JP2019035295A - 融雪装置、融雪槽、井戸、及び井戸の構築方法 - Google Patents

融雪装置、融雪槽、井戸、及び井戸の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微粒子が揚水兼還元井に堆積するのを防ぐ。
【解決手段】揚水兼還元井において、滞水層に配置された、側面に複数の孔を有する透水管と、透水管の先端に取り付けられた先端補強桝と、一端が先端補強桝内に配置された排水管と、排水管の上部に配置された給水管と、を有する。給水管の一端は先端補強桝内に配置されていることが望ましい。また、先端補強桝の少なくとも一部は滞水層下の下層にあることが望ましい。さらに、先端補強桝の少なくとも先端部は、円錐形状、角錐形状又は砲弾形状であることが望ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、融雪装置、融雪槽、井戸、及び井戸の構築方法に関する。
従来の融雪装置として、例えば、特許文献1には、融雪槽の底板に水中ポンプを配置し、水中ポンプに噴射ノズルを接続し、噴射ノズルによって、底面から水面の方向に向かって循環水を噴き上げる融雪装置が記載されている。特許文献1には、噴射ノズルによって渦流を形成することの記載もある。
また特許文献2には、融雪槽と井戸を一体化し地下水をもって融雪し、融雪に利用された地下水と融雪水を地中に浸透させるよう構成された融雪装置が記載されている。そして、この融雪装置は井戸内に水中ポンプを備え、水中ポンプから送水パイプを介して融雪槽に地下水を供給している。
特開2007−040014号公報 特開2004−060258号公報
特許文献1に記載の融雪装置は、融雪槽内での循環水を用いるために、温度の低い融雪水で雪を融かすために消雪時間がかかることになる。また、特許文献2の融雪装置は地下水を用いているが、シャワー状に上部から地下水を噴出させて雪を融かしているために消雪時間がかかることになる。
また、特許文献2に記載の融雪装置は、井戸の周囲には豆砂利が敷かれ、井戸に土砂が流入するのを防いでいるが、粒度の小さい土砂の流入する土砂を防ぐのは難しい。
本発明の目的の1つは、消雪時間を短縮可能な融雪槽及び融雪装置を提供することにある。本発明の別の目的は浸透水と共に侵入してくる土砂や有機物粉体を抑制する井戸及び融雪装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、透水管の傾きを修正しつつ井戸を構築できる井戸の構築方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る融雪装置は、少なくとも地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、前記透水管の底部に配置され、地下熱水を給水する給水配管に接続された揚水ポンプとを有する井戸と、
雪が投入され、前記給水配管から前記地下熱水が供給される融雪槽と、を備え、
前記融雪槽内を周回するように前記給水配管が配置され、
前記融雪槽内の前記給水配管は、前記給水配管に対して内側に前記地下熱水を噴出する第1の噴出口と、前記給水配管に対して外側に前記地下熱水を噴出する第2の噴出口とを有する融雪装置である。
(2)上記(1)の融雪装置において、前記透水管の外周面に不織濾過シートを配してもよい。
(3)上記(1)又は(2)の融雪装置において、前記透水管内に底部が閉じられた熱伝導性貯水槽が設けられ、前記揚水ポンプは前記熱伝導性貯水槽の前記底部に配置され、前記熱伝導性貯水槽内の水は前記透水管に流入する前記地下熱水によって温めてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの融雪装置において、前記第1及び第2の噴出口は、前記融雪槽の斜め上方向を向いていてもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの融雪装置において、前記融雪槽から有機物粉体、土砂のうち少なくとも一方が排出される排水浸透枡を有してもよい。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの融雪装置において、前記融雪槽からロードヒーティング又は散水用の配管を通して、ロードヒーティング又は散水用の水が送水されてもよい。
(7)上記(1)から(5)のいずれかの融雪装置において、前記熱伝導性貯水槽と前記透水管との間にロードヒーティング又は散水用の配管が配され、該配管を通して、ロードヒーティング又は散水用の水が送水されてもよい。
(8)本発明に係る融雪槽は、地下熱水帯の地下熱水が給水配管を介して供給され、雪が投入され、該雪を前記地下熱水により融かす融雪槽であって、
前記融雪槽内を周回するように前記給水配管が配置され、前記融雪槽内の前記給水配管は、該給水配管に対して内側に前記地下熱水を噴出する第1の噴出口と、該給水配管に対して外側に前記地下熱水を噴出する第2の噴出口とを有する融雪槽である。
(9)本発明に係る井戸は、少なくとも地下熱水帯に配置された、該地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、
前記透水管の底部に配置され、地下熱水を給水する給水配管に接続された揚水ポンプと、
前記透水管の外周面に配された不織濾過シートと、
を備えた井戸である。
(10)本発明に係る井戸は、少なくとも地下熱水帯に配置された、該地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、
前記透水管内に配置された、底部が閉じられた熱伝導性貯水槽と、
前記熱伝導性貯水槽の底部に配置された揚水ポンプと、
を有し、
前記熱伝導性貯水槽内の水は前記透水管に流入する地下熱水によって温められ、温められた該水が前記揚水ポンプと接続された給水配管によって給水される井戸である。
(11)本発明に係る井戸の構築方法は、側面に複数の孔が設けられた筒状の透水管の先端に矢先が取り付けられた透水管杭を用意し、
平板の中心に接続され、該平板に対して垂直方向に延びる打ち込み管を、該平板が前記矢先の上部に水平線に対して垂直に接するように配置し、
前記打ち込み管を水平線に対して垂直に、前記透水管杭が地下熱水帯に到達するように打ち込む、井戸の構築方法である。
本発明によれば、消雪時間を短縮可能な融雪槽及び融雪装置を得ることができる。また本発明によれば、浸透水と共に侵入してくる土砂や有機物粉体を抑制する井戸及び融雪装置を得ることができる。さらに、本発明によれば、透水管の傾きを修正しつつ井戸を構築できる。
本発明の第1の実施形態の融雪装置の構成を示す構成図である。 図1の融雪装置のA−A断面図である。 図1の融雪装置のB−B断面図である。 図1の融雪装置のC−C断面図である。 図1の融雪装置のD−D断面図である。 本発明の第2の実施形態の融雪装置の構成を示す構成図である。 図6の融雪装置のA−A断面図である。 図6の融雪装置のB−B断面図である。 図6の融雪装置のC−C断面図である。 円錐枠を取り付けた透水管の打ち込みにおける、打ち込み前の様子を示す説明図である。 円錐枠を取り付けた透水管の打ち込みにおける、打ち込み修正後の様子を示す説明図である。 図10のA部の詳細図である。 打ち込み時の曲げモーメントを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
地下水は地上に比べて水温の変動が少なく、一定の深さ(概ね、地上から10m)を超えると年間を通して水温が一定となる。以下の説明において、このような地下水を地下熱による水、すなわち地下熱水と呼び、地下熱水が滞留する層を地下熱水帯と呼ぶ。また、地表から地下熱水帯の界面までを表土層と呼ぶ。なお、地下熱水帯は地中の深さ方向に複数層ある場合があり、地表から最も近い地下熱水帯だけでなく、その他の地下熱水帯を用いてもよい。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の融雪装置の構成を示す構成図である。図2は図1の融雪装置のA−A断面図である。図3は図1の融雪装置のB−B断面図である。図4は図1の融雪装置のC−C断面図である。図5は図1の融雪装置のD−D断面図である。本実施形態の融雪装置は地下熱水を供給する透水管、供給された地下熱水によって雪を融かす蓋付き融雪槽、及び融雪水を排出する排水浸透枡を備えている。
図1に示すように、樹脂製、多孔塩ビ管等の透水管10の先端に、コンクリート製、ステンレス製、スチール製等の矢先15を、ボルト14を介して取り付ける。矢先15が取り付けられた透水管10は表土層101を貫通して地下熱水帯102に到達している。透水管10は、少なくとも地下熱水帯102において、側面に複数の孔を有する。複数の孔は、透水管10の側面の開口率が10%になるように設けられているが、特にこの開口率に限定されるものではない。複数の孔の大きさは小さすぎると地下熱水の流入量が減少し、大きすぎると粒度の大きい砂が流入することになる。
本実施形態では、透水管10の周囲は、粒度が最小0.09mmの砂の浸入を防止する不織濾過シート11で包まれている。不織濾過シート11が外周面に巻かれた状態で、透水管10は地表から打ち込まれる。不織濾過シート11で粒度が0.09mm以上の砂の浸入を防止することができるので、透水管10の複数の孔の大きさを任意に設定することができる。例えば、粒度0.5mm程度の砂が流入しえる大きさの孔を透水管10の側面に設けても、不織濾過シート11によって、粒度が0.09mm以上の砂が透水管10の内部に浸入することを防ぐことができる。
不織濾過シート11は、ここでは、濾過精度が0.06〜0.09mm、材質はレーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン等の不織濾過シートを用いている。不織濾過シート11は、透水管10内に設けてもよいが、透水管10の側面の孔から不織濾過シート11を透過できない砂が浸入することになり、透水管10の内壁と不織濾過シート11との間に砂が堆積することになるので、透水管外に設けることが望ましい。
矢先15の先端の形状は、円錐形状や、八角錐、七角錐、六角錐、五角錐、四角錐、三角錐等の角錐形状、又は砲弾形状等である。透水管10の形状は円筒状であり、矢先15が透水管10に繋がる上部の形状は円筒状となる。以下、矢先15の先端の形状は円錐形状とし、ボルト14で透水管10に取り付けた部分を円錐枠13として説明を行う。
円錐枠13を先端に有する透水管10は、円錐枠13及び透水管10の一部が表土層101を貫通して地下熱水帯102に到達するように地表から打ち込まれる。透水管10に設けられる、側面の複数の孔は地下熱水帯102から地下熱水が流入可能に設けられる。円錐枠13及び透水管10を打ち込む方法については後述する。
透水管10の内部には、透水管10の底部に配置された揚水ポンプ12、揚水ポンプ12と接続され、蓋付き融雪槽30に地下熱水を給水する給水配管16、及び給水配管16によって供給される地下熱水の給水量を調整する流量調整バルブ17が設けられている。給水配管16は蓋付き融雪槽30内を周回するように配置される。透水管10の上部には点検用マンホール蓋18が設けられ、点検用マンホール蓋18には通気口19が設けられている。
揚水ポンプ12は、透水管10の内部の、円錐枠13の上面に設置される。揚水ポンプ12は透水管10内に流入した地下熱水を、給水配管16を介して蓋付き融雪槽30に供給する。地下熱水には、不織濾過シート11を通って透水管10に浸入する粒度0.09mm未満の有機物粉体を含んでいる。融雪槽30へ給水する地下熱水の給水量は、管理者が点検用マンホール蓋18を開けて、流量調整バルブ17によって調整することができる。
蓋付き融雪槽30は、内部に、四角状に設けられた給水配管16の複数の第1及び第2の噴出口31−1,31−2、雪及び雪塊反射板32、及び粉体溜め箱33を備えている。給水配管16は蓋付き融雪槽30内を周回するように配置されればよく、四角状のみに限定されず、五角状以上の多角状、円環状等であってもよい。複数の第1及び第2の噴出口31−1,31−2は蓋付き融雪槽30の斜め上方向を向くように配置される。このように地下熱水を上方向に噴出するように構成することで、冷やされた地下熱水が底部へ移動し(熱上下運動)、上部の低下した温度の回復を早めることができる。
蓋付き融雪槽30の材質は、FRP、アルミニウム、鋼等である。雪及び雪塊は蓋付き融雪槽30の蓋を開けて槽内に投入される。
複数の第1の噴出口31−1は、四角状に設けられた給水配管16に対して内側に地下熱水を噴出する。複数の第2の噴出口31−2は、四角状に設けられた給水配管16に対して外側に地下熱水を噴出する。第1の噴出口31−1と第2の噴出口31−2とは四角状に設けられた給水配管16の周方向に交互に配置される。図2では、四角状に設けられた給水配管16の各辺に対して、第1の噴出口31−1と第2の噴出口31−2とが1つずつ、合計2つずつ設けられている。四角状に設けられた給水配管16の各辺に対して、第1の噴出口31−1と第2の噴出口31−2とがそれぞれ2つ以上設けられてもよい。また、四角状に設けられた給水配管16の一辺に、第1の噴出口31−1、第2の噴出口31−2、第1の噴出口31−1をこの順に配置し、隣接する一辺に、第2の噴出口31−2、第1の噴出口31−1、第2の噴出口31−2をこの順に配置するようにして、第1の噴出口31−1と第2の噴出口31−2とを四角状に設けられた給水配管16の周方向に交互に配置してもよい。
第1の噴出口31−1は図2に示すように上から見たときに時計回り方向に、給水配管16に対して内側に一定角度、例えば45度傾けて配置される。第2の噴出口31−2は図2に示すように上から見たときに時計回り方向に、給水配管16に対して外側に一定角度、例えば45度傾けて配置される。第1及び第2の噴出口31−1,31−2は図1に示すように、水平線に対して上方向に一定角度、例えば45度傾けて配置される。ここでは、第1及び第2の噴出口31−1、31−2は時計回り方向に傾けているが、逆時計回りに傾けてもよい。
雪及び雪塊反射板32は、複数の第1及び第2の噴出口31−1,31−2から噴出される水流によって、雪や雪塊が蓋付き融雪槽30の上部の4つの角部に到達して留まらないように配置される。雪及び雪塊反射板32の蓋付き融雪槽30の内壁に対する角度は特に限定されないが、ここでは60度とされている。
粉体溜め箱33は、蓋付き融雪槽30の底部に設けられる。粉体溜め箱33は粒度0.09mm未満の有機物粉体を溜める。また、雪及び雪塊に含まれる、又は雪及び雪塊と同時に入る土砂を溜める。粒度0.09mm未満の有機物粉体は、地下熱水とともに給水配管16を通して蓋付き融雪槽30内に入り、粉体溜め箱33に溜められる。
排水浸透枡50は、蓋付き融雪槽30の融雪水が排出される透水管である。
排水浸透枡50は、蓋付き融雪槽30の融雪水を排出する排水口52、蓋付き融雪槽30からロードヒーティング又は路面散水用の水を送水するロードヒーティング又は路面散水用の給水配管53と、その給水配管53に取り付けられた給水バルブ54、及び蓋付き融雪槽30の底部の粉体溜め箱33に溜められた粒度0.09mm未満の有機物粉体や土砂を取り出すためのバルブ55を備えている。複数の第1及び第2の噴出口31−1,31−2から粒度0.09mm未満の有機物粉体を含む地下熱水36として噴出される。そして、蓋付き融雪槽30の底部には粒度0.09mm未満の有機物粉体が高濃度に含む濁水37が滞留し、そして、粒度0.09mm未満の有機物粉体が粉体溜め箱33に溜っていく。
管理者が点検用マンホール蓋51を開けて、給水バルブ54、バルブ55を調整することができる。
以下、融雪装置の動作について説明する。
透水管10内には、不織濾過シート11を介して地下熱水帯102から地下熱水が流入する。不織濾過シート11によって、粒度0.09mm以上の砂等の浸入は防止されるが、粒度0.09mm未満の有機物粉体は地下熱水に混じって浸入する。以下、本実施形態において、特にことわらない限り、粒度0.09mm未満の有機物粉体が混じった地下熱水を地下熱水と呼ぶ。
揚水ポンプ12が駆動していない状態では、透水管10内の地下熱水20は図1の高さh2+h1の水位となっている。この水位は、透水管10の底面(矢先15の上面)から地下熱水帯102の上面までの高さとなる。
透水管10内の揚水ポンプ12を駆動させると、給水配管16を通して、地下熱水20が蓋付き融雪槽30内に供給される。揚水ポンプ12の駆動によって、透水管10内の地下熱水の水位は高さh2+h1から低下していくが、揚水ポンプ12が隠れる程度の水位h2の地下熱水21が残るように、流量調整バルブ17によって、蓋付き融雪槽30内に供給される地下熱水の給水量を調整する。
図2に示すように、四角状に設けられた給水配管16を通じて蓋付き融雪槽30内に流れ込んだ地下熱水のうち、第1の噴出口31−1から噴出する地下熱水は、給水配管16に対して内側に一定角度傾けた方向に、投入された雪及び雪塊34に向けて噴出される。雪35は地下熱水によって融けだした雪を示す。複数の第1の噴出口31−1から噴出された地下熱水は時計回り方向の中央渦巻きの水流40を作る。この中央渦巻きの水流40によって投入された雪及び雪塊34の一部は中央に集まる雪塊38となる。
中央渦巻きから外へそれる雪及び雪塊39は雪及び雪塊反射板32へ向かって留まろうとする。第2の噴出口31−2から噴出する地下熱水は、給水配管16に対して外側に一定角度傾けた方向に噴出される。噴出された地下熱水は蓋付き融雪槽30の内壁と雪及び雪塊反射板32に当たり中央渦巻きへ向かう外周渦巻きの水流41を作る。外周渦巻きの水流41によって、中央渦巻きから外へそれる雪及び雪塊39は再び中央渦巻きに向かうので、雪及び雪塊の溜まり現象を解消して消雪効率を向上させ、消雪時間を短縮することができる。
融雪槽30に溜まる融雪水の上部は、粒度0.09mm未満の有機粉体が沈殿して清水状態となる。よって、配管を通しても配管に泥が付着することがないので、融雪槽30に溜まる融雪水の上部から融雪水をロードヒーティング又は路面散水用に取り出すことができる。
そこで、ロードヒーティング又は路面散水用の給水配管53に給水ポンプを接続し、給水配管53を通して融雪水を取り出す。給水配管53を通る融雪水の流量は給水バルブ54で調整される。
以上説明した本実施形態の融雪装置において、透水管10の外周面を不織濾過シート11で包むことで、粒度が0.09mm以上の砂や有機粉体を除去することできる(一次処理)。粒度0.09mm未満の有機粉体は融雪槽30内で沈殿して粉体溜め箱33に溜められる(二次処理)。そして、粉体溜め箱33に溜められた粒度0.09mm未満の有機粉体はバルブ55を開放して排水浸透枡50に流入させ表土層へ浸透させる(三次処理)。こうして、融雪装置から粒度0.09mm未満の有機粉体が除去される。
以上説明した本実施形態の融雪装置による効果について説明する。
本実施形態の融雪装置は、融雪に必要なエネルギーは地下熱水の地下熱を用いる。従来融雪装置には、浅井戸の砂混じりシルト質滞水層の砂混入水が用いられることが多く、融雪装置の砂詰まりが障害となって、透水管内の砂、泥上げメンテナンスが生じていた。本実施形態では砂や有機粉体を除去しつつ融雪を行うことができる。深井戸によることなく、浅い地下より地下熱水を容易に確保できる。
融雪槽内に地下熱水の水中噴射口、雪及び雪塊反射板を設置し、中央渦及び外周渦を発生させて、雪及び雪塊の溜まり現象を解消して消雪効率を向上させ、消雪時間を短縮させて揚水ポンプの電気消費量を低減することができる。
本実施形態の融雪装置では、地下熱水エネルギーの占める割合が大半であり、他の代替エネルギー(石油、ガス等)を融雪に使用した場合よりも、COの排出量は少なく環境負荷の少ない融雪装置である。
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態の融雪装置の構成を示す構成図である。図7は図6の融雪装置のA−A断面図である。図8は図6の融雪装置のB−B断面図である。図9は図6の融雪装置のC−C断面図である。図6〜図9において、図1〜図5に示した融雪装置の各構成部材と同一構成部材については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の融雪装置は、透水管10の内部に、熱伝導性貯水槽となる、底のある円筒状の金属箔貯水槽22を有する。熱伝導性貯水槽は熱伝導性があれば特に金属箔貯水槽に限定されないが、金属箔貯水槽とする場合には、例えば厚さ0.1mmの金属箔を用いることができる。金属箔貯水槽22内の底部には揚水ポンプ12が配置される。金属箔貯水槽22には予め地下熱水以外の水道水等が入れられる。透水管10の側面から流入した地下熱水24は金属箔貯水槽22の内の水を熱伝導により温め、温水23が揚水ポンプ12によって給水配管16を介して融雪槽30に給水される。そして、蓋つき融雪槽30の上部の温水によって融けた雪は排水口43を介して融雪水として金属箔貯水槽22内に戻される。蓋つき融雪槽30の底部の温水は必要に応じて排水口44によって金属箔貯水槽22内に戻される。金属箔貯水槽22の水位が所定の値を超えないように排水口26が設けられている。
金属箔貯水槽22内の揚水ポンプ12を駆動させると、給水配管16を通して、温水23が蓋付き融雪槽30内に供給される。揚水ポンプ12の駆動によって、金属箔貯水槽22内の温水の水位は高さh3+h4から低下していくが、水位h3の温水25が残るように、排水口43により戻される融雪水の他に、排水口44付近に設けられた流量調整バルブによって、金属箔貯水槽22内に供給される温水の給水量を調整する。
本実施形態では、透水管10と金属箔貯水槽22との間の地下熱水はロードヒーティング用・散水用配管27を通して、ポンプ室60に配置された給水用ポンプ61に供給される。そして、地下熱水は、給水用ポンプ61によりロードヒーティング用・散水用配管63を介してロードヒーティング用又は散水用に給水される。給水量は給水バルブ62により調整される。ロードヒーティングに用いられて温度が低下した水はロードヒーティング用又は散水用の帰り配管56により排水浸透枡50に排水される。
本実施形態では、蓋つき融雪槽30には、第1実施形態とは異なり、金属箔貯水槽22内の温水を供給するために、地下熱水に含まれる粒度0.09mm未満の有機粉体が混入しない。そのため、図1に示す粉体溜め箱33は砂、泥溜め箱45となる。そして、本実施形態では、ロードヒーティング又は路面散水用に地下熱水を用いているので、第1の実施形態のように蓋つき融雪槽30内の融雪水をロードヒーティング又は路面散水用に用いるよりも、より温度の高い水を用いることができる。
<井戸の構築方法>
以下、図10〜図13を用いて井戸の構築方法について説明する。以下に説明する井戸の構築方法は第1及び第2の実施形態の融雪装置の井戸の構築に用いることができる。
図10は円錐枠を取り付けた透水管の打ち込みにおける、打ち込み前の様子を示す説明図である。図11は円錐枠を取り付けた透水管の打ち込みにおける、打ち込み修正後の様子を示す説明図である。図12は図10のA部の詳細図である。図13は打ち込み時の曲げモーメントを示す図である。
図10に示すように、大きな河川の扇状地などに広がる地域において、表土層101と地下熱水帯102とを備えた地盤に、表土層101を掘削機械により、透水管10より大き目の外径に掘削し、掘削土を排除する。なお、地下熱水帯の含水地盤は砂・小石等を含み軟弱なことが多く地盤強度の低いのが一般的である。その後、透水管の先端に、コンクリート、鋼等の矢先15を矢先取り付けボルト14で取りつけて、円錐枠13付き透水管(透水管杭となる)を打ち込む。
円錐枠13付き透水管を打ち込むため、内部に挿入する先端当て平鉄板(平板となる)71の付いた、打ち込み鋼管又は金属棒(以下、打ち込み鋼管として説明する)70を円錐枠13の上面に配置し、打ち込み鋼管70に荷重pをかける。打ち込み鋼管70は平鉄板71の中心に接続され、平鉄板71に対して垂直方向に延びている。打ち込み鋼管70を水平線に対して垂直に、円錐枠13付き透水管が地下熱水帯102に到達するように打ち込む。円錐枠13付き透水管に傾きαがあっても図12に示すように傾斜復元力が働き、図11に示すように、地表に対して垂直に透水管を打ち込むことができる。透水管底部水平面では、先端当て平鋼板の平面形状は、円形をしている。先端当て平鋼板の平面形状は円形とするのが望ましいが、他の形状、例えば四角形、五角形以上の多角形等の角型としてもよい。
図12及び図13に示すように、透水管に傾きαがある状態で、打ち込み鋼管70に荷重pをかけると、打ち込み鋼管が垂直方向にある場合は傾斜の高い方の先端が支点となり、打ち込み鋼管の側面まで距離eと鋼管からの垂直荷重pとから、曲げモーメントm(m=p・e)の傾斜復元力が生ずる。打ち込み作業を継続していくと傾斜αは修正されていく。
本実施形態による透水管の構築方法によれば、次の効果を得ることができる。
(1)透水管杭内は、先端にコンクリート等の矢先が附帯して錘となり、打ち込む際に鋼管荷重が低減でき、打ち込み鋼管を継ぎ足すことで、荷重の大きな大型打ち込み重機を必要とせず地下熱水帯の深さに応じて打ち進むことが可能となる。
(2)透水管杭の先端が開放する形では、打ち込みが進むに従い先端から砂・小石等が入り込み、透水管杭内の深さは自ずと浅<なり、集水量も減少する。本実施形態では、透水管杭内の打ち込み鋼管又は金属棒は、所定の位置まで打ち終わった後に引き上げる作業は、先端が閉塞する錘の付かない開放型の場合に比較して、杭内部に土砂の浸入等の障害がないために、作業が容易で時間が短縮できる。また、透水管杭が受ける摩擦抵抗が外部の他に内部にも発生して、打ち込み効率は低下し、浅くなった分の砂・小石を取り除く困難な問題が発生するが、本実施形態ではこれを防止することができる。
(3)一般的に杭を打ち込む場合は、杭頭部を打撃するが杭の傾斜が生じた場合など傾斜の修正が難しく、別途杭の打ち直しを余儀なくされていた。本実施形態では、打ち込み作業を継続すると傾斜は修正されていくので、杭の打ち直しの必要はなくなる。
10 透水管
11 不織透過シート
12 揚水ポンプ
13 円錐枠
15 矢先
16 給水配管
30 蓋つき融雪槽
33 粉体溜め箱
45 砂、泥溜め箱
50 排水浸透桝

Claims (11)

  1. 少なくとも地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、前記透水管の底部に配置され、地下熱水を給水する給水配管に接続された揚水ポンプとを有する井戸と、
    雪が投入され、前記給水配管から前記地下熱水が供給される融雪槽と、を備え、
    前記融雪槽内を周回するように前記給水配管が配置され、
    前記融雪槽内の前記給水配管は、前記給水配管に対して内側に前記地下熱水を噴出する第1の噴出口と、前記給水配管に対して外側に前記地下熱水を噴出する第2の噴出口とを有する融雪装置。
  2. 前記透水管の外周面に不織濾過シートを配した請求項1に記載の融雪装置。
  3. 前記透水管内に底部が閉じられた熱伝導性貯水槽が設けられ、前記揚水ポンプは前記熱伝導性貯水槽の前記底部に配置され、前記熱伝導性貯水槽内の水は前記透水管に流入する前記地下熱水によって温められる請求項1又は2に記載の融雪装置。
  4. 前記第1及び第2の噴出口は、前記融雪槽の斜め上方向を向いている請求項1から3のいずれか1項に記載の融雪装置。
  5. 前記融雪槽から有機物粉体、土砂のうち少なくとも一方が排出される排水浸透枡を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の融雪装置。
  6. 前記融雪槽からロードヒーティング又は散水用の配管を通して、ロードヒーティング又は散水用の水が送水される請求項1から5のいずれか1項に記載の融雪装置。
  7. 前記熱伝導性貯水槽と前記透水管との間にロードヒーティング又は散水用の配管が配され、該配管を通して、ロードヒーティング又は散水用の水が送水される請求項1から5のいずれか1項に記載の融雪装置。
  8. 地下熱水帯の地下熱水が給水配管を介して供給され、雪が投入され、該雪を前記地下熱水により融かす融雪槽であって、
    前記融雪槽内を周回するように前記給水配管が配置され、前記融雪槽内の前記給水配管は、該給水配管に対して内側に前記地下熱水を噴出する第1の噴出口と、該給水配管に対して外側に前記地下熱水を噴出する第2の噴出口とを有する融雪槽。
  9. 少なくとも地下熱水帯に配置された、該地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、
    前記透水管の底部に配置され、地下熱水を給水する給水配管に接続された揚水ポンプと、
    前記透水管の外周面に配された不織濾過シートと、
    を備えた井戸。
  10. 少なくとも地下熱水帯に配置された、該地下熱水帯において側面に複数の孔を有する透水管と、
    前記透水管内に配置された、底部が閉じられた熱伝導性貯水槽と、
    前記熱伝導性貯水槽の底部に配置された揚水ポンプと、
    を有し、
    前記熱伝導性貯水槽内の水は前記透水管に流入する地下熱水によって温められ、温められた該水が前記揚水ポンプと接続された給水配管によって給水される井戸。
  11. 側面に複数の孔が設けられた筒状の透水管の先端に矢先が取り付けられた透水管杭を用意し、
    平板の中心に接続され、該平板に対して垂直方向に延びる打ち込み管を、該平板が前記矢先の上部に水平線に対して垂直に接するように配置し、
    前記打ち込み管を水平線に対して垂直に、前記透水管杭が地下熱水帯に到達するように打ち込む、井戸の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2767333C1 (ru) * 2020-12-14 2022-03-17 Илья Анатольевич Тарусин Способ утилизации снега энергией подтоварной воды

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