JP2019046598A - 携帯型照明装置および人顔照明方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1乃至6は、本発明の携帯型化粧用ライト1(携帯型照明装置)を示す。携帯型化粧用ライト1は、片手に載る程度の大きさの扁平な回転体としての略円柱状(直径約40mm、高さ約20mm)の本体2と、本体2の前面側から照明光を照射することのできるLED光源6とを有している。そして、本体2を挟んで前面側とは反対側の背面側には、鏡などの非磁性体の平らな面に着脱自在に吸着可能な吸着シート4(面状吸着部材)が設けられている。
本体2は、全体高さの3分の2程度の高さを占める前面側の操作部21と、背面側の底部24とから構成されている。操作部21と底部24とは、いずれも断面略コ字状とされており、開放された側の円形の端面同士を突き合わせると、内部にLED光源6や当該LED光源6のための後述の電源部8等を収納するための収納空間を画成するように形成されている。
本体2の前面側の操作部21は、その外周面から前面にかけての部分に、手に馴染み易くするための、外周面から前面へと滑らかに移行する面取りされた略円錐台の周面が形成されている。そして、略円柱状の操作部21の外周面には、操作部21を把持しながらの後述の回転操作を行い易くするためのグリップ22が外周面より内側に凹むようにして刻設されている。また、操作部21の内周面には、操作部21の開放側の端面を底部24の端面に突き合わせたときに、底部24に係合させるための、内方に突出する掛止爪23が略内周を一周するようにして突設されている。
他方、操作部21の前面(本体2の前面でもある。)には、すり鉢状の傾斜面を介してやや奥まった位置に、LED光源6からの照明光が出射するための略8字形、より具体的には二つの扇子を要の部分で突き合わせたような形状の開口部28が形成されており、この開口部28にLED光源6からの照明光を等方に拡散させるためのディフューザ10が嵌合されている。このディフューザ10は、前面から奥まった位置に設けられていることで、その汚れ防止が図られているとともに、落下時等に衝撃が直接加わらないように保護されている。
本体2の背面側の底部24は、その外周面から背面にかけての部分に、やはり手に馴染み易くするための、外周面から背面へと滑らかに移行する面取りされた、前面側に比べるとやや幅狭の略円錐台の周面が形成されている。この円錐台の周面の周方向の所定位置には、円錐台の周面から潜り込んで底部24の中実部分を潜って直上の外周面に出るストラップ取付穴27が、底部24の中実部分を刳り貫くようにして穿設されている。そして、底部24の背面(本体2の背面でもある。)には、吸着シート4をその厚さの半分程度収納する凹部が設けられており、吸着シート4を接着するための接着剤がその内底面に塗布できるようになっている。また、底部24の操作部21側の内底面には、周方向に均等に複数の爪受部25が突設されている。これらの爪受部25は、操作部21と底部24とを突き合わせるときに、爪受部25の先端の外方に突出した鉤の部分が、操作部21の内周面における内方に突出した掛止爪23により底部24の内側に押されて、爪受部25の全体が内側に向かって撓み、その後、掛止爪23が爪受部25の先端の鉤を乗り越えると、爪受部25が自身の弾発力により元の形状に戻って、爪受部25の先端の鉤の部分と、操作部21の掛止爪23とが互いに係合するようになっている。爪受部25の少なくとも一つには、鉤の部分の下方かつ掛止爪23に当たらない位置に回転止め26が設けられている。他方、掛止爪23の所定の周位置には、掛止爪23の底部24側の面から延出する不図示の当接部が設けられており、操作部21を底部24に係合させた状態で回転させていくと、爪受部25側の回転止め26に掛止爪23側の当接部が当接して回転が止まるように構成されている。この回転止め26を用いて、操作部21の後述の回転操作によるLED光源6の操作の際に、ちょうどLED光源6が消灯する位置においてそれ以上のオフ回転方向(本体2を操作部21側から視て軸線周りに反時計回りの方向)への回転が阻止される一方、LED光源6が全灯する位置においてそれ以上のオン回転方向(本体2を操作部21側から視て時計回りの方向)への回転が阻止されるようになっている。
吸着シート4(面状吸着部材)は、エポキシポリウレタン製の円形のシートからなり、底部24の背面に形成された凹部に嵌め込まれるようにして接着されている。この吸着シート4は、当該吸着シート4の側が鏡の平らな表面に接触するようにして携帯型化粧用ライト1を鏡に取り付けると、吸着シート4と鏡の表面との間の空気を追い出し、吸盤のように鏡の表面に吸着するように構成されている。そのため、吸着シート4により携帯型化粧用ライト1が鏡に貼り付き、携帯型化粧用ライト1から手を放しても携帯型化粧用ライト1が鏡から落ちない。また、本体2を少し引張ることで、吸着シート4の吸着状態を解除し、携帯型化粧用ライト1を鏡の表面から再び取り外すことができる。
LED光源6を点灯させるための電源部8は、底部24の内底面から凹むように形成された収納凹部に収められる矩形のバッテリー81と、バッテリー81よりも操作部21側に配置される略円板状のバッテリー充電基板82とを備え、バッテリー81とバッテリー充電基板82との間にクッション性のある絶縁スポンジ83を介在させた状態でバッテリー充電基板82を底部24の内底面に立設したネジ固定部29のネジ孔にネジ固定することで、バッテリー81を底部24とバッテリー充電基板82との間で挟持固定する構成とされている。
LED光源6は、LED基板61と、LED基板61上の、本体2の略8字形開口部28の大きく開いた2か所の部分からそれぞれ見える位置に実装された白昼光用LEDチップ62(第一照明光のLED光源)及び室内光用LEDチップ63(第二照明光のLED光源)と、白昼光用LEDチップ62及び室内光用LEDチップ63に電力を供給するための配線部64(図1乃至6において不図示)と、電源部8の板バネ電極86に接触する電極ピンT1〜T8とを備えている。
このように、本発明の携帯型化粧用ライト1は、背面側に設けられている吸着シート4により鏡面に着脱自在に吸着させることができる。例えば、外出時にレストラン等の化粧室で、鏡に映った自分の顔の上側のあたりに吸着させることができる。そして、そのまま片手で操作部21のグリップ22の部分を把持して底部24に対してダイヤルを回すようにして操作部21を時計回りに(オン回転方向に)45°回転させると、先ず室内光用LEDチップ63が点灯し、例えば既に夜になっているとき、室内の照明光に近い色合いが出る照明光(色温度4000K)で顔全体が明るく照らされ、専ら室内照明に合わせて室内モードで化粧直しをすることができる。日中これから外を出歩く必要があるのであれば、操作部21を底部24に対してオン回転方向にさらに45°回転させる。すると今度は白昼光用LEDチップ62が点灯し、白昼における屋外の自然光に近い照明光(色温度5600K)で顔全体が明るく照らされ、白昼の屋外での見え方と同じ色の見え方で化粧をすることができる。操作部21を底部24に対してさらにオン回転方向に45°回転させると、白昼光用LEDチップ62及び室内光用LEDチップ63の両方が点灯し、午後における屋外の自然光に近い照明光(色温度約5000K)で顔全体がさらに明るく照らされ、昼下がりにおける屋外での見え方と同じ色の見え方で化粧をすることができる。このとき、操作部21側の当接部が底部24側の回転止め26に当接してそれ以上は操作部21を時計回りに(オン回転方向に)回転させることができない。そして最後に化粧が終わったら、今度は反時計回りに(オフ回転方向に)操作部21を底部24に対して回転させる。最初の回転位置に戻ったときに操作部21側の他の当接部が底部24側の回転止め26に当接してそれ以上のオフ回転方向の回転が阻止され、LED光源6は消灯した状態となる。
本発明の携帯型化粧用ライト1は、鏡面にいったん吸着させてしまえば、その後の照明時には携帯型化粧用ライト1を手に持つ必要がなく、化粧をするときに両手を自由に使うことができ、片手に化粧用コンパクトを持ちながら化粧をする間、常に化粧室に備え付けの大型の鏡を見ながら化粧の全体的な仕上がり具合を確認することができる。そして、LED光源6の白昼光用LEDチップ62と室内光用LEDチップ63とを個別に又は同時に選択することによって、白昼における屋外の自然光から室内光の下での見え方と同じ条件を必要に応じて選択して明るい照明の下で化粧をすることができる。しかも、そのとき携帯型化粧用ライト1を鏡に吸着させてそのままダイヤルを回転させるような感覚で照明光を点灯ないし選択できるので操作性が極めて高い。また、携帯型化粧用ライト1は、ディフューザ10を通して300ルクス程度の所定の明るさで顔全体をまんべんなく明るく照らすので、化粧にムラも出ない。しかも、LED光源6を直接見ることがないので、眩しくない。
なお、上記の実施例では、LED光源が2種類の色温度の照明光を照射するものとしたが、専ら1種類の色温度の照明光を照射するものでもよいし、その色温度の選択は、用途に応じて任意であって構わない。上記の実施例では、白昼の自然光相当の色温度として5600K(東京における真夏の正午頃の色温度が約5500K)を選択したが、色を正しくみるための色温度は5000〜6000Kであり、白昼の自然光相当の色温度の選択には幅がある。また、正午頃の色温度に限らず、夕方頃の自然光相当の色温度(3000K程度)その他の色温度を選択してもよい。
2 本体
4 吸着シート(面状吸着部材)
6 LED光源
10 ディフューザ
21 操作部
24 底部
61 LED基板
62 白昼光用LEDチップ(第一照明光のLED光源)
63 室内光用LEDチップ(第二照明光のLED光源)
86 板バネ電極
T1〜T8 電極ピン
Claims (12)
- 携帯可能な本体と、
前記本体の前面側から白昼の自然光相当の色温度かつ平均演色評価数Raが少なくとも96の第一照明光が照射可能とされたLED光源とを備え、
前記本体を挟んで前記前面側とは反対側の背面側に、非磁性体の平面に着脱自在に吸着可能な面状吸着部材が設けられている携帯型照明装置。 - 前記本体は、前記面状吸着部材が設けられた底部と、当該底部に対して相対移動可能な操作部とを備え、
前記操作部を前記底部に対して相対移動させることにより前記LED光源が点灯するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型照明装置。 - 携帯可能な本体と、
前記本体の前面側から第一照明光が照射可能とされたLED光源とを備え、
前記本体を挟んで前記前面側とは反対側の背面側に、非磁性体の平面に着脱自在に吸着可能な面状吸着部材が設けられ、
前記本体は、前記面状吸着部材が設けられた底部と、当該底部に対して相対移動可能な操作部とを備え、
前記操作部を前記底部に対して相対移動させることにより前記LED光源が点灯するように構成されている携帯型照明装置。 - 前記LED光源は、室内照明光相当の色温度かつ平均演色評価数Raが少なくとも96の第二照明光が前記本体の前面側から照射可能とされ、前記第一照明光と前記第二照明光とが個別に又は同時に選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型照明装置。
- 前記本体は、前記面状吸着部材が設けられた底部と、当該底部に対して相対移動可能な操作部とを備え、
前記操作部を前記底部に対して相対移動させることにより前記LED光源が点灯するように構成されており、
前記第一照明光と前記第二照明光とは、前記操作部を前記底部に対して相対移動させることにより個別に又は同時に選択可能とされていることを特徴とする請求項4に記載の携帯型照明装置。 - 前記LED光源は、前記第一照明光とは色温度の異なる第二照明光が前記本体の前面側から照射可能とされ、前記第一照明光と前記第二照明光とは、前記操作部を前記底部に対して相対移動させることにより個別に又は同時に選択可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の携帯型照明装置。
- 前記操作部は、前記相対移動のために、前記底部を貫く軸線方向に移動可能とされ、前記操作部を前記底部に対して前記軸線方向に移動させることにより前記LED光源が点灯するように構成されていることを特徴とする請求項2、3、5、6のいずれかに記載の携帯型照明装置。
- 前記操作部と前記底部との間には、直接的または間接的に付勢部材が介装され、当該付勢部材に抗した前記底部に向けての前記操作部の押し動作と、前記付勢部材による前記操作部の戻し動作とによる一連の動作による移動が可能に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の携帯型照明装置。
- 前記操作部は、前記相対移動のために、前記底部を貫く軸線周りに回転可能とされ、前記操作部を前記底部に対して前記軸線周りに回転させることにより前記LED光源が点灯するように構成されていることを特徴とする請求項2、3、5、6のいずれかに記載の携帯型照明装置。
- 前記本体は、前記軸線を回転の軸とした回転体の外形を有し、前記操作部は、少なくとも当該回転体の外周面に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の携帯型照明装置。
- 前記LED光源は、LEDチップを有し、前記本体の前記LED光源の前面側には、前記LEDチップから照射される光を拡散させるディフューザが設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯型照明装置。
- 請求項1から11のいずれかに記載の携帯型照明装置を用いた人顔照明方法であって、鏡に映った使用者自身の顔の上のあたりの位置において前記携帯型照明装置を鏡面に吸着させ、そのまま吸着させた位置から動かさないようにして前記携帯型照明装置のLED光源を点灯し、鏡に映った顔が見やすくなるように使用者自身の顔を照明する人顔照明方法。
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