JP2019037776A - 温熱体 - Google Patents

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【課題】 簡便に製造及び使用でき、耳などの突出した部分にも安定して装着できてフィット感が良好な温熱体を提供することを目的とする。【解決手段】 空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室からなる一又は二以上の発熱部を有する温熱体であって、発熱部の周縁部又は発熱部と発熱部との中間に、使用者の身体部分を保持し得る開口部を有することを特徴とする温熱体。【選択図】 図1

Description

本発明は、身体に装着し得る温熱体、より具体的には身体の部分(末端部、突出部など)を被覆することができる温熱体に関する。
耳(耳介)は、身体から突出しており、全体に扁平で血流が少ない。そのため、耳が冷気に晒されると寒さを感じ易く、血行障害による耳の痛みや頭痛が引き起こされることがある。一方、耳を温めると、副交感神経が優位になり女性ホルモンの分泌及び血行が促進されることなどから、高血圧、不眠、肩こり、鬱、めまい、関節痛、顔のむくみなどに対する改善効果や美肌効果が期待できるとされている。
従来、耳を温めるための用具として、耳の穴に装着する形態の温熱器具などが考案されてきた(特許文献1〜3)。しかし、従来考案されてきたような温熱器具は、いずれも使用が簡便でなく使い勝手が悪い、耳(耳介)全体を覆うことができず効率的に温められない等の欠点がある。
空気と接触して発熱する発熱組成物を収容した通気性袋体を含む温熱体は、温熱により疼痛を軽減するための医療用具や防寒のための使い捨てカイロなどとして一般に広く用いられている。このような温熱体として、身体又は衣類に貼付して使用される、いわゆる「貼るタイプ」の使い捨てカイロ、医療用温熱体などの温熱体は周知である(たとえば特許文献4)。
最も一般的には、貼付用温熱体は、発熱組成物が充填された扁平状の袋体の外表面に粘着剤層を備えた構成であり、衣類又は皮膚に貼付することができる。このような温熱体は、ある領域の平面的な身体部分を温めるのに適している一方、凹凸の多い身体部分、たとえば耳などの複雑な形態の身体部分には、粘着剤と身体との接触面積が少ないことや温熱体が板状で大きく湾曲させにくいことのため、実際上うまく貼付することができず、あるいは貼付できても快適なフィット感が得られなかった。同様に、指などの細い身体部分や爪先などの身体の末端部分も、血行が悪くなったり冷え易いにもかかわらず、従来の貼付用温熱体などの温熱用具では十分に効率的に温めることが困難であった。
特開2001−29379号公報 特開2014−76159号公報 特開2006−320363号公報 特開2000−288008号公報
本発明は、簡便に製造及び使用でき、耳などの突出した部分にも安定して装着できてフィット感が良好な温熱体を提供することを目的とする。
本発明によれば、
〔1〕 空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室からなる一以上の発熱部を有する温熱体であって、発熱部の周縁部に、使用者の身体部分を保持し得る開口部を有することを特徴とする温熱体;
〔2〕 空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室からなる二以上の発熱部を有する温熱体であって、発熱部と発熱部との中間に、使用者の身体部分を保持し得る開口部を有することを特徴とする温熱体;
〔3〕 前記温熱体が、粘着剤層を有する面と粘着剤層を有さない面とを有すること、及び使用者の身体部分を、粘着剤層を有さない面を身体側にして前記開口部に差し込み、その身体部分を被覆するように粘着剤層を有する面を合わせることにより身体に装着し得ることを特徴とする、前記〔1〕又は〔2〕記載の温熱体が提供される。
本発明の温熱体は、身体の末端部分ないし身体から突出した部分、たとえば耳、鼻、指のような曲率半径の小さい湾曲した部分や、爪先、手首、足首などに良好にフィットするため、これらの部分に温熱を快適に効率よく適用できる。また、本発明の温熱体は、構造上使用中の温熱体の脱落又は剥離が起こりにくく、持続的に安定して装着することができる。
本発明の温熱体は、粘着剤層を有するが、皮膚に粘着剤がほとんど又はまったく接触しないように構成することもできる。このような構成とすることにより、粘着剤成分によるかぶれ、発赤、かゆみなどの不快な症状の発生を低減することができ、高温特性を意識した難易度の高い粘着剤の設計が不要になる。
また、本発明の温熱体は、従来と比較して工程の変更が少なく、従来と同じ製造設備によって容易に製造することができるので、生産技術、品質管理及び経済性の点において有利である。
図1は、本発明の温熱体の一例を、粘着剤層を有する面(裏面)側から見た平面図である。 図2は、図1に示す本発明の温熱体を図1のa−a’線で切断した横断面を示す図である。 図3は、本発明の温熱体の別の例(耳に装着するための温熱体)の裏面(パネル(a))及び粘着剤層を有さない面(表面;パネル(b))の平面図、ならびにこの温熱体を耳に装着する過程を説明する図(パネル(c)及び(d))である。 図4は、本発明の温熱体の別の三つの例を、それぞれ粘着剤層を有する面(裏面)側から見た平面図(パネル(a)、(b)及び(c))である。 図5は、本発明の温熱体の別の二つの例を、それぞれ粘着剤層を有さない面(表面)側から見た平面図(パネル(a)及び(b))である。 図6は、本発明の温熱体の別の例を、粘着剤層を有する面(裏面)側から見た平面図である。
本発明の温熱体は、空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室(セル、区画)からなる発熱部を一以上又は二以上有する。各室は、少なくとも一部が通気性を有する包材で形成されており、発熱組成物が封入されている。発熱部の周縁部又は発熱部と発熱部との中間(たとえばヒートシールされた包材部分やその外延部分)には、耳や指などの装着すべき身体部分を差し込むための、目的に応じた形状及びサイズの開口部が設けられる。
本発明の温熱体は、好ましくは粘着剤層を有する面と粘着剤層を有さない面とを有し、温熱体の一面側の少なくとも一部に、たとえば周縁部のみに、粘着剤層が設けられる。この粘着剤層は、使用時まで離型処理を施された紙又はフィルムなどのシートで保護される。温熱体は、その全体が気密性の外袋に密封されて保存される。
使用に際しては、使用者の身体部分を、一方の面(以下、便宜上「表(おもて)面」ということがある;たとえば粘着剤層を有さない面)を身体側にして前記開口部に差し込み、開口部に関して温熱体を折り返して差し込まれた部分を被覆するように反対側の面(以下、便宜上「裏面」ということがある;たとえば粘着剤層を有する面)を合わせることにより、温熱体を身体に装着することができる。なお、ここで、「被覆する」は、温熱体を折り返して形成される空間(たとえば粘着剤層を貼り合わせて作られる空間)がほぼ閉鎖空間となる(又は差し込まれた身体部分がその空間内に完全に覆われる)場合だけでなく、温熱体を折り返して形成される空間(たとえば粘着剤層を貼り合わせて作られる空間)がほぼ完全には閉鎖されない又は差し込まれた身体部分が不完全に覆われる場合(すなわち、差し込まれた身体部分の一部がその空間から出る)場合をも含む。
本発明の温熱体を、図面を参照して説明する。図1は、ある態様の本発明の温熱体1の、粘着剤層を有する面側から見た平面図である。図2は、図1に示す本発明の温熱体1を、図1のa−a’線で切断した横断面図である。この態様においては、発熱組成物が収容されている室からなる発熱部2は、包材のヒートシール部3により区分されており、同じ形態及びサイズで二個形成されている。スリット状の開口部4は両発熱部の中間に設けられている。粘着剤層5は、温熱体を開口部4に沿って表面が外側になるように折り返したときに向かい合う位置に設けられている。なお、粘着剤層5は、上記のように折り返した場合に包材又は温熱体で被覆される身体部分に貼付固定が可能であるように粘着剤及び/又は包材を選択し、一カ所のみとしてもよい。粘着剤層5は、通常、図中に示していない離型紙又はフィルム(温熱体を収容する気密性外袋の内面でもよい)で使用時まで保護される。
耳に装着するための本発明の温熱体の一例を図3に示す。この温熱体の裏面(パネル(a))及び表面(パネル(b))の平面図に示すとおり、裏面において粘着剤層5が温熱体1の周縁部の全周にわたって設けられていること以外は、上記図1及び2と基本的に同様の構成である。この温熱体は、まず表面を身体側に向けて開口部4に耳介を通して、一方の発熱部2の上に耳介が位置するようにし(パネル(c))、温熱体を折り返して、他方の発熱部2を耳介の上にかぶせ、周縁部の粘着剤層5を圧着して耳介を被覆する(パネル(d))。この態様の温熱体は、粘着剤層5を貼り合わせて作られる空間がほぼ閉鎖空間となるうえ、耳全体を発熱部で挟んで両側から温める形となり、保温効果が高い。
図4は、本発明の耳用温熱体の別の例の、裏面側から見た平面図である。パネル(a)の例においては、二つの発熱部2が異なる大きさで設けられており、開口部が温熱体の中央に位置しないこと及び粘着剤層が周縁部の一部に設けられていること以外は、上記の図3の耳用温熱体と基本的に同様の構成である。この温熱体は、上記と同様に開口部4に耳介を通す際、大きい方の発熱部2が後頭部側になるようにして使用する。耳介を通した後、小さい方の発熱部2を耳介の上にかぶせて粘着剤層5を耳介又は他方の発熱部2に圧着固定する。この態様の温熱体は、粘着剤層5を貼り合わせて作られる空間が完全に閉鎖されず、外部に解放されているので、音を聞き取りやすい利点がある。パネル(b)の例も、図3の温熱体と基本的に同様であるが、発熱部2が一つであり、粘着剤層5が周縁部の一部のみにある点で相違する。発熱部2は耳介の上又は下のどちらに位置するように装着してもよい。パネル(c)の例は、発熱部2は一つとし、開口部4を楕円形に打ち抜いた態様である。開口部4のサイズ及び形は、装着対象の身体部分やデザイン性を考慮して任意に選択することができる。
図5は、本発明の耳用温熱体のさらに別の例の、表面側から見た平面図である。この例は、基本的な構成は上記の図3の耳用温熱体と同様であるが、表面の包材の外縁を発熱部2よりも有意に大きくし、周縁部からはみ出した部分で全体として翼のような形(パネル(a))又は耳の形(パネル(b))に形成している。これにより、装飾的な効果をも奏することができる。
図6は、爪先に装着するための本発明の温熱体の一例を、その裏面側から見た平面図で示す。この例においては、長短が異なる形状の二組の発熱部を向かい合うように設けている。この温熱体を装着するには、まず表面を身体側に向けて長い発熱部の一方が足裏側になるように開口部4に爪先を通して、開口部を中心に温熱体を反転させ、表面が外側、裏面が内側になるようにして粘着部5を圧着して、周縁部が貼り合わされて作られる空間内に爪先を封入する。
上記と同様にして、装着すべき身体部分や目的に応じて、多種多様な態様の本発明の温熱体を企図することができる。そのような本発明の温熱体は、発熱部の周縁部に一以上の開口部を設ける点を除き、従来の一般的な使い捨てカイロや温湿布構造体と基本的に同様の材料及び方法を用いることにより製造することができる。
包材
本発明の温熱体において、発熱組成物を収容する室を構成するための包材は、非通気性包材又は通気性包材であることができるが、少なくとも一方の面の少なくとも一部が通気性を有するように選択される。包材は、便宜上、粘着剤層を有する面又は身体側の面(裏面)を構成する包材(以下「裏包材」ということがある)と粘着剤層を有さない面又は外気側の面(表面)を構成する包材(以下「表包材」ということがある)とに分けられる。使用時に装着対象の身体部分を被覆する空間、たとえば粘着剤層を貼り合わせて作られる空間がほぼ閉鎖空間となる場合は、表包材に通気性包材を使用することが好ましい。
包材は、発熱組成物を収容する袋体の形成に適している限りにおいて、材質、厚さ、構成等に関し特に限定はない。包材は一般的には樹脂フィルムを含んでおり、フィルムを構成する樹脂としては、一般に、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、塩酸ゴム等の単独又は組み合わせが挙げられる。
このようなフィルムは、無孔フィルム(非通気性又は非多孔質フィルムなど)であっても通気性フィルム(有孔又は多孔質フィルムなど)であってもよく、また、フィルム自体が単層であっても積層であってもよい。包材の厚さは、特に限定はないが、一般に5〜200μm程度であり、20〜100μm程度が好ましい。なお、本発明に関して「フィルム」及び「シート」の用語の意義は、たとえば厚さ、構成などによって厳密に区別されておらず、相互に互換性がある用語として用いられる。
感触を改善するなどの目的で、包材、特に表包材の最外層には、不織布が積層されることが好ましい。具体的には、不織布は、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ビニロン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、及び/又はポリプロピレンなどの材質から選択することができ、ポリオレフィン系の不織布としては、ポリプロピレン不織布、ポリエチレン不織布又はポリプロピレンとポリエチレンとの複合不織布が挙げられる。また、不織布の製法としては、スパンレース、スパンボンド、メルトブローン、サーマルボンドなどがあるが、いずれでもよく、単層でも積層でもよい。不織布は、一般に目付け10〜200g/m程度、好ましくは目付け15〜100g/m程度が好ましい。
その他、所望により、包材として、紙、アルミシート、発泡ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、綿、麻、絹などの布、あるいはこれらの積層品を使用することができる。
発熱組成物を収容する袋体又は室を形成する際に、表包材及び裏包材を接着するが、これは現在、一般的にヒートシールにより行われている。したがって、現行の温熱体製造設備をそのまま用いて袋体を製造するためには、袋体の内側となって発熱組成物と接する側の面(他方の包材と接着される面)は、ヒートシール可能な樹脂で形成されていることが好ましい。ヒートシール可能な樹脂の層は、ヒートシールされるべき周縁部のみに設けられていてもよい。このようなヒートシール可能な樹脂は公知であり、特に好ましいものとしては、シングルサイト触媒を用いて製造されたポリエチレン等が挙げられる。
粘着剤
温熱体の一面には、粘着剤層が形成される。粘着剤層の形成に使用される粘着剤としては、公知の任意の粘着剤を用いることができる。一般に、温熱体の衣類又は人体への貼付に用いられている粘着剤が好ましい。特に、ラミネート後の水分や溶剤の乾燥を必要とせず、コンパクトな設備で低コストで簡便に使用できるホットメルト型粘着剤は、好ましい。粘着剤層が身体に接触又は貼付される場合には、安全性の点から低刺激性の粘着剤が好ましい。
この粘着剤層は、裏面包材の全面に設けてもよく、一部のみに設けてもよい。たとえば、周縁部の全周にわたって設けてもよく、周縁部の一部のみに設けてもよい。また、粘着剤層は、温熱体を開口部に関して表面が外側になるように折り返したときに向かい合う二カ所に設けてもよく、一カ所に設けて包材又は身体に圧着固定されるようにしてもよい。
粘着剤層は、離型処理されたシート(紙、フィルムなど)によって被覆された状態で保存される。離型シートとしては従来公知のものを任意に選択して使用することができる。あるいは、温熱体を収容する外袋の内面を粘着剤層を保護する離型シートとして利用してもよい。
発熱組成物
一般に、発熱組成物は、鉄粉などの金属粉や活性炭、塩類、水などを含み、粉末状、クリーム状、シート状、タブレット状などの態様であることができる。本発明の温熱体において、発熱組成物としては、空気(酸素)の存在下において発熱し得るものであれば特に制限はなく、従来公知の任意のものを使用することができる。
温熱体の製造方法
発熱組成物収容用袋体は、この技術分野において通常用いられる通気性又は非通気性の包材と周縁部を接着することにより製造することができる。温熱体は、この技術分野において通常用いられる、空気中の酸素と接触して発熱する公知の発熱組成物を、袋体に封入することにより、基本的に製造することができる。
一般的には、袋体の製造及び温熱体の製造は連続しており、まず重ねた包材の一辺を残して残りの三辺をヒートシール又は粘着剤で接着し、開いている一辺から発熱組成物を投入した後、この辺も接着し、発熱組成物を封入する。本発明において、発熱組成物を収容した室は、個別に製造されてもよく、あるいは同一の包材上に近接させて製造されてもよい。
本発明の温熱体は、当業界において通常使用されている回転ヒートシールロール式製造機を用いて、上記のようなヒートシールによる製袋及び発熱組成物封入を回転ロール上で一連で行い、長尺の包材から連続的に製造することができる。温熱体に粘着剤層を設ける方法も公知であり、グラビアロール転写式や間欠塗布など、任意の方法を採用することができる。
本発明の温熱体においては、室の周縁部(たとえばヒートシール部)又は周縁部の外延部(たとえばヒートシール部の外側)や各室の中間に、一以上の開口部を設ける。この開口部は、温熱体を装着すべき身体部分を差し込むことができる形及びサイズであればよく、特に限定されない。たとえば、開口部は、線状の切込み(スリット)や必要なサイズのスリットを形成し得るミシン目であってもよく、多角形、円形又は楕円形などの貫通孔であってもよい。発熱部が複数存在する温熱体の場合、開口部は、つながった包材上に作製された複数の発熱組成物を収容する室の中間に上記のような切込みや孔を設けることによって作製してもよく、また、個別に製造した複数の室をつなげる際に室と室との間に隙間を空けることによって作製してもよい。
本発明の温熱体には、必要に応じて、さらに付加的な任意の要素を追加することができる。製造された温熱体は、実質的に酸素透過性のない(気密性の)外袋に密封されて、使用時まで保存される。このような外袋も公知であり、任意のものを採用することができる。
図1に示す温熱体を耳用温熱体として以下のようにして作製した。
表包材として使用した通気性包材(通気膜)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)スパンレース不織布(目付30g/m、シンワ社製)と、炭酸カルシウム入りのPEフィルムを延伸して通気性を持たせた多孔質フィルム(厚み70μm、興人フィルム&ケミカルズ社製)とを、ドライラミネート法でラミネートすることにより、作製した。
裏包材として使用した粘着包材は、PETスパンレース不織布(目付30g/m、シンワ社製)とPEフィルム(厚み30μ、ジェイフィルム社製)とを、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂(厚み15μ、東ソー社製)で押出しラミネート法でラミネートした基材に、SIS系ホットメルト粘着剤(100g/m、積水フーラー社製)を温熱体の周縁部に相当する位置に筋状に塗布し、この粘着剤層と剥離紙(紙の坪量40g/m、サンエー化研社製)とを重ね合わせることにより作製した。
発熱組成物として、鉄粉(パウダーテック社製)58.7%、活性炭(キャタラー社製)6.2%、バーミキュライト(ベルミテック社製)5.2%、吸水性ポリマー(三洋化成社製)2.6%、並み塩(日本海水社製)2.6%、水23.7%を混合して作製した発熱組成物を使用した。なお、%はすべて重量%である。
それぞれ85mm×75mmの角のない四辺形ないし略楕円形にカットした通気性包材と粘着包材とを重ね、充填口として一部を残して周縁部を5mm幅でヒートシールして形成される室に、上記の発熱組成物を、温熱体1個当たり3.5g/1室×2室充填し、充填口をヒートシールにより密封した。両室の中間に、耳介を差し込むための約65mmのスリットを入れ、耳用温熱体(使い捨てカイロ)を製造した。
1 温熱体
2 発熱組成物を収容する室(区画)
2’ 発熱組成物
3 ヒートシール部
4 開口部
5 粘着剤層
6 非通気性包材
7 通気性包材

Claims (3)

  1. 空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室からなる一以上の発熱部を有する温熱体であって、発熱部の周縁部に、使用者の身体部分を保持し得る開口部を有することを特徴とする温熱体。
  2. 空気の存在下で発熱する発熱組成物が収容された室からなる二以上の発熱部を有する温熱体であって、発熱部と発熱部との中間に、使用者の身体部分を保持し得る開口部を有することを特徴とする温熱体。
  3. 前記温熱体が、粘着剤層を有する面と粘着剤層を有さない面とを有すること、及び使用者の身体部分を、粘着剤層を有さない面を身体側にして前記開口部に差し込み、その身体部分を被覆するように粘着剤層を有する面を合わせることにより身体に装着し得ることを特徴とする、請求項1又は2記載の温熱体。
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