以下、図面を参照しながら、画像表示装置の実施形態について説明する。以下では、画像表示装置の実施形態が搭載された車両1を用いて説明を進める。
(1)車両1の構成
初めに、図1及び図2を参照しながら、本実施形態の車両1の構成について説明する。図1は、本実施形態の車両1の構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態の車両1における左カメラ11L及び右カメラ11Rの夫々の設置位置及び撮像範囲を示す平面図である。
図1に示すように、車両1は、後述する付記における「撮像手段」の一具体例である左カメラ11Lと、後述する付記における「撮像手段」の一具体例である右カメラ11Rと、ドアセンサ12と、ECU(Electrical Control Unit)13と、後述する付記における「表示手段」の一具体例であるディスプレイ14とを備える。
左カメラ11Lは、車両1の左側にある左ドア15Lに設置されている撮像機器である。左カメラ11Lは、図2に示すように、左ドア15Lから左側方に突き出たカメラハウジング151Lに設置(言い換えれば、収容)されていてもよい。カメラハウジング151Lは、例えば、ドアミラーを収容するハウジングと同様の又は類似の外観を有する、左カメラ11Lを収容するための構造物である。但し、左カメラ11Lは、カメラハウジング151Lとは異なる、左ドア15Lに連結された又は左ドア15Lと一体化された構造物に設置されてもよい。或いは、左カメラ11Lは、左ドア15Lに直接設置されていてもよい。
左カメラ11Lは、図2に示すように、左カメラ11Lが設置された左ドア15Lが閉状態にある場合に車両1の左後方領域BL_areaを撮像する。左後方領域BL_areaは、左ドア15Lにドアミラーが設置されていると仮定した場合において、左ドア15Lが閉状態にある状況下で当該左ドア15Lに設置されたドアミラーに写りこむ領域に相当する。つまり、本実施形態では、左カメラ11Lは、左ドア15Lに設置されるドアミラーに代わる、いわゆる電子ミラーの一部を構成する。
右カメラ11Rは、車両1の右側にある右ドア15Rに設置されている撮像機器である。右カメラ11Rは、図2に示すように、右ドア15Rから右側方に突き出たカメラハウジング151Rに設置(言い換えれば、収容)されていてもよい。カメラハウジング151Rは、例えば、ドアミラーを収容するハウジングと同様の又は類似の外観を有する、右カメラ11Rを収容するための構造物である。但し、右カメラ11Rは、カメラハウジング151Rとは異なる、右ドア15Rに連結された又は右ドア15Rと一体化された構造物に設置されてもよい。或いは、右カメラ11Rは、右ドア15Rに直接設置されていてもよい。
右カメラ11Rは、図2に示すように、右カメラ11Rが設置された右ドア15Rが閉状態にある場合に車両1の右後方領域BR_areaを撮像する。右後方領域BR_areaは、右ドア15Rにドアミラーが設置されていると仮定した場合において、右ドア15Rが閉状態にある状況下で当該右ドア15Rに設置されたドアミラーに写りこむ領域に相当する。つまり、本実施形態では、右カメラ11Rは、右ドア15Rに設置されるドアミラーに代わる、いわゆる電子ミラーの一部を構成する。
ドアセンサ12は、左ドア15L及び右ドア15Rの夫々が開状態にあるか否かを検出する。つまり、ドアセンサ12は、左ドア15Lが開状態にあるのか又は閉状態にあるのか、及び、右ドア15Rが開状態にあるのか又は閉状態にあるのかを検出する。尚、本実施形態では、左ドア15L及び右ドア15Rの夫々は、水平方向(つまり、図2における紙面に沿った方向であり、典型的には左右方向)に沿って開くドアであるものとする。また、本実施形態における「閉状態にある左ドア15L」は、完全に閉じている(つまり、半ドアでない)左ドア15Lを意味している。一方で、本実施形態における「開状態にある左ドア15L」は、閉状態にない左ドア15Lを意味している。このため、半ドア状態にある左ドア15Lは、開状態にある左ドア15Lに相当する。右ドア15Rについても同様である。
ECU13は、車両1の全体の動作を制御する。本実施形態では特に、ECU13は、左カメラ11Lが撮像した画像(つまり、左後方領域BL_areaの状況を示す画像であり、以下、“左カメラ画像”と称する)及び右カメラ11Rが撮像した画像(右後方領域BR_areaの状況を示す画像であり、以下、“右カメラ画像”と称する)をディスプレイ14に表示するための表示動作を行う。表示動作を行うために、ECU13は、ECU13の内部に論理的に実現される処理ブロックとして、画像取得部131と、後述する付記における「制御手段」の一具体例である表示制御部132とを備える。画像取得部131は、左カメラ画像及び右カメラ画像を取得する。表示制御部132は、画像取得部131が取得した左カメラ画像及び右カメラ画像を表示するように、ディスプレイ14を制御する。尚、ディスプレイ14は、車両1の車室内に設置されており、車室内にいる車両1の乗員に対して左カメラ画像及び右カメラ画像を表示する。
ところで、上述したように、左カメラ11Lは、左ドア15Lが閉状態にある場合に車両1の左後方領域BL_areaを撮像する。更に、図2に示すように、左カメラ11Lの撮像範囲には、左ドア15Lの側面が含まれている。このため、左ドア15Lが閉状態にある場合には、ディスプレイ14には、左ドア15Lの側面と共に左後方領域BL_areaの状況を示す左カメラ画像が表示される。
一方で、左ドア15Lは、開状態になることがある。ここで、左カメラ11Lが左ドア15Lに設置されているがゆえに、左ドア15Lが閉状態から開状態になるように開けられると、左ドア15Lが開く動きに合わせて左カメラ11Lの向きが変わる。このため、左ドア15Lが開状態になる場合には、図3に示すように、左カメラ11Lは、車両1の左後方領域BL_areaを適切に撮像することができない。このため、左カメラ画像は、左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていた左後方領域BL_areaの状況を示す画像ではなくなってしまう。つまり、左カメラ画像は、左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す画像になってしまう。更に、左カメラ11Lが左ドア15Lに設置されているため、左ドア15Lが閉状態から開状態になるように開けられたとしても、図3に示すように、左カメラ11Lの撮像範囲には、左ドア15Lの側面が含まれ続ける。このため、ディスプレイ14には、左ドア15Lの側面と共に左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す左カメラ画像が表示される。
このように、左ドア15Lが閉状態にある場合及び左ドア15Lが開状態にある場合の双方において、ディスプレイ14には、左ドア15Lの側面と共に車両1の側方の状況を示す左カメラ画像が表示される。更には、左ドア15Lが水平方向に開くドアである場合には、左ドア15Lが閉状態にある場合の左カメラ画像が示す車両1の側方の状況と、左ドア15Lが開状態にある場合の右カメラ画像が示す車両1の側方の状況とは、乗員にとって一見して区別しにくい傾向が相対的に強い。このため、左ドア15Lが開状態にある場合において、左ドア15Lが開状態にあることに気づいていない車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像が、左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す画像であることに気づかない可能性がある。つまり、左ドア15Lが開状態にあることに起因して左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す左カメラ画像がディスプレイ14に表示されているにもかかわらず、車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像が、左後方領域BL_areaが写った画像であると誤解してしまう可能性がある。その結果、乗員は、車両1の左後方領域BL_areaの状況を誤解してしまう可能性がある。
更に、右ドア15Rが開状態になっている場合も同様に、右ドア15Rが開状態にあることに気づいていない車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像が、右カメラ11Rが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す画像であることに気づかない可能性がある。つまり、右ドア15Rが開状態にあることに起因して右カメラ11Rが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す右カメラ画像がディスプレイ14に表示されているにもかかわらず、車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像が、右後方領域BR_areaが写った画像であると誤解してしまう可能性がある。その結果、乗員は、車両1の右後方領域BR_areaの状況を誤解してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、左ドア15Lが開状態にある場合に乗員が車両1の左後方領域BL_areaの状況を誤解してしまうことを防止するために、ECU13は、表示動作中に、左ドア15Lが開状態にある場合には、左ドア15Lが開状態にあることを警告する警告表示を行うようにディスプレイ14を制御する。つまり、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、左ドア15Lが閉状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御する。更に、右ドア15Rが開状態にある場合に乗員が車両1の右後方領域Br_areaの状況を誤解してしまうことを防止するために、ECU13は、表示動作中に、右ドア15Rが開状態にある場合には、右ドア15Rが開状態にあることを警告する警告表示を行うようにディスプレイ14を制御する。つまり、ECU13は、右ドア15Rが開状態にある場合には、右ドア15Rが閉状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御する。このような警告表示を行うために、ECU13は、ECU13の内部に論理的に実現される処理ブロックとして、後述する付記における「制御手段」の一具体例である警告制御部133とを備える。警告制御部133は、警告表示を行うように、表示制御部132を制御する。以下、このような警告表示を行う表示動作について更に詳細に説明する。
(2)ECU13が行う表示動作の流れ
図4を参照しながら、本実施形態の表示動作の流れについて説明する。図2は、本実施形態の表示動作の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、警告制御部133は、ドアセンサ12の検出結果に基づいて、左ドア15Lが開状態にあるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11の判定の結果、左ドア15Lが開状態にあると判定された場合には(ステップS11:Yes)、警告制御部133は、警告表示(つまり、左ドア15Lが開状態にあることを警告する警告表示、以下、ステップS11からステップS13の説明において同じ)を行うように表示制御部132を制御する(ステップS12)。このため、表示制御部132は、左カメラ画像の表示と共に警告表示を行うようにディスプレイ14を制御する(ステップS12)。より具体的には、表示制御部132は、ディスプレイ14の表示面のうち左カメラ画像を表示するべき第1表示領域において左カメラ画像の表示と共に警告表示を行うように、ディスプレイ14を制御する。その結果、ディスプレイ14は、左カメラ画像を表示したまま、警告表示を行う(ステップS12)。
ここで、警告表示の一例について、図5(a)から図5(c)を参照しながら説明する。図5(a)に示すように、表示制御部132は、左ドア15Lが開状態となっていることを示す警告メッセージ(図5(a)に示す例では、“DOOR OPEN!!”というテキストを含む警告メッセージ)141を表示するための警告表示の第1の例を行うように、ディスプレイ14を制御してもよい。図5(b)に示すように、表示制御部132は、左ドア15Lが開状態となっていることを、左カメラ画像の外枠142を装飾表示することで示すための警告表示の第2の例を行うように、ディスプレイ14を制御してもよい。図5(b)は、装飾表示が、外枠142が目立つように外枠142を強調する表示である例を示しているが、装飾表示は、外枠142を強調する表示以外の表示であってもよい。例えば、装飾表示は、外枠142を点滅させる表示であってもよいし、外枠142の表示色を変える表示であってもよい。図5(c)に示すように、表示制御部132は、左ドア15Lが開状態となっていることを示す警告アイコン143を表示するための警告表示の第3の例を行うように、ディスプレイ14を制御してもよい。いずれにせよ、表示制御部132は、左ドア15Lが開状態となっている期間中は、左カメラ画像を表示し続けたまま、警告表示を行うように、ディスプレイ14を制御する。尚、表示制御部132は、図5(a)から図5(c)に示した警告表示の第1の例から第3の例のうち2つ以上を組み合わせて表示するように、ディスプレイ14を制御してもよい。
再び図4において、他方で、ステップS11の判定の結果、左ドア15Lが開状態にない(つまり、閉状態にある)と判定された場合には(ステップS11:No)、警告制御部133は、警告表示を行うように表示制御部132を制御しない。このため、表示制御部132は、左カメラ画像の表示を行う一方で警告表示を行わないようにディスプレイ14を制御する(ステップS13)。より具体的には、表示制御部132は、ディスプレイ14の表示面のうち左カメラ画像を表示するべき第1表示領域において左カメラ画像の表示を行うように、ディスプレイ14を制御する。その結果、ディスプレイ14は、警告表示を行うことなく、左カメラ画像を表示する(ステップS13)。
ステップS11からステップS13の処理と相前後して又は並行して、警告制御部133は、ドアセンサ12の検出結果に基づいて、右ドア15Rが開状態にあるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21の判定の結果、右ドア15Rが開状態にあると判定された場合には(ステップS21:Yes)、警告制御部133は、警告表示(つまり、右ドア15Rが開状態にあることを警告する警告表示、以下、ステップS21からステップS23の説明において同じ)を行うように表示制御部132を制御する(ステップS22)。このため、表示制御部132は、右カメラ画像の表示と共に警告表示を行うようにディスプレイ14を制御する(ステップS22)。より具体的には、表示制御部132は、ディスプレイ14の表示面のうち右カメラ画像を表示するべき第2表示領域において右カメラ画像の表示と共に警告表示を行うように、ディスプレイ14を制御する。その結果、ディスプレイ14は、右カメラ画像を表示したまま、警告表示を行う(ステップS22)。尚、右ドア15Rが開状態にあることを警告する警告表示は、左ドア15Lが開状態にあることを警告する警告表示と同じであってもよい。
他方で、ステップS21の判定の結果、右ドア15Rが開状態にない(つまり、閉状態にある)と判定された場合には(ステップS21:No)、警告制御部133は、警告表示を行うように表示制御部132を制御しない。このため、表示制御部132は、右カメラ画像の表示を行う一方で警告表示を行わないようにディスプレイ14を制御する(ステップS23)。より具体的には、表示制御部132は、ディスプレイ14の表示面のうち右カメラ画像を表示するべき第2表示領域において右カメラ画像の表示を行うように、ディスプレイ14を制御する。その結果、ディスプレイ14は、警告表示を行うことなく、右カメラ画像を表示する(ステップS23)。
(3)技術的効果
以上説明したように、本実施形態では、左ドア15Lが開状態となった場合には、左カメラ画像を表示するディスプレイ14が、左カメラ画像の表示と共に、左ドア15Lが開状態にあることを警告する警告表示を行う。特に、左カメラ画像が表示される第1表示領域に警告表示に関する画像等が表示されるため、左カメラ画像を確認する乗員が、警告表示を見逃す可能性は殆どない。このため、乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像が、左カメラ11Lが本来撮像する領域として意図されていた左後方領域BL_areaが写った画像でないことを認識することができる。言い換えれば、乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像が、左後方領域BL_areaが写った画像であると誤解することはない。このため、左ドア15Lが開状態になった場合にディスプレイ14に表示された左カメラ画像を見た乗員が車両1の周囲の状況(特に、左後方領域BL_areaの状況)を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。
同様に、右ドア15Rが開状態となった場合には、右カメラ画像を表示するディスプレイ14が、右カメラ画像の表示と共に、右ドア15Rが開状態にあることを警告する警告表示を行う。特に、右カメラ画像が表示される第2表示領域に警告表示に関する画像等が表示されるため、右カメラ画像を確認する乗員が、警告表示を見逃す可能性は殆どない。このため、車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像が、右カメラ11Rが本来撮像する領域として意図されていた右後方領域BR_areaが写った画像でないことを認識することができる。言い換えれば、車両1の乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像が、右後方領域BR_areaが写った画像であると誤解することはない。このため、右ドア15Rが開状態になった場合にディスプレイ14に表示された右カメラ画像を見た乗員が車両1の周囲の状況(特に、右後方領域BR_areaの状況)を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。
(4)変形例
(4−1)第1変形例
上述した説明では、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、左ドア15Lが閉状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御している。一方で、第1変形例では、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、左ドア15Lが閉状態にある場合と比較して、ディスプレイ14に表示される左カメラ画像の表示画角が広くなる(つまり、左カメラ画像の広角表示が行われる)という点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御する。尚、第1変形例における「左カメラ画像の表示画角(以降、適宜“左画像画角θL”と称する)」は、ディスプレイ14に実際に表示される左カメラ画像に写っている光景の範囲を、ある仮想的な視点からの角度で示すためのパラメータである。従って、左画像画角θLが広くなるほど、左カメラ画像にはより広い範囲の光景が写りこむ。
同様に、上述した説明では、ECU13は、右ドア15Rが開状態にある場合には、右ドア15Rが閉状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御している。一方で、第1変形例では、ECU13は、右ドア15Rが開状態にある場合には、右ドア15Rが閉状態にある場合と比較して、ディスプレイ14に表示される右カメラ画像の表示画角が広くなる(つまり、右カメラ画像の広角表示が行われる)という点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御する。尚、第1変形例における「右カメラ画像の表示画角(以降、適宜“右画像画角θR”と称する)」は、ディスプレイ14に実際に表示される右カメラ画像に写っている光景の範囲を、ある仮想的な視点からの角度で示すためのパラメータである。従って、右画像画角θRが広くなるほど、右カメラ画像にはより広い範囲の光景が写りこむ。
以下、このような第1変形例における表示動作の流れを、図6を参照しながら説明する。図6は、第1変形例における表示動作の流れを示すフローチャートである。尚、上述した図4に示す表示動作と同一の処理については、同一のステップ番号を付してその詳細な説明を省略する。
図6に示すように、第1変形例では、表示制御部132は、ドアセンサ12の検出結果に基づいて、左ドア15Lが開状態にあるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11の判定の結果、左ドア15Lが開状態にあると判定された場合には(ステップS11:Yes)、表示制御部132は、左画像画角θLを拡大画角θL_wideに設定した上で、拡大画角θL_wideに対応する左カメラ画像を表示するように、ディスプレイ14を制御する(ステップS32)。他方で、ステップS11の判定の結果、左ドア15Lが開状態にない(つまり、閉状態にある)と判定された場合には(ステップS11:No)、表示制御部132は、左画像画角θLを通常画角θL_normalに設定した上で、通常画角θL_normalに対応する左カメラ画像を表示するように、ディスプレイ14を制御する(ステップS33)。拡大画角θL_wideは、通常画角θL_normalよりも広い(つまり、大きい)。このため、左ドア15Lが開状態にある場合には、左カメラ画像の広角表示(つまり、左ドア15Lが閉状態にある場合よりも表示画角が広い(つまり、広角な)左カメラ画像の表示)が行われる。
拡大画角θL_wide及び通常画角θL_normalは、予め設定されていてもよいし、表示動作中に表示制御部132によって適宜設定されてもよい。このとき、通常画角θL_normalは、通常画角θL_normalに対応する左カメラ画像に写っている光景が、左ドア15Lが閉状態にある状況下で当該左ドア15Lに設置されていると仮定したドアミラーに写りこむ光景と一致するように設定されてもよい。
ここで、拡大画角θL_wide及び通常画角θL_normalの夫々に対応する左カメラ画像の表示について説明する。第1変形例では、左カメラ11Lは、上述した左後方領域BL_areaを含み且つ左後方領域BL_areaよりも広い左後方領域BL_area_wideを撮像する。従って、第1変形例における左カメラ11Lの撮像画角は、上述した図4に示す表示動作が行われる場合の左カメラ11Lの撮像画角よりも広くなる。尚、撮像画角は、左カメラ11L(或いは、右カメラ11R)が撮像する光景の範囲を、左カメラ11L(或いは、右カメラ11R)の撮像素子からの角度で示すためのパラメータである。
更に、第1変形例では、表示制御部132は、左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像から、設定された左画像画角θLに対応する少なくとも一部の画像部分を抽出する。つまり、表示制御部132は、左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像から、設定された左画像画角θLに対応する光景が写っている少なくとも一部の画像部分を抽出する。その後、表示制御部132は、抽出した画像部分を左カメラ画像として表示するようにディスプレイ14を制御する。尚、以下では、説明の便宜上、左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像を、“左カメラ画像111L”と称し、ディスプレイ14が実際に表示する左カメラ画像(つまり、表示制御部132が左カメラ画像111Lから抽出した画像部分)を、“左カメラ画像112L”と称して、両者を区別する。
具体的には、左画像画角θLが拡大画角θL_wideに設定されている場合には、図7(a)に示すように、表示制御部132は、左カメラ画像111Lのうちの拡大画角θL_wideに対応する相対的に広い画像部分を、左カメラ画像112Lとして抽出する。一方で、左画像画角θLが通常画角θL_normalに設定されている場合には、図7(b)に示すように、表示制御部132は、左カメラ画像111Lのうちの通常画角θL_normalに対応する相対的に狭い画像部分を、左カメラ画像112Lとして抽出する。従って、左画像画角θLは、実質的には、左カメラ画像111Lのうち左カメラ画像112Lとして抽出される画像部分の範囲を示すパラメータであるとも言える。尚、図7(a)及び図7(b)は、左画像画角θLが、仮想的な視点Pから左カメラ画像112Lの抽出範囲のうち垂直方向に延びる一対の外縁に延びる仮想的な線又は面がなす角度(つまり、水平方向の角度)θL_h、及び、仮想的な視点Pから左カメラ画像112Lの抽出範囲のうち水平方向に延びる一対の外縁に延びる仮想的な線又は面がなす角度(つまり、垂直方向の角度)θL_vを含む例を示している。この場合、拡大画角θL_wideもまた、水平方向の拡大画角θL_wide_h及び垂直方向の拡大画角θL_wide_vを含み、通常画角θL_normalもまた、水平方向の通常画角θL_normal_h及び垂直方向の通常画角θL_normal_vを含んでいる。
ステップS11及びステップS32からステップS33の処理と相前後して又は並行して、表示制御部132は、ドアセンサ12の検出結果に基づいて、右ドア15Rが開状態にあるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21の判定の結果、右ドア15Rが開状態にあると判定された場合には(ステップS21:Yes)、表示制御部132は、右画像画角θRを拡大画角θR_wideに設定した上で、拡大画角θR_wideに対応する右カメラ画像を表示するように、ディスプレイ14を制御する(ステップS42)。他方で、ステップS21の判定の結果、右ドア15Rが開状態にない(つまり、閉状態にある)と判定された場合には(ステップS21:No)、表示制御部132は、右画像画角θRを通常画角θR_normalに設定した上で、通常画角θR_normalに対応する右カメラ画像を表示するように、ディスプレイ14を制御する(ステップS43)。拡大画角θR_wideは、通常画角θR_normalよりも広い(つまり、大きい)。このため、右ドア15Rが開状態にある場合には、右カメラ画像の広角表示(つまり、右ドア15Rが閉状態にある場合よりも表示画角が広い(つまり、広角な)右カメラ画像の表示)が行われる。
拡大画角θR_wide及び通常画角θR_normalは、拡大画角θL_wide及び通常画角θL_normalと同様に、予め設定されていてもよいし、表示動作中に表示制御部132によって適宜設定されてもよい。このとき、通常画角θR_normalは、通常画角θR_normalに対応する右カメラ画像に写っている光景が、右ドア15Rが閉状態にある状況下で当該右ドア15Rに設置されていると仮定したドアミラーに写りこむ光景と一致するように設定されてもよい。
拡大画角θR_wide及び通常画角θR_normalの夫々に対応する右カメラ画像の表示は、拡大画角θL_wide及び通常画角θL_normalの夫々に対応する左カメラ画像の表示と同様に行われる。このため、拡大画角θR_wide及び通常画角θR_normalの夫々に対応する右カメラ画像の表示に関する詳細な説明は省略するが、以下にその概要を説明する。まず、第1変形例では、右カメラ11Rの撮像画角は、上述した図4に示す表示動作が行われる場合の右カメラ11Rの撮像画角よりも広くなる。更に、第1変形例では、表示制御部132は、右カメラ11Rが撮像した右カメラ画像から、設定された右画像画角θRに対応する少なくとも一部の画像部分を抽出する。その後、表示制御部132は、抽出した画像部分を右カメラ画像として表示するようにディスプレイ14を制御する。尚、以下では、説明の便宜上、右カメラ12Rが撮像した右カメラ画像を、“右カメラ画像111R”と称し、ディスプレイ14が実際に表示する右カメラ画像を、“右カメラ画像112R”と称して、両者を区別する。
このように、第1変形例では、左ドア15Lが開状態となった場合には、左ドア15Lが閉状態となった場合と比較して、左画像画角θLが広くなる。左画像画角θLが広くなると、左カメラ画像112Lには、相対的に広い範囲の光景が写りこむ。例えば、図8(a)に示す通常画角θL_normalに対応する左カメラ画像112Lと比較して、図8(b)に示す拡大画角θL_wideに対応する左カメラ画像112Lには、相対的に広い範囲に及ぶ光景が写りこむ。更には、通常画角θL_normalに対応する左カメラ画像112Lと比較して、拡大画角θL_wideに対応する左カメラ画像112Lには、地面等も写りこむ可能性が高くなる。その結果、左ドア15Lが開状態となった場合には、左ドア15Lが閉状態となった場合と比較して、乗員は、左カメラ画像112Lから車両1の周辺の状況を把握しやすくなる。つまり、乗員は、左カメラ画像112Lに車両1の周辺のどの位置の光景が写り込んでいるかを把握しやすくなる。このため、乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像112Lが、左カメラ11Lが本来撮像する領域として意図されていた左後方領域BL_areaが写った画像でないことを認識しやすくなる。言い換えれば、乗員は、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像112Lが、左後方領域BL_areaが写った画像であると誤解しにくくなる。このため、左ドア15Lが開状態になった場合にディスプレイ14に表示された左カメラ画像112Lを見た乗員が車両1の周囲の状況(特に、左後方領域BL_areaの状況)を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。
同様に、右ドア15Rが開状態となった場合には、右ドア15Rが閉状態となった場合と比較して、右画像画角θRが広くなる。右画像画角θRが広くなると、右カメラ画像112Rには、相対的に広い範囲の光景が写りこむ。その結果、右ドア15Rが開状態となった場合には、右ドア15Rが閉状態となった場合と比較して、乗員は、右カメラ画像112Rから車両1の周辺の状況を把握しやすくなる。つまり、乗員は、右カメラ画像112Rに車両1の周辺のどの位置の光景が写り込んでいるかを把握しやすくなる。このため、乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像112Rが、右カメラ11Rが本来撮像する領域として意図されていた右後方領域BR_areaが写った画像でないことを認識しやすくなる。言い換えれば、乗員は、ディスプレイ14に表示された右カメラ画像112Rが、右後方領域BR_areaが写った画像であると誤解しにくくなる。このため、右ドア15Rが開状態になった場合にディスプレイ14に表示された右カメラ画像112Rを見た乗員が車両1の周囲の状況(特に、右後方領域BR_areaの状況)を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。
尚、上述した説明では、ECU13は、左カメラ画像111Lから左カメラ画像112Lを抽出するために、左画像画角θLを設定する方法を用いている。しかしながら、ECU13は、左カメラ画像111Lから左カメラ画像112Lを抽出するために、その他の方法を用いてもよい。同様に、ECU13は、右カメラ画像111Rから右カメラ画像112Rを抽出するために、その他の方法を用いてもよい。
上述した説明では、ECU13は、左画像画角θLに基づいて左カメラ画像111Lから左カメラ画像112Lを抽出する範囲を変えることで、ディスプレイ14の表示態様(特に、左カメラ画像112Lに関する表示態様)を変えている。しかしながら、ECU13は、左カメラ画像111Lから左カメラ画像112Lを抽出する範囲を変える方法に加えて又は代えて、その他の方法で、ディスプレイ14の表示態様を変えてもよい。例えば、ECU13は、左画像画角θLに基づいて左カメラ11Lの撮像画角を変える(例えば、左カメラ11Lのレンズ等の光学系の焦点距離を変える)ことで、ディスプレイ14の表示態様を変えてもよい。具体的には、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、左カメラ11Lの撮像画角を、拡大画角θL_wideに対応する第1角度に設定し、左ドア15Lが閉状態にある場合には、左カメラ11Lの撮像画角を、通常画角θL_normalに対応する第2角度に設定してもよい。つまり、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、撮像画角が第1の角度に設定された左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像111L(或いは、この左カメラ画像111Lから抽出される左カメラ画像112L、以下この段落において同じ)をディスプレイ14に表示し、左ドア15Lが閉状態にある場合には、撮像画角が第2の角度に設定された左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像111Lをディスプレイ14に表示することで、ディスプレイ14の表示態様を変えてもよい。或いは、例えば、撮像画角が異なる2つ以上の左カメラ11Lを車両1が備えている場合には、ECU13は、ディスプレイ14が表示するべき左カメラ画像111Lの取得先となる一の左カメラ11Lを左画像画角θLに基づいて選択することで、ディスプレイ14の表示態様を変えてもよい。具体的には、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、撮像画角が拡大画角θL_wideに対応する第1角度に設定された第1の左カメラ11Lを選択し、左ドア15Lが閉状態にある場合には、撮像画角が通常画角θL_normalに対応する第2角度に設定された第2の左カメラ11Lを選択してもよい。つまり、ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、第1の左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像111Lをディスプレイ14に表示し、左ドア15Lが閉状態にある場合には、第2の左カメラ11Lが撮像した左カメラ画像111Lをディスプレイ14に表示することで、ディスプレイ14の表示態様を変えてもよい。右カメラ画像112Rに関する表示態様についても同様である。
第1変形例においても、左ドア15L及び右ドア15Rの少なくとも一方が開状態にある場合に、左画像画角θL及び右画像画角θRの変更に加えて、警告表示が行われてもよい。或いは、第1変形例では、左ドア15L及び右ドア15Rの少なくとも一方が開状態にある場合であっても、警告表示が行われなくてもよい。警告表示が行われない場合には、ECU13は、警告制御部133を備えていなくてもよい。
ECU13は、左ドア15Lが開状態にある場合には、左ドア15Lが閉状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点及び左画像画角θLが変わるという点以外の点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御してもよい。なぜならば、左ドア15Lが開状態にある場合のディスプレイ14の表示態様と左ドア15Lが閉状態にある場合のディスプレイ14の表示態様とが異なる場合には、左ドア15Lが開状態にある場合のディスプレイ14の表示態様と左ドア15Lが閉状態にある場合のディスプレイ14の表示態様とが同じである場合(例えば、警告表示が行われない又は左画像画角θLが固定されている場合)と比較して、ディスプレイ14に表示された左カメラ画像が、左後方領域BL_areaが写った画像であると乗員が誤解しにくくなるからである。右カメラ画像の表示についても同様である。
(4−2)その他の変形例
上述した説明では、水平方向に開閉する左ドア15L及び右ドア15Rに夫々左カメラ11L及び右カメラ11Rが設置されている例を用いて説明を進めた。しかしながら、水平方向に交差する方向(例えば、垂直方向に沿った方向や垂直方向に対して傾斜した方向)に開閉する他の種類のドアにカメラが設置されている場合においても、上述した警告表示を含む表示動作が行われてもよい。このような他の種類のドアとして、跳ね上げ式のドアや、車両1の後部の荷物室のドアが一例として上げられる。このような場合であっても、他の種類のドアが開状態となっている場合には、ディスプレイ14は、当該他の種類のドアに設置されたカメラが撮像した画像の表示と共に、当該他の種類のドアが開状態となっていることを警告する警告表示を行ってもよい。或いは、他の種類のドアが開状態となっている場合には、ディスプレイ14は、当該他の種類のドアに設置されたカメラが撮像した画像を、その画角を変えた上で(具体的には、広くした上で)表示してもよい。その結果、他の種類のドアが開状態になった場合にディスプレイ14に表示された画像を見た乗員が車両1の周囲の状況を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。
但し、カメラが設置されているドアが水平方向に交差する方向に開閉するドアである場合には、カメラが設置されているドアが水平方向に開閉するドアである場合と比較して、ドアが閉状態にある場合にカメラが撮像した画像が示す車両1の周囲の状況とドアが開状態にある場合にカメラが撮像した画像が示す車両1の周囲の状況とが乗員にとって一見して区別しにくい傾向はそれほど強くない。なぜならば、水平方向に交差する方向に開閉するドアが開状態となっている場合には、当該ドアに設置されたカメラは、ドアが閉状態にある場合にカメラが撮像する車両1の側方ではなく、車両1の上方(つまり、空中)や車両1の下方(つまり、地面)を撮像する可能性が高いからである。このため、乗員が車両1の周囲の状況を誤解することを防止するという技術的効果は、カメラが設置されているドアが水平方向に開閉するドアである場合に特に大きい。しかしながら、カメラが設置されているドアが水平後方に交差する方向に開閉する場合であっても、警告表示が行われる及び/又はディスプレイ14が表示する画像の画角が変わる以上、乗員が車両1の周囲の状況を誤解することを防止するという技術的効果が相応に得られることに変わりはない。
左カメラ11Lを収容するカメラハウジング151Lは、可動式であってもよい。例えば、カメラハウジング151Lの状態は、カメラハウジング151Lの動きに合わせて、左カメラ11Lが左後方領域BL_areaを撮像可能な第1状態(図9(a)参照)と、左カメラ11Lが左後方領域BL_areaを撮像できない第2状態(図9(b)参照)との間で切り替えられてもよい。この場合、カメラハウジング151Lが第2状態にある場合には、ディスプレイ14には、左カメラ11Lが本来撮像するべき領域として意図されていなかった領域の状況を示す左カメラ画像が表示される。その結果、左カメラ画像に左ドア15Lの側面が写りこんでいない可能性はあるものの、左ドア15Lが開状態にある場合と同様に、乗員は、車両1の左後方領域BL_areaの状況を誤解してしまう可能性がある。そこで、ECU13は、カメラハウジング151Lが第2状態にある場合には、カメラハウジング151Lが第1状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点で及び/又は左画像画角θLが広くなるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御してもよい。その結果、左カメラ11Lが可動式のカメラハウジング151Lに収容されている場合においても、乗員が車両1の周囲の状況を誤解してしまうことが適切に防止可能となる。右カメラ11Rを収容するカメラハウジング151Rが可動式である場合においても同様に、ECU13は、カメラハウジング151Rが、右カメラ11Rが右後方領域BR_areaを撮像できない第2状態にある場合には、カメラハウジング151Rが、右カメラ11Rが右後方領域BR_areaを撮像可能な第1状態にある場合と比較して、警告表示が行われるという点で及び/又は右画像画角θRが広くなるという点でディスプレイ14の表示態様が変わるように、ディスプレイ14の表示態様を制御してもよい。
(5)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
付記1に記載の画像表示装置は、車両のドアに設置され且つ車両の外部を撮像可能な撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された外部画像を表示する表示手段と、前記表示手段が前記外部画像を表示する際の前記表示手段による表示態様を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ドアが開状態となった場合の前記表示態様と前記ドアが閉状態となった場合の前記表示態様とが異なるように、前記表示態様を制御する。
付記1に記載の画像表示装置によれば、ドアが開状態となった場合には、ドアが閉状態となった場合と比較して、外部画像を表示する表示手段による表示態様が変わる。このため、車両の乗員は、表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域(典型的には、ドアが閉状態にある場合に撮像手段が撮像する領域)が写った画像でないことを認識することができる。言い換えれば、車両の乗員は、表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域が写った画像であると誤解することはない。このため、画像表示装置は、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することを防止することができる。
(付記2)
付記2に記載の画像表示装置は、前記制御手段は、前記ドアが開状態となった場合には、前記ドアが開状態になっていることを警告する警告表示を行うように、前記表示態様を制御することを特徴とする付記1に記載の画像表示装置である。
付記2に記載の画像表示装置によれば、ドアが開状態となった場合には、外部画像を表示する表示手段が警告表示を行う。つまり、ドアが開状態となった場合には、ドアが閉状態となった場合と比較して、警告表示が行われるという点で、表示手段による表示態様が変わる。このため、車両の乗員は、表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域が写った画像であると誤解することはない。このため、画像表示装置は、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することを防止することができる。
(付記3)
付記3に記載の画像表示装置は、前記制御手段は、前記外部画像の表示に加えて前記警告表示を行うように、前記表示態様を制御することを特徴とする付記2に記載の画像表示装置である。
付記3に記載の画像表示装置によれば、外部画像を表示する表示手段は、外部画像の表示に加えて警告表示を行う。このため、付記3に記載の画像表示装置は、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することをより一層適切に防止することができる。
(付記4)
付記4に記載の画像表示装置は、前記制御手段は、前記ドアが開状態となっている期間中は、前記外部画像を表示し続けたまま前記警告表示を行うように、前記表示態様を制御することを特徴とする付記2又は3に記載の画像表示装置である。
付記4に記載の画像表示装置によれば、ドアが開状態となっている期間中は、外部画像を表示する表示手段は、外部画像を表示し続けたまま警告表示を行う。このため、付記4に記載の画像表示装置は、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することをより一層適切に防止することができる。更には、ドアが開状態となっている場合も外部画像を表示し続けることを要求する法規(例えば、UN−R46等)も満たすことができる。
(付記5)
付記5に記載の画像表示装置は、前記警告表示は、前記ドアが開状態となっていることを示す警告アイコンを表示する第1表示、前記ドアが開状態となっていることを前記外部画像の外枠を装飾表示して示す第2表示、及び、前記ドアが開状態となっていることを示す警告メッセージを表示する第3表示のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする付記2から4のいずれか一項に記載の画像表示装置である。
付記5に記載の画像表示装置によれば、警告表示が適切に行われる。
(付記6)
付記6に記載の画像表示装置は、前記制御手段は、前記ドアが開状態となった場合に表示される前記外部画像の画角が、前記ドアが閉状態となった場合に表示される前記外部画像の画角よりも広くなるように、前記表示態様を制御する付記1から5のいずれか一項に記載の画像表示装置である。
付記6に記載の画像表示装置によれば、ドアが開状態となった場合には、ドアが閉状態となった場合と比較して、表示手段が表示する外部画像の画角が広くなるという点で、表示手段による表示態様が変わる。外部画像の画角が相対的に広くなると、外部画像には、相対的に広い範囲の光景が写り込む。その結果、ドアが開状態となった場合には、ドアが閉状態となった場合と比較して、車両の乗員は、外部画像から車両の周辺の状況を把握しやすくなる。つまり、車両の乗員は、外部画像に車両の周辺のどの位置の光景が写り込んでいるかを把握しやすくなる。このため、車両の乗員は、表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域が写った画像であると誤解しにくくなる。このため、画像表示装置は、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することを防止することができる。
(付記7)
付記7に記載の画像表示装置は、前記ドアは、水平方向に開閉するドアであることを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の画像表示装置である。
水平方向に開閉するドアにカメラが設置されている場合には、ドアが開状態にある場合にカメラが撮像した外部画像及びドアが閉状態にある場合にカメラが撮像した外部画像の双方に、車両の側方の状況が写っている可能性が高い。つまり、ドアが開状態にある場合にカメラが撮像した外部画像とドアが閉状態にある場合にカメラが撮像した外部画像とは、一見して区別がつきにくい傾向が強くなる。その結果、車両の乗員は、ドアが開状態にある場合に表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域が写った画像であると相対的に誤解しやすい。このため、付記7に記載の画像表示装置によれば、このようなドアが開状態にある場合にカメラが撮像した外部画像と当該ドアが閉状態にある場合にカメラが撮像した外部画像とが一見して区別しにくい状況下において、車両のドアが開状態になった場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することをより一層適切に防止することができる。
(付記8)
付記8に記載の画像表示装置は、可動式のハウジングに設置され且つ車両の外部を撮像可能な撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された外部画像を表示する表示手段と、前記表示手段が前記外部画像を表示する際の前記表示手段による表示態様を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ハウジングが第1状態となった場合の前記表示態様と前記第1状態にあるハウジングが動いて前記第1状態とは異なる第2状態となった場合の前記表示態様とが異なるように、前記表示態様を制御することを特徴とする画像表示装置である。
撮像手段が可動式のハウジングに設置されている場合においても、撮像手段がドアに設置されている場合と同様に、ハウジングの動きに伴って、表示手段に意図していない領域が写った画像が表示される可能性がある。付記8に記載の画像表示装置によれば、ハウジングが第1状態となった場合とハウジングが第2状態となった場合とでは、外部画像を表示する表示手段による表示態様が変わる。例えば、付記8に記載の画像表示装置は、ハウジングが、撮像手段が意図した領域を撮像することができなくなる特定の状態にある場合に、上述した警告表示及び/又は表示手段が表示する画像の画角の変更を行うことができる。このため、車両の乗員は、表示手段に表示された外部画像が、撮像手段が本来撮像する領域として意図されていた領域が写った画像であると誤解しにくくなる。従って、画像表示装置は、ハウジングが特定の状態にある場合に表示手段に表示された外部画像を見た乗員が車両の周囲の状況を誤解することを防止することができる。
尚、付記8の画像表示装置は、上述した付記1から付記7のいずれか一項に記載の画像表示装置が採用し得る態様を適宜採用してもよい。
(付記9)
付記9に記載の画像表示装置は、車両のドアに設置され且つ車両の外部を撮像可能な撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された外部画像を表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記ドアが開状態となった場合には、前記ドアが開状態になっていることを警告する警告表示を行うことを特徴とする画像表示装置である。
付記9に記載の画像表示装置によれば、付記2に記載の画像表示装置が享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
(付記10)
付記10に記載の画像表示装置は、前記表示手段は、前記外部画像の表示に加えて前記警告表示を行うことを特徴とする付記9に記載の画像表示装置である。
付記10に記載の画像表示装置によれば、付記3に記載の画像表示装置が享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
(付記11)
付記11に記載の画像表示装置は、前記表示手段は、前記ドアが開状態となっている期間中は、前記外部画像を表示し続けたまま前記警告表示を行うことを特徴とする付記8又は10に記載の画像表示装置である。
付記11に記載の画像表示装置によれば、付記4に記載の画像表示装置が享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
(付記12)
付記12に記載の画像表示装置は、前記警告表示は、前記ドアが開状態となっていることを示す警告アイコンを表示する第1表示、前記ドアが開状態となっていることを前記外部画像の外枠を装飾表示して示す第2表示、及び、前記ドアが開状態となっていることを示す警告メッセージを表示する第3表示のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする付記9から11のいずれか一項に記載の画像表示装置である。
付記12に記載の画像表示装置によれば、付記5に記載の画像表示装置が享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
(付記13)
付記13に記載の画像表示装置は、前記ドアは、水平方向に開閉するドアであることを特徴とする付記9から12のいずれか一項に記載の画像表示装置である。
付記13に記載の画像表示装置によれば、付記7に記載の画像表示装置が享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像表示装置もまた本発明の技術思想に含まれる。