JP2019044726A - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、廃熱回収装置に関し、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、内燃機関の高速高負荷時における排気浄化触媒の過昇温抑制のための排気温度の低下促進を廃熱回収を継続しながら行えるようにする。【解決手段】排気通路1に排気浄化触媒2を備える内燃機関の廃熱を回収する廃熱回収装置10は、蒸発器14、過熱器16、タービン18(膨張機)、凝縮器20をこの順で接続する循環回路12と、凝縮器20と蒸発器14との間の部位において循環回路12に配置され、循環回路12内で作動流体を循環させるポンプ22と、排気浄化触媒2の上流の排気温度Teが閾値(冷却開始温度T1)よりも高い場合に、過熱器16に液相の作動流体を供給する液相流体供給手段と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の廃熱を回収する廃熱回収装置に係り、特に、車載用内燃機関の廃熱回収に適した廃熱回収装置に関する。
特許文献1には、蒸発器、膨張機、凝縮器およびポンプを備え、エンジンの廃熱を回収する廃熱回収装置が開示されている。この廃熱回収装置は、エンジンの運転状態が変化して排気ガスのエネルギが増加したときに、蒸発器において発生する蒸気の温度が目標温度をオーバーシュートしないようにするために蒸発器への給水量を増加するように構成されている。
特開2006−250074号公報 特開2017−061888号公報 特開2013−113192号公報 特開2011−530666号公報
内燃機関に適用される廃熱回収装置では、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、内燃機関の高速高負荷時における排気浄化触媒の過昇温抑制のための排気温度の低下促進を廃熱回収を継続しながら行えることが望ましいといえる。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、内燃機関の高速高負荷時における排気浄化触媒の過昇温抑制のための排気温度の低下促進を廃熱回収を継続しながら行えるようにした廃熱回収装置を提供することを目的とする。
本発明に係る廃熱回収装置は、排気通路に排気浄化触媒を備える内燃機関の廃熱を回収する。
前記廃熱回収装置は、
前記排気浄化触媒よりも下流において前記排気通路を流れる排気ガスとの熱交換によって作動流体を蒸発させて液相から気相に変化させる蒸発器と、
前記排気浄化触媒よりも上流において前記排気通路を流れる排気ガスとの熱交換によって前記蒸発器から送出される気相の前記作動流体を過熱させる過熱器と、
前記蒸発器を通過した気相の前記作動流体を膨張させて熱エネルギを回収する膨張機と、
前記膨張機を通過した前記作動流体を凝縮させて気相から液相に戻す凝縮器と、
前記蒸発器、前記過熱器、前記膨張機および前記凝縮器をこの順で接続し、前記作動流体が循環する循環回路と、
前記凝縮器と前記蒸発器との間の部位において前記循環回路に配置され、前記循環回路内で前記作動流体を循環させるポンプと、
前記排気浄化触媒の上流の排気温度が閾値よりも高い場合に、前記過熱器に液相の前記作動流体を供給する液相流体供給手段と、
を備える。
本発明によれば、まず、排気浄化触媒の上流に過熱器を設けることで廃熱回収時の熱交換効率を高めることができる。そして、排気浄化触媒の上流の排気温度が高くなる高速高負荷時には、当該過熱器に液相の作動流体を供給することで、当該排気温度の低下を促進できる。また、過熱器に供給された液相の作動流体は、過熱器内で過熱蒸気となる。このため、廃熱回収装置によれば、この過熱蒸気を利用して廃熱回収を行うことができる。以上のように、本発明によれば、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、高速高負荷時における排気浄化触媒の過昇温抑制のための排気温度の低下促進を廃熱回収を継続しながら行えるようになる。
本発明の実施の形態1に係るシステムの構成を模式的に示す図である。 廃熱回収装置の基本運転モードを説明するための図である。 本発明の実施の形態1における廃熱回収装置の排気温度低減モードを説明するための図である。 本発明の実施の形態1におけるECUの処理のルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係るシステムの構成を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態2の廃熱回収装置の排気温度低減モードを説明するための図である。 本発明の実施の形態2におけるECUの処理のルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
1.実施の形態1のシステム構成
図1は、本発明の実施の形態1に係るシステムの構成を模式的に示す図である。本実施形態の廃熱回収装置10は、車両に搭載されて車両の動力装置である内燃機関の廃熱を回収する。
1−1.廃熱回収装置の構成
図1に示す廃熱回収装置10は、ランキンサイクルシステムとして構成されている。本実施形態では、このランキンサイクルシステムの作動流体は、常温では液体であり、内燃機関の熱により沸騰或いは蒸発して気相に変化するものであればよい。本実施形態では、この作動流体の一例として、水が用いられている。
廃熱回収装置10が適用される内燃機関は、排気ガスが流れる排気通路1を備えている。排気通路1には、排気ガスを浄化するための排気浄化触媒(以下、単に「触媒」と略する)2が配置されている。
廃熱回収装置10は、作動流体が循環する循環回路12を備えている。循環回路12は、蒸発器14、過熱器16、タービン18、凝縮器(コンデンサ)20およびポンプ22をこの順で接続している。循環回路12は、蒸発器14と過熱器16とを接続する流路24と、過熱器16とタービン18とを接続する流路26と、タービン18と凝縮器20とを接続する流路28と、凝縮器20とポンプ22とを接続する流路30と、ポンプ22と蒸発器14とを接続する流路32とにより構成される。
蒸発器14は、触媒2よりも下流側において排気通路1に配置されており、触媒2よりも下流の排気ガスとの熱交換によって、ポンプ22により供給される水(液相)を沸騰或いは蒸発させて水蒸気(気相)に変化させる。過熱器16は、触媒2よりも上流側において排気通路1に配置されている。より詳細には、図1に示す例では、過熱器16は、排気通路1の排気マニホールド部1aに配置されている。蒸発器14から送出される水蒸気は、過熱器16において、触媒2よりも上流の排気ガス(より高温の排気ガス)との熱交換によって過熱蒸気(過熱水蒸気)になる。
タービン18は、過熱器16から送られた水蒸気を膨張させて熱エネルギを回収する膨張機として機能する。凝縮器20は、タービン18を通過して膨張した水蒸気を冷却して凝縮させる。これにより、当該水蒸気は水(液相)に戻される。ポンプ22は、一例として、ベーンポンプ等の容積型のポンプである。
(排気バイパス流路)
廃熱回収装置10は、排気バイパス流路34と制御弁36とを備えている。排気バイパス流路34は、蒸発器14の上流側かつ触媒2の下流側において排気通路1から分岐し、蒸発器14の下流側において排気通路1に再び接続されている。制御弁36は、一例として三方弁であり、排気バイパス流路34を流れる排気ガスの流量(ゼロを含む)を制御する。
(タービンバイパス流路)
廃熱回収装置10は、タービンバイパス流路38と制御弁40とを備えている。タービンバイパス流路38は、タービン18の上流側かつ過熱器16の下流側において流路26(循環回路12)から分岐し、凝縮器20に接続されている。制御弁40は、一例として三方弁であり、タービンバイパス流路38を流れる水蒸気の流量(ゼロを含む)を制御する。
(蒸発器バイパス流路)
廃熱回収装置10は、凝縮器20から出た水を蒸発器14を介さずに過熱器16に供給するために、蒸発器バイパス流路42と制御弁44とを備えている。蒸発器バイパス流路42は、ポンプ22と蒸発器14との間の部位(すなわち、流路32)において循環回路12から分岐し、過熱器16における鉛直方向下側の部位16aに接続されている。制御弁44は、一例として三方弁であり、蒸発器バイパス流路42を流れる水の流量(ゼロを含む)を制御する。
(排水流路)
廃熱回収装置10は、排水流路46と開閉弁48とを備えている。排水流路46は、流路32と蒸発器バイパス流路42とを接続する。開閉弁48は、排水流路46を開閉する。
(戻し流路)
廃熱回収装置10は、蒸発器14に供給された水をポンプ22に戻すための戻し流路50と制御弁52とを備えている。戻し流路50は、凝縮器20とポンプ22とを接続する流路30と、蒸発器14とを接続する。制御弁52は、一例として三方弁であり、水が凝縮器20のみからポンプ22に向かう流路形態と、水が凝縮器20および蒸発器14の双方からポンプ22に向かう流路形態とを切り替える。
1−2.制御装置
図1に示すシステムは、内燃機関を総合的に制御する制御装置として、電子制御ユニット(ECU)60を備えている。ECU60は、少なくとも入出力インターフェースとメモリとプロセッサとを備えている。入出力インターフェースは、各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、各種アクチュエータに対して操作信号を出力する。
上記の各種センサには、排気温度センサ62、蒸気温度センサ64、エアフローセンサ66、クランク角センサ68および車速センサ70が含まれる。排気温度センサ62は、触媒2に流入する排気ガスの温度に応じた信号を出力する。蒸気温度センサ64は、過熱器16を出てタービン18に向かう蒸気の温度(タービン入口温度)に応じた信号を出力する。エアフローセンサ66は、廃熱回収装置10が適用される内燃機関の吸入空気流量に応じた信号を出力する。クランク角センサ68はクランク角に応じた信号を出力する。ECU60は、クランク角センサ68の出力を利用してエンジン回転速度を算出する。車速センサ70は、上記内燃機関を搭載する車両の速度に応じた信号を出力する。
上記の各種アクチュエータには、上述のポンプ22、制御弁36、40、44、52および開閉弁48とともに、上記内燃機関に燃料を供給する燃料噴射弁72が含まれる。また、ECU60は、高速道路の電子料金収受システム(ETC)74と通信可能に構成されている。
2.実施の形態1の廃熱回収装置の動作
本実施形態の廃熱回収装置10の運転モードは、排気温度Teに応じて変更される。ここでいう排気温度Teは、触媒2に流入する排気ガスの温度である。
2−1.廃熱回収装置の基本運転モード
図2は、廃熱回収装置10の基本運転モードを説明するための図である。この基本運転モードは、廃熱回収のために行われる廃熱回収装置10の典型的な動作であり、排気温度Teが所定の冷却開始温度T1(例えば、700℃)以下であるとき(すなわち、内燃機関の軽〜中負荷時)に行われる。
基本運転モードでは、ポンプ22から出た水の全量が流路32を通って蒸発器14に導入されるように制御弁44が制御されるとともに、触媒2を出た排気ガスがそのまま蒸発器14を通過するように(すなわち、排気バイパス流路34に流入しないように)制御弁36が制御される。その結果、蒸発器14では、排気ガス(気相)から水(液相)への熱交換が行われる。
また、基本運転モードでは、蒸発器14にて発生した蒸気は、図2に示すように過熱器16に供給される。過熱器16では、排気ガス(気相)から水蒸気(気相)への熱交換が実行される。その結果として過熱器16にて得られた過熱蒸気は、タービン18に供給される。より詳細には、この基本運転モードでは、蒸気発生量は少なく、タービン18の効率点に対する流量が適正であるため、タービンバイパス流路38の流量が少なくなるように制御弁40が制御される。タービン18およびバイパス流路38からの蒸気は凝縮器20に流入して凝縮する。制御弁52は、水が凝縮器20のみからポンプ22に向かう流路形態が得られるように制御される。凝縮器20からポンプ22に戻った水は循環回路12内を再循環する。
2−2.排気温度低減モード
図3は、本発明の実施の形態1における廃熱回収装置10の排気温度低減モードを説明するための図である。この排気温度低減モードでは、排気温度Teが上記冷却開始温度T1よりも高いとき(すなわち、内燃機関の高速高負荷時)に、排気温度Teの低減のために、過熱器16を利用して排気マニホールド部1aの冷却が行われる。換言すると、触媒2の過昇温が抑制されるように、ランキンサイクルを利用して触媒2に流入する排気ガスの温度(排気温度Te)が制御される。
具体的には、排気温度低減モードでは、排気ガスが蒸発器14をバイパスするように制御弁36を制御することによって蒸発器14の機能を停止させたうえで、図3に示すように、ポンプ22から出た水の全量が排気バイパス流路34を通って直接(蒸発器14を介さずに)過熱器16に導入されるように制御弁44が制御される。その結果、過熱器16では、排気ガス(気相)から水(液相)への熱交換が行われる。
また、排気温度低減モードにおいて、高温の排気マニホールド部1aに配置された過熱器16では、基本運転モード時よりも高温の排気ガスによって、過熱器16に導入された水(液相)から蒸気が発生するだけでなく、発生した蒸気が過熱されて過熱蒸気となる。過熱器16にて発生した過熱蒸気は、基本運転モード時より多く、タービン18に対しては過剰な蒸気量になるため、基本的には、図3に示すように、タービンバイパス流路38の流量が基本運転モード時と比べて多くなるように制御弁40によって制御される。ただし、より詳細には、排気温度低減モードにおいても、タービン18での廃熱回収を可能な限り行えるようにするために、制御弁40は次のように制御される。
すなわち、過熱器16への水の注入初期では、またはエンジン負荷の変動が生じた場合には、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気ではなく湿り蒸気となることがある。また、この場合には、過熱器16の内部で水が突然沸騰して液相と気相の混合流体となって、過熱器16から出ることがある。このような湿り蒸気または液相と気相の混合流体がタービン18に流入すると、タービン18内で水が溜まってタービン18の回転のフリクションになったり、タービン18内で水撃作用が生じたりすることが懸念される。これらの懸念を避けるために、上記の注入初期等では、タービンバイパス流路38の流量が多くなるように制御弁40が制御される。
その一方で、高速高負荷時に内燃機関の発熱量が安定して多い状況では、排気温度低減モードの実行中であってもタービン18による廃熱回収をできるだけ行うために、過熱器16の出口の流体の温度(上記タービン入口温度)に基づいて、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気になっているか否かが判定される。そして、この判定が成立する場合には、廃熱回収のために、蒸気がタービン18に導入される。
2−3.実施の形態1におけるECUの処理
図4は、本発明の実施の形態1におけるECU60の処理のルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンの処理は、内燃機関の運転中に繰り返し実行される。
図4に示すルーチンでは、ECU60は、まず、排気温度冷却条件が成立するか否かを判定する(ステップS100)。ここでいう排気温度冷却条件は、排気温度Teが高いことが継続される条件であり、例えば、以下の要件がすべて満たされる場合に成立する。当該要件は、車速が所定速度以上であること、ETC信号を受信していること(つまり、車両が高速道路に進入したこと)、および、高負荷持続時間が所定時間であることである。なお、高負荷持続時間は、エアフローセンサ66とクランク角センサ68とを用いて算出されるエンジン負荷(エンジン回転速度と吸入空気量)、またはスロットルバルブ開度もしくはアクセル開度などに基づいて把握することができる。
ステップS100の排気温度冷却条件が不成立となる間は、ECU60は、ステップS100の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS100の判定が成立する場合には、ECU60は、次いで、排気温度Teが上記冷却開始温度T1よりも高いか否かを判定する。冷却開始温度T1は、触媒2の過昇温の抑制のために排気温度Teの低減のための処理を開始すべきか否かを判断するための閾値である(本発明に係る「閾値」にも相当する)。
ステップS102の判定が不成立となる間は、ECU60は、ステップS100に戻る。なお、ステップS100またはS102の判定が不成立となるために処理がステップS104以降に進まない期間中には、所定の実行条件の成立を条件として、基本運転モードが実行される。
一方、ステップS102において排気温度Teが冷却開始温度T1よりも高いと判定した場合には、ECU60は、排気温度低減モードに関するステップS104〜S112およびS126の処理を実行する。
ステップS104では、ECU60は、蒸発器14の機能を停止させるために、排気ガスが蒸発器14をバイパスするように制御弁36を制御する。次いで、ECU60は、注水経路の切り替えを実行する(ステップS106)。具体的には、基本運転モードにおける注水経路(流路32→蒸発器14→流路24→過熱器16)から、排気温度低減モードにおける注水経路(流路32→蒸発器バイパス流路42→過熱器16(戻し流路50を利用して蒸発器14内の水をポンプ22に戻す経路も含む))に切り替えるために、制御弁44、52が、既述したように制御される。
次に、ECU60は、排気バイパス流路34を用いて水(液相)を速やかに過熱器16に供給するために、ポンプ22を連続的に(すなわち、高い出力で)作動させる(ステップS108)。次いで、ECU60は、排気温度Teが所定の冷却必要温度T2(例えば、750℃)よりも低いか否かを判定する(ステップS110)。
ステップS110の判定が成立する場合には、ECU60は、ステップS112に進む。ステップS112では、排気温度低減とともに廃熱回収を実現するための処理が実行される。具体的には、既述したように、蒸発器バイパス流路42から過熱器16への水の導入は鉛直方向下側の部位16aによって行われる。ステップS112では、ECU60は、排気温度Teの低減のために、ポンプ22による過熱器16への注水量によって調整される過熱器16内の水位により沸騰水量を制御する。本実施形態では、容積型のポンプ22が利用されているため、注水量はポンプ22の回転数から把握することができる。なお、容積型以外のポンプが利用される場合には、注水量の取得のために、ポンプの出口部もしくは入口部に水量計が備えられてもよい。
また、本ステップS112では、ランキンサイクルを利用した上述の排気温度Teの低減を行いつつ廃熱回収を実行するために、既述したように、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気になっているか否かをタービン入口温度に基づいて判定しつつ、タービン18に導入される蒸気の流量が制御弁40によって制御される。
次に、ECU60は、上述の排気温度Teの低減によって排気温度Teが冷却開始温度T1を下回ったか否かを判定する(ステップS114)。その結果、本判定が不成立となる間は、ECU60は、ステップS112に戻る。一方、本判定が成立した場合には、ECU60は、排気温度低減モードを終了し、ステップS116に進む。
ステップS116〜S124の処理は、蒸発器14で発生する蒸気を利用する廃熱回収(すなわち、基本運転モード)に戻すために必要な処理に相当する。まず、ステップS116では、ECU60は、蒸発器14の機能を働かせるために、排気ガスが蒸発器14に供給されるように制御弁36を制御する。
ステップS118では、ECU60は、過熱器16から水を排出するために、開閉弁48を開く。これにより、過熱器16内の水は、蒸発器バイパス流路42、排水流路46および流路32を順に通って蒸発器14に導入される。
ステップS120では、ECU60は、蒸気温度センサ64により検出されるタービン入口温度が過熱蒸気温度T3よりも高いか否かを判定する。過熱蒸気温度T3は、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気になっているか否かを判断するための閾値である。ステップS120の判定が不成立となる間、つまり、過熱器16から出た蒸気が未だ過熱蒸気になっていないと判断できる場合には、ECU60はステップS118に戻る。
一方、ステップS120の判定が成立する場合、つまり、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気になっていると判断できる場合には、ECU60は、ステップS122において、過熱器16からの排水を停止するために開閉弁48を閉じる。
次に、ステップS124では、ECU60は、注水経路の切り替えを実行する。具体的には、ポンプ22から出た水(液相)が流路32をそのまま通って蒸発器14に導入されるように制御弁44が制御される。また、戻し流路50からの給水を遮断して凝縮器20のみからポンプ22に向かう流路形態となるように制御弁52が制御される。ステップS124の処理が実行された場合には、図6に示すルーチンの処理が終了される。
また、図4に示すルーチンでは、ステップS110において排気温度Teが冷却必要温度T2以上であると判定した場合には、ECU60はステップS126に進む。ステップS126では、ECU60は、ポンプ22の注水量が過熱器16の容量(過熱器16内の水路の容積)よりも多いか否かを判定する。
ステップS126においてポンプ22の注水量が過熱器16の容量以下であると判定した場合には、ECU60は、ステップS106に戻る。一方、ステップS126の判定が成立する場合には、過熱器16内が水(液相)で満たされていてもステップS110において排気温度Teが冷却必要温度T2を下回るまで冷却が進んでいないと判断できる。このような状況は、例えば、外気温度が高いために凝縮器20にて十分に放熱が進まないときに生じ得る。
上記のようにステップS126の判定が成立する場合には、ポンプ22の作動を停止(ステップS128)したうえで、燃料増量を実行する(ステップS130)。つまり、この場合には、過熱器16内を水で満たした状態で、他の排気温度低減手段である燃料増量が併用される。
次に、ECU60は、排気温度Teが冷却必要温度T2を下回ったか否かを判定する(ステップS132)。その結果、本判定が不成立となる間は、当該判定が不成立となる度に増量代を所定量だけ増やしつつ、燃料増量が継続される。過熱器16内に注入されている水による排気冷却と燃料増量の併用によって排気温度Teが冷却必要温度T2を下回った場合には、図6に示すルーチンの処理が終了される。
3.実施の形態1における廃熱回収装置の効果
廃熱回収装置10のように、触媒2の下流の蒸発器14に加えて触媒2の上流に過熱器16が備えられていると、より高温の排気ガスを利用して過熱器16において得られる過熱蒸気を利用して、タービン18による廃熱回収時の熱交換効率を向上させられる。そのうえで、以上説明した本実施形態の廃熱回収装置10において排気温度Teが高い場合(排気温度Te>冷却開始温度T1)に行われる排気温度低減モードによれば、ポンプ22から出た水(液相)は、蒸発器バイパス流路42を用いて過熱器16に直接的に供給される。過熱器16に供給された水は、排気ガスとの熱交換によって沸騰して蒸気となり、さらに過熱蒸気となる。また、この沸騰時の潜熱を利用して排気ガスを効果的に冷却することができる。そして、このように生じる過熱蒸気は、タービン18による廃熱回収に利用される。
以上のように、廃熱回収装置10によれば、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、内燃機関の高速高負荷時における触媒2の過昇温抑制のための排気温度Teの低下促進を廃熱回収を継続しながら行えるようになる。換言すると、ランキンサイクルによる廃熱回収のために過熱器16にて過熱蒸気を生じさせる動作を利用して、効果的な排気温度低減を図ることができる。そして、廃熱回収装置10によれば、排気温度低減モードの実現のために、排気温度Teが相対的に低くなる軽負荷時に触媒2の温度維持(活性維持)が阻害されることもない。
さらに付け加えると、一般に、排気ガスから水蒸気(気相)への熱の移動よりも、排気ガスから水(気相)への熱の移動の方が、熱交換効率が高い。このため、廃熱回収装置10のように蒸発器バイパス流路42を用いて過熱器16に水(液相)が直接導入された場合には、過熱器16に水蒸気が導入される場合と比べて、排気マニホールド部1aの冷却効果(排気温度Teの低減効果)を効果的かつ応答性良く高めることができる。また、このような排気温度Teの低減がタービン18による廃熱回収とともに実行されることで、凝縮器20の放熱負荷を低減できる。このため、排気温度低減モードを備えることに起因する凝縮器20の大型化を抑制することもできる。
また、廃熱回収装置10によれば、排気温度低減モードにおいて過熱器16に水が直接導入される場合には、蒸発器14の機能が停止され、かつ、蒸発器14内の水が戻し流路50を用いてポンプ22に戻される。これにより、過熱器16への水(液相)の直接的な導入中に、蒸発器14内の水を過熱器16に移動することができ、循環回路12の充填水量を減らすことができる。
さらに、廃熱回収装置10によれば、蒸発器バイパス流路42は、過熱器16における鉛直方向下側の部位16aに接続されている。このため、排気温度低減モードの終了時に開閉弁48を開いて過熱器16から水を排出させる際に、水が過熱器16から完全に抜けるようにすることができる。
なお、上述した実施の形態1においては、ECU60が、排気温度低減モードの実行中(すなわち、排気温度Teが冷却開始温度T1よりも高い場合)に、排気バイパス流路34を介して水が過熱器16に供給されるように制御弁44を制御することにより、本発明における「液相流体供給手段」が実現されている。
実施の形態2.
1.実施の形態2のシステム構成
図5は、本発明の実施形態2に係るシステムの構成を模式的に示す図である。なお、図5において、上記図1に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
本実施形態の廃熱回収装置80は、排気バイパス流路34、蒸発器バイパス流路42、排水流路46、戻し流路50および制御弁36、44、48、52に代え、排水流路82および開閉弁84を備えているという点において、実施の形態1の廃熱回収装置10と相違している。
排水流路82の経路自体は、実施の形態1の蒸発器バイパス流路42と同じである。すなわち、排水流路82は、ポンプ22と蒸発器14との間の部位(すなわち、流路32)において循環回路12から分岐し、過熱器16における鉛直方向下側の部位16aに接続されている。しかしながら、排水流路82の用途は、蒸発器バイパス流路42とは異なり、過熱器16から水(液相)を蒸発器14に排出するために用いられる。開閉弁84は、そのような排水を行う際にECU60によって開かれる。
2.実施の形態2の廃熱回収装置の動作
2−1.排気温度低減モード
図6は、実施の形態2の廃熱回収装置80の排気温度低減モードを説明するための図である。本実施形態の排気温度低減モードは、過熱器16への水(液相)の供給手法において、実施の形態1の排気温度低減モードと相違している。具体的には、本実施形態では、図6に示すように、ポンプ22による水の循環流量の増大によって水(液相)を蒸発器14から溢れさせることにより、過熱器16に水蒸気(気相)とともに水(液相)が供給される。換言すると、本実施形態では、蒸発器14を作動状態としたまま、上述のように蒸発器14に強制的に水(液相)を送り込むことにより、蒸発器14での沸騰の利用によって過熱器16に水を気相および液相の二相流として供給することができる。その結果、過熱器16では、排気ガス(気相)から水(液相)への熱交換が、排気ガス(気相)から水蒸気(気相)への熱交換とともに行われる。
2−2.実施の形態2におけるECUの処理
図7は、本発明の実施の形態2におけるECU60の処理のルーチンを示すフローチャートである。図7に示すルーチン中のステップS100、S102、S110、S114、S120、S126〜S132の処理については、実施の形態1において既述した通りである。
図7に示すルーチンでは、ECU60は、ステップS102において排気温度Teが冷却開始温度T1よりも高いと判定した場合には、ステップS200に進む。ステップS200では、水(液相)を蒸発器14から溢れさせるために、ポンプ22が連続的に(すなわち、高い出力で)駆動される。
また、ECU60は、ステップS110の判定が成立する場合(排気温度Te<冷却必要温度T2)には、ECU60は、ステップS202に進む。ステップS202では、排気温度低減とともに廃熱回収を実現するための処理が実行される。具体的には、過熱器16から過熱蒸気として出た水の流量と同等の流量の水を過熱器16に補充できるように、ポンプ22の回転数が制御される。排気温度低減とともに廃熱回収を実現するためのステップS202の他の処理は、実施の形態1のステップS112の処理と同様である。
また、ECU60は、ステップS114の判定が成立した場合(排気温度Te<冷却開始温度T1)には、ECU60は、排気温度低減モードを終了し、ステップS204に進む。ステップS204では、ECU60は、過熱器16から水を排出するために、開閉弁84を開く。これにより、過熱器16内の水は、排水流路82および流路32を順に通って蒸発器14に導入される。
ステップS204の処理による排水は、ステップS120の判定が不成立となる間(タービン入口温度≦過熱蒸気温度)に継続的に実行される。一方、ステップS120の判定が成立するために、過熱器16から出た蒸気が過熱蒸気になっていると判断できる場合には、ECU60は、過熱器16からの排水を停止する(ステップS206)。
3.実施の形態2における廃熱回収装置の効果
以上説明した実施の形態の廃熱回収装置80によっても、ポンプ22による水の循環流量の増大によって水(液相)を蒸発器14から溢れさせることにより、過熱器16に水蒸気(気相)とともに水(液相)を供給することができる。このため、過熱器16内での沸騰時の潜熱を利用して排気ガスを効果的に冷却することができる。そして、本実施形態においても、このように生じる過熱蒸気は、タービン18による廃熱回収に利用される。したがって、廃熱回収装置80によっても、廃熱回収時の熱交換効率の向上を図りつつ、内燃機関の高速高負荷時における触媒2の過昇温抑制のための排気温度Teの低下促進を廃熱回収を継続しながら行えるようになる。また、廃熱回収装置80は、実施の形態1の廃熱回収装置10の他の効果を同様に奏する。
また、廃熱回収装置80によれば、水(液相)は蒸発器14から溢れさせられながら過熱器16に供給される。このため、実施の形態1の廃熱回収装置10と比べて、循環回路12に必要とされる充填水量が増えることになる。しかしながら、廃熱回収装置10と比べて、過熱器16への水(液相)の供給のために必要とされる制御弁の数を減らすことができる。
なお、上述した実施の形態2においては、ECU60が、排気温度低減モードの実行中(すなわち、排気温度Teが冷却開始温度T1よりも高い場合)に、ポンプ22による水の循環流量の増大によって過熱器16に水蒸気(気相)とともに水(液相)を供給することにより、本発明における「液相流体供給手段」が実現されている。
1 排気通路
1a 排気マニホールド部
2 排気浄化触媒
10、80 廃熱回収装置
12 循環回路
14 蒸発器
16 過熱器
18 タービン(膨張機)
20 凝縮器
22 ポンプ
24、26、28、30、32 流路
34 排気バイパス流路
36、40、44、52 制御弁
38 タービンバイパス流路
42 蒸発器バイパス流路
46、82 排水流路
48、84 開閉弁
50 戻し流路
60 電子制御ユニット(ECU)
62 排気温度センサ
64 蒸気温度センサ
82 排水流路

Claims (1)

  1. 排気通路に排気浄化触媒を備える内燃機関の廃熱を回収する廃熱回収装置であって、
    前記排気浄化触媒よりも下流において前記排気通路を流れる排気ガスとの熱交換によって作動流体を蒸発させて液相から気相に変化させる蒸発器と、
    前記排気浄化触媒よりも上流において前記排気通路を流れる排気ガスとの熱交換によって前記蒸発器から送出される気相の前記作動流体を過熱させる過熱器と、
    前記蒸発器を通過した気相の前記作動流体を膨張させて熱エネルギを回収する膨張機と、
    前記膨張機を通過した前記作動流体を凝縮させて気相から液相に戻す凝縮器と、
    前記蒸発器、前記過熱器、前記膨張機および前記凝縮器をこの順で接続し、前記作動流体が循環する循環回路と、
    前記凝縮器と前記蒸発器との間の部位において前記循環回路に配置され、前記循環回路内で前記作動流体を循環させるポンプと、
    前記排気浄化触媒の上流の排気温度が閾値よりも高い場合に、前記過熱器に液相の前記作動流体を供給する液相流体供給手段と、
    を備えることを特徴とする廃熱回収装置。
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