JP2019034689A - 高速鉄道車両用電力変換装置および高速鉄道車両 - Google Patents

高速鉄道車両用電力変換装置および高速鉄道車両 Download PDF

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Abstract

【課題】電力変換装置本体の小型化および軽量化を図ることが可能な高速鉄道車両用電力変換装置を提供する。【解決手段】この高速鉄道車両用電力変換装置100は、高速鉄道車両10の底部11aに設置される電力変換装置本体100aの底部Bから脱着可能なように電力変換装置本体100aに取り付けられ、コンバータ31およびインバータ32を含む電力変換ユニット60と、電力変換装置本体100a内において電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1に配置され、電力変換ユニット60以外の主回路20を構成するとともに常時通電発熱しない充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24と、を備える。【選択図】図5

Description

この発明は、高速鉄道車両用電力変換装置および高速鉄道車両に関し、特に、コンバータおよびインバータを含む電力変換ユニットを含む高速鉄道車両用電力変換装置およびそのような高速鉄道車両用電力変換装置を備える高速鉄道車両に関する。
従来、コンバータおよびインバータを含む電力変換ユニットを備える高速鉄道車両用電力変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、高速鉄道車体の底面に固定された筐体と、筐体内のコンバータ室に配置されたコンバータユニット、および、筐体内のインバータ室に配置されたインバータユニットとからなる電力変換装置本体とを備える高速鉄道車両用電力変換装置が開示されている。この高速鉄道車両用電力変換装置では、電力変換装置本体のコンバータユニットおよびインバータユニットは、接続導体を介して互いに接続されている。また、この高速鉄道車両用電力変換装置では、コンバータユニットおよびインバータユニットからなるパワーユニットは、接続導体による接続状態を解除した後、上方(高速鉄道車体の底面側)に持ち上げられた状態で、高速鉄道車両の車側(車両側方)から引き出し可能に構成されている。
特開2009−96318号公報
上記特許文献1に記載された高速鉄道車両用電力変換装置では、電力変換装置本体のパワーユニットを高速鉄道車両の車側(車両側方)から引き出す際に、パワーユニットを上方に持ち上げる必要があるため、筐体の天井面とパワーユニットとの間の空間を何も配置しない状態で確保しておく必要がある。このため、筐体の天井面とパワーユニットとの間の空間以外のパワーユニットの側方領域に、パワーユニット以外の主回路を構成する多くの電気部品を配置する必要があり、その結果、高速鉄道車両用電力変換装置の電力変換装置本体が大型化してしまうとともに、大型化した分、重量が大きくなってしまう。一方、高速鉄道車両においては、小型化および小型化による軽量化が望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電力変換装置本体の小型化および軽量化を図ることが可能な高速鉄道車両用電力変換装置およびそのような高速鉄道車両用電力変換装置を備える高速鉄道車両を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置では、高速鉄道車両の底部に設置される電力変換装置本体の底部から脱着可能なように電力変換装置本体に取り付けられ、交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータおよびコンバータから出力された直流電力を交流電力に変換するインバータを含む電力変換ユニットと、電力変換装置本体内において電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置され、電力変換ユニット以外の主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品と、を備える。
なお、本発明において、高速鉄道車両用電力変換装置における「主回路」とは、交流電源と、高速鉄道車両を走行させるための駆動部(誘導電動機など)とを接続するとともに、その接続経路に電流が流れる電気回路を意味しており、電気回路内のスイッチング素子のオンオフ状態を切り替えるための制御信号電流が流れる回路は含まれない。また、本発明において、常時通電発熱しない「主回路電気部品」は、常時通電発熱しない受動素子を含む。
この発明の第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置では、上記のように、コンバータおよびインバータを含む電力変換ユニットを、電力変換装置本体の底部から脱着可能なように電力変換装置本体に取り付ける。これにより、電力変換ユニットを高速鉄道車両の車側(車両側方)から脱着する場合と異なり、電力変換ユニットを上方に持ち上げる必要がないので、電力変換ユニットの上方の電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間を何も配置しない状態で確保しておく必要がない。そこで、本発明では、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に、電力変換ユニット以外の主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品を配置することによって、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置された主回路電気部品については、その主回路電気部品を配置するための空間を電力変換ユニットの側方領域などに別途確保する必要がないので、その分、電力変換装置本体の小型化を図ることができる。また、小型化を図ることができる分、電力変換装置本体の重量を小さくして軽量化を図ることができる。
また、第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置では、上記のように、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置される主回路電気部品として、電力変換ユニット以外の主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品を用いることによって、常時発熱する主回路電気部品を用いる場合と異なり、主回路電気部品の発熱に起因して電力変換ユニットを構成する部品に不具合が生じるのを極力抑制することができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、電力変換装置本体内における電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間において、種類の異なる複数の主回路電気部品が電力変換装置本体の天井板の下面である天井面に取り付けられている。このように構成すれば、種類の異なる複数の主回路電気部品を電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置することにより、電力変換ユニットの側方領域に配置する主回路電気部品をより減少させることができるので、電力変換装置本体をより小型化およびより軽量化することができる。また、主回路電気部品を電力変換装置本体の天井板の下面である天井面に取り付けることによって、主回路電気部品を電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に容易に配置することができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、常時通電発熱しない主回路電気部品は、過電圧抑制抵抗および充電抵抗のうちの少なくとも1つを含む。このように構成すれば、主回路に過電圧が印加されるおそれがある場合のみ通電されて、常時通電発熱しない過電圧抑制抵抗、および、高速鉄道車両運転開始時にのみ通電されて、常時通電発熱しない充電抵抗の少なくとも一方を、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置することによって、主回路電気部品の発熱に起因する電力変換ユニットの不具合を抑制しながら、電力変換装置本体の小型化および小型化による軽量化を図ることができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、電力変換装置本体の底部には、開口部が設けられており、電力変換ユニットは、開口部を介して、電力変換装置本体の底部から脱着可能なように構成されている。このように構成すれば、開口部を介して、電力変換装置本体の底部から電力変換ユニットを容易に脱着することができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、電力変換ユニットは、電力変換装置本体の内部に配置され、コンバータおよびインバータを構成する複数の半導体スイッチング素子と、半導体スイッチング素子上に配置された複数のフィルタコンデンサとを含み、主回路電気部品は、フィルタコンデンサと、電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置されている。このように構成すれば、フィルタコンデンサと電力変換装置本体の天井面との間の空間を有効に活用して、電力変換装置本体の小型化および小型化による軽量化を図ることができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、電力変換ユニットは、電力変換装置本体内であって、高速鉄道車両の両車側間の略中央に配置される。ここで、高速鉄道車両用電力変換装置におけるコンバータおよびインバータを含む電力変換ユニットは、一般的に重量が大きい。そこで、本発明では、重量の大きな電力変換ユニットを高速鉄道車両の両車側間(車両の側面間)の略中央に配置することによって、枕木方向における高速鉄道車両の重量バランスを良好にすることができる。
この場合、好ましくは、電力変換装置本体内において、電力変換ユニットに対して枕木方向に隣接するように配置され、インバータおよびコンバータの制御信号を生成する制御ユニットをさらに備える。このように構成すれば、制御ユニットを、高速鉄道車両の両車側間(車両の側面間)の略中央に配置された電力変換ユニットの枕木方向に隣接する空き空間に配置することができるので、電力変換装置本体を枕木方向と直交する車両進行方向に容易に小型化することができる。
上記第1の局面による高速鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、電力変換ユニットは、電力変換装置本体の底部から下方に露出するとともに高速鉄道車両の走行風によって冷却を行う複数の放熱フィンを受熱板の一方面に一体的に有する冷却体と、受熱板の他方面上に配置され、コンバータおよびインバータを構成する複数の半導体スイッチング素子と、を含む。このように構成すれば、複数の半導体スイッチング素子から受熱板を介して放熱フィンに伝達された熱を高速鉄道車両の走行風に放出することができる。これにより、複数の半導体スイッチング素子の温度上昇を抑制することができる。また、冷却体が単一の部材からなる場合には、冷却体が複数の部材からなる場合と比べて、冷却体が占める空間を容易に小さくすることができるので、これによっても、電力変換装置本体の小型化および小型化による軽量化を図ることができる。
この発明の第2の局面による高速鉄道車両では、放熱フィンを受熱板の一方面に一体的に有する冷却体を備える上記第1の局面の高速鉄道車両用電力変換装置と、高速鉄道車両用電力変換装置の電力変換装置本体に隣接するとともに高速鉄道車両の底部に配置される機器との間に、電力変換装置本体を保守するための保守用隙間と、保守用隙間に設けられ、機器側から電力変換装置本体側に向かって斜め上方に向くように、放熱フィンに走行風を導く傾斜板とを備える。
この発明の第2の局面による高速鉄道車両では、電力変換装置本体を保守するために確保する必要のある保守用隙間に、放熱フィンに走行風を導く傾斜板を設けることによって、電力変換装置本体に傾斜板を設ける場合と異なり、放熱フィンにおける熱交換効率を向上させつつ、電力変換装置本体の小型化を容易に図ることができる。これにより、高速鉄道車両において、電力変換ユニットを効率的に冷却しつつ、電力変換装置本体に隣接する機器を配置する空間を大きく確保することができる。
本発明によれば、上記のように、電力変換装置本体の小型化および軽量化を図ることが可能な高速鉄道車両用電力変換装置およびそのような高速鉄道車両用電力変換装置を備える高速鉄道車両を提供することができる。
本発明の一実施形態による編成状態の高速鉄道車両を示した側面図である。 本発明の一実施形態による高速鉄道車両を下方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の回路図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の斜視図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の断面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の下面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の分解斜視図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置の分解断面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、電力変換ユニットを筐体から取り外した状態の下面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、電力変換ユニットの筐体への固定状態を示した断面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、電力変換ユニットの筐体への非固定状態を示した断面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、電力変換ユニットを上方から見た平面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、過電圧抑制抵抗の固定状態を示した側面図である。 本発明の一実施形態による電力変換装置において、充電抵抗の固定状態を示した側面図である。 本発明の一実施形態による高速鉄道車両の側断面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[高速鉄道車両の構成]
図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態による高速鉄道車両用電力変換装置100(以下、電力変換装置100と称する)が設置される高速鉄道車両10の構成について説明する。
高速鉄道車両10は、複数の車両が編成された状態で、たとえば、180km/h以上で走行する高速鉄道車両である。高速鉄道車両10は、図1に示すように、交流電源としての架線1から供給される電力により走行するように構成されている。高速鉄道車両10は、車体11と、パンタグラフ12と、真空遮断器13(図3参照)と、変圧器14(図3参照)と、電力変換装置100と、誘導電動機15と、空調機器などのその他の電気機器16とを備えている。なお、誘導電動機15およびその他の電気機器16は、特許請求の範囲の「電力変換装置本体に隣接する機器」の一例である。
パンタグラフ12は、架線1から電力を受け取る役割を有する。真空遮断器13は、架線1から供給される電力に異常電流が発生した際に、電流を遮断する役割を有する。変圧器14は、架線1から供給される電力の交流電圧を所望の交流電圧に変圧する役割を有する。電力変換装置100は、変圧器14により変圧された交流電圧を所望の3相交流電圧および周波数に変換して誘導電動機15に供給する役割を有する。誘導電動機15は、電力変換装置100から供給される3相交流電圧の電力に基づいて高速鉄道車両10を進行方向(X1方向)に走行させる役割と、回生ブレーキにより3相交流電圧の電力を生じさせる(発電する)役割とを有する。
電力変換装置100、誘導電動機15およびその他の電気機器16は、図1および図2に示すように、高速鉄道車両10の車体11の底部11aに設置されている。高速鉄道車両10の前後方向(枕木方向と直交する方向、X方向)における電力変換装置100の両側には、図1に示すように、電力変換装置100を保守点検するための保守用隙間G1およびG2が枕木方向(Y方向)に延びるように形成されている。そして、保守用隙間G1およびG2を隔てて、電力変換装置100と誘導電動機15またはその他の電気機器16とが高速鉄道車両10の底部11aに配置されている。
[電力変換装置の構成]
次に、図3〜図15を参照して、本発明の一実施形態による電力変換装置100の構成について詳細に説明する。
(電力変換装置の主回路の構成)
電力変換装置100は、図3に示すように、主回路20を電気回路として含む電力変換装置本体100aを備えている。主回路20は、充電抵抗21と、開閉器22および補助開閉器23と、過電圧抑制抵抗24と、過電圧抑制トランジスタ(OVT)25とを含んでいる。なお、充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24は、特許請求の範囲の「常時通電発熱しない主回路電気部品」の一例である。
また、主回路20は、コンバータ31とインバータ32とをさらに有している。コンバータ31は、4個の半導体スイッチング素子31aと、4個の半導体スイッチング素子31bと、2個のダイオード31cと、2個のダイオード31dと、2個のフィルタコンデンサ31eおよび31fとを有している。コンバータ31は、後述する制御ユニット40からの制御信号により、8個の半導体スイッチング素子31aおよび31bのオンオフが適宜切り替えられることによって、変圧器14から供給される交流電力を、所定の大きさの電圧の直流電力に変換して出力する役割を有する。
インバータ32は、4個の半導体スイッチング素子32aと、4個の半導体スイッチング素子32bと、4個の半導体スイッチング素子32cと、2個のダイオード32dと、2個のダイオード32eと、2個のダイオード32fと、2個のフィルタコンデンサ32gおよび32hとを有している。インバータ32は、制御ユニット40からの制御信号により12個の半導体スイッチング素子32a〜32cのオンオフが適宜切り替えられることによって、コンバータ31から供給される直流電力を、任意の電圧および任意の周波数を有する3相交流電力に変換して出力する役割を有する。
フィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hは、コンバータ31から出力されてインバータ32に供給される直流電圧を安定させる(平滑化させる)役割を有する。
充電抵抗21は、高速鉄道車両10の運転開始時に、開閉器22および補助開閉器23の開閉切替により通電される。これにより、高速鉄道車両10の運転開始時に、複数のフィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hに電荷が蓄積される。なお、充電抵抗21は、高速鉄道車両10の運転開始時以外においては通電されない。つまり、充電抵抗21は、フィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hを初期充電するときのみ通電され、常時通電発熱しない電気部品である。また、充電抵抗21は、信号形成などを行わずに供給された電力を消費する受動素子であることにより、断線などの不具合がほとんど生じない信頼性の高い電気部品である。
過電圧抑制抵抗24は、コンバータ31から出力されてインバータ32に供給される直流電圧が上限を超えた場合に、過電圧抑制トランジスタ25の開閉切替により通電される。これにより、コンバータ31およびインバータ32に過電圧が印加されるのを防止する。つまり、過電圧抑制抵抗24は、主回路20において直流電圧が上限を超えた場合以外は通電されない。この結果、過電圧抑制抵抗24は、常時通電発熱しない電気部品である。また、過電圧抑制抵抗24は、信号形成などを行わずに供給された電力を消費する受動素子であることにより、断線などの不具合がほとんど生じない信頼性の高い電気部品である。
(電力変換装置の構成)
電力変換装置本体100aは、図4に示すように、枕木方向(Y方向)に長い略箱状の筐体50により構成されている。また、筐体50の上部には、高速鉄道車両10の底部11a(図5参照)に固定するための複数の取り付け部50aが設けられている。
筐体50は、金属製であり、両車側(Y1側およびY2側)にそれぞれ配置され、取り外し可能な側板51aおよび51bと、X1側およびX2側にそれぞれ配置された側板51cおよび51dと、Z1側(上方)に配置された天井板51eとにより、箱状に形成されている。また、側板51cおよび51dには、複数の保守点検用窓51fが設けられており、保守点検用窓51fの各々は、着脱可能な覆い板51gにより覆われている。この保守点検用窓51fを介して、保守用隙間G1およびG2(図15参照)に位置する点検者が電力変換装置本体100a内部の電気部品などを保守可能なように電力変換装置本体100aは構成されている。
また、筐体50は、図5に示すように、Y方向の略中央(両車側の略中央)に設けられた第1室50bと、第1室50bのY1側(一方の車側)に隣接するように設けられた第2室50cと、第1室50bのY2側(他方の車側)に隣接するように設けられた第3室50dとを有している。なお、図5、図8および図12では、理解容易のため、カバー46の図示を省略している。この第1室50bと第2室50cとは、上下方向(Z方向)に延びる仕切り板51hにより仕切られている。第1室50bと第3室50dとは、Z方向に延びる仕切り板51iにより仕切られている。
また、第2室50cおよび第3室50dの底部には、それぞれ、図5および図6に示すように、底面板51jおよび51kが配置されている。一方、第1室50bの底部Bには、底面板は配置されておらず、開口部50e(図5参照)が形成されている。
筐体50の第1室50bの底部B側には、図7〜図9に示すように、第1室50bの全周に亘って、矩形の枠状(周状)に形成された固定部材52が設けられている。固定部材52は、側板51cおよび51dの第1室50b側の内面と、仕切り板51hおよび51iの第1室50b側の内面とに溶接により固定されている。この固定部材52は、Z2側の下面において、後述する受熱板65の上面65aに当接するように形成されている。
固定部材52には、図10および図11に示すように、固定部52aと、ねじ固定部52bと、パッキン配置部52cとが形成されている。固定部52aは、Z1側に延びるように形成されており、側板51c、51d、仕切り板51hおよび51iの内面に溶接により固定されている。この固定部52aは、固定部材52の全周に亘って形成されている。ねじ固定部52bは、Z1側に延びるように形成されており、雌ねじが形成されたねじ穴52dを有している。このねじ固定部52bは、固定部材52の4辺にそれぞれ複数箇所ずつ設けられている。パッキン配置部52cは、ねじ固定部52bよりも第1室50bの内側に形成されているとともに、逆U字状の断面形状を有している。このパッキン配置部52cは、固定部材52の全周に亘って連続して延びる溝状に形成されている。また、パッキン配置部52cには、下方(Z2側)から枠状のパッキン(シール部材)53が嵌め込まれている。
電力変換装置本体100aの内部には、図5および図12に示すように、電力変換ユニット60が配置されている。電力変換ユニット60は、電力変換装置本体100aの両車側の略中央の第1室50b内に配置されている。また、電力変換ユニット60は、5つの半導体スイッチング素子群61a〜61eと、半導体スイッチング素子群61a〜61eの上方に配置される4個のフィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hと、接続導体62と、冷却体63と、金属製のカバー64(図7参照)とを含んでいる。接続導体62は、半導体スイッチング素子群61a〜61eとフィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hとの間に配置され、半導体スイッチング素子群61a〜61eとフィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hとを電気的に接続する役割を有する。カバー64は、フィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hを保護する役割を有する。
5つの半導体スイッチング素子群61a〜61eは、Y方向に並ぶように配置されている。Y2側の半導体スイッチング素子群61aは、コンバータ31の4個の半導体スイッチング素子31aおよび2個のダイオード31cで形成されたU相コンバータ用の半導体スイッチング素子群である。半導体スイッチング素子群61bは、コンバータ31の4個の半導体スイッチング素子31bおよび2個のダイオード31dで形成されたV相コンバータ用の半導体スイッチング素子群である。つまり、電力変換ユニット60の半導体スイッチング素子群61aおよび61bは、それぞれ、コンバータ31を構成する半導体スイッチング素子31aおよび31bで形成されている。
半導体スイッチング素子群61cは、インバータ32の4個の半導体スイッチング素子32aおよび2個のダイオード32dで形成されたu相インバータ用の半導体スイッチング素子群である。半導体スイッチング素子群61dは、インバータ32の4個の半導体スイッチング素子32bおよび2個のダイオード32eで形成されたv相インバータ用の半導体スイッチング素子群である。Y1側の半導体スイッチング素子群61eは、インバータ32の4個の半導体スイッチング素子32cおよび2個のダイオード32fで形成されたw相インバータ用の半導体スイッチング素子群である。つまり、電力変換ユニット60の3つの半導体スイッチング素子群61c〜61eは、それぞれ、インバータ32を構成する半導体スイッチング素子32a〜32cで形成されている。
フィルタコンデンサ31eおよび31fは、樹脂により覆われた状態で、半導体スイッチング素子群61aおよび61bの直上に配置されている。フィルタコンデンサ32gおよび32hは、樹脂により覆われた状態で、半導体スイッチング素子群61c〜61eの直上に配置されている。
冷却体63は、金属製であり、半導体スイッチング素子群61a〜61eを冷却する役割を有する。冷却体63は、半導体スイッチング素子群61a〜61eが上面65aに配置される受熱板65と、受熱板65の下面65bに溶接などにより取り付けられた複数の放熱フィン66とを有している。受熱板65は、XY平面に延びる単一の金属板から形成されている。これにより、電力変換ユニット60では、複数の受熱板を設ける場合と比べて、半導体スイッチング素子群61a〜61e同士を接続するための接続導体62の短縮化と、冷却体63およびカバー64の小型化とが図られている。その結果、電力変換ユニット60の軽量化が図られている。なお、上面65aおよび下面65bは、それぞれ、特許請求の範囲の「一方面」および「他方面」の一例である。
複数の放熱フィン66は、筐体50(電力変換装置本体100a)の底部Bから下方に露出している。また、複数の放熱フィン66は、所定の間隔を隔てて、枕木方向(Y方向)に複数配列されている。また、放熱フィン66の各々は、XZ平面に延びる(前後方向に延びる)板状に形成されている。これにより、放熱フィン66間を前後方向に走行風が流通する際に、放熱フィン66と走行風との間で熱交換が行われる。この結果、半導体スイッチング素子群61a〜61eの熱が冷却体63を介して走行風に放出されることによって、半導体スイッチング素子群61a〜61eの温度上昇が抑制される。
また、図7および図12に示すように、受熱板65の外縁部近傍で、かつ、複数のねじ固定部52bに対応する位置には、それぞれ、ねじ70が挿入されるねじ挿入孔65cが形成されている。また、受熱板65のねじ挿入孔65cよりも内側で、かつ、パッキン配置部52cに嵌め込まれるパッキン(シール部材)53に対応する位置には、上方に突出するリブ状の突起部65dが周状に形成されている。
ここで、本実施形態では、図10および図11に示すように、電力変換ユニット60の下面65bに配置された円環状のワッシャ71と、受熱板65のねじ挿入孔65cとにねじ70が挿入された状態で、ねじ70を固定部材52のねじ穴52dに螺合させることによって、電力変換ユニット60は、電力変換装置本体100aの第1室50bの底部Bに取り付られている。これにより、ねじ70とねじ穴52dとの螺合状態を解除することによって、電力変換ユニット60は、電力変換装置本体100aの第1室50bの底部Bから開口部50eを介して下方に取り外すことが可能であるとともに、取り外した電力変換ユニット60は、開口部50eを介して、第1室50bに取り付けることが可能なように構成されている。つまり、電力変換ユニット60は、開口部50eを介して、電力変換装置本体100aの底部Bに脱着可能なように電力変換装置本体100aに取り付けられている。なお、枠状の固定部材52が側板51cおよび51dの第1室50b側の内面と、仕切り板51hおよび51iの第1室50b側の内面とに溶接により固定されているとともに、固定部材52の4辺の複数箇所においてねじ70により電力変換ユニット60が取り付けられることによって、重量の大きな電力変換ユニット60であっても安定的に電力変換装置本体100aの底部Bに取り付けられる。
また、電力変換ユニット60が電力変換装置本体100aに取り付けられた状態において、第1室50bには、筐体50の側板51c、51d、仕切り板51hおよび51iと電力変換ユニット60の受熱板65とにより、密閉空間Sが形成されている。
また、電力変換ユニット60が電力変換装置本体100aに取り付けられた状態において、固定部材52のパッキン配置部52cに嵌め込まれたパッキン53は、受熱板65の突起部65dに押しつぶされることによって、受熱板65の上面65aに密着される。この結果、シール部材としてのパッキン53により、水が外部から密閉空間Sに侵入するのが抑制される。
また、本実施形態では、図7〜図9に示すように、筐体50の天井板51eの下面51lには、密閉空間S内に位置するように、主回路20の充電抵抗21と、過電圧抑制抵抗24とが取り付けられている。過電圧抑制抵抗24は、一対の抵抗がペアとなった状態で2個設けられている。そして、2個の過電圧抑制抵抗24は、第1室50bのY方向(枕木方向)の略中央において、X方向(前後方向)に並ぶように下面51lに取り付けられている。また、充電抵抗21は、2個設けられており、過電圧抑制抵抗24からY1側に離間するように、第1室50bのY1側において、X方向(前後方向)に並ぶように下面51lに取り付けられている。なお、下面51lは、特許請求の範囲の「天井面」の一例である。
具体的な固定方法としては、図13に示すように、過電圧抑制抵抗24の両端は、ワッシャ71に挿入されたねじ70およびナット(図示せず)により接続部材24aに固定されている。また、筐体50の天井板51eには、雌ねじが形成されたねじ穴51mを有し、Z2側に向かって延びる4個のねじ固定部51nが形成されている。そして、ワッシャ71と、接続部材24aのねじ挿入孔とにねじ70が挿入された状態で、ねじ70をねじ固定部51nのねじ穴51mに螺合させることによって、過電圧抑制抵抗24は、天井板51eの下面51lに取り付られている。
また、図14に示すように、充電抵抗21の両側には、雌ねじが形成されたねじ穴21aが設けられている。また、天井板51eには、雌ねじが形成されたねじ穴51oを有し、Z2側に向かって延びる4個のねじ固定部51pが形成されている。そして、L字状の板金部材72を介して、充電抵抗21は、天井板51eの下面51lに取り付られている。つまり、ワッシャ71と、板金部材72のねじ挿入孔とにねじ70が挿入された状態で、ねじ70を充電抵抗21のねじ穴21aに螺合させるとともに、ワッシャ71と、板金部材72のねじ挿入孔とにねじ70が挿入された状態で、ねじ70をねじ固定部51pのねじ穴51oに螺合させることによって、充電抵抗21は、天井板51eの下面51lに取り付られている。
この結果、密閉空間Sのうち、電力変換ユニット60のカバー64と、電力変換装置本体100aにおける天井板51eの下面51lとの間の空間S1に主回路20の充電抵抗21と過電圧抑制抵抗24とが配置されている。つまり、充電抵抗21と、過電圧抑制抵抗24とは、電力変換ユニット60のフィルタコンデンサ31e、31f、32gおよび32hと電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間(空間S1)に配置されている。
また、図13に示すように、過電圧抑制抵抗24は、天井板51eおよびカバー64と、それぞれ、Z方向に距離D1およびD2だけ離間して配置されている。この際、距離D1は、天井板51eと過電圧抑制抵抗24とが空気を介して通電しないための最低絶縁距離以上に設定されており、距離D2は、カバー64と過電圧抑制抵抗24とが空気を介して通電しないための最低絶縁距離以上に設定されている。同様に、図14に示すように、充電抵抗21は、天井板51eおよびカバー64と、それぞれ、Z方向に距離D3およびD4だけ離間して配置されている。この際、距離D3は、天井板51eと充電抵抗21とが空気を介して通電しないための最低絶縁距離以上に設定されており、距離D4は、カバー64と充電抵抗21とが空気を介して通電しないための最低絶縁距離以上に設定されている。
また、図6および図9に示すように、電力変換装置本体100aの第2室50c(電力変換ユニット60のY1側の側方領域)には、電力変換装置本体100aの電気回路の一部である、常時通電される制御ユニット40と、ゲート電源41とが配置されている。制御ユニット40は、主回路20の後述するコンバータ31の半導体スイッチング素子31aおよび31bと、インバータ32の半導体スイッチング素子32a〜32cとに対するオンオフの制御信号を生成する役割を有する。ゲート電源41は、半導体スイッチング素子31a、31bおよび32a〜32cを駆動するための電力を供給する役割を有する。なお、第2室50cに配置された制御ユニット40およびゲート電源41は、筐体50のY1側の側板51aを取り外すことによって、保守点検可能である。
また、電力変換装置本体100aの第3室50d(電力変換ユニット60のY2側の側方領域)には、電力変換装置本体100aの電気回路の一部である、開閉器22および補助開閉器23と過電圧抑制トランジスタ25とが配置されている。なお、第3室50dに配置された開閉器22、補助開閉器23および過電圧抑制トランジスタ25は、筐体50のY2側の側板51bを取り外すことによって、保守点検可能である。
(高速鉄道車両のその他の構成)
高速鉄道車両10では、図2および図15に示すように、X1側の保守用隙間G1には、誘導電動機15またはその他の電気機器16側(X1側)から電力変換装置100側(X2側)に向かって斜め上方に向くように傾斜する傾斜板17aが設けられている。同様に、保守用隙間G2には、誘導電動機15またはその他の電気機器16側(X2側)から電力変換装置100側(X1側)に向かって斜め上方に向くように傾斜する傾斜板17bが設けられている。これにより、高速鉄道車両10の走行時において、電力変換装置本体100aの前方(X1側)から後方(X2側)に向かって流れる走行風がX1側の傾斜板17aに沿うように上昇することより、電力変換装置100に設けられた放熱フィン66に走行風をより導くことが可能である。なお、高速鉄道車両10の走行方向が逆の場合(X2側からX1側に向かって高速鉄道車両10が走行する場合)には、X2側の傾斜板17bにより、放熱フィン66に走行風を導くことが可能である。また、図15においては、理解容易のため、取り付け部50a、覆い板51gおよび放熱フィン66以外の電力変換装置本体100aにおける構造の図示を適宜省略している。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、コンバータ31およびインバータ32を含む電力変換ユニット60を、電力変換装置本体100aの底部Bから脱着可能なように電力変換装置本体100aに取り付ける。これにより、電力変換ユニット60を高速鉄道車両10の車側(車両側方)から脱着する場合と異なり、電力変換ユニット60を上方に持ち上げる必要がないので、電力変換ユニット60の上方の電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1を何も配置しない状態で確保しておく必要がない。そこで、電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1に、電力変換ユニット60以外の主回路20を構成するとともに常時通電発熱しない充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を配置することによって、空間S1に配置された充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24については、その充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を配置するための空間を電力変換ユニット60の側方領域(第2室50cおよび第3室50d)などに別途確保する必要がないので、その分、電力変換装置本体100aの小型化を図ることができる。また、小型化を図ることができる分、電力変換装置本体100aの重量を小さくして軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面(天井面)51lとの間の空間S1に配置される主回路電気部品として、電力変換ユニット60以外の主回路20を構成するとともに常時通電発熱しない充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を用いる。これにより、常時発熱する主回路電気部品を用いる場合と異なり、充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24の発熱に起因して電力変換ユニット60を構成する部品に不具合が生じるのを極力抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、熱による不具合が生じにくい充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24(受動素子)を空間S1に配置することによって、熱により不具合を生じやすい電子部品(たとえば、能動素子)を配置する場合と比べて、安定的に主回路20に電流を流すことができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1において、種類の異なる複数の充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を電力変換装置本体100aの天井板51eの下面51lに取り付ける。これにより、種類の異なる複数の充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を空間S1に配置することにより、電力変換ユニット60の側方領域に配置する主回路電気部品をより減少させることができるので、電力変換装置本体100aをより小型化およびより軽量化することができる。また、充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を電力変換装置本体100aの天井板51eの下面51lに取り付けることによって、充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を空間S1に容易に配置することができる。
また、本実施形態では、上記のように、主回路20に過電圧が印加されるおそれがある場合のみ通電されて、常時通電発熱しない過電圧抑制抵抗24、および、高速鉄道車両10の運転開始時にのみ通電されて、常時通電発熱しない充電抵抗21の両方を、電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1に配置する。これにより、主回路電気部品の発熱に起因する電力変換ユニット60の不具合を抑制しながら、電力変換装置本体100aの小型化および小型化による軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換ユニット60を、電力変換装置本体100a内であって、高速鉄道車両10の両車側間の略中央の第1室50bに配置する。これにより、枕木方向(Y方向)における高速鉄道車両10の重量バランスを良好にすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換装置本体100a内において、電力変換ユニット60に対して枕木方向に隣接する第2室50cに、インバータ32およびコンバータ31の制御信号を生成する制御ユニット40を配置する。これにより、制御ユニット40を、高速鉄道車両10の両車側間(高速鉄道車両10の側面間)の略中央に配置された電力変換ユニット60の枕木方向に隣接する空き空間に配置することができるので、電力変換装置本体100aを枕木方向と直交する高速鉄道車両10の進行方向(X1方向)に容易に小型化することができる。さらに、電力変換ユニット60に対して枕木方向に隣接する第2室50cにゲート電源41を配置し、電力変換ユニット60に対して枕木方向に隣接する第3室50dに、開閉器22、補助開閉器23および過電圧抑制トランジスタ25を配置することによって、電力変換装置本体100aを枕木方向と直交する高速鉄道車両10の進行方向にさらに容易に小型化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換ユニット60が、電力変換装置本体100aの底部Bから下方に露出するとともに高速鉄道車両10の走行風によって冷却を行う複数の放熱フィン66を受熱板65の下面65bに一体的に有する冷却体63と、受熱板65の上面65a上に配置され、コンバータ31を構成する複数の半導体スイッチング素子31aおよび31bと、受熱板65の上面65a上に配置され、インバータ32を構成する複数の半導体スイッチング素子32a〜32cと、を含む。これにより、複数の半導体スイッチング素子31a、31bおよび32a〜32cから受熱板65を介して放熱フィン66に伝達された熱を高速鉄道車両10の走行風に放出することができる。この結果、複数の半導体スイッチング素子31a、31bおよび32a〜32cの温度上昇を抑制することができる。また、冷却体63が単一の部材からなることによって、冷却体63が複数の部材からなる場合と比べて、冷却体63が占める空間を容易に小さくすることができるので、これによっても、電力変換装置本体100aの小型化および小型化による軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電力変換装置本体100aを保守するために確保する必要のある保守用隙間G1およびG2に、放熱フィン66に走行風を導く傾斜板17aおよび17bをそれぞれ設ける。これにより、電力変換装置本体100aに傾斜板を設ける場合と異なり、放熱フィン66における熱交換効率を向上させつつ、電力変換装置本体100aの小型化を容易に図ることができる。この結果、高速鉄道車両10において、電力変換ユニット60を効率的に冷却しつつ、電力変換装置本体100aに隣接する機器(誘導電動機15およびその他の電気機器16)を配置する空間(第2室50cおよび第3室50d)を大きく確保することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、電力変換ユニット60と電力変換装置本体100aの下面(天井面)51lとの間の空間S1に、電力変換ユニット60以外の主回路20を構成するとともに常時通電発熱しない充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24を配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に、充電抵抗または過電圧抑制抵抗のいずれか一方のみを配置してもよい。また、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に、充電抵抗および過電圧抑制抵抗以外で、かつ、主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品を配置してもよい。つまり、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に、主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品を1種または3種以上配置してもよい。この際、主回路電気部品は、抵抗、コンデンサおよびコイルのような電力変換ユニットからの熱の影響を受けにくい受動素子のうち、常時通電発熱しないものであるのが好ましいものの、所定の場合のみに通電される常時通電発熱しない能動素子、例えば過電圧抑制トランジスタ25であってもよい。
また、上記実施形態では、常時通電発熱しない充電抵抗21および過電圧抑制抵抗24(主回路電気部品)を、電力変換装置本体100aの天井板51eの下面51lに取り付けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、常時通電発熱しない主回路電気部品は、電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置されていればよく、主回路電気部品の取り付け方法には特に限定されない。たとえば、電力変換ユニットのカバーの上面または側面に常時通電発熱しない主回路電気部品を取り付けることによって、常時通電発熱しない主回路電気部品を電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置してもよい。また、たとえば、電力変換ユニットの天井板の下面(天井面)側に形成された凹部に埋め込むように常時通電発熱しない主回路電気部品を配置することによって、常時通電発熱しない主回路電気部品を電力変換ユニットと電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置してもよい。
また、上記実施形態では、電力変換ユニット60を、電力変換装置本体100a内であって、高速鉄道車両10の両車側間の略中央の第1室50bに配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電力変換ユニットを、高速鉄道車両の一方側の車側に寄せた状態で、電力変換装置本体内に配置してもよい。
また、上記実施形態の図3に示す主回路20の電気回路は一例であり、半導体スイッチ素子、ダイオードおよびフィルタコンデンサの各々の配置箇所および数は、特に限定されない。また、たとえば、放電抵抗および放電抵抗に関する開閉器などの電気部品が主回路電気部品として別途主回路に配置されてもよい。
また、上記実施形態では、電力変換ユニット60のカバー64と、電力変換装置本体100aの下面51lとの間の空間S1に、主回路20の充電抵抗21と過電圧抑制抵抗24(主回路電気部品)とを配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電力変換ユニットにカバーを設けなくてもよい。これにより、フィルタコンデンサと主回路電気部品とをより近接させて、上下方向における電力変換装置本体の小型化を図ることが可能である。
10 高速鉄道車両
11a 高速鉄道車両の底部
15 誘導電動機(電力変換装置本体に隣接する機器)
16 その他の機器(電力変換装置本体に隣接する機器)
17a、17b 傾斜板
20 主回路
21 充電抵抗(常時通電発熱しない主回路電気部品)
24 過電圧抑制抵抗(常時通電発熱しない主回路電気部品)
31 コンバータ
31a、31b、32a、32b、32c 半導体スイッチング素子
31e、31f、32g、32h フィルタコンデンサ
32 インバータ
40 制御ユニット
50e 開口部
51e 天井板
51l 下面(天井面)
60 電力変換ユニット
63 冷却体
65 受熱板
65a 上面(一方面)
65b 下面(他方面)
66 放熱フィン
100 高速鉄道車両用電力変換装置
100a 電力変換装置本体
B 電力変換装置本体の底部
G1、G2 保守用隙間
S1 空間

Claims (9)

  1. 高速鉄道車両の底部に設置される電力変換装置本体の底部から脱着可能なように前記電力変換装置本体に取り付けられ、交流電力を直流電力に変換して出力するコンバータおよび前記コンバータから出力された直流電力を交流電力に変換するインバータを含む電力変換ユニットと、
    前記電力変換装置本体内において前記電力変換ユニットと前記電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置され、前記電力変換ユニット以外の主回路を構成するとともに常時通電発熱しない主回路電気部品と、を備えた、高速鉄道車両用電力変換装置。
  2. 前記電力変換装置本体内における前記電力変換ユニットと前記電力変換装置本体の天井面との間の前記空間において、種類の異なる複数の前記主回路電気部品が前記電力変換装置本体の天井板の下面である前記天井面に取り付けられている、請求項1に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  3. 前記常時通電発熱しない主回路電気部品は、過電圧抑制抵抗および充電抵抗のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  4. 前記電力変換装置本体の底部には、開口部が設けられており、
    前記電力変換ユニットは、前記開口部を介して、前記電力変換装置本体の底部から脱着可能なように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  5. 前記電力変換ユニットは、前記電力変換装置本体の内部に配置され、前記コンバータおよび前記インバータを構成する複数の半導体スイッチング素子と、前記半導体スイッチング素子上に配置された複数のフィルタコンデンサとを含み、
    前記主回路電気部品は、前記フィルタコンデンサと、前記電力変換装置本体の天井面との間の空間に配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  6. 前記電力変換ユニットは、前記電力変換装置本体内であって、前記高速鉄道車両の両車側間の略中央に配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  7. 前記電力変換装置本体内において、前記電力変換ユニットに対して枕木方向に隣接するように配置され、前記インバータおよびコンバータの制御信号を生成する制御ユニットをさらに備える、請求項6に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  8. 前記電力変換ユニットは、前記電力変換装置本体の底部から下方に露出するとともに前記高速鉄道車両の走行風によって冷却を行う複数の放熱フィンを受熱板の一方面に一体的に有する冷却体と、前記受熱板の他方面上に配置され、前記コンバータおよび前記インバータを構成する複数の半導体スイッチング素子と、を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の高速鉄道車両用電力変換装置。
  9. 請求項8に記載の高速鉄道車両用電力変換装置と、
    前記高速鉄道車両用電力変換装置の前記電力変換装置本体に隣接するとともに前記高速鉄道車両の底部に配置される機器との間に、前記電力変換装置本体を保守するための保守用隙間と、
    前記保守用隙間に設けられ、前記機器側から前記電力変換装置本体側に向かって斜め上方に向くように、前記放熱フィンに走行風を導く傾斜板とを備える、高速鉄道車両。
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