
    前記測定位置よりも前記接近対象物から離れた位置であって、前記接近対象物の位置座標を所定の第2方向に所定の第2距離ずらした待機位置を求め、
    前記移動物と前記接近対象物とが遠い場合は、前記待機位置を前記目標位置とし、
    前記移動物と前記接近対象物とが近い場合は、前記測定位置を前記目標位置とする
    ことを特徴とする請求項7記載の荷役搬送システム。
  11. 前記装置側制御装置は、
    前記移動物の位置座標を有しており、
    前記移動物から離間した位置であって、前記移動物の位置座標を所定の第3方向に所定の第3距離ずらした追従位置を求め、該追従位置を前記目標位置とする
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の荷役搬送システム。
  12. 前記荷役搬送装置は前記吊具を水平面に沿った特定の駆動方向に移動させる駆動部を備え、
    前記追従位置は前記移動物から離間した面であって、前記駆動方向に沿った鉛直面内に存在する
    ことを特徴とする請求項11記載の荷役搬送システム。
  13. 前記装置側制御装置は前記位置データ取得器の目標方向を生成し、該目標方向を前記飛行体側制御装置に送信し、
    前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器の測定方向を受信した前記目標方向に向けるように、前記無人飛行体の姿勢を制御する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の荷役搬送システム。
  14. 前記無人飛行体は前記位置データ取得器の測定方向を前記無人飛行体の機体に対して変更する姿勢変更機構を備えており、
    前記装置側制御装置は前記位置データ取得器の目標方向を生成し、該目標方向を前記飛行体側制御装置に送信し、
    前記飛行体側制御装置は前記位置データ取得器の測定方向を受信した前記目標方向に向けるように、前記姿勢変更機構を動作させる
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の荷役搬送システム。
  15. 前記目標方向は前記位置データ取得器の測定範囲に前記移動物と前記接近対象物とが含まれる方向である
    ことを特徴とする請求項13または14記載の荷役搬送システム。
  16. 吊荷を吊り下げる吊具と、
    前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との位置検出の基礎となる位置データを取得する位置データ取得器を有する無人飛行体と通信可能な装置側制御装置と、を備え、
    前記装置側制御装置は前記無人飛行体の目標位置を生成し、該目標位置を前記無人飛行体に送信して、前記無人飛行体を目標位置まで飛行させる
    ことを特徴とする荷役搬送装置。
  17. 前記装置側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、
    受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項16記載の荷役搬送装置。
  18. 前記装置側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて求められた前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を受信し、
    受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項16記載の荷役搬送装置。
  19. 前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記装置側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、
    受信した前記位置データを前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項16記載の荷役搬送装置。
  20. 前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記装置側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データを受信し、
    受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    求めた前記ズレ量を前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項16記載の荷役搬送装置。
  21. 前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器を備え、
    前記装置側制御装置は、
    前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて求められた前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を受信し、
    受信した前記ズレ量を前記表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項16記載の荷役搬送装置。
  22. 吊荷を吊り下げる吊具を有する荷役搬送装置により、目標位置を生成し、該目標位置を無人飛行体に送信し、
    前記無人飛行体を受信した前記目標位置まで飛行させ、
    前記無人飛行体に搭載された位置データ取得器で、前記吊具または前記吊荷である移動物と、前記移動物の接近対象物との位置検出の基礎となる位置データを取得する
    ことを特徴とする荷役搬送方法。
  23. 前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、
    前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    前記荷役搬送装置により、求めた前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる
    ことを特徴とする請求項22記載の荷役搬送方法。
  24. 前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    前記無人飛行体により、求めた前記ズレ量を前記荷役搬送装置に送信し、
    前記荷役搬送装置により、受信した前記ズレ量が小さくなるように前記吊具を移動させる
    ことを特徴とする請求項22記載の荷役搬送方法。
  25. 前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、
    前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データを、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項22記載の荷役搬送方法。
  26. 前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データを前記荷役搬送装置に送信し、
    前記荷役搬送装置により、受信した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    前記荷役搬送装置により、求めた前記ズレ量を、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項22記載の荷役搬送方法。
  27. 前記無人飛行体により、前記位置データ取得器で取得した前記位置データに基づいて前記移動物と前記接近対象物とのズレ量を求め、
    前記無人飛行体により、求めた前記ズレ量を前記荷役搬送装置に送信し、
    前記荷役搬送装置により、受信した前記ズレ量を、前記荷役搬送装置を操作する作業員に情報を表示する表示器に表示する
    ことを特徴とする請求項22記載の荷役搬送方法。
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