JP2019026896A - マグネシウム合金及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

マグネシウム合金及びその製造方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐食性が良好なマグネシウム合金を提供すること。【解決手段】 マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有するマグネシウム合金であって、α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相と、を有し、前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が、線状に存在している、マグネシウム合金。【選択図】 図1

Description

本発明は、マグネシウム合金及びその製造方法、並びに電子機器に関する。
ノートパソコン、カメラ等の電子機器は、外部から受ける衝撃や圧力等から内部構造を保護する筐体内部に、機械駆動部及び電源などの部品を配置している。このため筐体には、機械的強度が要求され、鉄、又はアルミニウム合金のプレス加工品や切削加工品が多く用いられてきた。
電子機器の用途及び使用場所が多様化することにより、電子機器は持ち運ぶことが想定されるようになってきた。このような電子機器の筐体には、機械的強度に加えて、軽さも要求されるようになってきた。この要求に応える材料として、軽量かつ高剛性であるマグネシウム合金をプレス加工したものが使用されるようになってきた。
プレス加工用のマグネシウム合金としては、マグネシウムにアルミニウムを3%、亜鉛を1%添加したAZ31B合金が上市されている。また、リチウムを含有するマグネシウム合金が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、これらの材料は鉄、又はアルミニウム合金と比較すると、非常に活性なため、耐食性に劣ることが問題であった。
この問題を解決するため、金属メッキ、化成処理、亜鉛拡散膜などにより合金表面に被膜を形成し表面の耐食性を向上技術が提案されてきた(例えば、非特許文献1、特許文献2〜3参照)。しかし、被膜の厚みが増えると、合金そのものが重くなる問題がある。この問題を解決するため、被膜の厚みを減らすために薄い被膜を作製する方法が考えられる。しかし、薄い被膜の作製では、成膜欠陥などにより、合金表面を完全に覆うことが難しい。合金表面が完全に覆われていないと、耐食性が不十分となる。このため、耐食性が良好なマグネシウム合金が望まれてきた。
特開平9−41066号公報 特開平10−40369号公報 特開平2000−160320号公報
アルミニウム研究会誌 No.9、p121
本発明は、耐食性が良好なマグネシウム合金、及びその製造方法、並びにそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
1つの態様では、マグネシウム合金は、
マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有するマグネシウム合金であって、
α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相と、を有し、
前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している。
また、1つの態様では、マグネシウム合金の製造方法は、
マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムの溶融物を、580℃〜590℃まで、15℃/分間〜25℃/分間の冷却速度で、電磁誘導撹拌しながら冷却する工程を含む。
また、1つの態様では、電子機器は、
マグネシウム合金を有する電子機器であって、
前記マグネシウム合金が、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有し、
前記マグネシウム合金が、α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相とを有し、
前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している。
1つの側面として、耐食性が良好なマグネシウム合金を提供できる。
また、1つの側面として、耐食性が良好なマグネシウム合金の製造方法を提供できる。
また、1つの側面として、耐食性が良好なマグネシウム合金を用いた電子機器を提供できる。
図1は、実施例1のマグネシウム合金の断面図の一例である。 図2は、比較例2のマグネシウム合金の断面図の一例である。
(マグネシウム合金)
開示のマグネシウム合金は、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムを含有し、更に必要に応じて不可避な不純物などのその他の成分を含有する。
開示のマグネシウム合金は、α−Mg相と、β−Mg相と、ランタン及びセリウムの合金相と、を有する。
開示のマグネシウム合金の形状、及び大きさは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<α−Mg相、β−Mg相>
α−Mg相、及びβ−Mg相とは、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛の合金において形成される相のことである。
α−Mg相は、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛を含むマグネシウム合金の相である。α−Mg相においては、構成元素は最密立方格子をとっている。
β−Mg相は、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛を含むマグネシウム合金の相である。β−Mg相においては、構成元素は体心立方格子をとっている。
マグネシウム合金において、α−Mg相、及びβ−Mg相の両方が存在するためには、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛の含有割合が一定の数値範囲内であることが必要である。
マグネシウム合金において、α−Mg相と、β−Mg相と、ランタン及びセリウムの合金相と、の境界(界面)は、明瞭であっても、不明瞭であってもよい。
リチウムの含有量としては、マグネシウム合金に対して、7質量%〜9質量%が好ましい。
亜鉛の含有量としては、マグネシウム合金に対して、1質量%以下が好ましく、0.1質量%〜1質量%がより好ましい。
リチウム、及び亜鉛の含有量が、上記の範囲内であると、マグネシウム合金内にα−Mg相とβ−Mg相との両方が存在する。
<ランタン及びセリウムの合金相>
ランタン及びセリウムの合金相は、ランタン、及びセリウムを含有し、更に不可避な不純物を含有していてもよい。
ランタン及びセリウムの合金相は、前記マグネシウム合金の断面において線状に存在している。
ここでの線状とは、マグネシウム合金の断面を観察した際に、ランタン及びセリウムの合金相が、α−Mg相、及びβ−Mg相の少なくともいずれかの領域、又は界面に、線状となって見えることを指す。なお、ランタン及びセリウムの合金相は、線状に存在するものに加えて、点状に存在しているものもあってもよい。
ランタン及びセリウムの合金相は、α−Mg相、及びβ−Mg相の界面を横切るように存在することが好ましい。
ランタン及びセリウムの合金相を観察する方法としては、マッピングができる元素分析であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、オージェ電子分光法などが挙げられる。
ランタンの含有量としては、マグネシウム合金に対して、0.5質量%〜1.5質量%が好ましい。
セリウムの含有量としては、マグネシウム合金に対して、0.5質量%〜1.5質量%が好ましい。
ランタンの含有量とセリウムの含有量との和としては、マグネシウム合金に対して、2.0質量%以下であることが好ましい。ランタン及びセリウムの含有量の和がマグネシウム合金に対して、2.0質量%以下であることにより、マグネシウム合金全体の比重を低く抑えつつ、耐食性が良好になる。
(マグネシウム合金の製造方法)
開示のマグネシウム合金の製造方法は、前述のマグネシウム合金を製造する方法である。マグネシウム合金の製造方法は、溶融物を、電磁誘導撹拌しながら冷却する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<電磁誘導撹拌しながら冷却する工程>
電磁誘導撹拌の撹拌条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
溶融物は、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムを含有し、更に不可避な不純物を含有していてもよい。
溶融物において、リチウムの含有量は、7質量%〜9質量%が好ましい。溶融物において、亜鉛の含有量は、1質量%以下が好ましく、0.1質量%〜1質量%がより好ましい。溶融物において、ランタンの含有量は、0.5質量%〜1.5質量%が好ましい。溶融物において、セリウムの含有量は、0.5質量%〜1.5質量%が好ましい。溶融物において、ランタンの含有量とセリウムの含有量との和は、2.0質量%以下が好ましい。
溶融物の冷却速度としては、15℃/分間〜25℃/分間であり、20℃/分間が好ましい。冷却速度がこの数値の範囲内である場合に、前述のマグネシウム合金が得られる。
溶融物を15℃/分間〜25℃/分間で冷却する際の冷却温度の終点としては、580℃〜590℃である。溶融物が、580℃以下となると、溶融物は固体になる。
溶融物の温度が、580℃〜590℃になった段階で、温度を一定にして更に電磁誘導撹拌してもよい。この場合の「一定」とは、温度変化が±2℃/分間以内であることを指す。
<その他の工程>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶融物を製造する工程、鋳造工程などが挙げられる。
<<溶融物を製造する工程>>
溶融物を製造する工程としては、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムを含有する溶融物が製造できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛を含むMLZ含有マグネシウム合金と、ランタンと、セリウムとを混合し、溶解する方法などが挙げられる。
溶融物を製造する際の温度としては、700℃〜800℃が好ましい。温度が700℃未満であると、各原料が溶融せず、マグネシウム合金を形成できないことがある。800℃より高温であると、溶融物に含まれるマグネシウムが発火する可能性がある。
<<鋳造工程>>
鋳造工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重力鋳造などが挙げられる。
開示のマグネシウム合金の製造方法においては、鋳造工程を行った後に、電磁誘導撹拌しながら冷却する工程を行うことが好ましい。
(電子機器)
電子機器は、開示のマグネシウム合金を有する。電子機器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、パソコン(ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン)、電話機、携帯電話、コピー機、ファクシミリ、各種プリンター、デジタルカメラ、テレビ、ビデオ、CD装置、DVD装置、エアコン、リモコン装置などが挙げられる。これらの中でも、携帯して使用する点でノート型パソコン、携帯電話(スマートフォンを含む)が特に好ましい。
前記電子機器において、前記マグネシウム合金は、例えば、前記電子機器の筐体である。
(実施例1)
マグネシウム合金として、マグネシウム(90質量部)、リチウム(9質量部)、及び亜鉛(1質量部)を含有するMLZ含有マグネシウム合金(LZ91)を用いた。マグネシウム合金(100質量部)にランタン(1質量部)、及びセリウム(1質量部)を容器に入れ、750℃で溶解、電磁誘導撹拌した。内容物のすべてが溶解した後、電磁誘導撹拌しながら、20℃/分間の冷却速度により585℃まで冷却し、585℃で10分間電磁誘導撹拌した。その後、250mm×30mm×45mmの型に入れ、室温まで自然冷却し、重力鋳造により鋳造し、実施例1のマグネシウム合金を得た。
得られたマグネシウム合金の断面図のオージェ分光法による組成分析の結果を図1に示す。図1より、ランタン及びセリウムの合金相1が、線状になっていることが明らかになった。
<耐食性の評価>
以下の方法により、得られたマグネシウム合金の耐食性を塩水噴霧試験により試験した。
得られたマグネシウム合金を幅10mmに切り出し、表面を400番の研磨紙で凹凸が無くなるまで研磨し、塩水噴霧試験片(サンプル)を得た。
得られたサンプル(50×100mm)をJIS Z 2371−2001準拠の方法により塩水噴霧試験を行った。噴霧条件を以下に示す。
<<噴霧条件>>
噴霧室内温度:35±2℃
空気飽和度:47±2℃
噴霧量:1.5±0.5ml/80cm/h
塩水濃度:5±1%
NaCl純度:99.5%以上
pH値:6.5〜7.2
噴霧暴露時間:240h
上記条件により塩水噴霧を行った後、サンプルを純水洗浄、乾燥後、初期からの重量変化を測定し、重量変化割合を算出した。
<<評価基準>>
塩水噴霧試験後の重量変化割合により下記の点数を付けた。なお、評価3以上を合格(実用に耐えうるマグネシウム合金)とした。
・重量変化割合:変化なし 5
・重量変化割合:2.5%以下 4
・重量変化割合:5%以下 3
・重量変化割合:10%以下 2
・重量変化割合:10%超 1
実施例1のサンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は4であった。
(実施例2)
実施例1において、ランタン0.5質量部、及びセリウム1.5質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のマグネシウム合金を得た。
得られた実施例2のマグネシウム合金を、実施例1と同様にして塩水噴霧試験にかけた。サンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は4であった。
(実施例3)
実施例1において、ランタン1.5質量部、及びセリウム0.5質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のマグネシウム合金を得た。
得られた実施例3のマグネシウム合金を、実施例1と同様にして塩水噴霧試験にかけた。サンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は4であった。
(実施例4)
実施例1において、ランタン0.5質量部、及びセリウム0.5質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4のマグネシウム合金を得た。
得られた実施例4のマグネシウム合金を、実施例1と同様にして塩水噴霧試験にかけた。サンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は3であった。
(比較例1)
実施例1において、ランタン、及びセリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1のマグネシウム合金を得た。
得られた比較例1のマグネシウム合金を、実施例1と同様にして塩水噴霧試験にかけた。サンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は1であった。
(比較例2)
実施例1において、750℃において溶解した後、電磁誘導撹拌を行わず、自然冷却により冷却させたこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のマグネシウム合金を得た。なお、上記の自然冷却では、750℃から580℃までの冷却速度は、約5℃/分間であった。
得られたマグネシウム合金の断面図のオージェ分光法による組成分析の結果を図2に示す。図2より、ランタン及びセリウムの合金相1が、丸くなっており、海島構造のようになっていることが明らかになった。
得られた比較例2のマグネシウム合金を、実施例1と同様にして塩水噴霧試験にかけた。サンプルを塩水噴霧試験にかけた後の重量変化割合は2であった。
更に以下の付記を開示する。
(付記1)
マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有するマグネシウム合金であって、
α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相と、を有し、
前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している、ことを特徴とするマグネシウム合金。
(付記2)
前記ランタンの含有量が、0.5質量%〜1.5質量%であり、
前記セリウムの含有量が、0.5質量%〜1.5質量%であり、
前記ランタンの含有量と、前記セリウムの含有量との和が、2.0質量%以下である付記1に記載のマグネシウム合金。
(付記3)
前記リチウムの含有量が、7質量%〜9質量%であり、
前記亜鉛の含有量が、1質量%以下である付記1から2のいずれかに記載のマグネシウム合金。
(付記4)
マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムの溶融物を、580℃〜590℃まで、15℃/分間〜25℃/分間の冷却速度で、電磁誘導撹拌しながら冷却する工程を含むことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(付記5)
前記溶融物が、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛を含有するMLZ含有マグネシウム合金と、ランタンと、セリウムと、を混合し、溶融させて得られる付記4に記載のマグネシウム合金の製造方法。
(付記6)
前記溶融物における前記リチウムの含有量が7質量%〜9質量%であり、前記亜鉛の含有量が1質量%以下であり、前記ランタンの含有量が0.5質量%〜1.5質量%であり、前記セリウムの含有量が0.5質量%〜1.5質量%であり、前記セリウムの含有量と前記ランタンの含有量との和が2.0質量%以下である、付記4から5のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
(付記7)
前記冷却する工程の後に、580℃〜590℃において、温度を一定にしながら電磁誘導撹拌する工程を更に含む付記4から6のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
(付記8)
700℃〜800℃に加熱されて、前記溶融物が得られる付記4から7のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
(付記9)
マグネシウム合金を有する電子機器であって、
前記マグネシウム合金が、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有し、
前記マグネシウム合金が、α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相とを有し、
前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している、ことを特徴とする電子機器。
1 ランタン及びセリウム合金相

Claims (9)

  1. マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有するマグネシウム合金であって、
    α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相と、を有し、
    前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している、ことを特徴とするマグネシウム合金。
  2. 前記ランタンの含有量が、0.5質量%〜1.5質量%であり、
    前記セリウムの含有量が、0.5質量%〜1.5質量%であり、
    前記ランタンの含有量と、前記セリウムの含有量との和が、2.0質量%以下である請求項1に記載のマグネシウム合金。
  3. 前記リチウムの含有量が、7質量%〜9質量%であり、
    前記亜鉛の含有量が、1質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載のマグネシウム合金。
  4. マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン、及びセリウムの溶融物を、580℃〜590℃まで、15℃/分間〜25℃/分間の冷却速度で、電磁誘導撹拌しながら冷却する工程を含むことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
  5. 前記溶融物が、マグネシウム、リチウム、及び亜鉛を含有するMLZ含有マグネシウム合金と、ランタンと、セリウムと、を混合し、溶融させて得られる請求項4に記載のマグネシウム合金の製造方法。
  6. 前記溶融物における前記リチウムの含有量が7質量%〜9質量%であり、前記亜鉛の含有量が1質量%以下であり、前記ランタンの含有量が0.5質量%〜1.5質量%であり、前記セリウムの含有量が0.5質量%〜1.5質量%であり、前記セリウムの含有量と前記ランタンの含有量との和が2.0質量%以下である、請求項4から5のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
  7. 前記冷却する工程の後に、580℃〜590℃において、温度を一定にしながら電磁誘導撹拌する工程を更に含む請求項4から6のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
  8. 700℃〜800℃に加熱されて、前記溶融物が得られる請求項4から7のいずれかに記載のマグネシウム合金の製造方法。
  9. マグネシウム合金を有する電子機器であって、
    前記マグネシウム合金が、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ランタン及びセリウムを含有し、
    前記マグネシウム合金が、α−Mg相と、β−Mg相と、前記ランタン及び前記セリウムの合金相とを有し、
    前記マグネシウム合金の断面において、前記合金相が線状に存在している、ことを特徴とする電子機器。

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