JP2019035982A - 露光装置、およびそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置、およびそれを用いたデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の基板ステージ間で、その表面上で液浸液を効率良く受け渡すのに有利な液浸型の露光装置を提供する。【解決手段】露光装置は、基板を計測する計測領域と、投影光学系を介して基板を露光する露光領域とを有し、投影光学系の最終レンズと露光領域にある基板との間に液浸液13が供給されている状態で基板を露光する。また、露光装置は、基板を保持して移動可能な第1ステージおよび第2ステージと、第1ステージおよび第2ステージの駆動を制御する制御部と、を備える。制御部は、第1ステージから第2ステージに液浸液13を受け渡すときの第1ステージ上の液浸液13の位置である受け渡し位置を、第1ステージ上の基板の露光終了位置に基づいて第1ステージ上の任意の位置に決定し、該決定された受け渡し位置に基づいて第1ステージおよび第2ステージを駆動させる。【選択図】図4

Description

本発明は、露光装置、およびそれを用いたデバイスの製造方法に関する。
露光装置は、半導体デバイスなどの製造工程に含まれるリソグラフィー工程において、原版(レチクルなど)のパターンを投影光学系を介して感光性の基板(表面にレジスト層が形成されたウエハなど)に露光する装置である。さらに、基板に投影するパターン像の解像力を向上させる技術としての液浸法を用いた液浸露光装置がある。液浸露光装置は、投影光学系の最終レンズと基板との間を液浸液で満たしつつ、パターン像を基板に投影する。一方、単位時間当たりの生産量を上げるために、基板を保持するステージを複数備える液浸露光装置もある。基板ステージを1つだけ備える液浸露光装置では、基板の入れ替えや事前計測の間に露光を行うことができない、いわゆる「空白状態」が生じる。これに対して、基板ステージを複数(例えば2つ)備える液浸露光装置では、一方の基板ステージ上にある基板に対して露光を行っている間に、他方の基板ステージで基板の入れ替えなどを行う。この構成によれば、一方の基板ステージ上の基板に対する露光が終了した直後に、他方の基板ステージ上にある次の基板への露光を開始できる。すなわち、液浸露光装置全体で見ると、「空白状態」が生じず、常にいずれかの基板に対する露光を行う状態となるため、単位時間当たりの生産量を上げられる。
ここで、複数の基板ステージを備える液浸露光装置では、一方の基板ステージ上の基板に対する露光が終了した後に、迅速に他方の基板ステージが投影光学系の下部に移動して次の基板に対する露光を開始するため、各基板ステージ間で液浸液を受け渡す。例えば、前の基板に対する露光が終了した時点で液浸液の供給を停止し、次の基板ステージが投影光学系の下部に移動した時点で液浸液の供給を再開するという方法も考えられる。しかしながら、この方法は、液浸液の供給開始から、供給された液浸液の状態が安定するまでに時間がかかるため、現実的でない。そこで、露光が終了した基板を保持した基板ステージから次の露光対象となる基板を保持した基板ステージへ、供給されている液浸液をそのまま受け渡す方法が提案されている。特許文献1は、各基板ステージ上で液浸液の受け渡し位置が規定されている液浸露光装置を開示している。この液浸露光装置は、各基板ステージの側面部に、露光中に各基板ステージの位置をリアルタイムで計測するために用いられるミラーを有する。そして、この場合の液浸液の受け渡し位置は、ミラーを用いた計測を阻害しないように、基板ステージの端部とされている。一方、特許文献2は、受け渡し時間の短縮化の観点から、基板ステージ上で液浸液の受け渡し位置を複数箇所有する液浸露光装置を開示している。
特開2008−124219号公報 特開2008−130745号公報
しかしながら、特許文献1に示す液浸露光装置では、液浸液の受け渡し時には、規定されている受け渡し位置を必ず経由する必要があり、受け渡し開始時の基板ステージの位置によっては、受け渡し時間に無駄が生じる場合がある。また、特許文献2に示す液浸露光装置では、液浸液を受け渡すために基板ステージの稼動領域を広げる必要があるので、結果として装置サイズの拡大化やコストアップを招く。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、複数の基板ステージ間で、その表面上で液浸液を効率良く受け渡すのに有利な液浸型の露光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の例に係る露光装置は、基板を計測する計測領域と、投影光学系を介して前記基板を露光する露光領域とを有し、前記投影光学系の最終レンズと前記露光領域にある前記基板との間に液浸液が供給されている状態で前記基板を露光する露光装置であって、前記基板を保持して移動可能な第1ステージおよび第2ステージと、前記第1ステージおよび前記第2ステージの駆動を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第1ステージから前記第2ステージに前記液浸液を受け渡すときの前記第1ステージ上の前記液浸液の位置である受け渡し位置を、前記第1ステージ上の前記基板の露光終了位置に基づいて前記第1ステージ上の任意の位置に決定し、該決定された受け渡し位置に基づいて前記第1ステージおよび前記第2ステージを駆動させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、複数の基板ステージ間で、その表面上で液浸液を効率良く受け渡すのに有利な液浸型の露光装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る露光装置の構成を示す図である。 各ステージ間で液浸液を受け渡すときの状態を示す図である。 第1実施形態における受け渡し動作の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態における受け渡し動作を時系列で示す図である。 第1実施形態におけるウエハステージのタイミングチャートである。 レーザー干渉計に換えた位置計測センサーなどを示す図である。 液浸液の受け渡しをしない側にのみミラーを配置する構成を示す図である。 第2実施形態における受け渡し動作の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における受け渡し動作を時系列で示す図である。 第2実施形態における受け渡し動作を時系列で示す図である。 第2実施形態におけるウエハステージのタイミングチャートである。 従来の受け渡し動作を時系列で示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る露光装置について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置100の構成を示す概略図である。露光装置100は、一例として、半導体デバイスの製造工程に使用され、ステップ・アンド・リピート方式にてレチクル15に形成されているパターンをウエハ14上(基板上)に露光(転写)する投影型露光装置とする。また、露光装置100は、ウエハ14上に投影するパターン像の解像力を向上させる技術としての液浸法を用いた液浸露光装置とする。なお、図1では、投影光学系3の光軸(本実施形態では鉛直方向)に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で露光時のウエハ14の走査方向にX軸を取り、X軸に直交する非走査方向にY軸を取っている。露光装置100は、照明系1と、レチクルステージ2と、投影光学系3と、ウエハステージ5と、液浸液供給機構4と、アライメント検出系6と、フォーカス検出系7と、制御部20とを備える。そして、これらの構成要素のうち、照明系1、レチクルステージ3、投影光学系3、および液浸液供給機構4は、露光装置100内の露光領域に設置されている。一方、アライメント検出系6、およびフォーカス検出系7は、露光装置100内の計測領域に設置されている。このように、露光装置100では、露光領域と計測領域とが独立し、後述するが、ウエハステージ5を構成する複数のステージは、露光領域と計測領域とを交互に移動し得る。
照明系1は、不図示の光源から照射された光を調整し、レチクル15を照明する。レチクル15は、ウエハ14上に転写されるべきパターン(例えば回路パターン)が形成された、例えば石英ガラス製の原版である。レチクルステージ3は、レチクル15を保持しつつ、XYの各軸方向に移動可能である。投影光学系3は、照明系1からの光で照明されたレチクル15上のパターンの像を所定の倍率(例えば1/2〜1/5)でウエハ14上に投影する。ウエハ14は、表面上にレジスト(感光剤)が塗布された、例えば単結晶シリコンからなる基板である。
ウエハステージ5は、ステージ定盤21上で互いに移動、かつ互いの位置を交換可能な粗動ステージと微動ステージとの組を2つ有する、いわゆるツインステージ型のステージ装置である。以下、この2つの組の一方を「第1ステージ5a」とし、他方を「第2ステージ5b」とそれぞれ表記する。第1ステージ5aおよび第2ステージ5bともに、ウエハ14を保持しつつ、XYZの各軸方向に移動可能(姿勢変化可能)である。この構成により、露光装置100は、例えば、露光領域にある第1ステージ5a上の第1ウエハ14aに対して露光を行っている間に、計測領域にある第2ステージ5bでは、第2ウエハ14bの入れ替えやアライメント計測(事前計測)などを行うことができる。すなわち、露光装置100は、いずれのウエハ14に対しても露光を実施していない空白状態が生じずらく、常にいずれかのウエハ14に対する露光を行う状態となるため、単位時間当たりの生産量を上げるのに有利である。また、各ステージ5a、5bは、それぞれその側面にミラー22を備え、各ステージ5a、5bのXY平面における位置(ステージ位置)は、ミラー22との間の距離をレーザー干渉計23で計測することで求められる。なお、本実施形態では、ウエハステージ5を一例としてツインステージ型として説明するが、3つ以上のステージの組を有するものであっても構わない。
液浸液供給機構4は、投影光学系3の最終レンズと、ウエハステージ5(図1では第2ステージ5b)上のウエハ14とに挟まれる一定の空間領域を液浸液13で満たすよう液浸液13を供給、かつその後に回収する。液浸液供給機構4は、液浸液13を供給する供給ノズル11と、一旦供給された液浸液13を回収する回収ノズル12とを含む。露光装置100は、この領域に空気よりも屈折率の高い液浸液13を満たしつつ、パターン像をウエハ14に投影することで、より微細なパターンを転写するのに有利となる。
アライメント検出系6は、検出光をウエハ14上またはウエハステージ5上の基準マークに投射する投射系と、基準マークからの反射光を受光する受光系とを有する。そして、アライメント検出系6は、ウエハ14のアライメント位置、およびウエハ14とレチクル15との間のアライメント位置を検出する。アライメント検出系6としては、投影光学系3を介さずに基準マークを光学的に検出することができるオフアクシスアライメント検出系とし得る。フォーカス検出系7は、焦点面検出装置であり、検出光をウエハ14の表面に向け投射する投射系7aと、その反射光を受光する受光系7bとを有し、ウエハ14のZ軸方向の位置(表面位置)を検出する。投射系7aおよび受光系7bは、それぞれアライメント検出系6用の基準マークに対して斜め上方に対向して設けられている。
制御部20は、露光装置100の各構成要素の動作および調整などを制御し得る。特に本実施形態では、制御部20は、以下で詳説する液浸液13の受け渡しの際のウエハステージ5(第1ステージ5aおよび第2ステージ5b)の移動動作を制御する。制御部20は、例えばコンピューターなどで構成され、露光装置100の各構成要素に回線を介して接続され、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。なお、制御部20は、露光装置100の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、露光装置100の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。
次に、本実施形態における第1ステージ5aと第2ステージ5bとの間での液浸液13の受け渡し動作について説明する。ここで、「受け渡し動作」とは、一方のステージ上の第ウエハ14に対する露光が終了した後に、他方のステージが投影光学系3の下部に移動して次のウエハ14に対する露光を開始するために、各ステージ5a、5b間で液浸液13を受け渡す動作をいう。まず、基本的な受け渡し動作について、図2を用いて説明する。図2は、一例として第1ステージ5a上から第2ステージ5b上へ液浸液13を受け渡すときの状態を時系列で示す概略断面図である。図2(a)は、投影光学系3の下部(露光位置)に位置する第1ステージ5a上で第1ウエハ14aに対する露光が終了し、次に露光対象となる第2ウエハ14bを保持した第2ステージ5bが近接してきた状態を示す図である。各ステージ5a、5bが最も近接した時の間隔dは、互いに接触しない程度で可能な限り狭いことが望ましい。次に、図2(b)は、液浸液13を受け渡し中の状態を示す図である。各ステージ5a、5bの間隔dを可能な限り狭くし、かつ各ステージ5a、5b上で液浸液13が接触する部分の撥水性を高く保つことで、この間隔dの空間領域には液浸液13が入り込みづらくなっている。そして、図2(c)は、液浸液13の受け渡しが終了した状態を示す図である。この状態で、第1ステージ5a側では、露光済みの第1ウエハ14aの回収作業に入り、一方、第2ステージ5b側では、第2ウエハ14bに対する露光を開始する。
次に、本実施形態における液浸液13の受け渡し動作の際に、特に各ステージ5a、5bをXY平面上でどのように移動させるかについて説明する。まず、本実施形態における受け渡し動作の特徴を明確にするために、比較例として従来の受け渡し動作について説明する。図3は、従来と本実施形態との両方に対応する受け渡し動作の基本的なシーケンスを示すフローチャートである。そして、図12は、従来の受け渡し動作を時系列で示す概略平面図である。特にここでは、一例として、第1ステージ5aで第1ウエハ14aに対する露光が終了したときから、第2ステージ5b上の計測位置、または第2ウエハ14bに設定されている最初のパターン形成領域が露光位置に位置するときまでの状態を示している。なお、図12中に示す各構成要素には、比較のしやすさの観点から、本実施形態の構成要素に対応するものと同一の符号を付す。また、図中の矢印は、各ステージ5a、5bの移動の軌跡を示している。
まず、制御部20は、第1ステージ5a上の第1ウエハ14aに対する露光が終了した後、第1ステージ5aを液浸液13の受け渡し位置に移動させる(ステップS101)。図12(a)は、第1ステージ5aでの露光が終了したときの各ステージ5a、5bの状態を示す図である。一方、図12(b)は、図12(a)に示す状態から、第1ステージ5aが受け渡し位置に移動したときの状態を示す図である。従来のウエハステージ5は、例えば、受け渡し位置がステージ側面の位置計測用ミラーを避けた位置に規定されているため、第1ステージ5は、第1ウエハ14a上のどの位置に最終のパターン形成領域があるかに関わらず、その受け渡し位置まで移動する。次に、制御部20は、第2ステージ5bを、第1ステージ5aの受け渡し位置に第2ステージ5bの受け渡し位置(この場合は受け取る位置となる)が合うように移動させる(ステップS102)。次に、制御部20は、各ステージ5a、5bの受け渡し位置が合った後、各ステージ5a、5bを並行移動させることで、液浸液13を第2ステージ5bの受け渡し位置に移動させる(ステップS103)。図12(c)は、第2ステージ5bが図12(b)に示す状態から受け渡し位置に移動した後、第2ステージ5b上に液浸液13を移動させたときの状態を示す図である。そして、制御部20は、第1ステージ5aを退避(次の特定位置へ移動)させた後、第2ステージ5bを、第2ウエハ14b上の最初のパターン形成領域が露光位置に位置するように移動させる(ステップS104)。図12(d)は、第2ステージ5bが計測位置に位置するように移動させるときの状態を示す図である。このように、従来の受け渡し時のウエハステージ5の動作では、受け渡し位置が予め規定されていることに伴い、ウエハ14上に設定されているパターン形成領域への露光順序によっては、特にステップS102およびS104での移動に時間がかかる場合がある。
これに対して、本実施形態では、制御部20は、図3に示したシーケンスに合わせ、以下のように各ステージ5a、5bを移動させる。図4は、本実施形態における受け渡し動作を時系列で示す概略平面図である。なお、図4(a)〜図4(d)の各図は、従来の受け渡し動作を示す上記の図12(a)〜図12(d)に示す各状態にそれぞれ対応している。本実施形態における受け渡し動作が従来と異なる点は、各ステージ5a、5bにおいて、液浸液13の受け渡し位置を予め規定していない点にある。例えば、本実施形態における図3のステップS101の動作としては、制御部20は、第1ステージ5aにおける液浸液13の受け渡し位置を、露光終了位置、すなわち第1ウエハ14a上の最終のパターン形成領域で露光が終了した位置に基づいて決定する。この場合の露光終了位置は、図4(a)に示す液浸液13が記載されている位置である。なお、制御部20は、露光終了位置を、第1ウエハ14a上に設定されているパターン形成領域を含むレイアウト、またレイアウトに対してどのような露光順序で露光するかなどのデータを含むレシピなどに基づいて、露光前に認識可能である。次に、制御部20は、第1ステージ5aを、図4(a)に示す露光終了位置にある状態から、液浸液13が図4(b)に示すステージ端部に位置するまで、そのまま所定の方向に直線移動させる。そして、図4(b)に示す液浸液13が待機している位置が、本実施形態でいう液浸液13の受け渡し位置である。なお、ここでいう「直線移動」とは、各ステージ5a、5bを移動させる駆動装置の構成および制御上、一方向(ここではX軸方向)用の駆動部だけで直線的に移動可能な方向をいう。これに対して、従来の図12(b)に示す受け渡し位置までの移動では、「傾斜移動」、すなわちX軸方向用とY軸方向用との少なくとも2つの駆動部を駆動させて、図12に示すXY平面上で見て斜めに移動させるものである。
また、例えば、本実施形態における図3のステップS102以降の動作としては、制御部20は、第2ステージ5bにおける液浸液13の受け渡し位置(受け取り位置)を以下のように決定する。すなわち、受け渡し位置は、第1ステージ5aにおける受け渡し位置の一方向(ここではX軸方向)に、計測位置、または露光開始位置(第2ウエハ14b上の最初のパターン形成領域で露光を開始する位置)とが合うように決定される。この場合の計測位置または露光開始位置(これらを総称して、以下「処理位置」という。)は、図4(c)に示す液浸液13が記載されている位置である。そして、制御部20は、第2ステージ5bを、図4(c)に示す受け渡し位置にある状態から、液浸液13が図4(d)に示す最初に露光対象となるパターン形成領域に位置するまで、そのまま所定の方向に直線移動させる。
このように、露光装置100では、液浸液13の受け渡し時に、露光終了位置、または最初の処理位置に基づいて各ステージ5a、5bの受け渡し位置を決定することにより、各ステージ5a、5bの移動時間を従来よりも短縮させることができる。また、このときの各ステージ5a、5bの移動を直線移動とすることにより、駆動装置特有の移動精度や電力効率の点で有利となり得る。なお、ここでは、各ステージ5a、5bの移動をX軸を基準として説明したが、Y軸を基準にしても同様である。
図5は、本実施形態における各ステージ5a、5bの移動時間の短縮効果を明確にするために、従来の露光装置の場合と比較したタイミングチャート(横軸は時間)である。このうち、図5(a)は、従来の露光装置における露光シーケンスに合わせたタイミングチャートであり、図5(b)は、本実施形態に係る露光装置100における露光シーケンスに合わせたタイミングチャートである。なお、図5(a)および図5(b)ともに、上段が第1ステージ5a、下段が第2ステージ5bにそれぞれ対応している。まず、第1ステージ5aの動作として、「露光」、「液浸液の受け渡し位置に移動」、「液浸液の受け渡し」、「移動+ウエハの回収/供給」、「露光準備(計測)」と続く。これに合わせて、第2ステージ5bの動作としては、「露光準備(計測)」、「液浸液の受け渡し位置に移動」、「液浸液の受け渡し」、「計測位置へ移動」、「計測」、「露光位置に移動」、「露光」と続く。ここで、図5(a)と図5(b)とを比較すると、上記のような受け渡し動作により、各ステージ5a、5bの「液浸液の受け渡し位置に移動」にかかる時間と、第2ステージ5bの「計測位置へ移動」にかかる時間とが短縮される。したがって、露光シーケンス全体で見ても、従来の露光装置よりも処理時間が短縮されることがわかる。処理時間の短縮は、結果的に露光装置の生産性の向上に有利となる。
次に、本実施形態に係る露光装置100を実施する上で前提となる各ステージ5a、5bの位置計測について説明する。上記のとおり、XY平面における各ステージ5a、5bの位置は、レーザー干渉計23を用いて計測され、そのために、各ステージ5a、5bの各側面にミラー22が設置されている。ここで、従来技術として特許文献1に示した液浸露光装置では、これと同等のミラーが設置されており、このミラーの設置位置を避けるために特有の受け渡し位置を設置している。これに対して、本実施形態では、ここまで説明した受け渡し方法を、このようなミラー22が設置されていても実施可能である、すなわち、受け渡し位置によっては、ミラー22の側面をまたいでも液浸液13を受け渡し(移動させ)得るものとしている。これは、現在のウエハステージ5の構成や制御に係る技術レベルが向上していることで、実際の装置運用にも耐え得ると判断しているためである。しかしながら、従来と同様、ミラー22の側面を液浸液13が移動するのが望ましくない場合もあり得る。そこで、この場合には、各ステージ5a、5bの位置計測を以下のように行うことで、本実施形態における液浸液13の受け渡しを実施することが可能となる。
図6は、レーザー干渉計23に換えた、各ステージ5a、5bに配置されている位置計測センサー(位置計測器)9と、位置計測センサー9の計測対象としての基準板10とを示す概略図である。このうち、図6(a)は、斜視図であり、図6(b)は、位置計測センサー9の設置位置における断面図である。各ステージ5a、5bには、アライメント計測の際の計測対象となる基準マーク16の他、漏水センサー24、照度センサー17、収差計18などが設置されている。また、本実施形態では、これらのセンサーなどの設置位置を避けた上で、各ステージ5a、5bの表面上に複数の位置計測センサー9が設置される。そして、XY平面における各ステージ5a、5bの位置計測は、位置計測センサー9を用いて、基準板10にある基準を検出することで行い得る。これにより、レーザー干渉計23を使用せず、結果的に各ステージ5a、5bの側面にミラー22を設置する必要がないので、従来のような液浸液13の受け渡し位置の制約がなくなり、本実施形態のような受け渡しが可能となる。一方、図7は、各ステージ5a、5bの側面の中でも、液浸液13の受け渡しをしない側にのみミラー22を配置する構成を示す概略平面図である。このような構成によっても、本実施形態のような受け渡しが可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、ウエハステージの複数のステージ間で、その表面上で液浸液を効率良く受け渡すのに有利な液浸型の露光装置を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る露光装置について説明する。上記説明した第1実施形態では、液浸液13の受け渡し時には、各ステージ5a、5bは、一方向(上記の例ではX軸方向)に並行移動するのみである。これに対して、本実施形態に係る露光装置の特徴は、液浸液13の受け渡し時には、各ステージ5a、5bは、液浸液13を受け渡す方向のみならず、他の方向(Y軸方向)にも移動をする点にある。図8は、本実施形態における受け渡し動作の基本的なシーケンスを示すフローチャートである。そして、図9および図10は、本実施形態における受け渡し動作を時系列で示す概略平面図である。ここでも、第1実施形態における図4と同様に、第1ステージ5aで第1ウエハ14aに対する露光が終了したときから、第2ステージ5b上の第2ウエハ14bに設定されている最初のパターン形成領域が露光位置に位置するときまでの状態を示している。
まず、制御部20は、第1ステージ5a上の第1ウエハ14aに対する露光が終了した後、第1ステージ5aを液浸液13の受け渡し位置に移動させる(ステップS201)。図9(a)は、第1ステージ5aでの露光が終了したときの各ステージ5a、5bの状態を示す図である。一方、図9(b)は、図9(a)に示す状態から、第1ステージ5aが受け渡し位置に真横に移動したときの状態を示す図である。ここでの第1ステージ5aの移動は、次工程にて第2ステージ5bがY軸方向+側(第1ステージ5aがある側)に移動するので、各ステージ5a、5b同士の衝突を避ける意味もある。次に、制御部20は、第1ステージ5aをY軸方向−側に移動させつつ、第2ステージ5bをY軸方向+側に移動させる(ステップS202)。図9(c)は、各ステージ5a、5bがそれぞれ移動を開始する状態を示す図である。このとき、制御部20は、特に第2ステージ5bを、最初の処理位置と合うX軸方向の位置まで移動させる。図9(d)は、第2ステージ5bがこのX軸方向の位置(実質X軸方向でいう受け渡し位置)まで移動した状態を示す図である。次に、制御部20は、第1ステージ5aを斜め方向(Y軸方向−側とX軸方向−側)に移動させつつ、第2ステージ5bを真横方向(X軸方向−側)に並行移動させることで、液浸液13を第2ステージ5bの受け渡し位置に移動させる(ステップS203)。図10(a)は、ステップS203の開始直前の各ステージ5a、5bの状態を示す図である。そして、図10(b)は、液浸液13を第2ステージ5b側に受け渡した後の状態を示す図である。そして、制御部20は、第1ステージ5aをそのままY軸方向−側に退避(次の特定位置へ移動)させた後、第2ステージ5bを、最初の処理位置に位置するように移動させる(ステップS205)。図10(c)は、第1ステージ5aがそのままY軸方向−側に移動しつつ、第2ステージ5bが計測位置に位置するように移動させるときの状態を示す図である。
このように、本実施形態によれば、特に第2ステージ5bの受け渡し動作について、最初の処理位置(計測位置または露光開始位置)に基づいて第2ステージ5bの受け渡し位置を決定する。これにより、第2ステージ5bの移動時間を従来よりも短縮させることができる。さらに、本実施形態では、一連の受け渡し動作中、液浸液13を受け渡す側である第1ステージ5aは、Y軸方向の移動を継続する。これにより、第1ステージ5aが、次の特定位置(この場合、例えばウエハ搬送部8(図1参照))に到達するまでの時間を短縮することができる。
図11は、本実施形態におけるタイミングチャートである。図11は、第1実施形態における説明で用いた図5に対応している。ここで、従来の場合を示す図5(a)と、図11とを比較すると、上記のような受け渡し動作により、特に第1ステージ5aの「移動+ウエハの回収/供給」にかかる時間が短縮されることがわかる。また、例えば、上記の図10(a)〜図10(b)に示す液浸液13の受け渡し中に、第1ステージ5aのY軸方向−側への移動とともに、第2ステージ5bをY軸方向+側に移動させれば、「液浸液の受け渡し位置に移動」にかかる時間も短縮することが可能となる。したがって、本実施形態においても、露光シーケンス全体として、従来の露光装置よりも処理時間が短縮されることがわかる。
(デバイスの製造方法)
次に、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイスなど)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、ウエハを現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
3 投影光学系
5a 第1ステージ
5b 第2ステージ
13 液浸液
14a 第1ウエハ
14b 第2ウエハ
20 制御部
100 露光装置

Claims (8)

  1. 基板を計測する計測領域と、投影光学系を介して前記基板を露光する露光領域とを有し、前記投影光学系の最終レンズと前記露光領域にある前記基板との間に液浸液が供給されている状態で前記基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持して移動可能な第1ステージおよび第2ステージと、
    前記第1ステージおよび前記第2ステージの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1ステージから前記第2ステージに前記液浸液を受け渡すときの前記第1ステージ上の前記液浸液の位置である受け渡し位置を、前記第1ステージ上の前記基板の露光終了位置に基づいて前記第1ステージ上の任意の位置に決定し、該決定された受け渡し位置に基づいて前記第1ステージおよび前記第2ステージを駆動させることを特徴とする露光装置。
  2. 前記露光終了位置は、前記第1ステージ上の基板の露光順序に関するレシピに基づいて決定された位置であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 基板を計測する計測領域と、投影光学系を介して前記基板を露光する露光領域とを有し、前記投影光学系の最終レンズと前記露光領域にある前記基板との間に液浸液が供給されている状態で前記基板を露光する露光装置であって、
    前記基板を保持して移動可能な第1ステージおよび第2ステージと、
    前記第1ステージおよび前記第2ステージの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1ステージから前記第2ステージに前記液浸液を受け渡すときに前記第2ステージが前記液浸液を受け取る位置である受け取り位置を、前記第2ステージ上で行われる前記基板に対する最初の処理位置に基づいて前記第2ステージ上の任意の位置に決定し、該決定された受け取り位置に基づいて前記第1ステージおよび前記第2ステージを駆動させることを特徴とする露光装置。
  4. 前記最初の処理位置は、前記露光領域における計測位置、または露光開始位置であることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記制御部は、前記第1ステージから前記第2ステージに前記液浸液を受け渡すときの、前記第1ステージ上の前記液浸液の位置を、前記第1ステージ上の前記基板の露光終了位置に応じて異ならせることを特徴とする請求項3または4に記載の露光装置。
  6. 前記第1ステージおよび前記第2ステージそれぞれに対向する位置に設置されている基準板に対して光を照射することでステージ位置を計測する位置計測器を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記第1ステージおよび前記第2ステージのそれぞれの側面に設けられたミラーに光を照射し、前記ミラーからの前記光の反射光を受光することにより前記第1ステージおよび前記第2ステージそれぞれの位置を計測する干渉計を備え、
    前記ミラーは、前記液浸液を受け渡し又は受け取りを行う側の側面には設置されない、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、前記露光工程で露光した基板を現像する工程と、を有し、
    前記現像工程で現像された前記基板からデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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