JP2019034605A - 鞍乗型車両のスイングアーム - Google Patents

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Abstract

【課題】スイングアームの捩り剛性を十分に確保しつつ、スイングアームにおける左右方向の荷重を吸収する機能を高める。【解決手段】鞍乗型車両のスイングアーム51であって、ピボット部52から鞍乗型車両の右側を後方へ伸長する右アーム53と、ピボット部52から鞍乗型車両の左側を後方へ伸長する左アーム54と、右アーム53と左アーム54とのそれぞれの前部間を接続するクロス部56とを備え、右アーム53および左アーム54のそれぞれにおいて、クロス部56が接続された部分よりも後側の部分である右側後アーム部61および左側後アーム部71には、当該右側後アーム部61および左側後アーム部71のそれぞれの一部が鞍乗型車両の左右方向内向きに凸となるように曲がった内向き曲がり部63、73が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は鞍乗型車両のスイングアームに関する。
一般に、自動二輪車等の鞍乗型車両はスイングアームを備えている。スイングアームは、その前端部が、車体フレームにおいてエンジンユニットの後方に位置する部分にピボットを介して上下方向に揺動可能に支持されている。また、スイングアームの後端部には後輪が回転可能に支持されている。さらに、車体フレームの後上側の部分とスイングアームとの間、またはシートレールとスイングアームとの間にはリアクッションユニットが設けられている。走行時には、路面の起伏に応じて後輪およびスイングアームが上下動し、その際に生じる上下方向の衝撃がリアクッションユニットにより吸収される。
また、鞍乗型車両の中には、スタビライザが設けられたスイングアームを備えているものがある。スタビライザは、例えば、スイングアームにおいて、左側のアームの後端部と、左右のアームの前部を連結する連結部とを接続する補強フレーム、および右側のアームの後端部と上記連結部とを接続する補強フレームを左右のアームの上方または下方に設けることにより構成されている。スタビライザを設けることにより、スイングアームの捩り剛性を高めることができる。下記の特許文献1には、スタビライザが設けられたスイングアームが記載されている。
特開2012−76612号公報
ところで、スイングアームは、例えば旋回時に後輪に左右方向に作用する荷重をスイングアームの各アームの撓みにより吸収する機能を有する。鞍乗型車両の運動性能、すなわち走行安定性、操作性および乗り心地の良さ等を高めるために、スイングアームの捩り剛性の向上に加え、スイングアームにおける、左右方向の荷重を吸収する機能を向上させることが求められる。
しかしながら、スイングアームの捩り剛性を十分に確保しつつ、スイングアームにおける左右方向の荷重を吸収する機能を向上させることは容易でない。すなわち、スイングアームにおける左右方向の荷重を吸収する機能を向上させるためには、左右方向の荷重を受けてスイングアームの各アームが適度に撓むようにスイングアームの左右方向における曲げ剛性(横曲げ剛性)を設定する必要がある。ところが、スイングアームの捩り剛性を高めるために、スイングアームの左右方向の寸法を大きくし、あるいはスタビライザを設けると、スイングアームの捩り剛性だけでなく横曲げ剛性も高くなってしまう。このため、スイングアームの捩り剛性を十分に確保しようとすると、スイングアームの横曲げ剛性が高くなり過ぎ、左右方向の荷重を受けた際の各アームの適度な撓みが得られなくなってしまう。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、スイングアームの捩り剛性を十分に確保しつつ、スイングアームにおける左右方向の荷重を吸収する機能を高めることができる鞍乗型車両のスイングアームを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、鞍乗型車両に設けられるスイングアームであって、当該スイングアームを前記鞍乗型車両の車体フレームに支持するためのピボット部と、前記ピボット部から前記鞍乗型車両の左側および右側を後方へそれぞれ伸長する一対のアームと、前記一対のアームのそれぞれの後端部に設けられ、前記鞍乗型車両の後輪の車軸を支持するための一対の車軸支持部と、前記一対のアームの前部間を接続するクロス部とを備え、前記一対のアームのうちの少なくとも一方において、クロス部が接続された部分よりも後側の部分である後アーム部には、当該後アーム部の一部が前記鞍乗型車両の左右方向内向きに凸となるように曲がった内向き曲がり部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、スイングアームの捩り剛性を十分に確保しつつ、スイングアームにおける左右方向の荷重を吸収する機能を高めることができる。
本発明の実施例のスイングアームが設けられた鞍乗型車両を示す外観図である。 図1中の鞍乗型車両の車体フレーム(シートフレームを除く)、ステップ、ステップ支持用のステー、スイングアームおよび後輪等を左方から見た説明図である。 図1中の鞍乗型車両の車体フレーム(シートフレームを除く)、ステップ、ステップ支持用のステー、スイングアームおよび後輪等を上方から見た説明図である。 本発明の実施例のスイングアームを上方から見た外観図である。 本発明の実施例のスイングアームを左方から見た外観図である。 本発明の実施例のスイングアームの形状の詳細を示す説明図である。 本発明の実施例のスイングアームにおける内向き曲がり部と後輪のタイヤの最大幅部との位置関係を示す説明図である。 本発明の実施例のスイングアームにおける内向き曲がり部とスタビライザフレームとの位置関係を示す説明図である。 本発明のスイングアームのいくつかの他の実施例を示す説明図である。
本発明の実施形態のスイングアームは、鞍乗型車両に設けられるスイングアームであって、当該スイングアームを鞍乗型車両の車体フレームに支持するためのピボット部と、ピボット部から鞍乗型車両の左側および右側を後方へそれぞれ伸長する一対のアームと、一対のアームのそれぞれの後端部に設けられ、鞍乗型車両の後輪の車軸を支持するための一対の車軸支持部と、一対のアームの前部間を接続するクロス部とを備えている。
さらに、当該スイングアームの一対のアームのうちの少なくとも一方において、クロス部が接続された部分よりも後側の部分である後アーム部には、内向き曲がり部が形成されている。内向き曲がり部において、当該後アーム部の一部は鞍乗型車両の左右方向内向きに凸となるように曲がっている。
本発明の実施形態のスイングアームによれば、後アーム部に内向き曲がり部を形成することによりスイングアームの横曲げ剛性を下げることができる。これにより、スイングアームの捩り剛性を高めるためにスイングアームの横幅寸法を大きくし、またはスタビライザを設けた場合であっても、左右方向の荷重が作用したときにそれを受けてスイングアームの各アームが適度に撓むようにスイングアームの横曲げ剛性を設定することができる。したがって、スイングアームにおいて、旋回時等に後輪に左右方向に作用する荷重をアームの撓みにより吸収する機能を向上させることができる。よって、鞍乗型車両の運動性能を高めることができる。
(鞍乗型車両)
図1は、本発明の実施例のスイングアーム51が設けられた鞍乗型車両1を示している。図2は、鞍乗型車両1における車体フレーム2(シートフレーム14を除く)、ステップ47、ステップ支持用のステー48、スイングアーム51および後輪32等を左方から見た状態を示し、図3はこれらを上方から見た状態を示している。なお、本実施例において、部品や部材の形状や配置等を説明するに当たり方向について述べるときには、鞍乗型車両1の運転者における方向を基準とする。図1ないし図8の各図の右下に描いた矢印が指す前(F)、後(B)、左(L)、右(R)、上(U)および下(D)、は、鞍乗型車両1の運転者における方向を示している。
図1に示すように、鞍乗型車両1は自動二輪車である。鞍乗型車両1は、その骨格を形成する車体フレーム2を備えている。図2および図3に示すように、車体フレーム2は、ヘッドパイプ3、4本のタンクレール4、2本のダウンチューブ5、ボディフレーム6、および複数本のシートフレーム14を備えている。
ヘッドパイプ3は鞍乗型車両1の前上部に配置されている。4本のタンクレール4のうちの2本は、それらの前端部がヘッドパイプ3の右上部および右下部にそれぞれ接続され、それらの後端側が鞍乗型車両1における右側を後方へそれぞれ伸長している。4本のタンクレール4のうちの他の2本は、それらの前端部がヘッドパイプ3の左上部および左下部にそれぞれ接続され、それらの後端側が鞍乗型車両1における左側を後方へそれぞれ伸長している。2本のダウンチューブ5は、右下側および左下側のタンクレール4のそれぞれの前端部から下方へ伸長している。
ボディフレーム6は、4本のタンクレール4のそれぞれの後端部に接続されている。ボディフレーム6は、右側の2本のタンクレール4の後端部から鞍乗型車両1における右側を下方へ伸長する右サイドフレーム部7と、左側の2本のタンクレール4の後端部から鞍乗型車両1における左側を下方へ伸長する左サイドフレーム部8と、右サイドフレーム部7および左サイドフレーム部8のそれぞれの上端部間を接続する上連結部9と、右サイドフレーム部7および左サイドフレーム部8のそれぞれの下端部間を接続する下連結部10とを備えている。右サイドフレーム部7および左サイドフレーム部8のそれぞれには、スイングアーム51の前端部を支持するためのピボット支持部11が設けられている。各ピボット支持部11には、スイングアーム51の前端部を支持するためのピボットシャフトを挿通するための挿通孔が形成されている。また、上連結部9の後部には、リアクッションユニット39の上端部を支持するためのリアクッション接続部12が設けられている。また、下連結部10の後部には、リアクッションユニット39の下端部とスイングアーム51とを接続するリンク部材40を支持するためのリンク部材接続部13が設けられている。
各シートフレーム14は、図1に示すように、その前端部がボディフレーム6の上連結部9の上部に接続され、後端側が後方へ伸長している。また、図2に示すように、各ダウンチューブ5の下端部、ボディフレーム6の上部前側、およびボディフレーム6の下部前側には、エンジンユニット24を支持するためのエンジンマウント部15が設けられている。
また、図1に示すように、鞍乗型車両1の前上部において、ヘッドパイプ3内には、ステアリングシャフト21が回転可能に支持され、ステアリングシャフト21にはブラケットを介してフロントフォーク22およびハンドル(図示せず)が支持されている。また、フロントフォーク22には前輪23が回転可能に支持されている。
また、鞍乗型車両1において前輪23の後方にはエンジンユニット24が設けられている。エンジンユニット24は、上述したエンジンマウント部15に支持されている。エンジンユニット24には、エンジンおよびトランスミッション等が一体的に設けられている。エンジンユニット24におけるエンジンは、クランクケース25、シリンダ26およびシリンダヘッド27等を備えている。また、エンジンユニット24の下方にはマフラ28が設けられている。また、シリンダヘッド27の前部に設けられた排気ポートとマフラ28との間は排気管29により接続されている。
また、鞍乗型車両1において、エンジンユニット24の後方には、スイングアーム51が設けられている。スイングアーム51の前端部は、ボディフレーム6に設けられたピボット支持部11に上下方向に揺動可能に支持されている。また、スイングアーム51の後端部には後輪32が車軸31を介して回転可能に支持されている。後輪32はホイール34およびタイヤ35を備えている。ホイール34はハブ34A(図7参照)、リム34Bおよびスポーク34Cを有している。また、車体フレーム2とスイングアーム51との間にはリアクッションユニット39が設けられている。リアクッションユニット39の上端部は、ボディフレーム6の上連結部9に設けられたリアクッション接続部12に接続されている。また、ボディフレーム6の下部後方にはリンク部材40が設けられている。リンク部材40は3つの接続点を有しており、図2に示すように、リンク部材40の第1の接続点にはリアクッションユニット39の下端部39Aが接続され、リンク部材40の第2の接続点は、接続部材41を介してスイングアーム51のリンク部材接続部84に接続され、リンク部材40の第3の接続点はボディフレーム6のリンク部材接続部13に接続されている。
また、図3に示すように、鞍乗型車両1における左側には、エンジンユニット24により得られる動力を後輪32に伝達するためのドリブンスプロケット42およびドライブチェーン43が設けられている。ドリブンスプロケット42は、後輪32の車軸31と同軸に配置され、後輪32のホイール34のハブ34Aに固定されている。ドライブチェーン43は、エンジンユニット24の後部に設けられたトランスミッションのドライブスプロケットとドリブンスプロケット42との間に架け渡されている。
また、図1に示すように、鞍乗型車両1においてエンジンユニット24の上方には燃料タンク44が設けられ、燃料タンク44の後方には運転シート45が設けられている。また、ボディフレーム6の右サイドフレーム部7の後部には右側のステップ47がステー48およびステー取付部材49を介して取り付けられている。同様に、ボディフレーム6の左サイドフレーム部8の後部には左側のステップ47がステー48およびステー取付部材49を介して取り付けられている。具体的には、右サイドフレーム部7および左サイドフレーム部8のそれぞれの後面には、ステー取付部材49がそれぞれ取り付けられている。そして、各ステー取付部材49には、略V字状のステー48の二股に分かれた前端部が取り付けられている。また、各ステー48の後端部には、図3に示すように、ステップ47の基端部が固定されている。
(スイングアーム)
図4はスイングアーム51を上方から見た状態を示し、図5はスイングアーム51を左方から見た状態を示している。図6はスイングアーム51の形状の詳細を示している。図7はスイングアーム51における内向き曲がり部63、73と後輪32のタイヤ35の最大幅部36との位置関係を示している。なお、図6および図7では、説明の便宜上、スタビライザ81を図示していない。図8はスイングアーム51における内向き曲がり部63、73とスタビライザフレーム82との位置関係を示している。
スイングアーム51は例えばアルミニウム合金または鋼鉄等の金属により形成されている。図4に示すように、スイングアーム51は、ピボット部52、右アーム53、左アーム54、一対の車軸支持部55、クロス部56およびスタビライザ81を備えている。
ピボット部52は、スイングアーム51を車体フレーム2の各ピボット支持部11に支持するための部分である。ピボット部52はスイングアーム51の前端部に設けられている。また、ピボット部52は、図5に示すように筒状に形成され、図4に示すように左右方向に伸長している。スイングアーム51は、各ピボット支持部11の挿通孔およびピボット部52にピボットシャフトを通すことにより各ピボット支持部11に上下方向に揺動可能に支持されている。
右アーム53は、ピボット部52から鞍乗型車両1における右側を後方へ伸長している。左アーム54は、ピボット部52から鞍乗型車両1における左側を後方へ伸長している。右アーム53の前端および左アーム54の前端はピボット部52の右部および左部に例えば溶接等によりそれぞれ接続されている。
一対の車軸支持部55は、後輪32の車軸31を支持するための部分であり、右アーム53の後端部および左アーム54の後端部にそれぞれ設けられている。図2および図3に示すように、車軸31はそれぞれの車軸支持部55に車軸支持機構85を介して支持される。また、図5に示すように、各車軸支持部55には、車軸31を挿入するための孔55Aが形成されている。孔55Aは、車軸31の前後方向の位置を変えることによりドライブチェーン43の張りを調節することができるように、前後方向に長い形状を有している。
クロス部56は、図4に示すように、右アーム53の前部と左アーム54の前部との間を接続する部分である。
スタビライザ81は、右アーム53、左アーム54およびクロス部56の下方に設けられている。スタビライザ81は一対のスタビライザフレーム82を備えている。右側のスタビライザフレーム82の前端部は、ピボット部52の右部下側から右アーム53の前部下側を経てクロス部56の右部下側に至る部分に接続されている。また、右側のスタビライザフレーム82の後端部は右アーム53の後端部下側に接続されている。また、右側のスタビライザフレーム82の後部はクロス部56の右部下側と右アーム53の後端部下側との間を直線状または単一の円弧状に伸長しており、両者間を連結している。同様に、左側のスタビライザフレーム82の前端部は、ピボット部52の左部下側から左アーム54の前部下側を経てクロス部56の左部下側に至る部分に接続されている。また、左側のスタビライザフレーム82の後端部は左アーム54の後端部下側に接続されている。また、左側のスタビライザフレーム82の後部はクロス部56の左部下側と左アーム54の後端部下側との間を直線状または単一の円弧状に伸長しており、両者間を連結している。また、右アーム53の前部と左アーム54の前部との間を接続しているクロス部56は全体的に下方に伸長しており、クロス部56のこの下方に伸長した部分により、右側のスタビライザフレーム82の前部と左側のスタビライザフレーム82の前部との間が接続されている。
右側および左側のスタビライザフレーム82はそれぞれ、図5に示すように、ピボット部52から下方に傾斜しつつ後方へ伸長し、クロス部56を超えた付近から上方に傾斜しつつ後方へ伸長している。側面視において、右側および左側のスタビライザフレーム82はそれぞれ、下方に凸の三角形の形状を有している。
また、スイングアーム51の前後方向略中間部において、左アーム54と左側のスタビライザフレーム82との間には、ドライブチェーン43を通すためのチェーン挿通部83が形成されている。また、クロス部56の下部にはリンク部材接続部84が設けられている。
ここで、図6に示すように、右アーム53においてクロス部56が接続された部分よりも前側の部分を前アーム部57といい、クロス部56が接続された部分をアーム接続部58といい、右アーム53においてクロス部56が接続された部分よりも後側の部分を右側後アーム部61という。同様に、左アーム54においてクロス部56が接続された部分よりも前側の部分を前アーム部57といい、クロス部56が接続された部分をアーム接続部58といい、左アーム54においてクロス部56が接続された部分よりも後側の部分を左側後アーム部71という。すなわち、右アーム53および左アーム54のそれぞれにおいて、図6中の破線a−a直後から破線b−bまでの部分が前アーム部57であり、破線b−b直後から破線c−cまでの部分がアーム接続部58である。また、右アーム53において、図6中の破線c−c直後から破線d−dまでの部分が右側後アーム部61であり、左アーム54において、図6中の破線c−c直後から破線d−dまでの部分が左側後アーム部71である。
スイングアーム51において、ピボット部52、右アーム53の前アーム部57、左アーム54の前アーム部57およびクロス部56に囲まれた部分にはクッション挿入部59が形成されている。クッション挿入部59はスイングアーム51を上下方向に貫通した空間である。クッション挿入部59には、図3に示すように、リアクッションユニット39が挿入される。
また、右アーム53および左アーム54のそれぞれにおいて、前アーム部57からアーム接続部58までの部分には凹部60が形成されている。これら凹部60は、右アーム53および左アーム54のそれぞれにおいて、前アーム部57からアーム接続部58までの部分が鞍乗型車両1の左右方向内側に湾曲することにより形成されている。これら凹部60において、右アーム53および左アーム54のそれぞれの外面が左右方向内側に凹んでいる。また、これら凹部60に沿って、スタビライザ81のスタビライザフレーム82のそれぞれの前部も左右方向内側に湾曲している。この結果、平面視において、スイングアーム51の前部は、左右方向に括れた形状となっている。
右アーム53および左アーム54のそれぞれに凹部60が形成され、かつこれら凹部60に沿ってスタビライザフレーム82の前部が湾曲していることにより、各前アーム部57の前端部の位置(直線a−a直後の位置)と各アーム接続部58の後端部の位置(直線c−cの位置)との間の所定位置(直線e−eの位置)において、スイングアーム51の左右方向の長さが最小になっている。上記所定位置(直線e−eの位置)は、例えば、各前アーム部57の前端部の位置と各アーム接続部58の後端部の位置との中間位置である。また、各前アーム部57の前端部の位置から上記所定位置までの間において、スイングアーム51の左右方向の長さが後方へ行くに連れて漸次小さくなっている。また、上記所定位置の直後から各アーム接続部58の後端部の位置までの間において、スイングアーム51の左右方向の長さが後方へ行くに連れて漸次大きくなっている。これら凹部60の位置および凹みの程度は、スイングアーム51の左右方向の剛性が所望の剛性となるように設定されている。
また、右アーム53おいて、右側後アーム部61には、前側外向き曲がり部62、内向き曲がり部63および後側外向き曲がり部64が形成されている。
前側外向き曲がり部62は、例えば、右側後アーム部61の前端側の部分、より具体的には、右側後アーム部61において図6中の直線c−c直後の位置から直線f−fの位置までの部分に形成されている。前側外向き曲がり部62において、右側後アーム部61は、鞍乗型車両1の前方に傾斜した左右方向外向き(右前方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。図6において前側外向き曲がり部62の部分に描いた太い矢印は、前側外向き曲がり部62の凸の方向を示している。また、図6中の4本の二点鎖線はいずれも鞍乗型車両1の直進方向と平行な直線である。
内向き曲がり部63は、右側後アーム部61において前側外向き曲がり部62が設けられた部分よりも後側の部分、例えば、右側後アーム部61の前後方向略中間部、より具体的には、直線f−f直後の位置から直線g−gの位置までの部分に形成されている。内向き曲がり部63において、右側後アーム部61は、鞍乗型車両1の左右方向内向き(左方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。図6において内向き曲がり部63の部分に描いた太い矢印は、内向き曲がり部63の凸の方向を示している。
後側外向き曲がり部64は、右側後アーム部61において内向き曲がり部63が設けられた部分よりも後側の部分、例えば、右側後アーム部61の後端側の部分、より具体的には、直線g−g直後の位置よりも後側の部分に形成されている。後側外向き曲がり部64において、右側後アーム部61は、鞍乗型車両1の左右方向外向き(右方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。図6において後側外向き曲がり部64の部分に描いた太い矢印は、後側外向き曲がり部64の凸の方向を示している。
このように、右側後アーム部61には、前後方向に隣り合う曲がり部同士において凸の向きが左右方向において互いに略逆である3つの曲がり部62、63、64が形成されている。これにより、右側後アーム部61は全体的に見て緩やかに蛇行した形状を有している。
一方、左アーム54おいて、左側後アーム部71には、前側外向き曲がり部72、内向き曲がり部73および後側外向き曲がり部74が形成されている。
前側外向き曲がり部72は、例えば、左側後アーム部71の前端側の部分、より具体的には、左側後アーム部71において図6中の直線c−c直後の位置から直線h−hの位置までの部分に形成されている。前側外向き曲がり部72において、左側後アーム部71は、鞍乗型車両1の前方に傾斜した左右方向外向き(左前方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。
内向き曲がり部73は、左側後アーム部71において前側外向き曲がり部72が設けられた部分よりも後側の部分、例えば、左側後アーム部71の前後方向中間部よりもやや前寄りの部分、より具体的には、直線h−h直後の位置から直線j−jの位置までの部分に形成されている。内向き曲がり部73において、左側後アーム部71は、鞍乗型車両1の後方に傾斜した左右方向内向き(右後方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。
後側外向き曲がり部74は、左側後アーム部71において内向き曲がり部73が設けられた部分よりも後側の部分、例えば、左側後アーム部71の後端側の部分、より具体的には、直線j−j直後の位置よりも後側の部分に形成されている。後側外向き曲がり部74において、左側後アーム部71は、鞍乗型車両1の左右方向外向き(左方向)に凸となるように緩やかに湾曲している。なお、図6において曲がり部72、73、74のそれぞれの部分に描いた太い矢印は、それぞれの曲がり部72、73、74の凸の方向を示している。
このように、左側後アーム部71には、前後方向に隣り合う曲がり部同士において凸の向きが左右方向において互いに略逆である3つの曲がり部72、73、74が形成されている。これにより、左側後アーム部71は全体的に見て緩やかに蛇行した形状を有している。
右側後アーム部61および左側後アーム部71には、それぞれの曲がり部62、63、64、72、73、74に関し、いくつかの特徴がある。
第1の特徴は次の通りである。すなわち、右側後アーム部61の曲がり部62、63、64のそれぞれの前後方向における位置および範囲、凸の前後方向における傾斜の大きさ、並びに曲率は、主として右側後アーム部61の横曲げ剛性が所定の横曲げ剛性となるように設定されている。また、左側後アーム部71の曲がり部72、73、74のそれぞれの前後方向における位置および範囲、凸の前後方向における傾斜の大きさ、並びに曲率は、主として左側後アーム部71の横曲げ剛性が所定の横曲げ剛性となるように設定されている。右側後アーム部61に設定する所定の横曲げ剛性と、左側後アーム部71に設定する所定の横曲げ剛性とは一致しない。具体的には、ドライブチェーン43が配置されている側の左側後アーム部71には、ドライブチェーン43による引っ張り力が加わるため、左側後アーム部71は右側後アーム部61よりも横曲げ剛性を大きく設定することが望ましい。この点を考慮し、本実施例では、左側後アーム部71の横曲げ剛性が、右側後アーム部61の横曲げ剛性よりも大きくなるように、各曲がり部62、63、64、72、73および74のそれぞれの前後方向における位置および範囲、凸の前後方向における傾斜の大きさ、並びに曲率が設定されている。曲率について具体的に述べると、図6に示すように、左側後アーム部71の内向き曲がり部73の曲率は、右側後アーム部61の内向き曲がり部63の曲率よりも小さい。
第2の特徴は次の通りである。すなわち、本実施例において、右側後アーム部61の内向き曲がり部63と、左側後アーム部71の内向き曲がり部73の前後方向の位置は互いに異なる。しかしながら、図7に示すように、内向き曲がり部63および内向き曲がり部73はいずれも、後輪32のタイヤ35の最大幅部36よりも後側に位置している。なお、図7において、直線k−kはタイヤ35の最大幅部36の前後方向における位置を示ている。また、図7において、タイヤ35の最大幅部36は、タイヤ35の空気圧が通常であり、例えば75kg程度の標準的な体重を有する者が鞍乗型車両1を運転している場合(つまり、タイヤ35に通常の荷重が作用している場合)に、タイヤ35において、その幅(左右方向の長さ)が最大となる部分である。最大幅部36は、通常、タイヤ35のトレッド35Aとサイドウォール35Bとの境界付近となる。
第3の特徴は次の通りである。すなわち、図8に示すように、右側後アーム部61に形成された内向き曲がり部63(直線f−f直後から直線g−gまでの部分)は、右側のスタビライザフレーム82において当該内向き曲がり部63と鞍乗型車両1の前後方向における位置が同一である部分と比較して鞍乗型車両1の左右方向内側(左側)に位置している。この結果、右側後アーム部61の前部(直線c−c直後から直線g−gまでの間の部分)は、全体的に見て、右側のスタビライザフレーム82において右側後アーム部61の当該部分と前後方向の位置が同一である部分よりも左右方向内側に位置している。また、左側後アーム部71に形成された内向き曲がり部73(直線h−h直後から直線j−jまでの部分)は、左側のスタビライザフレーム82において当該内向き曲がり部73と鞍乗型車両1の前後方向における位置が同一である部分と比較して鞍乗型車両1の左右方向内側(右側)に位置している。この結果、左側後アーム部71の前部(直線c−c直後から直線j−jまでの間の部分)は、全体的に見て、左側のスタビライザフレーム82において左側後アーム部71の当該部分と前後方向の位置が同一である部分よりも左右方向内側に位置している。以上の結果、右側後アーム部61の前部の最右の面と左側後アーム部71の前部の最左の面との間の距離W1は、右側のスタビライザフレーム82において右側後アーム部61の前部と前後方向の位置が同一である部分の最右の面と、左側のスタビライザフレーム82において左側後アーム部71の前部と前後方向の位置が同一である部分の最左の面との間の距離W2よりも小さい。
以上説明した通り、本発明の実施例のスイングアーム51によれば、右側後アーム部61および左側後アーム部71に内向き曲がり部63、73をそれぞれ形成することにより、スイングアーム51の横曲げ剛性を下げることができる。これにより、後輪32に左右方向の荷重が作用したときにそれを受けてスイングアーム51の右アーム53および左アーム54がそれぞれ適度に撓むように、すなわち適度に弾性変形するようにスイングアーム51の横曲げ剛性を設定することができる。したがって、スイングアーム51において、旋回時等に後輪32に左右方向に作用する荷重を吸収する機能を向上させることができる。よって、鞍乗型車両1の運動性能を高めることができる。
また、右側後アーム部61および左側後アーム部71に内向き曲がり部63、73をそれぞれ形成する構成によれば、スタビライザ81を有するスイングアーム51においても、スイングアーム51の横曲げ剛性を容易に下げることができる。したがって、スタビライザ81によりスイングアーム51の捩り剛性を十分に確保しながらも、スイングアーム51において、左右方向に作用する荷重を吸収する機能を高めることができる。
また、本実施例のスイングアーム51によれば、右側後アーム部61および左側後アーム部71に、内向き曲がり部63、73に加えて前側外向き曲がり部62、72をそれぞれ形成することにより、スイングアーム51の横曲げ剛性を容易に調節することができる。また、右側後アーム部61および左側後アーム部71に、内向き曲がり部63、73に加えて後側外向き曲がり部64、74をそれぞれ形成することによっても、スイングアーム51の横曲げ剛性を容易に調節することができる。このようにスイングアーム51の横曲げ剛性の調節が容易になることにより、鞍乗型車両1の重量、大きさ、用途(レース用か一般道走行用か等)等に応じてスイングアーム51の横曲げ剛性の設定を適切かつ容易に行うことが可能になる。
また、右側後アーム部61に3つの曲がり部62、63、64を形成し、左側後アーム部71に3つの曲がり部72、73、74を形成することで、右側後アーム部61および左側後アーム部71のそれぞれを全体的に見て緩やかに蛇行した形状にすることができる。これにより、後輪32に左右方向の荷重が作用したときに、右側後アーム部61および左側後アーム部71をそれぞれ、しなやかに弾性変形させることができる。よって、スイングアーム51の左右方向の荷重吸収機能を高めることができ、また、右側後アーム部61または左側後アーム部71に応力集中が生じることを防止することができる。
また、本実施例のスイングアーム51によれば、左アーム54の左側後アーム部71に形成された内向き曲がり部73の曲率を、右アーム53の右側後アーム部61に形成された内向き曲がり部63の曲率よりも小さくすることにより、左アーム54の横曲げ剛性を右アーム53の横曲げ剛性よりも大きくすることができる。これにより、左アーム54において、ドライブチェーン43の引っ張り力に十分に対抗し得る横曲げ剛性を確保することができる。
また、本実施例のスイングアーム51では、内向き曲がり部63、73がそれぞれ後輪32のタイヤ35の最大幅部36よりも後方に配置されている。これにより、例えば鞍乗型車両1の旋回時に、左右方向の荷重を受けて内向き曲がり部63または内向き曲がり部73が弾性変形し、内向き曲がり部63または内向き曲がり部73が鞍乗型車両1の左右方向内側(鞍乗型車両1の左右方向中央側)へ変位した場合に、内向き曲がり部63または内向き曲がり部73がタイヤ35に接触することを防止することができる。
また、本実施例のスイングアーム51では、右側後アーム部61の内向き曲がり部63が、右側のスタビライザフレーム82において当該内向き曲がり部63と鞍乗型車両1の前後方向における位置が同一である部分と比較して鞍乗型車両1の左右方向内側に位置している。また、左側後アーム部71の内向き曲がり部73が、左側のスタビライザフレーム82において当該内向き曲がり部73と鞍乗型車両1の前後方向における位置が同一である部分と比較して鞍乗型車両1の左右方向内側に位置している。この構成により、図8に示すように、右側後アーム部61の前部の最右の面と左側後アーム部71の前部の最左の面との間の距離W1を、右側のスタビライザフレーム82において右側後アーム部61の前部と前後方向の位置が同一である部分の最右の面と、左側のスタビライザフレーム82において左側後アーム部71の前部と前後方向の位置が同一である部分の最左の面との間の距離W2よりも小さくすることができる。ここで、右側後アーム部61の前部の右方には右側のステップ47が配置されており、右側後アーム部61の前部と右側のステップ47とは、両者が互いに接触しないように左右方向に離れている。同様に、左側後アーム部71の前部の左方には左側のステップ47が配置されており、左側後アーム部71の前部と左側のステップ47とは、両者が互いに接触しない左右方向に離れている。本実施例によれば、距離W1を小さくすることにより、左側および右側のステップ47を互いに接近させることができる。これにより、鞍乗型車両1の車幅を小さくすることが容易になり、また、ニーグリップがやり易くなるので鞍乗型車両1の操作性を向上させることができる。一方、距離W2を大きくすることにより、スタビライザ81によるスイングアーム51の捩り剛性を高めることができる。
また、本実施例のスイングアーム51では、右アーム53および左アーム54のそれぞれにおいて、前アーム部57からアーム接続部58までの部分に凹部60が形成されている。これら凹部60によっても、スイングアーム51の横曲げ剛性を下げることができる。スイングアーム51によれば、各凹部60および各曲がり部62、63、64、72、73、74の位置や配置をそれぞれ設定することにより、スイングアーム51の横曲げ剛性を調節することができる。このように、スイングアーム51に、その横曲げ剛性を調節することができる部分を多数設けることにより、スイングアーム51の横曲げ剛性の調節の自由度を高めることができる。
図9はスイングアームの後アーム部(スイングアームの各アームにおいてクロス部が接続された部分よりも後側の部分)に形成する曲がり部のバリエーションを示している。上述したスイングアーム51では、右側後アーム部61に内向き曲がり部63に加えて2つの外向き曲がり部62、64を形成し、左側後アーム部71に内向き曲がり部73に加えて2つの外向き曲がり部72、74を形成した。しかしながら、それぞれの後アーム部に外向き曲がりを形成しなくてもよい。例えば、図9(1)のスイングアーム111のように、各後アーム部112に内向き曲がり部113のみを形成してもよい。
また、内向き曲がり部において、後アーム部は左右方向内向きに凸となるように曲がっているが、この凸の方向は前方へ傾斜していてもよいし、後方へ傾斜していてもよい。図9(2)のスイングアーム121の各後アーム部122の内向き曲がり部123では、後アーム部122が左右方向内向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が後方に傾斜している。
また、図9(3)のスイングアーム131の各後アーム部132には、内向き曲がり部133よりも前側に外向き曲がり部134が形成されている。しかし、内向き曲がり部133よりも後側には外向き曲がり部が形成されていない。このように、各後アーム部132は全体的に見てS字状の形状を有している。また、外向き曲がり部134において、後アーム部133は、左右方向外向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が後方に傾斜している。
また、図9(4)のスイングアーム141の各後アーム部142には、内向き曲がり部143よりも前側に外向き曲がり部144が形成されている。しかし、内向き曲がり部143よりも後側には外向き曲がり部が形成されていない。このように、各後アーム部142は全体的に見てS字状の形状を有している。また、外向き曲がり部144において、後アーム部143は、左右方向外向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が前方に傾斜している。また、内向き曲がり部143において、後アーム部143は、左右方向内向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が後方に傾斜している。
また、図9(5)のスイングアーム151の各後アーム部152には、内向き曲がり部153よりも前側に外向き曲がり部154が形成され、内向き曲がり部153よりも後側には外向き曲がり部155が形成されている。また、外向き曲がり部154において、後アーム部153は、左右方向外向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が後方に傾斜している。また、外向き曲がり部155において、後アーム部153は、左右方向外向きに凸となるように曲がっており、かつこの凸の方向が前方に傾斜している。
なお、図9に示したそれぞれのスイングアームにおいて、右側の後アーム部に形成された曲がり部と左側の後アーム部に形成された曲がり部とは、前後方向における位置および範囲、凸の前後方向における傾斜の程度、並びに曲率が互いに同一である。しかしながら、上述したスイングアーム51のように、右側の後アーム部に形成された曲がり部と左側の後アーム部に形成された曲がり部とにおいて、前後方向における位置もしくは範囲、凸の前後方向における傾斜の程度、または曲率が互いに異なっていてもよい。また、外向き曲がり部の有無や個数についても、右側の後アーム部に形成された曲がり部と左側の後アーム部に形成された曲がり部とにおいて互いに異なっていてもよい。
また、上述した実施例のスイングアーム51では、図7に示すように、内向き曲がり部63および内向き曲がり部73の双方をタイヤ35の最大幅部36よりも後側に配置する場合を例にあげたが、曲率の大きい内向き曲がり部73のみをタイヤ35の最大幅部36よりも後側に配置してもよい。
また、上述した実施例のスイングアーム51はスタビライザ81を備えているが、本発明はスタビライザを備えていないスイングアームにも適用することができる。また、本発明は自動二輪車のスイングアームに限らず、例えば前輪が2つある自動三輪車等、他の種類の鞍乗型車両のスイングアームにも適用することができる。
また、上述した実施例において、右側後アーム部61および左側後アーム部71はそれぞれ特許請求の範囲に記載の「後アーム部」の具体例である。前側外向き曲がり部62、72はそれぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の外向き曲がり部」の具体例であり、後側外向き曲がり部64、74はそれぞれ特許請求の範囲に記載の「第2の外向き曲がり部」の具体例である。図9(3)の外向き曲がり部134、図9(4)の外向き曲がり部144、および図9(5)の外向き曲がり部154はそれぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の外向き曲がり部」の具体例であり、図9(5)の外向き曲がり部155は特許請求の範囲に記載の「第2の外向き曲がり部」の具体例である。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鞍乗型車両のスイングアームもまた本発明の技術思想に含まれる。
1 鞍乗型車両
31 車軸
32 後輪
35 タイヤ
36 最大幅部
43 ドライブチェーン
51、 111、121、131、141、151 スイングアーム
52 ピボット部
53 右アーム
54 左アーム
55 車軸支持部
56 クロス部
61 右側後アーム部(後アーム部)
71 左側後アーム部(後アーム部)
62、72 前側外向き曲がり部(第1の外向き曲がり部)
63、73、113、123、133、143、153 内向き曲がり部
64、74 後側外向き曲がり部(第2の外向き曲がり部)
81 スタビライザ
82 スタビライザフレーム
112、122、132、142、152 後アーム部
134、144 154、155 外向き曲がり部

Claims (6)

  1. 鞍乗型車両に設けられるスイングアームであって、
    当該スイングアームを前記鞍乗型車両の車体フレームに支持するためのピボット部と、
    前記ピボット部から前記鞍乗型車両の左側および右側を後方へそれぞれ伸長する一対のアームと、
    前記一対のアームのそれぞれの後端部に設けられ、前記鞍乗型車両の後輪の車軸を支持するための一対の車軸支持部と、
    前記一対のアームの前部間を接続するクロス部とを備え、
    前記一対のアームのうちの少なくとも一方において、クロス部が接続された部分よりも後側の部分である後アーム部には、当該後アーム部の一部が前記鞍乗型車両の左右方向内向きに凸となるように曲がった内向き曲がり部が形成されていることを特徴とするスイングアーム。
  2. 前記少なくとも一方のアームの前記後アーム部において前記内向き曲がり部よりも前側の部分には、当該後アーム部の一部が前記鞍乗型車両の左右方向外向きに凸となるように曲がった第1の外向き曲がり部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイングアーム。
  3. 前記少なくとも一方のアームの前記後アーム部において前記内向き曲がり部よりも後側の部分には、当該後アーム部の一部が前記鞍乗型車両の左右方向外向きに凸となるように曲がった第2の外向き曲がり部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスイングアーム。
  4. 前記少なくとも一方のアームの前記後アーム部において、前記内向き曲がり部は前記後輪のタイヤの最大幅部よりも後側に位置していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスイングアーム。
  5. 前記一対のアームのそれぞれの前記後アーム部に前記内向き曲がり部が形成され、前記一対のアームのうちエンジンの回転を前記後輪に伝達するドライブチェーンが配置された側のアームの前記後アーム部に形成された前記内向き曲がり部は、前記一対のアームのうち前記ドライブチェーンが配置されていない側のアームの前記後アーム部に形成された前記内向き曲がり部よりも曲率が小さいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスイングアーム。
  6. 前記一対のアームおよび前記クロス部の下方に配置され、前記一対のアームのうちの右側のアームの後端側と前記クロス部との間、および前記一対のアームのうちの左側のアームの後端側と前記クロス部との間をそれぞれ接続する一対のスタビライザフレームを有するスタビライザを備え、
    前記一対のアームのそれぞれの前記後アーム部に前記内向き曲がり部が形成され、
    前記各アームの前記後アーム部に形成された前記内向き曲がり部は、当該アームの下方に位置する前記スタビライザフレームにおいて前記内向き曲がり部と前記鞍乗型車両の前後方向における位置が同一である部分と比較して前記鞍乗型車両の左右方向内側に位置していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のスイングアーム。
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