JP2019046768A - リチウムイオン二次電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池が過充電状態にあることを精度良く検出することができるリチウムイオン二次電池システムを提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池システム1は、リチウムイオン二次電池2と、リチウムイオン二次電池を充電する充電装置3と、リチウムイオン二次電池の電圧を検出する電圧検出装置4と、リチウムイオン二次電池を流れる電流を検出する電流検出装置5と、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあるか否かを判定する判定部とを備える。判定部は、電圧を時間で微分した第1の値が第1の閾値よりも大きく且つ第1の値を時間で微分した第2の値が正である場合、又は電圧をリチウムイオン二次電池に供給された電気量で微分した第3の値が第2の閾値よりも大きく且つ第3の値を時間で微分した第4の値が正である場合に、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあると判定する。【選択図】図1

Description

本発明はリチウムイオン二次電池システムに関する。
リチウムイオン二次電池は繰り返し充電可能な電池である。しかしながら、リチウムイオン二次電池が過充電されると、正極の酸化等が発生する。この結果、電池容量の低下や内部抵抗の増加が引き起こされ、電池の性能が低下する。
このため、従来、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあることを検出し、リチウムイオン二次電池の過充電を抑制することが行われている。例えば、特許文献1には、リチウムイオン二次電池の電圧の時間変化率に基づいてリチウムイオン二次電池の充電率を推定することが開示されている。
特開2016−058245号公報 特開平6−189466号公報
しかしながら、リチウムイオン二次電池の充放電曲線は典型的には内部抵抗の影響によってヒステリシスを有する。このため、放電後に充電が行われると、充電率が低い領域においても充電開始直後に電圧が急上昇することがある。この結果、電圧の時間変化率が大きくなり、リチウムイオン二次電池の過充電を誤検出するおそれがある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあることを精度良く検出することができるリチウムイオン二次電池システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、リチウムイオン二次電池と、前記リチウムイオン二次電池を充電する充電装置と、前記リチウムイオン二次電池の電圧を検出する電圧検出装置と、前記リチウムイオン二次電池を流れる電流を検出する電流検出装置と、前記充電装置によって前記リチウムイオン二次電池が充電されるときに該リチウムイオン二次電池が過充電状態にあるか否かを判定する判定部とを備え、前記判定部は、前記電圧を時間で微分した第1の値が第1の閾値よりも大きく且つ該第1の値を時間で微分した第2の値が正である場合、又は前記電圧を前記リチウムイオン二次電池に供給された電気量で微分した第3の値が第2の閾値よりも大きく且つ該第3の値を時間で微分した第4の値が正である場合に、前記リチウムイオン二次電池が過充電状態にあると判定する、リチウムイオン二次電池システムが提供される。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあることを精度良く検出することができるリチウムイオン二次電池システムが提供される。
図1は、本発明の第一実施形態におけるリチウムイオン二次電池システムの概略図である。 図2は、リチウムイオン二次電池の充放電曲線を示すグラフである。 図3は、図2の点aにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。 図4は、図2の点bにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。 図5は、図2の点cにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。 図6は、図3の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図7は、図3の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図8は、図4の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図9は、図4の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図10は、図5の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図11は、図5の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。 図12は、本発明の第一実施形態における過充電判定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図13は、本発明の第一実施形態における充電停止処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図14は、本発明の第二実施形態における過充電判定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
最初に図1〜図13を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。
<リチウムイオン二次電池システムの構成>
図1は、本発明の第一実施形態におけるリチウムイオン二次電池システムの概略図である。リチウムイオン二次電池システム1はリチウムイオン二次電池2を備える。リチウムイオン二次電池2は、複数の電池セル21が直列に接続された二次電池であり、電池パック又は組電池とも称される。各電池セル21は、正極と、負極と、正極と負極との間に配置された電解質とを有する。各電池セル21では、リチウムイオンが電解質を介して正極と負極との間を移動することで、充放電が行われる。
本実施形態では、リチウムイオン二次電池2は、バイポーラ構造を有する全固体リチウム硫黄(LiS)電池である。この場合、正極材料として硫黄が用いられ、負極材料として金属リチウムが用いられ、電解質としてセラミックスのような固体電解質が用いられる。
リチウムイオン二次電池システム1は、リチウムイオン二次電池2を充電する充電装置3を更に備える。充電装置3は、リチウムイオン二次電池2の両端の正極端子及び負極端子に電気的に接続されている。充電装置3は、商用電源のような外部電源から供給される電力又はモータジェネレータから供給される電力を用いてリチウムイオン二次電池2を充電する。
充電時には、充電装置3からリチウムイオン二次電池2に電流が供給され、リチウムイオンが各電気セル10の正極から負極に移動する。この結果、リチウムイオン二次電池2の容量が徐々に増加する。一方、放電時には、リチウムイオンが各電気セル10の負極から正極に移動し、モータ等の電子機器のような外部負荷にリチウムイオン二次電池2から電力が供給される。この結果、リチウムイオン二次電池2の容量が徐々に低下する。
リチウムイオン二次電池システム1は、電圧検出装置4、電流検出装置5、温度センサ6及び制御装置7を更に備える。電圧検出装置4は、リチウムイオン二次電池2に並列に接続され、各電池セル21の総電圧であるリチウムイオン二次電池2の電圧を検出する。電圧検出装置4によって検出された電圧は制御装置7に入力される。
電流検出装置5は、リチウムイオン二次電池2に直列に接続され、リチウムイオン二次電池2を流れる電流を検出する。したがって、電流検出装置5は、充電時には、充電装置3からリチウムイオン二次電池2に供給される電流を検出する。電流検出装置5によって検出された電流は制御装置7に入力される。
温度センサ6は、リチウムイオン二次電池2のパッケージ内に設けられ、リチウムイオン二次電池2の温度を検出する。温度センサ6は、例えば、サーミスタ又は熱電対である。温度センサ6によって検出された温度は制御装置7に入力される。
制御装置7は、中央演算装置(CPU)、ROM及びRAMのようなメモリ、入力ポート並びに出力ポートを含むマイクロコンピュータであり、リチウムイオン二次電池2の充放電を制御する。充電時には、制御装置7は、電圧検出装置4、電流検出装置5及び温度センサ6の出力等に基づいて充電装置3を制御する。
<リチウムイオン二次電池の充放電曲線>
図2は、リチウムイオン二次電池2の充放電曲線を示すグラフである。グラフの横軸はリチウムイオン二次電池2の容量を示し、グラフの縦軸はリチウムイオン二次電池2の閉回路電圧(CCV)を示す。リチウムイオン二次電池2では、内部抵抗による過電圧によって閉回路電圧と開回路電圧(OCV)との間に差が生じる。また、充電時と放電時とでは、リチウムイオン二次電池2を流れる電流の向きが逆である。このため、図2に示されるように、充電時の閉回路電圧が放電時の閉回路電圧よりも高くなり、充放電曲線がヒステリシスを有する。また、充電又は放電が終了しても分極が直ぐには解消しないため、電圧が開回路電圧に収束するのに長時間を要する。
図3は、図2の点aにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。図中の実線は、一つの電池セル21が過充電された場合の電圧の時間推移を示し、図中の破線は、過充電された電池セル21が存在しない場合の電圧の時間推移を示す。
図3の例では、放電によって容量が低下した後に、充電が行われている。時刻t0の直後には、放電時の閉回路電圧と充電時の閉回路電圧との差によって電圧が急上昇し、時刻t0から時刻t1まで、電圧の時間変化率が徐々に低下する。時刻t1の後、電圧の時間変化率が一定となり、充電時間の経過に伴い電圧が徐々に増加する。一つの電池セル21が過充電された場合には、時刻t2において、電圧が再び急上昇する。これは、一つの電池セル21の容量が最大値に近付いたことによって生じる。その後、時刻t3において、電圧の時間変化率が更に高くなり、一つの電池セル21が過充電状態になったと考えられる。
図4は、図2の点bにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。図中の実線は、一つの電池セル21が過充電された場合の電圧の時間推移を示し、図中の破線は、過充電された電池セル21が存在しない場合の電圧の時間推移を示す。
図4の例では、充電によって容量が増加した後に、充電が再び行われている。時刻t0の直後には、内部抵抗による過電圧によって電圧が僅かに上昇し、時刻t0から時刻t1まで、電圧の時間変化率が徐々に低下する。時刻t1の後、電圧の時間変化率が一定となり、充電時間の経過に伴い電圧が徐々に増加する。一つの電池セル21が過充電された場合には、時刻t2において、電圧が再び急上昇する。これは、一つの電池セル21の容量が最大値に近付いたことによって生じる。その後、時刻t3において、電圧の時間変化率が更に高くなり、一つの電池セル21が過充電状態になったと考えられる。
図5は、図2の点cにおいて充電が開始された場合の電圧の時間推移を示すグラフである。図中の実線は、一つの電池セル21が過充電された場合の電圧の時間推移を示し、図中の破線は、過充電された電池セル21が存在しない場合の電圧の時間推移を示す。
図5の例では、放電によって容量が低下した後に、充電が行われている。また、図5の例では、図3の例に比べて、充電開始時の容量が大きい。時刻t0の直後には、放電時の閉回路電圧と充電時の閉回路電圧との差によって電圧が急上昇し、時刻t0から時刻t1まで、電圧の時間変化率が徐々に低下する。時刻t1の後、電圧の時間変化率が徐々に増加すると共に、充電時間の経過に伴い電圧が徐々に増加する。一つの電池セル21が過充電された場合には、時刻t2において、電圧が再び急上昇する。これは、一つの電池セル21の容量が最大値に近付いたことによって生じる。その後、時刻t3において、電圧の時間変化率が更に高くなり、一つの電池セル21が過充電状態になったと考えられる。
<過充電の判定>
リチウムイオン二次電池2の過充電を抑制するためには、充放電曲線における充電の開始位置に関わらず、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあることを精度良く検出する必要がある。制御装置7は、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、充電装置3によってリチウムイオン二次電池2が充電されるときにリチウムイオン二次電池2が過充電状態にあるか否かを判定する判定部として機能する。
本願の発明者は、図3〜図5に示されるように充電開始直後の電圧上昇曲線が上に凸であり且つ過充電時の電圧上昇曲線が下に凸であることに着目し、以下のような過充電の判定方法を見出した。本実施形態では、判定部は、リチウムイオン二次電池2の電圧を時間で微分した第1の値が第1の閾値よりも大きく且つ第1の値を時間で微分した第2の値が正である場合に、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定する。電圧は電圧検出装置4によって検出される。
第1の値(ΔV/Δt)は、電圧の時間変化率であり、単位時間当たりの電圧の変化量を示す。第2の値(Δ2V/Δt2)は、第1の値の時間変化率であり、単位時間当たりの第1の値の変化量を示す。また、第2の値は、電圧を二階微分した値に等しい。
図6は、図3の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図6は、図2の点aにおいて充電が開始され且つ過充電された電池セル21が存在しない場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図7は、図3の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図7は、図2の点aにおいて充電が開始され且つ一つの電池セル21が過充電された場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図6及び図7では、一点鎖線が第1の値を示し、実線が第2の値を示す。
図6の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1の後、一定となる。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1の後、ゼロとなる。図7の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1から時刻t2まで一定となり、時刻t2の後、増加し、時刻t3において第1の閾値Th1を超える。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1から時刻t2までゼロとなり、時刻t2の後、正となる。
図6及び図7の時刻t0直後には、第1の値が第1の閾値Th1よりも大きい。しかしながら、第2の値が負である。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にないと判定される。一方、図7の時刻t3において、第1の値が第1の閾値Th1よりも大きく、第2の値が正である。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定される。
図8は、図4の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図8は、図2の点bにおいて充電が開始され且つ過充電された電池セル21が存在しない場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図9は、図4の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図9は、図2の点bにおいて充電が開始され且つ一つの電池セル21が過充電された場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図8及び図9では、一点鎖線が第1の値を示し、実線が第2の値を示す。
図8の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1の後、一定となる。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1の後、ゼロとなる。図9の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1から時刻t2まで一定となり、時刻t2の後、増加し、時刻t3において第1の閾値Th1を超える。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1から時刻t2までゼロとなり、時刻t2の後、正となる。
図8では、第1の値が第1の閾値Th1よりも小さく、第2の値が負又はゼロである。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にないと判定される。一方、図9の時刻t3において、第1の値が第1の閾値Th1よりも大きく、第2の値が正である。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定される。
図10は、図5の破線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図10は、図2の点cにおいて充電が開始され且つ過充電された電池セル21が存在しない場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図11は、図5の実線のデータから算出された第1の値及び第2の値の時間推移を示すグラフである。すなわち、図11は、図2の点cにおいて充電が開始され且つ一つの電池セル21が過充電された場合の第1の値及び第2の値の時間推移を示す。図10及び図11では、一点鎖線が第1の値を示し、実線が第2の値を示す。
図10の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1の後、徐々に増加する。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1の後、正となる。図11の例では、第1の値は、時刻t0から時刻t1まで低下し、時刻t1から時刻t2まで増加し、時刻t2の後、急激に増加し、時刻t3において第1の閾値Th1を超える。一方、第2の値は、時刻t0から時刻t1まで負となり、時刻t1から時刻t2まで正となり、時刻t2の後、更に大きい正の値になる。
図10及び図11の時刻t0直後には、第1の値が第1の閾値Th1よりも大きい。しかしながら、第2の値が負である。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にないと判定される。また、図10及び図11の時刻t1から時刻t2では、第2の値が正である。しかしながら、第1の値が第1の閾値Th1よりも小さい。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にないと判定される。一方、図11の時刻t3において、第1の値が第1の閾値Th1よりも大きく、第2の値が正である。このため、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定される。
したがって、本実施形態における判定方法によれば、放電後に充電が行われたときに過充電を誤検出することを抑制することができ、リチウムイオン二次電池が過充電状態にあることを精度良く検出することができる。
また、制御装置7は、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、リチウムイオン二次電池2の充電率(SOC:State Of Charge)の上限値を設定すると共に、充電率が上限値に達するとリチウムイオン二次電池2の充電を停止する充電停止部として機能する。充電停止部は、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定された場合には、リチウムイオン二次電池2の充電を停止し、充電率の上限値を現在の充電率に更新する。このことによって、リチウムイオン二次電池2が再び過充電状態になることを抑制することができる。なお、充電率SOCとは、初期状態のリチウムイオン二次電池2の最大容量に対する現在のリチウムイオン二次電池2の容量の割合である。
<過充電判定処理>
以下、図12及び図13のフローチャートを参照して、リチウムイオン二次電池システム1によって実行される制御について説明する。図12は、本発明の第一実施形態における過充電判定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは制御装置7によって繰り返し実行される。制御装置7は本制御ルーチンを実行することによって判定部として機能する。
最初に、ステップS101において、リチウムイオン二次電池2が充電中であるか否かが判定される。リチウムイオン二次電池2が充電中でないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、リチウムイオン二次電池2が充電中であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。
ステップS102では、リチウムイオン二次電池2の電圧Vが取得される。電圧Vは電圧検出装置4によって検出される。
次いで、ステップS103において、第1の値A1(ΔV/Δt)及び第2の値A2(Δ2V/Δt2)を算出する。ここで、第1の値A1は、微小時間Δtにおける電圧Vの変化量ΔV(ΔV=V(t+Δt)−V(t))を微小時間Δtで除算することによって算出される。また、第2の値A2は、微小時間Δtにおける第1の値A1の変化量ΔA1(ΔA1=A1(t+Δt)−A1(t))を微小時間Δtで除算することによって算出される。
次いで、ステップS104において、第1の値A1が第1の閾値Th1よりも大きいか否かが判定される。第1の閾値Th1は、実験的又は理論的に予め定められ、ゼロよりも大きな値である。第1の値A1が第1の閾値Th1以下であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、第1の値A1が第1の閾値Th1よりも大きいと判定された場合、本制御ルーチンはステップS105に進む。
ステップS105では、第2の値A2が正であるか否かが判定される。第2の値A2がゼロ以下であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、第2の値A2が正であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS106に進む。
ステップS106では、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定される。次いで、ステップS107において、過充電フラグFocが1に設定される。なお、過充電フラグFocの初期値はゼロである。ステップS107の後、本制御ルーチンは終了する。
<充電停止処理>
図13は、本発明の第一実施形態における充電停止処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは制御装置7によって繰り返し実行される。制御装置7は本制御ルーチンを実行することによって充電停止部として機能する。
最初に、ステップS201において、リチウムイオン二次電池2の充放電が停止されているか否かが判定される。リチウムイオン二次電池2の充放電が停止されていると判定された場合、本制御ルーチンはステップS202に進む。ステップS202では、リチウムイオン二次電池2の電圧Vと、リチウムイオン二次電池2を流れる電流Iと、リチウムイオン二次電池2の温度Tとが取得される。電圧Vは電圧検出装置4によって検出され、電流Iは電流検出装置5によって検出され、温度Tは温度センサ6によって検出される。
次いで、ステップS203において、充電率の初期値SOCinが算出される。初期値SOCinは、充電が開始される前の充電率の推定値である。最初に、内部抵抗と温度Tとの関係が記載されたマップを用いて温度Tから内部抵抗が算出される。次いで、内部抵抗に電流Iを乗じた値が過電圧として算出される。充電の停止後には、電圧Vから過電圧を減算した値が開回路電圧として算出される。一方、放電の停止後には、電圧Vに過電圧を加算した値が開回路電圧として算出される。次いで、充電率と開回路電圧との関係が記載されたマップを用いて開回路電圧から充電率が算出され、算出された充電率が初期値SOCinに設定される。なお、各マップは制御装置7のメモリ(例えばROM)に記憶されている。ステップS203の後、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS201においてリチウムイオン二次電池2の充電又は放電が行われていると判定された場合、本制御ルーチンはステップS204に進む。ステップS204では、リチウムイオン二次電池2が充電中であるか否かが判定される。リチウムイオン二次電池2が充電中でないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、リチウムイオン二次電池2が充電中であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS205に進む。
ステップS205では、リチウムイオン二次電池2を流れる電流Iが取得される。電流Iは電流検出装置5によって検出される。次いで、ステップS206において、リチウムイオン二次電池2の現在の充電率SOCcuが算出される。充電開始後のSOCの増加量が電流Iの積算値(ΣI)に基づいて算出され、初期値SOCinにSOCの増加量を加算した値が現在の充電率SOCcuに設定される。
次いで、ステップS207において、過充電フラグFocが1であるか否かが判定される。過充電フラグFocがゼロであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS208に進む。ステップS208では、現在の充電率SOCcuが充電率の上限値SOCup以上であるか否かが判定される。現在の充電率SOCcuが上限値SOCupよりも低いと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS207において過充電フラグFocが1であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS209に進む。ステップS209では、上限値SOCupが現在のSOCcuに更新され、過充電フラグFocがゼロに設定される。なお、上限値SOCupの初期値は例えば100%である。
次いで、ステップS210において、リチウムイオン二次電池2の充電が停止される。具体的には、充電装置3からリチウムイオン二次電池2への電流供給が停止される。ステップS210の後、本制御ルーチンは終了する。
また、ステップS208において現在の充電率SOCcuが上限値SOCup以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS210に進む。ステップS210では、リチウムイオン二次電池2の充電が停止される。ステップS210の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、リチウムイオン二次電池2の充放電が停止されてから十分に時間が経過している場合には、ステップS203において、電圧Vが開回路電圧とされてもよい。
<第二実施形態>
第二実施形態におけるリチウムイオン二次電池システムの構成及び制御は、以下に説明する点を除いて、基本的に第一実施形態におけるリチウムイオン二次電池システムと同様である。このため、以下、本発明の第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
モータの動力源としてリチウムイオン二次電池2が用いられる車両(ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)等)では、回生エネルギー等によってリチウムイオン二次電池2が充電される。この場合、充電時にリチウムイオン二次電池2に供給される電流が変動することがある。充電時の電圧の変化量は電流の変化量の影響を受ける。また、一つ以上の電池セル21が過充電状態になるときには、リチウムイオン二次電池2に供給された電気量の変化量に対するリチウムイオン二次電池2の電圧の変化量が大きくなる。
このため、第二実施形態では、判定部は、リチウムイオン二次電池2の電圧をリチウムイオン二次電池2に供給された電気量で微分した第3の値が第2の閾値よりも大きく且つ第3の値を時間で微分した第4の値が正である場合に、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定する。電圧は電圧検出装置4によって検出される。電気量は、電流検出装置5によって検出された電流に時間を積算することによって算出される。
第3の値(ΔV/ΔQ)は、単位電気量当たりの電圧の変化量を示す。第4の値(Δ(ΔV/ΔQ)/Δt)は、第3の値の時間変化率であり、単位時間当たりの第3の値の変化量を示す。
<過充電判定処理>
図14は、本発明の第二実施形態における過充電判定処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは制御装置7によって繰り返し実行される。制御装置7は本制御ルーチンを実行することによって判定部として機能する。
最初に、ステップS301において、リチウムイオン二次電池2が充電中であるか否かが判定される。リチウムイオン二次電池2が充電中でないと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、リチウムイオン二次電池2が充電中であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS302に進む。
ステップS302では、リチウムイオン二次電池2の電圧Vと、リチウムイオン二次電池2を流れる電流Iが取得される。電圧Vは電圧検出装置4によって検出され、電流Iは電流検出装置5によって検出される。
次いで、ステップS303において、第3の値A3(ΔV/ΔQ)及び第4の値A4(Δ(ΔV/ΔQ)/Δt)を算出する。ここで、第3の値A3は、微小時間Δtにおける電圧Vの変化量ΔV(ΔV=V(t+Δt)−V(t))を微小時間Δtにおける電気量Qの変化量ΔQ(ΔQ=Q(t+Δt)−Q(t))で除算することによって算出される。また、第4の値A4は、微小時間Δtにおける第3の値A3の変化量ΔA3(ΔA3=A3(t+Δt)−A3(t))を微小時間Δtで除算することによって算出される。
次いで、ステップS304において、第3の値A3が第2の閾値Th2よりも大きいか否かが判定される。第2の閾値Th2は、実験的又は理論的に予め定められ、ゼロよりも大きな値である。第3の値A3が第2の閾値Th2以下であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、第3の値A3が第2の閾値Th2よりも大きいと判定された場合、本制御ルーチンはステップS305に進む。
ステップS305では、第4の値A4が正であるか否かが判定される。第4の値A4がゼロ以下であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、第4の値A4が正であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS306に進む。
ステップS306では、リチウムイオン二次電池2が過充電状態にあると判定される。次いで、ステップS307において、過充電フラグFocが1に設定される。過充電フラグFocの初期値はゼロである。ステップS307の後、本制御ルーチンは終了する。
なお、第二実施形態においても、図13の充電停止処理の制御ルーチンが第一実施形態と同様に実行される。
<その他の実施形態>
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、電極間のリチウムイオンの移動が可能であり、充放電曲線がヒステリシスを有すれば、正極、負極及び電解質として任意の材料を用いることができる。
しかしながら、正極材料として硫黄が用いられ又は負極材料としてシリコンが用いられる場合には、充放電曲線のヒステリシスが大きくなると共に、放電後に電圧が開回路電圧に収束する時間が長くなる。このため、正極材料として硫黄が用いられたリチウムイオン二次電池、又は負極材料としてシリコンが用いられたリチウムイオン二次電池に本発明を適用することが、特に効果的である。
1 リチウムイオン二次電池システム
2 リチウムイオン二次電池
3 充電装置
4 電圧検出装置
5 電流検出装置
7 制御装置

Claims (1)

  1. リチウムイオン二次電池と、
    前記リチウムイオン二次電池を充電する充電装置と、
    前記リチウムイオン二次電池の電圧を検出する電圧検出装置と、
    前記リチウムイオン二次電池を流れる電流を検出する電流検出装置と、
    前記充電装置によって前記リチウムイオン二次電池が充電されるときに該リチウムイオン二次電池が過充電状態にあるか否かを判定する判定部と
    を備え、
    前記判定部は、前記電圧を時間で微分した第1の値が第1の閾値よりも大きく且つ該第1の値を時間で微分した第2の値が正である場合、又は前記電圧を前記リチウムイオン二次電池に供給された電気量で微分した第3の値が第2の閾値よりも大きく且つ該第3の値を時間で微分した第4の値が正である場合に、前記リチウムイオン二次電池が過充電状態にあると判定する、リチウムイオン二次電池システム。
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