JP2019039101A - マスク用吸水部材及びこれを備えるマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】患者の鼻腔内を刺激しないためのマスク用吸水部材を提供すること。【解決手段】マスク100の着用者側に取り付けられるマスク用吸水部材220であって、吸水部材220が、吸水部材220の上方に配置される第1吸水部230と、吸水部材220の下方に配置される第2吸水部240と、第1吸水部230と第2吸水部240との間に配置される突起部250と、を含み、第1吸水部230の一部と第2吸水部240の一部とが接着されることにより、突起部250が、マスク100の着用者側に突起するマスク用吸水部材を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、着用者の顔に着用されるマスクに用いられる吸水部材及びこれを備えるマスクに関する。
近年、花粉症や鼻炎等のアレルギーを有する患者が増えてきている。そして、そのようなアレルギーを有する患者は、鼻水が鼻孔から不意に垂れてくることが多く、ティッシュ等で鼻をかんだり、鼻孔にティッシュ等を詰めたりすることがある。
そして、そのようなアレルギーを有する患者は、一般的にマスクを着用する。患者がマスクを着用する理由としては、例えば花粉、ほこり、PM2.5等のアレルギーの原因となる物質又は風が鼻腔内に入らないようにすることが挙げられる。
しかし、アレルギーを有する患者がマスクを着用しても、マスクや鼻孔内に詰めたティッシュでは鼻水を吸収しきれず、マスクを外して鼻をかんだり、鼻孔にティッシュを詰めなおしたりしていた。
また、近年よく用いられているマスクは、生地が薄く、大量に排出される鼻水を吸収することはできない。また、マスク自体が鼻水や唾で濡れてしまい、マスクの着用者は、不快に感じることがある。また、外観上も見苦しくなってしまう。
特許文献1では、花粉症や感冒などで鼻水の流出が止まらないときに、既製品のマスクの内側に鼻に被せるように装着し、鼻水の流出を防止することにより、鼻をかむ回数を減少させるとともに、マスクの汚れを防止する鼻型のインナーパッドが開示されている。
実用新案登録第3140007号公報
しかしながら、特許文献1に係る考案は、吸水性の高い素材を鼻孔の形状にし、その素材を鼻孔に入れて、鼻孔から垂れてくる鼻水を吸水性の高い素材で吸収しようとするものである。
しかし、花粉症や鼻炎を発症している患者の鼻腔内は、炎症していたり、過敏になっているため、吸水性の高い素材であれ、ティッシュであれ何等かの物質を鼻孔から入れることにより、鼻腔内が刺激され、鼻腔内の炎症がひどくなったり、鼻腔内が過敏になったりする。
また、鼻腔内の炎症がひどくなったり、鼻腔内が過敏になることにより、クシャミが誘発され、さらに鼻孔から鼻水が垂れてくるおそれがあり、悪循環を繰り返してしまう。
また、特許文献1に係る考案では、吸水性の高い素材を鼻孔の形状にするという複雑な構造にするため、製造コストがかかるという問題がある。
本発明の主な目的は、患者の鼻腔内を刺激しないためのマスク用吸水部材を提供することである。
本発明の他の目的は、患者の鼻腔内を刺激しないためのマスク用吸水部材を備えるマスクを提供することである。
本発明の他の目的は、製造コストがかかりにくいマスク用吸水部材を提供することである。
本発明に係る第1の局面のマスク用吸水部材は、マスクの着用者側に取り付けられるマスク用吸水部材であって、
前記吸水部材が、
前記吸水部材の上方に配置される第1吸水部と、
前記吸水部材の下方に配置される第2吸水部と、
前記第1吸水部と前記第2吸水部との間に配置される突起部と、を含み、
前記第1吸水部の一部と前記第2吸水部の一部とが接着されることにより、前記突起部が、前記マスクの着用者側に突起するものである。
吸水部材が一般的なマスクに取り付けられることにより、そのマスクの着用者の唾や鼻水を吸水部材が吸水する。また、マスクに取り付けられた吸水部材は、マスクの着用者の鼻腔内を刺激しない。
また、吸水部材が一般的なマスクに取り付けられ、マスクの着用者の鼻の下に吸水部材の突起部が配置されるように着用者がマスクを着用することにより、鼻孔から流れてくる鼻水が突起部の吸水部材に吸水されやすくなる。
なお、「鼻腔」とは、鼻孔から咽頭までの空気の通路をいう。また、「鼻孔」とは、鼻腔の入口をいい、いわゆる鼻の穴のことをいう。
突起部は、吸水部材に別途取り付けられる構成であってもよく、この場合も突起部は吸水部材に含まれる。
本発明に係る第2の局面のマスク用吸水部材は、第1の局面に係るマスク用吸水部材であって、前記吸水部材に高吸水性ポリマーが含まれる。このようなものであれば、大量の鼻水を吸水することができる。
本発明に係る第3の局面のマスク用吸水部材は、第1の局面又は第2の局面に係るマスク用吸水部材であって、前記突起部が山折り線と谷折り線を有し、前記山折り線及び前記谷折り線に沿って折られることにより、前記突起部が前記マスクの着用者側に突起する。
このようなものであれば、吸水部材の突起部が作られやすい。また、複雑な構造ではないため、製造コストを抑えることができる。
本発明に係る第4の局面のマスク用吸水部材は、第1の局面、第2の局面又は第3の局面に係るマスク用吸水部材であって、前記突起部の横方向に切り欠き部が設けられる。
このようなものであれば、突起部が作られやすく、また、上吸水部の一部と下吸水部の一部とを接着しやすく、マスクの着用者が吸水部材を立体的にしやすい。
このような吸水部材であれば、マスクの着用者が吸水部材の使用時に立体的にすればよい。そのため、吸水部材の製造においては、生理用ナプキンや尿漏れパッド等の製造工程をそのまま利用することができ、製造コストを抑えることができる。
本発明に係る第5の局面のマスクは、第1の局面乃至第4の局面に係る前記マスク用給水部材を備えるマスクである。
吸水部材を一般的なマスクに取り付けるのではなく、最初からマスクに吸水部材が取り付けられていてもよい。このようなものであっても上記と同様の効果を奏する。なお、マスクは使い捨てマスクであってもよい。
本発明に係る第6の局面のマスクは、着用者が顔に装着するマスクであって、
着用者が装着することにより着用者の口及び鼻の位置に配置されるマスク本体と、
前記マスク本体を着用者の口及び鼻の位置に配置するために、着用者の耳に引っ掛ける耳掛け部と、
前記マスク本体の着用者側に配置されるマスク用吸水部材と、を含み、
着用者の鼻腔を刺激しない又は刺激しにくいように、着用者の鼻孔から垂れる鼻水が前記マスク用吸水部材で吸水されるマスクである。このようなものであっても上記と同様の効果を奏する。
本発明に係る一実施形態におけるマスクが着用された概念図。 本発明に係る一実施形態におけるマスクの平面図。 本発明に係る一実施形態における吸水部材の分解斜視図。 本発明に係る一実施形態における吸水部材の平面図。 本発明に係る一実施形態における吸水部材の平面図。 本発明に係る一実施形態における着用されたマスクの断面図。
以下、本発明に係る使い捨てマスクであるマスク100の実施形態に関して図面を参照しながら説明する。
(マスク本体200)
図1及び図2に示すように、マスク100は、着用者の顔の口と鼻の位置に配置されるマスク本体200と、
マスク本体200を当該位置に配置するための耳掛け部300と、を含む。
マスク本体200は、通気性のあるマスク本体部材210と、
通気性及び吸水性のある吸水部材220と、を含む。マスク本体部材210及び吸水部材220については、y軸方向に重ねるように取り付けられている。具体的な内容については後述する。
(耳掛け部300)
図1及び図2に示すように、耳掛け部300は紐状であり、耳掛け部300の上端部310及び下端部320が、マスク本体部材210の上方及び下方に接続される。上端部310は、マスク本体部材210の上端縁210a側に接続され、下端部320は、下端縁210b側に接続されている。
そして、耳掛け部300は、マスク本体部材210のx軸方向の両端に2箇所設けられており、着用者の耳に引っ掛けることができる。つまり、耳掛け部300は着用者の耳に掛けられることにより、マスク100が、着用者に着用される。
耳掛け部300は、伸縮可能な弾性部材が好ましい。また、耳掛け部300は、例えば不織布や織布、プラスチックフィルム、ゴムひも等の公知の弾性材料によって形成される。
(マスク本体部材210)
図2に示すように、マスク本体部材210は、y軸正方向側に配置される内層シート211と、y軸負方向側に配置される外層シート212と、を含む。
内層シート211と外層シート212とは、マスク本体部材210の外周縁に沿って断続的に延びる接着部213によって互いに接合されている。
接着部213は、マスク本体部材210の上端210aで接着する第1接着部213aと、
下端210bで接着する第2接着部213bと、
x軸負方向側に配置される左側端210cで接着する第3接着部213cと、
x軸正方向側に配置される右側端210dで接着する第4接着部213dと、を含む。
内層シート211と外層シート212とは、例えば、熱融着性繊維を含む通気性を有する繊維不織布シートであって、メルトブローン繊維不織布、スパンボンド繊維不織布、SMS繊維不織布及びエアスルー繊維不織布等の各種公知の繊維不織布の他に、ガーゼ、木綿布等の良好な通気性を有するシート材料から形成されるものである。
また、それらの間に微粒子のフィルター機能を有していたり、抗菌剤、芳香剤等を含む中間シートを介在させてもよい。
接着部213は、内層シート211と外層シート212とを互いに接着する。
接着部213は、第1接着部213aと第2接着部213bとにおいては、x軸方向へ延びるように配置されており、z軸方向へ延びる2つの接着ラインを形成する。
第1接着部213aのシールライン間には、x軸方向へ延びる弾性帯片(ノーズフィット)214が配置されている。弾性帯片214は、内層シート211と外層シート212との間に介在されている。
具体的には、弾性帯片214は、第1接着部213aを形成する接着ライン間に形成された筒状の空間内に挟持固定されている。弾性帯片214のx軸方向の両端には、弾性帯片214のx軸方向への移動を規制する第1接着部213aが配置されている。
(吸水部材220)
図3に示すように、吸水部材220は、その着用時に着用者の肌側を向く表面シート221と、
マスク本体部材210側に配置される裏面シート222と、
表面シート221と裏面シート222との間に配置される吸水体223と、
表面シート221と吸水体223との間に配置される消臭シート224と、
裏面シート222と吸水体223との間に配置される吸水シート225と、を含む。
表面シート221と裏面シート222とはほぼ同形である。本実施形態では、吸水部材220は、マスク本体部材210と吸水部材220とが別々に分かれているが、マスク本体部材210と一体となる構成であってもよい。
裏面シート222における外面であるマスク本体部材210側(y軸負方向側)の面に、吸水部材220をマスク本体部材210に固定するための粘着剤が塗布されている。これにより、マスク本体部材210と吸水部材220とが接着される。
表面シート221と裏面シート222とは、それらの周縁部において互いに接着されている。また、表面シート221と裏面シート222との間には、吸収体223が配置されている。
そして、表面シート221と吸収体223との間には、消臭シート224が配され、吸収体223と裏面シート222との間に吸水シート225が配置されている。
このように、本実施形態の吸水部材220においては、表面シート221と裏面シート222との間に、消臭シート224、吸収体223及び吸水シート225という3種類の部材が配置されている。
表面シート221は、液透過性を有するシート材料、例えば各種不織布や穿孔フィルム等を用いることができる。表面シート221の材料は、それ自身が親水性である。なお、表面シート221の材料が親水性でない場合であっても、親水化処理を施したものであればよい。
また、表面シート221は、肌に密着しにくいように凹凸が施されていてもよい。
裏面シート222としては、液不透過性であるか、又は難透過性であるシート材料、例えば合成樹脂性のフィルムやスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布等を用いることができる。裏面シート222は、水蒸気透過性を有していてもよい。
吸収体223は、吸水部材220の長手方向(x軸方向)と一致する長手方向を有する矩形のものである。吸収体223としては、パルプと高吸収ポリマーの混合積繊体でもよいが、高吸収ポリマーの割合が高いほど薄型化、消臭効果が高くなるので好ましい。
吸収体223の表面は、繊維材料を含む繊維シートから構成されている。この繊維シートは、鼻水・唾等の液体を高吸収性ポリマーへ導くことが可能な液透過性を有している。
繊維シートとしては、例えば紙、不織布、織布などを用いることができる。繊維シートを構成する繊維としては、液透過性の高さの観点から親水性繊維を用いることが有効である。
親水性繊維としては、例えば木材パルプ、コットン、レーヨン等のセルロース系繊維が好適に用いられる。また、吸収体223の液透過性を損なわない範囲において、吸収体223の強度を高めることを目的として、熱融着性繊維等の疎水性合成繊維を少量配合してもよい。
吸水部材220の構成部材のうち、最も嵩高い部材である吸収体223を薄型とすることが好ましい。
高吸収性ポリマーの例としては、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。
高吸収性ポリマーは、自重の20倍以上の水又は生理食塩水を吸収し保持し得る性能を有するものが好ましい。
吸収体223は、例えば一方の面にホットメルト粘着剤等の接着剤を間欠塗布し、その上に高吸収性ポリマーの粒子を散布して該粒子を固定し、更にその上に他方のシートを重ね合わせ、両シートを接着剤によって接合することで得られる。
この場合、高吸収性ポリマーの粒子の散布は、均一散布でもよく、あるいは筋状の散布部と筋状の非散布部とが交互に位置するように、粒子をパターン散布してもよい。
別法として、一方のシートを水に濡らして湿潤状態にし、その上に高吸収性ポリマーの粒子を散布して、該粒子に粘着性を発現させ、更にその上に他方のシートを重ね合わせ、高吸収性ポリマーの粒子の粘着性を利用して両シートを接合して吸収体223を得てもよい。
図3に示すように、吸収体223は、消臭シート224と吸収シート225との間に配置される。また同図に示すように、吸収体223を挟む消臭シート224及び吸収シート225は、吸収体223の周縁部の全域から外方へ延出する大きさを有している。
つまり、消臭シート224及び吸収シート225は、吸収体223よりも大きな長さ及び幅を有している。
なお、本実施形態では、吸水部材220に消臭シート224が配置されているが、消臭シート224がない構成であってもよい。
消臭シート224及び吸収シート225はほぼ同形であり、略長円形の形状を有している。消臭シート224及び吸収シート225は、先に説明した表面シート221及び裏面シート222と略相似形になっており、かつ表面シート221及び裏面シート222を一回り程度縮小した形状になっている。
消臭シート224は、表面シート221上に付着した鼻水や唾から生じる臭いを抑えるために用いられるものである。消臭シート224は、表面シート221上に付着した液体を、消臭シート224よりもy軸負方向側に配置される部材である吸収体223や吸収シート225へ導くことが可能な液透過性を有している。
消臭シート224は、吸収体223と同様に繊維シートから構成されていることが好ましい。そのような繊維シートとしては、例えば紙、不織布、織布などを用いることができる。繊維シートを構成する繊維としては、吸収体223と同様に、親水性繊維を用いることが好ましい。
また、消臭シート224の液透過性を損なわない範囲において、消臭シート224の強度を高めることを目的として、熱融着性繊維等の疎水性合成繊維を少量配合してもよい。
消臭シート224には、消臭剤が含まれている。この消臭剤としては、表面シート221上に付着した液体から生じる臭いを吸収する作用、中和する作用、又はマスキングする作用を有する剤が用いられる。
そのような剤は、疎水性のものであることが好ましい。疎水性の剤として本実施形態において好適に用いられるものは、例えば、活性炭の粒子、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られ、かつ金属イオンを含有している粒子、抗菌性を有する金属を含むカンクリナイト様鉱物の粒子、ハイシリカゼオライトの粒子等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの消臭剤はそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
消臭シート224は、例えば同一の又は異なる繊維シート間に消臭剤の粒子を保持してなるか、又は単一の繊維シートにおける繊維間に消臭剤の粒子を保持してなるものがある。
消臭シート224が前者の形態である場合には、吸収体223の製造方法と同様の方法によって消臭シート224を製造することができる。消臭シート224が後者の形態である場合には、繊維材料及び消臭剤の粒子を含む水スラリーからなる抄紙原料を調製し、該抄紙原料を用いた湿式抄造によって消臭シート224を製造することができる。
上述した消臭シート224の疎水化に関し、該消臭シート224の疎水性の程度と、吸収体223及び吸水シート225の疎水性の程度とを対比すると、消臭シート224の疎水性の程度の方が高いことが、吸収体223等に吸収保持された液の表面シート221側への逆戻りを防止する観点から好ましい。
これらのシートの疎水性の程度は、クレム吸収高さ(JIS P8141)を尺度として比較することができるところ、本実施形態においては、吸収体223及び吸水シート225はそれらのクレム吸水高さが、消臭シート224のクレム吸水高さよりも大きいものであることが好ましい。
なお、消臭シート224のクレム吸水高さよりも大きければ、吸収体223及び吸水シート225のクレム吸水高さの大小関係に特に制限はない。
消臭シート224とともに吸収体223を挟持する吸収シート225は、吸収体223で吸収しきれずに、吸収体223を透過してきた液を一時的にストックするための作用を有するものである。
吸収シート225は、吸液性のあるシート材料から構成されており、かつ吸水部材220の薄型・軽量化の観点から、高吸収性ポリマーを含んでいないものが用いられる。また、平面方向への液の拡散性の高いものが好ましい。
吸収シート225は、例えば親水性の繊維材料を含む繊維シートが好適に用いられる。そのような繊維シートとしては、例えば紙、不織布、織布等が挙げられ、特に薄葉紙等の紙が好適に用いられる。吸収シート225は、クレープ加工された紙であることが好ましい。
以上の構成を有する吸水部材220においては、消臭シート224及び吸収体223が薄手のものなので、表面シート221上に付着した液は、これらの部材を透過して、裏面シート222のすぐ上に位置する部材である吸収シート225にまで到達する。
そして、液は吸収シート225に一旦ストックされる。そして、吸収シート225に一旦ストックされた液は、吸収体223の吸収能力が十分に発揮されるまでの間、吸収シート225の平面方向に広く拡散される。
吸収シート225の平面方向に全域にわたって広く拡散された液は、吸収体223の吸収能力が発揮されると、吸収体223によって吸い取られる。この場合、上述のとおり、吸収シート225は、その大きさが吸収体223よりも大きいので、吸収体223の全域において、吸収シート225からの液の吸い上げが生じる。
また、吸収体223に吸収保持された液からは、時間の経過とともに臭いが生じるところ、その臭いは、吸収体223上に配置された消臭シート224によって抑えられる。
特に、消臭シート224はその大きさが吸収体223よりも大きいので、吸収体223の全体が、あたかも消臭シート224によって蓋をされた状態になっているので、液から発生する臭いが外部へ放出されることが効果的に防止される。
消臭シート224には消臭剤が含まれており、消臭剤は疎水性のものであるから、消臭シート224は、y軸負方向側に配置される吸収体223や吸収シート225よりも、シート全体としての疎水度が高くなっている。
その結果、吸収体223や吸収シート225に吸収保持されている液が、表面シート221側に逆戻りすることが起こりづらくなり、表面シート221の肌対向面側はドライな状態が保たれる。これによって装着感が一層良好になる。
なお、消臭シート224には、メントール等の芳香剤が含まれる構成であってもよい。
(吸水部材220の構造)
図4乃至図6に示すように、吸水部材220は、z軸正方向側に配置される第1吸水部230と、
z軸負方向側に配置される第2吸水部240と、
第1吸水部230と第2吸水部240との間に配置され、y軸正方向側に突起させることができる突起部250と、
x軸方向に延伸する切り欠き部260と、を含む。
第1吸水部230は、x軸負方向側に配置される接着部である第5接着部231と、x軸正方向側に配置される接着部である第6接着部232と、を含む。
第2吸水部240は、x軸負方向側に配置される接着部である第7接着部241と、x軸正方向側に配置される接着部である第8接着部242と、を含む。
第5接着部231と第7接着部241とが接着され、第6接着部232と第8接着部242とが接着されることにより、吸水部材220は、略椀状(略カップ状)の形状となる。
これにより、マスク100の着用者の鼻の下部が吸水部材220に覆われやすくなる。また、マスク100の着用者の口元は、口と吸水部材220との間に空間ができるため、当該着用者は呼吸がし易くなる。
突起部250には、第1吸水部230と突起部250との間に第1谷折り線251が設けられている。
また、突起部250には、第2吸水部240と突起部250との間に第2谷折り線252が設けられている。
第1谷折り線251と第2谷折り線252との間には、山折り線253が設けられている。
山折り線253に沿って山折りに、第1谷折り線251及び第2谷折り線252に沿って谷折りにされることにより、y軸正方向側に突起した突起部250が設けられる。
突起部250は、マスク100の着用者の鼻孔から流れる鼻水が、着用者の口元に流れていくのを部分的にでも防ぐため、着用者は呼吸し易くなる。
切り欠き部260は、x軸負方向側に設けられる第1切り欠き部261と、x軸正方向側に設けられる第2切り欠き部262と、を含む。
本実施形態では、切り欠き部260はxz平面視で所定の空間が設けられていたが、切り欠き部260は、x軸方向に設けられる切り目であってもよい。
このような場合であっても、吸水部材220は、略椀状(カップ状)の形状となり、マスク100の着用者の口元は、口と吸水部材220との間に空間ができるため、当該着用者は呼吸がし易くなる。
また、吸水部材220は、生理用ナプキンや尿漏れパッド等と同様の製造技術で製造することができるため、既にある製造工程を用いることができ、製造コストがかかりにくい。
なお、吸水部材220は、その着用時に着用者の肌側を向く表面シート221と、
マスク本体部材210側に配置される裏面シート222と、
表面シート221と裏面シート222との間に配置される吸水体223と、表面シート221と吸水体223との間に配置される消臭シート224と、
裏面シート222と吸水体223との間に配置される吸水シート225と、を含んでいるが、本実施形態ではこれらが接続された後に、切り欠き部260等の加工が施される。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。
例えば、本実施形態では、表面シート221等が接続されてから切り欠き部260等の加工が施されるが、表面シート221、裏面シート222、吸水多223、消臭シート224及び吸水シート225に対して切り欠き部260が設けられてから、各々を接続してもよい。
100…マスク
200…マスク本体
210…マスク本体部材
220…吸水部材
230…第1吸水部
240…第2吸水部
250…突起部
260…切り欠き部
300…耳掛け部


Claims (6)

  1. マスクの着用者側に取り付けられるマスク用吸水部材であって、
    前記吸水部材が、
    前記吸水部材の上方に配置される第1吸水部と、
    前記吸水部材の下方に配置される第2吸水部と、
    前記第1吸水部と前記第2吸水部との間に配置される突起部と、を含み、
    前記第1吸水部の一部と前記第2吸水部の一部とが接着されることにより、前記突起部が、前記マスクの着用者側に突起するマスク用吸水部材。
  2. 前記吸水部材に高吸水性ポリマーが含まれる請求項1記載のマスク用吸水部材。
  3. 前記突起部が山折り線と谷折り線を有し、前記山折り線及び前記谷折り線に沿って折られることにより、前記突起部が前記マスクの着用者側に突起する請求項1又は2記載のマスク用吸水部材。
  4. 前記突起部の横方向に切り欠き部が設けられる請求項1、2又は3記載のマスク用吸水部材。
  5. 請求項1乃至4記載の前記マスク用給水部材を備えるマスク。
  6. 着用者が顔に装着するマスクであって、
    着用者が装着することにより着用者の口及び鼻の位置に配置されるマスク本体と、
    前記マスク本体を着用者の口及び鼻の位置に配置するために、着用者の耳に引っ掛ける耳掛け部と、
    前記マスク本体の着用者側に配置されるマスク用吸水部材と、を含み、
    着用者の鼻腔を刺激しない又は刺激しにくいように、着用者の鼻孔から垂れる鼻水が前記マスク用吸水部材で吸水されるマスク。


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