JP2019039365A - 内燃機関 - Google Patents

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河野 一郎
Ichiro Kono
一郎 河野
智彦 尾▲崎▼
Tomohiko Ozaki
智彦 尾▲崎▼
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Abstract

【課題】張力付与部による張力を解除する際の作業性を向上させることが可能な内燃機関を提供する。【解決手段】このエンジン100(内燃機関)は、エンジン本体10の潤滑油を用いるタイミングチェーン41を覆うようにエンジン本体10に取り付けられるタイミングチェーンカバー20と、エンジン本体10とタイミングチェーンカバー20との間に配置され、タイミングチェーン41に張力を与える張力付与部50と、タイミングチェーンカバー20の貫通孔21dを貫通するように設けられ、張力付与部50による張力を解除する張力解除部80とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に関する。
従来、伝達部材に張力を与える張力付与部を備える内燃機関が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シリンダブロック(内燃機関本体)の側面に取り付けられるタイミングカバー(カバー部材)と、シリンダブロックおよびタイミングカバーで構成されるタイミング室内に設けられたカムチェーンおよび油圧テンショナ本体と、を備える内燃機関が開示されている。油圧テンショナ本体は、カムチェーンを押圧することによってカムチェーンにテンション(張力)を与えるシリンダロッドを含んでいる。また、タイミングカバーには、油圧テンショナ本体全体が対向する作業用開口と、作業用開口を覆う蓋部材とが設けられている。この作業用開口を介して、油圧テンショナ本体の着脱が可能なように構成されている。
ここで、上記特許文献1には明示されていないものの、上記特許文献1に記載の内燃機関の油圧テンショナ本体には、シリンダロッドとの係合が解除されることによって、カムチェーンのテンションを解除する機構(解除機構)が設けられていると考えられる。
特開平11−229961号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された内燃機関では、シリンダロッドに対する解除機構の係合を解除するために、蓋部材を取り外して油圧テンショナ本体を露出させる必要がある。このため、シリンダロッドによる張力を解除する際の作業性が低下するという問題点がある。さらに、蓋部材とタイミングカバーとの間のシール性を確保するために、蓋部材とタイミングカバーとの間にシール部を配置する場合には、蓋部材を着脱する毎に、シール部の取り外しおよび取り付けが必要となる。このため、作業工程が増大することによって、シリンダロッドによる張力を解除する際の作業性がさらに低下する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、張力付与部による張力を解除する際の作業性を向上させることが可能な内燃機関を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における内燃機関は、内燃機関本体の潤滑油を用いる伝達部材を覆うように内燃機関本体に取り付けられるカバー部材と、内燃機関本体とカバー部材との間に配置され、伝達部材に張力を与える張力付与部と、カバー部材の貫通孔を貫通するように設けられ、張力付与部による張力を解除する張力解除部とを備える。
この発明の一の局面による内燃機関では、上記のように、張力付与部による張力を解除する張力解除部を、カバー部材の貫通孔を貫通するように設ける。これにより、カバー部材を取り外さなくても、カバー部材の外側(内燃機関本体とは反対側)から、張力解除部により張力付与部による張力を解除することができる。この結果、張力付与部による張力解除時に、カバー部材およびシール部材の取り外しを行う必要がないので、張力付与部による張力を解除する際の作業性を向上させることができる。
上記一の局面による内燃機関において、好ましくは、張力解除部は、カバー部材の貫通孔を貫通するとともに、カバー部材の外表面側に回転可能に露出するように配置され、回動可能な回動部と、内燃機関本体とカバー部材との間に配置され、張力付与部と係合可能なロック機構とを含み、ロック機構は、回動部の回動により張力付与部との係合が解除されることによって、張力付与部による張力を解除するように構成されている。
このように構成すれば、張力付与部による張力を解除する際に、作業者は回動部を回動させてロック機構の張力付与部との係合を解除するだけでいいので、張力付与部による張力を解除する際の作業性により向上させることができる。
この場合、好ましくは、張力解除部は、回動部に接続された第1軸部と、ロック機構に接続された第2軸部と、第1軸部と第2軸部とを接続する接続部と、を有する軸部をさらに含み、接続部は、第1軸部の径よりも大きな内径を有し、第1軸部が挿入される挿入孔を有する。
このように構成すれば、張力解除部の組み付け精度があまり高くない場合であっても、第1軸部と挿入孔との間に形成される隙間により、第1軸部に伝達された回動部の回動をロック機構に伝達させやすくすることができる。たとえば、回動部および第1軸部の回動軸線と、ロック機構および第2軸部の回動軸線とが略等しい場合において回動部の回動がロック機構に伝達される場合には、張力解除部の組み付け精度があまり高くなく、回動軸線が互いにずれている場合であっても、第1軸部と挿入孔との間の隙間により、回動軸線のずれを小さくすることができる。これにより、回動部の回動をロック機構に伝達させやすくすることができる。
上記張力解除部が回動部とロック機構とを含む構成において、好ましくは、張力付与部は、複数の歯を有するラックを含み、ロック機構は、回動部の回動によりラックの歯への係合が解除される歯止め部を有する。
このように構成すれば、ラックおよび歯止め部により、張力付与部による張力を解除する機構を容易に実現することができる。
上記張力解除部が回動部とロック機構とを含む構成において、好ましくは、カバー部材の貫通孔に回動部を取り囲むように配置され、回動部を回動可能に支持する軸受と、カバー部材の貫通孔の内表面と軸受の外周面との間に配置され、カバー部材の外表面側に潤滑油が漏れ出るのを抑制するシール部と、をさらに備える。
このように構成すれば、軸受により回動部の回動を確実に行わせつつ、シール部によりカバー部材の外側(内燃機関本体とは反対側)に潤滑油が漏れ出るのを抑制することができる。
上記一の局面による内燃機関において、好ましくは、非張力解除時において張力解除部による張力の解除を規制する規制部をさらに備える。
このように構成すれば、非張力解除時において、意図せずに張力が解除されるのを抑制することができる。
なお、本出願では、上記一の局面による内燃機関において、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記張力解除部が第1軸部と第2軸部と接続部とを有する軸部を含む構成において、第1軸部は、回動部の回動軸線の延びる方向に沿って延びるとともに、回動軸線に対して回動軸線の延びる方向と直交する方向にずれた位置に配置されており、第2軸部は、ロック機構の回動軸線上で回動軸線の延びる方向に沿って延びている。
(付記項2)
上記軸受をさらに備える構成において、軸受と回動部との間に配置され、カバー部材の外表面側に潤滑油が漏れ出るのを抑制するOリングをさらに備える。
(付記項3)
上記軸受をさらに備える構成において、回動部は、軸受の一部を兼ねる。
(付記項4)
上記軸受をさらに備える構成において、回動部は、軸受に回動可能に螺合されている。
(付記項5)
上記軸受をさらに備える構成において、規制部は、非張力解除時において張力解除部をカバー部材に固定する非張力解除時固定部を含む。
(付記項6)
上記一の局面による内燃機関において、張力解除部による張力が解除された張力解除時において、張力解除部をカバー部材に固定する張力解除時固定部をさらに備える。
(付記項7)
上記張力解除部が回動部を含む構成において、回動部は、カバー部材の外表面に露出するように形成された凸部または凹部を含む。
本発明の一実施形態によるエンジンの全体構成を概略的に示した斜視図である。 本発明の一実施形態によるエンジンにおいて、非張力解除時における回動部周辺を示した側面図である。 図2の400−400線に沿った断面図である。 図3の410−410線に沿ったチェーンテンショナの断面図である。 図3の420−420線に沿った接続部の断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンにおいて、第1軸部と接続部とが当接した状態を示した断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンにおいて、チェーンテンショナによる張力が解除された状態を示した断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンにおいて、張力解除時における回動部周辺を示した側面図である。 図8の430−430線に沿った断面図である。 図8の440−440線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態の第1変形例による回動部周辺を示した断面図である。 本発明の一実施形態の第2変形例による回動部周辺を示した断面図である。 本発明の一実施形態の第3変形例による回動部周辺を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図10を参照して、本発明の一実施形態によるエンジン100について説明する。なお、以下では、クランクシャフト5の延びる方向をX方向とし、水平面内でクランクシャフト5に直交する方向をY方向とし、シリンダ3aの延びる方向をZ方向(上下方向)として説明を行う。また、エンジン100は、特許請求の範囲の「内燃機関」の一例である。
エンジン100は、図1に示すように、自動車用の4気筒・4ストロークのエンジンである。エンジン100は、カムカバー1、シリンダヘッド2、シリンダブロック3およびクランクケース4を含むアルミニウム合金製のエンジン本体10を備える。また、エンジン100は、樹脂製または金属製のタイミングチェーンカバー20(以降、TCC20と称する)と、ヘッドカバー30と、動弁系タイミング部材40と、張力付与部50と、を備える。なお、エンジン本体10は、特許請求の範囲の「内燃機関本体」の一例であり、タイミングチェーンカバー(TCC)20は、特許請求の範囲の「カバー部材」の一例である。
TCC20は、エンジン本体10のX2側の側端部10aに、動弁系タイミング部材40を覆うように取り付けられている。ヘッドカバー30は、シリンダヘッド2の上側(Z1側)にカムカバー1を介して取り付けられている。なお、TCC20とエンジン本体10の側端部10aとの間のタイミング部材配置室R(以降、「タイミング室R」と称する)内には、動弁系タイミング部材40および張力付与部50が配置されている。
シリンダヘッド2の内側上方には、カムシャフトおよびバルブ機構(図示せず)などが配置されている。シリンダヘッド2の下方(Z2側)に接続されるシリンダブロック3の内部には、ピストン(図示せず)がZ方向に往復運動するシリンダ3a(破線で示す)が複数(4個)形成されている。また、シリンダブロック3の下方に接続されるクランクケース4の内部には、回転可能に構成れたクランクシャフト5が配置されている。なお、クランクシャフト5は、コンロッド(図示せず)を介してピストンの往復運動が回転運動に変換されることによって回転する。なお、図1においては、クランクシャフト5を概略棒形状に図示しているが、実際には、クランクシャフト5は、各シリンダ3aの直下において回転軸が偏心されたクランクピンとこのクランクピンを挟み込むバランスウェイトとがクランクジャーナルに接続されて一体構成されている。
クランクケース4の下部(Z2側)には、オイルを貯留するオイル溜め部4aが設けられている。
エンジン100は、オイルが流通する油路6a(破線で示す)と、オイル溜め部4aのオイルを油路6aに供給するためのオイルポンプ6bとをさらに備える。油路6aは、カムシャフトやピストン外周面などの摺動部、タイミング室R内の動弁系タイミング部材40、および、張力付与部50の後述するチェーンテンショナ51などにオイルを供給するために設けられている。オイルポンプ6bは、クランクシャフト5からの駆動力により、オイルをくみ上げる機能を有する。また、タイミング室R内の動弁系タイミング部材40にオイルが供給されることによって、タイミング室R内にはオイルの一部が溜められている。なお、オイルは、特許請求の範囲の「潤滑油」の一例である。
エンジン本体10の側端部10aには、外縁部に沿って周状に形成された取付部10bが設けられている。取付部10bには、周状のシール部材60を挟み込んだ状態で、TCC20が取り付けられるように構成されている。また、TCC20の取付部10bには、複数の挿入孔20aが形成されている。そして、複数の挿入孔20aに各々挿入されたボルト7aが、エンジン本体10の対応するねじ穴10cに螺合されることによって、TCC20がエンジン本体10の側端部10a(取付部10b)に取り付けられている。また、タイミング室Rは、エンジン本体10とTCC20との間で、かつ、取付部10bの内側の領域に形成されている。
TCC20は、エンジン本体10の側端部10aの重なるように形成され、X2側に窪む凹状の本体部21と、本体部21の外周部に沿って周状にかつフランジ状に形成され、複数の挿入孔20aが形成された取付部22とを含む。取付部22は、取付部10bと共に周状のシール部材60を挟み込むことが可能である。
本体部21の下部側(Z2側)でかつY方向の中央部近傍には、本体部21をX方向に貫通する貫通孔21aが形成されている。貫通孔21aには、オイルシール21bが圧入されている。オイルシール21bは、クランクケース4内のオイルがクランクシャフト5の外周面を伝ってエンジン本体10の外部に漏れ出ないように規制する機能を有する。
図1〜図3に示すように、本体部21のZ方向の中央部近傍でかつY1側には、本体部21の他の部分よりもX1側およびX2側に突出する板厚部21cと、板厚部21cをX方向に貫通する貫通孔21dとが設けられている。板厚部21cおよび貫通孔21dは、共に、X2側から見て円状に形成されている。また、本体部21の板厚部21cから若干Y2側に離れた位置には、本体部21の他の部分よりもX1側およびX2側に突出する板厚部21eと、板厚部21eにX方向に延びるように形成されたねじ穴21fとが設けられている。また、本体部21の板厚部21cから若干Z2側に離れた位置には、本体部21の他の部分よりもX1側およびX2側に突出する板厚部21gと、板厚部21gにX方向に延びるように形成されたねじ穴21hとが設けられている。なお、板厚部21cの径は、板厚部21eの径および板厚部21gの径よりも大きい。
動弁系タイミング部材40は、図1に示すように、タイミングチェーン41と、クランクシャフトタイミングスプロケット42と、一対のカムシャフトタイミングスプロケット43とを含む。なお、タイミングチェーン41は、特許請求の範囲の「伝達部材」の一例である。
タイミングチェーン41は、クランクシャフトタイミングスプロケット42と一対のカムシャフトタイミングスプロケット43とを繋いでいる。クランクシャフトタイミングスプロケット42は、クランクシャフト5に取り付けられている。一対のカムシャフトタイミングスプロケット43は、カムカバー1の内側に組み込まれたカムシャフト(図示せず)を駆動するために設けられている。これにより、動弁系タイミング部材40は、タイミングチェーン41およびクランクシャフトタイミングスプロケット42を介して、一対のカムシャフトタイミングスプロケット43にクランクシャフト5の駆動力が伝達されるように構成されている。
張力付与部50は、チェーンテンショナ51と、レール52とを含む。チェーンテンショナ51は、図4に示すように、チェーンテンショナ本体51aと、筒状のシリンダ51bと、シリンダ51b内に配置されるばね51cと、油路6aと接続されるオイル導入口51dと、弁部51eとを有している。また、チェーンテンショナ51のチェーンテンショナ本体51aには、シリンダ51bと、後述する張力解除部80の一部としてのラチェット70およびばね71とが取り付けられている。なお、ラチェット70は、特許請求の範囲の「ロック機構」および「歯止め部」の一例である。
シリンダ51bは、レール52側(タイミングチェーン41(図1参照)側、Y2側)に底部を有する有底の筒状に形成されており、内部にオイル導入口51dからオイルが導入されるように構成されている。そして、シリンダ51bの底部は、オイル導入口51dから流入したオイルの油圧により、レール52をY2側に押圧するように構成されている。
また、シリンダ51bのZ2側の外周面には、複数の歯がX方向に並ぶラック51fが形成されている。ラック51fは、ラチェット70と係合可能なように構成されている。
ばね51cは、シリンダ51bに対してレール52とは反対側(Y1側)に向かう付勢力を発生させるように構成されている。これにより、ばね51cは、油圧が解除されるとともに、ラック51fとラチェット70との係合が解除された際に、付勢力によりシリンダ51bをY1側に移動させるように構成されている。これにより、タイミングチェーン41に加えられている張力が解除される。
弁部51eは、油圧が解除された際に油路6aに向かってオイルが一度に逆流するのを規制する機能を有する。
レール52は、Z方向に長い部材であり、Y2側が円弧状に形成されている。そして、レール52は、円弧状のY2側において、タイミングチェーン41をガイドするように形成されている。また、レール52は、シリンダ51bによりY2側に押圧されることにより、タイミングチェーン41をY2側に押圧するように構成されている。この結果、チェーンテンショナ51のシリンダ51bおよびレール52により、タイミングチェーン41に張力が与えられる。したがって、張力が与えられたタイミングチェーン41によって、クランクシャフトタイミングスプロケット42の回転駆動力を、一対のカムシャフトタイミングスプロケット43に確実に伝達することが可能である。
ラチェット70は、本体部70aと、本体部70aに一体的に設けられた係合部70bとを含む。係合部70bは、一対の爪状部分を有するように形成されており、ラック51fの歯と噛み合うことによって、ラック51fと係合するように構成されている。また、ラチェット70の本体部70aは、X方向に延びる回動軸線O1回りに回動可能なように構成されている。また、ラチェット70は、回動軸線O1回りにA1方向に回動することによって、ラック51fの歯との噛み合いが解除されるとともに、回動軸線O1回りにA2方向に回動することによって、ラック51fの歯と噛み合うように構成されている。
ばね71は、ラチェット70の係合部70bがラック51fの歯と噛み合うように付勢している。つまり、ばね71は、ラチェット70が回動軸線O1回りにA2方向に回動するようにラチェット70を付勢している。これにより、シリンダ51bのラック51fとラチェット70の係合部70bとの係合が、意図せずに解除されるのが抑制される。
ここで、本実施形態では、図2および図3に示すように、エンジン100は、張力解除部80をさらに備える。張力解除部80は、シリンダ51bのラック51fとラチェット70の係合部70b(図4参照)との係合を解除する操作を、作業者がTCC20の外側(X2側)から行うことが可能に構成されている。これにより、作業者が動弁系タイミング部材40を調整する際などにおいて、タイミングチェーン41の張力を容易に解除することが可能である。これ以降、張力解除部80の構成について説明する。
(張力解除部の構成)
張力解除部80は、前述したラチェット70およびばね71に加えて、回動部81と、回動部81を回動可能に支持する軸受82と、軸部83とをさらに含む。回動部81および軸受82は、TCC20の貫通孔21d内に配置されている。軸部83、ラチェット70およびばね71は、エンジン本体10とTCC20との間のタイミング室R内に配置されている。軸部83は、タイミング室R内において、回動部81とラチェット70とを接続している。
回動部81は、TCC20の外表面20b側(X2側)に露出しており、軸受82に嵌め込まれた状態で、X方向に延びる回動軸線O2回りに回動可能に構成されている。また、回動部81は、本体部81aと、腕部81bと、凸部81cと、溝部81dとを有する。
本体部81aは、X方向に延びる円柱状に形成されており、TCC20の貫通孔21dおよび軸受82の貫通孔82aをX方向に貫通している。また、本体部81aのY−Z平面における中央部を、回動軸線O2が通るように構成されている。ここで、ラチェット70の回動軸線O1と本体部81aの回動軸線O2とは、ほとんど一致しているのが好ましいものの、多少ずれていてもよい。
腕部81bは、本体部81aからY−Z平面内の所定の方向に延びるように形成されている。腕部81bは、本体部81aのX2側において、本体部81aよりもX方向の厚みが小さい状態で形成されている。
腕部81bの本体部81aとは反対側の端部近傍には、ボルト7bが挿入される挿入孔81eが形成されている。回動部81は、挿入されたボルト7bがTCC20のY2側のねじ穴21fまたはZ2側のねじ穴21hに螺合されることによって、TCC20に固定されることが可能なように構成されている。ここで、張力付与部50による張力の解除を行っていない非張力解除時においては、回動部81は、TCC20のY2側のねじ穴21fにボルト7bが螺合されることによって、TCC20に固定されることが可能なように構成されている。一方、張力付与部50による張力の解除を行っている張力解除時においては、回動部81は、TCC20のZ2側のねじ穴21hにボルト7bが螺合されることによって、TCC20に固定されることが可能なように構成されている。なお、ねじ穴21fおよびボルト7bは、特許請求の範囲の「規制部」の一例である。
凸部81cは、本体部81aからX2側に突出するように形成されている。また、凸部81cは、TCC20の外表面20b側に露出している。また、凸部81cは、X2側から見て、腕部81bが延びる所定の方向と直交する方向に延びる矩形状に形成されている。凸部81cは、作業者により回動部81を回動軸線O2回りに回動する際に掴まれることによって、回動部81を回動させやすくするために設けられている。
溝部81dは、本体部81aの軸受82の貫通孔82aに対向する外周面に周状に形成されている。溝部81dには、Oリング84が配置されている。Oリング84は、溝部81dの内周面と軸受82の貫通孔82aとに密着している。このOリング84により、本体部81aと軸受82との間からオイルがTCC20の外表面20b側(外部)に漏れ出るのを抑制することが可能である。
軸受82は、TCC20の貫通孔21d内において、回動部81の本体部81aを取り囲むように配置されている。また、軸受82の外周面82bと貫通孔21dの内表面21iとの間には、円環状のリップシール85が配置されている。このリップシール85により、軸受82の外周面82bと貫通孔21dの内表面21iとの間からオイルがTCC20の外表面20b側に漏れ出るのを抑制することが可能である。なお、リップシール85は、特許請求の範囲の「シール部」の一例である。
軸部83は、図3に示すように、回動部81と接続される第1軸部83aと、ラチェット70と接続される第2軸部83bと、第1軸部83aと第2軸部83bとを接続する接続部83cとを含む。
第1軸部83aは、回動部81の本体部81aにおけるX1側の面からX1側(エンジン本体10側)に向かってX方向に延びるように形成されている。また、第1軸部83aは、本体部81aに一体的に形成されている。第1軸部83aは、X方向に延びる回動軸線O2と直交するY−Z平面内の所定の方向にずれた位置に配置されている。
第2軸部83bは、ラチェット70の本体部70aにおけるX2側の面からX2側に向かって、X方向に延びるように形成されている。また、第2軸部83bは、本体部70aに一体的に形成されている。また、第2軸部83bは、X2側から見て、回動軸線O1上に配置されている
接続部83cは、板状の部材である。接続部83cには、図5に示すように、第1軸部83aおよび第2軸部83bがそれぞれX方向に貫通するように挿入される挿入孔83dおよび挿入孔83eが形成されている。
挿入孔83dの内径は、第1軸部83aの径よりも大きくなるように形成されている。この結果、挿入孔83dの内周面と第1軸部83aの外周面との間には隙間が形成されている。したがって、回動軸線O1と回動軸線O2とのずれを、形成された隙間により小さくすることが可能である。一方、挿入孔83eの内径は、第2軸部83bの径と略等しくなるように形成されている。この結果、第2軸部83bは挿入孔83eに圧入されることによって、第2軸部83bと接続部83cとが一体的に回動するように構成されている。
(張力解除部を用いた張力解除動作)
次に、図1〜図10を参照して、張力解除部80を用いた張力解除動作について説明する。
タイミングチェーン41の張力を解除させる張力解除時に移行する場合、図2および図3に示す状態から、まず、作業者はエンジン100(図1参照)の駆動を停止させる。これにより、クランクシャフト5からオイルポンプ6bへの駆動力の供給が停止されて、油路6aからチェーンテンショナ51へオイルが供給されなくなる。この結果、チェーンテンショナ51(図4参照)への油圧が解除される。
そして、作業者は、ボルト7bとY2側のねじ穴21fとの螺合を解除する(図9参照)ことによって、回動部81を回動可能な状態にする。その後、作業者は、回動部81を回動軸線O2回りにB1方向に回動させる。これにより、図5に示すように、回動部81の回動に伴い、第1軸部83aが、回動軸線O2を中心とする円弧C1上をB1方向に移動する。そして、図6に示すように、隙間を隔てた第1軸部83aと挿入孔83dとが当接して、接続部83cの第1軸部83aとの当接部分周辺が回動軸線O2(O1)を中心とする円弧C2上をB1方向に移動する。これにより、接続部83cの第1軸部83a側が回動することにより、図6および図7に示すように、第2軸部83bおよびラチェット70に、回動軸線O2とのずれが小さな回動軸線O1回りにA1方向に回動する力が加えられる。したがって、ばね71の付勢力に抗してラチェット70がA1方向に回動することによって、チェーンテンショナ51におけるシリンダ51bのラック51fと、ラチェット70の係合部70bとの係合が解除される。
ここで、チェーンテンショナ51への油圧が解除されているとともに、ラック51fとラチェット70との係合が解除されていることによって、ばね51cの付勢力によって、シリンダ51bがY1側に移動する。これにより、タイミングチェーン41に加えられている張力が解除される。そして、作業者は、図8〜図10に示すように、ボルト7bとZ2側のねじ穴21hとを螺合させることによって、回動部81の回動を規制する。これにより、回動部81が意図せず回動するのを抑制することができるので、安定的に動弁系タイミング部材40を調整することが可能である。
なお、この張力の解除において、TCC20およびTCC20に設けられた蓋部などを開放する必要はない。
その後、動弁系タイミング部材40の調整が終了して、タイミングチェーン41の張力の解除を行う必要のない非張力解除時に移行する場合には、作業者は、図8〜図10に示す状態から、ボルト7bとZ2側のねじ穴21hとの螺合を解除することによって、回動部81を回動可能な状態にする。これにより、作業者の回動部81の回動動作、または、ばね71の付勢力により、第2軸部83bおよびラチェット70がA2方向に回動するとともに、接続部83c、第1軸部83aおよび回動部81がB2方向に回動(または移動)することによって、チェーンテンショナ51におけるシリンダ51bのラック51fと、ラチェット70の係合部70bとが係合する。そして、作業者は、図3および図4に示すように、ボルト7bとY2側のねじ穴21fとを螺合させることによって、回動部81の回動を規制する。
その後、作業者等がエンジン100の駆動を開始させると、クランクシャフト5からオイルポンプ6bへ駆動力が供給されて、チェーンテンショナ51に油路6aからオイルが供給される。この結果、チェーンテンショナ51に油圧が加えられることによって、シリンダ51bはY2側に移動する。この際、シリンダ51bに加えられる油圧により、シリンダ51bのラック51fとラチェット70の係合部70bとの係合位置がY2側にずれつつ、ばね71の付勢力によりラック51fと係合部70bとの係合が維持される。これにより、シリンダ51bおよびレール52を介して、タイミングチェーン41に張力が付与されるとともに、ラック51fと係合部70bとが係合していることによって、張力が維持される。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、張力付与部50による張力を解除する張力解除部80を、TCC20の貫通孔21dを貫通するように設ける。これにより、TCC20を取り外さなくても、TCC20の外側(エンジン本体10とは反対側)から、張力解除部80により張力付与部50による張力を解除することができる。この結果、張力付与部50による張力解除時に、TCC20およびシール部材60の取り外しを行う必要がないので、張力付与部50による張力を解除する際の作業性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ラチェット70を、回動部81の回動により張力付与部50(ラック51f)との係合が解除されることによって、張力付与部50による張力を解除するように構成する。これにより、張力付与部50による張力を解除する際に、作業者は回動部81を回動させてラチェット70の張力付与部50との係合を解除するだけでいいので、張力付与部50による張力を解除する際の作業性により向上させることができる。
また、本実施形態では、回動部81に接続された第1軸部83aとラチェット70に接続された第2軸部83bとを接続する接続部83cに、第1軸部83aの径よりも大きな内径を有し、第1軸部83aが挿入される挿入孔83dを形成する。これにより、張力解除部80の組み付け精度があまり高くなく、回動部81および第1軸部83aの回動軸線O2とラチェット70および第2軸部83bの回動軸線O1とが互いにずれている場合であっても、第1軸部83aと挿入孔83dとの間の隙間により、回動軸線O1およびO2のずれを小さくすることができる。この結果、回動部81の回動をラチェット70に伝達させやすくすることができる。
また、本実施形態では、ラチェット70を、回動部81の回動によりラック51fの歯への係合が解除されるように構成する。これにより、ラック51fおよびラチェット70により、張力付与部50による張力を解除する機構を容易に実現することができる。
また、本実施形態では、回動部81を回動可能に支持する軸受82を、TCC20の貫通孔21dに回動部81を取り囲むように配置する。また、TCC20の外表面20b側にオイルが漏れ出るのを抑制するリップシール85を、TCC20の貫通孔21dの内表面21iと軸受82の外周面82bとの間に配置する。これにより、軸受82により回動部81の回動を確実に行わせつつ、リップシール85によりTCC20の外側(エンジン本体10とは反対側)にオイルが漏れ出るのを抑制することができる。
また、本実施形態では、エンジン100に、非張力解除時において張力解除部80による張力の解除を規制するボルト7bおよびねじ穴21fを設ける。これにより、非張力解除時において、意図せずに張力が解除されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1軸部83aを、回動部81の回動軸線O2の延びるX方向に沿って延びるとともに、回動軸線O2に対して回動軸線O2の延びる方向と直交する方向にずれた位置に配置する。また、第2軸部83bを、ラチェット70の回動軸線O1上で回動軸線O1の延びるX方向に沿って延ばす。これにより、回動部81の回動軸線O2からずれた位置に配置された第1軸部83aおよび接続部83cを、回動軸線O2を中心とする円弧C2上を移動させることができる。この結果、第2軸部83bおよびラチェット70に、回動軸線O2とのずれが小さな回動軸線O1回りに回動する力を確実に加えることができる。
また、本実施形態では、TCC20の外表面20b側にオイルが漏れ出るのを抑制するOリング84を、軸受82と回動部81との間に配置する。これにより、TCC20の外側(エンジン本体10とは反対側)にオイルが漏れ出るのを確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、エンジン100を、ボルト7bおよびねじ穴21fにより、非張力解除時において張力解除部80(回動部81)をTCC20に固定するように構成する。これにより、非張力解除時において、意図せずに張力が解除されるのを確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、エンジン100を、ボルト7bおよびねじ穴21hにより、張力解除部80による張力が解除された張力解除時において、張力解除部80をTCC20に固定するように構成する。これにより、張力解除時において、ばね71の付勢力により意図せずにラック51fとラチェット70とが係合して張力が生じるのを確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、回動部81に、TCC20の外表面20bに露出するように凸部81cを形成する。これにより、回動部81の回動操作を容易に行わせることができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、張力解除部80に回動部81と軸受82とを共に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図11に示す本実施形態の第1変形例のように、張力解除部180の回動部181を、軸受182の一部を兼ねるように構成してもよい。具体的には、回動部181の外周面を、内輪182cとし、回動部181の外周面と対向するように外輪182dを設ける。そして、回動部181の外周面(内輪182c)と外輪182dとの間に複数のボール182eを配置することによって、内輪182c、外輪182dおよびボール182eから構成される軸受182を構成してもよい。これにより、軸受182の一部を削減することによって、張力解除部180の部品点数を減少させることができるとともに、回動部181および軸受182が内部に配置されるTCC20の貫通孔21dの内径を小さくすることが可能である。
また、上記実施形態では、回動部81を軸受82に嵌め込まれた状態で、回動可能に構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図12に示す本実施形態の第2変形例のように、回動部281を軸受282に回動可能に螺合してもよい。具体的には、回動部281(本体部281a)の軸受282と対向する面および軸受282の回動部281と対向する面に、それぞれ、ねじ部(雄ねじ)281fおよびねじ部(雌ねじ)282fとを形成することによって、回動部281は、軸受282に回動(螺合)可能に支持されるように構成されている。これにより、回動部281を軸受282に確実に支持させることが可能である。なお、TCC20の外側にオイルが漏れ出るのを確実に抑制するために、回動部281と軸受282との螺合部分に、図示しないシール材を配置するのが好ましい。
また、図12に示す本実施形態の第2変形例では、ねじ部281fに対応する部分の本体部281aは、X2側からX1側に向かって徐々に径が小さくなるようなテーパ状に形成されている。これに伴い、ねじ部282fに対応する部分の軸受282は、X2側からX1側に向かって徐々に内径が小さくなるようなテーパ状に形成されている。これにより、回動部281と軸受282との螺合部分からオイルが漏れ出るのを確実に抑制することが可能である。なお、図12に示す本実施形態の第2変形例の本体部281aおよび軸受282のテーパ状の構成を、図1〜図10に示す上記実施形態の回動部81を軸受82に回動可能に嵌め込んだ構成に適用してもよい。この場合、Oリング84の替わりに、シール材を用いてもよい。
また、上記実施形態では、回動部81に本体部81aからX2側に突出する凸部81cを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、回動部に凸部を設けなくてもよい。たとえば、図13に示す本実施形態の第3変形例のように、上記第1変形例の構成と異なり、回動部381に、本体部381aからX1側に窪む凹部381gを設けてもよい。この場合、所定の治具(図示せず)を凹部381gに嵌め込んだ状態で治具を回動させることにより、回動部381を容易に回動させることが可能である。また、回動部に凸部または凹部を設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、接続部83cに、第1軸部83aの径よりも大きな内径を有し、第1軸部83aが挿入される挿入孔83dを形成することによって、第1軸部83aと挿入孔83dとの間の隙間を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1軸部と接続部の挿入孔との間に隙間を設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、回動部81の回動によりラチェット70とラック51fとの係合が解除されることによって、タイミングチェーン41(伝達部材)への張力が解除される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ラチェットとラックとの係合の解除以外の方法により伝達部材への張力の解除を行ってもよい。
また、上記実施形態では、特許請求の範囲の「伝達部材」が、タイミングチェーン41である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、「伝達部材」は、張力が加えられる部材であるとともに、動力を伝達する部材であればよく、たとえば、タイミングベルトであってもよい。
また、上記実施形態では、張力解除部80の回動部81がTCC20(カバー部材)を貫通する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、張力解除部がカバー部材を貫通するように構成されていればよく、回動部以外の張力解除部の部分がカバー部材を貫通するように構成されていてもよい。たとえば、張力解除部を、軸部(第1軸部)がカバー部材を貫通するように構成してもよい。この場合、軸部に接続される回動部を、カバー部材の外側(内燃機関本体とは反対側)に取り付けてもよい。また、張力解除部を、回動部自体を設けずに、軸部が直接回動(操作)されるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ボルト7bおよびねじ穴21f(非張力解除時固定部)により、非張力解除時において張力解除部80(回動部81)をTCC20(カバー部材)に固定する例を示した。また、ボルト7bおよびねじ穴21h(張力解除時固定部)により、張力解除時において張力解除部80(回動部81)をTCC20(カバー部材)に固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ボルトおよびねじ穴による固定以外の構成により、非張力解除時または張力解除時において張力解除部をカバー部材に固定してもよい。たとえば、回動部にカバー部材の第1係合部に係合可能な第2係合部を設け、非張力解除時または張力解除時において第1係合部と第2係合部とが互いに係合することによって、非張力解除時または張力解除時において、張力解除部がカバー部材に固定されるように内燃機関を構成してもよい。また、非張力解除時固定部および張力解除時固定部のいずれか一方または両方を内燃機関に設けなくてもよい。
7b ボルト(規制部)
10 エンジン本体(内燃機関本体)
20 タイミングチェーンカバー(カバー部材)
21d 貫通孔
21f ねじ穴(規制部)
41 タイミングチェーン(伝達部材)
50 張力付与部
51f ラック
70 ラチェット(ロック機構、歯止め部)
80、180、280、380 張力解除部
81、181、281、381 回動部
82、182、282 軸受
83 軸部
83a 第1軸部
83b 第2軸部
83c 接続部
83d 挿入孔
85 リップシール(シール部)
100 エンジン(内燃機関)

Claims (6)

  1. 内燃機関本体の潤滑油を用いる伝達部材を覆うように前記内燃機関本体に取り付けられるカバー部材と、
    前記内燃機関本体と前記カバー部材との間に配置され、前記伝達部材に張力を与える張力付与部と、
    前記カバー部材の貫通孔を貫通するように設けられ、前記張力付与部による張力を解除する張力解除部とを備える、内燃機関。
  2. 前記張力解除部は、前記カバー部材の前記貫通孔を貫通するとともに、前記カバー部材の外表面側に回転可能に露出するように配置され、回動可能な回動部と、前記内燃機関本体と前記カバー部材との間に配置され、前記張力付与部と係合可能なロック機構とを含み、
    前記ロック機構は、前記回動部の回動により前記張力付与部との係合が解除されることによって、前記張力付与部による張力を解除するように構成されている、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記張力解除部は、前記回動部に接続された第1軸部と、前記ロック機構に接続された第2軸部と、前記第1軸部と前記第2軸部とを接続する接続部と、を有する軸部をさらに含み、
    前記接続部は、前記第1軸部の径よりも大きな内径を有し、前記第1軸部が挿入される挿入孔を有する、請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記張力付与部は、複数の歯を有するラックを含み、
    前記ロック機構は、前記回動部の回動により前記ラックの前記歯への係合が解除される歯止め部を有する、請求項2または3に記載の内燃機関。
  5. 前記カバー部材の前記貫通孔に前記回動部を取り囲むように配置され、前記回動部を回動可能に支持する軸受と、
    前記カバー部材の前記貫通孔の内表面と前記軸受の外周面との間に配置され、前記カバー部材の外表面側に前記潤滑油が漏れ出るのを抑制するシール部と、をさらに備える、請求項2〜4のいずれか1項に記載の内燃機関。
  6. 非張力解除時において前記張力解除部による張力の解除を規制する規制部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022011785A (ja) * 2020-06-30 2022-01-17 株式会社クボタ チェーンテンショナ及びテンショナ解除具

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