JP2019031449A - スルホンアミド誘導体及びそれを含有する医薬組成物 - Google Patents

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Munetaka Tokumasu
宗孝 徳増
瑞季 川平
Mizuki Kawahira
瑞季 川平
佳奈 岩▲崎▼
Kana Iwasaki
佳奈 岩▲崎▼
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Hitoshi Harada
均 原田
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Yui YAMAURA
唯 山浦
友希 斎藤
Yuuki Saito
友希 斎藤
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Atsushi Tsuruta
敦 鶴田
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Yuki Okuzono
友季 奥園
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Abstract

【課題】α4インテグリン阻害作用を有する新規化合物を提供すること。【解決手段】スルホンアミド誘導体又はその医薬的に許容される塩は、特定の置換基A及びBを用いて、下記一般式(I)で示される構造を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、スルホンアミド誘導体またはその医薬的に許容し得る塩並びにこれらの化合物を有効成分として含有する医薬組成物に関する。特に、本発明は、α4インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療薬または予防薬として利用可能性のある化合物に関する。
α4インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療薬または予防薬として利用可能性のあるα4インテグリン阻害作用を有する、経口投与可能な化合物は既に知られている。そのような炎症性疾患としては、例えば、リウマチ様関節炎、炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、シェーグレン症候群、喘息、乾せん、アレルギー、糖尿病、心臓血管性疾患、動脈硬化症、再狭窄、腫瘍増殖、腫瘍転移、移植拒絶、及び/又はヒト免疫不全ウイルス感染症(非特許文献1参照)が挙げられる。
例えば、特許文献1には、下記式で示されるフェニルアラニン誘導体またはその医薬的に許容し得る塩が開示されており、その代表的な化合物は以下の化学構造を有するものである。
Figure 2019031449
そして、特許文献1には、VCAM阻害活性(VCAM−1/α4β1結合アッセイ)及び(VCAM−1/α4β7結合アッセイ)の結果が示されている。
さらに、特許文献2にも、R12(R13)N−X1−基を末端に有する下記式で示されるフェニルアラニン誘導体またはその医薬的に許容し得る塩が開示されている。
Figure 2019031449
この化合物は、特許文献1の実施例1の化合物に比べて、血清存在下でのVCAM−1/α4β1インテグリン阻害活性が高いことが示されている。又、特許文献3にも、α4インテグリン阻害作用を有する化合物が開示されている。
特許文献4(WO2005/077915)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端には2,6−ジクロロベンゾイル基やアミノ酸残基などが結合している。
Figure 2019031449
特許文献5(特開2003−321358)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端には2,6−ジクロロベンゾイル基などが結合している。
Figure 2019031449
特許文献6(WO01/56994)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端にはプロリンなどが結合している。
Figure 2019031449
特許文献7(WO2006/127584)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端にはピリミジン環などが直接結合している。
Figure 2019031449
特許文献8(WO01/42215)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端には2−クロロ−6−メチルベンゾイル基などが結合している。
Figure 2019031449
特許文献9(WO2013/161904)には下記式で表されるようなα4β7インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されている。
Figure 2019031449
この文献には、特定のフェニルアラニン誘導体のVCAM−1/α4β1インテグリン結合阻害活性評価、及び血清存在下におけるMAdCAM−1/α4β7インテグリン結合阻害活性評価試験の結果が示されており、α4β1インテグリンに対しては効果が低く、α4β7インテグリンに対しては効果が高かったことが記載されている。
特許文献10(WO2015/064580)には下記式で表されるようなα4β7インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されている。
Figure 2019031449
この文献においても、特定のフェニルアラニン誘導体のVCAM−1/α4β1インテグリン結合阻害活性評価、及び血清存在下におけるMAdCAM−1/α4β7インテグリン結合阻害活性評価試験の結果が示されており、α4β1インテグリンに対しては効果が低く、α4β7インテグリンに対しては効果が高かったことが記載されている。
特許文献11(WO01/42215)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端には2−クロロ−6−メチルベンゾイル基などが結合している。
Figure 2019031449
特許文献12(WO03/53926)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端には2,6−ジクロロベンゾイル基などが結合している。
Figure 2019031449
特許文献13(WO2013/110680)、特許文献14(WO2013/110681)には、下記式で表されるようなα4インテグリン阻害作用を有するフェニルアラニン誘導体が記載されているが、フェニルアラニンのN末端にはポリエチレングリコール様の構造が結合している。
Figure 2019031449
WO02/16329号公報 WO05/061466号公報 WO03/070709号公報 WO2005/077915号公報 特開2003−321358号公報 WO01/56994号公報 WO2006/127584号公報 WO01/42215号公報 WO2013/161904号公報 WO2015/064580号公報 WO01/42215号公報 WO03/53926号公報 WO2013/110680号公報 WO2013/110681号公報
Nat Med. 2014 Dec;20(12):1397−400.
本発明は、これまでに知られていない化学構造式を有し、α4インテグリン阻害作用を有する新規化合物を提供することを目的とする。
特に、本発明は、α4β1に対しては効果が低く、α4β7に対しては効果が高いという選択性のあるα4インテグリン阻害作用を有する新規化合物を提供することを目的とする。
本発明は、又、経口投与の可能性があるα4インテグリン阻害作用を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明は、又、安全性のあるα4インテグリン阻害活性を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明は、又、持続性のあるα4インテグリン阻害活性を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明は、又、ヒト全血中でα4インテグリン阻害作用を有する新規化合物を提供することを目的とする。
本発明は、又、上記新規化合物と医薬的に許容し得る担体を含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明は、又、上記新規化合物を含有する医薬を提供することを目的とする。
本発明は、又、α4β7インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療剤または予防剤を提供することを目的とする。
本発明は、又、α4インテグリン阻害剤を提供することを目的とする。
本願発明者らは、様々な構造を有する化合物について、α4インテグリン阻害活性を検討した。その結果、アシルアミノ基を置換基として有するフェニル基が結合したスルホンアミド基を有する特定の化学構造のスルホンアミド誘導体又はその医薬的に許容し得る塩が、ヒト全血中においてα4β7インテグリン阻害活性を有し、これらの化合物を用いると上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の事項を含んでいる。
〔1〕下記一般式(I)で示されるスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
Figure 2019031449
(式中、
Aは、下記一般式(II)、(III)、(IV)又は(V)で表される基を表し、
Figure 2019031449
1、及び、R2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数が1〜6の低級アルキル基を表し、
3は、水素原子、炭素数が1〜6の低級アルキル基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基を表し、
Bは、ヒドロキシ基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基を表す。)
〔2〕Aが一般式(II)で表される、前記〔1〕に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
〔3〕Aが一般式(III)で表される、前記〔1〕に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
〔4〕Aが一般式(IV)で表される、前記〔1〕に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
〔5〕Aが一般式(V)で表される、前記〔1〕に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
〔6〕下記式のいずれかで表される、前記〔1〕に記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
Figure 2019031449
〔7〕Bが、ヒドロキシ基、イソプロポキシ基、又はイソブトキシ基である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有する医薬組成物。
〔9〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有するα4β7インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療剤又は予防剤。
〔10〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有するα4β7インテグリン阻害剤。
本発明によれば、これまでに知られていない化学構造式を有し、α4インテグリン阻害作用を有する新規化合物が提供される。
特に、本発明によれば、α4β1に対しては効果が低く、α4β7に対しては効果が高いという選択性のあるα4インテグリン阻害作用を有する新規化合物が提供される。
本発明によれば、又、経口投与の可能性があるα4インテグリン阻害作用を有する化合物が提供される。
本発明によれば、又、安全性のあるα4インテグリン阻害活性を有する化合物が提供される。
本発明によれば、又、持続性のあるα4インテグリン阻害活性を有する化合物が提供される。
本発明によれば、又、ヒトの血液中でα4インテグリン阻害作用を有する新規化合物が提供される。
本発明によれば、又、上記新規化合物と医薬的に許容し得る担体を含有する医薬組成物が提供される。
本発明によれば、又、上記新規化合物を含有する医薬が提供される。
本発明によれば、又、α4β7インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療剤または予防剤が提供される。
本発明によれば、又、α4インテグリン阻害剤が提供される。
本明細書において「低級アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖又は環状のアルキル基を示す。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基等が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基である。
「低級アルコキシ基」とは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖、又は、環状のアルキル基を有するアルコキシ基を示す。例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、及び、シクロヘキシルオキシ基が挙げられ、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基である。
本発明において、一般式(I)で表されるスルホンアミド誘導体又はその医薬的に許容される塩としては、式中、次のものが好ましい。
Figure 2019031449
一般式(I)において、R1、及び、R2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数が1〜6の低級アルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、又は、エチル基がより好ましく、水素原子、又は、メチル基が特に好ましい。
3は、水素原子、炭素数が1〜6の低級アルキル基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、又は、メトキシ基が好ましく、水素原子、メチル基、又は、メトキシ基が特に好ましい。
Bは、ヒドロキシ基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基が好ましく、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又は、イソブトキシ基がより好ましく、イソプロポキシ基、又は、イソブトキシ基が特に好ましい。
本発明の一般式(I)で示される化合物が塩の形態を成し得る場合、その塩は医薬的に許容し得るものであればよく、例えば、式中のカルボキシル基等の酸性基に対しては、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、トリエチルアミン、エタノールアミン、モルホリン、ピペリジン、ジシクロヘキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げることができる。式中に塩基性基が存在する場合の塩基性基に対しては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩、酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩が挙げることができる。塩を形成する方法としては、一般式(I)の化合物と必要な酸または塩基とを適当な量比で溶媒、分散剤中で混合することや、他の塩の形より陽イオン交換または陰イオン交換を行うことによっても得られる。
本発明は式(I)で表される化合物の全ての同位体を含む。本発明化合物の同位体は、少なくとも1の原子が、原子番号(陽子数)が同じで,質量数(陽子と中性子の数の和)が異なる原子で置換されたものである。本発明化合物に含まれる同位体の例としては、水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子などがあり、それぞれ、2H,3H,13C,14C,15N,17O,18O,31P,32P,35S,18F,36Cl等が含まれる。特に、3Hや14Cのような、放射能を発して中性子を放つ不安定な放射性同位体は、医薬品あるいは化合物の体内組織分布試験等の際、有用である。安定同位体は、崩壊を起こさず、存在量がほとんど変わらず、放射能もないため、安全に使用することができる。本発明の化合物の同位体は、合成で用いている試薬を、対応する同位体を含む試薬に置き換えることにより、常法に従って変換することができる。
一般式(I)で示される化合物またはその塩は、そのままあるいは各種の医薬組成物として投与される。このような医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、散剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、溶液剤、糖衣剤、デボー剤、またはシロップ剤にしてよく、普通の製剤助剤を用いて常法に従って製造することができる。
例えば錠剤は、本発明の有効成分であるスルホンアミド誘導体を既知の補助物質、例えば乳糖、炭酸カルシウムまたは燐酸カルシウム等の不活性希釈剤、アラビアゴム、コーンスターチまたはゼラチン等の結合剤、アルギン酸、コーンスターチまたは前ゼラチン化デンプン等の膨化剤、ショ糖、乳糖またはサッカリン等の甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリー等の香味剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはカルボキシメチルセルロース等の滑湿剤、脂肪、ワックス、半固形及び液体のポリオール、天然油または硬化油等のソフトゼラチンカプセル及び坐薬用の賦形剤、水、アルコール、グリセロール、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコース、植物油等の溶液用賦形剤と混合することによって得られる。
上記目的のために用いる投与量は、目的とする治療効果、投与方法、治療期間、年齢、体重などにより決定されるが、経口もしくは非経口のルートにより、通常成人一日あたりの投与量として経口投与の場合で1μg〜5g、非経口投与の場合で0.01μg〜1gを用いるのがよい。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(M−I)で示される末端にカルボキシル基を有する中間体と、一般式(M−II)で示される末端にアミノ基を有する中間体とをアミド化反応に付して製造することができる。
アミド化反応は公知であり、例えば、(1)縮合剤を用いる方法、(2)酸ハロゲン化物を用いる方法等が挙げられる。
Figure 2019031449
式中、Rはtert−ブチル基を表す。
(1)縮合剤を用いる方法は、例えば、カルボン酸とアミン、又は、その塩とを例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、又は、アセトニトリル等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、又は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、又は、非存在下で、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)又はN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)等の縮合補助剤の存在下、又は、非存在下で、例えば、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、又は(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU)等の縮合剤を用いて反応させることにより行われる。
(2)酸ハロゲン化物を用いる方法は、カルボン酸を例えば、ジクロロメタン等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、又は、無溶媒で例えば、DMF等の触媒の存在下、又は、非存在下で、例えば、塩化チオニル、塩化オキサリル又は臭化チオニル等と反応させて得られる酸ハロゲン化物を例えば、ジクロロメタン、又は、THF等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、ピリジンやトリエチルアミン、又は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下でアミン、又は、その塩と反応させることにより行われる。
このうち、一般式(M−I)で示される末端にカルボキシル基を有する中間体は、例えば、下記の方法により製造することができる。
本発明の化合物である一般式(M−I)で表される末端にカルボキシル基を有する中間体のうち代表的な化合物の製造方法を以下に示す。なお、以下の説明において、特に記載のない場合は、式中の記号は、前記式(I)における定義と同様である。
末端にカルボキシル基を有する中間体(M−I)は、例えば、以下に記載する方法(製造方法A)等を用いることで合成することができる。
<製造方法A>

Figure 2019031449
式中、Eは、例えば、低級アルキル基等の一般的なエステルの置換基を表す。
式中、Yは、例えば、OH、Cl、又は、−C(O)Y部分が活性エステルとなるような官能基(例えば、コハク酸イミドオキシ基及びベンゾトリアゾリルオキシ基等のヘテロ環オキシ基)を表す。
スルホニルクロリド誘導体(S1)とアニリン誘導体(S2)とを、例えば、ジクロロメタン、アセトニトリル、THF、又は、DMF等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、又は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基存在下で反応させることでスルホンアミド誘導体(S3)を合成できる。得られたスルホンアミド誘導体(S3)は、例えば、メタノール、エタノール、又は、イソプロピルアルコール等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、パラジウムカーボン、水酸化パラジウム、又は、ラネーニッケル等の金属触媒を用いた接触還元反応、又は、酸性条件下(例えば、塩酸、酢酸、又は、塩化アンモニウム等)、例えば、亜鉛等の金属を作用させることで、アミン誘導体(S4)を合成することができる。得られたアミン誘導体(S4)とカルボン酸誘導体、酸クロリド誘導体、又は、活性エステル誘導体(S5)とを、例えば、ジクロロメタン、THF、1,4−ジオキサン、DMF、又は、アセトニトリル等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、又は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基の存在下、又は、非存在下で、例えば、HOBt、HOAt、又は、HOSu等の縮合補助剤の存在下、又は、非存在下で、例えばWSC、DCC又はHATU等の縮合剤の存在下、又は、非存在下で反応させることにより、対応するアミド誘導体(S6)へと誘導することができる。続いて、アミド誘導体(S6)を、例えば、THF、1,4−ジオキサン、メタノール、又は、エタノール等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、水酸化ナトリウム、又は水酸化リチウム等の塩基を用いたアルカリ加水分解や、例えば、塩酸、又はトリフルオロ酢酸を用いた酸加水分解等を行うことで、目的とするカルボン酸誘導体(M−I)を製造することができる。
本発明の化合物である一般式(M−II)で表される末端にアミノ基を有する中間体(S13)は、例えば、以下に示した製造方法(製造方法B)等を用いることで合成することができる。なお、以下の説明において、特に記載のない場合は、式中の記号は、前記式(I)における定義と同様である。
<製造方法B>
Figure 2019031449
式中Pは、例えば、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の、例えば、脱保護等の操作により除去ができる一般的なアミンの保護基を表し、式中Raは、例えば、低級アルキル基等の一般的なスズの置換基を表し、式中X1、X2およびX3は、それぞれ独立して、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子や例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表し、式中B1は、脱保護等の操作により、Bに容易に変換できる置換基を表す。
スズ誘導体(S8)と環状誘導体(S9)とを、例えば、トルエン等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン) パラジウム(0)等の金属触媒を用いてスティルカップリング反応を行うことにより、化合物(S10)を合成することができる。得られた化合物(S10)とハロゲン化物(S11)とを、例えば、DMF等の本反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、例えば、ヨウ素等によって活性化させた亜鉛粉末存在下、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)等の金属触媒と例えば、2−ジシクロヘキシル−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)等の有機合成で一般的に用いられる配位子を用いて、根岸カップリング反応を行うことにより、アミノ酸誘導体(S12)を合成することができる。続いて、アミノ酸誘導体(S12)を、例えば、塩酸、又はトリフルオロ酢酸を用いた酸加水分解、又は加水素分解等の脱保護を行うことで、目的とするアミン誘導体(S13)を製造することができる。
以下の合成例、実施例及び試験例に基づいて本発明をより詳細に説明する。これらは本発明の好ましい実施態様であり、本発明は合成例、実施例、試験例により限定されるものではなく本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。また、本発明において使用する試薬や装置、材料は特に言及されない限り、商業的に入手可能である。
化合物の測定に用いた機器は、以下の通りである。
1H-NMR測定:AVANCE III 400(Bruker製)
ESI-MS測定:LC-MS SQD/3100 (Waters製)
[合成例1]
4−[[4−(2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル]スルホニルアミノ]−2,5−ジフルオロ−安息香酸
Figure 2019031449
(工程1)
2,5−ジフルオロ−4−[(4−ニトロフェニル)スルホニルアミノ]安息香酸メチルの合成
Figure 2019031449
WO2013/161904記載の方法で合成した4−アミノ−2,5−ジフルオロ安息香酸メチル(3.0g,16.0mmоl)のピリジン溶液(30mL)に、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(8.9g,40.1mmоl)を加え、50℃で18時間撹拌した。減圧濃縮し、残渣をアセトニトリルを用いてスラリー洗浄することにより、4−[ビス[(4−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ−2,5−ジフルオロ安息香酸メチル(11.6g)を得た。THF(30mL)を加え、1Mフッ化テトラブチルアンモニウム/THF溶液(8.4mL)を加え、室温で30分撹拌した。減圧濃縮し、酢酸エチルで希釈後、0.5M塩酸、及び飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した後、残渣をヘキサン/酢酸エチル(7/3)でスラリー洗浄することにより、表題化合物を得た(5.3g,89%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.39 - 8.32 (m, 2H), 8.09 - 8.02 (m, 2H), 7.62 (dd, J = 10.5, 6.2 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 11.0, 6.3 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 3.90 (s, 3H) ; MS (ESI) m/z 373 [M+H]+
(工程2)
4−[(4−アミノフェニル)スルホニルアミノ]−2,5−ジフルオロ−安息香酸メチルの合成
Figure 2019031449
(工程1)で得られた化合物(2.4g,6.4mmоl)の酢酸エチル懸濁液(10.5mL)に、10%のパラジウムカーボン(0.4g)、及びメタノール(2.0mL)を加え、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。セライトろ過し、減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(1.9g,84%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.69 - 7.61 (m, 2H), 7.58 (dd, J = 10.7, 6.3 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 11.6, 6.5 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H); MS (ESI) m/z 343 [M+H]+
(工程3)
4−[[4−(2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル]スルホニルアミノ]−2,5−ジフルオロ−安息香酸メチルの合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(1.9g,5.4mmоl)のジクロロメタン懸濁液(30mL)に、トリエチルアミン(1.6mL,12mmоl)、ピバル酸クロリド(0.70mL,5.7mmоl)を順次加え,室温で1時間撹拌した。水を加え、ジクロロメタンで抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液、及び飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した後、アセトニトリルでスラリー洗浄することにより、表題化合物を得た(2.1g,91%)。
MS (ESI) m/z 427 [M+H]+
(工程4)4−[[4−(2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル]スルホニルアミノ]−2,5−ジフルオロ−安息香酸の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(2.1g,4.9mmоl)を1,4−ジオキサン(36mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(12mL)を加え、室温で18時間撹拌した。1M塩酸で中和し、減圧下濃縮した後、酢酸エチル、及び飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル/ヘキサン(7/3)でスラリー洗浄することにより、表題化合物を得た(1.8g,88%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.86 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 7.91 - 7.83 (m, 2H), 7.81 - 7.71 (m, 2H), 7.56 (dd, J = 10.7, 6.5 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 12.0, 6.3 Hz, 1H), 1.22 (s, 8H) ; MS (ESI) m/z 413 [M+H]+
[合成例2]
5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン
Figure 2019031449
5−ブロモ−2−ヨードピリジン(4g,14.1mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、2.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(5.96mL,15.5mmol)を−40℃で滴下した。−40〜−30℃で30分間撹拌した後、トリメチルスズクロリド(2.81g,14.1mmol)のトルエン溶液(5mL)を−78℃で滴下した。ゆっくりと0℃まで昇温しながら1時間撹拌した。ヘキサンと炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて分液した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液を減圧濃縮し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(3.4g,75%)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.82 (dt, J = 2.4, 1.2 Hz, 1H), 7.71 - 7.61 (m, 1H), 7.34 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 0.35 (m, 9H) ; MS (ESI) m/z 321 [M+H]+
[合成例3]
(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル
Figure 2019031449
(工程1)
イソブチル (tert−ブトキシカルボニル)−L−セリナートの合成
Figure 2019031449
イソブタノール(300mL)に塩化アセチル(10mL,142.8mmol)を0℃で滴下し、室温で30分間撹拌した。反応液にL−セリン(5.0g,47.6mmol)を加えて、80℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去して、得られた残渣にTHF(125mL)を加えた。反応液を0℃に冷却した後、トリエチルアミン(13.2mL,94.4mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(12.5g,57.1mmol)を加えて室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルを加えて、塩化アンモニウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧濃縮して表題化合物の粗精製物を得た(14g)。
MS (ESI) m/z 262 [M+H]+
(工程2)
イソブチル N−(tert−ブトキシカルボニル)−O−(メチルスルホニル)−L−セリナートの合成
Figure 2019031449
(工程1)で得られた粗精製物(11.4g)をジクロロメタン(104mL)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(5.12mL,66.2mmol)とトリエチルアミン(9.23mL,66.2mmol)を0〜5℃で滴下し、室温で2時間撹拌した。1M塩酸(100mL)を加えて、ジクロロメタンで3回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧濃縮して残渣にヘキサンを加えて、0℃で激しく撹拌した。析出した固体をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。ろ過した固体と合わせて、表題化合物を得た(12.02g,80%,3steps)。
MS (ESI) m/z 340 [M+H]+
(工程3)
(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(12.02g,35.4mmol)をアセトン(100mL)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(15.9g,106mmol)を加えて一晩撹拌した。反応液をろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて、チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(11.83g,90%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.38 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.23 (td, J = 8.7, 4.8 Hz, 1H), 3.92 - 3.80 (m, 2H), 3.50 (dd, J = 10.2, 4.8 Hz, 1H), 3.40 - 3.34 (m, 1H), 1.94 - 1.82 (m, 1H), 1.40 (s, 9H), 0.90 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 372 [M+H]+
[合成例4]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’−メチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A1)
Figure 2019031449
(工程1)
4−メトキシ−1−メチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
4−メトキシピリジン N−オキシド(2.0g,15.98mmol)を無水酢酸(60mL)に溶解し、135℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、メタノール(20mL)と水(20mL)を加えて、室温で一晩撹拌した。メタノールを減圧留去した後、凍結乾燥を行った。得られた固体をDMF(40mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.41g,31.9mmol)とヨウ化メチル(1.50mL,24.1mmol)を加えて60℃で一晩撹拌した。さらにヨウ化メチル(0.75mL,1.2mmol)を加えて60℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(1.50g,67%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.91 (dd, J = 7.5, 2.8 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.33 (s, 3H); MS (ESI) m/z 140 [M+H]+
(工程2)
3−ヨード−4−メトキシ−1−メチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程1)で得られた化合物(1.50g,10.77mmol)とNIS(2.50g,11.1mmol)をアセトニトリル(40mL)に溶解し、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(1.95g,68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.46 (s, 3H); MS (ESI) m/z 266 [M+H]+
(工程3)
5−ブロモ−4’−メトキシ−1’−メチル−[2,3’−ビピリジン]−2’(1’H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(170mg,0.64mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(0.23g,0.717mmol)、ヨウ化銅(12mg,0.063mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(74mg,0.064mmol)をトルエン(12mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(117mg,62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.68 (dd, J = 2.5, 0.8 Hz, 1H), 7.99 (dd, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 8.4, 0.7 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.42 (s, 3H); MS (ESI) m/z 295 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4’−メトキシ−1’−メチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸メチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(143mg,2.19mmol)を160℃で真空乾燥し、DMF(2mL)とヨウ素(35mg,0.14mmol)を加えた。反応液をアルゴン雰囲気下、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(243mg,0.655mmol)、及びヨウ素(23mg,0.091mmol)を順次加え、アルゴン雰囲気下、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程3)で得られた化合物(129mg,0.437mmol)を入れ、DMF(1.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(21mg,0.023mmol)、SPhos(18mg,0.044mmol)を順次加え、アルゴン雰囲気下、室温にて10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(146mg,73%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.75 (m, 1H), 8.44 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.46 - 4.35 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.88 (dd, J = 6.5, 1.0 Hz, 2H), 3.54 (s, 3H), 3.29 (dd, J = 14.1, 5.3 Hz, 1H), 3.07 (dd, J = 14.0, 10.5 Hz, 1H), 1.86 (m, 1H), 1.31 (s, 9H), 0.88 (dd, J = 6.7, 0.9 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 460 [M+H]+
(工程5)
(S)−2−アミノ−3−(4’−メトキシ−1’−メチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
(工程4)で得られた化合物(146mg,0.318mmol)を4M塩酸1,4−ジオキサン溶液(1.0mL)に溶解し、室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去して凍結乾燥することにより、表題化合物の塩酸塩を得た(101mg,80%)。
MS (ESI) m/z 360 [M+H]+
(工程6)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’−メチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチル(P1)の合成
Figure 2019031449
(工程5)で得られた化合物(18.5mg,0.0467mmol)と[合成例1]で得られた化合物(18.7mg,0.0453mmol)のDMF溶液(0.5mL)に、HATU(23.1mg,0.0608mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(25μL,0.137mmol)を順次加え、室温にて一晩撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(15.3mg,44%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.83 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.23 - 8.10 (m, 2H), 7.89 - 7.83 (m, 2H), 7.78 - 7.72 (m, 2H), 7.26 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 11.1, 6.3 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.82 (td, J = 9.3, 5.2 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.90 - 3.86 (m, 2H), 3.53 (s, 3H), 3.40 - 3.37 (m, 1H), 3.20 (dd, J = 14.1, 10.2 Hz, 1H), 1.85 (hept, J = 6.8 Hz, 1H), 1.21 (s, 9H), 0.85 (dd, J = 6.7, 0.8 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 754 [M+H]+
(工程7)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’−メチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A1) の合成
Figure 2019031449
(工程6)で得られた化合物(15.3mg,0.020mmоl)を1,4−ジオキサン(0.41mL)と水(0.369mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.041mL)を加え、室温で5時間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(9.0mg,65%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.11 (s, 1H), 10.71 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.76 - 8.65 (m, 2H), 8.37 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.23 - 8.08 (m, 2H), 7.90 - 7.81 (m, 2H), 7.78 - 7.70 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 10.3, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.82 - 4.69 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.53 (s, 3H), 3.16 (dd, J = 14.0, 10.3 Hz, 1H), 1.21 (s, 9H); MS (ESI) m/z 698 [M+H]+
[合成例5]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A2)
Figure 2019031449
(工程1)
4−メトキシ−1,6−ジメチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
2,4−ジヒドロキシ−6−メチルピリジン(1.01g,8.073mmol)と炭酸カリウム(3.60g,26.04mmol)をDMF(20mL)に懸濁し、ヨウ化メチル(1.3mL,20.88mmol)を加えて室温で3日間撹拌した。さらに炭酸カリウム(1.80g,13.02mmol)とヨウ化メチル(0.65mL,10.44mmol)を加えて60℃で8時間撹拌した。反応液をろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(0.78g,63%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.86 (dq, J = 2.7, 0.9 Hz, 1H), 5.69 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.32 (d, J = 0.7 Hz, 3H), 2.28 (t, J = 0.6 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 154 [M+H]+
(工程2)
3−ヨード−4−メトキシ−1,6−ジメチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程1)で得られた化合物(0.78g,5.092mmol)とNIS(1.16g,5.156mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(0.74g,52%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.25 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.45 (s, 3H), 2.38 (d, J = 0.8 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 280 [M+H]+
(工程3)
5−ブロモ−4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−[2,3’−ビピリジン]−2’(1’H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(185mg,0.663mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(307mg,0.957mmol)、ヨウ化銅(14mg,0.0735mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(89mg,0.0770mmol)をトルエン(5.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(152mg,74%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.66 (dd, J = 2.5, 0.7 Hz, 1H), 7.97 (dd, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 6.34 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.41 (s, 3H), 2.43 (d, J = 0.8 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 309 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(162mg,2.48mmol)を160℃で真空乾燥し、DMF(2mL)とヨウ素(25mg,0.099mmol)を加えた。反応液をアルゴン雰囲気下、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(269mg,0.725mmol)、及びヨウ素(25mg,0.099mmol)を順次加え、アルゴン雰囲気下、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程3)で得られた化合物(152mg,0.492mmol)を入れ、DMF(1.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(24mg,0.0262mmol)、SPhos(20mg,0.049mmol)を順次加え、アルゴン雰囲気下、室温にて10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと水を加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(115mg,49%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.47 - 8.34 (m, 1H), 7.61 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.21 (td, J = 9.2, 8.1, 4.9 Hz, 1H), 3.92 - 3.81 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.40 (s, 3H), 3.03 (dd, J = 14.1, 4.9 Hz, 1H), 2.90 (dd, J = 14.0, 10.5 Hz, 1H), 2.45 - 2.38 (m, 3H), 1.86 (m, 1H), 1.35 (s, 9H), 0.88 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 474 [M+H]+
(工程5)
(S)−2−アミノ−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
(工程4)で得られた化合物(115mg,0.318mmol)を4M塩酸1,4−ジオキサン溶液(1.0mL)と1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去して凍結乾燥することにより、表題化合物の塩酸塩を得た(105mg)。
MS (ESI) m/z 374 [M+H]+
(工程6)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸
イソブチル(P2)の合成
Figure 2019031449
(工程5)で得られた化合物(20.2mg,0.0493mmol)と[合成例1]で得られた化合物(19.9mg,0.0483mmol)のアセトニトリル(1.0mL)溶液に、HATU(27.5mg,0.0723mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(30μL,0.172mmol)を順次加え、室温にて7時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(26.4mg,70%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.90 - 8.77 (m, 1H), 8.72 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.90 - 7.82 (m, 2H), 7.79 - 7.71 (m, 2H), 7.26 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.88 - 4.76 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.91 - 3.84 (m, 2H), 3.53 (s, 3H), 3.42 - 3.37 (m, 1H), 3.20 (dd, J = 14.1, 10.2 Hz, 1H), 2.55 (s, 3H), 1.93 - 1.78 (m, 1H), 1.21 (s, 9H), 0.92 - 0.79 (m, 6H); MS (ESI) m/z 768 [M+H]+
(工程7)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A2)の合成
Figure 2019031449
(工程6)で得られた化合物(15.1mg,0.0195mmоl)を1,4−ジオキサン(0.615mL)と水(0.553mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.0615mL)を加え、室温で3時間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(11.3mg,81%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.11 (s, 1H), 10.71 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.69 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.43 - 8.35 (m, 1H), 8.31 - 8.20 (m, 1H), 7.93 - 7.82 (m, 2H), 7.79 - 7.68 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 10.3, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.80 - 4.68 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.53 (s, 3H), 3.15 (dd, J = 14.0, 10.2 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H), 1.21 (s, 9H); MS (ESI) m/z 712 [M+H]+
[合成例6]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,5’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A3)
Figure 2019031449
(工程1)
4−メトキシ−1,5−ジメチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
4−メトキシ−3−メチルピリジン N−オキシド(1.03g,7.399mmol)を無水酢酸(30mL)に溶解し、135℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、メタノール(10mL)と水(10mL)を加えて、室温で一晩撹拌した。メタノールを減圧留去した後、凍結乾燥を行った。得られた固体をDMF(20mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.56g,18.5mmol)とヨウ化メチル(0.92mL,14.8mmol)を加えて60℃で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(0.58g,51%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.41 (t, J = 1.2 Hz, 1H), 5.79 (s, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 1.87 (d, J = 1.1 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 154 [M+H]+
(工程2)
3−ヨード−4−メトキシ−1,5−ジメチルピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程1)で得られた化合物(0.58g,3.79mmol)とNIS(0.855g,3.80mmol)をアセトニトリル(15mL)に溶解し、室温で5日間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチルと10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて分液した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(0.655g,62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.63 (q, J = 1.0 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.43 (s, 3H), 2.04 (d, J = 1.1 Hz, 3H); MS (ESI) m/z 280 [M+H]+
(工程3)
5−ブロモ−4’−メトキシ−1’,5’−ジメチル−[2,3’−ビピリジン]−2’(1’H)−オンの合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(180mg,0.645mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(321mg,1.0mmol)、ヨウ化銅(15mg,0.079mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(94mg,0.081mmol)をトルエン(5.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(108mg,54%)。
MS (ESI) m/z 309 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(4’−メトキシ−1’,5’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(63mg,0.963mmol)をDMF(2.0mL)に懸濁させ、ヨウ素(27mg,0.106mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(157mg,0.424mmol)、及びヨウ素(18mg,0.0709mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程3)で得られた化合物(119mg,0.385mmol)を入れ、DMF(3.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(18mg,0.0197mmol)、SPhos(16mg,0.0390mmol)を順次加え、5分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液に酢酸エチルと水を加えてセライトろ過した後、ろ液を分液して無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、ろ液を減圧濃縮した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(71.2mg,39%)。
MS (ESI) m/z 474 [M+H]+
(工程5)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,5’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチル(P3)の合成
Figure 2019031449
(工程4)で得られた化合物(71mg,0.15mmol)を4M塩酸1,4−ジオキサン溶液(0.8mL)と1,4−ジオキサン(2.0mL)に溶解し、一晩撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(55mg,0.130mmol)のアセトニトリル溶液(1.5mL)に、HATU(59mg,0.156mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(81μL,0.455mmol)を順次加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(61.2mg,61%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.81 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.29 - 8.15 (m, 1H), 7.91 - 7.78 (m, 4H), 7.75 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.24 (dd, J = 10.2, 6.2 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.88 - 4.77 (m, 1H), 3.89 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.47 - 3.09 (m, 8H), 2.04 (s, 3H), 1.91 - 1.81 (m, 1H), 1.21 (s, 9H), 0.87 (d, J = 6.7 Hz, 6H) ; MS (ESI) m/z 768 [M+H]+
(工程6)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,5’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A3) の合成
Figure 2019031449
(工程5)で得られた化合物(26.5mg,0.0345mmоl)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解し、1M水酸化リチウム水溶液(0.17mL)を加え、室温で70分間撹拌した。TFAで中和した後、反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(15.2mg,62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.74 - 8.60 (m, 2H), 8.18 (s, 1H), 7.92 - 7.71 (m, 6H), 7.27 (dd, J = 10.3, 6.3 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.80 - 4.70 (m, 1H), 3.61 - 3.07 (m, 8H), 2.03 (s, 3H), 1.22 (s, 9H) ; MS (ESI) m/z 712 [M+H]+
[合成例7]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(1’,4’,6’−トリメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A4)
Figure 2019031449
(工程1)
5−ブロモ−1’,4’−ジメチル−[2,3’−ビピリジン]−2’(1’H)−オンの合成
Figure 2019031449
3−ヨード−1,4−ジメチルピリジン−2(1H)−オン(100mg,0.402mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(195mg,0.602mmol)、ヨウ化銅(8mg,0.042mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(46mg,0.040mmol)をトルエン(5.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物の粗精製物を得た(148mg)。
MS (ESI) m/z 279 [M+H]+
(工程2)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(1’,4’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(90mg,1.38mmol)をDMF(1.5mL)に懸濁させ、ヨウ素(40mg,0.158mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(240mg,0.647mmol)、及びヨウ素(35mg,0.138mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程1)で得られた化合物を入れ、DMF(2.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20mg,0.0218mmol)、SPhos(18mg,0.0438mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧濃縮した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(68mg,38%,2steps)。
MS (ESI) m/z 444 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(1’,4’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソブチル(P4)の合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(30mg,0.0676mmol)を4M塩酸1,4−ジオキサン溶液(1.0mL)とジクロロメタン(1.0mL)に溶解し、3時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(28mg,0.0676mmol)のDMF溶液(1.5mL)に、HATU(31mg,0.0815mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(29μL,0.166mmol)を順次加え、室温にて一晩時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(15.8mg,38%)。
MS (ESI) m/z 738 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(1’,4’,6’−トリメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸(A4)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(15.8mg,0.0255mmоl)をメタノール(2.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.04mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(4mg,23%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.75 - 8.58 (m, 2H), 8.19 - 8.02 (m, 1H), 7.91 - 7.81 (m, 2H), 7.79 - 7.70 (m, 3H), 7.67 - 7.56 (m, 1H), 7.25 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.82 - 4.64 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.18 - 3.05 (m, 1H), 1.96 (s, 3H), 1.21 (s, 9H); MS (ESI) m/z 682 [M+H]+
[合成例8]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(4−メトキシ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A5)
Figure 2019031449
(工程1)
5−(5−ブロモピリジン−2−イル)−6−メトキシ−3−メチルピリミジン−4(3H)−オンの合成
Figure 2019031449
5−ヨード−6−メトキシ−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(599mg,2.25mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(1.45g,4.52mmol)、ヨウ化銅(43mg,0.225mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(260mg,0.224mmol)をトルエン(10mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(353mg,53%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.03 (dd, J = 8.4, 2.5 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 5.76 (s, 0H), 3.81 (s, 3H), 3.43 (s, 3H); MS (ESI) m/z 296 [M+H]+
(工程2)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(6−(4−メトキシ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(232mg,3.55mmol)をDMF(3.0mL)に懸濁させ、ヨウ素(75mg,0.30mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(658mg,1.77mmol)、及びヨウ素(75mg,0.30mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程1)で得られた化合物(350mg,1.18mmol)を入れ、DMF(2.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(27mg,0.029mmol)、SPhos(48mg,0.117mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液にジクロロメタンを加えてセライトろ過した。ろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮し、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(389mg,72%)。
MS (ESI) m/z 461 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(4−メトキシ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチル(P5)の合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(63.8mg,0.139mmol)をTFA(3.0mL)に溶解し、30分間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(57mg,0.138mmol)のDMF溶液(2.0mL)に、HATU(79mg,0.208mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(70μL,0.401mmol)を順次加え、室温にて5時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(70mg,67%)。
MS (ESI) m/z 755 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(4−メトキシ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A5)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(56mg,0.074mmоl)をメタノール(1.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(39mg,76%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.72 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.83 - 8.63 (m, 3H), 8.36 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.93 - 7.81 (m, 2H), 7.81 - 7.65 (m, 2H), 7.27 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.94 - 4.64 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.25 - 3.08 (m, 1H), 1.22 (s, 9H); MS (ESI) m/z 699 [M+H]+
[合成例9]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A6)
Figure 2019031449
(工程1)
5−(5−ブロモピリジン−2−イル)−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オンの合成
Figure 2019031449
5−ヨード−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(200mg,0.80mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(513mg,1.60mmol)、ヨウ化銅(38mg,0.20mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(231mg,0.20mmol)をトルエン(7.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、セライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(228mg,quant)。
MS (ESI) m/z 280 [M+H]+
(工程2)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(6−(1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(157mg,2.40mmol)をDMF(2mL)に懸濁させ、ヨウ素(51mg,0.20mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(445mg,1.20mmol)、及びヨウ素(51mg,0.20mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程1)で得られた化合物(228mg)を入れ、DMF(2.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(18mg,0.020mmol)、SPhos(33mg,0.080mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液にジクロロメタンを加えてセライトろ過した。ろ液を水で洗浄した後、減圧濃縮し、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(269mg,76%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.68 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.42 - 4.29 (m, 1H), 3.90 - 3.82 (m, 2H), 3.46 (s, 3H), 3.20 (dd, J = 14.0, 5.2 Hz, 1H), 3.02 (dd, J = 14.0, 10.3 Hz, 1H), 2.13 (s, 3H), 1.94 - 1.77 (m, 1H), 1.33 (s, 9H), 0.88 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 445 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチル(P6)の合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(25mg,0.056mmol)をTFA(3.0mL)に溶解し、30分間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(23mg,0.056mmol)のDMF溶液(2.0mL)に、HATU(32mg,0.084mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(30μL,0.172mmol)を順次加え、室温にて一晩時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(14.8mg,36%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.65 (s, 1H), 9.51 (s, 1H), 8.87 - 8.64 (m, 2H), 8.51 (s, 1H), 8.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.92 - 7.75 (m, 2H), 7.75 - 7.51 (m, 3H), 7.17 (dd, J = 10.2, 6.2 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.81 - 4.68 (m, 1H), 3.82 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.11 (dd, J = 14.0, 10.1 Hz, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.86 - 1.71 (m, 1H), 1.15 (s, 9H), 0.79 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 739 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A6)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(29.6mg,0.040mmоl)をメタノール(2.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(7.6mg,28%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.67 - 8.55 (m, 2H), 8.48 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.88 - 7.81 (m, 2H), 7.78 - 7.69 (m, 2H), 7.53 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.24 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 11.3, 6.3 Hz, 1H), 4.75 - 4.62 (m, 1H), 3.44 (s, 3H), 3.29 (dd, J = 13.6, 4.6 Hz, 1H), 3.07 (dd, J = 14.0, 10.2 Hz, 1H), 2.06 (s, 3H), 1.21 (s, 9H); MS (ESI) m/z 683 [M+H]+
[合成例10]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A7)
Figure 2019031449
(工程1)
5−(5−ブロモピリジン−2−イル)−2,3,6−トリメチルピリミジン−4(3H)−オンの合成
Figure 2019031449
5−ヨード−2,3,6−トリメチルピリミジン−4(3H)−オン(200mg,0.758mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(486mg,1.51mmol)、ヨウ化銅(15mg,0.079mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(88mg,0.076mmol)をトルエン(7.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物の粗精製物を得た。
MS (ESI) m/z 294 [M+H]+
(工程2)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(205mg,3.14mmol)をDMF(5mL)に懸濁させ、ヨウ素(61mg,0.24mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(581mg,1.57mmol)、及びヨウ素(61mg,0.24mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程1)で得られた粗精製物を入れ、DMF(5.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(24mg,0.026mmol)、SPhos(43mg,0.105mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出した。目的のフラクションを減圧濃縮して、酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて分液した。有機層を減圧濃縮して、表題化合物を得た(273mg,79%)。
MS (ESI) m/z 459 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチル(P7)の合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(273mg,0.596mmol)をTFA(3.0mL)に溶解し、30分間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(246mg,0.596mmol)のDMF溶液(7.0mL)に、HATU(333mg,0.876mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(297μL,1.70mmol)を順次加え、室温にて2日間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(276mg,62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.81 (dd, J = 7.9, 1.8 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.96 - 7.80 (m, 2H), 7.80 - 7.62 (m, 3H), 7.23 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.87 - 4.73 (m, 1H), 3.88 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.49 (s, 3H), 3.34 (dd, J = 14.1, 5.3 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 14.0, 10.1 Hz, 1H), 2.59 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.90 - 1.78 (m, 1H), 1.22 (s, 9H), 0.86 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 753 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,2,4−トリメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A7)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(241mg,0.319mmоl)をメタノール(3.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加え、室温で30分間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(186mg,84%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.86 - 8.54 (m, 2H), 8.09 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.98 - 7.80 (m, 2H), 7.80 - 7.70 (m, 2H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 10.3, 6.3 Hz, 1H), 7.16 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.78 - 4.66 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.34 (dd, J = 14.0, 4.7 Hz, 1H), 3.11 (dd, J = 14.0, 10.2 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.07 (s, 3H), 1.22 (s, 9H); MS (ESI) m/z 697 [M+H]+
[合成例11]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(5−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A8)
Figure 2019031449
(工程1)
4−ブロモ−5−メトキシ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オンの合成
Figure 2019031449
4,5−ジブロモピリダジン−3−オン(1.227g,4.8mmol)、炭酸カリウム(1.0g,7.2mmol)をDMF(8mL)に懸濁し、ヨウ化メチル(0.45mL,7..2mmol)を加えて一晩撹拌した。反応液に酢酸エチルを加えて、固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮した後、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(1.1mL)を加えて1時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(0.6g,57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.69 (s, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.83 (s, 3H); MS (ESI) m/z 219 [M+H]+
(工程2)
4−(5−ブロモピリジン−2−イル)−5−メトキシ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オンの合成
Figure 2019031449
4−ブロモ−5−メトキシ−2−メチルピリダジン−3(2H)−オン(100mg,0.457mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(192mg,0.598mmol)、ヨウ化銅(9mg,0.047mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(53mg,0.046mmol)をトルエン(6.0mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題化合物を得た(34mg,25%)。
MS (ESI) m/z 296 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(6−(5−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(22mg,0.338mmol)をDMF(1.0mL)に懸濁させ、ヨウ素(10mg,0.039mmol)を加えた後、アルゴン雰囲気下、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(55mg,0.149mmol)、及びヨウ素(4mg,0.0158mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程2)で得られた化合物(40mg,0.135mmol)を入れ、DMF(1.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(6mg,0.00675mmol)、SPhos(6mg,0.0146mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、セライトろ過した。ろ液を減圧濃縮した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(12.8mg,21%)。
MS (ESI) m/z 461[M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(5−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチル(P8)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(12.8mg,0.0278mmol)を4M塩酸1,4−ジオキサン溶液(0.14mL)と1,4−ジオキサン(0.5mL)に溶解し、一晩撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(11mg,0.0278mmol)のアセトニトリル溶液(1.0mL)に、HATU(13mg,0.0334mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(17μL,0.0973mmol)を順次加え、室温にて2時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(12.4mg,59%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.81 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.00 - 7.93 (m, 1H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.75 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.62 - 7.53 (m, 1H), 7.29 - 7.14 (m, 2H), 4.79 - 4.68 (m, 1H), 3.92 - 3.82 (m, 5H), 3.69 (s, 3H), 3.33 - 3.23 (m, 1H), 3.12 (dd, J = 14.0, 10.0 Hz, 1H), 1.90 - 1.78 (m, 1H), 1.21 (s, 9H), 0.85 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 755 [M+H]+
(工程5)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(5−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A8)の合成
Figure 2019031449
(工程4)で得られた化合物(5.0mg,0.00663mmоl)をメタノール(1.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.1mL)を加え、室温で15分間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(4.0mg,86%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.65 (dd, J = 8.1, 2.2 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.88 - 7.80 (m, 2H), 7.78 - 7.71 (m, 2H), 7.54 (s, 1H), 7.26 (dd, J = 10.3, 6.3 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.76 - 4.57 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.30 - 3.20 (m, 1H), 3.08 (dd, J = 14.0, 10.0 Hz, 1H), 1.22 (s, 9H); MS (ESI) m/z 699 [M+H]+
[合成例12]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,3,6−トリメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A9)

Figure 2019031449
(工程1)
5−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1,3,6−トリメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンの合成
Figure 2019031449
5−ヨード−1,3,6−トリメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg,0.714mmol)、5−ブロモ−2−(トリメチルスズ)ピリジン(344mg,1.07mmol)、ヨウ化銅(14mg,0.072mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(83mg,0.072mmol)をトルエン(10mL)に懸濁し、アルゴン雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(217mg,98%)。
MS (ESI) m/z 310 [M+H]+
(工程2)
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(6−(1,3,6−トリメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチルの合成
Figure 2019031449
亜鉛粉末(140mg,2.14mmol)をDMF(3.0mL)に懸濁させ、ヨウ素(40mg,0.158mmol)を加えた後、室温にて15分間撹拌した。(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヨード−プロパン酸イソブチル(376mg,1.01mmol)、及びヨウ素(40mg,0.158mmol)を順次加え、室温にて30分間撹拌した。
別の容器に、(工程1)で得られた化合物(260mg,0.838mmol)を入れ、DMF(3.0mL)に溶解させた。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(62mg,0.068mmol)、SPhos(55mg,0.134mmol)を順次加え、10分間撹拌した。この混合溶液を先に調製した混合溶液に加え、脱気とアルゴン置換操作を行った後、60℃にて一晩撹拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(170mg,43%)。
MS (ESI) m/z 475 [M+H]+
(工程3)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,3,6−トリメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸イソブチル(P9)の合成
Figure 2019031449
(工程2)で得られた化合物(170mg,0.36mmol)をTFA(3.0mL)とジクロロメタン(2.0mL)に溶解し、1時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣と[合成例1]で得られた化合物(147mg,0.36mmol)のDMF溶液(3.0mL)に、HATU(163mg,0.429mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(154μL,0.882mmol)を順次加え、室温にて5時間撹拌した。反応液をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(82mg,30%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.84 - 8.74 (m, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.88 - 7.82 (m, 2H), 7.79 - 7.69 (m, 2H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.1, 6.3 Hz, 1H), 4.77 (dd, J = 15.3, 8.0 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.44 (s, 3H), 3.31 (dd, J = 14.1, 5.1 Hz, 1H), 3.23 (s, 3H), 3.17 - 3.07 (m, 1H), 2.13 (s, 3H), 1.92 - 1.77 (m, 1H), 1.21 (s, 9H), 0.86 (d, J = 6.7 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 769 [M+H]+
(工程4)
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(6−(1,3,6−トリメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)ピリジン−3−イル)プロパン酸(A9)の合成
Figure 2019031449
(工程3)で得られた化合物(37mg,0.048mmоl)をメタノール(1.0mL)に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(0.06mL)を加え、室温で30分間撹拌した。1M塩酸で中和し、ODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(27mg,79%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.69 - 8.54 (m, 2H), 8.06 - 7.92 (m, 1H), 7.90 - 7.82 (m, 2H), 7.78 - 7.72 (m, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.24 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.17 (dd, J = 11.2, 6.3 Hz, 1H), 4.76 - 4.65 (m, 1H), 3.43 (s, 3H), 3.36 - 3.27 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 3.13 - 3.02 (m, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.21 (s, 9H); MS (ESI) m/z 713 [M+H]+
[合成例13]
(S)−2−(2,5−ジフルオロ−4−((4−ピバルアミドフェニル)スルホンアミド)ベンズアミド)−3−(4’−メトキシ−1’,6’−ジメチル−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−[2,3’−ビピリジン]−5−イル)プロパン酸イソプロピル(P10)
Figure 2019031449
[合成例5]の(工程6)で得られた化合物(P2)(15mg,0.0195mmol)をイソプロパノール(4.0mL)に溶解し、アセチルクロリド(0.02mL,0.282mmol)を加えて80℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣をODSを充填剤とする逆相HPLCに付し、TFA0.1%(v/v)含有する水とアセトニトリルの混合溶液で溶出し、目的のフラクションを凍結乾燥することにより、表題化合物を得た(6mg,41%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.74 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.82 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.91 - 7.83 (m, 2H), 7.79 - 7.71 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 10.2, 6.3 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 11.0, 6.3 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.94 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 4.74 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.54 (s, 3H), 3.29 - 3.24 (m, 1H), 3.18 (dd, J = 14.2, 9.8 Hz, 1H), 2.55 (s, 3H), 1.22 (s, 9H), 1.18 (dd, J = 12.5, 6.3 Hz, 6H); MS (ESI) m/z 754 [M+H]+
試験例1
(1)MAdCAM−1/α4β7インテグリン結合阻害活性評価試験
α4β7インテグリンを発現していることが知られているヒトB細胞系細胞株RPMI−8866のMAdCAM−1への結合を阻害する試験物質の能力を測定した。
96ウェルのマイクロタイタープレートに、緩衝液A(炭酸緩衝液、pH9.6)で希釈した組み換えマウスMAdCAM−1/Fc(R&D systems)溶液(0.75 μg/mL)を50 μL/ウェル加え、4℃で一晩インキュベートした。PBSで1回洗浄後、ブロックエース(雪印乳業)を150 μL/ウェル加え、室温で2時間インキュベートした。除去後に、PBSで1回洗浄を実施した。
結合緩衝液(40 mM HEPES、0.2% BSAおよび4 mM MnCl2を含むDMEM)で希釈した種々の濃度の試験物質及びRPMI−8866細胞(2x106細胞/mL)を100 μLずつMAdCAM−1/Fcがコーティングされたプレートに添加し(5x105細胞/ウェル)、30℃で15分〜60分間インキュベートした。細胞をウェルに結合させた後、PBSで洗浄することにより、結合していない細胞を除いた。プレートに緩衝液C(1.5% Triton X−100を含むPBS)を50μL/ウェルで加え、結合したRPMI−8866細胞を溶解した。細胞溶解液30μLに、30μLのSubstrate Buffer(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、室温、暗所で30分反応させた。各々30μLのStop Solution(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、プレートリーダーを用いて490nmの吸光度を測定した。ここで得られた吸光度は、各ウェルの上清に溶出したlactate dehydrogenase(LDH)活性を検出しているものであり、すなわちMAdCAM−1に結合してプレート上に残ったRPMI−8866細胞の数に比例する。試験はduplicateで行い、試験物質を含まないウェルの吸光度を100%とした時の種々の濃度における細胞の結合率を求め、50%結合阻害をもたらす濃度IC50を計算した。得られた結果を、表1にまとめて示す。
(2)VCAM−1/α4β1インテグリン結合阻害活性評価試験
α4β1インテグリンを発現していることが知られているヒトT細胞系細胞株JurkatのVCAM−1への結合を阻害する試験物質の能力を測定した。
96ウェルのマイクロタイタープレートに、緩衝液A(炭酸緩衝液、pH9.6)で希釈した組み換えヒトVCAM−1/Fc(R&D systems)溶液(1μg/mL)を50μL/ウェル加え、4℃で一晩インキュベートした。PBSで1回洗浄後、ブロックエース(雪印乳業)を150μL/ウェル加え、室温で2時間インキュベートした。除去後に、PBSで1回洗浄を実施した。
結合緩衝液(40mM HEPES、0.2%BSAおよび4mM MnCl2を含むDMEM)で希釈した種々の濃度の試験物質及びJurkat細胞(2x106細胞/mL)を、100μLずつVCAM−1/Fcがコーティングされたプレートに添加し(5x105細胞/ウェル)、30℃で15分〜60分間インキュベートした。細胞をウェルに結合させた後、PBSで洗浄することにより、結合していない細胞を除いた。プレートに緩衝液C(1.5% Triton X−100を含むPBS)を50μL/ウェルで加え、結合したJurkat細胞を溶解した。細胞溶解液30μLに、30μLのSubstrate Buffer(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、室温、暗所で30分反応させた。各々30μLのStop Solution(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、プレートリーダーを用いて490nmの吸光度を測定した。ここで得られた吸光度は、各ウェルの上清に溶出したlactate dehydrogenase(LDH)活性を検出しているものであり、すなわちVCAM−1に結合してプレート上に残ったJurkat細胞の数に比例する。試験はduplicateで行い、試験物質を含まないウェルの吸光度を100%とした時の種々の濃度における細胞の結合率を求め、50%結合阻害をもたらす濃度IC50を計算した。得られた結果を、表1にまとめて示す。
試験例3
(3)血清存在下におけるMAdCAM−1/α4β7インテグリン結合阻害活性評価試験(1)
α4β7インテグリンを発現していることが知られているヒトB細胞系細胞株RPMI−8866のMAdCAM−1への結合を阻害する試験物質の能力を測定した。
96ウェルのマイクロタイタープレートに、緩衝液A(炭酸緩衝液、pH9.6)で希釈した組み換えマウスMAdCAM−1/Fc(R&D systems)溶液(1μg/mL)を50μL/ウェル加え、4℃で一晩インキュベートした。PBSで1回洗浄後、ブロックエース(雪印乳業)を150μL/ウェル加え、室温で2時間インキュベートした。除去後に、PBSで1回洗浄を実施した。
結合緩衝液(40mM HEPES、0.2%BSAおよび4mM MnCl2を含むDMEM)で希釈した種々の濃度の試験物質及びRPMI−8866細胞(2x106細胞/mL)を、最終濃度で50%ヒト血清を含むように、100μLずつMAdCAM−1/Fcがコーティングされたプレートに添加し(5x105細胞/ウェル)、30℃で15分〜60分間インキュベートした。細胞をウェルに結合させた後、PBSで洗浄することにより、結合していない細胞を除いた。プレートに緩衝液C(1.5% Triton X−100を含むPBS)を50μL/ウェルで加え、結合したRPMI−8866細胞を溶解した。細胞溶解液30μLに、30μLのSubstrate Buffer(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、室温、暗所で30分反応させた。各々30μLのStop Solution(Promega、CytoTox 96 Non−Radioactive Cytotoxicity Assay)を加え、プレートリーダーを用いて490nmの吸光度を測定した。ここで得られた吸光度は、各ウェルの上清に溶出したlactate dehydrogenase(LDH)活性を検出しているものであり、すなわちMAdCAM−1に結合してプレート上に残ったRPMI−8866細胞の数に比例する。試験はduplicateで行い、試験物質を含まないウェルの吸光度を100%とした時の種々の濃度における細胞の結合率を求め、50%結合阻害をもたらす濃度IC50を計算した。得られた結果を、表1にまとめて示す。
Figure 2019031449
試験例(1)と試験例(2)の結果を比較した結果、本発明の化合物は、α4β1に対しては効果が低く、α4β7に対しては効果が高いという選択性のあることが判った。このようにα4β1に対しては効果が低く、α4β7に対しては効果が高いという選択性があると、全身を廻るリンパ球の浸潤を抑制するα4β1に対する作用を少なくし、腸管に特異的に発現するα4β7に対する作用を大きく抑制できるので、適応疾患をより効率的に治療できる可能性があるという利点がある。
試験例4
(4)ヒト全血におけるヒトMAdCAM−1/α4β7インテグリン結合阻害活性評価試験
試験物質によるヒト全血中におけるT細胞α4β7インテグリンとMAdCAM−1の結合阻害活性を測定した。血液サンプルは健康人ボランティアの血液提供により入手した。
ヒト全血に、4mM MnCl2溶液と各種試験物質希釈液を添加し10分間インキュベートした。10μg/mLの組み換えヒトMAdCAM−1/Fc(R&D Systems)を添加し、全量50μLとして30分間インキュベートした。Lyse/Fix(BD Biosciences)を950μL添加し、37℃で10分間溶血及び固定した。5分間遠心分離後、上清を除き、10% 非働化ウシ胎仔血清添加RPMI−1640培地(以下、培地とする)を600μL添加し、5分間遠心分離後、上清を除き洗浄した。再び培地で洗浄後、2.5μg/mLのMouse Anti−MAdCAM−1抗体(invitrogen)を添加し、30分以上インキュベートした。培地で洗浄後、3.4μg/mLのGoat Anti−Mouse IgG H&L, FITC(abcam)を添加し、30分以上インキュベートした。培地で洗浄後、0.15μg/mLのPE Mouse Anti−Human CD4(BD Pharmigen)を添加し、30分以上インキュベートした。培地で洗浄後、フローサイトメトリーを用いてCD4陽性細胞中に占めるMAdCAM−1陽性細胞率の割合を測定した。
試験物質を含まないウェルのうちリガンド無しを阻害100%、リガンド有りを阻害0%としたときの種々の濃度における試験物質のMAdCAM−1結合阻害率を求め、50%結合阻害をもたらす濃度IC50を計算した。得られた結果を、表2に示す。
Figure 2019031449
試験例5
(5)ラットにおける経口投与後の体内動態評価試験
試験物質の経口吸収性および血漿中持続性を評価するため、経口投与後の活性代謝物血漿中濃度を測定した。
試験物質を0.5%(w/v)ヒドロキシプロピルメチルセルロース水溶液へ均一に懸濁させ、胃ゾンデを用いて雄性ラット(Crl:CD(SD)、 8〜9週齢)に3mg/5mL/kg)を経口投与した。投与15、30分、1,2,4,8,12時間後に、イソフルラン麻酔下にて頸静脈からDDVP(エステラーゼ阻害剤)及びヘパリンナトリウムで処理したシリンジを用いて、約0.2mLを採血し、氷上で保管した。採取した血液は冷却遠心機を用いて18,000 g x 3分間遠心分離することで血漿サンプルを取得し、アセトニトリルで活性代謝物を抽出後、LC/MS/MSにて血漿中の活性代謝物血漿中濃度を定量した。
投与12時間後の活性代謝物血漿中濃度を表3に示す。
また、薬効及び持続性を示す指標として、試験例4で得られたヒト全血中α4β7阻害活性(IC50)に対する投与12時間後の活性代謝物血漿中濃度の割合を計算した。この割合が大きいほど薬効、持続性に優れる。結果を表3に示す。
Figure 2019031449

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)で示されるスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
    Figure 2019031449
    (式中、
    Aは、下記一般式(II)、(III)、(IV)又は(V)で表される基を表し、
    Figure 2019031449
    1、及び、R2は、それぞれ独立して、水素原子、又は、炭素数が1〜6の低級アルキル基を表し、
    3は、水素原子、炭素数が1〜6の低級アルキル基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基を表し、
    Bは、ヒドロキシ基、又は、炭素数が1〜6の低級アルコキシ基を表す。)
  2. Aが一般式(II)で表される、請求項1に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
  3. Aが一般式(III)で表される、請求項1に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
  4. Aが一般式(IV)で表される、請求項1に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
  5. Aが一般式(V)で表される、請求項1に記載されたスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
  6. 下記式のいずれかで表される、請求項1に記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
    Figure 2019031449
  7. Bが、ヒドロキシ基、イソプロポキシ基、又はイソブトキシ基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有する医薬組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有するα4β7インテグリン依存性の接着過程が病態に関与する炎症性疾患の治療剤又は予防剤。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載のスルホンアミド誘導体、又はその医薬的に許容し得る塩を含有するα4β7インテグリン阻害剤。
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