JP2019029473A - 半導体発光素子、半導体複合装置、光プリントヘッド、及び画像形成装置 - Google Patents

半導体発光素子、半導体複合装置、光プリントヘッド、及び画像形成装置 Download PDF

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佑亮 中井
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Abstract

【課題】電気特性の劣化が生じ難く高い信頼性を維持することができる半導体発光素子、並びに、これを含む半導体複合装置、光プリントヘッド、及び画像形成装置を提供する。【解決手段】半導体発光素子100は、第1の端子を含む第1導電型の第1の半導体層(101,102)と、第1の半導体層上に備えられた第2導電型の第2の半導体層(103)と、第2の半導体層上に備えられ、第3の端子を含む第1導電型の第3の半導体層(104)と、第3の半導体層上に備えられた第2導電型の第4の半導体層(105)と、第4の半導体層上に備えられ、第2の端子を含む第2導電型の第5の半導体層(106)と、第4の半導体層(105)を介して、又は、第4の半導体層(105)に形成されたコンタクトホールを通して、第3の端子に接続されたゲート電極(111)と、を有し、第4の半導体層(105)は、第5の半導体層(106)より薄い薄膜半導体層である。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体発光素子、半導体発光素子を含む半導体複合装置、半導体複合装置を有する光プリントヘッド、及び光プリントヘッドを有する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を採用する画像形成装置における露光手段として、発光素子アレイを備えた光プリントヘッドが使用されている。また、発光素子アレイに含まれる半導体発光素子として、3端子発光素子である発光サイリスタが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−259856号公報
しかしながら、従来の半導体発光素子では、基板上に備えられた多層の半導体層(pnpn構造)の内の表面(上面)側のp型半導体層(p型ゲート層)を露出させ、露出したp型半導体層上にゲート電極が形成されている。このため、露出したp型半導体層の表面準位や表面酸化の影響によって、p型半導体層の表面(ゲート面)においてリーク電流が発生し、半導体発光素子の電気特性の劣化及び信頼性の低下が生じるという課題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電気特性の劣化が生じ難く且つ高い信頼性を維持することができる半導体発光素子、この半導体発光素子を含む半導体複合装置、この半導体複合装置を有する光プリントヘッド、及びこの光プリントヘッドを有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る半導体発光素子は、第1の端子と、第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子との間の導通を制御する信号が入力される第3の端子とを備えた半導体発光素子であって、前記第1の端子を含む第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層上に備えられた第2導電型の第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に備えられ、前記第3の端子を含む第1導電型の第3の半導体層と、前記第3の半導体層上に備えられた第2導電型の第4の半導体層と、前記第4の半導体層上に備えられ、前記第2の端子を含む第2導電型の第5の半導体層と、前記第4の半導体層を介して、又は、前記第4の半導体層に形成されたコンタクトホールを通して、前記第3の端子に接続されたゲート電極と、を有し、前記第4の半導体層は、前記第5の半導体層より薄い薄膜半導体層であることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光素子及び半導体複合装置によれば、第3の半導体層上に備えられた薄膜半導体層である第4の半導体層によって、第3の半導体層の表面におけるリーク電流を減らすことができるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができる。
また、本発明に係る光プリントヘッド及び画像形成装置によれば、半導体発光素子の電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができるので、高品質な印刷画像を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体複合装置(半導体発光素子を含む)の構造を示す概略平面図である。 図1の半導体複合装置を2A−2B−2C線で切る断面構造を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る半導体発光素子の製造プロセス(成長基板上における多層の半導体層の形成)を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る半導体発光素子の製造プロセス(多層の半導体層の成長基板からの分離)を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る半導体発光素子の製造プロセス(基板上に貼着)を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体複合装置(半導体発光素子を含む)の構造を示す概略平面図である。 図6の半導体複合装置を7A−7B−7C線で切る断面構造を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体複合装置(半導体発光素子を含む)の構造を示す概略平面図である。 図8の半導体複合装置を9A−9B−9C線で切る断面構造を示す概略断面図である。 実施の形態4に係る光プリントヘッドの発光素子アレイの構造を示す概略斜視図である。 実施の形態4に係る光プリントヘッドの構造を示す概略断面図である。 実施の形態5に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子、半導体発光素子を含む半導体複合装置、半導体複合装置を有する光プリントヘッド、及び光プリントヘッドを有する画像形成装置を、添付図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
実施の形態において、半導体発光素子は、3端子発光素子としての発光サイリスタである。また、実施の形態において、半導体複合装置は、1つ以上の半導体発光素子と、半導体発光素子を駆動させる駆動回路としての半導体集積回路(IC)部(以下「駆動IC部」とも言う)とを含む装置である。また、実施の形態において、光プリントヘッドは、1つ以上の半導体複合装置を有する露光装置である。また、実施の形態において、画像形成装置は、露光装置としての光プリントヘッドを有し、電子写真方式によって記録媒体上に現像剤からなる画像を形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、多機能周辺装置(MPF)などである。
《1》実施の形態1.
《1−1》構成
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体複合装置10の構造を示す概略平面図である。図2は、図1の半導体複合装置10を2A−2B−2C線で切る断面構造を示す概略断面図である。
図1及び図2に示されるように、半導体複合装置10は、多層の半導体層を含む1つ以上の半導体発光素子100と、半導体発光素子100を駆動する駆動回路(半導体集積回路)を含む駆動IC部121とを有する。実施の形態1においては、駆動IC部121の表面(図1における上面)に平坦化層122が備えられており、平坦化層122の上面は、平坦化処理が施された平坦化領域である。図1に示されるように、複数の半導体発光素子100は、平坦化層122の平坦化領域上に、例えば、直線状に等間隔で配列されている。
半導体発光素子100は、第1の端子(101b)を含む第1導電型の第1の半導体層(101,102)と、第1の半導体層(101,102)上に備えられた第2導電型の第2の半導体層(103)と、第2の半導体層(103)上に備えられ、第3の端子(104b)を含む第1導電型の第3の半導体層(104)と、第3の半導体層(104)上に備えられた第2導電型の第4の半導体層(105)と、第4の半導体層上に備えられ、第2の端子(106b)を含む第2導電型の第5の半導体層(106)とを有する。半導体発光素子100は、第4の半導体層(105)を介して第3の端子(104b)に接続されたゲート電極(111)を有する。第4の半導体層(105)は、第5の半導体層(106)より薄い薄膜半導体層である。
半導体発光素子100は、例えば、第1の端子としてのアノード端子101bと、第2の端子としてのカソード端子106bと、アノード端子101bとカソード端子106bと間の導通を制御する信号が入力される第3の端子としてのゲート端子104bとを有する発光サイリスタである。
図2において、第1導電型の第1の半導体層(101,102)は、アノード層であり、例えば、p型GaAs(ガリウム・ヒ素)からなるp型アノードコンタクト層(第1のアノード層)101と、p型アノードコンタクト層101上に形成されたp型AlGaAs(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)からなる第2のアノード層102とから構成される。第2のアノード層102は、p型Al0.4Ga0.6Asから構成されることが望ましい。アノード端子101bは、p型アノードコンタクト層101内の領域であり、p型アノードコンタクト層101の露出部分101aに対応する領域である。
第2導電型の第2の半導体層(103)は、n型AlGaAsからなるn型ゲート層103である。n型ゲート層103は、n型Al0.15Ga0.85Asから構成されることが望ましい。
第1導電型の第3の半導体層(104)は、p型AlGaAsからなるp型ゲートコンタクト層(p型ゲート層)104である。p型ゲートコンタクト層104は、p型Al0.15Ga0.85Asから構成されることが望ましい。ゲート端子104bは、p型ゲートコンタクト層104内の領域であり、p型ゲートコンタクト層104上の薄膜カソード層105の露出部分105aに対応する領域である。
第2導電型の第4の半導体層(105)は、n型InGaP(インジウム・ガリウム・リン)からなる厚さ20nm以下の薄膜カソード層105である。薄膜カソード層105は、n型In0.5Ga0.5Pから構成されることが望ましい。また、薄膜カソード層105は、エッチング加工時の選択性を考慮すると、5nm以上の厚さであることが望ましい。
第2導電型の第5の半導体層(106)は、n型AlGaAsからなるカソード層106である。カソード層106は、n型Al0.4Ga0.6Asから構成されることが望ましい。カソード層106上には、n型GaAsからなるカソードコンタクト層107が形成されてもよい。カソード端子106bは、カソード層106内の領域であり、カソード層106上のカソードコンタクト層107の露出部分107aに対応する領域である。
図3は、実施の形態1に係る半導体発光素子100の製造プロセス(成長基板151上に多層の半導体層120を形成するプロセス)を示す概略断面図である。図4は、実施の形態1に係る半導体発光素子100の製造プロセス(多層の半導体層120を成長基板151から分離するプロセス)を示す概略断面図である。
図3に示されるように、先ず、GaAsからなる成長基板151上に、多層の半導体層120をエピタキシャル成長させるためのGaAsからなるバッファー層152を形成する。次に、多層の半導体層120を成長基板151から剥離するためのエッチング層となるAlAs(アルミニウム・ヒ素)からなる剥離層153を形成する。次に、剥離層153上に、p型アノードコンタクト層(第1のアノード層)101、p型アノード層である第2のアノード層102、n型ゲート層103、p型ゲートコンタクト層104、n型InGaPからなる薄膜カソード層105、カソード層106、及びカソードコンタクト層107を、この順に成長させることで、多層の半導体層120が形成される。
次に、図4に示されるように、剥離層153を選択的にエッチングすることで、多層の半導体層120を成長基板151から分離(剥離)可能な状態にし、多層の半導体層120を保持した状態で、多層の半導体層120を成長基板151から分離する。
図5は、実施の形態1に係る半導体発光素子100の製造プロセス(基板としての駆動IC部121上に多層の半導体層120を接合するプロセス)を示す概略断面図である。図5は、成長基板151及びバッファー層152から剥離した多層の半導体層120を、成長基板151とは異なる基板である駆動IC部121の平坦化層122上に貼着した状態を示している。
実施の形態1においては、多層の半導体層120(半導体発光素子100の主要部)を駆動IC部(IC基板)121上の平坦化層122に貼着した場合を例示したが、多層の半導体層120は、例えば、Si(シリコン)基板、ガラス基板、セラミック基板、プラスチック基板、又は金属基板等のような他の材料からなる基板であってもよい。また、成長基板151を、そのまま基板として使用することも可能であり、この場合には、剥離層153は不要である。
多層の半導体層120を駆動IC部121上の平坦化層122上に接合した後、公知のフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を実施することにより、図1及び図2に示されるように、個別の素子に分離し、絶縁膜135を形成し、絶縁膜135を部分的に除去することによって薄膜カソード層105、アノードコンタクト層101、及びカソードコンタクト層107を露出させる。絶縁膜135は、ポリイミド等の有機膜又はSiN(窒化シリコン)等の無機膜で形成される。
次に、アノードコンタクト層101の露出部分101a(アノード端子101b)上に、アノード電極110を形成する。アノード電極110としては、アノードコンタクト層101の露出部分101aとの間にオーミックコンタクトが形成される材料を用いる。アノード電極110は、例えば、Ti(チタン)、Pt(白金)、Au(金)等の金属、又は、これらの金属の積層構造、又は、これらの金属の合金、又は、これらの金属と合金との積層構造から形成することができる。
また、p型ゲートコンタクト層104(ゲート端子104b)上の薄膜カソード層105の露出部分105a上に、ゲート電極111を形成する。ゲート電極111としては、p型ゲートコンタクト層104と熱により反応することで共晶化してオーミックコンタクトが形成される材料を用いる。ゲート電極111は、例えば、Au、Ge(ゲルマニウム)、Ni(ニッケル)、Pt等の金属、又は、これらの金属の積層構造、又は、これらの金属の合金、又は、これらの金属と合金との積層構造から形成することができる。
また、カソード層106(カソード端子106b)上のn型カソードコンタクト層107の露出部分107a上に、カソード電極112を形成する。カソード電極112としては、カソードコンタクト層107と熱により反応することで共晶化してオーミックコンタクトが形成される材料を用いる。カソードコンタクト層107は、例えば、Au、Ge(ゲルマニウム)、Ni(ニッケル)、Pt等の金属、又は、これらの金属の積層構造、又は、これらの金属の合金、又は、これらの金属と合金との積層構造から形成することができる。ゲート電極111とカソード電極112とを同一材料で形成する場合には、これらは同じプロセスで形成可能である。
次に、駆動IC部121上に設けられたアノード接続パッド131、ゲート接続パッド132、カソード接続パッド133、カソード電極112とカソード接続パッド133とを電気的に接続するカソード接続配線141を形成することにより半導体複合装置10が作製される。なお、絶縁膜135は、表記の簡略化のために、図1には記載していない。
実施の形態1において、図1に示されるアノード接続パッド131、ゲート接続パッド132、カソード接続パッド133、外部接続パッド134は、事前に駆動IC部121上に形成されているものである。また、アノード電極110及びゲート電極111は、それぞれアノード接続パッド131、ゲート接続パッド132への接続配線を兼ねるものである。
《1−2》動作
実施の形態1においては、ゲートコンタクト層104上に、ゲートコンタクト層104とは、導電性が異なる厚さ5nm以上20nm以下の薄膜カソード層105を残してパターニングを行い、薄膜カソード層105上にゲート電極111が形成される。薄膜カソード層105には、ゲートコンタクト層104と接することで空乏層が発生しており、また、薄膜カソード層105は、20nm以下の薄い薄膜半導体層であるため、薄膜カソード層105の全体が空乏化している。このため、ゲート電極111の表面における電荷の再結合等によるリーク電流が抑制される。
また、薄膜カソード層105として、酸化しやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pを採用することで、ゲート電極111と接触する薄膜カソード層105の表面における表面酸化を抑制することが可能となる。
半導体発光素子100の発光及び消灯は、例えば、以下のように制御される。カソード電極112は、アースに接続されており、接地電位となっている。半導体発光素子100は、アノード電極110の電圧のON・OFFと、ゲート電極111の電圧のON・OFFによって駆動される。
発光させない場合は、アノード電極110を接地電位にする。このとき、アノード電極110からカソード電極112に電流が流れないため、半導体発光素子100は、発光しない。
発光させる場合は、アノード電極110に電圧を印加して(ONにして)、ゲート電極111の電位を接地電位にする。このとき、電位差が発生するため、アノード電極110からカソード電極112に電流が流れて、半導体発光素子100が、発光する。
発光を停止させる場合は、アノード電極110を接地電位とし、ゲート電極111を所定電位とすることで、アノード電極110からカソード電極112への電流が流れなくなり、半導体発光素子100は、発光を停止する。
《1−3》効果
以上に説明したように、実施の形態1に係る半導体発光素子100においては、駆動IC部121上に形成された平坦化層122を介してp型のアノードコンタクト層101を設け、アノードコンタクト層101の平坦化層122と接する面とは反対の面に、p型のアノード層102、n型のゲート層103、p型のゲートコンタクト層104、厚さ5nm以上20nm以下のn型の薄膜カソード層105、n型のカソード層106、n型のカソードコンタクト層107が順に積層されている。また、ゲート電極111及びカソード電極112の形成及び素子分離を行うための加工プロセスに際し、p型のゲートコンタクト層104の表面に薄膜カソード層105を残して加工し、その薄膜カソード層105上にゲート電極111を形成する構成としている。このため、p型のゲートコンタクト層104の表面は、薄膜カソード層105との接合により空乏化し、表面準位等による再結合電流が抑制される。また、薄膜カソード層105は、膜厚が20nm以下である薄膜半導体層であるため、ゲートコンタクト層104との接合により全体が空乏化されており、薄膜カソード層105上にゲート電極111を形成しても、薄膜カソード層105内をリーク電流が流れることはない。このように、薄膜カソード層105によって、ゲートコンタクト層104の表面におけるリーク電流を減らすことができるので、電気特性の劣化を抑制しつつ、高い信頼性を維持することができる。
また、薄膜カソード層105は、酸化されやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pであるため、表面酸化も抑制されるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができる。
《2》実施の形態2.
《2−1》構成
図6は、本発明の実施の形態2に係る半導体複合装置20の構造を示す概略平面図である。図7は、図6の半導体複合装置20を7A−7B−7C線で切る断面構造を示す概略断面図である。図6において、図1に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号が付される。また、図7において、図2に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図2に示される符号と同じ符号が付される。
図6及び図7に示されるように、実施の形態2に係る半導体複合装置20及び半導体発光素子200は、ゲート電極211が、第4の半導体層である薄膜カソード層205に形成されたコンタクトホール205aを通して、第3の半導体層であるゲートコンタクト層104に接続されている点、及び、ゲート電極211が、コンタクトホール205a内とコンタクトホール205aの周辺部における薄膜カソード層205上とを覆うように形成されている点において、実施の形態1に係る半導体複合装置10及び半導体発光素子100と異なる。
言い換えれば、実施の形態2においては、薄膜カソード層205が露出している領域(絶縁膜235が除去された開口部)において、薄膜カソード層205が部分的に除去されたコンタクトホール205a内の領域を覆うようにゲート電極211が形成されている。つまり、実施の形態2においては、ゲート電極211の直下において、薄膜カソード層205が部分的に除去されたコンタクトホール205aが形成されており、ゲート電極211がコンタクトホール205aを通して直接p型ゲートコンタクト層104(ゲート端子104b)と接触している。なお、ゲート電極211及び薄膜カソード層205の材質、厚さ、形成プロセスは、実施の形態1におけるゲート電極111及び薄膜カソード層105のものと同様である。
《2−2》動作
半導体発光素子200の点灯及び消灯の制御方法は、実施の形態1のものと同じである。
実施の形態2においては、ゲートコンタクト層104上に、ゲートコンタクト層104とは、導電性が異なる厚さ5nm以上20nm以下の薄膜カソード層205を残してパターニングを行い、薄膜カソード層205に形成されたコンタクトホール205aを通してゲート電極211が形成される。薄膜カソード層205には、ゲートコンタクト層104と接することで空乏層が発生しており、また、薄膜カソード層205は、20nm以下の薄い薄膜半導体層であるため、薄膜カソード層205の全体が空乏化している。このため、ゲート電極211の表面における電荷の再結合等によるリーク電流は抑制される。
また、薄膜カソード層205として、酸化しやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pを採用することで、ゲート電極211と接触する薄膜カソード層205の表面における表面酸化を抑制することが可能となる。
また、実施の形態2では、ゲート電極211がゲートコンタクト層104に直接接合されているが、薄膜カソード層205が除去されたコンタクトホール205a内の領域は、ゲート電極211で覆われているため、ゲートコンタクト層104が露出することはなく、表面酸化の影響は小さい。
また、実施の形態1においてゲート電極111が薄膜カソード層205を構成するn型In0.5Ga0.5Pとオーミックコンタクトを形成するためには、400℃を超えるアニール処理が必要となるが、実施の形態2では、p型Al0.15Ga0.85Asからなるゲートコンタクト層104とゲート電極211とが直接接しているため、400℃以下の比較的低い温度によるアニールによってオーミックコンタクトを形成することができる。
《2−3》効果
以上に説明したように、実施の形態2に係る半導体複合装置20及び半導体発光素子200においては、駆動IC部121上に形成された平坦化層122を介してp型のアノードコンタクト層101を設け、アノードコンタクト層101の平坦化層122と接する面とは反対の面に、p型のアノード層102、n型のゲート層103、p型のゲートコンタクト層104、厚さ5nm以上20nm以下のn型の薄膜カソード層205、n型のカソード層106、n型のカソードコンタクト層107とが順に積層されている。また、ゲート電極211及びカソード電極112の形成及び素子分離を行うための加工プロセスに際し、p型のゲートコンタクト層104の表面に薄膜カソード層205を残して加工し、その薄膜カソード層205上にコンタクトホール205aを通してゲート電極211を形成する構成としている。このため、p型のゲートコンタクト層104の表面は、薄膜カソード層205との接合により空乏化しており、表面準位等による再結合電流が抑制される。また、薄膜カソード層205は、膜厚が20nm以下である薄膜半導体層であるため、ゲートコンタクト層104との接合により全体が空乏化されており、薄膜カソード層205上にゲート電極211を形成しても、薄膜カソード層205内をリーク電流が流れることはない。このように、薄膜カソード層205によって、ゲートコンタクト層104の表面におけるリーク電流を減らすことができるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができる。
また、薄膜カソード層205を一部除去して、その除去したコンタクトホール205aの領域を覆うようにゲート電極211を形成する構成とし、ゲートコンタクト層104の表面は、ゲート電極211と直接接合しているので、400℃以下のアニールでオーミックコンタクトを得ることが可能となり、製造が容易になり、且つオーミックコンタクトによって電気特性が向上する。
また、薄膜カソード層205は、酸化されやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pであるため、表面酸化も抑制されるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができる。
上記以外の点に関して、実施の形態2は実施の形態1と同じである。
《3》実施の形態3.
《3−1》構成
図8は、本発明の実施の形態3に係る半導体複合装置30の構造を示す概略平面図である。図9は、図8の半導体複合装置30を9A−9B−9C線で切る断面構造を示す概略断面図である。図8において、図1に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号が付される。また、図9において、図2に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図2に示される符号と同じ符号が付される。
図8及び図9に示されるように、実施の形態3に係る半導体複合装置30及び半導体発光素子300は、ゲート電極311が、第4の半導体層である薄膜カソード層305に形成されたコンタクトホール305aを通して、第3の半導体層であるゲートコンタクト層104(ゲート端子104b)に直接接続されている点、絶縁膜335がコンタクトホール305aと同じ大きさの開口部335aを有する点、ゲート電極311は、コンタクトホール305a内と、開口部335a内と、開口部335aの周辺部における絶縁膜335上とを覆うように形成されている点において、実施の形態1に係る半導体複合装置10及び半導体発光素子100と異なる。
言い換えれば、実施の形態3においては、ゲート電極311をp型ゲートコンタクト層104と接触させるために薄膜カソード層305にコンタクトホール305aを形成する際に、まず絶縁膜335に開口部335aを形成し、絶縁膜335をマスクとして、薄膜カソード層305にコンタクトホール305aを形成し、その後、絶縁膜335及び薄膜カソード層305のコンタクトホール305aを覆うようにゲート電極311が形成される。
《3−2》動作
半導体発光素子300の点灯及び消灯の制御方法は、実施の形態1のものと同じである。
実施の形態3においては、ゲートコンタクト層104上に、ゲートコンタクト層104とは、導電性が異なる厚さ5nm以上20nm以下の薄膜カソード層305を残してパターニングを行い、薄膜カソード層305に形成されたコンタクトホール305a及び絶縁膜335の開口部335aを通してゲート電極311が形成される。薄膜カソード層305には、ゲートコンタクト層104と接することで空乏層が発生しており、また、薄膜カソード層305は、20nm以下の薄い薄膜半導体層であるため、薄膜カソード層305の全体が空乏化している。このため、ゲート電極311の表面における電荷の再結合等によるリーク電流は抑制される。
また、薄膜カソード層305として、酸化しやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pを採用することで、ゲート電極311と接触する薄膜カソード層305の表面における表面酸化を抑制することが可能となる。
また、実施の形態3では、ゲート電極311がゲートコンタクト層104に直接接合されているが、薄膜カソード層305が除去されたコンタクトホール305a内の領域は、ゲート電極311で覆われているため、ゲートコンタクト層104が露出することはなく、表面酸化の影響は小さい。
また、実施の形態3では、p型Al0.15Ga0.85Asからなるゲートコンタクト層104とゲート電極211とが直接接しているため、400℃以下の比較的低い温度によるアニールによってオーミックコンタクトを形成することができる。
実施の形態3では、ゲート電極311をp型ゲートコンタクト層104とコンタクトさせるためのコンタクトホールを開ける際に、絶縁膜をマスクとして利用することで、実施の形態2と比較して、フォトリソグラフィ工程を1回減らすことができる。
《3−3》効果
以上に説明したように、実施の形態3に係る半導体複合装置30及び半導体発光素子300においては、駆動IC部121上に形成された平坦化層122を介してp型のアノードコンタクト層101を設け、アノードコンタクト層101の平坦化層122と接する面とは反対の面に、p型のアノード層102、n型のゲート層103、p型のゲートコンタクト層104、厚さ5nm以上20nm以下のn型の薄膜カソード層305、n型のカソード層106、n型のカソードコンタクト層107とが順に積層されている。また、ゲート電極311及びカソード電極112の形成及び素子分離を行うための加工プロセスに際し、p型のゲートコンタクト層104の表面に薄膜カソード層305を残して加工し、その薄膜カソード層305上にコンタクトホール305aを通してゲート電極311を形成する構成としている。このため、p型のゲートコンタクト層104の表面は、薄膜カソード層205との接合により空乏化し、表面準位等による再結合電流が抑制される。また、薄膜カソード層205は、膜厚が20nm以下である薄膜半導体層であるため、ゲートコンタクト層104との接合により全体が空乏化されており、薄膜カソード層205上にゲート電極211を形成しても、薄膜カソード層205内をリーク電流が流れることはない。このように、薄膜カソード層205によって、ゲートコンタクト層104の表面におけるリーク電流を減らすことができるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することができる。
さらに、実施の形態3においては、実施の形態2の場合よりもフォトリソグラフィ工程が1回少なくすることができ、また薄膜カソード層305は、酸化されやすいAlを含まないn型In0.5Ga0.5Pであるため、表面酸化も抑制されるので、電気特性の劣化を抑制しつつ高い信頼性を維持することが可能となる。
上記以外の点に関して、実施の形態3は実施の形態1又は2と同じである。
《4》実施の形態4.
図10は、実施の形態4に係る光プリントヘッドの基板ユニット500の構造を示す概略斜視図である。図10に示されるように、基板ユニット500は、プリント配線板501と、アレイ状に配置された複数の半導体複合装置10とを有する。複数の半導体複合装置10は、プリント配線板501上に熱硬化樹脂等により固定されている。半導体複合装置10の外部接続パッド134とプリント配線板501の接続パッド502との間は、ボンディングワイヤ503により電気的に接続されている。また、プリント配線板501には、各種配線パターン、電子部品、コネクタ等が搭載されてもよい。また、半導体複合装置10は、実施の形態2又は3で説明した半導体複合装置20又は30であってもよい。
図11は、実施の形態4に係る基板ユニット500を搭載した光プリントヘッド600の構造を示す概略断面図である。光プリントヘッド600は、電子写真方式の画像形成装置としての電子写真プリンタの露光装置である。図11に示されるように、光プリントヘッド600は、ベース部材601と、COB(Chip On Board)基板としての実装基板であるプリント配線板501と、発光素子アレイチップとしての発光サイリスタアレイチップを有する半導体複合装置10(又は20又は30)と、複数の正立等倍結像レンズを含むレンズアレイ604と、レンズホルダ605と、クランパ606とを備えている。ベース部材601は、プリント配線板501を固定するための部材であり、その側面には、クランパ606を用いて、プリント配線板501、及び、レンズホルダ605をベース部材601に固定するための開口部602が設けられている。レンズホルダ605は、例えば、有機高分子材料などを射出成形することによって形成される。レンズアレイ604は、半導体複合装置10(又は20又は30)から出射された光を像担持体としての感光体ドラム上に結像させる光学レンズ群である。レンズホルダ605は、レンズアレイ604をベース部材601の所定の位置に保持する。クランパ606は、ベース部材601の開口部602及びレンズホルダ605の開口部を介して、各構成部分を挟み付けて保持するバネ部材である。
光プリントヘッド600は、印刷データに応じて、半導体複合装置10の半導体発光素子100が駆動回路により選択的に発光し、その光がレンズアレイ604により一様帯電している感光体ドラム上で結像される。これにより、感光体ドラムに静電潜像が形成され、その後、現像工程、転写工程、定着工程を経て、印刷媒体(用紙)上に現像剤からなる画像が形成(印刷)される。
以上に説明したように、実施の形態4に係る光プリントヘッド600によれば、上記実施の形態1から3の半導体複合装置10,20,30のいずれかが使用される。このため、半導体発光素子の電気特性の劣化が生じ難く且つ高い信頼性を維持することができるので、印刷画像の品質の向上を図ることができる。
《5》実施の形態5.
《5−1》構成
図12は、本発明の実施の形態5に係る画像形成装置700の構成を示す概略断面図である。画像形成装置700は、例えば、電子写真方式を採用するカラープリンタである。画像形成装置700は、実施の形態4で説明した光プリントヘッド600を、露光装置である光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cとして備えている。
図12に示されるように、画像形成装置700は、主要な構成として、電子写真方式により用紙などの記録媒体P上に現像剤像(トナー像)を形成する画像形成部710K,710Y,710M,710Cと、画像形成部710K,710Y,710M,710Cに記録媒体Pを供給する媒体供給部720と、記録媒体Pを搬送する搬送部730と、画像形成部710K,710Y,710M,710Cの各々に対応するように配置された転写部としての転写ローラ740と、記録媒体P上に転写されたトナー像を定着させる定着器750と、定着器750を通過した記録媒体Pを外部に排出する媒体排出部としての排紙ローラ対725とを有する。なお、画像形成装置700が有する画像形成部の数は、3以下又は5以上であってもよい。また、本発明は、電子写真方式によって記録媒体上に画像を形成する装置であれば、画像形成部の数が1つであるモノクロプリンタにも適用可能である。
図12に示されるように、媒体供給部720は、用紙カセット721と、用紙カセット721内に積載された記録媒体Pを1枚ずつ繰り出すホッピングローラ722と、用紙カセット721から繰り出された記録媒体Pを搬送するレジストローラ723と、記録媒体Pを搬送するローラ対724とを有する。
画像形成部710K,710Y,710M,710Cは、記録媒体P上にブラック(K)のトナー像、イエロー(Y)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、及びシアン(C)のトナー像をそれぞれ形成する。画像形成部710K,710Y,710M,710Cは、媒体搬送路に沿って媒体搬送方向(矢印方向)の上流側から下流側に向けて並んで配置されている。画像形成部710K,710Y,710M,710Cは、着脱自在に形成された各色用の画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cをそれぞれ有する。直列に配列された画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cは、画像形成部710K,710Y,710M,710Cの各色に対応して備えられ、画像形成ユニット712Cはシアンのトナーにより画像を形成し、画像形成ユニット712Mはマゼンタのトナーにより画像を形成し、画像形成ユニット712Yはイエローのトナーにより画像を形成し、画像形成ユニット712Kはブラックのトナーにより画像を形成する。画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cは、トナーの色が異なる点以外は、互いに基本的に同一の構造を有する。
画像形成部710K,710Y,710M,710Cは、各色用の露光装置としての光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cをそれぞれ有する。
画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cの各々は、回転可能に支持された像担持体としての感光体ドラム713と、感光体ドラム713の表面を一様に帯電させる帯電部材としての帯電ローラ714と、光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cによる露光によって感光体ドラム713の表面に静電潜像を形成した後に、感光体ドラム713の表面にトナーを供給して静電潜像に対応するトナー像を形成する現像装置715とを有する。
現像装置715は、トナーを収容する現像剤収容スペースを形成する現像剤収容部としてのトナー収容部と、感光体ドラム713の表面にトナーを供給する現像剤担持体としての現像ローラ716と、トナー収容部内に収容されたトナーを現像ローラ716に供給する供給ローラ717と、現像ローラ716の表面のトナー層の厚さを規制するトナー規制部材としての現像ブレード718とを有する。
光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cの各々による露光は、一様帯電した感光体ドラム713の表面に印刷用の画像データに基づいて実行される。光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cの各々は、感光体ドラム713の軸線方向に複数の発光素子として発光サイリスタが配列された発光素子アレイを含む。
図12に示されるように、搬送部730は、記録媒体Pを静電吸着して搬送する搬送ベルト(転写ベルト)733と、駆動部により回転されて搬送ベルト733を駆動する駆動ローラ731と、駆動ローラ731と対を成して搬送ベルト733を張架するテンションローラ(従動ローラ)732とを有する。
図12に示されるように、転写ローラ740は、搬送ベルト733を挟んで画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cの各々の感光体ドラム713に対向して配置されている。転写ローラ740によって、画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cの各々の感光体ドラム713の表面に形成された現像剤像(トナー像)は、媒体搬送路に沿って矢印方向に搬送される記録媒体Pの上面に順に転写されて、複数のトナー像が重ねられたカラー画像が形成される。感光体ドラム713上に現像された画像(トナー像、現像剤像)を記録媒体Pに転写した後に感光体ドラム713に残留したトナーを除去するクリーニング装置719aを有する。
定着器750は、互いに圧接し合う1対のローラ751,752を有する。ローラ751は、加熱ヒータを内蔵するヒートローラであり、ローラ752はローラ751に向けて押し付けられる加圧ローラである。未定着の現像剤像(トナー像)を有する記録媒体Pは、定着器750の一対のローラ751,752間を通過する。このとき、未定着のトナー像は、加熱及び加圧されて記録媒体P上に定着される。
《5−2》動作
先ず、用紙カセット721内の記録媒体Pは、ホッピングローラ722によって繰り出され、レジストローラ723へ送られる。続いて、記録媒体Pはレジストローラ723からローラ対724を介して搬送ベルト733に送られ、この搬送ベルト733の走行に伴って、画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cへと搬送される。画像形成ユニット712K,712Y,712M,712Cにおいて、感光体ドラム713の表面は、帯電ローラ714によって帯電され、光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cによって露光され、静電潜像が形成される。静電潜像には、現像ローラ716上で薄層化されたトナーが静電的に付着されて各色のトナー像が形成される。各色のトナー像は、転写ローラ740によって記録媒体Pに転写され、記録媒体P上にカラーのトナー像が形成される。転写後に、感光体ドラム713上に残留したトナーは、クリーニング装置719aによって除去される。カラーのトナー像が形成された用紙は、定着器750に送られる。この定着器750において、カラーのトナー像が記録媒体Pに定着され、カラー画像が形成される。トナー像が形成された記録媒体Pは、排紙ローラ対725によって用紙スタッカへ排出される。
《5−3》効果
以上に説明したように、実施の形態5に係る画像形成装置700においては、実施の形態4で説明した光プリントヘッド600を、露光装置である光プリントヘッド711K,711Y,711M,711Cとして備えている。このため、実施の形態5に係る画像形成装置700によれば、半導体発光素子100(又は200又は300)の電気特性の劣化が生じ難く且つ高い信頼性を維持することができるので、印刷画像の品質の向上を図ることができる。
《6》利用形態
実施の形態1から3では、半導体発光素子100,200,300が、pnpn構造の多層の半導体層であって、p型のゲートコンタクト層104とする発光サイリスタとして説明したが、本発明は、n型のゲート層103をゲートコンタクト層とする発光サイリスタであってもよい。この場合には、多層の半導体層120の構成例、すなわち、基板121がわからnpnp構造の多層の半導体層を持つ半導体発光素子としてもよい。この場合には、第1導電型の第1の半導体層(101,102)は、カソード層であり、例えば、n型カソードコンタクト層とn型Al0.4Ga0.6Asから構成される。また、第2導電型の第2の半導体層(103)は、例えば、p型Al0.15Ga0.85Asからなるp型ゲート層である。第1導電型の第3の半導体層(104)は、例えば、n型Al0.15Ga0.85Asからなるn型ゲートコンタクト層(n型ゲート層)である。第2導電型の第4の半導体層(105)は、例えば、p型In0.5Ga0.5Pからなる厚さ5nm以上20nm以下の薄膜アノード層である。第2導電型の第5の半導体層(106)は、例えば、p型Al0.4Ga0.6Asからなるアノード層である。アノードコンタクト層(107)は、p型GaAsからなる。
実施の形態1から3では、アノード電極110及びゲート電極111が駆動IC部121との接続配線を兼ねていたが、n型ゲートサイリスタでは、ゲート電極111とゲート接続パッド132を接続するゲート接続配線が必要となる。
10,20,30 半導体複合装置、 100,200,300 半導体発光素子、 101 アノードコンタクト層(第1のアノード層)(第1の半導体層)、 101b アノード端子(第1の端子)、 102 第2のアノード層(アノード層)(第1の半導体層)、 103 ゲート層(第2の半導体層)、 104 ゲートコンタクト層(ゲート層)(第3の半導体層)、 104b ゲート端子(第3の端子)、 105,205,305 薄膜カソード層(第4の半導体層)、 106 カソード層(第5の半導体層)、 106b カソード端子(第2の端子)、 107 カソードコンタクト層、 111,211,311 ゲート電極、 110 アノード電極、 112 カソード電極、 120 多層の半導体層、 121 駆動IC部、 122 平坦化層、 135,235,335 絶縁膜、 151 成長基板、 152 バッファー層、 153 剥離層、 500 光プリントヘッドの基板ユニット、 501 プリント配線板、 600 光プリントヘッド、 700 画像形成装置。

Claims (12)

  1. 第1の端子と、第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子との間の導通を制御する信号が入力される第3の端子とを備えた半導体発光素子であって、
    前記第1の端子を含む第1導電型の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に備えられた第2導電型の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層上に備えられ、前記第3の端子を含む第1導電型の第3の半導体層と、
    前記第3の半導体層上に備えられた第2導電型の第4の半導体層と、
    前記第4の半導体層上に備えられ、前記第2の端子を含む第2導電型の第5の半導体層と、
    前記第4の半導体層を介して、又は、前記第4の半導体層に形成されたコンタクトホールを通して、前記第3の端子に接続されたゲート電極と、
    を有し、
    前記第4の半導体層は、前記第5の半導体層より薄い薄膜半導体層である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記ゲート電極は、前記コンタクトホール内と、前記コンタクトホールの周辺部における前記第4の半導体層上とを覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第4の半導体層上に備えられ、前記コンタクトホールと同じ大きさの開口部を有する絶縁膜をさらに有し、
    前記ゲート電極は、前記コンタクトホール内と、前記開口部内と、前記開口部の周辺部における前記絶縁膜上とを覆うように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1の半導体層は、p型アノード層であり、
    前記第2の半導体層は、n型ゲート層であり、
    前記第3の半導体層は、p型ゲート層であり、
    前記第4の半導体層は、n型薄膜半導体層であり、
    前記第5の半導体層は、n型カソード層である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  5. 前記第1の半導体層は、n型カソード層であり、
    前記第2の半導体層は、p型ゲート層であり、
    前記第3の半導体層は、n型ゲート層であり、
    前記第4の半導体層は、p型薄膜半導体層であり、
    前記第5の半導体層は、p型アノード層である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  6. 前記第4の半導体層の厚さは、5nm以上20nm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  7. 前記第4の半導体層は、InGaP層であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  8. 前記第4の半導体層は、全体が空乏層であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  9. 前記第3の半導体層は、AlGaAs層であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を駆動させる半導体集積回路部と、
    を有することを特徴とする半導体複合装置。
  11. 請求項10に記載の半導体複合装置を有することを特徴とする光プリントヘッド。
  12. 像担持体と、
    前記像担持体に光を照射して静電潜像を形成する請求項11に記載の光プリントヘッドと、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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