JP2019046856A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Kunihiro Miyazaki
邦浩 宮崎
裕次 長嶋
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裕次 長嶋
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Abstract

【課題】基板処理不良の発生を抑えることができる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。【解決手段】実施形態に係る基板処理装置10は、基板Wに対して、撥水化剤(例えば、シランカップリング剤)を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管64と、第1の溶媒配管64の途中の直線部分に接続され、基板Wに対して、第1の溶媒配管64を介し、撥水化剤(例えば、シランカップリング剤)を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管65と、基板Wに対して、第2の溶媒配管65から第1の溶媒配管64を介し、第2の有機溶媒を供給し、第2の有機溶媒が供給された基板Wに対して、第1の溶媒配管64から第1の有機溶媒を供給する制御を行う制御部70とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
基板処理装置は、半導体や液晶パネルなどの製造工程において、ウェーハや液晶基板などの基板の被処理面を薬液により処理し、薬液処理後に基板の被処理面をリンス用の処理液により洗い流し、リンス後に基板を乾燥する装置である。
近年、基板に形成されるパターンの微細化は進んでおり、パターン同士の隙間が狭くなっている。このため、基板の乾燥処理時にパターンが倒壊し、パターン同士がくっついてしまうことがある。これは、パターン同士の隙間に入り込んだ処理液の表面張力によってパターンが引っ張られることが原因となっている。この表面張力を少しでも下げる方法として、処理液自体の表面張力を下げること、すなわち、低表面張力の処理液(例えば、IPA(イソプロピルアルコール))を使用することが行われている。
ところが、低表面張力の処理液を使用しても、表面張力によってパターンが引っ張られる力は0(ゼロ)にならないため、パターンの倒壊を阻止するのには限度がある。そこで、基板の表面に供給された処理液を弾くように撥水化剤(例えば、シランカップリング剤(シリル化剤))により基板の表面を覆い、パターン同士の隙間において処理液の表面張力によってパターンが引っ張られる力をほぼ0にする処理が行われている。これにより、処理液の表面張力によってパターンが引っ張られることが抑えられるので、パターンの倒壊を阻止することができる。
しかしながら、撥水化剤は、空気中の水分や処理中に使用されている処理液中の水分と接触すると、加水分解反応を起こし、析出物が発生する。このため、撥水化剤を供給するための供給管では、撥水化剤の供給後、吐出口付近に残留する撥水化剤が水分と接触して加水分解反応を起こし、析出物が生成されることがある。この生成された析出物が供給管から基板上に落下したり、あるいは、供給管を詰まらせたりすると、基板処理不良が発生してしまう。
特開2010−114467号公報
本発明が解決しようとする課題は、基板処理不良の発生を抑えることができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る基板処理装置は、基板に対して、撥水化剤を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管と、第1の溶媒配管の途中の直線部分に接続され、基板に対して、第1の溶媒配管を介し、撥水化剤を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管と、基板に対して、第2の溶媒配管から第1の溶媒配管を介し、第2の有機溶媒を供給し、第2の有機溶媒が供給された基板に対して、第1の溶媒配管から第1の有機溶媒を供給する制御を行う制御部とを備える。
本発明の実施形態に係る基板処理方法は、基板に対して、撥水化剤を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管と、第1の溶媒配管の途中に接続され、基板に対して、第1の溶媒配管を介し、撥水化剤を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管とを備える基板処理装置を用いて、基板を処理する基板処理方法であって、基板に対して、第2の溶媒配管から第1の溶媒配管を介し、第2の有機溶媒を供給する工程と、第2の有機溶媒が供給された基板に対して、第1の溶媒配管から第1の有機溶媒を供給する工程とを有する。
本発明の実施形態によれば、基板処理不良の発生を抑えることができる。
第1の実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る第1の溶媒配管及び第2の溶媒配管の接続部分を示す図である。 第1の実施形態に係る基板処理工程の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る基板処理工程の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る第1の溶媒配管及び第2の溶媒配管の接続部分を示す図である。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
(基本構成)
図1に示すように、第1の実施形態に係る基板処理装置10は、処理室20と、カップ30と、支持部40と、回転機構50と、処理液供給部60と、制御部70とを備えている。
処理室20は、被処理面Waを有する基板Wを処理するための処理ボックスである。基板Wとしては、例えば、ウェーハや液晶基板などが挙げられる。処理室20は、例えば箱状に形成されており、カップ30や支持部40、回転機構50などを収容する。この処理室20の底面には、排出配管21が接続されている。この排出配管21は、基板Wの被処理面Waから流れ落ちてカップ30内の底面を流れる処理液を排出するための配管である。
カップ30は、円筒状に形成されており、処理室20内の略中央に位置付けられ、その内部に支持部40及び回転機構50を収容するように設けられている。カップ30の周壁の上部は、内側に向かって傾斜しており、また、支持部40上の基板Wの被処理面Waが露出するように開口している。このカップ30は、回転する基板Wから流れ落ちる処理液や飛散する処理液をカップ30内の底面に導く部材である。
支持部40は、カップ30内のほぼ中央に位置付けられ、水平面内で回転可能に回転機構50上に設けられている。この支持部40は、例えばスピンテーブルと呼ばれる。支持部40は、複数の支持部材41を有しており、それらの支持部材41により基板Wを水平状態に支持する。なお、基板Wは、その被処理面Waの中心が支持部40の回転軸上に位置付けられて支持部40により支持される。
回転機構50は、支持部40を保持するように設けられ、その支持部40を水平面内で回転させるように構成されている。例えば、回転機構50は、支持部40の中央に連結された回転軸やその回転軸を回転させるモータ(いずれも図示せず)などを有しており、モータの駆動により回転軸を介して支持部40を回転させる。この回転機構50は制御部70に電気的に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。
処理液供給部60は、薬液配管61と、純水配管62と、IPA配管63と、第1の溶媒配管64と、第2の溶媒配管65とを具備している。
薬液配管61は、支持部40上の基板Wの被処理面Waに対して吐出口61aから薬液を供給するように設けられている。この薬液配管61は、吐出口61aを有する先端部が支持部40上の基板Wの被処理面Waに沿って移動機構(不図示)により移動するように構成されている。薬液配管61の先端部は、吐出口61aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向しない所定の待機位置(基板Wの周縁よりも外側の位置)から、吐出口61aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向する所定の供給位置(基板Wの中央付近)に移動し、その供給位置において支持部40上の基板Wの被処理面Waに薬液を供給する。薬液供給開始から所定の処理時間が経過すると、薬液配管61は薬液の供給を停止し、所定のタイミングで待機位置に戻る。
薬液配管61には、薬液バルブ61bが設けられている。この薬液バルブ61bとしては、例えば、電磁弁が挙げられる。薬液バルブ61bは、薬液配管61を開閉する開閉弁であり、薬液の流量を調整する調整弁としても機能する。薬液の流量は、例えば、所定値で一定に設定されている。薬液バルブ61bは、電気的に制御部70に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。なお、薬液配管61の一端は、薬液を貯留するタンク(不図示)に接続されており、そのタンク内の薬液がポンプ(不図示)などによる送液力によって薬液配管61を流れ、薬液配管61の吐出口61aから吐出される。
ここで、薬液の供給が停止された状態で、薬液配管61内は薬液により満たされている。このとき、薬液配管61の吐出口61aから支持部40や支持部40上の基板Wの被処理面Waに薬液が落下すること(液だれ)を防止するため、薬液配管61内の薬液に対して負圧が与えられている。なお、他の配管62〜65内も同様に液供給後、処理液により満たされている。このため、他の配管62〜65にも前述の負圧の付与が行われ、液だれが防止されている。
薬液としては、例えば、塩酸、硫酸、アンモニア水、過酸化水素水、オゾン水などの単独薬液、あるいは、複数の単独薬液が混合された混合液などを用いることが可能である。この混合液としては、SC2(HPMとも表記:塩酸、過酸化水素水及び水の混合液)やSC1(APMとも表記:アンモニア水、過酸化水素水及び水の混合液)、SPM(硫酸及び過酸化水素水の混合液)、塩酸及びオゾン水の混合液などが挙げられる。なお、単独薬液を複数の配管から同時に吐出して基板Wの被処理面Wa上で混合することも可能である。また、薬液は一種類に限るものではなく、薬液配管61を複数本設け、各薬液配管61から順次薬液を吐出しても良い。この数種類の薬液を用いる場合には、例えば、酸性の薬液、純水、アルカリ性の薬液、純水と交互に液供給を実行するようにしても良い。
純水配管62は、支持部40上の基板Wの被処理面Waに対して吐出口62aから純水を供給するように設けられている。この純水配管62は、吐出口62aを有する先端部が支持部40上の基板Wの被処理面Waに沿って移動機構(不図示)により移動するように構成されている。純水配管62の先端部は、吐出口62aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向しない所定の待機位置(基板Wの周縁よりも外側の位置)から、吐出口62aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向する所定の供給位置(基板Wの中央付近)に移動し、その供給位置において支持部40上の基板Wの被処理面Waに純水を供給する。純水供給開始から所定の処理時間が経過すると、純水配管62は純水の供給を停止し、所定のタイミングで待機位置に戻る。
純水配管62には、純水バルブ62bが設けられている。この純水バルブ62bとしては、例えば、電磁弁が挙げられる。純水バルブ62bは、純水配管62を開閉する開閉弁であり、純水の流量を調整する調整弁としても機能する。純水の流量は、例えば、所定値で一定に設定されている。純水バルブ62bは、電気的に制御部70に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。なお、純水配管62の一端は、純水を貯留するタンク(不図示)に接続されており、そのタンク内の純水がポンプ(不図示)などによる送液力によって純水配管62を流れ、純水配管62の吐出口62aから吐出される。
IPA配管63は、支持部40上の基板Wの被処理面Waに対して吐出口63aからIPAを供給するように設けられている。このIPA配管63は、吐出口63aを有する先端部が支持部40上の基板Wの被処理面Waに沿って移動機構(不図示)により移動するように構成されている。IPA配管63の先端部は、吐出口63aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向しない所定の待機位置(基板Wの周縁よりも外側の位置)から、吐出口63aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向する所定の供給位置(基板Wの中央付近)に移動し、その供給位置において支持部40上の基板Wの被処理面WaにIPAを供給する。IPA供給開始から所定の処理時間が経過すると、IPA配管63はIPAの供給を停止し、所定のタイミングで待機位置に戻る。
IPA配管63には、IPAバルブ63bが設けられている。このIPAバルブ63bとしては、例えば、電磁弁が挙げられる。IPAバルブ63bは、IPA配管63を開閉する開閉弁であり、IPAの流量を調整する調整弁としても機能する。IPAの流量は、例えば、所定値で一定に設定されている。IPAバルブ63bは、電気的に制御部70に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。なお、IPA配管63の一端は、IPAを貯留するタンク(不図示)に接続されており、そのタンク内のIPAがポンプ(不図示)などによる送液力によってIPA配管63を流れ、IPA配管63の吐出口63aから吐出される。
第1の溶媒配管64は、支持部40上の基板Wの被処理面Waに対して吐出口64aから第1の有機溶媒を供給するように設けられている。この第1の溶媒配管64は、吐出口64aを有する先端部が支持部40上の基板Wの被処理面Waに沿って移動機構(不図示)により移動するように構成されている。第1の溶媒配管64の先端部は、吐出口64aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向しない所定の待機位置(基板Wの周縁よりも外側の位置)から、吐出口64aが支持部40上の基板Wの被処理面Waに対向する所定の供給位置(基板Wの中央付近)に移動し、その供給位置において支持部40上の基板Wの被処理面Waに第1の有機溶媒を供給する。第1の有機溶媒の供給開始から所定の処理時間が経過すると、第1の溶媒配管64は第1の有機溶媒の供給を停止し、所定のタイミングで待機位置に戻る。
第1の溶媒配管64には、第1の溶媒バルブ(第1の開閉弁)64bが設けられている。この第1の溶媒バルブ64bとしては、例えば、電磁弁が挙げられる。第1の溶媒バルブ64bは、第1の溶媒配管64を開閉する開閉弁であり、第1の有機溶媒の流量を調整する調整弁としても機能する。第1の有機溶媒の流量は、例えば、所定値で一定に設定されている。第1の溶媒バルブ64bは、電気的に制御部70に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。なお、第1の溶媒配管64の一端は、第1の有機溶媒を貯留するタンク(不図示)に接続されており、そのタンク内の第1の有機溶媒がポンプ(不図示)などによる送液力によって第1の溶媒配管64を流れ、第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出される。
ここで、第1の有機溶媒は、撥水化剤(例えば、シランカップリング剤(シリル化剤))を含まない有機溶媒である。この第1の有機溶媒としては、例えば、シンナー、PEGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、アルコール又はアセトンなどを用いることが可能である。
第2の溶媒配管65は、前述の第1の溶媒配管64における第1の溶媒バルブ64bより下流側(溶媒の流れにおける下流側)の途中の直線部分に接続され、支持部40上の基板Wの被処理面Waに対し、第1の溶媒配管64を介して第2の有機溶媒を供給するように構成されている。この第2の溶媒配管65は、第1の溶媒配管64の先端部が所定の供給位置(基板Wの中央付近)に移動した状態で、その第1の溶媒配管64の一部を介し、第1の溶媒配管64の吐出口64aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに第2の有機溶媒を供給する。第2の有機溶媒の供給開始から所定の処理時間が経過すると、第2の溶媒配管65は第2の有機溶媒の供給を停止する。
第2の溶媒配管65には、第2の溶媒バルブ(第2の開閉弁)65bが設けられている。この第2の溶媒バルブ65bとしては、例えば、電磁弁が挙げられる。第2の溶媒バルブ65bは、第2の溶媒配管65を開閉する開閉弁であり、第2の有機溶媒の流量を調整する調整弁としても機能する。第2の有機溶媒の流量は、例えば、所定値で一定に設定されている。第2の溶媒バルブ65bは、電気的に制御部70に接続されており、その駆動は制御部70により制御される。なお、第2の溶媒配管65の一端は、第2の有機溶媒を貯留するタンク(不図示)に接続されており、そのタンク内の第2の有機溶媒がポンプ(不図示)などによる送液力によって第2の溶媒配管65を流れて第1の溶媒配管64に流入し、第1の溶媒配管64を流れて第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出される。
ここで、第2の有機溶媒は、撥水化剤を含む有機溶媒である。この第2の有機溶媒としては、例えば、シンナー、PEGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、アルコール又はアセトンなどに、撥水化剤を数%含ませたものを用いることが可能である。撥水化剤は、基板Wの被処理面Waを撥水化するためのものであり、基板Wの被処理面Waは撥水化剤によって覆われることで撥水化され、基板Wの被処理面Waにおける処理液の表面張力によってパターンが引っ張られる力がほぼ0になる。また、撥水化剤は、空気中の水分や処理中に使用されている液中の水分と反応し、析出物が発生するものである。このような撥水化剤としては、例えば、シランカップリング剤(シリル化剤)が挙げられる。シランカップリング剤は加水分解性基及び有機官能基を有するものである。このシランカップリング剤としては、例えば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)やTMSDEA(トリメチルシリルジエチルアミン)などを用いることが可能である。
第2の溶媒配管65の太さは、第1の溶媒配管64も含め他の配管61〜63よりも細い。また、第1の溶媒バルブ64b及び第2の溶媒バルブ65bは、第1の溶媒配管64における接続位置A1よりも上流側に位置しており、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置(接続部分)A1までの長さは、第1の溶媒配管64における第1の溶媒バルブ64bから接続位置A1までの長さよりも短い。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間は、第1の溶媒配管64における第1の溶媒バルブ64bから接続位置A1までの内部空間より狭くなるので、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量をできるだけ少なくすることができる。
また、第1の溶媒配管64の流量(第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒の流量)は、第2の溶媒配管65の流量(第2の溶媒配管65を流れる第2の有機溶媒の流量)より多くなるように予め設定されている。ここで、流量と流速は比例関係にある(流量=配管の断面積×流速)。このため、配管の断面積が一定であり、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒の流量が増えると、その流速は上がり、圧力が低下する(ベルヌーイの定理)。図2に示すように、第1の有機溶媒が第1の溶媒配管64を流れている状態で(第1の溶媒バルブ64bが開状態であり、第2の溶媒バルブ65bが閉状態である場合)、前述の圧力低下が生じるため、第2の溶媒配管65に残留した第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤が第1の溶媒配管64に引き込まれ、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と共に第1の溶媒配管64を流れ、第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出される。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量をできるだけ少なくすることができる。
図1に戻り、制御部70は、各部を集中的に制御するマイクロコンピュータと、基板処理に関する基板処理情報や各種プログラムなどを記憶する記憶部(いずれも不図示)を具備している。この制御部70は、基板処理情報や各種プログラムに基づいて、回転機構50による支持部40の回転動作や処理液供給部60による処理液の供給動作(例えば、バルブ61b〜65bの開閉)などの制御を行う。
(基板処理工程)
次に、前述の基板処理装置10が行う基板処理工程の流れについて図3を参照して説明する。
図3に示すように、第1の実施形態に係る基板処理工程は、ステップS1〜S9の複数工程を有している。各配管61〜64の先端部は待機位置にあり、各配管61〜65のバルブ61b〜65bは閉状態にあり、各配管61〜65内は、吐出口61a〜64aからの液だれが防止されつつ、処理液により満たされている状態である。また、支持部40の回転数や液供給タイミング、液供給時間などの処理条件は制御部70に予め設定されているが、作業者などにより任意に変更可能である。
ステップS1(基板搬送)において、基板Wがロボットなどの搬送機構(不図示)により搬送され、支持部40の各支持部材41上に載置される。その載置後、薬液配管61の先端部及び純水配管62の先端部は、それぞれ待機位置から供給位置に移動する。なお、各配管61〜64は、それぞれが独立又は同期して互いに邪魔することなく移動することが可能に構成されている。
ステップS2(基板回転)において、基板Wが支持部40の各支持部材41に載置された状態で、支持部40が回転機構50により所定の回転数(例えば、500rpm)で回転し、支持部40上の基板Wが回転する。この所定の回転数はステップS2〜S8まで維持される。
ステップS3(薬液処理)において、薬液配管61の先端部が供給位置にある状態で、薬液バルブ61bが開状態にされ、薬液配管61の吐出口61aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに薬液が吐出される。薬液配管61の吐出口61aから吐出された薬液は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。これにより、基板Wの被処理面Wa上には薬液の液膜が形成され、基板Wの被処理面Waは薬液によって処理される。
ステップS4(純水リンス処理)において、薬液の吐出開始から所定時間(例えば30〜60秒)経過後、薬液バルブ61bが閉状態にされ、薬液の吐出が停止される。そして、純水配管62の先端部が供給位置にある状態で、純水バルブ62bが開状態にされて、純水配管62の吐出口62aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに純水が吐出される。純水配管62の吐出口62aから吐出された純水は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。この純水の広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上の薬液は、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面Waは薬液から純水に置換され、純水の液膜によって覆われる。前述の薬液吐出の停止後、薬液配管61の先端部は供給位置から待機位置に戻り、IPA配管63の先端部は待機位置から供給位置に移動する。
ステップS5(IPAリンス処理)において、純水の吐出開始から所定時間(例えば30〜60秒)経過後、純水バルブ62bが閉状態にされ、純水の吐出が停止される。そして、IPA配管63の先端部が供給位置にある状態で、IPAバルブ63bが開状態にされて、IPA配管63の吐出口63aから支持部40上の基板Wの被処理面WaにIPAが吐出される。IPA配管63の吐出口63aから吐出されたIPAは、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。このIPAの広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上の純水は、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面Waは純水からIPAに置換され、IPAの液膜によって覆われる。前述の純水吐出の停止後、純水配管62の先端部は供給位置から待機位置に戻り、第1の溶媒配管64の先端部は待機位置から供給位置に移動する。なお、ステップS5では、IPAが用いられているが、これに限るものではなく、少なくとも水と可溶な有機溶媒(例えば、アルコール)が用いられれば良い。
ステップS6(撥水化処理)において、IPAの吐出開始から所定時間(例えば10〜30秒)経過後、IPAバルブ63bが閉状態にされ、IPAの吐出が停止される。そして、第1の溶媒配管64の先端部が供給位置にある状態で、第2の溶媒バルブ65bが開状態にされて、第1の溶媒配管64の吐出口64aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに第2の有機溶媒が吐出される。第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出された第2の有機溶媒は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。この第2の有機溶媒の広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上のIPAは、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面WaはIPAから第2の有機溶媒に置換され、第2の有機溶媒の液膜により覆われ、撥水化剤によって撥水化される。なお、撥水化剤によって少なくとも基板Wの被処理面Waだけを撥水化することができれば良いため、撥水化剤の供給量、すなわち第2の有機溶媒の供給量は、他の液供給量に比べて少ない。
ステップS7(溶媒リンス処理)において、第2の有機溶媒の吐出開始から所定時間(例えば5〜30秒)経過後、第2の溶媒バルブ65bが閉状態にされ、第2の有機溶媒の吐出が停止される。そして、第1の溶媒配管64の先端部が供給位置にある状態で、第1の溶媒バルブ64bが開状態にされて、第1の溶媒配管64の吐出口64aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに第1の有機溶媒が吐出される。第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出された第1の有機溶媒は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。この第1の有機溶媒の広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上の第2の有機溶媒は、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面Waは第2の有機溶媒から第1の有機溶媒に置換され、第1の有機溶媒の液膜によって覆われ、基板Wの被処理面Wa上から余剰の撥水化剤が排出される。また、第1の溶媒配管64や第2溶媒配管65の一部の管(第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの間)内に残留した撥水化剤も第1の有機溶媒と共に第1の溶媒配管64内から排出される。なお、基板Wの被処理面Waから流れ落ちた第1の有機溶媒は、カップ30内の底面から排出配管21に流入して排出配管21を流れるため、排出配管21内に残留した撥水化剤も取り除かれる。
ステップS8(IPAリンス処理)において、第1の有機溶媒の吐出開始から所定時間(例えば5〜30秒)経過後、前述のステップS5と同様、第1の溶媒バルブ64bが閉状態にされ、第1の有機溶媒の吐出が停止される。そして、IPA配管63の先端部が供給位置にある状態で、IPAバルブ63bが開状態にされて、IPA配管63の吐出口63aから支持部40上の基板Wの被処理面WaにIPAが吐出される。IPA配管63の吐出口63aから吐出されたIPAは、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。このIPAの広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上の第1の有機溶媒は、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面Waは第1の有機溶媒からIPAに置換され、IPAの液膜によって覆われる。なお、ステップS8では、IPAが用いられているが、第1の有機溶媒が可溶性である場合、前述のステップS4のように純水が用いられても良い。
ステップS9(スピンドライ処理)において、前述のステップS8でのIPAの吐出開始から所定時間(例えば30〜60秒)経過後、IPAバルブ63bが閉状態にされて、IPAの吐出が停止され、さらに、基板Wの回転数が所定の回転数(例えば、1200rpm)に上げられ、液の振り切りが所定時間(例えば30〜60秒)継続される。液の振り切り開始から所定時間経過後、基板Wの回転が停止し、この振り切り乾燥によって基板Wの被処理面Waは乾燥する。その後、乾燥した基板Wは、支持部40の各支持部材41上からロボットなどの搬送機構(不図示)によって処理室20の外に搬送される。なお、前述のステップS8でのIPAの吐出停止後、第1の溶媒配管64の先端部及びIPA配管63の先端部は、それぞれ供給位置から待機位置に戻る。
前述の基板処理工程によれば、ステップS9のスピンドライ処理(基板Wの乾燥処理)前に、基板Wの被処理面Waは撥水化されており、基板Wの被処理面Waに形成されている微細なパターンは撥水膜によって覆われている。このため、基板Wの被処理面Wa上のパターン間の隙間に入り込んだ処理液の表面張力によってパターンが引っ張られる力はほぼ0となる。これにより、基板Wの乾燥処理において、パターン同士の隙間に入り込んだ処理液の表面張力によってパターンが引っ張られることが抑制されるので、パターン倒壊を抑えることができる。また、工程間における処理液の切り替えに関して、処理液が切り替えられる時間は非常に短く、また、基板Wの回転数はスピンドライ処理時に比べて低いため、パターン間の隙間に入り込んだ処理液は残留しており、基板Wの被処理面Wa上の液膜は保持されている状態である。このため、基板Wの被処理面Wa上の液膜が途切れることは無く、一連の液処理中に基板Wの被処理面Waが露出することは抑えられるので、処理ムラや乾燥ムラなどの基板処理不良の発生を抑えることができる。
また、第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管64の途中の直線部分に、第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管65を接続した構成が採用されており、第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤は第1の溶媒配管64を経由して基板Wの被処理面Waに供給される。このとき、第1の溶媒配管64内に撥水化剤が残留しても、第1の有機溶媒が第1の溶媒配管64から基板Wに供給されると、第1の溶媒配管64内に残留した撥水化剤は、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と一緒に第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出されるので、第1の溶媒配管64内に撥水化剤が残留することを抑制し、撥水化剤の加水分解反応により析出物が発生することを抑えることが可能となる。さらに、前述の基板処理工程において、最後に第1の溶媒配管64を流れる液体は第1の有機溶媒であり、第1の溶媒配管64内には第1の有機溶媒が存在することになるので、第1の溶媒配管64内に撥水化剤が残留することを確実に抑制し、撥水化剤の加水分解反応により析出物が発生することを確実に抑えることが可能となる。このようにして、第1の溶媒配管64内の析出物が第1の溶媒配管64の吐出口64aから基板W上に落下したり、あるいは、第1の溶媒配管64を詰まらせたりすることによって、基板処理不良が発生することを抑えることができる。
また、第2の溶媒配管65の太さは、第1の溶媒配管64も含め他の配管61〜63よりも細くなっている。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの管内に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量が少なくなる。つまり、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間が狭いほど、撥水化剤の残留量が少なくなる。このため、第2の溶媒配管65内に残留した撥水化剤が加水分解反応を起こし、第2の溶媒配管65内に析出物が発生する発生量が抑えられるので、第2の溶媒配管65内の析出物が第1の溶媒配管64に移動して第1の溶媒配管64の吐出口64aから基板W上に落下することや、第2の溶媒配管65内の析出物が第2の溶媒配管65を詰まらすことを抑制することが可能になるので、基板処理不良の発生を抑えることができる。
また、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの長さは、第1の溶媒配管64における第1の溶媒バルブ64bから接続位置A1までの長さよりも短い。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの管内に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量が少なくなる。つまり、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間が狭いほど、撥水化剤の残留量が少なくなる。このため、第2の溶媒配管65内に残留した撥水化剤が加水分解反応を起こし、第2の溶媒配管65内に析出物が発生する発生量が抑えられるので、第2の溶媒配管65内の析出物が第1の溶媒配管64に移動して第1の溶媒配管64の吐出口64aから基板W上に落下することや、第2の溶媒配管65内の析出物が第2の溶媒配管65を詰まらすことを抑制することが可能になるので、基板処理不良の発生を抑えることができる。
また、第1の溶媒配管64の流量を第2の溶媒配管65の流量よりも多くなるように設定することによって、第1の溶媒配管64の流量を増やし、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの管内に残留する第2の有機溶媒を第1の溶媒配管64に引き込んで、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と一緒に流し、第1の溶媒配管64の吐出口64aから流出させることが可能となる。これにより、第2の溶媒配管65内に残留した撥水化剤が加水分解反応を起こし、第2の溶媒配管65内に析出物が発生することが抑えられるので、第2の溶媒配管65内の析出物が第1の溶媒配管64に移動して第1の溶媒配管64の吐出口64aから基板W上に落下することや、第2の溶媒配管65内の析出物が第2の溶媒配管65を詰まらすことを抑制することが可能となり、基板処理不良の発生を抑えることができる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、基板Wに対して、撥水化剤を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管64と、その第1の溶媒配管64の途中の直線部分に接続され、基板Wに対して、第1の溶媒配管64を介し、撥水化剤を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管65とが設けられている。第2の有機溶媒が第2の溶媒配管65から第1の溶媒配管64を介して基板Wに供給されたときに、第1の溶媒配管64内に撥水化剤が残留しても、第2の溶媒配管65が第1の溶媒配管64の途中の直線部分に接続されているため、第1の有機溶媒が第1の溶媒配管64から基板Wに供給されると、第1の溶媒配管64内に残留した撥水化剤は、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と一緒に第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出される。これにより、第1の溶媒配管64の吐出口64a付近や第1の溶媒配管64内に、撥水化剤の加水分解反応によって析出物が発生することを抑制することが可能となるので、第1の溶媒配管64内の析出物が第1の溶媒配管64から基板W上に落下したり、あるいは、第1の溶媒配管64を詰まらせたりすることによって、基板処理不良が発生することを抑えることができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について図4を参照して説明する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点(基板処理工程の流れ)について説明し、その他の説明は省略する。
図4に示すように、第2の実施形態に係る基板処理工程は、前述のステップS1〜S9の複数工程に加え、ステップS5とステップS6との間にステップS7aを有している。なお、第2の実施形態に係るステップS1〜S9は、第1の実施形態に係るステップS1〜S9と基本的に同じであるが、ステップS5からステップS7a、ステップS7aからステップS6における処理液の切り替え動作が異なるので、ステップS7a及びステップS6の処理について説明する。
ステップS7a(溶媒リンス処理)において、IPAの吐出開始から所定時間(例えば10〜30秒)経過後、IPAバルブ63bが閉状態にされ、IPAの吐出が停止される。そして、第1の溶媒配管64の先端部が供給位置にある状態で、第1の溶媒バルブ64bが開状態にされて、第1の溶媒配管64の吐出口64aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに第1の有機溶媒が吐出される。第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出された第1の有機溶媒は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。この第1の有機溶媒の広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上のIPAは、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面WaはIPAから第1の有機溶媒に置換され、第1の有機溶媒の液膜によって覆われ、第1の溶媒配管64や第2溶媒配管65の一部の管(第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの間)内に残留した撥水化剤が第1の有機溶媒と共に第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出される。
前述のステップS7aの次のステップS6(撥水化処理)において、第1の有機溶媒の吐出開始から所定時間(例えば5〜30秒)経過後、第1の溶媒バルブ64bが閉状態にされ、第1の有機溶媒の吐出が停止される。そして、第1の溶媒配管64の先端部が供給位置にある状態で、第2の溶媒バルブ65bが開状態にされて、第1の溶媒配管64の吐出口64aから支持部40上の基板Wの被処理面Waに第2の有機溶媒が吐出される。第1の溶媒配管64の吐出口64aから吐出された第2の有機溶媒は、回転する支持部40上の基板Wの被処理面Waの中央付近に供給され、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの被処理面Waの全体に広がる。この第2の有機溶媒の広がりに応じ、先に供給された基板Wの被処理面Wa上の第1の有機溶媒は、その被処理面Waの外周から排出される。これにより、支持部40上の基板Wの被処理面Waは第1の有機溶媒から第2の有機溶媒に置換され、第2の有機溶媒の液膜により覆われ、撥水化剤によって撥水化される。
前述の基板処理工程によれば、ステップS6の撥水化処理(第2の有機溶媒吐出)後だけではなく、ステップS6の撥水化処理前にも溶媒リンス処理(第1の有機溶媒吐出)が実行される。このため、第1の溶媒配管64や第2溶媒配管65の一部の管(第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの管)内に撥水化剤が残留していても、その残留した撥水化剤は、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と一緒に第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出される。これにより、第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65内に残留した撥水化剤が加水分解反応を起こし、第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65内に析出物が発生することを確実に抑制することが可能となるので、第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65内の析出物が第1の溶媒配管64から基板W上に落下したり、あるいは、第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65を詰まらせたりすることによって、基板処理不良が発生することを確実に抑えることができる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の有機溶媒の供給後だけではなく、第2の有機溶媒の供給前にも第1の有機溶媒を供給することによって、第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65内に撥水化剤が残留していても、その残留した撥水化剤を確実に取り除き、撥水化剤の加水分解反応により第1の溶媒配管64や第2の溶媒配管65内に析出物が発生することを抑制することが可能となる。これにより、析出物が原因となり、基板処理不良が発生することを確実に抑えることができる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について図5を参照して説明する。なお、第3の実施形態では、第1の実施形態との相違点(第1の溶媒配管64と第2の溶媒配管65との接続部分)について説明し、その他の説明は省略する。
図5に示すように、第3の実施形態では、第1の溶媒配管64の一部は、他の部分よりも細くなっており、第2の溶媒配管65は、第1の溶媒配管64における細い部分64cに接続されている。この細い部分64cは、ベンチュリー管として機能する。このため、第1の溶媒配管64の細い部分64cでは、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒の流速が上がり、圧力が低下する。第1の有機溶媒が第1の溶媒配管64を流れている状態で(第1の溶媒バルブ64bが開状態であり、第2の溶媒バルブ65bが閉状態である場合)、前述の圧力低下が生じるため、第2の溶媒配管65に残留した第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤が第1の溶媒配管64に引き込まれ、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と共に第1の溶媒配管64を流れ、第1の溶媒配管64の吐出口64aから排出される。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの内部空間に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量をできるだけ少なくすることができる。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1の溶媒配管64の一部をベンチュリー管とし、そのベンチュリー管に第2の溶媒配管65を接続することによって、第2の溶媒配管65に残留した第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤を第1の溶媒配管64に引き込み、第1の溶媒配管64を流れる第1の有機溶媒と共に流して第1の溶媒配管64の吐出口64aから流出させることが可能となる。これにより、第2の溶媒配管65に残留した撥水化剤が加水分解反応を起こし、第2の溶媒配管65内に析出物が発生することが確実に抑えられるので、第2の溶媒配管65内の析出物が第1の溶媒配管64に移動して第1の溶媒配管64から基板W上に落下することや、第2の溶媒配管65内の析出物が第2の溶媒配管65を詰まらすことを抑制することが可能となり、基板処理不良の発生を確実に抑えることができる。
<他の実施形態>
前述の説明においては、配管61〜64の先端部(配管61〜64における支持部40側の先端部)の吐出口61a〜64aから液を吐出させているが、これに限るものではなく、例えば、配管61〜64の先端にノズルを取り付けて、ノズルの開口である吐出口から液を吐出させることも可能である。この場合にはノズルも配管61〜64の一部となる。
また、前述の説明においては、第2の溶媒配管65の太さは一定であるが、これに限るものではなく、例えば、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの太さを他の部分に比べて細くするようにしても良く、また、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの間の一部を他の部分に比べて細くするようにしても良い。これにより、第2の溶媒配管65における第2の溶媒バルブ65bから接続位置A1までの第2の内部空間は、第2の溶媒配管65の太さが一定である場合に比べて狭くなるので、第2の内部空間に残留する第2の有機溶媒、すなわち撥水化剤の残留量をより少なくすることができる。
また、前述の説明においては、配管61〜65の途中にバルブ61b〜65bだけを設けているが、これに限るものではなく、例えば、配管61〜65におけるバルブ61b〜65bより下流側に、吸引ユニット(例えば、アスピレータやエジェクターなど)を設けて液抜き機構を構成し、配管61〜65内に溜まった液体が支持部40上の基板Wの被処理面Waに落下する液だれを抑えるようにしても良い。
また、前述の説明においては、配管61〜64の先端部が待機位置から供給位置に移動する前に液吐出を行っていないが、これに限るものではなく、待機位置で事前に配管61〜64から液を吐出するプリディスペンスを行い、このプリディスペンス後に、配管61〜64の先端部を待機位置から供給位置に移動させるようにしても良い。
また、前述の説明においては、基板処理工程で、処理液の供給を停止してから次の処理液を供給しているが、これに限るものではなく、処理液の供給中に次の処理液の供給を開始し(先の処理液に次の処理液をオーバーラップさせて供給し)、その後、先の処理液の供給を停止するようにしても良い。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 基板処理装置
64 第1の溶媒配管
64b 第1の溶媒バルブ
65 第2の溶媒配管
65b 第2の溶媒バルブ
70 制御部
W 基板

Claims (8)

  1. 基板に対して、撥水化剤を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管と、
    前記第1の溶媒配管の途中の直線部分に接続され、前記基板に対して、前記第1の溶媒配管を介し、撥水化剤を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管と、
    前記基板に対して、前記第2の溶媒配管から前記第1の溶媒配管を介し、前記第2の有機溶媒を供給し、前記第2の有機溶媒が供給された前記基板に対して、前記第1の溶媒配管から前記第1の有機溶媒を供給する制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記第2の溶媒配管の太さは、前記第1の溶媒配管の太さよりも細いことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記第1の溶媒配管の一部は、他の部分よりも細くなっており、
    前記第2の溶媒配管は、前記第1の溶媒配管における細い部分に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記第1の溶媒配管を流れる前記第1の有機溶媒の流量は、前記第2の溶媒配管を流れる前記第2の有機溶媒の流量より多くなるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記第1の溶媒配管における前記第2の溶媒配管との接続位置よりも上流側の途中に設けられ、前記第1の溶媒配管を開閉する第1の開閉弁と、
    前記第2の溶媒配管の途中に設けられ、前記第2の溶媒配管を開閉する第2の開閉弁と、
    を備え、
    前記第2の溶媒配管における前記第2の開閉弁から前記接続位置までの長さは、前記第1の溶媒配管における前記第1の開閉弁から前記接続位置までの長さよりも短いことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 基板に対して、撥水化剤を含まない有機溶媒である第1の有機溶媒を供給するための第1の溶媒配管と、前記第1の溶媒配管の途中に接続され、前記基板に対して、前記第1の溶媒配管を介し、撥水化剤を含む有機溶媒である第2の有機溶媒を供給するための第2の溶媒配管とを備える基板処理装置を用いて、前記基板を処理する基板処理方法であって、
    前記基板に対して、前記第2の溶媒配管から前記第1の溶媒配管を介し、前記第2の有機溶媒を供給する工程と、
    前記第2の有機溶媒が供給された前記基板に対して、前記第1の溶媒配管から前記第1の有機溶媒を供給する工程と、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  7. 前記第1の有機溶媒を供給する工程では、前記第2の溶媒配管内に残留する前記第2の有機溶媒を前記第1の溶媒配管に引き込み、前記第1の溶媒配管を流れる前記第1の有機溶媒と一緒に流すことを特徴とする請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記第1の溶媒配管を流れる前記第1の有機溶媒の流量は、前記第2の溶媒配管を流れる前記第2の有機溶媒の流量より多くなるように設定されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の基板処理方法。
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