JP2019039302A - クランク機構および駆動装置 - Google Patents

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Toru Okada
徹 岡田
浩一 本家
Koichi Honke
浩一 本家
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Abstract

【課題】往復移動する移動体とクランク軸との間の距離を短くすることができ、しかもコネクティングロッドの座屈のおそれが少ないクランク機構を提供する。
【解決手段】クランク機構2は、移動体3と一体的に連動するクロスヘッド8と、クロスヘッド8に連結されるとともに、クランク軸4のクランクピン4bに回転自在に支持されるコネクティングロッド9と、を備える。クロスヘッド8は、移動体3と一体的に連動するクロスヘッド本体10と、クロスヘッド本体10に連結され、コネクティングロッド9を回転自在に支持することにより、コネクティングロッド9をクロスヘッド本体10に連結させるクロスヘッドピン11と、を有する。クロスヘッドピン11は、クランク軸4に対して移動体3が配置される方向とは反対方向に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、往復運動を回転運動に、また回転運動を往復運動に変換するクランク機構およびクランク機構を備えた駆動装置に関する。
往復運動を回転運動に、また回転運動を往復運動に変換するクランク機構としては、特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1のクランク機構51は、図12に示すように、シリンダ52内を第1方向に沿って往復移動するピストン53と、回転自在なクランク軸54との間に設けられ、ピストン53の往復運動とクランク軸54の回転運動とを相互に変換するものである。具体的には、特許文献1のクランク機構51は、クランク軸54のクランクピン54aに回転自在に支持されるコネクティングロッド56と、コネクティングロッド56とピストン53とを連結するクロスヘッド55と、を備える。
クロスヘッド55は、ピストン53に固定され、シリンダ52を摺動するクロスヘッドシュー57と、クロスヘッドシュー57に固定されたクロスヘッドピン58と、クロスヘッドピン58が回転自在に挿通されたハウジング59と、を有する。ハウジング59には、コネクティングロッド56が固定されている。
この特許文献1のクランク機構51は、クランク軸54の回転中心c1を中心にしてクランクピン54aが回転運動することにより、コネクティングロッド56が揺動運動しながら、ピストン53を往復運動させる。
特開2006−307961号公報
この特許文献1のクランク機構51では、コネクティングロッド56とクロスヘッド55との連結点が、クランク軸54に対してピストン53の方向に位置しているので、ピストン53とクランク軸54との間の距離が長くなり、大型化するという問題があった。さらに、エンジン等のピストン53が高圧になる駆動装置に上記特許文献1のクランク機構51が適用された場合には、コネクティングロッド56に圧縮力が作用し続けるので、コネクティングロッド56が座屈することがあり得るという問題があった。
そこで、本発明は、上記の課題に基づいてなされたものであり、その目的は、往復移動する移動体とクランク軸との間の距離を短くすることができ、しかもコネクティングロッドの座屈のおそれが少ないクランク機構を提供することである。
本発明に係るクランク機構は、往復移動する移動体の往復運動と、回転自在なクランク軸の回転運動とを相互に変換する。前記クランク機構は、前記クランク軸のクランクピンに回転自在に支持されるコネクティングロッドと、前記コネクティングロッドと前記移動体とを連結するクロスヘッドと、を備える。前記クロスヘッドは、前記移動体と一体的に動くクロスヘッド本体と、前記コネクティングロッドを前記クロスヘッド本体に回転自在に連結するクロスヘッドピンと、を有する。前記クロスヘッドピンは、前記クランク軸に対して前記移動体とは反対側に配置される。
この構成によれば、コネクティングロッドをクロスヘッド本体に連結させるクロスヘッドピンは、クランク軸に対して移動体とは反対側に配置されるので、移動体とクランク軸との間の距離を短くすることができる。さらに、コネクティングロッドには、クロスヘッドとクランクピンから引っ張り力が作用するようになるため、コネクティングロッドに圧縮力が作用し続ける従来のクランク機構に比べて、コネクティングロッドの座屈のおそれが少なくなる。
上記構成において、前記クロスヘッドピンは、前記クランク軸に直交する一面内において、前記クランク軸の回転中心を通り、前記移動体の移動方向に延びる直線上に配置されていてもよい。
上記構成によれば、クロスヘッドピンからクロスヘッド本体に作用する力によって生ずるクロスヘッドピン周りのモーメントが小さくなる。そのため、耐久性を向上させることができる。
上記構成において、前記クランク機構は、前記クロスヘッドを前記移動体の移動方向に往復移動自在に案内するクロスヘッド案内部を備える。前記クロスヘッド案内部は、前記移動体の移動方向に沿って延びるレールと、前記クロスヘッド本体に固定された移動部材と、前記レールと前記移動部材との間に介在された複数の転動体と、を有してもよい。
上記の構成によれば、クロスヘッド案内部は、レールと移動部材との間に介在された複数の転動体を有するので、移動部材は、複数の転動体の転動によってレール上を案内されるようになる。そのため、レールと移動部材との間で生じる摩擦が小さくなり、移動体の往復運動とクランク軸の回転運動を相互に変換する際のエネルギーの損失が低減される。
上記構成において、前記クロスヘッド本体は、前記クランク軸を囲むように形成されてもよい。
上記構成によれば、クロスヘッド本体は、クランク軸を囲む構成なので、クロスヘッド本体の剛性が高くなる。このため、クロスヘッド本体に振動が生じにくくなり、移動体の往復運動とクランク軸の回転運動を相互に変換する際のエネルギーの損失が低減される。また、クランク軸がクロスヘッド本体内にあるので、クランク軸を設置するスペースを別途設ける必要がなくなる。
上記構成において、前記クロスヘッド本体は、前記クランク軸に対して前記クロスヘッド案内部側に配置され、前記クランク軸に対して前記クロスヘッド案内部とは反対側に配置された部位を有しなくてもよい。
この構成によれば、クロスヘッド本体がクランク軸を囲むように形成される場合に比べて、小型化することができる。さらに、クロスヘッド本体の重量も軽くなるので、クロスヘッド本体に働く慣性力が小さくなり、小さな動力で移動体とクランク軸の高速運動が可能になる。
本発明に係る駆動装置は、第1の移動体と、第2の移動体と、クランク軸と、前記第1の移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する上記の第1のクランク機構と、前記第2の移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する上記の第2のクランク機構と、を備える。前記クランク軸は、前記クランク軸の回転中心を基準として互いに位相が180度ずれた位置関係にある第1のクランクピン及び第2のクランクピンを有する。前記第1のクランク機構のコネクティングロッドは、第1のクランクピンにより回転自在に支持される。第2のクランク機構のコネクティングロッドは、第2のクランクピンにより回転自在に支持される。前記第1の移動体は、前記クランク軸に対して前記第2の移動体とは反対側に配置されている。
上記構成によれば、前記クランク軸は、前記クランク軸の回転中心を基準として互いに位相が180度ずれた位置関係にある第1のクランクピン及び第2のクランクピンを有する。第1の移動体は、クランク軸に対して第2の移動体とは反対側に配置されている。そのため、第1の移動体と第2の移動体とが最も離れた位置にあるとき、第1のクランク機構のクロスヘッドピン(第1クロスヘッドピン)は、クランク軸の回転中心に対して第1のクランクピンとは反対側に位置している。同様に、第2のクランク機構のクロスヘッドピン(第2クロスヘッドピン)は、クランク軸の回転中心に対して第2のクランクピンとは反対側に位置している。そして、第1のクランク機構のコネクティングロッド(第1コネクティングロッド)は、第1のクランクピンから第2クロスヘッドピンまで延びている。第2のクランク機構のコネクティングロッド(第2コネクティングロッド)は、第2のクランクピンから第2クロスヘッドピンまで延びている。したがって、第1の移動体と第2の移動体とが最も離れた位置にあるとき、第1コネクティングロッドと第2コネクティングロッドとは、クランク軸が延びる方向に互いに重なっている。これに対して、クロスヘッドピンがクランク軸に対して移動体側に配置された従来の駆動装置では、第1の移動体と第2の移動体とが最も離れた位置にあるとき、第1及び第2コネクティングロッドがクランク軸に対して互いに反対方向に延びるように位置する。そのため、上記の駆動装置は、第1の移動体と第2の移動体とが最も離れた位置にあるとき、第1クロスヘッドピンと第2クロスヘッドピンとの間の距離が、従来の駆動装置におけるクロスヘッドピン間の距離よりも短くなる。そのため、上記の駆動装置では、移動体の移動方向の長さが従来の駆動装置よりも短くなる。
本発明によれば、前記移動体と前記クランク軸との間の距離を短くすることができ、しかも、前記コネクティングロッドの座屈のおそれが少ない。
本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の横断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の他の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の動作を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の動作を示す他の説明図である。 本発明の第1実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の動作を示す他の説明図である。 本発明の第2実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の横断面図である。 比較例の駆動装置の横断面図である。 本発明の第4実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置の横断面図である。 従来のクランク機構を備えた駆動装置の正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の各実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置を説明するために必要となる主要な構成要素を簡略化して示したものである。したがって、本発明の各実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成要素を備え得る。
図1は、ピストン3の移動方向に平行な平面であり、かつ、クランク軸4に垂直な平面で駆動装置1を切断した断面図である。図2は、クランク軸4の回転中心cを含む平面であり、かつ、ピストン3の移動方向と平行な平面で駆動装置1を切断した断面図である。駆動装置1は、ピストン3の往復運動とクランク軸4の回転運動とを相互に変換するものである。ピストン3は、往復移動する移動体の一例である。駆動装置1は、例えば、ピストン3の往復運動をクランク軸4の回転運動に変換して出力するエンジンや、クランク軸4の回転運動を往復運動に変換してピストン3に伝達する圧縮機として用いられることができるが、こられに限定されない。駆動装置1は、往復運動と回転運動とを相互に変換する装置であればいずれのものにも適用されることができる。駆動装置1は、シリンダ5と、ピストン3と、クランク軸4と、クランク機構2と、を備える。
シリンダ5は、中空の円筒状に形成されている。シリンダ5の内部空間は、駆動装置1がエンジンとして利用される場合には、燃料が燃焼する燃焼室として使用される。また、シリンダ5の内部空間は、駆動装置1が圧縮機として利用される場合には、空気が圧縮される圧縮室として使用される。
ピストン3は、シリンダ5内を往復移動自在に構成されている。ピストン3は、円柱状のピストン本体3aと、ピストン本体3aの端面に連結されたピストンロッド3bと、を有する。
クランク軸4は、回転軸となるクランクジャーナル4aと、クランクジャーナル4aの回転中心cからずれた位置でクランクジャーナル4aと平行に延びるクランクピン4bと、クランクジャーナル4aとクランクピン4bとを連結するクランクアーム4cと、を有する。
クランク機構2は、ピストン3のピストンロッド3bに連結されるクロスヘッド8と、クロスヘッド8に連結されるコネクティングロッド9と、クロスヘッド8をピストン3の移動方向に案内するクロスヘッド案内部6と、を備える。
クロスヘッド8は、ピストン3のピストンロッド3bに連結され、ピストン3と一体的に往復移動するクロスヘッド本体10と、クロスヘッド本体10に連結されたクロスヘッドピン11と、を有する。
クロスヘッド本体10は、クランク軸4が延びる方向に見て、クランク軸4を囲むように矩形枠型形状に形成されている。具体的には、クロスヘッド本体10は、クランク軸4に対してピストン3が配置される方向に配置され、ピストン3のピストンロッド3bが連結されるピストンロッド連結部10aと、ピストンロッド連結部10aと対向し、クロスヘッドピン11が連結されるクロスヘッドピン連結部10bと、ピストンロッド連結部10aの一端部とクロスヘッドピン連結部10bの一端部とを繋ぐ第1連接部10cと、ピストンロッド連結部10aの他端部とクロスヘッドピン連結部10bの他端部とを繋ぐ第2連接部10dと、を有する。
クランク軸4は、ピストンロッド連結部10aとクロスヘッドピン連結部10bとの間に位置し、かつ、第1連接部10cと第2連接部10dとの間に位置している。
クロスヘッド本体10は、クランク軸4が回転したときに、クランク軸4が当たらない大きさに形成されている。具体的には、ピストンロッド連結部10aとクロスヘッドピン連結部10bとは、クランク軸4に対して垂直方向の長さがクランク軸4のクランクアーム4cの長さの2倍の長さよりも長くなるように形成されている。第1連接部10cと第2連接部10dとは、ピストン3の移動方向における長さがピストン3のストロークの長さよりも長くなるように形成されている。
クロスヘッドピン連結部10bは、クランク軸4に対してピストン3とは反対側に配置されている。クロスヘッドピン連結部10bは、クランク軸4が延びる方向に間隔をおいて配置された直方体状の一対のクランクピン支持部10ba、10bbから構成される。一対のクランクピン支持部10ba、10bbの一端は、第1連接部10cに結合している。一対のクランクピン支持部10ba、10bbの他端は、第2連接部10dに結合している。
クロスヘッドピン11は、クランク軸4の回転中心cと平行になるように一対のクランクピン支持部10ba、10bbの間に固定されている。具体的には、クロスヘッドピン11は、クランク軸4に直交する一面内において、クランク軸4の回転中心cを通り、ピストン3の移動方向に延びる直線L1上に配置されている。クロスヘッドピン11は、コネクティングロッド9の一端に形成された貫通孔15に挿通されている。
コネクティングロッド9は、棒状に形成されている。コネクティングロッド9の一端は、クロスヘッドピン11に回転自在に支持されている。コネクティングロッド9の他端には、貫通孔16が形成されている。貫通孔16には、クランク軸4のクランクピン4bが回転自在に挿通されている。これにより、コネクティングロッド9の他端は、クランクピン4bに回転自在に支持されている。
クロスヘッド案内部6は、転動体を有するリニアスライダが用いられる。クロスヘッド案内部6は、クロスヘッド8のクロスヘッド本体10をピストン3の移動方向に往復移動自在に案内し、かつ、ピストン3の移動方向に対して直角二方向(図1の紙面に垂直な方向及び図1の上下方向)のクロスヘッド本体10の動きを拘束する。具体的には、クロスヘッド案内部6は、図1、図3に示すように、ピストン3の移動方向に延びるレール12と、レール12に沿って移動する移動部材13と、レール12を挟む位置にそれぞれ形成された略環状の転動体循環路17と、転動体循環路17に装填された複数の転動体7と、を有する。
レール12は、ベース14に固定されている。移動部材13は、クロスヘッド本体10の第2連接部10dの外面に固定されている。移動部材13は、複数の転動体7が転動体循環路17を転動しながら、ピストン3の移動方向に往復移動する。転動体循環路17は、レール12と移動部材13との間に形成された転動体転動路17aと、移動部材13に形成され、転動体転動路17aと平行に延びる直線路17bと、転動体転動路17aと直線路17bとを連通させる半ドーナツ状の湾曲路と、を有する。図3の例では、レール12を挟む位置にそれぞれ2列ずつ計4つ配置されている。尚、クロスヘッド案内部6は、複数の転動体7を省略して、油潤滑による滑り軸受けとしてもよい。
次に、図4〜6を参照し、駆動装置1の動作について説明する。上記のように構成された駆動装置1は、例えば、エンジンとして適用される場合、次のようにして動作する。まず、燃料がシリンダ5内で燃焼される前の状態では、図4に示すように、シリンダ5内の燃焼室が最小になる位置にピストン3が位置するとともに、クランクピン4bがクランク軸4の回転中心cに対してピストン3側に位置している。この状態で、シリンダ5内で燃料が燃焼すると、図5に示すように、燃焼により生じた燃焼ガスの膨張力によってピストン3がクランク軸4側へ移動する。同時に、クロスヘッド本体10がクロスヘッド案内部6により案内されてピストン3と一体的にクランク軸4に対してピストン3とは反対側に移動する。このとき、コネクティングロッド9には、クロスヘッド本体10に連結されたクロスヘッドピン11からクランク軸4に対してピストン3とは反対向きの引っ張り力が作用するため、クランクピン4bは、コネクティングロッド9からクランク軸4に対してピストン3とは反対向きの力を受ける。コネクティングロッド9からクランク軸4に対してピストン3とは反対向きの力を受けたクランクピン4bは、図5の矢印に示されるように、クランク軸4の回転中心c周りに回転し、図6に示すように、クランク軸4の回転中心cに対してピストン3とは反対側の位置に達する。
クランクピン4bがクランク軸4の回転中心cに対してピストン3とは反対側の位置に達すると、クランクピン4bは、クランク軸4の回転運動により生じた慣性力によりさらに時計回りに回転しようとする。このとき、コネクティングロッド9は、クランクピン4bからクランク軸4に対してピストン3向きの引っ張り力を受け、この引っ張り力によりクロスヘッド本体10がクランク軸4に対してピストン3側へ移動する。その後、図4に示すように、前記慣性力によってクランクピン4bがクランク軸4の回転中心cに対してピストン3側の位置まで到達すると、再びシリンダ5内で燃料が燃焼されて、その燃焼ガスの膨張力によりピストン3がクランク軸4側へ移動する。このようなサイクルが繰り返し行われることにより、ピストン3の往復運動がクランク軸4の回転運動に変換される。
上記の駆動装置1では、コネクティングロッド9に連結されるクロスヘッドピン11が、クランク軸4に対してピストン3とは反対側に配置された一対のクランクピン支持部10ba、10bbに配置されているので、ピストン3とクランク軸4との間の距離が短い。さらに、上記の駆動装置1がエンジンとして適用された場合には、コネクティングロッド9には、クロスヘッド8のクロスヘッドピン11とクランク軸4のクランクピン4bから引っ張り力が作用する。そのため、コネクティングロッド9に圧縮力が作用し続ける従来のクランク機構(図12参照)に比べて、コネクティングロッド9の座屈のおそれが少ない。
上記の駆動装置1では、クロスヘッドピン11は、クランク軸4に直交する一面内において、クランク軸4の回転中心cを通り、ピストン3の移動方向に延びる直線L1上に配置されているので、クロスヘッドピン11からクロスヘッド本体10に作用する力によって生ずるクロスヘッドピン周りのモーメントが小さい。そのため、駆動装置1の耐久性が高い。
上記の駆動装置1において、クロスヘッド案内部6では、複数の転動体7がレール12上を転がりながら、移動部材13がピストン3の移動方向に往復移動するので、レール12と移動部材13との間で生じる摩擦が小さい。そのため、ピストン3の往復運動とクランク軸4の回転運動とを相互に変換する際のエネルギー損失が少ない。
上記の駆動装置1では、クロスヘッド8のクロスヘッド本体10は、クランク軸4を囲むように矩形枠型形状に形成されている。そのため、クロスヘッド本体10の剛性が高く、クロスヘッド本体10に振動が生じにくいので、ピストン3の往復運動とクランク軸4の回転運動を相互に変換する際のエネルギーの損失が少ない。
以上に説明した駆動装置1は、本発明の一実施形態であり、その具体的構成については、適宜変更可能である。以下、第2〜第4実施形態に係るクランク機構を備えた駆動装置について説明する。
以下、図7を参照し、第2実施形態の駆動装置21を説明する。第2実施形態の駆動装置21では、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態の駆動装置21は、クロスヘッド8のクロスヘッド本体22の形状が第1実施形態のクロスヘッド8のクロスヘッド本体10の形状と相違している。その他の点については、第2実施形態の駆動装置21は、第1実施形態の駆動装置1と同様の構成を備えている。
第2実施形態のクロスヘッド8のクロスヘッド本体22は、クランク軸4に対してクロスヘッド案内部6側に配置され、クランク軸4に対してクロスヘッド案内部6とは反対側に配置された部位を有しない略U字形状に形成されている。具体的には、クロスヘッド本体22は、ピストンロッド3bが連結された部位からクランク軸4に対してクロスヘッド案内部6とは反対側の部位が省略されている。クロスヘッド本体22は、クロスヘッドピン11が連結された部位からクランク軸4に対してクロスヘッド案内部6とは反対側の部位が省略されている。クロスヘッド本体22は、第1実施形態のクロスヘッド本体10の第1連接部10cに対応する部位が省略されている。クロスヘッド本体22は、ピストンロッド3bとクロスヘッドピン11とが連結された位置からクロスヘッド案内部6側の部位において、クロスヘッド案内部6に向かって徐々にピストン3の移動方向の厚みが大きくなるように形成されている。
第2実施形態の駆動装置21では、クロスヘッド本体22は、クランク軸4に対してクロスヘッド案内部6とは反対側に配置された部位を有していないので、第1実施形態のクロスヘッド本体10に比べて、小型化されているとともに、メンテナンスが容易である。さらに、クロスヘッド本体22の重量も軽いので、クロスヘッド本体22に働く慣性力が小さく、小さな動力でピストン3とクランク軸4の高速運動が可能である。
次に、第3実施形態に係るクランク機構2を備えた駆動装置31ついて説明する。第3実施形態の駆動装置31では、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付してその説明が省略される。以下、図8、9を参照し、第3実施形態の駆動装置31が説明される。尚、図8では、クロスヘッド案内部6は、レール12と移動部材13との間に介在された複数の転動体を有していないが、第1実施形態のように複数の転動体14を有してもよい。
第3実施形態の駆動装置31では、クランク軸4が延びる方向に間隔をおいて配置された第1実施形態の2つの駆動装置1A、1Bが1つのクランク軸4を共有している。具体的には、駆動装置31は、第1のピストン3Aと、第2のピストン3Bと、クランク軸4と、第1のピストン3Aの往復運動とクランク軸4の回転運動とを相互に変換する第1のクランク機構2Aと、第2のピストン3Bの往復運動とクランク軸4の回転運動とを相互に変換する第2のクランク機構2Bと、を備える。
第1のピストン3Aは、クランク軸4に対して第2のピストン3Bとは反対側に配置されている。
クランク軸4は、クランクジャーナル4aと、第1のクランクピン4baと、第2のクランクピン4bbと、第1のクランクアーム4caと、第2のクランクアーム4cbと、を有する。
第1のクランクピン4baと第2のクランクピン4bbとは、クランク軸4の回転中心cを基準に互いに位相が180度ずれた位置関係にある。第1のクランクアーム4caは、クランクジャーナル4aと第1のクランクピン4baとを連結する。第2のクランクアーム4cbは、クランクジャーナル4aと第2のクランクピン4bbとを連結する。第1のクランクアーム4caと第2のクランクアーム4cbとは、等しい長さに形成されている。これにより、第1のクランクピン4baと第2のクランクピン4bbとは、クランク軸4の回転中心cからの距離が等しい位置に配置されている。
第1のクランク機構2Aは、第1のクランクピン4baにより回転自在に支持される第1のコネクティングロッド9Aと、第1のコネクティングロッド9Aを第1のクロスヘッド本体10Aに回転自在に連結する第1のクロスヘッドピン11Aと、を有する。
第2のクランク機構2Bは、第2のクランクピン4bbにより回転自在に支持される第2のコネクティングロッド9Bと、第2のコネクティングロッド9Bを第2の第2のクロスヘッド本体10Bに回転自在に連結する第2のクロスヘッドピン11Bと、を有する。
第3実施形態の駆動装置31では、第1のクランクピン4baがクランク軸4に対して第1の移動体側にあり、第2のクランクピン4bbがクランク軸4に対して第2の移動体側にあるとき、第1のピストン3Aと第2のピストン3Bとが互いに最も離れた位置となる。このとき、第1のクロスヘッドピン11Aは、クランク軸4の回転中心cに対して第1のクランクピン4baとは反対側に位置している。同様に、第2のクロスヘッドピン11Bは、クランク軸4の回転中心cに対して第2のクランクピン4bbとは反対側に位置している。そして、第1のコネクティングロッド9Aは、第1のクランクピン4baから第1のクロスヘッドピン11Aまで延びている。また、第2のコネクティングロッド9Bは、第2のクランクピン4bbから第2のクロスヘッドピン11Bまで延びている。そのため、第1のピストン3Aと第2のピストン3Bとが互いに最も離れた位置にあるときには、コネクティングロッド9Aとコネクティングロッド9Bとは、クランク軸4が延びる方向に重なり合う位置関係になる。
これに対して、比較例のクランク機構を備えた駆動装置65では、図10に示すように、第1のピストン64Aと第2のピストン64Bとが互いに最も離れた位置にあるとき、第1のクロスヘッドピン62aは、クランク軸63の回転中心c2に対して第1のクランクピン63Aの方向に位置している。同様に、第2のクロスヘッドピン62bは、クランク軸63の回転中心c2に対して第2のクランクピン63Bの方向に位置している。そのため、第1のコネクティングロッド61Aと第2のコネクティングロッド61Bとは、それぞれ、クランク軸63に対して反対方向に延びるように位置している。したがって、第3実施形態の駆動装置31では、第1のピストン64Aと第2のピストン64Bとが互いに最も離れた位置にあるとき、第1のクロスヘッドピン11Aと第2のクロスヘッドピン11Bとの間の距離L1が、比較例の駆動装置65(図10参照)におけるクロスヘッドピン62a、62b間の距離L2よりも短い。そのため、第3実施形態の駆動装置31では、移動体の移動方向の長さが比較例の駆動装置65よりも短い。
次に、第4実施形態に係るクランク機構2を備えた駆動装置41ついて説明する。第4実施形態の駆動装置41では、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付してその説明が省略される。以下、図11を参照し、第4実施形態の駆動装置41が説明される。
第4実施形態の駆動装置41は、第3の駆動装置1Cを更に備える。具体的には、駆動装置41は、第3のピストン3Cと第3のクランク機構2Cとを更に備える点で、第3実施形態の駆動装置31と相違する。その他の点については、第3実施形態と同様の構成を備える。第3実施形態と同様の構成については、第3実施形態と同様の符号を付してその説明が省略される。以下、図11を参照し、第4実施形態の駆動装置41が説明される。
第3のピストン3Cは、クランク軸4に対して第1のピストン3Aと同じ方向に配置されている。第3のクランク機構2Cは、第3のコネクティングロッド9Cと第3のクロスヘッドピン11Cと第3のクロスヘッド本体10Cとを備える。クランク軸4は、第3のクランクピン4bcと第3のクランクアーム4ccとを更に備える。第4実施形態の駆動装置41では、第3実施形態の駆動装置31と同様に、第1又は第3のクロスヘッドピン11A、11Cと第2のクロスヘッドピン11Bとの間の距離L1が、比較例の駆動装置65(図10参照)におけるクロスヘッドピン62a、62b間の距離L2よりも短い。そのため、第4実施形態の駆動装置41では、移動体の移動方向の長さが比較例の駆動装置65よりも短い。
上記の各実施形態では、クロスヘッドピン11は、クロスヘッド本体10において、クランク軸4に直交する一面内において、クランク軸4の回転中心cを通り、ピストン3の移動方向に延びる直線L1上に配置されたが、この位置に限定されない。クロスヘッドピン11は、クロスヘッド本体10において、クランク軸4に対してピストン3とは反対側に配置されれば足りる。例えば、クロスヘッドピン11は、クロスヘッドピン連結部10bにおいて直線L1に対してクロスヘッド案内部6側の部位やクロスヘッド案内部6とは反対側の部位に配置されてもよい。また、クロスヘッドピン11は、クロスヘッド本体10の第1連接部10cや第2連接部10dに配置されてもよい。
1 駆動装置
2 クランク機構
3 移動体
4 クランク軸
4b クランクピン
5 シリンダ
7 転動体
8 クロスヘッド
9 コネクティングロッド
10 クロスヘッド本体
11 クロスヘッドピン
c 回転中心
L1 直線

Claims (6)

  1. 移動体の往復運動と、クランク軸の回転運動とを相互に変換するクランク機構であって、
    前記クランク軸のクランクピンに回転自在に支持されるコネクティングロッドと、
    前記コネクティングロッドと前記移動体とを連結するクロスヘッドと、を備え、
    前記クロスヘッドは、
    前記移動体と一体的に動くクロスヘッド本体と、
    前記コネクティングロッドを前記クロスヘッド本体に回転自在に連結するクロスヘッドピンと、を有し、
    前記クロスヘッドピンは、前記クランク軸に対して前記移動体とは反対側に配置されている
    クランク機構。
  2. 前記クロスヘッドピンは、前記クランク軸に直交する一面内において、前記クランク軸の回転中心を通り、前記移動体の移動方向に延びる直線上に配置される請求項1に記載のクランク機構。
  3. 前記クロスヘッドを前記移動体の移動方向に往復移動自在に案内するクロスヘッド案内部を備え、
    前記クロスヘッド案内部は、
    前記移動体の移動方向に沿って延びるレールと、
    前記クロスヘッド本体に固定された移動部材と、
    前記レールと前記移動部材との間に介在された複数の転動体と、を有する
    請求項1又は2に記載のクランク機構。
  4. 前記クロスヘッド本体は、前記クランク軸を囲むように形成される請求項1乃至3の何れか1項に記載のクランク機構。
  5. 前記クロスヘッド本体は、前記クランク軸に対して前記クロスヘッド案内部側に配置され、前記クランク軸に対して前記クロスヘッド案内部とは反対側に配置された部位を有しない請求項3に記載のクランク機構。
  6. 第1の移動体と、
    第2の移動体と、
    クランク軸と、
    前記第1の移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する請求項1乃至5の何れか1項に記載の第1のクランク機構と、
    前記第2の移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する請求項1乃至5の何れか1項に記載の第2のクランク機構と、を備え、
    前記クランク軸は、前記クランク軸の回転中心を基準として互いに位相が180度ずれた位置関係にある第1のクランクピン及び第2のクランクピンを有し、
    前記第1のクランク機構のコネクティングロッドは、第1のクランクピンにより回転自在に支持され、
    第2のクランク機構のコネクティングロッドは、第2のクランクピンにより回転自在に支持され、
    前記第1の移動体は、前記クランク軸に対して前記第2の移動体とは反対側に配置されている駆動装置。
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