JP2019045051A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝縮器として利用する場合においてヘッダ内で液冷媒が滞留するのを防ぎ、蒸発器として利用する場合において冷媒の液とガスの比率が、各々の伝熱管の間で不均等になるのを防ぐ熱交換器を提供する。【解決手段】室外熱交換器23は、上下方向に配列された複数の伝熱管170と、複数の伝熱管170の両端部が接続された一対のヘッダ180a,180bと、ヘッダ180a,180bの内部にあって冷媒の流れ方向が反転する伝熱管170同士が上下に位置する折返し空間S4において折返し空間上段側S4Uと折返し空間下段側S4Lを開閉可能に連通させる隔壁183と、折返し空間下段側S4Lの下部と折返し空間上段側S4Uの上部を接続する第1流路181と、折返し空間上段側S4Uの下部と折返し空間下段側S4Lの上部を接続する第2流路182と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、熱交換器、特に、複数の伝熱管の両端を一対のヘッダで接続した熱交換器に関する。
従来、室外機と室内機を有する空気調和機が知られている。室外機に設けられた室外熱交換器は、冷房運転時、凝縮器として機能する。その際、室外熱交換器(凝縮器)に流入する冷媒は、圧縮機から吐出された高温高圧のガス冷媒となる。ガス冷媒は、室外熱交換器(凝縮器)に流入後、室外空気と熱交換することで徐々に凝縮して液化する。このようにして生成された高圧の液冷媒は、室外熱交換器(凝縮器)内に滞留しないように、流路内を上から下へ(すなわち、重力に逆らわない方向へ)流れるようにしている。このとき、室外熱交換器は上下に並んだ複数の伝熱管の両端を一対のヘッダで接続し、ヘッダ内部に仕切板を設けて冷媒の流れの向きを変えて往復させる構造となっている。熱交換器の流路内を上から下へ流れるようにするため、冷媒の流入口は上側に位置する入口配管(図1及び図2では冷媒配管62)となり冷媒の流出口は下側に位置する出口配管(図1及び図2では冷媒配管室外機液管63)となる。一方、室外熱交換器は、暖房運転時、蒸発器として機能する。冷媒の流れは、暖房運転時、四方弁による流路の切替によって冷房運転時とは反対向きとなり、冷媒の流入口は下側に位置する出口配管となり、冷媒の流出口は上側に位置する入口配管となる。このとき、室外熱交換器(蒸発器)に流入する冷媒は、乾き度の低い気液二相冷媒(液リッチの冷媒)となる。
そうすると、ヘッダ内の空間の上部には密度の低いガス冷媒が存在し、下部には密度の高い液冷媒が存在する比率が高くなる。このため、ヘッダの上側に挿入された伝熱管(扁平管など)にはガス冷媒が多く流れ、下側に挿入された伝熱管には液冷媒が多く流れやすくなる。したがって、上下に並ぶ複数の伝熱管に流れる冷媒量、冷媒の液とガスの比率が、各々の伝熱管の間で不均等になることなどにより、各々の伝熱管の間での流量のバランスが悪くなり、室外熱交換器全体の性能が低下する。
これに対し、特許文献1は、ヘッダ内に仕切板とは別に整流板を設けることで、蒸発器として機能する時に冷媒の気相と液相の分布を均等にする室外熱交換器を開示している。しかしながら、ヘッダの長さが長くなると上側空間と下側空間での気相と液相の分布を均等にできなくなってしまうという問題があった。すなわち、蒸発器時に冷媒の流入口を上側にした場合、凝縮器時に冷媒流出口が上側となるため、液冷媒がヘッダ内に滞留し、冷媒の液とガスの比率が不均等になることなどにより、各々の伝熱管の間での流量のバランスが悪くなり、室外熱交換器全体の性能が低下する。また、このような状態では液相冷媒が一部の伝熱管にも滞留して室外熱交換器における液単相領域の占める割合が大きくなり、伝熱性能が低下する。
特開2016−53473号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、凝縮器として利用する場合においてヘッダ内で液冷媒が滞留するのを防ぎ、蒸発器として利用する場合において各々の伝熱管の間で冷媒の液とガスの比率が不均等になるのを防ぐ熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の第1の観点は、上下方向に配列された複数の伝熱管と、前記複数の伝熱管の両端部が接続された一対のヘッダとを有し、前記伝熱管は、冷媒の流れ方向が異なる第1伝熱管と第2伝熱管を有し、前記ヘッダは、内部に前記第1伝熱管と前記第2伝熱管が上下に並んで接続される折返し空間を有し、前記折返し空間は、前記第1伝熱管が接続される折返し空間上段側と、前記第2伝熱管が接続される折返し空間下段側からなり、前記折返し空間下段側の下部と前記折返し空間上段側の上部を接続する第1流路と、前記折返し空間上段側の下部と前記折返し空間下段側の上部を接続する第2流路と、前記第2流路に設けられた開閉手段と、を備えることを特徴とする。
(2)上記(1)の構成において、前記第1流路が前記ヘッダの外部に位置し、前記第2流路が前記ヘッダの内部に位置する。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記折返し空間において、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側を区画する隔壁を有し、前記第2流路は、前記隔壁に設けられた貫通孔であって、前記開閉手段は、前記折返し空間上段側において浮沈して前記貫通孔を開閉可能なフロートと、前記フロートを案内する枠体とを有する。
(4)上記(1)又は(2)の構成において、前記折返し空間において、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側を区画する隔壁を有し、前記第2流路は、前記隔壁に設けられた貫通孔であって、前記開閉手段は、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側との間で前記貫通孔を開く姿勢と閉じる姿勢との間で摺動する摺動部を有する。
(5)上記(4)の構成において、前記摺動部が前記ヘッダの内外圧力差によって動作する。
(6)上記(1)の構成において、前記第1流路が前記ヘッダ内部に設けられている。
本発明によれば、凝縮器として利用する場合においてヘッダ内で液冷媒が滞留するのを防ぎ、蒸発器として利用する場合において冷媒の液とガスの比率が、各々の伝熱管の間で不均等になるのを防ぐ熱交換器を提供することができる。
空気調和機の概略構成図である。 室外熱交換器の構成と冷媒の流れ(暖房運転時)を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る室外熱交換器のヘッダを示す図である。 図3のヘッダの隔壁を拡大して示す図である。 図3のヘッダにおいて暖房運転時の動作を説明する図である。 図3のヘッダにおいて冷房運転時の動作を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る室外熱交換器のヘッダを示す図である。 図7のヘッダの隔壁を拡大して示す図であって、(a)は斜視図を、(b)は平面図をそれぞれ示す。 図7のヘッダにおいて暖房運転時の動作を説明する図である。 図7のヘッダにおいて冷房運転時の動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る室外熱交換器のヘッダを示す図である。 図11のヘッダの隔壁を拡大して示す図であって、(a)は斜視図を、(b)ボール弁が上昇したときの正面図、(c)はボール弁が下降したときの正面図をそれぞれ示す。 図11のヘッダにおいて暖房運転時の動作を説明する図であって、(a)は正面斜視図を、(b)は下方斜視図をそれぞれ示す。 図11のヘッダにおいて冷房運転時の動作を説明する図であって、(a)は正面斜視図を、(b)は下方斜視図をそれぞれ示す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、室外機と室内機が2本の冷媒配管で接続された空気調和機を例に挙げて説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(第1実施形態)
(空気調和機の全体構成)
本実施形態に係る空気調和機1は、図1に示すように、屋外に設置される室外機2と、室内に設置され、室外機2に液管4及びガス管5で接続された室内機3を備えている。詳しくは、液管4は、一端が室外機2の閉鎖弁25に、他端が室内機3の液管接続部33に接続されている。また、ガス管5は、一端が室外機2の閉鎖弁26に、他端が室内機3のガス管接続部34に接続されている。以上により、空気調和機1の冷媒回路10が構成されている。
(室外機)
まず、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、室外ファン24と、液管4の一端が接続された閉鎖弁25と、ガス管5の一端が接続された閉鎖弁26と、膨張弁27とを備えている。そして、室外ファン24を除くこれら各要素が以下に詳述する各冷媒配管で相互に接続され、冷媒回路10の一部をなす室外機冷媒回路10aを構成している。
圧縮機21は、図示しないインバータにより回転数が制御されることで、運転容量を変えることができる容量可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、四方弁22のポートaに吐出管61で接続されている。また、圧縮機21の冷媒吸入側は、四方弁22のポートcに吸入管66で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、4つのポートa,b,c,dを備えている。ポートaは、前述したように、圧縮機21の冷媒吐出側と吐出管61で接続されている。ポートbは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と冷媒配管62で接続されている。ポートcは、前述したように、圧縮機21の冷媒吸入側と吸入管66で接続されている。そして、ポートdは、閉鎖弁26と室外機ガス管64で接続されている。
室外熱交換器23は、冷媒と、後述する室外ファン24の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気を熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は、前述したように四方弁22のポートbと冷媒配管62で接続され、他方の冷媒出入口は、閉鎖弁25と室外機液管63で接続されている。
膨張弁27は、例えば電子膨張弁であって、その開度が調整されることで、後述する室内機3の室内熱交換器31に流入する冷媒量を調節する。
室外ファン24は、樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン24は、図示しないファンモータによって回転することで室外機2の図示しない吸込口から室外機2の内部に外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を室外機2の図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
(室内機)
次に、室内機3について説明する。室内機3は、室内熱交換器31と、室内ファン32と、液管4の他端が接続された液管接続部33と、ガス管5の他端が接続されたガス管接続部34とを備えている。そして、室内ファン32を除くこれらの各要素が以下に詳述する各冷媒配管で相互に接続され、冷媒回路10の一部をなす室内機冷媒回路10bを構成している。
室内熱交換器31は、冷媒と、後述する室内ファン32の回転により室内機3の図示しない吸込口から室内機3の内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものである。室内熱交換器31の一方の冷媒出入口は、液管接続部33に室内機液管67で接続され、他方の冷媒出入口は、ガス管接続部34に室内機ガス管68で接続されている。室内熱交換器31は、室内機3が冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機3が暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。なお、液管接続部33やガス管接続部34では、各冷媒配管が溶接やフレアナット等により接続されている。
室内ファン32は、樹脂材で形成されており、室内熱交換器31の近傍に配置されている。室内ファン32は、図示しないファンモータによって回転することで室内機3の図示しない吸込口から室内機3の内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器31において冷媒と熱交換した室内空気を室内機3の図示しない吹出口から室内へ吹き出す。
(空気調和機の動作)
前述した空気調和機1の各要素を踏まえ、空気調和機1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れ及び各部の動作について、図1を用いて説明する。なお、以下の説明では、室内機3が暖房運転を行う場合について説明し、冷房/除湿運転を行う場合についての詳細な説明を省略する。なお、図1における矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示している。
室内機3が暖房運転を行う場合、四方弁22を実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdとが連通し、またポートbとポートcとが連通する状態に切り換える。これにより、冷媒回路10において実線矢印で示す方向に冷媒が循環し、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに、室内熱交換器31が凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管61を流れて四方弁22に流入し、四方弁22から室外機ガス管64を流れ、閉鎖弁26を介してガス管5に流入する。ガス管5を流れる冷媒は、ガス管接続部34を介して室内機3に流入する。
室内機3に流入した冷媒は、室内機ガス管68を流れて室内熱交換器31に流入し、室内ファン32の回転により室内機3の内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。このように、室内熱交換器31が凝縮器として機能し、室内熱交換器31で冷媒と熱交換を行った室内空気が図示しない吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機3が設置された室内の暖房が行われる。
室内熱交換器31から流出した冷媒は、室内機液管67を流れ、液管接続部33を介して液管4に流入する。液管4を流れ閉鎖弁25を介して室外機2に流入した冷媒は、室外機液管63を流れて膨張弁27を通過する際に減圧される。
膨張弁27を通過して室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン24の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から冷媒配管62に流出した冷媒は、四方弁22、吸入管66を流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
なお、室内機3が冷房運転を行う場合、四方弁22を破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbとが連通し、またポートcとポートdとが連通する状態に切り換える。これにより、冷媒回路10は、室外熱交換器23が凝縮器として機能するとともに、室内熱交換器31が蒸発器として機能する冷房サイクルとなる。
(室外熱交換器)
図2を参照して、室外熱交換器23について説明する。室外熱交換器23は、上下方向に配列された複数の伝熱管170と、複数の伝熱管170の両端部が接続された一対のヘッダ180と、伝熱管170に接続されたフィン190とを備える。
伝熱管170は、例えば扁平管であり、金属を押出成型した成型品である。伝熱管170の内部には冷媒を流通させるために断面視において複数の冷媒通路(不図示)が並列して形成されており、伝熱管170及び内部の冷媒通路は室外機2据付時に水平となるように配置される。冷媒通路はヘッダ180の内部と連通する。フィン190は、上下に隣接する伝熱管170同士の間に配置されており、例えば平板状のフィンから構成される。
伝熱管170、ヘッダ180、フィン190は、いずれもアルミニウム等熱伝導の良い金属からなり、伝熱管170はヘッダ180に対し、フィン190は伝熱管170に対し、それぞれロウ付けまたは溶着で固定される。
ここで、図2を参照して、冷媒の流れ(図中の黒矢印)について説明する。図2は、空気調和機1が暖房運転される際の室外熱交換器23における冷媒の流れを示している。一対のヘッダ180のうち図中右側のヘッダ180aには、その下部に室外機液管63が、その上部には冷媒配管62が連通している。暖房運転時、室外熱交換器23は蒸発器として機能するが、室外機液管63からヘッダ180aに流入した冷媒は、伝熱管170を経由して図中左側のヘッダ180bとの間を複数回(図2では3回)折り返しつつ、気相又は気液二相の状態でヘッダ180aの上部の冷媒配管62から流出する。
より詳しく説明すると次のとおりである。図2では、図中右側のヘッダ180aがその内部に設けられた2枚の仕切板P1,P3によって3つの空間S1,S3,S5に仕切られ、図中左側のヘッダ180bがその内部に設けられた1枚の仕切板P2によって2つの空間S2,S4に仕切られた例を示している。
ヘッダ180aには伝熱管170の右端が接続されており、空間S1には3本の伝熱管170が、空間S2には7本の伝熱管170が、空間S3には5本の伝熱管170が、それぞれ接続されている。他方、ヘッダ180bには伝熱管170の左端が接続されており、空間S4には6本の伝熱管170が、空間S5には9本の伝熱管170が、それぞれ接続されている。なお、ここで示しているヘッダ180a,180bの内部の空間の数、伝熱管170の合計本数、ヘッダ180a,180bの各空間に接続する伝熱管170の本数などは、熱交換器23に求められる性能に応じて適宜設定され得るものであり、図示されたものに限られない。
冷媒は、室内機3から膨張弁27を介して室外機液管63へ流れた(図1参照)後、図2に示したヘッダ180aの空間S1に流入する。空間S1に流入した冷媒は、仕切板P1によって上方への流れが遮断されているため、3本の伝熱管170の冷媒通路を図中右側から左側に向かって流れる。空間S1から3本の伝熱管170を流れた冷媒は、ヘッダ180bの空間S2の下段側に入るとそこで折り返し、仕切板P2によって上方への流れが遮断されるため、空間S2の上段側に設けられている別の3本の伝熱管170の冷媒通路を図中左側から右側に向かって流れる。
空間S2から3本の伝熱管170を流れた冷媒は、ヘッダ180aの空間S3の下段側に入るとそこで折り返し、仕切板P3によって上方への流れが遮断されるため、空間S3の上段側に設けられている別の4本の伝熱管170の冷媒通路を図中右側から左側に向かって流れる。空間S3から4本の伝熱管170を流れた冷媒は、ヘッダ180bの空間S4の下段側に入るとそこで折り返し、ヘッダ180bの上端によって上方への流れが遮断されるため、空間S4の上段側に設けられている別の5本の伝熱管170の冷媒通路を図中左側から右側に向かって流れる。そして、空間S4から5本の伝熱管170を流れた冷媒は、ヘッダ180aの空間S5を介して冷媒配管62を通じて室外熱交換器23から流出する。
空間S2,S3,S4は、このように、それぞれ冷媒が折り返す空間を構成するが(以下、折返し空間S2,S3,S4という)、図2では、冷媒の流れが左右反転する上段側の伝熱管170(第1の伝熱管)と下段側の伝熱管170(第2の伝熱管)同士の間の位置を、折返し空間S2,S3,S4に対応してそれぞれ、折返し位置W2,W3,W4として破線で示している。結果として、暖房運転時において室外熱交換器23が蒸発器として機能する場合、冷媒は、室外機液管63から流入し、空間S1、折返し空間S2の下段側、折返し位置W2、折返し空間S2の上段側、折返し空間S3の下段側、折返し位置W3、折返し空間S4の下段側、折返し位置W4、折返し空間S4の上段側、空間S5を経由して、冷媒配管62より流出する。
以上の折り返しの過程において、背景技術の項でも説明したように、上段側の伝熱管170(第1の伝熱管)のうち更に上段側の伝熱管170には下段側の伝熱管170に比べて密度の低い気相の冷媒が流れ易くなることから乾き度が高くなる。図2で示した室外熱交換器23では、折返し空間S3から流出した冷媒が流れる上段側2本の伝熱管170(領域A1)及び折返し空間S4から流出した冷媒が流れる上段側3本の伝熱管170(領域A2)において、下段側に比べて相対的に乾き度が高くなる。
冷房運転時に室外熱交換器23が凝縮器として機能する場合は、冷媒は逆の流れ、すなわち、冷媒配管62から流入し、空間S5、折返し空間S4の上段側、折返し位置W4、折返し空間S4の下段側、折返し空間S3の上段側、折返し位置W3、折返し空間S3の下段側、折返し空間S2の上段側、折返し位置W2、折返し空間S2の下段側、空間S1を経由して、室外機液管63より流出する。
(ヘッダ)
さて、第1実施形態に係るヘッダ180について、図3から図6を参照して説明する。暖房運転時に冷媒は室外熱交換器23の内部を図2で示したように流れるが、ヘッダ180の折返し空間S2,S3,S4において、流出していく複数の伝熱管170に均等に冷媒を分流させることが求められる。そこで、室外熱交換器23は、折返し空間下段側S4Lの下部と折返し空間上段側S4Uの上部を接続する第1流路181と、折返し空間上段側S4Uの下部と折返し空間下段側S4Lの上部を接続する第2流路182と、第2流路182に設けられた後述する開閉手段を備えている。また、室外熱交換器23は、折返し空間下段側S3Lの下部と折返し空間上段側S3Uの上部を接続する第1流路181と、折返し空間上段側S3Uの下部と折返し空間下段側S3Lの上部を接続する第2流路182と、第2流路182に設けられた後述する開閉手段を備えている。また、室外熱交換器23は、折返し空間下段側S2Lの下部と折返し空間上段側S2Uの上部を接続する第1流路181と、折返し空間上段側S2Uの下部と折返し空間下段側S2Lの上部を接続する第2流路182と、第2流路182に設けられた後述する開閉手段を備えている。各折返し空間とも同様の態様であるので、以下では折返し空間S4に代表させて説明する。また、折返し空間を上段下段に分けて説明するときには、下段側に“L”、上段側に“U”を付す。
第1実施形態に係るヘッダ180bは、図3に示すように、折返し空間S4に相当するヘッダ180bの外部に、折返し空間下段側S4Lの下部と折返し空間上段側S4Uの上部を連通させる第1流路181を備えるとともに、折返し空間S4に相当するヘッダ180bの内部に、折返し空間上段側S4Uの下部と折返し空間下段側S4Lの上部とを連通させる第2流路182を備えている。なお、図3、図5及び図6は、ヘッダ180bの外観斜視図だが、便宜上ヘッダ180bの内部に配置された第2流路182(隔壁183の貫通孔184)も示している。
第1流路181は、ヘッダ180bの外部に併設された連通管によって構成されており、4本の伝熱管170を経由して折返し空間下段側S4Lの下部に流入して滞留する液相の冷媒を折返し空間上段側S4Uの上部に直接的に流通させる。これにより、気液二相冷媒が4本の伝熱管170から折返し空間下段側S4Lへ流入して折返し空間下段側S4Lで液相の冷媒と気相の冷媒に分離しても、折返し空間下段側S4Lの下部に流入して滞留する液相の冷媒をガス相の冷媒と共に第1流路181から折返し空間上段側S4Uの上部に流入させることができる。その結果、折返し空間上段側S4Uの上部に流入した液相の冷媒は接続されている5本の伝熱管170へ流出する際に上から下に重力に逆らわない方向に流れる。そのため、折返し空間上段側S4Uに接続されている5本の伝熱管170に対し、気液二相の冷媒を均等に分配することが可能となる。
第2流路182には、開閉手段が備えられており、第2流路182(貫通孔)を開く姿勢と閉じる姿勢に相互に切り替えることができる。第2流路182は、折返し空間上段側S4Uの下部に滞留する液相の冷媒を折返し空間下段側S4Lの上部に流通させる機能を有する。隔壁183は、冷媒の流れ方向が反転する第1の伝熱管170と第2の伝熱管170の間、すなわち折返し空間S4の折返し位置W4(図2参照)に設けられている。
隔壁183は、図4に拡大して示すように、貫通孔184を有する隔壁板185と、開閉手段(折返し空間上段側S4Uにおいて上下方向(図中の白抜き矢印)に浮沈して貫通孔184を開閉可能なフロート186と、フロート186の動きを規制する枠体187)を有する。フロート186は、気相の冷媒よりも密度が大きく、液相の冷媒よりも密度が小さいように構成されており、重力によって貫通孔184を塞いでいる(第2流路182を閉じる姿勢)。折返し空間上段側S4Uの下部すなわち隔壁板185の上方に液相の冷媒が滞留すると、フロート186は枠体187に案内されつつ浮遊し、貫通孔184を開放する(第2流路182を開く姿勢)。このように、開閉手段は、液相の冷媒が折返し空間上段側S4Uから折返し空間下段側S4Lの方向にのみ流れるようにしている。なお、ここではフロート186を球体状に図示しているが、形状はこれに限られる必要はなく、例えばニードル状の形状としてもよい。
図5及び図6は、フロート186の動作と冷媒の流れを示している。図5は、暖房運転時の状態を示しており、冷媒が下側4本の伝熱管170を経由して折返し空間下段側S4Lに流入する。このとき、フロート186は重力によって下方向(図中の白抜き矢印)に沈降して隔壁板185の貫通孔184を閉鎖しており、折返し空間下段側S4Lの下部に滞留した冷媒は、連通管である第1流路181を経由して、折返し空間上段側S4Uの上部に流入する。そして、冷媒は、折返し空間上段側S4Uから上側5本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S5(図2参照)へ流出する。このように、 暖房運転時に折返し空間下段側S4Lの下部に滞留した液冷媒を、折返し空間上段側S4Uに接続されている5本の伝熱管170へ流出する際に重力に逆らわない方向に流れるように第1流路を介して折返し空間上段側S4Uの上部に流入させているので、上段側の伝熱管170(第1の伝熱管)のうち更に上段側の伝熱管170にも密度の高い液冷媒を流入させることができるため、複数の伝熱管170の間で冷媒の液とガスの比率が不均等になるのを防ぐことができる。
図6は、冷房運転時の状態を示しており、冷媒が上側5本の伝熱管170を経由して折返し空間上段側S4Uに流入する。このとき、冷媒配管62から室外熱交換器23に流入する冷媒は高圧のガス冷媒であり、ガス冷媒は伝熱管170を通過する際に空気と熱交換することで凝縮して液化し、折返し空間上段側S4Uに流入する時には気液二相状態となっている。折返し空間上段側S4Uに気液二相冷媒が流入すると、密度の高い液相の冷媒は重力によって折返し空間上段側S4Uの下部に滞留するため、フロート186は上方向(図中の白抜き矢印)に浮遊して隔壁板185の貫通孔184を開放し、折返し空間上段側S4Uの下部に滞留した液冷媒は、貫通孔184(第2流路182)を経由して、折返し空間下段側S4Lの上部に流入する。また、折返し空間上段側S4Uに流入した気液二相冷媒のうち、ガス相の冷媒は第1流路181を介して折返し空間下段側S4Lに流入し、液冷媒と合流して再び気液二相冷媒となる。そして、冷媒は、折返し空間下段側S4Lから下側4本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S3(図2参照)へ流出する。このように、冷房運転時に折返し空間上段側S4Uの第1流路181の接続位置が折返し空間上段側S4Uの上部に位置して液冷媒を第1流路181に流しにくく、折返し空間上段側S4Uの下部に液冷媒が滞留しやすい形状であったとしても、第2流路が設けられていることで液冷媒を折返し空間下段側S4Lに流すことができるので、ヘッダ180内で液冷媒が滞留するのを防ぐことができる。
(第2実施形態)
本発明に係る第2実施形態について、図7から図10を参照して説明する。ヘッダ280b以外の事項については第1実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
(ヘッダ)
第2実施形態に係るヘッダ280bは、図7に示すように、第1流路281がヘッダ280bの外部に位置する点、第2流路282がヘッダ280bの内部に位置する点については、第1実施形態に係るヘッダ180bと同様である。第2実施形態に係るヘッダ280bが第1実施形態と異なる点は、開閉手段が折返し空間上段側S4Uと折返し空間下段側S4Lとの間で、貫通孔284を開く姿勢と閉じる姿勢との間で摺動する摺動部を有する点である。なお、図7、図9及び図10は、ヘッダ280bの外観斜視図だが、便宜上ヘッダ280bの内部に配置された第2流路282(貫通孔284)も示している。
隔壁283は、図8(a)及び図8(b)に拡大して示すように、第1貫通孔284aを有する上側の第1隔壁板285aと、第2貫通孔284bを有する下側の第2隔壁板285bと、第1隔壁板285aと第2隔壁板285bの間で左右方向(図中の白抜き矢印)に摺動して第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを同時に開閉可能な開閉手段(摺動部286と、摺動部286の動きを規制する一対の枠体287)を有する。
摺動部286の始端側(図中では左側)のヘッダ280bにはキャピラリ290の一端が接続されており、後述するように、キャピラリ290によってもたらされるヘッダ280bの内外圧力差によって、摺動部286は、第1隔壁板285aと第2隔壁板285bの間を摺動する。一対の枠体287は、第1隔壁板285aと第2隔壁板285bの間で径方向に沿って第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを挟むように設けられている。始端側と反対(図中右寄り)の第1貫通孔284aと第2貫通孔284bの縁部には、摺動部286を停止させるストッパ288が設けられている。
摺動部286は、前述のようにヘッダ180bの内外圧力差によって動作する。キャピラリ290の他端は、四方弁22近傍において室外機ガス管64(図1参照)に接続されており、暖房運転時には高圧、冷房運転時には低圧の気相の冷媒が流れる。一方、ヘッダ280bの内部は、キャピラリ290とは逆に、暖房運転時(室外熱交換器23は蒸発器として機能)には低圧、冷房運転時(室外熱交換器23は凝縮器として機能)には高圧となる。これにより、摺動部286は、暖房運転時には第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを閉鎖し、冷房運転時には第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを開放する。なお、第2隔壁板285bには、ストッパ288の反対側(図中では右側)に小孔289が設けられており、第1隔壁板285aと第2隔壁板285bの間の圧力がヘッダ280b(折返し空間下段側S4L)と同じになる。
図9及び図10は、摺動部286の動作と冷媒の流れを示している。図9は、暖房運転時の状態を示しており、冷媒が下側4本の伝熱管170を経由して折返し空間下段側S4Lに流入する。このとき、摺動部286は右方向(図中の白抜き矢印)に摺動して第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを閉鎖しており、折返し空間下段側S4Lの下部に滞留した冷媒は、連通管である第1流路281を経由して、折返し空間上段側S4Uの上部に流入する。そして、冷媒は、折返し空間上段側S4Uから5本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S5(図2参照)へ流出する。このように、暖房運転時に折返し空間下段側S4Lの下部に滞留した液冷媒を、折返し空間上段側S4Uに接続されている5本の伝熱管170へ流出する際に重力に逆らわない方向に流れるように第1流路を介して折返し空間上段側S4Uの上部に流入させているので、上段側の伝熱管170(第1の伝熱管)のうち更に上段側の伝熱管170にも密度の高い液冷媒を流入させることができるため、複数の伝熱管170の間で冷媒の液とガスの比率が不均等になるのを防ぐことができる。
図10は、冷房運転時の状態を示しており、冷媒が上側5本の伝熱管170を経由して折返し空間上段側S4Uに流入する。このとき、冷媒配管62から室外熱交換器23に流入する冷媒は高圧のガス冷媒であり、ガス冷媒は伝熱管170を通過する際に空気と熱交換することで凝縮して液化し、折返し空間上段側S4Uに流入する時には気液二相状態となっている。折返し空間上段側S4Uに気液二相冷媒が流入すると、密度の高い液相の冷媒は重力によって折返し空間上段側S4Uの下部に滞留する。摺動部286は左方向(図中の白抜き矢印)に摺動して第1貫通孔284aと第2貫通孔284bを開放しており、折返し空間上段側S4Uの下部に滞留した液冷媒は、第1貫通孔284aと第2貫通孔284b(第2流路282)を経由して、折返し空間下段側S4Lの上部に流入する。また、折返し空間上段側S4Uに流入した気液二相冷媒のうち、ガス相の冷媒は第1流路181を介して折返し空間下段側S4Lに流入し、液冷媒と合流して再び気液二相冷媒となる。そして、冷媒は、折返し空間下段側S4Lから4本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S3(図2参照)へ流出する。
(第3実施形態)
本発明に係る第3実施形態について、図11から図14を参照して説明する。ヘッダ380b以外の事項については第1及び第2実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
(ヘッダ)
第3実施形態に係るヘッダ380bは、図11に示すように、第2流路382がヘッダ380bの内部に位置する点については、第1及び第2実施形態に係るヘッダ180b,280bと同様である。第3実施形態に係るヘッダ380bが第1及び第2実施形態と異なる点は、第1流路381がヘッダ380bの内部に位置する点、第2流路382を構成する隔壁383が逆止弁を基にした開閉機構となっている点である。なお、図11、図13(a)及び図14(a)は、ヘッダ380bの外観斜視図だが、便宜上ヘッダ380bの内部に配置された第1流路381(第1貫通孔284a)及び第2流路382(第2貫通孔384b)も示している。
第3実施形態に係るヘッダ380bは、部分的に複層構造となっており、一対の長手仕切板381a、381bによって長手方向に外側の層と内側の層に仕切られている。外側の層は、折返し空間下段側S4Lの下部と折返し空間上段側S4Uの上部を連通させる第1流路381を構成するとともに、内側の層は、折返し空間上段側S4Uの下部と折返し空間下段側S4Lの上部とを連通させる第2流路382を形成する。伝熱管170は、第2流路382と連通するようにヘッダ380bに接続されている。
第1流路381は、4本の伝熱管170を経由して折返し空間下段側S4Lの下部に流入して滞留する液相の冷媒を折返し空間上段側S4Uの上部に直接的に流通させる。これにより、折返し空間上段側S4Uに接続されている5本の伝熱管170に対し、気液二相の冷媒を均等に分配することが可能となる。
第2流路382を構成する隔壁383は、図12(a)から図12(c)に拡大して示すように、折返し空間S4を折返し空間上段側S4Uと折返し空間下段側S4Lとに区画する隔壁板385を備える。隔壁板385は、一対の長手仕切板381a、381bによって仕切られた外側の層に対応する位置に設けられた第1貫通孔384と、内側の層に対応する位置に設けられた第2貫通孔を有する。更に、隔壁383は、折返し空間下段側S4Lにおいて上下方向(図中の白抜き矢印)に浮沈して第2貫通孔384bを開閉可能な開閉手段(ボール弁体386と、ボール弁体386の動きを規制する枠体387(上部枠体387a,下部枠体387b))を有する。
ボール弁体386は、図12(b)に示すように、上部枠体387aに当接することで第2貫通孔384bを閉鎖することができる。折返し空間上段側S4Uの下部すなわち隔壁板385の上方に液相の冷媒が滞留すると、ボール弁体386は下部枠体387bに案内されつつ沈降し、第2貫通孔384bを開放する(第2貫通孔384bを開く姿勢)。上部枠体387aと下部枠体387bは、冷媒が流通可能なように第2流路382に対応する第2貫通孔384bを形成する。
図13及び図14は、ボール弁体386の動作と冷媒の流れを示している。図13(a)は、暖房運転時の状態を示しており、冷媒が下側4本の伝熱管170を経由して折返し空間下段側S4Lに流入する。このとき、折返し空間上段側S4Uの冷媒の圧力は、第1流路381を通過したときの圧力損失の影響で折返し空間下段側S4Lの冷媒の圧力より低い。この圧力差によって、ボール弁体386は上方向(図中の白抜き矢印)に浮遊して隔壁板385の第2貫通孔384bを閉鎖する。折返し空間下段側S4Lの下部に滞留した冷媒は、隔壁板385の第1貫通孔384aと連通するヘッダ380bの外層である第1流路381を経由して、折返し空間上段側S4Uの上部に流入する。そして、冷媒は、折返し空間上段側S4Uから上側5本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S5(図2参照)へ流出する。図13(b)は、冷媒の流れをヘッダ380bの下方から見た図である。
図14(a)は、冷房運転時の状態を示しており、冷媒が上側5本の伝熱管170を経由して折返し空間上段側S4Uに流入する。このとき、ボール弁体386は下方向(図中の白抜き矢印)に沈降して隔壁板385の第2貫通孔384bを開放しており、折返し空間上段側S4Uの下部に滞留した冷媒は、第2貫通孔384b(第2流路382)を経由して、折返し空間下段側S4Lの上部に流入する。そして、冷媒は、折返し空間下段側S4Lから下側4本の伝熱管170を経由してヘッダ180aの空間S3(図2参照)へ流出する。図14(b)は、冷媒の流れをヘッダ380bの下方から見た図である。
(実施形態の効果)
上記のように、ヘッダ180b,280b,380bの折返し空間S4において、第1流路181,281,381と第2流路182,282,382を設けたことから、本実施形態は、凝縮器として利用する場合においてヘッダ180b,280b,380b内で液冷媒が滞留するのを防ぎ、蒸発器として利用する場合において冷媒の液とガスの比率が、各々の伝熱管の間で不均等になるのを防ぐ熱交換器を提供できるという効果を奏する。なお、前述したとおり、本実施形態は、折返し空間S4のみならず、他の折返し空間S2,S3にも適用できる。また、第3実施形態の様に第1流路381をヘッダ380b内部に設けることで、熱交換器を大型化することなく、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。例えば、上述した実施形態では本発明の熱交換器を室外機2の室外熱交換器23に適用しているが、室内機3の室内熱交換器31にも適用できる。
1…空気調和機
10…冷媒回路
10a…室外機冷媒回路
10b…室内機冷媒回路
2…室外機
21…圧縮機
22…四方弁
a〜d…ポート(四方弁の)
23…室外熱交換器
24…室外ファン
25…閉鎖弁
26…閉鎖弁
27…膨張弁
3…室内機
31…室内熱交換器
32…室内ファン
33…液管接続部
34…ガス管接続部
4…液管
5…ガス管
61…吐出管(室外機2の)
62…冷媒配管(室外機2の)
63…室外機液管(室外機2の)
64…室外機ガス管(室外機2の)
66…吸入管(室外機2の)
67…室内機液管(室内機3の)
68…室内機ガス管(室内機3の)
170…伝熱管
180,180a,180b…ヘッダ(第1実施形態の)
181…第1流路(ヘッダ外部の連通管)
182…第2流路(ヘッダ内部)
183…隔壁
184…貫通孔
185…隔壁板
186…フロート
187…枠体
190…フィン
280b…ヘッダ(第2実施形態の)
281…第1流路(ヘッダ外部の連通管)
282…第2流路(ヘッダ内部)
283…隔壁
284a,284b…第1貫通孔,第2貫通孔
285a,285b…第1隔壁板、第2隔壁板
286…摺動部
287…枠体
288…ストッパ
289…小孔
290…キャピラリ
380b…ヘッダ(第3実施形態の)
381…第1流路(ヘッダ内部の外層)
381a,381b…長手仕切板
382…第2流路(ヘッダ内部の内層)
383…隔壁
384a,384b…第1貫通孔,第2貫通孔
385…隔壁板
386…ボール弁
387…枠体
387a,387b…上部枠体,下部枠体
P1,P2,P3…仕切板
S2,S3,S4…折返し空間
W2,W3,W4…折返し位置
S4U,S4L…折返し空間上段側,折返し空間下段側

Claims (6)

  1. 上下方向に配列された複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管の両端部が接続された一対のヘッダとを有し、
    前記伝熱管は、冷媒の流れ方向が異なる第1伝熱管と第2伝熱管を有し、
    前記ヘッダは、内部に前記第1伝熱管と前記第2伝熱管が上下に並んで接続される折返し空間を有し、
    前記折返し空間は、前記第1伝熱管が接続される折返し空間上段側と、前記第2伝熱管が接続される折返し空間下段側を有し、
    前記折返し空間下段側の下部と前記折返し空間上段側の上部を接続する第1流路と、
    前記折返し空間上段側の下部と前記折返し空間下段側の上部を接続する第2流路と、
    前記第2流路に設けられた開閉手段と、
    を備えることを特徴とする室外熱交換器。
  2. 前記第1流路が前記ヘッダの外部に位置し、前記第2流路が前記ヘッダの内部に位置することを特徴とする請求項1に記載の室外熱交換器。
  3. 前記折返し空間は、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側を区画する隔壁を有し、
    前記第2流路は、前記隔壁に設けられた貫通孔であって、
    前記開閉手段は、前記折返し空間上段側において浮沈して前記貫通孔を開閉可能なフロートと、前記フロートを案内する枠体とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の室外熱交換器。
  4. 前記折返し空間は、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側を区画する隔壁を有し、
    前記第2流路は、前記隔壁に設けられた貫通孔であって、
    前記開閉手段は、前記折返し空間上段側と前記折返し空間下段側との間で前記貫通孔を開く姿勢と閉じる姿勢との間で摺動する摺動部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の室外熱交換器。
  5. 前記摺動部が前記ヘッダの内外圧力差によって動作する ことを特徴とする請求項4に記載の室外熱交換器。
  6. 前記第1流路前記ヘッダ内部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の室外熱交換器。
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