JP2019045623A - トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷の少ないバイオマス材料を用いて、十分な機械的強度を有し、低温定着可能なトナーを供給する。【解決手段】ポリエステル樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該ポリエステル樹脂が、該ポリエステル樹脂の酸価をAv(mgKOH/g)とし、該ポリエステル樹脂の水酸基価をOHv(mgKOH/g)としたとき、下記の(条件1)を満たし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される該ポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の数平均分子量をMnとしたとき、下記の(条件2)を満たし、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを縮合して得られたポリエステル樹脂であり、該多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有することを特徴とするトナー。(条件1)10≦(Av+OHv)≦80(条件2)3,000≦Mn≦20,000【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法において使用するトナーおよびそのトナーの製造法に関する。
近年、地球温暖化、枯渇資源使用の抑制という観点からカーボンニュートラルが注目され、従来の石油原料由来のプラスチックから環境負荷の少ないバイオマス由来のプラスチックへの転換が積極的に図られている。バイオマス由来のプラスチック(以下、バイオマス材料と略す。)としてはトウモロコシやサトウキビなどを原材料にしたポリ乳酸の研究が進められている。また、機械的強度に優れたバイオマス材料として2,5−フランジカルボン酸を含有した樹脂が報告されている(特許文献1)。
また、電子写真方式で使用するトナーも石油原料由来のポリスチレンやポリエステルが使用されているが、同じ観点からバイオマス材料を使用することが提案されている(特許文献2)。
特開2007−146153号公報 特開2011−112859号公報
トナー用途に使用されているバイオマス材料としては乳酸から重合したポリ乳酸の検討が多くなされている。しかし、ポリ乳酸に代表されるバイオマス樹脂は芳香族性がなくトナー粒子の材料として強度が不十分であった。
また特許文献1には、芳香族性があり、機械的強度が高いバイオマス材料を使用した樹脂としてフランジカルボン酸を含む樹脂が開示されている。しかし、フランジカルボン酸を含有する樹脂をそのままトナー用途に使用すると、紙との密着性が低くなり、さらに融点が高く定着性が確保できないなどの問題が発生する。
従って本発明の目的は、環境負荷の少ないバイオマス材料を用いて、十分な機械的強度を有し、低温定着可能なトナーを提供することである。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、フランジカルボン酸を含有する樹脂の極性を高めることで樹脂と紙との親和性が高まり、かつ最適な分子量にすることで、トナー用途として機械的強度を保った状態で、定着性が確保できることを見出した。
そこで本発明の一態様によれば、ポリエステル樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該ポリエステル樹脂が、下記の(条件1)〜(条件3)を満たすトナーが提供される。
(条件1)10≦(Av+OHv)≦80
Av[mgKOH/g]:該ポリエステル樹脂の酸価、
OHv[mgKOH/g]:該ポリエステル樹脂の水酸基価、
(条件2)3,000≦Mn≦20,000
Mn:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される該ポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の数平均分子量、
(条件3)多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを縮合して得られたポリエステル樹脂であり、該多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有する。
また、本発明の他の態様によれば、前記トナーの製造方法であって、
前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解させて樹脂組成物を得る樹脂溶解工程、
得られた樹脂組成物を水系媒体に分散させて分散体を得る造粒工程、及び、
得られた分散体から前記有機溶媒を除去する脱溶剤工程、
を含むトナーの製造方法が提供される。
本発明によれば、環境負荷の少ないバイオマス材料を用いて、十分な機械的強度を有し、良好な定着性を有するトナー及びその製造方法を提供することができる。
本発明のトナーが有するトナー粒子に含有されるポリエステル樹脂について説明する。
該ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを縮合して得られるものであり、該多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有している。
<多価カルボン酸成分 バイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体>
ここで、上記誘導体とは、2,5−フランジカルボン酸をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した誘導体が例示できる。具体的には、2,5−フランジカルボン酸ジメチル、2,5−フランジカルボン酸ジエチル、2,5−フランジカルボン酸ジクロリドなどが挙げられる。
多価カルボン酸成分として2,5−フランジカルボン酸を含有することで、樹脂骨格中に芳香環が含有されることにより、十分な機械的強度を得ることができる。多価カルボン酸成分の総モル数に対して前記バイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を50モル%以上含有することが機械的強度を高める観点から好ましい。
一方、バイオマス材料として広く利用されているポリ乳酸のような芳香族性のない樹脂をトナー樹脂として使用すると、トナーの機械的強度が弱く耐久性に課題が生じる場合がある。特に、長時間にわたり連続使用する際には、トナー同士が融着し凝集塊が発生する場合がある。
また、2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体がバイオマス由来であるかを判断するためにはASTM D6866の放射性炭素(炭素14)の測定法を用いることができる。
バイオマス由来成分の判定に、放射性炭素(炭素14)の測定を行うことの意味について、以下に説明する。大気中において、窒素原子に宇宙線が衝突して炭素14原子が生成される反応が継続して起こっている。そのため、大気中の二酸化炭素には、炭素14が一定割合[平均として107pMC(percent modern carbon)]で含まれていることが測定されている。一方、植物中で固定化された炭素14原子は、上記の循環からは隔離されているため、放射線を出しながら、半減期5,730年で窒素原子に戻っていく反応のみが起こる。そのために現在の石油などの化石燃料中には炭素14原子が殆ど残っていない。したがって、対象となる試料中における炭素14の濃度を測定し、大気中の炭素14の含有割合(107pMC)を指標として逆算することで、試料中に含まれる炭素のうちのバイオマス由来炭素の割合を求めることができる。
上記指標を用いることで本発明における2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体がバイオマス由来か否かを判断することができ、本発明においてはバイオマス由来炭素の存在割合が、全炭素に対し90%以上のものをバイオマス由来の材料とする。また、バイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸は公知の方法を用いて、植物原料から製造することができる。
<多価アルコール成分>
上述のように、本発明において使用されるポリエステル樹脂は多価アルコール成分として、任意の多価アルコール成分を使用することができる。しかし、式(1)〜(5)で表される多価アルコールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコールを使用することが好ましい。
Figure 2019045623
式(1)〜(5)において、Rは−CH又は−CHCHを示す。
式(1)〜(5)で表される多価アルコールは分子鎖中に枝分かれ構造を有しており、樹脂のガラス転移温度を低下させることなく、樹脂の融点を低下させる効果がある。2,5−フランジカルボン酸を含有する樹脂は剛直な骨格に由来し融点が高くなる傾向があり、低温定着性を高めるためには、融点を低下させる必要がある。
その中でも2−メチル−1,3−プロパンジオールを用いることが、ガラス転移温度が好ましい値となり、かつ優れた低温定着性が得られるという観点から好ましい。
一方、1,8−オクタンジオールのような長鎖ジアルコールを含有させることで融点を低下させることはできるが、それに伴いガラス転移温度も低下し、帯電性が悪化するために好ましくない。
また、式(1)〜(5)で表される多価アルコールを多価アルコール成分中に総量で50モル%以上含有することが融点制御の観点から好ましく、より好ましくは、ジアルコール成分中に総量で90モル%以上含有する。
また、前記多価アルコールとしては環境負荷を低減するため、バイオマス由来の多価アルコールを使用することが好ましい。
また、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の製造に際しては、必要に応じてその物性を損なわない程度に、その他のカルボン酸成分や、アルコール成分を併用してもよい。ただし、炭素数6以上の長鎖脂肪族ジカルボン酸成分や炭素数6以上の長鎖ジアルコール成分を併用する場合、部分的に樹脂の運動性が増加し、帯電性が低下する傾向にある。その他のカルボン酸成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸;1,1−シクロペンテンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、p−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジプロピオニック酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、などの芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等の3価以上の多価カルボン酸など。しかし、その他のモノマー成分がこれらに限定されるものではない。
その他のアルコール成分としては、1,4−ブテンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの2価のアルコールが挙げられる。また、3価以上のアルコールとして、グリコール、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミンが挙げられる。しかし、その他のモノマー成分がこれらに限定されるものではない。
<条件2 数平均分子量(Mn)>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定されたポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の数平均分子量(Mn)は3,000以上20,000以下である。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が3,000未満である場合は樹脂としての強度が発現せずにガラス転移温度(Tg)が大きく低下する。一方、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が20,000を超える場合は、ポリエステル樹脂がフランジカルボン酸骨格に由来して剛直な構造を有しているために、樹脂の変形が起りにくくなりトナーとして定着性が確保できない。
なお、上記ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、ポリエステル樹脂の種々の公知の製造条件によって容易に制御が可能である。
また、上記ポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のように測定する。
ゲルクロマトグラフ用のo−ジクロロベンゼンに、特級2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を濃度が0.10wt/vol%となるように添加し、室温で溶解する。サンプルビンにポリエステル樹脂と上記のBHTを添加したo−ジクロロベンゼンとを入れ、150℃に設定したホットプレート上で加熱し、ポリエステル樹脂を溶解する。ポリエステル樹脂が溶けたら、予め加熱しておいたフィルターユニットに入れ、本体に設置する。フィルターユニットを通過させたものをGPCサンプルとする。なお、サンプル溶液は、濃度が約0.15質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC−8121GPC/HT(東ソー社製)
検出器:高温用RI
カラム:TSKgel GMHHR−H HT 2連(東ソー社製)
温度:135.0℃
溶媒:ゲルクロマトグラフ用o−ジクロロベンゼン(BHT 0.10wt/vol%添加)
流速:1.0mL/min
注入量:0.4mL
ポリエステル樹脂の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<条件1 酸価及び水酸基価>
ポリエステル樹脂は、酸価をAv(mgKOH/g)とし、水酸基をOHv(mgKOH/g)としたとき、以下の条件を満たすことが必要である。
10≦(Av+OHv)≦80
通常の構造材料として使用されるフランジカルボン酸を含むポリエステル樹脂は剛直な構造になり酸価および水酸基が極めて低く、十分な定着性を確保することができない。一方、(Av+OHv)を10mgKOH/g以上にすることによって、樹脂の極性が高くなり、トナーとして使用した場合に定着性が良好になる。その理由は定かではないが、トナー中の極性基と紙との間に水素結合が生じ、定着性を確保できると考えられる。また(Av+OHv)が80mgKOH/gより大きくなると、高温高湿環境下での帯電性が悪化しトナーとして使用することが困難になる。
なお、上記ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は、ポリエステル樹脂の種々の公知の製造条件によって容易に制御が可能である。
<酸価の測定方法>
ポリエステル樹脂の酸価は以下のように測定する。基本操作はJIS K0070に準ずる。
i)樹脂の粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、樹脂の重さW(g)とする。
ii)300(mL)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液150(mL)を加え溶解する。
iii)0.1モル/リットルのKOHのメタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win workstation)とABP−410電動ビュレットとを用いての自動滴定が利用できる。)
iv)このときのKOH溶液の使用量S(mL)とし、同時にブランクを測定しこのときのKOH溶液の使用量をB(mL)とする。
v)次式により樹脂の酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価Av(mgKOH/g)=((S−B)×f×5.61)/W
<水酸基価の測定方法>
ポリエステル樹脂の水酸基価は以下のように測定する。
(A)試薬
(a)アセチル化試薬:無水酢酸25gをメスフラスコ100mLに入れ、ピリジンを加えて全量を100mLにし、十分に振りまぜる。アセチル化試薬は、湿気、炭酸ガス及び酸の蒸気に触れないようにし、褐色びんに保存する。
(b)フェノールフタレイン溶液 フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95vol%)100mLに溶かす。
0.5モル/リットル−水酸化カリウム−エチルアルコール溶液 水酸化カリウム35gをできるだけ少量の水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1リットルとし、2〜3日間静置後にろ過する。標定はJIS K8006によって行う。
(B)操作
試料0.5〜2.0gを丸底フラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mLを正しく加える。フラスコの口に小さな漏斗をかけ、95〜100℃のグリセリン浴中に底部約1cmを浸して加熱する。このときフラスコの首が、浴の熱を受けて、温度の上がるのを防ぐために、中に丸い穴をあけた厚紙の円盤をフラスコの首の付根にかぶせる。1時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後に漏斗から水1mLを加えて振り動かして無水酢酸を分解する。さらに分解を完全にするため、再びフラスコをグリセリン浴中で10分間加熱し、放冷後にエチルアルコール5mLで漏斗及びフラスコの壁を洗い、フェノールフタレイン溶液を指示薬として0.5モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定する。なお、本試験と並行して空試験を行う。
(C)計算式
次式によって樹脂の水酸基価を算出する。
OHv=[{(B+C)×f×28.05}/S]+Av
[OHv:樹脂の水酸基価(mgKOH/g)
B:空試験の0.5モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(mL)
C:本試験の0.5モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(mL)
f:0.5モル/リットル−水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料の質量(g)
Av:樹脂の酸価(mgKOH/g)]
<ガラス転移温度(Tg)>
前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が25℃以上70℃以下であることが好ましい。
ガラス転移温度が25℃以上の場合は、室温環境下で分子運動を抑制することができるため、帯電性が低下することもない。また、ガラス転移温度が70℃以下の場合は、低温定着性が低下することもない。
なお、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示査走査熱量計(メトラートレド社製:DSC822/EK90)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定する。具体的には、試料0.01gをアルミパンに計量し、200℃まで10℃/minで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで−100℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/minで昇温しながら、−100℃から200℃の温度範囲で熱量測定を行う。次いで、得られたDSC曲線より、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線のこう配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度(補外ガラス転移開始温度:Tig)を本発明におけるガラス転移温度とする。
また、ガラス転移温度が2点以上検出される場合は、より低温で検出されたガラス転移温度を前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂のガラス転移温度とする。
<融点>
前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂は、60℃以上125℃以下に融点を有している結晶性樹脂であることが好ましい。融点が125℃以下であることでトナーの低温定着性に優れる。一方、トナーのブロッキング性が良好になるという観点から、融点が60℃以上であることが好ましく、70℃以上がより好ましい。
前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の融点(Mp)は、示査走査熱量計(メトラートレド社製:DSC822/EK90)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定することができる。具体的には、試料0.01gをアルミパンに計量し、室温から200℃まで昇温速度10℃/minで試料を昇温しながら熱量測定を行う。次いで、得られたDSC曲線より、吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
ポリエステル樹脂が融点を有する結晶性樹脂であっても、ガラス転移温度が高いために結晶化が起りにくい場合が生じることもある。そこで、樹脂を構成する単量体を縮重合して得られたポリエステル樹脂の結晶化をより確実に実施したい場合、又は、ポリエステル樹脂の結晶化が十分でないと判断された場合には、下記の1)又は2)のタイミングにおいて結晶化処理を行うことが挙げられる。
1)樹脂を構成する単量体の縮重合後、又は、2)トナーを製造する工程
該結晶化処理の方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることが可能であるが、下記の(1)の方法、(2)の方法、(1)及び(2)を組み合わせる方法が好適なものとして例示できる。
(1)有機溶媒に、単量体を縮重合して得られた樹脂を加熱溶解させた後に温度を下げる方法、(2)有機溶媒に、単量体を縮重合して得られた樹脂を溶解させ、得られた樹脂溶液から有機溶媒を除去する方法。
これらの方法で樹脂の結晶化が促進される理由は定かではないが、有機溶媒中に樹脂を溶解させることで、疑似的にガラス転移温度が下がり結晶化がおこりやくなるためと考えられる。
その際に、使用される有機溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、及び超臨界COなどが挙げられる。特に、溶解度パラメーター(SP値)が8以上9以下の有機溶媒は、樹脂の結晶化を促進させやすい傾向にある。
また、上記(1)の方法の具体例としては、以下の方法が挙げられる。
(i)有機溶媒に、単量体を縮重合して得られた樹脂を加え、60℃〜100℃程度まで加熱し、該樹脂を有機溶媒に溶解させ樹脂溶液を調製する。
(ii)その後、得られた樹脂溶液を、40℃以下、好ましくは室温程度(例えば、25℃程度)まで、1℃/hr〜50℃/hr程度で徐冷をして、樹脂を析出させる方法。
一方、上記(2)の方法の具体例としては、以下の方法が挙げられる。
(i)有機溶媒に、単量体を縮重合して得られた樹脂を溶解させ樹脂溶液を調製する。
(ii)得られた樹脂溶液を、15分〜1時間程度、温度60℃〜100℃程度で保持を行う。
(iii)その後、温度4℃〜30℃程度、圧力250mmHg〜760mmHg程度で、2時間〜120時間程度かけて有機溶媒を除去し樹脂を得る方法。
本発明のトナーは、前記の(条件1)及び(条件2)を満たし、かつ多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有するポリエステル樹脂を20wt%以上含有することが好ましい。また、このようなポリエステル樹脂を、50wt%以上含有することがより好ましい。また、本発明のトナーは環境負荷を低減するという観点から、2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体のバイオマス度を30%以上にすることが好ましく、50%以上にすることがより好ましい。
ここで、バイオマス度とは、植物(バイオマス)由来成分の割合を示す値であり、以下の手法で測定できる。
バイオマス度は、石油由来の樹脂組成物の炭素には、14C(放射性炭素14、半減期5730年)が含まれていないことから、この14Cの濃度を加速器質量分析により測定し、植物由来成物の含有割合の指標にするものである。
このバイオマス度の測定は、測定対象試料を燃焼して二酸化炭素を発生させ、真空ラインで精製した二酸化炭素を、鉄を触媒として水素で還元し、グラファイトを生成させる。そして、このグラファイトをタンデム加速器をベースとした14C―AMS専用装置(NEC社製)に装着して、14Cの計数、13Cの濃度(13C/12C)、14Cの濃度(14C/12C)の測定を行い、この測定値から標準現代炭素に対する試料炭素の14C濃度の割合を算出する。この測定では、米国国立標準局(NIST)から提供されたシュウ酸(HOII)を標準試料とした。
本発明のトナーは、粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法などの公知の製造方法で製造することが可能であり、製造方法は特に限定されるものではない。しかしながら、これら製造方法の中でも、本発明のトナーは、ポリエステル樹脂の結晶性制御の観点から溶解懸濁法で製造することが好ましい。
以下、溶解懸濁法を用いたトナーの製造方法について例示する。
溶解懸濁法とは樹脂、着色剤及び離形剤等を有機溶媒に溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を水等の貧溶媒中に、トナー粒子の大きさ程度に分散させ、その状態で有機溶媒を留去してトナーを製造する方法である。溶解懸濁法では樹脂溶解工程、造粒工程、脱溶剤工程、洗浄乾燥工程を経てトナーが製造される。
例えば、本発明のトナーの製造方法として、下記の樹脂溶解工程、造粒工程及び脱溶剤工程を含む製造方法が挙げられる。
樹脂溶解工程では、前記の(条件1)及び(条件2)を満たし、かつ多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有するポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解させて樹脂組成物を得る。
造粒工程では、得られた樹脂組成物を水系媒体に分散させて分散体を得る。
脱溶剤工程では、得られた分散体から前記有機溶媒を除去する。
<樹脂溶解工程>
上記樹脂溶解工程は、例えば、有機溶媒に前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂を加熱溶解させ樹脂溶解液を調製し、必要に応じて、該樹脂溶解液にその他の樹脂、着色剤及び離形剤などを溶解又は分散させて樹脂組成物を製造する工程である。
使用される有機溶媒は樹脂を溶解する有機溶媒であれば任意の溶媒を使用できる。具体的には、トルエン、キシレン、クロロホルム、塩化メチレン及び酢酸エチルなどが挙げられる。なお、本発明においては、ポリエステル樹脂の結晶化促進性および溶媒除去の容易性からトルエン、酢酸エチルを使用することが好ましい。また、結晶化促成性が高いトルエンなどの溶媒を単独で使用すると得られたトナーが中空構造になりやすく強度が低下する傾向にある。そのため、トルエンなどの結晶化促進性が高い溶媒に、クロロホルムなどの結晶化促進性が低い溶媒を混ぜることにより強度の低下を抑制することが可能となる。結晶化促進性が高い溶媒と結晶化促進性が低い溶媒を併用することによって得られたトナーは中実構造になり、強度を向上させることができる。その結果、得られたトナーを複写機等で使用している際にトナーの破砕などが起こりにくくなる。
有機溶媒の結晶化促進性は、ポリエステル樹脂を有機溶媒中に必要に応じて加熱させながら70質量%の濃度で溶解させ、25℃に冷却し24時間静置することによって、ポリエステル樹脂が析出するか否かで判断できる。結晶化促進性が高い場合は有機溶媒中にポリエステル樹脂が析出し、結晶促進性が低い場合は析出が起こらない。
本発明においては、上記有機溶媒が少なくとも有機溶媒A(結晶化促成性が高い溶媒)および有機溶媒B(結晶化促成性が低い溶媒)を含み、以下の(1)及び(2)の条件を満たすことが好ましい。
(1)有機溶媒Aにポリエステル樹脂を70質量%の濃度で溶解させ、25℃で24時間静置した場合にポリエステル樹脂が析出する。
(2)有機溶媒Bにポリエステル樹脂を70質量%の濃度で溶解させ、25℃で24時間静置した場合にポリエステル樹脂が析出しない。
ここで、有機溶媒Aと有機溶媒Bの混合比(質量比)は、10/1〜1/10であることが、トナー粒子の結晶化促進とトナー粒子の強度低下抑制とを両立させるという観点より好ましい。
上記有機溶媒の使用量には制限がないが、樹脂組成物が水系媒体中に分散し造粒できる粘度となる量であればよい。具体的には、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂、その他の樹脂、着色剤及び離形剤などを含む樹脂組成物と有機溶媒との質量比が、10/90〜50/50であることが後述の造粒性およびトナーの生産効率の観点から好ましい。
本発明において、トナーの結着樹脂として、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂に加えてその他の樹脂を使用することが可能である。しかし、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂を、トナー全質量に対して10質量%以上100質量%以下含むことが好ましく、30質量%以上100質量%以下含むことがより好ましい。
また、その他の樹脂を併用し、かつ前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の効果を効率的に発現させるためには、該ポリエステル樹脂が、製造されたトナー粒子の外周に存在(偏在)するように、公知の方法を用いて設計することが好ましい。
例えば、溶解懸濁法においては、
1)前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂をトナー粒子の結着樹脂として用いること、及び
2−1)前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の親水性より低い親水性を有する樹脂を、その他の樹脂として選定すること、又は、
2−2)前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の親水性をその他の樹脂の親水性より高めておくこと
によって、製造されたトナー粒子の外周に前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂を存在(偏在)させることができる。
その他の樹脂としては、従来公知の熱可塑性結着樹脂などが挙げられ、具体的には、スチレンアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂などが挙げられる。
一方、着色剤、離形剤は有機溶媒に溶解している必要はなく、分散していても良い。着色剤および離形剤を分散状態で使用する場合は、ビーズミルなどの分散機を使用して分散させることが好ましい。
<着色剤>
使用可能な着色剤としては、特に限定されず、公知の有機顔料又は油性染料、カーボンブラック、磁性粉体などが挙げられる。
シアン系の着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。
マゼンタ系の着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。
イエロー系の着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物などが挙げられる。
黒色系の着色剤としては、カーボンブラック、又は磁性粉体、あるいは、前記イエロー、マゼンタ、及びシアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。
本発明に用いる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナーへの分散性の点から選択される。
本発明において、シアン、マゼンタ、イエロー、又は黒色系色剤の含有量は、トナーを構成する樹脂100質量部に対して、1質量以上20質量部未満であることが好ましい。
<離形剤>
使用可能な離形剤としては、特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。ポリエチレン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により融点(軟化点)を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸ステアリル等のエステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックス等の鉱物・石油系ワックス;及びそれらの変性物など。
上記離型剤は、その融点が150.0℃以下のものが好ましく、40.0℃以上130.0℃以下のものがより好ましく、40.0℃以上110.0℃以下であるものが特に好ましい。また上記離型剤は、トナーを構成する樹脂100質量部に対して1質量部以上20質量部以下で使用することが好ましい。
<造粒工程>
上記造粒工程は、得られた樹脂組成物を水系媒体に所定のトナー粒子径になるように分散剤を用いて分散させて、分散体(造粒物)を調製する工程である。水系媒体としては、主に水が用いられる。また、該水系媒体は、1価の金属塩を1質量%以上30質量%以下含有することが好ましい。1価の金属塩を含有していることにより、樹脂組成物中の有機溶媒が水系媒体中へ拡散することが抑制され、得られたトナー粒子に含まれる樹脂の結晶性が高まることによりトナーのブロッキング性が良好になりやすく、かつトナーの粒度分布が良好になりやすい。
上記1価の金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、臭化カリウムが例示でき、これらのうち、塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。
また、水系媒体と樹脂組成物の混合比(質量比)は、水系媒体/樹脂組成物=90/10〜50/50が好ましい。
上記分散剤は特に限定されないが、有機系分散剤として、陽イオンタイプ、陰イオンタイプ及びノニオンタイプの界面活性剤が用いられ、陰イオンタイプのものが好ましい。例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。一方、無機系分散剤としてリン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、酸化チタン及びシリカ粉末などが挙げられる。
本発明においては無機系分散剤のリン酸三カルシウムが好ましい。この理由は、造粒性及びその安定性、更には得られるトナーの特性に対する悪影響が極めて少ないためである。
分散剤の添加量は造粒物の粒子径に応じて決定され、分散剤の添加量が増加すれば粒子径が小さくなる。そのために、所望の粒子径によって分散剤の添加量は異なるが、樹脂組成物に対して0.1〜15質量%の範囲で用いられるのが好ましい。0.1質量%以上であれば粗粉が発生しにくく、15質量%以下であれば不必要な微細粒子が発生しにくい。
また、水系媒体中で樹脂組成物の分散体を調製する際は、高速剪断下で行われるのが好ましい。水系媒体中に分散された樹脂組成物の分散体は、重量平均粒子径が10μm以下に造粒されることが好ましく、4〜9μm程度に造粒されることがより好ましい。
高速剪断を与える装置としては各種の高速分散機や超音波分散機が挙げられえる。
一方、上記分散体の重量平均粒子径は、コールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター社製)で測定ができる。
<脱溶剤工程>
脱溶剤工程では、得られた分散体から有機溶媒を除去する工程である。有機溶媒の除去は撹拌を行いながら、ゆっくりと行うことが好ましい。また、必要に応じて加熱、減圧をすることで有機溶媒の除去速度を制御することもできる。
例示されている溶解懸濁法等の水系媒体中で分散体を形成する製造方法においては、その製造工程中に上述の結晶化処理を含められるため、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂の結晶化をより確実にすることもできる。
例えば、下記1−1)〜1−3)を経る方法が挙げられる。
1−1)脱溶剤工程の前段階、すなわち、造粒工程において水系媒体の温度を60℃〜100℃程度の加熱状態に保持しておき、
1−2)該造粒工程後かつ脱溶剤工程前、あるいは、脱溶剤工程にて、40℃以下、好ましくは室温程度(例えば、25℃程度)まで、攪拌した状態で、1℃/hr〜50℃/hr程度の降温速度で冷却をして、ポリエステル樹脂を析出、結晶化させた後に
1−3)有機溶剤を除去する。
また、前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂が有機溶媒に溶解している時間を十分に取り、脱溶剤速度を遅くすることで結晶化を促進させることも好適な手法である。より具体的には、得られた分散体から、温度4℃〜30℃程度、圧力250mmHg〜760mmHg程度で、2時間〜120時間程度かけて、有機溶媒を除去する方法が挙げられる。好ましくは24時間以上、より好ましくは72時間以上かけて有機溶媒を除去することが挙げられる。
<洗浄乾燥工程>
上記脱溶剤工程の後に、水等で複数回洗浄し、トナー粒子をろ過及び乾燥する洗浄乾燥工程を実施してもよい。また、分散剤にリン酸三カルシウムなどの酸性条件で溶解する分散剤を使用した場合は、塩酸などで洗浄後に水洗することが好ましい。洗浄を行うことで造粒のために使用した分散剤を除去し、トナー特性を向上させることができる。洗浄後、ろ過乾燥を行うことでトナーを得ることができる。得られたトナーは必要に応じてシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。これらの無機微粒子や樹脂粒子は、帯電助剤、流動性助剤、クリーニング助剤等の外添剤として機能する。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
(樹脂の製造)
(ポリエステル樹脂1の製造)
多価カルボン酸成分;
2,5−フランジカルボン酸(バイオマス度100%) 100モル部
多価アルコール成分;
1,3−プロパンジオール 200モル部
十分に加熱乾燥した二口フラスコに、上記のモノマー成分を投入し、上記混合物100質量部に対しオルトチタン酸テトライソプロピル0.05質量部を加え、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ちながら昇温した後、230℃で縮重合反応させた。さらに減圧して250℃に昇温し、樹脂を重合した。得られた樹脂の結晶化処理として、得られた樹脂40gをトルエン160gが入ったビーカーに加え90℃まで加熱し、樹脂を溶解させた後、25℃まで6時間かけて徐冷して樹脂を析出させた。析出した樹脂をろ過、乾燥することでポリエステル樹脂1(重量平均分子量[Mn]:8,000、ガラス転移温度[Tg]:31℃、融点[Mp]:167℃、酸価:4mgKOH/g、水酸基価:53mgKOH/g)を得た。
(ポリエステル樹脂2の製造)
多価カルボン酸成分;
2,5−フランジカルボン酸(バイオマス度100%) 100モル部
多価アルコール成分;
1,2−エチレングリコール 200モル部
モノマー成分を上記のように変更した以外はポリエステル樹脂1と同様にしてポリエステル樹脂2を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂3の製造)
多価カルボン酸成分;
2,5−フランジカルボン酸(バイオマス度100%) 100モル部
多価アルコール成分;
2−メチル−1,3−プロパンジオール 200モル部
モノマー成分を上記のように変更した以外はポリエステル樹脂1と同様にしてポリエステル樹脂3を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂4の製造)
オルトチタン酸テトライソプロピルを0.03質量部に変更した以外はポリエステル樹脂3と同様にしてポリエステル樹脂4を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂5の製造)
多価カルボン酸成分;
テレフタル酸 100モル部
多価アルコール成分;
1,3−プロパンジオール 200モル部
モノマー成分を上記のように変更した以外はポリエステル樹脂3と同様にしてポリエステル樹脂5を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂6の製造)
縮重合反応の温度を200℃へ変更し、減圧時の温度を220℃に変更し、オルトチタン酸テトライソプロピルを0.03質量部に変更した以外はポリエステル樹脂1と同様にしてポリエステル樹脂6を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂7の製造)
オルトチタン酸テトライソプロピルを0.1質量に変更した以外はポリエステル樹脂1と同様にしてポリエステル樹脂7を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂8の製造)
多価カルボン酸成分;
2,5−フランジカルボン酸(バイオマス度100%) 100モル部
トリメリット酸 10モル部
多価アルコール成分;
1,3−プロパンジオール 200モル部
モノマー成分を上記のように変更した以外はポリエステル樹脂6と同様にしてポリエステル樹脂8を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
(ポリエステル樹脂9の製造)
230℃で縮重合反応させ、さらに減圧して260℃に昇温し、樹脂を重合したに変更した以外はポリエステル樹脂7と同様にしてポリエステル樹脂9を得た。得られた樹脂の物性を表1に示す。
<実施例1>
(トナー1の製造)
水浴にセットしたビーカーにリン酸三ナトリウム12水和物(和光純薬製)を11.7質量部とイオン交換水1200質量部を加えて、リン酸三ナトリウム12水和物を溶解した。続いて、水浴の温度を60℃まで上げた。60℃に到達後、5.15質量部の塩化カルシウム(キシダ化学製)をイオン交換水100質量部に溶解した水溶液を添加した。添加後30分間撹拌を行い、分散剤を含有する水系媒体であるリン酸三カルシウム水溶液を得た。
次に、下記材料を混合し、撹拌しながら80℃まで昇温して溶解及び分散させて、樹脂組成物を作製した。
ポリエステル樹脂1 40質量部
着色剤 2質量部
(シアン顔料 大日精化社製:C.I.Pigment Blue 15:3)
離型剤(ベヘン酸ベヘニル、融点75℃) 4質量部
トルエン 80質量部
クロロホルム 80質量部
一方、上記リン酸三カルシウム水溶液600質量部、クレアミックス(エム・テクニック社製)で撹拌を行いながら塩化ナトリム40質量添加し、80℃に加熱した。該リン酸三カルシウム水溶液に樹脂組成物を添加し、回転数10,000rpmで10分間撹拌を行うことで分散液を得た。得られた分散液を、撹拌翼を用いて攪拌を行いながら25℃まで12時間かけて冷却し、温度25℃かつ常圧という条件下で撹拌を3日間継続することでトルエン、クロロホルムを除去した。得られた樹脂粒子の粒子径をコールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター社製)で測定したところ、重量平均粒子径が5.7μmであった。
その後、塩酸水溶液で洗浄ろ過、さらにイオン交換水で洗浄ろ過を行い固液分離した。次に、得られた固形分を乾燥させることにより、トナー1を得た。得られたトナーは重量平均粒子径5.6μmで中実構造であった。
(トナーの評価)
<定着性の評価>
100質量部のトナーに、BET法で測定した比表面積が200m/gであり、シリコーンオイルにより疎水化処理されたシリカ微粉体1.8質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、外添剤が添加されたトナーを調製した。当該トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合して、二成分現像剤を調製した。当該二成分現像剤を市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)に充填し、受像紙(64g/m)上に未定着のトナー画像(0.6mg/cm)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン社製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。常温常湿下、プロセススピードを246mm/秒に設定し、前記未定着画像を定着させたときの様子を目視にて評価した。評価結果を表2に示す。
(評価基準)
○:160℃以下の温度領域で定着が可能
△:160℃より高く、180℃以下の温度領域で定着が可能
×:180℃より高い温度領域にしか定着可能領域がない
<ブロッキング性の評価(保存安定性による評価)>
100質量部のトナーに、BET法で測定した比表面積が200m/gであり、シリコーンオイルにより疎水化処理されたシリカ微粒子1.8質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、外添剤が添加されたトナーを調製した。当該トナーを恒温恒湿槽中で3日間静置し、目視によりブロッキングの程度を下記基準で評価した。評価結果を表2に示す。
(評価基準)
○:温度50℃、湿度10%の恒温恒湿槽中で3日間静置後、ブロッキングが発生しても軽い振動により容易に分散する。
△:度50℃、湿度10%の恒温恒湿槽中で3日間静置後、ブロッキングが発生するが、振動し続けると分散する。
×:度50℃、湿度10%の恒温恒湿槽中で3日間静置後、ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない。
<トナーの機械的強度の評価>
100質量部のトナーに、BET法で測定した比表面積が200m/gであり、シリコーンオイルにより疎水化処理されたシリカ微粉体1.8質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、外添剤が添加されたトナーを調製した。当該トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合して、二成分現像剤を調製した。当該二成分現像剤をフルカラーデジタル複写機(キヤノン社製、imagePRESS C1)の現像装置に入れて、トナー消費を伴わずに現像器を280mm/secの速度で3時間回転させた。その後、トナーを現像器から取り出し目視にて評価した。評価結果を表2に示す。
(評価基準)
○:トナーの凝集塊の発生がない
△:トナーの凝集塊の発生が見られるが、震動を与えると凝集塊がほぐれる。
×:トナーの凝集塊の発生が見られ、震動を与えても凝集塊がほぐれない。
<電荷保持率の評価>
トナー0.01gをアルミパンに計量し、ストロコロン帯電装置を用いて−600Vに帯電させた。続いて、温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下で表面電位計(トレックジャパン製:model347)を用いて表面電位の変化挙動を30分間測定した。測定結果を下記式に代入して電荷保持率を算出し、下記基準で評価した。評価結果を表2に示す。
式:30分後の電荷保持率(%)=[30分後の表面電位]/[初期表面電位]×100
(評価基準)
○:30分後の電荷保持率が90%以上
△:30分後の電荷保持率が90%未満かつ50%以上
×:30分後の電荷保持率が50%未満
<実施例2〜4>
表2に示すように、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂2〜4に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー2〜4を得た。得られた各トナーの重量平均粒子径、構造及び評価結果を表2に示す。
<比較例1>
(トナー5の製造)
ポリエステル樹脂5 100質量部
離型剤(ベヘン酸ベヘニル、融点75℃) 10質量部
着色剤 5質量部
(シアン顔料 大日精化社製:C.I.Pigment Blue 15:3)
上記材料を混合して得られた混合物を、130℃に加熱した二軸式エクストルーダーで溶融混練した。得られた溶融混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した。得られた粗粉砕物をターボミルで微粉砕し、得られた微粉末を風力分級機で分級し、重量平均粒子径7μmのトナー5を得た。得られたトナー5の評価結果を表2に示す。
<比較例2〜5>
表2に示すように、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂6〜9に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー6〜9を得た。得られた各トナーの重量平均粒子径、構造及び評価結果を表2に示す。
<比較例6〜7>
ポリエステル樹脂5を、表1に示すポリ乳酸1〜2に変更した以外は比較例1と同様にしてトナー10〜11を得た。得られた各トナーの重量平均粒子径及び評価結果を表2に示す。
Figure 2019045623
Figure 2019045623

Claims (7)

  1. ポリエステル樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該ポリエステル樹脂が、下記の(条件1)〜(条件3)を満たすことを特徴とするトナー:
    (条件1)10≦(Av+OHv)≦80
    Av[mgKOH/g]:該ポリエステル樹脂の酸価、
    OHv[mgKOH/g]:該ポリエステル樹脂の水酸基価、
    (条件2)3,000≦Mn≦20,000
    Mn:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される該ポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の数平均分子量、
    (条件3)多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを縮合して得られたポリエステル樹脂であり、該多価カルボン酸成分としてバイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を含有する。
  2. 前記多価アルコールが、下記式(1)〜(5)で表される多価アルコールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコールである請求項1に記載のトナー。
    Figure 2019045623
    式(1)〜(5)において、Rは−CH又は−CHCHを示す。
  3. 前記多価アルコール成分が2−メチル−1,3−プロパンジオールを含有する請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記ポリエステル樹脂が60℃以上125℃以下に融点を有する結晶性樹脂である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記ポリエステル樹脂が、多価カルボン酸成分の総モル数に対して前記バイオマス由来の2,5−フランジカルボン酸又はその誘導体を50モル%以上含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナーの製造方法であって、
    前記の(条件1)〜(条件3)を満たすポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解させて樹脂組成物を得る樹脂溶解工程、
    得られた樹脂組成物を水系媒体に分散させて分散体を得る造粒工程、及び、
    得られた分散体から前記有機溶媒を除去する脱溶剤工程、
    を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  7. 前記有機溶媒が少なくとも有機溶媒A及び有機溶媒Bを含み、以下の(1)及び(2)の条件を満たす請求項6に記載のトナーの製造方法。
    (1)前記有機溶媒Aに前記ポリエステル樹脂を70質量%の濃度で溶解させ、25℃で24時間静置した場合に前記ポリエステル樹脂が析出する。
    (2)前記有機溶媒Bに前記ポリエステル樹脂を70質量%の濃度で溶解させ、25℃で24時間静置した場合に前記ポリエステル樹脂が析出しない。


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