JP2019027114A - 既設壁高欄の急速更新工法 - Google Patents

既設壁高欄の急速更新工法 Download PDF

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【課題】道路橋等の既設壁高欄の更新をプレキャスト壁高欄に取り換えることにより短時間でかつ迅速に行える既設壁高欄の急速更新工法を提供する。【解決手段】既設壁高欄を床版部1の舗装面で切断して撤去する。その切断面に複数の拡底アンカー3を橋軸直角方向に2個、橋軸方向に複数個、所定間隔おきに設置する。各拡底アンカー3にL形鉄筋10を接合して橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状に閉合する床版部側ループ継手11を橋軸方向に所定間隔おきに形成する。床版部側ループ継手11の上側にプレキャスト壁高欄2を設置する。プレキャスト壁高欄2の下端部に配筋された、橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状に閉合する複数の壁高欄側ループ継手14を床版部側ループ継手11と橋軸方向に交互にラップさせる。床版部1とプレキャスト壁高欄2間のモルタル充填空間15内に超速硬モルタル16を充填する。【選択図】図1

Description

本発明は既設壁高欄の急速更新工法に関し、例えば、道路橋などに設置されている既設壁高欄をプレキャスト壁高欄に取り換えることによって新設壁高欄への更新を短時間でかつ迅速に行えるようにしたものである。
近年、首都高速道路などの橋梁壁高欄の補修は、既設壁高欄を新規のプレキャスト壁高欄に取り換える方法によって検討されている。この種の橋梁壁高欄の更新工法として、例えば、特許文献1には、既設道路橋の壁高欄を床版部の舗装面で切断して撤去し、その切断面に新規のプレキャスト壁高欄を設置して既設壁高欄を補修する方法が開示されている。
その施工手順を図11(a)〜(d)に基づいて説明すると、
(1)最初に、既設道路橋の床版部20の舗装面で壁高欄21を切断して撤去する(図11(a))。壁高欄21の切断にはワイヤーソーマシン等のカッターを用いる。
(2)次に、床版部20側の切断面のコンクリートを斫って、壁高欄21と共に切断した床版部20側の鉄筋の端部を切断面に突出させる(図11(b))。
(3)次に、床版部20の橋軸直角方向に隣接する各鉄筋継手22,22間に、L形鉄筋23,23を橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状に閉合するループ継手24を形成するように配筋すると共に、各L形鉄筋23,23の端部をそれぞれ鉄筋継手22,22に継手スリーブ25によって接合する(図11(c))。
(4)次に、床版部20側の切断面の上側にプレキャスト壁高欄26を設置すると共に、プレキャスト壁高欄26の下端部に配筋された、橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する複数のループ鉄筋27と床版部20側の切断面に形成されたループ継手24とを橋軸方向に交互にラップさせる(図11(d))。また、床版部20側の切断面とプレキャスト壁高欄26の下端部との間に確保された空間をモルタル充填空間27とする。
(5)次に、モルタル充填空間27内に無収縮モルタル28を充填する(図11(d))。
特許文献1に開示された既設壁高欄の補修工法は、以上説明した施工手順で行われる。
特許第5847483号公報
L形鉄筋を接合する鉄筋継手22を形成するために、床版部側の切断面のコンクリートを斫って、既設壁高欄21と共に切断した既設鉄筋の床版部側の端部を切断面に突出させる必要があり、多くの時間と労力を必要とする。また、切断面の斫りに伴う騒音の発生やコンクリート粉じんの飛散などによって周辺環境や労働環境に悪影響をもたらすという問題もある。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、道路橋などに設置されている既設壁高欄をプレキャスト壁高欄に取り換えることによって既設壁高欄の更新を短時間でかつ迅速に行えるようにした既設壁高欄の急速更新工法を提供することを目的とするものである。
本発明は、RC構造またはPC構造の既設道路橋の床版部に設置された既設壁高欄を撤去し、その切断面に新規のプレキャスト壁高欄を設置して既設壁高欄を短時間のうちに更新できるようにした既設壁高欄の急速更新工法の発明であり、前記既設壁高欄を床版部の床版面または床版面近傍で切断して撤去し、その切断面に複数の後施工アンカーを前記既設道路橋の橋軸方向および橋軸直角方向に所定間隔おきに設置し、当該各後施工アンカーに接合された補強鉄筋どうしをラップさせて橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する床版部側ループ継手を橋軸方向に所定間隔おきに複数形成した後、当該床版部側ループ継手の上側にプレキャスト壁高欄を設置すると共に、当該プレキャスト壁高欄の下端部に配筋された、橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する複数の壁高欄側ループ継手を前記床版部側ループ継手と橋軸方向に交互にラップさせ、かつ前記プレキャスト壁高欄と床版部との間に前記床版部側ループ継手およびプレキャスト壁高欄側ループ継手を内包するモルタル充填空間を形成し、しかる後、前記モルタル充填空間内に超速硬モルタルを充填することを特徴とするものである。
本発明における後施工アンカーは、基本的に床版部の切断面にドリル等によって所定深さの定着穴を開け、その中に鉄筋などからなる棒状部材を定着してプレキャスト壁高欄を固定するためのアンカーとするものであり、機械式後施工アンカー、接着式後施工アンカーのいずれも採用することができる。
特に機械式後施工アンカーは、棒状部材の先端部に定着体を取り付け、当該定着体を定着穴内で穴壁に食い込むように拡径させることで、棒状部材を床版部の切断面に確実強固に定着することができる(図2、3参照)。
機械式後施工アンカーとしては、例えば、(株)ミヤナガ製金属拡底式アンカーシステム ANZEX(アンゼックス)等が適している。当該後施工アンカーは、本体にねじ節鉄筋を用い、削孔部とねじ節鉄筋との隙間にグラウトを充填する金属拡底部を有する金属拡底アンカーである。
また、接着式後施工アンカーは、定着穴内に鉄筋などの棒状部材を挿入し、その周りに接着材を充填することにより、棒状部材を床版部の切断面に定着してアンカーとするものである(図省略)。
また、後施工アンカーは、床版部の橋軸方向および橋軸直角方向にそれぞれ一定間隔おきに設置し、橋軸直角方向には少なくとも2本の後施工アンカーを設置すればよい。
また、各後施工アンカーに補強鉄筋を接合すると共に、橋軸直角方向に隣接する補強鉄筋どうしを橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状、円弧形状またはU形状などのループ形状に閉合するようにラップさせることにより床版部側ループ継手を形成することができる。
また、橋軸直角方向に隣接する各後施工アンカー間に中間後施工アンカーを設置し、当該中間後施工アンカーに補強鉄筋を接合すると共に、当該補強鉄筋を橋軸直角方向の両側に隣接する補強鉄筋とラップさせて橋軸直角方向の鉛直面内で、複数の矩形状、円弧形状またはU形状などのループ形状に閉合する床版部側ループ継手を形成することができる(図6参照)。このループ継手によれば、橋軸直角方向に複数のループ継手を形成することで継手部の強度を高めることができる。
補強鉄筋は、床版部とプレキャスト壁高欄との接合部に作用する曲げ荷重とせん断荷重に備えて配筋されるものであり、例えば、略L形状に形成されたL形鉄筋(L形の隣り合う辺の長さが同一のもの、異なるものの両方を含む(図5(a)参照))、L形鉄筋の一方の辺の先端部に直角方向または斜め前方向に突出するリップ片を有するリップ付きL形鉄筋((図5(b)参照))、または略U形状に形成されたU形鉄筋(U形鉄筋の直線部分の長さが同じもの、異なるもの(図5(c)参照)の両方を含む))、さらには略円弧形状に形成された円弧形鉄筋((図5(d)参照))等で、床版部側ループ継手や壁高欄側ループ継手の形状などに合わせて最適形状のものを使用することができる。
なお、図5(b),(c)に図示するリップ付きL形鉄筋とU形鉄筋は、先端部分(リップ片)をプレキャスト壁高欄側ループ継手の形状に合せたものであり、ループ継手の形状を床版部側と壁高欄側を一致させることで、ループ継手としての力学的挙動をうまく伝達できるものとしたものである。
また、棒状部材の上端部に補強鉄筋を接続する方法としては、金属製の継手スリーブを用いた機械式継手や機械式重ね継手(例えば、OSフープクリップ継手(岡部株式会社の登録商標))を使用することができる。
なお、図3に図示するように、棒状部材を略L形状に形成されたL形鉄筋、略U形状に形成されたU形鉄筋または略円弧形に形成された円弧形鉄筋と一体に形成して、それ自体を補強鉄筋として用いることで、棒状部材と補強鉄筋との接合を省略することができ、新設壁高欄への更新をより短時間で行うことができる。また、図3に図示する棒状部材はネジフシ鉄筋や異形棒鋼などから形成することができる。
超速硬モルタルとしては、例えば、ベースタイトグラウトQ-EX(秩父コンクリート工業株式会社製造)などが適している。ベースタイトグラウトQ-EXは、超速硬セメントをベースに各種混和剤をプレミックスした、超速硬型無収縮モルタルであり、短時間で所定の強度が得られる。また、充填性が高く、流動性などにも優れている。なお、ベースタイトグラウトQ-EXの標準配合と物性値は、表1と図10に示す通りである。
本発明によれば、既設壁高欄を下端部より水平に切断して撤去した後、床版部側の切断面に後施工アンカーを設置してプレキャスト壁高欄を取り付けるためのアンカーとすることにより、切断面の斫り工事を省力することができ、既設壁高欄のプレキャスト壁高欄への取り換えによる更新をきわめて短時間でかつ容易に行うことができる。
また、斫り工事に伴う騒音の発生やコンクリート粉じんの飛散などによって周辺環境や労働環境に悪影響をもたらす問題も解消できる。
プレキャスト壁高欄に取り換えることによって急速更新された既設道路橋を図示したものであり、図1(a)は橋軸直角方向の一部縦断面図、図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)におけるイ−イ線、ロ−ロ線の一部断面図である。 後施工アンカーの一例である拡底アンカーを図示したものであり、図2(a)はその設置状態を示す図1(a)におけるハ部拡大図、図2(b)はその構成部品を示す側面図、図2(c)は図2(b)における二−二線断面図である。 後施工アンカーの変形例である拡底アンカーを図示したものであり、図3(a)はその設置状態を示す図1(a)におけるハ部拡大図、図3(b)はその構成部品を示す側面図、図3(c)は図3(b)におけるホ−ホ線断面図である。 拡底アンカーの棒状部材とL形鉄筋との接合構造を図示したものであり、図4(a)は側面図、図4(b)は平面図、図4(c)は図4(a)におけるヘ−ヘ線断面図である。 補強鉄筋の一例を図示したものであり、図5(a),(b),(c),(d)はそれぞれL形鉄筋、リップ付きL形鉄筋、U形鉄筋、円弧形鉄筋の側面図である。 本発明の他の実施形態を図示したものであり、急速更新された既設道路橋の橋軸直角方向の一部縦断面図である。 橋軸方向に隣接するプレキャスト壁高欄どうしの接合部を図示したものであり、図7(a)は接合前の状態を示す斜視図、図7(b)は接合後の状態を示す横断面図、図7(c)は接合後の状態を示す縦断面図である。 本発明の施工手順を図示したものであり、図8(a)は更新前の既設道路橋の橋軸直角方向の一部縦断面図、図8(b)は既設壁高欄を切断撤去した後の既設道路橋の橋軸直角方向の一部縦断面図である。 本発明の施工手順を図示したものであり、図9(a)は床版部の切断面に拡底アンカーを設置した状態の橋軸直角方向の一部縦断面図、図9(b)は拡底アンカーに補強鉄筋を接合して床版部側ループ継手を形成した状態の橋軸直角方向の一部縦断面図、図9(c)は床版部の切断面にプレキャスト壁高欄を設置した状態の橋軸直角方向の一部縦断面図である。 ベースタイトグラウトQ-EXの物性値を示すグラフであり、図10(a),(b)はそれぞれ初期圧縮強度、長期圧縮強度を示すグラフである。 プレキャスト壁高欄を用いて既設壁高欄を更新する従来工法の施工手順を図示したものであり、図11(a)〜(d)は斜視図である。
図1〜図5は、プレキャスト壁高欄への取り替えによって更新された、既設道路橋の壁高欄を図示したものである。図において、道路床版部1の既設壁高欄が切断撤去された切断面の上にプレキャスト壁高欄2が設置されている。また、プレキャスト壁高欄2は床版部1の橋軸方向に互いに隣接して設置されている。そして、各プレキャスト壁高欄2は、床版部1の切断面の上に接合され、かつ橋軸方向に互いに接合されている。
床版部1と各プレキャスト壁高欄2との接合部について具体的に説明すると、床版部1の既設壁高欄の切断面に複数の拡底アンカー(後施工アンカー)3が設置されている。
拡底アンカー3は、定着穴4内に穴の底から順に挿入されたくさび5および拡径スリーブ6と、当該拡径スリーブ6を貫通し、くさび5に連結された棒状部材7とを備え、床版部1の橋軸直角方向に所定間隔をおいて少なくとも2本設置され、また橋軸方向に所定間隔おきに複数設置されている。
拡径スリーブ6は、床版部1の切断面に形成された定着穴4内に内接する外径の円筒形状に形成され、かつ管軸方向のほぼ中間部より下方部分6aが上方部分6bより厚く形成され、高い剛性を有している。
また、拡径スリーブ6の下方部分6aには、管軸方向に連続する複数のスリット6cが円周方向に等間隔に形成され、各スリット6c,6c間が管軸方向の中間部を軸に定着穴4の穴壁側に変形して拡径する拡径部8を形成している。
くさび5は、定着穴4内に内接する外径の円筒形状に形成され、内周が管軸方向に貫通するねじ孔になっている。また、管軸方向のほぼ中間部より上方部分が、上端方向に徐々に小径となる円錐形状のテーパ部5aを形成している。そして、ねじ孔に棒状部材7の先端部を螺合することにより棒状部材7の先端部に取り付けられている。
棒状部材7はネジフシ鉄筋などから形成され、外周面に材軸方向に連続する雄ねじが形成されている。また、棒状部材7の先端側は拡径スリーブ6を貫通し、くさび5のねじ孔と螺合し、かつ拡径スリーブ6およびくさび5と共に床版部1の定着穴4内に挿入されている。
そして、拡径スリーブ6を定着穴4の底部に強く打ち込むことにより、棒状部材7の先端側が拡径スリーブ6によって定着穴4内に強固に定着されている。この場合、拡径スリーブ6を定着穴4の底部に強く打ち込むことにより、拡径スリーブ6の下方部分6aの各スリット6c,6c間(拡径部8)が、くさび5のテーパ部5aによって定着穴4の内壁に食い込むように押し広げられることで、棒状部材7の先端側が定着穴4内に定着されている。
なお、棒状部材7と定着穴4の周壁間に、棒状部材7の定着部分の錆び付きを防止するためのグラウト材9(モルタル等)が充填されている。また、棒状部材7は、棒鋼(丸鋼)の先端部にくさび5のねじ孔に螺合される雄ねじを形成したものでもよい。
さらに、拡径スリーブ6の打ち込みには、棒状部材7より長く、かつ拡径スリーブ6とほぼ同じ内径の円筒形状に形成された打込み治具aが用いられる。
このようにして床版部1の切断面に定着された各棒状部材7の上端部に補強鉄筋としてL形鉄筋10が接合されている。
L形鉄筋10は、棒状部材7の上端より上方に所定長さ伸びる垂直部10aと垂直部10aの上端部より橋軸直角方向に所定長さ伸びる水平部10bとから略L形状に形成されている。そして、各L形鉄筋10の垂直部10aが棒状部材7の上端部に接合され、水平部10bが橋軸直角方向に隣り合うものどうし、ほぼ同一平面内で橋軸方向に互いに重ね合わせられている。
これにより、既設壁高欄の撤去された床版部1の切断面上に、橋軸直角方向の鉛直面内でほぼ矩形状に閉合する複数の床版部側ループ継手11が橋軸方向に所定間隔おきに配筋されている。
なお、L形鉄筋10は棒状部材7と同じネジフシ鉄筋や異形棒鋼などから形成されており、また、L形鉄筋10に代えて図5(b),(c),(d)に図示するようなリップ付きL形鉄筋やU形鉄筋、或いは円弧形鉄筋などが使用されることがある。符号10cは、水平部10bの先端部から斜め下方前方に突設されたリップ片である。
図示するようなリップ付きL形鉄筋やU形鉄筋は、先端部分(リップ片)をプレキャスト壁高欄側ループ継手の形状に添わせたものであり、ループ継手の形状を床版部側と壁高欄側を一致させることで、ループ継手としての力学的挙動をうまく伝達できるものとしたものである。
L形鉄筋10を棒状部材7の上端部に接合する方法として、金属製スリーブによる機械式継手や機械式重ね継手が用いられ、ここでは、特にOSフープクリップ継手が採用されている(図4(a),(b),(c)参照)。
OSフープクリップ継手による接合の場合、継手スリーブ12に棒状部材7の上端部とL形鉄筋10の垂直部10aの下端部を上下からそれぞれ挿入し互いに重ね合わせ、かつ継手スリーブ12の外側から棒状部材7とL形鉄筋10との重ね合わせ部(棒状部材7の上端部とL形鉄筋10の垂直部10aとの間)にピン13を圧入することにより各棒状部材7の上端部にL形鉄筋10が接合されている(図4(a)〜(c)参照)。
なお、図3に図示するように、棒状部材7を例えば略L形状に形成して、それ自体をL形鉄筋10として用いることで、棒状部材7とL形鉄筋10との接合を省略することができ、プレキャスト壁高欄への更新をより短時間で行うことができる。
また、図3に図示する形状の棒状部材7を切断面の定着穴4内に打ち込むには、図示するような打込み冶具bが用いられる。打込み冶具bは拡径スリーブ6とほぼ同じ内径の円筒形状に形成され、かつ側部に棒状部材7の湾曲部を回避するためのスリットcが管軸方向の下端部より上端方向に一定長に形成されている。
このようにして複数の床版部側ループ継手11が配筋された切断面の上側に、プレキャスト壁高欄2が橋軸方向に互いに隣接して配置されている。
各プレキャスト壁高欄2の下端部に橋軸直角方向に拡幅する拡幅部2aが橋軸方向に連続して形成され、また、各プレキャスト壁高欄2の下端面に橋軸直角方向の鉛直面内でほぼ矩形状に閉合する複数の壁高欄側ループ継手14が配筋されている。
壁高欄側ループ継手14は、床版部側ループ継手9と橋軸方向に交互にラップされ、また、床版部1側の切断面と各プレキャスト壁高欄2の下端面との間に、床版部側ループ継手11と壁高欄側ループ継手14を内包するようにモルタル充填空間15が形成されている。そして、当該モルタル充填空間15内に超速硬モルタル16が充填されている。
超速硬モルタル16としては、例えば、ベースタイトグラウトQ-EX(秩父コンクリート工業株式会社製造)などが適している。
以上の構成により、既設壁高欄が切断撤去された床版部1の切断面の上にプレキャスト壁高欄2が一体的に接合して設置されている。
図6は、本発明の他の実施形態を図示したものであり、橋軸直角方向に隣接する拡底アンカー3,3間に中間拡底アンカー17を設置し、当該中間拡底アンカー17に中間L形鉄筋18を接合すると共に、当該中間L形鉄筋18を橋軸直角方向の両側に隣接するL形鉄筋10とラップさせて橋軸直角方向の鉛直面内で複数の矩形状に閉合する床版部側ループ継手11としたものである。この実施形態によれば、床版部1の切断面に橋軸直角方向に複数のループ継手が形成されることで、プレキャスト壁高欄2を床版部1の上により強固に接合することができる。
なお、橋軸方向に隣接するプレキャスト壁高欄2,2間は、図7(a)〜(b)に図示するような構成によって接合されている。簡単に説明すると、一方のプレキャスト壁高欄2の接合端面に凹溝19が形成され、他方のプレキャスト壁高欄2の接合端面にT字状の凸継手20が突設されている。
そして、凹継手19内に凸継手20のウェブ部20aが挿入され、かつ凹継手19内のウェブ部20aの周囲に超速硬化モルタル16が充填されている。
次に、本発明の施工手順を説明する。
(1)最初に、既存の壁高欄21を撤去する。既存の壁高欄21は床版部1の床版面1aまたは床版面1aのやや上でほぼ水平に切断して除去する(図8(a)参照)。
(2)次に、床版部1の切断面に拡底アンカー3を定着するための定着穴4を形成する。定着穴4は橋軸直角方向に所定間隔をおいて少なくとも2個、橋軸方向に所定間隔おきに複数形成する(図8(b)参照)。なお、定着穴4の内径と深さおよび設置間隔は、拡底アンカー3の外径寸法や設置後のプレキャスト壁高欄2に作用する衝撃荷重などを参酌して決定する。
(3)次に、各定着穴4内に拡底アンカー3を設置する。拡底アンカー3は、棒状部材7の先端に拡径スリーブ6とくさび5を先付けして定着穴4内に挿入する。そして、打込み治具aを用いて拡径スリーブ6を定着穴4の底に強く打ち込むことにより、棒状部材7を床版部1の切断面に定着する(図9(b)、図2(a)、(b)参照)。
(4)次に、各棒状部材7の上端部にL形鉄筋10を接合する。すなわち、橋軸直角方向に隣接する各棒状部材7,7の上端部に接合されるL形鉄筋10,10の水平部10b,10bを橋軸直角方向の鉛直面内でラップさせると共に、垂直部10a,10aの下端部を各棒状部材7,7の上端部に接合する(図10(b)、図1(b)参照)。
各棒状部材7とL形鉄筋10との接合は、継手スリーブ12とピン13によるOSフープクリップ継手によって行う。すなわち、継手スリーブ12に棒状部材7の上端部とL形鉄筋10の垂直部10aの下端部をそれぞれ挿入し、継手スリーブ12内で互いに重ね合わせる。
そして、継手スリーブ12の側面部に形成されたピン孔12aから棒状部材7の上端部とL形鉄筋10の垂直部10aとの間にピン13を圧入する (図4(a)〜(c)参照)。これにより、床版部1の切断面上に、橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状に閉合する床版部側ループ継手11を配筋することができる。
(5)次に、床版部1の切断面の上側にプレキャスト壁高欄2を橋軸方向に互いに隣接させて設置すると共に、各プレキャスト壁高欄2の下端面に橋軸直角方向の鉛直面内で矩形状に閉合するように配筋された複数の壁高欄側ループ継手14を床版部側ループ継手11と橋軸方向に交互にラップさせる。
また、床版部1の切断面と各プレキャスト壁高欄2の下端面との間に床版部側ループ継手11および壁高欄側ループ継手14を内包するモルタル充填空間15を形成する。
(6)次に、床版部1とプレキャスト壁高欄2間の両側にモルタル充填空間15を両側から塞ぐようにコンクリート型枠(図省略)を設置する。そして、モルタル充填空間15内に超速硬モルタル16を充填する。
以上の施工手順によって、RC構造またはPC構造からなる既設道路橋の床版部に設置された既設壁高欄を新規のプレキャスト壁高欄に取り換えることにより既設壁高欄の更新を短時間でかつ容易に行うことができる。
本発明は、道路橋などに設置されている既設壁高欄の更新をプレキャスト壁高欄に取り換えることによって既設壁高欄の更新を短時間でかつ迅速に行うことができる。
1 既設道路橋の床版部
2 プレキャスト壁高欄
3 拡底アンカー(後施工アンカー)
4 定着穴
5 くさび
5a テーパ部
6 拡径スリーブ
6a 下方部分
6b 上方部分
6c スリット
7 棒状部材
8 拡径部
9 グラウト材
10 L形鉄筋(補強鉄筋)
10a 垂直部
10b 水平部
11 床版部側ループ継手
12 継手スリーブ
13 ピン
14 壁高欄側ループ継手
15 モルタル充填空間
16 超速硬モルタル
17 中間拡底アンカー
18 中間L形鉄筋(補強鉄筋)
19 凹継手
20 凸継手
20a ウェブ部

Claims (4)

  1. RC構造またはPC構造からなる既設道路橋の床版部に設置された既設壁高欄を撤去し、その撤去面に新規のプレキャスト壁高欄を設置することにより既設壁高欄の更新を行う既設壁高欄の急速更新工法において、前記既設壁高欄を床版部の床版面または床版面の近傍で切断して撤去し、その切断面に複数の後施工アンカーを前記既設道路橋の橋軸方向および橋軸直角方向に所定間隔おきに設置し、当該各後施工アンカーに接合された補強鉄筋どうしをラップさせて橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する床版部側ループ継手を橋軸方向に所定間隔おきに複数形成した後、当該床版部側ループ継手の上側にプレキャスト壁高欄を設置すると共に、当該プレキャスト壁高欄の下端部に配筋された、橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する複数の壁高欄側ループ継手を前記床版部側ループ継手と橋軸方向に交互にラップさせ、かつ前記プレキャスト壁高欄と床版部との間に前記床版部側ループ継手およびプレキャスト壁高欄側ループ継手を内包するモルタル充填空間を形成し、しかる後、前記モルタル充填空間内に超速硬モルタルを充填することを特徴とする既設壁高欄の急速更新工法。
  2. 請求項1記載の既設壁高欄の急速更新工法において、橋軸直角方向に隣接する後施工アンカー間に中間後施工アンカーを設置し、当該中間後施工アンカーに接合された中間補強鉄筋を橋軸直角方向の両側に位置する後施工アンカーに接合された補強鉄筋とラップさせて橋軸直角方向の鉛直面内で閉合する複数の床版部側ループ継手を形成することを特徴とする既設壁高欄の急速更新工法。
  3. 請求項1または2記載の既設壁高欄の急速更新工法において、前記後施工アンカーは、床版部の切断面に形成された定着穴内に設置された拡径スリーブおよびくさびと、前記拡径スリーブを貫通し、前記拡径スリーブの下端側に位置する前記くさびに連結された棒状部材とを備え、前記拡径スリーブは、前記定着穴内に打ち込まれることにより前記くさびによって前記定着穴の穴壁側に拡径するように形成されていることを特徴とする既設壁高欄の急速更新工法。
  4. 請求項1〜3のいずれかひとつに記載の既設壁高欄の急速更新工法において、後施工アンカーは、床版部の切断面に形成された定着穴内に設置された拡径スリーブおよびくさびと、前記拡径スリーブを貫通し、前記拡径スリーブの下端側に位置する前記くさびに連結された棒状部材とを備え、前記拡径スリーブは、定着穴内に打ち込まれることにより前記くさびによって前記定着穴の穴壁側に拡径するように形成され、かつ、前記棒状部材は、略L形状に形成されたL形鉄筋、略U形状に形成されたU形鉄筋または略円弧形に形成された円弧形鉄筋であり、それ自体が前記補強鉄筋として用いられていることを特徴とする既設壁高欄の急速更新工法。
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