JP2019047278A - 圧縮判定処理装置、プログラム及び方法、並びに、無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線システム全体での消費電力の軽減を図るために、情報の動的な変化に対応しつつ、通信経路での中継に係る消費電力量を考慮しながら圧縮要否を判断可能とする。【解決手段】無線通信装置3は、送信先に向けたマルチホップ通信する送信データの圧縮処理部320と、データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出する圧縮消費量導出部311と、データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出する見込削減量導出部312と、圧縮消費量と見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する判定部313とを備える。【選択図】図1
Description
この発明は、圧縮判定処理装置、プログラム及び方法、並びに、無線通信装置に関し、例えば、無線システム全体の消費電力を軽減のために、データ圧縮を行なうか否かを判定する装置に適用し得るものである。
例えば、マルチホップ無線ネットワークでは、各無線通信装置がマルチホップ通信により情報データを基地局に向けて届けている。このような無線システムでは、各無線通信装置の消費電力の軽減が望まれている。
また、データ容量の大きいデータについては、各無線通信装置が圧縮して無線送信し、各中継ノードは基地局に向けて圧縮データを転送し、基地局が圧縮データを伸長している。データの圧縮又は伸長には、それ相当の電力が必要となる。そのため、無線システム全体の消費電力を考慮した場合に、データ圧縮をして無線通信をするか、又は圧縮せずに無線通信するか(圧縮処理の要否)を判断することが求められている。
従来、消費電力を考慮して、圧縮処理の要否を判断する技術として特許文献1の記載技術がある。
特許文献1には、特定フォーマットのデータを保持するフレーム・バッファと、リアルタイムで素早く伸長可能である圧縮フォーマットでデータを記憶する圧縮フレーム・バッファとを設け、データの圧縮は、アイドル時間中にマイクロプロセッサで行い、伸長は伸長回路が帰線期間中に行うことが開示されている。そして、状況に応じて、圧縮を行い、圧縮したデータを繰り返し取り扱うことによって、非圧縮データ・セット全てを繰り返し取り扱うのに用いる電力よりも消費する電力を少なくするというものである。
上述した従来技術は、視覚情報データのみを取り扱っているため、画像アイドル時は省電力効果は高いと判断することができる。
しかしながら、無線システムの各無線通信装置に、上述した従来技術を適用することは難しい。なぜなら、マルチホップ通信でセンサ情報を基地局に向けて送信する無線通信装置の場合、センサ情報が常に又は頻繁に変動する。圧縮に係る消費電力量はデータ値の動的な変動状況に応じて変わるので、データ値の動的な変化状況に対応して、圧縮要否の判断をすることが必要となるからである。また、複数種類のセンサを搭載する無線通信装置では、センサの切り替えが必要となる。そのため、伝送する情報の動的な変化状況に応じて、圧縮要否を判断することが必要となるからである。
また、マルチホップで情報を送信する各無線通信装置が、通信経路での中継に係る消費電力量を考慮しながら、圧縮処理をした場合としない場合との省電力効果を見積もることが難しいという問題もある。
そのため、本発明は、無線システム全体での消費電力の軽減を図るために、情報の動的な変化に対応しつつ、通信経路での中継に係る消費電力量を考慮しながら、データ圧縮の要否を判断することができる圧縮判定処理装置、プログラム及び方法、並びに、無線通信装置を提供しようとするものである。
かかる課題を解決するために、第1の本発明の圧縮判定処理装置は、データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理装置であって、(1)データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出する圧縮消費量導出手段と、(2)データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出する見込削減量導出手段と、(3)圧縮消費量と見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
第2の本発明の圧縮判定処理プログラムは、データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理プログラムであって、コンピュータを、(1)データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出する圧縮消費量導出手段と、(2)データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出する見込削減量導出手段と、(3)圧縮消費量と見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する判定手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明の圧縮判定処理方法は、データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理方法であって、(1)圧縮消費量導出手段が、データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出し、(2)見込削減量導出手段が、データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出し、(3)判定手段が、圧縮消費量と見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定することを特徴とする。
第4の本発明の無線通信装置は、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置において、(1)第1の本発明の圧縮判定処理装置に相当する圧縮判定処理手段と、(2)圧縮判定処理手段による判定結果に応じて、送信データの圧縮処理を行う圧縮処理手段と、(3)圧縮処理手段により圧縮されたデータ若しくは圧縮されていないデータを送信先に向けて送信する通信手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、無線システム全体での消費電力の軽減を図るために、情報の動的な変化に対応しつつ、通信経路での中継に係る消費電力量を考慮しながら、データ圧縮の要否を判断することができる。
(A)主たる実施形態
以下では、本発明に係る圧縮判定処理装置、プログラム及び方法、並びに、無線通信装置の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、本発明に係る圧縮判定処理装置、プログラム及び方法、並びに、無線通信装置の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態では、マルチホップ無線ネットワークを構成する各無線通信装置に、本発明を適用する場合を例示する。
(A−1)実施形態の構成
(A−1−1)全体構成
図2は、実施形態に係るマルチホップ無線ネットワークの全体イメージを示す構成図である。
(A−1−1)全体構成
図2は、実施形態に係るマルチホップ無線ネットワークの全体イメージを示す構成図である。
図2において、マルチホップ無線ネットワーク(以下、「無線システム」とも呼ぶ。)10は、ゲートウェイ装置1、親機としての基地局2、子機としての複数の無線通信装置3(3−1〜3−n;nは正の整数)を有する。
マルチホップ無線ネットワーク10は、基地局2及び複数の無線通信装置3−1〜3−nが電波でバケツリレー方式に多段中継してデータ信号を伝送する方式である。この方式によれば、基地局2から直接電波の届かない位置に無線通信装置3が存在していても、電波の届く位置に他の無線通信装置3が存在していれば、他の無線通信装置3を中継して、基地局2とデータ通信を行なうことができる。
マルチホップ無線ネットワーク10は、IEEE 802.15.4/ZigBee等(ZigBeeは登録商標)を適用することができる。またマルチホップ無線ネットワーク10は、例えば920MHz帯の無線周波数を使用することができるが、無線周波数は特に限定されるものではなく、例えば2.4GHz帯、429MHz帯等を使用するようにしてもよい。920MHz帯は、電波の到達性が良好であり、通信の伝送速度が比較的速く、マルチホップのルーチング制御に適している。
基地局2及び複数の無線通信装置3で構成されるマルチホップ無線ネットワーク10のネットワークトポロジ(以下、「トポロジ」とも呼ぶ。)は、例えばツリー構造、メッシュ構造などとしてもよい。トポロジは特に限定されるものではない。
ゲートウェイ装置1は、基地局2と有線接続しており、又他のネットワーク(上位システム)とも接続することができる。ゲートウェイ装置1は、基地局2を介して、センサを搭載している各無線通信装置3からセンサ情報を取得し、必要に応じて上位システムに各センサ情報を与える。
基地局2は、子機としての各無線通信装置3に対して、親機として動作する。各無線通信装置3において獲得されたセンサ情報を含むパケットは基地局2に向けて送信され、基地局2は、受信した各センサ情報をゲートウェイ装置1に与える。基地局2は、ゲートウェイ装置1と、各無線通信装置3との間で情報交換を行うためにメディア変換機能を有する。
なお、図2では、ゲートウェイ装置1と基地局2とがそれぞれ物理的に異なる装置であるものとして説明するが、ゲートウェイ装置1が基地局2を搭載するようにしてもよい。
各無線通信装置3(3−1〜3−n)は、親機としての基地局2に対して、子機として動作する。各無線通信装置3は後述するようにセンサを有しており、各無線通信装置3は、センサが検知したセンサ情報を含むパケットを、間欠的(周期的)にマルチホップで無線送信し、センサ情報を含むパケットは最終的に基地局2に与えらえる。各無線通信装置3は、固定的に配置されるようにしてもよいし、移動体に搭載されて移動可能であってもよい。
なお、基地局2と各無線通信装置3が搭載するマルチホップ無線通信に関する構成は、基本的には同じである。基地局2及び各無線通信装置3は、電波の受信機能をオフにするスリープ状態と、電波の受信可能なアクティブ状態とを間欠的に繰り返す。これにより消費電力を低減することができる。また、基地局2及び各無線通信装置3は時刻同期している。従って、データを送信する無線通信装置3は、受信する無線通信装置3がアクティブ状態となるタイミングに合わせて送信する。
基地局2及び各無線通信装置3は、所定のルーティングプロトコルにより、基地局2及び各無線通信装置3のIDや、基地局2までのホップ数や、基地局2までの経路情報等を有している。ルーティングプロトコルは、様々なプロトコルを広く適用することができ、例えば、AODV(Ad Hoc On Demand Distance Vector Algorizm)、DSR(Dynamic Source Routing Protocol)、OSLR(Optimized Link State Routing Protocol)などを適用することができる。
(A−1−2)各無線通信装置3の内部構成
図1は、実施形態に係る無線通信装置3の内部構成を示す内部構成図である。
図1は、実施形態に係る無線通信装置3の内部構成を示す内部構成図である。
図1において、無線通信装置3は、CPU31、主記憶部32、不揮発性記憶部33、外部出力インタフェース部34、通信インタフェース部35、無線部36、センサ37、電源38を有する。
なお、基地局2と各無線通信装置3とが備える無線通信に係る構成は、基本的には同じである。従って、図1では、無線通信装置3の内部構成を示しているが、基地局2も同一の内部構成を有している。
CPU31は、主記憶部32に格納されている処理プログラムを読み出して、無線通信装置3の各種機能に関する演算処理を行う演算処理装置である。CPU31は、マルチホップ無線通信に関するルーティング処理を制御する。従って、各無線通信装置3は、マルチホップ無線ネットワーク10において、各無線通信装置3から基地局2までの上り方向の経路情報を有している。また、CPU31は、所定の通信タイミングが割り当てられており、スリープ状態又はアクティブ状態を制御する。さらに、CPU31は、センサ37からのセンサ情報を基地局2に向けて無線通信したり、経路情報を参照して次のホップ先にパケットを転送する転送処理などを行なう。
図1に示すように、CPU31において実行される機能は、圧縮判定処理部310、圧縮処理部320、通信処理部330を有する。
圧縮判定処理部310は、送信データを圧縮した場合に要するCPU31の消費電力量と、データ圧縮して中継したことにより無線システム全体に見込まれる消費電力量の削減量とを比較して、送信データの圧縮を行うか又は圧縮しないかの圧縮要否を判定するものである。送信データ内のデータ値の変動が大きい場合や、センサ37を切り替えて送信データの種類を変えて送信するような場合に、無線システム全体の圧縮効果を事前に測定することで、圧縮要否を決めることができる。
圧縮判定処理部310は、圧縮消費量導出部311、見込削減量導出部312、判定部313を有する。
圧縮消費量導出部311は、CPU31によるデータ圧縮に係る消費電力量を導出するものである。なお、圧縮消費量導出部311における処理は、動作の項で詳細に説明する。
見込削減量導出部312は、データ圧縮して、データ送信を行い、その後無線システムでマルチホップ中継したときに見込まれる消費電力量の削減量を導出するものである。なお、見込削減量導出部312における処理は、動作の項で詳細に説明する。
判定部313は、圧縮消費量導出部311により導出されたCPU31の消費電力量と、見込削減量導出部312により導出される見込みの消費電力量の削減量とを比較して、圧縮要否を判定するものである。
圧縮処理部320は、所定の圧縮アルゴリズム(圧縮方法)により、データを圧縮するものである。
通信処理部330は、データの送信処理、受信処理などを行うものである。
主記憶部32は、RAMに相当する記憶部であり、各種プログラムを格納する記憶領域である。また、主記憶部32は、経路情報や、後述するデータ圧縮処理の要否を測定するために必要な各種情報(例えば、圧縮要否判定の測定に係るサンプルデータ、圧縮データ長、圧縮時間等の各種パラメータ)などを格納する。
不揮発性記憶部33は、例えば、フラッシュメモリに代表されるEEPROM等を適用することができる。不揮発性記憶部33は、BOOT(起動プログラム)、各種プログラム、圧縮要否判定処理に係る条件情報のバックアップを格納する。
ここで、圧縮要否判定処理に係る条件情報は、圧縮処理を実行すべきか否かを判定するために、複数のサンプルデータを用いて圧縮処理を行う際に利用する条件である。例えば、自装置でデータを圧縮した際に要する電気的エネルギーがどれくらい消費するかを求めるために、所定のデータ長のサンプルデータの個数を規定する「サンプル個数」、サンプルデータの間隔を規定する「サンプル間隔」等の情報がある。
外部出力インタフェース部34は、外部出力を行なう際に、外部装置と接続するシリアルポート等とすることができる。
通信インタフェース部35は、ゲートウェイ装置1と有線接続する通信インタフェースである。従って、基地局2は、ゲートウェイ装置1と情報を授受するため、通信インタフェース部35を使用する。しかし、各無線通信装置3は、通信インタフェース部35を使用しないようにしても良い。
無線部36は、CPU31の制御に従って、センサ情報を含むパケットを形成して当該パケットを無線送信したり、捕捉した電波を変調してパケットを受信したり、次のホップ先に転送したりする。
センサ37は、目的に応じたデータを検知するセンサである。センサ37の種類はセンシングする目的や対象に応じて様々なものを適用することができる。例えば、センサ37は、温度湿度センサ、荷重センサ、電気量(電圧値、電流値、電力値を含む電気量)検出センサ、流量センサなどの様々なセンサを適用できる。基地局2はセンサ37を使用するようにしても良いし、使用しないようにしてもよい。
(A−1−3)ゲートウェイ装置1の内部構成
図3は、実施形態に係るゲートウェイ装置1の内部構成を示す内部構成図である。
図3は、実施形態に係るゲートウェイ装置1の内部構成を示す内部構成図である。
図3において、ゲートウェイ装置1は、CPU11、主記憶部12、不揮発性記憶部13、外部出力インタフェース部14、第1通信インタフェース部15、第2通信インタフェース部16を有する。
CPU11は、主記憶部12に格納されている処理プログラム(例えば、通信期間調停プログラム等)を読み出して、ゲートウェイ装置1の各種機能に関する演算処理を行う演算処理装置である。
主記憶部12は、RAMに相当する記憶部であり、各種プログラムを格納する記憶領域である。
不揮発性記憶部13は、例えば、フラッシュメモリに代表されるEEPROM等を適用することができ、BOOT(起動プログラム)や各種プログラムのバックアップを格納する記憶領域である。
外部出力インタフェース部14は、外部出力を行なう際に、外部装置と接続するシリアルポート等とすることができる。
第1通信インタフェース部15は、基地局2と有線接続する通信インタフェースである。第1通信インタフェース部15は、例えばUSBケーブルを通じて基地局2と接続するするUSBインタフェースを適用することができる。
第1通信インタフェース部15は、CPU11で導出した、各無線通信装置3の送信オフセット値を、対応する無線通信装置3に通知する送信オフセット通知手段として機能する。
第2通信インタフェース部16は、例えばデバッグ等が生じたときなどに、パーソナルコンピュータ(PC)と接続する際に使用されるインタフェースである。
(A−2)実施形態の動作
次に、この実施形態に係る各無線通信装置3における圧縮判定処理の動作を、図面を参照しながら説明する。
次に、この実施形態に係る各無線通信装置3における圧縮判定処理の動作を、図面を参照しながら説明する。
例えばIEEE 802.15.4/ZigBee等で定義されるマルチホップ環境において、基地局2及び各無線通信装置3は、所定のルーティングプロトコルに従って経路検索を行い、これにより得られた経路情報を授受している。ゲートウェイ装置1は、基地局2を通じて、各無線通信装置3から基地局に向けた上り方向の通信経路に関する経路情報を取得している。各無線通信装置3−1〜3−nは、データ送信のトリガを契機に、ゲートウェイ装置1に向けて、決められた上りの通信経路を利用し、センサ情報を通知する。
図4は、この実施形態に係るマルチホップ無線ネットワーク10における各無線通信装置3の圧縮判定結果によるデータ送信の概略的な様子を説明する説明図である。
図5は、この実施形態に係る各無線通信装置3における圧縮判定処理の動作を示すフローチャートである。
各無線通信装置3では、センサ37に獲得されたセンサデータがCPU31に通知されると、圧縮判定処理部310が、データ圧縮処理が必要であるか否かを判定する圧縮判定処理(圧縮要否判定処理)を行う。言い換えると、センサ情報の送信元となる各無線通信装置3が、センサ37からセンサ通知されるたびに圧縮判定処理(圧縮要否判定処理)を行う。
なお、データ圧縮による効果の測定に関しては、初回、定期的、そしてセンサ37の切替時にも行うことが好ましい。ここで、センサの切替とは、例えば、無線通信装置3が、温度センサと湿度センサとを搭載しており、温度センサのデータを使用している状態から、湿度センサのデータを使用する状態に切替える場合などがあげられる。このとき、再度、データ圧縮測定を実施し、圧縮効果を算出しなおすことで、圧縮要否フラグを更新する。
[S101]
各無線通信装置3において、センサ37からセンサデータがCPU31に通知されると、CPU31の圧縮判定処理部310は、センサデータ内の状態フラグを見て、圧縮判定処理に係る各種パラメータの初期化の有無を判断する(S101)。
各無線通信装置3において、センサ37からセンサデータがCPU31に通知されると、CPU31の圧縮判定処理部310は、センサデータ内の状態フラグを見て、圧縮判定処理に係る各種パラメータの初期化の有無を判断する(S101)。
ここで、状態フラグは、センサデータの内容が初期であるか又は継続するデータであるかを示すフラグである。例えば、各無線通信装置3の電源ONとなり、センサ37が検知するデータが初めてである場合や、移動体に搭載された各無線通信装置3が移動後に初めてセンサ37が検知するデータである場合には、状態フラグには初期を示すフラグが立つ。また、各無線通信装置3のセンサ37が継続して検知するデータである場合には、状態フラグには継続を示すフラグが立つ。
このように、各無線通信装置3のセンサ37が検知するデータが初期であるか又は継続的であるかによって状態フラグが立ち、圧縮判定処理部310は、状態フラグの判別によって圧縮判定処理に係る各種パラメータ(変数)の初期化をするか否かを判断する。これにより、状態フラグに初期を示すフラグが立っている場合、当該センサデータは、当該無線通信装置3から初めてマルチホップされるデータであるので、圧縮効果を判断するために、圧縮判定処理部310は各種パラメータを初期化する。
圧縮判定処理に係る各種パラメータの初期化が必要な場合、S102に移行し、そうでない場合、S103に移行する。
[S102]
圧縮判定処理に係る各種パラメータの初期化が必要である場合、圧縮判定処理部310は、変数である「初期化有無」を有りに変え、変数である「圧縮長」及び「圧縮時間」の値、並びに、変数であるサンプル間隔値nを初期化する(すなわち、「圧縮長」及び「圧縮時間」を「0」にする)(S102)。
圧縮判定処理に係る各種パラメータの初期化が必要である場合、圧縮判定処理部310は、変数である「初期化有無」を有りに変え、変数である「圧縮長」及び「圧縮時間」の値、並びに、変数であるサンプル間隔値nを初期化する(すなわち、「圧縮長」及び「圧縮時間」を「0」にする)(S102)。
また、圧縮判定処理部310は、不揮発性記憶部33に記憶されている、圧縮判定処理に係る条件である「サンプル個数」、「サンプル間隔」、「圧縮要否フラグ」等を読み出す。不揮発性記憶部33に設定されている「サンプル数」及び「サンプル周期」の値は、送信するデータの圧縮効果を測定する際に利用されるものである。
不揮発性記憶部33には、予め設定された、所定のデータ長の複数のサンプルデータが記憶されている。「サンプル個数」は、圧縮処理を行う送信データのデータ長と同等のデータ長となるように、サンプルデータの個数を規定するものである。
また「サンプル間隔」は、サンプルデータとサンプルデータとの間の間隔時間を規定するものである。これは、連続する複数のデータを圧縮処理する場合に、あるデータとこれに後続するデータとの間で、データ値(すなわちビット値)が同一値であるときと、異なる値であるときとで、圧縮効果が変わってしまうことがあるからである。従って、データとデータとの間隔を空けて圧縮効果を測定するために、サンプル間隔を予め決めるようにしている。
[S103]
圧縮判定処理部310は、データの性質やデータ長等に基づいて、圧縮判定処理(すなわち圧縮要否判定処理)を実行するか否かを決定する(S103)。圧縮要否判定処理を実行すると決定した場合、S314に移行する。
圧縮判定処理部310は、データの性質やデータ長等に基づいて、圧縮判定処理(すなわち圧縮要否判定処理)を実行するか否かを決定する(S103)。圧縮要否判定処理を実行すると決定した場合、S314に移行する。
ここで、圧縮判定処理部310において、圧縮要否判定処理を実行するか否かの決定方法を説明する。
例えば、圧縮判定処理部310は、データの性質としてデータ内容がランダム性のある値であるか、又は、連続した同一値の発生頻度が高い値かを閾値を用いて判定する方法を用いることができる。送信対象(又は圧縮対象)とするデータ内において、データ値(すなわちビット値)「0」、「1」がランダムである場合もあれば、又は同一値(「0」、「1」の同一ビット値)が連続する場合もある。
なお、各無線通信装置3で使用する圧縮アルゴリズムは、データ内の同一値が占める割合が多いほど、圧縮効率が高い。従って、データ内で同一値が占める割合が閾値より大きい場合には、圧縮効率が高いと判定できるので、圧縮要否判定処理を行うようにしてもよい。
各無線通信装置3が使用する圧縮アルゴリズムの方式によっては、データ内で同一値が占める割合が高くなくても、圧縮効率が良いものもある。しかし、そのような圧縮アルゴリズムを使用する場合、圧縮時間が長くなり、CPU31の処理コストが高くなる(すなわち、圧縮処理に係る消費電力(消費エネルギー)が大きくなる)。このように、圧縮効率と圧縮時間は、トレードオフの関係となるので、送信するデータ内容(データの性質)によっては他のアルゴリズムに変更することも可能である。
また、S103において、圧縮判定処理部310は、不揮発性記憶部33から圧縮要否フラグを読み出し、その圧縮要否フラグに「圧縮要」を示すフラグが立っているときS119に移行してデータ圧縮処理を行い(S119)データ送信し(S122)、「圧縮不要」のフラグが立っているときS122に移行して、データ処理を行わずにデータ送信する(S122)。
ここで、圧縮要否フラグは、以下の場合に、「圧縮要」又は「圧縮不要」のフラグが立っている。
第1は、センサデータが継続して検知されているものであり、圧縮判定処理部310が既に後述するS104〜S117の圧縮判定処理を実行しており、その判定結果に基づいて圧縮要否フラグが設定されている場合である。この場合、既に圧縮効果が判定されているので、その判定結果に基づいて、「圧縮要」又は「圧縮不要」のフラグが設定されている。
第2は、ゲートウェイ装置1からの圧縮要否の通知を受けている場合である。例えば、ネットワークトポロジーが大きく変動したような場合に、ゲートウェイ装置1は、各無線通信装置3に対して、圧縮要を示す圧縮要否要求を行う。このような要求を受けて、圧縮要否フラグが設定されている。
第3は、無線通信装置3の不揮発性記憶部33に、圧縮要否判定処理を実行する条件情報(圧縮要否定義情報)が定義されており、その条件を満たす場合に、強制的に、「圧縮要」を示す圧縮要否フラグを設定する場合である。
なお、上記第1〜第3の場合に圧縮要否フラグを設定することができるが、第1〜第3のうち、略同時に、異なる内容の圧縮要否フラグの設定が競合すること(すなわち、一方は「圧縮要」とする要求であり、他方は「圧縮不要」とする要求となること)が生じ得る。そこで、例えば、圧縮要否フラグの設定に関して、いずれの要求を優先するかについて、予め設定するようにしてもよい。例えば、圧縮要否を判断する優先度は、ゲートウェイ装置1からの通知(第2の場合)>不揮発性記憶部33に定義されている圧縮要否情報(第3の場合)>データ性質の閾値判定(第1の場合)の順としてもよい。
[S104、S105]
圧縮判定処理部310は、変数であるサンプル間隔値nの値をインクリメントし(S104)、サンプル間隔値nと、予め規定されている「サンプル間隔」の値とを比較する(S105)。
圧縮判定処理部310は、変数であるサンプル間隔値nの値をインクリメントし(S104)、サンプル間隔値nと、予め規定されている「サンプル間隔」の値とを比較する(S105)。
そして、サンプル間隔値nが、「サンプル間隔」の値に満たない場合(すなわち、n<「サンプル間隔」の値の場合)、S104に戻り、サンプル間隔値nが「サンプル間隔」の値に達するまで(すなわち、n≧「サンプル間隔」の値の場合)、サンプル間隔値nをインクリメントする。
[S106、S107、S108]
圧縮判定処理部310は、不揮発性記憶部33から1個のサンプルデータを読み出し、圧縮処理の開始時刻を記録するために、圧縮処理開始の時刻を「圧縮開始時刻a」に記録し(S106)圧縮処理部は、読み出した1個のサンプルデータに対して圧縮処理(これを「仮圧縮」とも呼ぶ。)を施す(S107)。そして、圧縮処理が終了すると、圧縮判定処理部310は、圧縮処理の終了時刻を記録するために、圧縮処理終了時の時刻を「圧縮終了時刻b」に記録する(S108)。
圧縮判定処理部310は、不揮発性記憶部33から1個のサンプルデータを読み出し、圧縮処理の開始時刻を記録するために、圧縮処理開始の時刻を「圧縮開始時刻a」に記録し(S106)圧縮処理部は、読み出した1個のサンプルデータに対して圧縮処理(これを「仮圧縮」とも呼ぶ。)を施す(S107)。そして、圧縮処理が終了すると、圧縮判定処理部310は、圧縮処理の終了時刻を記録するために、圧縮処理終了時の時刻を「圧縮終了時刻b」に記録する(S108)。
「圧縮開始時刻a」及び「圧縮終了時刻b」には、各無線通信装置3内のタイムスタンプが記録されるようにしてもよい。「圧縮開始時刻a」及び「圧縮終了時刻b」を記録することにより、1回の圧縮時間(すなわち、1個のサンプルデータの圧縮処理に要する時間)を計測することができる。
[S109]
圧縮判定処理部310は、圧縮処理後の圧縮データのデータ長を記録するため、変数である「圧縮長」の値を導出する(S109)。
圧縮判定処理部310は、圧縮処理後の圧縮データのデータ長を記録するため、変数である「圧縮長」の値を導出する(S109)。
ここで、変数である「圧縮長」の値は、全てのサンプルデータのデータ長(圧縮前のデータ長)と、全てのサンプルデータを圧縮した圧縮データのデータ長(圧縮後のデータ長)との差分の総和を示す。
具体的に、圧縮判定処理部310は、今回の圧縮処理をした元データのデータ長と、今回の圧縮処理を施した圧縮データのデータ長との差分を、前回の圧縮処理までに得た圧縮長に加算することで、「圧縮長」を導出する。
[S110]
圧縮判定処理部310は、圧縮に要した時間を記録するため、変数である「圧縮時間」の値を導出する(S110)。
圧縮判定処理部310は、圧縮に要した時間を記録するため、変数である「圧縮時間」の値を導出する(S110)。
ここで、変数である「圧縮時間」の値は、全てのサンプルデータに対する圧縮処理に要する総時間を示す。
具体的に、圧縮判定処理部310は、今回の圧縮処理の「圧縮終了時刻b」の値と「圧縮開始時刻a」の値との差分を、前回の圧縮処理までに要した圧縮時間に加算することで、「圧縮時間」を導出する。
[S111、S112]
圧縮判定処理部310は、サンプル個数をインクリメントし(S111)、更新したサンプル個数と、予め規定されている「サンプル個数」の値とを比較する(S112)。
圧縮判定処理部310は、サンプル個数をインクリメントし(S111)、更新したサンプル個数と、予め規定されている「サンプル個数」の値とを比較する(S112)。
そして、更新したサンプル個数の値が、予め規定されている「サンプル個数」の値に満たない場合、S316に戻り、次のサンプルデータについてS316〜S320の処理を行う。圧縮処理を施したサンプル個数が「サンプル個数」の値に達すると、S113に移行する。
[S113]
圧縮消費量導出部311は、式(1)に従って、S110で導出した「圧縮時間」を用いて、圧縮消費量(圧縮コスト)を導出する(S113)。
圧縮消費量導出部311は、式(1)に従って、S110で導出した「圧縮時間」を用いて、圧縮消費量(圧縮コスト)を導出する(S113)。
圧縮消費量=(圧縮時間)×(単位時間当たりのCPU電力量)…(1)
ここで、圧縮消費量は、データ圧縮に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量である。つまり、データ圧縮処理を行うCPU31のデータ圧縮時に必要となる電力消費量を意味する。
ここで、圧縮消費量は、データ圧縮に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量である。つまり、データ圧縮処理を行うCPU31のデータ圧縮時に必要となる電力消費量を意味する。
単位時間当たりのCPU電力量は、データ圧縮処理を実行するCPU31が消費する電気的エネルギー量である。
ここで、一般的に、各無線通信装置3は、電池(二次電池、太陽電池等を含む)又はキャパシタ等の電源を搭載しており、CPU31は電源から電力(電流)が供給されてデータ圧縮処理を実行する。そこで、この実施形態では、電源が電池であることを想定し、「単位時間当たりのCPU電力量」が、電池からCPU31に流れる単位時間当たりの電流値(すなわち、電池容量:例えば6mA)として、圧縮消費量(圧縮コスト)を導出する場合を例示する。
そうすると、式(1)は式(2)に変形することができる。
圧縮消費量=(圧縮時間)×(単位時間当たりのCPUへの電流値)…(2)
単位時間当たりのCPUへの電流値は、予め設定しておくようにしてもよい。また、CPU31に流れる電流値は、CPUの種類や性能によって異なることがある。その場合には、適宜、単位時間当たりのCPUへの電流値の設定値を変更するようにしてもよい。つまり、単位時間当たりのCPUへの電流値は、CPUの種類や性能に応じて無線通信装置3毎に適宜設定することができる。
単位時間当たりのCPUへの電流値は、予め設定しておくようにしてもよい。また、CPU31に流れる電流値は、CPUの種類や性能によって異なることがある。その場合には、適宜、単位時間当たりのCPUへの電流値の設定値を変更するようにしてもよい。つまり、単位時間当たりのCPUへの電流値は、CPUの種類や性能に応じて無線通信装置3毎に適宜設定することができる。
また、この実施形態では、CPU31の電源が電池である場合を想定して説明するため、「単位時間当たりのCPU電力量」がCPU31への電流値(電池容量)である場合を例示するが、無線通信装置3が外部電源から電力を供給する場合もある。その場合には、式(1)を用いて、圧縮消費量を導出するようにしてもよい。
[S114]
次に、見込削減量導出部312は、式(3)に従って、S109で導出した「圧縮長」、ホップ(HOP)数を用いて、見込削減量を導出する(S114)。
次に、見込削減量導出部312は、式(3)に従って、S109で導出した「圧縮長」、ホップ(HOP)数を用いて、見込削減量を導出する(S114)。
見込削減量=(圧縮長)×(単位データ長の1ホップの送信時間)×(単位データ長当たりの消費電力量)×(HOP数−1) …(3)
見込削減量は、データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量である。
見込削減量は、データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量である。
ここで、式(3)では、見込削減量を導出するためのパラメータとして、「圧縮長」、「単位データ長の1ホップの送信時間」、「単位データ長当たりの消費電力量」、「HOP数−1」の値が必要となる。そのうち、「圧縮長」の値は、上述したように、S109で導出された値を用いることができる。
「単位データ長の1ホップの送信時間」、「単位データ長当たりの消費電力量」は、ネットワークトポロジーの変動によって異なるものであるが、この実施形態では、例えば、各無線通信装置3が過去に実測した単位データ長の1ホップの送信時間、単位データ長当りの消費電力量を実測して履歴をとっておき、スリープ時間に、その履歴データを用いて導出しておくようにしてもよい。「単位データ長の1ホップの送信時間」の値及び「単位データ長当たりの消費電力量」の値の履歴をとっておき、そのうち、直近の「単位データ長の1ホップの送信時間」の値及び「単位データ長当たりの消費電力量」の値を用いるようにしてもよい。また別の例として、「単位データ長の1ホップの送信時間」の値及び「単位データ長当たりの消費電力量」の値の履歴のうち、直近の所定時間内で、それぞれ平均化した「単位データ長の1ホップの送信時間」の値及び「単位データ長当たりの消費電力量」の値を用いるようにしてもよい。
また、「HOP数」は、ゲートウェイ装置1が各無線通信装置3のホップ数を実測し、ゲートウェイ装置1から通知されたホップ数を用いるようにしてもよい。または、各無線通信装置3が記憶している経路情報からホップ数を用いるようにしてもよい。なお、「HOP数−1」のように、HOP数から「1」を引いている理由は、自装置(自無線通信装置)3から基地局2までのホップ回数(転送区間数)とするためである。
[S115、S116、S117]
判定部313は、圧縮消費量の値と見込削減量の値とを比較し(S115)、圧縮消費量の値が見込削減量の値より大きい場合、圧縮効果が見込めないので、圧縮要否フラグを圧縮不要とし(S117)、圧縮消費量の値が見込削減量の値以下の場合、圧縮効果が見込めるので、圧縮要否フラグを圧縮要とする(S116)。これにより、圧縮要否フラグを更新することができる。その後、S122に移行して、圧縮データが送信される(S122)。
判定部313は、圧縮消費量の値と見込削減量の値とを比較し(S115)、圧縮消費量の値が見込削減量の値より大きい場合、圧縮効果が見込めないので、圧縮要否フラグを圧縮不要とし(S117)、圧縮消費量の値が見込削減量の値以下の場合、圧縮効果が見込めるので、圧縮要否フラグを圧縮要とする(S116)。これにより、圧縮要否フラグを更新することができる。その後、S122に移行して、圧縮データが送信される(S122)。
[S119]
圧縮要否フラグが「圧縮要」である場合(S103)、圧縮処理部は、圧縮処理部は、データ圧縮して(S119)、圧縮後のデータを送信する(S122)。
圧縮要否フラグが「圧縮要」である場合(S103)、圧縮処理部は、圧縮処理部は、データ圧縮して(S119)、圧縮後のデータを送信する(S122)。
ここで、この実施形態に係る圧縮効果の考え方を、模式的な図面を参照しながら説明する。
図6は、実施形態に係る圧縮効果の考え方を説明する説明図である。
図6(A)では、未圧縮データのデータ長を「X」とし、S109の処理により得た圧縮長を「Y」(X>Y)としている。あるHOP数で未圧縮データ(データ長X)を中継した場合のネットワーク全体の消費電力(P4)のうち、圧縮長Yとしたことにより削減が見込まれる消費電力を示している。図6(A)の斜線部分が、見込削減量P2に相当する。そうすると、図6(A)の白抜き四角部分が、あるホップ数で圧縮データ(データ長(X−Y))中継した場合のネットワーク全体の消費電力(P3)となる。
図6(B)及び図6(C)は、この実施形態における圧縮消費量P1と見込削減量P2との比較関係を示している。
図6(B)に示すように、P2<P1の場合、データ圧縮によって削減が見込まれる消費電力P2が、圧縮消費量P1を超過しているので、データ圧縮は不要となり、図6(C)に示すように、P2≧P1の場合、データ圧縮によって削減が見込まれる消費電力P2が、圧縮消費量P1以下(すなわちを超過していない)ので、データ圧縮は要となる。
図7は、変形実施形態の圧縮効果の考え方を説明する説明図である。
ここでは、図6に例示した圧縮効果の考え方を、別の観点から捉えたものである。
図7(A)及び図7(B)では、あるHOP数で未圧縮データ(データ長X)を中継した場合のネットワーク全体の消費電力を「P4」とし、見込削減量を「P2」とし、あるホップ数で圧縮データ(データ長(X−Y))中継した場合のネットワーク全体の消費電力を「P3」としている。
図7(A)に示すように、P1+P3>P4の場合、圧縮効果がないと考えられるので、圧縮不要と判定する。一方、図7(B)に示すように、P1+P3≦P4の場合、圧縮効果があると考えられるので、圧縮要と考えられる。
(A−3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、センサ状況の変化に動的に対応しながら送信データをサンプル抽出した結果により、マルチホップによる経路上の省電力量を見積もりと合わせることでデータ圧縮要否の判断を的確に行うことができ、圧縮効果ありと判断された場合、データ圧縮による消費電力の削減が期待できる。
以上のように、この実施形態によれば、センサ状況の変化に動的に対応しながら送信データをサンプル抽出した結果により、マルチホップによる経路上の省電力量を見積もりと合わせることでデータ圧縮要否の判断を的確に行うことができ、圧縮効果ありと判断された場合、データ圧縮による消費電力の削減が期待できる。
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても本発明の種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
上述した実施形態においても本発明の種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
(B−1)上述した実施形態では、データ圧縮方法に関する条件を説明していないが、データ送信初回やセンサの切替時に最適な圧縮方法を設定するために、追加サンプル収集を行うことで、圧縮方法の変更による圧縮効果の向上を図っても良い。
(B−2)上述した実施形態において、圧縮効果を判断する際に、特定のCPUや無線チップを搭載したことを前提として、「単位時間当たりのCPU電力量」「単位データ長の1ホップの送信時間」、「単位データ長当たりの消費電力量」の各値を設定した場合を例示した。しかし、上記の各値は、実施形態で例示した値に限定されるものではなく、搭載するCPU、無線チップの条件でに応じて変更するものとする。
10…マルチホップ無線ネットワーク、1…ゲートウェイ装置、2…基地局、3(3−1〜3−n)…無線通信装置、31…CPU、310…圧縮判定処理部310…圧縮消費量導出部、312…見込消費量導出部、313…判定部、320…圧縮処理部、330…通信処理部、32…主記憶部、33…不揮発性記憶部、37…センサ、38…電源。
Claims (6)
- データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理装置であって、
データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出する圧縮消費量導出手段と、
データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出する見込削減量導出手段と、
上記圧縮消費量と上記見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する判定手段と
を備えることを特徴とする圧縮判定処理装置。 - 上記圧縮消費量が上記見込削減量より大きい場合に、圧縮処理は不要であると判定されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮判定処理装置。
- 上記圧縮消費量が上記見込削減量より小さい場合に、圧縮処理は要であると判定されることを特徴とする請求項2に記載の圧縮判定処理装置。
- データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理プログラムであって、
コンピュータを、
データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出する圧縮消費量導出手段と、
データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出する見込削減量導出手段と、
上記圧縮消費量と上記見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する判定手段と
して機能させることを特徴とする圧縮判定処理プログラム。 - データ圧縮処理部を備え、送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置の圧縮判定処理方法であって、
圧縮消費量導出手段が、データ圧縮処理に係る電気的エネルギーを示す圧縮消費量を導出し、
見込削減量導出手段が、データ圧縮処理をして送信先までの中継に見込まれる電気的エネルギーの削減量を示す見込削減量を導出し、
判定手段が、上記圧縮消費量と上記見込削減量との比較結果に基づいて、圧縮処理の要否を判定する
ことを特徴とする圧縮判定処理方法。 - 送信先に向けた送信データをマルチホップ通信する無線通信装置において、
請求項1〜3のいずれかに記載の圧縮判定処理装置に相当する圧縮判定処理手段と、
上記圧縮判定処理手段による判定結果に応じて、送信データの圧縮処理を行う圧縮処理手段と、
上記圧縮処理手段により圧縮されたデータ若しくは圧縮されていないデータを送信先に向けて送信する通信手段と
を備えることを特徴とする無線通信装置。
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