JP2019036050A - 走行制御装置、走行制御方法、および車両 - Google Patents

走行制御装置、走行制御方法、および車両 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の自動運転において前方の障害物の操舵回避を行う際の安全性を向上させる走行制御装置、走行制御方法、及び車両を提供する。【解決手段】車両の走行を制御する走行制御装置は、車両の周辺状況を検知する検知手段(ライダ、レーダ)と、検知手段での検知結果に基づいて、車両の前方の障害物TVに対して車幅方向に操舵回避を行う回避制御手段と、を備える。回避制御手段は、現在走行している初期位置P0から車幅方向にオフセットさせた第1位置P1で車両を走行させて、検知手段により障害物の先の状況を確認した後、その確認結果に応じて、第1位置よりオフセット量の大きい第2位置P2で車両を走行させて、障害物の側方を通過させるように障害物の操舵による回避を制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、車両の走行制御技術に関するものである。
特許文献1には、運転者の視界がより確保することができるように、前方車両に対して車幅方向にオフセットさせて車両を走行させる方法が開示されている。
特開2006−193082号公報
車両の自動運転において、車両の前方に存在する障害物(例えば前方車両)の操舵回避(例えば、追い越し)を行う場合、前方の障害物の先における走行路上の状況を把握しておくことが安全の面で好ましい。しかしながら、前方の障害物の先の状況は、当該障害物が死角となり、車両から検知しづらい。
そこで、本発明は、車両の自動運転における前方の障害物の操舵回避を行う際の安全性を向上させることを目的とする。
本発明によれば、
車両の走行を制御する走行制御装置であって、
前記車両の周辺状況を検知する検知手段と、
前記検知手段での検知結果に基づいて、前記車両の前方の障害物に対して車幅方向に操舵回避を行う回避制御手段と、
を備え、
前記回避制御手段は、現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置で前記車両を走行させて前記検知手段により前記障害物の先の状況を確認した後、その確認結果に応じて、前記第1位置よりオフセット量の大きい第2位置で前記車両を走行させて前記障害物の側方を通過させるように、前記障害物の操舵回避を制御することを特徴とする走行制御装置が提供される。
本発明によれば、車両の自動運転において前方の障害物の操舵回避を行う際の安全性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両制御装置のブロック図。 車載カメラで得られた画像を示す図。 本実施形態に係る追越処理の例を示すフローチャート。 本実施形態に係る追越処理の例を示すフローチャート。 本実施形態に係る追越処理の例を示すフローチャート。 本実施形態に係る追越処理の例を示すフローチャート。 自車両と対象車両との位置関係を時系列で示した図。 初期位置で走行している車両の検知範囲と対象車両による死角との関係を示す図。 第1位置で走行している車両の検知範囲と対象車両による死角との関係を示す図。 対象車両との車間距離を縮めたときの車両の検知範囲と対象車両による死角との関係を示す図。 第1位置で走行中に車載カメラで得られた画像を示す図。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両制御装置のブロック図である。図1に示す車両制御装置は、車両1の自動運転を制御する装置であり、図1において、車両1はその概略が平面図と側面図とで示されている。車両1は、一例として、セダンタイプの四輪の乗用車である。
図1の制御装置は、制御ユニット2を含む。制御ユニット2は、車内ネットワークにより通信可能に接続された複数のECU20〜29を含む。各ECUは、CPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェース等を含む。記憶デバイスには、プロセッサが実行するプログラムやプロセッサが処理に使用するデータ等が格納される。各ECUは、プロセッサ、記憶デバイスおよびインタフェース等を複数備えていてもよい。
以下、各ECU20〜29が担当する機能等について説明する。なお、ECUの数や、担当する機能については適宜設計可能であり、本実施形態よりも細分化したり、あるいは統合したりすることが可能である。
ECU20は、車両1の自動運転に関わる制御を実行する。自動運転においては、車両1の操舵および加減速の少なくともいずれか一方を自動制御する。後述する制御例では、操舵と加減速との双方を自動制御する。また、ECU20は、自動運転に関する複数の走行モードのうちいずれかの走行モードによって車両1の自動運転を制御する。
ECU21は、電動パワーステアリング装置3を制御する。電動パワーステアリング装置3は、ステアリングホイール31に対する運転者の運転操作(操舵操作)に応じて前輪を操舵する機構を含む。また、電動パワーステアリング装置3は、操舵操作をアシストしたり、あるいは前輪を自動操舵したりするための駆動力を発揮するモータや、操舵角を検知するセンサ等を含む。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU21は、ECU20からの支持に対応して電動パワーステアリング装置3を自動制御し、車両1の進行方向を制御する。
ECU22および23は、車両1の周囲状況を検知する検知ユニット41〜43の制御および検知結果の情報処理を行う。検知ユニット41は、車両1の前方を撮影するカメラであり(以下、カメラ41と表記する場合がある。)、本実施形態の場合、車両1のルーフ前部に2つ設けられている。カメラ41が撮影した画像の解析により、物標の輪郭抽出や、道路上の車線の区画線(白線等)を抽出可能である。
検知ユニット42は、ライダ(Light Detection and Ranging(例えばレーザレーダ))であり(以下、ライダ42と表記することがある)、車両1の周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距したりする。本実施形態の場合、ライダ42は5つ設けられており、車両1の前部の各隅部に1つずつ、後部中央に1つ、後部各側方に1つずつ設けられている。検知ユニット43は、ミリ波レーダであり(以下、レーダ43と表記することがある)、車両1の周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距したりする。本実施形態の場合、レーダ43は5つ設けられており、車両1の前部中央に1つ、前部各隅部に1つずつ、後部各隅部に一つずつ設けられている。
ECU22は、一方のカメラ41と、各ライダ42の制御および検知結果の情報処理を行う。ECU23は、他方のカメラ41と、各レーダ43の制御および検知結果の情報処理を行う。車両1の周囲状況を検知する装置を二組備えたことで、検知結果の信頼性を向上でき、また、カメラ、ライダ、レーダといった種類の異なる検知ユニットを備えたことで、車両の周辺環境の解析を多面的に行うことができる。
ECU24は、ジャイロセンサ5、GPSセンサ24b、通信装置24cの制御および検知結果あるいは通信結果の情報処理を行う。ジャイロセンサ5は車両1の回転運動を検知する。ジャイロセンサ5の検知結果や、車輪速等により車両1の進路を判定することができる。GPSセンサ24bは、車両1の現在位置を検知する。通信装置24cは、地図情報や交通情報を提供するサーバと無線通信を行い、これらの情報を取得する。ECU24は、記憶デバイスに構築された地図情報のデータベース24aにアクセス可能であり、ECU24は現在地から目的地へのルート探索等を行う。また、ECU24は、車車間通信用の通信装置24dを備える。通信装置24dは、周辺の他車両と無線通信を行い、車両間での情報交換を行う。
ECU25は、パワープラント6を制御する。パワープラント6は、車両1の駆動輪を回転させる駆動力を出力する機構であり、例えば、エンジンと変速機とを含む。ECU25は、例えば、アクセルペダル7Aに設けた操作検知センサ7aにより検知した運転者の運転操作(アクセル操作あるいは加速操作)に対応してエンジンの出力を制御したり、車速センサ7cが検知した車速等の情報に基づいて変速機の変速段を切り替えたりする。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU25は、ECU20からの指示に対応してパワープラント6を自動制御し、車両1の加減速を制御する。
ECU26は、方向指示器8(ウィンカ)を含む灯火器(ヘッドライト、テールライト等)を制御する。図1の例の場合、方向指示器8は、車両1の前部、ドアミラーおよび後部に設けられている。
ECU27は、車内の状況を検知する検知ユニット9の制御および検知結果の情報処理を行う。検知ユニット9としては、車内を撮影するカメラ9aと、車内の乗員からの情報の入力を受け付ける入力装置9bとが設けられる。カメラ9aは、本実施形態の場合、車両1のルーフ前部に1つ設けられており、車内の乗員の状態を撮影する。入力装置9bは、車内の乗員が操作可能な位置に配置され、車両1に対する指示を行うスイッチ群である。
ECU28は、出力装置10の制御を行う。出力装置10は、運転者に対する情報の出力と、運転者からの情報の入力の受け付けを行う。音声出力装置10aは、運転者に対して音声により情報を報知する。表示装置10bは、運転者に対して画像の表示により情報を報知する。表示装置10bは、例えば運転席表面に配置され、インストルメントパネル等を構成する。なお、ここでは、音声と表示を例示したが、振動や光により情報を報知してもよい。また、音声、表示、振動または光のうちの複数を組み合わせて情報を報知してもよい。更に、報知すべき情報のレベル(例えば緊急度)に応じて、組み合わせを異ならせたり、報知態様を異ならせたりしもよい。
ECU29は、ブレーキ装置11やパーキングブレーキ(不図示)を制御する。ブレーキ装置11は、例えばディスクブレーキ装置であり、車両1の各車輪に設けられ、車輪の回転に抵抗を加えることで車両1を減速あるいは停止させる。ECU29は、例えば、ブレーキペダル7Bに設けた操作検知センサ7bにより検知した運転者の運転操作(ブレーキ操作)に対応してブレーキ装置11の作動を制御する。車両1の運転状態が自動運転の場合、ECU29は、ECU20からの指示に対応してブレーキ装置11を自動制御し、車両1の減速および停止を制御する。ブレーキ装置11やパーキングブレーキは、車両1の停止状態を維持するために作動することもできる。また、パワープラント6の変速機がパーキングロック機構を備える場合、これを車両1の停止状態を維持するために作動することもできる。
このように構成された車両1の自動運転では、車両1の前方に障害物(例えば前方車両)が存在する場合、その障害物の操舵回避(例えば、追越処理)を行う場合がある。この場合、前方の障害物の先における走行路上の状況を把握しておくことが安全の面で好ましい。例えば、停止している前方車両があっても、前方車両の先で道路工事が行われていたり、前方車両の先に歩行者等がいたりする場合には、前方車両を障害物として追い越すことは好ましくない。また、自車両よりも低速で走行している前方車両があっても、前方車両の先が渋滞している場合には、前方車両を障害物として追い越すことは好ましくない。
しかしながら、前方の障害物(前方車両)の先の状況は、当該障害物が死角となり、車両1の検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)から検知しづらい。例えば、図2は、前方車両をカメラ41で撮影して得られた画像41aを示す図である。図2に示すように、現在走行している走行車線(走行路)における前方車両の先の状況は、前方車両によって死角となり、確認(認識、検知)することが困難であることが分かる。
そのため、本実施形態のECU20は、車両1の前方に障害物を検知し、該障害物の操舵回避(追越処理)を行う場合、現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置で車両1を走行させ、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)により障害物の先の状況を確認する。そして、障害物の先の状況を確認したら、その確認結果に応じて、初期位置からのオフセット量が第1位置より大きい第2位置で車両1を走行させて障害物の側方を通過させる。このように車両1の走行位置を第1位置にオフセットさせることにより、前方の障害物による死角を低減し、当該障害物の先の状況をより広い範囲で確認することができるため、前方の障害物の先の状況に応じて、より安全に該障害物の操舵回避制御を行うことができる。
以下に、本実施形態のECU20が実行する操舵回避制御について、図3〜7を参照しながら説明する。以下では、操舵回避制御として、前方車両(先行車)の追越処理を行う例について説明する。図3〜6は、本実施形態に係る追越処理の例を示すフローチャートである。また、図7は、自車両(車両1)と追い越す対象の対象車両TVとの位置関係を時系列で示した図である。ここで、以下の説明では、前方車両(四輪の乗用車)を前方の障害物として追い越す例を示すが、道路上の停止物(停止車両)やトラックなどを前方の障害物として追い越す際にも本実施形態を適用することができる。
まず、図3のフローチャートについて説明する。
S10では、ECU20は、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)による検知結果に基づいて、前方車両(前方の障害物)を検知したか否かを判定する。例えば、ECU20は、カメラ41で得られた画像から、公知の画像解析手法を用いて前方車両を検知(検出)したか否かを判定する。前方車両を検知したと判定した場合にはS11に進み、前方車両を検知していないと判定した場合にはS10を繰り返す。
S11では、ECU20は、S10での検知された前方車両が、車両1の走行軌道と干渉する位置に(即ち、車両1の走行軌道上に)存在し、且つ前方車両が自車両1より遅いか否かを判定する。例えば、ECU20は、カメラ41で得られた画像や、ライダ42およびレーダ43の解析結果に基づいて当該判定を行うことができる。ECU20は、前方車両に対するTTC(Time to Collision(衝突予測時間))を求め、求めたTCCに基づいて当該判定を行ってもよい。前方車両が走行軌道上に存在し且つ車両1より遅い場合にはS12に進み、それ以外の場合にはS10を繰り返す。
S12では、ECU20は、車両1を車幅方向にオフセットさせても(即ち、車両1を第1位置に移動させても)、検知ユニット41〜43で前方車両の先の状況を検知することが困難であるか否かを推定(判定)する。例えば、S10において、トラックやワンボックス車など、車格が大きい前方車両が検知された場合、ECU20は、車両1を車幅方向にオフセットさせても、検知ユニットで該前方車両の先の状況を検知することが困難であると推定することができる。また、ECU20は、天候の影響によりカメラ41等で周辺状況が検知しづらい場合(例えば、濃霧、雪、雨などによって数メートル先が検知しづらい場合)にも、該前方車両の先の状況を検知することが困難であると推定することができる。車両1をオフセットさせても前方車両の先の状況を検知困難であると推定した場合にはS13に進み、該前方車両に対しては追越処理(操舵回避制御)を行わないことを決定する。一方、車両1をオフセットさせれば前方車両の先の状況を検知可能であると判定した場合にはS14に進む。ここで、ECU20は、天候の情報を、カメラ41で取得することに限られず、例えば、通信装置24cを介して外部サーバから取得してもよいし、通信装置24dを介した車車間通信によって取得してもよい。また、このような推定は、ビッグデータから採掘(マイニング)された過去の事例から学習(ディープラーニング)した結果に基づいて導き出されうる。
S13では、ECU20は、車両1が現在走行している走行車線(走行路)の隣の車線の種類(追越車線、または対向車線)を判定する。例えば、ECU20は、通信装置24cを介して取得された地図情報(道路情報)と、GPSセンサ24bにより取得された車両1の現在位置とに基づいて、現在の走行車線の隣の車線の種類を判定する。隣の車線が追越車線であると判定した場合には図4のフローチャートに進み、隣の車線が対向車線であると判定した場合には図5のフローチャートに進む。ここで、本実施形態では、現在の走行車線の隣の車線の種類として、追越車線および対向車線の2種類を例示して説明するが、片道3車線以上ある道路や、センターラインの無い道路であっても本実施形態を適用可能である。例えば、片道3車線以上ある道路では、隣の車線を追越車線とみなして図4に示す処理を行ってもよいし、センターラインの無い道路では、地図情報から得られた道幅に応じて仮想センターラインを設定し、図5に示す処理を行ってもよい。
次に、隣の車線が追越車線である場合の追越処理について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
S20では、ECU20は、現在走行している初期位置P(図7の車両1a)から車幅方向(例えば追越車線側)にオフセットさせた第1位置P(図7の車両1b)に車両1を移動させる。このように車両1の走行位置を車幅方向にオフセットさせることにより、図8および図9に示すように、初期位置Pでの走行時と比べて対象車両TVによる死角BSを低減し、対象車両TVの先の状況をより広い範囲で確認(検知)することができる。図8は、初期位置Pで走行している車両1aの検知範囲(例えばカメラ41による検知範囲DR)と対象車両TVによる死角BSとの関係を示す図である。また、図9は、第1位置Pで走行している車両1bの検知ユニットによる検知範囲(例えばカメラ41による検知範囲DR)と対象車両TVによる死角BSとの関係を示す図である。
ここで、第1位置Pは、車両1がセンターラインを超えない範囲内において設定されることが好ましい。つまり、ECU20は、初期位置Pが存在する走行車線上に第1位置Pを設定するとよい。例えば、ECU20は、通信装置24cを介して取得された地図情報(道路情報)や、GPSセンサ24bにより取得された車両1の現在位置などに基づいて、車両1をオフセットさせる第1位置Pを設定するとよい。また、ECU20は、車両1を第1位置に移動させる際に該車両1が車線を跨がないよう(車両1の側方が白線に乗らないように)に第1位置Pを設定するとよい。さらに、ECU20は、車幅方向における初期位置Pからのオフセット量が、事前に決定された閾値以下になるように第1位置Pを設定するとよい。該閾値は、例えば、対象車両TVの車幅、道幅から自車両の走行車線を引いた値の限界距離(例えば、白線がない場合)などに、運転者とにより事前に設定されうる。限界距離は、例えば、[道幅(3.5m)−車幅(2.0m)]で表わされる左右余白(1.5m)の半分の値(0.75m)として算出されうる(括弧内の数字は例である)。
S21では、ECU20は、第1位置Pで車両1を走行させながら、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)による検知結果に基づいて、対象車両TVの先の状況を確認(検知)する。S21における確認処理は、図6に示すフローチャートに従って行われうる。
S40では、ECU20は、車両1の走行車線(走行路)のうち対象車両TVの先の領域を、検知ユニットにより所定値以上検知できたか否かを判定する。例えば、ECU20は、図8〜10に示すように、車両1の検知ユニットによる検知範囲(例えばカメラ41による検知範囲DR)に対する対象車両TVによる死角DS(遮蔽領域)の比率に基づいて(即ち、当該比率が閾値以上になったか否かに基づいて)、対象車両TVの先の領域を所定値以上検知できたか否かを判定してもよい。また、ECU20は、図11に示すように、カメラ41で得られた画像41bから、公知の画像解析手法を用いて、対象車両TVの先における走行車線の面積Aを求め、求めた面積A(例えば、画像41bに対する面積Aの比率)が閾値以上になったか否かに基づいて、対象車両TVの先の領域を所定値以上検知できたか否かを判定してもよい。対象車両TVの先の領域を所定値以上検知できていない場合にはS41に進み、所定値以上検知できた場合にはS45に進む。
S41では、ECU20は、車両1を第1位置Pに移動させてから、予め設定された所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過した場合には、第1位置Pで走行しても対象車両TVの先の領域を所定値以上検知できないとしてS44に進み、対象車両TVの追越処理(操舵回避)を中止して、車両1を初期位置Pに戻す。一方、所定時間が経過していない場合にはS42に進む。
S42では、ECU20は、第1位置Pを変更可能か否かを判定する。例えば、ECU20は、初期位置Pからのオフセット量をこれ以上増加させると、車両1が車線を跨いだり、事前に設定された閾値を超えたりする場合には、第1位置Pを変更不可であると判定する。第1位置Pを変更可能と判定した場合にはS43に進む。一方、第1位置Pを変更不可と判定した場合には、第1位置Pで走行しても対象車両TVの先を検知できないとしてS44に進み、対象車両TVの追越処理(操舵回避)を中止して、車両1を初期位置Pに戻す。
S43では、ECU20は、第1位置Pを車幅方向に変更する。本実施形態の場合、S43の工程を繰り返すことにより初期位置Pからのオフセット量を少しずつ増加させ、第1位置Pを車幅方向に徐々に変更する。S43の工程における一回のオフセット量の増加量は予め設定されうる。このように第1位置Pを変更することにより、検知ユニット41〜43により検知可能な対象車両TVの先の領域を拡大することができる。ここで、S43において、ECU20は、車幅方向の第1位置Pの変更とともに、走行方向における車両1と対象車両TVとの車間距離を徐々に縮めるように車両1の走行を制御してもよい。このように対象車両TVとの車間距離を縮めることにより、図9の状態に比べて車間距離が狭い図10の状態では、対象車両TVによる死角BSを低減して、検知ユニット41〜43で検知可能な対象車両TVの先の状況をより広い範囲で確認(検知)することができる。本実施形態の場合、対象車両TVとの車間距離の変更を、車幅方向の第1位置Pの変更とともに行ったが、第1位置Pの変更を行わずに対象車両TVとの車間距離の変更のみを行ってもよい。
S45では、ECU20は、検知ユニットにより検知された対象車両TVの先の領域に、対象車両TVの追い越しを阻害する要因(以下、阻害要因と表記することがある)があるか否かを判定する。阻害要因とは、例えば、対象車両TVの先の領域が工事中である場合や、渋滞している場合など、対象車両TVを追い越した後に現在の走行車線に戻ることを困難にする要因のことである。阻害要因がない場合にはS46に進み、追い越し可能であると判定する。一方、阻害要因がある場合にはS47に進み、追い越し不可であると判定する。
図4のフローチャートに戻り、S22では、ECU20は、S21の確認処理において対象車両TSを追い越し可能とされたか否か判定する。追い越し可能とされた場合にはS23に進む。一方、追い越し不可とされた場合には、対象車両TVの追越処理を中止して、車両1を初期位置Pに戻す。対象車両TVの追い越しを中止した後は、例えば、対象車両TSとした前方車両の後方を追従するように車両1を走行させる。
S23では、ECU20は、初期位置Pからのオフセット量が第1位置Pより大きい第2位置P(図7の車両1d)に車両1を移動させる。図4に示すフローチャートでは第2位置Pは追越車線にあり、ECU20は、現在走行している走行車線の隣の追越車線に車両1を移動させる。S24では、ECU20は、第2位置Pで車両1を走行させながら、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)による検知結果に基づいて、対象車両TVの先の状況を再確認(再検知)する。S25では、ECU20は、S24での確認結果に基づいて、対象車両TVの先が走行可能か否かを判定する。S25での判定は、例えば、図6のフローチャートにおけるS45の工程と同様に行われうる。対象車両TVの先が走行可能であると判定した場合にはS26に進み、ECU20は、対象車両TVの側方を車両1に通過させ、対象車両TVの前方における元の車線(初期位置P、もしくは第1位置P)に車両1を移動させる(図7の車両1e)。一方、対象車両TVの先が走行不可であると判定した場合にはS27に進む。
S27では、ECU20は、追越車線の走行をこのまま維持することが可能か否かを判定する。ECU20は、例えば、通信装置24cを介して取得された地図情報(道路情報)や、GPSセンサ24bにより取得された車両1の現在位置などに基づいて、この先において車線数が減少して追越車線がなくなる場合や追越車線が渋滞している場合などでは、追越車線の走行を維持することができないと判定する。追越車線の走行を維持することが可能である場合にはS28に進み、追越車線の走行をこのまま維持させる。一方、追越車線の走行を維持することができない場合にはS29に進み、車両1の速度を対象車両TVより減速させる、もしくは車両1を後進させる等の処理を行うことにより、対象車両TVの後方における元の車線(初期位置P、もしくは第1位置P)に車両1を移動させて走行させる。
次に、隣の車線が対向車線である場合の追越処理について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。図5に示すフローチャートのS30〜S32は、図4に示すフローチャートのS20〜S22と同様であるため、ここでは説明を省略する。
S33では、ECU20は、初期位置Pからのオフセット量が第1位置Pより大きい第2位置P(図7の車両1d)に車両1を移動させる。図5に示すフローチャートでは第2位置Pは対向車線にあり、ECU20は、現在走行している走行車線の隣の対向車線に車両1を移動させる。S34では、ECU20は、第2位置で車両を走行させながら、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)による検知結果に基づいて、対象車両TVの先の状況を再確認(再検知)する。S35では、ECU20は、S34での確認結果に基づいて対象車両TVの先が走行可能か否かを判定する。S35での判定は、例えば、図6のフローチャートにおけるS45の工程と同様に行われうる。対象車両TVの先が走行可能であると判定した場合にはS36に進み、対象車両TVの先が走行不可であると判定した場合にはS38に進む。
S36では、ECU20は、検知ユニット(カメラ41、ライダ42、レーダ43)による検知結果に基づいて、対向車を検知したか(例えば、車両1の周辺における所定範囲内に対向車が侵入したか否か)を判定する。対向車を検知していない場合にはS37に進み、ECU20は、対象車両TVの側方を車両1に通過させ、対象車両TVの前方における元の車両(初期位置P、もしくは第1位置P)に車両1を移動させる(図7の車両1e)。一方、対向車を検知した場合にはS38に進み、ECU20は、車両1の速度を対象車両TVより減速させる、もしくは車両を後進させる等の処理を行うことにより、対象車両TVの後方における元の車線(初期位置P、もしくは第1位置P)に車両1を移動させて走行させる。
このように、本実施形態では、対象車両TVを追い越す場合、現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置で車両1を走行させ、その走行位置において、検知ユニット41〜43での検知結果から対象車両TVの先の状況を確認する。これにより、前方車両TVによる死角を低減し、前方車両TVの先の状況をより広い範囲で確認することができるため、前方車両TVの先の状況に応じて、より安全に追越処理を行うことができる。
ここで、本実施形態では、第2位置Pを追越車線上、または対向車線上に設定したが、それに限られず、例えば、車幅方向における初期位置Pからのオフセット量が第1位置Pより大きく、且つ対象車両TVを通過させるときの該対象車両TVとの間隔(マージン)が、事前に設定された所定値以上になるように第2位置Pを設定してもよい。該所定値は、例えば、対象車両TVの側方、対象車両TVの中心(車幅方向)、追越車線の中心(車幅方向)、またはセンターラインを基準として設定されうる。該所定値は、例えば、1〜1.5mの範囲内において運転者等により事前に設定され、前方の障害物(静的、動的)、道幅、自車両1の速度、対象車両TVとの相対速度などに応じてECU20が変更してもよい。このように対象車両TVを基準として第2位置を設定することにより、センターラインの無い道路においても、より安全に対象車両TVの追越処理(操舵回避制御)を行うことが可能となる。なお、対象車両TVとの間隔(マージン)は、現在走行している車線の隣の車線の種類に応じて変更してもよい。例えば、隣の車線が対向車線である場合では、隣の車線が追越車線である場合に比べて車両1をオフセットさせるリスクが高くなるため、該間隔(マージン)を小さくするとよい。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の走行制御装置は、
車両(例えば1)の走行を制御する走行制御装置であって、
前記車両の周辺状況を検知する検知手段(例えば41〜43)と、
前記検知手段での検知結果に基づいて、前記車両の前方の障害物に対して車幅方向に操舵回避を行う回避制御手段(例えば20)と、
を備え、
前記回避制御手段は、現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置(例えばP)で前記車両を走行させて前記検知手段により前記障害物の先の状況を確認した後、その確認結果に応じて、前記第1位置よりオフセット量の大きい第2位置(例えばP)で前記車両を走行させて前記障害物の側方を通過させるように、前記障害物の操舵回避を制御する。
この実施形態によれば、前方の障害物の先の状況を確認してから、その確認結果に応じて当該障害物の操舵回避を行うため、操舵回避を行う際の安全性を向上させることができる。
2.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるまで、前記第1位置で前記車両を走行させる。
この実施形態によれば、前方の障害物による死角を低減し、当該障害物の先の状況をより広範囲に確認することができる。
3.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるように前記第1位置を変更する。
この実施形態によれば、前方の障害物による死角を低減し、当該障害物の先の状況をより広範囲に確認することができる。
4.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるように、走行方向における前記車両と前記障害物との距離を変更する。
この実施形態によれば、前方の障害物による死角を低減し、当該障害物の先の状況をより広範囲に確認することができる。
5.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて前記障害物の先が走行不可であると判定した場合、前記障害物の操舵回避制御を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の先の状況に応じた適切な対応をとることができる。
6.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中に前記検知手段で前記障害物の先の領域が検知できない場合、前記障害物の操舵回避制御を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の先の状況が検知できないのに該障害物を操舵回避するといった制御を行わないようにすることができる。
7.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中に前記検知手段で前記障害物の先の領域が検知できずに所定時間が経過した場合、前記障害物の操舵回避を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の先の状況が検知できないのに、初期位置からオフセットさせた第1位置でいつまでも走行させるといった制御を行わないようにし、走行時の安全性を更に高めることができる。
8.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記初期位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて、前記車両を前記第1位置に移動させても前記検知手段で前記障害物の先の領域を検知することができないと推定した場合、前記車両を前記初期位置から前記第1位置に移動させずに前記障害物の操舵回避制御を行わない。
この実施形態によれば、前方の障害物の大きさ(車格)や天候などに起因して、第1位置に車両を移動させても前方の障害物の先の領域を検知することができないと推定される場合に、車両を初期位置から第1位置にオフセットさせて走行させるといった制御を行わないようにし、走行時の安全性を更に高めることができる。
9.上記実施形態では、
記回避制御手段は、前記第2位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて前記障害物の先が走行不可であると判定した場合、前記第2位置を維持するように前記車両を走行させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の側方を通過するために第2位置に移動した場合であっても、当該障害物の先の状況に応じた適切な対応をとることができる。
10.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記第2位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて、前記障害物の先が走行不可であり且つ前記第2位置での走行を維持することができないと判定した場合、前記障害物の後方における前記第1位置または前記初期位置に前記車両を移動させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の側方を通過するために第2位置に移動した場合であっても、当該障害物の先の状況に応じた適切な対応をとることができる。
11.上記実施形態では、
前記第2位置は、対向車線上に設定され、
前記回避制御手段は、前記第2位置での走行中に前記検知手段で対向車が検知された場合、前記車両の後方における前記第1位置または前記初期位置に前記車両を移動させる。
この実施形態によれば、前方の障害物の側方を通過するために第2位置に移動した場合に、対向車が来たときの適切な対応をとることができる。
12.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記初期位置が存在する走行車線上に前記第1位置を設定する。
この実施形態によれば、現在走行している車線をはみ出すことなく、前方の障害物の先の状況を確認することができる。
13.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、前記第1位置に移動する前記車両が車線を跨がないように前記第1位置を設定する。
この実施形態によれば、現在走行している車線をはみ出すことなく、前方の障害物の先の状況を確認することができる。
14.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、車幅方向における前記初期位置からのオフセット量が閾値以下になるように前記第1位置を設定する。
この実施形態によれば、車両をオフセット可能な量を事前に設定することができるため、前方の障害物の先の状況を確認する際に、より安全に車両をオフセットさせることができる。
15.上記実施形態では、
前記回避制御手段は、車幅方向における前記初期位置からのオフセット量が前記第1位置より大きく、且つ前記障害物の側方を通過させるときの前記障害物からの距離が所定値以上になるように前記第2位置を設定する。
この実施形態によれば、前方の障害物の側方を通過させるときに車両をオフセットさせる量を、前方の障害物を基準として決定することができるため、例えばセンターラインがない道路であっても、より安全に前方の障害物の操舵回避を行うことができる。
1:車両、2:制御ユニット、20:ECU、41:カメラ、42:ライダ、43:レーダ

Claims (17)

  1. 車両の走行を制御する走行制御装置であって、
    前記車両の周辺状況を検知する検知手段と、
    前記検知手段での検知結果に基づいて、前記車両の前方の障害物に対して車幅方向に操舵回避を行う回避制御手段と、
    を備え、
    前記回避制御手段は、現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置で前記車両を走行させて前記検知手段により前記障害物の先の状況を確認した後、その確認結果に応じて、前記第1位置よりオフセット量の大きい第2位置で前記車両を走行させて前記障害物の側方を通過させるように、前記障害物の操舵回避を制御することを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるまで、前記第1位置で前記車両を走行させる、ことを特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるように前記第1位置を変更する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  4. 前記回避制御手段は、前記障害物の操舵回避制御において、前記障害物の先の領域が前記検知手段により所定値以上検知されるように、走行方向における前記車両と前記障害物との距離を変更する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  5. 前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて前記障害物の先が走行不可であると判定した場合、前記障害物の操舵回避制御を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  6. 前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中に前記検知手段で前記障害物の先の領域が検知できない場合、前記障害物の操舵回避制御を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  7. 前記回避制御手段は、前記第1位置での走行中に前記検知手段で前記障害物の先の領域が検知できずに所定時間が経過した場合、前記障害物の操舵回避を中止し、前記車両を前記初期位置に移動させる、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  8. 前記回避制御手段は、前記初期位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて、前記車両を前記第1位置に移動させても前記検知手段で前記障害物の先の領域を検知することができないと推定した場合、前記車両を前記初期位置から前記第1位置に移動させずに前記障害物の操舵回避制御を行わない、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  9. 前記回避制御手段は、前記第2位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて前記障害物の先が走行不可であると判定した場合、前記第2位置を維持するように前記車両を走行させる、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  10. 前記回避制御手段は、前記第2位置での走行中における前記検知手段での検知結果に基づいて、前記障害物の先が走行不可であり且つ前記第2位置での走行を維持することができないと判定した場合、前記障害物の後方における前記第1位置または前記初期位置に前記車両を移動させる、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  11. 前記第2位置は、対向車線上に設定され、
    前記回避制御手段は、前記第2位置での走行中に前記検知手段で対向車が検知された場合、前記車両の後方における前記第1位置または前記初期位置に前記車両を移動させる、ことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項に記載の走行制御装置。
  12. 前記回避制御手段は、前記初期位置が存在する走行車線上に前記第1位置を設定する、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  13. 前記回避制御手段は、前記第1位置に移動する前記車両が車線を跨がないように前記第1位置を設定する、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  14. 前記回避制御手段は、車幅方向における前記初期位置からのオフセット量が閾値以下になるように前記第1位置を設定する、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  15. 前記回避制御手段は、車幅方向における前記初期位置からのオフセット量が前記第1位置より大きく、且つ前記障害物の側方を通過させるときの前記障害物からの距離が所定値以上になるように前記第2位置を設定する、ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載された走行制御装置を有する車両。
  17. 車両の前方の障害物に対して車幅方向に操舵回避を行うように、回避制御手段が前記車両の走行を制御する走行制御方法であって、
    前記車両の周辺状況を検知する検知手段に、前記車両の前方の障害物を検知させる検知工程と、
    現在走行している初期位置から車幅方向にオフセットさせた第1位置で前記車両を走行させて、前記検知手段に前記障害物の先の状況を確認させる確認工程と、
    前記確認工程での確認結果に応じて、前記第1位置よりオフセット量の大きい第2位置で前記車両を走行させて前記障害物の側方を通過させる通過工程と、
    を含むことを特徴とする走行制御方法。
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