JP2019036687A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子の素子特性の変動を抑制することが可能な半導体装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、半導体基板1と、積層体2と、トランジスタ3と、第1、第2シリコン酸化物膜41、42と、第1シリコン窒化物膜51とを含む。前記第1シリコン酸化物膜は、前記積層体と前記トランジスタとの間に配置され、前記半導体基板の上において、前記積層体を囲む。前記第2シリコン酸化物膜は、前記半導体基板の縁部1eと前記第1シリコン酸化物膜との間に配置され、前記半導体基板の上において、前記第1シリコン酸化物膜から離れて前記第1シリコン酸化物膜を囲む。前記第1シリコン窒化物膜は、前記第1シリコン酸化物膜と前記第2シリコン酸化物膜との間に位置した第1領域71の基板上に設けられた部分を含む。前記第1シリコン窒化物膜は、前記半導体基板の上において、前記積層体を囲む。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
半導体装置において、半導体素子の微細化が進んでいる。半導体素子の微細化が進むにつれて、半導体素子の素子特性の変動及びリーク電流が極僅かなものであっても、無視できないレベルになってきた。あるいは素子特性及びリーク電流を、設計値内に収めることが困難となってきた。例えば、絶縁層と導電層とを交互に積層した積層体を有し、積層体の高さ方向に積層された3次元構造のメモリセルを有した不揮発性メモリが知られている。上記極僅かな素子特性の変動及びリーク電流の影響は、3次元構造のメモリセルを有した不揮発性メモリの周辺回路において、特に顕著である。半導体素子の素子特性の変動、例えば、トランジスタのハンプ特性の悪化や、リーク電流を抑制することが可能な半導体装置が望まれている。
特開2009−206368号公報 特開2014−120735号公報 特開2005−44972号公報
本発明の実施形態は、半導体素子の素子特性の変動を抑制することが可能な半導体装置を提供する。
実施形態に係る半導体装置は、第1導電形の半導体基板と、積層体と、トランジスタと、第1シリコン酸化物膜と、第2シリコン酸化物膜と、第1シリコン窒化物膜と、を含む。前記半導体基板は、セル領域を含む。前記セル領域は、第1方向と交差する第2方向と、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれと交差する第3方向とに広がる。前記積層体は、前記第1方向に沿って交互に積層された導電層及び絶縁層を含み、前記セル領域に設けられてメモリセルアレイを構成する。前記トランジスタは、前記半導体基板上で前記積層体と前記半導体基板の縁部との間に配置され、前記メモリセルアレイの周辺回路を構成する。前記第1シリコン酸化物膜は、前記積層体と前記トランジスタとの間に配置され、前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記積層体を囲む。前記第2シリコン酸化物膜は、前記縁部と前記第1シリコン酸化物膜との間に配置され、前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記第1シリコン酸化物膜から離れて前記第1シリコン酸化物膜を囲む。前記第1シリコン窒化物膜は、前記積層体と前記トランジスタとの間であって、かつ、前記第1シリコン酸化物膜と前記第2シリコン酸化物膜との間に位置した第1領域の基板上に設けられた部分を含む。前記第1シリコン窒化物膜は、前記部分が前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記積層体を囲む。
図1(a)は、実施形態に係る半導体装置を例示する模式平面図である。図1(b)は、実施形態に係る半導体装置のウェハ状態を例示する模式平面図である。 図2は、図1(a)中のII−II線に沿う模式断面図である。 図3(a)は、素子分離領域の平面パターンを例示する模式平面図である。図3(b)は、第1〜第3シリコン酸化物膜の平面パターンを例示する模式平面図である。図3(c)は、第1シリコン窒化物膜の平面パターンを例示する模式平面図である。 図4(a)は参考例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。図4(b)は実施形態に係る半導体装置を例示する模式断面図である。 図5(a)〜図5(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する工程順模式断面図である。 図6は、実施形態の第1変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。 図7は、実施形態の第2変形例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。 図8(a)は、実施形態に係る半導体装置のダイシング前の状態を例示する模式断面図である。図8(b)は、実施形態に係る半導体装置の製造中の状態を例示する模式断面図である。 図9は、3次元構造のメモリセルを例示する模式断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(実施形態)
図1(a)は、実施形態に係る半導体装置を例示する模式平面図である。図1(b)は、実施形態に係る半導体装置のウェハ状態を例示する模式平面図である。図1(a)は、図1(b)中の一点鎖線枠Iaの拡大図に相当する。図2は、図1(a)中のII−II線に沿う模式断面図である。図3(a)は、第1〜第4素子分離領域の平面パターンを例示する模式平面図である。図3(b)は、第1〜第3シリコン酸化物膜の平面パターンを例示する模式平面図である。図3(c)は、第1シリコン窒化物膜の平面パターンを例示する模式平面図である。図3(a)〜図3(c)ではセル領域を1つとし、図が簡略化されている。図1〜図3には、第1方向、第2方向、及び、第3方向が示される。本明細書では、第1方向をZ軸方向とする。Z軸方向と交差、例えば、直交する1つの方向を第2方向とする。第2方向はX軸方向である。Z及びX軸方向のそれぞれと交差、例えば、直交する1つの方向を第3方向とする。第3方向はY軸方向である。
図1及び図2に示すように、実施形態に係る半導体装置100は、第1導電形の半導体基板1と、積層体(Stacked Body)2と、トランジスタ(Transistor)3と、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43と、第1シリコン窒化物膜51と、を含む。
半導体基板1は、セル領域(Cell Region)1cと、周辺回路領域(Peripheral Circuit Region)1pと、縁部1eと、を含む。セル領域1cは、X及びY軸方向のそれぞれに広がる。周辺回路領域1pは、X及びY軸方向のそれぞれにおいてセル領域1cと隣接している。縁部1eは、ウェハ状態においては存在しないが、ウェハをスクライブライン(Scribe Line)1slに沿ってダイシングすると、半導体チップの端面として生じる。周辺回路領域1pは、セル領域1cと縁部1eとの間に位置する。
半導体基板1内には、第1導電形の第1半導体領域11と、第2導電形の第2半導体領域12とが設けられている。第1、第2半導体領域11及び12のそれぞれは、例えば、ウェル領域である。第1半導体領域11は、セル領域1c内に位置し、第2半導体領域12によって、半導体基板1と電気的に分離されている。本明細書において、第1導電形はP形であり、第2導電形はN形である。半導体は、例えば、シリコンを含む。図において、第1、第2半導体領域11及び12以外のウェル領域については省略している。
積層体2は、セル領域1c内に配置され、半導体基板1上に設けられている。実施形態では、積層体2は、第1半導体領域11上に設けられている。積層体2と第1半導体領域11との間には、例えば、絶縁膜2gが設けられている。積層体2は、Z軸方向に沿って交互に積層された複数の導電層21及び複数の絶縁層22を含み、例えば、不揮発性メモリのメモリセルアレイを構成する。積層体2の周囲には、例えば、階段部(Staircase)2sが設けられている。階段部2sでは、導電層21及び絶縁層22が、積層体2の外へと1層ずつ引き出されている。階段部2sは、導電層21に、それぞれ電気的配線を接続するコンタクト領域である。図2はYZ断面を示す。Y軸方向が、例えば、ビット線(図示せず)が延びる方向とすると、導電層21に接続される電気的配線については図示されない。積層体2内には、複数の柱状部CLが設けられている。柱状部CLのそれぞれは、積層体2内をZ軸方向に延び、複数のメモリセルを含む。メモリセルの例については後述する。図1においては積層体2が2つある例を示しているが、積層体2は1つでもよく、3つ以上あってもよい。
半導体基板1内には、第1〜第4素子分離領域61〜64が設けられている。第1〜第4素子分離領域61〜64のそれぞれは、シリコン酸化物を含む。第1素子分離領域61は、縁部1eと積層体2との間に配置され、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、積層体2から離れて積層体2を囲む(図3(a))。第1素子分離領域61は、例えば、セル領域1c及び周辺回路領域1pのそれぞれに設けられている。第2素子分離領域62は、縁部1eと第1素子分離領域61との間に配置され、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、第1素子分離領域61から離れて第1素子分離領域61を囲む(図3(a))。第2素子分離領域62は、例えば、周辺回路領域1pに設けられている。第3素子分離領域63は、縁部1eと第2素子分離領域62との間に配置され、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、第2素子分離領域62から離れて第2素子分離領域62を囲む(図3(a))。第4素子分離領域64は、積層体2と第1素子分離領域61との間に配置され、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、積層体2及び第1素子分離領域61のそれぞれから離れて積層体2を囲む(図3(a))。第4素子分離領域64は、半導体基板1の、例えば、セル領域1cに設けられている。また、第4素子分離領域64は、第1半導体領域11と第2半導体領域12とを、X及びY軸方向のそれぞれにおいて分離する。
半導体基板1は、第1タップ領域(P-sub Tap)1sta、第2タップ領域(P-well Tap)1pt、第3タップ領域(N-well Tap)1nt及び第4タップ領域(P-sub Tap)1stbを含む。第1、第4タップ領域1sta及び1stbのそれぞれは、半導体基板1にバイアス電圧を供給する電気的配線が接続される領域である。第1タップ領域1staは、第1素子分離領域61と第2素子分離領域62との間に位置し、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、積層体2を囲む。第4タップ領域1stbは、第2素子分離領域62と第3素子分離領域63との間に位置し、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、第2素子分離領域62を囲む。第2タップ領域1ptは、第1半導体領域11にバイアス電圧を供給する電気的配線が接続される領域である。第2タップ領域1ptは、積層体2と第4素子分離領域64との間に位置する。第3タップ領域1ntは、第2半導体領域12にバイアス電圧を供給する電気的配線が接続される領域である。第3タップ領域1ntは、第4素子分離領域64と第1素子分離領域61との間に位置する。
トランジスタ3は、縁部1eと積層体2との間に配置され、周辺回路領域1p内に設けられている。トランジスタ3は、図においては1つのみを示すが、実際には複数ある。トランジスタ3は、例えば、ロウデコーダ(ROWDEC)、センスアンプ(SA)等のメモリセルアレイの周辺回路を構成する。第2素子分離領域62は、例えば、第1、第4タップ領域1sta及び1stb間において、半導体基板1の表面が露出した領域が複数画定されるようなパターンで形成されている。これらの画定された領域は、それぞれ、アクティブ領域(AA)である。トランジスタ3のソース領域3s及びドレイン領域3dは、アクティブ領域に設けられている。
第1シリコン酸化物膜41は、積層体2とトランジスタ3との間に配置されている。第1シリコン酸化物膜41は、半導体基板1の上において、X及びY軸方向のそれぞれで積層体2を囲む(図3(b))。第1シリコン酸化物膜41は、例えば、積層体2と離れている。第1シリコン酸化物膜41は、半導体基板1の、例えば、セル領域1c及び周辺回路領域1pのそれぞれの上に設けられている。実施形態では、第1シリコン酸化物膜41は、第1、第4素子分離領域61及び64のそれぞれを覆っている。
第2シリコン酸化物膜42は、縁部1eと第1シリコン酸化物膜41との間に配置されている。第2シリコン酸化物膜42は、半導体基板1の上において、X及びY軸方向のそれぞれで第1シリコン酸化物膜41から離れて第1シリコン酸化物膜41を囲む(図3(b))。第2シリコン酸化物膜42は、半導体基板1の、例えば、周辺回路領域1pの上に設けられている。実施形態では、第2シリコン酸化物膜42は、第2素子分離領域62を覆っている。
第3シリコン酸化物膜43は、縁部1eと第2シリコン酸化物膜42との間に配置されている。第3シリコン酸化物膜43は、半導体基板1の上において、X及びY軸方向のそれぞれで第2シリコン酸化物膜42から離れて第2シリコン酸化物膜42を囲む(図3(b))。第3シリコン酸化物膜43は、半導体基板1の、例えば、周辺回路領域1pの上及び周辺回路領域1pと縁部1eとの間の上に設けられている。実施形態では、第3シリコン酸化物膜43は、第3素子分離領域63を覆っている。
第1シリコン窒化物膜51は、少なくともトランジスタ3と積層体2との間に配置され、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、積層体2を囲む。第1シリコン窒化物膜51は、第1領域71上に設けられた部分を含む。第1領域71は、第1シリコン酸化物膜41と第2シリコン酸化物膜42との間に位置し、半導体基板1の表面が露出した部分である。第1領域71は、例えば、第1タップ領域1staに位置し、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、積層体2を囲む(図1(a)及び図3(b))。第1領域71において、第1シリコン窒化物膜51は、半導体基板1表面のP形シリコンと直接に接触する。第1領域71は、シリコンとシリコン窒化物とが直接に接合したSi/SiNx接合を有する。このようなSi/SiNx接合は、例えば、シリコン酸化物を含まない。Si/SiNx接合は、例えば、水素を通しにくい。Si/SiNx接合を有した第1領域71は、水素ブロック領域として機能する。第1領域71に設けられた水素ブロック領域は、セル領域1cから周辺回路領域1pに向けた水素の拡散をブロックする。
実施形態の第1シリコン窒化物膜51は、第2領域72上に設けられた部分を、さらに含む。第2領域72は、第2シリコン酸化物膜42と第3シリコン酸化物膜43との間に位置し、第1領域71と同様に、半導体基板1の表面が露出した部分である。第2領域72は、例えば、第4タップ領域1stbに位置し、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、トランジスタ3を囲む(図1(a)及び図3(b))。第2領域72において、第1シリコン窒化物膜51は、半導体基板1表面のP形シリコンと直接に接触する。第2領域72も、第1領域71と同様のSi/SiNx接合を有し、水素ブロック領域として機能する。第2領域72に設けられた水素ブロック領域は、スクライブライン1slから周辺回路領域1pに向けた水素の拡散をブロックする。
実施形態において、第1シリコン窒化物膜51は、例えば、第1領域71、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43、及び、第2領域72のそれぞれの上に設けられている(図3(c))。
トランジスタ3は、半導体基板1の上において、周辺回路領域1pに設けられた第1ゲート構造体G1を含む。第1ゲート構造体G1は、ゲート電極81、ゲート絶縁膜82、キャップ膜83及び側壁スペーサ膜84を含む(図2)。ゲート電極81は、導電性シリコン膜81aと、導電性シリコン膜81aの上面上に設けられた金属膜81bを含む。金属膜81bは、例えば、タングステン(W)とタングステン窒化物(WN)との積層構造を含む(図示せず)。ゲート絶縁膜82は、ゲート電極81と半導体基板1との間に設けられ、シリコン酸化物を含む。キャップ膜83は、ゲート電極81の上面上に設けられ、例えば、シリコン窒化物を含む。側壁スペーサ膜84は、ゲート電極81及びキャップ膜83のそれぞれの側壁上に設けられ、例えば、シリコン酸化物を含む。図2に示す第1ゲート構造体G1は例示であり、図2に示す構造に限られるものではない。
また、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43の役割の1つとして、トランジスタ3の信頼性の劣化の抑制を挙げることができる。不揮発性メモリの周辺回路領域1pには、例えば、データ書き込み時やデータ消去時に使用する高い電圧(例えば、10〜20V)を制御するトランジスタが含まれている。周辺回路領域1pにおいて、第1シリコン窒化物膜51を、半導体基板1上に直接設けると、第1シリコン窒化物膜51が電荷のトラップサイトとなり、トランジスタのしきい値電圧を上昇させてしまう。このようなしきい値電圧の上昇は、例えば、ソース領域3s及びドレイン領域3dが設けられた半導体基板1と、第1シリコン窒化物膜51との間に、例えば、第2シリコン酸化物膜42を挟むと、抑制できる。このような観点から、実施形態では、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43を設ける。第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43のZ軸方向の厚さは、例えば、10nm以上あると、第1シリコン窒化物膜51がトラップサイトとして働くことを抑制できる。
また、第1シリコン窒化物膜51を、半導体基板1に直接に接触させると、応力によって半導体基板1に結晶欠陥を誘発する可能性もある。
実施形態の半導体装置100は、さらに、第2〜第8ゲート構造体G2〜G8を含む。第2〜第8ゲート構造体G2〜G8は、それぞれ、ダミーゲート構造体である。これらのダミーゲート構造体のそれぞれは、第1ゲート構造体G1と同様の構造を有する。第2ゲート構造体G2は、第1ゲート構造体G1と積層体2との間に配置され、半導体基板1の上において、セル領域1c内に設けられている。第2ゲート構造体G2は、例えば、第1半導体領域11の上に設けられている。第3ゲート構造体G3は、第1ゲート構造体G1と縁部1eとの間に配置され、半導体基板1の上において、縁部1eと第3素子分離領域63との間の領域に設けられている。第4〜第8ゲート構造体G4〜G8は、それぞれ、第1〜第4素子分離領域61〜64の上に設けられている(なお、第2素子分離領域62の上には、第5、第6ゲート構造体G5及びG6の2つが設けられている)。
第1シリコン酸化物膜41は、第2、第4、第8ゲート構造体G2、G4及びG8のそれぞれを被覆する。第2シリコン酸化物膜42は、第1、第5、第6ゲート構造体G1、G5及びG6のそれぞれを被覆する。第3シリコン酸化物膜43は、第3、第7ゲート構造体G3及びG7のそれぞれを被覆する。第1シリコン窒化物膜51は、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43のいずれか1つを間に挟みつつ、第1〜第8ゲート構造体G1〜G8のそれぞれを被覆する。第1〜第8ゲート構造体G1〜G8のそれぞれの間の領域には、第1層間絶縁膜91が設けられている。第1層間絶縁膜91は、例えば、シリコン酸化物を含む。
実施形態の半導体装置100は、さらに、第2シリコン窒化物膜52、シリコン酸化物膜53を含む。シリコン酸化物膜53は、階段部2s加工時のストッパとなる膜である。第2シリコン窒化物膜52は、第1〜第8ゲート構造体G1〜G8、及び、第1層間絶縁膜91の上に連続して設けられている。実施形態において、第2シリコン窒化物膜52と、第1〜第8ゲート構造体G1〜G8との間には、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43のいずれか1つと、第1シリコン窒化物膜51とが挟まれている。第2シリコン窒化物膜52は、例えば、第2ゲート構造体G2から第3ゲート構造体G3まで設けられており、少なくとも周辺回路領域1pの上を被覆する。第1シリコン窒化物膜51は、半導体基板1と第2シリコン窒化物膜52との間に位置している。
第2シリコン窒化物膜52は、半導体基板1へのコンタクト孔を形成する際のストッパとなる膜である。第2シリコン窒化物膜52は、第1シリコン窒化物膜51と同様に、周辺回路領域1pへの水素の拡散をブロックすることが可能である。特に、第2シリコン窒化物膜52は、周辺回路領域1pの上方から拡散してくる水素をブロックできる。
さらに、第1シリコン窒化物膜51は、第1〜第8ゲート構造体G1〜G8を覆いつつ、少なくとも周辺回路領域1pの上を被覆する。特に、第1シリコン窒化物膜51は、第2シリコン窒化物膜52の下において、両端の第2、第3ゲート構造体G2及びG3の、周辺回路領域1pに向いた側面(第1ゲート構造体G1側の側面)を被覆する。このような第1シリコン窒化物膜51は、第2、第3ゲート構造体G2及びG3の積層体2及びスクライブライン1slに向いた側面から、周辺回路領域1pに拡散してくる水素をブロックできる。
第2、第3ゲート構造体G2及びG3の側壁、及び、第2シリコン窒化物膜52の側壁の周囲には、第2層間絶縁膜92が設けられている。例えば、第2ゲート構造体G2と積層体2との間は、第2層間絶縁膜92によって埋め込まれている。第2層間絶縁膜92は、例えば、シリコン酸化物を含む。
第2シリコン窒化物膜52及び第2層間絶縁膜92のそれぞれの上には、第3層間絶縁膜93が設けられている。第3層間絶縁膜93は、例えば、シリコン酸化物を含む。
実施形態の半導体装置100は、第1〜第4導電物CS1〜CS4を含む。第1導電物CS1は、例えば、第3層間絶縁膜93、第2シリコン窒化物膜52、第1層間絶縁膜91及び第1シリコン窒化物膜51を貫通し、第1領域71に電気的に接続されている。第2導電物CS2は、例えば、第3層間絶縁膜93、第2シリコン窒化物膜52、第1層間絶縁膜91及び第1シリコン窒化物膜51を貫通し、第2領域72に電気的に接続されている。第1、第2導電物CS1及びCS2のそれぞれは、半導体基板1にバイアス電圧を供給する電気的配線である。第3導電物CS3は、第3層間絶縁膜93、第2シリコン窒化物膜52、第1層間絶縁膜91、第1シリコン窒化物膜51及び第1シリコン酸化物膜41を貫通し、第1半導体領域11に電気的に接続されている。第4導電物CS4は、第3層間絶縁膜93、第2シリコン窒化物膜52、第1層間絶縁膜91、第1シリコン窒化物膜51及び第1シリコン酸化物膜41を貫通し、第2半導体領域12に電気的に接続されている。第3導電物CS3は第1半導体領域11にバイアス電圧を供給する電気的配線であり、第4導電物CS4は第2半導体領域12にバイアス電圧を供給する電気的配線である。電気的配線は、第1〜第4導電物CS1〜CS4以外にも存在するが、実施形態では省略する。
図4(a)は参考例に係る半導体装置を例示する模式断面図である。図4(b)は実施形態に係る半導体装置を例示する模式断面図である。なお、図4は、第1〜第3酸化物膜41〜43を強調して示している。
図4(a)に示すように、参考例に係る半導体装置100rは、第1、第2領域71及び72のそれぞれがない例である。第1、第2領域71及び72のそれぞれがない場合には、例えば、第1シリコン酸化物膜41が、セル領域1cから周辺回路領域1pにかけて設けられる。第1、第4タップ領域1sta及び1stbには、第1シリコン酸化物膜41と第1シリコン窒化物膜51との積層構造が形成される。この場合、ゲート絶縁膜82、第1シリコン酸化物膜41及び第1〜第4素子分離領域61〜64を介した経路が、水素(H)の侵入経路75となる。
ゲート絶縁膜82、第1シリコン酸化物膜41及び第1〜第4素子分離領域61〜64のそれぞれは、シリコン酸化物を含む。水素は、シリコン酸化物中を拡散する。このため、例えば、積層体2の形成に使用される水素及びアンモニア等の水素化合物が、積層体2の形成中に、周辺回路領域1pに侵入する可能性がある。例えば、積層体2に含まれた導電層21は、犠牲膜(図示せず)を置換して形成する場合がある。犠牲膜はシリコン窒化物を含み、犠牲膜を形成する際には、窒化剤として、例えば、アンモニアが使用される。積層体2における導電層21の積層数が増加するにつれて、アンモニアを使用する工程が増える。
さらに、積層体2の形成後においては、メモリセルの特性改善アニールが行われる。特性改善アニールでは重水素が使用される。特性改善アニール中に、重水素が周辺回路領域1pに侵入する可能性がある。
周辺回路領域1pに侵入した水素や重水素は、トランジスタ3や第2素子分離領域62等に到達してしまう。
現在、トランジスタ3の微細化が進んでいる。また、製造工程において、水素及び水素化合物の使用数も増えつつある。さらには、半導体装置に触れる水素が過剰になりつつある。このため、製造工程中の水素に起因した、例えば、以下の事情(1)〜(4)が無視できないレベルになってきた。あるいは事情(1)〜(4)に関する特性値等を設計値内に収めることが困難となってきた。
(1)トランジスタのハンプ特性の悪化
(2)フィールドリーク電流の増大
(3)ゲート構造体中の導電性シリコン膜と金属膜との異常反応
(4)ソース〜ドレイン間リーク電流、及び、ジャンクションリーク電流の増大
事情(1)及び(2)は、水素によるボロン不活性化が原因の1つである。事情(3)は、バリア崩れである。例えば、金属膜81bがW/WNの積層構造を含むとき、水素及び熱を使う製造工程が長いと、バリア崩れを生じやすい。事情(4)は、結晶欠陥に起因する。結晶欠陥は、特に、特性改善アニール中に拡大しやすい。
参考例に比較して、図4(b)に示すように、実施形態に係る半導体装置100は、第1、第4タップ領域1sta及び1stbに、それぞれ、第1、第2領域71及び72が設けられており、第1、第2領域71及び72のそれぞれに、半導体基板1と第1シリコン窒化物膜51との積層構造が形成される。シリコン窒化物は、シリコン酸化物に比較して、水素を通しにくい。このため、水素の侵入経路75は、第1、第2領域71及び72において遮断される。この結果、水素や重水素の周辺回路領域1p内への侵入と、トランジスタ3や第2素子分離領域62への到達とが、それぞれ抑制される。
このように、実施形態に係る半導体装置100によれば、参考例に係る半導体装置100rに比較して、上記(1)〜(4)等の事情を、改善することが可能となる。
図5(a)〜図5(d)は、実施形態に係る半導体装置100の製造方法を例示する工程順模式断面図である。
まず、図5(a)に示すように、半導体基板1及び第1〜第4素子分離領域61〜64上に、第1シリコン酸化物膜41を、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成する(第1、第2素子分離領域61及び62のみ図示)。
次に、図5(b)に示すように、第1シリコン酸化物膜41上に、フォトレジストを塗布し、フォトレジスト膜78を形成する。次いで、フォトレジスト膜78に、第1、第2領域71及び72に対応した窓77を形成する(第1領域71に対応した窓77のみ図示)。
次に、図5(c)に示すように、フォトレジスト膜78をエッチングのマスクに用いて、第1シリコン酸化物膜41をエッチングし、半導体基板1の表面を露出させる。これにより、第1シリコン酸化物膜41は、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43に分割される。そして、第1シリコン酸化物膜41と第2シリコン酸化物膜42との間に、第1領域71が形成され、第2シリコン酸化物膜42と第3シリコン酸化物膜43との間に、第2領域72が形成される(第1領域71のみ図示)。次いで、フォトレジスト膜78をアッシングし、フォトレジスト膜78を第1シリコン酸化物膜41上から除去する。次いで、半導体基板1を洗浄する。半導体基板1の洗浄では、パーティクルの他、アッシング等の際に半導体基板1の表面に形成された自然酸化膜等も、例えば、除去される。これにより、第1、第2領域71及び72のそれぞれにおいて、半導体基板1の表面、例えば、シリコンが露出する。
次に、図5(d)に示すように、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43、及び、第1、第2領域71及び72のそれぞれの上に、第1シリコン窒化物膜51を、例えば、CVD法を用いて形成する(第1領域71のみ図示)。
このように、実施形態に係る半導体装置100は、例えば、
a.フォトレジスト膜78の形成、
b.フォトレジスト膜78の露光及び現像
c.第1シリコン酸化膜41のエッチング
d.フォトレジスト膜78の除去
e.半導体基板1の洗浄
等の工程を追加することで、製造することができる。
(第1変形例)
図6は、実施形態の第1変形例に係る半導体装置100aを例示する模式断面図である。
図6に示すように、第1、第2領域71及び72のそれぞれには、P形の半導体基板1よりも、例えば、P形不純物濃度が高い第3半導体領域(P)13が設けられていてもよい(第1領域71のみ図示)。第3半導体領域13のP形不純物濃度は、例えば、第1、第2導電物CS1及びCS2とオーミック接触が可能な濃度以上である。
また、第1、第2領域71及び72には、PNジャンクションが無いことが好ましい。半導体装置100及び100aのそれぞれにおいて、第1、第2領域71及び72には、PNジャンクションが無い。PNジャンクションが設けられる領域は、例えば、トランジスタ3のアクティブエリアAAである。
第1シリコン窒化物膜51は、例えば、シリコンを含む半導体基板1に直接に接触させると、応力によって結晶欠陥を誘発する可能性がある。上述した通り、結晶欠陥は、例えば、重水素を使用した特性改善アニールにおいて拡大しやすい。結晶欠陥がPNジャンクションを跨いでしまうと、ジャンクションリーク電流が増大する。
また、アクティブエリアAAに第1シリコン窒化物膜51を直接に接触させると、第1シリコン窒化物膜51が電荷のトラップサイトとなる可能性もある。
このような観点から、例えば、第1、第2領域71及び72のそれぞれは、アクティブエリアAAではなく、半導体基板1及びウェル領域のようなパッシブエリアに設けられることが好ましい。
第1、第2領域71及び72の導電形は、P形が好ましい。P形の半導体基板1及びP形ウェル領域は、例えば、接地電位(0V)にバイアスされる。接地電位にバイアスされたP形の半導体基板1やP形ウェル領域に、第1シリコン窒化物膜51を直接に接触させても、第1シリコン窒化物膜51は、電荷のトラップサイトとなり難い。
第1、第2領域71及び72は、特に、半導体基板1に設けられたタップ領域1sta及び1stbやウェル領域に設けられたタップ領域(図示せず)に設定されることが好ましい。タップ領域は、元来、半導体チップに存在する領域である。半導体チップに、新たに第1、第2領域71及び72を設けたとしても、半導体チップの面積の増加を抑制できる。
(第2変形例)
図7は、実施形態の第2変形例に係る半導体装置100bを例示する模式断面図である。
図7に示すように、第1、第2領域71のそれぞれの上には、シリコン酸化物を含む膜44が設けられていてもよい(第1領域71のみ図示)。ただし、膜44のZ軸方向の厚さtZ44は、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43のZ軸方向の厚さtZ41〜tZ43のそれぞれよりも薄い(厚さtZ41及びtZ42のみ図示)。膜44の1つの例は、自然酸化膜である。
本来、第1、第2領域71及び72のそれぞれにおいて、第1シリコン窒化物膜51は、半導体基板1と直接に接触することが好ましい。しかし、半導体基板1と第1シリコン窒化物膜51との間に、膜44が設けられていたとしても、厚さtZ44が、厚さtZ41〜tZ43のそれぞれよりも薄ければ、水素の侵入経路75は小さくなる。したがって、第2変形例に係る半導体装置100bにおいても、参考例に係る半導体装置100r(図4(a))に比較して、上記(1)〜(4)等の事情を改善できる。
上述した通り、厚さtZ41〜tZ43は、第1シリコン窒化物膜51がトラップサイトとして働くことを抑制するために、例えば、10nm以上とされる。このため、厚さtZ44は、例えば、10nm未満とするとよい。
(第3変形例)
実施形態に係る半導体装置100は、第1、第2領域71及び72の2つを含む。しかし、半導体装置100は、第1領域71のみを含むことも可能である。上記(1)〜(4)等の事情は、周辺回路領域1pにおいて、積層体2に近い箇所で顕著となる傾向があるためである。したがって、トランジスタ3と積層体2との間に、第1領域71を設け、第1領域71に、半導体基板1と第1シリコン窒化物膜51との積層構造を設けるようにしてもよい。
ただし、半導体装置100が第1、第2領域71及び72の2つを含むと、セル領域1cからの水素の侵入と、スクライブライン1slからの水素の侵入との双方を抑制できる、という利点が得られる。
図8(a)は、実施形態に係る半導体装置100のダイシング前の状態を例示する模式断面図である。
例えば、図8(a)に示すように、積層体2は、スクライブライン1sl内にも設けられる場合がある。例えば、メモリセルに準じたTEG(Test Element Group)を設けるためである。積層体2をスクライブライン1sl内に設けた場合には、スクライブライン1slからも水素が周辺回路領域1pへ侵入する可能性がある。
このような可能性は、第2領域72に、半導体基板1と第1シリコン窒化物膜51との積層構造を設けることで、軽減することができる。第2領域72は、第2シリコン酸化物膜42と第3シリコン酸化物膜43との間に位置し、X及びY軸方向のそれぞれにおいて、第2シリコン酸化物膜42を囲む。
したがって、実施形態に係る半導体装置100によれば、セル領域1c内に設けた積層体2、及び、スクライブライン1sl内に設けた積層体2の双方から、周辺回路領域1pへの水素の侵入を抑制することができる。
図8(b)は、実施形態に係る半導体装置100の製造中の状態を例示する模式断面図である。図8(b)には、積層体2の形成工程が示されている。
図8(b)に示すように、積層体2を形成する場合、おおよそ、第2シリコン窒化物膜52よりも上の部分(半導体基板1から遠い部分)2cと、第2シリコン窒化物膜52以下の部分(半導体基板1に近い部分)2bとを、別々に作ることがある。この場合、部分2cの絶縁層22及び犠牲膜23は、第2シリコン窒化物膜52の上において、ウェハ全体に形成される。犠牲膜23は、例えば、シリコン窒化物を含む。このため、窒化剤に含まれていた水素が、セル領域1c及びスクライブライン1slの双方から、周辺回路領域1pに侵入する可能性がある。なお、図8(b)では、スクライブライン1slに設けられた積層体2のみを示している。
このような可能性についても、第1、第2領域71及び72の双方に、半導体基板1と第1シリコン窒化物膜51との積層構造を設けることで、軽減することができる。
(メモリセルの例)
実施形態に係る半導体装置は、3次元構造のメモリセルを有した不揮発性メモリである。図9は、3次元構造のメモリセルを例示する模式断面図である。図9においては、3次元構造のメモリセルの1つの例を簡略化して示す。
図9に示すように、積層体2は、複数の導電層21及び複数の絶縁層22を含む。導電層21及び絶縁層22は、Z軸方向に交互に積層されている。導電層21は、ワード線(WL)、ソース側選択ゲート線、及び、ドレイン側選択ゲート線を構成し、例えば、ロウデコーダ(ROWDEC:図1(a))と電気的に接続されている。図9にはワード線のみを示す。導電層21は、導電体として、例えば、タングステンを含む。絶縁層22は、例えば、シリコン酸化物を含み、導電層21どうしを電気的に絶縁する。
積層体2内には、メモリホールMHが設けられている。メモリホールMHは、Z軸方向に延びる。XY平面におけるメモリホールMHの形状は、特に図示しないが円又は楕円である。柱状部CLは、メモリホールMH内に設けられている。柱状部CLは、半導体ボディ210、メモリ膜220及びコア層230を含む。
半導体ボディ210は、メモリホールMH内に設けられている。半導体ボディ210の形状は、例えば、底を有した筒状である。半導体ボディ210は、例えば、シリコンを含む。シリコンは、例えば、アモルファスシリコンを結晶化させたポリシリコンである。シリコンの導電形は、例えば、P形である。半導体ボディ210は、第1半導体領域11とビット線(図示せず)との間に電気的に接続されている。ビット線は、例えば、センスアンプ(SA:図1(a))と電気的に接続されている。
メモリ膜220は、メモリホールMHの内壁と半導体ボディ210との間に設けられている。メモリ膜220の形状は、例えば、筒状である。複数のメモリセルMCは、半導体ボディ210と、ワード線となる導電層21のそれぞれとの間に配置されており、Z軸方向に積層されている。メモリ膜220は、カバー絶縁膜221、電荷蓄積可能膜222及びトンネル絶縁膜223を含む。
カバー絶縁膜221は、導電層21及び絶縁層22と電荷蓄積可能膜222との間に設けられている。カバー絶縁膜221は、例えば、シリコン酸化物を含む。カバー絶縁膜221は、犠牲膜(図示せず)を導電層21に置換するとき、電荷蓄積可能膜222がエッチングされないように保護する。
電荷蓄積可能膜222は、カバー絶縁膜221とトンネル絶縁膜223との間に設けられている。電荷蓄積可能膜222は、例えば、シリコン窒化物を含み、膜中に電荷をトラップするトラップサイトを有する。電荷蓄積可能膜222のうち、ワード線となる導電層21と半導体ボディ210との間に挟まれた部分は、電荷蓄積部として機能する。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積部中の電荷の有無、又は、電荷蓄積部中にトラップされた電荷の量によって変化する。これにより、メモリセルMCは、情報を保持する。
トンネル絶縁膜223は、半導体ボディ210と電荷蓄積可能膜222との間に設けられている。トンネル絶縁膜223は、例えば、シリコン酸化物、又は、シリコン酸化物とシリコン窒化物とを含む。トンネル絶縁膜223は、半導体ボディ210と電荷蓄積可能膜222との間の電位障壁である。トンネル絶縁膜223は、半導体ボディ210から電荷蓄積部へ電子を注入するとき(書き込み動作)、及び、半導体ボディ210から電荷蓄積部へ正孔を注入するとき(消去動作)、それぞれ、電子又は正孔がトンネリングする。
コア層230は、筒状の半導体ボディ210の内部を埋め込む。コア層230の形状は、例えば、柱状である。コア層230は、例えば、シリコン酸化物を含み、絶縁性である。
実施形態に係る半導体装置100は、例えば、図9に示したようなメモリセルMCを、柱状部CL内に、複数有している。
以上、実施形態によれば、半導体素子の素子特性の変動を抑制することが可能な半導体装置を提供できる。
本発明の実施形態について、具体例といくつかの変形例とを参照しつつ説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例及び変形例に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、上記実施形態が唯一の実施形態でもない。例えば、第1シリコン窒化物膜51は、第1領域71、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43、及び、第2領域72のそれぞれの上に設けた。しかし、第1シリコン窒化物膜51は、例えば、少なくとも第1領域71において、半導体基板1と直接に接触するか、又は、例えば、第1〜第3シリコン酸化物膜41〜43よりもZ軸方向の厚さが薄いシリコン酸化物を含む膜を介して設けられていればよい。
さらに、半導体基板、素子分離領域、積層体、メモリセル及びトランジスタなどの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
各例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に含まれる。
本発明の実施形態として上述した半導体装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても、本発明の範囲に属するものと了解される。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…半導体基板、11…第1半導体領域、12…第2半導体領域、13…第3半導体領域、1c…セル領域、1e…縁部、1p…周辺回路領域、1sta…第1タップ領域、1pt…第2タップ領域、1nt…第3タップ領域、1stb…第4タップ領域、1sl…スクライブライン、2…積層体、2g…絶縁膜、2s…階段部、2b、2c…部分、21…導電層、22…絶縁層、23…犠牲膜、3…トランジスタ、3s…ソース領域、3d…ドレイン領域、41…第1シリコン酸化物膜、42…第2シリコン酸化物膜、43…第3シリコン酸化物膜、44…シリコン酸化物を含む膜、51…第1シリコン窒化物膜、52…第2シリコン窒化物膜、53…シリコン酸化物膜、61…第1素子分離領域、62…第2素子分離領域、63…第3素子分離領域、64…第4素子分離領域、71…第1領域、72…第2領域、75…侵入経路、77…窓、78…フォトレジスト膜、81…ゲート電極、81a…導電性シリコン膜、81b…金属膜、82…ゲート絶縁膜、83…キャップ膜、84…側壁スペーサ膜、91〜93…第1〜第3層間絶縁膜、100…半導体装置(実施形態)、100a…半導体装置(第1変形例)、100b…半導体装置(第2変形例)、210…半導体ボディ、220…メモリ膜、221…カバー絶縁膜、222…電荷蓄積可能膜、223…トンネル絶縁膜、230…コア層、CS1〜CS4…第1〜第4導電物、G1〜G8…第1〜第8ゲート構造体、AA…アクティブエリア、MH…メモリホール、ROWDEC…ロウデコーダ、SA…センスアンプ、tZ41〜tZ44…厚さ

Claims (5)

  1. 第1方向と交差する第2方向と、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれと交差する第3方向とに広がるセル領域を含む、第1導電形の半導体基板と、
    前記第1方向に沿って交互に積層された導電層及び絶縁層を含み、前記セル領域に設けられてメモリセルアレイを構成する積層体と、
    前記半導体基板上で前記積層体と前記半導体基板の縁部との間に配置され、前記メモリセルアレイの周辺回路を構成するトランジスタと、
    前記積層体と前記トランジスタとの間に配置され、前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記積層体を囲む第1シリコン酸化物膜と、
    前記縁部と前記第1シリコン酸化物膜との間に配置され、前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記第1シリコン酸化物膜から離れて前記第1シリコン酸化物膜を囲む第2シリコン酸化物膜と、
    前記積層体と前記トランジスタとの間であって、かつ、前記第1シリコン酸化物膜と前記第2シリコン酸化物膜との間に位置した第1領域の基板上に設けられた部分を含み、前記部分が前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記積層体を囲む第1シリコン窒化物膜と、
    を、備えた半導体装置。
  2. 前記縁部と前記第2シリコン酸化物膜との間に配置され、前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記第2シリコン酸化物膜から離れて前記第2シリコン酸化物膜を囲む第3シリコン酸化物膜、
    を、さらに備え、
    前記第1シリコン窒化物膜は、前記第2シリコン酸化物膜と前記第3シリコン酸化物膜との間に位置した第2領域の基板上に設けられた部分を、さらに含み、前記部分が前記半導体基板上における前記第2及び前記第3方向のそれぞれで前記トランジスタを囲む、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1領域は、第1導電形である、請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記第2領域は、第1導電形である、請求項2又は3に記載の半導体装置。
  5. 前記トランジスタは、第1ゲート構造体、
    を含み、
    前記第1ゲート構造体の上に設けられた第2シリコン窒化物膜、
    を、さらに備えた、請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
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