JP2019030923A - ロボットアーム、ロボット装置、ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 リンクの回転角度をエンコーダにより検出し、エンドエフェクタ位置の位置精度を向上させるロボットアームにおいて、リンクの変形によるエンコーダの検出誤差を低減させる。【解決手段】 リンク部材から成るロボットアームにおいて、リンク部材を回転させる減速機出力軸11bと、リンク部材が回転することで回転するリンク検出軸5と、リンク検出軸5の回転角度を検出するエンコーダ16と、を有し、減速機出力軸11bとリンク検出軸5が結合されたリンクに空隙7が設けられていることを特徴とするロボットアームを採用した。【選択図】 図3
Description
本発明は、多関節ロボットアームの各関節に設けられるロータリーエンコーダ(以下、エンコーダ)の検出高精度化を可能としたロボットアームの関節構造に関する。
従来、工場等において、様々なロボット装置が使用されており、より複雑な動作を行わせるために多軸多関節のロボットアームにエンドエフェクタを備えたロボット装置が広く普及している。このようなロボット装置を複数組み合わせて工業製品を製造し、製造ラインの自動化、人的コストの削減が図られている。
しかしロボット装置による製造ラインでは、構成するロボット装置のエンドエフェクタの位置(例えばハンドによる対象物の把持位置)精度が悪いと作業ミスにより不良製品が発生する。そのため、ロボット装置による組立での不良製品を少なくするために、ロボット装置のエンドエフェクタの位置精度の向上が望まれている。
そこでロボットアームの関節で、減速機出力の関節角度(以下、単に出力軸角)を直接計測するエンコーダ(以下、出力軸エンコーダ)を設け、ロボット装置のエンドエフェクタ位置の位置決め精度向上を図っている(特許文献1)。特許文献1でのエンドエフェクタの位置精度は、出力軸エンコーダの検出精度に左右されるために、出力軸エンコーダの検出精度向上が望まれる。
しかしながら特許文献1に記載の技術は、減速機出力軸からのトルクをリンクに伝達して回転させ、その回転角を出力軸エンコーダにより検出する。そのため減速機出力軸のトルクによるリンク変形が出力軸エンコーダの検出角度に重畳し、出力軸角の検出誤差が大きくなる。その結果、大きな誤差を含む出力軸角からエンドエフェクタ位置を計算すると、エンドエフェクタ位置の検出精度が悪くなってしまう。
そこで、本発明は、多関節ロボットアームに搭載する出力軸エンコーダの出力軸角の検出誤差を小さくし、エンドエフェクタの位置決め精度が高いロボットアームを提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑み、駆動源を介してリンクを駆動させる関節を備えたロボットアームであって、減速機により減速された前記駆動源の駆動力を前記ロボットアームのリンクに伝える第1の出力軸と、前記リンクと結合し、前記リンクの駆動に追随して駆動する第2の出力軸と、前記第2の出力軸の回転角度を検出する角度検出手段と、を有し、前記第1の出力軸と前記第2の出力軸は、所定の空隙を介して互いに離隔された状態で前記リンクに結合されていることを特徴とするロボットアームを採用した。
本発明によれば、多関節ロボットアームの関節の出力軸エンコーダによるエンドエフェクタ位置の検出精度を高め、エンドエフェクタの位置精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも一例であり、細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更できる。また、本実施形態で取り上げる数値は参考数値であって本発明を限定するものではない。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態におけるロボットシステム500を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、ロボットシステム500は、ワークWの組立てを行う多関節ロボットアーム100と、多関節ロボットアーム100を制御する制御装置200と、制御装置200に接続されたティーチングペンダント300を備えている。
図1は本発明の第1実施形態におけるロボットシステム500を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、ロボットシステム500は、ワークWの組立てを行う多関節ロボットアーム100と、多関節ロボットアーム100を制御する制御装置200と、制御装置200に接続されたティーチングペンダント300を備えている。
多関節ロボットアーム100には先端に接続されたハンド(エンドエフェクタ)102と、ハンド102に作用する力等を検出可能な不図示の力センサを備えている。
ハンド102は、ワークWを把持可能な複数のフィンガと、複数のフィンガを駆動する不図示のアクチュエータを備えており、複数のフィンガを駆動することでワークを把持可能に構成されている。力センサは、ハンド102が複数のフィンガでワークWを把持する際等にハンド102に作用する力やモーメントを検出する。
多関節ロボットアーム100は、作業台に固定されるベース部103と、変位や力を伝達する複数のリンク121〜126と、各リンク121〜126を旋回又は回転可能に連結する複数の関節111〜116と、を備えている。なお、本実施形態及び後述する実施形態においては、複数の関節111〜116は実質的な構成が同じであるため、リンク121とリンク122との間に設けられた関節112を例に説明することで他の関節111,113〜116の説明は省略する。また、関節112と同じ構成の関節は、多関節ロボットアーム100の複数の関節111〜116のうちの少なくとも1カ所に備えていれば本実施形態を実施可能であり、全ての関節が関節112と同様の構成である必要はない。
図2は本発明の第1実施形態における制御装置200の概略構成を示したブロック図である。図2よりCPU(演算部)201と、ROM202と、RAM203と、HDD(記憶部)204と、記録ディスクドライブ205と、各種のインタフェース211〜215と、を備えている。
CPU201には、ROM202、RAM203、HDD204、記録ディスクドライブ205及び各種のインタフェース211〜215が、バス216を介して接続されている。ROM202には、BIOS等の基本プログラムが格納されている。RAM203は、CPU201の演算処理結果を一時的に記憶する記憶装置である。
HDD204は、CPU201の演算処理結果である各種のデータ等を記憶する記憶部であると共に、CPU201に、各種演算処理を実行させるためのプログラム(例えば、後述する減速機状態プログラム)330を記録するものである。CPU201は、HDD204に記録(格納)されたプログラム330に基づいて各種演算処理を実行する。記録ディスクドライブ205は、記録ディスク331に記録された各種データやプログラム等を読み出すことができる。
また、各関節の回転駆動系にはそれぞれインタフェースが備えられ、バス216を介してティーチングペンダント300に接続されている。ティーチングペンダント300は、入力された各関節111〜116の目標関節角度をインタフェース211及びバス216を介してCPU201に出力する。また、インタフェース212a,212bには、入力軸エンコーダ10及び出力軸エンコーダ16が接続されている。そして、入力軸エンコーダ10及び出力軸エンコーダ16は、パルス信号をインタフェース212a,212b及びバス216を介してCPU201に出力する。
更に、インタフェース213,214には、各種画像が表示されるモニタ311や書き換え可能な不揮発性メモリや外付けHDD等の外部記憶装置312が接続されている。また、インタフェース215にはサーボ制御装置313が接続されている。CPU201は、後述するサーボモータ1の回転軸2の回転角度の制御量を示す駆動指令のデータを所定間隔でバス216及びインタフェース215を介してサーボ制御装置313に出力する。
サーボ制御装置313は、CPU201から入力を受けた駆動指令に基づき、サーボモータ1への電流の出力量を演算し、サーボモータ1へ電流を供給して、多関節ロボットアーム100の関節111〜116の関節角度制御を行う。即ち、CPU201は、サーボ制御装置313を介して、関節111〜116の角度が目標関節角度となるように、各関節におけるサーボモータ1の駆動を制御する。
図3は第1実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112近傍の断面図(図1A−A方向)である。図3より関節112は、サーボモータ(モータ)1と、サーボモータ1の回転角度(入力側回転角度)を検出するための入力軸エンコーダ10と、サーボモータ1の出力を減速する減速機11を備えている。また、減速機11を介して伝達されるモータ1の出力によって回転されるリンク122の回転角度(出力側回転角度)を検出するための出力軸エンコーダ16を備えている。
サーボモータ1は、電磁モータであり、ブラシレスDCモータやACサーボモータが例示できる。入力側角度検出手段となる入力軸エンコーダ10はサーボモータ1の回転軸に設けられており、サーボモータ1の回転に伴って入力側パルス信号を生成し、制御装置200へと出力する。
同図より減速機11は、平歯車列や波動歯車減速機等の任意の減速手段を備える。減速機11は、モータ動力を入力する減速機入力軸11a、上記減速手段、減速後のトルクを出力する減速機出力軸11b、および減速機の部材を保持する減速機ハウジング11cから構成される。減速機ハウジング11cはリンク121にボルト締結で取り付けられ、減速機出力軸11bはリンク122の取付部122aにボルト締結で取り付けられる。そして減速機出力軸11bの回転トルクをリンク122に伝達する。112Jは減速機11の入力軸11a、出力軸11bの回転軸である。これらサーボモータ1、減速機11等の駆動源により駆動力がリンク122に伝達され駆動される。この減速機出力軸11bが第1の出力軸として作用する。
リンク121とリンク122の間にはクロスローラベアリング15(リンク間ベアリング)を設けており、これによってリンク121とリンク122は回転自在に支持される。サーボモータ1のトルクはタイミングプーリ2、タイミングベルト3、タイミングプーリ4を介して減速機入力軸11aに伝達される。そして減速機11で1/Nに減速され減速機出力軸11bを介してリンク122に伝達され、リンク121とリンク122は相対的に回転する。
出力軸エンコーダ(角度検出手段)16は、減速機11の出力側に設けられており、リンク121とリンク122との相対角度を検出する。出力軸エンコーダ16は、リンク122の取付部122bに固定されたリンク検出軸5に取り付けられている。このリンク検出軸5がリンク122の回転に追随して回転する。そして回転角度情報を検出するためのスケール16a、スケール16a上のスケール情報を検出して読み出す検出器16bと16c、リンク検出軸5を支持するベアリング16dから構成される。
検出器16bと16cはスケール16aの偏心による検出誤差をキャンセルするため略180度に対向配置させる。対向配置した検出器16bと16cの値を平均化することで偏芯による精度劣化を小さくできる。同時にスケールの回転軸方向(図3の紙面左右方向)の振れによる精度劣化も小さくできる。尚、スケール16aの偏芯が小さく、出力軸エンコーダの検出値に問題がない場合は、検出器16bと16cの一方のみでもよい。
ベアリング16dは、リンク121に対してリンク検出軸5を回転自在に支持するもので、位置的にはクロスローラベアリング15と略同軸上に配置される。厳密にこの二つのベアリングの軸を同軸にすることは困難なため、深溝玉軸受けのように調整性のあるベアリングを備える。これによって、リンク122が減速機11によって回転されると、リンク検出軸5がリンク122に追随して回転し、リンク検出軸5の回転角を出力軸エンコーダ16によって検出することができる。このリンク検出軸5が第2の出力軸として作用する。
なお、サーボモータ1と入力軸エンコーダ10との間には、必要に応じて、電源OFF時に多関節ロボットアーム100の姿勢を保持するためのブレーキユニットを設けてもよい。入力軸エンコーダ10及び出力軸エンコーダ16は、一般的なロータリエンコーダと同様に、光学式或いは磁気式の何れでもよい。
リンク検出軸5と、減速機出力軸11bとが位置的には略同軸となるように配されている。ここで重要なのは、減速機出力軸11bが固定されている取付部122aと、リンク検出軸5が固定されている取付部122bとの間には空隙7が形成され、減速機出力軸11bとリンク検出軸5を直接連結せず、離隔されている点である。
これによって、減速機出力軸11bの回転によってリンク122が回転された際、その回転トルクによる応力がリンク駆動軸5に伝達して出力軸エンコーダ16の出力に影響することを防止できる。そして、リンク122の回転角そのものをエンコーダ16によって正確に検出することができる。
尚、空隙7は、リンク122の回転時の応力による歪み、ねじれ等の弾性変形の影響を効果的に小さくするため、減速機出力軸11bのB−B方向の断面積とリンク検出軸5のC−C方向断面積よりも大きい断面積をD−D方向に有するように設けられている。
ここで、比較例としての多関節ロボットアーム100の関節112に空隙を設けていない場合の断面図を図4に示す。比較例の関節を説明の便宜上112pと呼称し、駆動するリンクを122pと呼称する。図4の関節112pの断面図は図3の関節112の断面図と同方向の断面である。
リンク121、122pは主にアルミ合金等で構成される。そのため、特にモータの起動、停止、或いは質量の大きなワーク搬送時に減速機出力軸11bから大きなトルクが発生してリンク121、122pの減速機出力軸11b近傍(図3領域A、図4領域B)が弾性変形する。また、剛性の高い素材をリンクに使用しても精度の高いエンコーダの場合、微小な弾性変形でも角度変位を検出し、誤差となってしまう。
特に図4に示す破線B領域が減速機出力軸11bのトルクによって大きく弾性変形が生じる領域である。従来では減速機出力軸11bのトルクによる弾性変形が直接、リンク122pの領域Bを介してリンク検出軸5に伝達し、出力軸エンコーダ16のスケール16aに重畳するため検出誤差が生じる。
しかし図3より、本実施形態の関節は弾性変形が伝達する部分に空隙7を設けているため、減速機出力軸11bのトルクによって弾性変形する領域が従来例より小さくなり(破線A)、かつ空隙を設けることで弾性変形が発散される。そしてリンク検出軸5へ伝達される弾性変形量を小さくできる。以上により出力軸エンコーダ16の検出誤差を小さくすることができる。
また、図3のようにリンク122に切り込みによって空隙7を設けるのではなく、図5のようにリンク検出軸5とリンク122を結合させる結合部材8を用いてリンク検出軸5を支持する。こうすることでリンク122内に空隙7設ける場合と同様の機能を実現することもできる。
結合部材8は締結部8aと締結部8bでボルト締結によりリンク122に締結されている。また締結部8bは、締結部8aよりも剛性が低くなるよう、リンク122に対する締結部8bの接触面積が締結部8aの接触面積よりも小さくなるように構成されている。こうすることで、リンク検出軸5よりも遠い位置にある締結部8aに弾性変形量が逃げるようにしている。
なお、結合部材8の剛性が十分大きく、締結部8b側を遊端としても振動等が生じない場合には、締結部8bを設けず締結部8aのみで結合部材8を構成し、第1の実施形態のような空隙を設けても良い。
以上より、部材8により空隙を設けることができるのでリンク122回転時の弾性変形量のリンク検出軸5への伝達を低減することができ、出力軸エンコーダの検出誤差を低減することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112aについて、添付図面を参照しながら説明する。第1実施形態では、減速機出力軸11bのトルクによるリンクの弾性変形を空隙により発散させていたが、空隙にリンクとは別の部材を設けても良い。以下で詳述する。
次に、本発明の第2実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112aについて、添付図面を参照しながら説明する。第1実施形態では、減速機出力軸11bのトルクによるリンクの弾性変形を空隙により発散させていたが、空隙にリンクとは別の部材を設けても良い。以下で詳述する。
なお、以下では第1実施形態とは異なるハードウェアや制御系の構成の部分について図示し説明する。また、第1実施形態と同様の部分については上記と同様の構成ならびに作用が可能であるものとし、その詳細な説明は省略するものとする。
また、第1実施形態と同一ないし同等の部材や制御機能については、同一の参照符号表記を用いる。特に多関節ロボットアーム100の関節部分の駆動伝達系の配置に関しては第1実施形態と同様である。
図6は第2実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112a近傍の断面図である。図示のように、リンク検出軸5とリンク122の間の空隙7に吸収部材9を設ける。この吸収部材9はリンク122とリンク検出軸5よりも十分に小さい剛性(弾性率)、例えば、シリコーンゴム等を用いる。
吸収部材9の剛性が十分小さければ、この吸収部材9により減速機11近傍で生じる振動成分が吸収され、リンク検出軸5への振動成分の伝達を小さくできる。
以上説明したように、第2実施形態に係る関節112aによれば、リンク122と出力軸エンコーダ16の結合部の間にリンク検出軸5を設ける。更にリンク122とリンク検出軸5よりも低剛性な吸収部材9を、減速機出力軸11bとリンク検出軸5の間に設けることで、減速機11近傍で生じる振動成分を吸収できる。その結果、リンク検出軸5への振動成分の伝達量が少なくなり出力軸エンコーダの精度誤差を低減できる。
また、本実施形態では吸収部材9として剛性の小さいシリコーンゴムを使用したがリンク122よりも熱伝導率の小さい部材を用いても良い。例えばウレタンフォーム等が挙げられる。熱伝導率の小さい部材を用いることで、減速機出力軸11bで生じる摩擦熱が出力軸エンコーダ16に伝わることを防ぐことができる。こうすることで温度ドリフトによる出力軸エンコーダ16の検出誤差を低減でき、さらなる検出精度向上を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112bについて、添付図面を参照しながら説明する。第2実施形態では、空隙7を利用し、吸収部材を設けて振動成分を吸収、あるいは熱伝導率の小さい部材を設けて熱の伝導を抑制している。しかしこれらの部材は本質的に必須のものではないので、これらを必要としない場合には、空隙7を、ロボットアームを駆動させるための電機的な配線の収納スペースとして使用しても良い。以下で詳述する。
次に、本発明の第3実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112bについて、添付図面を参照しながら説明する。第2実施形態では、空隙7を利用し、吸収部材を設けて振動成分を吸収、あるいは熱伝導率の小さい部材を設けて熱の伝導を抑制している。しかしこれらの部材は本質的に必須のものではないので、これらを必要としない場合には、空隙7を、ロボットアームを駆動させるための電機的な配線の収納スペースとして使用しても良い。以下で詳述する。
なお、以下では第1実施形態、第2実施形態とは異なるハードウェアや制御系の構成の部分について図示し説明する。また、第1実施形態、第2実施形態と同様の部分については上記と同様の構成ならびに作用が可能であるものとし、その詳細な説明は省略するものとする。
また、第1の実施形態、第2実施形態と同一ないし同等の部材や制御機能については、同一の参照符号表記を用いる。特に多関節ロボットアーム100の関節部分の駆動伝達系の配置に関しては第1の実施形態、第2の実施形態と同様である。
図7は図4で示した従来の多関節ロボットアーム100の関節112pで配線20を実装した際の図である。リンク121から122pへ配線20を実装する場合、スペースの問題から関節の外側に実装することになる。ゆえに別途配線用の通路300a、配線20を隠して弛みを防ぐためのカバー300b等を設けなければならなくなるため関節部のサイズが大きくなってしまう。
図8は第3実施形態における多関節ロボットアーム100の関節112b近傍の断面図である。図8では減速機出力軸11bとリンク検出軸5の間の空隙7bにリンク121からリンク122bへ通す配線20を実装した。また、配線20を通すためにリンク121、122bにそれぞれ孔31、32を設けている。
図3と同様に図8中の領域Aが減速機出力軸11bのトルクによって弾性変形する。しかし、空隙7bを設けたことによりリンク検出軸5へ伝達する弾性変形量を小さくできる。更に、配線20を空隙7bに実装することにより関節構造のサイズを小さくすることができる。
また、図9は、減速機出力軸11bの回転軸112Jの周囲に螺旋状に配線20を巻きつける保持部30を設けた例を示している。こうすることで、回転部分において配線にストレスのない引き回しが可能となる。
更に、この空隙に第2の出力軸に影響しないようにモータ1を駆動するための回路基板、出力軸エンコーダの処理基板等を設けてもよい。
上記は配線の収納について説明したが、エアチューブなどの配管を収納しても良い。これにより配管に流れる物体にストレスを与えることなく、配管を引き回すことができる。
以上より、減速機出力軸からの弾性変形がリンク検出軸に伝達する部分に空隙を設けることで弾性変形の伝達により生じる出力軸エンコーダの検出誤差を低減することができる。また、その空隙に剛性の小さい吸収部材や熱伝導率の小さい部材を設けることでも検出誤差を低減することができる。また、多関節ロボットアームの配線や配管の引き回しに空隙を用いることで、関節構造のサイズを小さくすることも可能となる。
各実施形態においては、多関節ロボットアーム100が、垂直多関節ロボットアームである場合について説明したが、水平多関節ロボットアーム(スカラロボット)、パラレルリンクロボットなどであってもよい。
1 サーボモータ(モータ)
2 タイミングプーリ
3 タイミングベルト
4 タイミングプーリ
5 リンク検出軸
7 空隙
8 結合部材
9 吸収部材、熱伝導率の小さい部材
10 入力軸エンコーダ
11 減速機
11a 減速機入力軸
11b 減速機出力軸
11c 減速機ハウジング
15 クロスローラベアリング
16 出力軸エンコーダ(出力側角度検出手段)
16a スケール
16b、16c 検出器
16d ベアリング
20 配線
保持部 30
31、32 孔
100 多関節ロボットアーム
102 ハンド
103 ベース部
111、112、112p、112a、112b、113、114、115、116 関節
112J 減速機出力軸回転軸
121、122、122p、122b、123、124、125、126 リンク
200 制御装置
201 CPU
204 HDD
300 ティーチングペンダント
500 ロボットシステム
2 タイミングプーリ
3 タイミングベルト
4 タイミングプーリ
5 リンク検出軸
7 空隙
8 結合部材
9 吸収部材、熱伝導率の小さい部材
10 入力軸エンコーダ
11 減速機
11a 減速機入力軸
11b 減速機出力軸
11c 減速機ハウジング
15 クロスローラベアリング
16 出力軸エンコーダ(出力側角度検出手段)
16a スケール
16b、16c 検出器
16d ベアリング
20 配線
保持部 30
31、32 孔
100 多関節ロボットアーム
102 ハンド
103 ベース部
111、112、112p、112a、112b、113、114、115、116 関節
112J 減速機出力軸回転軸
121、122、122p、122b、123、124、125、126 リンク
200 制御装置
201 CPU
204 HDD
300 ティーチングペンダント
500 ロボットシステム
Claims (9)
- 駆動源を介してリンクを駆動させる関節を備えたロボットアームであって、
減速機により減速された前記駆動源の駆動力を前記ロボットアームのリンクに伝える第1の出力軸と、
前記リンクと結合し、前記リンクの駆動に追随して駆動する第2の出力軸と、
前記第2の出力軸の回転角度を検出する角度検出手段と、を有し、
前記第1の出力軸と前記第2の出力軸は、所定の空隙を介して互いに離隔された状態で前記リンクに結合されていることを特徴とするロボットアーム。 - 請求項1に記載のロボットアームにおいて、前記第1の出力軸と前記第2の出力軸は、前記第1の出力軸の回転軸と前記第2の出力軸の回転軸が同軸上となるように前記リンクに結合されていることを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1また請求項2に記載のロボットアームにおいて、前記空隙は前記第1の出力軸及び前記第2の出力軸の断面積よりも大きい断面積を有して設けられていることを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のロボットアームにおいて、前記第1の出力軸は前記リンクの第1の取付部に結合され、前記第2の出力軸は前記リンクの第2の取付部に結合されており、前記リンクの前記第1の取付部と前記第2の取付部の間には、前記第1の出力軸の駆動によって生じる応力の前記第2の出力軸への伝達を低減する空隙が形成されていることを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットアームにおいて、前記空隙に振動成分を吸収する部材が設けられ、該部材の剛性は、前記リンクの剛性よりも小さいことを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットアームにおいて、前記空隙に前記リンクの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を持つ部材が設けられていることを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットアームにおいて、前記空隙に配線およびまたは配管が配置されていることを特徴とするロボットアーム。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のロボットアームにエンドエフェクタを備えたロボット装置。
- 請求項8に記載のロボット装置を用いた、対象物の組立方法。
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JP2017152485A JP2019030923A (ja) | 2017-08-07 | 2017-08-07 | ロボットアーム、ロボット装置、ロボットシステム |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017152485A Pending JP2019030923A (ja) | 2017-08-07 | 2017-08-07 | ロボットアーム、ロボット装置、ロボットシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019030923A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112405496A (zh) * | 2019-08-21 | 2021-02-26 | 住友重机械工业株式会社 | 机械手 |
WO2022254529A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | 株式会社安川電機 | ロボット、駆動機構、減速機、トルクセンサ、トルク検出方法 |
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2017
- 2017-08-07 JP JP2017152485A patent/JP2019030923A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112405496A (zh) * | 2019-08-21 | 2021-02-26 | 住友重机械工业株式会社 | 机械手 |
WO2022254529A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | 株式会社安川電機 | ロボット、駆動機構、減速機、トルクセンサ、トルク検出方法 |
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