本実施形態の皮剥装置1は、皮剥装置1の処理対象とする果菜の1種である柿Kの枝軸周辺のへたと肩肉を除去して円環状の吸着面を形成することを前処理としており、そのための前処理手段200を備えるとともに、円環状の吸着面を吸着保持した状態で柿Kを回転させながら表皮を除去する皮剥き手段400を備えている。
さらに、皮剥装置1は、皮剥き対象の柿Kを下方から保持する3個の第1保持部102を同一の円周上に等間隔に設けて水平回転する第1回転体101を備え、第1回転体101が1周を回転する間に、果菜供給位置PAにおいて第1保持部102に保持した柿Kを前処理手段200による前処理位置PBを経て受渡し位置PCへ間欠搬送する第1搬送手段100と、柿Kを上方から保持する3個の第2保持部310を同一の円周上に等間隔に設けて水平回転する第2回転体301を備え、第2回転体301が1周を回転する間に、受渡し位置PCにおいて第2保持部310に保持した柿Kを皮剥き位置PDを経て果菜回収位置PEへ間欠搬送する第2搬送手段300とを備えている。第1搬送手段100と第2搬送手段300は、第1保持部102が設けられた仮想円周と第2保持部310が設けられた仮想円周とを平面視にて前記受渡し位置において重ねて配設されている。
詳しくは、本実施形態の皮剥装置1は、図1および図2に示すように、全体形状を縦長直方体とする機体2を備えている。機体2は天井部3の空間領域内に当該皮剥装置1の駆動を調整・制御する制御部(不図示)が配設されており、天井部3の外壁部には、電源スイッチ、ボリュームスイッチ、後述の気圧計測器140,141,340,341の表示部等が配設された入力操作部4が設けられている。
天井部3の空間領域の下方は4本の縦柱5a〜5dに囲繞された開放空間とされており、この開放空間の中段部には、機体2の前面に位置する2本の縦柱5a,5b間に架設された1本の前方横柱6aと、背面に位置する2本の縦柱5c,5d間に架設された1本の後方横柱6bと、前方横柱6aと後方横柱6bとをそれぞれの中央部で連設させる繋柱7とが設けられている。
本実施形態においては、前述の前処理手段200、皮剥き手段400、第1搬送手段100および第2搬送手段300は天井部3と中段部との間に収容されている。
最初に、第1搬送手段100と前処理手段200について説明する。
機体2の前方横柱6aと繋柱7との交差部上面には第1搬送手段100および第2搬送手段300を配設するテーブル8が設けられており、第1搬送手段100は、図3に示すように、機体2の開放空間内において前方左側に位置するようにしてそのテーブル8上に配設されており、機体2の正面を6時方向とする平面視野において、7時方向を果菜供給位置PA、11時方向を前処理位置PB、そして3時方向を受渡し位置PC1として構成されている。
第1搬送手段100は、図4に示すように、天井部3の空間領域内に配設された第1搬送モータ(不図示)の駆動により適宜ベアリングを以て天井部3とテーブル8との間に回転可能に垂設された第1シャフト103と、第1シャフト103の軸周りに水平方向に延出し一体回転可能に配設された板状の回転板104とからなる第1回転体101を有している。
本実施形態において第1回転体101の回転板104の円周部には、図4乃至図7に示すように、第1保持部102が形成された3個のハウジング110が等間隔(120°間隔)に配設されている。
ハウジング110は、柿Kを収容する有底円筒状に形成された第1保持部102の底部にその第1保持部102と同心の円柱状の軸部111が形成されている。軸部111には径方向に貫通させて揺動軸孔112が形成されている。ハウジング110はその揺動軸孔112に回転板104の裏面に設けられたステイ105から水平方向に延出させて回転自在に軸支した揺動軸106の一端側を嵌挿させて固定されており、揺動軸106を以て揺動自在に配設されている。
また、ハウジング110の軸部111には、揺動軸孔112を回避しつつ、回転板104の回転方向(時計方向)において前方に位置する側面から軸部111の底面中央部へ向かう傾斜面が形成され、揺動時に他の部材との緩衝を回避するべく肉削ぎ部113とされている。なお、本実施形態において、ハウジング110は、仰角90°から30°までの間を揺動可能とされている。なお、揺動の方向については後述する。
また、ハウジング110の軸部111における回転板104の回転方向後方側には、下端に第1回転体101の進行方向に回転する小径のローラ120が配設された脚柱121の上端が固定されている。そして、ハウジング110は、回転板104と揺動軸106の他端に形成されたフランジ107との間に設けられた付勢部材としてのコイルばね122(本実施形態においては2本)により第1保持部102の開口を、常には上方へ向けて位置させるように調整して配設されている。
ここで、第1搬送手段100の吸引保持機構について説明する。本実施形態において、第1保持部102はその開口を皮剥き対象の柿Kで塞ぐことが可能な径寸法の有底円筒状とされており、第1保持部102には、図8に示すように、各ハウジング110に対応する真空装置の吸引チューブ130の一端が連接されている。吸引チューブ130の中間部には吸引時に不要な果汁等を除去するフィルタ131が配設されており、本実施形態においては、各フィルタ131は回転板104上に配設されている。
各真空装置の吸引チューブ130は、第1シャフト103の軸周りに固定された円筒状のロータリーポートブロック132に形成された連通孔(不図示)にそれぞれ接続されている。連通孔は第1シャフト103の軸周りに120°の間隔で3つ形成されており、吸引チューブ130はそれぞれ対応する連通孔のロータリーポートブロック132の下面に形成された開口に連接されている。
そして、第1搬送手段100は、第1シャフト103の回転に伴って回転するロータリーポートブロック132の上面を摺接させる固定ポートブロック133を有している。本実施形態においては、固定ポートブロック133は、機体2に配設させる固定板134の下面に固定されている。
固定ポートブロック133には、第1シャフト103とともに回転するロータリーポートブロック132の連通孔の開口と重合したときに真空空間を開放して真空装置による吸引を一次的に解除する吸着解除用連通孔(図8には、この孔の開口135を示す)と、吸引チューブ130を用いて真空装置と連通させて吸引する吸着用連通孔(不図示)とが形成されている。
本実施形態において、ロータリーポートブロック132と固定ポートブロック133は、第1保持部102の吸引をON/OFFさせるスイッチとして作用するように構成されており、固定ポートブロック133の下面に摺接しながら回転するロータリーポートブロック132の連通孔が該固定ポートブロック133の吸着用連通孔と連通することにより真空装置の駆動によって負圧とされ、または、摺接する固定ポートブロック133により塞がれて第1保持部102内の負圧の状態が保たれることで、柿Kの吸着保持が可能となる。逆に、ロータリーポートブロック132の連通孔が固定ポートブロック133の吸着解除用連通孔と連通して開放されると、第1保持部102内は正常圧に戻るので、柿Kの吸着保持が解除される。
なお、本実施形態においては、各真空装置は常に駆動させ、第1保持部102内から空気を吸引可能に作動させておく。また、固定ポートブロック133の吸着解除用連通孔135は、受渡し位置PCに至った第1保持部102に対応するロータリーポートブロック132の連通孔と連通する位置に形成し、吸着用連通孔は、第1保持部102が果菜供給位置PA、前処理位置PBに至ったときにロータリーポートブロック132の上面の開口と連通する位置に形成する。よって、本実施形態においては、第1保持部102が果菜供給位置PAに至ったときにロータリーポートブロック132の上面の開口と連通する位置に形成された固定ポートブロック133の吸着用連通孔(供給吸着用連通孔)と吸引チューブ130aで連接された真空装置と、前処理位置PBに至ったときにロータリーポートブロック132の上面の開口と連通する位置に形成された固定ポートブロック133の吸着用連通孔(前処理吸着用連通孔)と吸引チューブ130bで連接された真空装置との2台が、機体2の天井部3の空間領域内に配設されている。
さらに、本実施形態においては、供給吸着用連通孔とその真空装置とを連繋する吸引チューブ130aには、果菜供給位置PAに搬送されたハウジング110の第1保持部102の内部の気圧を計測する第1気圧計測器140が配設されている。
また、前処理吸着用連通孔とその真空装置とを連繋する吸引チューブ130bには、前処理位置PBに搬送されたハウジング110の第1保持部102の内部の気圧を計測する第2気圧計測器141が配設されている。なお、第1気圧計測器140や第2気圧計測器141における計測結果は、本実施形態においては、後述するように、制御部において当該皮剥装置1の駆動指令契機の判断に用いる。
ここで、図4に戻り、テーブル8上における回転板104の下方には、回転板104の回転により果菜供給位置PAから前処理位置PBへ向けて移動するハウジング110に設けられたローラ120が摺接することでハウジング110を漸次揺動させるスロープ板150が配設されている。スロープ板150には、前処理位置PBに至るまでにハウジング110を所定角度に傾斜させる上り勾配の上り斜面151と、前処理位置PBにおいてローラ120が当接することで、ハウジング110を所定角度(仰角30°)に傾斜させた状態を維持するための平面頂部152と、さらなる回転板104の回転により前記前処理位置PBから受渡し位置PCへ向けて移動するハウジング110に設けられたローラ120が摺接することでハウジング110を再び揺動させ、受渡し位置PCにおいてはハウジング110の傾斜を解除させる下り勾配の下り斜面153が形成されている(図10参照のこと)。
そして、前処理位置PBには、図1乃至図4に示すように、仰角30°に傾斜する第1保持部102に保持される柿に対して、前処理手段200が、枝軸周辺のへたと肩肉を除去するへた取り刃202を第1保持部102と同じ傾斜角度で離接可能に配設されている。
前処理手段200は、図9に示すように、筐体201内にへた取り刃202の回転モータ(不図示)を備え、へた取り刃202は筐体201の前壁部に形成された果菜挿入口203の内方に設けられている。筐体201は、へた取り刃202の回転軸をハウジング110の傾斜角度と同一の仰角30°で、かつ、前処理位置PBにおいて揺動したハウジング110の第1保持部102の仮想中心軸の延長線上に位置させ、果菜挿入口203に配置されたへた取り刃202を第1保持部102へ対向させた状態で接離可能に、天井部3から垂設された吊下支承手段205によって支承されている。
より詳しくは、吊下支承手段205は、筐体201の幅方向に離間させ、かつ、対向させて天井部3から垂設された2枚の支承板206,206を備えた前方支承部207と、同様に、筐体201の幅方向に離間させ、かつ、対向させて天井部3から垂設された2枚の支承板208,208を備えた後方支承部209とを有している。前方支承部207の支承板206,206間に配設された連接板210と、後方支承部209の支承板208,208間に配設された連接板211との間には、筐体201の幅方向に離間させて2本のスライドシャフト212,212が筐体201のスライド方向に延在して配設されている。
筐体201の上面には、2本のスライドシャフト212,212をそれぞれ嵌挿させる2つのシャフト孔214,214が形成されたシャフト嵌挿部215が凸設されており、このシャフト嵌挿部215のシャフト孔214,214に吊下支承手段205のスライドシャフト212,212を嵌挿させることにより、筐体201は果菜挿入口203のへた取り刃202を第1保持部102へ対向させた状態でスライド移動自在とされている。
また、前方支承部207の2枚の支承板206,206間にはACモータからなる筐体移動モータ217が配設されている。図4に示すように、この筐体移動モータ217のモータ軸にはピニオン218が設けられており、筐体201の上面に設けられたラック219と噛合させ、筐体移動モータ217のOFF時には、ピニオン218を自由回転状態として筐体201を第1保持部102に対して近接するように自重でスライド落下させ、へた取り刃202を第1保持部102に保持された柿Kのへたの周囲の肩部に当接させることができ、筐体移動モータ217のON時には、ピニオン218を所定方向に回転させることによりラック219を以て筐体201を第1保持部102から離間するように、傾斜を上らせることが可能とされている。
また、本実施形態においては、図3および図4に示すように、後方支承部209の支承板208には、検出光の発光部と受光部とを有し、受光部が発光部から発光される検出光を検出することで筐体201の位置を検出するセンサ220が配設されており、筐体201には、筐体201が第1保持部102から所定距離だけ離間した際に発光部と受光部との間の隙間に介在して検出光を遮断する遮光板221が配設されている。
ここで、第1シャフト103の回転機構について説明すると、天井部3の空間領域に位置させた第1シャフト103の上端部には天井部3の空間領域内に配設された第1搬送モータ(不図示)の回転軸が直結されている。
第1シャフト103の上端部にはさらに第1スリット回転盤(不図示)が一体回転可能に固定されている。第1スリット回転盤には、円形の回転体の円周上に120°の間隔で3箇所にスリットが形成されており、天井部3内には、検出光の発光部と受光部とを有し、スリットを通過する検出光を検出することで第1回転体101の回転位置(回転量)を検出するセンサが配設されている。
また、図9に示すように、テーブル8から下方(裏面)へ突出し、軸受により回転自在に支承されている第1シャフト103の下端部にはディティントカム230が取付けられている。ディティントカム230は、第1回転体101の回転規制機構として作用するものであり、本実施形態においては、平面形状を正三角形の角頂部を少しずつ切り取った変形六角形とされ、第1シャフト103を回転中心に位置させて配設されている。
そして、テーブル8の裏面には、ディティントカム230の外周辺に当接して、ディティントカム230を正回転させるべく押圧する押圧バー231が、長手方向の一端側を軸支されてテーブル8と平行に揺動可能に配設されており、押圧バー231は、他端側に接続された大径のコイルばね232によって、常には、ディティントカム230を押圧するように付勢されている。なお、ディティントカム230は、その各辺と押圧バー231とが面当接し、コイルばね232の付勢が最も弱く作用する状態で第1回転体101が、第1保持部102を果菜供給位置PA、前処理位置PBそして受渡し位置PCに停止するように配設する。
次に、第2搬送手段300と皮剥き手段400について説明する。
本実施形態の皮剥装置1において、第2搬送手段300は、図3に示すように、機体2の開放空間内において前方右側に位置するようにして、機体2に設けられたテーブル8上に配設されており、機体2の正面を6時方向とする平面視野において、9時方向を受渡し位置PC2、1時方向を皮剥き位置PD、そして5時方向を果菜回収位置PEとして構成されており、第1搬送手段100の受渡し位置PC1と第2搬送手段300の受渡し位置PC2とを重ね、上下方向に離間させて配置されている。
第2搬送手段300は、図10乃至図12に示すように、天井部3の空間領域内に配設された第2搬送モータ(不図示)の駆動により適宜ベアリングを以て天井部3とテーブル8との間に回転可能に垂設された第2シャフト302と、第2シャフト302を仮想中心として、機体2の天井部3から複数本の支柱303を以て吊下させて固定配設され、受渡し位置PC2に対応させて切欠き部304が形成された平面視C環状の本体レール305、本体レール305の切欠き部304において本体レール305の円形状を補う切欠きレール306および切欠きレール306の上方に離間させて設けた押圧部307を有し、回転軸昇降手段320により鉛直方向に昇降自在に配設された昇降ブロック308と、柿を上方から保持する3個の第2保持部310を第2シャフト302を仮想中心とする同一の円周上に等間隔に設け、第2シャフト302とともに回転する第2回転体301とを有している。
昇降ブロック308は、図13に示すように、本体レール305の円形状を補う円孤状の切欠きレール306と、切欠きレール306の上方に位置させる押圧部307とを連結部309で繋いで一体に形成されている。なお、押圧部307は本体レール305の切欠き部304を通過して昇降可能な幅に形成されている。そして、連結部309には、天井部3から開放空間へ吊下させるようにして配設された回転軸昇降手段320の昇降ステージ321に連接されたアーム322が固定されており、昇降ステージ321は、回転軸昇降手段320のベース枠323に配設した昇降モータ324の駆動により、ベース枠323に配設された2つのプーリ325,326間に巻回された巻回ベルト327を用いて、ベース枠323に配設された2本のシャフト328,328に沿って往復移動可能とされている。昇降ステージ321は最上位に位置したときに、図11に示すように、切欠きレール306が本体レール305の切欠き部304に位置して本体レール305の円形状を補い、最下位にしたときに、図12に示すように、後述する皮剥き用ギア350の上面に当接した押圧部307が第2保持部310を下方へ押圧するように構成されている。
ここで、第2回転体301は、本体レール305よりも上方において第2シャフト302の軸周りに水平方向に延出し一体回転可能に配設された板状の第1支承板330と、本体レール305よりも下方において、第2シャフト302に対し一体回転可能に配設された板状の第2支承板331とを有している。
本実施形態において、各第2保持部310は、第1支承板330と第2支承板331を貫通させて回転自在に垂設された吸引回転軸332の下端に設けられた、下向きに開口する円筒形状の吸着パッドであり、第2シャフト302の周囲に等間隔(120°間隔)に配設されている。第2保持部310の吸着パッド内は吸引保持機構により、受渡し位置PCで柿Kを保持し、皮剥き位置PDにおいて皮剥きを行い、果菜回収位置PEにおいて柿Kを開放するまでの間、柿Kを吸着可能に負圧を維持するように構成されている。
ここで、第2搬送手段300の吸引保持機構について説明すると、図15に示すように、各吸引回転軸332の上端は、第1支承板330上に設けられたチャンバ335内において昇降するように配設されており、各チャンバ335には、各吸引回転軸332に対応する真空装置の吸引チューブ336の一端が連接されている。なお、詳細は後述するが、吸引回転軸332のチャンバ335内での昇降寸法は、昇降ブロック308の連結部309の長さ寸法とほぼ同一寸法となる。
吸引チューブ336の中間部には吸引時に不要な果汁等を除去するフィルタ337が配設されており、本実施形態においては、各フィルタ337は第2支承板331上に配設されている。そして、各真空装置の吸引チューブ336は、天井部3の近傍において第2シャフト302の軸周りに固定された円筒状のロータリーポートブロック338に形成された連通孔(不図示)にそれぞれ接続されている。連通孔は第2シャフト302の軸周りに120°の間隔で3つ形成されており、吸引チューブ336はロータリーポートブロック338の下面に形成された開口に連接されている。
そして、第2搬送手段300は、第2シャフト302の回転に伴って回転するロータリーポートブロック338の上面と摺接させる固定ポートブロック339を有している。本実施形態において、固定ポートブロック339は、機体2に配設された固定板334の下面に固定されている。
固定ポートブロック339には、第2シャフト302とともに回転するロータリーポートブロック338の上面の連通孔の開口と重合したときに真空空間を開放して真空装置による吸引を一次的に解除する吸着解除用連通孔(不図示)と、吸引チューブ336を用いて真空装置と連通させて吸引する吸着用連通孔(不図示)とが形成されている。
すなわち、ロータリーポートブロック338と固定ポートブロック339は、第2保持部310の吸引をON/OFFさせるスイッチとして作用するように構成されており、固定ポートブロック339の下面に摺接しながら回転するロータリーポートブロック338の上面の開口が該固定ポートブロック339の吸着用連通孔と連通すれば真空装置により負圧とされ、または、固定ポートブロック339の下面により塞がれて第2保持部310内の負圧の状態が保たれることで、柿Kの吸着保持が可能となる。逆に、ロータリーポートブロック338上面の開口が固定ポートブロック339の吸着解除用連通孔と連通して開口により開放されると、第2保持部310内は大気圧に戻るので、柿Kの吸着保持が解除される。
なお、本実施形態においては、各真空装置は常に駆動させ、第2保持部310内から空気を吸引可能に作動させておく。また、固定ポートブロック339の吸着解除用連通孔は、対応する第2保持部310が果菜開放位置PEに至ったときにロータリーポートブロック338の上面の開口と連通する位置に形成し、吸着用連通孔は、対応する第2保持部310が受渡し位置PC2、皮剥位置PDに至ったときにロータリーポートブロック338の上面の開口と連通する位置に形成する。よって、本実施形態においては、第2保持部310が受渡し位置PCに至ったときにロータリーポートブロック338の上面の開口と連通する位置に形成された固定ポートブロック339の吸着用連通孔(受取吸着用連通孔)と吸引チューブ336で連接された真空装置と、皮剥き位置PDに至ったときにロータリーポートブロック338の上面の開口と連通する位置に形成された固定ポートブロック339の吸着用連通孔(皮剥き吸着用連通孔)と吸引チューブ336で連接された真空装置との2台を機体2の天井部3の空間領域内に配設する。
さらに、本実施形態においては、受取吸着用連通孔とその真空装置とを連繋する吸引チューブ336aには、受渡し位置PC2に搬送された第2保持部310内の気圧を計測する第3気圧計測器340が配設されている。また、皮剥吸着用連通孔とその真空装置とを連繋する吸引チューブ336bには、皮剥位置に搬送された第2保持部310内の気圧を計測する第4気圧計測器341が配設されている。
そして、各吸引回転軸332の中間には、本体レール305および切欠きレール306に円周部の一部を載置させた状態で、第2シャフト302の回転により本体レール305および切欠きレール306の上面を摺接移動可能とされるとともに、皮剥位置PDにおいては皮剥手段400の皮剥き用のモータの駆動力を伝達するモータギア401が噛合する皮剥き用ギア350が配設されている。
皮剥位置PDには、図3および図10乃至図12に示すように、皮剥位置PDにおいて第2回転体301に垂設された吸引回転軸332の下端において第2保持部310により吸着保持されている柿Kの皮を剥くための皮剥手段400が配設されている。
本実施形態において、皮剥手段400は、皮剥位置PDにおいて本体レール305上に位置する皮剥き用ギア350に噛合するモータギア401とそのモータギアを回転させる第1皮剥モータ402とを備え、皮剥き用ギア350を介して吸着回転軸332を回転させるための第1皮剥装置部403と、ピーラアーム410に支持されたピーラ411を、第2保持部310により吸着保持されている柿Kに圧接させた状態で柿Kの軸方向(外周)に沿って移動させる第2皮剥装置部412とを有している。
第2皮剥装置部412については、公知の構成の皮剥装置を用いることができるが、本実施形態の第2皮剥装置部412について簡単に説明すると、図10乃至図12に示すように、筐体413内に配設されたピーラ回転モータ(不図示)の駆動により回転するピーラ軸414と、ピーラ軸414内に同軸配置され、筐体413内に配設されたシャフト回転モータ(不図示)の駆動により回転する中心シャフト415とを回転可能に支承している。ピーラ軸414の先端部には、ピーラ411を柿Kの外周に沿って回転可能に支承するピーラアーム410の基端部が取付けられている。また、ピーラ軸414から延出して配設された中心シャフト415の先端部には、ピーラ411を果菜に接触させるための付勢部材としてのコイルばね416の一端が取付けられており、コイルばね416の他端は、ピーラアーム410間に配設されたピーラリブ417に接続されている。そして、コイルばね416は、中心シャフト415および/またはピーラ軸414の回転によって緊張状態を変化させることでピーラ411の柿Kに対する接離状態を調整可能とされた付勢部材として作用するように構成されている。
ここで、第2シャフト312の回転機構について説明すると、天井部3の空間領域に位置する第2シャフト302の上端部には天井部3の空間領域内に配設された第2搬送モータ(不図示)の回転軸が直結されている。
第2シャフト302の上端部にはさらに第2スリット回転盤(不図示)が一体回転可能に固定されている。第2スリット回転盤には、円形の回転体の円周上に120°の間隔で3箇所にスリットが形成されており、天井部3内には、検出光の発光部と受光部とを有し、スリットを通過する検出光を検出することで第2回転体301の回転位置(回転量)を検出するセンサ(不図示)が配設されている。
また、図9に示すように、テーブル8から下方(裏面)へ突出し、軸受により回転自在に使用されている第2シャフト302の下端部には、第1シャフト103と同様に、ディティントカム430が取付けられている。ディティントカム430は、第2回転体301の回転規制機構として作用するものであり、本実施形態においては、平面形状を正三角形の角頂部を少しずつ切り取った変形六角形とされ、第2シャフト302を回転中心に位置させて配設されている。
そして、テーブル8の裏面には、ディティントカム430の外周辺に当接して、ディティントカム430を正回転させるべく押圧する押圧バー431が、長手方向の一端側を軸支されてテーブル8と平行に揺動可能に配設されており、他端側に接続された大径のバコイルばね432によって、常には、ディティントカム430を押圧するように付勢されている。なお、ディティントカム430は、その各辺と押圧バー431とが面当接し、コイルばね432の付勢が最も弱く作用する状態で第2回転体301が、第2保持部310を受渡し位置PC、皮剥き位置PDそして果菜回収位置PEに停止するように配設する。
また、果菜回収位置PEにおける第2回転体301の第2保持部310の下方には、第2保持部310の保持から開放され自重で落下する柿Kを滑落させる傾斜面を有するシュータ9が機体2に固定されており、シュータ9の下端へ滑落する皮剥きが完了した柿Kをシュータ9の下方開口部から所定の収容部へ回収可能とされている。
そして、本実施形態においては、天井部3の空間領域部内に配設された制御部は、入力操作部4からの入力や各センサの検出に基づき、前述の第1搬送手段100、前処理手段200、第2搬送手段300、皮剥手段400の駆動とそのタイミングを制御し、柿Kの皮剥きを実行する。
すなわち、本実施形態の皮剥装置1を使用する場合、主電源をONにした後、作業者は第1搬送手段100の果菜供給位置PAにおいて、第1保持部102内に柿Kをセットする。
果菜供給位置PAに位置する第1保持部102においては、第1保持部102に連接された吸引チューブ130cの他端が連結されたロータリーポートブロック132の連通孔の開口は、固定ポートブロック133の供給吸着用連通孔と連通することにより、対応する真空装置の駆動により吸引チューブ130aから吸気されるとともにその開口を柿Kで塞がれることによって、入力操作部の操作等により予め設定していた負圧状態を得ることができ、柿Kをしっかりと保持する。なお、本実施形態においては、固定ポートブロック133,339の下面に対してロータリーポートブロック132,338の上面が摺接し、ロータリーポートブロック132,338の開口が塞がれている状態では、対応する第1保持部102,第2保持部310の負圧は保たれ、柿Kの吸着保持は継続される。
制御部においては、第1気圧計測器140の測定結果が所定の負圧値となっていることの検出を契機として、第1搬送手段100の第1シャフト103を回転させる第1搬送モータおよび第2搬送手段300の第2シャフト302を回転させる第2搬送モータを駆動させ、それぞれ120°ずつ3回の間欠搬送を実行する制御を開始する。
第1搬送手段100においては、第1搬送モータを所定量だけ駆動させ、第1回転体101を回転させる。このとき、第1シャフト103に固定されたディティントカム230もそれぞれ押圧バー231に作用するコイルばね232の付勢に抗いながら回転する。ディティントカム230は、前述の様に各辺と押圧バー231との係止を調整して配設されているので、第1回転体101を120°づつ間欠搬送させる際の回転規制機構として作用する。よって、第1搬送モータの駆動を第1回転体101が第1搬送モータの駆動によらずに押圧バー231に作用するコイルばね232の付勢によってのみ回転する駆動に切り換わるの回転角度(前記所定量)だけ回転させたところで停止させ、その後は、ディティントカム230への押圧バー231に作用するコイルばね232の付勢力で第1回転体101を回転させて、120°ずつの間欠回転を実行することができる。
また、本実施形態においては、制御部は、常に、第1搬送モータの駆動の開始から、第1回転体101の回転量を検出する前述のセンサが第1スリット回転盤の次位のスリットを検出するまで(1搬送駆動)の時間を計測する。この1搬送駆動の時間は、第1回転体101の回転速度を示しており、初期値は入力操作部の操作により設定するが、本実施形態においては、計測した時間を制御部による制御にフィードバックすることで1搬送駆動に要する設定時間を自己補正し、常に一定の回転速度で回転するように制御する。
第1搬送手段100においては、前述のようにして第1回転体101が回転することにより、果菜供給位置PAにおいて柿Kが供給され、セットされた第1保持部102は120°回転し、次の前処理位置PBへ向かう。その際、第1回転体101の回転板104の回転により、当該第1保持部102のハウジング110に設けられたローラ120がスロープ板150の上り斜面151に摺接することでハウジング110を揺動させつつ、前処理位置PBにおいてはローラ120を平面頂部152に位置させて、ハウジング110とそこに保持された柿Kを前処理手段200の果菜挿入口203へ向けて所定角度に傾斜させる。
前処理位置PBにおいては、第1保持部102に連接された吸引チューブ130bの他端が連結されたロータリーポートブロック132の連通孔の開口は、固定ポートブロック133の前処理吸着用連通孔と連通することにより、対応する真空装置の駆動により吸引チューブ130bから吸気されるとともにその開口を柿Kで塞がれることによって、入力操作部の操作等により予め設定していた負圧状態を得ることができる。
そして、前処理位置PBにおいては、制御部は、第2気圧計測器141の測定結果が所定の負圧値となっていることの検出を契機として、前処理対象の柿Kが搬送されたことを判断する。そして、筐体移動モータ217をOFFにして、筐体201を自重でスライドシャフト212に沿って滑落させ、果菜挿入口203内において第1保持部102に吸着保持されている柿Kのへた部分に対してへた取り刃202を当接させるとともに、へた取り刃202の回転モータを駆動させ、あらかじめ設定した回転数を回転させて、へた取りを実行する。このとき、除去されたへたやその他の部分は、本実施形態においては機体2の中段部に形成されたテーブル8脇の空間から下段部へ落下する。よって、本実施形態の皮剥装置においては、廃棄する皮や果肉等をテーブル上等に溜めることなく、機体2の下段部に回収することができ、清掃等が簡便となり、衛生的なものとなる。
前処理手段200は、へたと肩の皮肉の除去が終わったら、筐体移動モータ217をONとし、ピニオン218を所定方向に回転させることによりラック219を以て筐体201を第1保持部102から離間するように、傾斜を上らせて元の位置に収める。
本実施形態においては、制御部は、後方支承部209の支承板208に配設されたセンサ220の受光が筐体201に配設された遮光板221により遮られることにより、筐体201が定位置にあり、前処理手段200が完了している(駆動していない)ことを検出する。
前処理後は、さらなる第1回転体101の回転により、前処理位置PBから受渡し位置PCへ向けて移動するハウジング110に設けられたローラ120がスロープ板150の下り斜面153に摺接しながらハウジング110を再び揺動させ、受渡し位置PC1においてはハウジング110の傾斜を解除させた状態で搬送する。
受渡し位置PC1においては、ここに至った第1保持部102に連接された吸引チューブ130cの他端が連結されたロータリーポートブロック132の連通孔の開口は、固定ポートブロック133に形成された圧力調整用開口に連通することにより開放される。よって、第1保持部102内は正常圧に戻るので、柿Kの吸着保持が解除される。
他方、第2搬送手段300においても前述の様に、第1気圧計測器140の測定結果が所定の負圧となってることの検出を契機として駆動を開始する。
すなわち、受渡し位置PC2においては、本体レール305の切欠き部304に配設された回転軸昇降手段320のモータギア401を駆動させ、切欠きレール306に皮剥き用ギア350を係止させた状態で昇降ブロック308を降下させる。そして、第2保持部310としての吸着パッドを、第1搬送手段100の受渡し位置PC1の第1保持部102に収容されている柿Kのへた取り刃により形成された吸着面に当接させ、さらに、昇降ブロック308を降下させることにより、図12に示すように、皮剥き用ギア350の上面に昇降ブロック308の押圧部307を当接させ、吸引回転軸332ごと下方に押圧する。これにより、第2保持部310の吸着パッドをへた取り刃により形成された柿Kの吸着面に対し強く押し当てることが可能となる。
このとき、受渡し位置PC2位置する第2保持部310においては、連接された吸引チューブ336aの他端が連結されたロータリーポートブロック338の連通孔の開口は、固定ポートブロック339の受取吸着用連通孔と連通することにより、対応する真空装置の駆動により吸引チューブ336aから吸気されるとともに、吸着パッドに柿Kが押し付けられていることによって、入力操作部の操作等により予め設定していた負圧状態を得ることができ、柿Kをしっかりと保持する。
第2保持部310が柿Kを保持したら、第3気圧計測器340の測定結果が所定の負圧値となっていることの検出を契機として、回転軸昇降手段320により昇降ブロック308を上昇させ、皮剥き用ギア350を上面に係止させた状態の切欠きレール306を本体レール305の切欠き部に位置させる。
その後、制御部においては、第1気圧計測器140の測定結果が所定の負圧値となっていることの検出を契機として、次の柿Kが投入されたことを判断し、第2搬送手段300の第2シャフト302を回転させる第2搬送モータを駆動させ、120°ずつ3回の間欠搬送を実行する制御を行う。
第2搬送手段300においては、第2搬送モータを所定量だけ駆動させ、第2回転体301を回転させる。このとき、第2シャフト302に固定されたディティントカム430もそれぞれ押圧バー431に作用するコイルばね432の付勢に抗いながら回転する。
ディティントカム430は、前述の様に各辺と押圧バー431との係止を調整して配設されているので、第2回転体301を120°づつ間欠搬送させる際の回転規制機構として作用する。よって、第2搬送モータの駆動を第2回転体301が第2搬送モータの駆動によらずに押圧バー431に作用するコイルばね432の付勢によってのみ回転する駆動に切り換わるの回転角度(前記所定量)だけ回転させたところで停止させ、その後は、ディティントカム430への押圧バー431に作用するコイルばね432の付勢力で第2回転体310を回転させて、120°ずつの間欠回転を実行することができる。
また、本実施形態においては、第1搬送手段と同様に、制御部は、常に、第2搬送モータの駆動の開始から、第2回転体310の回転量を検出する前述のセンサが第2スリット回転盤の次位のスリットを検出するまで(1搬送駆動)の時間を計測する。この1搬送駆動の時間は、第2回転体310の回転速度を示しており、初期値は入力操作部の操作により設定するが、本実施形態においては、計測した時間を制御部による制御にフィードバックすることで1搬送駆動に要する設定時間を自己補正し、常に一定の回転速度で回転するように制御する。
第2搬送手段300においては、前述のようにして第2回転体301が回転することにより、受渡し位置PC2において柿Kを吸着保持した第2保持部310は120°回転し、次の皮剥位置PDへ向かう。
皮剥位置PDにおいては、第2保持部310に連接された吸引チューブ336bの他端が連結されたロータリーポートブロック338の連通孔の開口は、固定ポートブロック339の皮剥吸着用連通孔と連通することにより、対応する真空装置の駆動により吸引チューブ336bから吸気されるとともにその開口を柿Kで塞がれることによって、入力操作部の操作等により予め設定していた負圧状態を得ることができる。
制御部は、第4気圧計測器341の測定結果が所定の負圧値となっていることの検出を契機として、皮剥き対象の柿Kが搬送されたことを判断し、皮剥手段400の第1皮剥装置部403の第1皮剥モータ402を駆動させてモータギア401を回転させ、このモータギア401に噛合する皮剥位置PDにおいて本体レール305上に位置する皮剥き用ギア350を介して吸着回転軸332を回転させ、吸着保持した柿Kを回転させる。それとともに、第2皮剥装置部412のピーラ回転モータおよびシャフト回転モータを駆動させて、中心シャフト415および/またはピーラ軸414の回転量差によって緊張状態を変化させてピーラアーム410に支持されたピーラ411を、第2保持部310により吸着保持されている柿Kに圧接させた状態で、中心シャフト45および/またはピーラ軸414を共に回転させることでピーラ411を柿Kの軸方向(外周)に沿って相対移動させ、皮剥きを実行する。なお、皮剥位置PDにおいても、剥かれた皮は、本実施形態においては機体2の中段部に形成されたテーブル8脇の空間から下段部へ落下する。よって、これらを機体2の下段部に回収することができ、清掃等が簡便となり、衛生的なものとなる。
そして、制御部は、中心シャフト45およびピーラ軸414が、ピーラ411の柿Kに対する接離状態を調整する前の初期位置に戻ったことを検出することで、皮剥きが完了したことを検出し、皮剥き処理後は、さらなる第2回転体310の回転により、皮剥位置PDから果菜回収位置PEへ向けて第2保持部310を搬送する。
果菜回収位置PEにおいては、ここに至った第2保持部310に連接された吸引チューブ336cの他端が連結されたロータリーポートブロック338の連通孔の開口は、固定ポートブロック339に形成された圧力調整用開口に連通することにより開放される。よって、第2保持部310内は大気圧に戻るので、柿Kの吸着保持が解除され、柿Kは自重により落下する。皮剥きが完了した柿Kはシュータ9で受けとめ、シュータ9の下方開口部から所定の収容部へ回収する。
このように、本実施形態の皮剥装置1は、機体2内に納まるコンパクトな構成であるので、狭小な空間でも駆動可能であり、皮剥装置において果菜の搬送を確実に行い、果菜の取付、前処理、皮剥き、回収を簡便かつ安全・確実に行うことができ、作業効率も頗る良好となる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において種々変更することができる。例えば、第2搬送手段において第2保持部は吸着パッドを用いたが、第2保持部はこのような吸着による果菜の保持にかぎらない。例えば、ピン状の保持部材を用い、昇降ステージの昇降を以って突き刺すような構成であってもよい。その場合には、吸着保持機構の配設も不要である。
また、第2搬送手段における回転軸昇降手段は巻回ベルトを用いる構成に限らず、公知のステージ移動機構を応用することができる。さらに、本発明の皮剥装置の対象とする果菜は柿Kに限ることなく、前処理の内容も、へたを除去する処理に限らない、例えば、単に果菜の上部を水平に切り落として吸着面を形成する様な処理であってもよい。
さらには、本実施形態においては、第1搬送手段の果菜供給位置に柿をセットしたことを制御部が第1気圧測定器の検出結果で検出したことを契機に、第1搬送手段等の駆動が自動でなされる構成としたが、負圧の状態を検出後の第1搬送手段等の駆動を手動で行う構成としてもよい。またさらには、前記自動と手動とを切換えて駆動制御を行う構成としてもよい。