JP2019028815A - 流量制御弁および開度現在値補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力軸から弁体までの一連の駆動軸のねじれに起因して、出力側開度からなる開度現在値に含まれる誤差を補正する。
【解決手段】開度差分値算出部28Bが、モータ23を駆動して弁体12を回動させた際、回動により変化した、出力側センサ出力値Saが示す出力側開度θaの変化量である出力側開度偏差値Δθaと、弁側センサ出力値Svが示す弁側開度θvの変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出し、流量制御部28Aが、出力側開度からなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、開度現在値θに含まれる、出力軸から弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】開度差分値算出部28Bが、モータ23を駆動して弁体12を回動させた際、回動により変化した、出力側センサ出力値Saが示す出力側開度θaの変化量である出力側開度偏差値Δθaと、弁側センサ出力値Svが示す弁側開度θvの変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出し、流量制御部28Aが、出力側開度からなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、開度現在値θに含まれる、出力軸から弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、流量制御弁における開度現在値補正技術に関するものである。
流量制御弁は、空調システム等の設備で用いられて、配管を流れる冷温水の流量を制御する電動バルブであり、主に弁本体とアクチュエータとから構成されている。弁本体は、流体が流れる流路が内部に形成された金属管からなり、流路の途中には流体の流量を制御するための弁体が回動自在に取り付けられている。アクチュエータは、この弁体の実際の弁開度を検出し、得られた弁開度に基づいて弁体を回動制御することにより、流量制御を行うものとなっている(例えば、特許文献1など参照)。
このような流量制御弁では、弁体の実際の弁開度を求める方法として、弁本体側に弁側角度センサを設け、弁軸の回動角度を示す弁側センサ出力値を検出し、得られた弁側センサ出力値から弁側開度を求める方法がある。また、アクチュエータ内部に出力側角度センサを設け、弁軸と接続されているモータさらには減速機などの出力軸の回動角度を示す出力側センサ出力値を検出し、得られた出力側センサ出力値から出力側開度を求める方法もある。したがって、弁側角度センサと出力側角度センサの両方を設け、いずれか一方の角度センサで検出された回動角度から求めた弁開度に基づいて流量制御を行うことにより、安定した流量制御を行う構成が考えられる。
一方、流量制御弁では、弁体を回動させる際、流路の口径が大きい場合、差圧が大きい場合、あるいは、流体流量が多い場合には、弁体に大きな負荷トルクが発生する場合がある。このような負荷トルクは、アクチュエータ側の出力軸から弁体までの一連の駆動軸にねじれを生じさせ、流量制御に誤差が生じる原因となる。特に、出力軸、弁軸、弁体の材質のヤング率が低い場合、このようなねじれが発生しやすい。
このため、出力軸から弁体までの一連の駆動軸のねじれにより、弁側角度センサで検出した弁側センサ出力値が示す弁側開度と、出力側角度センサで検出した出力側センサ出力値が示す出力側開度との間に誤差が生じる場合がある。したがって、出力側角度センサを用いた場合、出力側開度からなる開度現在値にも誤差が生じ、結果として流量制御の精度が低下するという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、出力軸から弁体までの一連の駆動軸のねじれに起因して、出力側センサ出力値から計算した開度現在値に含まれる誤差を補正できる開度現在値補正技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる流量制御弁は、流体が流れる流路が内部に形成されているとともに、前記流路の途中に前記流体の流量を制御する弁体が回動自在に取り付けられている弁本体と、前記弁体の弁開度に基づいて前記弁体の弁軸と接続されている出力軸をモータで回動させて前記弁軸を回動制御することにより前記流体の流量を制御する流量制御部を有するアクチュエータとを備える流量制御弁であって、前記出力軸の回動角度に応じた出力側センサ出力値を出力する出力側角度センサと、前記弁軸の回動角度に応じた弁側センサ出力値を出力する弁側角度センサと、前記モータを駆動して前記弁体を回動させた際、前記回動により変化した、前記出力側センサ出力値が示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、前記弁側センサ出力値が示す弁側開度の変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出する開度差分値算出部とを備え、前記流量制御部は、前記出力側開度からなる開度現在値θにより前記流体の流量制御を行う際、前記開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、前記開度現在値θに含まれる、前記出力軸から前記弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記流量制御弁の一構成例は、前記流量制御部が、前記回動後に前記出力側開度からなる開度現在値θを補正する際、前記出力側開度偏差値Δθaに基づいて前記弁体の回動方向を判定し、前記回動方向が開方向である場合は、前記回動停止時における出力側開度停止値θa2から前記開度差分代表値Δθavaを減算した値を前記開度現在値θとし、前記回動方向が閉方向である場合は、前記出力側開度停止値θa2に前記開度差分代表値Δθavaを加算した値を前記開度現在値θとするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記流量制御弁の一構成例は、前記流量制御部が、前記回動ごとに得られた前記開度差分値Δθavを移動平均することにより前記開度差分代表値Δθavaを算出するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記流量制御弁の一構成例は、前記流量制御部が、前記開度差分値Δθavが新たに算出されるごとに通信回線を介して接続された外部装置へ前記開度差分値Δθavを送信し、前記外部装置が前記開度差分値Δθavの統計処理して求めた前記開度差分代表値Δθavaを、前記外部装置から取得するようにしたものである。
また、本発明にかかる負荷トルク計算方法は、流体が流れる流路が内部に形成されているとともに、前記流路の途中に前記流体の流量を制御する弁体が回動自在に取り付けられている弁本体と、前記弁体の弁開度に基づいて前記弁体の弁軸と接続されている出力軸をモータで回動させて前記弁軸を回動制御することにより前記流体の流量を制御する流量制御部を有するアクチュエータとを備える流量制御弁で用いられる開度現在値補正方法であって、出力側角度センサが、前記出力軸の回動角度に応じた出力側センサ出力値を出力する出力側角度検出ステップと、弁側角度センサが、前記弁軸の回動角度に応じた弁側センサ出力値を出力する弁側角度検出ステップと、開度差分値算出部が、前記モータを駆動して前記弁体を回動させた際、前記回動により変化した、前記出力側センサ出力値が示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、前記弁側センサ出力値が示す弁側開度の変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出する開度差分値算出ステップと、前記流量制御部が、前記出力側開度からなる開度現在値θにより前記流体の流量制御を行う際、前記開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、前記開度現在値θに含まれる、前記出力軸から前記弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する開度現在値補正ステップとを備えている。
本発明によれば、弁側角度センサと出力側角度センサとの間の開度差分値Δθavを統計処理して得られた開度差分代表値Δθavaに基づいて、出力側角度センサで得られる開度現在値θが補正されることになる。したがって、出力軸から弁体までの一連の駆動軸のねじれに起因して、出力側開度θaからなる開度現在値θに含まれる誤差を、精度よく補正することができ、出力側角度センサを使用した場合でも、正確な流量制御を実現することが可能となる。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[流量制御弁]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる流量制御弁1について説明する。図1は、流量制御弁の構成を示す説明図である。
この流量制御弁1は、空調システム等の設備で用いられて、配管を流れる冷温水の流量を制御する電動バルブであり、主に弁本体10とアクチュエータ20とから構成されている。
[流量制御弁]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかる流量制御弁1について説明する。図1は、流量制御弁の構成を示す説明図である。
この流量制御弁1は、空調システム等の設備で用いられて、配管を流れる冷温水の流量を制御する電動バルブであり、主に弁本体10とアクチュエータ20とから構成されている。
[弁本体]
弁本体10は、流体が流れる流路11が内部に形成された金属管からなり、流路11の途中には流体の流量を制御するための弁体12が回動自在に取り付けられている。弁体12には、弁本体10の外部へ一端が導出された弁軸13が結合されており、この弁軸13の回動操作により弁体12が回動し、流路11の断面積、すなわち弁開度が変化して、流体の流量が制御される。
弁本体10は、流体が流れる流路11が内部に形成された金属管からなり、流路11の途中には流体の流量を制御するための弁体12が回動自在に取り付けられている。弁体12には、弁本体10の外部へ一端が導出された弁軸13が結合されており、この弁軸13の回動操作により弁体12が回動し、流路11の断面積、すなわち弁開度が変化して、流体の流量が制御される。
流路11の内壁11Aのうち、弁体12の一次側(流体上流側)には圧力センサS1が配置されており、弁体12の二次側(流体下流側)には圧力センサS2が配置されている。これら圧力センサS1,S2は、それぞれ流路11の一次側圧力P1および二次側圧力P2を検出し、得られた検出結果を示す圧力検出信号をアクチュエータ20へ出力する。これら一次側圧力P1および二次側圧力P2と、検出温度Tvに基づき弁側開度θvを補正して得られた開度現在値θとに基づいて流路11を流れる流体の流量が計測される。
弁本体10の外側である本体上面10Aには、弁軸13の回動角度を検出し、回動角度に応じた弁側センサ出力値Svをアクチュエータ20へ出力する弁側角度センサ14が配置されている。弁側角度センサ14は、断熱材を介して弁本体10に取り付けられており、流体温度の影響が抑制されている。また、弁側角度センサ14には温度センサS3が取り付けられており、温度センサS3で検出された検出温度Tvに基づいて、弁側角度センサ14の弁側開度θvが開度現在値θに温度補正される。なお、弁側開度θvの温度補正は、本実施の形態において必須ではなく、弁側角度センサ14のセンサ出力値が周囲温度の影響を受けない場合には、温度補正を省くこともできる。
弁側角度センサ14としては、例えば円形差動トランス型角度センサ(特許文献2)や磁気抵抗型角度センサ(特許文献3)を用いればよい。本発明は、これら特許文献2および特許文献3に記載されたすべての内容を含むものとする。なお、弁側角度センサ14は、これに限定されるものではなく、ポテンショメータ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダなど、回転角度が計測できるセンサを弁側角度センサ14として用いてもよい。
円形差動トランス型角度センサは、弁軸13の回動に応じて円弧状の管内を移動する可動鉄心の位置を、円弧状の管の外周面に巻回された2つの検出コイルを有する差動トランスで検出出力するセンサである。
また、磁気抵抗型角度センサは、弁軸13とともに回動するロータと、ロータを囲うように配置された環状のステータとのギャップを、ステータからロータ側に突出して設けられた2つの検出用巻線で検出出力するセンサである。
なお、弁側角度センサ14は、弁本体10の外側ではなく本体内部、例えば弁本体10を構成する管壁内部のうち弁軸13を支持するガイド部に配置してもよい。
また、磁気抵抗型角度センサは、弁軸13とともに回動するロータと、ロータを囲うように配置された環状のステータとのギャップを、ステータからロータ側に突出して設けられた2つの検出用巻線で検出出力するセンサである。
なお、弁側角度センサ14は、弁本体10の外側ではなく本体内部、例えば弁本体10を構成する管壁内部のうち弁軸13を支持するガイド部に配置してもよい。
[アクチュエータ]
アクチュエータ20は、ヨーク31を介して弁本体10の本体上面10Aに取り付けられて、継手30を介して弁軸13と接続されている出力軸25を回動制御することにより、弁体12の弁開度を制御して、流体の流量制御を行う機能を有している。
アクチュエータ20には、主な構成として、流量目標設定部21、モータ駆動部22、モータ23、減速機24、出力軸25、出力側角度センサ26、特性テーブル記憶部27、および制御部28が設けられている。
アクチュエータ20は、ヨーク31を介して弁本体10の本体上面10Aに取り付けられて、継手30を介して弁軸13と接続されている出力軸25を回動制御することにより、弁体12の弁開度を制御して、流体の流量制御を行う機能を有している。
アクチュエータ20には、主な構成として、流量目標設定部21、モータ駆動部22、モータ23、減速機24、出力軸25、出力側角度センサ26、特性テーブル記憶部27、および制御部28が設けられている。
流量目標設定部21は、上位装置(図示せず)から出力された流量目標信号を受信して、流量目標信号に含まれる流量目標値Qrefを取得し、制御部28へ出力する機能を有している。
モータ駆動部22は、制御部28から出力されたモータ制御信号に基づいて、モータ23を駆動する機能を有している。
モータ駆動部22は、制御部28から出力されたモータ制御信号に基づいて、モータ23を駆動する機能を有している。
モータ23は、モータ駆動部22からの駆動信号により、指定された方向へ指定された角度分だけシャフト23Aを回転させる機能を有している。
減速機24は、端数の異なる複数の歯車が噛合されたギヤボックスからなり、モータ23のシャフト23Aの回転速度を減速して出力軸25を回動させる機能を有している。
減速機24は、端数の異なる複数の歯車が噛合されたギヤボックスからなり、モータ23のシャフト23Aの回転速度を減速して出力軸25を回動させる機能を有している。
これにより、制御部28から出力されたモータ制御信号に基づいて、モータ駆動部22から駆動信号がモータ23に出力される。また、この駆動信号に応じてモータ23のシャフト23Aが回転し、その回転出力が減速機24で減速されて出力軸25を回動させ、継手30および弁軸13を介して弁体12が所定の回動角度すなわち弁開度まで回動することになる。
出力側角度センサ26は、減速機24または出力軸25の回動角度を検出し、回動角度に応じた出力側センサ出力値Saを制御部28へ出力する角度センサである。出力側角度センサ26としては、弁側角度センサ14と同様、円形差動トランス型角度センサや磁気抵抗型角度センサを用いればよい。なお、出力側角度センサ26は、これに限定されるものではなく、ポテンショメータ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダなど、回転角度が計測できるセンサを出力側角度センサ26として用いてもよい。
特性テーブル記憶部27は、不揮発性の半導体メモリからなり、流量現在値Qの計算に用いる弁体12に固有の流量係数Cvを特定するための特性テーブルを記憶する機能を有している。この特性テーブルには、流路11の一次側圧力P1および二次側圧力P2の差圧ΔP=P1−P2と弁体12の開度現在値θとの組み合わせごとに、弁体12に固有の流量係数Cvが予め登録されている。これら特性テーブルの各データは、形状や材質などの弁体12の特徴に基づいて別途計算されたものである。
制御部28は、流路11を流れる流体の流量現在値Qと、流量目標設定部21からの流量目標値Qrefとの偏差ΔQに基づいて、弁体12の弁開度を調整することにより流量現在値Qを制御する機能を有している。
制御部28には、主な処理部として、流量制御部28Aと開度差分値算出部28Bとが設けられている。これら処理部は、中央処理装置(CPU)と予め登録されているプログラムとが協働することにより実現されている。
制御部28には、主な処理部として、流量制御部28Aと開度差分値算出部28Bとが設けられている。これら処理部は、中央処理装置(CPU)と予め登録されているプログラムとが協働することにより実現されている。
開度差分値算出部28Bは、モータ23を駆動して弁体12を一定角度だけ回動させた際、回動により変化した、出力側センサ出力値Saが示す出力側開度θaの変化量である出力側開度偏差値Δθaと、弁側センサ出力値Svが示す弁側開度θvの変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出して、制御部28内の記憶部(図示せず)に保存する機能を有している。
流量制御部28Aは、圧力センサS1,S2から出力された圧力検出信号が示す一次側圧力P1および二次側圧力P2と、弁側センサ出力値Svまたは出力側センサ出力値Saから計算した開度現在値θとに基づいて、流路11を流れる流体の流量現在値Qを計算する機能と、この流量現在値Qと流量目標値Qrefとの偏差ΔQに基づいて、所定のモータ制御信号をモータ駆動部22へ出力することにより、弁体12の弁開度を調整して流量現在値Qを制御する機能を有している。
また、流量制御部28Aは、制御部28内の記憶部に保存されている複数の開度差分値Δθavを移動平均処理などの統計処理を行うことにより、これら開度差分値Δθavの代表値である開度差分代表値Δθavaを算出する機能と、出力側センサ出力値Saから求めた出力側開度θaからなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、開度現在値θに含まれる、出力軸25から弁体12までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する機能とを有している。
図2は、流量制御弁の他の構成を示す説明図である。図1では、弁側角度センサ14を本体上面10Aに取り付けた場合を例として説明したが、取り付け位置については弁本体10の外側である本体底面10Bであってもよい。
弁体12を弁本体10内の流路11に回動自在に取り付ける際、内壁11Aの上側部と下側部とで弁軸13を係止している。このため、弁軸13の下端を本体底面10Bから弁本体10の外部へ導出することが可能であり、弁本体10の外側へ導出した弁軸13の下端の回動角度を弁側角度センサ14で検出すればよい。
弁体12を弁本体10内の流路11に回動自在に取り付ける際、内壁11Aの上側部と下側部とで弁軸13を係止している。このため、弁軸13の下端を本体底面10Bから弁本体10の外部へ導出することが可能であり、弁本体10の外側へ導出した弁軸13の下端の回動角度を弁側角度センサ14で検出すればよい。
[流量制御動作(弁側角度センサ)]
次に、図3を参照して、弁側角度センサ14を用いた、本実施の形態にかかる流量制御弁1の流量制御動作について説明する。図3は、流量制御処理(弁側角度センサ)を示すフローチャートである。
制御部28は、弁側角度センサ14を用いて流路11を流れる流体の流量を制御する場合、図3の流量制御処理を実行する。
次に、図3を参照して、弁側角度センサ14を用いた、本実施の形態にかかる流量制御弁1の流量制御動作について説明する。図3は、流量制御処理(弁側角度センサ)を示すフローチャートである。
制御部28は、弁側角度センサ14を用いて流路11を流れる流体の流量を制御する場合、図3の流量制御処理を実行する。
なお、弁側角度センサ14に代えて同じく差動型の出力側角度センサ26を用いてもよい。この場合の流量制御処理について、図5を参照して後述する。流量制御に弁側角度センサ14と出力側角度センサ26のいずれを用いるかについては、例えば弁側角度センサ14に故障や劣化などの障害が発生した場合に出力側角度センサ26に切り替える方法が考えられるが、これに限定されるものではなく、任意に切り替えてもよい。
図3の流量制御処理の開始時において、流量目標設定部21には、予め流量目標値Qrefが設定されているものとする。また、特性テーブル記憶部27には、弁体12に関する特性テーブルが予め登録されているものとする。
また、制御部28内の記憶部(図示せず)には、弁側角度センサ14の弁側センサ出力値Svと弁体12の弁開度との対応関係の基準となる出力基準値Ssが予め設定されているものとする。出力基準値Ssは、弁体12の50%開度分のスパンに相当する、弁側角度センサ14の弁側センサ出力値Svを示している。
また、制御部28内の記憶部(図示せず)には、弁側角度センサ14の弁側センサ出力値Svと弁体12の弁開度との対応関係の基準となる出力基準値Ssが予め設定されているものとする。出力基準値Ssは、弁体12の50%開度分のスパンに相当する、弁側角度センサ14の弁側センサ出力値Svを示している。
図4は、センサ出力値と開度現在値との関係を示すグラフである。弁側角度センサ14(出力側角度センサ26)として用いられる、これら円形差動トランス型角度センサおよび磁気抵抗型角度センサは、前述したように、弁軸13の中間位置角度すなわち50%開度を中心として、全閉方向および全開方向に対称となる弁側センサ出力値Sv(Sa)を出力する構造を有している。したがって、図4に示すように、弁側センサ出力値Sv(Sa)と弁側開度θv(出力側開度θa)との関係は線形比例するとともに、全閉および全開を示す電圧値は、50%開度を示す電圧値=0vを中心として、等しい電圧幅Ss(Sb)だけ離れた電圧値−Ss(−Sb),Ss(Sb)となる。
まず、流量制御部28Aは、弁側角度センサ14から弁側センサ出力値Svを取得し(ステップ100)、予め設定されている出力基準値Ssに基づいて、Svから弁側開度θv=50×(1+Sv/Ss)[%]を計算する(ステップ101)。
続いて、流量制御部28Aは、温度センサS3から検出温度Tvを取得し(ステップ102)、Tvに基づいて弁側開度θvを補正する(ステップ103)。温度補正については、予め設定されている弁側角度センサ14に固有の温度特性式に基づいて補正すればよい。
次に、流量制御部28Aは、圧力センサS1,S2から出力された圧力検出信号が示す一次側圧力P1および二次側圧力P2を取得し(ステップ104)、これらP1,P2の差圧ΔP=P1−P2を計算する(ステップ105)。
続いて、流量制御部28Aは、ΔPとθに対応する流量係数Cvを特性テーブル記憶部27の特性テーブルから取得し(ステップ106)、CvとΔPに基づいて、流路11を流れる流体の流量現在値Qを計算する(ステップ107)。この際、流路11の口径などによって定まる定数をAとした場合、流量現在値Qは、Q=A・Cv・(ΔP)1/2で求められる。
続いて、流量制御部28Aは、ΔPとθに対応する流量係数Cvを特性テーブル記憶部27の特性テーブルから取得し(ステップ106)、CvとΔPに基づいて、流路11を流れる流体の流量現在値Qを計算する(ステップ107)。この際、流路11の口径などによって定まる定数をAとした場合、流量現在値Qは、Q=A・Cv・(ΔP)1/2で求められる。
この後、流量制御部28Aは、QとQrefの偏差ΔQ=Q−Qrefを計算し(ステップ108)、ΔQとゼロとを比較する(ステップ109)。
ここで、ΔQがゼロと等しくΔQ=0である場合(ステップ109:ΔQ=0)、流量制御部28Aは、弁開度を変更することはないが、Qrefが変更にならなくても、管路の状態により流量現在値Qが変化するため、ステップ100に戻る。
ここで、ΔQがゼロと等しくΔQ=0である場合(ステップ109:ΔQ=0)、流量制御部28Aは、弁開度を変更することはないが、Qrefが変更にならなくても、管路の状態により流量現在値Qが変化するため、ステップ100に戻る。
一方、ΔQがゼロより小さくΔQ<0である場合(ステップ109:ΔQ<0)、流量制御部28Aは、所定のモータ制御信号をモータ駆動部22へ出力することにより、モータ23をΔQに相当する弁開度分だけ開方向に駆動し(ステップ110)、ステップ100に戻る。
また、ΔQがゼロより大きくΔQ>0である場合(ステップ109:ΔQ>0)、流量制御部28Aは、所定のモータ制御信号をモータ駆動部22へ出力することにより、モータ23をΔQに相当する弁開度分だけ閉方向に駆動し(ステップ111)、ステップ100に戻る。
また、ΔQがゼロより大きくΔQ>0である場合(ステップ109:ΔQ>0)、流量制御部28Aは、所定のモータ制御信号をモータ駆動部22へ出力することにより、モータ23をΔQに相当する弁開度分だけ閉方向に駆動し(ステップ111)、ステップ100に戻る。
[流量制御動作(出力側角度センサ)]
次に、図5を参照して、出力側角度センサ26を用いた、本実施の形態にかかる流量制御弁1の流量制御動作について説明する。図5は、流量制御処理(出力側角度センサ)を示すフローチャートである。
次に、図5を参照して、出力側角度センサ26を用いた、本実施の形態にかかる流量制御弁1の流量制御動作について説明する。図5は、流量制御処理(出力側角度センサ)を示すフローチャートである。
出力側角度センサ26を用いて流量制御処理を行う場合、前述した図3の弁側角度センサ14を用いた流量制御処理と比較して、弁側角度センサ14から弁側センサ出力値Svに代えて、出力側角度センサ26からの出力側センサ出力値Saが用いられる。また、弁側角度センサ14の弁側センサ出力値Svと弁体12の弁開度との対応関係の基準となる出力基準値Ssに代えて、制御部28内の記憶部(図示せず)に予め設定されている、出力側角度センサ26の出力側センサ出力値Saと弁体12の弁開度との対応関係の基準となる出力基準値Sbが用いられる。
まず、流量制御部28Aは、出力側角度センサ26から出力側センサ出力値Saを取得し(ステップ120)、予め設定されている出力基準値Sbに基づいて、Saから出力側開度θa=50×(1+Sa/Sb)[%]を計算する(ステップ121)。
続いて、流量制御部28Aは、制御部28内の記憶部から開度差分代表値Δθavaを取得し(ステップ122)、開度差分代表値Δθavaでθaを補正する(ステップ123)。
この後、流量制御部28Aは、図3のステップ104〜111に基づいて、弁側角度センサ14を用いた場合と同様にして、流量制御処理を実行する。
続いて、流量制御部28Aは、制御部28内の記憶部から開度差分代表値Δθavaを取得し(ステップ122)、開度差分代表値Δθavaでθaを補正する(ステップ123)。
この後、流量制御部28Aは、図3のステップ104〜111に基づいて、弁側角度センサ14を用いた場合と同様にして、流量制御処理を実行する。
この際、弁側角度センサ14と同様に、出力側角度センサ26に温度センサを取り付け、この温度センサで検出された検出温度に基づいて、出力側角度センサ26の出力側開度θaを温度補正してもよい。なお、出力側開度θaの温度補正は、本実施の形態において必須ではなく、出力側角度センサ26のセンサ出力値が周囲温度の影響を受けない場合には、温度補正を省くこともできる。
[開度差分値算出動作]
次に、図6および図7を参照して、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度差分値算出動作について説明する。図6は、開度差分値算出処理を示すフローチャートである。図7は、開度差分値算出動作を示す説明図である。
次に、図6および図7を参照して、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度差分値算出動作について説明する。図6は、開度差分値算出処理を示すフローチャートである。図7は、開度差分値算出動作を示す説明図である。
制御部28の開度差分値算出部28Bは、開度差分値Δθavを算出する場合、図6の開度差分値算出処理を実行する。なお、開度差分値算出処理は、弁体12を回動させるごとに実行されるが、すべての回動について実行する必要はなく、例えば一定角度以上回動させる場合など、有意な開度差分値Δθavが得られる場合にのみ実行してもよい。
まず、開度差分値算出部28Bは、弁体12の回動開始時に出力側角度センサ26で検出した出力側センサ出力値Saに基づき出力側開度開始値θa1を計算するとともに、弁側角度センサ14で検出した弁側センサ出力値Svに基づき弁側開度開始値θv1を計算して記憶しておく(ステップ150)。
次に、流量制御部28Aは、モータ23を駆動して弁体12を回動する(ステップ151)。
次に、流量制御部28Aは、モータ23を駆動して弁体12を回動する(ステップ151)。
続いて、開度差分値算出部28Bは、弁体12の回動停止後に、出力側角度センサ26で新たに検出した出力側センサ出力値Saに基づき出力側開度停止値θa2を計算するとともに、弁側角度センサ14で新たに検出した弁側センサ出力値Svに基づき弁側開度停止値θv2を計算する(ステップ152)。
次に、開度差分値算出部28Bは、θa1とθa2の偏差を示す出力側開度偏差値Δθa(=|θa2−θa1|,|x|はxの絶対値)を計算するとともに(ステップ153)、θv1とθv2の偏差を示す弁側開度偏差値Δθv(=|θv2−θv1|)を計算する(ステップ154)。
この後、開度差分値算出部28Bは、これらΔθaとΔθvの偏差を示す開度差分値Δθav(=|Δθv−Δθa|)を算出して(ステップ155)、制御部28内の記憶部(図示せず)に保存し(ステップ156)、一連の開度差分値算出処理を終了する。
この後、開度差分値算出部28Bは、これらΔθaとΔθvの偏差を示す開度差分値Δθav(=|Δθv−Δθa|)を算出して(ステップ155)、制御部28内の記憶部(図示せず)に保存し(ステップ156)、一連の開度差分値算出処理を終了する。
[開度現在値補正動作]
次に、図8および図9を参照して、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度現在値補正動作について説明する。図8は、開度現在値補正処理を示すフローチャートである。図9は、開度現在値補正動作を示す説明図である。
制御部28の流量制御部28Aは、出力側センサ出力値Saから求めた出力側開度θaからなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、弁体12の回動するごとに、図8の開度現在値補正処理を実行する。
次に、図8および図9を参照して、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度現在値補正動作について説明する。図8は、開度現在値補正処理を示すフローチャートである。図9は、開度現在値補正動作を示す説明図である。
制御部28の流量制御部28Aは、出力側センサ出力値Saから求めた出力側開度θaからなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、弁体12の回動するごとに、図8の開度現在値補正処理を実行する。
まず、流量制御部28Aは、弁体12の回動開始時に出力側角度センサ26で検出した出力側センサ出力値Saから計算した出力側開度開始値θa1と、弁体12の回動停止後に出力側角度センサ26で新たに検出した出力側センサ出力値Saから計算した出力側開度停止値θa2とを計算し(ステップ170)、これらθa1とθa2の偏差を示す出力側開度偏差値Δθa(=θa2−θa1)を計算する(ステップ171)。
次に、流量制御部28Aは、Δθaが0(ゼロ)であるか確認し(ステップ172)、Δθa=0でありΔθaに変化が認められない場合(ステップ172:YES)、一連の開度現在値補正処理を終了する。
一方、Δθa≠0でありΔθaに変化が認められる場合(ステップ172:NO)、制御部28内の記憶部から開度差分代表値Δθavaを取得し(ステップ173)、Δθaの絶対値|Δθa|を値Δθavaと比較する(ステップ174)。
一方、Δθa≠0でありΔθaに変化が認められる場合(ステップ172:NO)、制御部28内の記憶部から開度差分代表値Δθavaを取得し(ステップ173)、Δθaの絶対値|Δθa|を値Δθavaと比較する(ステップ174)。
ここで、|Δθa|≦Δθavaである場合(ステップ174:NO)、流量制御部28Aは、弁体12の回動開始時に出力側角度センサ26で検出した出力側開度開始値θa1を、新たなθとして設定し(ステップ175)、一連の開度現在値補正処理を終了する。
また、|Δθa|>Δθavaである場合(ステップ174:YES)、流量制御部28Aは、Δθaの正負を確認することにより弁体12の回動方向を判定する(ステップ176)。
また、|Δθa|>Δθavaである場合(ステップ174:YES)、流量制御部28Aは、Δθaの正負を確認することにより弁体12の回動方向を判定する(ステップ176)。
ここで、Δθa>0である場合(ステップ176:Δθa>0)、図9(a)に示すように、弁体12が開方向(全開方向)に回動された場合であって、弁体12への負荷がその逆の閉方向(全閉方向)にかかっており、θa2が示す開度現在値θが、実際の弁体12ではΔθavaだけ小さい状態であると推定される。このため、流量制御部28Aは、θa2からΔθavaを減算することによりθを補正し(ステップ177)、一連の開度現在値補正処理を終了する。
一方、Δθa<0である場合(ステップ176:Δθa<0)、図9(b)に示すように、弁体12が閉方向(全閉方向)に回動された場合であって、弁体12への負荷がその逆の開方向(全開方向)にかかっており、θa2が示す開度現在値θが、実際の弁体12ではΔθavaだけ大きい状態であると推定される。このため、流量制御部28Aは、開度現在値θに相当するθa2にΔθavaを加算することによりθを補正し(ステップ178)、一連の開度現在値補正処理を終了する。
[開度差分代表値の算出]
次に、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度差分代表値Δθavaの算出について説明する。
開度差分値算出部28Bで算出される開度差分値Δθavには、ある程度のばらつきが含まれる。本実施の形態では、開度差分値Δθavに関する開度差分代表値Δθavaを求め、このΔθavaに基づいて開度現在値θを補正するようにしたものである。
次に、本実施の形態にかかる流量制御弁1の開度差分代表値Δθavaの算出について説明する。
開度差分値算出部28Bで算出される開度差分値Δθavには、ある程度のばらつきが含まれる。本実施の形態では、開度差分値Δθavに関する開度差分代表値Δθavaを求め、このΔθavaに基づいて開度現在値θを補正するようにしたものである。
Δθavaの算出方法の1つとして、アクチュエータ20の制御部28で計算する方法がある。ただし、アクチュエータ20に搭載可能な記憶部の記憶容量には、回路規模やコストなどの面から制限があるため、本実施の形態では、Δθavを統計処理してΔθavaを算出する方法として、Δθavの移動平均値を求める方法を用いる。なお、Δθavaの算出に用いるΔθavを直近に得られたいくつかに制限すれば、最大値、最小値、中央値など移動平均値以外の統計処理で得られた代表値を用いてもよい。
図10は、アクチュエータでの開度差分代表値算出過程を示す説明図である。図10に示すように、時刻n(nは1以上の整数)において、時刻0から時刻nまでの開度差分値Δθav(0)〜Δθav(n)が得られており、次の時刻n+1に新規にθav(n+1)が得られた場合、過去に得られたΔθavのうち直近のn個のΔθav(1)〜Δθav(n+1)に関する移動平均値を、時刻n+1における開度差分代表値Δθava(n+1)として計算する。
流量制御部28Aは、開度差分値算出部28Bで新たなΔθavが算出されるごとにΔθavaを計算し、制御部28内の記憶部に保存する。
これにより、アクチュエータ20でΔθavを履歴情報として長期間保存しておく必要がなくなり、移動平均処理に用いないΔθavを順次削除することができる。このため、記憶容量に制限がある場合でも、一定精度のΔθavaを算出することが可能となる。
これにより、アクチュエータ20でΔθavを履歴情報として長期間保存しておく必要がなくなり、移動平均処理に用いないΔθavを順次削除することができる。このため、記憶容量に制限がある場合でも、一定精度のΔθavaを算出することが可能となる。
一方、Δθavaの算出方法の1つとして、流量制御弁1とは別個の外部装置50で計算する方法がある。図11は、外部装置の構成を示すブロック図である。この外部装置50は、全体としてサーバ装置などの情報処理装置からなり、通信回線Lを介して流量制御弁1の制御部28とデータ通信可能に接続されている。外部装置50としては、例えば設備管理システムにおける産業用コントローラなど、流量制御弁1の上位装置を用いてもよい。
外部装置50は、主な機能部として、通信I/F部51、データ蓄積部52、および統計処理部53を備えている。
通信I/F部51は、通信回線L介して流量制御弁1の制御部28との間で、開度差分値Δθavや開度差分代表値Δθavaを送受信する機能を有している。
データ蓄積部52は、ハードディスクなどの記憶装置からなり、通信I/F部51で受信した流量制御弁1からの開度差分値Δθavを順次蓄積する機能を有している。
通信I/F部51は、通信回線L介して流量制御弁1の制御部28との間で、開度差分値Δθavや開度差分代表値Δθavaを送受信する機能を有している。
データ蓄積部52は、ハードディスクなどの記憶装置からなり、通信I/F部51で受信した流量制御弁1からの開度差分値Δθavを順次蓄積する機能を有している。
統計処理部53は、新たな開度差分値Δθavがデータ蓄積部52に蓄積されるごとに、蓄積されているすべての開度差分値Δθavを統計処理することにより、これら開度差分値Δθavの代表値である開度差分代表値Δθavaを算出し、通信I/F部51を介して流量制御弁1へ送信する機能を有している。具体的な統計処理としては、平均値、最大値、最小値、中央値など、代表値を求める一般的な処理を実行すればよい。また、統計処理の対象となるΔθavとしては、蓄積されているすべてのΔθavを用いてもよく、外れ値など誤差の要因となるΔθavを除外した残りのΔθavを用いてもよい。
この場合、流量制御弁1の開度差分値算出部28Bは、新たなΔθavを算出するごとに、通信回線Lを介して外部装置50へ新たなΔθavを送信し、外部装置50から通信回線Lを介して受信した新たな開度差分代表値Δθavaを取得し、制御部28内の記憶部に保存する。なお、開度差分代表値Δθavaは、図8の開度現在値補正動作を実行する時点で流量制御弁1が保持していればよい。このため、開度現在値補正動作の実行に合わせて外部装置50から開度差分代表値Δθavaを取得してもよく、それ以前に外部装置50から、逐次あるいは間欠的に取得して制御部28内の記憶部に保存しておいてもよい。
これにより、アクチュエータ20でΔθavを履歴情報として保存しておく必要がなくなり、制御部28内の記憶部の記憶容量を効率よく省できる。また、外部装置50では、流量制御弁1に比較して、より大きな記憶容量を容易に備えることができ、より多くのΔθavから開度差分代表値Δθavaを算出することができる。また、外部装置50では、流量制御弁1に比較して計算能力が高いため、より高度な統計処理を短時間で実行できる。このため、高い精度のΔθavaを効率よく算出することができ、開度現在値θを高い精度で補正することが可能となる。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、開度差分値算出部28Bが、モータ23を駆動して弁体12を回動させた際、回動により変化した、出力側センサ出力値Saが示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、弁側センサ出力値Svが示す弁側開度θvの変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出し、流量制御部28Aが、出力側開度からなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、開度現在値θに含まれる、出力軸25から弁体12までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正するようにしたものである。
このように、本実施の形態は、開度差分値算出部28Bが、モータ23を駆動して弁体12を回動させた際、回動により変化した、出力側センサ出力値Saが示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、弁側センサ出力値Svが示す弁側開度θvの変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出し、流量制御部28Aが、出力側開度からなる開度現在値θにより流体の流量制御を行う際、開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、開度現在値θに含まれる、出力軸25から弁体12までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正するようにしたものである。
具体的には、流量制御部28Aが、出力側開度偏差値Δθaに基づいて弁体12の回動方向を判定し、回動方向が開方向である場合には、回動停止時における出力側開度停止値θa2から開度差分代表値Δθavaを減算したものを開度現在値θとし、回動方向が閉方向である場合には、θa2にΔθavaを加算したものを開度現在値θとするようにしたものである。
これにより、弁側角度センサ14と出力側角度センサ26との間の開度差分値Δθavを統計処理して得られた開度差分代表値Δθavaに基づいて、出力側角度センサ26で得られる開度現在値θが補正されることになる。したがって、出力軸25から弁体12までの一連の駆動軸のねじれに起因して、出力側開度θaからなる開度現在値θに含まれる誤差を、精度よく補正することができ、出力側角度センサ26を使用した場合でも、正確な流量制御を実現することが可能となる。
また、本実施の形態において、流量制御部28Aが、回動ごとに得られた開度差分値Δθavを移動平均することにより開度差分代表値Δθavaを算出するようにしてもよい。
これにより、制御部28内の記憶部に記憶容量に制限がある場合でも、一定精度のΔθavaを算出することが可能となる。
これにより、制御部28内の記憶部に記憶容量に制限がある場合でも、一定精度のΔθavaを算出することが可能となる。
また、本実施の形態において、流量制御部28Aが、開度差分値Δθavが新たに算出されるごとに通信回線Lを介して接続された外部装置50へ開度差分値Δθavを送信し、外部装置50が開度差分値Δθavを統計処理して求めた開度差分代表値Δθavaを、外部装置50から取得するようにしてもよい。
これにより、アクチュエータ20でΔθavを履歴情報として保存しておく必要がなくなり、制御部28内の記憶部の記憶容量を効率よく省できる。また、外部装置50では、流量制御弁1に比較して、より大きな記憶容量を容易に備えることができ、より多くのΔθavから開度差分代表値Δθavaを算出することができる。また、外部装置50では、流量制御弁1に比較して計算能力が高いため、より高度な統計処理を短時間で実行できる。このため、高い精度のΔθavaを効率よく算出することができ、開度現在値θを高い精度で補正することが可能となる。
また、出力側角度センサおよび弁側角度センサの両方を備えることにより、流量制御弁1において角度センサの冗長性を得ることができる。したがって、いずれか一方の角度センサで故障や劣化などの障害により精度よく開度現在値θを特定できなくなった場合でも他方の角度センサで特定でき、より安定した流量制御を実現することができる。また、障害ありを流量制御弁1の表示部(図示せず)でアラート表示したり、上位装置へ通知することにより、弁本体10やアクチュエータ20の交換を早期に促すことが可能となる。よって、交換時期をメンテナンススケジュールに合わせることができ、次の交換時期まで流量制御を維持できる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
1…流量制御弁、10…弁本体、10A…本体上面、10B…本体底面、11…流路、11A…内壁、12…弁体、13…弁軸、14…弁側角度センサ、20…アクチュエータ、21…流量目標設定部、22…モータ駆動部、23…モータ、24…減速機、25…出力軸、26…出力側角度センサ、27…特性テーブル記憶部、28…制御部、28A…流量制御部、28B…開度差分値算出部、30…継手、31…ヨーク、S1,S2…圧力センサ、S3…温度センサ、50…外部装置、51…通信I/F部、52…データ蓄積部、53…統計処理部、L…通信回線、Qref…流量目標値、Q…流量現在値、ΔQ…偏差、Sv…弁側センサ出力値、Sa…出力側センサ出力値、Tv…検出温度、P1…一次側圧力、P2…二次側圧力、ΔP…差圧、θ…開度現在値、θa…出力側開度、θa1…出力側開度開始値、θa2…出力側開度停止値、Δθa…出力側開度偏差値、θv…弁側開度、θv1…弁側開度開始値、θv2…弁側開度停止値、Δθv…弁側開度偏差値、Δθav…開度差分値、Δθava…開度差分代表値。
Claims (5)
- 流体が流れる流路が内部に形成されているとともに、前記流路の途中に前記流体の流量を制御する弁体が回動自在に取り付けられている弁本体と、前記弁体の弁開度に基づいて前記弁体の弁軸と接続されている出力軸をモータで回動させて前記弁軸を回動制御することにより前記流体の流量を制御する流量制御部を有するアクチュエータとを備える流量制御弁であって、
前記出力軸の回動角度に応じた出力側センサ出力値を出力する出力側角度センサと、
前記弁軸の回動角度に応じた弁側センサ出力値を出力する弁側角度センサと、
前記モータを駆動して前記弁体を回動させた際、前記回動により変化した、前記出力側センサ出力値が示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、前記弁側センサ出力値が示す弁側開度の変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出する開度差分値算出部とを備え、
前記流量制御部は、前記出力側開度からなる開度現在値θにより前記流体の流量制御を行う際、前記開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、前記開度現在値θに含まれる、前記出力軸から前記弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する
ことを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1に記載の流量制御弁において、
前記流量制御部は、前記回動後に前記出力側開度からなる開度現在値θを補正する際、前記出力側開度偏差値Δθaに基づいて前記弁体の回動方向を判定し、前記回動方向が開方向である場合は、前記回動停止時における出力側開度停止値θa2から前記開度差分代表値Δθavaを減算した値を前記開度現在値θとし、前記回動方向が閉方向である場合は、前記出力側開度停止値θa2に前記開度差分代表値Δθavaを加算した値を前記開度現在値θとすることを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1または請求項2に記載の流量制御弁において、
前記流量制御部は、前記回動ごとに得られた前記開度差分値Δθavを移動平均することにより前記開度差分代表値Δθavaを算出することを特徴とする流量制御弁。 - 請求項1または請求項2に記載の流量制御弁において、
前記流量制御部は、前記開度差分値Δθavが新たに算出されるごとに通信回線を介して接続された外部装置へ前記開度差分値Δθavを送信し、前記外部装置が前記開度差分値Δθavの統計処理して求めた前記開度差分代表値Δθavaを、前記外部装置から取得することを特徴とする流量制御弁。 - 流体が流れる流路が内部に形成されているとともに、前記流路の途中に前記流体の流量を制御する弁体が回動自在に取り付けられている弁本体と、前記弁体の弁開度に基づいて前記弁体の弁軸と接続されている出力軸をモータで回動させて前記弁軸を回動制御することにより前記流体の流量を制御する流量制御部を有するアクチュエータとを備える流量制御弁で用いられる開度現在値補正方法であって、
出力側角度センサが、前記出力軸の回動角度に応じた出力側センサ出力値を出力する出力側角度検出ステップと、
弁側角度センサが、前記弁軸の回動角度に応じた弁側センサ出力値を出力する弁側角度検出ステップと、
開度差分値算出部が、前記モータを駆動して前記弁体を回動させた際、前記回動により変化した、前記出力側センサ出力値が示す出力側開度の変化量である出力側開度偏差値Δθaと、前記弁側センサ出力値が示す弁側開度の変化量である弁側開度偏差値Δθvとの差分を示す開度差分値Δθavを算出する開度差分値算出ステップと、
前記流量制御部が、前記出力側開度からなる開度現在値θにより前記流体の流量制御を行う際、前記開度差分値Δθavの代表値からなる開度差分代表値Δθavaに基づいて、前記開度現在値θに含まれる、前記出力軸から前記弁体までの一連の駆動軸に生じたねじれによる誤差を補正する開度現在値補正ステップと
を備えることを特徴とする開度現在値補正方法。
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