JP2019043510A - 船舶及びその動力システム及び運転方法 - Google Patents

船舶及びその動力システム及び運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る船舶及びその動力システム及び運転方法を提供する。【解決手段】複数の発電機4と、該発電機4から排出される排気ガスが流通する排気流路12と、該排気流路12に設置された排気浄化装置8とを備え、複数の発電機4のうち一部の発電機4aの排気流路に、発電機4aからの排気ガスを排気浄化装置8を迂回させて船外へ導くバイパス流路16を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、船舶にエネルギーを供給する動力システム、該動力システムを備えた船舶及び該船舶の運転方法に関する。
近年、環境への配慮の観点から、船舶の排気ガスに含まれる硫黄分等の汚染物質に対し、厳しい制限が課されつつある。この制限をクリアする策としては、燃料として硫黄分の含有量の低い低硫黄燃料を使用することが挙げられるが、その他に、排気ガスの流路に排気ガス中の硫黄分を除去する排気浄化装置を設置することにより、硫黄分の排出量を規制値以下に抑えることも提案されている。
この種の排気浄化装置は、例えば排気ガスに対し水等の溶媒を噴射し、排気ガス中の硫黄分を洗い落とす仕組みであり、スクラバ等と呼称される。例えば溶媒としての水をシーチェストからポンプを用いて汲み上げ、エンジン等の排気ガスが流通する流路に噴射して硫黄分を溶け込ませ、船外に排出するようになっている。製品によっては、硫黄分を溶かし込んだ排水に対し、アルカリ性の薬剤を加えて中和するものもある。
同様の排気浄化装置は、硫黄分だけでなく、例えばPM(Particulate Matter)等を除去する目的でも使用することができる。
上述の如き船舶に搭載する排気浄化装置に関する技術を記載した文献としては、下記の特許文献1等がある。
特開2016−168574号公報
ところで、船舶には、推進力を発生させるためのメインエンジン(主機)のほか、発電機やボイラといった動力装置が備えられる。発電機は通常、船舶に複数搭載されており、船内におけるその時々の消費電力に応じて必要な数の発電機を稼働させ、電力を賄うようになっている。
こうした動力装置では、例えば重油のような油燃料が燃焼される。硫黄分の除去処理を経ていない高硫黄燃料を使用する場合には、該高硫黄燃料を燃焼した排気ガスから硫黄分を除去する必要があるため、船舶には排気浄化装置が搭載される。
排気浄化装置は浄化すべき排気ガスの排出量に応じた容積を要し、設置には大きなスペースが割かれる。このため、船舶に排気浄化装置を搭載する場合、上述の動力装置間で一台の排気浄化装置を共有する設計とすることが一般的である。例えば、主機及び各発電機の排気管を下流側で一本に合流させると共に、該一本の排気管の途中に排気浄化装置を設置し、各動力装置からの排気ガスを全て一台の排気浄化装置に導いて処理すれば良い。
しかしながら、このようにした場合、排気浄化装置の点検や修理等、該排気浄化装置を停止させる必要が生じた際に、前記動力装置を全て停止させなくてはならないという不都合が生じる。前記動力装置のいずれか一つでも稼働させれば、その排気ガスが前記排気浄化装置を通過することになり、該排気浄化装置を冷態化させることができないからである。一方、船舶においては、運航状況の如何によらず、常にある程度以上の電力が要求され、完全に電力を断つことは通常できない。したがって、船舶に搭載された発電機を停止させるには、該発電機以外の電源からの電力供給が必須となる。つまり、排気浄化装置を停止させたい場合には、先立って電源設備のある港湾等に船舶を接岸させ、外部からの電力供給を確保した上で、船舶に搭載の発電機を停止させなくてはならない。このため、洋上等で排気浄化装置に故障が生じたような場合にすぐに点検や修理を行うことができず、不便である。
こうした不便を避けるためには、例えば、前記動力装置の各排気管に、排気浄化装置を通る流路とは別の流路を設けることができる。そして、通常の運転時には前記各動力装置から排気ガスを排気浄化装置へ導く一方、排気浄化装置を停止させる際には排気ガスを前記別の流路に導き、該排気浄化装置を介することなく排気ガスを船外へ排出するようにすれば良い。
しかしながら、こうした別の流路を、船舶に搭載された前記各動力装置の全てに関して設けるとすると、配管系統が非常に複雑になり、建造にかかる日数や費用の増大を招くほか、船内の空間を大きく圧迫してしまう。スペースの限られた船舶においては、このような機器類の配置に関する問題は特に重要である。
尚、こうした問題は、排気ガスから硫黄分を除去するための排気浄化装置に限らず、例えばPMを取り除くためのもの等、船舶に搭載され得る種々の排気浄化装置について存在し得る。
本発明は、斯かる実情に鑑み、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る船舶及びその動力システム及び運転方法を提供しようとするものである。
本発明は、複数の発電機と、該発電機から排出される排気ガスが流通する排気流路と、該排気流路に設置された排気浄化装置とを備え、前記複数の発電機のうち一部の発電機の排気流路に、前記発電機からの排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導くバイパス流路を備えたことを特徴とする船舶の動力システムにかかるものである。
本発明の船舶の動力システムにおいて、前記バイパス流路を備えた発電機の排気流路は、前記排気浄化装置に通じる排気流路と、前記バイパス流路とに分岐し、前記バイパス流路を備えた発電機には、高硫黄燃料と低硫黄燃料とが切替可能に供給されるよう構成することができる。
本発明の船舶の動力システムにおいては、前記バイパス流路を備えた発電機の排気流路として、前記バイパス流路のみを備え、前記バイパス流路を備えた発電機には低硫黄燃料が供給されるよう構成することができる。
本発明の船舶の動力システムにおいて、前記バイパス流路を備えた発電機は、前記複数の発電機のうち一台とすることが好ましい。
本発明の船舶の動力システムにおいては、前記バイパス流路として、焼却炉又はボイラから排出される排気ガスが流通する排気流路を利用することができる。
また、本発明は、上述の船舶の動力システムを備えたことを特徴とする船舶にかかるものである。
また、本発明は、複数の発電機と、該発電機から排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置とを船舶に搭載し、前記排気浄化装置を停止させる際には、前記複数の発電機のうち一部の発電機を低硫黄燃料で稼働させ、且つ排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導くと共に、前記複数の発電機のうち残りの発電機を停止させることを特徴とする船舶の運転方法にかかるものである。
本発明の船舶及びその動力システム及び運転方法によれば、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施による船舶の動力システムを適用した船舶の形態の一例を示す概略図である。 本発明の第一実施例による船舶の動力システムの配管系統を示す概略図である。 本発明の第一実施例による船舶の動力システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第二実施例による船舶の動力システムの配管系統を示す概略図である。 本発明の第二実施例による船舶の動力システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第三実施例による船舶の動力システムの配管系統を示す概略図である。 本発明の第三実施例による船舶の動力システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第四実施例による船舶の動力システムの配管系統を示す概略図である。 本発明の第四実施例による船舶の動力システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第五実施例による船舶の動力システムの配管系統を示す概略図である。 本発明の第五実施例による船舶の動力システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1、図2は本発明の実施による船舶及びその動力システムの形態の一例を示している。図1に示す如く、船舶1の船尾に設けた機関室2には、メインエンジン(主機)3や発電機4、ボイラ5、焼却炉6といった各種の機器類が設置されている。主機3は、推進装置として接続されたプロペラを回転させることで船舶1の推進力を発生させる。発電機4は、船舶1に複数備えられており、船内における電力の必要量に応じた台数がその時々で稼働し、発生した電力を船内へ供給するようになっている。ここでは、発電機4として発電機4a,4b,4cの3台を備えた場合を例示しているが、本発明を実施するにあたり、発電機4の台数は2台以上であれば良く、船舶1における要求電力その他の条件により適宜変更し得る。ボイラ5は燃料を燃焼して蒸気を発生させる装置であり、船内における蒸気の要求量に対し、主機3から排出される排気ガスを利用して作られる蒸気の量が不足した際に稼働し、蒸気を補う役割を担っている。焼却炉6は、船舶1の各所で生じる廃油や廃棄物等を燃焼処理する装置である。
主機3や発電機4、ボイラ5といった前記動力装置では、機関室2と隣接して設けられた燃料タンク7に貯留された燃料Fが使用される。燃料Fは、例えば重油のような油燃料であるが、前記各動力装置の仕様等に合わせて適宜別の種類の燃料を利用することもできる。尚、燃料タンク7は、機関室2内に設けても良いし、機関室2から離れた場所に設置することも可能である。
本第一実施例の船舶1の場合、燃料Fとして硫黄含有量の異なる二種類の燃料Fを利用するようになっており、硫黄分の除去処理を経た低硫黄燃料F1と、処理を経ていない高硫黄燃料F2とが、燃料タンク7に画成された低硫黄燃料貯留区画7aと、高硫黄燃料貯留区画7bとにそれぞれ貯留される。そして、後に詳述するように、前記動力装置である発電機4のうち、少なくとも一部の発電機4(ここでは、発電機4a)においては、低硫黄燃料F1と高硫黄燃料F2とが場合によって使い分けられるようになっている。
機関室2より上方の煙突内には、排気ガスを浄化するための排気浄化装置8が設置される。排気浄化装置8は、例えば海水等の溶媒を、排気流路内を流通する排気ガスに噴射して硫黄分を溶かし込む仕組みであり、硫黄分以外にもPM等を除去することができる。尚、排気浄化装置8としては、ここに例示したような硫黄やPMを除去する装置以外に、排気ガスを浄化するための種々の装置を想定することができる。
このほか、機関室2ないし船舶1には、各種の機器や設備が設けられているが、図1では図示を省略している。
本第一実施例における配管系統の配置を図2に模式的に示す。本第一実施例の場合、主機3と、発電機4のうち発電機4a以外の発電機4b,4cに対しては、燃料タンク7のうち高硫黄燃料貯留区画7bから、燃料管路9を介して高硫黄燃料F2が供給されるようになっている。発電機4aに対しては、燃料管路10を介し、低硫黄燃料F1又は高硫黄燃料F2のいずれかが供給されるようになっている。燃料タンク7から発電機4aへ燃料を供給する燃料管路10は、上流側にて枝管10aと枝管10bとに分岐しており、該枝管10a,10bは、低硫黄燃料貯留区画7a又は高硫黄燃料貯留区画7bにそれぞれ連通している。枝管10a,10bの途中にはそれぞれ開閉弁11a,11bが備えられており、該開閉弁11a,11bを開閉することにより、低硫黄燃料貯留区画7a又は高硫黄燃料貯留区画7bのいずれかから主機3へ燃料Fを供給するよう、場合によって切り替えることができるようになっている。
尚、ここでは燃料管路10における枝管10a,10b間の流路の切り替えに、枝管10a,10bの途中にそれぞれ配置した開閉弁11a,11bを用いているが、これに限らず、例えば燃料管路10における枝管10a,10bへの分岐箇所に三方弁を備え、該三方弁を切り替えることにより、燃料管路10の流路を切り替えるように構成することもできる。発電機4aに対し、低硫黄燃料F1と高硫黄燃料F2とが切替可能に供給されるようになっていれば、どのような構成としても良い。
また、ここでは主機3及び発電機4b,4cに対しては高硫黄燃料F2のみが供給されるようになっている場合を例示したが、主機3や発電機4b,4cに関しても、低硫黄燃料F1と高硫黄燃料F2とが切替可能に供給されるように構成しても良い。例えば、海中への硫黄分の排出が規制されている水域においては、スクラバである排気浄化装置8からの排水を水中に排出できないため、排気浄化装置8を停止させた状態で、主機3や発電機4を低硫黄燃料F1で稼働させる場合が想定される(尚、この場合、主機3や発電機4からの排気ガスは、停止した排気浄化装置8を通過させて船外に排出することができる)。そのような場合に備えて、各動力装置を適宜低硫黄燃料F1で稼働できるようにしておくことは有効である。ただし、主機3や発電機4b,4cに対する低硫黄燃料F1の供給については、本発明の主旨と直接関係しないため、ここでは説明を省略している。尚、後述する第二〜第五実施例も、主機3及び発電機4b,4cに対し高硫黄燃料F2のみを供給する構成となっているが、これらの実施例においても、主機3及び発電機4b,4cに対し適宜低硫黄燃料F1を供給する構成としても良いことは勿論である。また、第五実施例では発電機4aに対しても高硫黄燃料F2のみが供給される構成となっているが、この第五実施例における発電機4aに関しても、適宜低硫黄燃料F1により稼働させ得る構成としても良い。
主機3から排出される排気ガスが流通する排気流路12は、船体内を上方へ向かって延びており、その下流側には排気浄化装置8が設置されている。また、発電機4b,4cから排出される排気ガスが流通する排気流路13,14は、船体内を上方へ延びており、下流側はそれぞれ排気流路12に合流している。排気流路12における排気流路13,14の合流点は、排気浄化装置8の上流側である。
発電機4aから排出される排気ガスが流通する排気流路15は、船体内を上方へ伸びており、下流側にて排気流路16と排気流路17に分岐している。排気流路16の下流側は船体上方から船外へ連通しており、排気流路17の下流側は排気流路12に合流している。排気流路12における排気流路17の合流点は、排気浄化装置8の上流側である。
そして、本第一実施例では、発電機4aから排出される排気ガスを導く排気流路を、排気浄化装置8の設置された排気流路12と、排気浄化装置8を迂回する排気流路16との間で切り替えることができるようになっている。以下、本明細書中では、「排気浄化装置を迂回する排気流路」を、必要に応じて「バイパス流路」と称することとする。尚、バイパス流路である排気流路16の途中には、低硫黄燃料F1を燃焼した排気ガスを浄化するための排気浄化装置(図示せず)を装備しても良い。
排気流路12における排気流路13,14との合流点より上流側、及び排気流路13,14の途中には、それぞれ開閉弁18,19,20が設置されており、排気ガスの流路を閉鎖又は開放できるようになっている。また、排気流路16,17の途中にはそれぞれ開閉弁21a,21bが設けられ、この開閉弁21a,21bを開閉することにより、排気流路15を流れる排気ガスの行き先を、排気流路16又は排気流路17の間で切り替えられるようになっている。
尚、ここでは排気流路16,17の切り替えに関し、該排気流路16,17それぞれに開閉弁21a,21bを設ける場合を例に説明したが、流路の切り替えに係る弁の構成や配置等はこれに限定されず、流路を好適に切り替えられるようになっていればどのようであっても良い。例えば、排気流路15から排気流路16,17への分岐箇所に三方弁を設けるようにしても良い。これは、後述する第二実施例以降において流路の切り替えに用いられる各種の開閉弁についても同様である。
主機3や発電機4、焼却炉6、排気浄化装置8といった各機器の運転は、制御装置22との間で入出力される制御信号によって操作される。発電機4や焼却炉6、排気浄化装置8は、各々が図示しない個別の制御装置を備えており、前記制御信号は、制御装置22と前記個別の制御装置との間でやり取りされる。制御装置22は、その他、船舶1(図1参照)の運転に関係する各種機器の操作を行う装置であり、開閉弁11a,11b,18,19,20,21a,21bについても、それぞれ制御装置22からの開閉信号の入力によって操作されるようになっている。
次に、上記した本第一実施例の作動を説明する。
通常運転の場合、主機3は稼働させ、各発電機4は、要求される電力に応じ、発電機4a,4b,4cのうち一部又は全部を稼働させる。主機3及び発電機4b,4cに対しては、燃料タンク7の高硫黄燃料貯留区画7bから燃料管路9を介して高硫黄燃料F2が供給される。発電機4aに対しては、高硫黄燃料貯留区画7bから燃料管路10の枝管10bを介して高硫黄燃料F2が供給される。
排気流路12,13,14に設置した開閉弁18,19,20はいずれも開弁される。排気流路17に設置した開閉弁21bは開弁され、排気流路16に設置した開閉弁21aは閉弁されて、排気流路17が開放され、排気流路16は閉鎖される。こうして、主機3及び各発電機4a,4b,4cでは高硫黄燃料F2が燃焼され、主機3及び各発電機4a,4b,4cから排出される排気ガスは、排気流路12の下流側に設置された排気浄化装置8に導かれて処理された後、船外へ排出される。
メンテナンス時や、排気浄化装置8に故障が生じた際等、排気浄化装置8を停止させる場合には、主機3を停止させる。また、複数備えた発電機4のうち、一台の発電機4aのみを稼働させ、残りの発電機4b,4cは停止させる。このとき、燃料管路10の開閉弁11a,11bを切り替えて開閉弁11aを開弁、開閉弁11bを閉弁し、発電機4aには低硫黄燃料貯留区画7aから低硫黄燃料F1を供給する。また、排気流路16の開閉弁21aを開弁、排気流路17の開閉弁21bを閉弁する。
このようにすると、発電機4aから排出される排気ガスは、排気浄化装置8を通ることなく排気流路16から船外へ排出され、停止している主機3及び発電機4b,4cからは排気ガスが生じない。このため、排気浄化装置8を停止して冷態化し、点検や修理等の作業を行うことができる。また、排気浄化装置8を停止している間、発電機4aでは低硫黄燃料F1を使用しているので、排気ガス中の硫黄分に関し規制上の問題はない。
そして、この間、発電機4aでは発電を行っているので、船舶1(図1参照)に必要な最低限の電力は確保することができる。残りの発電機4b,4cは停止しているため、発電可能な電力の大きさは制限されてしまうが、船舶1においては、主機3が停止した状態で必要とされる電力はさほど大きくない。したがって、一台の発電機4aのみを稼働させるようにしても、十分に電力を賄うことは可能である。
すなわち、本第一実施例によれば、排気浄化装置8を停止させる間も、全ての動力装置を停止させる必要はなく、一部の発電機4aを稼働させて電力の供給を続けることができる。したがって、排気浄化装置8やその他の機器に故障等の事態が生じた際、仮に航行中であったとしても、電力の供給を確保しながら速やかに排気浄化装置8を停止させ、必要な措置を講じることができる。例えば船舶1を着岸させ、陸上から給電する手段を確保してから排気浄化装置8を停止させるといった手順を経る必要がなく、早急な対処が可能である。
また、主機3及び各発電機4のうち、バイパス流路を備えているのは一部の発電機4aのみである。このようにすると、主機3や各発電機4の全ての排気流路についてバイパス流路を設置する場合と比較して、排気流路の配管構成を著しく簡潔にすることができる。したがって、排気流路に係る材料費を大幅に節減でき、建造日数を極力短くすることができるほか、排気管による船舶1内のスペースの圧迫も最小限に抑えることができる。特に、煙突内の限られた空間に占める配管の量が抑えられるので、煙突内で行われる各種作業の作業性を低下させる虞が小さくなる。
尚、ここでは、排気浄化装置8を迂回するバイパス流路を備えた発電機4を発電機4aの一台のみとしているが、主機3の停止時に要求される発電量によっては、バイパス流路を設置する発電機4の数はこれより多くすることもできる。例えば、発電機4aに加え、発電機4bに関しても、排気流路13に代えて排気流路15,16,17の如き排気流路を設置し、発電機4bからの排気ガスを排気浄化装置8を迂回させて排出できるようにしても良い。その場合、発電機4bには低硫黄燃料F1と高硫黄燃料F2とを切替可能に供給できるようにし、発電機4bにおいてバイパス流路を利用する際には低硫黄燃料F1を使用すれば良い。
ただし、実際には上に述べたように、多くの船舶において、主機を停止させた状態では一台の発電機の稼働で十分に電力を賄えることができると考えられる。排気流路に係るスペースや費用の節減の観点からは、バイパス流路を設置する発電機は本第一実施例の如く一台とすることが最も効果的である。
さらに、通常運転から排気浄化装置8を停止させるまでの手順を、図3のフローチャートを参照して説明する。
船舶1(図1参照)が洋上で運航している通常運転の間は、主機3は稼働しており、発電機4も要求される電力に応じて必要な台数が稼働している。主機3及び発電機4では、高硫黄燃料F2が使用されている。排気浄化装置8は稼働し、主機3や発電機4から排出される排気ガスは排気浄化装置8に導かれて処理される(図2参照、ステップS1)。
ここから排気浄化装置8を停止させる必要が生じた際には、主機3を停止させる。また、発電機4のうち一部の発電機4aを稼働させたままとし、残りの発電機4b,4cを停止させる(ステップS2)。開閉弁18,19,20は閉弁する(図2参照)。次いで、開閉弁11a,11bを操作し、稼働している発電機4aへ供給される燃料Fを、低硫黄燃料F1に切り替える(ステップS3)。その後、開閉弁21a,21bを操作し、発電機4aから排出される排気ガスの流路を、排気流路17からバイパス流路16に切り替える(ステップS4)。こうして、排気浄化装置8を排気ガスが通過することがない状態で、排気浄化装置8を停止させる(ステップS5)。排気浄化装置8の温度が十分に下がったら、点検や修理等、必要な作業を実行する。
以上のように、本第一実施例においては、複数の発電機4と、該発電機4から排出される排気ガスが流通する排気流路12と、該排気流路12に設置された排気浄化装置8とを備え、複数の発電機4のうち一部の発電機4aの排気流路に、発電機4aからの排気ガスを排気浄化装置8を迂回させて船外へ導くバイパス流路16を備えている。
また、複数の発電機4と、該発電機4から排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置8とを船舶1に搭載し、排気浄化装置8を停止させる際には、複数の発電機4のうち一部の発電機4aを低硫黄燃料F1で稼働させ、且つ排気ガスを排気浄化装置8を迂回させて船外へ導くと共に、複数の発電機4のうち残りの発電機4b,4cを停止させるようにしている。このようにすれば、一部の発電機4aで発電を行い、船舶1に必要な最低限の電力は確保しつつ、排気浄化装置8を停止させることができる。一方、全ての発電機4の排気流路にバイパス流路を設置する場合と比較して、排気流路の配管構成を著しく簡潔にすることができる。
また、本第一実施例において、バイパス流路16を備えた発電機4aの排気流路15は、排気浄化装置8に通じる排気流路17と、バイパス流路16とに分岐し、バイパス流路16を備えた発電機4aには、高硫黄燃料F2と低硫黄燃料F1とが切替可能に供給されるよう構成している。排気浄化装置8を運転している間は発電機4aを高硫黄燃料F2により稼働させる一方、排気浄化装置8を停止している間は発電機4aを低硫黄燃料F1により稼働させることで、排気ガス中の硫黄分に関し規制上の問題を回避することができる。
また、本第一実施例において、バイパス流路16を備えた発電機4aは、複数の発電機4のうち一台としているので、主機3の停止時における十分な電力を確保しながら、排気流路に係るスペースや費用を効果的に節減することができる。
したがって、上記本第一実施例によれば、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る。
図4は本発明の第二実施例による船舶の動力システムにおける配管系統の構成を示している。尚、本第二実施例において、船舶に搭載されている各機器の種類や構成に関しては上記第一実施例と共通しているため、必要に応じて図1をも参照しながら説明を行うこととする(後述する第三〜第五実施例についても同様とする)。
本第二実施例の配管系統は、上記第一実施例(図2参照)と基本的な構成は共通しているが、発電機4aから排気浄化装置8を迂回するバイパス流路の一部(上記第一実施例における排気流路16に相当する部分)を、焼却炉6の排気ガスが流通する排気流路23に合流させた点を特徴としている。
本第二実施例において、発電機4aから排出される排気ガスの排気流路15は、下流側にて排気流路17と排気流路24に分岐している。排気流路17の下流側は排気流路12に合流しており、排気流路24の下流側は焼却炉6の排気流路23と合流している。すなわち、本第二実施例では、排気流路23の一部と、排気流路24がバイパス流路に相当する。尚、排気流路23の途中には、焼却炉6や発電機4aから排出される排気ガスを浄化するための排気浄化装置(図示せず)を装備しても良い。該排気浄化装置の設置位置は、例えば、排気流路23における排気流路24との合流点より下流に設定することができる。
排気流路23における排気流路24との合流点より上流側、及び排気流路24の途中には、それぞれ開閉弁25,26が設置されており、流路を閉鎖又は開放できるようになっている。この開閉弁25,26と、排気流路17に設置された開閉弁21bとにより、排気流路15を流れる排気ガスの行き先を、排気流路17又は排気流路24,23の間で切り替えられるようになっている。
尚、本第二実施例の船舶の動力システムを構成する各種機器は、上記第一実施例(図2参照)と同様の制御装置22から入力される信号によって制御されるが、図4では図示を省略している(後に説明する図6、図8、図10でも同様である)。
通常運転時には、主機3及び各発電機4を高硫黄燃料F2にて運転する。開閉弁18,19,20は開弁され、主機3及び発電機4b,4cからの排気ガスは排気流路12に導かれる。開閉弁21bを開弁し、開閉弁26bを閉弁すると、発電機4aから排出される排気ガスは排気流路17から排気流路12へ導かれ、主機3や発電機4b,4cからの排気ガスと共に排気浄化装置8で浄化処理されて船外へ排出される。また、排気流路23の開閉弁25は開弁する。焼却炉6から排出される排気ガスは、排気流路23から船外へ排出される。
排気浄化装置8を停止させる場合には、主機3及び発電機4b,4cを停止させ、発電機4aは低硫黄燃料F1にて稼働させる。焼却炉6は停止させる。排気流路17の開閉弁21bを閉弁すると共に、排気流路24の開閉弁26を開弁し、発電機4aから排出される排気ガスを排気流路24から排気流路23へ導く。このとき、排気流路23の開閉弁25は閉弁しておき、発電機4aから排出される高圧の排気ガスが焼却炉6へ流れ込まないようにする。こうして、発電機4aから排出される排気ガスは、排気流路15からバイパス流路である排気流路24,23を通り、排気浄化装置8を迂回して船外へ排出される。
このように、本第二実施例では、バイパス流路を設置するにあたり、該バイパス流路の一部を焼却炉6の排気流路として備えられている既存の流路と共有させるようにしている。こうすることで、上記第一実施例(図2参照)と比較して配管系統の設置にかかるスペースや材料費を一層節減し、搭載性を向上することが可能となる。
尚、ここでは焼却炉6の排気流路23の一部をバイパス流路として利用する場合を説明したが、排気流路をバイパス流路として利用する機器は焼却炉6に限定されない。例えば、図4中に符号で示しているように、焼却炉6の代わりにボイラ5の排気流路の一部をバイパス流路として利用することもできる。
排気流路を発電機4aのバイパス流路として利用する機器を選択するにあたっては、船舶1(図1参照)内における各種機器類の配置や、排気管の径その他の条件に応じ、船舶1の設計時に適宜決定すれば良い。例えば、配管の節約という観点からは、排気流路をバイパス流路として利用する機器は、バイパス流路を設置する発電機になるべく近い位置に配置されていることが望ましい。したがって、船舶に、主機や発電機以外にボイラや焼却炉等、排気ガスを排出する機器が搭載されている場合、バイパス流路を設置する発電機と、排気流路をバイパス流路として利用する機器とは、互いの距離が最も近くなるよう適宜選択すれば良い。
一方、排気ガスの流通という観点からは、バイパス流路の排気管は径がある程度以上大きいことが好ましい。バイパス流路を構成する排気管の径に対し、発電機の直後の排気管の径が仮に小さい場合、前記発電機から高圧の排気ガスを排出するにあたり、排気ガスの流通に支障が生じてしまう可能性が考えられるからである。つまり、バイパス流路の排気管の径は、少なくとも発電機直後の排気流路の排気管の径以上であることが望ましい。尚、多くの船種において、ボイラの排気管の径は発電機の排気管と同程度以上であり、また、焼却炉の排気管の径は発電機の排気管より大きいので、いずれもバイパス流路としての利用には通常、特に支障がないと考えられる。
本第二実施例において、通常運転から排気浄化装置8を停止させるまでの手順を、図5のフローチャートを参照して説明する。
船舶1(図1参照)が洋上で運航している通常運転の間は、主機3は稼働しており、発電機4も要求される電力に応じて必要な台数が稼働している。主機3及び発電機4では、高硫黄燃料F2が使用されている。排気浄化装置8は稼働し、主機3や発電機4から排出される排気ガスは排気浄化装置8に導かれて処理される(図4参照、ステップS21)。
ここから排気浄化装置8を停止させる必要が生じた際には、主機3を停止させる。また、発電機4のうち一部の発電機4aを稼働させたままとし、残りの発電機4b,4cを停止させる(ステップS22)。排気弁18,19,20は閉弁する。次いで、開閉弁11a,11bを操作し、稼働している発電機4aへ供給される燃料Fを、低硫黄燃料F1に切り替える(ステップS23)。さらに、焼却炉6又はボイラ5を停止させる(ステップS24)。その後、開閉弁21b,25を閉弁し、開閉弁26を開弁して、発電機4aから排出される排気ガスの流路を、排気流路17からバイパス流路である排気流路24,23に切り替える(ステップS25)。こうして、排気浄化装置8を排気ガスが通過することがない状態で、排気浄化装置8を停止させる(ステップS26)。排気浄化装置8の温度が十分に下がったら、点検や修理等、必要な作業を実行する。
以上のように、本第二実施例においては、バイパス流路として、焼却炉6又はボイラ5から排出される排気ガスが流通する排気流路23を利用しているので、配管系統の設置にかかるスペースや材料費を一層節減し、搭載性を向上することができる。
その他の構成や作用効果については上記第一実施例と同様であるため省略するが、本第二実施例によっても、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る。
図6は本発明の第三実施例による船舶の動力システムにおける配管系統の構成を示している。本第三実施例の場合、発電機4a,4b,4cのうち、発電機4aから排出される排気ガスに関しては、必ず排気浄化装置8を迂回させて船外へ排出させるようにしている。すなわち、本第三実施例においては、発電機4aの排気流路としてバイパス流路28のみを備えている。
本第三実施例において、発電機4aから排出される排気ガスの排気流路28は、分岐することなく船外へ通じており、排気浄化装置8を設置した排気流路12とは合流していない。これに伴い、発電機4aを低硫黄燃料F1専用とし、発電機4aには燃料タンク7の低硫黄燃料貯留区画7aから低硫黄燃料F1が燃料管路29を通して供給されるようにしている。主機3及び発電機4b,4cには、上記第一、第二実施例(図2、図4参照)と同様、高硫黄燃料貯留区画7bから高硫黄燃料F2が燃料管路9を通して供給されるようになっている。尚、排気流路28の途中には、低硫黄燃料F1を燃焼した排気ガスを浄化するための排気浄化装置(図示せず)を装備しても良い。
通常運転時には、主機3及び発電機4b,4cを高硫黄燃料F2にて運転し、発電機4aは低硫黄燃料F1により稼働させる。主機3と発電機4b,4cからの排気ガスは排気浄化装置8で処理されたうえで船外に排出され、発電機4aからの排気ガスはバイパス流路である排気流路28から排気浄化装置8を経ることなく排出される。
ここで、船舶1(図1参照)における電力の要求量によっては、発電機4a,4b,4cを全機稼働させる必要がなく、一部の発電機4のみを運転させれば十分な場合がある。そこで、高価な低硫黄燃料F1の使用を極力避けるためには、要求される発電量が小さい場合は高硫黄燃料F2専用の発電機4b,4cを優先的に稼働させ、全ての発電機4を稼働させる必要が生じた場合に発電機4aを稼働させるようにすると良い。
排気浄化装置8を停止させる場合には、主機3及び発電機4b,4cを停止させると共に、発電機4aを低硫黄燃料F1にて稼働させる。発電機4aから排出される排気ガスは、排気流路28を通り、排気浄化装置8を迂回して船外へ排出される。
このように、本第三実施例では、発電機4aの排気流路としてはバイパス流路である排気流路28のみを備え、排気浄化装置8を設置した排気流路12へ通じる流路(図2及び図4の排気流路17参照)を不要としている。発電機4aの排気流路28に関し、流路の分岐や排気流路12への合流に係る複雑な配管構成が省略されており、流路の切り替えを操作するための開閉弁等も不要であるので、上記第二実施例(図4参照)と比較しても配管系統の設置にかかるスペースや材料費を一層節減し、搭載性を向上することが可能である。
また、発電機4aにおいては低硫黄燃料F1のみを使用するため、排気ガスを排気浄化装置8に通さなくとも、硫黄分の排出規制に関して問題はない。尤も、通常運転時に発電機4aを稼働させる場合には、高価な低硫黄燃料F1を使用するために燃料コストが増大してしまうことは否めないが、上述の如く高硫黄燃料F2専用の発電機4b,4cを優先的に稼働させれば、低硫黄燃料F1の使用頻度を少なくし、燃料費の上昇を最低限に抑えることができる。
本第三実施例において、通常運転から排気浄化装置8を停止させるまでの手順を、図7のフローチャートを参照して説明する。
船舶1(図1参照)が洋上で運航している通常運転の間は、主機3は稼働しており、発電機4も要求される電力に応じて必要な台数が稼働している。主機3及び発電機4b,4cでは高硫黄燃料F2が、発電機4aでは低硫黄燃料F1がそれぞれ使用される。排気浄化装置8は稼働し、主機3や発電機4b,4cから排出される排気ガスは排気浄化装置8に導かれて処理される。発電機4aからの排気ガスは、バイパス流路である排気流路28から排気浄化装置8を通ることなく排出される(図6参照、ステップS31)。
ここから排気浄化装置8を停止させる必要が生じた際には、主機3を停止させる。また、発電機4のうち、低硫黄燃料F1によって稼働する発電機4aのみを稼働させ、残りの発電機4b,4cを停止させる(ステップS32)。主機3及び発電機4b,4cが停止した状態では、排気浄化装置8を排気ガスが通過することがないので、排気浄化装置8を停止させる(ステップS33)。排気浄化装置8の温度が十分に下がったら、点検や修理等、必要な作業を実行する。
以上のように、本第三実施例においては、バイパス流路を備えた発電機4aの排気流路として、バイパス流路28のみを備え、バイパス流路28を備えた発電機4aには低硫黄燃料F1が供給されるよう構成している。こうすることで、硫黄分の排出規制上の問題を回避しつつ、排気浄化装置8を設置した排気流路12へ通じる流路を不要とし、配管系統の設置にかかるスペースや材料費を一層節減し、搭載性を向上することができる。
その他の構成や作用効果については上記第一及び第二実施例と同様であるため省略するが、本第三実施例によっても、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る。
図8は本発明の第四実施例による船舶の動力システムにおける配管系統の構成を示している。本第四実施例では、基本的な構成は上記第二実施例(図4参照)と共通しているが、ボイラ5からの排気ガスをイナートガス系統30に送り込む排気流路31の一部をバイパス流路として利用する点が上記第二実施例とは異なっている。
すなわち、船舶1(図1参照)が例えば積荷として原油等を積載するタンカー等である場合、燃料を燃焼した後の排気ガスがイナートガス(不活性ガス)として積荷へ送給される仕組みになっていることがある。本第四実施例では、ボイラ5からの排気ガスが流通する排気流路31の途中に排気浄化装置32が設置されており、ボイラ5から排出される排気ガスを排気浄化装置32で浄化処理したうえ、イナートガス系統30へ送り込むようになっている。イナートガス系統30では、排気浄化装置32で浄化された排気ガスが、イナートガスとして原油等の積荷を積載した区画へ配分され、さらに適宜船外へ排出される。尚、以下では、排気浄化装置8を第一の排気浄化装置、排気浄化装置32を第二の排気浄化装置と称することとする(後述する第五実施例でも同様とする)。
本第四実施例において、発電機4aから排出される排気ガスの排気流路15は、下流側にて排気流路17と排気流路24に分岐しており、排気流路24の下流側は排気流路31と合流している。すなわち、本第四実施例では、排気流路31の一部と、排気流路24がバイパス流路に相当する。排気流路31における排気流路24との合流点は、第二の排気浄化装置32の下流側である。排気流路31における排気流路24との合流点より上流側の位置には、開閉弁33が設置されており、排気ガスの流路を閉鎖又は開放できるようになっている。
通常運転時には、主機3及び各発電機4を高硫黄燃料F2にて運転する。開閉弁18,19,20は開弁され、主機3及び発電機4b,4cからの排気ガスは排気流路12に導かれる。排気流路17に設置した開閉弁21bを開弁し、排気流路24に設置した開閉弁26を閉弁すると、発電機4aから排出される排気ガスは排気流路17から排気流路12へ導かれ、主機3や発電機4b,4cからの排気ガスと共に第一の排気浄化装置8で浄化処理されて船外へ排出される。
また、このとき、排気流路31の開閉弁33は開弁しておく。ボイラ5から排出される排気ガスは、第二の排気浄化装置32で浄化処理され、排気流路31から下流のイナートガス系統30へ送り込まれる。
第一の排気浄化装置8を停止させる場合には、主機3及び発電機4b,4cを停止させる。また、ボイラ5及び第二の排気浄化装置32も停止させる。発電機4aは低硫黄燃料F1にて稼働させる。排気流路17の開閉弁21bを閉弁し、排気流路24の開閉弁26を開弁して、発電機4aから排出される排気ガスを排気流路24から排気流路31へ導く。このとき、排気流路31の開閉弁33は閉弁し、発電機4aから排出される高圧の排気ガスがボイラ5側へ流れないようにする。こうして、発電機4aからの排気ガスは、排気流路15から第一の排気浄化装置8を迂回するバイパス流路である排気流路24,31を通ってイナートガス系統30へ送られ、最終的に船外へ排出される。このように、イナートガス系統30は、排気ガスを最終的に船外へ排出するようになっているので、バイパス流路としての用途を兼用させることができる。
本第四実施例において、通常運転から第一の排気浄化装置8を停止させるまでの手順を、図9のフローチャートを参照して説明する。
船舶1(図1参照)が洋上で運航している通常運転の間は、主機3は稼働しており、発電機4も要求される電力に応じて必要な台数が稼働している。主機3及び各発電機4では、高硫黄燃料F2が使用されている。また、ボイラ5においても高硫黄燃料F2を燃焼している。第一及び第二の排気浄化装置8,32は稼働し、主機3や発電機4から排出される排気ガスは第一の排気浄化装置8に導かれて処理され、ボイラ5から排出される排気ガスは第二の排気浄化装置32で処理される(図8参照、ステップS41)。
ここから第一の排気浄化装置8を停止させる必要が生じた際には、主機3を停止させる。また、発電機4のうち一部の発電機4aを稼働させたままとし、残りの発電機4b,4cを停止させる(ステップS42)。開閉弁18,19,20は閉弁する。次いで、開閉弁11a,11bを操作し、稼働している発電機4aへ供給される燃料Fを、低硫黄燃料F1に切り替える(ステップS43)。さらに、ボイラ5を停止させ、第二の排気浄化装置32を停止させる(ステップS44)。その後、開閉弁21b,33を閉弁、開閉弁26を開弁して、発電機4aから排出される排気ガスの流路を、排気流路17からバイパス流路である排気流路24,31に切り替え、発電機4aからの排気ガスをイナートガス系統30に流す(ステップS45)。こうして、第一の排気浄化装置8を排気ガスが通過することがない状態で、第一の排気浄化装置8を停止させる(ステップS46)。第一の排気浄化装置8の温度が十分に下がったら、点検や修理等、必要な作業を実行する。
その他の構成や作用効果については上記第二実施例と同様であるため省略するが、本第四実施例によっても、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る。
図10は本発明の第五実施例による船舶の動力システムにおける配管系統の構成を示している。本第五実施例の構成はほぼ上記第四実施例(図8参照)と共通しているが、第四実施例と異なるのは、排気流路31における排気流路24との合流点が、第二の排気浄化装置32の上流側に設定されている点である。
このようにすると、発電機4aからの排気ガスをイナートガス系統30へ導く場合に、排気ガスを第二の排気浄化装置32で浄化処理することができる。つまり、発電機4aに関しては、第一の排気浄化装置8を迂回するバイパス流路31に別の排気浄化装置(第二の排気浄化装置)32が設置されているので、発電機4aからの排気ガスをバイパス流路31に導く場合であっても、低硫黄燃料F1(図1、図8参照)を必ずしも使用する必要がない。
本第五実施例において、通常運転から第一の排気浄化装置8を停止させるまでの手順を、図11のフローチャートを参照して説明する。
船舶1(図1参照)が洋上で運航している通常運転の間は、主機3は稼働しており、発電機4も要求される電力に応じて必要な台数が稼働している。主機3、各発電機4及びボイラ5では、高硫黄燃料F2が使用されている。第一及び第二の排気浄化装置8,32は稼働し、主機3や各発電機4から排出される排気ガスは第一の排気浄化装置8に導かれて処理され、ボイラ5から排出される排気ガスは第二の排気浄化装置32で処理される(図10参照、ステップS51)。
ここから第一の排気浄化装置8を停止させる必要が生じた際には、主機3を停止させる。また、発電機4のうち一部の発電機4aを稼働させたままとし、残りの発電機4b,4cを停止させる(ステップS52)。開閉弁18,19,20は閉弁する。次いで、ボイラ5を停止させる(ステップS53)。第二の排気浄化装置32は稼働させたまま、開閉弁21b,33を閉弁、開閉弁26を開弁して、発電機4aから排出される排気ガスの流路を、排気流路17からバイパス流路である排気流路24,31に切り替え、発電機4aからの排気ガスをイナートガス系統30に流す(ステップS54)。こうして、第一の排気浄化装置8を排気ガスが通過することがない状態で、第一の排気浄化装置8を停止させる(ステップS55)。第一の排気浄化装置8の温度が十分に下がったら、点検や修理等、必要な作業を実行する。
その他の構成や作用効果については上記第二及び第四実施例と同様であるため省略するが、本第五実施例によっても、排気流路の配管構成の複雑化を極力避けつつ、全ての発電機の停止を伴わずに排気浄化装置を停止させ得る。
尚、本発明の船舶及びその動力システム及び運転方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 船舶
4 発電機
4a 発電機
4b 発電機
4c 発電機
5 ボイラ
6 焼却炉
8 排気浄化装置
12 排気流路
13 排気流路
14 排気流路
15 排気流路
16 排気流路(バイパス流路)
17 排気流路
23 排気流路(バイパス流路)
24 排気流路(バイパス流路)
28 排気流路(バイパス流路)
31 排気流路(バイパス流路)
F1 低硫黄燃料
F2 高硫黄燃料
本発明は、複数の発電機と、該発電機から排出される排気ガスが流通する排気流路と、該排気流路に設置された排気浄化装置とを備え、前記複数の発電機のうち一部の発電機の排気流路に、前記発電機からの排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く流路を備えたことを特徴とする船舶の動力システムにかかるものである。
本発明の船舶の動力システムにおいて、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路を備えた発電機の排気流路は、前記排気浄化装置に通じる排気流路と、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路とに分岐し、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路を備えた発電機には、高硫黄燃料と低硫黄燃料とが切替可能に供給されるよう構成することができる。
本発明の船舶の動力システムにおいては、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路を備えた発電機の排気流路として、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路のみを備え、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路を備えた発電機には低硫黄燃料のみが供給されるよう構成することができる。
本発明の船舶の動力システムにおいて、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路を備えた発電機は、前記複数の発電機のうち一台とすることが好ましい。
本発明の船舶の動力システムにおいては、排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導く前記流路として、焼却炉又はボイラから排出される排気ガスが流通する排気流路を利用することができる。

Claims (7)

  1. 複数の発電機と、
    該発電機から排出される排気ガスが流通する排気流路と、
    該排気流路に設置された排気浄化装置とを備え、
    前記複数の発電機のうち一部の発電機の排気流路に、前記発電機からの排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導くバイパス流路を備えたこと
    を特徴とする船舶の動力システム。
  2. 前記バイパス流路を備えた発電機の排気流路は、前記排気浄化装置に通じる排気流路と、前記バイパス流路とに分岐し、
    前記バイパス流路を備えた発電機には、高硫黄燃料と低硫黄燃料とが切替可能に供給されるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の船舶の動力システム。
  3. 前記バイパス流路を備えた発電機の排気流路として、前記バイパス流路のみが備えられ、
    前記バイパス流路を備えた発電機には低硫黄燃料が供給されるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の船舶の動力システム。
  4. 前記バイパス流路を備えた発電機は、前記複数の発電機のうち一台であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の船舶の動力システム。
  5. 前記バイパス流路として、焼却炉又はボイラから排出される排気ガスが流通する排気流路を利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の船舶の動力システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の船舶の動力システムを備えたことを特徴とする船舶。
  7. 複数の発電機と、該発電機から排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置とを船舶に搭載し、
    前記排気浄化装置を停止させる際には、
    前記複数の発電機のうち一部の発電機を低硫黄燃料で稼働させ、且つ排気ガスを前記排気浄化装置を迂回させて船外へ導くと共に、
    前記複数の発電機のうち残りの発電機を停止させること
    を特徴とする船舶の運転方法。
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南哲夫: ""煙突装置ぎ装要領(ディーゼル船)"", 日本舶用機関学会誌, vol. 第15巻,第3号, JPN6018037171, March 1980 (1980-03-01), JP, pages 279 - 285, ISSN: 0003884048 *
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